JP2005022450A - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

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Yasuo Kanazawa
康夫 金澤
Yoshiyuki Sekii
義幸 関井
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NSK Ltd
NSK Steering Systems Co Ltd
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Abstract

【課題】車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保すること。
【解決手段】金属製カラー32と、二次衝突時移動用長孔25の両端縁とに、弾性的に接触して導通する板状の通電部材40が設けてある。通電部材40は、二次衝突時移動用長孔25の端縁(段落ち部31)に弾性的に係止する両端部41と、この両端部41の間で幅拡く形成した本体42と、本体42の中央部から切り起こして弾性的に折曲した折曲片43とを備えている。従って、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20、二次衝突時移動用長孔25の両端縁(段落ち部31)、通電部材40の両端部41、通電部材40の本体42、通電部材40の折曲片43、金属製カラー32、及び車体側ロアーブラケット20を介して、車体に接地することができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合に、良好な接地経路を恒常的に確保した車両用ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ステアリング装置に於いては、ホーンやその他の電気スイッチのようにステアリングホイールおよびその近傍に設けた電気機器の接地を行う必要がある。
【0003】
電気機器は、その接地線がステアリングシャフトに接続してあり、ステアリングシャフト、中空のステアリングコラム、及び、ステアリングコラムを車体に支持する車体側ブラケットを介して、車体に電気的に接地してある。
【0004】
例えば、特許文献1に於いては、ステアリングコラムは、車体側アッパーブラケット(チルトブラケット)に接地してある。この車体側アッパーブラケットの取付フランジの切欠き部には、二次衝突時のための導電性の離脱用カプセルが介装してあり、この導電性の離脱用カプセルは、ボルト等により車体に固定してあり、車体に接地してある。
【0005】
この車体側アッパーブラケットの切欠き部には、さらに、幅狭の凹部が形成してあり、この幅狭の凹部に、導電性板からなる通電部材が装着してある。
【0006】
この通電部材は、断面略U字状に折曲した二枚の板状部からなり、一方の板状部は、車体側アッパーブラケットの切欠き部の凹部に、弾性的に当接してあると共に、他方の板状部は、車体に固定した導電性の離脱用カプセルに、弾性的に当接してある。
【0007】
従って、この二枚の板状部からなる通電部材を介して、ステリングコラムに接地してある車体側アッパーブラケットと、車体に固定して接地してある導電性の離脱用カプセルとが導通してあり、これにより、ステアリングコラムは、車体側アッパーブラケット(切欠き部の凹部)、通電部材、及び、導電性の離脱用カプセルを介して、車体に接地してある。
【0008】
【特許文献1】
実用新案登録第2522250号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献1では、ステアリングコラムと、車体とは、車体側アッパーブラケットを介して導通してあるが、より車両前方に位置する車体側ロアーブラケットを介して導通したいといった要望がある。
【0010】
この車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合、車体側ロアーブラケットは、例えば、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、ステアリングコラムに固定したコラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してある。
【0011】
これら両ブラケットの二対の対向板部の間には、例えばチルト時にはチルト中心ピンになる金属製の締付ボルトが通挿してある。この締付ボルトには、金属製カラーが被覆してある。この金属製カラーは、車体側ロアーブラケットを介して車体に接地してある。
【0012】
しかしながら、この金属製カラーと、コラム側ロアーブラケットとの間には、樹脂製カラーが介装してあることから、この樹脂カラーの箇所で、接地経路が絶縁されてしまうといったことがある。
【0013】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる車両用ステアリング装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る車両用ステアリング装置は、後端にステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムを、車両前後方向の少なくとも2箇所で車体に支持した車両用ステアリング装置において、
車両前方側の支持箇所には、車体に設けた車体側ロアー取付部材と、前記ステアリングコラムに設けたコラム側ロアー取付部材とに、弾性的に接触して、これらの両ロアー取付部材を導通する通電部材が設けてあることを特徴とする。
【0015】
このように、請求項1によれば、車体に設けた車体側ロアー取付部材と、ステアリングコラムに設けたコラム側ロアー取付部材とに、弾性的に接触して、これらの両ロアー取付部材を導通する通電部材が設けてあることから、車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる。
【0016】
また、本発明の請求項2に係る車両用ステアリング装置は、請求項1において、前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、車両前後方向に延びる二次衝突時移動用長孔が穿設してあり、これら貫通孔及び二次衝突時移動用長孔には、ピンが通挿してあり、
これにより、二次衝突時、前記ステアリングコラムは、前記コラム側ロアー取付部材の二次衝突時移動用長孔を車体側の前記ピンに沿わせながら、車両前方に移動するようになっており、
前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材の二次衝突時移動用長孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の請求項3に係る車両用ステアリング装置は、請求項1において、前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、これら両貫通孔には、ピンが通挿してあり、
前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材の貫通孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の請求項4に係る車両用ステアリング装置は、請求項1において、前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、車両前後方向に延びるテレスコピック調整用長孔が穿設してあり、これら貫通孔及びテレスコピック調整長孔には、ピンが通挿してあり、
前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材のテレスコピック調整用長孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る車両用ステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。
【0020】
(第1実施の形態:ロアー部・二次衝突時コラプス式)
図1は、本発明の第1実施の形態に係る車両用ステアリング装置を備えた車両の模式的斜視図である。図2は、本発明の第1実施の形態に係る車両用ステアリング装置の側面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、ステアリングコラム1には、後端にステアリングホイール2を装着したステアリングシャフト3が回転自在に支持してある。ステアリングシャフト2の前端には、自在継手4を介して、伸縮可能な中間シャフト5が連結してある。
【0022】
この中間シャフト5の下端には、自在継手6を介して、ラック・ピニオン式のステアリングギヤ7が連結してあり、ステアリングギヤ7には、タイロッド8等を介して車輪9が連結してあり、これにより、車輪9が操舵できるようになっている。
【0023】
図2に示すように、ステアリングコラム1の略中間部には、車体側アッパーブラケット10とチルト式操作機構とが設けてある。
【0024】
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。図3に示すように、車体側アッパーブラケット10は、一対の車体取付部11a,11bを備えており、これら一対の車体取付部11a,11bから車両後方に延在した箇所には、略上下方向に延在した左右一対の対向平板部12a,12bを備えている。一対の対向平板部12a,12bには、それぞれ、一対のチルト用長孔13a,13bが形成してある。なお、車体取付部11a,11bには、二次衝突時に車体から車体側アッパーブラケット10を離脱するための離脱用カプセル18a,18bが設けてある。
【0025】
このチルト式のステアリング装置では、図3に示すように、ステアリングコラム1を包囲するように、車体側アッパーブラケット10(チルトブラケット)が設けてあり、この車体側アッパーブラケット10の内側に、ステアリングコラム1に固定したコラム側アッパーブラケット14(ディスタンスブラケット)が略上下動自在に設けてある。なお、コラム側アッパーブラケット14には、丸孔14a,14bが形成してある。
【0026】
また、車体側アッパーブラケット10のチルト用長孔13a,13b及び丸孔14a,14bには、締付ボルト15が通挿してある。
【0027】
この締付ボルト15の頭部15aには、その対向平板部12bと接触する側に、チルト用長孔13bに係合する略長方形断面の凸部があり、これにより、締付ボルト15は、回転不能の状態で維持される。
【0028】
この締付ボルト15の先端ネジ部15bに、調節ナット16の一方の円周面が螺合してあり、この調整ナット16の他方の内周面には、ボルト19が螺合してある。これら調整ナット16とボルト19の頭部19aとの間に、操作レバー17が挟持してあり、これにより、操作レバー17を操作すると、調整ナット16は、一体的に作動する。
【0029】
これにより、操作レバー17を締付方向に回動すると、車体側アッパーブラケット10がコラム側アッパーブラケット14に圧接し、チルト締付することができる。
【0030】
一方、操作レバー17を解除方向に回動すると、車体側アッパーブラケット10とコラム側アッパーブラケット14との圧接を解除し、ステアリングコラム1をチルト用長孔13a,13bに沿って上下方向に移動することができる。なお、このチルト傾動の際、後述するボルト26がチルト中心ピンとしての役割を果たす。
【0031】
図2に示すように、ステアリングコラム1の車両前方には、車体側ロアーブラケット20が設けてある。
【0032】
図4(a)は、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図(図2の丸で囲んだ部分を拡大した図)であり、(b)は、(a)のb−b線に沿った断面図(但し、車体側ロアーブラケットを含めた断面図)である。
【0033】
図4に示すように、車体側ロアーブラケット20は、互いに離間した一対の対向板部21a,21bを有し、これら対向板部21a,21bの間に、ステアリングコラム1に固定したコラム側ロアーブラケット22の一対の対向板部23a,23bが挟持してある。
【0034】
車体側ロアーブラケット20の対向板部21a,21bには、貫通孔24が穿設してあり、コラム側ロアーブラケット22の対向板部23a,23bには、車両前後方向に延びる二次衝突時移動用長孔25が穿設してあり、これら貫通孔24及び二次衝突時移動用長孔25には、ボルト26(ピン)が通挿してあり、このボルト26のネジ部には、ナット27が螺合してある。
【0035】
これにより、二次衝突時、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20の二次衝突時移動用長孔25を車体側のボルト26に沿わせながら、車両前方に移動するようになっている。
【0036】
コラム側ロアーブラケット22の二次衝突時移動用長孔25の周囲には、所定高さだけ段落ちしたリング状の段落ち部31が形成してある。
【0037】
ボルト26(ピン)には、導電性で筒状の金属製カラー32が被覆してある。この金属製カラー32の両端部には、鍔部33aを有する一対の樹脂製カラー33が嵌合してあり、二次衝突時移動用長孔25に嵌め合わせてあると共に、鍔部33aが段落ち部31に係止してある。なお、樹脂製カラー33の鍔部33aには、後述する通電部材40のための空間を確保するため、切欠き部33bが形成してある。
【0038】
本実施の形態では、金属製カラー32の側面と、二次衝突時移動用長孔25の両端縁とに、弾性的に接触して導通する板状の通電部材40が設けてある。
【0039】
図5(a)は、通電部材の平面図であり、(b)は、通電部材の側面図である。この通電部材40は、図5に示すように、二次衝突時移動用長孔25の端縁(即ち、二次衝突時移動用長孔25の段落ち部31)に弾性的に係止する両端部41,41と、この両端部41,41の間で幅拡く形成した本体42と、この本体42の中央部から切り起こして弾性的に屈曲して折曲した折曲片43と、を備えている。
【0040】
両端部41,41は、図5(b)に示す自然状態では、鋭角状に折曲してあり、これにより、図4(b)に示す取付状態では、二次衝突時移動用長孔25の両端縁(即ち、二次衝突時移動用長孔25の段落ち部31)に確実に弾性的に係止できるようなっている。
【0041】
また、屈曲した折曲片43は、弾性変形可能であり、図5(b)に示す自然状態では、その頂部43aが本体42からはみ出していることから、図4(b)に示す取付状態では、その頂部43aが常時弾性的に金属製カラー32の側面に当接することができる。
【0042】
このように構成してあることから、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20、二次衝突時移動用長孔25の両端縁(即ち、二次衝突時移動用長孔25の段落ち部31)、通電部材40の両端部41,41、通電部材40の本体42、通電部材40の折曲片43、金属製カラー32、及び車体側ロアーブラケット20を介して、車体に接地することができる。
【0043】
従って、本実施の形態では、車体側ロアーブラケット20を接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる。
【0044】
なお、通電部材40は、樹脂カラー33の鍔部33aに切欠き部33bがない場合でも、コラム側ロアーブラケット20に、通電部材40の幅と板厚分の段落ち部(図示略)等を設け、樹脂カラー33の内側に通電部材40を設置すれば同じ効果が得られる。
【0045】
(第2実施の形態:ロアー部・固定式)
図6(a)は、本発明の第2実施の形態に係り、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図(図2の丸で囲んだ部分を拡大した図に相当)であり、(b)は、(a)のb−b線に沿った断面図(但し、車体側ロアーブラケットを含めた断面図)であり、(c)は、(a)のc−c線に沿った断面図である。
【0046】
図6に示すように、車体側ロアーブラケット20は、互いに離間した一対の対向板部21a,21bを有し、これら対向板部21a,21bの間に、ステアリングコラム1に固定したコラム側ロアーブラケット22の一対の対向板部23a,23bが挟持してある。
【0047】
車体側ロアーブラケット20の対向板部21a,21bには、貫通孔24が穿設してあり、コラム側ロアーブラケット22の対向板部23a,23bには、貫通孔51(丸孔)が穿設してあり、これら貫通孔24,51には、ボルト26(ピン)が通挿してあり、このボルト26のネジ部には、ナット27が螺合してある。
【0048】
また、コラム側ロアーブラケット22の貫通孔51の周囲には、所定高さだけ段落ちした環状の段落ち部52が形成してある。
【0049】
ボルト26(ピン)には、導電性で筒状の金属製カラー32が被覆してある。この金属製カラー32の両端部には、鍔部33aを有する一対の樹脂製カラー33が嵌合してあり、貫通孔51に嵌め合わせてあると共に、鍔部33aが段落ち部52に係止してある。なお、樹脂製カラー33の鍔部33aには、通電部材40のための空間を確保するため、切欠き部33bが形成してある。
【0050】
なお、コラム側ロアーブラケット22の対向板部23a,23bの車両前端部には、樹脂製カラー33の切欠き部33bに対応して、段落ち部53が形成してある。
【0051】
本実施の形態では、金属製カラー32の側面と、貫通孔51の両端縁とに、弾性的に接触して導通する板状の通電部材40が設けてある。この通電部材40は、図5に示した上記第1実施の形態と同様の構成である。
【0052】
すなわち、この通電部材40は、図5に示すように、貫通孔51の端縁(即ち、段落ち部53)に弾性的に係止する両端部41,41と、この両端部41,41の間で幅拡く形成した本体42と、この本体42の中央部から切り起こして弾性的に屈曲して折曲した折曲片43と、を備えている。両端部41,41は、図5(b)に示す自然状態では、鋭角状に折曲してあり、これにより、図6(b)に示す取付状態では、貫通孔51の端縁(即ち、段落ち部53)に確実に弾性的に係止できるようなっている。また、屈曲した折曲片43は、弾性変形可能であり、図5(b)に示す自然状態では、その頂部43aが本体42からはみ出していることから、図6(b)に示す取付状態では、その頂部43aが常時弾性的に金属製カラー32の側面に当接することができる。
【0053】
以上のように構成してあることから、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20、貫通孔51の両端縁(即ち、段落ち部53)、通電部材40の両端部41,41、通電部材40の本体42、通電部材40の折曲片43、金属製カラー32、及び車体側ロアーブラケット20を介して、車体に接地することができる。
【0054】
従って、本実施の形態では、車体側ロアーブラケット20を接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる。
【0055】
なお、通電部材40は、樹脂カラー33の鍔部33aに切欠き部33bがない場合でも、本第2実施の形態のように、コラム側ロアーブラケット20に、通電部材40の幅と板厚分の段落ち部(即ち、本第2実施の形態では、段落ち部53)を設け、樹脂カラー33の内側に通電部材40を設置してもよい。
【0056】
(第3実施の形態:ロアー部・テレスコピック調整式)
図7は、本発明の第3実施の形態に係る車両用ステアリング装置の側面図である。
【0057】
図7に示すように、車体側アッパーブラケット10に挟持したコラム側アッパーブラケット14(ディスタンスブラケット)に、テレスコピック調整用長孔61が形成してあると共に、車体側ロアーブラケット20に挟持したコラム側ロアーブラケット22に、テレスコピック調整用長孔62が形成してある。
【0058】
コラム側アッパーブラケット14(ディスタンスブラケット)と、コラム側ロアーブラケット22とは、一体的に形成してあり、テレスコピック調整時、これら両ブラケット14,22は、同じ動きをする。また、クランプ方法は、第1実施形態と同じである。
【0059】
これにより、テレスコピック調整時には、テレスコピック調整用長孔61,62に沿って、ステアリングコラム1を車両前後方向に調整することができる。
【0060】
図8は、本発明の第3実施の形態に係り、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図である。
【0061】
図9は、図8のIX−IX線に沿った断面図である。図10は、図8のX−X線に沿った断面図である。図11(a)は、通電部材の平面図であり、(b)は、通電部材の側面図である。
【0062】
図8乃至図10に示すように、車体側ロアーブラケット20は、例えば、互いに離間した一対の対向板部21a,21bを有し、これら対向板部21a,21bの間に、ステアリングコラム1に固定したコラム側ロアーブラケット22の一対の対向板部23a,23bが挟持してある。
【0063】
車体側ロアーブラケット20の対向板部21a,21bには、貫通孔24が穿設してあり、コラム側ロアーブラケット22の対向板部23a,23bには、車両前後方向に延びるテレスコピック調整用長孔62が穿設してあり、これら貫通孔24及びテレスコピック調整用長孔62には、ボルト26(ピン)が通挿してあり、このボルト26のネジ部には、ナット27が螺合してある。
【0064】
これにより、テレスコピック調整時、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20のテレスコピック調整用長孔62を車体側のボルト26に沿わせながら、車両前方に移動することができるようになっている。
【0065】
コラム側ロアーブラケット22のテレスコピック調整用長孔62の周囲には、所定高さだけ段落ちしたリング状の段落ち部63が形成してある。
【0066】
ボルト26(ピン)には、導電性で筒状の金属製カラー32が被覆してある。この金属製カラー32の両端部には、鍔部33aを有する一対の樹脂製カラー33が嵌合してあり、テレスコピック調整用長孔62に嵌め合わせてあると共に、鍔部33aが段落ち部63に係止してある。なお、樹脂製カラー33の鍔部33aには、後述する通電部材40のための空間を確保するため、切欠き部33bが形成してある。
【0067】
本実施の形態では、金属製カラー32の側面と、テレスコピック調整用長孔62の両端縁とに、弾性的に接触して導通する板状の通電部材40が設けてある。
【0068】
この通電部材70は、図11に示すように、テレスコピック調整用長孔62の端縁(即ち、テレスコピック調整用長孔62の段落ち部63)に弾性的に係止する両端部71,71と、この両端部71,71の間で幅拡く形成した本体72と、を備えている。
【0069】
両端部71,71は、図11(b)に示す自然状態では、鋭角状に折曲してあり、これにより、図9及び図10に示す取付状態では、テレスコピック調整用長孔62の両端縁(即ち、テレスコピック調整用長孔62の段落ち部63)に確実に弾性的に係止できるようなっている。
【0070】
また、本体72は、その適宜箇所が例えば溶接等により金属製カラー32の側面に固着してある。溶接等に代えて、他の方法により固着・固定してあってもよい。
【0071】
これにより、テレスコピック調整時、通電部材70は、テレスコピック調整用長孔62を移動する際、常に、テレスコピック調整用長孔62の両端縁(即ち、段落ち部63)に接触しながら、ボルト26や金属製カラー32に追随して移動することができる。
【0072】
このように構成してあることから、ステアリングコラム1は、コラム側ロアーブラケット20、テレスコピック調整用長孔62の両端縁(即ち、段落ち部63)、通電部材70の両端部71,71、通電部材70の本体72、金属製カラー32、及び車体側ロアーブラケット20を介して、車体に接地することができる。
【0073】
従って、本実施の形態では、車体側ロアーブラケット20を接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる。
【0074】
なお、通電部材70は、樹脂カラー33の鍔部33aに切欠き部33bがない場合でも、コラム側ロアーブラケット20に、通電部材70の幅と板厚分の段落ち部や切欠き部(図示略)等を設け、樹脂カラー33の内側に通電部材70を設置すれば同じ効果が得られる。
【0075】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。全ての実施形態において、金属製カラーを廃止して、ボルトと通電部材とを接触させてもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、車体に設けた車体側ロアー取付部材と、ステアリングコラムに設けたコラム側ロアー取付部材とに、弾性的に接触して、これらの両ロアー取付部材を導通する通電部材が設けてあることから、車体側ロアーブラケットを接地に用いる場合であっても、極めて簡易な構造により、良好な接地経路を恒常的に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る車両用ステアリング装置を備えた車両の模式的斜視図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る車両用ステアリング装置の側面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】(a)は、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図(図2の丸で囲んだ部分を拡大した図)であり、(b)は、(a)のb−b線に沿った断面図(但し、車体側ロアーブラケットを含めた断面図)である。
【図5】(a)は、通電部材の平面図であり、(b)は、通電部材の側面図である。
【図6】(a)は、本発明の第2実施の形態に係り、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図(図2の丸で囲んだ部分を拡大した図)であり、(b)は、(a)のb−b線に沿った断面図(但し、車体側ロアーブラケットを含めた断面図)であり、(c)は、(a)のc−c線に沿った断面図である。
【図7】本発明の第3実施の形態に係る車両用ステアリング装置の側面図である。
【図8】本発明の第3実施の形態に係り、車体側ロアーブラケットを取り外した状態に於けるコラム側ロアーブラケットの側面図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】図8のX−X線に沿った断面図である。
【図11】(a)は、通電部材の平面図であり、(b)は、通電部材の側面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 自在継手
5 中間シャフト
6 自在継手
7 ステアリングギヤ
8 タイロッド
9 車輪
10 車体側アッパーブラケット
11a,11b 車体取付部
12a,12b 対向平板部
13a,13b チルト用長孔
14 コラム側アッパーブラケット
14a,14b 丸孔
15 締付ボルト
15a 頭部
15b 先端ネジ部
16 調節ナット
17 操作レバー
18a,18b 離脱用カプセル
19 ボルト
19a 頭部
20 車体側ロアーブラケット(車体側ロアー取付部材)
21a,21b 対向板部
22 コラム側ロアーブラケット(コラム側ロアー取付部材)
23a,23b 対向板部
24 貫通孔
25 二次衝突時移動用長孔
26 ボルト(ピン)
31 段落ち部
32 金属製カラー
33 樹脂製カラー
33a 鍔部
33b 切欠き部
40 通電部材
41 端部
42 本体
43 折曲片
43a 頂部
51 貫通孔
52 段落ち部
53 段落ち部
61 テレスコピック調整用長孔
62 テレスコピック調整用長孔
63 段落ち部
70 通電部材
71 端部
72 本体

Claims (4)

  1. 後端にステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムを、車両前後方向の少なくとも2箇所で車体に支持した車両用ステアリング装置において、
    車両前方側の支持箇所には、車体に設けた車体側ロアー取付部材と、前記ステアリングコラムに設けたコラム側ロアー取付部材とに、弾性的に接触して、これらの両ロアー取付部材を導通する通電部材が設けてあることを特徴とする車両用ステアリング装置。
  2. 前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
    前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、車両前後方向に延びる二次衝突時移動用長孔が穿設してあり、これら貫通孔及び二次衝突時移動用長孔には、ピンが通挿してあり、
    これにより、二次衝突時、前記ステアリングコラムは、前記コラム側ロアー取付部材の二次衝突時移動用長孔を車体側の前記ピンに沿わせながら、車両前方に移動するようになっており、
    前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材の二次衝突時移動用長孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置。
  3. 前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
    前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、これら両貫通孔には、ピンが通挿してあり、
    前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材の貫通孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置。
  4. 前記車体側ロアー取付部材は、互いに離間した一対の対向板部を有し、これら対向板部の間に、前記コラム側ロアーブラケットの一対の対向板部が挟持してあり、
    前記車体側ロアー取付部材の対向板部には、貫通孔が穿設してあり、前記コラム側ロアー取付部材の対向板部には、車両前後方向に延びるテレスコピック調整用長孔が穿設してあり、これら貫通孔及びテレスコピック調整長孔には、ピンが通挿してあり、
    前記通電部材は、前記ピンに被覆した金属製カラーと、前記コラム側ロアー取付部材のテレスコピック調整用長孔の端縁とに、弾性的に接触して導通することを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置。
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