JP2005016136A - 目地止水機能を備えた外壁パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】外壁面材の目地対向面部に乾式目地止水材を容易にしかも漏水のおそれなく取り付けることができる構造の外壁パネルを提供する。
【解決手段】外壁面材1の目地対向面部2に、目地方向に延びる凹所8が設けられ、乾式の目地止水材4が、該凹所8内に嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。凹所8は、深さ方向において奥拡がり手前くびれの形態部分8aを備え、止水材4が、凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して取付け状態を維持するようになされている。外壁面材1は、コンクリート系面材からなり、凹所8は、外壁面材1のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材1と一体化された取付けベース材10に備えられた凹所からなっている。
【選択図】 図1
【解決手段】外壁面材1の目地対向面部2に、目地方向に延びる凹所8が設けられ、乾式の目地止水材4が、該凹所8内に嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。凹所8は、深さ方向において奥拡がり手前くびれの形態部分8aを備え、止水材4が、凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して取付け状態を維持するようになされている。外壁面材1は、コンクリート系面材からなり、凹所8は、外壁面材1のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材1と一体化された取付けベース材10に備えられた凹所からなっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、目地止水機能を備えた外壁パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の外壁パネル間の目地の止水は、湿式のシーリングによって行われることが少なくないが、湿式のシーリングは、施工が非常に厄介であることから、目地の止水を乾式で行う工法が種々提案されている。
【0003】
そのような乾式止水工法の一つとして、図10(イ−1)(イ−2)や図10(ロ−1)(ロ−2)に示すように、ガスケットなどの乾湿目地止水材51を予め外壁パネルの外壁面材52の目地対向面部53に接着剤54で取り付けておき、外壁パネルの建方を行うことで、同時に外壁パネル間の目地が上記のガスケット51で止水状態となるようにする工法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この工法では、接着剤54の接着不良によって、ガスケット51が外壁面材52から剥がれ、漏水を引き起こす危険性があるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑み、外壁面材の目地対向面部に乾式目地止水材を容易にしかも漏水のおそれなく取り付けることができる構造の外壁パネルを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、外壁面材の目地対向面部に、目地方向に延びる凹所が設けられ、乾式の目地止水材が、該凹所内に嵌め込まれて外壁面材に取り付けられていることを特徴とする、目地止水機能を備えた外壁パネルによって解決される。
【0007】
この外壁パネルでは、外壁面材の目地対向面部に設けられた凹所に乾式目地止水材を嵌め込んで取り付ける構造となっているから、凹所への乾式目地止水材の嵌込みを行っていけば適正な取付け状態を得られ、外壁面材への乾式目地止水材の取付けを容易に行っていくことができる。しかも、乾式目地止水材の取付け状態が適正であるか否かを、嵌込み状態の目視確認だけで容易に判断することができ、乾式目地止水材の取付け状態の不良をなくすことができて、乾式目地止水材を漏水のおそれなく外壁面材に取り付けることができる。
【0008】
前記凹所が深さ方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、前記止水材が、凹所内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して取付け状態を維持するようになされている場合は、外壁面材への乾式目地止水材の嵌込み取付け状態を脱落のないしっかりとしたものにすることができる。
【0009】
外壁面材がコンクリート系面材からなり、前記凹所が、外壁面材のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材と一体化された取付けベース材に備えられた凹所からなる場合は、凹所の形態を自由に設計することができ、しかも、そのような凹所の備えられたコンクリート外壁面材を容易に製作することができる。
【0010】
即ち、コンクリートの外壁面材の目地対向面部に凹所を直接に成形する場合には、型枠に凹所を成形するための凸部を設けておく必要があるが、凹所の形態によっては、コンクリートの打込み後に凸部をコンクリートから取り外すことができない場合がある。また、凸部をコンクリートから取り外すことはできるが、スライドさせて乙部の端部から取り外さなければならなかったり、コンクリートとの付着や凸部と凹所との係合によって取外しが容易でなかったりすることもありうる。そこで、上記のような取付けベース材を用いれば、凹所の形態がいかなるものであろうと、凹所の備えられているのは外壁面材そのものではなく、取付けベース材であって、取付けベース材は外壁面材から取り外されることはないので、凹所を備えた外壁面材を容易に製作することができる。
【0011】
取付けベース材がコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、該形態部分がコンクリート中に埋め込まれている場合には、外壁面材に対する取付けベース材の取付け状態を脱落のないしっかりとしたものにすることができる。
【0012】
取付けベース材がゴム状弾性材からなる場合は、凹所内への乾式目地止水材の嵌込みを、取付けベース材のゴム弾力性を利用して容易に行うことができる。また、乾式目地止水材の嵌込み部分が例えば硬質材からなる場合には、そのような乾式目地止水材の硬質嵌込み部分の嵌込みを容易に行うことができるし、コンクリート系の外壁面材を製作する際の脱型も容易に行うことができる。更に、嵌込み状態の乾式目地止水材を取付けベース材によって弾力的に把持して取付け状態を保持する作用を行わせることも選択肢の一つとして可能になる。
【0013】
前記取付けベース材が硬質材からなり、目地止水材の凹所内嵌込み部分がゴム状弾性材からなる場合は、凹所内への乾式目地止水材の嵌込みを、乾式目地止水材の嵌込み部分の弾力性を利用して、側方から容易に行うことができる。また、乾式目地止水材の嵌込み部分の弾力性を利用し、嵌込み状態の乾式目地止水材を取付けベース材によって弾性把持して取付け状態を保持する作用を行わせることも選択肢の一つとして可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
以下に示す実施形態の外壁パネル7は、図9(イ)に示すように、外壁面材1の縦目地対向面部2と横目地対向面部3とに予め乾式の目地止水材4,5,6が取り付けられたものからなっていて、図9(ロ)に示すように、この外壁パネル7を複数枚用いて建方を行うことにより、同時に外壁パネル7…間の縦横の目地が前記乾式目地止水材4,5,6によって止水されるようになされたものである。
【0016】
図1乃至図4に示す第1実施形態の外壁パネル7は、図2(イ)(ロ)に示すように、外壁面材1の左右一方の縦目地対向面部2に、縦目地方向に延びる二つの凹所8,9が設けられ、屋内側の凹所8内に乾式目地止水材としてのウインドバリア−用ガスケット4が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0017】
外壁面材1は、コンクリート系の面材、例えばGRC面材からなっていて、上記の凹所8は、外壁面材1のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材1と一体化された取付けベース材10に備えられた凹所からなっている。
【0018】
該取付けベース材10は、プラスチックや金属などの硬質材からなっていて、取付けベース材10に備えられている凹所8は、深さ方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分8aを備えている。また、この取付けベース材10は、外壁面材1のコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされて取り付けられている。
【0019】
そして、ガスケット4は、図2(イ)に示すように、上記の凹所8内に嵌め込まれる部分4aがヒレ4b…を備えたゴム状弾性材で構成されていて、この部分4aが、側方より、ヒレ4b…の弾性変形を伴って凹所8内に嵌め込まれ、凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合することで、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。また、本実施形態では、ガスケット4の嵌込み状態において、ヒレ4b…が弾性的に撓んだ状態となり、各ヒレ4b…のもつ弾性復元力でヒレ4b…が凹所8内の側面部を押圧することによって、遊びのない、よりしっかりとした取付け状態が形成されるようになされている。
【0020】
外壁面材1への取付けベース材10の取付けは、図4(イ)(ロ)に示すように、定盤11の上面に側枠12を設置すると共に、側枠12の内面側の所定の高さ位置に備えられた硬質の突出保持部13を取付けベース材10の凹所8内に突出させるようにして取付けベース材10を側枠12の内面側に取外し可能に設置する。そして、図4(ハ)に示すように側枠12で囲まれた定盤11上にコンクリート14を流し込み、コンクリート14の養生硬化後、図4(ニ)に示すように、側枠12を取り外す。この脱型において、突出保持部13は取付けベース材10の凹所8内から側方に取外し可能であり、しかも、取付けベース材10とコンクリート14とは、取付けベース材10がコンクリート埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされていることによって、側枠12は、これを側方に移動させていくだけで、取付けベース材10をコンクリート14に埋込み状態にしたまま脱型することができる。
【0021】
また、図3(ロ−1)(ロ−2)に示すように、外壁面材1の上横目地対向面部3には、屋内寄りに位置して、横目地方向に延びる凹所8が一つ設けられ、上記の場合と同様の態様で、該凹所8内に、乾式目地止水材としてのウインドバリアー用のガスケット5が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0022】
更に、図3(イ−1)(イ−2)に示すように、外壁面材1の下横目地対向面部3には、屋外寄りに位置して横目地方向に延びる凹所8が一つ設けられ、該凹所8内に、乾式目地止水材としてのレインバリアー用の止水材6が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0023】
この凹所8は、外壁面材1に直接設けられていて、深さ方向において奥拡がり手前くびれのT字状の形態部分8aを備えている。そして、レインバリアー6は、図3(イ−1)に示すように、上記の凹所8内に嵌め込まれる部分6aが、先端に膨出部6bを備えたT字状をしており、この部分6aが凹所8内に嵌め込まれ、先端膨出部6bが凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合することで、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。凹所8内に嵌め込まれるT字状の形態部分6aは、凹所8の長手方向の端部からスライドさせて嵌め込むようにしてもよいし、T字状の形態部分6aがゴム状弾性材からなる場合には、同様にスライドさせて嵌め込むようにしてもよいし、ゴム弾力性を利用して側方から嵌め込むようにしてもよい。なお、レインバリアー6の嵌込み状態において、嵌込み部分6aは凹所8内の側面部に押されてしっかりとした取付け状態が形成されるようになされていてもよい。
【0024】
上記の外壁パネル7は、これを複数枚用いて、図9(ロ)に示すような態様に建方を行うと、左右の外壁パネル7…間の縦目地では、図1(イ)に示すように、ウインドバリアー用のガスケット4が左右の外壁面材1,1に挟み込まれて止水状態が形成される。なお、15はレインバリアー用の乾式目地止水材であり、この止水材15は、左右の外壁パネル7の建方後に上方より外壁面材1,1間の屋外側凹所9,9にわたすように差し込まれて取り付けられたものであり、本発明の範疇外のものである。また、上記の建方によって、上下の外壁パネル7…間の横目地では、図1(ロ)に示すように、ウインドバリアー用のガスケット5が上下の外壁面材1,1に挟み込まれると共に、レインバリア−用の止水材6の先端部が下外壁面材1の上面に弾力的に当接して止水状態が形成される。
【0025】
このように、上記の外壁パネル7では、外壁面材1の縦横の目地対向面部2,3に設けられた凹所8…に乾式目地止水材4,5,6を嵌め込んで取り付ける構造となっているから、凹所8…への乾式目地止水材4,5,6の嵌込みを行っていけば適正な取付け状態を得られ、外壁面材1への乾式目地止水材4,5,6の取付けを容易に行っていくことができ、しかも、乾式目地止水材4,5,6の取付け状態が適正であるか否かを、嵌込み状態の目視確認だけで容易に判断することができて、乾式目地止水材4,5,6の取付け状態の不良をなくすことができ、乾式目地止水材4,5,6を漏水のおそれなく外壁面材1に取り付けることができる。
【0026】
しかも、外壁面材1がコンクリート系面材からなり、ガスケット4,5の取付け部分については、凹所8,8が、取付けベース材10,10に備えられた凹所からなっているので、凹所の形態を奥拡がり手前くびれの逆テーパ状にする設計もが可能となり、それでいて、そのような形態の凹所8,8によってコンクリート外壁面材1の製作に手間取りを生じることもない。
【0027】
図5乃至図8に示す第2実施形態の外壁パネル7は、乾式目地止水材4,5,6の取り付けられる凹所8…がすべて、外壁面材1のコンクリートに埋込み状態にされて取り付けられた取付けベース材10,10,10によって形成されている。また、取付けベース材10,10,10はゴム状弾性材で形成されていて、凹所8…は奥拡がり手前くびれのL字状の形態をしている。そして、各乾式目地止水材4,5,6は、凹所8…内に嵌め込まれる部分4a,5a,6aの先端に片方膨出部4b,5b,6bを備え、該部分4a,5a,6aを側方から凹所8…内に嵌め込むことで、片方膨出部4b,5b,6bが、凹所8…内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aには片方膨出部4b,5b,6bが備えられているが、取付けベース材10はゴム状弾性材で構成されているので、取付けベース材10のゴム状弾性力に抗して側方より嵌め込むことで、嵌込み部分4a,5a,6aの片方膨出部4b,5b,6bを凹所8…内の奥方拡がり部分に突出させることができる。乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aは硬質材で構成されていてもよいし、嵌込みを妨げない程度の硬さを備えたゴム状弾性材で構成されていてもよい。この嵌込み状態において、嵌込み部分4a,5a,6aは凹所8…内の側面部に押されてよりしっかりとした取付け状態が形成されるようになされていてもよい。
【0028】
また、取付けベース材10は、外壁面材1のコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされて取り付けられている。外壁面材1への取付けベース材10の取付けは、図8(イ)(ロ)に示すように、定盤11の上面に側枠12を設置すると共に、側枠12の内面側の所定の高さ位置に備えられた硬質の突出保持部13をゴム状弾性材からなる取付けベース材10の凹所8内に嵌め込むことで取付けベース材10を側枠12の内面側に取り付ける。突出保持部13は、各乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aと同様の形態をしており、取付けベース材10の凹所8…内に適合して嵌め込まれ、安定良い取付け状態が得られる。そして、図8(ハ)に示すように側枠12で囲まれた定盤11上にコンクリート14を流し込み、コンクリート14の養生硬化後、図8(ニ)に示すように、側枠12を取り外す。取付けベース材10はゴム状弾性材で構成されていること、また、取付けベース材10とコンクリート14とは、取付けベース材10がコンクリート埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備えてこの形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされ、その付着力と係合力が働くことなどによって、側枠12は、これを側方に移動させていくだけで、取付けベース材10をコンクリート中に埋込み状態を保持したまま、突出保持部13を取付けベース材10の凹所8内から側方に抜出することができて、確実きれいに脱型することができる。
【0029】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、凹所8の奥拡がり手前くびれの形態8aとして、逆テーパー状の形態やL字状の形態、T字状の形態を示したが、これに限らず、乾式目地止水材に側方抜出力が作用した際、形状的な引っ掛かりによってその抜出が阻止されるような形態をしていればよい。
【0030】
また、取付けベース材に備えさせる凹所として、取付けベース材がゴム状弾性材で構成され、フリーな状態で口が閉じた形態をしていて、口を弾力的に開くことによって乾式目地止水材を嵌め込むことのできる、いわゆる開口部の閉じた凹所であってもよい。
【0031】
また、本発明の外壁パネルに用いられる乾式目地止水材は、目地を挟む両方の外壁パネルに備えられた止水材の協働、例えばガスケット同士の押し合いにより目地を止水するタイプにおける一方の止水材であってもよい。
【0032】
更に、凹所は、外壁面材に直接設けるか、取付けベース材に設けるかにかかわらず、奥拡がり手前くびれでない、例えば、深さ方向にストレートな凹所であってもよく、その場合は、凹所側が硬質で乾式目地止水材の嵌め込まれる部分も硬質の場合は、乾式目地止水材を接着剤で凹所内に取り付けるようにしてもよいし、また、凹所側がゴム状の軟質であれば、乾式目地止水材の嵌め込まれる部分がゴム状の軟質であるか硬質であるかを問わず、ゴム弾性を領して止め付けるようにしてもよいし、その際接着剤を使用するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上のとおりのものであるから、外壁面材の目地対向面部に乾式目地止水材を容易にしかも漏水のおそれなく取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の外壁パネルを用いた建方後の目地部分を示すもので、図(イ)は図9のI−I線断面図、図(ロ)は図9のII−II線断面図である。
【図2】外壁面材の縦目地対向面部を示すもので、図(イ)は同縦目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す水平断面図、図(ロ)は同取付け状態を示す水平断面図である。
【図3】外壁面材の横目地対向面部を示すもので、図(イ−1)及び図(ロ−1)はそれぞれ同横目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す垂直断面図、図(イ−2)(ロ−2)は同取付け状態を示す垂直断面図である。
【図4】図(イ)乃至図(ニ)は外壁面材の製造方法を順次に示す断面側面図である。
【図5】第2実施形態の外壁パネルを用いた建方後の目地部分を示すもので、図(イ)は図9のI−I線断面図、図(ロ)は図9のII−II線断面図である。
【図6】外壁面材の縦目地対向面部を示すもので、図(イ)は同縦目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す水平断面図、図(ロ)は同取付け状態を示す水平断面図である。
【図7】外壁面材の横目地対向面部を示すもので、図(イ−1)及び図(ロ−1)はそれぞれ同横目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す垂直断面図、図(イ−2)(ロ−2)は同取付け状態を示す垂直断面図である。
【図8】図(イ)乃至図(ニ)は外壁面材の製造方法を順次に示す断面側面図である。
【図9】図(イ)は実施形態の外壁パネルを正面図、図(ロ)は該外壁パネルを用いて形成した外壁の正面図である。
【図10】図(イ−1)(イ−2)は先行技術例の一つを示すもので、図(イ−1)は外壁面材間がガスケットで止水された状態の断面図、図(イ−2)は外壁面材間を開いた状態にして示す断面図、図(ロ−1)(ロ−2)は他の先行技術例を示すもので、図(ロ−1)は外壁面材間がガスケットで止水された状態の断面図、図(ロ−2)は外壁面材間を開いた状態にして示す断面図である。
【符号の説明】
1…外壁面材
2…縦目地対向面部
3…横目地対向面部
4…ガスケット(乾式目地止水材)
5…ガスケット(乾式目地止水材)
6…レインバリアー用止水材(乾式目地止水材)
7…外壁パネル
8…凹所
8a…奥拡がり手前くびれ形態部分
10…取付けベース材
10a…奥拡がり手前くびれ形態部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、目地止水機能を備えた外壁パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の外壁パネル間の目地の止水は、湿式のシーリングによって行われることが少なくないが、湿式のシーリングは、施工が非常に厄介であることから、目地の止水を乾式で行う工法が種々提案されている。
【0003】
そのような乾式止水工法の一つとして、図10(イ−1)(イ−2)や図10(ロ−1)(ロ−2)に示すように、ガスケットなどの乾湿目地止水材51を予め外壁パネルの外壁面材52の目地対向面部53に接着剤54で取り付けておき、外壁パネルの建方を行うことで、同時に外壁パネル間の目地が上記のガスケット51で止水状態となるようにする工法が考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この工法では、接着剤54の接着不良によって、ガスケット51が外壁面材52から剥がれ、漏水を引き起こす危険性があるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑み、外壁面材の目地対向面部に乾式目地止水材を容易にしかも漏水のおそれなく取り付けることができる構造の外壁パネルを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、外壁面材の目地対向面部に、目地方向に延びる凹所が設けられ、乾式の目地止水材が、該凹所内に嵌め込まれて外壁面材に取り付けられていることを特徴とする、目地止水機能を備えた外壁パネルによって解決される。
【0007】
この外壁パネルでは、外壁面材の目地対向面部に設けられた凹所に乾式目地止水材を嵌め込んで取り付ける構造となっているから、凹所への乾式目地止水材の嵌込みを行っていけば適正な取付け状態を得られ、外壁面材への乾式目地止水材の取付けを容易に行っていくことができる。しかも、乾式目地止水材の取付け状態が適正であるか否かを、嵌込み状態の目視確認だけで容易に判断することができ、乾式目地止水材の取付け状態の不良をなくすことができて、乾式目地止水材を漏水のおそれなく外壁面材に取り付けることができる。
【0008】
前記凹所が深さ方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、前記止水材が、凹所内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して取付け状態を維持するようになされている場合は、外壁面材への乾式目地止水材の嵌込み取付け状態を脱落のないしっかりとしたものにすることができる。
【0009】
外壁面材がコンクリート系面材からなり、前記凹所が、外壁面材のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材と一体化された取付けベース材に備えられた凹所からなる場合は、凹所の形態を自由に設計することができ、しかも、そのような凹所の備えられたコンクリート外壁面材を容易に製作することができる。
【0010】
即ち、コンクリートの外壁面材の目地対向面部に凹所を直接に成形する場合には、型枠に凹所を成形するための凸部を設けておく必要があるが、凹所の形態によっては、コンクリートの打込み後に凸部をコンクリートから取り外すことができない場合がある。また、凸部をコンクリートから取り外すことはできるが、スライドさせて乙部の端部から取り外さなければならなかったり、コンクリートとの付着や凸部と凹所との係合によって取外しが容易でなかったりすることもありうる。そこで、上記のような取付けベース材を用いれば、凹所の形態がいかなるものであろうと、凹所の備えられているのは外壁面材そのものではなく、取付けベース材であって、取付けベース材は外壁面材から取り外されることはないので、凹所を備えた外壁面材を容易に製作することができる。
【0011】
取付けベース材がコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、該形態部分がコンクリート中に埋め込まれている場合には、外壁面材に対する取付けベース材の取付け状態を脱落のないしっかりとしたものにすることができる。
【0012】
取付けベース材がゴム状弾性材からなる場合は、凹所内への乾式目地止水材の嵌込みを、取付けベース材のゴム弾力性を利用して容易に行うことができる。また、乾式目地止水材の嵌込み部分が例えば硬質材からなる場合には、そのような乾式目地止水材の硬質嵌込み部分の嵌込みを容易に行うことができるし、コンクリート系の外壁面材を製作する際の脱型も容易に行うことができる。更に、嵌込み状態の乾式目地止水材を取付けベース材によって弾力的に把持して取付け状態を保持する作用を行わせることも選択肢の一つとして可能になる。
【0013】
前記取付けベース材が硬質材からなり、目地止水材の凹所内嵌込み部分がゴム状弾性材からなる場合は、凹所内への乾式目地止水材の嵌込みを、乾式目地止水材の嵌込み部分の弾力性を利用して、側方から容易に行うことができる。また、乾式目地止水材の嵌込み部分の弾力性を利用し、嵌込み状態の乾式目地止水材を取付けベース材によって弾性把持して取付け状態を保持する作用を行わせることも選択肢の一つとして可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
以下に示す実施形態の外壁パネル7は、図9(イ)に示すように、外壁面材1の縦目地対向面部2と横目地対向面部3とに予め乾式の目地止水材4,5,6が取り付けられたものからなっていて、図9(ロ)に示すように、この外壁パネル7を複数枚用いて建方を行うことにより、同時に外壁パネル7…間の縦横の目地が前記乾式目地止水材4,5,6によって止水されるようになされたものである。
【0016】
図1乃至図4に示す第1実施形態の外壁パネル7は、図2(イ)(ロ)に示すように、外壁面材1の左右一方の縦目地対向面部2に、縦目地方向に延びる二つの凹所8,9が設けられ、屋内側の凹所8内に乾式目地止水材としてのウインドバリア−用ガスケット4が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0017】
外壁面材1は、コンクリート系の面材、例えばGRC面材からなっていて、上記の凹所8は、外壁面材1のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材1と一体化された取付けベース材10に備えられた凹所からなっている。
【0018】
該取付けベース材10は、プラスチックや金属などの硬質材からなっていて、取付けベース材10に備えられている凹所8は、深さ方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分8aを備えている。また、この取付けベース材10は、外壁面材1のコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされて取り付けられている。
【0019】
そして、ガスケット4は、図2(イ)に示すように、上記の凹所8内に嵌め込まれる部分4aがヒレ4b…を備えたゴム状弾性材で構成されていて、この部分4aが、側方より、ヒレ4b…の弾性変形を伴って凹所8内に嵌め込まれ、凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合することで、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。また、本実施形態では、ガスケット4の嵌込み状態において、ヒレ4b…が弾性的に撓んだ状態となり、各ヒレ4b…のもつ弾性復元力でヒレ4b…が凹所8内の側面部を押圧することによって、遊びのない、よりしっかりとした取付け状態が形成されるようになされている。
【0020】
外壁面材1への取付けベース材10の取付けは、図4(イ)(ロ)に示すように、定盤11の上面に側枠12を設置すると共に、側枠12の内面側の所定の高さ位置に備えられた硬質の突出保持部13を取付けベース材10の凹所8内に突出させるようにして取付けベース材10を側枠12の内面側に取外し可能に設置する。そして、図4(ハ)に示すように側枠12で囲まれた定盤11上にコンクリート14を流し込み、コンクリート14の養生硬化後、図4(ニ)に示すように、側枠12を取り外す。この脱型において、突出保持部13は取付けベース材10の凹所8内から側方に取外し可能であり、しかも、取付けベース材10とコンクリート14とは、取付けベース材10がコンクリート埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされていることによって、側枠12は、これを側方に移動させていくだけで、取付けベース材10をコンクリート14に埋込み状態にしたまま脱型することができる。
【0021】
また、図3(ロ−1)(ロ−2)に示すように、外壁面材1の上横目地対向面部3には、屋内寄りに位置して、横目地方向に延びる凹所8が一つ設けられ、上記の場合と同様の態様で、該凹所8内に、乾式目地止水材としてのウインドバリアー用のガスケット5が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0022】
更に、図3(イ−1)(イ−2)に示すように、外壁面材1の下横目地対向面部3には、屋外寄りに位置して横目地方向に延びる凹所8が一つ設けられ、該凹所8内に、乾式目地止水材としてのレインバリアー用の止水材6が嵌め込まれて外壁面材1に取り付けられている。
【0023】
この凹所8は、外壁面材1に直接設けられていて、深さ方向において奥拡がり手前くびれのT字状の形態部分8aを備えている。そして、レインバリアー6は、図3(イ−1)に示すように、上記の凹所8内に嵌め込まれる部分6aが、先端に膨出部6bを備えたT字状をしており、この部分6aが凹所8内に嵌め込まれ、先端膨出部6bが凹所8内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合することで、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。凹所8内に嵌め込まれるT字状の形態部分6aは、凹所8の長手方向の端部からスライドさせて嵌め込むようにしてもよいし、T字状の形態部分6aがゴム状弾性材からなる場合には、同様にスライドさせて嵌め込むようにしてもよいし、ゴム弾力性を利用して側方から嵌め込むようにしてもよい。なお、レインバリアー6の嵌込み状態において、嵌込み部分6aは凹所8内の側面部に押されてしっかりとした取付け状態が形成されるようになされていてもよい。
【0024】
上記の外壁パネル7は、これを複数枚用いて、図9(ロ)に示すような態様に建方を行うと、左右の外壁パネル7…間の縦目地では、図1(イ)に示すように、ウインドバリアー用のガスケット4が左右の外壁面材1,1に挟み込まれて止水状態が形成される。なお、15はレインバリアー用の乾式目地止水材であり、この止水材15は、左右の外壁パネル7の建方後に上方より外壁面材1,1間の屋外側凹所9,9にわたすように差し込まれて取り付けられたものであり、本発明の範疇外のものである。また、上記の建方によって、上下の外壁パネル7…間の横目地では、図1(ロ)に示すように、ウインドバリアー用のガスケット5が上下の外壁面材1,1に挟み込まれると共に、レインバリア−用の止水材6の先端部が下外壁面材1の上面に弾力的に当接して止水状態が形成される。
【0025】
このように、上記の外壁パネル7では、外壁面材1の縦横の目地対向面部2,3に設けられた凹所8…に乾式目地止水材4,5,6を嵌め込んで取り付ける構造となっているから、凹所8…への乾式目地止水材4,5,6の嵌込みを行っていけば適正な取付け状態を得られ、外壁面材1への乾式目地止水材4,5,6の取付けを容易に行っていくことができ、しかも、乾式目地止水材4,5,6の取付け状態が適正であるか否かを、嵌込み状態の目視確認だけで容易に判断することができて、乾式目地止水材4,5,6の取付け状態の不良をなくすことができ、乾式目地止水材4,5,6を漏水のおそれなく外壁面材1に取り付けることができる。
【0026】
しかも、外壁面材1がコンクリート系面材からなり、ガスケット4,5の取付け部分については、凹所8,8が、取付けベース材10,10に備えられた凹所からなっているので、凹所の形態を奥拡がり手前くびれの逆テーパ状にする設計もが可能となり、それでいて、そのような形態の凹所8,8によってコンクリート外壁面材1の製作に手間取りを生じることもない。
【0027】
図5乃至図8に示す第2実施形態の外壁パネル7は、乾式目地止水材4,5,6の取り付けられる凹所8…がすべて、外壁面材1のコンクリートに埋込み状態にされて取り付けられた取付けベース材10,10,10によって形成されている。また、取付けベース材10,10,10はゴム状弾性材で形成されていて、凹所8…は奥拡がり手前くびれのL字状の形態をしている。そして、各乾式目地止水材4,5,6は、凹所8…内に嵌め込まれる部分4a,5a,6aの先端に片方膨出部4b,5b,6bを備え、該部分4a,5a,6aを側方から凹所8…内に嵌め込むことで、片方膨出部4b,5b,6bが、凹所8…内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して、外壁面材1に抜止め状態に取り付けられている。乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aには片方膨出部4b,5b,6bが備えられているが、取付けベース材10はゴム状弾性材で構成されているので、取付けベース材10のゴム状弾性力に抗して側方より嵌め込むことで、嵌込み部分4a,5a,6aの片方膨出部4b,5b,6bを凹所8…内の奥方拡がり部分に突出させることができる。乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aは硬質材で構成されていてもよいし、嵌込みを妨げない程度の硬さを備えたゴム状弾性材で構成されていてもよい。この嵌込み状態において、嵌込み部分4a,5a,6aは凹所8…内の側面部に押されてよりしっかりとした取付け状態が形成されるようになされていてもよい。
【0028】
また、取付けベース材10は、外壁面材1のコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備え、この形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされて取り付けられている。外壁面材1への取付けベース材10の取付けは、図8(イ)(ロ)に示すように、定盤11の上面に側枠12を設置すると共に、側枠12の内面側の所定の高さ位置に備えられた硬質の突出保持部13をゴム状弾性材からなる取付けベース材10の凹所8内に嵌め込むことで取付けベース材10を側枠12の内面側に取り付ける。突出保持部13は、各乾式目地止水材4,5,6の嵌込み部分4a,5a,6aと同様の形態をしており、取付けベース材10の凹所8…内に適合して嵌め込まれ、安定良い取付け状態が得られる。そして、図8(ハ)に示すように側枠12で囲まれた定盤11上にコンクリート14を流し込み、コンクリート14の養生硬化後、図8(ニ)に示すように、側枠12を取り外す。取付けベース材10はゴム状弾性材で構成されていること、また、取付けベース材10とコンクリート14とは、取付けベース材10がコンクリート埋込み方向において奥拡がり手前くびれの逆テーパー状の形態部分10aを備えてこの形態部分10aが外壁面材1のコンクリート中に埋込み状態にされ、その付着力と係合力が働くことなどによって、側枠12は、これを側方に移動させていくだけで、取付けベース材10をコンクリート中に埋込み状態を保持したまま、突出保持部13を取付けベース材10の凹所8内から側方に抜出することができて、確実きれいに脱型することができる。
【0029】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、凹所8の奥拡がり手前くびれの形態8aとして、逆テーパー状の形態やL字状の形態、T字状の形態を示したが、これに限らず、乾式目地止水材に側方抜出力が作用した際、形状的な引っ掛かりによってその抜出が阻止されるような形態をしていればよい。
【0030】
また、取付けベース材に備えさせる凹所として、取付けベース材がゴム状弾性材で構成され、フリーな状態で口が閉じた形態をしていて、口を弾力的に開くことによって乾式目地止水材を嵌め込むことのできる、いわゆる開口部の閉じた凹所であってもよい。
【0031】
また、本発明の外壁パネルに用いられる乾式目地止水材は、目地を挟む両方の外壁パネルに備えられた止水材の協働、例えばガスケット同士の押し合いにより目地を止水するタイプにおける一方の止水材であってもよい。
【0032】
更に、凹所は、外壁面材に直接設けるか、取付けベース材に設けるかにかかわらず、奥拡がり手前くびれでない、例えば、深さ方向にストレートな凹所であってもよく、その場合は、凹所側が硬質で乾式目地止水材の嵌め込まれる部分も硬質の場合は、乾式目地止水材を接着剤で凹所内に取り付けるようにしてもよいし、また、凹所側がゴム状の軟質であれば、乾式目地止水材の嵌め込まれる部分がゴム状の軟質であるか硬質であるかを問わず、ゴム弾性を領して止め付けるようにしてもよいし、その際接着剤を使用するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、以上のとおりのものであるから、外壁面材の目地対向面部に乾式目地止水材を容易にしかも漏水のおそれなく取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の外壁パネルを用いた建方後の目地部分を示すもので、図(イ)は図9のI−I線断面図、図(ロ)は図9のII−II線断面図である。
【図2】外壁面材の縦目地対向面部を示すもので、図(イ)は同縦目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す水平断面図、図(ロ)は同取付け状態を示す水平断面図である。
【図3】外壁面材の横目地対向面部を示すもので、図(イ−1)及び図(ロ−1)はそれぞれ同横目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す垂直断面図、図(イ−2)(ロ−2)は同取付け状態を示す垂直断面図である。
【図4】図(イ)乃至図(ニ)は外壁面材の製造方法を順次に示す断面側面図である。
【図5】第2実施形態の外壁パネルを用いた建方後の目地部分を示すもので、図(イ)は図9のI−I線断面図、図(ロ)は図9のII−II線断面図である。
【図6】外壁面材の縦目地対向面部を示すもので、図(イ)は同縦目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す水平断面図、図(ロ)は同取付け状態を示す水平断面図である。
【図7】外壁面材の横目地対向面部を示すもので、図(イ−1)及び図(ロ−1)はそれぞれ同横目地対向面部に乾式目地止水材を取り付ける前の状態を示す垂直断面図、図(イ−2)(ロ−2)は同取付け状態を示す垂直断面図である。
【図8】図(イ)乃至図(ニ)は外壁面材の製造方法を順次に示す断面側面図である。
【図9】図(イ)は実施形態の外壁パネルを正面図、図(ロ)は該外壁パネルを用いて形成した外壁の正面図である。
【図10】図(イ−1)(イ−2)は先行技術例の一つを示すもので、図(イ−1)は外壁面材間がガスケットで止水された状態の断面図、図(イ−2)は外壁面材間を開いた状態にして示す断面図、図(ロ−1)(ロ−2)は他の先行技術例を示すもので、図(ロ−1)は外壁面材間がガスケットで止水された状態の断面図、図(ロ−2)は外壁面材間を開いた状態にして示す断面図である。
【符号の説明】
1…外壁面材
2…縦目地対向面部
3…横目地対向面部
4…ガスケット(乾式目地止水材)
5…ガスケット(乾式目地止水材)
6…レインバリアー用止水材(乾式目地止水材)
7…外壁パネル
8…凹所
8a…奥拡がり手前くびれ形態部分
10…取付けベース材
10a…奥拡がり手前くびれ形態部分
Claims (6)
- 外壁面材の目地対向面部に、目地方向に延びる凹所が設けられ、乾式の目地止水材が、該凹所内に嵌め込まれて外壁面材に取り付けられていることを特徴とする、目地止水機能を備えた外壁パネル。
- 前記凹所が深さ方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、前記止水材が、凹所内の奥拡がり部分に突出し、手前くびれ部分と係合して取付け状態を維持するようになされている請求項1に記載の外壁パネル。
- 外壁面材がコンクリート系面材からなり、前記凹所が、外壁面材のコンクリート中に埋め込まれて外壁面材と一体化された取付けベース材に備えられた凹所からなる請求項1又は2に記載の外壁パネル。
- 前記取付けベース材がコンクリートの埋込み方向において奥拡がり手前くびれの形態部分を備え、該形態部分がコンクリート中に埋め込まれている請求項3に記載の外壁パネル。
- 前記取付けベース材がゴム状弾性材からなる請求項3又は4に記載の外壁パネル。
- 前記取付けベース材が硬質材からなり、目地止水材の凹所内嵌込み部分がゴム状弾性材からなる請求項3又は4に記載の外壁パネル。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007039959A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Daiwa House Ind Co Ltd | 外壁パネルおよびその製作方法 |
JP2020143498A (ja) * | 2019-03-06 | 2020-09-10 | Jfe鋼板株式会社 | 建材パネルおよびその建材パネルを用いた接続構造体 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003181917A patent/JP2005016136A/ja active Pending
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