JP2005017808A - 光学顕微鏡システム、これを用いた光軸補正方法、光軸補正プログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、ステージ上の観察対象物を静止させたまま光軸ずれを補正することができる光学顕微鏡システムを提供する。
【解決手段】撮像ユニット8aにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、光学素子6a(または6b)を介してさせて撮像された基本チャート内の所定の位置の座標と、光学素子6a(または6b)を取り外した状態で撮像された基本チャート内のその所定の位置に対応する位置の座標とを検出する操作部10cと、上記で検知された位置の座標間のずれ量を算出する演算部10bと、算出されたずれ情報に基づいて、撮像ユニット8aが設置されているステージ8b,8c,8dを移動させるステージコントローラ12とからなる光学顕微鏡システムにより課題の解決を図る。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像ユニット8aにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、光学素子6a(または6b)を介してさせて撮像された基本チャート内の所定の位置の座標と、光学素子6a(または6b)を取り外した状態で撮像された基本チャート内のその所定の位置に対応する位置の座標とを検出する操作部10cと、上記で検知された位置の座標間のずれ量を算出する演算部10bと、算出されたずれ情報に基づいて、撮像ユニット8aが設置されているステージ8b,8c,8dを移動させるステージコントローラ12とからなる光学顕微鏡システムにより課題の解決を図る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子切り替えユニットを有し、観察像を撮像できる顕微鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡に備わっている光学素子切り替えユニットは、光学素子が光軸に一致して配置できるようにユニットの可動部と固定部との間に機械的な係合機構を設けている。上記係合機構は、ユニットに取り付けられた光学素子が取り付けられる位置の中心軸が顕微鏡の光学装置の観察光軸と一致する位置に来る度にターレット可動部と固定部とが機械的に係合され、位置決め保持されるようになっている。
【0003】
しかしながら、観察顕微鏡視野像に対し機械的に光学素子切り替えユニットの位置決めから発生する光軸ずれが生じることがあり、また、機械的な光学素子切り替えユニットの位置決めが正確であっても、湿度や温度の環境変化による膨張、収縮から光軸ずれが生じる。また、光学素子においても平行平面板光学素子では平行平面を正確に形成することが難しく、また、対物レンズでは対物レンズを構成するレンズ群の中心を合わせることが難しいため、加工精度によっては光軸ズレを発生する可能性が高い。
【0004】
そこで、特許文献1では、顕微鏡における対物レンズ及び光学素子の切り替えによる顕微鏡視野像のズレ量を予め記憶し、試料を載せるステージをズレ量分移動させることで、顕微鏡視野像の像ズレをなくしている。また、特許文献2では、異なる複数の対物レンズ毎の顕微鏡視野像を撮像ユニットで撮像し、各対物レンズにおける撮像画像のズレ量を画素ピッチの値で測定、記憶する。そして観察時に記憶している画素ピッチの値を使用して、顕微鏡のステージを移動させ顕微鏡視野像の像ズレをなくしている。
【0005】
特許文献1、及び特許文献2においては、光学素子切り替えによる顕微鏡視野像の像ずれは、ステージをズレ量分移動することで解消された。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−313850号(第1−4頁、第1−4図)
【特許文献1】
特開平6−75172号(第1−9頁、第1−19図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液体中の観察対象物を観察する場合、その観察対象物が載っているステージが移動すると液体が揺れ、それによって観察対象物が動いてしまう可能性が高く、観察が困難になる。また、ズレ量が微小の場合、像ズレを補正するズレ量が正確な値ではない可能性がある。
【0008】
上記の課題に鑑み、本発明では、ステージ上の観察対象物を静止させたまま光軸ずれを補正し、さらに、光軸ずれが微小の場合においても、像を拡大することにより光軸ずれを高精度で補正できる光学顕微鏡システム、光軸補正方法、光軸補正プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、を備えることを特徴とする光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0010】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項2記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え手段と、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、を備えることを特徴とする光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0011】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項3記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0012】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項4記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0013】
このように構成することによって、撮像ユニットをZ方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項5記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0014】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸平面内で回転動作をさせることができる。
また上記課題は、請求項6記載の発明によれば、前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0015】
このように構成することによって、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
また上記課題は、請求項7記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、該検知ステップによって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、を備えることを特徴とする光軸補正方法を提供することによって達成できる。
【0016】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項8記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替えステップと、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、該検知ステップによって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、を備えることを特徴とする光軸補正方法を提供することによって達成できる。
【0017】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項9記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする処理をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、該検知処理によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0018】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項10記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え処理と、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、該検知処理によって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0019】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項11記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、または10に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0020】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項12記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、10、または11に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0021】
このように構成することによって、撮像ユニットをZ方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項13記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項9、10、11、または12に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0022】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸平面内で回転動作をさせることができる。
また上記課題は、請求項14記載の発明によれば、前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更処理を、さらにコンピュータに実行させる請求項9、または10に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0023】
このように構成することによって、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
また上記課題は、請求項15記載の発明によれば、請求項9〜14のうちいずれか1つに記載の光軸補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することによって達成できる。
【0024】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
図1〜図6を基に本発明を詳細に説明する。図1と図2は、倒立顕微鏡及び正立顕微鏡の基本的な構成を示す。図1及び図2では、光源1より照射された光が照明レンズ系2に入射され、平行平板素子ユニット6内の平行平板素子6a、対物レンズユニット5内の対物レンズ5aを通り、ステージ4上の試料3をケーラー照明する。反射光は、対物レンズユニット5の対物レンズ5aに入り無限遠補正光学系に入り、平行平板素子ユニット6内の平行平板光学素子6aを通過し、結像レンズ7によって撮像ユニット8に光が結像し、CCD8aによって顕微鏡視野像が撮像される。平行平面板素子ユニット6は、例えば複数のバンドパスフィルターや複数のNDフィルターやダイクロイックミラーなどが装着されている。
【0026】
撮像ユニット8には、像を撮像するCCD8a、CCD8aを移動させるXYステージ8b、Zステージ8c、θステージ8dにより構成される。CCD8aは、操作部10cより指示された内容に従い、演算部10bを通して、CCDコントローラ9から撮像動作が制御される。さらに撮像された画像は、CCDコントローラ9を通して、演算部10bから記憶部10aに格納される。また、XYステージ8b、Zステージ8c、θステージ8dは、演算部10bより指示された値に従いステージコントローラ12により制御される。
【0027】
また、平行平板素子ユニット6中の平行平板素子を切り替える場合は、操作部10cよりキューブターレットコントローラ13へ切り替えるように指示を出す。指示されたキューブターレットコントローラ13からモータ13aにより平行平板素子ユニット6を回転する。目的の平行平板素子6a(または6bでもよい。以下、平行平板素子6a,6b,・・・を総称して平行平板素子6xという。)が光路上に挿入されたことをセンサ13bより感知して、回転が停止する。このセンサ13bは、例えばフォトインタラプタなどにより構成されている。また、対物レンズ5aは、手動にて回転させることができ、対物レンズ5bを使用することもできる(以下、対物レンズ5a,5b,・・・を総称して対物レンズ5xという。)。
【0028】
上記の撮像ユニット8は、顕微鏡システム内の組み込みユニット、もしくは顕微鏡システム外の外付けユニットでも良い。外付けの場合は、撮像ユニット8の代わりに接眼レンズまたはデジタルカメラを装着できるようになっている。また、上記平行平板素子ユニット6及び対物レンズユニット5は、光路中の光学素子を切り替えられる仕組みであれば、どのような構造でも構わない。但し、構造としてはレボルバ式やスライド式が一般的である。
【0029】
撮像ユニット8内のθステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dの構成及び動作については、図3、図4、図5、図6を用いて簡単に説明する。
図3は、θステージ8bの正面図を示す。同図を用いて、θステージ8bの構成及び移動機構について説明する。可動部8b−2は固定台8b−1とばね8b−3a,8b−3b,8b−3c,8b−3dと圧電体8b−4a,8b−4bによって接続されている。圧電体8b−4a,8b−4bの各片面は固定台8b−1に固定されており、もう片面は圧電体8b−4a,8b−4bが最も伸張する印加電圧の半値電圧を印加したときに、図3のように、可動部8b−2が固定台8b−1に対しXY方向に平行に配置されるように可動部8b−2と接続する。
【0030】
次に、θステージ8bの動作について説明する。まず、可動部8b−2が左回りに回転するには、圧電体8b−4a,8b−4bに対する印加電圧を下げることで8b−5aが上方向、8b−5bが下方向に引っ張られ、11を中心に左回転する。一方の右回り方向については、圧電体8b−4a及び8b−4bに印加電圧をかけるにより8b−5aが下方向、8b−5bが上方向に引っ張られることで右方向に11を中心に回転する。
【0031】
次に図4のXYステージ8cの正面図を用いて構成および移動機構について説明する。これは厚さ5mm程度の板材をワイヤ放電加工機等により図中の網掛け部を切り欠いたものである。このため、ステージは薄く構成されている。可動部8c−2は固定台8c−1と板ばね8c−3a,8c−3b,8c−3c,8c−3dによりXY方向に移動可能に接続されている。また固定台8c−1とアーム8c−4a及び8c−4bと、アーム8c−5a及び8c−5bの一端はそれぞれヒンジ8c−7a及び8c−7b、8c−8a及び8c−8bによってXY平面内を回動可能に接続されている。
【0032】
また、8c−4a及び8c−4b、8c−5a及び8c−5bの他端はそれぞれ駆動ばね8c−9a及び8c−9b、8c−10a及び8c−10bによって可動部8c−2と接続されている。さらに、アーム8c−4a及び8c−5a一部を押圧するように圧電アクチュエータ8c−6a,8c−6bが配置されている。
【0033】
次に動作について説明する。まず、可動部8c−2をY方向に移動する場合について説明する。圧電体8c−6aに電圧を印加し、伸長させるとアーム8c−4aは、ヒンジ8c−7aを支点としてXY水平面に対して回転動作する。この動きに伴い、駆動ばね8c−9aはY方向に移動すると共に、駆動ばね8c−9aと接続されている可動部8c−2もY方向へ移動する。
【0034】
このとき、可動部8c−2のX方向に接続された駆動ばね8c−10a、10bが曲げ変形されるが、Y軸に対して対称に配置されているため、可動部8c−2は回転動作しないでY方向へ移動可能である。X方向へ可動部8c−2を移動させる場合も同様である。
【0035】
さらに図5にZステージ8dの正面図を用いて構成および移動機構について説明する。固定台8d−1、微動テーブル8d−2、ガイド手段としての平行ばね8d−3および圧電体8d−4を有している。この場合、固定台8d−1は、筒状をなす。固定台8d−1の中空部には、微動テーブル8d−2が配置されている。この微動テーブル8d−2は、筒状をなすとともに、中空部のほぼ中間位置に中心軸方向に延出した支持部8d−2aが形成され、この支持部8d−2aにより固定台8d−1の中心軸方向に沿って支持している。
【0036】
また、微動テーブル8d−2の支持部8d−2aと固定台8d−1との間には、光軸11に対して対称な位置にそれそれ圧電体8d−4が配置されている。この圧電体8d−4は、電気信号に基づいて伸縮動作するもので、この伸縮動作により微動テーブル8d−2を光軸11方向に微動させるようにしている。
【0037】
また、固定台8d−1と微動テーブル8d−2との間には、光軸11方向に対して対称な位置にそれぞれ平行ばね8d−3が配置されている。これら平行ばね8d−3は、微動テーブル8d−2を固定台8d−1に支持するとともに、光軸11方向の平行移動をスムーズにするためのものである。
【0038】
図6を用いて、Zステージ8dの実際の動作について説明する。この場合、平行ばね8d−3は、図6(a)に示すように、平行に配置された一対の移動体8d−3a、8d−3bの間を、平行に配置された2対の板ばね8d−3c、8d−3dと、8d−3e、8d−3fにより連結されて移動し、移動体8d−3a側の高さ位置を常に変位のない状態に維持するようにしている。つまり、8d−3aがΔZ移動すると、2つの板ばねの作用により8d−3bがΔX(またはΔY)だけ8d−3a側へ移動し、8d−3aがX軸(またはY軸)への変位を打ち消している。
【0039】
これにより、このような平行ばね8d−3を、図6(b)に示すように光軸11方向に対して対称な位置に配置すると、微動テーブル8d−2の微動にも光軸11方向と直交する方向の引っ張る力が一切生じることなく、微動テーブル8d−2を光軸11方向(Z軸方向)にスムーズに平行移動させることができる。
【0040】
以上の各移動機構により、Zステージ8dの微動テーブル8d−6上にXYステージ8cを載せ、XYステージ8cの可動部8c−2上にθステージ8bを載せ、θステージ8bの可動部8b−2上にCCD8aを搭載し、各ステージに必要量の電圧をかけることで、XYZθ方向へCCD8aを動かして撮像することができる。なお、Zステージ8d、XYステージ8c、θステージ8bの積載順はこれに限られず、どのような順で積載させてもよい。
【0041】
これより、実際の補正について説明する。図1の顕微鏡システムにおいては光軸ずれを発生する光学素子として、対物レンズ5a、平行平板光学素子6aがある。ここでは、光軸ずれが最も発生しやすい平行平板光学素子6aを例に光軸ずれが発生する原因を図7、図8を用いて説明する。
【0042】
図7では、入射光を透過する平行平板光学素子について説明する。図7(a)のように平行平板光学素子の平面がθ1傾いている場合、反射光束の光軸11aは理想光軸11に対し距離Da離れた位置を中心に結像する。また、図7(b)のように平行平板光学素子自体がθ1傾いて設置されている場合、反射光束の光軸11bは理想光軸11に対し距離Db離れた位置を中心に結像する。
【0043】
図8では、反射板を内蔵し、入射光を反射する平行平板光学素子について説明する。図8(a)のように平行平板光学素子内の反射板の角度が45度よりθ1傾いている場合、反射光束の光軸11aは結像面上の光軸位置理想光軸位置11に対して距離Daずれて結像する。
【0044】
また、図8(b)のように反射板の傾きが45度でも反射板の位置が下方向距離Dbにずれている場合、結像面上の光軸位置11bは理想光軸11に対し距離Dbずれて結象する。但し、図8(b)のように反射板がずれる方向は上下左右何れの方向もありうる。左右にずれるのは、平行平板光学素子が光軸に対し回転して装着されている場合である。平行平板光学素子による光軸ずれは、上記に示した各発生原因がさまざまに組み合わさって生ずることもあるので、光軸ずれが生じる可能性は究めて高い。
【0045】
上記のように発生した理想光軸11からのずれた距離Dをステージ換算テーブルなどを用いて移動補正量を算出し、その算出した移動補正量をθステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dを駆動(移動)させるための電圧値に換算し、これらのステージを駆動させることで光軸ずれを補正する。その時の距離D(ズレ量)の求め方を図9(a)(b)と図8と図10を用いて説明する。
【0046】
図9は、本実施例で使用する基本チャートを示す。また、図10は、図9の基本チャートの一部を拡大して表示部10dに表示したものである。また、図11は、光軸ずれを取得して移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートである。本実施例では、図9の拡大範囲14内の十字位置から距離dを取得する。
【0047】
まず、理想光軸を取得するために、平行平板光学素子6aなど光軸ずれを生じる可能性のある光学素子を光路上から抜いた状態にし(S100)、光軸11が十字位置11aに一致するよう基本チャートをステージ4上に配置し(S101)、CCD8aを用いて撮像する(図10(a),S102)。
【0048】
図10(a)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置11aの座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S103)。その後、基本チャートの位置はそのままの状態で、S100で光路上から抜いた平行平板光学素子6aを光路上に再配置し(S104)、CCD8aを用いて再度撮像する(S105、図10(b))。
【0049】
S103と同様に、CCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S106)。本実施例では、操作部10cを用いて、表示部10dに表示された像から十字位置の座標を取得し、演算部10bを通して記憶部10aに記憶する。一般的には、コンピュータに備えられているマウスで画像上をクリックして座標位置を取得する方法や、またこれと同様の処理を自動化した画像認識処理を用いて座標位置を取得することも可能である。
【0050】
S103、S106で取得した座標位置をそれぞれ11a(Xa,Ya)と11b(Xb,Yb)とする。これらの取得した座標位置を用いて、演算処理部10bで座標位置11a(Xa,Ya)から座標位置11b(Xb,Yb)のズレ量を計算し(S107)、記憶部10bに予め記憶されているステージ換算テーブルを用いて、実際にステージ4を移動させる移動補正量を算出し(S108)、算出した移動補正量をθステージ座標、XYステージ座標の各ステージを駆動(移動)させるための電圧値に換算し、記憶部10aに保存する(S109)。
【0051】
そして、光路内に平行平板素子6aが挿入された場合、ステージコントローラ12を用いてS12で記憶された電圧値に基づいて、θステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dを動かすことでCCD8aが移動し、光軸座標位置11b(Xb,Yb)が11a(Xa、Ya)の位置に撮像される。Z方向の場合は、図示しないがオートフォーカス機能によってズレ量を取得し、取得したズレ量からステージ換算テーブルを用いて移動補正量に相当する電圧値に変換する。
【0052】
対物レンズ5aなど光軸ずれを生じる光学素子に対し光軸ずれを補正する場合は、上記と同様の手法によりズレ量を取得し、実際にCCD8aを移動させる距離である移動補正量を算出する。また、ズレ量を取得する場合、光路上に複数の光学素子が挿入されている状態で取得しても構わない。また、各光学素子単体を光路上に挿入し、算出した移動補正量を足し合わせることで、実際に複数の光学素子を組み合わせて観察する場合も、光軸ずれを補正できる。
【0053】
本実施例では、像上の1点を比較することで座標のズレ量を取得し、そのズレ量を各ステージ駆動させるための電圧値に変換し、光軸ずれを補正することを示したが、実際にズレ量を取得できる方法であれば、取得座標数や取得座標位置などは問わない。また、基本チャートのように環境が変化しても正確な位置が測定できる試料なら、他の物を用いても何ら問題ない。
【0054】
<第2の実施形態>
複数の光学素子を装着して観察する観察者の負担を軽くするため、第1の実施形態における図11の処理を流用することで、全ての光学素子に対する像のズレ量を自動的に取得し、観察時に自動的に像ずれを補正することができる。例として、図12のフローチャートを用いて簡易的に説明する。
【0055】
基本チャートをステージ4に載せ(S200)、操作部10cにより切り替える光学素子を指定し、ズレ量の取得開始を指示する(S201)。操作部10cより指定された光路上の光学素子を記憶部10aに記憶する(S202)。キューブターレットコントローラ13を通して、記憶部10aに記憶された指定された光学素子を取得し、光路上に指定された光学素子を挿入する(S203)。
【0056】
光路上に平行平板素子が挿入されたことを通知するセンサ信号をキューブターレットコントローラ13を通じて取得することにより、光路上の光学素子が切り替えられたことを確認し(S204)、撮像ユニット8内のCCD8aで顕微鏡視野像を撮像し、この像を記憶部10aに記憶する(S205)。記憶している指定された全ての光学素子を光路上に挿入した状態で顕微鏡視野像を撮像するまで、S201〜S205を繰り返し(S206)、その後、画像解析処理を用いて、各顕微鏡視野像と標準になる顕微鏡視野像画像とのズレ量を取得し(S207)、記憶部10aに記憶されているステージ換算テーブルを用いて撮像ユニット8内のステージの移動距離を算出し、この移動補正値から各ステージを駆動させる電圧値を算出して記憶部10aに記憶する(S208、図11参照)。
【0057】
操作部10cにより、観察時に自動的に像ずれを補正するモードを選択する(S209)。光路上の光学素子を切り替えた場合、記憶部10aに記憶されている電圧値を参照し(S210)、XYステージ8c、θステージ8d、Zステージ8dを移動させる(S211)ことで、CCD8aが移動補正量分移動し、光軸位置が一致した顕微鏡視野像が撮像できる(S212)。但し、同じ光学素子を用いて観察する場合、S200からS208を1度実行した上に光学素子を顕微鏡システムから外していなければ、S200からS208は実行する必要は無い。
【0058】
なお、光学素子は、本顕微鏡システム内の光学素子切り替えユニットにおける光学素子で光軸ずれを発生する全てに適用し、移動補正量は手動で取得しても良い。また、撮像ユニット内の構成は、ステージを組み合わせてCCD8aを搭載することで、顕微鏡視野像のどの方向に対してもズレ量が補正できる。
【0059】
<第3の実施形態>
第1の実施例において、光軸ズレを補正するためには、標準となる理想光軸を取得するために光路上より光軸ずれを生ずる光学素子を排除して顕微鏡視野像を取得していた。しかしながら、理想光軸を取得するために光路上より光学素子を全て外すのは、観察者の手間がかかる。
【0060】
そこで、観察者が所定の光学素子を透過した光軸を光軸ずれを補正するための理想光軸11として扱う。すなわち、指定した光学素子に対する他の光学素子との相対的な光軸ずれを解消することができる。本実施例として、処理内容を図13のフローチャートと図10と図9を用いて説明する。
【0061】
本実施例では、図9の拡大範囲14内の十字位置から距離dを取得する。はじめに理想光軸を取得するために、理想光軸として設定する際に挿入する平行平板光学素子6aを光路上に挿入し(S300)、光軸11が十字位置に一致するよう基本チャートをステージ4上に配置し(S301)、撮像する(S302、図10(a))。
【0062】
図10(a)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S303)。その後、基本チャートの位置はそのままの状態で、平行平板光学素子6aを光路上に配置し(S304)、再度撮像する(S305、図10(b))。
【0063】
図10(b)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S306)。本実施例では、表示部10dに表示された像から操作部により座標位置を取得し、演算部10bを通して記憶部10aに記憶する。一般的には、コンピュータについているマウスで画像上をクリックし、座標位置を取得する方法や、画像認識処理を用いて自動的に座標位置を取得することも可能である。
【0064】
S303,S306で取得した座標位置をそれそれ11a(Xa,Ya)と11b(Xb,Yb)とする。取得した座標位置を用いて、演算処理部10bで座標位置11a(Xa,Ya)から座標位置11b(Xb,Yb)のズレ量を計算し(S307)、記憶部10bに予め記憶されているステージ換算テーブルを用いて実際に撮像ユニット8内のステージを移動させる移動補正量を算出し(S308)、この移動補正量をθステージ座標、XYステージ座標を駆動させるための電圧値に換算して記憶部10aに保存する(S309)。
【0065】
以上より、所定の光学素子の光軸を標準とすることで、実施例1に比べて、観察者の作業負担を軽減させることができる。
<第4の実施形態>
実施例1において、光軸ずれを補正する際にズレ量を取得する際には、たとえば図9で示すような基本チャートのように環境が変化しても正確な位置が測定できる試料を用いていた。しかしながら、このように観察対象とは別の試料を用いてズレ量を取得するのは、観察者に対し手間がかかる。そこで、実際に観察する顕微鏡視野像を用いて光軸ずれを補正する。
【0066】
つまり、あるひとつの平行平板による画像を標準画像として保存しておき、他の平行平板の画像をその標準画像と比較して、ズレ量を補正すればよい。
<第5の実施形態>
光軸ずれが微小な場合、正確なズレ量を取得することは難しい。そこで、対物レンズから撮像面の間に光学的に拡大できるユニットを備えることで、CCD8aにより顕微鏡視野像を拡大して撮像できるようにする。そこで、拡大ユニットとして、結像レンズを切り替えることができるユニット20を装着して、微小な光軸ずれに対処する方法を以下に示す。
【0067】
(実施例1)
本実施例では、拡大ユニットとして結像レンズを切り替えることができるユニットを装着する。
図14は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、拡大ユニット20は、結像レンズ7と中間変倍ユニット21とから構成される。中間変倍ユニット21は、結像レンズ7と対物レンズ5xの間に倍率を変化させるレンズを切り替えるためのものである。中間変倍ユニット21には、倍率の異なる2つのレンズ21a,21bが備えられている。光軸のずれ幅に応じて、このレンズ21a,21bを切り替えることにより、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
【0068】
または、図示しないがCCD8aと結像レンズ7の間にTVアダプタを取り付け倍率を変化させるもできる。
(実施例2)
図15は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、拡大ユニット30は、結像レンズ30a,30bを備える。これにより、結像倍率の違う、つまり焦点距離が異なる結像レンズ30aと30bをターレットの回転、又はスライド部材によって交換可能になる。この場合、交換による軸ずれが無視できるほど小さければよいが、平行平板素子ユニット6と同じ程度のずれを生じる場合には、上記の実施形態で説明してきたような補正手順を、結像レンズの交換に際しても適応すればよい。
【0069】
(実施例3)
図16は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、ハーフミラー40により光路を分割し、異なる焦点距離の結像レンズ7aと7bと、同じ構造を持った結像ユニット8,81(結像ユニット81は結像ユニット8と同様の構成である)によって、それぞれ結像倍率の異なる画像が取得できるような構成にすることによっても目的は達成できる。このとき、ハーフミラー40の作用によって撮像ユニット8または81のどちらかによって、撮像されることになる。
【0070】
また、ハーフミラー40の代わりにビームスプリッタを用いて光を分割し、それぞれの結像ユニット8及び81に入射させるようにしてもよい。このようにビームスプリッタを用いると、例えば、光を偏光面によって、または波長によって、光を分割することができるので、分割されたそれぞれの光の特性に依存した画像をそれぞれの結像ユニットで撮影することができる。
【0071】
(実施例4)
実施例1では拡大ユニットを用いて光軸ずれの検知感度を向上させたが、拡大ユニットの代わりに、図1の結像レンズ7をズームレンズとしても良い。
なお、第1〜第5の実施形態で説明した処理をプログラム化してコンピュータで実行させてもよい。
【0072】
図17はそのようなコンピュータシステム、すなわちハードウェア環境の構成ブロック図である。同図においてコンピュータシステム100は中央処理装置(CPU)102、リードオンリメモリ(ROM)103、ランダムアクセスメモリ(RAM)106、通信インタフェース(以下、インタフェースをI/Fという)104、記憶装置107、出力I/F101、入力I/F105、可搬型記憶媒体の読み取り装置108、およびこれらの全てが接続されたバス109、出力I/F101に接続している出力装置110、入力I/F105に接続している入力装置111によって構成されている。
【0073】
記憶装置107としてはハードディスク、磁気ディスクなど様々な形式の記憶装置を使用することができ、このような記憶装置107、またはROM103に上記の各実施の形態で説明した処理のプログラムが格納され、このプログラムがCPU102によって読み出されて実行される。
【0074】
このようなプログラムは、プログラム提供者側からネットワーク112、および通信I/F104を介して、例えば記憶装置107に格納されることも、また市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納され、読み取り装置108にセットされて、CPU102によって実行されることも可能である。可搬型記憶媒体としてはCD−ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができ、このような記憶媒体に格納されたプログラムが読み取り装置108によって読み取られる。
【0075】
また、入力装置111としては、上記の各実施形態では撮像ユニットが該当し、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどを用いることが可能である。また、マウス、キーボード等も含まれる。出力装置110には、ディスプレイ、プリンタなどを用いることが可能である。
【0076】
また、ネットワーク112は、インターネット、LAN、WAN、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。
【0077】
【発明の効果】
以上より、述べてきたような発明によれば、ハード的な原因や環境変化などにより発生する光軸ずれを撮像位置を変更することで補正することができる。また、撮像側にて光軸ずれを補正するので、対象物が液体中にある場合でも対象物が静止したまま撮像できる。さらに、光軸ずれが微小の場合においても、像を拡大することにより精度高く光軸ずれを補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図2】第1の実施形態における正立顕微鏡システムを示す図である。
【図3】第1の実施形態におけるθステージを示す図である。
【図4】第1の実施形態におけるXYステージを示す図である。
【図5】第1の実施形態におけるZステージを示す図である。
【図6】第1の実施形態におけるZステージの動作を示す図である。
【図7】第1の実施形態における平行平板素子の光軸位置のずれのパターンを示す図である。
【図8】第1の実施形態における平行平板素子(反射板)の光軸位置のずれのパターンを示す図である。
【図9】第1の実施形態における基本チャートを示す図である。
【図10】第1の実施形態における顕微鏡視野像を示す図である。
【図11】第1の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図12】第2の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図13】第3の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図14】第5の実施形態の実施例1における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図15】第5の実施形態の実施例2における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図16】第5の実施形態の実施例3における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態におけるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 照明レンズ系
3 試料
4 ステージ
5 対物レンズユニット
5a 対物レンズ
6 平行平板素子ユニット
6a 平行平板素子
7 結像レンズ
8 撮像ユニット
8a CCD
8b XYステージ
8c Zステージ
8d θステージ
9 CCDコントローラ
10a 記憶部
10b 演算部
10c 操作部
11 光軸
12 ステージコントローラ
13 キューブターレットコントローラ
13a モータ
13b センサ
20 拡大ユニット
21 中間変倍ユニット
21a,21b レンズ
30 拡大ユニット
30a,30b 結像レンズ
40 ハーフミラー
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子切り替えユニットを有し、観察像を撮像できる顕微鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡に備わっている光学素子切り替えユニットは、光学素子が光軸に一致して配置できるようにユニットの可動部と固定部との間に機械的な係合機構を設けている。上記係合機構は、ユニットに取り付けられた光学素子が取り付けられる位置の中心軸が顕微鏡の光学装置の観察光軸と一致する位置に来る度にターレット可動部と固定部とが機械的に係合され、位置決め保持されるようになっている。
【0003】
しかしながら、観察顕微鏡視野像に対し機械的に光学素子切り替えユニットの位置決めから発生する光軸ずれが生じることがあり、また、機械的な光学素子切り替えユニットの位置決めが正確であっても、湿度や温度の環境変化による膨張、収縮から光軸ずれが生じる。また、光学素子においても平行平面板光学素子では平行平面を正確に形成することが難しく、また、対物レンズでは対物レンズを構成するレンズ群の中心を合わせることが難しいため、加工精度によっては光軸ズレを発生する可能性が高い。
【0004】
そこで、特許文献1では、顕微鏡における対物レンズ及び光学素子の切り替えによる顕微鏡視野像のズレ量を予め記憶し、試料を載せるステージをズレ量分移動させることで、顕微鏡視野像の像ズレをなくしている。また、特許文献2では、異なる複数の対物レンズ毎の顕微鏡視野像を撮像ユニットで撮像し、各対物レンズにおける撮像画像のズレ量を画素ピッチの値で測定、記憶する。そして観察時に記憶している画素ピッチの値を使用して、顕微鏡のステージを移動させ顕微鏡視野像の像ズレをなくしている。
【0005】
特許文献1、及び特許文献2においては、光学素子切り替えによる顕微鏡視野像の像ずれは、ステージをズレ量分移動することで解消された。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−313850号(第1−4頁、第1−4図)
【特許文献1】
特開平6−75172号(第1−9頁、第1−19図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液体中の観察対象物を観察する場合、その観察対象物が載っているステージが移動すると液体が揺れ、それによって観察対象物が動いてしまう可能性が高く、観察が困難になる。また、ズレ量が微小の場合、像ズレを補正するズレ量が正確な値ではない可能性がある。
【0008】
上記の課題に鑑み、本発明では、ステージ上の観察対象物を静止させたまま光軸ずれを補正し、さらに、光軸ずれが微小の場合においても、像を拡大することにより光軸ずれを高精度で補正できる光学顕微鏡システム、光軸補正方法、光軸補正プログラム、及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、を備えることを特徴とする光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0010】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項2記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え手段と、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、を備えることを特徴とする光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0011】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項3記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0012】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項4記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0013】
このように構成することによって、撮像ユニットをZ方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項5記載の発明によれば、前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0014】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸平面内で回転動作をさせることができる。
また上記課題は、請求項6記載の発明によれば、前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システムを提供することによって達成できる。
【0015】
このように構成することによって、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
また上記課題は、請求項7記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、該検知ステップによって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、を備えることを特徴とする光軸補正方法を提供することによって達成できる。
【0016】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項8記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替えステップと、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、該検知ステップによって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、を備えることを特徴とする光軸補正方法を提供することによって達成できる。
【0017】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項9記載の発明によれば、着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする処理をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、該検知処理によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0018】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項10記載の発明によれば、複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え処理と、前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、該検知処理によって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0019】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
また上記課題は、請求項11記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、または10に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0020】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項12記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、10、または11に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0021】
このように構成することによって、撮像ユニットをZ方向に移動させることができる。
また上記課題は、請求項13記載の発明によれば、前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項9、10、11、または12に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0022】
このように構成することによって、撮像ユニットをXY軸平面内で回転動作をさせることができる。
また上記課題は、請求項14記載の発明によれば、前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更処理を、さらにコンピュータに実行させる請求項9、または10に記載の光軸補正プログラムを提供することによって達成できる。
【0023】
このように構成することによって、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
また上記課題は、請求項15記載の発明によれば、請求項9〜14のうちいずれか1つに記載の光軸補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することによって達成できる。
【0024】
このように構成することによって、観察対象物に振動等を与えることなく、光軸を補正することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
図1〜図6を基に本発明を詳細に説明する。図1と図2は、倒立顕微鏡及び正立顕微鏡の基本的な構成を示す。図1及び図2では、光源1より照射された光が照明レンズ系2に入射され、平行平板素子ユニット6内の平行平板素子6a、対物レンズユニット5内の対物レンズ5aを通り、ステージ4上の試料3をケーラー照明する。反射光は、対物レンズユニット5の対物レンズ5aに入り無限遠補正光学系に入り、平行平板素子ユニット6内の平行平板光学素子6aを通過し、結像レンズ7によって撮像ユニット8に光が結像し、CCD8aによって顕微鏡視野像が撮像される。平行平面板素子ユニット6は、例えば複数のバンドパスフィルターや複数のNDフィルターやダイクロイックミラーなどが装着されている。
【0026】
撮像ユニット8には、像を撮像するCCD8a、CCD8aを移動させるXYステージ8b、Zステージ8c、θステージ8dにより構成される。CCD8aは、操作部10cより指示された内容に従い、演算部10bを通して、CCDコントローラ9から撮像動作が制御される。さらに撮像された画像は、CCDコントローラ9を通して、演算部10bから記憶部10aに格納される。また、XYステージ8b、Zステージ8c、θステージ8dは、演算部10bより指示された値に従いステージコントローラ12により制御される。
【0027】
また、平行平板素子ユニット6中の平行平板素子を切り替える場合は、操作部10cよりキューブターレットコントローラ13へ切り替えるように指示を出す。指示されたキューブターレットコントローラ13からモータ13aにより平行平板素子ユニット6を回転する。目的の平行平板素子6a(または6bでもよい。以下、平行平板素子6a,6b,・・・を総称して平行平板素子6xという。)が光路上に挿入されたことをセンサ13bより感知して、回転が停止する。このセンサ13bは、例えばフォトインタラプタなどにより構成されている。また、対物レンズ5aは、手動にて回転させることができ、対物レンズ5bを使用することもできる(以下、対物レンズ5a,5b,・・・を総称して対物レンズ5xという。)。
【0028】
上記の撮像ユニット8は、顕微鏡システム内の組み込みユニット、もしくは顕微鏡システム外の外付けユニットでも良い。外付けの場合は、撮像ユニット8の代わりに接眼レンズまたはデジタルカメラを装着できるようになっている。また、上記平行平板素子ユニット6及び対物レンズユニット5は、光路中の光学素子を切り替えられる仕組みであれば、どのような構造でも構わない。但し、構造としてはレボルバ式やスライド式が一般的である。
【0029】
撮像ユニット8内のθステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dの構成及び動作については、図3、図4、図5、図6を用いて簡単に説明する。
図3は、θステージ8bの正面図を示す。同図を用いて、θステージ8bの構成及び移動機構について説明する。可動部8b−2は固定台8b−1とばね8b−3a,8b−3b,8b−3c,8b−3dと圧電体8b−4a,8b−4bによって接続されている。圧電体8b−4a,8b−4bの各片面は固定台8b−1に固定されており、もう片面は圧電体8b−4a,8b−4bが最も伸張する印加電圧の半値電圧を印加したときに、図3のように、可動部8b−2が固定台8b−1に対しXY方向に平行に配置されるように可動部8b−2と接続する。
【0030】
次に、θステージ8bの動作について説明する。まず、可動部8b−2が左回りに回転するには、圧電体8b−4a,8b−4bに対する印加電圧を下げることで8b−5aが上方向、8b−5bが下方向に引っ張られ、11を中心に左回転する。一方の右回り方向については、圧電体8b−4a及び8b−4bに印加電圧をかけるにより8b−5aが下方向、8b−5bが上方向に引っ張られることで右方向に11を中心に回転する。
【0031】
次に図4のXYステージ8cの正面図を用いて構成および移動機構について説明する。これは厚さ5mm程度の板材をワイヤ放電加工機等により図中の網掛け部を切り欠いたものである。このため、ステージは薄く構成されている。可動部8c−2は固定台8c−1と板ばね8c−3a,8c−3b,8c−3c,8c−3dによりXY方向に移動可能に接続されている。また固定台8c−1とアーム8c−4a及び8c−4bと、アーム8c−5a及び8c−5bの一端はそれぞれヒンジ8c−7a及び8c−7b、8c−8a及び8c−8bによってXY平面内を回動可能に接続されている。
【0032】
また、8c−4a及び8c−4b、8c−5a及び8c−5bの他端はそれぞれ駆動ばね8c−9a及び8c−9b、8c−10a及び8c−10bによって可動部8c−2と接続されている。さらに、アーム8c−4a及び8c−5a一部を押圧するように圧電アクチュエータ8c−6a,8c−6bが配置されている。
【0033】
次に動作について説明する。まず、可動部8c−2をY方向に移動する場合について説明する。圧電体8c−6aに電圧を印加し、伸長させるとアーム8c−4aは、ヒンジ8c−7aを支点としてXY水平面に対して回転動作する。この動きに伴い、駆動ばね8c−9aはY方向に移動すると共に、駆動ばね8c−9aと接続されている可動部8c−2もY方向へ移動する。
【0034】
このとき、可動部8c−2のX方向に接続された駆動ばね8c−10a、10bが曲げ変形されるが、Y軸に対して対称に配置されているため、可動部8c−2は回転動作しないでY方向へ移動可能である。X方向へ可動部8c−2を移動させる場合も同様である。
【0035】
さらに図5にZステージ8dの正面図を用いて構成および移動機構について説明する。固定台8d−1、微動テーブル8d−2、ガイド手段としての平行ばね8d−3および圧電体8d−4を有している。この場合、固定台8d−1は、筒状をなす。固定台8d−1の中空部には、微動テーブル8d−2が配置されている。この微動テーブル8d−2は、筒状をなすとともに、中空部のほぼ中間位置に中心軸方向に延出した支持部8d−2aが形成され、この支持部8d−2aにより固定台8d−1の中心軸方向に沿って支持している。
【0036】
また、微動テーブル8d−2の支持部8d−2aと固定台8d−1との間には、光軸11に対して対称な位置にそれそれ圧電体8d−4が配置されている。この圧電体8d−4は、電気信号に基づいて伸縮動作するもので、この伸縮動作により微動テーブル8d−2を光軸11方向に微動させるようにしている。
【0037】
また、固定台8d−1と微動テーブル8d−2との間には、光軸11方向に対して対称な位置にそれぞれ平行ばね8d−3が配置されている。これら平行ばね8d−3は、微動テーブル8d−2を固定台8d−1に支持するとともに、光軸11方向の平行移動をスムーズにするためのものである。
【0038】
図6を用いて、Zステージ8dの実際の動作について説明する。この場合、平行ばね8d−3は、図6(a)に示すように、平行に配置された一対の移動体8d−3a、8d−3bの間を、平行に配置された2対の板ばね8d−3c、8d−3dと、8d−3e、8d−3fにより連結されて移動し、移動体8d−3a側の高さ位置を常に変位のない状態に維持するようにしている。つまり、8d−3aがΔZ移動すると、2つの板ばねの作用により8d−3bがΔX(またはΔY)だけ8d−3a側へ移動し、8d−3aがX軸(またはY軸)への変位を打ち消している。
【0039】
これにより、このような平行ばね8d−3を、図6(b)に示すように光軸11方向に対して対称な位置に配置すると、微動テーブル8d−2の微動にも光軸11方向と直交する方向の引っ張る力が一切生じることなく、微動テーブル8d−2を光軸11方向(Z軸方向)にスムーズに平行移動させることができる。
【0040】
以上の各移動機構により、Zステージ8dの微動テーブル8d−6上にXYステージ8cを載せ、XYステージ8cの可動部8c−2上にθステージ8bを載せ、θステージ8bの可動部8b−2上にCCD8aを搭載し、各ステージに必要量の電圧をかけることで、XYZθ方向へCCD8aを動かして撮像することができる。なお、Zステージ8d、XYステージ8c、θステージ8bの積載順はこれに限られず、どのような順で積載させてもよい。
【0041】
これより、実際の補正について説明する。図1の顕微鏡システムにおいては光軸ずれを発生する光学素子として、対物レンズ5a、平行平板光学素子6aがある。ここでは、光軸ずれが最も発生しやすい平行平板光学素子6aを例に光軸ずれが発生する原因を図7、図8を用いて説明する。
【0042】
図7では、入射光を透過する平行平板光学素子について説明する。図7(a)のように平行平板光学素子の平面がθ1傾いている場合、反射光束の光軸11aは理想光軸11に対し距離Da離れた位置を中心に結像する。また、図7(b)のように平行平板光学素子自体がθ1傾いて設置されている場合、反射光束の光軸11bは理想光軸11に対し距離Db離れた位置を中心に結像する。
【0043】
図8では、反射板を内蔵し、入射光を反射する平行平板光学素子について説明する。図8(a)のように平行平板光学素子内の反射板の角度が45度よりθ1傾いている場合、反射光束の光軸11aは結像面上の光軸位置理想光軸位置11に対して距離Daずれて結像する。
【0044】
また、図8(b)のように反射板の傾きが45度でも反射板の位置が下方向距離Dbにずれている場合、結像面上の光軸位置11bは理想光軸11に対し距離Dbずれて結象する。但し、図8(b)のように反射板がずれる方向は上下左右何れの方向もありうる。左右にずれるのは、平行平板光学素子が光軸に対し回転して装着されている場合である。平行平板光学素子による光軸ずれは、上記に示した各発生原因がさまざまに組み合わさって生ずることもあるので、光軸ずれが生じる可能性は究めて高い。
【0045】
上記のように発生した理想光軸11からのずれた距離Dをステージ換算テーブルなどを用いて移動補正量を算出し、その算出した移動補正量をθステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dを駆動(移動)させるための電圧値に換算し、これらのステージを駆動させることで光軸ずれを補正する。その時の距離D(ズレ量)の求め方を図9(a)(b)と図8と図10を用いて説明する。
【0046】
図9は、本実施例で使用する基本チャートを示す。また、図10は、図9の基本チャートの一部を拡大して表示部10dに表示したものである。また、図11は、光軸ずれを取得して移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートである。本実施例では、図9の拡大範囲14内の十字位置から距離dを取得する。
【0047】
まず、理想光軸を取得するために、平行平板光学素子6aなど光軸ずれを生じる可能性のある光学素子を光路上から抜いた状態にし(S100)、光軸11が十字位置11aに一致するよう基本チャートをステージ4上に配置し(S101)、CCD8aを用いて撮像する(図10(a),S102)。
【0048】
図10(a)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置11aの座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S103)。その後、基本チャートの位置はそのままの状態で、S100で光路上から抜いた平行平板光学素子6aを光路上に再配置し(S104)、CCD8aを用いて再度撮像する(S105、図10(b))。
【0049】
S103と同様に、CCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S106)。本実施例では、操作部10cを用いて、表示部10dに表示された像から十字位置の座標を取得し、演算部10bを通して記憶部10aに記憶する。一般的には、コンピュータに備えられているマウスで画像上をクリックして座標位置を取得する方法や、またこれと同様の処理を自動化した画像認識処理を用いて座標位置を取得することも可能である。
【0050】
S103、S106で取得した座標位置をそれぞれ11a(Xa,Ya)と11b(Xb,Yb)とする。これらの取得した座標位置を用いて、演算処理部10bで座標位置11a(Xa,Ya)から座標位置11b(Xb,Yb)のズレ量を計算し(S107)、記憶部10bに予め記憶されているステージ換算テーブルを用いて、実際にステージ4を移動させる移動補正量を算出し(S108)、算出した移動補正量をθステージ座標、XYステージ座標の各ステージを駆動(移動)させるための電圧値に換算し、記憶部10aに保存する(S109)。
【0051】
そして、光路内に平行平板素子6aが挿入された場合、ステージコントローラ12を用いてS12で記憶された電圧値に基づいて、θステージ8b、XYステージ8c、Zステージ8dを動かすことでCCD8aが移動し、光軸座標位置11b(Xb,Yb)が11a(Xa、Ya)の位置に撮像される。Z方向の場合は、図示しないがオートフォーカス機能によってズレ量を取得し、取得したズレ量からステージ換算テーブルを用いて移動補正量に相当する電圧値に変換する。
【0052】
対物レンズ5aなど光軸ずれを生じる光学素子に対し光軸ずれを補正する場合は、上記と同様の手法によりズレ量を取得し、実際にCCD8aを移動させる距離である移動補正量を算出する。また、ズレ量を取得する場合、光路上に複数の光学素子が挿入されている状態で取得しても構わない。また、各光学素子単体を光路上に挿入し、算出した移動補正量を足し合わせることで、実際に複数の光学素子を組み合わせて観察する場合も、光軸ずれを補正できる。
【0053】
本実施例では、像上の1点を比較することで座標のズレ量を取得し、そのズレ量を各ステージ駆動させるための電圧値に変換し、光軸ずれを補正することを示したが、実際にズレ量を取得できる方法であれば、取得座標数や取得座標位置などは問わない。また、基本チャートのように環境が変化しても正確な位置が測定できる試料なら、他の物を用いても何ら問題ない。
【0054】
<第2の実施形態>
複数の光学素子を装着して観察する観察者の負担を軽くするため、第1の実施形態における図11の処理を流用することで、全ての光学素子に対する像のズレ量を自動的に取得し、観察時に自動的に像ずれを補正することができる。例として、図12のフローチャートを用いて簡易的に説明する。
【0055】
基本チャートをステージ4に載せ(S200)、操作部10cにより切り替える光学素子を指定し、ズレ量の取得開始を指示する(S201)。操作部10cより指定された光路上の光学素子を記憶部10aに記憶する(S202)。キューブターレットコントローラ13を通して、記憶部10aに記憶された指定された光学素子を取得し、光路上に指定された光学素子を挿入する(S203)。
【0056】
光路上に平行平板素子が挿入されたことを通知するセンサ信号をキューブターレットコントローラ13を通じて取得することにより、光路上の光学素子が切り替えられたことを確認し(S204)、撮像ユニット8内のCCD8aで顕微鏡視野像を撮像し、この像を記憶部10aに記憶する(S205)。記憶している指定された全ての光学素子を光路上に挿入した状態で顕微鏡視野像を撮像するまで、S201〜S205を繰り返し(S206)、その後、画像解析処理を用いて、各顕微鏡視野像と標準になる顕微鏡視野像画像とのズレ量を取得し(S207)、記憶部10aに記憶されているステージ換算テーブルを用いて撮像ユニット8内のステージの移動距離を算出し、この移動補正値から各ステージを駆動させる電圧値を算出して記憶部10aに記憶する(S208、図11参照)。
【0057】
操作部10cにより、観察時に自動的に像ずれを補正するモードを選択する(S209)。光路上の光学素子を切り替えた場合、記憶部10aに記憶されている電圧値を参照し(S210)、XYステージ8c、θステージ8d、Zステージ8dを移動させる(S211)ことで、CCD8aが移動補正量分移動し、光軸位置が一致した顕微鏡視野像が撮像できる(S212)。但し、同じ光学素子を用いて観察する場合、S200からS208を1度実行した上に光学素子を顕微鏡システムから外していなければ、S200からS208は実行する必要は無い。
【0058】
なお、光学素子は、本顕微鏡システム内の光学素子切り替えユニットにおける光学素子で光軸ずれを発生する全てに適用し、移動補正量は手動で取得しても良い。また、撮像ユニット内の構成は、ステージを組み合わせてCCD8aを搭載することで、顕微鏡視野像のどの方向に対してもズレ量が補正できる。
【0059】
<第3の実施形態>
第1の実施例において、光軸ズレを補正するためには、標準となる理想光軸を取得するために光路上より光軸ずれを生ずる光学素子を排除して顕微鏡視野像を取得していた。しかしながら、理想光軸を取得するために光路上より光学素子を全て外すのは、観察者の手間がかかる。
【0060】
そこで、観察者が所定の光学素子を透過した光軸を光軸ずれを補正するための理想光軸11として扱う。すなわち、指定した光学素子に対する他の光学素子との相対的な光軸ずれを解消することができる。本実施例として、処理内容を図13のフローチャートと図10と図9を用いて説明する。
【0061】
本実施例では、図9の拡大範囲14内の十字位置から距離dを取得する。はじめに理想光軸を取得するために、理想光軸として設定する際に挿入する平行平板光学素子6aを光路上に挿入し(S300)、光軸11が十字位置に一致するよう基本チャートをステージ4上に配置し(S301)、撮像する(S302、図10(a))。
【0062】
図10(a)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S303)。その後、基本チャートの位置はそのままの状態で、平行平板光学素子6aを光路上に配置し(S304)、再度撮像する(S305、図10(b))。
【0063】
図10(b)のようにCCD8aで撮像した像の中心位置を示す十字位置の座標を取得し、記憶部10aに記憶する(S306)。本実施例では、表示部10dに表示された像から操作部により座標位置を取得し、演算部10bを通して記憶部10aに記憶する。一般的には、コンピュータについているマウスで画像上をクリックし、座標位置を取得する方法や、画像認識処理を用いて自動的に座標位置を取得することも可能である。
【0064】
S303,S306で取得した座標位置をそれそれ11a(Xa,Ya)と11b(Xb,Yb)とする。取得した座標位置を用いて、演算処理部10bで座標位置11a(Xa,Ya)から座標位置11b(Xb,Yb)のズレ量を計算し(S307)、記憶部10bに予め記憶されているステージ換算テーブルを用いて実際に撮像ユニット8内のステージを移動させる移動補正量を算出し(S308)、この移動補正量をθステージ座標、XYステージ座標を駆動させるための電圧値に換算して記憶部10aに保存する(S309)。
【0065】
以上より、所定の光学素子の光軸を標準とすることで、実施例1に比べて、観察者の作業負担を軽減させることができる。
<第4の実施形態>
実施例1において、光軸ずれを補正する際にズレ量を取得する際には、たとえば図9で示すような基本チャートのように環境が変化しても正確な位置が測定できる試料を用いていた。しかしながら、このように観察対象とは別の試料を用いてズレ量を取得するのは、観察者に対し手間がかかる。そこで、実際に観察する顕微鏡視野像を用いて光軸ずれを補正する。
【0066】
つまり、あるひとつの平行平板による画像を標準画像として保存しておき、他の平行平板の画像をその標準画像と比較して、ズレ量を補正すればよい。
<第5の実施形態>
光軸ずれが微小な場合、正確なズレ量を取得することは難しい。そこで、対物レンズから撮像面の間に光学的に拡大できるユニットを備えることで、CCD8aにより顕微鏡視野像を拡大して撮像できるようにする。そこで、拡大ユニットとして、結像レンズを切り替えることができるユニット20を装着して、微小な光軸ずれに対処する方法を以下に示す。
【0067】
(実施例1)
本実施例では、拡大ユニットとして結像レンズを切り替えることができるユニットを装着する。
図14は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、拡大ユニット20は、結像レンズ7と中間変倍ユニット21とから構成される。中間変倍ユニット21は、結像レンズ7と対物レンズ5xの間に倍率を変化させるレンズを切り替えるためのものである。中間変倍ユニット21には、倍率の異なる2つのレンズ21a,21bが備えられている。光軸のずれ幅に応じて、このレンズ21a,21bを切り替えることにより、微小な光軸ずれを拡大することができるので、光軸ずれを容易に検出することができる。
【0068】
または、図示しないがCCD8aと結像レンズ7の間にTVアダプタを取り付け倍率を変化させるもできる。
(実施例2)
図15は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、拡大ユニット30は、結像レンズ30a,30bを備える。これにより、結像倍率の違う、つまり焦点距離が異なる結像レンズ30aと30bをターレットの回転、又はスライド部材によって交換可能になる。この場合、交換による軸ずれが無視できるほど小さければよいが、平行平板素子ユニット6と同じ程度のずれを生じる場合には、上記の実施形態で説明してきたような補正手順を、結像レンズの交換に際しても適応すればよい。
【0069】
(実施例3)
図16は、本実施例における倒立顕微鏡システムを示す。同図に示すように、ハーフミラー40により光路を分割し、異なる焦点距離の結像レンズ7aと7bと、同じ構造を持った結像ユニット8,81(結像ユニット81は結像ユニット8と同様の構成である)によって、それぞれ結像倍率の異なる画像が取得できるような構成にすることによっても目的は達成できる。このとき、ハーフミラー40の作用によって撮像ユニット8または81のどちらかによって、撮像されることになる。
【0070】
また、ハーフミラー40の代わりにビームスプリッタを用いて光を分割し、それぞれの結像ユニット8及び81に入射させるようにしてもよい。このようにビームスプリッタを用いると、例えば、光を偏光面によって、または波長によって、光を分割することができるので、分割されたそれぞれの光の特性に依存した画像をそれぞれの結像ユニットで撮影することができる。
【0071】
(実施例4)
実施例1では拡大ユニットを用いて光軸ずれの検知感度を向上させたが、拡大ユニットの代わりに、図1の結像レンズ7をズームレンズとしても良い。
なお、第1〜第5の実施形態で説明した処理をプログラム化してコンピュータで実行させてもよい。
【0072】
図17はそのようなコンピュータシステム、すなわちハードウェア環境の構成ブロック図である。同図においてコンピュータシステム100は中央処理装置(CPU)102、リードオンリメモリ(ROM)103、ランダムアクセスメモリ(RAM)106、通信インタフェース(以下、インタフェースをI/Fという)104、記憶装置107、出力I/F101、入力I/F105、可搬型記憶媒体の読み取り装置108、およびこれらの全てが接続されたバス109、出力I/F101に接続している出力装置110、入力I/F105に接続している入力装置111によって構成されている。
【0073】
記憶装置107としてはハードディスク、磁気ディスクなど様々な形式の記憶装置を使用することができ、このような記憶装置107、またはROM103に上記の各実施の形態で説明した処理のプログラムが格納され、このプログラムがCPU102によって読み出されて実行される。
【0074】
このようなプログラムは、プログラム提供者側からネットワーク112、および通信I/F104を介して、例えば記憶装置107に格納されることも、また市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納され、読み取り装置108にセットされて、CPU102によって実行されることも可能である。可搬型記憶媒体としてはCD−ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができ、このような記憶媒体に格納されたプログラムが読み取り装置108によって読み取られる。
【0075】
また、入力装置111としては、上記の各実施形態では撮像ユニットが該当し、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどを用いることが可能である。また、マウス、キーボード等も含まれる。出力装置110には、ディスプレイ、プリンタなどを用いることが可能である。
【0076】
また、ネットワーク112は、インターネット、LAN、WAN、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。
【0077】
【発明の効果】
以上より、述べてきたような発明によれば、ハード的な原因や環境変化などにより発生する光軸ずれを撮像位置を変更することで補正することができる。また、撮像側にて光軸ずれを補正するので、対象物が液体中にある場合でも対象物が静止したまま撮像できる。さらに、光軸ずれが微小の場合においても、像を拡大することにより精度高く光軸ずれを補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図2】第1の実施形態における正立顕微鏡システムを示す図である。
【図3】第1の実施形態におけるθステージを示す図である。
【図4】第1の実施形態におけるXYステージを示す図である。
【図5】第1の実施形態におけるZステージを示す図である。
【図6】第1の実施形態におけるZステージの動作を示す図である。
【図7】第1の実施形態における平行平板素子の光軸位置のずれのパターンを示す図である。
【図8】第1の実施形態における平行平板素子(反射板)の光軸位置のずれのパターンを示す図である。
【図9】第1の実施形態における基本チャートを示す図である。
【図10】第1の実施形態における顕微鏡視野像を示す図である。
【図11】第1の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図12】第2の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図13】第3の実施形態における移動補正量を求める処理の一例を示したフローチャートを示す図である。
【図14】第5の実施形態の実施例1における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図15】第5の実施形態の実施例2における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図16】第5の実施形態の実施例3における倒立顕微鏡システムを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態におけるコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 照明レンズ系
3 試料
4 ステージ
5 対物レンズユニット
5a 対物レンズ
6 平行平板素子ユニット
6a 平行平板素子
7 結像レンズ
8 撮像ユニット
8a CCD
8b XYステージ
8c Zステージ
8d θステージ
9 CCDコントローラ
10a 記憶部
10b 演算部
10c 操作部
11 光軸
12 ステージコントローラ
13 キューブターレットコントローラ
13a モータ
13b センサ
20 拡大ユニット
21 中間変倍ユニット
21a,21b レンズ
30 拡大ユニット
30a,30b 結像レンズ
40 ハーフミラー
Claims (15)
- 着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、
前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、
該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、
該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、
を備えることを特徴とする光学顕微鏡システム。 - 複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムにおいて、
前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え手段と、
前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知手段と、
該検知手段によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出手段と、
該算出手段により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御手段と、
を備えることを特徴とする光学顕微鏡システム。 - 前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システム。
- 前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の光学顕微鏡システム。
- 前記移動制御手段は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の光学顕微鏡システム。
- 前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1、または2に記載の光学顕微鏡システム。
- 着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、
前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、
該検知ステップによって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、
該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、
を備えることを特徴とする光軸補正方法。 - 複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする光軸補正方法において、
前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替えステップと、
前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知ステップと、
該検知ステップによって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出ステップと、
該算出ステップにより算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御ステップと、
を備えることを特徴とする光軸補正方法。 - 着脱可能な光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をする処理をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、
前記光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記光学素子を介さないで撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、
該検知処理によって検知された前記第1の位置情報と前記第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、
該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、
を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラム。 - 複数の光学素子を備え、撮像ユニットにより画像を取得する光学顕微鏡システムの光軸の補正をコンピュータに実行させる光軸補正プログラムにおいて、
前記複数の光学素子のうち光路上にある第1の光学素子を第2の光学素子に切り替える切り替え処理と、
前記第1の光学素子を介して撮像された前記画像に表される所定の点の位置を示す第1の位置情報と、前記第2の光学素子を介して撮像された前記画像に表される前記所定の点に対応する点の位置を示す第2の位置情報とを検知する検知処理と、
該検知処理によって検知された第1の位置情報と第2の位置情報との相対的なずれ量を算出する算出処理と、
該算出処理により算出された前記ずれ量に基づいて、前記撮像ユニットを移動させる移動制御処理と、
を、コンピュータに実行させる光軸補正プログラム。 - 前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、または10に記載の光軸補正プログラム。
- 前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路方向に該撮像ユニットを移動させることを特徴とする請求項9、10、または11に記載の光軸補正プログラム。
- 前記移動制御処理は、前記撮像ユニットに入射する光の光路に対して垂直方向に該撮像ユニットを回転させることを特徴とする請求項9、10、11、または12に記載の光軸補正プログラム。
- 前記光学顕微鏡システムは、前記撮像ユニットにより取得される画像の倍率を変更する倍率変更処理を、さらにコンピュータに実行させる請求項9、または10に記載の光軸補正プログラム。
- 請求項9〜14のうちいずれか1つに記載の光軸補正プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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