JP2005023291A - 放射線硬化性シリコーンゴム組成物、該組成物からなる接着性シリコーンエラストマーフィルム、並びに該組成物を用いる構造体およびその製造方法 - Google Patents

放射線硬化性シリコーンゴム組成物、該組成物からなる接着性シリコーンエラストマーフィルム、並びに該組成物を用いる構造体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
使用時の工程を合理化でき、低弾性で十分な耐熱性や強固な接着性を有し、作業性に優れた接着性シリコーンエラストマーフィルム、かかるフィルムの製造に好適な放射線硬化性シリコーンゴム組成物、該組成物を用いる構造体及び該構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】
(a)(メタ)アクリロイル基とヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(b)(メタ)アクリロイル基を有しヒドロシリル基を有しないオイル状オルガノポリシロキサン、(c)(任意成分)アルコキシシラン、その部分加水分解縮合物、オルガノシラン変性イソシアヌレート及びオルガノシロキサン変性イソシアヌレートからなる群から選ばれる化合物、(d)放射線増感剤及び(e)白金族金属系触媒を含有する組成物、該組成物からなる接着性シリコーンエラストマーフィルム、該組成物を用いる構造体、並びに該構造体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、放射線硬化性シリコーンゴム組成物、該組成物をフィルム状に成形した接着性シリコーンエラストマーフィルム、それを用いたシリコーンエラストマーフィルム被覆体、ならびに、放射線硬化性シリコーンゴム組成物の硬化物からなる接着層を基体間に有してなる構造体およびその製造方法に関する。
従来、半導体装置のダイボンディング用として、また、TABテープの接着用途にエポキシ系の接着性フィルムが使用されている。しかし、このエポキシ系の接着性フィルムは、耐熱性が不十分であり、また低弾性化が不可能であるという問題を有する(即ち、高弾性体では、例えば2つの異種の基板間に接着層として貼り合わせて使用した場合、熱的および機械的応力を緩和し難く、製品の信頼性を低下させることとなる)。一方、シリコーン系の接着性フィルムは一般に高耐熱性であり低弾性ではあるが、十分な接着性と作業性を有するとともに、容易に製造できるものは未だ知られていない。
本出願人は、すでに改良された接着性シリコーンエラストマーフィルムを提案しているが(特許文献1)、厳しい条件下、例えば、−55℃〜150℃のヒートサイクル試験においては、接着力が未だ不十分であり、場合によっては接着不良による剥離等が起こることがあった。また、ダイボンド時の接着性の発現に時間がかかる問題もあった(特許文献2、特許文献3)。そのため、ダイボンディング時の接着性が速やかに発現されることが望まれていた。更に、接着性シリコーンエラストマーフィルムの調製には、その成形加工に高度な技術や、高価な装置が必要とされるため、半導体製品の製造工程上、より簡便な手段が求められていた。
特開2000−234060号公報 特願2003−238808号公報 特願2003−238809号公報
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点に鑑み、使用時の工程を合理化でき、しかも低弾性で十分な耐熱性や強固な接着性を有し、作業性に優れた接着性シリコーンエラストマーフィルム、かかるフィルムの製造に好適な放射線硬化性シリコーンゴム組成物、該組成物を用いる半導体装置などの構造体、該構造体の製造方法を提供することにある。
本発明は、第一に、
(a)一分子中にアクリロイル基およびメタクリロイル基からなる群から選ばれる基1個以上とヒドロシリル基1個以上とを有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 5〜100重量部、
(b)一分子中にアクリロイル基およびメタクリロイル基からなる群から選ばれる基2個以上を有し、ヒドロシリル基を有しないオイル状オルガノポリシロキサン: 95〜0重量部、
(ただし、上記(a)成分と(b)成分の含有量の合計は、100重量部である。)
(c)アルコキシシラン、アルコキシシランの部分加水分解縮合物、オルガノシランで変性されたイソシアヌレート、およびオルガノシロキサンで変性されたイソシアヌレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物: 0〜30重量部、
(d)放射線増感剤: 有効量、および、
(e)白金族金属系触媒: 有効量、
を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物、好ましくは(a)成分と(b)成分との合計100重量部に対して(c)成分を0.1〜30重量部含有する上記の放射線硬化性シリコーンゴム組成物を提供する。
本発明は、第二に、放射線硬化された、上記の組成物からなる接着性シリコーンエラストマーフィルムを提供する。即ち、上記組成物をフィルム状に成形し、得られたフィルム状成形体を放射線硬化させることによって得られる接着性シリコーンエラストマーフィルムを提供する。
本発明は、第三に、上記接着性シリコーンエラストマーフィルムで基体の一部または全部を覆い、ついで加熱して該フィルムを基体に接着させることにより得られるシリコーンエラストマーフィルム被覆体を提供する。
本発明は、第四に、第一の基体と、第二の基体と、これら二つの基体間に挟まれ両基体を相互に結合する、上記組成物の硬化物からなる接着層とを有する構造体を提供する。その一例として、上記接着性シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体間に挟み、ついで加熱し、加熱硬化して該フィルムを両基体に接着させて、両基体を相互に結合させることによって得られる構造体が挙げられる。この発明の代表例として、第一の基体または第二の基体のいずれかがリードフレームやパッケージのような支持体であり、残る基体が半導体チップである半導体装置があげられる。
本発明は、第五に、上記の組成物を、第一の基体上にフィルム状に成形してフィルム状成形体を得る工程と、前記フィルム状成形体に放射線を照射して接着性エラストマーフィルムとする工程と、前記エラストマーフィルム上に第二の基体を圧着する工程と、次いで加熱処理して前記エラストマーフィルムを硬化させる工程とを含む、上記の構造体の製造方法(製法A)を提供する。
この発明は、構造体が半導体装置である場合には、第一の基体または第二の基体のいずれかがリードフレームやパッケージのような支持体であり、残る基体が半導体チップである。
本発明は、第六に、上記の接着性シリコーンエラストマーフィルムを第一の基体と第二の基体の間に挟み、ついで加熱して該フィルムを両基体に接着させて、両基体を相互に結合させることを特徴とする上記の構造体の製造方法(製法B)を提供する。
この発明は、構造体が半導体装置である場合には、第一の基体または第二の基体のいずれかがリードフレームやパッケージのような支持体であり、残る基体が半導体チップである。
本発明の放射線硬化性シリコーンゴム組成物は、成形後の短時間の放射線照射により均一な形状で清浄な接着性シリコーンエラストマーフィルムを与える。
この接着性シリコーンエラストマーフィルムは、下記のような利点を有する。
(1)短時間の加熱で接着性が強固であり、加工性が良いので、カットにより定型の接着層を形成することができる。
(2)低弾性であるため、2つの異なる基板の貼り合わせにおける熱的および機械的応力を緩和し、接着した製品、例えば被覆体や構造体の安定性および信頼性を向上できる。
(3)硬化物であるため、取扱いが簡単である。
(4)フィルム状成形品として供給されるため、使用時の工程(接着した製品を製造する工程)が合理化できる。
(5)上記構造体の一実施形態として、半導体チップを該接着性フィルムにより支持体に接着させて半導体装置を製造するのに有用である。
また、上記硬化性組成物は、基体に塗布後に放射線硬化させて接着性シリコーンエラストマー層を形成することもでき、該接着層に別の基体を接着させて前記構造体を製造することもできる。いずれの場合も、本発明の構造体は、その製造上の工程が簡便なものとなっている。さらに、接着層として形成されるシリコーンエラストマー硬化物自体の物性には何ら問題がなく、例えば、接着性が強固であること、および、低弾性であるため異なる基板の貼り合わせに熱的および機械的応力が緩和されることから、安定性および信頼性の高い構造体、例えば半導体装置が得られる。
以下、本発明について詳述する。以下の記載において、アクリロイルおよびメタクリロイル、アクリレートおよびメタクリレートなどを、それぞれ(メタ)アクリロイルおよび(メタ)アクリレートなどと一般的に称する。
<放射線硬化性シリコーンゴム組成物>
本発明に係る放射線硬化性シリコーンゴム組成物は、下記(a)〜(e)成分(但し、(c)成分は必要に応じて適宜配合してもよい任意成分である)を含有してなるものである。
[(a)オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
(a)成分の一分子中に、アクリロイル基およびメタクリロイル基からなる群から選ばれる基1個以上と、ヒドロシリル基(すなわち、SiH基)1個以上とを有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(すなわち、(メタ)アクリロイル基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサン)は、必須成分である。この分子は、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、(メタ)アクリロイルオキシブチル基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基等の(メタ)アクリロイルオキシ基置換1価炭化水素基を、好ましくは1または2以上の分子鎖末端のケイ素原子に結合した置換基として、少なくとも1個、好ましくは1〜10個、より好ましくは2〜4個含有する。またこの分子は、分子鎖末端および/または分子鎖途中のケイ素原子に結合した水素原子(すなわち、SiHで表されるヒドロシリル基)を少なくとも1個、好ましくは2〜200個含有し、直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることが望ましい。その重合度(または分子中のケイ素原子の数)は、好ましくは2〜10,000、より好ましくは10〜1,000、特に好ましくは20〜200程度である。
(a)成分としては、下記の一般式(I):
Figure 2005023291
(I)
〔ここで、基R’’は一価の炭化水素基であり、基R’’’は水素原子、一価の炭化水素基、または(メタ)アクリロイルオキシ基含有有機基であり、基Zは(メタ)アクリロイルオキシ基含有有機基である。
さらに、l、mおよびnはそれぞれ、0≦l≦8,000、0≦m≦8,000および0≦n≦8の整数である。但し、l+m+nは1〜10,000であり、l=0のときは、2つの基R’’’の少なくとも1つが水素原子であり、n=0のときは、2つの基R’’’の少なくとも1つが(メタ)アクリロイルオキシ基含有有機基である。〕
で表されるもの、具体的には以下の式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2005023291
(1-1)
〔式中、RおよびR’は独立に水素原子またはメチル基であり、R’が水素原子のときは、lは0≦l≦8,000の整数、好ましくは1≦l≦1,000の整数、より好ましくは1≦l≦200の整数であって、R’がメチル基のときは、1≦l≦8,000の整数、好ましくは2≦l≦1,000の整数、より好ましくは2≦l≦200の整数である。mは0≦m≦8,000の整数、好ましくは0≦m≦1,000の整数、より好ましくは0≦m≦200の整数である。また、l+mは1〜10,000、好ましくは10〜8,000、特に好ましくは20〜200の整数であり、kは1〜4の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは2である。〕
Figure 2005023291

〔式中、Rは独立に水素原子またはメチル基であり、lは1≦l≦8,000の整数、好ましくは2≦l≦1,000の整数、より好ましくは2≦l≦200の整数である。mは0≦m≦8,000の整数、好ましくは0≦m≦1,000の整数、より好ましくは0≦m≦200の整数である。また、l+mは1〜10,000、好ましくは10〜8,000、特に好ましくは20〜200の整数であり、kは1〜4の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは2である。〕
Figure 2005023291

〔式中、Rの定義ならびにk、lおよびmの範囲は、式(1−2)で定義したものと同様である。nの範囲は1≦n≦8の整数であり、好ましくは1≦n≦5、より好ましくは1≦n≦3である。また、l+m+nは1〜10,000、好ましくは10〜8,000、特に好ましくは20〜200の整数である。〕
Figure 2005023291

〔式中、Rの定義ならびにk、lおよびmの範囲は、式(1−2)で定義したものと同様である。〕
以上で例示した(メタ)アクリロイル基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
(a)成分は、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどのジオルガノシクロシロキサンオリゴマー、テトラメチルシクロテトラシロキサンなどのオルガノハイドロジェンシクロシロキサンオリゴマーおよび1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどの末端基となり得る(メタ)アクリロイルオキシアルキルジオルガノジシロキサンをトリフルオロスルホン酸などの強酸性触媒の存在下において、例えば常温下で平衡化反応させることによって製造することができる。
また、この(a)成分は、分子中に(メタ)アクリロイル基を1個以上有していればよいが、本組成物が後記(b)成分を含有しない場合は、分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有しているものを用いるのが好ましい。
本組成物中の(a)成分の含有量は、5〜100重量部、好ましくは20〜100重量部、より好ましくは20〜90重量部である。(なお、(a)成分と後記(b)成分との合計量は、100重量部とする。)
本発明の組成物は、この(a)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有するため、後記方法により基体上に成形される接着性シリコーンエラストマーフィルムを各種基体に圧着させた後に加熱処理する際に、または、高温で各種基体に熱圧着される際に、(a)成分中に含有される2個のSi−H結合同士が酸化重合してSi−O−Si結合を形成し、また、前記Si−H結合が通常の基体表面に多数存在する−OH基、−H基(活性水素基)等と反応して化学結合(例えば、−OSi−、−Si−Si−等)を形成するので、基体とフィルムの接着を強固なものとすることができる。なお、この強固な接着性を得るためには、熱圧着時の温度としては、120℃以上、好ましくは150℃以上、より好ましくは 160℃以上とすることが必要である。
[(b)オイル状オルガノポリシロキサン]
(b)成分の一分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有し、ヒドロシリル基を有しないオイル状オルガノポリシロキサンとしては、例えば下記一般式(II)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2005023291
(II)
〔式中、R1は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜9の1価炭化水素基であり、Lは8≦L≦10,000の整数、好ましくは18≦L≦1,000の整数、より好ましくは48≦L≦500の整数であり、Xは独立に下記一般式(III):
Figure 2005023291
(III)
(式中、R2は炭素原子数2〜4の2価炭化水素基または酸素原子であり、R3は1〜3個の(メタ)アクリロイル基を有する炭素原子数4〜25の1価有機基であり、R4は独立に置換または非置換の炭素原子数1〜9の1価炭化水素基であり、R5は独立に置換または非置換の炭素原子数1〜18の1価炭化水素基であり、pは1≦p≦3の整数であり、qは0≦q≦2の整数であり、但し、p+qは1〜3である。)で表わされる基である。〕
上記一般式(II)で表わされるオルガノポリシロキサン一分子中の(メタ)アクリロイル基の数は3以上であることが好ましく、さらには4以上であることがより好ましい。
上記一般式(II)において、R1は好ましくは置換または非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。この1価炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、3-フェニルプロピル基等のフェニルプロピル基等のアラルキル基;または、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部を例えば、ハロゲン原子、シアノ基等の置換基で置換した、クロロメチル基、シアノエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等のトリフルオロプロピル基等の基等が挙げられる。
中でも、メチル基が全R1 の 50モル%以上、より好ましくは 80モル%以上(即ち、80〜100モル%)、特に 90モル%以上(即ち、90〜100モル%)を占めるものがよく、フェニル基が全R1 の 25モル%以下、好ましくは 10モル%以下(即ち、0〜10モル%)であるものが望ましい。
また、好ましい実施形態では、R1の50モル%以上がメチル基であり、かつ25モル%以下がフェニル基であるものが好ましく、R1の80モル%以上(即ち、80〜100モル%)、特に90モル%以上(即ち、90〜100モル%)がメチル基であり、10モル%以下(即ち、0〜10モル%)がフェニル基であるものがより好ましい。
上記一般式(III)におけるR2 は、酸素原子または2価炭化水素基であり、加水分解等に対する安定性の点からみて2価炭化水素基であることが好ましい。この2価炭化水素基の具体例としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基等の炭素原子数2〜4のアルキレン基が挙げられるが、好ましくはエチレン基である。
また、上記一般式(III)におけるR3は1〜3個、好ましくは2〜3個、より好ましくは3個の(メタ)アクリロイル基(特に、(メタ)アクリロイルオキシ基として)を有する。該(メタ)アクリロイル基の具体例としては、例えば、CH2=CHCO−、CH2=C(CH3)CO−が挙げられる。R3の具体例としては、例えば、CH2=CHCOOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2−等の、1〜3個のアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基で置換された炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数2〜6のアルキル基等が挙げられる。中でも、好ましくは、CH2=CHCOOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2−、CH2=C(CH3)COOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH2]2C(C2H5)−CH2−および(CH2=CHCOOCH2)[CH2=C(CH3)COOCH2]CH−、特に好ましくは、[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2−および(CH2=CHCOOCH2)[CH2=C(CH3)COOCH2]CH−である。
一般式(III)におけるR4は、置換または非置換の炭素原子数1〜9、好ましくは炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。R4の具体例としては、一般式(II)におけるR1として例示したものと同じものが挙げられるが、R1の場合と同様に、メチル基が全R4 の 50モル%以上、より好ましくは 80モル%以上(即ち、80〜100モル%)、特に 90モル%以上(即ち、90〜100モル%)を占めるものがよく、フェニル基が全R4 の 25モル%以下、好ましくは 10モル%以下(即ち、0〜10モル%)であるものが望ましい。
また、好ましい実施形態では、R4の50モル%以上がメチル基であり、かつ25モル%以下がフェニル基であるものが好ましく、R4の80モル%以上(即ち、80〜100モル%)、特に90モル%以上(即ち、90〜100モル%)がメチル基であり、10モル%以下(即ち、0〜10モル%)がフェニル基であるものがより好ましい。
一般式(III)におけるR5は、置換または非置換の炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原子数1〜8の1価炭化水素基である。R5の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基等が挙げられる。好ましくは、アルケニル基等の脂肪族不飽和基ではないものであり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、およびアリール基である。
一般式(II)で示されるオルガノポリシロキサンとしては、具体的には、例えば、下記のものを挙げることができる。
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
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Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
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Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291

および
Figure 2005023291

〔上記式中、R’はメチル基、フェニル基または3,3,3−トリフルオロプロピル基を表し、Lは前記のとおり(すなわち、一般式(II)に関して定義したとおり)である。〕
上記一般式(II)で表される(b)成分のオルガノポリシロキサンは感放射線性基として−OR3基を有している(すなわち、一分子中に2〜18個、好ましくは3〜12個、より好ましくは4〜12個の(メタ)アクリロイル基を有している)ので、紫外線等の放射線照射により容易に硬化するという特徴を有する。このオルガノポリシロキサンは1種単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
上記一般式(II)のオルガノポリシロキサンは、例えば、対応するクロロシロキサンと活性水酸基を有する(メタ)アクリロイル官能性化合物との脱塩化水素反応等により製造することができる。ここでクロロシロキサンとしては下記式で表されるものが例示される。
Figure 2005023291
活性水酸基を有する(メタ)アクリロイル官能性化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオキシ−3−メタクリロイルオキシプロパン等が例示される。中でも、目的とするオルガノポリシロキサンが各分子鎖末端のケイ素原子に結合した2〜9個の(メタ)アクリロイル基を含有する基を有することが好ましいことから、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオキシ−3−メタクリロキシプロパンが好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートがより好ましい。
本組成物中の(b)成分の含有量は、95〜0重量部、好ましくは80〜0重量部、より好ましくは80〜10重量部である。(なお、上記(a)成分と(b)成分との合計量は、100重量部とする。)
[(c)アルコキシシラン類]
(c)成分としてのアルコキシシランまたはアルコキシシランの部分加水分解縮合物(すなわち、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の残存アルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン(オリゴマー))は、基体に対する接着性を改善するために、必要に応じて配合してもよい任意成分であり、この(c)成分の具体例としては、例えば下記の化合物を挙げることができる。
すなわち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ(イソプロポキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テトラ(イソブトキシ)シラン、テトラ(tert−ブトキシ)シラン等のテトラアルコキシシラン;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリ(イソプロポキシ)シラン、トリブトキシシラン、トリ(イソブトキシ)シラン、トリ(tert−ブトキシ)シラン等のトリアルコキシハイドロジェンシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等の1価炭化水素基として、例えば、低級アルキル基、アリール基等を有するオルガノトリアルコキシシラン、ならびにこれらのアルコキシシランの部分加水分解縮合物(すなわち、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の残存アルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン(オリゴマー))等が挙げられる他、下記のオルガノポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291

(上記式中、nは0≦n≦100、好ましくは0≦n≦50の整数である。)
また、同じく(c)成分のオルガノシランまたはオルガノシロキサンで変性されたイソシアヌレートは、ビニル基、アリル基等のアルケニル基を1〜3個有するイソシアヌレート(例えば、トリアリルイソシアヌレート)と、SiH結合を有するオルガノシランまたはオルガノシロキサンとを白金系触媒の存在下で付加反応させることにより合成することができる(特公昭45-23354号公報、米国特許第3,821,218号明細書、米国特許第3,517,001号明細書参照)。このオルガノシランまたはオルガノシロキサンで変性されたイソシアヌレートとしては、例えば、1分子中に、γ-トリメトキシシリルプロピル基、γ-トリエトキシシリルプロピル基等のトリアルコキシシリル基置換アルキル基を1〜3個有するイソシアヌレート、およびこれらのアルコキシシリル基が加水分解縮合したもの(即ち、シロキサン変性イソシアヌレート)を挙げることができ、具体的には、下式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2005023291
Figure 2005023291
Figure 2005023291

(上記各式中、Rは独立に水素、アルキル基、アラルキル基、低級アルケニル基、またはアリール基である。)
この(c)成分は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明の組成物中の該(c)成分の含有量は、上記(a)および(b)成分の合計 100重量部に対して、0〜30重量部、好ましくは 0.1〜30重量部、より好ましくは 0.5〜20重量部である。この(c)成分を本発明の組成物に配合することによって、接着性エラストマーフィルムの低温条件下における接着力を向上させることができるので有効である。
[(d)放射線増感剤]
(d)成分の放射線増感剤としては、特に限定されないが、好ましくはベンゾフェノン等のベンゾイル化合物(または、フェニルケトン化合物)、特に、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン等のカルボニル基のα−位の炭素原子上にヒドロキシ基を有するベンゾイル化合物(またはフェニルケトン化合物);2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビスアシルモノオルガノホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のオルガノホスフィンオキサイド化合物;イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル化合物;アセトフェノンジエチルケタール等のケタール化合物;チオキサントン系化合物;アセトフェノン系化合物等が例示される。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明の組成物中の該(d)成分の含有量は、放射線増感剤として本発明の組成物の紫外線等の放射線の照射による硬化に有効な量であればよく、特に制限されないが、上記(a)成分と(b)成分の合計量 100重量部当り、通常、0.5〜10重量部、好ましくは 1.0〜5.0重量部である。
[(e)白金族金属系触媒]
(e)成分の白金族金属系触媒は、加熱処理により、上記のとおり、(a)成分中に含有されるSi−H結合の酸化重合および基体表面に存在する基(−OH基、−H基(活性水素基)等)との脱水素縮合反応を促進するために用いられる触媒である。
本件発明の組成物は(a)成分、(b)成分中に含有される(メタ)アクリロイル基等の放射線官能基が、UV照射等の放射線照射によって、重合、架橋することにより、エラストマー状のフィルムを形成するものであるが、放射線照射により架橋したフィルム中に残存している(a)成分由来のSiH基を加熱処理することにより、SiH基同士が酸化重合する結果、フィルムの架橋密度が増加すると共に、被着界面にあるOH基とSiH基が脱水素縮合してシロキサン結合(−O−Si−)を形成する結果、被着体との接着性を増大させることができるものである。
このような白金族金属系触媒としては、ヒドロシリル化反応に用いられる公知の触媒が使用できる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体;H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(上式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0または6である。)等の塩化白金、塩化白金酸および塩化白金酸塩;アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照);塩化白金酸とオレフィンとの錯体(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジウム−オレフィン錯体;クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒);塩化白金、塩化白金酸または塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとの錯体等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明の組成物中の該(e)成分の含有量は、触媒としての有効量であればよく、特に制限されないが、上記(a)および(b)成分の合計重量に対して、白金族金属原子量として、通常、0.01〜2,000 ppm、好ましくは 0.1〜500 ppm 程度でよい。
[(f)反応制御剤]
本件の(a)〜(e)成分を含有してなる組成物には、更に、必要に応じて配合される任意成分として、(f)反応制御剤を、保管時、輸送時等の室温における本発明の組成物の硬化反応を抑制し、作業上、十分な可使時間を確保するために配合されることが好ましい。該成分としては、例えば、重金属のイオン性化合物(米国特許第3,532,649号明細書参照)をはじめ、公知のヒドロシリル化反応による付加反応制御剤として用いられているものを制限なく用いることができる。
例えば、CH2=CHRSiO単位(式中、Rは脂肪族不飽和二重結合を含まない一価炭化水素基を示す)を含むポリシロキサン(特公昭48-10947号公報参照)、アセチレンアルコール(例えば、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、3-メチル-1-ブチン-3-オール)等のアセチレン化合物(米国特許第3,445,420号明細書参照)等が好適に使用される。これらの中でもアセチレン化合物が好ましい。
本発明の組成物中の該(f)成分の含有量は、有効量であればよく、特に制限されないが、上記(e)成分中の白金族金属原子量1モルに対して、通常、0〜1,000倍モル、好ましくは1〜1,000倍モル、より好ましくは 10〜500倍モル、更に好ましくは 30〜300倍モルとなる量を用いるのがよい。前記含有量が少なすぎると、本発明の組成物の保存安定性が悪く、長期保存中に接着性が低下する場合があり、逆に多すぎると本発明の組成物の接着速度が極端に遅くなる場合がある。
[その他の成分]
本発明の組成物には、本発明の組成物の硬化性、接着性等の性能を損なわない範囲および量で、上記(a)〜(f)成分(但し、(c)成分および(f)成分は任意成分である)に加えて、更に他の添加剤を配合することは任意である。
組成物を薄膜コーティングの形成に使用する場合には、作業性の改善、硬化物の熱膨張率の低下、熱安定性、耐候性、耐薬品性、難燃性あるいは機械的強度を向上させたりガス透過率を下げる目的で、例えば、ヒュームドシリカ、石英粉末、酸化チタン、炭酸カルシウム、カーボンブラック等の充填剤をフィルム形成に差し支えない量で配合することができる。更に、本発明の組成物をスピンコート法またはスクリーン印刷法に適用するために必要であれば、所望粘度に調整するため、トルエン、キシレン、低分子シロキサン(ジメチルシリコーンオイル)等の揮発性有機溶媒を加えてもよい。
<接着性シリコーンエラストマーフィルム>
本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムは、上記の放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフィルム状に成形した後、放射線を照射して硬化させることにより得ることができる。この放射線硬化性シリコーンゴム組成物はペースト状であり、市販のコーターにて連続的に成形できる。放射線の照射条件は後述する通りである。さらに、照射装置内部は、発熱の影響を避けるために、ファン等により冷却することが好ましい。この接着性シリコーンエラストマーフィルムは、シートである場合を含む。なお、このフィルムの厚さは、通常5〜1,000μmであり、好ましくは10〜500μmであり、より好ましくは20〜200μmである。
<被覆体の製造>
上記のようにして得られる接着性シリコーンエラストマーフィルムで基体の一部または全部を覆い、ついで加熱して該フィルムを基体に接着させることにより、被覆体を得ることができる。この際、加熱温度は、80〜250℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。基体としては、例えば、Si、Al、Cu、Ni、Cr、Au、Agおよびその他の各種金属、エポキシ樹脂、ベークライト、ポリイミド、ポリエステル、シリコーン樹脂等の有機樹脂が挙げられる。
<構造体及びその製造>
本発明の構造体は、第一の基体、第二の基体および前記両基体間にある接着層を含有してなる。基体としては、例えば、Si、Al、Cu、Ni、Cr、Au、Agおよびその他の各種金属、エポキシ樹脂、ベークライト、ポリイミド、ポリエステル、シリコーン樹脂などの各種有機樹脂や、シリコン酸化膜、フォトレジスト膜、銅メッキ膜、金メッキ膜などが挙げられる。
構造体が半導体装置である場合には、第一の基体または第二の基体のいずれかがリードフレームやパッケージなどの支持体であり、残る基体が半導体チップである。基体としては、例えば、Si、Al、Cu、Ni、Cr、Au、Agおよびその他の各種金属、エポキシ樹脂、ベークライト、ポリイミド、ポリエステル、シリコーン樹脂などの各種有機樹脂や、シリコン酸化膜、フォトレジスト膜、銅メッキ膜、金メッキ膜などが挙げられる。前記半導体チップは、シリコーン、GaAs、CdTe、GeまたはSiC等の半導体を含有してなり、トランジスタ、ダイオード、ICおよびLSI等の半導体素子を有する。必要に応じて、これらの基体の表面は、シリコン酸化膜、フォトレジスト膜、銅メッキ膜、金メッキ膜等で覆われていてもよい。
−製法A−
本発明の構造体の製法Aを構造体が半導体装置である場合を例に説明する。
半導体装置の製造方法は、
(1) 第一の基体表面上に、上記放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフィルム状に成形して、フィルム状成形体を得る工程、
(2) 得られたフィルム状成形体に放射線を照射して、接着性エラストマーフィルムとする工程、
(3) 前記エラストマーフィルム上に第二の基体を圧着して前駆構造体とする工程、および
(4) 前記(3)の工程と同時にまたは該工程に引き続いて、得られた前駆構造体を加熱処理して、前記エラストマーフィルムを加熱硬化させる工程
を含むものであって、この方法によって、前記両基体がシリコーンエラストマー硬化物からなる接着層を介して相互に結合されている半導体装置として得ることができる。
上記方法の各工程について、以下でより詳細に説明する。
[(1)フィルム状成形体形成工程]
第一の基体は、半導体チップまたはその支持体のいずれであってもよい。
第一の基体表面に本発明の組成物をフィルム状に成形する方法としては、特に制限がなく、例えば、市販のコーターを用いて塗工すればよいが、スピンコート法またはスクリーン印刷法によることが好ましい。スピンコート法によれば、レジスト剤塗布と同様にウェハー等のように平らな表面を有する基体の表面全体に均一な厚さで、効率よくフィルム状成形体を形成することができる。また、スクリーン印刷法によっても、同様に均一な厚さのフィルム状成形体を形成することができ、更に、必要に応じて基体の一部分に特定の形状の成形体を形成できることから好ましい場合がある。
スピンコート法を採用する場合は、本発明の組成物の粘度が比較的低粘度であることが好ましく、例えば、25℃において、0.1〜10 Pa・s、好ましくは 0.2〜8 Pa・s、より好ましくは 0.5〜5 Pa・sの粘度に調整することがよい。
スクリーン印刷法を採用する場合には、本発明の組成物の粘度が比較的高粘度であることが好ましく、例えば、25℃において、10〜1,000 Pa・s、好ましくは 20〜800 Pa・s、より好ましくは 50〜500 Pa・sの粘度に調整することがよい。スクリーン印刷に際しては、例えば、メタルマスク、メッシュマスク等を用いることができる。
[(2)放射線照射工程]
前記フィルムへの放射線の照射条件は後述するとおりである。
[(3)圧着工程]
上記工程(2)により得られた接着性エラストマーフィルム上に第二の基体を圧着し前駆構造体を得る。半導体装置の製造において、工程(1)で半導体チップが第一の基体として用いられる場合には、その支持体は該工程で第二の基体として用いられる。しかし、工程(1)で支持体が第一の基体として用いられる場合には、半導体チップは該工程で第二の基体として用いられる。
また、例えば、市販のダイボンディングマウンターを使用し、半導体チップをマウントした加圧ツールを用いて、前記接着性エラストマーフィルム上に半導体チップまたは支持体のいずれかを圧着させた前駆構造体とすることもできる。
[(4)加熱硬化工程]
前記圧着工程(3)と同時に、または、前記圧着工程(3)に引き続いて、前記前駆構造体を加熱処理して、前記エラストマーフィルムを硬化させ、前記両基体がシリコーンエラストマー硬化物からなる接着層を介して相互に結合されている半導体装置を得ることができる。
−製法B−
本発明の構造体は、予め放射線照射により架橋された上述の接着性シリコーンエラストマーフィルムを第一の基体と第二の基体の間に挟み、前駆構造体とし、次いで該フィルムを加熱し、両基体を接着して両基体を相互に結合することにより、製造することもできる。
本発明のいずれの実施形態においても放射線硬化は通常、次のように行うことができる。市販の紫外線照射装置(例えば、水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライド灯、キセノン水銀灯等)を用いればよい。照射する光エネルギー量は、対象となるフィルムまたは層の厚さによっても異なるが、200〜10,000mJ/cm2、好ましくは、400〜5,000mJ/cm2、より好ましくは400〜2,000mJ/cm2である。また、照度は、通常40〜1,000mW/cm2、好ましくは、100〜500mW/cm2、より好ましくは40〜200mW/cm2とするのがよい。さらに、照射装置内部は、発熱の影響を避けるために、ファン等により冷却することが好ましい。
また、加熱硬化の際の加熱処理条件としては、80〜300℃、好ましくは80〜250℃、より好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃、よりさらに好ましくは150〜240℃、最も好ましくは160〜230℃の温度とすればよい。加熱装置は、例えば市販のダイボンディングマウンター等を用いることができる。
以下に、本発明を実施例(および比較例)によって説明する。なお、例中、部は重量部を表し、式中のMeはメチル基、Phはフェニル基、およびEtはエチル基を表す。(a)成分および(b)成分のアクリロイル官能性オルガノポリシロキサンは、特開2000−234060号公報に準じて合成した。
[合成例1]((a)アクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成)
オクタメチルシクロテトラシロキサン1776g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン360g、および1,3−ビス(アクリロキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン18gを滴下ロートおよび攪拌装置を備えた反応容器内に導入して均一に攪拌した。次いでトリフルオロスルホン酸6gを滴下して、常温(25℃)にて約4時間攪拌し、平衡化反応させた後、炭酸ソーダ144gを添加して、中和およびろ過した。その後、トルエン1,000mlを入れて熱水洗浄し、反応液中の水分を除去した後に、重合禁止剤としてBHT0.2gを添加し、攪拌しながら、100℃/30mmHgの条件でストリップを行って、透明なオイル状の両末端アクリロキシ基含有ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を得た。
[合成例2]((b)(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの合成)
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、および乾燥空気導入器を取り付けた1,000mlの反応装置に、下記平均式:
Figure 2005023291

で示されるクロロオルガノポリシロキサン571g、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン(商品名:NKエステル701−A、新中村化学工業(株)製)47g、トルエン200ml、トリエチルアミン26g、及び重合禁止剤としてジブチルヒドロキシトルエン2000ppmを入れ、攪拌しながら、70℃に昇温して7時間加熱し、反応させた。反応液を放冷後、濾過し、プロピレンオキサイド4gを添加し、室温で1時間攪拌し、次いで100℃/30mmHgでストリップを行って下記式で示される透明なオイル状のオルガノポリシロキサンを得た。
Figure 2005023291
[実施例1]
(a)上記の合成例1で合成した下記構造のアクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンを20部、
Figure 2005023291

(式中、l=20、m=80)
(b)上記の合成例2で合成した(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンを100部、
(c)下記構造のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物を3部、
Figure 2005023291

(但し、上記部分加水分解縮合物は、上記式においてmが1〜7の整数である化合物の混合物である)
(d)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンを2部、
(e)塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液0.1部(塩化白金酸中の白金金属原子/[(a)+(b)](重量)=17 ppm、白金金属原子量=1×10-5 モル)、
および
(f)1−エチニル−1−シクロヘキサノールの50重量%トルエン溶液0.1部(前記(e)成分中の白金金属原子量1モルに対する1-エチニル-1-シクロヘキサノールの量=40倍モル)
を混合し、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を得た。
(なお、重量基準で、(c)/[(a)+(b)]=2.5/100)
この組成物を表面がニッケルでメッキされた金型(縦100mm×横100mm、深さ1mm)に流し込み、メタルハライド水銀灯2灯を備えたコンベア炉(照度:400mW/cm2)内で2秒間、紫外線を照射し(照射量:800mJ/cm2)、放射線硬化させた。得られた厚さ80μmの接着性シリコーンエラストマーフィルムを金型から取り出して、該フィルムの硬さをJIS K6301に従って測定した。なお、硬さはスプリング式A型試験機で測定した。その結果を表1に示す。
次に、上記シリコーンエラストマーフィルムを縦25mm×横10mmに切り、基体(基板)としてアルミニウム、シリコンウェハー、ポリイミドフィルム、ガラスまたはポリカーボネートの各2枚のテストピース間に挟み、これを9.8kPaで圧着し、160℃で60分間加熱硬化させて構造体を製造し、せん断接着力を測定した。なお、せん断接着力は、図1に示すように、長さ100mm、幅25mm、厚さ50μmの各テストピース1および2の一方の端部を長さ10mmにわたって厚さ80μmのフィルム層3を挟んで重ねた状態で、各テストピース1および2の両端4および5をそれぞれ矢印の方向に引っ張り試験機で引っ張って測定した。その結果を表2に示す。
[実施例2]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部に代えて、下記構造のエポキシ基含有ポリアルコキシシロキサンを3部用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
Figure 2005023291

(式中、n=6)
[実施例3]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部に代えて、下記構造のトリイソシアヌレートシリコーン変性化合物を1部用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し(なお、重量基準で、(c)/[(a)+(b)]=0.8/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
Figure 2005023291
[実施例4]
上記(a)成分のアクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン20部に代えて、下記構造のアクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンを20部用いる以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
Figure 2005023291

(式中、m=20、n=20)
[実施例5]
上記(a)成分のアクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンの添加量20部を5部に変更する以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し(なお、重量基準で、(c)/[(a)+(b)]=2.9/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[実施例6]
上記(a)成分のアクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンの添加量20部を100部に変更する以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し(なお、重量基準で、(c)/[(a)+(b)]=1.5/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[実施例7]
上記(b)成分の(メタ)アクリロキシ基含有ポリシロキサン(100部)を含有させず、かつ、(a)成分の上記アクリロキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンの添加量20部を100部に変更する以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し(なお、重量基準で、(c)/(a)=3/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[比較例1]
上記実施例1において(e)成分の白金触媒、および(f)成分の反応制御剤を添加しない以外は、実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[比較例2]
上記実施例2において(e)成分の白金触媒、および(f)成分の反応制御剤を添加しない以外は、実施例2と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[比較例3]
上記実施例3において(e)成分の白金触媒、および(f)成分の反応制御剤を添加しない以外は、実施例3と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
[比較例4]
上記実施例4において(e)成分の白金触媒、および(f)成分の反応制御剤を添加しない以外は、実施例4と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1、2に示す。
<800mJ/cm2 照射後の硬さ>
Figure 2005023291

注) JIS K6301に規定されるスプリング式A型試験機で測定
Figure 2005023291

注)単位=MPa
[実施例8]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部を配合しない以外は実施例1と同様にして、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表3、4に示す。
[実施例9]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部を配合しない以外は実施例4と同様にして、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表3、4に示す。
[実施例10]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部を配合しない以外は実施例5と同様にして、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表3、4に示す。
[実施例11]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部を配合しない以外は実施例6と同様にして、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表3、4に示す。
[実施例12]
上記(c)成分のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物3部を配合しない以外は実施例7と同様にして、放射線硬化性シリコーンゴム組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表3、4に示す。
<800mJ/cm2照射後の硬さ>
Figure 2005023291
Figure 2005023291

注)単位:MPa
[実施例13]
(a1)下記構造のアクリロイルオキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン 20部、
Figure 2005023291

(式中、l=20、m=80)
(b)下記構造の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン 100部、
Figure 2005023291

(c)下式構造のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物 3部(なお、(c)/[(a1)+(b)](重量比)=2.5/100)、
Figure 2005023291

(但し、上記部分加水分解縮合物は、上記式においてmが1〜7の整数である化合物の混合物である)
(d) 2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン 2部、
(e)塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液 0.1部(塩化白金酸中の白金金属原子/[(a1)+(b)](重量)=17 ppm、白金金属原子量=1×10-5 モル)、および
(f) 1-エチニル-1-シクロヘキサノールの 50重量%トルエン溶液 0.1部(前記(e)成分中の白金金属原子量1モルに対する 1-エチニル-1-シクロヘキサノールの量=40倍モル)
を混合し、粘度が5Pa・sの硬化性シリコーンゴム組成物を得た。
この組成物を、シリコンウェハー(径5インチ)の中心部に適用し、スピンコーターを用いて1,000 rpmの回転速度で 60秒間処理したところ、厚さ 20μmの均一な樹脂層が形成できた。次に、メタルハライド水銀灯を2灯備えたコンベア炉(照度:400mW/cm2 )内で2秒間、紫外線を照射し(照射量:800mJ/cm2 )、放射線硬化させた。シリコンウェハー上の接着性シリコーンエラストマーフィルムの硬さを JIS K 6301 (測定機器:スプリング式A型試験機)に準じて測定した。その測定結果を表5に示す。
次に、接着性シリコーンエラストマーフィルムで表面が被覆された上記シリコンウェハーをダイシング装置で縦 25mm×横 10mmの形状に切り、得られた長方形のシリコンウェハーの接着性シリコーンエラストマーフィルム側の面に、他の基体(基板)としてアルミニウム、シリコンウェハー、ポリイミドフィルム、ガラスまたはポリカーボネートを重ねて、 9.8kPaの圧力で圧着し、次いで、160℃の温度で 60分間加熱して硬化させて構造体を製造した。この構造体を用いて、せん断接着力(単位:MPa)を測定した。なお、せん断接着力は、プッシュプル測定機にて測定した。その結果を表6に示す。
[実施例14]
実施例13に記載の(c)成分に代えて、(c2)下記構造のエポキシ基含有ポリアルコキシシロキサンを3部用いること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
Figure 2005023291

(式中、n=6)
[実施例15]
実施例13に記載の(c)成分に代えて、(c3)下記構造のトリイソシアヌレートシリコーン変性化合物を1部用いること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し(なお、(c3)/[(a1)+(b)](重量比)=0.8/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
Figure 2005023291
[実施例16]
実施例1に記載の(a1)成分に代えて、(a2)下記構造のアクリロイルオキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサンを 20部用いること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
Figure 2005023291

(式中、m=20,n=20)
[実施例17]
実施例13に記載の(a1)成分の添加量 20部を、5.0部に変更すること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し(なお、(c)/[(a1)+(b)](重量比)=2.9/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[実施例18]
実施例13に記載の(a1)成分の添加量 20部を、100部に変更すること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し(なお、(c)/[(a1)+(b)](重量比)=1.5/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[実施例19]
実施例13に記載の(b)成分を使用しないこと、および(a1)成分の添加量 20部を、100部に変更すること以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し(なお、(c)/(a1)(重量比)=3/100)、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5,6に示す。
[実施例20]
(a3)下記構造のアクリロイルオキシ基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン 20部、
Figure 2005023291

(式中、l=100、m=400)
(b)下記構造の(メタ)アクリロイルオキシ基含有オルガノポリシロキサン 100部、
Figure 2005023291

(c)下式構造のテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物 3部(なお、(c)/[(a3)+(b)](重量比)=2.5/100)、
Figure 2005023291

(但し、上記部分加水分解縮合物は、上記式においてmが1〜7の整数である化合物の混合物である)
(d) 2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン 2部、
(e)塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液 0.1部(塩化白金酸中の白金金属原子/[(a3)+(b)](重量)=17 ppm、白金金属原子量=1×10-5 モル)、および
(f) 1-エチニル-1-シクロヘキサノールの 50重量%トルエン溶液 0.1部(前記(e)成分中の白金金属原子量1モルに対する 1-エチニル-1-シクロヘキサノールの量=40倍モル)
を混合し、粘度が 80Pa・sの硬化性シリコーンゴム組成物を得た。
この組成物を、シリコンウェハー(径5インチ)上にスクリーン印刷して、厚さ 30μmの均一な樹脂層が形成できた。次に、メタルハライド水銀灯を2灯備えたコンベア炉(照度:400mW/cm2 )内で2秒間、紫外線を照射し(照射量:800mJ/cm2 )、放射線硬化させた。得られた接着性シリコーンエラストマーフィルムの硬さを実施例13と同様にして測定した。その測定結果を表5に示す。
次に、上記シリコンウェハーを用いて、実施例13と同様にして構造体を製造し、せん断接着力を測定した。その結果を表6に示す。
[実施例21]
実施例20に記載の(b)成分を使用しないこと、および(a3)成分の添加量 20部を 100部に変更すること以外は、実施例20と同様にして組成物を調製し(なお、(c)/(a3)(重量比)=3/100)、この組成物を用いて実施例20と同様にして接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[比較例5]
上記実施例13に記載の(e)成分(白金族金属触媒)および(f)成分(反応制御剤)を使用しないこと以外は、実施例13と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[比較例6]
上記実施例13に記載の(e)成分および(f)成分を使用しないこと以外は、実施例14と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[比較例7]
上記実施例13に記載の(e)成分および(f)成分を使用しないこと以外は、実施例15と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
[比較例8]
上記実施例13に記載の(e)成分および(f)成分を使用しないこと以外は、実施例16と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルムおよび構造体を製造し、実施例13と同様の試験を行った。その結果を表5、6に示す。
Figure 2005023291
Figure 2005023291

注)単位=MPa
せん断接着力の測定に用いるテストピースを貼り合わせた状態の斜視図である。
符号の説明
1.テストピース
2.テストピース
3.フィルム層
4.端
5.端

Claims (10)

  1. (a)一分子中にアクリロイル基およびメタクリロイル基からなる群から選ばれる基1個以上とヒドロシリル基1個以上とを有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 5〜100重量部、
    (b)一分子中にアクリロイル基およびメタクリロイル基からなる群から選ばれる基2個以上を有し、ヒドロシリル基を有しないオイル状オルガノポリシロキサン: 95〜0重量部、
    (ただし、上記(a)成分と(b)成分の含有量の合計は、100重量部である。)
    (c)アルコキシシラン、アルコキシシランの部分加水分解縮合物、オルガノシランで変性されたイソシアヌレート、およびオルガノシロキサンで変性されたイソシアヌレートからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物: 0〜30重量部、
    (d)放射線増感剤: 有効量、および、
    (e)白金族金属系触媒: 有効量、
    を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物。
  2. さらに、(f)反応制御剤を含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 放射線硬化された、請求項1に記載の組成物からなる接着性シリコーンエラストマーフィルム。
  4. 請求項3に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムで基体の一部または全部を覆い、ついで加熱して該フィルムを基体に接着させることにより得られるシリコーンエラストマーフィルム被覆体。
  5. 第一の基体と、第二の基体と、これら二つの基体間に挟まれ両基体を相互に結合する、請求項1に係る組成物の硬化物からなる接着層とを有する構造体。
  6. 請求項5に係る構造体であって、前記の第一の基体または第二の基体のいずれか一方が半導体チップであり、残る基体が該半導体チップの支持体である、半導体装置を構成している構造体。
  7. 請求項1に記載の硬化性シリコーンゴム組成物を、第一の基体上にフィルム状に成形してフィルム状成形体を得る工程と、前記フィルム状成形体に放射線を照射して接着性エラストマーフィルムとする工程と、前記エラストマーフィルム上に第二の基体を圧着する工程と、次いで加熱処理して前記エラストマーフィルムを硬化させる工程とを含む、請求項5に記載の構造体の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法であって、前記の第一の基体または第二の基体のいずれか一方が半導体チップであり、残る基体が該半導体チップの支持体である、上記製造方法。
  9. 請求項3に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムを第一の基体と第二の基体の間に挟み、ついで加熱して該フィルムを両基体に接着させて、両基体を相互に結合させることを特徴とする請求項5に記載の構造体の製造方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、前記の第一の基体または第二の基体のいずれか一方が半導体チップであり、残る基体が該半導体チップの支持体である上記製造方法。
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