JP2005018087A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感放射線性樹脂組成物は、(A)主鎖のみに脂環式骨格を有する樹脂、(B)下記一般式(1)で表される分子量1,000以下の化合物、および(C)感放射線性酸発生剤を含有し、かつ成分(A)と成分(B)との少なくとも一方が酸開裂性基を含有する。
【化1】
〔式中、R1 およびR2 は水素原子または酸開裂性基、Zは環構成炭素原子の合計数が7〜25の環状炭化水素構造を有する基を示し、aは0〜6の整数、bは1〜6の整数である。〕
【選択図】なし
Description
従来のリソグラフィープロセスにおいては、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、近紫外線ではサブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。
そこで、サブクオーターミクロンレベルの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)とによる化学増幅効果を利用した組成物(以下、「化学増幅型感放射線性組成物」という。)が数多く提案されている。
一方、レジストパターンの形状は、レジスト被膜の放射線の透過率を高めることにより改善することができる。例えば、ポリメチルメタクリレートに代表される(メタ)アクリレート系樹脂は、遠紫外線に対しても透明性が高く、放射線の透過率の観点から非常に好ましい樹脂であり、例えば特許文献2には、メタクリレート系樹脂を使用した化学増幅型感放射線性樹脂組成物が提案されている。しかしながら、この組成物は、微細加工性能の点では優れているものの、芳香族環をもたないため、ドライエッチング耐性が低いという欠点があり、この場合も高精度のエッチング加工を行うことが困難である。
(A)側鎖のみに脂環式骨格を有する樹脂、
(B)下記一般式(1)で表される分子量1,000以下の化合物、および
(C)放射線の照射により酸を発生する感放射線性酸発生剤
を含有する感放射線性樹脂組成物であって、前記成分(A)と成分(B)の少なくとも一方が酸開裂性基を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、
からなる。
樹脂(A)
本発明における(A)成分は、側鎖のみに脂環式骨格を有する樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)からなる。
本発明における樹脂(A)は、後述する化合物(B)が酸開裂性基を含有しない場合は、酸開裂性基を含有しなければならない。但し、本発明においては、樹脂(A)と化合物(B)との双方が酸開裂性基を含有していてもよい。
樹脂(A)における酸開裂性基は、適宜の位置に存在することができる。また、樹脂(A)においては、酸開裂性基自体が脂環式骨格を有することもできる。
樹脂(A)における脂環式骨格は単環でも多環でもよく、また該脂環式骨格は1種以上存在することができる。また、該脂環式骨格は、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、炭素数1〜10の1価のハロゲン化炭化水素基等の置換基を適宜の位置に有することもできる。
本発明においては、樹脂(A)がその側鎖に脂環式骨格を有することにより、レジストとして、特に放射線に対する透明性およびドライエッチング耐性が優れた感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
樹脂(A)における脂環式骨格を有する基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、4−メトキシシクロヘキシル基等の単環からなる基;ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−メチルアダマンチル基、トリシクロ[ 5.2.1.0 ]デカニル基、カルボキシトリシクロ[ 5.2.1,0 ]デカニル基、カルボキシテトラシクロデカニル基等の多環からなる基を挙げることができる。
これらの脂環式骨格を有する基のうち、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−メチルアダマンチル基、トリシクロ[ 5.2.1.0 ]デカニル基、カルボキシトリシクロ[ 5.2.1,0 ]デカニル基、カルボキシテトラシクロデカニル基等が好ましい。
また、前記1−置換エチル基としては、例えば、1−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エチルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、1−n−プロポキシカルボニルエチル基、1−イソプロポキシカルボニルエチル基、1−n−ブトキシカルボニルエチル基、1−t−ブトキシカルボニルエチル基等を挙げることができる。 また、前記1−分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
また、前記ゲルミル基としては、例えば、トリメチルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、メチルジエチルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、イソプロピルジメチルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル基、トリイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチルゲルミル基、メチルジ−t−ブチルゲルミル基、トリ−t−ブチルゲルミル基、フェニルジメチルゲルミル基、メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基等を挙げることができる。
また、前記アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル基、メシル基等を挙げることができる。
これらの酸開裂性基(ii)のうち、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、メチルテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、メチルテトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等が好ましい。
(イ)側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物を、場合により他の重合性不飽和化合物とともに、(共)重合する方法、
(ロ)予め製造したカルボキシル基含有アルカリ可溶性樹脂の該カルボキシル基に、1種以上の脂環式骨格を有する基を導入する方法
等により製造することができる。
(イ−1)前記(イ)の方法で、側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物として、酸開裂性基(i) 自体が該脂環式骨格を有する基である化合物を使用する方法、
(イ−2)前記(イ)の方法で、他の重合性不飽和化合物として酸開裂性基(i)を含有する化合物を使用する方法、
(ロ−1)前記(ロ)の方法で、カルボキシル基含有アルカリ可溶性樹脂の該カルボキシル基に、酸開裂性基(i)を同時に導入する方法
のほか、
(ハ)側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物とカルボキシル基含有重合性不飽和化合物との共重合体中の該カルボキシル基に、1種以上の酸開裂性基(i) を導入する方法
等により製造することができる。
前記(イ)の方法において、側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロデカニル等を挙げることができる。
これらの側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物のうち、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロデカニル等が好ましい。
これらの他の重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらの酸開裂性基(i) 自体が脂環式骨格を有する基である酸開裂性基(i) 含有重合性不飽和化合物うち、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキセニル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル等が好ましい。
前記酸開裂性基(i) 自体が脂環式骨格を有する基である酸開裂性基(i) 含有重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらの酸開裂性基(i) を含有する他の重合性不飽和化合物のうち、(メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフラニル、(メタ)アクリル酸2−オキソシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチル等が好ましい。
前記酸開裂性基(i) を含有する他の重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(ロ)の方法において、カルボキシル基含有重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(ハ)の方法において、側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物としては、前記(イ)の方法で挙げたものと同様の化合物が好ましく、また、カルボキシル基含有重合性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等が好ましい。
(ハ)の方法において、側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物およびカルボキシル基含有重合性不飽和化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記他の重合性不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸エステル;α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物のほか、前記した側鎖に脂環式骨格を有する重合性不飽和化合物、酸開裂性基(i) 自体が脂環式骨格を有する基である酸開裂性基(i) 含有重合性不飽和化合物、酸開裂性基(i) (但し、脂環式骨格を有する基を除く。)含有重合性不飽和化合物等を適宜選択して使用することができる。
これらの他の重合性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸t−ブチル/(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニル/(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸イソボルニル/(メタ)アクリル酸3−オキソシクロヘキシル/(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル/(メタ)アクリル酸t−ブチル/(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル/(メタ)アクリル酸t−ブトキシカルボニル/(メタ)アクリル酸共重合体、
等を挙げることができる。
本発明において、樹脂(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
この場合、樹脂中の残留ハロゲン含有量を3ppm以下、特に2ppm以下とし、また残留金属含有量を300ppb以下、特に100ppb以下とすることが好ましく、特に残留ハロゲン含有量を3ppm以下、特に2ppm以下とし、かつ残留金属含有量を300ppb以下、特に100ppb以下とすることが好ましい。これらの不純物含有量を前記値以下とすることにより、感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等がさらに改善される。
樹脂中の不純物を低減する方法としては、残留ハロゲンの場合、十分水洗して除去する方法を挙げることができ、また残留金属の場合、樹脂溶液の純水による洗浄あるいは液々抽出、樹脂溶液の純水による洗浄あるいは液々抽出と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等の方法を挙げることができる。
本発明における化合物(B)は、前記樹脂(A)が酸開裂性基を含有しない場合は、酸開裂性基を含有しなければならない。
一般式(1)において、R1 およびR2 の酸開裂性基としては、例えば、前記酸開裂性基(i) と同様の基を挙げることができる。
ArFエキシマレーザーに対して好適な化合物(B)としては、例えば、
アダマンタンカルボン酸t−ブチル、アダマンタンカルボン酸テトラヒドロピラニル、アダマンタンカルボン酸3−オキソシクロヘキシル、アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、アダマンチル酢酸t−ブチル、アダマンチル酢酸テトラヒドロピラニル、アダマンチル酢酸3−オキソシクロヘキシル、アダマンチル酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、トリシクロデカニルカルボン酸t−ブチル、トリシクロデカニルカルボン酸テトラヒドロピラニル、トリシクロデカニルカルボン酸3−オキソシクロヘキシル、トリシクロデカニルカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、トリシクロデカニルジカルボン酸ジ−t−ブチル、トリシクロデカニルジカルボン酸ジテトラヒドロピラニル、トリシクロデカニルジカルボン酸ジ−3−オキソシクロヘキシル、トリシクロデカニルジカルボン酸ジ−t−ブトキシカルボニルメチル、コリック酸t−ブチル、コリック酸テトラヒドロピラニル、コリック酸3−オキソシクロヘキシル、コリック酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸t−ブチル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、ジヒドロコール酸t−ブチル、ジヒドロコール酸テトラヒドロピラニル、ジヒドロコール酸3−オキソシクロヘキシル、ジヒドロコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン、2−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン、1−カルボ−t−ブトキシメトキシナフタレン、2−カルボ−t−ブトキシメトキシナフタレン等を挙げることができる。
本発明において、化合物(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに、本発明における(C)成分は、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(C)」という。)からなる。
酸発生剤(C)は、露光により発生した酸の作用によって、樹脂(A)、あるいは化合物(B)中に存在する酸開裂性基を開裂させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。 このような酸発生剤(C)としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。
これらの酸発生剤(C)の例としては、下記のものを挙げることができる。
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩(テトラヒドロチオフェニウム塩を含む。)、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
好ましいオニウム塩の具体例としては、
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンゼンメチルスルホニウムトルエンスルホネート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(4−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
等を挙げることができる。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
好ましいハロゲン含有化合物の具体例としては、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物
ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。
好ましいジアゾケトンの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒドロベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
好ましいスルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物
スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
好ましいスルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリストリフルオロメタンスルホネート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[ 2.2.1 ]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシイミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
本発明において、酸発生剤(C)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤(C)から発生する酸に対してルイス塩基として作用する化合物(以下、「ルイス塩基添加剤」という。)を配合することにより、レジストパターンの側壁の垂直性をより効果的に改善することができる。
このようなルイス塩基添加剤としては、例えば、含窒素塩基性化合物やその塩類、カルボン酸類、アルコール類等を挙げることができるが、含窒素塩基性化合物が好ましい。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ルイス塩基添加剤の配合量は、酸発生剤(C)1モルに対して、通常、1モル以下、好ましくは0.05〜1モルである。この場合、ルイス塩基添加剤の配合量が1モルを超えると、レジストとしての感度が低下する傾向がある。
このような添加剤としては、例えば、塗布性、現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を挙げることができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社油脂化学工業製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG710,サーフロンSー382,同SCー101,同SCー102,同SCー103,同SCー104,同SCー105,同SCー106(旭硝子製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の配合量は、樹脂(A)と化合物(B)と酸発生剤(C)との合計100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
また、前記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、通常、その使用に際して、全固形分濃度が、例えば5〜50重量%、好ましくは10〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状ケトン類;
シクロペンタノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状ケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノi−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノsec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類のほか、
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型ポジ型レジストとして有用である。 前記化学増幅型ポジ型レジストにおいては、露光により酸発生剤(C)から発生した酸の作用によって、樹脂(A)、あるいは化合物(B)中の酸開裂性基が、例えば、
(ニ)アルコキシカルボニル基が開裂してカルボキシル基に変換される反応、
(ホ) アルキルカルボニルオキシ基が開裂して水酸基に変換される反応、
(ヘ)シアノ基が開裂してカルボキシル基に変換される反応、
(ト)酸無水物基が開裂してカルボキシル基に変換される反応
等を生起し、その結果レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「露光後ベーク」という。)を行うことが好ましい。この露光後ベークにより、前記(ニ)〜(ト)等の反応が円滑に進行する。露光後ベークの加熱条件は、組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特許文献3等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特許文献4等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、露光されたレジスト被膜を現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
前記有機溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶剤の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶剤の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下し、露光部の現像残りが著しくなり、好ましくない。
また、アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
なお、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行った。
Mw:
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
放射線透過率:
組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートした乾燥膜厚1.0μmの被膜について、波長193nmにおける吸光度から、放射線透過率を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
組成物溶液を石英ガラス上にスピンコートした乾燥膜厚1.0μmの被膜に対して、ドライエッチング装置(日電アネルバ社製、DEM451)を用い、エッチングガスをCF4 とし、ガス流量30sccm、圧力5Pa、出力100Wの条件でドライエッチングを行い、エッチング速度を測定して、クレゾールノボラック樹脂からなる被膜のエッチング速度に対する相対値により、相対エッチング速度を評価した。エッチング速度の小さいほど、ドライエッチング耐性に優れることを意味する。
パターン形状:
線幅0.30μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法L1 と上下辺寸法L2 とを走査型電子顕微鏡により測定し、
0.85≦L2 /L1 ≦1を満足し、かつパターン形状が裾を引いていない場合を、パターン形状が良好であるとした。
組成物をシリコーンウエハー上にスピンコートしたのち、表2に示す温度に保持したホットプレート上で90秒間プレベークを行って、膜厚0.5μmのレジスト被膜を形成した。このレジスト被膜に、(株)ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.55、露光波長193nm)により、マスクパターンを介して露光した。次いで、表2に示す温度に保持したホットプレート上で90秒間露光後ベークを行ったのち、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で1分間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型レジストパターンを形成した。その際、線幅0.30μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
解像度:
最適露光量で露光したときに解像される最小のレジストパターンの寸法を解像度とした。
シリコンウエハー上に形成したレジスト被膜に露光したのち、直ちに露光後ベークを行い、次いでアルカリ現像液で現像し、水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成したとき、0.25μm×0.25μmの方形のレチクルを用いて断面が円形に形成されるコンタクトホールの直径が0.25μmとなる露光量を求め、この露光量で露光したときに解像されるコンタクトホールの最小直径(μm)を、コンタクトホールの解像度とした。
攪拌機、還流冷却器および三方コックを備えたセパラブルフラスコに、窒素気流下で、アクリル酸トリシクロデカニル60部、アクリル酸テトラヒドロピラニル35部、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル11部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、t−ドデシルメルカプタン3部およびジメトキシエタン250部を仕込み、75℃で6時間重合した。その後、得られた樹脂をn−ヘキサンより再沈凝固させ、凝固した樹脂をろ別したのち、真空乾燥して、下記各式で表される繰返し単位からなり、Mwが11,000のランダム共重合体(収率90%)を得た。この共重合体を、樹脂(A-1) とする。
合成例1で用いたセパラブルフラスコに、窒素気流下で、メタクリル酸トリシクロデカニル30部、メタクリル酸テトラヒドロピラニル40部、メタクリル酸シクロペンチル30部、アゾビスイソブチロニトリル2部、t−ドデシルメルカプタン3部およびジメトキシエタン250部を仕込み、75℃で6時間重合した。その後、得られた樹脂をn−ヘキサンより再沈凝固させ、凝固した樹脂をろ別したのち、真空乾燥して、下記各式で表される繰り返し単位からなり、Mwが11,000のランダム共重合体(収率90%)を得た。この共重合体を、樹脂(A-2) とする。
合成例1で用いたセパラブルフラスコに、窒素気流下で、メタクリル酸トリシクロデカニル30部、メタクリル酸テトラヒドロピラニル40部、メタクリル酸30部、アゾビスイソブチロニトリル2部、t−ドデシルメルカプタン3部およびジメトキシエタン250部を仕込み、75℃で6時間重合した。その後、得られた樹脂をn−ヘキサンより再沈凝固させ、凝固した樹脂をろ別したのち、真空乾燥して、下記各式で表される繰り返し単位からなり、Mwが13,000のランダム共重合体(収率95%)を得た。この共重合体を、樹脂(a-1) とする。
合成例1で用いたセパラブルフラスコに、テトラヒドロフラン200部と蒸留水200部を仕込んだのち、リトコール酸100部、α−ブロモ酢酸t−ブチル57部および炭酸カリウム40部を溶解させ、窒素気流下で18時間還流しつつ反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル400部と蒸留水400部を加えて、水層を分離したのち、有機層を水酸化カリウムの10%水溶液で2回洗浄して、未反応のリトコール酸を除去した。次いで、反応生成物を蒸留水で3回洗浄し、溶剤等を留去したのち、真空乾燥して、白色固体を得た。
この固体は、NMR測定により、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル(収率96%)であると同定された。この化合物を、化合物(B-1) とする。
合成例1で用いたセパラブルフラスコに、ジオキサン200部を仕込んだのち、アダマンタンカルボン酸100部、ジヒドロピラン140部およびピリジニウムp−トルエンスルホネート2部を溶解させ、10℃で48時間攪拌しつつ反応させた。その後、炭酸カリウムの5%水溶液400部と酢酸エチル400部を加え、水層を分離して、有機層を3回水洗したのち、溶剤等を留去して、無色オイル状のアダマンタンカルボン酸テトラヒドロピラニル(収率90%)を得た。この化合物を、化合物(B-2) とする。
表1に示す各成分からなる組成物溶液を用いて形成した被膜について、放射線透過率および相対エッチング速度を評価した。
評価結果を、表1に示す。
表2に示す各成分からなる組成物溶液を用いてレジストパターンを形成して、パターン形状、感度、解像度およびコンタクトホールの解像度を評価した。
評価結果を、表3に示す。
(C-2) :シクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタ ンスルホネート
(D-1) :シクロヘキサノン
(D-2) :2−ヘプタノン
(E-1) :トリn−ブチルアミン
(E-2) :ニコチン酸アミド
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