JP2005022411A - 積層体および液体用容器の製造方法 - Google Patents

積層体および液体用容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好なバリア性と充分な強度とを有し、かつ内容物の官能性においても優れた特性を示すとともに、製造工程の煩雑化を招かないで積層体および液体用容器を安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】 バリア性を有する積層体の製造方法であって、少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、第2のポリオレフィン樹脂層、第2の接着剤層、以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、第1の接着剤層および、最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、少なくとも前記最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出す積層体の製造方法。
Figure 2005022411

【選択図】なし

Description

本発明は積層体および液体用容器の製造方法に関し、特に良好なバリア性と充分な強度とを有し、かつ内容物の官能性においても優れた特性を示すとともに、製造工程の煩雑化を招かないで積層体および液体用容器を安価に製造する方法に関する。
従来、ガスバリア性を要求される紙複合容器にあっては、容器を構成する包装材料を積層体構造とし、その積層体の中にアルミニウム箔の層を一層介在させることが一般に行われていた。そして、このような容器は、通常、一回使用の使い捨て容器であった。
ところが、近年の資源再利用の要請から、使用後に回収し、材料別に分離して再利用できる容器が要望されている。しかし、上記のようなアルミニウム箔を用いた包装材料で形成された容器では、樹脂や紙の間に積層されたアルミニウム箔を用いた包装材料で形成された容器では、樹脂や紙の間に積層されたアルミニウム箔を容易に分離回収できないという問題があった。
このため、アルミニウム箔等の金属薄膜を使用することなく良好なバリア性を有する種々の容器が開発されている。例えば、容器内側からポリエチレン(PE)樹脂層/紙層/PE樹脂層/ナイロン6層/PE樹脂層の5層構成である包装材料により形成された容器(特許文献1参照)、また、容器内側からPE樹脂層/紙層/PE樹脂層/エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)層/PE樹脂層の5層構成である包装材料により形成された容器(特許文献2参照)、あるいは、容器内側からPE樹脂層/紙層/PE樹脂層/EVOH層/ナイロン6層/PE樹脂層の6層構成である包装材料により形成された容器(特許文献3参照)等が開発されている。
しかしながら、前述の容器のうち、第1の容器は、ナイロン6層によるガスバリア性が不充分であるという問題があった。また、第2の容器では、EVOH層によるバリア性は良好であるが、強度が弱く、さらに清涼飲料容器として使用する場合、EVOH層は内容物に接触することができないため、容器内部に位置する包装材料端面にスカイブ等の処理を施してEVOH層を覆う必要があり、製造工程が煩雑であるという問題があった。さらに、第3の容器は、EVOH層およびナイロン6層の外側に基材層が設けられているため、容器は優れたバリア性と充分な強度を兼ね備えることが可能となるもののEVOH層およびナイロン6層の両方を有しているため製造コストが高くなるという問題があった。
さらに、これらの従来品における問題を解決する目的から、バリア層としてナイロンMXD6に代表される結晶性ポリアミド系樹脂を使用することが提唱されている。例えば、特許文献4には、紙基材の上に、ポリオレフィン層、接着性樹脂層、結晶性芳香族ポリアミド系樹脂層、接着性樹脂層およびポリオレフィン層の3種5層からなる積層構造を有するバリア−性紙容器が開示されており、また特許文献5には、紙基材の上に、結晶性芳香族ポリアミド系樹脂層、接着性樹脂層および熱接着性樹脂層を3層同時に共押し出し積層してなるバリア−性紙容器が開示されている。
このナイロンMXD6を含有する樹脂は、従来のナイロン6はもとより、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)に比べても良好なバリア性を有している一方で、比較的高温において共押出しした場合であっても分解し難く、このため他の溶融樹脂と共に容易に共押出しすることができる。このため、比較的高温にて溶融押出しすれば、このようなナイロンMXD6を含有するバリア層を紙支持体表面に直接押出しラミネートした場合であっても、良好な接着特性が得られるものであり、比較的単純な積層構成によってバリア特性に優れた積層体を得ることができ、製造コストの低減が可能となるものであった。
特開昭63−22624号公報 特開昭63−312143号公報 特開平2−160551号公報 特開平4−179543号公報 特開平10−147327号公報
ところで、前記したような結晶性ポリアミド系樹脂を用いた場合において、従来、溶融樹脂と紙との接着性を良好なものとする上から、押出樹脂の押出し温度としては、320~330℃といった比較的高温が用いられていた。しかしながら、このような比較的高温の押出し温度を用いた場合、樹脂、特に、最内層の表面領域における樹脂の分解によって生じる樹脂の劣化臭により、容器の内容物(液体)の官能適性に少なからず影響を及ぼすものであった。特に、内容物が、官能を重視する、緑茶や紅茶等では、このような使用で利用することは難しいものであった。
本発明は、前記の事情に基づいてなされたものであり、本発明の目的は、良好なバリア性と充分な強度を兼ね備えており、かつ内容物の官能性においても優れた特性を示すとともに、製造工程の煩雑化を招かないで積層体および液体用容器を安価に製造する方法を提供することにある。
上記課題を解決してなる本発明は、バリア性を有する積層体の製造方法であって、少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、第2のポリオレフィン樹脂層、第2の接着剤層、以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、第1の接着剤層および、最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、少なくとも前記最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出すことを特徴とする積層体の製造方法である。
Figure 2005022411
本発明はさらに、共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ(約28cm)以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする上記積層体の製造方法を示すものである。
本発明はさらに、前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである上記積層体の製造方法を示すものである。
上記課題を解決してなる本発明は、また、バリア性を有する積層体の製造方法であって、少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、上記一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、接着剤層、および、最内層を構成するポリオレフィン樹脂層の3層からなり、前記の3層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、3層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、少なくとも前記最内層を構成するポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出すことを特徴とする積層体の製造方法である。
本発明はさらに、共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ(約28cm)以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする上記積層体の製造方法を示すものである。
本発明はさらに、前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである上記積層体の製造方法を示すものである。
上記課題を解決してなる本発明は、さらに、液体用容器の製造方法であって、少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、第2のポリオレフィン樹脂層、第2の接着剤層、上記一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、第1の接着剤層および、最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、少なくとも前記最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出して、積層体を得、その後、得られた積層体を加工して複合容器を形成することを特徴とする液体用容器の製造方法である。
本発明はさらに、共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ(約28cm)以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする上記バリア性複合容器の製造方法を示すものである。
本発明はさらに、前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである上記バリア性複合容器の製造方法を示すものである。
上記課題を解決してなる本発明は、さらに、液体用容器の製造方法であって、少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、上記の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、接着剤層、および、最内層を構成するポリオレフィン樹脂層の3層からなり、前記の3層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、3層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、少なくとも前記最内層を構成するポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出して、積層体を得、その後、得られた積層体を加工して複合容器を形成することを特徴とする液体用容器の製造方法である。
本発明はさらに、共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ(約28cm)以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする上記バリア性複合容器の製造方法を示すものである。
本発明はさらに、前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである上記バリア性複合容器の製造方法を示すものである。
以下、本発明につき、具体的実施形態に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の製造方法に係る積層体の構成を示す概略断面図である。
図1に示す積層体1は、容器の最内層を構成する内面層2、第1の接着剤層8aを介して前記内面層2の外側に形成されたバリア層3、およびこのバリア層3の外側に第2の接着剤層8bおよび中間層としてのポリオレフィン樹脂層6を介して形成された基材層4とからなるものである。前記基材層4は、紙製の支持体5(以下、紙支持体と称する。)と、この紙支持体の片面に形成された、容器の最外層を構成するポリオレフィン樹脂層7とからなる2層構造を有する。なお、紙支持体5とポリオレフィン樹脂層7との間には、必要に応じてその他の層を介在させることが可能である。
しかして、この実施形態の積層体1は、基材層の紙支持体へのバリア層の接着性を改善するために、紙支持体5の内面側に積層されるすべての層が、紙支持体5の露出表面に対し、共押出しにより同時にラミネートされる。
内面層2は低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂を含有し、容器形成の際に内面層2どうし、あるいは、内面層2と後述する基材層4の最外層と熱融着するための層である。
この内面層2とバリア層3及び基材層4とバリア層3の間に介在する接着剤層8a、8bは接着性ポリオレフィン系樹脂を主体としている。接着剤層8a,8bに使用される接着性ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン等のαポリオレフィン、およびポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリジオレフィンと、カルボン酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミドないしイミド、アルデヒド、ケトン等に基づくカルボニル基を単独で、あるいはシアノ基;ヒドロキシ基;、エーテル基;、オキシラン環等との組み合わせ有するエチレン系不飽和単量体の1種または2種以上との共重合体等を使用することができる。より具体的には、(A)エチレン系不飽和カルボン酸:アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸等、(B)エチレン系不飽和無水カルボン酸: 無水アクリル酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸等、(C)エチレン系不飽和エステル: アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、マレイン酸モノエチルまたはジエチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−N−エチルアミノエチルアクリレート等、(D)エチレン系不飽和アミドないしイミド: アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等、(E)エチレン系不飽和アルデヒドないしケトン: アクロレイン、メタクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニルブチルケトン等、のエチレン系不飽和単量体との共重合体等を用いることができる。
このような接着性ポリオレフィン系樹脂が含有される接着剤層8aの中にはポリオレフィン樹脂、特にポリエチレンを含有させることもできる。この場合、接着剤層8a中の前記接着性ポリオレフィン系樹脂の含有率は40質量%以上が好ましい。接着性ポリオレフィン系樹脂の含有率が40質量%未満であるとバリア層3との接着性が低下するので好ましくない。このような接着剤層8aの厚さは3〜30μm程度が好ましい。尚、内面層2の厚さは、5〜100μm程度が好ましい。
バリア層3は、下記の化学式で示されるポリアミド樹脂(以下、ナイロンMXD6と記す。)を含有する。
Figure 2005022411
(ただし、nは整数で、10≦n≦10,000)
ナイロンMXD6はメタキシリレンジアミンとアジピン酸との重縮合反応から得られ、主鎖中に芳香族環をもつ結晶性ナイロンである。そして、主鎖中の芳香族環により、良好なバリア性を有する。図3はナイロンMXD6と他の樹脂との酸素透過係数を示す図である。図3において、ナイロンMXD6は清涼飲料等の液体内容物を充填する容器で問題となる相対湿度100%における酸素透過係数が、従来のナイロン6はもとより、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)に比べても良好なバリア性を有する。また、ナイロンMXD6は、EVOHと異なり清涼飲料等の液体内容物に直接接触してもよいため、包装材料端面に施すスカイブ等の処理が不要となり、工程の簡略化が可能となる。さらに、ナイロンMXD6は、従来のナイロンと同程度の強度を有するため、補強層を設ける必要がなく、製造コストの低減が可能となる。
このようなナイロンMXD6は、バリア層3に20〜100質量%程度含有されることが好ましい。ナイロンMXD6の含有量が20質量%未満では充分なバリア性が得られない。
ナイロンMXD6にブレンドされる樹脂としては、以下に示すような脂肪族ポリアミド樹脂が好適に用いられる。すなわち、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)等の脂肪族、脂環式当のジアミン類と、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸もしくはその誘導体との重縮合反応で得られる脂肪族ポリアミド、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等の縮合によって得られるポリアミド樹脂、あるいはε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム化合物から得られるポリアミド樹脂、あるいはそれらの混合物等を使用することができる。具体的には、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610等の脂肪族ポリアミド系樹脂を使用することができる。
これらの脂肪族ポリアミド樹脂を、ナイロンMXD6にブレンドすることにより、溶融時の押出し特性が向上する。また、ナイロンMXD6はコストが高いので、これらの脂肪族ポリアミド樹脂をブレンドすることによってコストダウンを測れる。ナイロンMXD6と脂肪族ポリアミド樹脂をブレンドする場合には、ナイロンMXD6を20〜100質量%、好ましくは50〜100質量%、特に好ましくは80〜100質量%の割合とし、一方、脂肪族ポリアミド樹脂を80質量%以下の割合とする。なお、もちろんナイロンMXD6単体によってバリア層を形成することは可能である。
このようなバリア層3の厚さは5〜60μm程度が好ましい。バリア層3の厚さが5μm未満であるとバリア性が十分発現しなく、60μmを越えると紙容器を成形する際、こしが固くなり成形が困難となるばかりでなく、コスト的にも高価となり好ましくない。
積層体1における中間層としてのポリオレフィン層6は、接着剤層8bと共に与えられる。これは、接着剤層8bがポリオレフィン層6とバリア層3との間に配せられることによりバリア層3の紙支持体5への接着性が改善されるためである。すなわち、ポリオレフィン樹脂層6は、その一方の面において、紙支持体5と接触し、他方の面において、接着剤層8bと接触する。ポリオレフィン樹脂層6は、特にポリエチレンの樹脂層とすることが好ましい。また、樹脂層6の厚さは10〜60μm程度である。
基材層4の紙製支持体5は、従来から牛乳やジュースなどの紙容器に用いられているものであれば特に限定なく、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙機材、あるいは純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙などを使用することができる。紙製支持体としては、秤量約80〜600g/mくらいのものが好ましく、秤量約100〜450g/mくらいのものが特に好ましい。この支持体5は一層構成に限定されるものではなく、積層体であってもよく、また支持体5の厚さは100〜600μm程度が好ましい。
さらに基材層4の紙製支持体5の片方の面上に形成されるポリオレフィン樹脂層7は、特にポリエチレンの樹脂層とすることが好ましい。また、樹脂層7の厚さは10〜60μm程度である。
上記のバリア層3と基材層4とを積層するための接着剤層8bには接着剤層8aと同様の接着剤を用いることができる他、イソシアネート系接着剤層を使うこともできる。イソシアネート系接着剤としては、ポリエステルポリウレタン系樹脂、ポリエーテルポリウレタン系樹脂を主剤とし、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等の硬化剤にて硬化させる二液硬化タイプ接着剤等を使用することができる。
尚、上記基材層4の接着剤層8と接する面(ポリオレフィン系の樹脂層6)はコロナ放電処理が施されることが好ましい。これにより、基材層4と接着剤層8との接着強度がさらに向上する。
本発明の第1の製造方法においては、図1に示すような少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層7と紙支持体5とを有する基材層4に対し、中間層(第2のポリオレフィン樹脂層)6、第2の接着剤層8b、ナイロンMXD6を含有するバリア層3、第1の接着剤層8aおよび、最内層2(第1のポリオレフィン樹脂層)の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートする。すなわち、この積層体は、紙支持体を使用していることと、バリア層3と最内層を構成するポリオレフィン樹脂層2とを基材層4の内面側に密着性良く積層するために基材層4の内面側に位置する5層それぞれの溶融樹脂を、紙支持体5の露出面に共押出しすることにより同時にラミネートするものである。
図2は、本発明の第2の製造方法に係る積層体の構造を示す概略断面図である。
図2において、積層体10は、紙支持体15の外側面に容器の最外層を構成するポリオレフィン樹脂層17を設けた基材層14と、当該基材層の内側に直接積層されたバリア層13と、当該バリア層の内面側に積層された接着剤層18と、当該接着剤層18の内面側に積層され、最内層を構成するポリオレフィン樹脂層12とからなる。基材層14は、紙支持体15の片面に、最外層を構成するポリオレフィン樹脂層17が形成された2層構造であるが、紙支持体15とポリオレフィン樹脂層17との間に別の層が介在していてもよい。
この積層体は、紙支持体を使用していることと、バリア層13と最内層を構成するポリオレフィン樹脂層12とを基材層14の内面側に密着性良く積層するために、基材層14の内面側に位置する3層それぞれの溶融樹脂を、紙支持体15の露出面に共押出しすることにより同時にラミネートするものである。
さらに前記バリア層の厚みを2.0〜3.0μmの範囲とすることにより、十分なバリア性を有することができるが、5.0〜10μmとすることにより製造工程上で、押出し機にかかる負荷を軽減できる。
この第2の製造方法に係る積層体11の各層は、共押出しされて形成されたものであり、基本的には前記第1の製造方法に係る積層体1の対応する層と同様の成分を同様の組成で含有する材料を用いて、同様の厚さにて形成されることができる。
特に、本発明に係る製造方法においては、バリア層がMXD6ナイロンを含有する樹脂で形成されるので、MXD6ナイロンは比較的高温で共押出しする場合でも分解しにくいので、高温で共押出しすることにより、紙支持体の内面側に直接、密着性良く積層することができる。すなわち、MXD6ナイロンは融点が約237℃であるにもかかわらず、MXD6ナイロンの単独樹脂またあMXD6と他の樹脂をブレンドした混合樹脂を、押出し樹脂温度が260〜300℃、好ましくは280〜290℃の範囲にして共押出しを行うことができる。従って、容器用積層体の層構成を簡素化することができ、折り曲げて容器を形成する時の折り目の反発性が抑制されて成形性が向上しさらにコストダウンも図れる。
ここで、この押出し樹脂温度に関して、紙支持体に対する溶融樹脂の接着性を確かなものとする意味においては、より高い温度、例えば320〜330℃といった温度が望まれるものである。しかしながら、このようなより高温を用いた場合、樹脂、特に、最内層2または12の表面領域における樹脂の分解によって、容器の内容物(液体)は少なからず樹脂の劣化臭の影響を受けることとなる。特に、内容物が、官能を重視する、緑茶や紅茶等では、このような方法を利用することは困難となる。
したがって、本発明においては、本発明に係る製造方法においては、押出し樹脂温度を260〜300℃、好ましくは280〜290℃の範囲に設定したものである。
より好ましく、最内層2または12を形成する樹脂、代表的には低密度ポリエチレンに関しては、押出し温度を270〜300℃に設定し、かつ、エアギャップ、すなわち、共押出しに用いられる押出機(後述する図4において、符号116)のダイス口(オリフィス)と紙支持体(後述する図4において、符号117)の内面側との距離、を11インチ(約28cm)以下、より好ましくは2〜10インチ(約5.1〜25cm)、さらに望ましくは6〜10インチ(約15〜25cm)に設定することが好ましい。
さらに、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけることが望ましい。オゾンガス流の温度は特に限定されるものではないが、通常、20〜30℃程度が用いられる。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、上記したような押出し温度、エアギャップ、およびオゾン送風を行うことによって、紙支持体とこれにラミネートされた共押出層との間の良好な接着性を維持しつつ、官能特性に非常に優れた積層体を得ることができる。
なお、前記図1に示す積層体1および図2に示す積層体11を作製するには、基材層の紙支持体5または15の外面側に最外層を構成すべきポリオレフィン樹脂層を直接押出しラミネートするか、または他の溶融樹脂を介して共押出しラミネートする一方、同紙支持体5または15の内面側に維持する全ての層それぞれの溶融樹脂を、紙支持体5または15の露出面に、フィードブロック法やマルチマニホールド方などによって共押出しすることにより同時にラミネートする。
紙支持体の外面側または内面側、特にバリア層が配置される内面側には、コロナ放電処理、フレーム処理、アンカーコート剤塗布などの接着性工場処理を必要に応じて行ってから溶融樹脂を押出しラミネートするのが好ましい。
また、基材層の外側面に対する溶融樹脂の押出しと、基材層の内面側に対する溶融樹脂の押出しは、どちらを先に行っても良いし、外面側と内面側の両方に対して同時に押出しラミネートを行っても良い。
紙支持体の外面側に対する溶融樹脂の押出しと、紙支持体の内面側に対する溶融樹脂の押出しは、それぞれを別個の工程で行う方式(いわゆるシングル方式)と、両方を一つの搬送路内において一括で行う方式(いわゆるタンデム方式)のいずれで行っても良いが、タンデム方式よれば積層体を効率良く連続生産することができる。
図4は、図1および2に示した積層体を製造するタンデム方式を示したものである。タンデム方式では、紙製支持体の搬送路内に溶融樹脂の押出し装置を複数設置し、一つの搬送路内において2以上の押出し工程を効率よく製造する。この例では、共有ロール111から繰り出された紙支持体117が積層体1または11に変換されて巻き取りロール112に巻き取られるまでの単一の搬送路内において、もっとも上流側に第一のコロナ放電処理装置113が設置され、そのすぐ下流には第一の押出し装置114が設置され、その下流には第二のコロナ放電処理装置115が設置され、そのすぐ下流には第二の押出し装置116が設置される。
そして供給ロール111から繰り出された紙支持体117はまずコロナ放電処理が施され、次に紙支持体117の外側面に第一の押出し装置114により溶融ポリオレフィン樹脂118が押出しラミネートされ、次に、再びコロナ放電処理が施され、次いで、紙製支持体の内面側に第二の押出し装置116によって、MXD6ナイロンを含有するバリア層を含む5層または3層の溶融樹脂が所定の押出し樹脂温度で押出しラミネートされる。その結果、積層体1または11が得られ、巻き取りロールに巻き取られる。
このようにして作成された積層体1または11を所定形状に打ち抜き、折り曲げ、ヒートシールすることにより、ゲーベルトップ型やブリック型のような紙製カートンを作成することができ、液体用容器として好適に用いられる。
上記の本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
まず、基材層として、片面に低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が20μmの厚さでコーティングされた坪料300g/m2 の紙を用意した。
次いで、その片面LDPEコート紙の他面、すなわち、非コート面側上に直接、紙側から、290℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11(三井化学株式会社製、メルトインデックス(MI)=7.2)、290℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548(三井化学株式会社製、MI=4.5)、280℃にて溶融押出しされたナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製、グレード6007、MI=2.0、融点237℃)、290℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548、および290℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11を、この順で、シングル共押出機(CO−EC機)のダイより共押出しし、片面LDPEコート紙の非コート面上に3種5層の共押出し層を形成した。なお、この積層体において、各低密度ポリエチレン樹脂層、各接着性ポリオレフィン樹脂層、およびナイロンMXD6層は、それぞれ、15μm、10μm、および10μmの厚さを有するものであった。
そして、上記共押出しを行う際おいて、CO−EC機のダイス口と紙支持体の非コート面との距離を8インチに設定し、かつ、共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の非コート面側に被着される低密度ポリエチレン樹脂表面側に、オゾンガス(25℃±5℃)を15Nmの流量にて吹きつけながら、250m/分の速度にてラミネートを行った。
次に、上記したようにして調製した積層体を、所定の大きさに裁断し、罫線を入れ、フレームシーラにて胴貼りしスリーブを作製した。
このスリーブを液体紙容器充填機(大日本印刷株式会社製、DR10)にて、トップ、ボトムを成形し、カートンを作製した。その際、充填液として、緑茶を充填機において充填した。
得られたカートンは、紙基材とラミネート樹脂との接着性、片面LDPEコート紙の酸素バリア性、および成形したカートンの容器酸素バリア製について測定した。さらに、5℃で1週間の保存後のカートン中に収納された緑茶の官能試験を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例1
上記実施例1と同様に、まず、基材層として、片面に低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が20μmの厚さでコーティングされた坪料300g/m2 の紙を用意した。
次いで、その片面LDPEコート紙の他面、すなわち、非コート面側上に直接、紙側から、320℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11(三井化学株式会社製、メルトインデックス(MI)=7.2)、310℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548(三井化学株式会社製、MI=4.5)、280℃にて溶融押出しされたナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製、グレード6007、MI=2.0、融点237℃)、310℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548、および320℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11を、この順で、シングル共押出機(CO−EC機)のダイより共押出しし、片面LDPEコート紙の非コート面上に3種5層の共押出し層を形成した。なお、この積層体において、各低密度ポリエチレン樹脂層、各接着性ポリオレフィン樹脂層、およびナイロンMXD6層は、それぞれ、15μm、10μm、および10μmの厚さを有するものであった。
そして、上記共押出しを行う際おいて、CO−EC機のダイス口と紙支持体の非コート面との距離を12インチに設定し、250m/分の速度にてラミネートを行った。
次に、上記したようにして調製した積層体を、所定の大きさに裁断し、罫線を入れ、フレームシーラにて胴貼りしスリーブを作製した。
このスリーブを液体紙容器充填機(大日本印刷株式会社製、DR10)にて、トップ、ボトムを成形し、カートンを作製した。その際、充填液として、緑茶を充填機において充填した。
得られたカートンにつき、上記実施例1と同様に、紙基材とラミネート樹脂との接着性、片面LDPEコート紙の酸素バリア性、および成形したカートンの容器酸素バリア製について測定した。さらに、5℃で1週間の保存後のカートン中に収納された緑茶の官能試験を行った。得られた結果を表1に示す。
[測定条件]
・ガスバリア性
MOCON OX−TRAN100A(モダンコントロール製)により、ASTM D3985−B1に準拠してガス透過度を測定した。
・官能評価
保存期間終了後、実施例1および比較例1の双方のカートンから、内容物(緑茶)をそれぞれ一定量取り出し、10名のパネラーにて樹脂臭のより少ない方を選択して、良好な方を1点、悪い方を0点として、その合計点で比較した。
Figure 2005022411
コート紙の酸素バリア性:cc/m2(23℃×90%RH)
得られたカートンの酸素バリア性:cc/pkg(1.8L容器、23℃×40%RH)

表1に示されるように、ラミネート強度および酸素バリア性については、実施例1、比較例1共にほとんど同じであったが、官能評価については、双方の間に大きな差があり、実施例1のカートンが良いと答えたパネラーほとんどで、比較例1と大きな差が生じた。
まず、基材層として、片面に低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が20μmの厚さでコーティングされた坪料300g/m2 の紙を用意した。
次いで、その片面LDPEコート紙の他面、すなわち、非コート面側上に直接、紙側から、280℃にて溶融押出しされたナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製、グレード6007、MI=2.0、融点237℃)、290℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548(三井化学株式会社製、MI=4.5)、および290℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11(三井化学株式会社製、メルトインデックス(MI)=7.2)を、この順で、シングル共押出機(CO−EC機)のダイより共押出しし、片面LDPEコート紙の非コート面上に3種3層の共押出し層を形成した。なお、この積層体において、ナイロンMXD6層、接着性ポリオレフィン樹脂層、およびは低密度ポリエチレン樹脂層、それぞれ、10μm、10μm、および15μmの厚さを有するものであった。
そして、上記共押出しを行う際おいて、CO−EC機のダイス口と紙支持体の非コート面との距離を8インチに設定し、かつ、共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の非コート面側に被着される低密度ポリエチレン樹脂表面側に、オゾンガス(25℃±5℃)を15Nmの流量にて吹きつけながら、250m/分の速度にてラミネートを行った。
次に、上記したようにして調製した積層体を、所定の大きさに裁断し、罫線を入れ、フレームシーラにて胴貼りしスリーブを作製した。
このスリーブを液体紙容器充填機(大日本印刷株式会社製、DR10)にて、トップ、ボトムを成形し、カートンを作製した。その際、充填液として、緑茶を充填機において充填した。
得られたカートンは、紙基材とラミネート樹脂との接着性、片面LDPEコート紙の酸素バリア性、および成形したカートンの容器酸素バリア製について測定した。さらに、5℃で1週間の保存後のカートン中に収納された緑茶の官能試験を行った。得られた結果を表2に示す。
比較例2
上記実施例2と同様に、まず、基材層として、片面に低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が20μmの厚さでコーティングされた坪料300g/m2 の紙を用意した。
次いで、その片面LDPEコート紙の他面、すなわち、非コート面側上に直接、紙側から、290℃にて溶融押出しされたナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製、グレード6007、MI=2.0、融点237℃)、310℃にて溶融押出しされた接着性ポリオレフィン樹脂アドマーNF548(三井化学株式会社製、MI=4.5)、および320℃にて溶融押出しされた低密度ポリエチレン樹脂ミラソン11(三井化学株式会社製、メルトインデックス(MI)=7.2)を、この順で、シングル共押出機(CO−EC機)のダイより共押出しし、片面LDPEコート紙の非コート面上に3種5層の共押出し層を形成した。なお、この積層体において、ナイロンMXD6層、接着性ポリオレフィン樹脂層、およびは低密度ポリエチレン樹脂層、それぞれ、10μm、10μm、および15μmの厚さを有するものであった。
そして、上記共押出しを行う際おいて、CO−EC機のダイス口と紙支持体の非コート面との距離を12インチに設定し、250m/分の速度にてラミネートを行った。
次に、上記したようにして調製した積層体を、所定の大きさに裁断し、罫線を入れ、フレームシーラにて胴貼りしスリーブを作製した。
このスリーブを液体紙容器充填機(大日本印刷株式会社製、DR10)にて、トップ、ボトムを成形し、カートンを作製した。その際、充填液として、緑茶を充填機において充填した。
得られたカートンにつき、上記実施例1と同様に、紙基材とラミネート樹脂との接着性、片面LDPEコート紙の酸素バリア性、および成形したカートンの容器酸素バリア製について測定した。さらに、5℃で1週間の保存後のカートン中に収納された緑茶の官能試験を行った。得られた結果を表1に示す。
[測定条件]
・ガスバリア性
MOCON OX−TRAN100A(モダンコントロール製)により、ASTM D3985−B1に準拠してガス透過度を測定した。
・官能評価
保存期間終了後、実施例1および比較例1の双方のカートンから、内容物(緑茶)をそれぞれ一定量取り出し、10名のパネラーにて樹脂臭のより少ない方を選択して、良好な方を1点、悪い方を0点として、その合計点で比較した。
Figure 2005022411
コート紙の酸素バリア性:cc/m2(23℃×90%RH)
得られたカートンの酸素バリア性:cc/pkg(1.8L容器、23℃×40%RH)

表2に示されるように、ラミネート強度および酸素バリア性については、実施例2、比較例2共にほとんど同じであったが、官能評価については、双方の間に大きな差があり、実施例2のカートンが良いと答えたパネラーほとんどで、比較例2と大きな差が生じた。
本発明の第1の製造方法に係る積層体の構造を示す概略断面図である。 本発明の第2の製造方法に係る積層体の構造を示す概略断面図である。 ナイロンMXD6およびその他の樹脂のとの酸素透過係数を示す図である。 図1および2に示した積層体を製造するタンデム方式の製造装置の概略図である。
符号の説明

1、11……積層体、
2、12……内面層、
3、13……バリア層
4、14……基材層
5、15……支持体
6、7、17……ポリオレフィン樹脂層
8a、8b、18……接着剤層

Claims (12)

  1. バリア性を有する積層体の製造方法であって、
    少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、
    第2のポリオレフィン樹脂層、第2の接着剤層、以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、第1の接着剤層および、最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、
    少なくとも前記最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出すことを特徴とする積層体の製造方法。
    Figure 2005022411
  2. 共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. バリア性を有する積層体の製造方法であって、
    少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、
    以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、接着剤層、および、最内層を構成するポリオレフィン樹脂層の3層からなり、前記の3層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、3層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、
    少なくとも前記最内層を構成するポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出すことを特徴とする積層体の製造方法。
    Figure 2005022411
  5. 共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 液体用容器の製造方法であって、
    少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、
    第2のポリオレフィン樹脂層、第2の接着剤層、以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、第1の接着剤層および、最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層の5層からなり、前記の5層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、5層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、
    少なくとも前記最内層を構成する第1のポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出して、積層体を得、
    その後、得られた積層体を加工して複合容器を形成することを特徴とする液体用容器の製造方法。
    Figure 2005022411
  8. 共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
  9. 前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 液体用容器の製造方法であって、
    少なくとも最外層を構成するポリオレフィン樹脂層と紙支持体とを有する基材層に対し、
    以下の一般式で表されるポリアミドを含有するバリア層、接着剤層、および、最内層を構成するポリオレフィン樹脂層の3層からなり、前記の3層は、前記基材層の内面側に前記の順序で配置されるように、前記紙支持体の露出面に、3層それぞれの溶融樹脂を共押出しにより同時にラミネートするにおいて、
    少なくとも前記最内層を構成するポリオレフィン樹脂層を270〜300℃の温度にて押出して、積層体を得、
    その後、得られた積層体を加工して複合容器を形成することを特徴とする液体容器の製造方法。
    Figure 2005022411
  11. 共押出しに用いられる押出機のダイス口と紙支持体の露出面との距離を11インチ以下に設定し、かつ、前記共押出しされる溶融樹脂流れの、当該紙支持体の露出面に被着される溶融樹脂表面側に、オゾンガスを3〜30Nmの流量にて吹きつけながら、ラミネートすることを特徴とする請求項10記載の製造方法。
  12. 前記バリア層は、前記一般式で表されるポリアミドを20質量%以上80質量%未満、他の脂肪族ポリアミドを80質量%未満20質量%以上含有してなるものである請求項10または11に記載の製造方法。
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