JP2005016665A - 曲管継手の配管方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】曲管継手を用いた配管方法の提供。
【解決手段】本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設けることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、少なくとも4本の曲管継手を用いて略コ字形の迂回路を設けることを特徴とする。
又、何れかの曲管継手と曲管継手の間に少なくとも1本の直管を介在させることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設けることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、少なくとも4本の曲管継手を用いて略コ字形の迂回路を設けることを特徴とする。
又、何れかの曲管継手と曲管継手の間に少なくとも1本の直管を介在させることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下に埋設されるダクタイル管等の配管用管、例えば、所要長さの管が逐次接続されて形成される水道用管路において、設計管路上に存在する障害物を避けた迂回路を設ける配管方法に関し、詳しくは、曲管継手を用いた配管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下に埋設される管路は、地上空間に配設される管路と異なり、設計段階において予期し得ない、動かし難い岩石等の障害物の存在によって、接続作業現場の環境に応じて、適宜曲げ角度の変更を要する場合がある。
例えば、設計管路上では直線配管となるべき管路の途中に障害物が存在する場合ではやむを得ず障害物を迂回して埋設しなければならない。以下、このような管路上の障害場所を迂回部という。
【0003】
このような迂回部では、樹脂管や鉛管等であれば容易に曲げることができるが、ダクタイル管では非常に難しい。
又、仮に、直角に曲げられた継手をもちいると、直角部における抵抗が大きくなるため通水量の大きい水道用管路においては好ましくない。特に設計管路上では直線である区間の一部を現場において直角の継手を用いてコ字形に迂回管路を設けることは問題である。
【0004】
このため、従来では、直角の継手を用いず、直線的に接続(配管)されていく管即ち直管を用いて、障害物の遥か手前から障害物の外側を管路が通過するように、管と管との接続部分の遊び間隙を最大限に利用して、全体として少しづつ設計管路の軸線から外れるように配管していき、障害物を越えた後は、同様にして、全体として少しづつ設計管路の軸線に戻していく、という配管(接続)方法が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の配管方法では、障害物の前後方向の比較的長い区間にわたって、設計管路と実際に埋設されていく管路とにギャップを生じてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解消する曲管継手を用いた配管方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の曲管継手の配管方法の発明は、本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設けることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、少なくとも4本の曲管継手を用いて略コ字形の迂回路を設けることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、何れかの曲管継手と曲管継手の間に少なくとも1本の直管を介在させることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、略への字形の内角が135度である曲管継手を用いることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、すりこ木運動の中心となる開口端部には本体部側から開口端側に向けて次第に径が拡大する端部側拡大内径部が設けられた曲管継手を用いることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、本体部の他方の開口端部側は同形の曲管継手或いは他の管に挿入可能に形成された曲管継手を用いることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1は、本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設ける配管方法である。
以下、これを図1及び図2に基づいて説明する。図1は曲管継手の断面図、図2は2つの曲管継手の接続状態の断面図である。
【0013】
図1及び図2において、1は曲管継手である。この曲管継手1は、曲がり部位を含む本体部2の一方の面端部側に接続口としての開口端部3を備え、本体部2の他方の開口端部側は、図2に示すように同形の曲管継手1が挿入されて接続可能に、或いは図1に示すように他の管4、例えば直管等が挿入されて接続可能に形成されている。
尚、ここで本体部2とは曲管継手1において開口端部3を除いた管部分をいう。又、図1及び図2中の符号5は、図示されていない押し輪や止め輪等の在来型の接続手段が装着されるフランジ部である。
【0014】
図1において、他の管4が挿入(接続)される開口端部3から本体部2の中央側に向けて、挿入された他の管4が図示のように深く挿入された状態で、開口端部3の最小径部6を中心として、他の管4の挿入管部41がすりこ木運動が可能となるよう、受け入れ側である曲管継手1の本体部2の当該開口端部3側には、挿入された各挿入管部41に対応してすりこ木運動を許容するように、本体部側拡大内径部7が設けられている。
【0015】
図示の本体側拡大内径部7は、曲管継手1の開口端部3側から挿入された他の管4の挿入端42側に向って、曲管継手1の内径即ち本体部の2の内径が次第に拡大する形状としてある。この場合、図中の実線と仮想線で示すように、他の管4が最大に傾いた状態において、当該他の管4の外周面の一部と本体側拡大内径部7の内周面の一部とが管軸方向において均等に接触する形状とするのが好ましい。
【0016】
これにより、他の管4の曲げ圧力が本体側拡大内径部7の一点に集中し難くなるので、曲管継手1の耐圧性を高めることができる。
勿論、本体側拡大内径部7の内部形状は、これに限らず、要は、挿入された管5の挿入管部41がすりこ木運動可能な空間が得られればよい。
【0017】
開口端部3には、当該開口端より内側の内周面に、すりこ木運動が円滑に行われるように、すりこ木運動の回動中心となる部位として、挿入される他の管5の外径に略等しい最小径部6を比較的狭い幅で管内周面に巡らせて設けてある。
又、図1に示すように、この最小径部6から開口端部3の開口端に向けては、口径が次第に拡大するよう端部側拡大内径部8が設けてある。
【0018】
曲管継手1を上記のように構成することによって、接続作業現場の環境に応じて、設計管路に岩石等の障害物(図3のX)があっても、曲管継手1の固有の曲げ角度、例えば、曲がり角度が135度の図示のような曲管継手1においては、135度±α度の曲げ角度の範囲で自由に変更することができる。
例えば、図1及び図2に示す開口端部3において、すりこ木運動が軸線(管軸)に対して5度の角度で可能なように本体部側拡大内径部7を形成しておくと、各開口端部3において135度±5度、即ち、固有の曲げ角度が135度の曲管継手1において130度〜140度の範囲で自由な接続が可能となる。
【0019】
従来では、このような自由度がなく、継手と当該継手に接続される他の管4とは、互いの管軸が直線的に挿入されて接続されていたため(図示せず)、二次元の面においてのみの接続に制約されていたが、この実施の形態によれば、三次元的な曲げ角度をも得ることができるので、従来に比べて接続角度を遥かに自由に設定することができる。
【0020】
尚、この実施の形態1のような曲管継手1は、ダクタイル管に限らず、容易に曲げることができない材質の曲管継手において、1つの固有の曲げ角度を備えた1種類の曲管継手1の使用領域が拡大する点で極めて有効である。
勿論、樹脂管や鉛管等のように容易に曲げ易い曲管継手において適用すれば、接続作業現場において、余計な曲げ作業を現場で行う必要がなくなり、しかも、曲げ角度の異なる曲管継手の種類数を少なくすることができる。
【0021】
又、この曲管継手1に挿入された他の管4の挿入管部41は、本体部2の中央側に、従来に比べて深く挿入されているので、例えば、従来では精々10mm程度の挿入深さであるに対して図示の例では300mm(本体部側拡大内径部7の軸方向長さに相応)程度挿入することができるので、仮に、地震や地盤沈下等の地盤変動の圧力を、例えば、接続部における管軸の法線方向に受けて、管路が大きく曲げられたり、大きく曲げられた結果当該管路が管軸方向に延びたとしても、当該圧力に応じて前記最小径部6を中心として管軸が許容範囲において自在に傾くことができ、しかも、曲管継手1と接続された他の管4の挿入管部41の軸方向長さ分の余裕があるので、接続状態を十分に維持させることができる。
【0022】
更に又、曲管継手1と接続される他の管4は十分に深く嵌合されているので、作業現場において、管路の長さ調整が必要な場合には、他の管4を適当長さに切断する必要が無く、曲管継手1と他の管4との重なり量、即ち、本体部側拡大内径部7への挿入管部41の挿入深さを適宜選択することによって、容易に管路の長さ調整を行うことができる。
【0023】
次に、前述のような「へ」の字形(への字形)の曲管継手1を用いて、障害物を避けて通る迂回配管(接続)方法を図3に基づいて説明する。図3は迂回路の説明図である。
図3においては、直線的管路(図中の矢印)として予定された設計管路上に障害物Xが存在する際に、4本の同形の曲管継手1A、1B、1C、1Dを略コ字形に連続して組み合わせて接続することによって迂回路を設けてある。
【0024】
このように配管することによって、直線的管路上に存在する障害物Xを、当該障害物X周りに近接させながら半周させるだけの最短コースで迂回路を設けることができる。
しかも、この迂回路には従来のように直角な屈曲部がなく、4ヶ所の屈曲部は全て「へ」の字形となるため、屈曲部における抵抗が小さくなり通水量の大きい水道用管路においては理想的な迂回路となる。
【0025】
図3の迂回路では、直線的管路途中に迂回路を設けるに当たって、最も少ない4本の曲管継手1A、1B、1C、1Dを用いた例を示したが、障害物Xの大きさや形状に応じて、曲管継手1A、1B、1C、1Dの相互間に所要本数の直管を適宜介在させて迂回路を設けることもできる(図示せず)。
【0026】
又、図3の迂回路では、平面的(二次元的)に略コ字形に迂回路を配管したが、曲管継手1A、1B、1C、1Dの何れかを適宜管軸周り方向に回しながら接続することによって三次元的に迂回路を設けることもできる(図示せず)。
このような場合、曲管継手1は必ずしも4本に限られず、必要に応じて適宜増減して用いたり、前述のように適当本数の直管と適宜組み合わせることにより、従来に比べて遥かに自由に迂回路を設けることができる。
【0027】
尚、この実施の形態では、直線的管路における迂回路について説明したが、勿論、管路途中に置ける単なる方向転換部位においても本発明を適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、障害物を避けて通る迂回路を最短コースで設けることができ、配管工事作業の迅速化とコスト削減とを実現することができる。
又、迂回路には、直角な屈曲部がなく、屈曲部の全ては「へ」の字形となるため、従来に比べて屈曲部における水の抵抗を小さくすることができる。
【0029】
更に又、請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、地震や地盤沈下等による地盤変動によって生ずる、埋設された管の法線方向の曲げ圧力に対して、接続状態を維持したまま柔軟に対応できる迂回路を提供できると共に、接続部における管軸方向の引き延ばし力に対しても十分な余裕を備えた迂回路を提供することができる。
又、管と管との重なり量(挿入長さ)を適宜選択することによって、管を適当長さに切断する必要が無く、容易に管路の長さ調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲管継手の断面図である。
【図2】2つの曲管継手の接続状態の断面図である。
【図3】迂回路の説明図である。
【符号の説明】
1.
1A、1B、1C、1D 曲管継手、2 本体部、3 開口端部、4 他の管、5 フランジ、
管、7 本体部側拡大内径部、8 端部側拡大内径部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下に埋設されるダクタイル管等の配管用管、例えば、所要長さの管が逐次接続されて形成される水道用管路において、設計管路上に存在する障害物を避けた迂回路を設ける配管方法に関し、詳しくは、曲管継手を用いた配管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下に埋設される管路は、地上空間に配設される管路と異なり、設計段階において予期し得ない、動かし難い岩石等の障害物の存在によって、接続作業現場の環境に応じて、適宜曲げ角度の変更を要する場合がある。
例えば、設計管路上では直線配管となるべき管路の途中に障害物が存在する場合ではやむを得ず障害物を迂回して埋設しなければならない。以下、このような管路上の障害場所を迂回部という。
【0003】
このような迂回部では、樹脂管や鉛管等であれば容易に曲げることができるが、ダクタイル管では非常に難しい。
又、仮に、直角に曲げられた継手をもちいると、直角部における抵抗が大きくなるため通水量の大きい水道用管路においては好ましくない。特に設計管路上では直線である区間の一部を現場において直角の継手を用いてコ字形に迂回管路を設けることは問題である。
【0004】
このため、従来では、直角の継手を用いず、直線的に接続(配管)されていく管即ち直管を用いて、障害物の遥か手前から障害物の外側を管路が通過するように、管と管との接続部分の遊び間隙を最大限に利用して、全体として少しづつ設計管路の軸線から外れるように配管していき、障害物を越えた後は、同様にして、全体として少しづつ設計管路の軸線に戻していく、という配管(接続)方法が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の配管方法では、障害物の前後方向の比較的長い区間にわたって、設計管路と実際に埋設されていく管路とにギャップを生じてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解消する曲管継手を用いた配管方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の曲管継手の配管方法の発明は、本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設けることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、少なくとも4本の曲管継手を用いて略コ字形の迂回路を設けることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1に記載の曲管継手の配管方法において、何れかの曲管継手と曲管継手の間に少なくとも1本の直管を介在させることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、略への字形の内角が135度である曲管継手を用いることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、すりこ木運動の中心となる開口端部には本体部側から開口端側に向けて次第に径が拡大する端部側拡大内径部が設けられた曲管継手を用いることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の曲管継手の配管方法において、本体部の他方の開口端部側は同形の曲管継手或いは他の管に挿入可能に形成された曲管継手を用いることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1は、本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設ける配管方法である。
以下、これを図1及び図2に基づいて説明する。図1は曲管継手の断面図、図2は2つの曲管継手の接続状態の断面図である。
【0013】
図1及び図2において、1は曲管継手である。この曲管継手1は、曲がり部位を含む本体部2の一方の面端部側に接続口としての開口端部3を備え、本体部2の他方の開口端部側は、図2に示すように同形の曲管継手1が挿入されて接続可能に、或いは図1に示すように他の管4、例えば直管等が挿入されて接続可能に形成されている。
尚、ここで本体部2とは曲管継手1において開口端部3を除いた管部分をいう。又、図1及び図2中の符号5は、図示されていない押し輪や止め輪等の在来型の接続手段が装着されるフランジ部である。
【0014】
図1において、他の管4が挿入(接続)される開口端部3から本体部2の中央側に向けて、挿入された他の管4が図示のように深く挿入された状態で、開口端部3の最小径部6を中心として、他の管4の挿入管部41がすりこ木運動が可能となるよう、受け入れ側である曲管継手1の本体部2の当該開口端部3側には、挿入された各挿入管部41に対応してすりこ木運動を許容するように、本体部側拡大内径部7が設けられている。
【0015】
図示の本体側拡大内径部7は、曲管継手1の開口端部3側から挿入された他の管4の挿入端42側に向って、曲管継手1の内径即ち本体部の2の内径が次第に拡大する形状としてある。この場合、図中の実線と仮想線で示すように、他の管4が最大に傾いた状態において、当該他の管4の外周面の一部と本体側拡大内径部7の内周面の一部とが管軸方向において均等に接触する形状とするのが好ましい。
【0016】
これにより、他の管4の曲げ圧力が本体側拡大内径部7の一点に集中し難くなるので、曲管継手1の耐圧性を高めることができる。
勿論、本体側拡大内径部7の内部形状は、これに限らず、要は、挿入された管5の挿入管部41がすりこ木運動可能な空間が得られればよい。
【0017】
開口端部3には、当該開口端より内側の内周面に、すりこ木運動が円滑に行われるように、すりこ木運動の回動中心となる部位として、挿入される他の管5の外径に略等しい最小径部6を比較的狭い幅で管内周面に巡らせて設けてある。
又、図1に示すように、この最小径部6から開口端部3の開口端に向けては、口径が次第に拡大するよう端部側拡大内径部8が設けてある。
【0018】
曲管継手1を上記のように構成することによって、接続作業現場の環境に応じて、設計管路に岩石等の障害物(図3のX)があっても、曲管継手1の固有の曲げ角度、例えば、曲がり角度が135度の図示のような曲管継手1においては、135度±α度の曲げ角度の範囲で自由に変更することができる。
例えば、図1及び図2に示す開口端部3において、すりこ木運動が軸線(管軸)に対して5度の角度で可能なように本体部側拡大内径部7を形成しておくと、各開口端部3において135度±5度、即ち、固有の曲げ角度が135度の曲管継手1において130度〜140度の範囲で自由な接続が可能となる。
【0019】
従来では、このような自由度がなく、継手と当該継手に接続される他の管4とは、互いの管軸が直線的に挿入されて接続されていたため(図示せず)、二次元の面においてのみの接続に制約されていたが、この実施の形態によれば、三次元的な曲げ角度をも得ることができるので、従来に比べて接続角度を遥かに自由に設定することができる。
【0020】
尚、この実施の形態1のような曲管継手1は、ダクタイル管に限らず、容易に曲げることができない材質の曲管継手において、1つの固有の曲げ角度を備えた1種類の曲管継手1の使用領域が拡大する点で極めて有効である。
勿論、樹脂管や鉛管等のように容易に曲げ易い曲管継手において適用すれば、接続作業現場において、余計な曲げ作業を現場で行う必要がなくなり、しかも、曲げ角度の異なる曲管継手の種類数を少なくすることができる。
【0021】
又、この曲管継手1に挿入された他の管4の挿入管部41は、本体部2の中央側に、従来に比べて深く挿入されているので、例えば、従来では精々10mm程度の挿入深さであるに対して図示の例では300mm(本体部側拡大内径部7の軸方向長さに相応)程度挿入することができるので、仮に、地震や地盤沈下等の地盤変動の圧力を、例えば、接続部における管軸の法線方向に受けて、管路が大きく曲げられたり、大きく曲げられた結果当該管路が管軸方向に延びたとしても、当該圧力に応じて前記最小径部6を中心として管軸が許容範囲において自在に傾くことができ、しかも、曲管継手1と接続された他の管4の挿入管部41の軸方向長さ分の余裕があるので、接続状態を十分に維持させることができる。
【0022】
更に又、曲管継手1と接続される他の管4は十分に深く嵌合されているので、作業現場において、管路の長さ調整が必要な場合には、他の管4を適当長さに切断する必要が無く、曲管継手1と他の管4との重なり量、即ち、本体部側拡大内径部7への挿入管部41の挿入深さを適宜選択することによって、容易に管路の長さ調整を行うことができる。
【0023】
次に、前述のような「へ」の字形(への字形)の曲管継手1を用いて、障害物を避けて通る迂回配管(接続)方法を図3に基づいて説明する。図3は迂回路の説明図である。
図3においては、直線的管路(図中の矢印)として予定された設計管路上に障害物Xが存在する際に、4本の同形の曲管継手1A、1B、1C、1Dを略コ字形に連続して組み合わせて接続することによって迂回路を設けてある。
【0024】
このように配管することによって、直線的管路上に存在する障害物Xを、当該障害物X周りに近接させながら半周させるだけの最短コースで迂回路を設けることができる。
しかも、この迂回路には従来のように直角な屈曲部がなく、4ヶ所の屈曲部は全て「へ」の字形となるため、屈曲部における抵抗が小さくなり通水量の大きい水道用管路においては理想的な迂回路となる。
【0025】
図3の迂回路では、直線的管路途中に迂回路を設けるに当たって、最も少ない4本の曲管継手1A、1B、1C、1Dを用いた例を示したが、障害物Xの大きさや形状に応じて、曲管継手1A、1B、1C、1Dの相互間に所要本数の直管を適宜介在させて迂回路を設けることもできる(図示せず)。
【0026】
又、図3の迂回路では、平面的(二次元的)に略コ字形に迂回路を配管したが、曲管継手1A、1B、1C、1Dの何れかを適宜管軸周り方向に回しながら接続することによって三次元的に迂回路を設けることもできる(図示せず)。
このような場合、曲管継手1は必ずしも4本に限られず、必要に応じて適宜増減して用いたり、前述のように適当本数の直管と適宜組み合わせることにより、従来に比べて遥かに自由に迂回路を設けることができる。
【0027】
尚、この実施の形態では、直線的管路における迂回路について説明したが、勿論、管路途中に置ける単なる方向転換部位においても本発明を適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、障害物を避けて通る迂回路を最短コースで設けることができ、配管工事作業の迅速化とコスト削減とを実現することができる。
又、迂回路には、直角な屈曲部がなく、屈曲部の全ては「へ」の字形となるため、従来に比べて屈曲部における水の抵抗を小さくすることができる。
【0029】
更に又、請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、地震や地盤沈下等による地盤変動によって生ずる、埋設された管の法線方向の曲げ圧力に対して、接続状態を維持したまま柔軟に対応できる迂回路を提供できると共に、接続部における管軸方向の引き延ばし力に対しても十分な余裕を備えた迂回路を提供することができる。
又、管と管との重なり量(挿入長さ)を適宜選択することによって、管を適当長さに切断する必要が無く、容易に管路の長さ調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲管継手の断面図である。
【図2】2つの曲管継手の接続状態の断面図である。
【図3】迂回路の説明図である。
【符号の説明】
1.
1A、1B、1C、1D 曲管継手、2 本体部、3 開口端部、4 他の管、5 フランジ、
管、7 本体部側拡大内径部、8 端部側拡大内径部。
Claims (6)
- 本体部の一方の開口端部から本体部側に向けて挿入された他の管が前記開口端部を中心としてすりこ木運動可能となるよう前記本体部側に本体部側拡大内径部が設けられ、且つ前記本体部が略への字形に曲げられた曲管継手を複数組み合わせて、設計管路上に存在する障害物に近接させた迂回路を設けることを特徴とする曲管継手の配管方法。
- 少なくとも4本の曲管継手を用いて略コ字形の迂回路を設けることを特徴とする請求項1に記載の曲管継手の配管方法。
- 何れかの曲管継手と曲管継手の間に少なくとも1本の直管を介在させることを特徴とする請求項1に記載の曲管継手の配管方法。
- 略への字形の内角が135度である曲管継手を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の曲管継手の配管方法。
- すりこ木運動の中心となる開口端部には本体部側から開口端側に向けて次第に径が拡大する端部側拡大内径部が設けられた曲管継手を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の曲管継手の配管方法。
- 本体部の他方の開口端部側はが同形の曲管継手或いは他の管に挿入可能に形成された曲管継手を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の曲管継手の配管方法。
Priority Applications (1)
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JP2003184309A JP2005016665A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 曲管継手の配管方法 |
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CN103939699A (zh) * | 2014-05-06 | 2014-07-23 | 苏州市诚品精密机械有限公司 | 一种伸缩弯管 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003184309A patent/JP2005016665A/ja active Pending
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