JP2005013934A - 触媒の回収方法、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステルとアルキルアミノアルコールとから(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルとなる反応を触媒の存在下で行った後に、該触媒を再利用可能に回収する触媒の回収方法であって、残存する原料、および該(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収する工程と、その残渣に、該触媒を再利用する反応の原料の少なくとも一部を混合し、その混合液を回収する工程と、によって該触媒を含む混合液として回収する触媒の回収方法とする。また、その触媒の少なくとも一部を用いた(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造に用いる触媒の回収方法、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法として、(メタ)アクリル酸エステルとアルキルアミノアルコールを触媒存在下でエステル交換反応させ、その反応液から蒸留操作により未反応原料を留去し、その後目的生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを精留する方法が知られている。
【0003】
しかしながら、目的生成物を精留した残りの液(以下、残渣と記す)には触媒や重合防止剤、高沸点副生物等が多く含まれているため粘度が高くなったり、固形物が析出するため配管内に汚れが付着したりポンプに詰まりを生ずるなど、取り扱いが困難になることがあった。
【0004】
これに対し、特許文献1では残渣を安定に取り扱うために、蒸留残渣の30℃における粘度を1〜50cpsに調整し、かつ蒸留残渣のpHを7.5〜13の範囲、および水分を0.1質量%以下で取り扱うことが知られている(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−246494号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では性状の異なる2種以上の残渣を混合したり、第三成分としてメタノール等の極性溶媒を残渣に混合することで所望の粘度、pH、水分濃度に調整したりする必要があり、非常に操作が煩雑であった。また、この残渣をそのまま再利用すると、残渣はメタノール等を含んでいるため、反応阻害や副反応が起き、生産性の低下を招くため望ましくない。したがって、触媒を再利用する場合には、蒸留等によりさらに触媒のみを回収するなどの煩雑な操作が必要であった。
【0007】
本発明はこれらの問題を鑑みてなされたのものであり、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを製造する際に使用した触媒を、固形物を析出させることなく、再利用可能に回収する触媒の回収方法、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成できる。
【0009】
すなわち、本発明は、
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を原料として用い、触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルとなる反応を行った後に、該触媒を再利用可能に回収する触媒の回収方法であって、
(A)残存する原料、および該(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収する工程と、
(B)その残渣に、該触媒を再利用する反応の原料の少なくとも一部を混合し、その混合液を回収する工程と、
を有する触媒の回収方法である。このような本発明の触媒の回収方法によれば、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを製造する際に使用した触媒を、簡便に、再利用可能に回収することができる。
【0010】
前記工程(B)で混合する原料が(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。また、前記触媒が、錫含有触媒であることが好ましい。
【0011】
上記の触媒の回収方法によって回収された触媒は、
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を反応させる(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造に用いるのに好適である。
【0012】
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」の表現は、メタクリル酸またはアクリル酸を意味するものとする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明における(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造は、
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を原料として用い、触媒の存在下でエステル交換反応させ、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルとするものである。
【0014】
上記の式(1)で表わされる(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが使用できる。エステル交換反応のしやすさから、(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。上記の式(2)で表わされるアルキルアミノアルコールとしては、製造する(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルに対応したものを使用することができ、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジプロピルアミノエタノール、2−ジブチルアミノエタノール、3−ジメチルアミノプロパノール等を挙げることができる。式(2)で表わされるアルキルアミノアルコールとしては、R3、R4がそれぞれ独立に炭素数1または2のアルキル基であり、nが1または2のものが好ましく、特に2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノールが好ましい。
【0015】
上記の(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造において、(メタ)アクリル酸エステルとアルキルアミノアルコールの仕込み比率は任意に設定することができるが、生産性の観点からアルキルアミノアルコール1モルに対して、通常(メタ)アクリル酸エステル0.1〜10モルであり、好ましくは0.5〜4モルである。更にエステル交換反応中に(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはアルキルアミノアルコールを適宜追加しても良い。
【0016】
使用する触媒は、エステル交換反応に用いられる公知の触媒を用いればよく、例えば、アルカリ金属アルコラート、マグネシウムアルコラート、チタンアルコラート等の金属アルコラート触媒、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド等の錫含有触媒、などが例示できる。本発明においては、反応活性および目的生成物の選択性の観点から、特に錫含有触媒が好ましい。反応に使用する触媒の量は、アルキルアミノアルコール1モルに対して通常0.0001〜0.1モルである。
【0017】
上記のエステル交換反応において、圧力は特に限定は無く、常圧、減圧、加圧のいずれによっても行うことができる。反応温度は通常60℃〜150℃で行うことができる。
【0018】
上記のエステル交換反応は平衡反応であるため、副生するアルキルアルコールを除去しながら反応を進行させることが望ましい。上記のエステル交換反応において溶媒は用いないことが多いが、副生するアルキルアルコールを共沸により除去する目的等で溶媒を用いることもできる。用いる溶媒としては例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサンなどが挙げられる。溶媒を用いない場合は、(メタ)アクリル酸アルキルと副生するアルキルアルコールとの共沸を利用して、副生するアルキルアルコールを除去することができる。
【0019】
このような、エステル交換反応を行うに際しては、原料である(メタ)アクリル酸エステル、あるいは反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルが重合することを抑えるため、通常は重合防止剤を反応液中に添加する。重合防止剤は特に限定されず公知のものを用いることができる。例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−オキシル化合物等が挙げられる。重合防止剤の添加量は、反応液の質量に対して0.001〜2質量%が好ましい。
【0020】
また、酸素、または酸素と不活性ガスの混合物、例えば、空気、酸素とアルゴンの混合ガス等を、エステル交換反応を行う反応系に導入することで、原料である(メタ)アクリル酸エステル、あるいは反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの重合防止の効果がさらに向上するため、好ましい。
【0021】
このようなエステル交換反応を行うにあたっては、蒸留装置を用いることが好ましい、使用する蒸留装置は、特に限定されるものではなく公知のものを使用することができる。例えば、棚段塔型蒸留塔や充填塔型蒸留塔、薄膜型蒸留装置等が挙げられる。
【0022】
反応の形式は、例えば、回分式反応、連続式反応等一般に用いられる方法において実施することができる。
【0023】
このようなエステル交換反応を行った後の反応液には、反応生成物の(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステル、および使用した触媒が含まれるが、その他に原料が残存している場合も多い。したがって、本発明では、上記の反応後に、
(A)残存する原料、および反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収する工程と、
(B)その残渣に、触媒を再利用する反応の原料の少なくとも一部を混合し、その混合液を回収する工程と、
を有する方法によって、触媒を混合液として回収する。このような方法によれば、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを製造する際に使用した触媒を再利用可能に回収することができる。
【0024】
上記工程(A)は、蒸留装置を用いて、残存する原料、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収するのが好ましい。使用する蒸留装置は、特に限定されるものではなく公知のものを使用することができる。例えば、棚段塔型蒸留塔や充填塔型蒸留塔、薄膜型蒸留装置等が挙げられる。前述のエステル交換反応時に使用したものをそのまま用いても良いし、別の蒸留装置を用いても良い。蒸留の形式は公知の方法であれば特に限定はなく、例えば、回分式蒸留、連続式蒸留等一般に用いられる方法において実施することができる。
【0025】
上記の蒸留の条件は、原料および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収可能なように適宜適切に選択すれば良い。通常は、原料の沸点の方が、反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの沸点よりも低いため、まず原料を回収可能な条件にして原料を回収し、その後(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収可能な条件にすることで、高純度に(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収できるため好ましい。圧力には特に限定は無く、常圧、減圧、加圧のいずれによっても実施することができるが、原料である(メタ)アクリル酸エステルや反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルが熱によって重合しやすいため、低い温度で回収可能である減圧下で行うことが好ましい。
【0026】
また、工程(A)を行う際に、残存する原料の(メタ)アクリル酸エステル、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルが重合することを抑えるため、エステル交換反応時と同様に、重合防止剤を反応液に添加したり、酸素、または酸素と不活性ガスの混合物を導入したりすることが好ましい。
【0027】
このような工程(A)において、反応液中に残存する原料、および反応生成物である(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収する量については、使用する装置や、残渣中に含まれる副生物の量により異なるため一概には言えないが、通常残渣中の触媒濃度が5質量%以上、50質量%以下になるように回収することが望ましい。
【0028】
上記工程(B)は、上記工程(A)の後に残った残渣を回収する工程である。残渣には触媒が含まれているが、その他にも重合防止剤、高沸点副生物等が含まれているため、一般に粘度が高い。本発明においては、この残渣に、触媒を再利用するエステル交換反応の原料の少なくとも一部を混合し、その混合液として回収する。このような方法で回収することで、残渣中に固形物を析出させることなく、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを製造する際に使用した触媒を再利用可能に回収することができる。
【0029】
混合する原料は、(メタ)アクリル酸エステルでもアルキルアミノアルコールでも良い。特に、残渣の粘度を低減させるという観点から、比較的粘度の低い(メタ)アクリル酸エステルを混合することがより好ましい。ただし、混合する原料は、回収後再利用するエステル交換反応の原料であることが肝要である。先に行ったエステル交換反応の原料である必要は必ずしもないが、同じ原料によるエステル交換反応に再利用する方が、より高純度に生成物を得ることができるため好ましい。このように残渣にエステル交換反応の原料を添加することで、回収後に触媒のみをさらに分離する必要もなく、そのまま再利用しても反応を阻害したり、副反応が起こったりすることもない。
【0030】
残渣100質量部に対する混合する原料の量は、原料の種類や高沸点副生物の量によっても異なり特に限定されるものではないが、5質量部以上が好ましく、更には10質量部以上がより好ましい。
【0031】
残渣に原料を混合する方法は、特に限定されるものでなく、例えば、残渣が滞在する装置へ直接原料を導入する方法、残渣を別の装置へ一旦抜き出し原料を混合する方法、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収しながら連続的に残渣を抜き出し、別の装置で混合する方法等が挙げられる。
【0032】
以上のような方法により、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造に使用した触媒は、エステル交換反応の原料との混合液として固形物を析出させることなく再利用可能に回収できる。この混合液は、少なくともその一部を
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を反応させる(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造に用いるのに好適である。触媒を含む混合液は全量用いても良く、その一部を用いても良い。また、反応系に新しい触媒を追加しても何ら問題は無い。この製造における原料の仕込み比は、混合液に含まれる原料の量を加味して決定することが好ましい。また、回収され再利用された触媒は、本発明の方法などにより繰り返し再利用することができるが、触媒の活性が著しく低下したり、残渣中の高沸点不純物の量が多くなる場合には再利用せずに廃棄してもよい。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
【0034】
なお、転化率は次式により定義される。
【0035】
転化率(%)=[Mb/(Ma+Mb)]×100
ここで、MaおよびMbは各々応液中に含まれる原料の2−ジメチルアミノエタノールのモル数および目的生成物のアクリル酸2−ジメチルアミノエチルとのモル数である。MaおよびMbは、ガスクロマトグラフィー(検出器:FID)で定量した各化合物の質量を分子量で除して算出した。
【0036】
[実施例1]
攪拌翼、温度計、20段のオールダーショウ型蒸留塔、冷却装置、液分配器、真空ポンプを備えた2Lの釜に2−ジメチルアミノエタノール481gおよびアクリル酸メチル1395g、触媒としてジブチル錫オキサイド20g、重合防止材としてフェノチアジン1.5gを加え、85℃から100℃で反応を行った。また、重合防止用として、反応装置内に酸素濃度が8%の窒素/酸素混合ガスを10ml/minで導入した。反応は大気圧下で行い、副生するメタノールは、塔頂からアクリル酸メチルとの共沸で除去した。反応開始から6時間後に2−ジメチルアミノエタノールの転化率が95%に達した。
【0037】
そのまま引き続き、残存する原料および反応生成物の回収を行った。系内を3.5時間かけて1.3kPaまで徐々に減圧し、まず未反応のアクリル酸メチルおよび2−ジメチルアミノエタノールを塔頂より回収した。この回収液中には98gのアクリル酸2−ジメチルアミノエチルが含まれていた。引き続き1.3kPaでアクリル酸2−ジメチルアミノエチルを留出させることで、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル534gを得た。
【0038】
この時、118gの残渣を得た。この残渣の粘度は20℃において8.5mPa・sであった。得られた残渣にアクリル酸メチル120gを混合することで、残渣に含まれる触媒を混合液として回収した。混合液の粘度は20℃において2.3mPa・s、水分は0.2質量%であった。その混合液を20℃にて1週間放置したが、固形物の析出は見られなかった。
【0039】
その後、この混合液と、アクリル酸メチルを1275g、2−ジメチルアミノエタノール481g、フェノチアジン1.5gを混合し、前述の反応と同じ条件で反応を行った。その結果、反応開始から6時間後に2−ジメチルアミノエタノールの転化率が95%に達し、回収された触媒は問題なく再利用することができた。
【0040】
[比較例1]
実施例1と同様に反応し、残存する原料および反応生成物の回収を行った。得られた残渣をそのまま20℃にて1週間放置したところ、固形物が析出してしまい、残渣中に含まれる触媒は再利用できなかった。
【0041】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを製造する際に使用した触媒を再利用可能に回収する触媒の回収方法、および(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法を提供することができる。
Claims (4)
- 式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を原料として用い、触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルとなる反応を行った後に、該触媒を再利用可能に回収する触媒の回収方法であって、
(A)残存する原料、および該(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルを回収する工程と、
(B)その残渣に、該触媒を再利用する反応の原料の少なくとも一部を混合し、その混合液を回収する工程と、
を有する触媒の回収方法。 - 前記工程(B)で混合する原料が(メタ)アクリル酸エステルである請求項1に記載の触媒の回収方法。
- 前記触媒が、錫含有触媒である請求項1または2に記載の触媒の回収方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の触媒の回収方法によって回収された触媒の少なくとも一部を用いて、
式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、
CH2=CR1COOR2 ・・・(1)
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1または2のアルキル基を示す。)
式(2)で表されるアルキルアミノアルコールと、
R3R4N−(CH2)nOH ・・・(2)
(式中、R3、R4はそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜4を示す。)
を反応させる(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステルの製造方法。
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JP2010522166A (ja) * | 2007-03-23 | 2010-07-01 | ローディア インコーポレイティド | (メタ)アクリルアミドモノマーを製造する方法 |
JP2011063531A (ja) * | 2009-09-16 | 2011-03-31 | Nippon Shokubai Co Ltd | アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの製造方法 |
JP2021521125A (ja) * | 2018-04-12 | 2021-08-26 | エスペーセーエム・エスアー | (メタ)アクリル酸2−ジメチルアミノエチルの製造方法 |
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- 2003-06-27 JP JP2003184752A patent/JP2005013934A/ja active Pending
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