JP2002349487A - 羽根車および遠心圧縮機 - Google Patents

羽根車および遠心圧縮機

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JP2002349487A
JP2002349487A JP2001159464A JP2001159464A JP2002349487A JP 2002349487 A JP2002349487 A JP 2002349487A JP 2001159464 A JP2001159464 A JP 2001159464A JP 2001159464 A JP2001159464 A JP 2001159464A JP 2002349487 A JP2002349487 A JP 2002349487A
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JP2001159464A
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Hirotaka Higashimori
弘高 東森
Seiichi Ibaraki
誠一 茨木
Tetsuya Matsuo
哲也 松尾
Keiichi Shiraishi
啓一 白石
Susumu Morishita
進 森下
Toshiyuki Suzuki
理之 鈴木
Takashi Mikogami
隆 御子神
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速領域の拡大を抑えつつ高圧力比化を図っ
て遠心圧縮機の性能を向上させる。 【解決手段】 主軸に固定された円盤状のハブ2と、ハ
ブ2の一方の側面に主軸1を取り囲むように等間隔に離
間して設けられた複数の羽根3とを備える羽根車におい
て、羽根3を、ガスの流入方向の途中位置において、流
入方向上流側に位置する前置翼3Aと、流入方向下流側
に位置する後置翼3Bとに分割し、後置翼3Bを前置翼
3Aよりも回転方向前方に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心圧縮機に備わ
る羽根車に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばガスタービンや過給機等に用いら
れる遠心圧縮機は、軸体に固定されたハブの一方の側面
に、軸体を取り囲むように等間隔に離間して複数の羽根
が設けられた羽根車を備えており、この羽根車を回転駆
動することにより、羽根間に形成される流路にガスを導
き、流路を通過する過程でガスを圧縮して吐出するしく
みとなっている。
【0003】従来の羽根車の一例を図13に示す。図に
示す羽根車は、主軸(軸体)101に固定された円盤状
のハブ102と、ハブ102の一方の側面に主軸101
を取り囲むように等間隔に離間して設けられた複数の主
羽根(ベーン)103と、隣り合う羽根103,103
間にそれぞれ設けられた中間羽根(スプリッタ)104
とを備えている。
【0004】上記の羽根車を備える遠心圧縮機におい
て、羽根車に吸い込まれたガスは主羽根103,103
間、さらに主羽根103と中間羽根104との間に形成
される流路を通過する過程で各羽根の仕事により圧力お
よび速度エネルギーを高められる。各羽根間を通過した
ガスは、後段に控えるディフーザ(図示略)に流入し、
速度エネルギーを圧力に変換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような遠心圧縮
機においては、近年、高圧力比化による性能の向上が進
められているが、従来の羽根車の構造を維持しての性能
改善は限界に近づきつつある。これは、高圧力比化に伴
ってガスの減速比が大きくなることにより、羽根の負圧
面から境界層が発達し、低速領域が拡大して流速歪みが
大きくなるためである。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、低速領域の拡大を抑えつつ高圧力比化を図って
遠心圧縮機の性能を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成の羽根車を採用する。
すなわち本発明に係る請求項1記載の羽根車は、軸体に
固定されたハブの一方の側面に、軸体を取り囲むように
等間隔に離間して複数の羽根が設けられた羽根車であっ
て、前記羽根を流体の流入方向の途中位置で分割し、前
記流入方向下流側に位置する後置翼を、前記流入方向上
流側に位置する前置翼よりも回転方向前方に配置したこ
とを特徴とする。
【0008】本発明においては、羽根を分割し、後置翼
を前置翼よりも回転方向前方に配置することにより、前
置翼の負圧面に形成される低速領域が前置翼の後縁で断
たれ、後置翼の負圧面では、前置翼によって形成された
低速領域の影響を受けることなく0(ゼロ)に近い状態
から低速領域が形成されるので、従来の分割されない羽
根(フルブレード)と比較して低速領域が明らかに小さ
くなる。このことから、低速領域の拡大を抑制しつつ高
圧力比化が図れる。
【0009】請求項2記載の羽根車は、請求項1記載の
羽根車において、前記後置翼を、前記前置翼の圧力面か
ら羽根間ピッチの40パーセント以内の領域に配置した
ことを特徴とする。
【0010】本発明においては、後置翼を、前置翼の圧
力面から羽根間ピッチの40パーセント以内の領域に配
置することにより、低速領域の拡大を効果的に抑制しつ
つ高圧力比化が図れる。上記領域を外れて後置翼を配置
すると、低速領域が増大して極端な流速歪みを生んでし
まう。
【0011】請求項3記載の羽根車は、請求項1記載の
羽根車において、前記羽根の分割位置を、該羽根の前縁
から翼長の20〜50パーセントの範囲としたことを特
徴とする。
【0012】本発明においては、羽根の分割位置を、該
羽根の前縁から翼長の20〜50パーセントの範囲とす
ることにより、低速領域の拡大を効果的に抑制しつつ高
圧力比化が図れる。上記領域を外れて羽根の分割位置を
設定すると、低速領域が増大して極端な流速歪みを生ん
でしまう。
【0013】請求項4記載の羽根車は、軸体に固定され
たハブの一方の側面に、軸体を取り囲むように等間隔に
離間して複数の羽根が設けられた羽根車であって、前記
羽根を流体の流入方向の途中位置で分割し、前記流入方
向下流側に位置する後置翼を、前記流入方向上流側に位
置する前置翼よりも回転方向前方に配置するとともに、
前記後置翼の前縁を回転方向前方に湾曲させて前記後置
翼の前縁の羽根角を前記前置翼の後縁の羽根角よりも大
きくしたことを特徴とする。
【0014】本発明においては、羽根を分割し、後置翼
を前置翼よりも回転方向前方に配置するとともに、後置
翼の前縁を回転方向前方に湾曲させて後置翼の前縁の羽
根角を前置翼の後縁の羽根角よりも大きくすることによ
り、前置翼後縁に影響を受ける流体の流れ角と後置翼前
縁の羽根角との違い(インシデンス)が是正され、後置
翼に沿う流体の流れが改善されるので、低速領域が小さ
くなる。
【0015】請求項5記載の遠心圧縮機は、請求項1、
2、3または4記載の羽根車を備えることを特徴とす
る。
【0016】本発明においては、羽根車の羽根間に形成
される低速領域の拡大を抑えることにより、高圧力比化
による性能向上が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る羽根車および遠心圧
縮機の第1の実施形態を図1ないし図6に示して説明す
る。本実施形態の羽根車を図1に示す。図に示す羽根車
は、主軸(軸体)1に固定された円盤状のハブ2と、ハ
ブ2の一方の側面に主軸1を取り囲むように等間隔に離
間して設けられた複数の羽根(ベーン)3とを備えてい
る。
【0018】図2は上記の羽根車についてガスの入口か
ら出口までの羽根3,3間の流路を展開した図である。
羽根3は、ガスの流入方向の途中位置において、流入方
向上流側に位置する前置翼3Aと、流入方向下流側に位
置する後置翼3Bとに分割されており、後置翼3Bは前
置翼3Aよりも回転方向前方に配置されている。さらに
いえば、後置翼3Bは、前置翼3Aの圧力面(回転方向
に向く翼面)から羽根間ピッチPの25パーセント(P
/4)にあたる距離だけ離間した位置に配置されてい
る。
【0019】上記のように構成された羽根車を回転させ
ると、前置翼3Aの負圧面(圧力面とは異なる翼面)に
形成される低速領域(図4中の斜線部)が前置翼3Aの
後縁で断たれ、後置翼3Bの負圧面では、前置翼3Aに
よって形成された低速領域の影響を受けることなく0
(ゼロ)に近い状態から低速領域が形成される(同じく
図4中の斜線部)。これにより、従来の分割されない羽
根(フルブレード)と比較して低速領域が明らかに小さ
くなる。したがって、上記の羽根車を備える遠心圧縮機
については、低速領域の拡大を抑制しつつ高圧力比化が
図れ、これによって遠心圧縮機の性能を大幅に向上させ
ることができる。
【0020】ここで、分割されない羽根を有する羽根車
と、本実施形態を含めて分割された羽根を有する羽根車
について流れ解析を行った結果を図3ないし図5に示
す。図3は分割されない主羽根103と中間羽根104
とを有する従来の羽根車についての解析結果、図4は本
実施形態の羽根車についての解析結果、図5は後置翼3
Bが前置翼3Aの圧力面から羽根間ピッチPの75パー
セントにあたる距離だけ離間した位置に配置された羽根
車についての解析結果である。
【0021】従来の羽根車では、主羽根103の負圧面
に、翼長の中間あたりから後縁にかけて大きく低速領域
が形成されている(図3中斜線部)。さらに、中間羽根
104の負圧面にも、翼の中間あたりに低速領域が形成
されている(同斜線部)。
【0022】本実施形態の羽根車では、前置翼3Aの負
圧面には低速領域はほとんど形成されておらず、前方の
前置翼3Aの後端から流れの後方にかけて低速領域が形
成されている(図4中斜線部)。また、後置翼3Bの圧
力面には、衝撃波を原因とする低速領域が形成されてい
るが(同斜線部)、負圧面には低速領域はほとんど形成
されていない。
【0023】後置翼3Bが前置翼3Aから羽根間ピッチ
Pの75パーセントに配置された羽根車では、前方の前
置翼3Aの負圧面に、翼長の中間あたりから非常に大き
く低速領域が形成されており、この低速領域が後置翼3
Bの前縁にも及んで前置翼3Aの後端から後置翼3Bの
周囲に広がっている(図5中斜線部)。
【0024】図3、図4の解析結果から、斜線部で示し
た低速領域の大きさを比較すると、羽根を前置翼と後置
翼とに分割して後置翼を前置翼よりも回転方向前方に配
置すれば、従来と比較して低速領域の低減が図れること
が推測される。しかしながら、図5の解析結果から、後
置翼の配置によっては低速領域が従来以上に拡大するこ
とが推測される。
【0025】そこで、前置翼の圧力面から後置翼までの
距離を変化させ、後置翼の配置によって羽根車の損失が
如何に変化するかを調べた結果を図6に示す。図6は、
無次元ピッチと無次元損失との関係を示している。ここ
で、無次元ピッチとは、後置翼と前置翼との周方向角度
(前置翼の圧力面基準、回転方向を正)を1ピッチ分の
角度(隣り合う前置翼どうしの周方向角度)で除したも
のであり、無次元損失とは、羽根車のガス出口での損失
を分割されない羽根(後置翼と前置翼との周方向角度が
0)を有するオリジナルの羽根車のガス出口での損失で
除したものである。
【0026】図6では、無次元ピッチ=0がオリジナル
の羽根車を示しており、このときの無次元損失は1.0
0となる。ここを始点として、後置翼の配置を回転方向
前方に徐々に変化させる(無次元ピッチを大きくする)
と、無次元損失は徐々に減少し、無次元ピッチ=0.2
前後で極小となってそれ以降は増加に転じ、無次元ピッ
チ=0.4前後でオリジナルの羽根車の無次元損失と並
んでそれ以降は飛躍的に増大する。
【0027】したがって、従来と比較して低速領域の低
減が図れるのは、無次元ピッチが0〜0.4の範囲であ
り、この範囲を満たすには後置翼3Bを前置翼3Aの圧
力面から羽根間ピッチPの40パーセント以内の領域に
配置する必要がある。
【0028】次に、本発明に係る羽根車および遠心圧縮
機の第2の実施形態を図7ないし図11に示して説明す
る。図7は上記の羽根車についてガスの入口から出口ま
での羽根13,13間の流路を展開した図である。羽根
13は第1の実施形態と同様に前置翼13Aと後置翼1
3Bとに分割されるとともに、後置翼13Bが前置翼1
3Aよりも回転方向前方に配置されている。さらにその
分割位置は、前縁から翼長の25パーセントの位置とな
っている。また、本実施形態の羽根車には、後置翼13
Bと同形状の中間羽根(スプリッタ)14が、隣り合う
後置翼13B,13B間に等間隔に離間して配置されて
いる。上記のように構成された羽根車を回転させると、
第1の実施形態と同様、従来の分割されない羽根(フル
ブレード)と比較して低速領域が明らかに小さくなる。
【0029】ここで、分割されない羽根を有する羽根車
と、本実施形態を含めて分割された羽根を有する羽根車
について流れ解析を行った結果を図8ないし図10に示
す。図8は分割されない主羽根103と中間羽根104
とを有する従来の羽根車についての解析結果、図9は羽
根13の分割位置が前縁から翼長の40パーセント(2
P/5)にあたる羽根車についての解析結果、図10は
羽根13の分割位置が前縁から翼長の25パーセント
(P/4)にあたる羽根車についての解析結果である。
【0030】従来の羽根車では、主羽根103の負圧面
に、翼長の中間あたりから後縁にかけて大きく低速領域
が形成されている(図8中斜線部)。さらに、中間羽根
104の負圧面にも、翼の中間あたりに低速領域が形成
されている(同斜線部)。
【0031】羽根13の分割位置が前縁から翼長の40
パーセントにあたる羽根車では、前置翼13Aの負圧面
には低速領域はほとんど形成されておらず、前置翼13
Aの後端から後置翼13Bの負圧面と中間羽根14の圧
力面との間にかけて低速領域が形成されている(図9中
斜線部)。また、後置翼13Bの負圧面に低速領域が形
成されている(同斜線部)。
【0032】羽根13の分割位置が前縁から翼長の25
パーセントにあたる羽根車では、前置翼13Aの負圧面
には低速領域はほとんど形成されていない。また、後置
翼13Bの負圧面と中間羽根14の圧力面との間には、
流れの後半に低速領域が形成され(図10中斜線部)、
中間羽根14の負圧面にも低速領域が形成されている
(同斜線部)。
【0033】図8、図9の解析結果から、斜線部で示し
た低速領域の大きさを比較すると、羽根を前置翼と後置
翼とに分割して後置翼を前置翼よりも回転方向前方に配
置すれば、従来と比較して低速領域の低減が図れること
が推測される。加えて図10の解析結果から、羽根の分
割位置によって低速領域の大きさが大きく変化すること
が推測される。
【0034】そこで、羽根の分割位置を変化させ、羽根
車の損失が如何に変化するかを調べた結果を図11に示
す。図11は、無次元子午線長さと無次元損失との関係
を示している。ここで、無次元子午線長さとは、翼前縁
からの流れ方向の距離を、翼の前縁から後縁までの流れ
方向の距離で除した値である。
【0035】図11では、無次元子午線長さ=0がオリ
ジナルの羽根車を示しており、このときの無次元損失は
1.00である。羽根の分割位置を前縁から後縁に向け
て徐々に変化させる(無次元子午線長さを大きくする)
と、無次元損失は徐々に減少し、無次元子午線長さ=
0.2前後でオリジナルの羽根車の無次元損失と並んで
さらに減少し、無次元子午線長さ=0.3前後で極小と
なってそれ以降は増加に転じ、無次元子午線長さ=0.
5前後でオリジナルの羽根車の無次元損失と並んでそれ
以降は漸次増大する。
【0036】したがって、従来と比較して低速領域の低
減が図れるのは、無次元子午線長さが0.2〜0.5の
範囲であり、この範囲を満たすには羽根13の分割位置
を前縁から翼長の20〜50パーセントの範囲とする必
要がある。
【0037】次に、本発明に係る羽根車および遠心圧縮
機の第3の実施形態を図12に示して説明する。図12
は分割された前置翼23Aの後縁と後置翼23Bの前縁
とを示す図である。本実施形態では、後置翼23Bは前
置翼23Aよりも回転方向前方に配置されるとともに、
後置翼23Bの前縁が回転方向前方に湾曲し、後置翼2
3Bの前縁の羽根角βが前置翼23Aの後縁の羽根角α
よりも大きくなっている。
【0038】本実施形態のように、後置翼23Bの前縁
の羽根角βを前置翼23Aの後縁の羽根角αよりも大き
くすると、前置翼23A後縁に影響を受けるガスの流れ
角と後置翼23B前縁の羽根角との違い(インシデン
ス)が是正され、後置翼23Bに沿うガスの流れが改善
されるので、後置翼23Bの前縁を湾曲させない場合と
比較して低速領域が小さくなる。したがって、上記の羽
根車を備える遠心圧縮機については、低速領域の拡大を
抑制しつつ高圧力比化が図れ、これによって遠心圧縮機
の性能を大幅に向上させることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載の羽根車によれば、羽根を分割し、後置翼を前
置翼よりも回転方向前方に配置することにより、分割さ
れない羽根と比較して低速領域が明らかに小さくなるの
で、低速領域の拡大を抑制しつつ高圧力比化が図れ、当
該羽根車を具備する遠心圧縮機においてはその性能を大
幅に向上させることができる。
【0040】請求項2記載の羽根車によれば、後置翼
を、前置翼の圧力面から羽根間ピッチの40パーセント
以内の領域に配置することにより、低速領域の拡大を効
果的に抑制しつつ高圧力比化が図れ、遠心圧縮機の大幅
な性能向上が可能となる。
【0041】請求項3記載の羽根車によれば、羽根の分
割位置を、該羽根の前縁から翼長の20〜50パーセン
トの範囲とすることにより、低速領域の拡大を効果的に
抑制しつつ高圧力比化が図れ、遠心圧縮機の大幅な性能
向上が可能となる。
【0042】請求項4記載の羽根車によれば、羽根を分
割し、後置翼を前置翼よりも回転方向前方に配置すると
ともに、後置翼の前縁を回転方向前方に湾曲させて後置
翼の前縁の羽根角を前置翼の後縁の羽根角よりも大きく
することにより、低速領域の拡大を抑制しつつ高圧力比
化が図れ、当該羽根車を具備する遠心圧縮機においては
その性能を大幅に向上させることができる。
【0043】請求項5記載の遠心圧縮機によれば、羽根
車の羽根間に形成される低速領域の拡大を抑えることに
より、高圧力比化による性能向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態を示す図であっ
て、羽根車を主軸方向から見た平面図である。
【図2】 図1の羽根車について羽根間の流路を展開し
た図である。
【図3】 図13の従来の羽根車についてのC.F.D.
による解析結果を示す図である。
【図4】 図1の羽根車についてのC.F.D.による解
析結果を示す図である。
【図5】 後置翼が前置翼の圧力面から羽根間ピッチP
の75パーセントにあたる距離だけ離間した位置に配置
された羽根車についてのC.F.D.による解析結果を示
す図である。
【図6】 図1の羽根車についての無次元ピッチと無次
元損失との関係を示すグラフである。
【図7】 本発明に係る第2の実施形態を示す図であっ
て、羽根車の羽根間の流路を展開した図である。
【図8】 図13の従来の羽根車についてのC.F.D.
による解析結果を示す図である。
【図9】 羽根の分割位置が前縁から翼長の40パーセ
ントにあたる羽根車についてのC.F.D.による解析結
果を示す図である。
【図10】 羽根の分割位置が前縁から翼長の25パー
セントにあたる羽根車についてのC.F.D.による解析
結果を示す図である。
【図11】 図7の羽根車についての無次元子午線長さ
と無次元損失との関係を示すグラフである。
【図12】 本発明に係る第3の実施形態を示す図であ
って、分割された前置翼の後縁と後置翼の前縁とを示す
図である。
【図13】 従来の中間羽根付きの羽根車を主軸方向か
ら見た平面図である。
【符号の説明】
1 主軸(軸体) 2 ハブ 3 羽根 3A 前置翼 3B 後置翼 P 羽根間ピッチ 13 羽根 13A 前置翼 13B 後置翼 14 中間羽根 23A 前置翼 23B 後置翼 α,β 羽根角
フロントページの続き (72)発明者 松尾 哲也 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 白石 啓一 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 森下 進 愛知県小牧市大字東田中1200番地 三菱重 工業株式会社名古屋誘導推進システム製作 所内 (72)発明者 鈴木 理之 愛知県小牧市大字東田中1200番地 三菱重 工業株式会社名古屋誘導推進システム製作 所内 (72)発明者 御子神 隆 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 Fターム(参考) 3H033 AA02 AA16 AA17 BB03 BB06 CC01 DD03 DD17 EE19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体に固定されたハブの一方の側面に、
    軸体を取り囲むように等間隔に離間して複数の羽根が設
    けられた羽根車であって、 前記羽根を流体の流入方向の途中位置で分割し、 前記流入方向下流側に位置する後置翼を、前記流入方向
    上流側に位置する前置翼よりも回転方向前方に配置した
    ことを特徴とする羽根車。
  2. 【請求項2】 前記後置翼を、前記前置翼の圧力面から
    羽根間ピッチの40パーセント以内の領域に配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の羽根車。
  3. 【請求項3】 前記羽根の分割位置を、該羽根の前縁か
    ら翼長の20〜50パーセントの範囲としたことを特徴
    とする請求項1または2記載の羽根車。
  4. 【請求項4】 軸体に固定されたハブの一方の側面に、
    軸体を取り囲むように等間隔に離間して複数の羽根が設
    けられた羽根車であって、 前記羽根を流体の流入方向の途中位置で分割し、 前記流入方向下流側に位置する後置翼を、前記流入方向
    上流側に位置する前置翼よりも回転方向前方に配置する
    とともに、前記後置翼の前縁を回転方向前方に湾曲させ
    て前記後置翼の前縁の羽根角を前記前置翼の後縁の羽根
    角よりも大きくしたことを特徴とする羽根車。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の羽根車
    を備えることを特徴とする遠心圧縮機。
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Cited By (3)

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