JP2005017813A - 写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示方法を改善することができる写真自動販売機を提供する。
【解決手段】写真自動販売機は、カメラ21からのライブ画像を表示するモニタ22、ディスプレイ、および背面ディスプレイを備える。それらの表示装置として、有機EL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイが採用されている。モニタ22は、ユーザが左右から見ても歪んだ像とならないようにその左右部分がユーザA〜Cが立つ側とは反対方向に曲げられている。カメラ21により得られた画像を鏡像処理し、モニタ22にリアルタイムに表示することで、それぞれのユーザA〜Cは、モニタ22の表示面であって自分の写っているの部分の面を、視線の方向とは略直角にすることができ、歪みの少ない自分の画像を見ることが可能となる。
【選択図】 図4
【解決手段】写真自動販売機は、カメラ21からのライブ画像を表示するモニタ22、ディスプレイ、および背面ディスプレイを備える。それらの表示装置として、有機EL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイが採用されている。モニタ22は、ユーザが左右から見ても歪んだ像とならないようにその左右部分がユーザA〜Cが立つ側とは反対方向に曲げられている。カメラ21により得られた画像を鏡像処理し、モニタ22にリアルタイムに表示することで、それぞれのユーザA〜Cは、モニタ22の表示面であって自分の写っているの部分の面を、視線の方向とは略直角にすることができ、歪みの少ない自分の画像を見ることが可能となる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置に関し、特に、表示を効果的に行なうことができる写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、対価の受領を確認して被写体の撮影画像を入力し、入力画像を印刷して提供する写真自動販売機が知られている。
【0003】
従来の写真自動販売機においては、画像などを表示するための表示装置として以下の部材が用いられている。
【0004】
(イ) ライブモニタ
これは、カメラにより撮影される映像が、リアルタイムで表示されるディスプレイである。
【0005】
(ロ) 撮影画面
これは、デモ画面、撮影中の操作手順、撮影により得られた画像、ユーザへのアナウンス、テストモードにおける画面などを表示するディスプレイである。
【0006】
(ハ) 編集画面
これは、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付けるタブレットディスプレイなどである。
【0007】
(ニ) 撮影背面
これは、撮影時、被写体のバックに多様な映像を表示するディスプレイである。これに代えて、撮影時に使用する背景カーテンや、背景パネルなどが撮影背面となることもある。
【0008】
(ホ) 外部表示
これは、利用者のプライバシー保護または外部光の遮断のために用いるサイドカーテン、商品名や商品内容などを表したディスプレイまたはポスターなどである。
【0009】
なお、以上本願に係る発明についての従来の技術を、出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人の記憶する範囲において、本願の出願前までに先行技術文献情報として開示すべき情報を出願人は有しておらず、かつ、本願に先行する出願人自身の特許出願等についても認識していない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の表示装置を有する従来の写真自動販売機においては以下のような問題があった。
【0011】
(1) 全般的な問題
(1−1) 写真自動販売機の高機能化、大型化により、筐体製造原価が高価になっている。また、消費電力が多くなり、設置店での電源の電圧降下や容量不足が問題となっている。
【0012】
(1−2) 写真自動販売機の大型化による重量が増え、運搬時に、軽量なものに比べて衝撃を受け易く、耐震性が弱いため、納品時に破損などが生じることがある。
【0013】
(1−3) 写真自動販売機の装置内は熱源が多く、大掛りな熱対策が必要である。設置する店舗によっては、装置を冷暖房付近に設置したり、状況に応じて冷暖房を強くしたりする場合がある。表示装置に液晶を用いた場合、使用温度範囲が狭いため、低温だと応答速度が鈍り、高温だと適切な反応をしなくなることがある。または、全く機能しなくなる可能性もある。
【0014】
(1−4) また、液晶などの表示装置を加工することは難しく、意匠的に独自の表示画面が制作できないという問題がある。さらに、画質が悪く、輝度、コントラスト共にレンジが狭く、表現力が劣っている上、実際に写真出力の結果が想像しにくいという問題がある。
【0015】
(2) ライブモニタ、撮影画面、落書画面での共通課題
(2−1) 液晶などを用いた場合、見る角度により、写真、映像の見え方(明るさや色合いなど)が均一でないため、問題がある。とくに写真自動販売機では、数人が並んで1つの画面を見ることが多いが、このとき、見る者によって画像の見え方が異なり、利用者同士の意見が合わないことがある。また、見る角度によっては画像が全く見えなくなることがある。
【0016】
(2−2) 画面の大型化が難しいという問題がある。
(3) ライブモニタでの課題
液晶などを表示装置に用いたとき、ユーザが動くと残像が残り、ユーザがポーズを合わせ難く、また不快な気持ちを与えることがある。
【0017】
(4) 落書画面での課題
限られた画面の大きさおよび形により、2人程度までしか落書ができないという問題がある。
【0018】
(5) 撮影背面での課題
(5−1) 写真自動販売機の筐体重量の増加および大型化を防ぐため、撮影背面を複数設けることができず、複数設けたとしても、その変更などにユーザの手間や時間がかかってしまうという問題がある。
【0019】
(5−2) 前面から来た照明光が反射してカメラに撮影されてしまうことがある。また、前面からの照明光で映像が消えてしまうことがあり、消えなくても、黒のコントラストが非常に弱くなり、薄い絵になるという問題がある。
【0020】
(6) 外部表示での課題
写真自動販売機の需要サイクルが短いため、定期的にバージョンアップを行ったり、新商品などを開発することとなるが、その度に、写真自動販売機の外壁に設けられた、商品名や商品内容などを表したカーテンやポスターなども、作成し直し、さらに、各店舗に運搬して設置しなければならない。このため手間や時間がかかるという問題がある。また、ユーザにより満足のいく写真自動販売機を提供するために高機能化が進み、操作方法および商品説明など、表示する内容もますます増え、表現力に劣る印刷物ではユーザに分かり易く表示することが難しいという問題がある。
【0021】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、表示方法を改善することができる写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイ、撮影手段により得られた画像に対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、撮影手段により撮影が行なわれるときに被写体の背景となる映像を表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0023】
この発明の他の局面に従うと、画像編集装置は、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データに対して画像編集を行なう編集手段と、入力された画像データを表示するディスプレイ、入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0024】
この発明の他の局面に従うと、画像プリント装置は、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データをプリントするプリント手段と、入力された画像データを表示するディスプレイ、入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0025】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、撮影により得られた画像に対して鏡像処理を行なう画像処理手段と、処理された画像を表示する有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、ディスプレイは凸面を形成するように曲げられていることを特徴とする。
【0026】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を照明する照明手段と、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影が行なわれるときに被写体の背景となる映像を表示するための有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、ディスプレイは、照明手段からの光の反射が撮影手段による撮影画像に写り込まないように曲げられていることを特徴とする。
【0027】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイとを備え、ディスプレイは透過性を有し、撮影手段は、ディスプレイを介して被写体を撮影する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0029】
図1は、本実施の形態における写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。写真自動販売機は、大きく分けて撮影操作を行なう側の面と、撮影後の画像にいわゆるお絵描き(または落書き)と言われる、画像や文字の入力であるお絵描き操作を行なう側の面とを対にして備えており、図1は、撮影操作を行なう面から写真自動販売機を見たときの外観の具体例を示す図である。
【0030】
本実施の形態における写真自動販売機は、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)101やプリンタ12、制御部102(基板)(共に図3参照)などの各種機器類を収める筐体1と、筐体1と共に撮影ブース4(図2参照)を形成するパネルとフレーム材とを含む。図1においては、説明のために、パネルとフレーム材とを外した状態である筐体1の撮影操作側が示されている。
【0031】
このような写真自動販売機において、被写体であるユーザは、筐体1、パネルおよびフレーム材にて構成される撮影スペースである撮影ブース4内に入り、筐体1に相対する向きで撮影を行なう。なお、以降の説明において、便宜上、筐体1の撮影操作側の面を正面とし、お絵描き操作側の面を背面とする。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ(人)であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザに限定されず、その他の物体であってもかまわない。また、被写体であるユーザは、1人であってもよいし、複数であってもよい。
【0032】
図1を参照して、写真自動販売機の筐体1の正面には、カメラ21と、カメラ21で撮影された画像やデモ画面、撮影中の操作手順、ユーザへのアナウンスなどを表示するモニタ22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力する図示されないスピーカ23aと、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、前面のメンテナンスなどを行なうためのフロントドア28とが備えられる。
【0033】
また、筐体1のカメラ21の周囲には、蛍光灯やフラッシュなどを内蔵し、被写体の照明を行なうための照明ボックス18a〜18cが備えられている。また、筐体1の前面には、ユーザからの操作を入力する操作ボタン51が備えられている。
【0034】
モニタ22は、当該写真自動販売機で実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示する。ユーザは、操作ボタン51を押下して選択を行なう。操作ボタン51は、図1に示されるように、上下に選択肢の選択を移動させるカーソルボタンと、当該選択を決定する決定ボタンと、当該決定をキャンセルするキャンセルボタンとを含んで構成される。また、操作ボタン51に同じ機能を備える複数のボタンが含まれる場合、たとえば図1に示されるように上下に移動させるカーソルボタンが複数組ある場合、それらは複数のユーザから同時に操作入力を受付けるものであってもよいし、モニタ22の右側に表示している選択肢についての選択を右側の組の操作ボタンから受付けて、左側に表示している選択肢についての選択を左側の組の操作ボタンから受付けてもよい。
【0035】
カメラ21で撮影された画像はリアルタイムにモニタ22に表示され、これによりユーザは撮影により得られる画像を確認することができる。
【0036】
カメラ21としては、一般にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、PC101(図3参照)から指示される。
【0037】
さらに、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口などが備えられていることが好ましい。なお、このようなファンは、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍などの他の場所に備えられても、また複数備えられてもかまわない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
【0038】
また、撮影ブース4を構成する図示されないパネルが木製である場合には、パネルは左側面、右側面、背面、および天井面などに大きく分割される。さらに、背面のパネルは大きいことから、上下または左右に2枚に分割されている場合がある。また、撮影ブース4の内部となるパネルの内面は、照明の反射による間接光を得ることを目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたいときは黒色、クロマキー合成を行なう目的のときは青色などの色彩が施される。すなわち、パネルの内面の色は、写真自動販売機においてどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネルは、布またはビニール材などで代替することもでき、その場合には、フレーム材にたるみなく張られた状態で固定される。
【0039】
また、撮影ブース4内には図示されない背景カーテンを配備し、撮影時の背景として用いるようにしてもよい。背景の色によって、被写体の写り方、特に色調が変ってくるため、さまざまな色、柄のカーテンを複数枚用意することとしてもよい。また、背景カーテンが備えられていなくても構わない。さらに、背景カーテンは、巻上げ式、引出し方式など、ユーザの手動操作によりセットされてもよいし、操作ボタン51などを操作することで自動でセットされてもよい。また、背景カーテンは、さまざまな種類が配備されることで、撮影における遊びの要素ともなり得る。
【0040】
また、ユーザが撮影ブース4内に出入りできるように写真自動販売機の側面は開けられているが、他の人に撮影している場面を見られたくないなどの利用者の気持ちに配慮するため、また外部光を遮断するためなどの目的で、その側面に図示されないサイドカーテンが備えられている。なお、撮影ブースへの出入りが一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテンが備えられる。また、両側面から出入りできる場合には、両側面にサイドカーテンが備えられていてもよい。ユーザは、撮影を行なう際には、このサイドカーテンを開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテンを閉める。なお、サイドカーテンの裏面(撮影ブース4の内側)の色などは、背景カーテンやパネル内面と同様の理由で適宜選ばれる。
【0041】
写真自動販売機の側面には、商品名、商品の内容、装置の取扱説明、広告などを表示するための外部ディスプレイ(外部表示部)55a,55bが設けられている。
【0042】
次に、図2に、写真自動販売機を筐体1の背面(お絵描き操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す。
【0043】
図2を参照して、写真自動販売機の筐体1の背面には、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付けるディスプレイ13と、画像入力を行なうためのタッチペン14と、ユーザに対し音楽や操作方法の説明などを音声で出力するスピーカ23bとが備えられる。
【0044】
ディスプレイ13は撮影後の画像を表示する。また、ユーザより、撮影により得られた画像に対してタッチペン14を用いた編集入力(落書き)を受付ける。
【0045】
タッチペン14は、ペン形状の入力装置であって、ディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレームなどの画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タッチペン14は、写真自動販売機に1本備えられていてもよいし、図2に示されるように複数備えられ、同時に複数のユーザからの入力操作を可能にしてもよい。
【0046】
さらに図2を参照して、写真自動販売機の筐体1の側面には、箱型の形状を奏したプリント取出口9が備えられる。筐体1の内部にはプリンタ12が備えられ、プリンタ12でプリントされた写真は排出され、ここに落とされる。
【0047】
プリント取出口9は、そこに落とされた写真が、ユーザが手にするまで地面に落ちないなどの作用を奏するものであればその形状は限定されない。たとえば、筐体1の内部方向に窪んだ箱状の空間と筐体1の側面に沿う方向に取付けられた蓋とで形成されていてもよい。なお、プリント取出口9付近には、印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11が備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、印刷中、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラーなどのエラーが発生していることを通知する。
【0048】
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチックなどの印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)などのプリンタが一般的に用いられる。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
【0049】
撮影ブース4のカメラ21が備えられる面と対峙する面には、撮影時に背景画面を表示するための背面ディスプレイ57が備えられている。
【0050】
次に、図3に、本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図を示し、写真自動販売機の機能について説明する。
【0051】
図3を参照して、写真自動販売機は、当該写真自動販売機を動作させるためのPC101と、基板から構成され動作中のPC101からの指示を受付けて、接続されている各種装置を制御する制御部102とを備える。
【0052】
上述のPC101は、PC101の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像、撮影画像に対して入力した編集画像、およびその他の各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、カメラ21、プリンタ12、ディスプレイ13、およびモニタ22などの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含んで構成され、記憶装置に記憶されているプログラムを読出して実行することで、カメラ21での撮影、プリンタ12での印刷、ディスプレイ13とタッチペン14とで構成される入力装置100からの検出信号の入力、モニタ22での表示、およびサウンドボードを介してスピーカ23での出力を制御する。また、その際、PC101は必要に応じてタイマ25に計時を行なわせ、計時された時間をタイマ25から取得する。なお、PC101は、電源スイッチ29が押され、当該写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、上記プログラムが起動されて動作する。
【0053】
また、写真自動販売機は、電源を必要とするカメラ21、プリンタ12、および照明装置30などの電源系統を制御する電源制御部103を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ29を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりPC101で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)104が電源をバックアップし、PC101や制御部102などに停電信号を送信する。その間に、PC101はプログラムの終了の手続を行ない、プログラムを正常に終了させる。
【0054】
UPS104においては、燃料電池を用いて電源をバックアップするようにしてもよい。
【0055】
上述の制御部102は、サービスパネル105から制御信号を受付ける。サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカ23から出力する音声のボリュームを調整する音量調整つまみ、テストモードを行なうためのテストボタン、および対価を受付けなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタンなどを備えるパネルであって、当該写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。サービスパネル105は、テストボタン、サービスボタンが押下されたことを示す信号を制御部102に送る。逆に、制御部102からの制御信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(たとえばカウンタを1インクリメントする)。また、PC101からサウンドボードを介してスピーカ23に出力された音声信号は、サービスパネル105上の音量調整つまみで調整された音量でスピーカ23から出力される。
【0056】
また、制御部102は、操作ボタン51、サービスパネル105、およびコイン制御部107からの信号を受付けPC101に通知したり、逆に、PC101からの制御信号(指示コマンドなど)によりサービスパネル105、照明装置30、コイン制御部107、印刷中LED10、および印刷エラーLED11を制御したりする。
【0057】
コイン制御部107は、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、制御部102にコインが投入されたことを示す信号を送る。逆に、コイン投入を禁止するときは、コイン制御部107は制御部102からの制御信号により、コインが投入されないようにコイン投入口26をブロックすることができる。あるいは、当該写真自動販売機がコイン投入口26に替わる対価の受付機能を備える場合(たとえば、電子的に対価を受付ける読取装置など)、コイン制御部107は上述の対価の受付機能により受付けた対価の正当性を検出して、対価を受付けたことを示す信号を制御部102に送る。
【0058】
操作ボタン51は、ユーザから受付けた指示内容を指示信号として制御部102に入力する。PC101では、操作ボタン51から指示信号を受付けて、操作内容に応じた処理を実行する。
【0059】
ディスプレイ13はPC101から出力された表示情報を表示すると共に、タッチペン14と対になって入力装置100として機能する。ディスプレイ13とタッチペン14とを含む入力装置100は、上述の電磁誘導方式あるいは静電結合方式を採用した入力装置であって、タッチペン14でタッチされた位置を検出して検出された位置に応じた指示信号をPC101に対して入力する。
【0060】
さらに、プリンタ12は、当該プリンタ12の状態をPC101に通知する。PC101は、その状態に応じて制御部102に信号を送出する。制御部102は、PC101から入力された信号によって、印刷中LED10または印刷エラーLED11を点灯または点滅させる。
【0061】
なお、言うまでもなく、写真自動販売機の形態は図1〜図3に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図3に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図3に記載されている機能の必ずしもすべてが備えられていなくても構わない。たとえば、プリンタ12は写真自動販売機に含まれていなくてもよく、その場合、写真自動販売機は、LANなどの専用回線や無線通信などを介して印刷制御信号をプリンタ12に出力するものとする。
【0062】
上述のように、タッチペン14とディスプレイ13とは対になって、当該写真自動販売機に対して情報を入力するための入力装置100を構成する。すなわち、タッチペン14でディスプレイ13上のある位置をタッチすることで、その位置に応じた情報を入力することができる。
【0063】
また、写真自動販売機の側面に設けられる外部ディスプレイ55と、背面ディスプレイ57とは共に、PC101に接続され、PC101からの信号に基づき、画像を表示する。
【0064】
本発明の実施の形態の一つにおける写真自動販売機は、モニタ22、ディスプレイ13、外部ディスプレイ55、背面ディスプレイ57の少なくとも一つ(好ましくは全て)に、表示装置として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイを採用している。
【0065】
図4は、モニタ22を上方向から見た状態を示す図である。
図を参照してモニタ22は、ユーザが左右から見ても歪んだ像とならないようにその左右部分がユーザA〜Cが立つ側とは反対方向に曲げられている。カメラ21により得られた画像をPC101で鏡像処理し、モニタ22にリアルタイムに表示することで、それぞれのユーザA〜Cは、視線の方向をモニタ22の表示面であって自分の写っている部分の面とは略垂直にすることができ、歪みの少ない自分の画像を見ることが可能となる。
【0066】
すなわち、図4においては、モニタ22の左部分にユーザAの画像が写り、モニタ22の右部分にユーザCの画像が写り、モニタ22の中央部分にユーザBの画像が写るため、それぞれのユーザA〜Cの視線方向は、モニタ22の表示面であって自分の写っている部分の面に対して略垂直となるのである。
【0067】
これに対して、図5に示されるように、従来の技術によるとモニタ22’の表示面が平面で構成されていたため、その正面に立つユーザBだけは、正面からモニタ22を見ることができるため歪みのない画像を見ることができるが、ユーザBの左右の位置に立つユーザA,Cは斜めからモニタ22’を見ることとなるため、画像が歪むこととなる。このような問題を、図4に示される本実施の形態においては防止することができる。
【0068】
図6は、背面ディスプレイ57を上方向から見た状態を示す図である。
図を参照して、背面ディスプレイ57は、フラッシュなどの照明30a,30bの光が背景に写り込まないように、その左右の端部が照明30a,30bの存在する方向とは逆方向に曲げられている。これにより、点線で示されるように照明30a,30bの光をカメラ21方向に反射させずに左右方向に逃がすことができるようになるため、不必要な光が写真に写りこむことを防止することができる。
【0069】
これに対して、図7に示されるように、従来の技術によると背面ディスプレイ57’の表示面が平面で構成されていたため、背面ディスプレイ57’で反射した照明30a,30bの光がカメラ21に写りこむこととなる。このような問題を、図6に示された本実施の形態においては防止することができる。
【0070】
また、図6に示されるように、背面ディスプレイ57を曲げることによって、背面ディスプレイ57の横幅W1を平面にした場合(図7のW2)と比べて狭くすることができ、これにより、装置全体を小型化することができる。
【0071】
なお、モニタ22または背面ディスプレイ57の曲げ方は、その端部のみを曲げるようにしてもよいし、全体的に曲率を持たせて曲げるようにしてもよい。
【0072】
図8は、図1〜3に示される写真自動販売機の変形例を説明するための図である。図8においては、写真自動販売機の筐体1の正面部分を中央で縦に切断した場合の断面が記載されている。
【0073】
図に示されるように、モニタ22は、透明部材により形成される有機ELディスプレイで構成されており、その透明部材の後ろにカメラ21が備えられている。カメラ21は、透過性を有するモニタ22を介して被写体を撮影する。これにより、被写体はモニタ22を見ながら、その目線をカメラ21に向けたまま撮影を行なうことができ、より自分の意図した写真を撮影することができるようになる。なお、ディスプレイ22の画像がカメラ21に写り込まないようにするために、カメラ21の光軸方向の部分のみにおいては、モニタ22に画像を表示させないようにしてもよい。また、モニタ22のその部分に穴をあけ、そこにカメラ21を取付けるようにしてもよい。
【0074】
さらに、ユーザからの指示により、または自動的に駆動部21aによりカメラ21を上下、左右に動かしたり、ズーム機能を有効とするようにしてもよい。
【0075】
なお、本実施の形態においては、写真自動販売機を例として説明を行ったが、写真を撮影せずに画像の編集を行なう画像編集装置や、画像プリント装置においても本願発明を適用することができる。
【0076】
以上のようにして構成された装置には、以下のような効果がある。
(A) 液晶表示装置のように、何種類ものフィルターを使ったり、光拡散板を使ったり、液晶注入に時間をかけたり、バックライトまたはフロントライトを使うデバイスを用いる必要がなくなり、表示装置の部品の点数を液晶表示装置を用いた場合の3分の1くらいで済ませることができる。これにより、コストを安くすることができる。
【0077】
(B) 液晶表示装置のように、常にバックライトまたはフロントライトを用いて全面に光を照射し続ける必要がなく、表示装置の必要な画素のみを光らせることができる。
【0078】
(C) 外部からの振動が強く、大型化による重量が増えても衝撃を受け難い装置構成とすることができる。また、持ち運びが便利になり、重量があるものに比べて、運搬時の破損が少なくなる。
【0079】
(D) 熱伝導性が低く、使用温度範囲が広い写真自動販売機を作成することができる。
【0080】
(E) 表示装置を湾曲させたり、変形させることができ、設置場所の制約がなくなる。
【0081】
(F) 表示される画質、輝度、コントラスト共に良い写真撮影装置を作成することができる。
【0082】
(G) 消費電力を低下させることができるため、装置設置店舗などでの電源の電圧降下や容量不足を防ぐことができる。
【0083】
(H) −40℃〜100℃程度の動作温度が期待されるため、低温による応答速度の純りや、高温による適切な反応をしなくなることを防ぐことができる。
【0084】
(I) 表示装置を変形などさせることが可能であるため、独自の形状の表示画面を作り上げることができ、ユーザの目を引き付けることができる。
【0085】
(J) 画質がよく、表現力が豊かになるため、実際に写真出力の結果が想像し易くなる。
【0086】
(K) また、ライブモニタとして有機ELディスプレイを用いることで、見る角度によらず鮮明に表示を行うことができる。また、ユーザにとって見やすいようにライブモニタを湾曲させることもできる。
【0087】
(L) 液晶の1000倍以上の応答スピードを持たせることができるため、迅速に表示内容を変化させることができ、ユーザにとって操作性のよい写真自動販売機を提供することができる。
【0088】
(M) 表示装置を大型化(最大60〜100インチ程度)することができる。
【0089】
(N) 映像の見え方(明るさや色合いなど)が見る場所によって異なるといった問題点を解消でき、様々な角度から同じ見え方で画像を表示することができるようになるため、複数の者で写真撮影装置を使用する場合においても、全員が同様の画像を見ることができる。
【0090】
(O) 表示の応答性を迅速にすることができるため、ライブ映像に合わせて落書き(スタンプ画像などの編集画像の移動など)をさせるなどの遊び方を提供することができる。
【0091】
(P) 背面ディスプレイを動画映像やページ送り式にして、複数撮影背景画像を設けることができる。これにより、ユーザの撮影背景選択の手間を減少させることができ、その時間をかけることを防ぐことができる。また、複数撮影背景画像を設けることにより、ユーザの飽きをこなくさせることができる。
【0092】
(Q) 背面ディスプレイを湾曲にさせることで、カメラからのフラッシュなどの照明光が表示装置に入射しても、その反射光が直接カメラに入るのを防ぐことができ、映像が消えることもなくなる。特に表示装置の黒のコントラストが薄くならない。
【0093】
(R) また、従来のバックライトを必要とする液晶表示装置に比べて、有機ELディスプレイでは黒色のコントラストが高く、そのため、上述の照明光が表示装置に入射しても、映像が薄くなる(白くなる)程度が改善され、撮影画像中の被写体に写り込んだ背景画像がより鮮明となる効果がある。
【0094】
(S) さらに、背面ディスプレイを湾曲させることで、大型化する写真プリント提供装置を省スペース化できる。
【0095】
(T) また、表示装置を外部表示用に用い、動画映像やページ送りにより画像を表示させることとしてもよい。このとき、表示装置とPCとを無線通信により接続し、外部から内部へ操作信号を送ることができる。または、その逆方向に操作信号を送るようにしてもよい。動画映像などを用いると、ユーザの目を引くことができ、新商品および商品のバージョンアップ時などの、新デザインおよび変更、修正などにおいては、動画映像を変更するだけでよい。さらに、デザインなどをCD−ROMなどに記録させて、運搬し、インストールするだけでよいため、店舗への設置および運搬の時間や手間を必要としない。さらに、ユーザに分かり易く全ての商品内容を伝えることができる。また、操作方法および商品内容の説明などを、ページ形式にすることにより、ユーザ自らパネルを操作し、自分に合った撮影コース、編集ツールを探し出すことができる。さらに、表示装置とPCとを無線通信することにより、様々な遊び方を提供することができる。
【0096】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真自動販売機を筐体1の正面(撮影操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す図である。
【図2】写真自動販売機を筐体1の背面(お絵描き操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す図である。
【図3】写真自動販売機の機能ブロック図である。
【図4】モニタ22を上方向から見た状態を示す図である。
【図5】従来の技術によるモニタ22’の表示面を示す図である。
【図6】背面ディスプレイ57を上方向から見た状態を示す図である。
【図7】従来の技術による背面ディスプレイ57’の表示面を示す図である。
【図8】図1〜3に示される写真自動販売機の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 筐体、4 撮影ブース、9 プリント取出口、10 印刷中LED、11印刷エラーLED、12 プリンタ、13 ディスプレイ、14 タッチペン、18a,18b,18c 照明ボックス、21 カメラ、22 モニタ、23,23a,23b スピーカ、25 タイマ、26 コイン投入口、28 フロントドア、29 電源スイッチ、30 照明装置、51 操作ボタン、55a,55b 外部ディスプレイ、57 背面ディスプレイ、100 入力装置、101 PC、102 制御部、103 電源制御部、104 UPS、105 サービスパネル、107 コイン制御部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置に関し、特に、表示を効果的に行なうことができる写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、対価の受領を確認して被写体の撮影画像を入力し、入力画像を印刷して提供する写真自動販売機が知られている。
【0003】
従来の写真自動販売機においては、画像などを表示するための表示装置として以下の部材が用いられている。
【0004】
(イ) ライブモニタ
これは、カメラにより撮影される映像が、リアルタイムで表示されるディスプレイである。
【0005】
(ロ) 撮影画面
これは、デモ画面、撮影中の操作手順、撮影により得られた画像、ユーザへのアナウンス、テストモードにおける画面などを表示するディスプレイである。
【0006】
(ハ) 編集画面
これは、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付けるタブレットディスプレイなどである。
【0007】
(ニ) 撮影背面
これは、撮影時、被写体のバックに多様な映像を表示するディスプレイである。これに代えて、撮影時に使用する背景カーテンや、背景パネルなどが撮影背面となることもある。
【0008】
(ホ) 外部表示
これは、利用者のプライバシー保護または外部光の遮断のために用いるサイドカーテン、商品名や商品内容などを表したディスプレイまたはポスターなどである。
【0009】
なお、以上本願に係る発明についての従来の技術を、出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人の記憶する範囲において、本願の出願前までに先行技術文献情報として開示すべき情報を出願人は有しておらず、かつ、本願に先行する出願人自身の特許出願等についても認識していない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の表示装置を有する従来の写真自動販売機においては以下のような問題があった。
【0011】
(1) 全般的な問題
(1−1) 写真自動販売機の高機能化、大型化により、筐体製造原価が高価になっている。また、消費電力が多くなり、設置店での電源の電圧降下や容量不足が問題となっている。
【0012】
(1−2) 写真自動販売機の大型化による重量が増え、運搬時に、軽量なものに比べて衝撃を受け易く、耐震性が弱いため、納品時に破損などが生じることがある。
【0013】
(1−3) 写真自動販売機の装置内は熱源が多く、大掛りな熱対策が必要である。設置する店舗によっては、装置を冷暖房付近に設置したり、状況に応じて冷暖房を強くしたりする場合がある。表示装置に液晶を用いた場合、使用温度範囲が狭いため、低温だと応答速度が鈍り、高温だと適切な反応をしなくなることがある。または、全く機能しなくなる可能性もある。
【0014】
(1−4) また、液晶などの表示装置を加工することは難しく、意匠的に独自の表示画面が制作できないという問題がある。さらに、画質が悪く、輝度、コントラスト共にレンジが狭く、表現力が劣っている上、実際に写真出力の結果が想像しにくいという問題がある。
【0015】
(2) ライブモニタ、撮影画面、落書画面での共通課題
(2−1) 液晶などを用いた場合、見る角度により、写真、映像の見え方(明るさや色合いなど)が均一でないため、問題がある。とくに写真自動販売機では、数人が並んで1つの画面を見ることが多いが、このとき、見る者によって画像の見え方が異なり、利用者同士の意見が合わないことがある。また、見る角度によっては画像が全く見えなくなることがある。
【0016】
(2−2) 画面の大型化が難しいという問題がある。
(3) ライブモニタでの課題
液晶などを表示装置に用いたとき、ユーザが動くと残像が残り、ユーザがポーズを合わせ難く、また不快な気持ちを与えることがある。
【0017】
(4) 落書画面での課題
限られた画面の大きさおよび形により、2人程度までしか落書ができないという問題がある。
【0018】
(5) 撮影背面での課題
(5−1) 写真自動販売機の筐体重量の増加および大型化を防ぐため、撮影背面を複数設けることができず、複数設けたとしても、その変更などにユーザの手間や時間がかかってしまうという問題がある。
【0019】
(5−2) 前面から来た照明光が反射してカメラに撮影されてしまうことがある。また、前面からの照明光で映像が消えてしまうことがあり、消えなくても、黒のコントラストが非常に弱くなり、薄い絵になるという問題がある。
【0020】
(6) 外部表示での課題
写真自動販売機の需要サイクルが短いため、定期的にバージョンアップを行ったり、新商品などを開発することとなるが、その度に、写真自動販売機の外壁に設けられた、商品名や商品内容などを表したカーテンやポスターなども、作成し直し、さらに、各店舗に運搬して設置しなければならない。このため手間や時間がかかるという問題がある。また、ユーザにより満足のいく写真自動販売機を提供するために高機能化が進み、操作方法および商品説明など、表示する内容もますます増え、表現力に劣る印刷物ではユーザに分かり易く表示することが難しいという問題がある。
【0021】
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、表示方法を改善することができる写真撮影装置、画像編集装置、および画像プリント装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイ、撮影手段により得られた画像に対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、撮影手段により撮影が行なわれるときに被写体の背景となる映像を表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0023】
この発明の他の局面に従うと、画像編集装置は、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データに対して画像編集を行なう編集手段と、入力された画像データを表示するディスプレイ、入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0024】
この発明の他の局面に従うと、画像プリント装置は、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データをプリントするプリント手段と、入力された画像データを表示するディスプレイ、入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする。
【0025】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、撮影により得られた画像に対して鏡像処理を行なう画像処理手段と、処理された画像を表示する有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、ディスプレイは凸面を形成するように曲げられていることを特徴とする。
【0026】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を照明する照明手段と、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影が行なわれるときに被写体の背景となる映像を表示するための有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、ディスプレイは、照明手段からの光の反射が撮影手段による撮影画像に写り込まないように曲げられていることを特徴とする。
【0027】
この発明の他の局面に従うと、写真撮影装置は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイとを備え、ディスプレイは透過性を有し、撮影手段は、ディスプレイを介して被写体を撮影する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0029】
図1は、本実施の形態における写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。写真自動販売機は、大きく分けて撮影操作を行なう側の面と、撮影後の画像にいわゆるお絵描き(または落書き)と言われる、画像や文字の入力であるお絵描き操作を行なう側の面とを対にして備えており、図1は、撮影操作を行なう面から写真自動販売機を見たときの外観の具体例を示す図である。
【0030】
本実施の形態における写真自動販売機は、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)101やプリンタ12、制御部102(基板)(共に図3参照)などの各種機器類を収める筐体1と、筐体1と共に撮影ブース4(図2参照)を形成するパネルとフレーム材とを含む。図1においては、説明のために、パネルとフレーム材とを外した状態である筐体1の撮影操作側が示されている。
【0031】
このような写真自動販売機において、被写体であるユーザは、筐体1、パネルおよびフレーム材にて構成される撮影スペースである撮影ブース4内に入り、筐体1に相対する向きで撮影を行なう。なお、以降の説明において、便宜上、筐体1の撮影操作側の面を正面とし、お絵描き操作側の面を背面とする。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ(人)であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザに限定されず、その他の物体であってもかまわない。また、被写体であるユーザは、1人であってもよいし、複数であってもよい。
【0032】
図1を参照して、写真自動販売機の筐体1の正面には、カメラ21と、カメラ21で撮影された画像やデモ画面、撮影中の操作手順、ユーザへのアナウンスなどを表示するモニタ22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力する図示されないスピーカ23aと、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、前面のメンテナンスなどを行なうためのフロントドア28とが備えられる。
【0033】
また、筐体1のカメラ21の周囲には、蛍光灯やフラッシュなどを内蔵し、被写体の照明を行なうための照明ボックス18a〜18cが備えられている。また、筐体1の前面には、ユーザからの操作を入力する操作ボタン51が備えられている。
【0034】
モニタ22は、当該写真自動販売機で実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示する。ユーザは、操作ボタン51を押下して選択を行なう。操作ボタン51は、図1に示されるように、上下に選択肢の選択を移動させるカーソルボタンと、当該選択を決定する決定ボタンと、当該決定をキャンセルするキャンセルボタンとを含んで構成される。また、操作ボタン51に同じ機能を備える複数のボタンが含まれる場合、たとえば図1に示されるように上下に移動させるカーソルボタンが複数組ある場合、それらは複数のユーザから同時に操作入力を受付けるものであってもよいし、モニタ22の右側に表示している選択肢についての選択を右側の組の操作ボタンから受付けて、左側に表示している選択肢についての選択を左側の組の操作ボタンから受付けてもよい。
【0035】
カメラ21で撮影された画像はリアルタイムにモニタ22に表示され、これによりユーザは撮影により得られる画像を確認することができる。
【0036】
カメラ21としては、一般にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、PC101(図3参照)から指示される。
【0037】
さらに、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口などが備えられていることが好ましい。なお、このようなファンは、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍などの他の場所に備えられても、また複数備えられてもかまわない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
【0038】
また、撮影ブース4を構成する図示されないパネルが木製である場合には、パネルは左側面、右側面、背面、および天井面などに大きく分割される。さらに、背面のパネルは大きいことから、上下または左右に2枚に分割されている場合がある。また、撮影ブース4の内部となるパネルの内面は、照明の反射による間接光を得ることを目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたいときは黒色、クロマキー合成を行なう目的のときは青色などの色彩が施される。すなわち、パネルの内面の色は、写真自動販売機においてどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネルは、布またはビニール材などで代替することもでき、その場合には、フレーム材にたるみなく張られた状態で固定される。
【0039】
また、撮影ブース4内には図示されない背景カーテンを配備し、撮影時の背景として用いるようにしてもよい。背景の色によって、被写体の写り方、特に色調が変ってくるため、さまざまな色、柄のカーテンを複数枚用意することとしてもよい。また、背景カーテンが備えられていなくても構わない。さらに、背景カーテンは、巻上げ式、引出し方式など、ユーザの手動操作によりセットされてもよいし、操作ボタン51などを操作することで自動でセットされてもよい。また、背景カーテンは、さまざまな種類が配備されることで、撮影における遊びの要素ともなり得る。
【0040】
また、ユーザが撮影ブース4内に出入りできるように写真自動販売機の側面は開けられているが、他の人に撮影している場面を見られたくないなどの利用者の気持ちに配慮するため、また外部光を遮断するためなどの目的で、その側面に図示されないサイドカーテンが備えられている。なお、撮影ブースへの出入りが一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテンが備えられる。また、両側面から出入りできる場合には、両側面にサイドカーテンが備えられていてもよい。ユーザは、撮影を行なう際には、このサイドカーテンを開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテンを閉める。なお、サイドカーテンの裏面(撮影ブース4の内側)の色などは、背景カーテンやパネル内面と同様の理由で適宜選ばれる。
【0041】
写真自動販売機の側面には、商品名、商品の内容、装置の取扱説明、広告などを表示するための外部ディスプレイ(外部表示部)55a,55bが設けられている。
【0042】
次に、図2に、写真自動販売機を筐体1の背面(お絵描き操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す。
【0043】
図2を参照して、写真自動販売機の筐体1の背面には、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付けるディスプレイ13と、画像入力を行なうためのタッチペン14と、ユーザに対し音楽や操作方法の説明などを音声で出力するスピーカ23bとが備えられる。
【0044】
ディスプレイ13は撮影後の画像を表示する。また、ユーザより、撮影により得られた画像に対してタッチペン14を用いた編集入力(落書き)を受付ける。
【0045】
タッチペン14は、ペン形状の入力装置であって、ディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレームなどの画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タッチペン14は、写真自動販売機に1本備えられていてもよいし、図2に示されるように複数備えられ、同時に複数のユーザからの入力操作を可能にしてもよい。
【0046】
さらに図2を参照して、写真自動販売機の筐体1の側面には、箱型の形状を奏したプリント取出口9が備えられる。筐体1の内部にはプリンタ12が備えられ、プリンタ12でプリントされた写真は排出され、ここに落とされる。
【0047】
プリント取出口9は、そこに落とされた写真が、ユーザが手にするまで地面に落ちないなどの作用を奏するものであればその形状は限定されない。たとえば、筐体1の内部方向に窪んだ箱状の空間と筐体1の側面に沿う方向に取付けられた蓋とで形成されていてもよい。なお、プリント取出口9付近には、印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11が備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、印刷中、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラーなどのエラーが発生していることを通知する。
【0048】
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチックなどの印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)などのプリンタが一般的に用いられる。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
【0049】
撮影ブース4のカメラ21が備えられる面と対峙する面には、撮影時に背景画面を表示するための背面ディスプレイ57が備えられている。
【0050】
次に、図3に、本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図を示し、写真自動販売機の機能について説明する。
【0051】
図3を参照して、写真自動販売機は、当該写真自動販売機を動作させるためのPC101と、基板から構成され動作中のPC101からの指示を受付けて、接続されている各種装置を制御する制御部102とを備える。
【0052】
上述のPC101は、PC101の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像、撮影画像に対して入力した編集画像、およびその他の各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、カメラ21、プリンタ12、ディスプレイ13、およびモニタ22などの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含んで構成され、記憶装置に記憶されているプログラムを読出して実行することで、カメラ21での撮影、プリンタ12での印刷、ディスプレイ13とタッチペン14とで構成される入力装置100からの検出信号の入力、モニタ22での表示、およびサウンドボードを介してスピーカ23での出力を制御する。また、その際、PC101は必要に応じてタイマ25に計時を行なわせ、計時された時間をタイマ25から取得する。なお、PC101は、電源スイッチ29が押され、当該写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、上記プログラムが起動されて動作する。
【0053】
また、写真自動販売機は、電源を必要とするカメラ21、プリンタ12、および照明装置30などの電源系統を制御する電源制御部103を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ29を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりPC101で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)104が電源をバックアップし、PC101や制御部102などに停電信号を送信する。その間に、PC101はプログラムの終了の手続を行ない、プログラムを正常に終了させる。
【0054】
UPS104においては、燃料電池を用いて電源をバックアップするようにしてもよい。
【0055】
上述の制御部102は、サービスパネル105から制御信号を受付ける。サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカ23から出力する音声のボリュームを調整する音量調整つまみ、テストモードを行なうためのテストボタン、および対価を受付けなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタンなどを備えるパネルであって、当該写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。サービスパネル105は、テストボタン、サービスボタンが押下されたことを示す信号を制御部102に送る。逆に、制御部102からの制御信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(たとえばカウンタを1インクリメントする)。また、PC101からサウンドボードを介してスピーカ23に出力された音声信号は、サービスパネル105上の音量調整つまみで調整された音量でスピーカ23から出力される。
【0056】
また、制御部102は、操作ボタン51、サービスパネル105、およびコイン制御部107からの信号を受付けPC101に通知したり、逆に、PC101からの制御信号(指示コマンドなど)によりサービスパネル105、照明装置30、コイン制御部107、印刷中LED10、および印刷エラーLED11を制御したりする。
【0057】
コイン制御部107は、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、制御部102にコインが投入されたことを示す信号を送る。逆に、コイン投入を禁止するときは、コイン制御部107は制御部102からの制御信号により、コインが投入されないようにコイン投入口26をブロックすることができる。あるいは、当該写真自動販売機がコイン投入口26に替わる対価の受付機能を備える場合(たとえば、電子的に対価を受付ける読取装置など)、コイン制御部107は上述の対価の受付機能により受付けた対価の正当性を検出して、対価を受付けたことを示す信号を制御部102に送る。
【0058】
操作ボタン51は、ユーザから受付けた指示内容を指示信号として制御部102に入力する。PC101では、操作ボタン51から指示信号を受付けて、操作内容に応じた処理を実行する。
【0059】
ディスプレイ13はPC101から出力された表示情報を表示すると共に、タッチペン14と対になって入力装置100として機能する。ディスプレイ13とタッチペン14とを含む入力装置100は、上述の電磁誘導方式あるいは静電結合方式を採用した入力装置であって、タッチペン14でタッチされた位置を検出して検出された位置に応じた指示信号をPC101に対して入力する。
【0060】
さらに、プリンタ12は、当該プリンタ12の状態をPC101に通知する。PC101は、その状態に応じて制御部102に信号を送出する。制御部102は、PC101から入力された信号によって、印刷中LED10または印刷エラーLED11を点灯または点滅させる。
【0061】
なお、言うまでもなく、写真自動販売機の形態は図1〜図3に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図3に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図3に記載されている機能の必ずしもすべてが備えられていなくても構わない。たとえば、プリンタ12は写真自動販売機に含まれていなくてもよく、その場合、写真自動販売機は、LANなどの専用回線や無線通信などを介して印刷制御信号をプリンタ12に出力するものとする。
【0062】
上述のように、タッチペン14とディスプレイ13とは対になって、当該写真自動販売機に対して情報を入力するための入力装置100を構成する。すなわち、タッチペン14でディスプレイ13上のある位置をタッチすることで、その位置に応じた情報を入力することができる。
【0063】
また、写真自動販売機の側面に設けられる外部ディスプレイ55と、背面ディスプレイ57とは共に、PC101に接続され、PC101からの信号に基づき、画像を表示する。
【0064】
本発明の実施の形態の一つにおける写真自動販売機は、モニタ22、ディスプレイ13、外部ディスプレイ55、背面ディスプレイ57の少なくとも一つ(好ましくは全て)に、表示装置として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイを採用している。
【0065】
図4は、モニタ22を上方向から見た状態を示す図である。
図を参照してモニタ22は、ユーザが左右から見ても歪んだ像とならないようにその左右部分がユーザA〜Cが立つ側とは反対方向に曲げられている。カメラ21により得られた画像をPC101で鏡像処理し、モニタ22にリアルタイムに表示することで、それぞれのユーザA〜Cは、視線の方向をモニタ22の表示面であって自分の写っている部分の面とは略垂直にすることができ、歪みの少ない自分の画像を見ることが可能となる。
【0066】
すなわち、図4においては、モニタ22の左部分にユーザAの画像が写り、モニタ22の右部分にユーザCの画像が写り、モニタ22の中央部分にユーザBの画像が写るため、それぞれのユーザA〜Cの視線方向は、モニタ22の表示面であって自分の写っている部分の面に対して略垂直となるのである。
【0067】
これに対して、図5に示されるように、従来の技術によるとモニタ22’の表示面が平面で構成されていたため、その正面に立つユーザBだけは、正面からモニタ22を見ることができるため歪みのない画像を見ることができるが、ユーザBの左右の位置に立つユーザA,Cは斜めからモニタ22’を見ることとなるため、画像が歪むこととなる。このような問題を、図4に示される本実施の形態においては防止することができる。
【0068】
図6は、背面ディスプレイ57を上方向から見た状態を示す図である。
図を参照して、背面ディスプレイ57は、フラッシュなどの照明30a,30bの光が背景に写り込まないように、その左右の端部が照明30a,30bの存在する方向とは逆方向に曲げられている。これにより、点線で示されるように照明30a,30bの光をカメラ21方向に反射させずに左右方向に逃がすことができるようになるため、不必要な光が写真に写りこむことを防止することができる。
【0069】
これに対して、図7に示されるように、従来の技術によると背面ディスプレイ57’の表示面が平面で構成されていたため、背面ディスプレイ57’で反射した照明30a,30bの光がカメラ21に写りこむこととなる。このような問題を、図6に示された本実施の形態においては防止することができる。
【0070】
また、図6に示されるように、背面ディスプレイ57を曲げることによって、背面ディスプレイ57の横幅W1を平面にした場合(図7のW2)と比べて狭くすることができ、これにより、装置全体を小型化することができる。
【0071】
なお、モニタ22または背面ディスプレイ57の曲げ方は、その端部のみを曲げるようにしてもよいし、全体的に曲率を持たせて曲げるようにしてもよい。
【0072】
図8は、図1〜3に示される写真自動販売機の変形例を説明するための図である。図8においては、写真自動販売機の筐体1の正面部分を中央で縦に切断した場合の断面が記載されている。
【0073】
図に示されるように、モニタ22は、透明部材により形成される有機ELディスプレイで構成されており、その透明部材の後ろにカメラ21が備えられている。カメラ21は、透過性を有するモニタ22を介して被写体を撮影する。これにより、被写体はモニタ22を見ながら、その目線をカメラ21に向けたまま撮影を行なうことができ、より自分の意図した写真を撮影することができるようになる。なお、ディスプレイ22の画像がカメラ21に写り込まないようにするために、カメラ21の光軸方向の部分のみにおいては、モニタ22に画像を表示させないようにしてもよい。また、モニタ22のその部分に穴をあけ、そこにカメラ21を取付けるようにしてもよい。
【0074】
さらに、ユーザからの指示により、または自動的に駆動部21aによりカメラ21を上下、左右に動かしたり、ズーム機能を有効とするようにしてもよい。
【0075】
なお、本実施の形態においては、写真自動販売機を例として説明を行ったが、写真を撮影せずに画像の編集を行なう画像編集装置や、画像プリント装置においても本願発明を適用することができる。
【0076】
以上のようにして構成された装置には、以下のような効果がある。
(A) 液晶表示装置のように、何種類ものフィルターを使ったり、光拡散板を使ったり、液晶注入に時間をかけたり、バックライトまたはフロントライトを使うデバイスを用いる必要がなくなり、表示装置の部品の点数を液晶表示装置を用いた場合の3分の1くらいで済ませることができる。これにより、コストを安くすることができる。
【0077】
(B) 液晶表示装置のように、常にバックライトまたはフロントライトを用いて全面に光を照射し続ける必要がなく、表示装置の必要な画素のみを光らせることができる。
【0078】
(C) 外部からの振動が強く、大型化による重量が増えても衝撃を受け難い装置構成とすることができる。また、持ち運びが便利になり、重量があるものに比べて、運搬時の破損が少なくなる。
【0079】
(D) 熱伝導性が低く、使用温度範囲が広い写真自動販売機を作成することができる。
【0080】
(E) 表示装置を湾曲させたり、変形させることができ、設置場所の制約がなくなる。
【0081】
(F) 表示される画質、輝度、コントラスト共に良い写真撮影装置を作成することができる。
【0082】
(G) 消費電力を低下させることができるため、装置設置店舗などでの電源の電圧降下や容量不足を防ぐことができる。
【0083】
(H) −40℃〜100℃程度の動作温度が期待されるため、低温による応答速度の純りや、高温による適切な反応をしなくなることを防ぐことができる。
【0084】
(I) 表示装置を変形などさせることが可能であるため、独自の形状の表示画面を作り上げることができ、ユーザの目を引き付けることができる。
【0085】
(J) 画質がよく、表現力が豊かになるため、実際に写真出力の結果が想像し易くなる。
【0086】
(K) また、ライブモニタとして有機ELディスプレイを用いることで、見る角度によらず鮮明に表示を行うことができる。また、ユーザにとって見やすいようにライブモニタを湾曲させることもできる。
【0087】
(L) 液晶の1000倍以上の応答スピードを持たせることができるため、迅速に表示内容を変化させることができ、ユーザにとって操作性のよい写真自動販売機を提供することができる。
【0088】
(M) 表示装置を大型化(最大60〜100インチ程度)することができる。
【0089】
(N) 映像の見え方(明るさや色合いなど)が見る場所によって異なるといった問題点を解消でき、様々な角度から同じ見え方で画像を表示することができるようになるため、複数の者で写真撮影装置を使用する場合においても、全員が同様の画像を見ることができる。
【0090】
(O) 表示の応答性を迅速にすることができるため、ライブ映像に合わせて落書き(スタンプ画像などの編集画像の移動など)をさせるなどの遊び方を提供することができる。
【0091】
(P) 背面ディスプレイを動画映像やページ送り式にして、複数撮影背景画像を設けることができる。これにより、ユーザの撮影背景選択の手間を減少させることができ、その時間をかけることを防ぐことができる。また、複数撮影背景画像を設けることにより、ユーザの飽きをこなくさせることができる。
【0092】
(Q) 背面ディスプレイを湾曲にさせることで、カメラからのフラッシュなどの照明光が表示装置に入射しても、その反射光が直接カメラに入るのを防ぐことができ、映像が消えることもなくなる。特に表示装置の黒のコントラストが薄くならない。
【0093】
(R) また、従来のバックライトを必要とする液晶表示装置に比べて、有機ELディスプレイでは黒色のコントラストが高く、そのため、上述の照明光が表示装置に入射しても、映像が薄くなる(白くなる)程度が改善され、撮影画像中の被写体に写り込んだ背景画像がより鮮明となる効果がある。
【0094】
(S) さらに、背面ディスプレイを湾曲させることで、大型化する写真プリント提供装置を省スペース化できる。
【0095】
(T) また、表示装置を外部表示用に用い、動画映像やページ送りにより画像を表示させることとしてもよい。このとき、表示装置とPCとを無線通信により接続し、外部から内部へ操作信号を送ることができる。または、その逆方向に操作信号を送るようにしてもよい。動画映像などを用いると、ユーザの目を引くことができ、新商品および商品のバージョンアップ時などの、新デザインおよび変更、修正などにおいては、動画映像を変更するだけでよい。さらに、デザインなどをCD−ROMなどに記録させて、運搬し、インストールするだけでよいため、店舗への設置および運搬の時間や手間を必要としない。さらに、ユーザに分かり易く全ての商品内容を伝えることができる。また、操作方法および商品内容の説明などを、ページ形式にすることにより、ユーザ自らパネルを操作し、自分に合った撮影コース、編集ツールを探し出すことができる。さらに、表示装置とPCとを無線通信することにより、様々な遊び方を提供することができる。
【0096】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真自動販売機を筐体1の正面(撮影操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す図である。
【図2】写真自動販売機を筐体1の背面(お絵描き操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す図である。
【図3】写真自動販売機の機能ブロック図である。
【図4】モニタ22を上方向から見た状態を示す図である。
【図5】従来の技術によるモニタ22’の表示面を示す図である。
【図6】背面ディスプレイ57を上方向から見た状態を示す図である。
【図7】従来の技術による背面ディスプレイ57’の表示面を示す図である。
【図8】図1〜3に示される写真自動販売機の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 筐体、4 撮影ブース、9 プリント取出口、10 印刷中LED、11印刷エラーLED、12 プリンタ、13 ディスプレイ、14 タッチペン、18a,18b,18c 照明ボックス、21 カメラ、22 モニタ、23,23a,23b スピーカ、25 タイマ、26 コイン投入口、28 フロントドア、29 電源スイッチ、30 照明装置、51 操作ボタン、55a,55b 外部ディスプレイ、57 背面ディスプレイ、100 入力装置、101 PC、102 制御部、103 電源制御部、104 UPS、105 サービスパネル、107 コイン制御部。
Claims (6)
- 被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイ、前記撮影手段により得られた画像に対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、前記撮影手段により撮影が行なわれるときに前記被写体の背景となる映像を表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、
そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする、写真撮影装置。 - 画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データに対して画像編集を行なう編集手段と、
前記入力された画像データを表示するディスプレイ、前記入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、
そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする、画像編集装置。 - 画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データをプリントするプリント手段と、
前記入力された画像データを表示するディスプレイ、前記入力された画像データに対して画像編集を行なうためのディスプレイ、アナウンスを表示するためのディスプレイ、外部に向けて設置され、各種情報を表示するためのディスプレイ、および取扱説明を表示するためのディスプレイの少なくとも1つとを備え、
そのディスプレイが有機エレクトロルミネッセンスディスプレイであることを特徴とする、画像プリント装置。 - 撮影により得られた画像に対して鏡像処理を行なう画像処理手段と、
前記処理された画像を表示する有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、
前記ディスプレイは凸面を形成するように曲げられていることを特徴とする、写真撮影装置。 - 被写体を照明する照明手段と、
前記被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影が行なわれるときに前記被写体の背景となる映像を表示するための有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとを備え、
前記ディスプレイは、前記照明手段からの光の反射が前記撮影手段による撮影画像に写り込まないように曲げられていることを特徴とする、写真撮影装置。 - 被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により得られた画像を表示するディスプレイとを備え、
前記ディスプレイは透過性を有し、
前記撮影手段は、前記ディスプレイを介して前記被写体を撮影する、写真撮影装置。
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-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003184248A patent/JP2005017813A/ja not_active Withdrawn
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