JP2010030266A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】深みのある、落ち着きのある輝度感を有する、美観性に優れた積層体を提供する。
【解決手段】CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色系におけるL値が60以下の着色基材層と、厚さがランダムに変移した透明層と、光輝性顔料を含有し、厚さがランダムに変移した意匠層と、を含み、着色基材層と意匠層との間に透明層を存在させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、意匠性に優れる積層体およびその製造方法に関するものである。
構造発色性、高輝度感を有する材料は、家電・家具や車輌、壁、床、天井などの建材として広範囲に用いられている。
このような材料を、製品の一部、または、全部に用いることによって、彩度が高く、インパクトのある意匠性を表出することができる。
このような構造発色性、高輝度感を有する材料としては、例えば、特許文献1等に記載の材料が挙げられる。特許文献1では、光干渉性、高輝度感を表出するために、微小燐片状顔料として、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマー等を使用している(請求項2)。
特開2005−137952号公報
最近では、家電・家具や車輌、壁、床、天井などの建材など幅広い分野において、輝度感を有する材料が要望されるようになっているが、ギラギラした輝度感ではなく、落ち着きのある輝度感が要望されることが多い。
例えば、壁、床、天井などの建材などにおいては、深みのある、落ち着きのある輝度感を有する材料が望まれるようになっている。
しかし、特許文献1のような材料では、輝度感が強すぎ、また単調な意匠となる傾向があり、場合によっては、敬遠されてしまうことがあった。
本発明は上記課題を解決するために、鋭意検討をした結果、着色基材層の上に、厚さがランダムである透明層と、光輝性顔料を含有する意匠層を積層することにより、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、美観性に優れることを見いだし、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.意匠性に優れる積層体であって、
CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色系におけるL値が60以下の着色基材層と、
厚さがランダムに変移した透明層と、
光輝性顔料を含有し、厚さがランダムに変移した意匠層と、
を含み、
着色基材層と意匠層との間に透明層が存在する、
ことを特徴とする積層体。
2.前記透明層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上であることを特徴とする1.に記載の積層体。
3.前記透明層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上、凸部の厚さが50μm以上5mm以下であり、凹部の厚さが2mm以下であることを特徴とする1.に記載の積層体。
4.前記透明層の光透過率が10%以上であることを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の積層体。
5.前記透明層が、粒子径0.5mm以上50mm以下、厚み50μm以上1500μm以下である、鱗片状の透明性粉粒体を含むことを特徴とする1.から4.のいずれかに記載の積層体。
6.前記透明層が、厚さの異なる2種以上の鱗片状の透明性粉粒体を含むことを特徴とする5.に記載の積層体。
7.前記意匠層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上であることを特徴とする1.から6.のいずれかに記載の積層体。
本発明の積層体は、深みのある、落ち着きのある輝度感を有し、優れた美観性を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の積層体は、CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色系におけるL値が60以下の着色基材層(単に、「着色基材層」ともいう。)と、厚さがランダムに変移した透明層(単に、「透明層」ともいう。)と、光輝性顔料を含有し、厚さがランダムに変移した意匠層(単に、「意匠層」ともいう。)とを含み、着色基材層と意匠層との間に透明層が存在することを特徴とするものである。
このような積層体は、透明層の厚さ、及び、意匠層の厚さがランダムに変移した構造となっている。そのため、意匠層の厚さが大きい箇所では意匠層による色彩が強調され、逆に意匠層の厚さが小さい箇所では着色基材層による色彩が強調される。さらに、透明層の厚さが大きい箇所では奥行き感が高まり、透明層の厚さがランダムであることにより奥行き感にも変化を生じさせることができ、意匠層とあいまって、奥行き感、深み感のある、落ち着きのある輝度感を有する優れた意匠の積層体を得ることができる。
着色基材層としては、CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色系におけるL値が60以下(好ましくは50以下)のものであれば、特に限定されず、1種の色相からなる単色表面でも、2種以上の色相からなる多色表面でもよい。また、着色基材層表面は、凹凸面、湾曲面、フラット面等特に限定されない。
着色基材層としては、例えば、家電・家具や車輌、壁、床、天井などの建材などに用いられる材料を好適に使用することができる。
このような材料としては、例えば、アルミ鋼板、亜鉛鋼板、ステンレス鋼板、銅鋼板等の金属鋼板、プラスチック板、押出成形板、陶磁器、ガラス、焼成タイル、磁器タイル、木材、コンクリート、モルタル、石膏ボード、繊維混入セメント板、珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板等が挙げられる。また、このような材料の表面は、材料自体の色相でもよいが、着色コーティング、着色メッキ等の通常知られる方法で着色していてもよい。
色相としては、L値が60以下であれば特に限定されず、黒、茶、紫、青、緑、黄、橙、赤等、用途に合わせて選定すればよい。このようなL値が60以下のものを使用することによって、光輝性顔料による輝度感をあらわすことができる。L値が60超であれば、光輝性顔料による輝度感が視認できにくい。
なお、CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色におけるL値(明度)は、高いほど明るい色、低いほど暗い色を表す値である。このようなL値は、色差計を用いて測定することができる。
透明層としては、厚さがランダムに変移したものであれば特に限定されない。
本発明で用いる透明層としては、厚さが5mm以下(好ましくは4mm以下、さらに好ましくは3mm以下)の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上(好ましくは80μm以上、さらに好ましくは100μm以上)である厚さがランダムに変移した透明層を好適に用いることができる。このような範囲である透明層は、奥行き感、深み感があり、落ち着きのある輝度感を有する優れた美観性を付与するために有効であり、好適に用いられる。凸部と凹部の厚さの差が50μmより小さすぎると奥行き感に変化が生じにくく、単調な意匠となる場合がある。
さらに、透明層は、厚さが連続的に変移するものでもよいし、断続的に変移するものでもよく、ゆるやかに変移するものでも急激に変移するものでも、特に限定されない。また、一部厚さが0mmとなるような部分的に不連続な箇所があってもよい。本発明では、凸部の厚さが50μm以上5mm以下(好ましくは70μm以上4mm以下、さらに好ましくは90μm以上3mm以下)程度であり、凹部の厚さが2mm以下(好ましくは1.5mm以下、さらに好ましくは1mm以下)程度であることが好ましい。
なお、透明層の凹部とは透明層のうち最も薄い部分のことをいい、透明層の凸部とは透明層のうち最も厚い部分のことをいう。また、透明層の厚さは、透明層断面を光学顕微鏡にて観察し測定した値である。
本発明の透明層は、透明層を形成する成分(以下、「透明層形成成分」ともいう。)からなるものである。
透明層形成成分としては、例えば、ガラスやシリカ、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩ビ樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。
この他、透明層形成成分には、本発明の効果を損なわない程度に、公知の添加剤を混合することもできる。添加剤としては、例えば、通常用いられる公知の着色顔料、体質顔料、骨材、繊維、可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、粘性調整剤、レベリング剤、シランカップリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、吸着剤、光触媒、溶剤、水等が挙げられる。なお、光輝性顔料は含まないほうがよい。
本発明の透明層は、このような透明層形成成分を用いて得られるものであり、上記透明層形成成分の液状物を硬化させることにより得られるものでもよいし、透明層形成成分からなる既存の透明性粒粉体でもよいし、透明層形成成分の液状物(=透明性結合材)と透明性粒粉体を含む混合物を硬化させることにより得られるものでもよい。
特に透明性粒粉体を含む場合、透明性粒粉体が存在する箇所と存在しない箇所とでは透明性粒粉体の厚さ(粒子径)によって透明層の厚みに急激な段差(変移)を生じさせることが容易である。よって、この境界付近で、奥行き感や深み感が急激に変化するとともに、後述する意匠層の厚みや存在箇所も急激に変化するため、全体としてみれば、この境界付近で、奥行き感や深み感、色彩の変化が明確に視認できる。したがって、深み、落ち着きがあるなかにもコントラストの強調された輝度感を有する優れた美観性を付与することができる。
また、透明性粒粉体が存在する箇所と存在しない箇所とでは、屈折率も異なるため、この境界で、光の干渉作用等による色彩の変化による美観性も付与することができる。
また、本発明では、透明性粒粉体の大きさや形状を適宜選定することによって、簡便に色彩模様を付与することができる。本発明では、透明性粉粒体の形状として、例えば、球状、鱗片状、針状、多角柱状、円柱状等の透明性粉粒体を用いることができ、1種または2種以上を適宜選定し用いることができる。
特に、透明性粒粉体の大きさや形状、屈折率のいずれかが異なる2種以上の透明性粉粒体を用いた場合、より深み、落ち着きのある美観性を付与することができる。
透明性粉粒体として、球状の透明性粉粒体を用いる場合、使用用途等によって適宜設計すればよいが、粒子径は0.5mm以上5mm以下、さらには0.6mm以上2mm以下であることが好ましい。
透明性粉粒体として、鱗片状の透明性粉粒体を用いる場合、使用用途等によって適宜設計すればよいが、粒子径(短径及び長径)は0.5mm以上50mm以下(好ましくは0.6mm以上20mm)の範囲、厚さは50μm以上1500μm以下(さらには80μm以上1000μm以下)の範囲であることが好ましい。粒子径(短径及び長径)が0.5mmより小さいと、透明性粉粒体による色彩模様を視認できにくくなる場合がある。
また、鱗片状の透明性粉粒体は、透明性粒粉体が存在する箇所と存在しない箇所とで、透明性粒粉体の厚さによって急激な段差(変移)が生じやすく、深み、落ち着きがあるなかにもコントラストの強調された輝度感を有する優れた美観性を付与しやすい点で好適に用いられる。
このような鱗片状の透明性粉粒体は、1種のみを用いてもよいが、形状や大きさ、厚さ等が異なる2種以上を用いてもよい。特に、厚さの異なる2種以上の鱗片状の透明性粉粒体を含む場合、より色彩の変化に富んだ優れた美観性を付与することができる。
なお、透明性粉粒体の粒子径は、実測、または、光学顕微鏡を用いて測定することにより得られる値である。
透明性粉粒体としては、特に限定されないが、光透過率が10%以上(好ましくは20%以上)であるものであればよい。
また、透明層が、透明性結合材の硬化体と透明性粒粉体との複合体からなる場合は、透明性結合材の材質や、透明性粒粉体の材質、両者の混合比率等を適宜選定して、透明層を成形することができる。例えば、透明性粒粉体の屈折率とは、異なる屈折率の透明性結合材の硬化体を選定することにより、より深み、落ち着きのある美観性を付与することができる。
透明性結合材と透明性粒粉体の含有比率は、特に限定されないが、透明性粒粉体100重量部に対し、透明性結合材の固形分0.1重量部以上500重量部以下、さらには1重量部以上200重量部以下程度であることが好ましい。
また、透明層が、透明性結合材の硬化体と透明性粒粉体との複合体からなる場合は、透明層形成時に、シランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤を添加することによって、透明性粒粉体を効率よく分散させることができるとともに、透明層形成後は、強靭な透明層を形成させることができる。さらに透明性結合材の硬化体と透明性粒粉体との界面の隙間発生を防止する効果もあり、透明性を向上させることができる。ガラスやシリカ成分を含む透明性粒粉体を用いる場合、シランカップリング剤として、メルカプト基を有するシランカップリング剤が、特に好ましい。
また、透明層が、透明性結合材の硬化体からなる場合は、透明性結合材の材質等を適宜選定して、透明層を成形すればよく、例えば、異なる屈折率を有する透明性結合材をブレンドして成形させることにより、より深み、落ち着きのある美観性を付与することができる。
本発明の透明層は、透明性を有するものであり、着色基材層の色彩が視認できる程度であれば特に限定されないが、通常、光透過率が10%以上、さらには10%以上99%以下、さらには20%以上98%以下であるものを使用することが好ましい。光透過率が10%未満の場合、着色基材層の色彩が視認しにくく、また、奥行き感、深み感が得られにくい。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、透明層の厚さ2mmで測定した値を用いる。
意匠層としては、光輝性顔料を含有し、厚さがランダムに変移したものであればよい。
光輝性顔料を含有することによって、積層体に輝度感のある色彩を付与することができるとともに、意匠層の厚さが大きい箇所では意匠層による色彩が強調され、逆に意匠層の厚さが小さい箇所では着色基材層による色彩が強調された、美観性に富む積層体を得ることができる。
光輝性顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、グラファイト、ステンレスフレーク、金属チタンフレーク顔料、板状硫化モリブデン、板状塩化ビスマス、ホログラム顔料、コレステリック液晶ポリマー、金属蒸着高分子フィルムの破砕品等が挙げられ、特に、金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、ホログラム顔料、金属蒸着高分子フィルムの破砕品等が好ましく用いられる。
また、意匠層を形成する成分(以下、「意匠層形成成分」ともいう。)としては、光輝性顔料の他に、結合材や、公知の添加剤を、本発明の効果を損なわない程度に混合することもでき、光輝性顔料の種類や混合比率を適宜設定することにより、意匠層の色彩を設定することができる。
結合材としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩ビ樹脂、ビニル樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。また、上述した透明層形成成分と同様のものを使用してもよい。
結合材と光輝性顔料の混合比率は、結合材の固形分100重量部に対し、光輝性顔料0.001重量部以上10重量部以下(さらに好ましくは0.005重量部以上5重量部以下)程度であればよい。
また、意匠層形成成分として、透明性粉粒体を含んでいてもよい。透明性粉粒体としては、特に限定されないが、粒子径は0.5mm以上5mm以下、さらには0.6mm以上2mm以下であることが好ましく、また、鱗片状の透明性粉粒体を用いる場合は、粒子径(短径及び長径)は0.5mm以上5mm以下(好ましくは0.6mm以上2mm)の範囲、厚さは50μm以上1000μm以下(さらには80μm以上800μm以下)の範囲であることが好ましい。
添加剤としては、例えば、通常用いられる公知の着色顔料、体質顔料、骨材、繊維、可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、粘性調整剤、レベリング剤、シランカップリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、吸着剤、光触媒、溶剤、水等が挙げられる。
本発明では特に、シランカップリング剤を添加することが好ましい。シランカップリング剤を添加することによって、光輝性顔料を効率よく分散させることができ、より優れた意匠性を得ることができるとともに、意匠層形成後は、強靭な意匠層を形成させることができる。特に、シランカップリング剤として、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用した場合、より上記効果を発揮させることができるため、好ましい。
本発明で用いる意匠層としては、厚さが5mm以下(好ましくは4mm以下、さらに好ましくは3mm以下)の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上(好ましくは80μm以上、さらに好ましくは100μm以上)である厚さがランダムに変移した意匠層を好適に用いることができる。
このような範囲である意匠層は、より美観性に富んだ輝度感を与えることができるともに、透明層、着色基材層とあいまって、より深みのある、落ち着きのある輝度感を有する優れた美観性を付与することができる。
さらに、意匠層は、厚さがゆるやかに変移するものや、急激に変移するもの、また断続的に変移するもの等の厚さが連続的に変移するものでもよいし、一部厚さが0mmとなるような部分的に不連続的に変移するものでもよい。
本発明では、特に厚さが連続的に変移するものが好ましく、凸部の厚さが50μm以上5mm以下(好ましくは70μm以上4mm以下、さらに好ましくは90μm以上3mm以下)程度であり、凹部の厚さが30μm以上2mm以下(好ましくは40μm以上1.5mm以下、さらに好ましくは50μm以上1mm以下)程度であることが好ましい。
このように、透明層だけでなく、意匠層の厚さもランダムに変移していることによって、より奥行き感、深み感のある意匠性を付与することができる。
また、意匠層の厚さが厚くなりすぎると、着色基材層の色彩や、コントラストが視認できにくくなる場合がある。また、凹部と凸部の厚さの差が50μm未満であると色彩に富む美観性が得られない場合がある。
なお、意匠層の凹部とは意匠層のうち最も薄い部分のことをいい、意匠層の凸部とは意匠層のうち最も厚い部分のことをいう。また、意匠層の厚さは、意匠層断面を光学顕微鏡にて観察し測定した値である。
本発明の意匠層は、色彩を付与するものであり、前記透明層よりも低い光透過率を有するものである。意匠層の光透過率としては、1%以上80%以下、さらには2%以上70%以下、さらには3%以上50%以下であることが好ましい。
光透過率が1%未満の場合、着色基材層の色彩が視認しにくく、また、奥行き感、深み感が得られにくい。また、光透過率が80%を超えると、意匠層の色彩が認識しにくい。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、意匠層の厚さ2mmで測定した値を用いる。
本発明の積層体は、前記着色基材層と前記意匠層との間に、前記透明層が存在するものであれば特に限定されず、たとえば、図1に示す積層体等が挙げられる。
積層体の積層構造としては、着色基材層/透明層/意匠層、着色基材層/意匠層/透明層/意匠層等の積層構造等が挙げられ、本発明では、特に、着色基材層、透明層、意匠層が順に積層された着色基材層/透明層/意匠層の積層構造を有するものが好ましい。
積層体表面としては、凹凸面でも、湾曲面でも、フラット面でも特に限定されず、用途の合わせて適宜設定すればよい。また、必要であれば、積層体表面に後述する保護層等が積層されたものでもよい。本発明では、フラット面を有する積層体が、家電・家具、車輌や、壁、床、天井などの建材等の用途に使用しやすく、好適に用いられる。
本発明の積層体は、具体的に、次のような方法等で製造することができる。なおこれらの製造方法に限定されるものではない。
着色基材層の上に透明層を積層する方法としては、次のような方法等が挙げられる。
(1)予め、透明層形成成分を用いて厚さがランダムに変移した透明板・シートを作製し、着色基材層に貼着する方法
(2)透明性粉粒体、透明性結合材を含む塗布液を作製し、着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法
(3)着色基材層の上に、透明性粉粒体を散布し、散布後、透明性結合材を含む塗布液を塗布積層し、乾燥硬化させる方法
(4)着色基材層の上に、透明性結合材を含む塗布液を塗布積層し、該塗布液が乾燥硬化する前に、透明性粉粒体を散布し、乾燥硬化させる方法
また、透明層の上に意匠層を積層する方法としては、次のような方法等が挙げられる。
(A)予め、意匠層形成成分を用いて意匠板・シートを作製し、透明層に貼着する方法
(B)意匠層形成成分からなる塗布液を作製し、透明層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法
(C)予め、意匠層形成成分からなる意匠チップ(意匠層)を作製し、該意匠チップを透明層の上に散布し、固定化する方法
(D)予め、意匠層形成成分からなる意匠チップ(意匠層)を作製し、該意匠チップ、結合材を含む塗布液を透明層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法
また、着色基材層の上に透明層、意匠層を積層するその他の方法としては、次のような方法等も挙げられる。
(I)予め、透明層と意匠層を積層した積層体を製造しておき、着色基材層と透明層が接するように、該積層体を積層する方法
(II)光輝性顔料、透明性粉粒体、結合材を含む塗布液を作製し、着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法
(III)着色基材層の上に、透明性粉粒体を散布し、散布後、光輝性顔料、結合材を含む意匠層形成成分からなる塗布液を塗布積層し、乾燥硬化させる方法
(IV)予め製造した透明層の一方の面に着色基材層を積層し、もう一方の面に意匠層を積層する方法
(V)予め光輝性顔料、結合材を含む意匠チップ(意匠層)を作製し、意匠チップを配合した透明層形成成分を着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法、
本発明では、上記(1)〜(4)、(A)〜(D)、(I)〜(V)の方法を適宜組み合わせて、積層体を製造することができる。
(1)の方法は、予め、透明層形成成分を用いて厚さがランダムに変移した透明板・シートを作製する方法である。
例えば、凹凸形状表面を有する型枠に透明層形成成分を流し込み、硬化させて作製する型枠製造方法や、エンボスローラー等を用いて凹凸形状を付与するロールコーター法等の方法で、厚さがランダムに変移した透明板・シートを作製すればよい。
このようにして製造された透明板・シートを、公知の接着剤や粘着剤を用いて貼着することによって厚さがランダムに変移した透明層を着色基材層に積層することができる。また予め、着色基材層表面に凹凸を付与しておいてもよい。
接着剤や粘着剤としては、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、透明性の接着剤や粘着剤を用いることが好ましく、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩ビ樹脂、ビニル樹脂等を結合材とするもの等を使用すればよい。
(2)の方法では、まず、透明性粉粒体と透明性結合材とを含む塗布液を作製し、次に、この塗布液を、着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させることによって、厚さがランダムに変移した透明層を得る方法である。透明性粉粒体と結合材の他に、本発明の効果を阻害しない程度に、通常使用される添加剤を含むことができる。
(2)の方法では、透明性粉粒体と透明性結合材を含む塗布液を塗布積層することを特徴とするものであり、透明層は、透明性粉粒体と透明性結合材の硬化体とからなるものである。
透明層のランダムに変移する厚さは、透明性粉粒体と結合材の混合比率、粉粒体の大きさや形状、塗布液の粘性等を適宜設定することによって付与することができ、また、凹凸模様付与具を用いて、表面に凹凸形状を付与することもできる。
また、着色基材層表面に凹凸を付与して、厚さがランダムに変移した透明層を付与することもできるし、着色基材層表面の表面自由エネルギーと、塗布液の表面自由エネルギーや粘性を適宜設定し、塗布液がまだら模様に配置された状態で、乾燥硬化することによって、厚さがランダムに変移した透明層を付与することもできる。
(3)の方法は、まず、透明性粉粒体を散布し、散布後、透明性結合材を含む塗布液を塗布積層し、乾燥硬化させる方法である。
このような方法においては、特に、鱗片状の透明性粉粒体を用いることが好ましい。鱗片状の透明性粉粒体は、着色基材層表面に沿って配置されやすく、また、鱗片状の透明性粉粒体の厚みにより透明層の厚さを制御しやすいため、好ましい。
透明性粉粒体を散布する方法としては、特に限定されないが、手で散布する方法、ふるいにより散布する方法、吹き付けにより散布する方法のほか、公知の散布装置を用いて散布する方法等を適宜採用することができる。散布回数は、1回でもよいし、複数回にわけて散布することも可能である。
透明性粉粒体を散布する際には、透明性粉粒体が固定化できるように、下塗材を用いてもよく、下塗材を用いる場合は、下塗材が乾燥固化する前に、透明性粉粒体を散布すればよい。
また、透明性粉粒体が過剰に散布された場合は、刷毛やホウキ、掃除機、エアブローカー等を用いて取り除いてもよい。この際、下塗材が完全またはある程度乾燥した状態で、過剰に散布された透明性粉粒体を取り除けばよい。
透明性粉粒体を散布した後、透明性結合材を含む透明層形成成分からなる塗布液を塗布積層する。
このようにして得られる透明層は、透明性粉粒体と透明性結合材の硬化体とからなるものであり、透明性粉粒体の大きさ・厚さ、塗布液の所要量等を調整することにより、透明性粉粒体部分が凸部となる厚さがランダムに変移した透明層を得ることができる。また、塗布液の所要量や透明性粉粒体の表面自由エネルギー等を調整することにより、透明性粉粒体部分が凹部となる厚さがランダムに変移した透明層を得ることもできる。また、凹凸模様付与具を用いて、表面に凹凸形状を付与することによって、厚さがランダムに変移した透明層を得ることもできる。
(4)の方法は、まず、透明性結合材を含む塗布液を塗布積層し、該塗布液が乾燥硬化する前に、透明性粉粒体を散布する方法である。
(4)の方法において、透明性粉粒体を散布するタイミングは、塗布液が乾燥硬化する前であれば、特に限定されず、通常は塗布液を塗布積層した後1〜15分程度であればよい。
また、透明性粉粒体を散布する方法としては、特に限定されないが、手で散布する方法、ふるいにより散布する方法、吹き付けにより散布する方法のほか、公知の散布装置を用いて散布する方法等を適宜採用することができる。散布回数は、1回でもよいし、複数回にわけて散布することも可能である。また透明性粉粒体が過剰に散布された場合は、刷毛やホウキ、掃除機等を用いて取り除いてもよい。この際、塗布液が完全またはある程度乾燥した状態で、過剰に散布された透明性粉粒体を取り除けばよい。
(4)の方法では、透明性結合材の硬化体と透明性粉粒体から製造された透明層であり、散布された透明性粉粒体部分が凸部となる厚さがランダムに変移した透明層が得られるものである。
(1)〜(4)等の方法により着色基材層の上に透明層を積層した後、透明層の上に意匠層を積層する方法としては、上述した(A)〜(D)の方法等が挙げられる。
(A)の方法では、予め、意匠層形成成分を用いて意匠板・シートを作製し、該意匠板・シートを透明層の上に貼着する方法である。
意匠層形成成分としては、光輝性顔料の他に、結合材や、その他添加剤を含むもの等が挙げられ、光輝性顔料の種類や混合比率を適宜設定することにより、意匠層の色彩を設定することができる。
意匠板・シートを製造する方法としては、例えば、型枠に意匠層形成成分を流し込み、硬化させて作製する型枠製造方法や、ローラー等を用いたロールコーター法等の方法で、意匠板・シートを作製すればよい。また、硬化後の意匠板・シートに凹凸を付与することもできる。
このようにして製造された意匠板・シートを、公知の接着剤や粘着剤を用いて貼着することができる。
このとき、接着剤や粘着剤は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、前述した透明性の接着剤や粘着剤を用いることが好ましい。
(B)の方法では、光輝性顔料、結合材を含む塗布液を作製し、透明層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法である。
(B)の方法では、意匠層は、光輝性顔料と結合材の硬化体とからなるものである。
意匠層のランダムに変移する厚さは、凹凸模様付与具を用いて、表面に凹凸形状を付与することもできるし、透明層表面の凹凸を利用して厚さがランダムに変移した意匠層を付与することもできるし、透明層表面の表面自由エネルギーと塗布液の表面自由エネルギーや粘性を適宜設定し、塗布液がまだら模様に配置された状態で、乾燥硬化することによって、厚さがランダムに変移した透明層を付与することもできる。
(C)、(D)の方法は、予め、意匠層形成成分からなる意匠チップ(意匠層)を作製する方法である。意匠チップの作製方法は、特に限定されず、例えば(A)の方法で作製した成形体を、公知の方法で、所定の大きさに調整して得ることができる。例えば、所定の大きさの型枠に光輝性顔料、結合材を含む意匠層形成成分を流しこみ脱型して得る方法、また、通常の型枠で得られた成形体を所定の大きさに砕いて得る方法等が挙げられる。
意匠チップの大きさとしては、特に限定されないが、粒子径が0.5cmから20cm程度のもの、厚みが50μmから5mm程度のものを使用することが好ましい。
このようにして得られた意匠チップを透明層の上に散布し固定化する方法((C))、また、意匠チップ、結合材を含む塗布液を作製し、透明層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法((D))により意匠層を形成させることができる。この際、意匠チップの厚さ、また、意匠チップの重なり具合によって、厚さがランダムに変移した意匠層を形成することができる。
(C)における散布する方法、固定化する方法については(3)、(4)の方法における透明性粉粒体と同様の方法で実施すればよい。
また(D)の方法については(2)の方法における透明性粉粒体と同様の方法で実施すればよい。
また、着色基材層の上に透明層、意匠層を積層するその他の方法としては上述した(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)等の方法も挙げられる。
(I)の方法では、まず、透明層と意匠層が積層された積層体を製造する。
製造方法としては、特に限定されないが、予め作製しておいた透明板・シートからなる透明層に、予め作製しておいた意匠板・シートからなる意匠層を貼着する方法や、予め作製しておいた透明板・シートからなる透明層に、光輝性顔料、結合材を含む意匠層形成成分からなる塗布液を塗布積層する方法、予め作製しておいた意匠板・シートからなる意匠層に、結合材を含む透明層形成成分からなる塗布液を塗布積層する方法等が挙げられる。
透明板・シート、意匠板・シート、各種塗布液等は、上述したとおりである。
このようにして得られた透明層と意匠層からなる積層体を、着色基材層と透明層が接するように、該積層体を積層することによって、本発明の積層体を製造することができる。また、積層する際には、上述した接着剤や粘着剤を用いて、貼着すればよい。
(II)の方法は、まず、光輝性顔料、透明性粉粒体、結合材を含む塗布液を作製し、該塗布液を、着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法である。
このようにして得られる積層体は、透明性粉粒体が透明層となり、光輝性顔料、結合材等からなる硬化体が、意匠層となるものである。
(II)の方法では、着色基材層と、意匠層となる光輝性顔料、結合材等からなる硬化体との間に、透明層となる透明性粉粒体の少なくとも一部が存在するように塗布すればよく、例えば、各種比重や混合量等を調整することにより、また、複数回塗布することにより、また、塗装方法を適宜選定することにより、着色基材層と意匠層との間に、透明層を存在させることができる。
(III)の方法では、まず、着色基材層の上に、透明性粉粒体を散布し、次いで、光輝性顔料、結合材を含む塗布液を塗布積層する。
このようにして得られる積層体は、散布した透明性粉粒体が透明層、塗布液の硬化体が意匠層となるものであり、透明性粉粒体の大きさや厚さ、塗布液の所要量を適宜設定することにより、積層体の意匠を付与することができる。
(IV)の方法は、予め製造した透明層のうち、一方の面に着色基材層を積層し、もう一方の面に意匠層を積層する方法である。
着色基材層を積層する方法としては、上述した着色基材層を、接着材や粘着材を介して貼着することもできるし、L値が60以下となるように着色された塗布液を塗布積層することにより、積層してもよい。
着色された塗布液としては、特に限定されず、上記結合材と着色顔料等を必須成分とするもの等が挙げられ、本発明の効果を損なわない程度に、その他の添加剤を混合してもよい。
(V)の方法は、上述のように予め作製した意匠チップを配合した透明層形成成分を着色基材層に塗布積層し、乾燥硬化させる方法である。塗布積層する方法としては特に限定されず、例えば、ローラー、刷毛、コテ、ヘラ、ガン等の公知の塗布器具を用いて塗布積層すればよい。この際、意匠チップの厚さ、また、意匠チップの重なり具合によって、厚さがランダムに変移した意匠層を形成することができる。
このような(1)〜(4)、(A)〜(D)、(I)〜(V)の方法により、透明層、意匠層を積層することができる。
ここで用いる透明板・シート、意匠板・シートの厚さとしては、厚さが5mm以下(好ましくは4mm以下、さらに好ましくは3mm以下)の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上(好ましくは80μm以上、さらに好ましくは100μm以上)であるもの使用すればよい。
また、塗布液を塗布積層する方法では、特に限定されないが、例えば、ローラー、刷毛、コテ、ヘラ、ガン等の公知の塗布器具を用いて塗布積層すればよい。また、塗布液の所要量は、透明層、意匠層の厚さにより適宜設定すればよいが、通常50g/m以上5000g/m以下(100g/m以上3000g/m以下)程度であればよい。また、塗布液を塗布積層する前に、必要により、着色基材層表面等を下塗材(シーラー、サーフェーサー、プライマー等)によって表面処理することもできる。
本発明は、特に、厚さがランダムに変移した透明層を簡便に製造できる点から、上記(3)または(4)の方法と上記(B)の方法を組み合わせた方法、や(III)の方法等が好ましく、特に上記(4)の方法と上記(B)の方法を組み合わせた方法が好ましい。
また、本発明では、各種成分の混合時及び/または塗布積層後に、脱泡処理を施すことによって、より美観性に優れる積層体を得ることができる。
さらに本発明の積層体は、意匠層の上に、保護層が積層されたものでもよい。
保護層は、意匠層、着色基材層の色相が視認できる程度であれば特に限定されないが、保護層の光透過率は、60%以上(さらには70%〜99%、さらには80%〜99%)程度であることが好ましい。光透過率がこのような範囲であることにより、着色基材の色相及び、意匠層の色相、輝度感を失わずに積層体を得ることができる。また、立体感と深みのある、美観性に優れた構造体を得ることができる。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、保護層の厚さ2mmで測定した値を用いる。
このような保護層は、少なくとも、結合材から形成することができる。
保護層を形成する結合材としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩ビ樹脂、ビニル樹脂、シランカップリング剤、水ガラス、コロイダルシリカ、リン酸塩等の水分散型、水可溶型、NAD型、溶剤可溶型、無溶剤型等の結合材を使用することができる。
本発明では、保護層を形成する結合材として、特に、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上含むアクリル樹脂を含む結合材を用いることが好ましい。
このようなアクリル樹脂を含む結合材から形成される保護層は、特に、耐擦り傷性、耐摩耗性に優れ、かつ、透明性にも優れる特徴を有するものである。さらに、該保護層の有する透明感等により、いっそう奥ゆき・深みのある、落ち着いた輝度感を表出することができる。
このようなアクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上(好ましくは50重量%以上99重量%以下、さらに好ましくは70重量%以上99重量%以下)含むものであれば特に限定されず、公知のモノマー、オリゴマー等のその他の化合物が含まれていてもよい。
その他の化合物としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート;メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート等のアルカンジオール化合物;ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等のポリオキシアルキレングリコール化合物;メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物;メタクリルアミド、アクリルアミド等のアミド基含有化合物;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物等が挙げられる。
また、保護層を形成する結合材として、エポキシ樹脂を含む結合材も、好適に用いることができる。エポキシ樹脂を用いることによって、耐擦り傷性、耐摩耗性に優れ、かつ、透明性にも優れる保護層を得ることができる。
また、保護層を形成する結合材として、水ガラスを含む結合材も、好適に用いることができる。水ガラスは、ガラスを形成する成分であり、耐擦り傷性、耐摩耗性に優れ、かつ、透明性にも優れる保護層を得ることができる。また、耐熱ガラスや強化ガラスを使用し、耐熱性や強度を向上させることもできる。
また、保護層には、本発明の効果を損なわない程度に、着色材料、骨材、体質顔料、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、沈降防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、黄変防止剤、有機過酸化物、有機色素、無機フィラー、触媒、溶剤、架橋性化合物、光拡散剤、シランカップリング剤等の添加剤を混合することもできる。
触媒としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスや、ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸等のパラフィン及び/またはワックス等が挙げられる。
架橋性化合物としては、例えば、分子内に2個以上の反応性官能基を有する化合物等が挙げられる。反応性官能基としては、使用するモノマーやオリゴマーによって適宜設定することができる。
例えば、架橋反応に適用できる反応性官能基の組合せとしては、例えば、ビニル基どうしの他に、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、反応性シリル基どうし、カルボキシル基と金属イオン等が挙げられる。
本発明では、分子内に2個以上の反応性官能基を含有する化合物として、特に、分子内に2個以上のビニル基を含有する化合物を用いることが好ましい。このような化合物としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンメトキシ化トリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシ化トリアクリレート等が挙げられる。
本発明では特に、架橋性化合物を含有することによって、より耐擦り傷性、耐磨耗性に優れる保護層を得ることができ、好ましい。架橋性化合物の配合量は、特に限定されないが、保護層を形成する結合材の全量に対し1重量%以上20重量%であることが好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、アミノ基含有シランカップリング剤、メルカプト基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、カルボキシ含有シランカップリング剤、ビニル型不飽和基含有シランカップリング剤、ハロゲン含有シランカップリング剤、イソシアヌレート基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤として、特にメルカプト基含有シランカップリング剤を使用した場合、より優れた意匠を得ることができるとともに、耐摩耗性の向上や、より強靭な保護層を形成させることができるため、好ましい。
このような保護層を、意匠層の上に積層する方法としては、特に限定されない。
積層する方法としては、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を用いてあらかじめ常法により保護層(保護シート等)を作製し、意匠層の上に、接着剤や粘着剤等を介して貼着する方法、また、意匠層の上に、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を直接積層する方法等が挙げられる。
保護層用組成物を直接積層する方法では、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗布すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
また、保護層を得る方法として、ガラス板、プラスチック板等を貼着する方法も挙げられる。
この様な保護層の膜厚は、特に限定されないが、0.5μm〜5mm(好ましくは10μm〜2mm)程度であることが好ましい。
また、本発明の保護層は、入射光に対し、反射光を拡散させる機能を有することが好ましい。このような保護層を積層することによって、光拡散による優れた美観性をかもし出し、奥行き感を与え、より深みのある輝度感、美観性を付与することができる。
例えば、光拡散性を有する保護層としては、(い)表面構造が凹凸構造を有する保護層、(ろ)屈折率の異なる2種以上の物質から形成された保護層等が挙げられる。
(い)表面構造が凹凸構造を有する保護層は、表面の凹凸構造により、入射する光に対して拡散して反射する効果を有し、さらには、保護層を透過した光も拡散して反射する効果等により、立体感があり、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性を発現することができる。
さらに、保護層の屈折率による入射光と反射光との位相の違い等により、立体感があり、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性を発現することができる。
凹凸の差としては、0.05mm〜5mm程度、さらには0.1mm〜3mm程度、さらには0.1mm〜1mm程度が好ましい。
(ろ)屈折率の異なる2種以上の物質から形成された保護層は、屈折率の違いによるその境界面での光の入射角と反射角との違い、屈折率の違いによる入射光と反射光に位相の違い等により、入射する光に対して、反射光が拡散しているようにみえ、その結果、立体感があり、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性を発現することができる。
屈折率の違いの程度としては、0.01以上、さらには0.01〜1.0程度が好ましい。屈折率の差が0.01より小さい場合、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性が確認され難く、屈折率の差が大きすぎる場合、透明性が失われてしまい、下層の意匠を視認することが不可能となってしまう。
このような光拡散性を有する保護層は、例えば、エンボス加工等の表面加工を施すことによって表面凹凸を付与することもできるし、表面に光拡散剤等の粒子を積層することによって表面凹凸を付与することもできる。
また保護層用組成物を、表面が凹凸になるように塗布積層することによって塗膜表面の凹凸を付与することもできるし、保護層用組成物中に光拡散剤等の粒子を含有させることによって塗膜表面の凹凸を付与することもできる。
また、屈折率の異なるものを積層することによって、屈折率の異なる保護層を得ることもできるし、保護層用組成物において、屈折率の異なる結合材をブレンドする方法や、結合材と異なる屈折率を有する物質(例えば、光拡散剤等)を含有させることにより屈折率の異なる保護層を得ることができる。
本発明の保護層は、表面構造が凹凸構造を有し、かつ、屈折率の異なる2種以上の物質から形成されたものであることが好ましく、例えば、結合材と光拡散剤から構成される保護層用組成物を塗布することによって、光拡散性を有する保護層を得ることが好ましい。
光拡散剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、シリカ、ガラス、マイカ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、リン酸チタン、チタン酸マグネシウム、チタン酸マグネシウム等、またこれらに脂肪酸や、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等で表面処理が施されたもの等、スチレン系架橋粒子、アクリル系架橋粒子や、スチレン−アクリル系架橋粒子、シリコーン系架橋粒子、ウレタン系架橋粒子、ノルボルネン系架橋粒子等が挙げられる。
このような光拡散剤の形状は、特に限定されず、球状、鱗片状、針状、多角柱状、円柱状等の光拡散剤を用いることができ、1種または2種以上を適宜選定し用いることができる。また、光拡散剤の大きさは、使用用途等によって適宜設計すればよいが、50μm以上5mm以下、さらには100μm以上3mm以下程度であればよい。
このような保護層を、意匠層の上に積層する方法としては、特に限定されない。
積層する方法としては、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を用いてあらかじめ常法により保護層を作製し、意匠層の上に、接着剤等を介して貼着する方法、また、意匠層の上に、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含む保護層用組成物を直接積層する方法等が挙げられる。
保護層用組成物を直接積層する方法では、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗布すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
また、保護層としては、1層でもよいし、複数の保護層が積層された複層構造でもよい。例えば、屈折率の異なる複数の保護層を積層することにより本発明積層体の美観性をより向上させることもできるし、密着性に優れる保護層を積層した後耐久性に優れる保護層を積層することにより、意匠層との密着性、耐久性に優れる積層体を得ることもできる。
また保護層の厚さとしては、特に限定されないが、0.5μm〜5mm(好ましくは10μm〜2mm)程度であることが好ましい。
さらに本発明の保護層は、厚さがランダムに変移したものであることが好ましい。
保護層の厚さは、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上(好ましくは80μm以上、さらに好ましくは100μm以上)である厚さがランダムに変移したものであることが好ましい。
保護層の厚さもランダムに変移したものであることによって、より奥行き感、深み感がが得られ、落ち着きのある輝度感を有する優れた美観性を付与することができる。
さらに、保護層は、厚さが連続的に変移するものでもよいし、断続的に変移するものでもよく、ゆるやかに変移するものでも急激に変移するものでも、特に限定されない。
本発明で用いる積層体は、必要に応じ、保護層の上に、さらに、トップコート層を積層することもできる。
トップコート層としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等を結合材とするものを使用することができる。
例えば、トップコート層を形成する結合材として、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上含むアクリル樹脂を含む結合材を用いることによって、耐擦り傷性、耐摩耗性を向上させることができる。また、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂を含む結合材を用いることによって、汚染防止性を向上させることができる。
またこの他に、本発明の効果を損なわない程度に、着色材料、骨材、体質顔料、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、沈降防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、黄変防止剤、有機過酸化物、有機色素、無機フィラー、触媒、溶剤、架橋性化合物、光拡散剤等の添加剤を混合することもできる。
トップコート層の透明性としては、光透過率が、60%以上(好ましくは70%〜99%)程度であることが好ましい。
なお、光透過率とは、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置を用いて測定した全光線透過率の値である。なお光透過率は、波長550nm、トップコート層の厚さ2mmで測定した値を用いる。
積層する方法としては、予め各成分を含むトップコート層用組成物をフィルム化(シート化)しておいたトップコートフィルム(シート)を、保護層の上に、接着剤等を介して貼着すればよい。
また、保護層の上に、トップコート層用組成物を直接塗布積層することもできる。直接塗布積層する方法では、保護層の上に、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗布すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
このようにして得られた積層体は、家電・家具や車輌、壁、床、天井などの建材など幅広い分野で適用することができる。
(実施例1)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:24)の上に、
エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布した。
塗布3分後、塗布液が硬化する前に、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径10mm短径8mm、厚さ500μm〜700μm、光透過率:70%)を0.3kg/mで散布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が1.2mmとなる厚さがランダムに変移するもので、透明層表面は、鱗片状のガラス粉粒体が凸部となる凹凸模様を有するものであった。
次に、該透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.8mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、目視にて観察し、意匠性(深み感、多彩感)を評価した。評価基準は次のとおりである。結果は表1に示す。
深み感については、どの角度から見ても、奥ゆき感のある優れた深み感を有しているものを「10」、奥ゆき感がなく、深み感に欠けているものを「1」とし、10段階で評価した。
また、多彩感については、どの角度から見ても、色彩模様の濃淡が明確であり、優れた多彩感を有しているものを「10」、色彩模様の濃淡が認められず、多彩感に欠けているものを「1」とし、10段階で評価した。
なお、光輝性顔料Aはアルミ蒸着高分子フィルムの破砕品(平均粒子径:150μm、色相 青)、光輝性顔料Bは酸化チタン被覆マイカ顔料(平均粒子径:30μm、色相:青)を使用した。
値は、色差計(CM−3700d、コニカミノルタホールディングス株式会社製)にて、測定した値である。
光透過率は、積分球式光線透過率測定装置(株式会社島津製作所社製)にて、厚さが2mmのエポキシ樹脂の硬化体、厚さが2mmとなるように調整した鱗片状のガラス粉粒体、厚さが2mmとなるように調整した意匠層を測定した値である。(波長:550nm)
透明層、意匠層の厚さは、積層体断面を光学顕微鏡(BHT−364M、オリンパス光学工業株式会社製)を用いて観察し測定した値である。
(実施例2)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:43)の上に、
エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布した。
塗布3分後、塗布液が硬化する前に、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径10mm短径8mm、厚さ500μm〜700μm、光透過率:70%)を0.3kg/mで散布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が1.2mmとなる厚さがランダムに変移するもので、透明層表面は、鱗片状のガラス粉粒体が凸部となる凹凸模様を有するものであった。
次に、該透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.8mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化した色彩模様を有し、また、見る角度によって色彩が異なる、深みのある、落ち着きのある輝度感を有する優れた美観性を有していた。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例3)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:36)の上に、
エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布した。
塗布3分後、塗布液が硬化する前に、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径10mm短径8mm、厚さ500μm〜700μm、光透過率:70%)を0.3kg/mで散布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が1.2mmとなる厚さがランダムに変移するもので、透明層表面は、鱗片状のガラス粉粒体が凸部となる凹凸模様を有するものであった。
次に、該透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.8mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例4)
実施例3で得られた積層体の意匠層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、粒状ガラス粒子(粒子径:250μm)25重量部、過酸化ベンゾイル1重量部からなる塗布液を、所要量1.0kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、保護層を得、積層体を得た。保護層の光透過率は92.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、保護層の光透過率は、積分球式光線透過率測定装置(株式会社島津製作所社製)にて、厚さが1mmの保護層を測定した値である。(波長:550nm)
(実施例5)
実施例3で得られた積層体の意匠層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、粒状ガラス粒子(粒子径:250μm)30重量部、シランカップリング剤A(γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)5重量部、シランカップリング剤B(γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン)2重量部、過酸化ベンゾイル1重量部からなる塗布液を、所要量1.0kg/mで刷毛にて、塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、保護層を得、積層体を得た。保護層の光透過率は92.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、保護層の光透過率は、積分球式光線透過率測定装置(株式会社島津製作所社製)にて、厚さが1mmの保護層を測定した値である。(波長:550nm)
(実施例6)
凹凸形状表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を、乾燥膜厚が0.7mm〜0.8mmとなるように流しこみ、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、脱型し、透明層を得た。透明層は、一方の面がフラット面、もう一方の面が凹凸差が0.1mmの凹凸面であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:23)と透明層のフラット面を、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む接着剤を用いて、貼着させた。
次に、透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.4mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例7)
表面が凹凸形状の透明アクリル板(凸部の厚さ:0.8mm、凹部の厚さ:0.7mm、凸部と凹部の凹凸差:0.1mm、光透過率:95.0%)に、エポキシ樹脂(固形分75重量%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層と意匠層の積層体を得た。意匠層は、凹部が0.4mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:22)と透明層と意匠層の積層体の透明層面を、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、過酸化ベンゾイル2重量部を含む接着剤で貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例8)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:38)の上に、
エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布した。
塗布5分後、塗布液が硬化する前に、鱗片状のガラス粉粒体Aと鱗片状のガラス粉粒体B(粒子径:長径20mm短径12mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)とを、1:1の混合比率(重量比率)で、合計0.3kg/mで散布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が1.2mmとなる厚さがランダムに変移するもので、透明層表面は、鱗片状のガラス粉粒体が凸部となる凹凸模様を有していた。
次に、該透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.6kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が1.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例9)
フラットな表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径2mm短径0.5mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)55重量部を含む塗布液を、所要量2.0kg/mで流しこみ、温度100℃で、20分間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、凹部が1.0mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、保護層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、意匠層を得た。
意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、意匠層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径15mm短径4.75mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)80重量部を含む塗布液を所要量1.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、脱型し、保護層、意匠層、透明層からなる積層体を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、透明層の光透過率は20.4%であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:35)と、透明層面を、エポキシ樹脂を含む接着剤を用いて貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例10)
フラットな表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径2mm短径0.5mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)55重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量2.0kg/mで流しこみ、温度100℃で、20分間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、凹部が1.0mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、保護層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、意匠層を得た。
意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、意匠層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径15mm短径4.75mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)80重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を所要量1.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、脱型し、保護層、意匠層、透明層からなる積層体を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、透明層の光透過率は25.4%であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:37)と、透明層面を、エポキシ樹脂を含む接着剤を用いて貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例11)
表面がフラットの透明アクリル板(光透過率:95.0%)に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径20mm短径0.5mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)55重量部を含む塗布液を、所要量2.0kg/mで塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、凹部が1.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、保護層の凹凸面の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、意匠層を得た。
意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、意匠層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径15mm短径4.75mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)80重量部を含む塗布液を所要量1.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、透明層の光透過率は20.4%であった。
次に、透明層の凹凸面を着色(L値:21)し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例12)
表面がフラットの透明アクリル板(光透過率:95.0%)に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径20mm短径0.5mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)55重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量2.0kg/mで塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、凹部が1.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、保護層の凹凸面の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、意匠層を得た。
意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、意匠層の凹凸面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径15mm短径4.75mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)80重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を所要量1.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、透明層の光透過率は25.4%であった。
次に、透明層の凹凸面を着色(L値:23)し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例13)
フラットな表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、脱型した成形体を砕いて、大きさ:2cm〜7cm、厚み500μmの意匠チップを得た。
次に、フラットな表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、意匠チップ80重量部を含む塗布液を所要量1.5kg/mで塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、脱型し、意匠層、透明層からなる積層体を得た。該積層体は、エポキシ樹脂からなる透明層中に、意匠チップ(意匠層)がランダムに重なりあい、意匠層の厚みがランダムに変移する構造となっていた。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:37)と、積層体の透明層面を、エポキシ樹脂を含む接着剤を用いて貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(実施例14)
表面がフラットの透明アクリル板(光透過率:95.0%)に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径20mm短径0.5mm、厚み700μm〜900μm、光透過率:70%)55重量部、シランカップリング剤(γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.5重量部を含む塗布液を、所要量2.0kg/mで塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、凹部が1.5mm、凸部が2.0mmとなる厚さがランダムに変移するものであった。
次に、保護層の凹凸面の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、意匠チップ(大きさ:2cm〜7cm、厚み500μm)80重量部を含む塗布液を、所要量1.5kg/mで塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、意匠層、透明層を得た。該意匠層、透明層は、エポキシ樹脂からなる透明層中に、意匠チップ(意匠層)がランダムに重なりあい、意匠層の厚みがランダムに変移する構造となっていた。
なお、意匠チップは、実施例13と同様の方法で得られたものである。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:37)と、積層体の意匠層面を、エポキシ樹脂を含む接着剤を用いて貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、全体的に青色の色相を有しながら、ランダムに模様が変化し、また、見る角度によって色彩が異なる色彩模様を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(比較例1)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:75)の上に、
エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布した。
塗布3分後、塗布液が硬化する前に、鱗片状のガラス粉粒体A(粒子径:長径10mm短径8mm、厚さ500μm〜700μm、光透過率:70%)を0.3kg/mで散布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、凹部が0.5mm、凸部が1.2mmとなる厚さがランダムに変移するもので、透明層表面は、鱗片状のガラス粉粒体が凸部となる凹凸模様を有するものであった。
次に、該透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。意匠層は、凹部が0.1mm、凸部が0.8mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
得られた積層体は、模様のない均一な色彩を有し、深み感にも欠けていた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(比較例2)
表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:27)の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を、所要量0.75kg/mで刷毛にて塗布し、温度100℃で、20分間乾燥させ、透明層を得た。
透明層は、厚さ0.7mmの均一な厚さであり、透明層の光透過率は72.7%であった。
次に、透明層の上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、意匠層を得、積層体を得た。
意匠層は、厚さ0.5mmの均一な厚さであり、意匠層の光透過率は17.2%であった。
得られた積層体は、ほぼ模様のない均一な色彩を有していた。
また、得られた積層体について、実施例1と同様の意匠性評価を行った。結果は表1に示す。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(比較例3)
凹凸形状表面を有するシリコン型枠に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.5kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、脱型し、意匠層を得た。
意匠層は、一方の面がフラットであり、凹部が0.4mm、凸部が0.5mmとなる厚さがランダムに変移するものであり、意匠層の光透過率は17.0%であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:25)と意匠層のフラット面を、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む接着剤を用いて、貼着させ、意匠層と着色基材層からなる積層体を得た。
なお、接着剤層は、厚さが0.1mmの均一な厚さであった。
得られた積層体は、ほぼ模様のない均一な色彩を有していた。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
(比較例4)
金属製の型枠に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、粒状ガラス粒子(粒子径:250μm)50重量部、シランカップリング剤(γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)5重量部、過酸化ベンゾイル1重量部からなる塗布液を、所要量1.0kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、保護層を得た。
保護層は、厚さ0.5mmの均一な厚さであり、フラット面を有していた。透明層の光透過率は92.0%であった。
次に、保護層のフラット面上に、エポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)100重量部、光輝性顔料A0.1重量部、光輝性顔料B0.2重量部を含む塗布液を、所要量0.6kg/mで刷毛にて塗布し、温度50℃、相対湿度60%で、5時間乾燥させ、塗布液の硬化体が意匠層となる積層体を得た。
意匠層は、凹凸部のない厚さ0.5mmの均一な厚さであり、意匠層の光透過率は16.9%であった。
次に、表面が着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L値:31)と透明層となるエポキシ樹脂(固形分75重量%、硬化体の光透過率:85%)を含む塗布液を接着剤として貼着し、積層体を得た。
得られた積層体は、ほぼ模様のない均一な色彩を有していた。
なお、L値、光透過率は、実施例1と同様の方法で測定した値である。
本発明積層体の断面図である。(1)〜(15)は本発明積層体の一例である。

Claims (7)

  1. 意匠性に優れる積層体であって、
    CIE(国際照明委員会)1976(JIS Z8729)のL表色系におけるL値が60以下の着色基材層と、
    厚さがランダムに変移した透明層と、
    光輝性顔料を含有し、厚さがランダムに変移した意匠層と、
    を含み、
    着色基材層と意匠層との間に透明層が存在する、
    ことを特徴とする積層体。
  2. 前記透明層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記透明層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上、凸部の厚さが50μm以上5mm以下であり、凹部の厚さが2mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 前記透明層の光透過率が10%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記透明層が、粒子径0.5mm以上50mm以下、厚み50μm以上1500μm以下である、鱗片状の透明性粉粒体を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記透明層が、厚さの異なる2種以上の鱗片状の透明性粉粒体を含むことを特徴とする請求項5に記載の積層体。
  7. 前記意匠層の厚さが、5mm以下の範囲であり、凹部と凸部の厚さの差が50μm以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の積層体。


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