JP2005014249A - 色調が安定したカラークリア塗装金属板 - Google Patents
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Abstract
【構成】研磨仕上げやエンボス仕上げで凹凸を付けた下地金属板3を塗装原板に用い、鱗片状無機基質4aを透明の金属酸化物4bで被覆した透明又は半透明の鱗片状発色顔料4が分散したクリア塗膜1を形成する。下地金属板3/クリア塗膜1の間にアンダクリア塗膜5,クリア塗膜1の上にトップクリア塗膜6を設けても良い。
【選択図】 図4
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、基材の金属光沢を活かした鮮明な色調を呈し、且つ色調安定性に優れたカラークリア塗膜を設けた塗装金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】
家電製品,OA機器等の表装材として、クリア塗装を施した塗装金属板が使用され始めている。クリア塗装金属板は、金属光沢を活用した外観を呈することから、従来の着色塗装金属板では得られない雰囲気を醸し出す。
クリア塗装金属板は、着色剤を配合したクリア塗料を塗装原板表面に塗布し、焼付け乾燥することによって製造される。着色剤に染料を使用すると焼付け時に変色しやすく色調が安定しないので、有機顔料を通常使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
有機顔料を配合したカラークリア塗膜1では、塗膜に入射した光Linの特定波長成分が有機顔料2に吸収され、残りの入射光Linが下地金属板3の表面で反射され、吸収波長成分を除く反射光Loutにより特定の色調が発現する(図1)。カラークリア塗膜1を入射光Linが透過している間で有機顔料2に吸収される光量は塗膜の厚みによって異なり、厚い塗膜ほど吸収量が大きく、薄い塗膜ほど吸収量が少ない。そのため、発現する色調の膜厚依存性が高く、僅かな膜厚変動によっても色調が微妙に変動しやすい。色調の変動は、製造ロットの異なるクリア塗装金属板を突き合わせて施工する場合に色ムラとして強調される。
【0004】
有機顔料による色調付与は、下地金属板3の金属光沢を損ない、L値が低く黒味がかった冷たい感じの色調を与えやすい。艶消し処理でL値の低下を防止できるが、艶消しによって塗膜の透明感が損なわれ、鮮映性も低くなって高級感がなくなる。
そこで、本発明者等は、有機顔料に代えて光の干渉作用で発色する発色顔料をクリア塗膜に分散させると、クリア塗膜の膜厚変動が色調に与える影響が抑えられ、色調安定性が良好で鮮明度の高いカラークリア塗装鋼板が得られることを見出し、特願2002−188364号として出願した。
【0005】
透明又は半透明の発色顔料を分散させたクリア塗膜を設けた塗装鋼板では、クリア塗膜1に透過した入射光Linが発色顔料4,下地金属板3の表面で反射する(図2)。発色顔料4,下地金属板3からの合計反射光Loutは、発色顔料4を透過して下地金属板3の表面で反射する光もあるため、入射光Linと光量がほぼ等しくなり、明度低下をきたさない。
発色顔料として鱗片状無機基質4aを透明な金属酸化物層4bで被覆した透明又は半透明発色顔料4(図3)を使用すると、発色顔料4表面で反射する入射光Linは、鱗片状無機基質4aからの反射光L1,金属酸化物層4bからの反射光L2に分かれる。反射光L1,反射光L2の間に光路差ΔL(2dsinθ:dはクリア塗膜1の膜厚,θは視射角)が生じるため、光路差ΔLに応じた干渉色の色調で発色した塗膜面が観察される。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先願で提案したカラークリア塗装金属板が呈する独特な表面に着目し、更に色調発現について調査・研究を重ねた結果、下地金属板の表面状態によっても色調が影響されることを見出し、研磨仕上げ又はエンボス仕上げで適度な凹凸をつけた下地金属板を使用することにより、鮮明度の低下を抑えたカラークリア塗装金属板を提供することを目的とする。
【0007】
本発明のカラークリア塗装金属板は、研磨仕上げ又はエンボス仕上げした金属光沢をもつ金属板を基材とし、鱗片状無機基質を透明の金属酸化物で被覆した透明又は半透明の発色顔料が分散したクリア塗膜を基材表面に形成した基本構成をもっている。
下地金属板/クリア塗膜の間にアンダクリア塗膜,クリア塗膜の上にトップクリア塗膜を設けても良い。アンダクリア塗膜,トップクリア塗膜は、発色顔料4を含まない透明度の高い樹脂塗料から成膜される。アンダクリア塗膜には、透明度を損なわない範囲で明度調整用に顔料や染料を添加することもできる。トップクリア塗膜には、透明度の高い艶消し剤を配合しても良い。
【0008】
透明な金属酸化物としては、TiO2,SiO2,ZrO2,Fe2O3,SnO2,Fe3O4,Cr2O3,ZnO,Al2O3等が使用される。金属酸化物で被覆される鱗片状無機基質には、マイカフレーク,ガラスフレーク,アルミナフレーク,シリカフレーク等がある。金属酸化物層は、単層で或いは2種以上を複層として鱗片状無機基質に設けることができる。
【0009】
【作用】
本発明に従ったカラークリア塗装金属板では、研磨仕上げ又はエンボス仕上げで適度の凹凸を付けた下地金属板3を使用し、発色顔料4が分散したクリア塗膜1を下地金属板3の表面に設けている(図4)。発色顔料4は透明又は半透明の鱗片状無機基質4aを単層(図3a)又は複層(図3b)の透明金属酸化物4bでコーティングした顔料である。
発色顔料4が分散しているクリア塗膜1に入射した光Linは、発色顔料4の隙間を縫って或いは透過して下地金属板3の表面に達し、下地金属板3の表面で反射された反射光、及び発色顔料4の表面で反射された反射光になる。下地金属板3に研磨仕上げ又はエンボス仕上げで適度の凹凸が付けられているので、たとえば凹部3dや凸部(図示せず)に達した入射光Linは、平坦面に達した入射光Linと異なる方向に出射する反射光Lout’になる。その結果、下地金属板3の平坦面3fからの正反射光量が減少し、干渉作用で発現した色調が希釈されることなく高い鮮明度を維持する。
【0010】
発色顔料4の表面で反射する光は、鱗片状無機基質4aからの反射光L1と金属酸化物4bの表面からの反射光L2に分かれ(図3a)、反射光L1とL2との間に生じる光路差ΔL(2dsinθ;dはクリア塗膜1の膜厚,θは視射角)に応じた干渉色の色調で発色した塗膜面が観察される干渉色の色調は、金属酸化物の膜厚により調整される。具体的には、マイカをTiO2で被覆した発色顔料4を分散させたクリア塗膜1では、TiO2が厚膜になるに従ってシルバー,ゴールド,レッド,カッパー,ライラック,ブルー,グリーンに色調が変わる。
【0011】
複層4b1,4b2構成の金属酸化物層で鱗片状無機基質4aを被覆した発色顔料4(図3b)も使用できる。TiO2皮膜の上に更にFe2O3皮膜を積層すると鮮やかなゴールド色調でパール光沢感に富む発色顔料,FeTiO3皮膜を積層すると鮮やかなグレー系の色調でパール光沢感に富む発色顔料4,CoTiO3皮膜を積層すると鮮やかなグリーン系の色調でパール光沢感に富む発色顔料4が得られる。第1層の金属酸化物層4b1としても、TiO2以外に種々の透明金属酸化物を使用できる。
【0012】
相互に屈折率が異なる異種の金属酸化物層4b1,4b2で鱗片状無機基質4aを被覆した発色顔料4をクリア塗膜1に分散させると、入射光Linは鱗片状無機基質4aの表面で反射した反射光L1,金属酸化物層4b1の表面で反射した反射光L2,金属酸化物層4b2の表面で反射した反射光L3となる(図3b)。反射光L1は金属酸化物層4b1,4b2を透過する際に多重屈折した反射光であり、反射光L2は表層の金属酸化物層4b1で屈折された反射光である。透過,屈折,反射の複雑化により、光L1,L2,L3が合わさった反射光Loutで変化に富む色調が発現する。
【0013】
干渉色で発色されるクリア塗膜1は、有機顔料2を分散させた従来のカラークリア塗膜1の色調と異なり、反射光Loutの光量が入射光Linに比較して僅か反射光Lout’の分だけ少なくなっているだけであるため明度(L値)の低下が抑えられる。また、下地金属板3との界面を含むクリア塗膜1の厚み全域にわたって反射した反射光Loutが観察されることから、従来のカラークリア塗膜1に比較してクリア塗膜1の膜厚が色調に及ぼす影響が大幅に小さくなり、ロット間の色差偏差も抑制される。
【0014】
発色顔料4で反射しなかった入射光Linは、大半が発色顔料4を透過して下地金属板3で反射して反射光Loutになる。そのため、ステンレス鋼やアルミニウム板特有の暗くて冷たい感じが和らげられ、下地金属板3の金属光沢を活かしながらもマイルドな色調が付与される。
更には、干渉作用による発色であることから、視射角によって色調が変わる。すなわち、ハイライトな角度である正反射光の近傍では色調が強く発現し、正反射光から離れるほど無彩色に近づく。R形状に成形した下地金属板3の使用等によって視射角による色調変化を利用すると、一層高級感が付与されたカラークリア塗装金属板が得られる。
【0015】
【実施の形態】
下地金属板3としては、光沢のある金属表面が観察される製品形態で使用されることから、ステンレス鋼,各種めっき鋼板,アルミニウム,アルミニウム合金,銅,銅合金,マグネシウム,マグネシウム合金等が使用される。
下地金属板3の表面で入射光Linを拡散反射させることから、研磨仕上げ又はエンボス仕上げで適度の凹凸を付けている。研磨仕上げにはバフ研磨を始めとして種々の方法を採用できるが、コイルフォームの金属板に対してはベルト研磨が最も効率的である。エンボス仕上げでは、ショットや放電加工により表面にダル目をつけたダルロール,エッチングにより表面に模様を彫り込んだエンボスロール等を使用して圧延することにより金属板表面に凹凸を付ける。
【0016】
研磨仕上げ又はエンボス仕上げ後の表面肌の凹凸と正反射光の関係を検討した結果、JIS B0601で規定する十点平均粗さRz(面粗度)が小さすぎると、下地金属板の正反射光成分が大き過ぎ、干渉作用で発現した色調が希釈されてしまう。そのため、面粗度をRz:1.0μm以上とし、JIS Z8741で規定する鏡面光沢度測定方法に従った60度鏡面光沢が400以下となるように下地金属板の光沢度を調整することが好ましい。
研磨仕上げ又はエンボス仕上げされた下地金属板3には、クリア塗膜1の形成に先立って脱脂・酸洗,クロメート処理,リン酸塩処理,クロムフリー処理等、適宜の塗装前処理が施される。
【0017】
クリア塗膜1を形成するためのクリア塗料は、塗料種に特段の制約が加わるものではないが、透明度の高いアクリル系,ポリエステル系,ウレタン系,ポリオレフィン系,フッ素系,エポキシ系,酢酸ビニル系,クロロプレン系等の有機樹脂や,或いはこれらの縮み模様を形成する樹脂や無機系ポリマーを配合した有機樹脂も使用できる。また、透明性を損なわない範囲で、防錆顔料,着色顔料,染料等を必要に応じて添加しても良い。
【0018】
クリア塗装金属板はクリア塗膜1を形成した後で製品形状に加工されることもあるので、下地金属板3に対する密着性,塗膜自体の柔軟性に富むことがクリア塗膜1に要求される。また、柔軟性に相反する機能として耐疵付き性が要求されることもある。このような目的に応じた特性を考慮してクリア塗料の樹脂系が選択され、たとえばメラミン,イソシアネート等の硬化剤を適宜配合してクリア塗膜1を形成することも可能である。
【0019】
クリア塗料に配合される発色顔料4は、マイカ,ガラスフレーク,アルミナフレーク,シリカフレーク等の鱗片状無機基質4aに湿式法,CVD法,粉末スパッタリング法等で金属酸化物4bの単層又は複層被覆を形成することにより製造される。下地金属板3の表面に沿った方向に鱗片状無機基質4aを配向させるほど発色顔料4の表面で入射光Linが反射する確率が高くなるので、鱗片状無機基質4aのアスペクト比(厚みに対する最大径の比率)が大きなものほど好ましい。具体的には、アスペクト比が60以上になると、大半の鱗片状無機基質4aが下地金属板3の表面と平行又はほぼ平行な配向性をもってクリア塗膜1に分散し、透明の金属酸化物4bの干渉色が強く発現して鮮やかな色調となり光輝感も強くなる。
【0020】
発色顔料4を透過して下地金属板3の表面に達する光を確保するため、発色顔料4は透明又は半透明である。発色顔料4の透明度は、発色顔料4が分散しているクリア塗膜の光透過率から判定でき、本発明では光透過率50%以上を透明又は半透明という。具体的には、発色顔料を10質量%配合したクリア塗料を板厚0.4mmのSUS430ステンレス鋼板に5μmの膜厚で塗装し、ダブルビーム,ダイノードフィードバックによるダイレクトレシオ方式の分光光度計を用い、波長500nmの可視光を照射したときの透過光を測定する。測定値を式:E=−logT=log(I0/I)〔E:吸光度,T:光透過率,I0:入射光強度,I:透過光強度〕に代入することにより、光透過率を算出する。発色顔料4の透明度は、鱗片状無機基質4a,金属酸化物層4bの材質や厚みによって制御できる。大きなアスペクト比は、鱗片状無機基質4aの透明度を高める上でも有効である。クリア塗膜1に分散している発色顔料4が透明又は半透明であるため、発色顔料4からの反射光強度が抑えられ、ギラギラ感が弱められる。
【0021】
マイカを鱗片状無機基質4aとして使用し、湿式法でTiO2被覆する場合、種々の方法を採用できる。たとえば、希薄なチタン酸水溶液にマイカを懸濁させて70〜100℃に加温し、チタン塩の加水分解生成物である水和酸化チタン粒子をマイカ表面に析出させた後、700〜1000℃で高温焼成することによりTiO2被覆が形成される。TiO2被覆の膜厚は、チタン塩の濃度,懸濁液の温度,処理時間等の処理条件によって制御できる。
粉末スパッタリング法で発色顔料4を製造する場合、マイカ,ガラスフレーク等の鱗片状無機基質4aを回転ドラムに入れ、Tiをターゲットとする反応性雰囲気下でスパッタリングすることにより、鱗片状無機基質4aの表面にTiO2被覆が形成される。
【0022】
屈折率が異なる複数の金属酸化物層4b1,4b2を鱗片状無機基質4aの表面に設ける場合、一層目の金属酸化物層4b1を形成した後、被覆原料を代えて一層目と同じ方法又は異なる方法で2層目の金属酸化物層4b2を形成する。
たとえば、TiO2被覆にFe2O3被覆を積層する場合、TiO2被覆顔料を懸濁させた水溶液を70〜100℃に加温し、鉄塩水溶液を添加して水酸化鉄を析出させた後、150〜200℃で乾燥することによりTiO2被覆にFe2O3被覆が積層される。Fe2O3被覆の膜厚は、鉄塩水溶液の濃度,懸濁液の温度,処理時間等によって制御できる。
【0023】
透明な金属酸化物4bで鱗片状無機基質4aを被覆した発色顔料4は、そのままでクリア塗料用樹脂に添加することも可能であるが、必要に応じて適宜の表面処理を施すことができる。表面処理では、クロム酸系,リン酸系,アルミナ系,ジルコニア系,セリウム系等の無機質表面処理剤や各種シランカップリング剤,チタネートカップリング剤,有機モノマー系等の有機質表面処理剤が使用される。表面処理により、クリア塗料用樹脂に対する発色顔料4の分散性及び隣接樹脂層との層間密着性が改善される。
【0024】
発色顔料4を配合したクリア塗料を塗装原板に塗布した後、クリア塗料の樹脂種や塗布量にもよるが200〜800℃で30〜120秒加熱することによってクリア塗膜1が下地金属板3に焼き付けられる。得られたクリア塗装金属板を観察すると、下地金属板3の金属光沢が活かされ、しかも無機質な冷たい感じを与える金属光沢がクリア塗膜1で和らげられているので、マイルドな色調の外観となる。安定した色調を得る上では、膜厚5〜20μmでクリア塗膜1を形成することが好ましい。
【0025】
クリア塗膜1は、屈折率の異なる複数のクリア塗料それぞれから成膜された複層構成であってもよい。この場合、個々の塗膜ごとに異なる色相の干渉色を発する発色顔料を分散させることが好ましい。複層構成のクリア塗膜に異なる発色顔料を分散させると、干渉色の交じり合いが少なくなり、結果として鮮明度の高い色相が発現する。また、反射・屈折が複雑に繰り返されることにより、極めて装飾性の高い表面をもつカラークリア塗装金属板となる。
【0026】
発色顔料4を分散させたクリア塗膜1の形成に先立って、下地金属板3に対する密着性を改善するため発色顔料4を含まないアンダクリア塗膜5を形成しても良い。クリア塗膜1を形成するためのアンダクリア塗料は、塗料種に特段の制約が加わるものではなく、エポキシ樹脂,エポキシ変性ポリエステル樹脂,ウレタン樹脂,ウレタン変性エポキシ樹脂等が使用され、クロメート処理等の塗装前処理を施した下地金属板3とクリア塗膜1との密着性が一層向上する。アンダクリア塗膜5を形成する場合、アンダクリア塗膜5の膜厚を1〜10μmにすることが好ましい。
【0027】
アンダクリア塗料には、透明感を損なわない範囲で防錆顔料,着色顔料,染料等を必要に応じて添加することも可能である。或いは、積極的に明度を調整するため、半透明顔料をアンダクリア塗膜5に分散させても良い。半透明顔料の分散によってアンダクリア塗膜5の明度L値を25〜60の範囲に調整すると、クリア塗膜1における光の干渉作用で発色した色調の鮮明度が向上する。
【0028】
半透明顔料としては、光透過率が15〜90%の範囲にあり、カーボンブラック,グラファイト,金属酸化物,金属硫化物の1種又は2種以上から選ばれたフレークが好ましい。半透明顔料の光透過率は、可視光域の光(たとえば波長500nm)に対する値を示し、フレークの厚みやクリア塗料の顔料配合量によって所定範囲に収めることができる。同様に薄いフレークで半透明を呈するCrO,Co2O3,Co3O4,CuO,MnO,Mn2O3,Mn3O4,SnO,MoO3,MoO4等の金属酸化物やCrS,Cr2S3,CoS,CoS2,Co2S3,CuS,MnS2,MoS2,SnS,CuS,Cu2S,FeS等の金属硫化物も半透明顔料として使用できる。
【0029】
更に、クリア塗膜1の上にトップクリア塗膜6(図4)を重ねても良い。トップクリア塗膜6は、クリア塗膜1に分散している発色顔料4の配向を改善し、十分に平滑な塗膜面を形成する上で、膜厚t2が2〜15μmの範囲にあり、発色顔料分散クリア塗膜の膜厚t1との間にt2/t1=0.4〜1.5の関係を成立させることが好ましい。トップクリア塗膜6により、クリア塗膜1から発色顔料4が突出した部分が覆われ、下地金属板3の面内方向に配向する発色顔料4が高くなるため、光の干渉作用に好適な状態に発色顔料4の分散形態が適正化される。その結果、濁りのない鮮明な干渉色が発現する。
【0030】
トップクリア塗膜6形成用のクリア塗料は、特に限定されるものではないが、発色顔料分散クリア塗膜1形成用のクリア塗膜と同種又は類似の塗料が好ましい。具体的には、透明度の高いアクリル系,ポリエステル系,ウレタン系,ポリオレフィン系,フッ素系,エポキシ系,酢酸ビニル系,クロロプレン系等の有機樹脂や、或いはこれらの縮み模様を形成する樹脂や無機系ポリマーを配合した有機樹脂も使用できる。透明性を損なわない範囲で、防錆顔料,着色顔料,染料等を必要に応じてクリア塗料に添加しても良い。
【0031】
発色顔料分散クリア塗膜1,トップクリア塗膜6の形成に同種又は類似のベース樹脂をクリア塗料に使用すると、塗料焼付け条件をほぼ同じに設定できる。したがって、トップクリア塗膜6の焼付け時に発色顔料分散クリア塗膜1が軟化し、クリア塗膜1に分散している発色顔料4が基材・金属板3の面内方向に揃った形態に再配向される。再配向によって光反射に有効な発色顔料4の表面積が増加するので、光の干渉作用が強化され一層鮮やかで濁りのない色調が発現する。ベース樹脂を同種又は類似にすることは、発色顔料分散クリア塗膜1とトップクリア塗膜6との親和性を高め、層間剥離を防止する上でも有効である。
【0032】
【実施例1】
板厚0.4mm、板幅1000mmのコイル状SUS430ステンレス鋼板を塗装原板に使用し、研磨仕上げ,エンボス仕上げを施した。
研磨仕上げでは、コンタクトホイール方式のベルト研磨を採用し、ラインスピード:10m/分、ベルトスピード:1000m/分の研磨条件下で研磨番手を変えてステンレス鋼板の表面にランダムな研磨目をつけた。
エンボス仕上げでは、エッチングにより表面に模様を彫り込んだエンボスロールを使用し、圧延により凹凸の繰り返し模様のあるエンボス模様を鋼板表面に転写した。
【0033】
研磨仕上げ,エンボス仕上げ後の各ステンレス鋼板について、JIS B0601に規定する十点平均粗さRzを測定した。
また、光沢計(VG2000:日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS Z8741に規定する鏡面光沢度測定方法に従って、各ステンレス鋼板の60度鏡面光沢を測定した。
次いで、ステンレス鋼板を2%塩酸で酸洗し、酸系の表面処理を施した後、クロム換算付着量20mg/m2の塗布型クロメート処理を施した。
【0034】
クリア塗料としては、高分子ポリエステル系クリア樹脂塗料(PM5000:日本ファインコーティングス株式会社製)に発色顔料を4%配合することにより用意した。発色顔料には、膜厚80nmのTiO2被覆を形成したアスペクト比150,中心粒径30μmのレッド色マイカフレークを使用した。
【0035】
TiO2被覆は、次の手順でマイカフレークの表面に形成した。
ホワイトマイカフレーク100gを水2リットルに懸濁させて75℃に加温した後、TiCl4溶液及びゼラチン溶液を懸濁液に添加し、NaOH溶液で懸濁液のpHを6.0に調整した。懸濁液を15分間攪拌した後、ホワイトマイカフレークを濾過分離し、塩分がなくなるまでホワイトマイカフレークを洗浄した。次いで、100℃で乾燥し、窒素雰囲気中850℃で焼成することにより、TiO2被覆をホワイトマイカフレーク表面に形成した。
【0036】
クリア塗料を塗装原板に塗布して乾燥した後、230℃に60秒加熱することにより下地金属板3に焼き付け、膜厚10μmのクリア塗膜1を形成した。
クリア塗装金属板の色調は分光測色計(CM−3700d:ミノルタ株式会社製)を用いて、JIS Z8737に規定する色素表示法に従ってL値、a値、b値を測定した。また、得られたクリア塗装金属板を蛍光灯下で目視観察し、赤味のあるカラークリア外観であるものを○、僅かな赤味として認識できるものを△、赤味が全く認められないものを×として、カラークリア感を評価した。
【0037】
表1の調査結果にみられるように、凹凸模様によってステンレス鋼基材に発色顔料分散クリア塗膜を設けたNo.1〜4は、基材表面からの正反射光が弱められ、発色顔料無添加のNo.7に比較してレッド色の発色顔料の赤味(a値)が上昇し、マイルドな色調の外観が得られていた。
これに対し、凹凸模様のないステンレス鋼板に発色顔料分散クリア塗膜を設けたNo.5,6では、基材の光沢度が高いため発色顔料の干渉色が希釈され、鮮明度の高い色調が得られなかった
【0038】
【0039】
【実施例2】
研磨仕上げでRz:5.0μmの凹凸を付けた板厚0.4mmのSUS430ステンレス鋼板を塗装原板に使用した。塗装原板を実施例1と同様に塗装前処理し、高分子ポリエステル系樹脂塗料(PM5000:日本ペイント株式会社製)に発色顔料を4%配合したクリア塗料を塗布・焼成した。発色顔料には、膜厚50〜140nmのTiO2被覆を形成したアスペクト比150,中心粒径30μmのマイカフレークを使用した。
クリア塗料を塗装原板に塗布して乾燥した後、230℃に60秒加熱することにより下地金属板3に焼き付け、膜厚10μmのクリア塗膜1を形成した。
【0040】
得られたクリア塗装ステンレス鋼板について、分光測色計(CM−3700d:ミノルタ株式会社製)を用いてJIS Z8737で規定する色差表示法に従って明度(L値)を測定した。図5の測定結果にみられるように、本発明に従ってクリア塗膜1を形成したクリア塗装ステンレス鋼板では全てL値が上昇しており、ステンレス鋼板本来の暗く冷たい金属感が和らげられ、マイルドな色調の外観が得られた。これに対し、有機顔料を配合した従来のカラークリア塗膜を設けた比較材では、何れもL値が低下しており、ステンレス鋼の暗く冷たい金属感が却って強調される傾向にあった。
【0041】
TiO2被覆の膜厚と色調との関係では、膜厚50nmでシルバー,膜厚70nmでゴールド,膜厚80nmでレッド,膜厚90nmでカッパー,膜厚100nmでライラック,膜厚120nmでブルー,膜厚140nmでグリーンの色調が発現していた。他方、有機顔料を用いて着色した従来のカラークリア塗膜では、ブルー用にフタロシアニンブルー,レッド用にキナクリドンレッドと、色相ごとに複数種の有機顔料を用意する必要があった。
【0042】
更に、発色顔料を4%配合したクリア塗料を下地金属板3に塗布し、到達板温230℃で60秒加熱することによりクリア塗膜1を形成した。このとき、クリア塗料の塗布量を調整することにより、クリア塗膜1の膜厚を表2に示すように変化させた。
得られたクリア塗装金属板について、分光測色計(CM−3700d:ミノルタ株式会社製)を用いてJIS Z8737で規定する色差表示法に従って色調を測定し、膜厚10μmを基準として膜厚変化に応じた色差ΔEを算出した。表2の調査結果にみられるように、本発明例では膜厚に変動があっても色差ΔEが1.0以下に抑えられており、色調安定性に優れていることが判った。これに対し、比較材では標準膜厚10μmに対して膜厚が1μmでも異なると色差ΔEが1.0以上となり、膜厚変動に起因して色調が大幅に変化していた。
【0043】
【0044】
更に、マルチアングル分光測色計(X−Rite MA68II:X−Rite社製)を用い、45度入射光に対する正反射光から15度,25度,45度,75度,110度と測色角度がずれたときの色調を測定した(図6a)。その結果、何れの測色角度においてもL値が高く白味が増しており(図6b)、このことからも暗く冷たい金属光沢が和らげられていることが判る。
a値(図6c),b値(図6d)をみると、ハイライトな角度では発色顔料4に起因する干渉色が鮮明に発現し、シェードな角度では干渉色が弱くなっていた。測色角度に応じて干渉色の強度が異なることは、製品形状に有効利用される。たとえば、成形加工によって所定の形状をクリア塗装金属板に付与すると、明暗(L値)及び色相(a,b値)の変化を一つの成形品に付与でき、高級で幻想的な意匠が発現する。
【0045】
以上の試験結果から、TiO2被覆マイカフレークを分散させたクリア塗膜1をステンレス鋼板の研磨仕上げ材表面に形成するとき、ステンレス鋼特有の金属光沢が活用され、しかも無機質な印象を与える金属光沢がクリア塗膜1で和らげられるため、高級感のある色調が付与されたクリア塗装ステンレス鋼板となる。
TiO2被覆マイカフレークに代えてSiO2被覆マイカフレーク,TiO2被覆ガラスフレーク,SiO2被覆ガラスフレークを使用し、更にはステンレス鋼板に代えてアルミニウムめっき鋼板,アルミニウム板,銅板等を塗装原板に使用した場合でも、塗装原板本来の金属光沢が活用され、高級感のある外観を呈するクリア塗装金属板が得られた。更に、膜厚5μmのプライマクリア塗膜5を介してクリア塗膜1を設けたクリア塗装金属板では、塗膜密着性に優れ、製品形状に加工した後でも塗膜剥離が生じなかった。
【0046】
【実施例3】
実施例2と同じステンレス鋼板研磨仕上げ材を塗装原板に使用し、屈折率が異なる異種の金属酸化物層4b1,4b2で鱗片状無機基質4aを被覆した発色顔料4を配合した塗料を用いてクリア塗膜1を形成し、金属酸化物層4b1,4b2の層構成が色調に及ぼす影響を調査した。
発色顔料4としては、マイカフレークを鱗片状無機基質4aとし、一層目の金属酸化物層4b1として表3に示すTiO2被覆を形成した後、各種金属酸化物の層4b2を設けた顔料を使用した。
【0047】
たとえば、金属酸化物層4b2としてFe2O3被覆を積層した発色顔料4は、次の手順で用意した。Fe2O3被覆の積層によって、鮮やかな赤系ゴールドの色調が発現した。
TiO2被覆したマイカフレーク100gを水2リットルに懸濁させて75℃に加温した後、5%FeCl3水溶液を懸濁液に添加し、NaOH水溶液で懸濁液をpH4.0に調整した。懸濁液を75℃で15分間攪拌した後、遠心分離し、塩分がなくなるまで固形分を洗浄した。洗浄された固形分を200℃で10時間乾燥することにより、TiO2被覆にFe2O3被覆が積層した発色顔料4が得られた。
【0048】
高分子ポリエステル樹脂に発色顔料4を4%配合したクリア塗料を実施例1と同じ条件下で下地金属板3に塗布し、膜厚10μmのクリア塗膜1を形成した。得られたクリア塗装金属板の色調を測定した結果を表3に併せ示す。表3から明らかなように、金属酸化物層4b1,4b2の材質的な組合せに応じて各種の色調を発現できた。この場合にも、膜厚変動に起因した色調の変化が小さく、明度の低下も検出されなかった。
【0049】
【0050】
Fe2O3被覆を積層した発色顔料4を分散させた塗膜について、色差ΔEの膜厚依存性を実施例2と同様に調査した。表4の調査結果にみられるように、積層タイプの発色顔料4で発色させたクリア塗膜1でも、膜厚変動に拘らず色差ΔEが1.0以下に抑えられ、色調が安定化していることを確認できた。
【0051】
【0052】
【発明の効果】
以上に説明したように、研磨仕上げ又はエンボス仕上げした金属板を塗装原板に使用し、鱗片状無機基質を透明な金属酸化物で被覆した透明又は半透明発色顔料を分散させたクリア塗膜を形成すると、光の干渉作用で発現した干渉色が正反射光で希釈されることなく、下地金属板の金属光沢を活用しながらも無機質な印象がクリア塗膜で和らげられ、鮮明度が高く高級感のある外観を呈する。しかも、光の干渉による発色を利用した色調付与であるので、従来の有機顔料を配合したカラークリア塗膜に比較して明度の低下が少なく、鮮明度の高い色調をもつカラークリア塗装金属板として家電機器,OA機器,厨房機器等の広範な分野で表装材,内装材として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機顔料を配合したカラークリア塗膜が形成された従来のクリア塗装金属板を説明する図
【図2】発色顔料を分散させたクリア塗膜が形成されたクリア塗装金属板の表層断面図
【図3】金属酸化物で単層被覆した発色顔料(a)及び異種の金属酸化物で複層被覆した発色顔料(b)を分散させたクリア塗膜で干渉色が発現する機構の説明図
【図4】研磨仕上げ又はエンボス仕上げした下地金属板に発色顔料分散クリア塗膜を設けたカラークリア塗装金属板の表層断面図
【図5】従来のクリア塗装金属板に比較して本発明クリア塗装金属板の明度が高いことを示したグラフ
【図6】本発明クリア塗装金属板の色調が測色角度によって変わることを示したグラフ
【符号の説明】
1:クリア塗膜 2:有機顔料 3:下地金属板 4:発色顔料 4a:鱗片状無機基質 4b,4b1,4b2:金属酸化物被覆 5:アンダクリア塗膜 6:トップクリア塗膜
Lin:入射光 Lout:反射光 L1:鱗片状無機基質の表面で反射した光 L2:金属酸化物層の表面で反射した光
Claims (5)
- 研磨仕上げ又はエンボス仕上げした金属光沢をもつ金属板を基材とし、鱗片状無機基質を透明の金属酸化物で被覆した透明又は半透明の発色顔料が分散したクリア塗膜が基材表面に形成されていることを特徴とする色調が安定したカラークリア塗装金属板。
- TiO2,SiO2,ZrO2,Fe2O3,SnO2,Fe3O4,Cr2O3,ZnO,Al2O3の1種又は2種以上を金属酸化物に使用する請求項1記載のカラークリア塗装金属板。
- マイカフレーク,ガラスフレーク,アルミナフレーク,シリカフレークの1種又は2種以上を鱗片状無機基質に使用する請求項1記載のカラークリア塗装金属板。
- 発色顔料が分散しているクリア塗膜と金属基材との間に、発色顔料を含まないアンダクリア塗膜が介在している請求項1記載のカラークリア塗装金属板。
- 発色顔料が分散しているクリア塗膜の上に、発色顔料を含まないトップクリア塗膜が積層されている請求項1記載のカラークリア塗装金属板。
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