JPH08156180A - 積層材料の製造方法 - Google Patents
積層材料の製造方法Info
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- JPH08156180A JPH08156180A JP29454294A JP29454294A JPH08156180A JP H08156180 A JPH08156180 A JP H08156180A JP 29454294 A JP29454294 A JP 29454294A JP 29454294 A JP29454294 A JP 29454294A JP H08156180 A JPH08156180 A JP H08156180A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】液体紙容器の積層材料の製造工程において、内
層側の積層フィルムの最下層のポリエチレン層に添加さ
れブリーディングした添加剤に起因する、外層側の積層
フィルムの紙層面との接着不良を改善し、また、押出し
ラミネート加工法で使用する接着層の合成樹脂として、
積層材料の製造後のパージングが容易なポリエチレンを
用いる。 【構成】液体紙容器の積層材料の製造工程において、内
層側の積層フィルムの最上層のアルミニウム箔層(2
2)上にアンカー剤塗布層(21)を設け、この内層側
の積層フィルム(20)のアンカー剤塗布層(21)面
と、外層側の積層フィルム(10)の最下層の紙層面
(13)とを、押出しラミネート加工法によりポリエチ
レンを製膜しながら、このポリエチレン層(30)を接
着層として積層する。
層側の積層フィルムの最下層のポリエチレン層に添加さ
れブリーディングした添加剤に起因する、外層側の積層
フィルムの紙層面との接着不良を改善し、また、押出し
ラミネート加工法で使用する接着層の合成樹脂として、
積層材料の製造後のパージングが容易なポリエチレンを
用いる。 【構成】液体紙容器の積層材料の製造工程において、内
層側の積層フィルムの最上層のアルミニウム箔層(2
2)上にアンカー剤塗布層(21)を設け、この内層側
の積層フィルム(20)のアンカー剤塗布層(21)面
と、外層側の積層フィルム(10)の最下層の紙層面
(13)とを、押出しラミネート加工法によりポリエチ
レンを製膜しながら、このポリエチレン層(30)を接
着層として積層する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体内容物を収容する
液体紙容器の周壁を形成する積層材料の製造方法に関す
るものである。
液体紙容器の周壁を形成する積層材料の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液体紙容器は、従来、清酒、牛乳、果汁
飲料などの液体食品に広く使用されてきた。また、最近
では、消費者の環境意識の高まりに伴って、環境問題を
配慮したパッケージが求められるようになり、プラスチ
ック容器などに代わって、液体洗剤、柔軟剤などや、さ
らには、エマルジョンタイプの接着剤などの非食品にも
使用されるようになってきた。これらの液体容器の周壁
を形成する積層材料の製造方法は、まず、外層側の紙層
を含む積層フィルムと内層側のアルミニウム箔を含む積
層フィルムを別個に作製し、次に、外層側の積層フィル
ムの最下層の紙層面と、内層側の積層フィルムの最上層
のアルミニウム箔層面とを、押出しラミネート加工法に
より金属と接着性を有するエチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などの合成樹
脂を用いて、これらの製膜層を接着層として積層したも
のであった。
飲料などの液体食品に広く使用されてきた。また、最近
では、消費者の環境意識の高まりに伴って、環境問題を
配慮したパッケージが求められるようになり、プラスチ
ック容器などに代わって、液体洗剤、柔軟剤などや、さ
らには、エマルジョンタイプの接着剤などの非食品にも
使用されるようになってきた。これらの液体容器の周壁
を形成する積層材料の製造方法は、まず、外層側の紙層
を含む積層フィルムと内層側のアルミニウム箔を含む積
層フィルムを別個に作製し、次に、外層側の積層フィル
ムの最下層の紙層面と、内層側の積層フィルムの最上層
のアルミニウム箔層面とを、押出しラミネート加工法に
より金属と接着性を有するエチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などの合成樹
脂を用いて、これらの製膜層を接着層として積層したも
のであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から最
内層に用いられていた低密度ポリエチレン(LDPE)
の他に、最近、液体紙容器の非食品分野への適用が活発
になるにつれて、内容物に対する耐性(耐アルカリ性、
耐酸性、耐浸透性など)が求められ、最内層に耐性の良
好な線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポ
リエチレンやポリエチレンを含む共押出しフィルムなど
も用いられるようになってきた。これらのポリエチレン
にも、製膜時の加工適性を改善する目的で、スリップ剤
や可塑剤などの添加物を添加することが多く、これらの
添加剤は、経時によってフィルム表面にブリーディング
してくる。例えば、図2(a)及び(b)に示すアルミ
ニウム箔を含む内層側の積層フィルムの場合に、アルミ
ニウム箔層(51)/二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ート層(52)/ポリエチレン層(53)構成の内層側
の積層フィルム(50)の巻取り(150)を、保管し
て置くと、アルミニウム箔層(51)とポリエチレン層
(53)が接触した状態となり、ポリエチレン層上にブ
リーディングした添加剤(54)によって、内側に巻か
れた積層フィルム(50)のアルミニウム箔層(51)
面が汚染されることがあった。アルミニウム箔層が汚染
された内層側の積層フィルムを、押出しラミネート加工
法により、金属と接着性のよいエチレンメタクリル酸コ
ポリマー(EMAA)層やアイオノマー(IO)層など
の樹脂を使用して、外層側の積層フィルムの最下層の紙
層面に積層していた。しかし、アルミニウム箔層の表面
の汚染度合いにより、接着性の点で問題が生じる場合が
あった。また、押出機に、エチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などの金属に
対して接着性のある樹脂を使用したのち、他の樹脂に切
り換える場合(パージング)には、どうしても、切り換
えに非常に長い時間を必要としていた。
内層に用いられていた低密度ポリエチレン(LDPE)
の他に、最近、液体紙容器の非食品分野への適用が活発
になるにつれて、内容物に対する耐性(耐アルカリ性、
耐酸性、耐浸透性など)が求められ、最内層に耐性の良
好な線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポ
リエチレンやポリエチレンを含む共押出しフィルムなど
も用いられるようになってきた。これらのポリエチレン
にも、製膜時の加工適性を改善する目的で、スリップ剤
や可塑剤などの添加物を添加することが多く、これらの
添加剤は、経時によってフィルム表面にブリーディング
してくる。例えば、図2(a)及び(b)に示すアルミ
ニウム箔を含む内層側の積層フィルムの場合に、アルミ
ニウム箔層(51)/二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ート層(52)/ポリエチレン層(53)構成の内層側
の積層フィルム(50)の巻取り(150)を、保管し
て置くと、アルミニウム箔層(51)とポリエチレン層
(53)が接触した状態となり、ポリエチレン層上にブ
リーディングした添加剤(54)によって、内側に巻か
れた積層フィルム(50)のアルミニウム箔層(51)
面が汚染されることがあった。アルミニウム箔層が汚染
された内層側の積層フィルムを、押出しラミネート加工
法により、金属と接着性のよいエチレンメタクリル酸コ
ポリマー(EMAA)層やアイオノマー(IO)層など
の樹脂を使用して、外層側の積層フィルムの最下層の紙
層面に積層していた。しかし、アルミニウム箔層の表面
の汚染度合いにより、接着性の点で問題が生じる場合が
あった。また、押出機に、エチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などの金属に
対して接着性のある樹脂を使用したのち、他の樹脂に切
り換える場合(パージング)には、どうしても、切り換
えに非常に長い時間を必要としていた。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点を解決した
ものであり、内層側の積層フィルムのポリエチレンに添
加剤が添加されていても、エチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などのような
金属と接着性を有する樹脂を使用することなく、また、
押出しラミネート加工法により他の樹脂に切り換えが容
易なポリエチレンを用いて、外層側の積層フィルムの最
下層の紙層面と、内層側の積層フィルムの最上層のアル
ミニウム箔層面とを積層することを可能とした液体紙容
器の積層材料の製造方法を提供するものである。
ものであり、内層側の積層フィルムのポリエチレンに添
加剤が添加されていても、エチレンメタクリル酸コポリ
マー(EMAA)やアイオノマー(IO)などのような
金属と接着性を有する樹脂を使用することなく、また、
押出しラミネート加工法により他の樹脂に切り換えが容
易なポリエチレンを用いて、外層側の積層フィルムの最
下層の紙層面と、内層側の積層フィルムの最上層のアル
ミニウム箔層面とを積層することを可能とした液体紙容
器の積層材料の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体紙容器の
積層材料の製造工程において、図1(a)、(b)、
(c)及び(d)に示すように、最下層が紙層(13)
からなる内層側の積層フィルム(10)の最下層の紙層
(13)面と、最上層が溶融ポリエチレンと接着するポ
リエチレンテレフタレート層(21)で、中間層にアル
ミニウム箔層(22)を有し、最下層がポリエチレン層
(23)からなる内層側の積層フィルム(20)の最上
層のポリエチレンテレフタレート層(21)面とを、押
出しラミネート加工法によりポリエチレンを製膜しなが
ら、このポリエチレン層(30)を接着層として積層す
ることを特徴とする積層材料(40)の製造方法であ
る。
積層材料の製造工程において、図1(a)、(b)、
(c)及び(d)に示すように、最下層が紙層(13)
からなる内層側の積層フィルム(10)の最下層の紙層
(13)面と、最上層が溶融ポリエチレンと接着するポ
リエチレンテレフタレート層(21)で、中間層にアル
ミニウム箔層(22)を有し、最下層がポリエチレン層
(23)からなる内層側の積層フィルム(20)の最上
層のポリエチレンテレフタレート層(21)面とを、押
出しラミネート加工法によりポリエチレンを製膜しなが
ら、このポリエチレン層(30)を接着層として積層す
ることを特徴とする積層材料(40)の製造方法であ
る。
【0006】上述の溶融ポリエチレンと接着するポリエ
チレンテレフタレート層とは、ポリエチレンイミン、ポ
リブタジエン、アルキルチタネート、ポリウレタンなど
のアンカー剤の塗布層を表面に形成したポリエチレンテ
レフタレート層や、溶融ポリエチレンと接着するように
表面改質剤を練り込んだポリエチレンテレフタレートで
形成したポリエチレンテレフタレート層などである。
チレンテレフタレート層とは、ポリエチレンイミン、ポ
リブタジエン、アルキルチタネート、ポリウレタンなど
のアンカー剤の塗布層を表面に形成したポリエチレンテ
レフタレート層や、溶融ポリエチレンと接着するように
表面改質剤を練り込んだポリエチレンテレフタレートで
形成したポリエチレンテレフタレート層などである。
【0007】
【作用】本発明の液体紙容器の積層材料の製造工程にお
いては、内層側の積層フィルムのアルミニウム箔層は最
上層のポリエチレンテレフタレート層で覆われているた
め、内層側の積層フィルムが巻取り状で保管されている
ときに、最下層のポリエチレン層に添加されていたスリ
ップ剤や可塑剤などの添加物が表面にブリーディングし
てきても、このブリーディングした添加物が、当接する
内側に巻かれた内層側の積層フィルムのアルミニウム箔
層と直接に接触することがなく、アルミニウム箔層面が
ブリーディングした添加剤によって汚染されることが防
げる。そして、外層側の積層フィルムの紙層と内層側の
積層フィルムの添加剤の影響を受けない溶融ポリエチレ
ンと接着するポリエチレンテレフタレート層とが、押出
しラミネート加工法でポリエチレンより接着されるた
め、外層側の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの
接着性が良好となる。
いては、内層側の積層フィルムのアルミニウム箔層は最
上層のポリエチレンテレフタレート層で覆われているた
め、内層側の積層フィルムが巻取り状で保管されている
ときに、最下層のポリエチレン層に添加されていたスリ
ップ剤や可塑剤などの添加物が表面にブリーディングし
てきても、このブリーディングした添加物が、当接する
内側に巻かれた内層側の積層フィルムのアルミニウム箔
層と直接に接触することがなく、アルミニウム箔層面が
ブリーディングした添加剤によって汚染されることが防
げる。そして、外層側の積層フィルムの紙層と内層側の
積層フィルムの添加剤の影響を受けない溶融ポリエチレ
ンと接着するポリエチレンテレフタレート層とが、押出
しラミネート加工法でポリエチレンより接着されるた
め、外層側の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの
接着性が良好となる。
【0008】さらに、外層側の積層フィルムと内層側の
積層フィルムとは、押出しラミネート加工法により、切
り換えが容易なポリエチレンを製膜しながら、このポリ
エチレン層(30)を接着層として積層するため、積層
材料の製造後の押出機の樹脂の切り換え(パージング)
が、従来のエチレンメタクリル酸コポリマーをポリエチ
レンに切り換えた場合に要する時間と比較すると、極め
て短時間で、容易となる。
積層フィルムとは、押出しラミネート加工法により、切
り換えが容易なポリエチレンを製膜しながら、このポリ
エチレン層(30)を接着層として積層するため、積層
材料の製造後の押出機の樹脂の切り換え(パージング)
が、従来のエチレンメタクリル酸コポリマーをポリエチ
レンに切り換えた場合に要する時間と比較すると、極め
て短時間で、容易となる。
【0009】
<実施例1>まず、坪量320g/m2 の板紙上に、押
出しラミネート加工法で20μm厚の低密度ポリエチレ
ン層を形成し、この低密度ポリエチレン層上にUVイン
キで文字と絵柄をオフセット印刷法で印刷して、図1
(b)に示す印刷層(11)/低密度ポリエチレン(1
2)/紙層(13)構成の外層側の積層フィルム(1
0)を作製した。これとは別個に、表面にポリエチレン
イミンを塗布している12μm厚の二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(二村化学株式会社製PET
−NA)と9μm厚のアルミニウム箔とを、ドライラミ
ネート加工法でポリウレタン系接着剤を用いて積層し、
さらに、このアルミニウム箔層面に、ドライラミネート
加工法でポリウレタン系接着剤を用いて60μm厚の低
密度ポリエチレンフィルムを積層し、図1(c)に示す
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)
/アルミニウム箔層(22)/低密度ポリエチレンフィ
ルム層(23)構成の内層側の積層フィルム(20)を
作製した。これら外層側及び内層側の積層フィルム(1
0及び20)は、それぞれロール状に巻取り保管した。
出しラミネート加工法で20μm厚の低密度ポリエチレ
ン層を形成し、この低密度ポリエチレン層上にUVイン
キで文字と絵柄をオフセット印刷法で印刷して、図1
(b)に示す印刷層(11)/低密度ポリエチレン(1
2)/紙層(13)構成の外層側の積層フィルム(1
0)を作製した。これとは別個に、表面にポリエチレン
イミンを塗布している12μm厚の二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(二村化学株式会社製PET
−NA)と9μm厚のアルミニウム箔とを、ドライラミ
ネート加工法でポリウレタン系接着剤を用いて積層し、
さらに、このアルミニウム箔層面に、ドライラミネート
加工法でポリウレタン系接着剤を用いて60μm厚の低
密度ポリエチレンフィルムを積層し、図1(c)に示す
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)
/アルミニウム箔層(22)/低密度ポリエチレンフィ
ルム層(23)構成の内層側の積層フィルム(20)を
作製した。これら外層側及び内層側の積層フィルム(1
0及び20)は、それぞれロール状に巻取り保管した。
【0010】次に、図1(a)に示すように、前述した
印刷層/低密度ポリエチレン層/紙層構成の外層側の積
層フィルム(10)を巻出部(110)に装填し、ま
た、前述した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム層/アルミニウム箔層/線状低密度ポリエチレンフ
ィルム層構成の内層側の積層フィルム(20)を巻出部
(120)に装填し、この外層側の積層フィルム(1
0)の最下層の紙層面と、内層側の積層フィルム(2
0)の最上層の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム層(21)面とを、押出しラミネート加工装置
(100)により、Tダイ(130)から押し出される
溶融ポリエチレンを製膜しながら、このポリエチレン層
(30)を接着層として積層して、図1(d)に示す印
刷層(11)/低密度ポリエチレン層(12)/紙層
(13)/ポリエチレン層(30)/二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム層(21)/アルミニウム
箔層(22)/低密度ポリエチレンフィルム層(23)
構成の本実施例の液体紙容器の積層材料(40)を作製
した。本実施例の積層材料の製造工程において、外層側
の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの接着性に関
するトラブルは、全く発生しなかった。また、本実施例
の積層材料を作製後、押出機の樹脂をポリエチレンから
ポリエチレンテレフタレートに切り換えたが、従来のエ
チレンメタクリル酸コポリマーをポリエチレンテレフタ
レートで切り換えた場合に比較すると、4分の1の時間
で切り換えが完了した。
印刷層/低密度ポリエチレン層/紙層構成の外層側の積
層フィルム(10)を巻出部(110)に装填し、ま
た、前述した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム層/アルミニウム箔層/線状低密度ポリエチレンフ
ィルム層構成の内層側の積層フィルム(20)を巻出部
(120)に装填し、この外層側の積層フィルム(1
0)の最下層の紙層面と、内層側の積層フィルム(2
0)の最上層の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム層(21)面とを、押出しラミネート加工装置
(100)により、Tダイ(130)から押し出される
溶融ポリエチレンを製膜しながら、このポリエチレン層
(30)を接着層として積層して、図1(d)に示す印
刷層(11)/低密度ポリエチレン層(12)/紙層
(13)/ポリエチレン層(30)/二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム層(21)/アルミニウム
箔層(22)/低密度ポリエチレンフィルム層(23)
構成の本実施例の液体紙容器の積層材料(40)を作製
した。本実施例の積層材料の製造工程において、外層側
の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの接着性に関
するトラブルは、全く発生しなかった。また、本実施例
の積層材料を作製後、押出機の樹脂をポリエチレンから
ポリエチレンテレフタレートに切り換えたが、従来のエ
チレンメタクリル酸コポリマーをポリエチレンテレフタ
レートで切り換えた場合に比較すると、4分の1の時間
で切り換えが完了した。
【0011】さらに、前述の本実施例の液体紙容器の積
層材料を用いて、打抜加工によりブランク板を作製し、
このブランク板をサック貼り機で背貼りしてスリーブを
作製し、このスリーブを充填機に装填して、口栓付け工
程、製箱工程、内容物充填工程、密封工程を経て、液体
紙容器を作製したが、外層側の積層フィルムと内層側の
積層フィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発生
しなかった。
層材料を用いて、打抜加工によりブランク板を作製し、
このブランク板をサック貼り機で背貼りしてスリーブを
作製し、このスリーブを充填機に装填して、口栓付け工
程、製箱工程、内容物充填工程、密封工程を経て、液体
紙容器を作製したが、外層側の積層フィルムと内層側の
積層フィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発生
しなかった。
【0012】<実施例2>内層側の積層フィルムの二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層に、溶融ポ
リエチレンと接着するように表面改質剤を練り込んだポ
リエチレンテレフタレートで作製した二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製T−
4100)を用いた以外は、実施例1と同様にして本実
施例の積層材料を作製した。本実施例の積層材料の製造
工程において、外層側の積層フィルムと内層側の積層フ
ィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発生しなか
った。また、積層材料を作製後の押出機の樹脂の切り換
えも短時間で良好であった。さらに、前述の本実施例の
液体紙容器の積層材料を用いて、実施例1と同様に、液
体紙容器を作製したが、外層側の積層フィルムと内層側
の積層フィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発
生しなかった。
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層に、溶融ポ
リエチレンと接着するように表面改質剤を練り込んだポ
リエチレンテレフタレートで作製した二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製T−
4100)を用いた以外は、実施例1と同様にして本実
施例の積層材料を作製した。本実施例の積層材料の製造
工程において、外層側の積層フィルムと内層側の積層フ
ィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発生しなか
った。また、積層材料を作製後の押出機の樹脂の切り換
えも短時間で良好であった。さらに、前述の本実施例の
液体紙容器の積層材料を用いて、実施例1と同様に、液
体紙容器を作製したが、外層側の積層フィルムと内層側
の積層フィルムとの接着性に関するトラブルは、全く発
生しなかった。
【0013】
【発明の効果】本発明の積層材料の製造方法を用いて、
液体紙容器の積層材料を作製すると、内層側の積層フィ
ルムのアルミニウム箔層は最上層のポリエチレンテレフ
タレート層で覆われているため、巻取り状で保管されて
いるときに、最下層のポリエチレン層に添加されていた
添加物が表面にブリーディングしてきても、アルミニウ
ム箔層と接触することがなく、アルミニウム箔層面がブ
リーディングした添加剤によって汚染されることがな
い。そして、外層側の積層フィルムの紙層と内層側の積
層フィルムの添加剤の影響を受けない溶融ポリエチレン
と接着するポリエチレンテレフタレート層とが、押出し
ラミネート加工法でポリエチレンより接着されるため、
外層側の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの接着
性が良好である。
液体紙容器の積層材料を作製すると、内層側の積層フィ
ルムのアルミニウム箔層は最上層のポリエチレンテレフ
タレート層で覆われているため、巻取り状で保管されて
いるときに、最下層のポリエチレン層に添加されていた
添加物が表面にブリーディングしてきても、アルミニウ
ム箔層と接触することがなく、アルミニウム箔層面がブ
リーディングした添加剤によって汚染されることがな
い。そして、外層側の積層フィルムの紙層と内層側の積
層フィルムの添加剤の影響を受けない溶融ポリエチレン
と接着するポリエチレンテレフタレート層とが、押出し
ラミネート加工法でポリエチレンより接着されるため、
外層側の積層フィルムと内層側の積層フィルムとの接着
性が良好である。
【0014】また、外層側の積層フィルムと内層側の積
層フィルムとの積層は、押出しラミネート加工法によ
り、他の合成樹脂と切り換えが容易なポリエチレンを用
いて行われるため、積層材料の製造後の押出機の樹脂の
切り換え(パージング)が容易である。
層フィルムとの積層は、押出しラミネート加工法によ
り、他の合成樹脂と切り換えが容易なポリエチレンを用
いて行われるため、積層材料の製造後の押出機の樹脂の
切り換え(パージング)が容易である。
【図1】(a)は、本発明の一実施例の液体紙容器の積
層材料の押出しラミネート加工装置による製造工程を示
す説明図であり、(b)は、外層側の積層フィルムの構
成を示す断面図であり、(c)は、内層側の積層フィル
ムの構成を示す断面図であり、(d)は、液体紙容器の
積層材料の構成を示す断面図である。
層材料の押出しラミネート加工装置による製造工程を示
す説明図であり、(b)は、外層側の積層フィルムの構
成を示す断面図であり、(c)は、内層側の積層フィル
ムの構成を示す断面図であり、(d)は、液体紙容器の
積層材料の構成を示す断面図である。
【図2】(a)は、従来の内層側の積層フィルムの巻取
りの側面図であり、(b)は、そのA部分の拡大図で、
内層側の積層フィルムの最下層のポリエチレン層の添加
物がブリーディングして、最上層のアルミニウム箔層に
付着する状態を示す説明図である。
りの側面図であり、(b)は、そのA部分の拡大図で、
内層側の積層フィルムの最下層のポリエチレン層の添加
物がブリーディングして、最上層のアルミニウム箔層に
付着する状態を示す説明図である。
10……外層側の積層フィルム 11……印刷層 12,30……低密度ポリエチレン層 13……紙層 20,50……内層側の積層フィルム 21,51……二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム層 22,52……アルミニウム箔層 23,53……線状低密度ポリエチレン層 40……積層材料 54……ブリーディングした添加剤 100……押出しラミネート加工装置 110……外層側の積層フィルム巻出部 120……内層側の積層フィルム巻出部 130……Tダイ 140……積層材料巻取部 150……内層側の積層フィルム巻取り
ィルム層 22,52……アルミニウム箔層 23,53……線状低密度ポリエチレン層 40……積層材料 54……ブリーディングした添加剤 100……押出しラミネート加工装置 110……外層側の積層フィルム巻出部 120……内層側の積層フィルム巻出部 130……Tダイ 140……積層材料巻取部 150……内層側の積層フィルム巻取り
Claims (1)
- 【請求項1】液体紙容器の積層材料の製造工程におい
て、最下層が紙層からなる内層側の積層フィルムの最下
層の紙層面と、最上層が溶融ポリエチレンと接着するポ
リエチレンテレフタレート層で、中間層にアルミニウム
箔層を有し、最下層がポリエチレン層からなる内層側の
積層フィルムの最上層のポリエチレンテレフタレート層
面とを、押出しラミネート加工法によりポリエチレンを
製膜しながら、このポリエチレン層を接着層として積層
することを特徴とする積層材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29454294A JPH08156180A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 積層材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29454294A JPH08156180A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 積層材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08156180A true JPH08156180A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17809140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29454294A Pending JPH08156180A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 積層材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08156180A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102673051A (zh) * | 2012-04-23 | 2012-09-19 | 琨诘电子(昆山)有限公司 | 高柔韧性聚酯薄膜铝箔复合材料及其制作工艺 |
CN104786622A (zh) * | 2015-05-02 | 2015-07-22 | 张俊辉 | 一种pe易撕型高阻隔复合发泡膜的加工方法 |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP29454294A patent/JPH08156180A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102673051A (zh) * | 2012-04-23 | 2012-09-19 | 琨诘电子(昆山)有限公司 | 高柔韧性聚酯薄膜铝箔复合材料及其制作工艺 |
CN102673051B (zh) * | 2012-04-23 | 2016-02-03 | 琨诘电子(昆山)有限公司 | 高柔韧性聚酯薄膜铝箔复合材料及其制作工艺 |
CN104786622A (zh) * | 2015-05-02 | 2015-07-22 | 张俊辉 | 一种pe易撕型高阻隔复合发泡膜的加工方法 |
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