JP2005019743A - 電気機器の放熱取付構造 - Google Patents

電気機器の放熱取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】電気機器におけるケーシングからの放熱性能を向上させて、電源装置や電子部品等の発熱体から発生する熱による電気機器の熱劣化を阻止又は遅らせる。
【解決手段】発熱体17を取り付けた金属板15を、熱伝導物質20を介して電気機器のケーシング16に複数の取付箇所でネジ止めして取り付ける電気機器の放熱取付構造において、金属板15の凹部22にケーシング16の底壁19の凸部23が挿入され、ネジの頭が底壁19の凸部23を構成する窪み23’から外部に出ないようにして金属板15がケーシング16にネジ止めされ、凸部23が凹部22に挿入され金属板15とケーシング16の底壁19との間に、熱伝導物質20が装填されている隙間32を画成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の制御装置、電子機器、電装装置等において、発熱を生じる電気部品、電子部品、電源装置等を設けた金属板を、ケーシングに取り付ける取付構造であって、特に、発熱体から生じる熱を効果的に放熱することのできる電気機器の放熱取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気部品、電子部品、電源装置等を設けて成る各種の制御装置、電子機器、電装装置等(以下、「電気機器」という。)において、発熱を生じる電気部品、電子部品、電源装置等(以下、「発熱体」という。)を金属板に取付け、この金属板を箱(電気機器のケーシング)内に取り付ける場合がある。
【0003】
この場合、発熱体から発生する熱が電気機器の他の部品へ悪影響を及ぼしたり劣化させて、電気機器全体の性能や信頼性を低下するおそれがある。このために、発熱体からの熱を放熱する必要があり、従来、いろいろな工夫が採用されている。
【0004】
その一例を挙げると、発熱部品自体に放熱フィンを有する放熱部品を取りつける構造が知られている(特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−77367号公報
【特許文献2】
特開平7−335794号公報
【0006】
さらに、電気機器において、発熱体を金属板に取付け、この金属板を電気機器の箱状のケーシングに取り付ける場合、発熱体による熱により電気機器への悪影響を防止するために、発熱体で発生した熱を放熱するために、金属板をケーシングに熱伝導性を良好にして取り付け、金属板からケーシングを通して放熱する構造がある。
【0007】
図1は、このような電気機器の放熱取付構造の従来例を説明する図である。図1(a)及びその要部拡大図1(b)において、放熱取付構造1では、電源等の発熱体2を取り付けたアルミニウム等の金属板3をケーシング4の上面に熱伝導物質5を介して載置し、ケーシング4の底壁6側から皿ネジ7を螺入してケーシング4に取り付けたものである。このような放熱取付構造1によると、発熱体2から発生した熱は、金属板3から熱伝導物質5を通してケーシング4に伝わり、外部に放熱される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の中、発熱部品に放熱フィンを有する放熱部品を設ける構成は、装置が複雑となり、コンパクト化にも適しておらず、又コストも高くなるものと考えられる。
【0009】
図1に示される電気機器の放熱取付構造1は次のような問題がある。
(1)電気機器における発熱体2に起因する熱劣化を遅らせるためには、発熱体2を取り付けたアルミニウム等の金属板3を、ケーシング4に熱伝導物質5を介して皿ネジ7で密着固定させて放熱を良くする必要がある。しかしながら、金属板3の複数箇所に形成された取付用ネジ穴8とケーシングの複数箇所のネジ穴9の位置が精度良く一致して加工されていれば問題はないが、ずれていると皿ネジ7で互いに固定すると、金属板3に歪みが生じ、この結果、金属板3とケーシング4の間の隙間10にばらつきが生じ、放熱性能が低下し、又ケーシングの底壁の場所による放熱がばらついてしまい、均一な放熱ができない。
【0010】
(2)熱伝導性物質5が液状の場合、組立途中で、熱伝導性物質5がネジ穴9から漏れ出ることがある。又、熱伝導性物質5が金属板3の取付用ネジ穴(タップ穴)8に入り込んで皿ネジ7がしっかりと締まらないことがある。
【0011】
(3)皿ネジ7を取り付けるケーシング4のネジ穴9の座部11は、図1(b)のように、皿ネジ7の頭12の円錐面13の形状に一致した形状であることが好ましいが、実際は、このように皿ネジ7を取り付ける座部11を加工することは困難であり、座部11の深さや形状にどうしてものばらつきが生じる。例えば、図1(c)に示すような形状の座部11であると、皿ネジ7の頭12が座部11内にぴったりと収まらず、ケーシング4の底壁6の下面より下方に突出してしまう。すると、ケーシング4をさらに別の箱、化粧板或いはカバーで覆ったりすると、突出した皿ネジの頭12と別の箱、化粧板、カバーとの間に隙間が生じ、放熱を阻害し、放熱性能が低下する。
【0012】
本発明は、以上のような従来の問題点を解決することを目的とするものであり、発熱体を取り付けたアルミニウム等の金属板を、ケーシングに熱伝導物質を介してネジ等で密着固定させて放熱を良くして、電気機器における発熱体に起因する熱劣化を阻止又は遅らせる電気機器の放熱取付構造を実現するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、発熱体を取り付けた金属板を、熱伝導物質を介して電気機器のケーシングに複数の取付箇所でネジ止めして取り付ける電気機器の放熱取付構造であって、上記金属板は、上記取付箇所においてその下面に凹部が形成されており、上記ケーシングは、上記取付箇所において、上記凹部に挿入される凸部が形成されており、上記凸部は底壁の下面に窪みが形成されて構成されるものであり、上記凹部内に挿入され、上記ケーシングの底壁側からネジが挿通され該ネジの頭が上記底壁の窪みから外部に出ないようにして上記金属板が上記ケーシングにネジ止めされており、上記凸部が上記凹部に挿入された上記取付箇所を除く部分における金属板とケーシングの底壁との間に、上記熱伝導物質が装填されている隙間が画成されていること特徴とする電気機器の放熱取付構造を提供する。
【0014】
上記底壁の凸部に上記ネジを挿通するネジ挿通穴が形成されており、該ネジ挿通穴の周囲に周方向に等間隔で穴が形成されていることにより上記底壁における上記ネジ挿通穴の周囲に弾性が付与されている構成としてもよい。
【0015】
上記ネジ挿通穴の周囲に形成された穴の形状は、翼型、丸、楕円、スリット又は矩形である構成とすることが好ましい。
【0016】
本発明は上記課題を解決するために、発熱体を取り付けた金属板を、熱伝導物質を介して電気機器のケーシングに複数の取付箇所でネジ止めして取り付ける電気機器の放熱取付構造であって、上記金属板は、上記取付箇所においてその下面に凹部が形成されており、上記ケーシングは、上記取付箇所において、上記凹部に挿入される凸部が形成されており、上記凸部が上記凹部内に挿入され、上記金属板側からネジが挿通され、上記金属板が上記ケーシングにネジ止めされており、上記凸部が上記凹部に挿入された上記取付箇所を除く部分における上記金属板と上記ケーシングの底壁の間に、上記熱伝導物質が装填されている隙間が画成されていること特徴とする電気機器の放熱取付構造を提供する。
【0017】
上記底壁の凸部は中実のブロックであり、上記ネジは該中実のブロックにねじ込まれて上記金属板を上記ケーシングの底壁に固定するものである構成としてもよい。
【0018】
上記凸部は底壁の下面に窪みが形成されて構成されるものであり、該凸部には該窪み側に向けてバーリング加工によるネジ止め用の穴が形成されており、上記ネジは上記ネジ止め用の穴にねじ込まれて上記金属板を上記ケーシングの底壁に固定するものである構成としてもよい。
【0019】
上記上記金属板と上記ケーシングの間にナットを介し上記金属板が上記ケーシングに固定されている構成としてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電気機器の放熱取付構造の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。
【0021】
各種の制御装置、電子機器、電装装置等の電気機器では、電気部品、電子部品、電源装置等がアルミニウム材等で製造された金属板15に取付けられており、この金属板15が電気機器のケーシング16に取り付けられる構造が採用されている。
【0022】
このような電気機器において、本発明は、発熱を生じる電気部品、電子部品、電源装置等(上述したようにこれを「発熱体」という。)17を設けた金属板15を、ケーシング16に熱伝導物質17を介して取り付ける放熱取付構造であって、特に、発熱体17から生じる熱を効果的に外部に放熱することのできる電気機器の放熱取付構造である。
【0023】
(実施例1)
図2は、本発明に係る電気機器の放熱取付構造の実施例1を説明する図である。この放熱取付構造18では、発熱体17がアルミニウム等の金属板15上に取り付けられている。そして、金属板15が電気機器のケーシング16の底壁19上に熱伝導物質20を介して取り付けられている。
【0024】
この熱伝導物質20は、シリコーンオイルに熱伝導性の良いアルミナ粉末を配合した蜂蜜状又はグリース状の粘度を有する液体であり、高い熱伝導特性、放熱特性を有する材料である。なお、熱伝導物質20は、アルミナ粉末を配合したシリコンシートであってもよい。
【0025】
金属板15とケーシング16の底壁19は、図示しないが平面上の複数の箇所においてネジ21で固定されている。図2(a)は、その1箇所を示す断面図である。このようにネジ止めする箇所では、金属板15の下面(発熱体17が取り付けられている表面に対して裏面に相当する。)に凹部(凹所)22が形成されている。
【0026】
一方、ケーシング16の底壁19には、金属板15の凹部22に挿入されるように上方に突出し凸部23が形成されている。この凸部23は、底壁19の下面(この面は、底壁19の金属板15側に当接する面を表面とすると裏面に相当する。)が上方に窪んで形成され、よって凸部23に対応して底壁19の下面には窪み23’が形成されている。
【0027】
このようにネジ止めする箇所では、金属板15にネジ挿通穴24が、の夫々にネジ挿通穴24が、ケーシング16の底壁19にネジ挿通穴25が、夫々形成されている。ネジ21は、底壁19の窪み23’側から挿入し、底壁19の上面26でネジ21をナット27を螺着して締め付けて固定し、さらに金属板15の上面においてネジ21にナット27を螺着して締め付けて、底壁19に金属板15がネジ21でしっかりと固定される。このように、底壁19の上面26でネジ21をナット27を螺着して締め付けて固定している構造としたので、組立の作業能率が向上する。
【0028】
図2(a)の要部拡大図で底壁19の凸部23を形成するの窪み23’の底面28を示すように、ケーシング16の底壁19のネジ挿通穴25の周辺における周方向の等間隔の位置に複数の小さな穴29が形成されている。この小さな穴29は、ネジ挿通穴25の周辺に形成することにより、ネジ挿通穴25の周辺に弾性構造を付与するものであり、「ばね穴」として機能するものである。
【0029】
従来技術の課題の項においてすでに説明したように、金属板の複数のネジ穴とケーシングの底壁の複数のネジ穴の平面的な位置は、通常は完全に一致していないことが多く、複数箇所でネジ止めした場合に金属板に歪みが生じやすい。
【0030】
しかし、このような場合でも、図2(a)に示すように、底壁19のネジ挿通穴25の周辺に小さな穴29を形成することにより、ネジ挿通穴25の周辺に弾性を付与するので、この弾性によって金属板に生じた歪みを吸収することができ、この結果、歪みにより生じる金属板15とケーシング16の底壁19の間に生じる隙間のばらつきが解消でき、放熱性能は底壁19は低下することがなく、又場所によってばらつきのない均一な放熱が可能となる。
【0031】
なお、本実施例1では、底壁19のネジ挿通穴25の周辺の小さな穴29(ばね穴)の形状を翼型にしたが、この穴29は翼型でなくても、図2(b)に示すように、丸、円、スリット等の別の形状の穴でも、底壁19のネジ挿通穴25の周辺に弾性を付与することできるので、これら別の形状で形成してもよい。なお、本発明者は、この小さな穴29が翼型の場合は、底壁19のネジ挿通穴25の周辺に弾性を付与する効果が大きいことを確認している。
【0032】
ケーシング16の底壁19の凸部23の高さh(図3(a)参照)は、ネジ止めしたネジ21の頭30が窪み23’内に収まり、窪み23’から外に突出しないように形成されている。これにより、ケーシング16をさらに別の箱、化粧板或いはカバーで覆っても、ネジ21の頭30が突出してこれにより隙間が生じるようなことがないので、放熱が低下することはない。
【0033】
そして、ケーシング16の凸部23の高さh(底壁19の窪み23’の深さと関連する。)と金属板15の凹部22の深さdとの関係は、ケーシング16の凸部23を金属板15の凹部22内に挿入してネジ止めして組み立てた場合に、ケーシング16の底壁19の凸部23を除いた部分の上面26と金属板15の下面31との間に隙間32が形成され、この隙間32に熱伝導物質20が充填され、保持されるように設計される。
【0034】
これを図3において詳細に説明する。図3(a)は、図2に示す実施例1で示したような取付構造を示すものであり、ケーシング16の凸部23と金属板15の凹部22との間にナット27を介して金属板15をケーシング16の凸部23にネジ止めする放熱取付構造である。
【0035】
この取付構造では、金属板15の凹部22の深さdとケーシング16の凸部23の高さhとの関係は、熱伝導物質20が充填され保持される隙間g、ナット27の厚みをtとすると、次の式1で示される。
d+g=h+t (式1)
【0036】
図3(b)は、ケーシング16の凸部23と金属板15の凹部22との間にナット27を介することなく直に当接して金属板15をケーシング16の凸部23にネジ止めする取付構造である。この取付構造では、金属板15の凹部22の深さdとケーシング16の凸部23の高さhの関係は、熱伝導物質20が充填され保持される隙間32の寸法gとすると、次の式2で示される。
d+g=h (式2)
【0037】
ところで、図3(c)は、金属板15をケーシング16の底壁19にネジ止めする複数のネジ止め取付の中で、特に2箇所のネジ止め取付箇所を示す断面図である。金属板15は、2箇所のネジ止め取付箇所の夫々において、その2箇所の凹部22がケーシング16の底壁19の凸部23上面に当接して支持され、これにより、金属板15とケーシング16の底壁19との間に熱伝導物質20が充填され保持される隙間32を形成する。
【0038】
そして、この隙間32は、金属板15が2箇所のネジ止め取付箇所において、底壁19の凸部23上面に当接して支持されるために一定間隔に精度良く保持される。これにより、熱伝導物質20は全面にわたって均一にかつ十分に熱伝導物質20が充填されており、底壁19の場所による放熱のばらつきが生じない。この効果は、前述の底壁19のネジ挿通穴の周辺に形成した穴(ばね穴)による効果と相乗的に作用して放熱の性能、均一性を一層向上させる。
【0039】
なお、ケーシング16の凸部23と金属板15の凹部22との間にナット27を介する場合でもやはり、2箇所で金属板15はケーシング16の凸部23に支持されるので隙間32を同様に精度よく保持することが可能である。
【0040】
(実施例2)
図4(a)は、本発明に係る電気機器の放熱取付構造の実施例2を説明する図である。この実施例2の電気機器の放熱取付構造33は、実施例1とほぼ同じ構成であり、同じ効果を奏するものであるが、金属板15をケーシング16の底壁19にネジ止めする構造において、ネジは実施例1のように底壁19側から挿入するのではなく、上方の金属板15側からタップネジ34を螺入して固定する構造において異なる。
【0041】
実施例2の説明では、実施例1と同じ構成については省略し、異なる構成を中心にして以下説明する。図4(a)において、金属板15は実施例1と同様に凹部22(凹所)が形成されている。この凹部22に開口するようにタップネジ34の挿通穴24が形成されている。
【0042】
一方、ケーシング16の底壁19には、金属板15の凹部22に挿入されるような寸法の凸部が形成されており、この凸部は具体的には凸状ブロック35として形成されている。この凸状ブロック35は、実施例1の凸部23とは異なり中実であり、底壁19に実施例1に示す窪み23’は形成されていない。この凸状ブロック35の上面35’に開口するように、金属板15のネジ挿通穴24に対応してタップネジ穴36が形成されている。
【0043】
実施例2の電気機器の放熱取付構造33では、金属板15の凹部22内に底壁19の凸状ブロック35が挿入され、金属板15の凹部22の底面22’に底壁19の凸状ブロック35の上面35’が当接し、金属板15をケーシング16の底壁19にタップネジ34でネジ止めすることにより、金属板15とケーシング16の底壁19の間に熱伝導物質20が充填されている一定の間隔の隙間32を形成して固定することができる。
【0044】
(実施例3)
図4(b)は、本発明に係る電気機器の放熱取付構造37の実施例3を説明する図である。この実施例3の電気機器の放熱取付構造37は、実施例1とほぼ同じ構成であり、同じ効果を奏するものであるが、その構造は、実施例2と同様に、金属板15をケーシング16の底壁19にネジ止めする構造において、ネジを実施例1のように底壁19側から挿入するのではなく、実施例2と同様に上方の金属板15側からタップネジ34を螺入して固定する構造において異なる。
【0045】
実施例3の説明では、実施例1と同じ構成については省略し、異なる構成を中心に以下説明する。図4(b)において、金属板15は実施例1と同様に凹部22(凹所)が形成されている。この凹部22に開口するようにタップネジ挿通穴24が形成されている。
【0046】
一方、ケーシング16の底壁19には、凹部22に挿入される大きさの凸部38が形成されている。この凸部38は、実施例1と同様に、底壁19の下面(裏面)を上方に窪まして窪み40を形成することにより構成される。
【0047】
この実施例3の特徴は、底壁19の凸部37には、金属板15のネジ挿通穴24に対応して、バーリング加工により下方に向けて筒状に形成されたタップ用ネジ筒穴39が形成されている点である。
【0048】
実施例3の電気機器の放熱取付構造37では、金属板15の凹部22内に底壁19の凸部38が挿入され、金属板15の凹部22の底面22’に底壁19の凸部38の上面38’が当接し、金属板15をケーシング16の底壁19にタップネジ34でネジ止めすることにより、金属板15とケーシング16の底壁19の間に熱伝導物質20が充填されている一定の間隔の隙間32を形成し、これを保持して固定することができる。
【0049】
以上、本発明に係る電気機器の放熱取付構造の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上の構成から成る本発明に係る電気機器の放熱取付構造によれば、次のような効果が生じる。
(1)金属板の複数のネジ穴とケーシングの底壁の複数のネジ穴の位置が完全に一致していないと金属板又はケーシングの底壁の歪や撓みみが生じるが、本発明では、底壁のネジ挿通穴の周辺に小さな穴(ばね穴)を形成することにより、その弾性構造によって歪みを吸収することができ、歪みにより生じる金属板とケーシングの底壁の間に生じる隙間のばらつきが解消できるので、隙間の間隔が大きすぎ熱伝導物質と金属板の間に空間が形成されて放熱性能が低下するようなことが解消されるとともに、熱伝導物質が底壁の場所によってばらつきのない均一な放熱が可能となる。
【0051】
(2)底壁のネジ挿通穴の周辺の小さな穴(ばね穴)は、丸、円、スリット等の形状でもよいが、翼型とすると、底壁のネジ穴の周辺により一層の弾性構造付与することができ、金属板とケーシング底壁の取付けによる歪みや撓みを十分吸収することができる。
【0052】
(3)ネジ止め箇所については、底壁に凸部が形成されており、金属板とケーシングの底壁の間の隙間に充填されている熱伝導物質が液状の場合であっても、組立途中で、熱伝導性物質が皿ネジの穴から漏れ出るようなことがないし、熱伝導物質が金属板のネジ穴(タップ穴)に入り込んでネジがしっかりと締まらないようなことはない。
【0053】
(4)ネジ止め箇所については、ケーシングの底壁の底壁に凸部が形成されその下面には窪みが形成されネジ止めしたネジの頭が窪み内に収まり、窪みからさらに外部に突出しないように形成されているから、ケーシングをさらに別の箱、化粧板或いはカバーで覆っても、ネジの頭によりケーシングと別の箱、化粧板或いはカバーと間にの隙間が生じるようなことがないので、放熱性能が低下するようなことはない。
【0054】
(5)以上により、本発明に係る電気機器の放熱取付構造によれば、発熱体を取り付けたアルミニウム等の金属板を、ケーシングに熱伝導物質を介してネジ等で密着固定させて放熱を良くして、電気機器における発熱体に起因する熱劣化を阻止又は遅らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は従来の電気機器の放熱取付構造の一例を示す図であり、(b)はその要部を示し、(c)は課題を説明するための図である。
【図2】(a)は、本発明に係る電気機器の実施例1の放熱取付構造を説明する断面図であり、(b)はさらにその要部を説明する図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明に係る電気機器の実施例1をさらに詳細に説明する図である。
【図4】(a)は本発明に係る電気機器の実施例2を説明する図であり、(b)は本発明に係る電気機器の実施例3を説明する図である。
【符号の説明】
1 放熱取付構造
2 発熱体
3 金属板
4 ケーシング
5 熱伝導物質
6 底壁
7 皿ネジ
8 取付用ネジ穴
9 ケーシングのネジ穴
10 金属板とケーシングとの間の隙間
11 ネジ穴の座部
12 皿ネジの頭
13 皿ネジの頭の円錐面
15 金属板
16 電気機器のケーシング
17 発熱体
18 実施例1の放熱取付構造
19 ケーシングの底壁
20 熱伝導物質
21 ネジ
22 凹部(凹所)
23 凸部
23’ 底壁の下面の窪み
24 金属板のネジ挿通穴
25 底壁のネジ挿通穴
26 底壁の上面
27 ナット
28 窪みの底面
29 小さな穴
30 ネジの頭
32 金属板の下面と底壁の上面の間の隙間
33 実施例2の電気機器の放熱取付構造
34 タップネジ
35 凸状ブロック
35’ 凸状ブロックの上面
36 タップネジ穴
37 実施例3の電気機器の放熱取付構造
38 凸部
38’ 凸部の上面
39 タップ用ネジ筒穴
40 窪み

Claims (7)

  1. 発熱体を取り付けた金属板を、熱伝導物質を介して電気機器のケーシングに複数の取付箇所でネジ止めして取り付ける電気機器の放熱取付構造であって、
    上記金属板は、上記取付箇所においてその下面に凹部が形成されており、
    上記ケーシングは、上記取付箇所において、上記凹部に挿入される凸部が形成されており、
    上記凸部は底壁の下面に窪みが形成されて構成されるものであり、上記凹部内に挿入され、
    上記ケーシングの底壁側からネジが挿通され該ネジの頭が上記底壁の窪みから外部に出ないようにして上記金属板が上記ケーシングにネジ止めされており、
    上記凸部が上記凹部に挿入された上記取付箇所を除く部分における金属板とケーシングの底壁との間に、上記熱伝導物質が装填されている隙間が画成されていること特徴とする電気機器の放熱取付構造。
  2. 上記底壁の凸部に上記ネジを挿通するネジ挿通穴が形成されており、該ネジ挿通穴の周囲に周方向に等間隔で穴が形成されていることにより上記底壁における上記ネジ挿通穴の周囲に弾性が付与されていることを特徴とする請求項1記載の放熱取付構造。
  3. 上記ネジ挿通穴の周囲に形成された穴の形状は、翼型、丸、楕円、スリット又は矩形であることを特徴とする請求項1記載の放熱取付構造。
  4. 発熱体を取り付けた金属板を、熱伝導物質を介して電気機器のケーシングに複数の取付箇所でネジ止めして取り付ける電気機器の放熱取付構造であって、
    上記金属板は、上記取付箇所においてその下面に凹部が形成されており、
    上記ケーシングは、上記取付箇所において、上記凹部に挿入される凸部が形成されており、
    上記凸部が上記凹部内に挿入され、上記金属板側からネジが挿通され、上記金属板が上記ケーシングにネジ止めされており、
    上記凸部が上記凹部に挿入された上記取付箇所を除く部分における上記金属板と上記ケーシングの底壁の間に、上記熱伝導物質が装填されている隙間が画成されていること特徴とする電気機器の放熱取付構造。
  5. 上記底壁の凸部は中実のブロックであり、上記ネジは該中実のブロックにねじ込まれて上記金属板を上記ケーシングの底壁に固定するものであることを特徴とする請求項4記載の電気機器の放熱取付構造。
  6. 上記凸部は底壁の下面に窪みが形成されて構成されるものであり、該凸部には該窪み側に向けてバーリング加工によるネジ止め用の穴が形成されており、上記ネジは上記ネジ止め用の穴にねじ込まれて上記金属板を上記ケーシングの底壁に固定するものであることを特徴とする請求項4記載の電気機器の放熱取付構造。
  7. 上記上記金属板と上記ケーシングの間にナットを介し上記金属板が上記ケーシングに固定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気機器の放熱取付構造。
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