JP2002219783A - 紙容器用積層材料 - Google Patents
紙容器用積層材料Info
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Abstract
する際の良好なカッティング性と、製函時や内容物充填
後の熱封緘時の低温シール性との両方を満足出来るシー
ラント層を有する紙容器用積層材料を提供することにあ
る。 【解決手段】紙層2を基材とし、紙層2にガスバリア層
4、プラスチックフイルム層5、シーラント層10を積
層した積層体において、シーラント10層が低密度ポリ
エチレン樹脂30〜5重量%に対し直鎖状低密度ポリエ
チレン樹脂70〜95重量%の配合割合でブレンドした
混合物樹脂層7に、低密度ポリエチレン樹脂層8を積層
したものからなることを特徴とする。
Description
料、油類などの内容物を充填する紙容器用の積層材料に
関するものである。
に熱可塑性樹脂層、紙層、接着性樹脂層、ガスバリア
層、プラスチックフイルム層、接着剤層、シーラント層
が積層された多層構成のものが多く使用されており、従
来、この多層構成のガスバリア層としてはアルミニウム
箔やアルミニウムの蒸着薄膜が使用され、積層材料のシ
ーラント層の最内面は低密度ポリエチレン樹脂が主に使
用されていた。近年、循環型社会構築の為のリサイクル
使用の観点から、ガスバリア層としてアルミニウム箔に
替えて酸化アルミニウムや酸化珪素などの無機酸化物の
蒸着薄膜が使用されるようになってきたのと同時に、内
容物の充填機の高速化に伴い、積層材料のシーラント層
の最内面はより低温シール性の熱可塑性樹脂、主に直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂が使用されるようになってき
た。紙容器を作成するには、先ず前記紙容器用積層材料
を指定寸法に打ち抜いたブランクをそのままあるいは貼
り加工を行ったものを充填包装システムに装填し、シス
テム上で製函及び内容物の充填を実施した後密封する方
法が一般的である。
材料を指定寸法に打ち抜いてブランクを作成する方法と
しては、一般的に平圧式で打ち抜く方法とロータリー式
で打ち抜く方法があるが、大量生産するにはロータリー
式が適している。ロータリー式にも2種類あり、押し切
り方式は積層材料の厚み方向の面をすべて当て切るの
で、確実に切れるが抜き刃と積層材料等との接触面が多
くなるので接触摩擦が大であり、能率が落ちる。一方、
クリアランス方式は接触面が少なくなるので抜刃の接触
摩耗が少なく、抜き刃の耐久性が良く、繋ぎが入らない
ので仕上がりがきれいであるなどのメリットがあり多く
使用されている。
のクリアランス方式でブランクを打ち抜く方法を示した
説明図である。紙容器用積層材料200を、上方の抜き
刃311を持つ抜きローラー310と下方のアンビルロ
ーラー320とで打ち抜き加工して、ブランク210を
作成するものである。この際、図5に示すように、抜き
ローラー310の抜き刃311の刃先とアンビルローラ
ー320の表面との間に約10μmのクリアランスを設
けるため、図4に示す従来の紙容器用積層材料200の
場合、図6(a)に示す如く、そのシーラント層10の
最内面の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層9の一部が9
aの如く数μm前後の厚さでカットされないで残った状
態となり、後でこの残った部分9aを引きちぎりカット
しようしても、図6(b)の9bに示すように、引きち
ぎりカットが不十分となり、抜き残りや破れなどのトラ
ブルを発生し易かった。
ト層10の最内面が低密度ポリエチレン樹脂の場合はブ
ランクを打ち抜く際にカッテイング性は良いが、低温シ
ール性が不足であり、最内面が直鎖状低密度ポリエチレ
ン樹脂の場合は低温シール性は良好であるが、樹脂自体
の強度が強いのでカッティング性が悪いなど、カッティ
ング性と低温シール性の両方を満足させる紙容器用積層
材料はなかった。
からブランクを打ち抜き加工する際の良好なカッティン
グ性と、製函時や内容物充填後の熱封緘時の低温シール
性との両方を満足出来るシーラント層を有する紙容器用
積層材料を提供することにある。
発明は、紙層を基材とし、紙層にガスバリア層、プラス
チックフイルム層、シーラント層を積層した積層体にお
いて、シーラント層が低密度ポリエチレン樹脂30〜5
重量%に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜95
重量%の配合割合でブレンドした混合物樹脂層に、低密
度ポリエチレン樹脂層を積層したものからなることを特
徴とする紙容器用積層材料である。
1に係る発明において、前記シーラント層の混合物樹脂
層と低密度ポリエチレン樹脂層とが共押出法で積層され
ていることを特徴とする紙容器用積層材料である。
ト層のプラスチックフイルム側に、低密度ポリエチレン
樹脂に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をブレンドし
た混合物樹脂層が設けられており、その混合物樹脂層の
上に低密度ポリエチレン樹脂層が積層されているので、
製函時や内容物の充填後の熱封緘時などに基材側から加
えられた熱により混合物樹脂層が容易に溶融することに
より、シーラント層全体として溶融し易くなり、低温シ
ール性を有し、かつ、積層層材料のシーラント層の最内
面に低密度ポリエチレン樹脂層が設けられているので、
積層材料からロータリー式のクリアランス方式でブラン
クを打ち抜き後、引きちぎりカットする際に容易に分離
できる良好なカッティング性を有している。さらに、シ
ーラント層の混合物樹脂層と低密度ポリエチレン樹脂層
とが共押出法で積層されているので両層間の密着強度が
強固であり、かつ、積層材料製造時の効率も良い。
の側断面図を図1に示す。表面から内面に向け厚み方向
に順に、熱可塑性樹脂層1、紙層2、接着性樹脂層3、
ガスバリア層4、プラスチックフイルム層5、接着剤層
6,シーラント層10の構成になっており、前記シーラ
ント層10はプラスチックフイルム層5側に低密度ポリ
エチレン樹脂に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をブ
レンドした混合物樹脂層7を設け、その上に低密度ポリ
エチレン樹脂層8を積層した構成になっている。
度ポリエチレン樹脂30〜5重量%に対し直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂70〜95重量%の配合割合でブレン
ドした混合物樹脂層7と、低密度ポリエチレン樹脂層8
とが共押出ラミネート機のダイスの中で前もって高温で
積層された後、プラスチックフイルム層5上に接着剤層
6を介して同時に押し出される共押出法で積層されてい
ることが必要である。
プラスチックフイルム層5側に低密度ポリエチレン樹脂
と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とをブレンドした混合
物樹脂層7を設けているので、製函時や内容物を充填し
熱封緘する時に基材側から加えられた熱で混合物樹脂層
7が容易に溶融し、シーラント層10全体を溶融し易く
することにより低温シール性を有すると共に、積層材料
100の最内面にシーラント層10の低密度ポリエチレ
ン樹脂層8を設けているので、図2の方法で紙容器用積
層材料100から上方の抜き刃311を持つ抜きローラ
ー310と下方のアンビルローラー320とで打ち抜き
加工して、図3(a)の如く低密度ポリエチレン樹脂層
8の数μmの厚さの未カット部8aを残してブランクを
打ち抜き、図3(b)に示すように積層材料100から
ブランク110を引きちぎりカットする際、容易に分離
できる良好なカッティング性を有する。さらに、混合物
樹脂層7と低密度ポリエチレン樹脂層8が共押出法で積
層されているので両層間の密着強度も強固であり、従来
のポリエチレンサンド方式などの積層方法に比べても製
造効率が良い。
0μm程度のものが多く使用され、その場合の混合物樹
脂層7と低密度ポリエチレン樹脂層8の厚み比は、樹脂
層7:樹脂層8=20〜40μm:40〜20μmが多
く用いられる。本発明では特に限定しない。
他の層構成について説明を加える。
ポリオレフィン系樹脂が使用されるが、より好ましいの
は低密度ポリエチレン樹脂である。厚みは10〜20μ
mのものが良く使用される。
〜450g/m2 の板紙が使用される。
ン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン
・エチルアクリレート共重合体樹脂、エチレン・アクリ
ル酸共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹
脂、アイオノマー樹脂などのいずれかが用いられる。本
発明では特に限定しない。
ム箔あるいは厚さ5〜300×10-3μmのアルミニウ
ム又は酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグ
ネシウムなどの無機酸化物蒸着薄膜などが使用される
が、より好ましくは酸化アルミニウム若しくは酸化珪素
の蒸着薄膜である。なお、無機酸化物蒸着薄膜を形成す
る方法としては、通常の真空蒸着法が生産性を考慮すれ
ば優れている。
厚さ20〜30μmの二軸延伸ポリプロピレンフイル
ム、厚さ15〜25μmの二軸延伸ナイロンフイルム、
厚さ6〜12μmの二軸延伸ポリエステルフイルムなど
が使用できるが、より好ましくは二軸延伸ポリエステル
フイルムである。
化型のポリウレタン系接着剤が使用される。
おりである。
ィング法で紙層2に積層される。この際、紙層2の表面
はコロナ処理法などで表面処理されていた方が接着強度
が強く、より好ましい。この紙層2とガスバリア層4は
溶融押出された接着性樹脂層3を介してサンドラミネー
ション法で積層される。ガスバリア層4とプラスチック
フイルム層5はガスバリア層4がアルミニウム箔の場合
は公知のドライラミネート法で積層され、ガスバリア層
4が無機酸化物薄膜などの場合は蒸着法で積層される。
具体的な実施例に従って説明するが、本発明がこれらの
実施例に限定されるものではない。
0.920g/cm3 のポリエチレン樹脂を、紙層2と
して坪量400g/m2 の板紙を、接着性樹脂層3とし
てエチレン・エチルアクリレート樹脂を、ガスバリアー
層4及びプラスチックフイルム層5として厚さ40×1
0-3μmの酸化珪素を蒸着した厚さ12μmの二軸延伸
ポリエステルフイルムを準備した。まず、前記ポリエチ
レン樹脂を前記板紙の上に厚さ20μmで公知の方法で
押出コーティングし、その反対面の紙面にエチレン・エ
チルアクリレート樹脂を押出ラミネート機で厚さ30μ
mで押出し、前記酸化珪素を蒸着した二軸延伸ポリエス
テルフイルムの蒸着面とサンドラミネーションし、積層
シートを得た。つぎに、前記積層シートのポリエステル
フイルム5面に、シーラント層10として、低密度ポリ
エチレン樹脂(密度=0.920g/cm3 )に対し直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂(密度=0.910g/c
m3 )を90重量%ブレンドした厚さ20μmの混合物
樹脂からなる混合物樹脂層7と、厚さ40μmの低密度
ポリエチレン樹脂(密度=0.920g/cm3 )から
なる低密度ポリエチレン樹脂層8を、ポリウレタン系の
接着剤層6を介して、共押出ラミネート機で同時に共押
出して積層し、本発明の紙容器用積層材料100を得
た。
ト層10として、低密度ポリエチレン樹脂(密度=0.
920g/cm3 )に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂(密度=0.910g/cm3 )を70重量%ブレン
ドした厚さ20μmの混合物樹脂からなる混合物樹脂層
7と、厚さ40μmの低密度ポリエチレン樹脂(密度=
0.920g/cm3 )からなる低密度ポリエチレン樹
脂層8を、ポリウレタン系の接着剤層6を介して、共押
出ラミネート機で同時に共押出して積層した以外は、同
様にして本発明の紙容器用積層材料100を得た。
ト層10として、低密度ポリエチレン樹脂(密度=0.
920g/cm3 )に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂(密度=0.910g/cm3 )を60重量%ブレン
ドした厚さ20μmの混合物樹脂からなる混合物樹脂層
7と、厚さ40μmの低密度ポリエチレン樹脂(密度=
0.920g/cm3 )からなる低密度ポリエチレン樹
脂層8を、ポリウレタン系の接着剤層6を介して、共押
出ラミネート機で同時に共押出して積層した以外は、同
様にして比較用の紙容器用積層材料を得た。
ト層10として、厚さ60μmの低密度ポリエチレン樹
脂(密度=0.920g/cm3 )からなる低密度ポリ
エチレン樹脂層8だけを、ポリウレタン系の接着剤層6
を介して、単層押出ラミネート機で積層した以外は、同
様にして比較用の紙容器用積層材料を得た。
ト層10として、厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹
脂(密度=0.920g/cm3 )からなる樹脂層7
と、厚さ40μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(密
度=0.910g/cm3 )からなる樹脂層8を、ポリ
ウレタン系の接着剤層6を介して、共押出ラミネート機
で同時に共押出して積層した以外は、同様にして比較用
の紙容器用積層材料を得た。
作成した紙容器用積層材料を用いて、図2又は図5の方
法で、そのカッティング性を評価すると共に、充填包装
システムで製函及び熱封緘時の低温シール性を評価し
た。その結果を表1に示す。
はカッティング性及び低温シール性共に良好であった。
比較例1及び比較例2はカッティング性は良好であった
が、低温シール性は不良であった。比較例3は低温シー
ル性は良好であったが、カッティング性が不良であっ
た。上述の如く本発明の紙容器用積層材料は、ブランク
を打ち抜く時のカッティング性と製函や内容物充填後の
熱封緘時の低温シールの両方を満足していることがわか
った。
ト層のポリエステルフイルム側に低密度ポリエチレン樹
脂30〜5重量%に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
70〜95重量%の配合割合でブレンドした混合物樹脂
層を設けているので、製函時や内容物の充填後の熱封緘
時に基材側から加えられた熱により混合物樹脂層が容易
に溶融し、シーラント層全体を溶融し易くすることによ
り、低温シール性を有すると共に、積層材料の最内面に
シーラント層の低密度ポリエチレン樹脂層を設けている
ので、この紙容器用積層材料からロータリー式のクリア
ランス方式でブランクを打ち抜き、ひきちぎりカットす
る際に容易に分離出来る良好なカッティング性を有す
る。さらに、シーラント層の混合物樹脂層と低密度ポリ
エチレン樹脂層とが共押出法で積層されているので、積
層材料製造時の作業効率も良く、両層間の密着強度も強
固であるので、紙容器を作成し内容物を充填した場合の
保存性も優れている。
リアランス方式でブランクを打ち抜き加工する状態を示
す説明図である。
ンクを打ち抜く際、抜きローラーの抜き刃が切り込んだ
状態を示す説明図であり、(b)は、その積層材料から
ブランクを引きちぎって分離した状態を示す説明図であ
る。
アランス方式でブランクを打ち抜き加工する状態を示す
説明図である。
クを打ち抜く際、抜きローラーの抜き刃が切り込んだ状
態を示す説明図であり、(b)は、その積層材料からブ
ランクを引きちぎっても分離し得ない状態を示す説明図
である。
Claims (2)
- 【請求項1】紙層を基材とし、紙層にガスバリア層、プ
ラスチックフイルム層、シーラント層を積層した積層体
において、シーラント層が低密度ポリエチレン樹脂30
〜5重量%に対し直鎖状低密度ポリエチレン樹脂70〜
95重量%の配合割合でブレンドした混合物樹脂層に、
低密度ポリエチレン樹脂層を積層したものからなること
を特徴とする紙容器用積層材料。 - 【請求項2】前記シーラント層の混合物樹脂層と低密度
ポリエチレン樹脂層とが共押出法で積層されていること
を特徴とする紙容器用積層材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016804A JP4774601B2 (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 紙容器用積層材料 |
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- 2001-01-25 JP JP2001016804A patent/JP4774601B2/ja not_active Expired - Fee Related
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