JP2005015670A - プラスチック光学材料用単量体組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジアリル化合物を主成分とする重合成分100重量部に対してイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤成分0.01〜10重量部を含むプラスチック光学材料用単量体組成物。前記プラスチック光学材料用単量体組成物を硬化させて得られるプラスチック光学材料。前記プラスチック光学材料を加工して得られるレンズ。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、黄色度が低く、かつ耐熱性、耐衝撃性や染色性などの性能にも優れたプラスチック光学材料が得られるプラスチック光学材料用単量体組成物、プラスチック光学材料およびレンズに関する。
【0002】
【従来の技術および課題】
近年、レンズなどに使用される光学材料として、合成樹脂が多く使用されるようになってきた。その代表的な合成樹脂製材料として、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート(以下、PDACと略記する。)、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと略記する。)、ポリカーボネート(以下、PCと略記する。)などがよく知られている。
【0003】
PDACやPMMAは、アッベ数、透明性、染色性などの点で優れた材料ではあるが、屈折率が1.49程度と、屈折率の面では低いものであった。そのため、度数が高くなるとレンズのコバ厚みが厚くなるという欠点があった。また、PCでは、屈折率は1.58程度と高いが、アッベ数が29と低い。またPCは溶融成型により成型されるので、光学異方性や着色などの別の点で問題があった。
【0004】
これらの欠点を改良するため、より高屈折で光学特性に優れたプラスチックレンズが提案されている。その中でもよく用いられる合成樹脂材料として、ジアリルフタレートとエチレングリコールビスアリルカーボネート及びジイソプロピルペルオキシジカーボネート(以下、IPPと略記する。)を含有してなる単量体組成物を、硬化させて得られるプラスチックレンズが知られている。このプラスチックレンズは高い光学性能や優れた耐衝撃性や耐熱性を有し、かつ注型成形法により製造可能なため大量生産にも向くという特長がある。
しかしながら、硬化後の樹脂がわずかに黄色を帯びていたり、光によって黄変し易いなどの問題点があった。また、得られた樹脂を染色する際にPDACやPMMAと比較して染料の浸透性が低く、染色性に劣るという問題点もあった。
【0005】
前記プラスチックレンズの初期黄色味や染色性を改善する方法として、IPPの代わりに例えばジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート(以下、NPPと略記する。)などのジ−n−アルキルペルオキシジカーボネートをラジカル重合開始剤として用いる方法が開示されている(特許文献1)。
しかし、この方法により得られた硬化物の初期黄色味や染色性は改善されるものの、ジ−n−アルキルペルオキシジカーボネートの重合性能がIPPより低いために硬化が不十分となり、また硬化物の耐熱性や耐衝撃性が低くなるという問題が新たに生じている。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−064129号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。
即ち、本発明の目的は、黄色度が低く、かつ耐熱性、耐衝撃性や染色性などの性能にも優れたプラスチック光学材料が得られるプラスチック光学材料用単量体組成物、プラスチック光学材料およびレンズを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記問題点を解決するべく鋭意検討した結果、ジアリル化合物を主成分とする重合成分とイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤成分を含むプラスチック光学材料用単量体組成物を使用すると、上記の目的が達成されることの知見を見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の発明は、ジアリル化合物を主成分とする重合成分100重量部に対してイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤成分0.01〜10重量部を含むプラスチック光学材料用単量体組成物である。
本発明の第2の発明は、ジアリル化合物が下記一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】
(式中、xは1〜4の整数であり、yは2〜5の整数である。)
で表されるポリエチレングリコールビスアリルカーボネート、ジアリルフタレート、および下記一般式(2)
【0011】
【化5】
【0012】
(式中、R1は炭素数2〜4のアルキレン基であり、Phはフェニレン基であり、zは1〜20の整数である。)
で表されるジアリルエステルオリゴマーからなる群から選ばれる1種または2種以上である第1の発明のプラスチック光学材料用単量体組成物である。
本発明の第3の発明は、重合成分としてさらに下記一般式(3)
【0013】
【化6】
【0014】
(式中、R2、R3およびR4は、水素原子、メチル基、−CO2R6または−CH2CO2R7から選ばれる基であり同一でも異なってもよく、R5は、水素原子、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、アリール基から選ばれる基であり同一でも異なってもよい。R6、およびR7は、水素原子、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、アリール基から選ばれる基であり同一でも異なってもよい。)
で表される不飽和カルボン酸エステルを含有する第1の発明または第2の発明のプラスチック光学材料用単量体組成物である。
本発明の第4の発明は、第1〜3の発明のいずれかのプラスチック光学材料用単量体組成物を硬化させて得られるプラスチック光学材料である。
本発明の第5の発明は、第4の発明のプラスチック光学材料を加工して得られるレンズである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のプラスチック光学材料用単量体組成物は、ジアリル化合物を主成分とする重合成分およびイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを含むことを特徴とする。
前記ジアリル化合物とは、前記一般式(1)で表されるポリエチレングリコールビスアリルカーボネート、ジアリルフタレート、および前記一般式(2)で表されるジアリルエステルオリゴマーからなる群から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
【0016】
本発明に用いる前記一般式(1)で表されるポリエチレングリコールビスアリルカーボネートは硬化物の耐衝撃性、ハードコート層のレンズへの密着性を向上させるために使用され、1種または2種以上の混合物で用いられる。
前記一般式(1)の式中、yは2〜5の整数であり、6以上では硬化物の耐熱性が低下する傾向にある。また、xは、1〜4の整数であり、5以上では硬化物の耐熱性の低下、単量体組成物の粘度が著しく上昇する傾向にある。
また、x=1であり、かつy=2〜4の混合物であるものは製造が容易である点から好ましい。
プラスチック光学材料用単量体組成物中に占める前記一般式(1)で表されるポリエチレングリコールビスアリルカーボネートの割合は、好ましくは99〜5重量%、より好ましくは98〜10重量%の範囲である。
前記一般式(1)で表されるポリエチレングリコールビスアリルカーボネートの割合が5重量%未満では硬化物の耐衝撃性が低下し、99重量%を超えると硬化時に硬化不良を生じる傾向にある。
【0017】
本発明に用いる前記ジアリルフタレートとしてはジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルオルソフタレートが挙げられ、これらの1種または2種以上が使用される。
これらの中では、硬化物の耐熱性、透明性の点からジアリルイソフタレートやジアリルテレフタレートが好ましい。
プラスチック光学材料用単量体組成物中に占めるジアリルフタレートの割合は、好ましくは99〜5重量%、より好ましくは98〜10重量%の範囲である。
ジアリルフタレートの割合が5重量%未満では硬化物の耐熱性低下や単量体組成物の操作性が低下し、99重量%を超えると硬化物の耐衝撃性が低下する傾向にある。
【0018】
本発明に用いる前記一般式(2)で表わされる化合物は、両末端にアリル基を有するポリエステルオリゴマーである。前記一般式(2)において、式中R1は、炭素数2〜4の炭化水素基であり、具体的には、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基である。R1の炭素数が4を超える場合には硬化物の耐熱性が低下する傾向にある。
Phはフェニレン基、zは1〜20の整数である。zが20を超えると、硬化物の耐熱性が低下したり単量体組成物の粘度が著しく上昇する傾向にある。
また、通常の製造条件で得られるポリエステルオリゴマーは分子量分布を有するオリゴマ−であり、混合物として用いられる。
【0019】
前記ジアリルエステルオリゴマーの製造は、通常のエステル交換法、脱水エステル化法などの方法によって行うことができる。例えば、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルオルソフタレートなどのジアリルフタレートと、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどのアルキレンジオールとを、触媒の存在下、50〜250℃、2〜24時間反応させて、減圧下アリルアルコールを除去することによりエステル化反応し、目的のジアリルエステルオリゴマーを製造することができる。
この場合、触媒としては、酢酸金属塩、炭酸金属塩、金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、チタンアルコキシド、スズアルコキシドなどが有効である。
【0020】
プラスチック光学材料用単量体組成物中に占める前記一般式(2)で表されるジアリルエステルオリゴマーの割合は、好ましくは99〜5重量%、より好ましくは98〜10重量%の範囲である。
前記一般式(2)で表されるジアリルエステルオリゴマーの割合が5重量%未満では硬化時に硬化不良を起こし、99重量%を超えると単量体組成物の粘度が著しく上昇したり、操作性が低下する傾向にある。
【0021】
また、前記一般式(3)で表される不飽和カルボン酸エステルを、硬化物の屈折率の調整や、硬化物の初期着色低下を目的として重合成分中に必要に応じて添加することができる。
前記一般式(3)中、R2、R3およびR4は、水素原子、メチル基、−CO2R6または−CH2CO2R7から選ばれる基であり同一でも異なってもよく、R5は、水素原子、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、アリール基から選ばれる基であり同一でも異なってもよい。R6、およびR7は、水素原子、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、アリール基から選ばれる基であり同一でも異なってもよい。R5、R6、およびR7において、炭素数が12を超えると硬化物の耐熱性が低下する傾向にある。
具体的には、前記一般式(3)で表される不飽和カルボン酸エステルとして、例えば、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジイソプロピルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジ−sec−ブチルマレート、ジイソブチルマレート、ジ−tert−ブチルマレート、ジ−n−ヘキシルマレート、ジ−2−エチルへキシルマレート、ジシクロペンチルマレート、ジシクロへキシルマレート、ジメトキシエチルマレート、ジエトキシエチルマレート、ジアリルマレート、アリルエチルマレート、ジベンジルマレート、ジクロロベンジルマレート、ジメチルベンジルマレート、アリルベンジルマレート、ジフェニルマレートなどのマレイン酸ジエステル;モノメチルマレート、モノエチルマレート、モノイソプロピルマレート、モノ−n−ブチルマレート、モノ−sec−ブチルマレート、モノイソブチルマレート、モノ−tert−ブチルマレート、モノ−2−エチルへキシルマレート、モノシクロへキシルマレート、モノメトキシエチルマレート、モノエトキシエチルマレート、モノアリルマレート、モノベンジルマレート、モノクロロベンジルマレート、モノフェニルマレートなどのマレイン酸ハーフエステル;ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジイソプロピルフマレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−sec−ブチルフマレート、ジイソブチルフマレート、ジ−tert−ブチルフマレート、ジ−n−ヘキシルフマレート、ジ−2−エチルへキシルフマレート、ジシクロペンチルフマレート、ジシクロへキシルフマレート、ジメトキシエチルフマレート、ジエトキシエチルフマレート、ジアリルフマレート、アリルエチルフマレート、ジベンジルフマレート、ジクロロベンジルフマレート、ジメチルベンジルフマレート、アリルベンジルフマレート、ジフェニルフマレートなどのフマル酸ジエステル;モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノイソプロピルフマレート、モノ−n−ブチルフマレート、モノ−sec−ブチルフマレート、モノイソブチルフマレート、モノ−tert−ブチルフマレート、モノ−2−エチルへキシルフマレート、モノシクロへキシルフマレート、モノメトキシエチルフマレート、モノエトキシエチルフマレート、モノアリルフマレート、モノベンジルフマレート、モノクロロベンジルフマレート、モノフェニルフマレートなどのフマル酸ハーフエステル;ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジイソプロピルイタコネート、ジ−n−ブチルイタコネート、ジ−sec−ブチルイタコネート、ジイソブチルイタコネート、ジ−tert−ブチルイタコネート、ジ−n−ヘキシルイタコネート、ジ−2−エチルへキシルイタコネート、ジシクロペンチルイタコネート、ジシクロへキシルイタコネート、ジメトキシエチルイタコネート、ジエトキシエチルイタコネート、ジアリルイタコネート、アリルエチルイタコネート、ジベンジルイタコネート、ジクロロベンジルイタコネート、ジメチルベンジルイタコネート、アリルベンジルイタコネート、ジフェニルイタコネートなどのイタコン酸ジエステル;モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート、モノイソプロピルイタコネート、モノ−n−ブチルイタコネート、モノ−sec−ブチルイタコネート、モノイソブチルイタコネート、モノ−tert−ブチルイタコネート、モノ−2−エチルへキシルイタコネート、モノシクロへキシルイタコネート、モノメトキシエチルイタコネート、モノエトキシエチルイタコネート、モノアリルイタコネート、モノベンジルイタコネート、モノクロロベンジルイタコネート、モノフェニルイタコネートなどのイタコン酸ハーフエステル;ジメチルメサコネート、ジエチルメサコネート、ジイソプロピルメサコネート、ジ−n−ブチルメサコネート、ジ−sec−ブチルメサコネート、ジイソブチルメサコネート、ジ−tert−ブチルメサコネート、ジ−n−ヘキシルメサコネート、ジ−2−エチルへキシルメサコネート、ジシクロペンチルメサコネート、ジシクロへキシルメサコネート、ジメトキシエチルメサコネート、ジエトキシエチルメサコネート、ジアリルメサコネート、アリルエチルメサコネート、ジベンジルメサコネート、ジクロロベンジルメサコネート、ジメチルベンジルメサコネート、アリルベンジルメサコネート、ジフェニルメサコネートなどのメサコン酸ジエステル;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジベンジルマレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレートなどのメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルなどが挙げられ、1種または2種以上の混合物として用いられる。
【0022】
重合成分中に占める前記一般式(3)で表される不飽和カルボン酸エステルの割合は、20重量%以下、好ましくは2〜10重量%の範囲である。
前記一般式(3)で表される不飽和カルボン酸エステルの割合が20重量%を超えると硬化物の耐衝撃性が著しく低下する傾向にある。
【0023】
本発明において用いる重合成分中には、用途に応じて耐熱性、機械的強度、染色性等の諸特性を調整する目的でその他のビニルモノマーを併用することもできる。
その他のビニルモノマーとしては、具体的には、例えば、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ジビニルフタレート、アジピン酸ジビニルなどのビニルモノマー;酢酸アリル、安息香酸アリル、トリメリット酸トリアリルなどのアリルモノマー;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)エトキシ]プロパン、2,2−ビス[4−(2−メタクリロキシエトキシ)ジエトキシ]プロパン、ビニルナフタレン、メチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、各種ウレタンポリ(メタ)アクリレート、グリセロイル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、1種または2種以上の混合物として用いられる。
重合成分中に占める前記その他のビニルモノマーの割合は、10重量%以下とするのが好ましい。
【0024】
本発明においてイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネート(以下INPと略記する。)を必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤とは、INP単独の場合、もしくは他のジアルキルペルオキシジカーボネートとの混合物の場合が含まれる。
【0025】
後者の場合の他のジアルキルペルオキシジカーボネートとしては、例えば、ジエチルペルオキシジカーボネート、IPP、NPP、ジ−n−ブチルペルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネートなどが挙げられる。これらのうち1種または2種以上をINPと混合して用いることができる。
他のジアルキルペルオキシジカーボネートは、INP100重量部に対して、1〜200重量部混合することができる。
特にINP、IPP、NPPの3種の混合物は、原料としてイソプロピルクロロホルメートとn−プロピルクロロホルメートの混合物を用いることにより公知の製造方法で容易に製造することができるため好ましい。
【0026】
本発明のプラスチック光学材料は、前記重合成分と、前記ラジカル重合開始剤とを含有する本発明のプラスチック光学材料用単量体組成物を硬化させて得られる。
プラスチック光学材料用単量体組成物において、イソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤成分の使用量は、重合成分100重量部に対して通常0.01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部である。この量が0.01重量部未満では硬化が不十分であり、10重量部を超えると硬化後の光学材料に歪みが入る傾向にある。
【0027】
また、本発明のプラスチック光学材料用単量体組成物中には、さらに紫外線吸収剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、その他フォトクロミック染料、着色剤、離型剤、酸化防止剤、抗菌剤などの添加剤を通常使用する範囲で用いることができる。
【0028】
特に硬化物の光劣化を抑制するために紫外線吸収剤を使用することは有効であり、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノンなどのヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤が主に用いられる。
【0029】
その他に使用可能な紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系では、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0030】
また、ヒドロキシベンゾフェノン系では、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
また、サリチル酸エステル系化合物などの他の紫外線吸収剤を併用することもできる。
【0031】
本発明のプラスチック光学材料は、レンズ、偏光フィルター、調光フィルムなどに利用されるが、特にレンズは好ましい用途である。
【0032】
以下、レンズの一般的な製造方法について詳述する。
重合成分およびラジカル重合開始剤を混合し、さらに必要に応じて各種添加剤を添加・混合して、所望のプラスチック光学材料用単量体組成物を得る。
これを金属製、ガラス製、プラスチック製などのレンズ形状の注型に注入し、加熱する。この加熱により重合成分は重合・硬化し、無色透明で溶媒に不溶の架橋型の樹脂塊であるプラスチック光学材料が形成される。
前記重合条件は、5〜72時間、好ましくは10〜36時間にわたって、30〜100℃まで徐々に温度を上昇させながら行われる。
また、脱型後のレンズを窒素または空気雰囲気下、80〜120℃の温度で1〜5時間アニーリング処理することが望ましい。
【0033】
また、レンズを得る他の方法としては、注型を使用せずにプラスチック光学材料用単量体組成物を硬化させ、得られたプラスチック光学材料となる樹脂塊から所望のレンズ形状に切削加工して得ることもできる。
【0034】
また本発明のレンズには、表面の耐擦性を向上させるため、表面にハードコート層を設けることが好ましい。このハードコート剤としては、例えばエポキシ基、アルコキシ基、ビニル基などの官能基を有するシラン化合物の少なくとも1つと、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物コロイドの少なくとも1つとを主成分とするコーティング組成物が好ましい。
【0035】
コーティング組成物は、ディップ法、スピンコート法などの公知の塗布方法により、レンズ表面に塗布され、加熱やUV照射によって硬化され、ハードコート層が形成される。ハードコート層の厚みは通常0.5〜10μm程度である。
【0036】
また、ハードコート層とレンズとの密着性やレンズの耐衝撃性を向上させる目的でハードコート層とレンズの間にプライマー層を設けることもできる。
また、ハードコート表面に反射防止層を設けることもできる。反射防止層には、例えば、酸化ケイ素、弗化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化タンタル、酸化イットリウムなどの金属酸化物や金属弗化物が真空蒸着、スパッタリングにより形成される。
【0037】
本発明のレンズには、必要に応じてファッション性を付与するための分散染料やフォトクロミック染料による着色処理を行うこともできる。
【0038】
本発明のプラスチック光学材料は、無色透明で、歪みのない優れた光学特性を有し、通常、屈折率は1.53以上でアッベ数は33以上であり、レンズに要求される染色性、耐熱性、耐衝撃性などの諸物性にも優れている。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに示して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、表中の略号は次の化合物を意味する。
【0040】
(重合成分)
CR−39:ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(旭ペンケミカル(株)製、前記一般式(1)においていずれもy=2であり、かつx=1が89重量%、x=2が7重量%、x=3が4重量%含まれる混合物である。)、
DAIP:ジアリルイソフタレート、
BA−901:イソフタル酸−プロピレングリコールポリエステルオリゴマーのジアリルエステル(昭和電工(株)製、前記式(2)においてR1がプロピレン基であり、zは1〜20の範囲内の化合物である。その内容は、z=1である化合物が49重量%、z=2である化合物が29重量%、z=3である化合物が15重量%、z=4〜20である化合物が7重量%である。)、
DBzM:ジベンジルマレート(その他のビニルモノマー、表中にはその他モノマーと略記)。
【0041】
(紫外線吸収剤)
SEESORB709(商品名):2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾ−ル(シプロ化成(株)製)。
【0042】
(ラジカル重合開始剤)
IPP:ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、
NPP:ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、
INP:イソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネート。
【0043】
得られた樹脂板の性質は、下記の各試験方法により評価した。
(1)光線透過率および黄色度の測定法
日本電色工業(株)製透過率光度計を用い、JIS K 7105に従い光線透過率を測定した。また、同時に黄色度(b*値)も測定した。
(2)屈折率およびアッベ数の測定法
樹脂板から切り出した1cm×1.5cmの試験片について、アタゴ製アッベ屈折計を用い25℃で屈折率およびアッベ数を測定した。
(3)耐衝撃性の測定法
スチール製ボール(重さの種類:16g、22g、32g、44g、66g)を軽い方から順次127cmの高さから樹脂板上に自然落下させ、硬化物が破損する最初のスチール製ボールの重さ(g)を耐衝撃性の指標とした。ただし、表中には単に耐衝撃性(g)と略記した。
(4)耐熱性の測定法
粘弾性測定装置(東洋ボールドウィン社製、製品名:レオバイブロン)を用いて、樹脂板から切り出した1cm×4cmの試験片について動的粘弾性を測定した。そしてガラス転移温度(Tg、tanδの最大を示す温度(℃))を耐熱性の指標とした。ただし、表中には単に耐熱性(℃)と略記した。
(5)染色性の測定法
試験片をブラウン色の染色浴中に92℃で10分浸漬して染色した。その後、日本電色工業(株)製透過率光度計で測定した光線透過率(%)を染色性の指標とした。ただし、表中には単に染色性(%)と略記した。
【0044】
実施例1〜12
表1、表2に示した組成となるように重合成分、紫外線吸収剤、重合開始剤を混合してプラスチック光学材料用単量体組成物を得た。
直径7cmの2枚のガラス製円板と厚さ2mmのエチレン−プロピレンラバー製ガスケットとで構成される注型に前記プラスチック光学材料用単量体組成物を注入した。
そしてプログラム温度コントローラー付熱風恒温槽中で、30℃から100℃まで18時間かけて昇温させた後、注型を100℃で2時間保持した。
次に、注型を40℃まで2時間かけて冷却することにより注型中の組成物を硬化させた後、脱型して円盤状の樹脂板を得た。
その樹脂板をさらに100℃で2時間にわたるアニーリング処理後、光線透過率、黄色度、屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐熱性および染色性について前記各試験方法に従って評価した。その結果を表1、表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
但し、表1、表2中でジアリル化合物、その他のビニルモノマーおよび重合開始剤の数値は単位がグラムであり、紫外線吸収剤は単位がppm(単量体組成物中の内割で表した値)である。
なお、実施例1〜12において硬化された樹脂板は、長期間放置しても黄変などの変化は見られなかった。
【0048】
比較例1〜12
表3、表4に示した組成割合となるように調整すること以外は実施例1〜12と同様にして硬化後、各種硬化物の性能評価を行った。その結果を表3、表4に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
但し、表2、表3中でジアリル化合物、その他モノマーおよび重合開始剤の数値は単位がグラムであり、紫外線吸収剤は単位がppm(単量体組成物中の内割で表した値)である。
【0052】
実施例1と比較例1との比較、実施例5と比較例5との比較、および実施例9と比較例9との比較から、INPをラジカル重合開始剤として使用したとき(実施例)、硬化物はIPPを使用した比較例と比べると耐衝撃性や耐熱性は同等であるが、黄色度が低く、染色性に優れることが明らかとなった。
【0053】
また、実施例1と比較例2との比較、実施例5と比較例6との比較、および実施例9と比較例10との比較から、INPをラジカル重合開始剤として使用したとき(実施例)、硬化物はNPPを使用した比較例と比べると黄色度、染色性は同等であるが、耐衝撃性や耐熱性に優れることが明らかとなった。
【0054】
また、実施例2と比較例3との比較、実施例6と比較例7との比較、実施例10と比較例11との比較から、INPをラジカル重合開始剤に混合して使用したとき(実施例)、硬化物はINPの代わりにNPPを混合して使用した比較例と比べると、黄色度や染色性、耐衝撃性は同等であるが、耐熱性に優れていることが明らかとなった。
【0055】
また、実施例3と比較例4との比較、実施例7と比較例8との比較、実施例11と比較例12との比較から、INPをラジカル重合開始剤に混合して使用したとき(実施例)、硬化物はINPの代わりにIPPを混合して使用した比較例と比べると、耐衝撃性や耐熱性は同等であるが、黄色度が低く、染色性に優れることが明らかとなった。
【0056】
また、実施例4、実施例8、実施例12の結果から、INPが混合された場合では、INP、IPP及びNPPの3種の混合物をラジカル重合開始剤成分として用いた場合でも、INPとIPP、あるいはINPとNPPの2種を併用した場合と同等の低い黄色度、高い染色性を有し、なおかつ耐衝撃性、耐熱性の点でも優れたプラスチック光学材料が得られることが明らかとなった。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば以下のような優れた効果を奏する。
本発明のプラスチック光学材料用単量体組成物は、そのまま、またはモノマーで希釈してラジカル硬化重合法により硬化させることで容易にプラスチック光学材料に成型でき、無色透明性が高く、耐熱性、耐衝撃性、染色性などにも優れた性能を有するプラスチック光学材料、特にレンズを得ることができる。
Claims (5)
- ジアリル化合物を主成分とする重合成分100重量部に対してイソプロピル−n−プロピルペルオキシジカーボネートを必須成分とするジアルキルペルオキシジカーボネート系ラジカル重合開始剤成分0.01〜10重量部を含むプラスチック光学材料用単量体組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラスチック光学材料用単量体組成物を硬化させて得られるプラスチック光学材料。
- 請求項4のプラスチック光学材料を加工して得られるレンズ。
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JPS58103357A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-20 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | ジイソプロピルペルオキシジカ−ボネ−トの製造方法 |
WO2002033447A1 (fr) * | 2000-10-13 | 2002-04-25 | Nof Corporation | Composition pour materiau optique, materiau optique, et lentilles en plastique |
JP2003064129A (ja) * | 2001-08-24 | 2003-03-05 | Nof Corp | 透明樹脂の製造方法 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003183993A patent/JP2005015670A/ja active Pending
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