JP2005016060A - 留め付け金具とそれを用いた外壁施工構造 - Google Patents

留め付け金具とそれを用いた外壁施工構造 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量であり低コスト品でありながら、留め付けた外壁板50の荷重により支承部14が変形しないようにした留め付け金具10を得る。形成される外壁施工構造は、外壁板の留め付け状態を長期にわたり安定した状態に保持することができる。
【解決手段】一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成した留め付け金具において、支承部14を形成する水平部15を、外壁板裏面支持部13の内側に折り曲げられた下位の部分13bの上端縁で裏側から支持するようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば窯業系の外壁板を建物躯体に留め付けるときに用いる留め付け金具、およびその留め付け金具を用いた外壁施工構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の外壁施工として、図6に示すような少なくとも上端縁と下端縁に実部61,62を有する外壁板60を、図7に示す形態の留め付け金具70用いて、図8に示すように構造躯体(柱、間柱)1に直接留め付け施工することが行われる(例えば、特許文献1:特開2002−129729号公報など参照)。この施工方法は、従来のように胴縁を使用しないため、作業性も向上し、施工コストの大幅な削減が可能となる。
【0003】
留め付け金具70は、一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成されており、構造躯体側への固定部である基板部71と、基板部71の左右側端部における側板部72と、側板部72の先端を基板71とほぼ平行に折り曲げて形成した上下方向の外壁板裏面支持部73と、左右の外壁板裏面支持部73の間に左右方向に形成され先端が前記外壁板裏面支持部73よりも前方に位置している外壁板上下端支承部74とを備える。支承部74は、上水平部75と立ち上がり部76とからなる上外壁板係止部74aと、下水平部77と立ち下がり部78とからなる下外壁板係止部74bと、立ち上がり部76と立ち下がり部78を接続する前面板部79とからなっている。
【0004】
図8に示すように、上外壁板60aは、その下端縁の実部62の切り込み部63に留め付け金具70の立ち上がり部76および前面板部79の上端を嵌入させかつ裏面を外壁板裏面支持部73に当接した状態で上外壁板係止部74aにより係止されて留め付けられ、下外壁板60bは、その上端縁の実部61の斜面部64を立ち下がり部78に衝接させかつ裏面を外壁板裏面支持部73に当接した状態で下外壁板係止部74bに係止しされて留め付けられている。
【0005】
図7に示す留め付け金具70は、支承部74が、2重に積層した水平部75,77やそれらに連続する基板部71の全横幅に亘る前面板部79とで構成されており安定性は高い。そのために、図8に示すように外壁板を留め付けたときに、上外壁板60aの荷重により支承部74が下方に折れ曲がるようなことはなく、さらに、留め付けた上下の外壁板60a,60bの裏面に大きな風圧がかかったときにも、横幅の広い立ち上がり部76,立ち下がり部78および前面板部79の全体で前方向きの荷重を受けることができるので、留め付け状態が不安定となることはない。しかし、水平部75,77が2重構造となるように鋼板を折り曲げ加工していることから、やや重くかつ使用鋼板量も大きくなって高コストとなる。
【0006】
特許文献2(特開昭63−197498号公報)には、図9に示すように、やはり、一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成される留め付け金具90が示される。この留め付け金具90も、図7に示した留め付け金具70と同様、躯体側への固定部である基板部91と、側板部92と、外壁板裏面支持部93とを備え、かつ、先端が外壁板裏面支持部93よりも前方に位置する外壁板上下端の支承部94を備えている。躯体側への留め付け金具90の固定、固定した留め付け金具90を用いての外壁板60a,60bの留め付けも、図8に示したとほぼ同様にして行うことができる。
【0007】
また、図9に示す留め付け金具90では、支承部94が基板部91の下方領域を前方に水平に折り曲げた水平部95と、水平部95の先端の両側部を上方に折り返した上方前面板部96,96と、その間を下方に折り曲げて形成した下方前面板部97とからなっており、支承部94の全体が一枚板構成であることから、留め付け金具90全体の軽量化と低コスト化が図れる。また、図7,図8に示したものと同様、外壁板を留め付けた状態で、外壁板60裏面と基板部91との間には側板部92の高さ分の空間が形成されるので、通気性も確保でき、留め付けた外壁板の裏面に結露が生じるのも回避できる。
【特許文献1】特開2002−129729
【特許文献2】特開昭63−197498号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示す形態の留め付け金具90は、支承部94の水平部95が一枚板構成であることから、やや強度が不足し、留め付けた上外壁板60aの重さによっては、下向きに傾斜した状態で変形する場合がある。また、上外壁板60aの下端の実部62は、基板部91の1/3程度の横幅である左右2箇所の上方前面板部96,96で係止されており、外壁板の裏面に大きな風圧がかかって外壁板に捻れが発生したような場合、左右いずれか一方の上方前面板部96に負荷が集中し、その部分の上方前面板部96に変形が生じる恐れがある。また、下外壁板60bの上端の実部62は、基板部91の1/3程度の横幅である中央1箇所の下方前面板部97で係止されており、同様の理由でその部分に変形が生じる恐れがある。このような変形により留め付けが不安定となる。
【0009】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、図9に示すような、一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成した留め付け金具において、少ない鋼板量で製造が可能であり、軽量化と低コスト化が図れることに加え、支承部を構成する水平部や前面板部に変形が生じがたくして、安定性の高い留め付け態様を長期にわたり保持することのできるようにした、さらに改良された留め付け金具を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、前記の留め付け金具を用いた安定性の高い外壁板施工構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による留め付け金具は、一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成される留め付け金具であり、躯体側への固定部である基板部と、基板部の左右側端部における側板部と、側板部の先端を基板とほぼ平行に折り曲げて形成した上下方向の外壁板裏面支持部と、左右の外壁板裏面支持部の間に左右方向に形成され先端が前記外壁板裏面支持部よりも前方に位置している外壁板上下端の支承部とを備えた留め付け金具であって、前記支承部は基板部の下端から水平方向に折り曲げられた水平部と、水平部に続く立ち上がり部と、立ち上がり部に続く前面板部とを有し、かつ、前記外壁板裏面支持部のうち支承部の水平部よりも下方に延出している部分は内側に折り曲げられていて、その上端縁で前記支承部の水平部が下方へ向けて変位するのを規制できるようになっていることを特徴とする。
【0011】
上記の留め付け金具では、支承部を構成する水平部は一枚板構成であるが、そこより下位に位置する外壁板裏面支持部の部分は内側に折り曲げて形成されていて、その上端は前記水平部の裏面側にごく接近してあるいは衝接して位置するようになる。そのために、留め付けた上外壁板の重みにより支承部に上からの荷重がかかり、水平部が下方に向けて変位しようとしても、その変位は水平部が外壁板裏面支持部の内側への折り曲げ部の上端に衝接した時点で抑制されるので、結果として、水平部に変形は生じ難くなる。なお、支承部より上位に位置する外壁板裏面支持部の部分は、外壁板の安定した留め付けを考慮すると、外側に折り曲げられていることが好ましいが、内側に折り曲げられていても所期の目的は達成可能である。
【0012】
さらに、留め付けた上外壁板の背面にかかる負荷を直接受けることとなる前記水平部に続く立ち上がり部は基板部の全横幅に相当する横幅を持ち、かつ同じ幅の前面板部に連接しているので、負荷は全体に分散して支持される。そのために、背圧により外壁板に捻れが生じて立ち上がり部の一部に背圧による荷重が集中したとしても、立ち上がり部や前面板部に変形が生じるのを効果的に阻止することができる。また、下外壁板に背圧がかかったときも、その上縁部に作用する負荷は基板部の全横幅に相当する横幅を持つ前面板部の下方部分によって分散支持されるので、前面板部が容易に変形することもない。そのことから、本発明による留め付け金具では、支承部を含めすべて一枚板構成であり、軽量化と低コスト化のメリットをそのまま維持しながら、安定性の高い留め付け態様を長期にわたり保持することが可能となる。
【0013】
本発明の留め付け金具の他の態様では、前記支承部を構成する少なくとも立ち上がり部の一部が水平部から前方下方へ向けて折り曲げられ、前方下方へ傾斜した立ち下がり部とされる。この立ち下がり部は、外壁板を留め付けたときに、下外壁板の上縁に対する係止部として機能する。この態様の場合、上外壁板が背圧を受けたときにその下縁が衝接することとなる前記支承部の立ち上がり部は、2箇所に分割されることとなるが、分割された2箇所の立ち上がり部は基板部の全横幅に相当する横幅を持つ前面板部に連接しているので、上記した留め付け金具と同様、立ち上がり部の変形は効果的に抑制される。
【0014】
本発明による留め付け金具において、好ましくは、支承部を構成する前面板部の両側下端近傍を基板側へ折曲した形状とし、該折曲部は外壁板を留め付けたとき下外壁板に圧接するようにされる。この態様では、下外壁板を外壁板裏面支持部に向けて押圧した姿勢に維持できるので留め付け状態が安定すると共に、折曲部の先端を下外壁板表面に差し込むような形状とすることにより、楔効果による固定安定性も確保できる。
【0015】
さらに好ましくは、基板部、側板部および支承部の水平部のいずれかまたはすべてに補強用のリブが形成される。このような補強リブを設けることによって、基板部や側板部の強度を大きくし、さらに、支承部の曲げ変形に対する抗力を大きくすることができるので、留め付け状態はさらに安定する。
【0016】
本発明は、また、上記の留め付け金具を用いた外壁施工構造として、留め付け金具がその基板部を躯体面に当接して多段に取り付けてあり、少なくとも上端縁と下端縁に実を有する外壁板が、裏面を留め付け金具の外壁板裏面支持部に当接し、上端縁の実部を上位に位置する留め付け金具の支承部に係止し、下端縁の実部を下位に位置する留め付け金具の支承部に係止した状態で、多段に留め付けられていることを特徴とする外壁施工構造をも開示する。
【0017】
上記の外壁施工構造では、留め付け金具が軽量であることから施工が容易であり、また、留め付けた外壁板の裏面には通気用の空間が形成されていて結露などの不都合が生じるのは回避できる。さらに、留め付け金具の外壁板上下端支承部は上からの荷重のみならず背圧に対しても高い抵抗を示し容易に変形することはないので、安定した留め付け状態を長期にわたり維持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明による留め付け金具とそれを用いた外壁施工構造の一実施の形態を説明する。図1は本発明による留め付け金具10の一実施の形態を示す斜視図であり、図2はその展開図を示す。また、図3はそれを用いた外壁施工構造を示す概略断面図である。留め付け金具10は、例えばステンレス鋼板あるいは合金メッキ鋼板などの一枚の鋼板からの打ち抜きと折り曲げ加工により形成される。
【0019】
留め付け金具10は、躯体側への固定部となる平板状の基板部11と、基板部11の左右方向の両端をほぼ90゜折り曲げて形成した上下方向の側板部12,12と、該側板部12の先端を基板11とほぼ平行となるように折り曲げて形成した上下方向の外壁板裏面支持部13、13とを備え、さらに、基板部11の下側の領域を折り曲げ加工して形成した外壁板上下端の支承部14を備える。該支承部14は、左右の側板部12,12の間に左右方向に向けて形成されており、その先端(前面板部17)は前記外壁板裏面支持部13よりも数mm程度前方に位置している。
【0020】
図示されるように、支承部14は、基板部11の下端部を前方に90゜折り曲げて形成した水平部15と、該水平部15の先端から斜め上方に折り曲げて形成した立ち上がり部16と、該立ち上がり部16の上端から下方に向け基板部11とほぼ平行となるように折り曲げて形成した前面板部17とで形成される。前面板部17の下端は水平部15よりも下方まで延出している。水平部15の先端は外壁板裏面支持部13よりもわずかに前方に位置しており、また、前面板部17の左右両側の下端近傍は内側(裏側)への折曲部17aとされている。なお、立ち上がり部16の傾斜角度は留め付けようとする外壁板の下縁実部の形状に応じて設定される。薄手の外壁板の場合には急な立ち上がり角度とされ、厚手の外壁板の場合にはより緩やかな立ち上がり角度とされるのが普通である。
【0021】
左右の外壁板裏面支持部13,13は同じ形状であり、次のようにして形成される。すなわち、外壁板裏面支持部13の、基板11と水平部15の折り曲げ部の延長上の部位には切り欠き18が形成されており(図2参照)、加工時に、側板部12を立ち上げた状態で、外壁板裏面支持部13の前記切り欠き18より上位の部分13aは外側に向けて基板11と平行となるように折り曲げられ、切り欠き18よりも下位の部分13bは内側に向けて、やはり基板11と平行となるように折り曲げられる。なお、部分13aは内側に向けて折り曲げることも可能である。
【0022】
外壁板裏面支持部13の前記切り欠き18より上位の部分13aと下位の部分13bは共に基板11と平行状態とされており、後記するように、外壁板50を留め付けた状態では、双方とも当該外壁板50の裏面側を支承する機能を果たすことができる。さらに、下位の部分13bは内側に折り曲げられていることにより、その上端縁は水平部15の裏面直下に位置しており、水平部15が下方に折れ曲がろうとするときに、バックアップ機能を果たす。
【0023】
図示の例では、基板部11には固定用のビス孔19が設けてある。また、ビス孔19の上方には、基板11および側板部12にわたるようにして補強用のリブ11bが水平方向に形成されており、基板11と水平部15のコーナー部にも同様に補強用のリブ11cが適数形成されている。さらに、側板部12にも縦方向に補強用のリブ12aが形成されている。しかし、このようなリブは省略することもできる。基板11は支承部14を構成する水平部15の領域に一部入り込んだ部分11aを有しており、基板11の有効面積を大きくして、躯体への取り付け時の安定を一層確実している。しかし、このような部分も省略することができる。
【0024】
図3は前記留め付け金具10を用いて、図4に示す外壁板50を留め付けた状態を示している。なお、この外壁板50は、上縁の実部51、特に上縁下実部51aの形状が角形形状とされている点で、従来のこの種外壁板(例えば図6に示した形状の外壁板60)と形状を異にしている。下縁の実部52や切り込み部53の形状は従来のものと同じである。
【0025】
図3に示すように、留め付け金具10は、この例では基板部11に形成したビス孔19を利用して、建物躯体1にビス3によって固定される。その際に、下位に位置する下外壁板50bの上縁部の前記断面角形形状である上縁下実部51aが、留め付け金具10における外壁板裏面支持部13の下位の部分13bと、水平板15の裏面と、前板部分17の裏面とで形成される空間内に嵌合するようにして位置決めをし、その状態でビス孔19を利用して固定する。この例において、前面板部17の左右両側は折曲部17aとされており、外壁板50bは裏側(外壁板裏面支持部13の下位の部分13b側)に押し付けられる。場合によっては、楔作用も働いて留め付け状態は一層安定する。
【0026】
所要個数の留め付け金具10を同様にして水平方向に所定間隔で固定した後、上外壁板50aを、その下縁部の実部52の切り込み部53に留め付け金具10の立ち上がり部16および前面板部17の上端が入り込むようにして、必要枚数横方向に配置する。配置した上外壁板50aを下外壁板として、さらに、その上縁部の実部51に前記と同様にして留め付け金具10を取り付けた後、打ち付け固定する。以下、必要な段数だけ同じ工程を繰り返すことにより、本発明による外壁施工構造は完成する。
【0027】
上記の外壁施工構造では、留め付けた外壁板50の裏面と建物躯体1(または胴縁)との間には、留め付け金具10の左右の側縁に形成した側板部12により、その高さ分の空間Sが形成されるので、外壁板裏面の通気は良好となり、結露などの不都合が生じることはない。留め付けた上外壁板の重みにより支承部14の水平部15が下方に向けて変位しようとしても、水平部15の裏面に近接して位置する外壁板裏面支持部13の内側に折り曲げられた前記下位の部分13bの上端が水平部15の裏面に衝接することから、その変形は確実に阻止される。
【0028】
さらに、何らかの事情により留め付けた上外壁板50aの裏面に大きな背圧が生じた場合でも、それによる負荷は、支承部14を構成する立ち上がり部16と前面板部17とで分散支持されるので、支承部14に変形が生じることはない。また、下外壁板50bに大きな背圧が作用しても、その負荷は前面板部17の全体で分散支持されるので、やはり支承部14に変形が生じることはない。そのために、本発明による外壁施工構造では、留め付け金具が軽量であることから施工が容易であるばかりでなく、留め付け状態を長期にわたり安定した状態に保持することができる。
【0029】
さらに、図1〜図3に示す形態の留め付け金具10では、前記のように、外壁板裏面支持部13の下位の部分13bと、水平部15の裏面と、前面板部17の裏面とで形成される空間の断面形状は角形であり、従って、留め付ける下外壁板50bの上縁下実部51aの断面形状を角形のものとすることができるので、図6に示す61の上縁下実部に斜面部64を持つ形状の外壁板60と比較して、上縁下実部51aの厚さを厚くすることができ、大きな背圧が生じたときでも、前面板部17に対する十分な対抗力を持つことができる。
【0030】
図5は本発明による留め付け金具の他の態様を示している。この留め付け金具20は、支承部14を構成する立ち上がり部16の一部が前方下方へ向けて折れ曲がった立ち下がり部21とされている点で、上記した留め付け金具10と本質的に相違している。なお、図5では、図1に示した留め付け金具10での部材の同じ機能を奏する部材には同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。図5に示す例において、立ち下がり部21が連続する水平部15の中央部15aも水平部15と分離しており、かつ、水平部15よりも幾分下位に位置している。なお、22は基板11の膨出部23の斜面に形成した釘孔である。
【0031】
外壁板の留め付け時に、立ち下がり部21と水平部15の中央部15aは外壁板の上縁の実部に係合して、留め付け状態を安定化させる。傾斜した立ち下がり部21を有することから、この形態の留め付け金具20は、図6に示すように、上端縁の実部61に斜面部64を有する形態の外壁板60を留め付けるのに好適に用いられる。立ち下がり部21を形成することにより、支承部14の立ち上がり部16は、2箇所に分割されることとなるが、分割された2箇所の立ち上がり部は基板部の全横幅に相当する横幅を持つ前面板部17に連接しているので、図1に示した留め付け金具10と同様、立ち上がり部の変形は効果的に抑制される。また、水平部15の下方に向けての変位が、外壁板裏面支持部13の内側に折り曲げられた下位の部分13bにより抑制されるのは、図1の留め付け金具10と同様である。
【0032】
【発明の効果】
上記のように本発明による留め付け金具は、軽量であり低コスト品でありながら、留め付けた外壁板の背面に作用する負荷に対して高い安定性を持ち、さらに、留め付けた外壁板の荷重により支承部が変形するのも確実に防止できる。そのために、本発明による外壁施工構造では、外壁板の留め付け状態を長期にわたり安定した状態に保持することができる。さらに、施工も容易であり、かつ、留め付けた外壁板の裏面には通気用の空間が形成され、結露などの不都合が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による留め付け金具の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す留め付け金具の展開図。
【図3】図1に示す留め付け金具を用いて外壁板を建物躯体に留め付けた状態を説明するための断面図。
【図4】外壁板の一例を示す図。
【図5】本発明による留め付け金具の他の実施の形態を示す斜視図。
【図6】外壁板の他の例を示す図。
【図7】従来の留め付け金具の一例を示す図。
【図8】図7に示す留め付け金具を用いて外壁板を建物躯体に留め付けた状態を説明する図。
【図9】従来の留め付け金具の他の例を示す図。
【符号の説明】
10…本発明による留め付け金具、11…基板部、12…側板部、13…外壁板裏面支持部、13a…外壁板裏面支持部の外側に折り曲げられた上位の部分、13b…外壁板裏面支持部の内側に折り曲げられた下位の部分、14…支承部、15…水平部、16…立ち上がり部、17…前面板部、50…外壁板、51…上縁部の実、1…躯体

Claims (5)

  1. 一枚の鋼板を折り曲げ加工して形成される留め付け金具であり、躯体側への固定部である基板部と、基板部の左右側端部における側板部と、側板部の先端を基板とほぼ平行に折り曲げて形成した上下方向の外壁板裏面支持部と、左右の外壁板裏面支持部の間に左右方向に形成され先端が前記外壁板裏面支持部よりも前方に位置している外壁板上下端の支承部とを備えた留め付け金具であって、
    前記支承部は基板部の下端から水平方向に折り曲げられた水平部と、水平部に続く立ち上がり部と、立ち上がり部に続く前面板部とを有し、かつ、前記外壁板裏面支持部のうち支承部の水平部よりも下方に延出している部分は内側に折り曲げられていて、その上端縁で前記支承部の水平部が下方へ向けて変位するのを規制できるようになっていることを特徴とする留め付け金具。
  2. 支承部を構成する少なくとも立ち上がり部の一部は前方下方へ向けて折れ曲がった立ち下がり部とされていることを特徴とする請求項1に記載の留め付け金具。
  3. 支承部を構成する前面板部の両側下端近傍は基板側へ折曲しており、該折曲部は外壁板を留め付けたとき下外壁板に圧接するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の留め付け金具。
  4. 基板部、側板部および支承部の水平部のいずれかまたはすべてに補強用のリブが形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の留め付け金具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の留め付け金具がその基板部を躯体面に当接して多段に取り付けてあり、少なくとも上端縁と下端縁に実を有する外壁板が、裏面を留め付け金具の外壁板裏面支持部に当接し、上端縁の実部を上位に位置する留め付け金具の支承部に係止し、下端縁の実部を下位に位置する留め付け金具の支承部に係止した状態で、多段に留め付けられていることを特徴とする外壁施工構造。
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