JP2005023901A - 遠心式羽根車及びその設計方法 - Google Patents

遠心式羽根車及びその設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】近年、様々な用途に用いられ、高圧力比化による性能の向上が求められている遠心圧縮機などに使用される遠心式羽根車において、流路の吸入側から吐出側へかけての流体通過面積の変化率を一定にすることによって圧縮効率を向上し、また、あらゆる用途に対応できる自由な設計を可能とした遠心式羽根車及びその設計方法を提供する。
【解決手段】平面視円状の基部2と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根3とを有する遠心式羽根車1において、前記羽根3を双曲線の形状またはその変化率を用いた曲線を基に形成し、該羽根3によって形成される流路の流体通過面積及び翼間ピッチを、流体の吸入面から吐出面にかけて一定の変化率で縮小した。
【選択図】図23

Description

本発明は、圧縮機や送風機に用いられる遠心式羽根車及びその設計方法に関する。
一般に、遠心式の圧縮機や送風機は、羽根車の遠心力を利用して気体に速度と圧力とを加えて圧縮または送風するものである。そして、遠心圧縮機においては、その吐出側の圧力によって仕事をさせるものであり、羽根車を回転駆動させることで流体(気体・液体)を、羽根間に形成される流路を通過させて吸入側(回転中心側)から吐出側(外周側)へ導き、吐出側の圧力による圧縮効果を得るしくみとなっている。
このような遠心圧縮機においては、その羽根車の損失を減少して圧縮効率を向上するために、隣り合う羽根間に中間翼(補助翼)を設けたり、ディフューザを設けたりすることが一般的に行われている。そして、羽根を途中で分割し、これらを回転方向にずらして配置する技術がある(特許文献1参照)。
また、羽根の形状については、回転方向に対して凸面となる曲面としたり(特許文献2参照)、多円弧で構成したり(特許文献3参照)する技術が公知となっている。また、羽根間に形成される流路を、通過する流体の相対速度がほぼ一定となるように形成したものもある(特許文献4参照)。
特開2002−349487号公報 特開2002−332993号公報 特開平5−39799号公報 特開平9−68197号公報
しかし、上述したような従来の遠心圧縮機に用いられる羽根車においては、その羽根の形状から必然的に、隣り合う羽根間の距離(翼間ピッチ)が、流体の吸入側から吐出側、即ち羽根車の回転中心部から外周部にかけて徐々に広くなってしまう。この翼間ピッチの広がりは、乱流などを発生させ遠心圧縮機における圧縮性能に限界をもたらす要因となっている。そこで、この翼間ピッチの広がりを緩和するため、上述したように羽根間に中間翼(補助翼)を設けたり、また、ディフーザを設けたりする方法もあるが、これらによっては羽根全体の形状が複雑となったり流路の摩擦抵抗の増大を招いたりし、十分な効果も得られるとは言えない。
そこで、従来の遠心式羽根車(インペラ)における羽根の形状上の問題点について説明していく。
図27は従来のインペラを示す模式図、図28は従来のインペラの回転時を示す平面図、図29は従来のインペラを外壁で覆った状態を示す側面断面図、図30は同じく吐出側が閉鎖された状態を示す図、図31は翼車内誘起速度の発生過程を示す説明図、図32は従来のインペラを示す図、図33は従来のインペラを示す図である。
図27から図29に示す如く、台形板状の12枚の羽根103を、円盤状の基部102に周方向に対して等角度間隔に、該基部102の回転中心に対して放射状に配置した単純な構造のインペラ101を例に、このインペラ101を外壁109で覆い、モータ107で回転させた場合について説明する。
この場合、低速回転においては、吸入側(回転中心側)と吐出側(外周側)との間に圧力差が無い限り、吸入側より吸入された流体(気体・液体)は、インペラ101の回転による遠心力によって吐出側に排出される。ところが、高速回転にしていくと、回転数の上昇に伴い乱流などが発生して流体の流れが悪くなっていく。このようなインペラ101の高速回転時における流体の流れの悪化は、例えば図30に示すような、羽根103の吐出側が閉鎖壁108によって密閉状態とされている場合においては、インペラ101が高速回転となると吸入側と吐出側との圧力が等しくなり、それ以上流体は圧縮されることなく逆に吸入側へ流体が噴出するという逆流現象を発生させてしまう。
このような現象の原因としては以下のようなことが考えられる。一つは、図31(a)に示すように、羽根103rの翼表(進行方向前面)は、羽根103fと羽根103rとの間の流体を圧縮して吐出側へ吐出するのであるが、羽根103fが通り過ぎた後の該羽根103fの翼裏(進行方向後面)は負圧(略真空)となり、同図(b)及び(c)に示すように、インペラ101の回転数の増加に伴って発生する渦(以下、翼車内誘起速度)によって、流体の流れが滞ってしまうこと。もう一つは、羽根間に形成される流路の流体通過面積(スロート面積)は吸入側から吐出側へ向かうにつれて広くなっており、この羽根間の空間が拡大することで、気体の場合は吐出側の分子が逆流することによって分子密度が低下し、液体の場合は気泡の発生による流れの悪化によって真空スポットが発生するためである。そして、これらの現象は高速回転になればなる程より顕著になる。
続いて、現在実用化されている多くの渦巻きポンプや遠心圧縮機や送風機などに用いられる羽根車の一般的な翼形状について図32及び図33を用いて説明する。
図32に示すインペラ111においては、図中(a)に示す翼間ピッチPが、吸入側から吐出側にかけて広くなっている。そのため、翼高(羽根113の基部112表面に対する突出方向の高さ)を考慮しても、流体通過面積は吸入側から吐出側にかけて広くなっている。つまり上述したように、インペラ111が高速回転する場合、気体においては分子の拡散により速度が下がって翼車内誘起速度が発生し、液体においては真空スポットが発生して流量の低下を招くことになる。
また、図33に示すような、自動車のターボ加速器やジェットエンジンに使用されるタイプのインペラ121においては、吐出側の吸入側に対する流体通過面積の比は約1/2となっており、その吸入側から吐出側にかけての面積変化率も略一定となっている。しかし、この場合も翼間ピッチが吸入側から吐出側にかけて広くなっているため、上述したような高速回転時における翼車内誘起速度などの現象が発生するので、分子の流れの加速が遅れたり、吸入側と吐出側との静圧の差があると流体の流れが滞ったりする。つまり、動圧圧縮はできても静圧圧縮はできないということである。
ここで、「動圧」とは流体が示す圧力のうち、運動すると発生する圧力、つまり、流れの速度に関係する部分であり、運動エネルギーの密度であって圧力そのものではないが、流れをせき止めたときに得られる圧力上昇を意味する。これに対し「静圧」とは本来の圧力、つまり、静止流体中で想定した面にはたらく、面に垂直な応力であり、運動している流体の場合は、各方向の圧力の法線成分の平均値を意味する。
このように、従来の遠心式羽根車においては、羽根を反らしたり羽根の枚数を増やしたりすることによって、そのはたらきの効率を高めてはいるが、流体通過面積について、その面積変化が不安定であったり、吸入側よりも吐出側の方が広くなっていたりするので、一定以上の高速回転になると上述のような問題が発生し、その状態から吐出量を増やすことも吐出側の圧力を高めることもできなくなってしまう事がある。
そこで本発明は、近年、様々な用途に用いられ、高圧力比化による性能の向上が求められている遠心圧縮機などに使用される遠心式羽根車において、流路の吸入側から吐出側へかけての流体通過面積の変化率を一定にすることによって圧縮効率を向上し、また、翼形状を設計する際、双曲線の形状及びその変化率を利用して三次元的に規則性を持った翼形状を形成することで、複雑な方程式などを用いることなく、幾何学的な作図による統一的な手法によって、あらゆる用途に対応できる自由な設計を可能とした遠心式羽根車及びその設計方法を提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、前記羽根によって形成される流路の流体通過面積を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定の変化率で縮小したものである。
請求項2においては、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、前記羽根によって形成される流路の流体通過面積を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定としたものである。
請求項3においては、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、隣り合う羽根間の距離を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定としたものである。
請求項4においては、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、隣り合う羽根間の距離を、流体の吸入面から吐出面にかけて徐々に狭くしたものである。
請求項5においては、前記羽根を、翼高方向、かつ、回転方向に対して前進方向に湾曲させたものである。
請求項6においては、前記羽根を構成する外形線・内形線・翼高方向のそり・翼長方向のそりの各要素うち、少なくとも一つが、双曲線の形状またはその変化率を用いた曲線から形成されるものである。
請求項7においては、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設され、外形線・内形線・翼高・翼長の各要素によって形状が決定される複数の羽根とを有する遠心式羽根車であって、前記羽根を形成する各要素のうち、少なくとも一つを、双曲線の形状またはその変化率を用いて設計するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、静圧を高めながら動圧を得ることが可能となり、理想的な圧縮効果を得ることができる。
請求項2においては、流体の密度的な偏りの発生を防止でき、加速された動圧分だけ圧縮効果を得ることが可能となり圧縮効果の向上が図れる。
請求項3においては、流体に対しての周方向の圧縮が向上し、高速回転時に発生する乱流の発生を抑制でき、圧縮効果の向上が図れる。
請求項4においては、流体に対しての周方向の圧縮が向上し、高速回転時に発生する乱流の発生を防止でき、より効率の良い圧縮効果を得ることができる。
請求項5においては、流体が翼面以外の部分に接することがなくなり流体の通過が翼面内に限られ、分子の衝突による急激な偏向がなくスムーズな流れとなり、乱流の発生を防止することができる。
請求項6においては、羽根によって形成される流路の吸入側から吐出側にかけての流体通過面積の変化率が一定となる翼形状の設計が可能となり、また、任意に吸入面通過面積と吐出面通過面積の調整をすることができるので、様々な使用目的や使用条件に応じて圧縮効率を向上させた遠心式羽根車の設計が可能となる。
請求項7においては、一つの基本曲線である双曲線に基づいて、一元化され、かつ三次元的に規則性を持った自由度の高い設計方法によって、前記羽根によって形成される流路の吸入側から吐出側にかけての流体通過面積の変化率が一定となる翼形状の設計が可能となり、また、任意に吸入面通過面積と吐出面通過面積の調整をすることができ、様々な使用目的や使用条件に応じて理想的な圧縮効果が得られる自由な翼形状の設計が可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図、図2は本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図、図3は図1に示す遠心式羽根車の通過面積を示す説明図、図4は図2に示す遠心式羽根車の通過面積を示す説明図、図5は流体の通過面積を模式的に示す図、図6は流体の通過面積の変化を示す図、図7は流体の周方向の圧縮を示す説明図、図8は流体の回転軸方向の圧縮を示す説明図、図9は壁面による流体の偏向を示す図、図10は翼面による流体の偏向を示す図9におけるE矢視図である。
図11は本発明に係る遠心式羽根車の設計方法に用いる双曲線を示す図、図12はインペラ外形の一実施の形態を示す図、図13はインペラ外形の一実施の形態を示す図、図14はインペラ外形の設計方法の一実施例を示す図、図15はインペラ外形の設計方法の一実施例を示す図、図16は双曲線の角度変化を示す説明図、図17は基本中心線の導出方法を示す説明図、図18は翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図、図19は翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図、図20は翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図、図21は翼長方向のそりの三次元展開方法を示す説明図である。
図22は本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す斜視図、図23は18枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図、図24は同じく側面図、図25は12枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図、図26は24枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図である。
まず、本発明の遠心式羽根車について図1及び図2を用いて説明する。なお、本実施例においては、図1及び図2に示すような遠心式羽根車の代表的な二種類の形状を用いて説明していく。
まず、図1及び図2を用いて本発明に係る遠心式羽根車(以下、インペラ1)の概略構成について説明する。
本発明に係るインペラ1は、回転軸5に固定される平面視円状の基部2と、該基部2上に中心部から外周方向(径方向)に設けられ、周方向(回転方向)に等間隔を隔てて配設される複数の羽根3とを備え、これら基部2及び複数の羽根3によってその外形が形成されている。
前記羽根3は、基部2の中心部から外周部にかけて、該基部2から突設した曲面を形成しており、この中心部から外周部にかけての羽根3の長さを「翼長」とする。また、羽根3は翼長方向において、インペラ1回転方向と逆向き(後退方向)に湾曲しており、この平面視において表れる羽根3の湾曲を「翼長方向のそり」とする。そして、該羽根3は基部2から突設しているが、この羽根3の突設方向の高さ及びその辺を「翼高」とし、羽根3はこの翼高方向に対しても湾曲した形状とすることができる。この翼高方向の湾曲を「翼高方向のそり」とする。なお、この翼高方向のそりを形成する場合は、インペラ1の回転方向(前進方向)に向けて湾曲させる。
また、インペラ1回転方向において羽根3の前側の面を「翼表」、後側の面を「翼裏」とし、隣り合う羽根間の距離、即ち翼表の任意の点における接線に直交する線を引き、この線と回転方向前側の羽根3の裏面との交点と、前記任意の点との距離を「翼間ピッチP」とする。
このような構成のインペラ1が回転軸5を中心に回転駆動することによって、流体がインペラ1の中心部から回転軸方向に吸入され、羽根3によって形成される流路を通過して、該インペラ1の外周部から回転軸と垂直方向に吐出され、その圧力によって圧縮効果を得るしくみとなっている。
前記羽根3は、外形線3a、基部2との境界線である内形線3b、吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dによってその二次元的な形状が決まり、さらに、翼長と翼長方向のそり、及び翼高方向のそりによって三次元的な形状が決定される。
つまり、上述した遠心式羽根車の代表的な2種類の形状とは、図1及び図22示すような、羽根3の翼高が水平面に対して垂直方向となっているもの(以下、垂直型)と、図2に示すような、羽根3の翼高が水平面に対して平行となっているもの(以下、平行型)である。
次に、インペラ1における流体通過面積について図3及び図4を用いて説明する。
ここでいう流体の通過面積とは、羽根3によって形成される流路における流体進行方向に対して垂直な面の面積であり、隣り合う一対の羽根間のものではなく、インペラ1の全周に亘る吸入側から吐出側にかけてのことである。すなわち、前記吸入面翼高3cを回転軸5を中心に回転させた場合の軌跡となる図形を吸入面S1とすると、この吸入面S1の面積が吸入面通過面積となり、同様にして前記吐出面翼高3dを回転軸5を中心に回転させた場合の軌跡となる図形を吐出面S2とすると、この吐出面S2の面積が吐出面通過面積となるのである。
よって、垂直型のインペラ1の場合は、図3に示す斜線部のように、吸入面S1及び吐出面S2はそれぞれ略円筒形状の側面となり、吸入面通過面積は、吸入面S1の平面視形状となる円の直径をD1とすると、D1×π×吸入面翼高3cによって求められる。同様にして吐出面通過面積は、吐出面S2の平面視形状となる円の直径をD2とすると、D2×π×吐出面翼高3dによって求められる。
同様に、図4に示す平行型のインペラ1の場合も、図中の斜線部のように、吸入面S1及び吐出面S2は吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dを、回転軸5を中心に回転させた場合の軌跡となる形状それぞれの面積が吸入面通過面積及び吐出面通過面積となっている。
また、垂直型及び平行型それぞれのインペラ1において、吸入面S1と吐出面S2との間の流路における途中の通過面積も、その径方向における位置での、基部2の表面に沿った円周の長さと、羽根3の翼高との積によって決まる。
つまり、流体通過面積という面から見ると、羽根3というのは、該羽根3の形状によって決まるインペラ1の流路の仕切りの役割を果たすに過ぎないこととなる。
このように定義される流体通過面積において、この流体通過面積の変化、即ち吸入面S1から吐出面S2にかけての流路の面積変化は羽根3の形状によって決まる。そこでこの流体通過面積の変化によって流体が受ける影響について説明する。なお、インペラ1内の流体の分子の流れを概念的に認識しやすくするため、図5に示すように、模式的にインペラ1における流体通過部を円筒状の流路に見立て、この円筒状とした流路において、紙面右側を吸入側、左側を吐出側として流体が流れる方向を設定し、この流体進行方向に垂直な断面積がそれぞれの位置における通過面積として説明する。
以下、図6に示す羽根3の形状から取り得る流体通過面積変化の典型的なパターンに基づき、それぞれの場合における適正や問題点を説明する。
まず、最初に挙げる流体の通過面積変化のパターンは、吸入側から吐出側にかけて徐々に広がっている場合である。つまり、図6(a)に示すように、インペラ内において、流体の吸入面S1の面積よりも吐出面S2の面積方が広くなっており、吸入側から吐出側に向かって通過面積が徐々に広くなっている。
これは、一般的に渦巻き式と呼ばれる翼形状を有する羽根車を用いた送風機やポンプ等のように、吸入側の負圧で仕事をするようなものに顕著に見られる。しかし、この場合は吸入面S1よりも吐出面S2の方が広いため、吐出面S2において流体の分子密度が外部よりも低くなり、流体が渦を巻いて逆流し、サージングと呼ばれる不安定現象が発生して圧縮機に用いる場合は十分な圧縮効果を得難い。
次に示すのは、吸入面S1の面積と吐出面S2の面積は略同一となっているが、その間の通過面積が中央部において広がっている場合である。つまり同図(b)に示すように、流路がその中央部において中膨れ状態となっており、この場合はこの通過面積の広がった中央部において流体の密度が変化するため乱流が発生し、圧縮効率が良くない。
今度は逆に、同図(c)に示すように、流路の中央部の通過面積が狭くなっている場合である。この場合は中央部において流体の密度が高くなり、吸入面S1及び吐出面S2近傍で逆流現象が発生し、流体がスムーズに流れない状態となる。
続いて示すのは、流体通過面積が吸入面S1から吐出面S2にかけて全て同じになっている場合である。つまり、同図(d)に示すように、模式図で示した場合完全な円筒となり、吸入面S1から途中の流路、そして吐出面S2にかけて同一の通過面積となっている。この場合、流体の密度的な偏りは発生しないため、加速された動圧分だけ圧縮効果を得ることが可能となる。しかし、吐出面S2外部の静圧が上昇してくると、流体密度が不安定になり動圧によるエネルギーを静圧に変換した分しか圧縮しないことがある。
最後に示すのが、同図(e)に示すように吸入側から吐出側にかけて通過面積が徐々に狭くなっている場合である。この場合、通過面積の変化を適正なものとすれば、理想的な圧縮効果を得ることができる。つまり、静圧を高めながら動圧を得ることが可能となり、理論的には吸入面S1の面積と吐出面S2の面積との面積比によって圧縮比が決定される。ターボ型の遠心圧縮機などにおいては、流体通過面積はこのような関係となっているが、インペラの回転が高速になると、上述したような翼車内誘起速度が発生し、十分な圧縮効果を得ることができない場合も生じる。
以上の考察より、流体の通過面積という面から見ると、理想的な圧縮効果を得るためには、図6(e)を用いて説明したパターンが最も適していることとなる。しかし、流体通過面積が、吸入側から吐出側に向かって徐々に狭くなっていくという条件を満足するだけでは、高速回転になると理想的な圧縮効果を得ることはできない。つまり、本発明に係るインペラ1の羽根3の翼形状は、流体通過面積が図6(e)に示すような条件を満足した上で更に、後述するように流体の圧縮という面から見ても理想的な形状を満たしているのである。
流体を圧送してより高い圧縮効果を得るためには、上述したように吸入側から吐出側にかけて通過面積が狭くなるという条件を満足しなければならない。そのため、インペラ1において羽根3の吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dを調整することによって流体通過面積を調整することは可能である。しかし、回転体であるインペラの外形上、平面視においてその外形が円形状になるため、外周側に行くに従い上述した翼間ピッチPが広がってしまい、ましてやこの翼間ピッチPが外周側に行くに従って狭くなるように羽根3を形成することは困難であった。これにより、インペラの回転が高速になればなるほど上述したような従来の翼形状における不具合が発生して圧縮効率が低下してしまう。
このようなインペラの高速回転による圧縮効果の低下は、羽根3の翼形状、及びこの翼形状によって決まる流路の流体通過面積の変化具合が原因で生じる。そこで、本発明の翼形状を考案するに至った過程として、まず、「流体の圧縮の原理」について説明する。なお、本説明においても説明の明確化と表現の抽象化のため、模式的な図を用いてその概念について説明する。
流体の圧縮の原理において、インペラ1による流体の圧縮は、周方向(回転方向)の圧縮と、回転軸方向の圧縮とに分けて考えられる。
まず、周方向の圧縮について、図7を用いて隣り合う一対の羽根間内の流体を示して説明する。なお、便宜上隣り合う一対の羽根において、インペラ1回転方向の前側の羽根を羽根3f、後側の羽根を羽根3rとして説明する。
回転体(インペラ1)が回転して羽根3によって流体を圧送する際、この流体には主として二方向の力がはたらく。それは遠心力と慣性力である。
流体にはたらく遠心力の特徴として、径方向の外側に行くに従い大きくなるということがある。そのため、図7(a)に示すように、流体分子の微小時間の段階的な動きで見ると、インペラ1の回転によって生じる遠心力により外周側に先行する分子にかけてその間隔が広がり、静圧が低下する。
また、羽根間を通過する流体の分子は、羽根3によって常に相対的な見かけの力である慣性力を受けている。この慣性力は、同図(b)に示すように、常に羽根3rの翼面から流体分子に対して垂直方向にはたらき、流体分子を翼面に押し付けるような形で周方向の圧縮力となる。そのため同図(c)に示すように、流体分子は静圧の低下した分子密度の低いところに、その隙間を埋めるようにして移動する。
このような、上記二つの力、即ち遠心力と慣性力との複合作用によって、吸入側から吸入された流体は、静圧を高めるとともに動圧が加えられ、圧縮又は圧送されて吐出側へ吐出される。しかしこの際、同図(d)に示すように、羽根間において羽根3r側に流体分子が偏ってしまう。つまり、上述の二つの力によって羽根間の流体分子が偏在し、遠心力の影響を受けその特徴から外周側に行くに伴いこの偏りは顕著になる。よって、高速回転時における翼車内誘起速度が発生してしまう。
そこで、この翼車内誘起速度の発生を抑えるためには、羽根間に形成される空間が、インペラ1の回転によって生じる羽根間の流体分子の偏在、即ち羽根間における流体の流れの密度(静圧)に沿うように羽根を形成する必要がある。つまり同図(e)に示すように、羽根間の空間が流体の偏在を補うように羽根3fを形成及び配置し、高速回転時における羽根間の流体の密度が一定となるようにすることが必要となる。すなわち、同図(f)に示すように、羽根3fを羽根3r側へ移動し、羽根3fと羽根3rとの間の翼間ピッチPが、流体の吸入側から吐出側にかけて滑らかに狭くしていくような翼形とするのである。
この羽根間の流体の偏在を補うように配置した羽根を、羽根3f’とすると、羽根3rの翼表に対しては、羽根3f’の翼裏によって羽根3f’と羽根3rとの翼間ピッチPが決まり、羽根3f’は理論的に羽根間の流体の密度が一定となるように配置されているため、該羽根3f’の翼裏は、静圧変化面と言うこともできる。
なお、このようにインペラ1の高速回転にともなう羽根間における流体の偏在を補うための翼間ピッチPの設定は、使用する圧縮機の回転速度や必要な圧縮能力に応じたものとする。
以上の説明のように、翼間ピッチPを設定することにより、流体に対しての周方向の圧縮は、十分にその効果を得ることができる。
次に、軸方向の圧縮について図8から図10を用いて説明する。
この場合も、インペラ1回転時に流体分子に対してはたらく遠心力の作用によって、吸入側から吐出側へ向けての流体の微小時間の段階的な動きを見ると、図8(a)に示すように、遠心力の特徴から、流体の吐出側(外周側)にかけて流体分子の密度が低くなり、それに伴い静圧が低下する。
そして、同図(b)に示すように、遠心力によって円周方向に向けて加速された流体分子の、翼高よりも高い部分は外壁(ファンケース)9に衝突して進行方向が偏向される。この偏向は粘性流での現象でなく分子レベルの話であって、この分子を偏向する力のベクトルは次々に伝播して行き、全体的には静圧を高める作用を持つ。
この流体分子が外壁9に衝突して受けた反発力は、静圧の圧力変化として伝播され、同図(c)に示すように、遠心力によって密度が低下した部分の分子間の間隔を埋めることで静圧を高める。このため、流体分子の乱流が発生し、安定した流体の流れを得ることができない。つまり、同図(d)に示すような流体に対する軸方向の圧縮が適正に行われた場合に発生する理想的な流体の流れを得ることができないこととなる。
また、乱流発生の原因としては他に、インペラ1の羽根3が水平面に対して垂直に立設し、羽根3の外形面(回転時に外形線3aが描く軌跡)が開放されている場合の、羽根3と外壁9の壁面9aとの摩擦や、前記外形面と壁面9aとの隙間からの漏れによる乱流の発生がある。これは、外壁9がインペラ1と一体的に回転する構造であれば相当改善されるが、壁面9aによって軸方向の静圧圧縮を行うため、この壁面9aによる軸方向の圧縮力のベクトルと遠心力のベクトルとの角度が大きくなるため、摩擦抵抗が大きくなってしまう。
乱流発生の原因はもう一つあり、それは、羽根3の設計上の外形線3aの不適切な選定によるものである。つまり、外形線3aを適切に選定しない場合、図6(b)に示したように、流路の中央部が膨らむ等の不具合が生じ、流体通過面積の変化が、模式的に示した図8(e)のようなパターンとなり、流体の壁面9aに対する反射角が不適当になって乱流が発生し、流体の圧縮が行われなくなる。
この場合の乱流の原因を詳しく分析してみると、適切な流体通過面積を持った外形面に衝突した流体分子は、図9(a)に示すように連続して緩やかに偏向角を変化させていくが、通過面積の変化が不適切で外径面の角度変化が不適切であると、図9(b)に示すように、分子が外径面に衝突したときの偏向角に影響し、静圧バランスを崩して乱流発生の原因となる。
以上述べてきた二つの不具合、つまり、外形面が分子の衝突の反発力によって静圧圧縮を行うために発生する摩擦抵抗と、通過面積変化の不適切による反発方向の分子の偏向角の不適切とが乱流を発生させ、圧縮効率の低下の原因となっている。
これらの原因を解消するため、本発明のインペラ1は、図10に示すように、羽根3の翼高方向にそりを持たせることで、分子の前記壁面9aとの衝突を避けている。すなわち、羽根3の翼高方向のそりを、回転方向に対して前進方向に湾曲させているのである。これにより、流体が翼面以外の部分に接することなく、流体の通過が翼面内に限られ、分子の衝突による急激な偏向がなくスムーズな流れとなり、乱流の発生を防止することができる。
以上説明したような、遠心式羽根車において理想的な圧縮効果を得るための羽根形状の三つの条件、即ち、流体通過面積の吸入側から吐出側にかけての適正な減少、周方向の圧縮効果を得るための翼間ピッチの吸入側から吐出側にかけての適正な減少、及び軸方向の圧縮効果を得るための適正な翼高方向のそり、これらの条件を満たした遠心式羽根車を提供すべく、そのような形状の羽根を有する遠心式羽根車の設計方法について、以下において説明していく。
まず、本発明に係るインペラ1の設計方式の骨子について説明する。
一般的に、遠心力を利用して流体を搬送または圧縮する遠心式羽根車は、図32に示すように渦巻き状の翼を円周状に配置する形状となる。また、より高い圧縮効果を得るためには、図33に示すようなターボ型の遠心圧縮機などに用いられる形状となる。これら二種類の基本的な翼形状における共通点は、流体の吸入側と吐出側があることであり、相違点は吸入面翼高(113c・123c)の水平面に対する角度が垂直か平行かである。これらの形状における問題点は、大別すると上述したような通過面積の不適正化と翼車内誘起速度の発生という二点に尽きる。
本発明においては、遠心式羽根車を用いて流体の搬送・圧縮をするための翼形状の問題点を全て解決し、基本的な指針に基づいた一元化された設計方式を開発した。この設計方式を用いた設計方法とは、一つの基本曲線に基づいて行う。その基本曲線とは双曲線である。
つまり、本発明に係るインペラ1の羽根3の翼形状は、この双曲線を加工・変換・展開し、双曲線の形状及びその変化率を利用することによって作成される設計図に基づいて形成され、流体の吸入側から吐出側にかけての流体通過面積の適正な減少と、翼車内誘起速度の発生を防止するための翼間ピッチの適正な減少を可能としている。以下、この設計方法について順次説明していく。
本発明に係る設計方法のように、双曲線を応用して翼形状を形成する曲線を設計することにより、図6(e)、図7(f)、及び図10で示したような条件、即ち流体の吸入側から吐出側にかけての流体通過面積及び翼間ピッチの適正な減少と、乱流の発生を抑制する翼高方向のそりの形成をすべて満足し、高速回転時における羽根間の流体に対して理想的な翼形状を設計することが可能となる。その結果、羽根全体が三次元的に規則性を持った形状となり、理想的な圧縮効果を発揮する。さらに、羽根全体に一貫した規則性が存在するため、加工時においても、比較的簡単な方法で連続的に翼形状を加工することができる。
この羽根形状の設計段階として、「インペラ外形(内形線・外形線・通過面積)」、「翼長方向のそり」、「翼高方向のそり」の三段階に分けて説明していく。なお、双曲線は漸近線の取り方によってその形状(変化率)が異なるが、本実施例においては、この双曲線として図11に示すような直角双曲線(漸近線が直交する双曲線)を用いた設計例について説明する。この直角双曲線は、XY=±a2/2を満たし、以下の説明においては、この直角双曲線の形状そのもの及びその変化率(曲率)をインペラ1の形状の設計に用いているため、aの値は実際に設計するインペラ1の大きさ(直径)に応じたものとし、また、グラフ上の点の座標等は全て絶対値として考える。
まず、「インペラ外形」の設計方法について説明する。
インペラ外形とは、インペラ1の側面視における二次元形状と言い換えることができる。つまり、このインペラ外形は、図1(b)に示すように、羽根3の外形線3a・内形線3b・吸入面翼高3c・吐出面翼高3d及び基部2の形状によって決定される。
図11に示す本実施例における基本双曲線となる直角双曲線(以下、双曲線H)は、その基本性質として、該双曲線H上の点におけるX座標とY座標との積の絶対値が常に一定であるということがある。本発明においては、この双曲線の基本性質を翼形状の設計に利用しているのである。
その具体的な例として、双曲線Hの第2象限を用いた場合について説明する。
この双曲線Hを、底辺をX軸上に持ち、原則として双曲線Hの頂点Cを通る任意の長方形Rで囲み、この長方形Rと双曲線HとのX軸方向原点側の交点P1(この場合頂点C)及びX軸方向反原点側の交点P2からそれぞれX軸対して垂線を下ろす。各象限において、これらの垂線によって挟まれた部分の双曲線、及びX軸で囲まれた部分(図11中の斜線部)、これがこの場合のインペラ外形における羽根3の翼形状となる。
このようにして第2象限において決定された羽根3の外形を、Y軸を対称に複写し、これら第1象限及び第2象限に示された形状が、この場合の羽根3の外形となり、図12に示すような形状となる。つまり図12に示すように、前記X軸方向原点側の垂線が吸入面翼高3cとなり、X軸方向反原点側の垂線が吐出面翼高3dとなり、これらの間に挟まれた双曲線の一部及びX軸の一部がそれぞれ外形線3a及び内形線3bとなるのである。言い換えると、双曲線H上の任意の点におけるX座標をインペラ1の回転中心から径方向に対する距離、Y座標をその位置での羽根3の翼高としているのである。なお、この場合回転軸はY軸となる。
このような外形を有するインペラは、工作が容易となるので、一般的なポンプ送風機に向いている。
このようにして決定されるインペラ外形においては、交点P1(C)の座標を(x1、y1)とすると、吸入面通過面積は上述したように、2π・x1・y1となる。同様に吐出面通過面積も、交点P2の座標を(x2、y2)とすると、2π・x2・y2となる。つまり、これら交点P1及びP2は双曲線H上の点であるため、x1・y1=x2・y2となり、即ち吸入面通過面積と吐出面通過面積とは等しくなる。これは、図3等に示した吸入面S1と吐出面S2の間の通過面積においても等しくなる。つまり、吸入側から吐出側にかけての流体の通過面積が常に一定となっているのである。
また、この方法を第3、4象限まで拡張して考えると、第1、2象限にて作成されたインペラ外形をX軸対称に複写した形状となり、図13に示すようなものとなる。この場合も流体の通過面積は一定となり、回転軸方向両側から流体を吸収できるので、用途としては大風量の気体圧送に適している。
これら図12及び図13に示したインペラ外形は、吸入面翼高3cが水平面に対して垂直となっており、種類としては図1で示した垂直型のインペラにあたる。
このように、インペラ外形を決定するにあたり双曲線Hを用いるのであるが、この双曲線Hを移動・回転させることによって、吸入面通過面積と吐出側通過面積との面積比や、それぞれの水平面に対する傾きや、吸入面翼高及び吐出面翼高を任意に設定することが可能であり、しかもその場合は、吸入面積から吐出面積までの面積変化率が常に一定となる。
このようなインペラ外形のいくつかの変形例を図に従って説明していく。なお、便宜上双曲線Hの第2象限の部分(以下、双曲線H2)を用いて説明する。
図14においては、外形線3aだけでなく、内形線3bも双曲線H2の一部によって形成されている。この場合、双曲線H2を、該双曲線H2の焦点Fに交わるまでX軸方向に反原点側へ平行移動し、この移動後の双曲線を外形線3aの一部に用い、同じく双曲線H2をX軸方向に原点側へ平行移動し、この移動後の双曲線を内形線の一部としている。そして、吸入面翼高3cは、原点Oと頂点Cとを結ぶ直線(この双曲線H2の場合は水平面に対して45°をなす直線)としており、吐出面翼高3dは任意の傾きにしている。すなわち図14(b)に示すようなインペラ外形となる。この形状の場合、図12に示した形状のインペラと比較すると、内形線3bがなだらかな傾斜を有するインペラ外形となり、通過面積は吸入側に対して吐出側は約1/2程度となっており、気体を圧送する高圧ポンプ等に適している。
また、図14(a)において、双曲線H2をX軸方向に反原点側及び原点側へ移動したものを、それぞれ回転させてその傾きを変えることにより、吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dを調整することができる。この一例として、吐出面通過面積が吸入面通過面積と同じになるように調整した場合を、図14(c)に示す。このような外形を有するインペラは、汎用ポンプ等に用いられるインペラに適している。
続いては、図15(a)に示すように、双曲線H2を原点Oを中心に左回りに任意の角度(本実施例では15°)傾け、この傾けた双曲線H2’をX軸方向に原点側及び反原点側に水平に移動させて、これらを外形線及び内形線の形成に用いる。このようにして形成されるインペラ外形は、図15(b)に示すようなものとなる。この場合、吸入面翼高3cが水平となる。つまり、図2に示したような水平型のインペラとなり、このような形状のインペラは、軸方向の吸入速度の速い流路効率の良いインペラとなり、この場合も吸入側から吐出側にかけての通過面積は一定となる。
また、図15(c)に示すのは、同図(b)に示したインペラ外形と略同一であるが、圧縮効率を上げるために、吐出側の通過面積を約1/2にしている。つまり、吐出面の面積が同図(b)に示したものの約1/2となっているのである。このように、前記双曲線H2’をX軸方向に平行移動したものを、回転させて傾けることによって、羽根3の吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dを調節することができる。
図15(c)に示すような吐出面を狭くしたインペラは、軸方向からの流入速度が高速であったり、流体の密度が大きかったりする場合に有効なものとなり、高圧ポンプ、遠心圧縮機、ターボ等に利用されることが考えられる。
以上例示したように、双曲線Hを用いてインペラ外形を形成することによって、吸入側から吐出側にかけての流体通過面積の変化率を一定とし、インペラによる流体の吸入方向及び吐出方向、外形線3a及び内形線3b、吸入面翼高3c及び吐出面翼高3dの何れもが、流路の通過面積を、流体の種類や密度、流入速度、圧縮比などに対応したあらゆる形状にすることが可能となり、インペラ外形の自由度の高い設計が可能となる。
次に、「翼長方向のそり」について説明する。
この翼長方向のそりを設計する上で重要な点は、羽根3と羽根3と間の距離、即ち翼間ピッチの設定である。この翼間ピッチを自由に設定可能とすることが本設計方法の目的である。なお、ここでは翼長方向のそりについてのみを説明するため、翼高方向のそりがないインペラについて説明する。
双曲線においては上述したように、その双曲線上の点のX座標とY座標との積が常に一定となる。つまり、双曲線H2上の任意の点を取り、この点からのX軸及びY軸に対しての垂線によって決定される長方形(正方形)の面積は常に一定となる。
そこで、翼長方向のそりを設定する場合において、この双曲線上の点におけるX座標とY座標との安定した関係を、双曲線上の各点における接線の角度変化率として利用する。
この角度変化率とは角度変化の割合であり、この角度変化とは、双曲線上の任意の二点を取り、それぞれの点における接線の傾きの変化である。つまり、図16に示すように、双曲線H2上のある点m1における接線をt1とし、点m1よりもX軸方向反原点側の点m2における接線をt2とすると、点m2の点m1に対する角度変化とは、接線t2の接線t1に対する角度αのことを言う。
すなわち、双曲線H2上の点のX軸方向に沿った前記角度変化を、該双曲線H2上の任意の点のX座標を半径とする円に対応させながら一つの曲線を導出するのである。
具体的には、図17(a)に示すように、インペラ外形を形成する際に外形線3aとした双曲線H2の一部上に複数の任意の点M1・M2・・・を取り、これらの点をX軸に転写し、それぞれの点に対応するX座標を半径とする各周回線L1・L2・・・を作図する。これらの周回線L1・L2・・・は双曲線H2上の任意の点M1・M2・・・に同期して対応しており、同図(b)に示すように、吸入面S1と水平線(X軸)との交点m0から、原点Oに対する点m0の角度変化α0の傾きを持つ直線を引き、この直線が周回線L1と交わる点m1で、この点m1のm0に対する角度変化α1だけ屈曲する。このようにして順次屈曲していく。つまり、点m0から水平線に対してα0の傾きを持つ直線を描き、この直線が周回線と交わる度に、その交点に対する次の点における角度変化の分を加え、その直線を屈曲させながら吐出面S2の位置まで連続していくのである。これにより周回線の間隔を狭くして導出される一本の曲線が、一枚の羽根3の翼長方向のそりを決める基本中心線となる。言い換えると、双曲線H2上において、前の(中心側の)点における接線の傾きと同じ傾きを持った直線に、その点における接線の傾きを角度として加えて(回転させて)行き、周回線の間隔を狭くすることで滑らかな曲線とするのである。このようにして形成される基本中心線を羽根3の枚数に応じて円周上に配置すれば、インペラ1の平面視における翼形状が決定される。
次に、羽根3の翼長方向のそりを決定する際に重要なのが、翼間ピッチである。この翼間ピッチは、隣り合う羽根3との相対位置で決まり、この翼間ピッチを変化させるには、図17(a)を用いて説明した、双曲線H2上の点をX軸に転写する際のこの双曲線H2の変位角(原点Oを中心とした回転による角度)を変えればよい。
この翼間ピッチを変化させる一例として、例えば、図17(a)における双曲線H2を、原点Oを中心に15°回転させた場合の双曲線を基に導出される基本中心線は、図18(a)に示す基本中心線Qとなる。この基本中心線Qに基づいて羽根3を周方向に等間隔を隔てて(基部2の中心に対して等角度ずつずらせて)配置させると、同図(b)に示すような配置となり、この場合は中心部から外周部、即ち吸入側から吐出側にかけて翼間ピッチPが略同じとなる。
また、図19(a)に示すように、図18に示した基本中心線Qを任意の角度回転させ、この基本中心線Q’とする。この場合、図18と同じ外径とすると、基本中心線Q’の一部が外周側にはみ出て、このはみ出た分だけ翼長が短く設定できる。つまり、このように基本中心線Qを回転させることで羽根3の翼長を調整することができるのである。この基本中心線Q’を基に羽根3を配置した場合は、同図(b)に示すような羽根形状となり、翼間ピッチPは全長に亘って略同じになっているが、図18(b)に示したものと比較すると、翼長は短く設定されている。
さらに、図20(a)に示すように、図18に示した基本中心線Qを径方向外側に平行移動させた基本中心線Q’’を用いることによって、翼間ピッチPを回転中心側から外周にかけて減少させることが可能となる、そして、この基本中心線Q’’を基に羽根3を配置した場合は、同図(b)に示すような配置となる。
すなわち、前記基本中心線Qを回転させることで翼長を、また、平行移動させることで翼間ピッチをそれぞれ調整することができるのである。
このように、X軸をインペラ1の径方向に対応させ、双曲線H2のX軸に対する角度変化率を利用して羽根3の翼長方向のそりを形成することで、羽根3の平面視形状(二次元形状)を決定する基本中心線を任意に決めることができ、さらに、この基本中心線を回転・移動させることで、翼長及び翼間ピッチを自由に調整することが可能となるので、羽根3の二次元的な翼形状の自由な設計が可能となる。
こうして決められた羽根3の翼長方向のそりは二次元的なものであり、図14(b)、(c)や図15(b)、(c)に示したようなインペラ外形では内形線3bが曲線であり、これに翼高方向のそりが加わると羽根3はねじれたような形状となる。しかし、その設計の基本は、二次元形状の設計と原則は同じである。つまり、図14(b)、(c)や図15(b)、(c)に示したようなそれぞれのインペラ外形も、その形状の基本的な違いは、図14(a)に示したような、羽根3の翼中心線に用いている双曲線H2の、原点Oを中心とする回転による傾きにのみ起因している。
つまり、インペラ1の設計の原則は、羽根3の翼形状の三次元変化の各要素(翼高・翼長・翼長方向のそり・翼高方向のそり)にどのように双曲線の変化率を同期させて行くかによってその形状が決定され、この双曲線の変化率は、流体の種類・密度・速度・圧力・温度など、様々な使用目的に適応すべく選定され、万能のインペラ形状というものは存在しないものの、各使用条件に応じた設計が可能となる。
次に、翼長方向のそりの三次元展開方法について説明する。
始めに、双曲線の三次元曲面への展開方法について説明する。
図21(b)に示すような略円錐形状の斜面に、その展開図である同図(a)上の基線K(前記基本中心線Q)を転写して行くには、この基線Kに任意(略半径方向に同間隔)の点をプロットして周回線を作図し、この周回線の開始点、即ち基線Kとインペラ1において吸入面S1にあたる円との交点k1を通る垂直線からの周回線の周長(太線部分)と同じ長さを平面図上にとり、この平面図上の対応している周回線上のポイントをつなげる。そうすると展開平面図上の基線Kの転写が完了する。
図21(b)に示した円錐台形状の斜面は、側面図において直線で表されるので、その展開図は同図(a)に示すように一つの平面によって示すことが可能である。そして、例えば図15(b)、(c)等に示すように側面図の斜面に対応する部分が曲線である場合も、図21を用いて説明したように、基線K上の任意の各点における周回線の間隔毎に微分的に展開図を作成し、これらを連続させて行けば良い。
これらのことは、図21(a)に示すような二次元展開図上の基線Kは、展開図・平面図・側面図それぞれの周回線と連動していれば転写が可能であることを示している。すなわち、図21(a)における基線Nから基線Kまでの周回線上の距離を、図21(b)における基線Nから同じ周回線上の距離をプロットすることで、円錐台上に基線K’を描くことができる。よって、二次元から曲線の複雑な三次元変化に置き換えることが可能であり、本発明に係るインペラのような加工データも作成可能だということである。
続いて、「翼高方向のそり」について説明する。
翼高方向のそりとは、羽根3の翼形状の内形線から外形線までの間の翼の高さの形状、即ち翼高方向の湾曲具合である。
現在、一般的に使用されている遠心式羽根車においては、そのほとんどの翼高形状は平面であり殆ど曲面とはなっていない(但し、翼長方向は曲面となる場合はある)。しかし、図10を用いて説明したように、翼高方向にそりを形成することは、流体の圧縮効率の向上を図るためには不可避となってくる。ところが、この翼高方向のそりを形成するには、形状の策定上、及び加工方法上、三次元非ユークリッド幾何学的な構造解析や、6軸・8軸機械切削加工などの問題があり、非常な困難が伴っている。それでいてその統一された設計方法は定まっておらず、各者各様の設計方式とボールエンドミル加工などの加工時間のかかる方法で試行錯誤的に行われているのが現状である。
そこで、本発明のように、双曲線を利用することにより、翼高方向のそりを統一的な手法によって設計するが可能となるのである。
つまり、翼高方向のそりを形成する際においても、上述した翼長方向のそりと同様に、基本双曲線となる直角双曲線の変化率を、翼高方向に同期させて行くことによって、理想的な翼高方向のそりを形成することが可能となる。これにより、インペラ1の回転による遠心力で径方向に動圧を加えられた流体は、図9等に示したように壁面9aに衝突することなく、翼面上を滑らかに流れて行くこととなるのである。
本発明の遠心式羽根車の設計方法を用いて、実際に設計した理想的な形状のインペラ1について、羽根3の数が18枚の場合を図23及び図24に、また、12枚・24枚の場合の平面図を図25及び図26にそれぞれ示す。
これらの図に示すインペラ1は、流体の吸入側から吐出側にかけての流体通過面積及び翼間ピッチの適正な減少と、乱流の発生を抑制する翼高方向のそりの形成をすべて満足し、高速回転時における羽根間の流体に対して理想的な翼形状となっている。つまり、これらは同じ双曲線を用いた設計方法によって形成され、羽根全体が三次元的に規則性を持った形状となっており、理想的な圧縮効果を発揮する。さらに、羽根全体に一貫した規則性が存在するため、加工時においても、比較的簡単な方法で連続的に翼形状を加工することができ、製造能率の向上が図れる。
以上説明した遠心式羽根車は、上述した遠心式羽根車の代表的な二種類の形状に限定されるものではなく、また、設計方法についても上述の実施例に限定されるものではない。
以上のように、平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設され、外形線・内形線・翼高・翼長の各要素によって形状が決定される複数の羽根とを有する遠心式羽根車であって、前記羽根を形成する各要素のうち、少なくとも一つを、双曲線の形状またはその変化率を用いて設計することにより、つまり、羽根の外形または内形、翼長方向のそり、翼高方向のそりのいずれか一つ、または二つ、または三つ、または全てを、基本曲線である双曲線に基づいて、三次元的に規則性を持った設計方法によって設計することにより、様々な使用条件、使用用途に応じて効率の良い圧縮効果が得られる翼形状の設計が可能となる。
なお、この設計方法に用いる基本曲線としては、上述したような双曲線に限定されず、サイクロイド曲線やインボリュート曲線、また円弧等を近似曲線として用いることも可能である。
本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す図。(a)は平面図。(b)は側面断面図。 本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す図。(a)は平面図。(b)は側面断面図。 図1に示す遠心式羽根車の通過面積を示す説明図。 図2に示す遠心式羽根車の通過面積を示す説明図。 流体の通過面積を模式的に示す図。 流体の通過面積の変化を示す図。 流体の周方向の圧縮を示す説明図。 流体の回転軸方向の圧縮を示す説明図。 壁面による流体の偏向を示す図。 翼面による流体の偏向を示す図9におけるE矢視図。 本発明に係る遠心式羽根車の設計方法に用いる双曲線を示す図。 インペラ外形の一実施の形態を示す図。 インペラ外形の一実施の形態を示す図。 インペラ外形の設計方法の一実施例を示す図。 インペラ外形の設計方法の一実施例を示す図。 双曲線の角度変化を示す説明図。 基本中心線の導出方法を示す説明図。 翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図。 翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図。 翼長方向の形状の設計方法の一実施例を示す説明図。 翼長方向のそりの三次元展開方法を示す説明図。 本発明に係る遠心式羽根車の一実施の形態を示す斜視図。 18枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図。 同じく側面図。 12枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図。 24枚の羽根を有する遠心式羽根車を示す平面図。 従来のインペラを示す模式図。 従来のインペラの回転時を示す平面図。 従来のインペラを外壁で覆った状態を示す側面断面図。 同じく吐出側が閉鎖された状態を示す図。 翼車内誘起速度の発生過程を示す説明図。 従来のインペラを示す図。(a)は平面図。(b)は側面断面図。 従来のインペラを示す図。(a)は平面図。(b)は側面断面図。
符号の説明
1 インペラ
2 基部
3 羽根
3a 外形線
3b 内形線
3c 吸入面翼高
3d 吐出面翼高
H 双曲線

Claims (7)

  1. 平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、前記羽根によって形成される流路の流体通過面積を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定の変化率で縮小したことを特徴とする遠心式羽根車。
  2. 平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、前記羽根によって形成される流路の流体通過面積を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定としたことを特徴とする遠心式羽根車。
  3. 平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、隣り合う羽根間の距離を、流体の吸入面から吐出面にかけて一定としたことを特徴とする遠心式羽根車。
  4. 平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設される複数の羽根とを有する遠心式羽根車において、隣り合う羽根間の距離を、流体の吸入面から吐出面にかけて徐々に狭くしたことを特徴とする遠心式羽根車。
  5. 前記羽根を、翼高方向、かつ、回転方向に対して前進方向に湾曲させたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の遠心式羽根車。
  6. 前記羽根を構成する外形線・内形線・翼高方向のそり・翼長方向のそりの各要素うち、少なくとも一つが、双曲線の形状またはその変化率を用いた曲線から形成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の遠心式羽根車。
  7. 平面視円状の基部と、該基部上に中心部から外周方向に設けられ、周方向に等間隔を隔てて配設され、外形線・内形線・翼高・翼長の各要素によって形状が決定される複数の羽根とを有する遠心式羽根車であって、前記羽根を形成する各要素のうち、少なくとも一つを、双曲線の形状またはその変化率を用いて設計することを特徴とする遠心式羽根車の設計方法。
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