JP6559805B2 - 圧縮機インペラ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、圧縮機インペラ及びその製造方法に関する。
遠心圧縮機、軸流圧縮機及び軸流圧縮機等の圧縮機は、圧縮機インペラの回転によって流体に運動エネルギーを付与し、該運動エネルギーを圧力に変換して高圧の流体を得るよう構成されている。
かかる圧縮機には、広い作動範囲において高圧力比と高効率化が求められており、種々の工夫が施されている。
特許文献1には、旋回失速を抑制することを目的とした遠心圧縮機が開示されている。旋回失速とは、低流量域での運転時に、ブレードに生じる失速領域がインペラの周速よりも遅い速度でブレードからブレードへ回転方向に伝播する不安定現象である。
旋回失速が発生した後に、さらに流量を減少させていくと、強い音響を伴う流れの脈動(サージング)が発生し、圧縮機の運転限界に達する。このため、圧縮機が安定して作動する作動範囲を拡大するために、旋回失速を抑制することが求められている。
特許文献1に記載の圧縮機では、インペラのブレード前縁よりも上流側でケーシングの内周面又はインペラの回転軸の外周面に設けられてブレードに対して相対的に回転し、ブレードの前縁近傍に形成される流体の渦の成長を抑制する抑制部材を設けることによって、旋回失速の抑制を図っている。
特開2014−118916号公報
特許文献1に記載の圧縮機では、旋回失速を抑制するためには、インペラのブレード前縁よりも上流側におけるケーシングの内周面又はインペラの外周面に、ブレードに対して相対的に回転する抑制部材を追加的に設ける必要があるため、必要な部品点数が増加して圧縮機の構成が複雑となってしまう。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、旋回失速を簡素な構成で抑制可能な圧縮機インペラ及びその製造方法を提供することである。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る圧縮機インペラは、ハブと、前記ハブの外周面に周方向に沿って配列された複数のブレードからなるブレード群であって、前記ブレードの各々における前縁のハブ側端が同一円上に揃うように構成されたブレード群と、を備える圧縮機インペラであって、前記複数のブレードは、少なくとも一つの第1ブレードと、前記第1ブレードと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレードとを含み、前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、前記圧縮機インペラの径方向における少なくとも一部の範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とが異なる。
上記(1)に記載の圧縮機インペラでは、前縁のハブ側端が同一円上に揃うように構成されたブレード群について、第1ブレードの前縁の翼角と第2ブレードの前縁の翼角とを、圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラの径方向における少なくとも一部の範囲において、第1ブレードの前縁の翼角と第2ブレードの前縁の翼角とが異なる。このため、前縁のハブ側端が同一円上に揃うように構成された複数のブレードの失速特性のうち、第1ブレードの失速特性と第2ブレードの失速特性とが異ならせることができる。したがって、上記複数のブレードの形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。これにより、圧縮機の低流量側の特性を改善することができる。また、従来技術(特開2014−118916)で記載したような追加部品としての抑制部材も必要ないため、該従来技術よりも構成を簡素化することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記少なくとも一つの第1ブレードは、複数の第1ブレードを含み、前記少なくとも一つの第2ブレードは、複数の第2ブレードを含み、前記ブレード群が備える前記第2ブレードの枚数は、前記ブレード群が備える前記第1ブレードの枚数よりも少なく、前記複数の第2ブレードは、互いの間に前記第1ブレードが配置されない一対の第2ブレードを含む。
上記(2)に記載の圧縮機インペラによれば、比較的多数の第1ブレードとは失速特性が異なる比較的少数の第2ブレードがインペラの周方向に連続して並ぶため、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害する上記効果を高めることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記ブレード群が備える前記第2ブレードの枚数は、前記ブレード群が備える前記第1ブレードの枚数よりも少なく、前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、前記圧縮機インペラの径方向における少なくとも一部の範囲において、前記第2ブレードの前縁の翼角が前記第2ブレードの前縁の翼角より大きい。
上記(3)に記載の圧縮機インペラでは、相対的に枚数の多い第1ブレードの前縁の翼角は大流量側の吸込風量を考慮した比較的小さな翼角となっており、相対的に枚数の少ない第2ブレードの前縁の翼角は小流量側にマッチングした(低流時においても失速しにくい)比較的大きな翼角となっている。したがって、圧縮機インペラの吸込風量の低下を抑制しつつ、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角は、前記第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より大きい。
本発明者の知見によれば、圧縮機インペラにおける旋回失速は、ブレードのチップ側の領域で生じやすい。このため、上記(4)に記載のように、第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角を、第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より大きくすることにより、旋回失速を効果的に抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角は、前記第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より5度以上大きい。
上記(5)に記載の圧縮機インペラによれば、上記(4)に記載の効果を高い程度で奏する。
(6)幾つかの実施形態では、上記(4)又は(5)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記第1ブレードの前縁のハブ側端における翼角は、前記第2ブレードの前縁のハブ側端における翼角と等しい。
上述のように、圧縮機インペラにおける旋回失速は、ブレードのチップ側の領域で生じやすいため、第2ブレードの前縁のハブ側端における翼角を、第1ブレードの前縁のハブ側端における翼角より大きくしても、旋回失速を抑制する効果は比較的小さい。また、小流量側にマッチングした大きな翼角を圧縮機インペラの径方向における広い範囲で有するように第2ブレードを構成することは、圧縮機インペラの吸込風量を低下させる要因となりうる。
このため、第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角を、第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より大きくしつつ、上記(6)に記載のように、第1ブレードの前縁のハブ側端における翼角は、第2ブレードの前縁のハブ側端における翼角と等しくすることで、圧縮機インペラの吸込風量の低下を抑制しつつ、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、前記第2ブレードの前縁の翼角は、前記圧縮機インペラの径方向における前記第2ブレードの翼高さの50%以上の所定位置からチップ側端までの範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角よりも大きく、前記圧縮機インペラの径方向における前記第2ブレードのハブ側端から前記所定位置までの範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角と等しい。
上記(7)に記載の圧縮機インペラによれば、上記(6)に記載の効果を高い程度で奏する。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか1項に記載の圧縮機インペラにおいて、前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記圧縮機インペラの軸方向における基準位置から上流側の形状のみが異なり、前記圧縮機インペラの軸方向における前記基準位置から下流側の形状が同一である。
ブレードの反りやブレードの後縁の翼角は翼素性能に大きく影響があるため、上記複数のブレードの後縁側の形状は、一様であることが望ましい。このため、上記(8)に記載の圧縮機インペラでは、第1ブレードと第2ブレードとは、旋回失速の改善に寄与しやすい前縁側の形状(圧縮機インペラの軸方向における基準位置から上流側の形状)のみが異なり、旋回失速の改善に寄与しにくく翼素性能に影響を与えやすい後縁側の形状(圧縮機インペラの軸方向における基準位置から下流側の形状)が同一であるように構成されている。これにより、翼素性能の低下を抑制しつつ旋回失速を抑制することができるため、圧縮機インペラの性能を効果的に向上することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載の圧縮機インペラにおいて、前記基準位置は、前記第2ブレードの負圧面側に隣接する前記ブレードの前縁のチップ側端から前記第2ブレードの前記負圧面に引いた垂線と、前記負圧面との交点より上流側の位置である。
上記(9)に記載の圧縮機インペラによれば、上記(8)に記載の基準位置をインペラの軸方向において上記交点(第2ブレードのスロート位置)よりも上流側の位置とすることにより、第2ブレードの負圧面側に隣接するブレードと該第2ブレードとの間のスロート幅を変化させることなく上記(1)乃至(8)に記載のように第1ブレードの翼角と第2ブレードの翼角とを異ならせることができる。したがって、圧縮機インペラの吸込み風量の低下を抑制しつつ、旋回失速を抑制することができる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る圧縮機インペラを製造する製造方法は、上記(1)乃至(9)の何れか1項に記載の圧縮機インペラを製造する製造方法であって、同一形状を有する複数の第1ブレードを形成する第1ブレード形成工程と、前記第1ブレード形成工程で形成した複数の第1ブレードのうち、一部の第1ブレードの前縁側部分に曲げ加工を施すことにより、前記少なくとも一つの第2ブレードを形成する第2ブレード形成工程と、を備える。
上記(10)に記載の圧縮機インペラを製造する製造方法によれば、同一形状を有する複数の第1ブレードを形成した後で、一部の第1ブレードのみに前縁部分に曲げ加工を施すだけで上記第2ブレードを形成することができるため、上記(1)乃至(9)の何れか1項に記載の遠心圧縮機インペラを容易に製造することができる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、旋回失速を簡素な構成で抑制可能な圧縮機インペラ及びその製造方法が提供される。
一実施形態に係る圧縮機インペラ100(100A)の軸方向視図である。 一実施形態に係る圧縮機インペラ100(100A)の軸線に沿った子午断面の一部を示す図である。 第1ブレード12及び第2ブレード14の形状を説明するための概略図である。 複数のブレード4のチップ側における位置関係を概略的に示す翼列展開図である。なお、図4においてブレード4を示すラインは、ブレード4の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 複数のブレード4のハブ側における位置関係を概略的に示す翼列展開図である。なお、図5においてブレード4を示すラインは、ブレード4の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 比較形態における旋回失速の状態を模式的に示す図である。なお、図6においてブレード4を示すラインは、ブレード4の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 実施形態における旋回失速の状態を模式的に示す図である。なお、図7においてブレード4を示すラインは、ブレード4の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 実施形態と比較形態におけるサージラインの比較を示す図である。 第1ブレード12及び第2ブレード14の形状の他の例を説明するための概略図である。なお、図4においてブレード4を示すラインは、ブレード4の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 一実施形態に係る圧縮機インペラ100(100B)の軸方向視図である。 一実施形態に係る圧縮機インペラ100(100B)の軸線に沿った子午断面の一部を示す図である。 複数のフルブレード4fと複数のスプリッタブレード4sのチップ側における位置関係の一例を概略的に示す翼列展開図である。なお、図12においてブレード4(4f,4s)を示すラインは、ブレード4(4f,4s)の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 複数のフルブレード4fと複数のスプリッタブレード4sのチップ側における位置関係の一例を概略的に示す翼列展開図である。なお、図13においてブレード4(4f,4s)を示すラインは、ブレード4(4f,4s)の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 複数のフルブレード4fと複数のスプリッタブレード4sのチップ側における位置関係の一例を概略的に示す翼列展開図である。なお、図14においてブレード4(4f,4s)を示すラインは、ブレード4(4f,4s)の負圧面と正圧面の中間点を結ぶキャンバラインである。 一実施形態に係る圧縮機インペラ100の軸線に沿った子午断面の一部を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る圧縮機インペラ100(100A)の軸方向視図である。図2は、図1に示した圧縮機インペラ100(100A)の軸線に沿った子午断面の一部を示す図である。
図1及び図2に示すように、圧縮機インペラ100は、ハブ2と、ハブ2の外周面2aに周方向に間隔をあけて配列された複数のブレード4からなるブレード群6であって、ブレード4の各々における前縁のハブ側端4Aが圧縮機インペラの回転軸線Oを中心とする同一円C1上に揃うように構成されたブレード群6と、を備えている。ブレード群6は、圧縮機インペラ100の軸方向における複数のブレード4のハブ側端4Aの位置が同一となるよう構成されている。複数のブレード4は、少なくとも一つの第1ブレード12と、第1ブレード12と形状が異なる少なくとも一つの第2ブレード14とを含む。
図3は、第1ブレード12及び第2ブレード14の形状を説明するための概略図である。図4は、複数のブレード4のチップ側における位置関係を概略的に示す翼列展開図である。図5は、複数のブレード4のハブ側における位置関係を概略的に示す翼列展開図である。
図4及び図5では、横軸は圧縮機インペラ100の周方向における位置rθを示しており、縦軸は子午面方向mにおける前縁12LEからの距離を示している。なお、「子午面方向m」とは、図15に示すように、インペラ100の子午断面において、ブレード4の前縁12LEから後縁12TEにかけて翼高さ比が等しい点を結んだ線に沿う方向を意味する。ここで、「翼高さ比」とは、以下のように定義される。まず、図15に示すように、ブレード4のハブ側端における前縁12LEの位置から後縁12TEの位置までの子午面長さをmhとし、ブレード4のチップ側端における前縁12LEの位置から後縁12TEの位置までの子午面長さをmtとする。そして、ブレード4のハブ側端における前縁12LEの位置からある位置Pまでの子午面長さを上記子午面長さmhで除した割合と、ブレード4のチップ側端における前縁12LEの位置からある位置Qまでの子午面長さを上記子午面長さmhで除した割合とが等しくなるような位置Pと位置Q(例えば上記二つの割合がそれぞれ20%となるような位置Pと位置Q)について、位置Pと位置Qとを結ぶ線分の長さを、ある子午面方向位置(%)における翼高さhと定義する。そして、上記線分に沿った翼高さ方向におけるハブ2の外周面2aからの距離yを翼高さhで除した値y/hを翼高さ比と定義する。
図3及び図4において、第1ブレード12の前縁12LEにおける翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEにおける翼角β2とを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置rにて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲w1において、第1ブレード12の前縁12LEにおける翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEにおける翼角β2とは異なっている。なお、「翼角β」とは、ある翼高さ比y/hにおいて、子午面方向mとキャンバラインとがなす角度β(例えば図4参照)を意味し、子午面方向における位置m及び周方向における位置rθを用いて以下の式(1)によって定義される。

Figure 0006559805
かかる構成によれば、前縁のハブ側端4Aが同一円上に揃うように構成された複数のブレード4(図1参照)の失速特性のうち、第1ブレード12の失速特性と第2ブレード14の失速特性とを異ならせることができる。したがって、上記複数のブレード4の形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。これにより、圧縮機の低流量側の特性を改善することができる。また、従来技術(特開2014−118916)で記載したような追加部品としての抑制部材も必要ないため、該従来技術よりも構成を簡素化することができる。
一実施形態では、例えば図1に示すように、上記少なくとも一つの第1ブレード12は、複数の第1ブレード12を含み、上記少なくとも一つの第2ブレード14は、複数の第2ブレード14を含み、ブレード群6が備える第2ブレード14の枚数は、ブレード群6が備える第1ブレード12の枚数よりも少ない。また、図1及び図4に示すように、複数の第2ブレード14は、圧縮機インペラ100の周方向において互いの間に第1ブレード12が配置されない一対の第2ブレード14を含む。図1に示す例示的形態では、ブレード群6は6枚のブレード4を備え、6枚のブレード4は、4枚の第1ブレード12と、2枚の第2ブレード14とを含む。また、2枚の第2ブレード14の間には第1ブレード12が配置されていない。
かかる構成によれば、第1ブレード12とは失速特性が異なる相対的に枚数が少ない第2ブレード14が圧縮機インペラ100の周方向に連続して並ぶため、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害する上記効果を高めることができる。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEの翼角β2とを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置rにて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲w1において、第2ブレード14の前縁14LEの翼角β2が第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1より大きい。
かかる構成によれば、複数のブレード4の形状が一様である比較形態、すなわち複数のブレード4が複数の第1ブレード12のみからなる場合(図6参照)と比較して、小流量側にマッチングした(小流量時においても失速しにくい)比較的大きな翼角β2を第2ブレード14の前縁14LEが有することによって、図7に示すように、第2ブレード14の負圧面側の領域Aで失速が生じにくくなるため、旋回失速の伝搬及び発達を効果的に阻害することができる。これにより、図7に示すように、上記比較形態と比較して、サージラインを小流量側にシフトさせて小流量側の運転範囲を拡大することができる。また、上記範囲21において大流量側の吸込風量を考慮した比較的小さな翼角β1を比較的多数の第1ブレード12の前縁12LEが有することにより圧縮機インペラ100の吸込風量の低下を抑制することができる。このため、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害しつつ、圧縮機インペラ100の吸込風量の低下を抑制することができる。
一実施形態では、図3及び図4において、第2ブレード14の前縁14LEのチップ側端14Eにおける翼角β2は、第1ブレード12の前縁12LEのチップ側端12Eにおける翼角β1より大きい。ここで、第2ブレード14の前縁14LEのチップ側端14Eにおける翼角β2は、第1ブレード12の前縁12LEのチップ側端12Eにおける翼角β1より5度以上大きいことが望ましい。
本発明者の知見によれば、圧縮機インペラにおける旋回失速は、ブレードの前縁のチップ側の領域で生じやすい。このため、上記のように、第2ブレード14の前縁14LEのチップ側端14Eの翼角β2を第1ブレード12の前縁12LEのチップ側端12Eにおける翼角β1より大きくすることにより、旋回失速を効果的に抑制することができる。
一実施形態では、図3及び図5において、第2ブレード14の前縁14LEのハブ側端14Aの翼角β2は、第1ブレード12の前縁12LEにおけるハブ側端12Aにおける翼角β1と等しい。
上述のように、圧縮機インペラにおける旋回失速は、ブレードのチップ側の領域で生じやすいため、第2ブレード14の前縁14LEのハブ側端14Aにおける翼角β2を、第1ブレード12の前縁12LEのハブ側端12Aにおける翼角β1より大きくしても、旋回失速を抑制する効果は比較的小さい。また、小流量側にマッチングした大きな翼角β2を圧縮機インペラ100の径方向における広い範囲で有するように第2ブレード14を構成することは、圧縮機インペラ100の吸込風量を低下させる要因となりうる。
このため、上記のように、第2ブレード14の前縁14LEのチップ側端14Eにおける翼角β2を、第1ブレード12の前縁12LEのチップ側端12Eにおける翼角β1より大きくしつつ、第2ブレード14の前縁14LEのハブ側端14Aにおける翼角を、第1ブレード12の前縁12LEのハブ側端12Aにおける翼角β1と等しくすることで、圧縮機インペラ100の吸込風量の低下を抑制しつつ、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。
一実施形態では、図3〜図5において、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEの翼角β2とを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置rにて比較したときに、第2ブレード14の前縁14LEの翼角β2は、圧縮機インペラ100の径方向における第2ブレード14の翼高さhの50%以上の所定位置P1(例えば第2ブレード14の翼高さhの70〜80%程度の所定位置)からチップ側端14Eまでの範囲w1において、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1よりも大きく、圧縮機インペラ100の径方向における第2ブレード14のハブ側端14Aから上記所定位置P1までの範囲w2において、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1と等しい。
上述のように、圧縮機インペラにおける旋回失速は、ブレードの前縁のチップ側の領域で生じやすいため、第2ブレード14の前縁14LEのハブ側における翼角β2を、第1ブレードの前縁12LEのハブ側における翼角β1より大きくしても、旋回失速を抑制する効果は比較的小さい。また、小流量側にマッチングした大きな翼角β2を圧縮機インペラ100の径方向における広い範囲で前縁14LEが有するように第2ブレード14を構成することは、圧縮機インペラ100の吸込風量を低下させる要因となりうる。
このため、第2ブレード14の前縁14LEの翼角β2を、圧縮機インペラ100の径方向における第2ブレード14の翼高さhの50%以上の所定位置P1からチップ側端14Eまでの範囲w1において、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1よりも大きしつつ、圧縮機インペラ100の径方向における第2ブレード14のハブ側端14Aから上記所定位置P1までの範囲w2において、第1ブレード12の前縁12LEの翼角β1と等しくすることで、圧縮機インペラ100の吸込風量の低下を抑制しつつ、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。
一実施形態では、例えば図3及び図4に示すように、第1ブレード12と第2ブレード14とは、圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から上流側の形状のみが異なり、圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から下流側の形状が同一である。
ブレードの反りやブレードの後縁の翼角は翼素性能に大きく影響があるため、上記複数のブレード4の後縁側の形状は一様であることが望ましい。すなわち、ブレード12の後縁12TE側の形状とブレード14の後縁14TE側の形状は同一であることが望ましい。このため、第1ブレード12と第2ブレード14とは、旋回失速の改善に寄与しやすい前縁側の形状(圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から上流側の形状)のみが異なり、旋回失速の改善に寄与しにくく翼素性能に影響を与えやすい後縁側の形状(圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から下流側の形状)が同一であるように構成されている。これにより、翼素性能の低下を抑制しつつ旋回失速を抑制することができるため、圧縮機インペラ100の性能を効果的に向上することができる。
一実施形態では、例えば図3及び図4に示すように、上記基準位置P2は、第2ブレード14の負圧面14S側に隣接するブレード4の前縁のチップ側端(図示する形態では第1ブレード12の前縁12LEのチップ側端12E)から第2ブレード14の負圧面14Sに引いた垂線Lと該負圧面14Sとの交点P3(第2ブレードのスロート位置)より上流側の位置である。
上記基準位置P2をインペラ100の軸方向において上記交点P3よりも上流側の位置とすることにより、第2ブレード14の負圧面14S側に隣接するブレード4と該第2ブレード14との間のスロート幅Sの変化を抑制しつつ上記のように第1ブレード12の翼角β1と第2ブレード14の翼角β2とを異ならせることができる。したがって、圧縮機インペラ100の吸込み風量の低下を抑制しつつ、旋回失速を抑制することができる。
なお、上述した圧縮機インペラ100は、例えば機械加工や鋳造等により製造することが可能であるが、同一形状を有する複数の第1ブレード12を形成する第1ブレード形成工程と、第1ブレード形成工程で形成した複数の第1ブレード12のうち、一部の第1ブレード12のチップ側かつ前縁側の一部分12P(図3参照)のみに、圧力面側に滑らかに円弧状に湾曲するように曲げ加工を施すことにより、少なくとも一つの第2ブレード14を形成する第2ブレード形成工程と、を備えていてもよい。
これにより、第1ブレード12と第2ブレード14とを別々の工程によって形成する場合と比較して、第1ブレード形成工程を経て作成された第1ブレード12に曲げ加工を施すだけで第2ブレード14を形成することができるため、上記圧縮機インペラ100を容易に製造することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、図4では、第1ブレード12と第2ブレード14とは、圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から上流側の形状のみが異なり、圧縮機インペラ100の軸方向における基準位置P2から下流側の形状が同一である形態を示した。
しかしながら、本発明はかかる形態に限定されず、例えば図9に示すように、第2ブレード14は、圧縮機インペラ100の軸方向における第2ブレード14の全範囲において、第1ブレード12とは異なる形状を有していてもよい。かかる構成においても、上述したように、第1ブレード12の前縁12LEにおける翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEにおける翼角β2とを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲において、第1ブレード12の前縁12LEにおける翼角β1と第2ブレード14の前縁14LEにおける翼角β2とが異なっていればよい。これにより、上述のように、旋回失速の均一な伝搬及び発達を抑制することができる。
ただし、図4に示す形態では、上述したように、第2ブレード14の負圧面14S側に隣接するブレード4と該第2ブレード14との間のスロート幅Sの変化を抑制しつつ上記のように第1ブレード12の翼角β1と第2ブレード14の翼角β2とを異ならせることができるため、圧縮機インペラ100の吸込み風量の低下を抑制する観点からは、図4に示す形態の方が図9に示す形態よりも好ましい。
また、図1では、一つのブレード群6(ハブ2の外周面2aに周方向に間隔をあけて配列された複数のブレード4からなる一つのブレード群6であって、ブレード4の各々における前縁のハブ側端4Aが圧縮機インペラの回転軸線Oを中心とする同一円C上に揃うように構成されたブレード群6)を有する圧縮機インペラ100を例示した。
しかしながら、本発明はかかる形態に限定されず、例えば図10及び図11に示すように、圧縮機インペラ100は、複数のブレード群を備えていてもよい。図10に示す例示的形態では、圧縮機インペラ100(100B)は、フルブレード群6f及びスプリッタブレード群6sの二つのブレード群を備えている。
フルブレード群6fは、ハブ2の外周面2aに周方向に間隔をあけて配列された複数のフルブレード4fからなる。ここで、フルブレード4fの各々における前縁のハブ側端4Afは、圧縮機インペラの回転軸線Oを中心とする同一円Cf上に揃っている。
スプリッタブレード群6sは、ハブ2の外周面2aに周方向に間隔をあけて配列された複数のスプリッタブレード4sからなる。ここで、スプリッタブレード4sはフルブレード4fよりも翼長が短く、複数のスプリッタブレード4sの各々は、互いに隣接する二つのフルブレード4fの間に設けられている。また、複数のスプリッタブレード4sの各々における前縁のハブ側端4Asは、圧縮機インペラ100の回転軸線Oを中心とする同一円Cs上に揃っている。ここで、複数のスプリッタブレード4sの前縁のハブ側端4Asは、複数のフルブレード4fの前縁のハブ側端4Afよりも下流側に位置する。すなわち、円Csは、円Cfよりも半径が大きく円Cfよりも圧縮機インペラ100の吸込み方向下流側に位置する。
図10に示す形態では、図1〜図9を用いて説明した圧縮機インペラ100(100A)のブレード群6に係る発明を、図12に示すようにフルブレード群6fのみに対して適用してもよいし、図13に示すようにスプリッタブレード群6sのみに対して適用してもよいし、図14に示すようにフルブレード群6fとスプリッタブレード群6sの各々に対して適用してもよい。
図12に示す形態では、フルブレード群6fを構成する複数のフルブレード4fは、少なくとも一つの第1ブレード12fと、第1ブレード12fと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレード14fとを含む。また、第1ブレード12fの前縁12LEfの翼角β1fと第2ブレード14fの前縁14LEfの翼角β2fとを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲(図3の範囲w1参照)において、第1ブレード12fの前縁12LEfの翼角β1fと第2ブレード14fの前縁14LEfの翼角β2fとが異なる。
かかる実施形態においても、前縁のハブ側端4Afが同一円上に揃うように構成された複数のフルブレード4fの失速特性のうち、第1ブレード12fの失速特性と第2ブレード14fの失速特性とを異ならせることができる。したがって、上記複数のフルブレード4fの形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。これにより、圧縮機の低流量側の特性を改善することができる。また、従来技術(特開2014−118916)で記載したような追加部品としての抑制部材も必要ないため、該従来技術よりも構成を簡素化することができる。
図13に示す形態では、スプリッタブレード群6sを構成する複数のスプリッタブレード4sは、少なくとも一つの第1ブレード12sと、第1ブレード12sと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレード14sとを含む。また、第1ブレード12sの前縁12LEsの翼角β1sと第2ブレード14sの前縁14LEsの翼角β2sとを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲(図3の範囲w1参照)において、第1ブレード12sの前縁12LEsの翼角β1sと第2ブレード14sの前縁14LEsの翼角β2sとが異なる。
かかる実施形態においても、前縁のハブ側端4Asが同一円上に揃うように構成された複数のスプリッタブレード4sの失速特性のうち、第1ブレード12sの失速特性と第2ブレード14sの失速特性とを異ならせることができる。したがって、上記複数のスプリッタブレード4sの形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。これにより、圧縮機の低流量側の特性を改善することができる。また、上記従来技術で記載したような追加部品としての抑制部材も必要ないため、該従来技術よりも構成を簡素化することができる。
図14に示す形態では、フルブレード群6fを構成する複数のフルブレード4fは、少なくとも一つの第1ブレード12fと、第1ブレード12fと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレード14fとを含む。また、第1ブレード12fの前縁12LEfの翼角β1fと第2ブレード14fの前縁14LEfの翼角β2fとを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲(図3の範囲w1参照)において、第1ブレード12fの前縁12LEfの翼角β1fと第2ブレード14fの前縁14LEfの翼角β2fとが異なる。また、スプリッタブレード群6sを構成する複数のスプリッタブレード4sは、少なくとも一つの第1ブレード12sと、第1ブレード12sと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレード14sとを含む。また、第1ブレード12sの前縁12LEsの翼角β1sと第2ブレード14sの前縁14LEsの翼角β2sとを、圧縮機インペラ100の径方向における同一位置にて比較したときに、圧縮機インペラ100の径方向における少なくとも一部の範囲(図3の範囲w1参照)において、第1ブレード12sの前縁12LEsの翼角β1sと第2ブレード14sの前縁14LEsの翼角β2sとが異なる。
かかる実施形態においても、前縁のハブ側端4Afが同一円上に揃うように構成された複数のフルブレード4fの失速特性のうち、第1ブレード12fの失速特性と第2ブレード14fの失速特性とを異ならせることができる。したがって、上記複数のフルブレード4fの形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。また、前縁のハブ側端4Asが同一円上に揃うように構成された複数のスプリッタブレード4sの失速特性のうち、第1ブレード12sの失速特性と第2ブレード14sの失速特性とを異ならせることができる。したがって、上記複数のスプリッタブレード4sの形状を一様とした場合と比較して、旋回失速の均一な伝播及び発達を阻害することができる。これにより、圧縮機の低流量側の特性を改善することができる。また、上記従来技術で記載したような追加部品としての抑制部材も必要ないため、該従来技術よりも構成を簡素化することができる。
また、上述した実施形態では、遠心圧縮機を例示したが、本発明は、遠心圧縮機に限らず軸流圧縮機や斜流圧縮機に適用してもよい。
2 ハブ
2a 外周面
4 ブレード
4A 前縁のハブ側端
4f フルブレード
4s スプリッタブレード
6 ブレード群
6f フルブレード群
6s スプリッタブレード群
12 第1ブレード
12LE 前縁
12E 前縁のチップ側端
12A 前縁のハブ側端
12P 一部分
14 第2ブレード
14LE 前縁
14E 前縁のチップ側端
14A 前縁のハブ側端
14S 負圧面
100 圧縮機インペラ
C1 円
C2 円
L 垂線
O 回転軸線
P1 所定位置
P2 基準位置
P3 交点
w1,w2 範囲
r,z 位置

Claims (9)

  1. ハブと、
    前記ハブの外周面に周方向に沿って配列された複数のブレードからなるブレード群であって、前記ブレードの各々における前縁のハブ側端が同一円上に揃うように構成されたブレード群と、を備える圧縮機インペラであって、
    前記複数のブレードは、少なくとも一つの第1ブレードと、前記第1ブレードと形状が異なる少なくとも一つの第2ブレードとを含み、
    前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、前記圧縮機インペラの径方向における少なくとも一部の範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とが異な
    前記ブレード群が備える前記第2ブレードの枚数は、前記ブレード群が備える前記第1ブレードの枚数よりも少なく、
    前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、前記圧縮機インペラの径方向における少なくとも一部の範囲において、前記第2ブレードの前縁の翼角が前記第1ブレードの前縁の翼角より大きい、圧縮機インペラ。
  2. 前記少なくとも一つの第1ブレードは、複数の第1ブレードを含み、
    前記少なくとも一つの第2ブレードは、複数の第2ブレードを含み、
    前記ブレード群が備える前記第2ブレードの枚数は、前記ブレード群が備える前記第1ブレードの枚数よりも少なく、
    前記複数の第2ブレードは、互いの間に前記第1ブレードが配置されない一対の第2ブレードを含む、請求項1に記載の圧縮機インペラ。
  3. 前記第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角は、前記第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より大きい請求項1又は2に記載の圧縮機インペラ。
  4. 前記第2ブレードの前縁のチップ側端における翼角は、前記第1ブレードの前縁のチップ側端における翼角より5度以上大きい、請求項に記載の圧縮機インペラ。
  5. 前記第2ブレードの前縁のハブ側端における翼角は、前記第1ブレードの前縁のハブ側端における翼角と等しい、請求項又はに記載の圧縮機インペラ。
  6. 前記第1ブレードの前縁の翼角と前記第2ブレードの前縁の翼角とを、前記圧縮機インペラの径方向における同一位置にて比較したときに、
    前記第2ブレードの前縁の翼角は、前記圧縮機インペラの径方向における前記第2ブレードの翼高さの50%以上の所定位置からチップ側端までの範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角よりも大きく、前記圧縮機インペラの径方向における前記第2ブレードのハブ側端から前記所定位置までの範囲において、前記第1ブレードの前縁の翼角と等しい、請求項に記載の圧縮機インペラ。
  7. 前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記圧縮機インペラの軸方向における基準位置から上流側の形状のみが異なり、前記圧縮機インペラの軸方向における前記基準位置から下流側の形状が同一である、請求項乃至の何れか1項に記載の圧縮機インペラ。
  8. 前記基準位置は、前記第2ブレードの負圧面側に隣接する前記ブレードの前縁のチップ側端から前記第2ブレードの前記負圧面に引いた垂線と、前記負圧面との交点より上流側の位置である、請求項に記載の圧縮機インペラ。
  9. 請求項1乃至の何れか1項に記載の圧縮機インペラを製造する製造方法であって、
    同一形状を有する複数の第1ブレードを形成する第1ブレード形成工程と、
    前記第1ブレード形成工程で形成した複数の第1ブレードのうち、一部の第1ブレードの前縁側部分に曲げ加工を施すことにより、前記少なくとも一つの第2ブレードを形成する第2ブレード形成工程と、
    を備える圧縮機インペラの製造方法。
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