JP2005015552A - 熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波帯域における優れた誘電特性と、接着性や低コスト性、加工性等の各種材料特性とを兼ね備えた高性能の熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板を提供すること。
【解決手段】ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板。
【選択図】 なし
【解決手段】ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板に関し、詳しくは、高周波(ギガヘルツ)帯域での使用に好適である、低比誘電率かつ低誘電損失な電子部品用基板に用いられる熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信機器の大容量高速化に伴って、それを構成する電子部品に用いられる基板材料についても小型化、高密度化および高速化に対応するための要求がなされている。具体的には、ギガヘルツ帯域での使用に対応し得る低比誘電率で低誘電損失な材料が望まれている。
【0003】
従来、プリント配線用基板においては、銅張り積層板の材料としてエポキシ樹脂を用いたものが一般的に用いられてきた。しかし、エポキシ樹脂を用いた基板は安価で、かつ、加工性やメッキ性に優れている反面、高周波帯域における誘電特性が悪いという欠点があり、上記要請には対応し得ない。また、基板材料としてフッ素樹脂を用いることも提案されているが、フッ素樹脂は誘電特性に優れる反面、加工性や接着性に劣り、また、非常に高価であることから、特殊用途に使用が限定されているのが現状である。
【0004】
現在、これらの問題に対応し得る材料として、ポリフェニレンエーテルやBT(ビスマレイミド/トリアジン)レジンなどが注目されている。しかし、ポリフェニレンエーテルについては、耐溶剤性や成型加工性に劣るため化学構造の一部を変更したり、ポリマーやモノマーを配合するなどにより、改良の試みが行われている。電子部品材料等としてのポリフェニレンエーテルに係る改良技術としては、具体的には例えば、特許文献1や特許文献2等に記載されている技術が挙げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−41418号公報
【特許文献2】
特開2001−19844号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献から明らかなように、ポリフェニレンエーテルに関しては、硬化性のポリマーやモノマーを配合することにより、耐薬品性や加工性といった問題については改善されてきている。しかし、これら文献においてはかかる改良による高周波帯域、とりわけギガヘルツ帯域における誘電特性への影響については何ら言及されていない。
【0007】
また、BTレジンについては、吸湿性が大きいために外部環境の湿度による影響を受けやすく、高湿度下においては誘電特性が著しく低下するという問題があった。このため、優れた誘電特性と加工性、耐薬品性等の性質とを両立させることは困難であり、誘電特性を優先すると電子機器の部品として使用するには信頼性が著しく低下してしまう一方、信頼性の確保を図ると誘電特性が著しく低下してしまうという問題点があった。
【0008】
さらに、高周波帯域における誘電特性に関して、ポリスチレンやポリプロピレン等に代表される非極性材料が好適であることが見出され、耐熱性等の改良が図られている。しかし、非極性化合物は一般に金属材料との接着性に劣るため、これら材料は基板を構成する金属箔との接着性が悪く、また、モノマーを扱う際に使用可能な溶剤が限定されてしまうという問題も有していた。
【0009】
そこで本発明の目的は、高周波用途に適した低比誘電率かつ低誘電損失な誘電特性を備える材料がもつ信頼性の低さ、具体的には基板を構成する金属材料に対する接着性を改善することで、高周波帯域における優れた誘電特性と、接着性や低コスト性、加工性等の各種材料特性とを兼ね備えた高性能の熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは基板材料としてのビニルベンジル系化合物に注目し、これに所定の化合物を添加することにより、上記課題が解決され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ビニルベンジル系化合物がビニルベンジルエーテル化合物である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、架橋剤としてマレイミド系化合物を含む請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ビニルベンジル系化合物と前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートとの合計量に対し、前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートの配合割合が、5〜30質量%である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと前記マレイミド化合物との合計量に対し、前記マレイミド化合物の配合割合が、10〜50質量%である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記の熱硬化性樹脂組成物がガラスクロスに含浸されてなり、かつ、ガラス成分の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とするプリプレグを提供するものである。
また本発明は、前記のプリプレグと金属箔とが積層されてなることを特徴とする基板を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする。ビニルベンジル系化合物は高周波帯域における誘電特性に優れる一方、金属材料に対する接着性が高くないため、単独では基板材料として実用上不十分なことがある。そこで、本発明においては主成分としてのビニルベンジル系化合物と共にトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートを配合することで金属材料との接着性を向上させ、高周波用途に適した低比誘電率かつ低誘電損失な誘電特性と、金属材料に対する接着性とを両立させることを可能としたものである。
【0013】
ビニルベンジル系化合物としては特に制限されるものではなく、分子内にビニルベンジル基を有するものであればいずれのものも用いることができるが、好ましくはビニルベンジルエーテル化合物を用いる。かかるビニルベンジルエーテル化合物としては、例えば、下記一般式(1)
【0014】
【化1】
【0015】
(式中、R1はメチル基またはエチル基、R2は水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基、nは2〜6の数を示す)で表されるものを好適に上げることができる。上記一般式(1)の化合物は、例えば、下記一般式(2)
【0016】
【化2】
【0017】
(式中、R1、R2、およびnは、夫々上記と同様である)で表されるポリフェノールと、ビニルベンジルハライドとを、アルカリ金属水酸化物の存在下で反応させることにより得ることができる(例えば、特開平9−31006号公報に記載)。
【0018】
上記一般式(2)のポリフェノールとしては市販されているものを適宜用いることができ、例えば、新日本石油化学(株)製PP−700−300、PP−1000−180等が挙げられる。
【0019】
また、ビニルベンジルハライドとしては、p−ビニルベンジルクロライド、m−ビニルベンジルクロライド、p−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体、p−ビニルベンジルブロマイド、m−ビニルベンジルブロマイド、p−ビニルベンジルブロマイドとm−ビニルベンジルブロマイドの混合体等が挙げられる。中でも好ましくは、p−ビニルベンジルクロライド、およびp−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体である。p−ビニルベンジルクロライドを使用すると対称性がよくなり、高融点、高軟化点のビニルベンジルエーテル化合物が得られる。また、p−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体を使用すると、低融点、低軟化点のビニルベンジルエーテル化合物が得られ、作業性が良好となる。
【0020】
ポリフェノールとビニルベンジルハライドとの反応は特に制限されるものではないが、例えば、ポリフェノールとビニルベンジルハライドとを極性中性溶媒中、アルカリ金属水酸化物を脱ハロゲン化水素剤として用いて反応させる方法が挙げられる。ポリフェノールとビニルベンジルハライドとの配合割合は適宜設計することができるが、例えば、モル比としてポリフェノールの水酸基:ビニルベンジルハライド=100:40〜100:120程度とすることができる。
【0021】
反応溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシプロパン、テトラメチレンスルホン、ヘキサメチルホスホアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0022】
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびこれらの混合物等が挙げられる。アルカリ金属水酸化物の配合割合は、例えば、フェノール性水酸基1モルに対して1.1〜2.0倍モル程度が好ましい。この場合、反応温度および反応時間はそれぞれ30〜100℃で、0.5〜20時間程度とすればよい。
【0023】
また、上記とは別の方法として、相間移動触媒、例えば、四級アンモニウム塩の存在下で上記ポリフェノールとビニルベンジルハライドとを水/有機溶剤混合液中、アルカリ金属水酸化物を脱ハロゲン化水素剤として100℃までの温度で反応させることにより、本発明に係るビニルベンジルエーテル化合物を得ることができる。
【0024】
また、ビニルベンジル系化合物としては、上記ビニルベンジルエーテル化合物の他、例えば、下記一般式(3)
【0025】
【化3】
【0026】
(式中、mは2〜20の整数を示す)
で示される化合物も好適に用いることができる。ビニルベンジル系化合物は、作業性等の面から二種以上を混合して用いることも可能であり、誘電特性を損なわない範囲内で適宜選択される。
【0027】
また、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレートは市販されているものを用いることができる。なおトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートは、一部プレポリマーであってもよい。これらは任意の割合で混合して用いることもできる。
【0028】
これらのトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートは、ビニルベンジル系化合物との合計に対して、5〜30質量%、特には10〜20質量%での割合で配合されていることが好ましい。配合割合が5質量%未満であると、得られる熱硬化性樹脂組成物の金属箔に対する密着性向上効果が不十分であり、一方30質量%を越えると誘電特性の低下や吸湿性が高くなる。
【0029】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記ビニルベンジル系化合物と、上記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート系化合物とを含むものであればよく、他の添加剤等については特に制限されるものではないが、好適にはトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート系化合物の重合を促進するためにマレイミド系化合物を含有させる。
【0030】
マレイミド系化合物は特に制限はなく市販の化合物、例えば、N−メチルマレイミド 、N−エチルマレイミド 、N−プロピルマレイミド 、N−ブチルマレイミド 、N−ヘキシルマレイミド 、N−オクチルマレイミド 、N−ドデシルマレイミド 、N−シクロヘキシルマレイミド 、N−フェニルマレイミド 、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド 、N−p−カルボキシフェニルマレイミド 、N−2,5−ジエチルフェニルマレイミド 、N−2,5−ジメチルフェニルマレイミド 、N−o−トリルマレイミド 、N−m−トリルマレイミド 、N−p−トリルマレイミド 、N−α−ナフチルマレイミド 、N−ベンジルマレイミド 、N−o−キシリルマレイミド 、N−p−キシリルマレイミド 、N−m−キシリルマレイミド 、ビスマレイミド メタン、1,2−ビスマレイミド エタン、1,6−ビスマレイミド ヘキサン、ビスマレイミド ドデカン、N,N’−m−フェニレンジマレイミド 、N,N’−p−フェニレンジマレイミド 、4,4’−ビスマレイミド ジフェニルエーテル、4,4’−ビスマレイミド ジフェニルメタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチルフェニル)メタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−エチルフェニル)メタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチル−5−エチル−フェニル)メタン、N,N’−{2,2−ビス−(4−フェノキシフェニル)プロパン}ジマレイミド 、N,N’−2,4−トリレンジマレイミド 、N,N’−2,6−トリレンジマレイミド 、N,N’−m−キシリレンジマレイミド などを用いることができる。その使用量は、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートとの合計量に対して10〜50質量%の範囲内であればよい。
【0031】
更に本発明は熱硬化性樹脂組成物には必要に応じて難燃剤や可塑剤、熱または光硬化剤、劣化防止剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0032】
本発明のプリプレグは、この熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸させてなる。樹脂組成物をガラスクロスに含浸させる際には、ビニルベンジル系化合物のモノマーまたはプレポリマーとトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、および必要に応じて添加剤をトルエンやキシレン等の非極性溶剤に溶解した溶液として使用する。この際には、溶液中に占める硬化成分の割合が40〜70質量%となるように調整を行う。この溶液を一般にガラスクロス等に含浸してプリプレグとした後、金属箔等と積層して基板化されるが、溶液濃度が40質量%未満であると、プリプレグに含まれる樹脂成分が少ないために誘電特性が低くなってしまう場合があり、一方溶液濃度が70質量%を越えると、溶媒に対する溶解性が非常に悪くなり、プリプレグおよびプレス品の厚さバラツキが大きくなってしまう。
【0033】
また、プリプレグに用いるガラスクロスの材質には特に制限はなく、プリント基板において通常使用されるものを用いることができ、例えば、縦糸や緯糸の単位長さあたりの本数、厚さおよび単位面積当たりの重さが、日本工業規格R−3414またはアメリカ軍用規格(MIL規格)に該当するものが挙げられる。また、これらの規格に該当しない範囲のガラスクロスを用いてもよく、ガラス繊維と炭素繊維またはセラミック繊維などのガラス繊維以外の繊維との混合織物であってもよい。このガラス繊維としては、Eガラス(比誘電率ε=7、誘電正接tanδ=0.003、1GHz)、Hガラス(比誘電率ε=11、誘電正接tanδ=0.003、1GHz)、Dガラス(比誘電率ε=4、誘電正接tanδ=0.0013、1GHz)、Cガラス、Sガラス、NEガラス等各種のガラス成分組成を持つものを挙げることができる。コスト性と誘電特性とのバランスの観点から、好適にはEガラスを用いる。
【0034】
ガラスクロスの厚みとしては、特に制限されるものではなく、必要に応じて10〜300μm、特には50〜200μm程度、さらには50、100、150、180μmのものを適宜用いることができる。
【0035】
また、ガラスクロスには、糸束内部に含浸した樹脂とガラス繊維との接着性を向上するために、あらかじめ表面処理が施されていることが好ましい。かかる表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば、アミノシラン系化合物、ビニルシラン系化合物、スチレン系シラン化合物、メタクリルシラン系化合物等のシランカップリング剤を挙げることができる。中でも特にメタクリルシラン系、およびビニルシラン系がビニルベンジル化合物との組み合わせにおいて好適である。メタクリルシラン系化合物としては例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等を好適に挙げることができる。
【0036】
ガラスクロスの表面処理に用いるカップリング剤の種類や調合条件およびカップリング剤によるガラスクロスの表面処理方法としては、公知の方法により行うことができる。処理方法としては一般的な浸漬法や噴霧法を用いることができ、超音波を併用した浸漬法(特開昭63−165441号公報)や、ローラジェット脱水機を用いた浸漬法(特開昭63−175165号公報)などを用いることも可能である。
【0037】
また、本発明のプリプレグにおけるガラス成分の占める割合は10〜70質量%、好ましくは20〜50質量%である。
【0038】
本発明の基板は上記プリプレグと金属箔とが積層されてなるものであり、加熱プレスにより積層板として形成される。
【0039】
基板に使用する金属箔としては金、銀、銅、アルミニウム等の導電率の良好な金属の中から好適なものを選定すればよく、特に制限されない。これらの中でも価格やグレードの多さの面から、銅箔が好適に用いられる。金属箔は電解法、圧延法のいずれの方法で作製されたものでも構わないが、箔ピール強度をとりたい場合には電解箔を、高周波特性を重視したい場合は表面凹凸による表皮効果の少ない圧延箔を使用することができる。少なくともプリプレグと接する面については表面処理が施されていることが好ましい。金属箔に対する表面処理としては、凹凸を形成するための粗化処理の他、特許第3295308号公報に例示されているような合金層を金属箔表面に形成したものでもよい。金属箔の厚みは8〜70μmが好ましく、12〜35μmがより一層好ましい。
【0040】
プリプレグおよび金属箔を積層して基板を形成する際の成型および熱硬化については、温度100〜250℃、圧力9.8×105〜7.84×106Pa(10〜80kg/cm2)の条件下で、0.5〜20hrの範囲内で行うことが好ましい。なお、基板の成型は、上記範囲内で複数段階に分けて行ってもよい。
【0041】
このようにして得られた本発明の基板は、高周波帯域における誘電特性に優れ、かつ、金属箔、特には銅箔に対して良好な接着性を示す。このようにな金属箔付き基板にパターニングを施し、コンデンサ、コイル、フィルター等と適宜組み合わせることにより、高性能の高周波用電子部品を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜8
前記一般式(1)(R1=メチル基またはエチル基、R2=水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基、n=2〜6)で表されるポリビニルベンジルエーテル樹脂と、トリアリルイソシアヌレートと、ビスマレイミドとを、下記の表1中に示す割合にてトルエン中に溶解して、熱硬化性樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を、塗工機を用いて、表面処理されたガラスクロス(旭シュエーベル(株)製Eガラス)に塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。
【0043】
次に、このプリプレグを銅箔粗化面の間に10層積層して、真空熱プレス機にて120℃1hr、150℃1hr、180℃5hrの条件でステップキュアし、厚さ1mmの銅箔付き積層板を得た(接着性評価用)。また、同様の条件下で銅箔を用いない積層板についても作製した(誘電特性評価用)。
【0044】
【表1】
【0045】
VBE樹脂:ポリビニルベンジルエーテル樹脂
マレイミド:4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチル−5−エチル−フェニル)メタン
【0046】
比較例1〜4
実施例と同様の化合物を使用して、下記の表2中に示す配合にて、熱硬化性樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を、塗工機を用いて、表面処理されたガラスクロス(旭シュエーベル(株)製Eガラス)に塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。このプリプレグを用いて、実施例1等と同様にして、接着性評価用および誘電特性評価用の積層板を夫々作製した。
【0047】
【表2】
【0048】
実施例9〜12、比較例3〜4
下記表3中に示す樹脂に対し、トリアリルイソシアヌレートを同表中に示す割合にて混合してトルエン中に溶解し、樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を塗工機を用いて同表中に示す材質の表面処理されたガラスクロスに塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。このプリプレグを用いて、実施例1等と同様にして、接着性評価用および誘電特性評価用の積層板を夫々作製した。
【0049】
【表3】
【0050】
トリアリルイソシアヌレート比率:ビニルベンジル系化合物に対する比率
VB:前記一般式(3)で示されるビニルベンジル系化合物(m=6)
VBE樹脂:実施例1〜8で用いたポリビニルベンジルエーテル樹脂
E:旭シュエーベル(株)製 Eガラス
NE:日東紡(株)製 NEガラス
【0051】
各実施例および比較例の積層板について、以下のようにして誘電特性および銅箔との接着性の評価を行った。
(1)比誘電率および誘電正接(誘電特性評価)
各実施例および比較例で得られた積層板(銅箔なし)を幅1.2mm、長さ100mmに切断して、これを誘電特性の測定サンプルとした。測定は、空胴共振器摂動法を用いて、5GHzにて行った。
【0052】
(2)銅箔剥離強度(接着性評価)
各実施例および比較例で得られた銅箔付き積層板を幅20mm、長さ100mmに切り出して、これを接着性評価の試験サンプルとした。試験サンプル表面に長手方向にて、10mmの間隔をおいて2本の平行な切れ込みを入れた後、幅10mmの銅箔の帯を引っ張り試験機を用いて、面に対して垂直方向に50mm/min.の速さで引き剥がした。ここで測定した応力の最低値を銅箔剥離強度とした。
これらの評価結果を下記の表4および表5中に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
上記の表4および表5から明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた積層板はEガラス、NEガラスのいずれのガラスクロスを用いても、硬化後において優れた誘電特性および銅箔接着性を示すことがわかる。従って、この積層板を基板として用いることで、高周波帯域での使用に適した信頼性に優れる回路基板等の電子部品を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、高周波帯域における優れた誘電特性と、接着性や低コスト性、加工性等の各種材料特性とを兼ね備えた高性能の熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板に関し、詳しくは、高周波(ギガヘルツ)帯域での使用に好適である、低比誘電率かつ低誘電損失な電子部品用基板に用いられる熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信機器の大容量高速化に伴って、それを構成する電子部品に用いられる基板材料についても小型化、高密度化および高速化に対応するための要求がなされている。具体的には、ギガヘルツ帯域での使用に対応し得る低比誘電率で低誘電損失な材料が望まれている。
【0003】
従来、プリント配線用基板においては、銅張り積層板の材料としてエポキシ樹脂を用いたものが一般的に用いられてきた。しかし、エポキシ樹脂を用いた基板は安価で、かつ、加工性やメッキ性に優れている反面、高周波帯域における誘電特性が悪いという欠点があり、上記要請には対応し得ない。また、基板材料としてフッ素樹脂を用いることも提案されているが、フッ素樹脂は誘電特性に優れる反面、加工性や接着性に劣り、また、非常に高価であることから、特殊用途に使用が限定されているのが現状である。
【0004】
現在、これらの問題に対応し得る材料として、ポリフェニレンエーテルやBT(ビスマレイミド/トリアジン)レジンなどが注目されている。しかし、ポリフェニレンエーテルについては、耐溶剤性や成型加工性に劣るため化学構造の一部を変更したり、ポリマーやモノマーを配合するなどにより、改良の試みが行われている。電子部品材料等としてのポリフェニレンエーテルに係る改良技術としては、具体的には例えば、特許文献1や特許文献2等に記載されている技術が挙げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−41418号公報
【特許文献2】
特開2001−19844号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献から明らかなように、ポリフェニレンエーテルに関しては、硬化性のポリマーやモノマーを配合することにより、耐薬品性や加工性といった問題については改善されてきている。しかし、これら文献においてはかかる改良による高周波帯域、とりわけギガヘルツ帯域における誘電特性への影響については何ら言及されていない。
【0007】
また、BTレジンについては、吸湿性が大きいために外部環境の湿度による影響を受けやすく、高湿度下においては誘電特性が著しく低下するという問題があった。このため、優れた誘電特性と加工性、耐薬品性等の性質とを両立させることは困難であり、誘電特性を優先すると電子機器の部品として使用するには信頼性が著しく低下してしまう一方、信頼性の確保を図ると誘電特性が著しく低下してしまうという問題点があった。
【0008】
さらに、高周波帯域における誘電特性に関して、ポリスチレンやポリプロピレン等に代表される非極性材料が好適であることが見出され、耐熱性等の改良が図られている。しかし、非極性化合物は一般に金属材料との接着性に劣るため、これら材料は基板を構成する金属箔との接着性が悪く、また、モノマーを扱う際に使用可能な溶剤が限定されてしまうという問題も有していた。
【0009】
そこで本発明の目的は、高周波用途に適した低比誘電率かつ低誘電損失な誘電特性を備える材料がもつ信頼性の低さ、具体的には基板を構成する金属材料に対する接着性を改善することで、高周波帯域における優れた誘電特性と、接着性や低コスト性、加工性等の各種材料特性とを兼ね備えた高性能の熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは基板材料としてのビニルベンジル系化合物に注目し、これに所定の化合物を添加することにより、上記課題が解決され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ビニルベンジル系化合物がビニルベンジルエーテル化合物である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、架橋剤としてマレイミド系化合物を含む請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ビニルベンジル系化合物と前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートとの合計量に対し、前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートの配合割合が、5〜30質量%である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと前記マレイミド化合物との合計量に対し、前記マレイミド化合物の配合割合が、10〜50質量%である前記の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前記の熱硬化性樹脂組成物がガラスクロスに含浸されてなり、かつ、ガラス成分の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とするプリプレグを提供するものである。
また本発明は、前記のプリプレグと金属箔とが積層されてなることを特徴とする基板を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする。ビニルベンジル系化合物は高周波帯域における誘電特性に優れる一方、金属材料に対する接着性が高くないため、単独では基板材料として実用上不十分なことがある。そこで、本発明においては主成分としてのビニルベンジル系化合物と共にトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートを配合することで金属材料との接着性を向上させ、高周波用途に適した低比誘電率かつ低誘電損失な誘電特性と、金属材料に対する接着性とを両立させることを可能としたものである。
【0013】
ビニルベンジル系化合物としては特に制限されるものではなく、分子内にビニルベンジル基を有するものであればいずれのものも用いることができるが、好ましくはビニルベンジルエーテル化合物を用いる。かかるビニルベンジルエーテル化合物としては、例えば、下記一般式(1)
【0014】
【化1】
【0015】
(式中、R1はメチル基またはエチル基、R2は水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基、nは2〜6の数を示す)で表されるものを好適に上げることができる。上記一般式(1)の化合物は、例えば、下記一般式(2)
【0016】
【化2】
【0017】
(式中、R1、R2、およびnは、夫々上記と同様である)で表されるポリフェノールと、ビニルベンジルハライドとを、アルカリ金属水酸化物の存在下で反応させることにより得ることができる(例えば、特開平9−31006号公報に記載)。
【0018】
上記一般式(2)のポリフェノールとしては市販されているものを適宜用いることができ、例えば、新日本石油化学(株)製PP−700−300、PP−1000−180等が挙げられる。
【0019】
また、ビニルベンジルハライドとしては、p−ビニルベンジルクロライド、m−ビニルベンジルクロライド、p−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体、p−ビニルベンジルブロマイド、m−ビニルベンジルブロマイド、p−ビニルベンジルブロマイドとm−ビニルベンジルブロマイドの混合体等が挙げられる。中でも好ましくは、p−ビニルベンジルクロライド、およびp−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体である。p−ビニルベンジルクロライドを使用すると対称性がよくなり、高融点、高軟化点のビニルベンジルエーテル化合物が得られる。また、p−ビニルベンジルクロライドとm−ビニルベンジルクロライドの混合体を使用すると、低融点、低軟化点のビニルベンジルエーテル化合物が得られ、作業性が良好となる。
【0020】
ポリフェノールとビニルベンジルハライドとの反応は特に制限されるものではないが、例えば、ポリフェノールとビニルベンジルハライドとを極性中性溶媒中、アルカリ金属水酸化物を脱ハロゲン化水素剤として用いて反応させる方法が挙げられる。ポリフェノールとビニルベンジルハライドとの配合割合は適宜設計することができるが、例えば、モル比としてポリフェノールの水酸基:ビニルベンジルハライド=100:40〜100:120程度とすることができる。
【0021】
反応溶媒としてはジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、1,3−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシプロパン、テトラメチレンスルホン、ヘキサメチルホスホアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0022】
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびこれらの混合物等が挙げられる。アルカリ金属水酸化物の配合割合は、例えば、フェノール性水酸基1モルに対して1.1〜2.0倍モル程度が好ましい。この場合、反応温度および反応時間はそれぞれ30〜100℃で、0.5〜20時間程度とすればよい。
【0023】
また、上記とは別の方法として、相間移動触媒、例えば、四級アンモニウム塩の存在下で上記ポリフェノールとビニルベンジルハライドとを水/有機溶剤混合液中、アルカリ金属水酸化物を脱ハロゲン化水素剤として100℃までの温度で反応させることにより、本発明に係るビニルベンジルエーテル化合物を得ることができる。
【0024】
また、ビニルベンジル系化合物としては、上記ビニルベンジルエーテル化合物の他、例えば、下記一般式(3)
【0025】
【化3】
【0026】
(式中、mは2〜20の整数を示す)
で示される化合物も好適に用いることができる。ビニルベンジル系化合物は、作業性等の面から二種以上を混合して用いることも可能であり、誘電特性を損なわない範囲内で適宜選択される。
【0027】
また、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレートは市販されているものを用いることができる。なおトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートは、一部プレポリマーであってもよい。これらは任意の割合で混合して用いることもできる。
【0028】
これらのトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートは、ビニルベンジル系化合物との合計に対して、5〜30質量%、特には10〜20質量%での割合で配合されていることが好ましい。配合割合が5質量%未満であると、得られる熱硬化性樹脂組成物の金属箔に対する密着性向上効果が不十分であり、一方30質量%を越えると誘電特性の低下や吸湿性が高くなる。
【0029】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記ビニルベンジル系化合物と、上記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート系化合物とを含むものであればよく、他の添加剤等については特に制限されるものではないが、好適にはトリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート系化合物の重合を促進するためにマレイミド系化合物を含有させる。
【0030】
マレイミド系化合物は特に制限はなく市販の化合物、例えば、N−メチルマレイミド 、N−エチルマレイミド 、N−プロピルマレイミド 、N−ブチルマレイミド 、N−ヘキシルマレイミド 、N−オクチルマレイミド 、N−ドデシルマレイミド 、N−シクロヘキシルマレイミド 、N−フェニルマレイミド 、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド 、N−p−カルボキシフェニルマレイミド 、N−2,5−ジエチルフェニルマレイミド 、N−2,5−ジメチルフェニルマレイミド 、N−o−トリルマレイミド 、N−m−トリルマレイミド 、N−p−トリルマレイミド 、N−α−ナフチルマレイミド 、N−ベンジルマレイミド 、N−o−キシリルマレイミド 、N−p−キシリルマレイミド 、N−m−キシリルマレイミド 、ビスマレイミド メタン、1,2−ビスマレイミド エタン、1,6−ビスマレイミド ヘキサン、ビスマレイミド ドデカン、N,N’−m−フェニレンジマレイミド 、N,N’−p−フェニレンジマレイミド 、4,4’−ビスマレイミド ジフェニルエーテル、4,4’−ビスマレイミド ジフェニルメタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチルフェニル)メタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−エチルフェニル)メタン、4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチル−5−エチル−フェニル)メタン、N,N’−{2,2−ビス−(4−フェノキシフェニル)プロパン}ジマレイミド 、N,N’−2,4−トリレンジマレイミド 、N,N’−2,6−トリレンジマレイミド 、N,N’−m−キシリレンジマレイミド などを用いることができる。その使用量は、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートとの合計量に対して10〜50質量%の範囲内であればよい。
【0031】
更に本発明は熱硬化性樹脂組成物には必要に応じて難燃剤や可塑剤、熱または光硬化剤、劣化防止剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0032】
本発明のプリプレグは、この熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに含浸させてなる。樹脂組成物をガラスクロスに含浸させる際には、ビニルベンジル系化合物のモノマーまたはプレポリマーとトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、および必要に応じて添加剤をトルエンやキシレン等の非極性溶剤に溶解した溶液として使用する。この際には、溶液中に占める硬化成分の割合が40〜70質量%となるように調整を行う。この溶液を一般にガラスクロス等に含浸してプリプレグとした後、金属箔等と積層して基板化されるが、溶液濃度が40質量%未満であると、プリプレグに含まれる樹脂成分が少ないために誘電特性が低くなってしまう場合があり、一方溶液濃度が70質量%を越えると、溶媒に対する溶解性が非常に悪くなり、プリプレグおよびプレス品の厚さバラツキが大きくなってしまう。
【0033】
また、プリプレグに用いるガラスクロスの材質には特に制限はなく、プリント基板において通常使用されるものを用いることができ、例えば、縦糸や緯糸の単位長さあたりの本数、厚さおよび単位面積当たりの重さが、日本工業規格R−3414またはアメリカ軍用規格(MIL規格)に該当するものが挙げられる。また、これらの規格に該当しない範囲のガラスクロスを用いてもよく、ガラス繊維と炭素繊維またはセラミック繊維などのガラス繊維以外の繊維との混合織物であってもよい。このガラス繊維としては、Eガラス(比誘電率ε=7、誘電正接tanδ=0.003、1GHz)、Hガラス(比誘電率ε=11、誘電正接tanδ=0.003、1GHz)、Dガラス(比誘電率ε=4、誘電正接tanδ=0.0013、1GHz)、Cガラス、Sガラス、NEガラス等各種のガラス成分組成を持つものを挙げることができる。コスト性と誘電特性とのバランスの観点から、好適にはEガラスを用いる。
【0034】
ガラスクロスの厚みとしては、特に制限されるものではなく、必要に応じて10〜300μm、特には50〜200μm程度、さらには50、100、150、180μmのものを適宜用いることができる。
【0035】
また、ガラスクロスには、糸束内部に含浸した樹脂とガラス繊維との接着性を向上するために、あらかじめ表面処理が施されていることが好ましい。かかる表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば、アミノシラン系化合物、ビニルシラン系化合物、スチレン系シラン化合物、メタクリルシラン系化合物等のシランカップリング剤を挙げることができる。中でも特にメタクリルシラン系、およびビニルシラン系がビニルベンジル化合物との組み合わせにおいて好適である。メタクリルシラン系化合物としては例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等を好適に挙げることができる。
【0036】
ガラスクロスの表面処理に用いるカップリング剤の種類や調合条件およびカップリング剤によるガラスクロスの表面処理方法としては、公知の方法により行うことができる。処理方法としては一般的な浸漬法や噴霧法を用いることができ、超音波を併用した浸漬法(特開昭63−165441号公報)や、ローラジェット脱水機を用いた浸漬法(特開昭63−175165号公報)などを用いることも可能である。
【0037】
また、本発明のプリプレグにおけるガラス成分の占める割合は10〜70質量%、好ましくは20〜50質量%である。
【0038】
本発明の基板は上記プリプレグと金属箔とが積層されてなるものであり、加熱プレスにより積層板として形成される。
【0039】
基板に使用する金属箔としては金、銀、銅、アルミニウム等の導電率の良好な金属の中から好適なものを選定すればよく、特に制限されない。これらの中でも価格やグレードの多さの面から、銅箔が好適に用いられる。金属箔は電解法、圧延法のいずれの方法で作製されたものでも構わないが、箔ピール強度をとりたい場合には電解箔を、高周波特性を重視したい場合は表面凹凸による表皮効果の少ない圧延箔を使用することができる。少なくともプリプレグと接する面については表面処理が施されていることが好ましい。金属箔に対する表面処理としては、凹凸を形成するための粗化処理の他、特許第3295308号公報に例示されているような合金層を金属箔表面に形成したものでもよい。金属箔の厚みは8〜70μmが好ましく、12〜35μmがより一層好ましい。
【0040】
プリプレグおよび金属箔を積層して基板を形成する際の成型および熱硬化については、温度100〜250℃、圧力9.8×105〜7.84×106Pa(10〜80kg/cm2)の条件下で、0.5〜20hrの範囲内で行うことが好ましい。なお、基板の成型は、上記範囲内で複数段階に分けて行ってもよい。
【0041】
このようにして得られた本発明の基板は、高周波帯域における誘電特性に優れ、かつ、金属箔、特には銅箔に対して良好な接着性を示す。このようにな金属箔付き基板にパターニングを施し、コンデンサ、コイル、フィルター等と適宜組み合わせることにより、高性能の高周波用電子部品を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜8
前記一般式(1)(R1=メチル基またはエチル基、R2=水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基、n=2〜6)で表されるポリビニルベンジルエーテル樹脂と、トリアリルイソシアヌレートと、ビスマレイミドとを、下記の表1中に示す割合にてトルエン中に溶解して、熱硬化性樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を、塗工機を用いて、表面処理されたガラスクロス(旭シュエーベル(株)製Eガラス)に塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。
【0043】
次に、このプリプレグを銅箔粗化面の間に10層積層して、真空熱プレス機にて120℃1hr、150℃1hr、180℃5hrの条件でステップキュアし、厚さ1mmの銅箔付き積層板を得た(接着性評価用)。また、同様の条件下で銅箔を用いない積層板についても作製した(誘電特性評価用)。
【0044】
【表1】
【0045】
VBE樹脂:ポリビニルベンジルエーテル樹脂
マレイミド:4,4’−ビスマレイミド −ジ(3−メチル−5−エチル−フェニル)メタン
【0046】
比較例1〜4
実施例と同様の化合物を使用して、下記の表2中に示す配合にて、熱硬化性樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を、塗工機を用いて、表面処理されたガラスクロス(旭シュエーベル(株)製Eガラス)に塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。このプリプレグを用いて、実施例1等と同様にして、接着性評価用および誘電特性評価用の積層板を夫々作製した。
【0047】
【表2】
【0048】
実施例9〜12、比較例3〜4
下記表3中に示す樹脂に対し、トリアリルイソシアヌレートを同表中に示す割合にて混合してトルエン中に溶解し、樹脂溶液を作製した。これら樹脂溶液を塗工機を用いて同表中に示す材質の表面処理されたガラスクロスに塗布した後、110℃で1hr乾燥して、これをプリプレグとした。このプリプレグを用いて、実施例1等と同様にして、接着性評価用および誘電特性評価用の積層板を夫々作製した。
【0049】
【表3】
【0050】
トリアリルイソシアヌレート比率:ビニルベンジル系化合物に対する比率
VB:前記一般式(3)で示されるビニルベンジル系化合物(m=6)
VBE樹脂:実施例1〜8で用いたポリビニルベンジルエーテル樹脂
E:旭シュエーベル(株)製 Eガラス
NE:日東紡(株)製 NEガラス
【0051】
各実施例および比較例の積層板について、以下のようにして誘電特性および銅箔との接着性の評価を行った。
(1)比誘電率および誘電正接(誘電特性評価)
各実施例および比較例で得られた積層板(銅箔なし)を幅1.2mm、長さ100mmに切断して、これを誘電特性の測定サンプルとした。測定は、空胴共振器摂動法を用いて、5GHzにて行った。
【0052】
(2)銅箔剥離強度(接着性評価)
各実施例および比較例で得られた銅箔付き積層板を幅20mm、長さ100mmに切り出して、これを接着性評価の試験サンプルとした。試験サンプル表面に長手方向にて、10mmの間隔をおいて2本の平行な切れ込みを入れた後、幅10mmの銅箔の帯を引っ張り試験機を用いて、面に対して垂直方向に50mm/min.の速さで引き剥がした。ここで測定した応力の最低値を銅箔剥離強度とした。
これらの評価結果を下記の表4および表5中に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
上記の表4および表5から明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いた積層板はEガラス、NEガラスのいずれのガラスクロスを用いても、硬化後において優れた誘電特性および銅箔接着性を示すことがわかる。従って、この積層板を基板として用いることで、高周波帯域での使用に適した信頼性に優れる回路基板等の電子部品を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、高周波帯域における優れた誘電特性と、接着性や低コスト性、加工性等の各種材料特性とを兼ね備えた高性能の熱硬化性樹脂組成物、これを用いたプリプレグおよび基板が提供される。
Claims (7)
- ビニルベンジル系化合物と、トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと、を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
- 前記ビニルベンジル系化合物がビニルベンジルエーテル化合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 架橋剤としてマレイミド系化合物を含む請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記ビニルベンジル系化合物と前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートとの合計量に対し、前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートの配合割合が、5〜30質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記トリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートと前記マレイミド化合物との合計量に対し、前記マレイミド化合物の配合割合が、10〜50質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物がガラスクロスに含浸されてなり、かつ、ガラス成分の占める割合が10〜70質量%であることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項6に記載のプリプレグと金属箔とが積層されてなることを特徴とする基板。
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