JP2005013772A - 塗布装置 - Google Patents
塗布装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005013772A JP2005013772A JP2003177768A JP2003177768A JP2005013772A JP 2005013772 A JP2005013772 A JP 2005013772A JP 2003177768 A JP2003177768 A JP 2003177768A JP 2003177768 A JP2003177768 A JP 2003177768A JP 2005013772 A JP2005013772 A JP 2005013772A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- coating
- coating liquid
- weir
- die head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
【課題】基板表面に塗布膜を形成するにあたり、安定的に高い膜厚の面内均一性を得つつ、処理時間を短くすること。
【解決手段】堰41及びノズル45の位置や高さを調整する。基板3−2がローラ20−1、20−2、20−3,20−4及びローラ19−4、19−5、19−6等の駆動に伴いA方向に移動する際、堰41で区切られた範囲の塗布液がノズル45によって吸引される。こうして、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が吸引され、均一な塗布膜を形成しつつ、塗布膜が平坦化される。
【選択図】 図5
【解決手段】堰41及びノズル45の位置や高さを調整する。基板3−2がローラ20−1、20−2、20−3,20−4及びローラ19−4、19−5、19−6等の駆動に伴いA方向に移動する際、堰41で区切られた範囲の塗布液がノズル45によって吸引される。こうして、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が吸引され、均一な塗布膜を形成しつつ、塗布膜が平坦化される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,塗布液吐出用ダイヘッドを用いて、基板などの被塗布基材上に塗布された塗布液のうち、余分な塗布液を除去する塗布液除去装置を備えた塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造工程において,矩形のガラス基板(以下,「基板」という。)の表面上にブラックマトリクスやR,G,Bの着色パターンなどを形成する際に,基板上に所定の塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布処理が行われている。
【0003】
上述の塗布処理は,通常塗布装置において行われ,塗布装置は,基板を載置する載置台と,載置台上の基板に塗布液を吐出する塗布液吐出用ダイヘッドを備えている。塗布液吐出用ダイヘッドは,本体が基板の一辺程度の細長形状を有し,その下面にスリット状の吐出口を備えている。塗布開始位置でダイヘッドの先端部(リップ)、液吐出口(スリット)より液を吐出させ、基板とリップの間に液滴(ビード)を形成する。
その後、ダイヘッドを基板に対して相対的に移動させることによって、ビードの進行後ろ側に塗膜が形成される。塗膜はビードより形成され、塗布中はビードのサイズを一定に保つ様に液供給を行ないつつ移動することによって,基板の表面に塗布液を塗布し,基板上に塗布膜を形成していた。(例えば,特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−153795号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上述したようなブラックマトリクスや着色パターンを基板上に形成するためには,基板上に5〜20μm程度の極めて薄い塗布膜を斑なく均一に形成する必要がある。
従来は、液の吐出量、塗布速度(塗布ヘッドと基板の相対速度)等を精密に制御することによって塗布開始端から塗布終端まで均一な膜厚を実現していた。しかしその条件は不安定であり、容易に最適条件が崩れ、塗布品質の低下を招いていた。
【0006】
塗布開始位置では、液吐出量が少なく塗布幅全体に渡りビード(基板とリップの間に形成する液滴)が形成されない状態で塗布開始すると塗布不良(塗り残し)が発生、逆に多いと端部が厚膜化してしまう。
特に、塗布終端では、ヘッドが離脱する際、表面張力等によって基板側に液が引っ張られる為、厚膜化する。この厚膜化を防止する為、従来サックバックと呼ばれる塗布ヘッド先端より液を吸い取る処理を行なう。吸い取り量が不足すると厚膜化するし、吸い過ぎると、空気を吸い込む事となり、次回の塗布時に安定したビードを形成できないなどといった悪影響を及ぼすといった問題があった。
また、場合によっては、サックバック処理後、吸い込んだ空気を吐き出す為に捨て塗りを行ない初期化することで、次回以降の塗布を安定させているが、処理時間を要し、また塗布液の無駄にもなってしまっている。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,安定した塗布作業を行い、処理時間を短くする塗布装置を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は,塗布液が塗布された基板を搬出する搬出機構と、搬出経路上で前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部を除去する除去機構と、を具備する塗布液除去装置を備えた塗布装置である。
【0009】
ここで、前記搬出機構は、塗布液が塗布された基板を搬出するものである。ここで、塗布液除去装置は、この搬出機構により塗布液が塗布された基板を搬出しつつ、その移動に伴い除去機構によって塗布液の一部、即ち余分な塗布液を除去することが特徴である。
【0010】
この塗布装置は、前記基板上を移動しつつ、前記塗布液を吐出するダイヘッドを備え、前記搬出機構は、前記ダイヘッドの移動方向と直交する方向に前記基板を搬出する。
【0011】
また、塗布装置は、前記塗布液を吐出するダイヘッドと、前記塗布液を塗布するために、前記基板を移動させる移動機構を備え、前記搬出機構は、前記基板の移動方向と直交する方向に前記基板を搬出するものでもよい。
即ち、塗布装置には、塗布液を吐出するダイヘッドを移動させる装置と、ダイヘッドを固定し、基板を移動させて塗布液を塗布する装置とがある。
【0012】
また、前記除去機構は、吸引ノズルと、堰を具備し、前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ノズルによって吸引して除去するものである。除去機構は、堰と吸引ノズルの位置を調整する調整機構を更に具備することが望ましい。
【0013】
また、前記除去機構は、吸水物質からなる吸引ローラと、堰を具備し、前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ローラによって吸引するものであってもよい。吸水物質とは、スポンジ等の吸水性に富んだ物質である。除去機構は、堰と吸引ローラの位置を調整する調整機構を更に具備することが望ましい。
【0014】
また、前記除去機構は、溶剤を噴出する機構と、エアを噴出する機構と、を具備し、前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部に前記溶剤を噴出し、前記エアで吹き流すものであってもよい。
【0015】
本発明によれば,塗布液吐出用ダイヘッドを用いて塗布された塗布膜において、余分な塗布液を除去でき、被塗布基材上により均一な塗布膜を形成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる塗布液除去装置100が設けられた塗布装置1の構成の概略を示す図であり,図2は,図1におけるB方向から見た塗布装置1の構成の概略を示す図である。
【0017】
図1に示すように、塗布装置1は、載置台5、ダイヘッド11、アーム13、アーム支持部15−1、15−2、レール17−1、17−2、ローラ19、ローラ20、除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23等から構成される。
【0018】
ローラ19−1、19−2、19−3は供給用ローラであり、回転することによって基板3−1を搬送し、載置台5上に載置する。載置台5は,基板3と同じかそれよりも大きい方形の盤である。載置台5の上面は,平坦化処理が施されており,載置台5には,基板3を水平かつ平坦に載置できる。載置台5は上下方向に昇降可能であり、その上面にはローラ20−1、20−2、20−3、20−4が設けられる。
【0019】
また、載置台5には吸引機構(図示せず)が備えられている。ローラ19−1、19−2、19−3及びローラ20−1、20−2、20−3、20−4の駆動により基板3−2は移動され、所定の位置に載置されると、吸引機構により基板3−2は載置台5に吸引されて、一時的に固定される。いま、載置台5には基板3−2が水平に載置されたとする。
尚、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4は昇降可能であり、基板3−2を移動するときには、その一部が載置台5の上面より突出しているが、載置台5の吸引機構により基板3−2を吸着させる場合には、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4は載置台5の内部に収納される。
【0020】
ダイヘッド11は、基板3−2に塗布する塗布液を吐出する吐出口10を有し、アーム13に設置される。アーム13は、レール17−1、17−2上をCD方向に移動可能なアーム支持部15−1、15−2に支持される。従って、アーム13即ちダイヘッド11は、CD方向に移動することが可能である。
【0021】
図2は、図1に示すB方向から見たダイヘッド11を示す図である。ダイヘッド11は、塗布液を吐出しながら、基板3−2の一端から他端に向けて(例えばC方向)に移動し、基板3−2に塗布膜9を形成する。
【0022】
塗布液除去装置100は塗布膜9の余分な塗布液を除去するものである。塗布液除去装置100は、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び搬送用ローラ19−4、19−5、19−6…等の搬出機構と除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23等からなる。塗布液除去装置100の動作については後に詳細に説明する。
【0023】
載置台5のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び搬送用ローラ19−4、19−5、19−6…は、回転しながら塗布膜9を形成された基板3−3を減圧乾燥機33に向けて搬送する。
【0024】
塗布液が塗布された基板3−3が載置台5から減圧乾燥機33側に搬送される際に、除去機構21−1、21−2は基板上の余分な塗布液を吸引し、塗布膜9を均一の厚さにする。エッジ検知装置23は基板3−3の端部、或いは塗布膜9の端部を検出するものである。
【0025】
除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23は制御装置31に接続される。制御装置31は、マイコンやパーソナルコンピュータであり、除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23の動作を制御するものである。
減圧乾燥機33は塗布膜9を塗布された基板3−3を乾燥させる。
【0026】
次に、塗布装置1を用いた塗布処理について説明する。
図1に示すように、基板3−2は、供給ローラ19−1、19−2、19−3によってA方向に搬送され、載置台5に搬送される。載置台5には吸引機構(図示せず)が設けられている。基板3−2は載置台5の吸引機構に吸引されることにより載置台5に一時的に固定される。基板3−2が載置台5に固定されると、ダイヘッド11は塗布基板端、即ち、塗布開始位置まで移動する。
【0027】
所定の塗布高さまでダイヘッド11の吐出口10を移動させ、ダイヘッド11に塗布液が供給される。塗布幅に渡って基板に接液した後、アーム13をC方向に移動させ、基板3−2上に塗布膜9を形成する。ダイヘッド11の吐出口10の高さは、任意に設定可能である。
【0028】
ダイヘッド11が塗布終了位置に達したら、ダイヘッド11を上昇させ、基板外に移動し、次の基板が載置台5に準備されるまで待避する。塗布膜9が形成された基板3−2は、載置台5の吸引機構による吸引が解かれ、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び排出用ローラ19−4、19−5、19−6によって搬送される。
【0029】
その移動の際に除去機構21−1、21−2によって余分な塗布液を吸引され、減圧乾燥機33に搬送される。次の基板3−1が載置台5に搬送、固定されると、ダイヘッド11は塗布開始位置に移動し、今度はD方向に移動して以上説明した塗布処理を繰り返す。
【0030】
次に、塗布液除去装置100を用いた塗布液の除去について説明する。図3は、塗布膜9が塗布された基板3−2を示す図である。図4は、図3に示すP方向から見た領域S2の断面である。この塗布膜9において塗布開始位置近辺の領域S1(幅R1)、塗布終了近辺の領域S2(幅R2)は塗布液が他の部分に比べて多く、盛り上がっている領域である。
【0031】
図4に示す領域S2は塗布終了領域であり、ダイヘッド11の中の塗布液は塗布膜9から離れる際に、表面張力等によって塗布膜に引かれるため、図4に示すように塗布液が幅R2に渡って盛り上がる。
また塗布開始領域S1では、基板とダイヘッドの吐出口との間に十分な塗布液のビード(液滴)を形成する必要がある。
前述のように、ダイヘッド11はC方向に移動して1枚の基板上に塗布し、次の基板はD方向に移動しての塗布処理を行うため、塗布開始位置と塗布終了領域も基板ごとに交互に入れ替わることになる。
【0032】
塗布液が盛り上がる領域S1、S2の幅R1、R2は塗布液の種類、液圧、膜の大きさ等によって算出することが可能である。
以下、領域S1における塗布液の吸引について以下に説明する。
【0033】
図5、図6は、塗布液除去装置100を用いた塗布液の吸引動作を説明するための図である。図5は除去機構21−1周辺を上から見た図であり、図6は図5に示すM方向から見た図である。図5に示すように、除去機構21−1は、堰41、堰支持部43、ノズル45、支持部47等から構成される。
【0034】
エッジ検知装置23は、レーザー等を利用した光学センサであり、基盤3−2の端部を検出する装置である。いま、エッジ検知装置23は検出した基板3−2の端部の位置を制御装置31に送信する。
【0035】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部47に送信する。
【0036】
堰支持部43は端部に堰41を備える。支持部47は堰支持部43及びノズル45を移動させ、その位置を調整する調整機構(図示せず)を備える。
即ち、支持部47の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じて堰支持部43を動かして堰41の位置を調整し、さらにノズル45を移動させ、ノズル45の先端の位置を調整する。
【0037】
図6に示すように、堰41の先端は塗布液には接するが、基板3−2には非接触であり、基板3−2を傷つけることはない。この堰41の先端の基板面からの高さは基板面から所定の高さに設定される。こうして堰41の先端の位置や高さは堰支持部43によって調整される。
【0038】
また、ノズル45の位置は、堰41の位置と同様、幅R1と距離Qをもとに制御装置31によって算出される。
支持部47の調整機構は、制御装置31から算出された位置のデータを送られ、ノズル45の位置を調整する。例えば、支持部47は、ノズル45の先端を塗布膜の端部に合わせるように調整する。
【0039】
こうして、堰41及びノズル45が適正な位置に調整され、例えばノズル45の先端が基板3−2の塗布膜9の端部の位置にくるように調整される。
堰41及びノズル45の位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、基板3−2は、A方向に移動される。
【0040】
基板3−2の移動に伴い、堰41によって区切られた領域S1の塗布液が、ノズル45によって吸引される。
尚、反対側の領域S2についても同様に除去機構21−2によって余分な塗布液の吸引が行われる。
【0041】
このように本実施の形態によれば、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が吸引され、均一な塗布膜を形成しつつ、塗布膜が平坦化された基板はそのまま減圧乾燥機33に搬送される。
【0042】
尚、ここでは、堰41とノズル45が支持部47に設けられ、一体化されているが、別々に分かれていても良い。
また、除去機構21−1とエッジ検知装置23とは別々に設置されているが、一体化しても良い。
【0043】
また、塗布装置1ではダイヘッド11が移動することによって基板3−2上に塗布膜9が形成されたが、ダイヘッド11を所定の位置に固定して塗布液を吐出し、基板3−2を載置した載置台5を移動させて、基板3−2上に塗布膜9を形成させることも可能である。
【0044】
次に、塗布液除去装置の別の実施の形態について説明する。図7、図8は塗布液を除去する塗液除去装置200を示す図である。塗布液除去装置200は、ローラ64を用いた除去機構51−1を有する。除去機構51−1は除去機構21−1の代わりに用いることができる。
【0045】
図7は除去機構51−1周辺を上から見た図であり、図8は図7に示すN方向から見た図を示す。図7に示すように、除去機構51−1は、堰61、堰支持部63、ローラ64、アーム65、支持部67等から構成される。
【0046】
堰支持部63は端部に堰61を備える。支持部67は堰支持部63及びアーム65を移動させる調整機構(図示せず)を備える。
図8に示すように、堰61の先端は塗布液には接するが、基板3−2には非接触であり、基板3−2を傷つけることはない。この堰81の先端の基板面からの高さもオペレータ等により設定され、支持部67の調整機構によって調整される。
【0047】
支持部67にはアーム65が設置される。アーム65にはローラ64を支持する支持軸69が設けられる。ローラ64は支持軸69に対して回転可能に設置された、液体を吸い取り可能なスポンジ状の物質からなる。
【0048】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部67に送信する。
【0049】
支持部67の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じて堰支持部63を動かして堰61の位置を調整する。さらに、制御装置31は、ローラ64の位置を支持部67に送信し、支持部67の調整機構は、アーム65を図8に示すGH方向、IJ方向に動かすことによって、ローラ64が堰61内の塗布液に接液するような適正な位置にアーム65を移動させる。
【0050】
堰61及びローラ64の位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、基板3−2は、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、A方向に移動される。
【0051】
基板3−2がA方向に移動すると、その移動に伴い、堰61によって区切られた範囲の塗布液が、ローラ64によって吸着され、塗布膜9は均一の厚さとなる。
【0052】
尚、基板の他方の領域S2においても除去機構51−1と同様の構成を有する除去機構51−2が同様の動作を行う。
このように、本実施の形態においても、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が除去され、均一な塗布膜が形成される。
【0053】
尚、ここでは、堰61を支持する堰支持部63とローラ64を支持するアーム65が、支持部67に設けられ、一体化されているが、分かれていても良い。
また、除去機構51−1とエッジ検知装置23とは別々に設置されているが、一体化しても良い。
【0054】
次に、塗布液除去装置の別の実施の形態について説明する。図9、図10は塗布液を除去する塗布液除去装置300を示す図である。塗布液除去装置300は除去機構71−1を有する。
【0055】
図9は除去機構71−1周辺を上から見た図であり、図10は図9に示すP方向から見た図を示す。図9、図10に示すように、除去機構71−1は、アーム73、支持部77、受け皿81、エア噴出口83、溶剤噴出口85等から構成される。
【0056】
アーム73にはエア噴出口83と溶剤噴出口85が設けられる。エア噴出口83は外部から供給されるエアを噴出させる部材である。溶剤噴出口85は塗布液を溶かす溶剤を噴出する部材である。支持部77はアーム73を移動させる調整機構(図示せず)を備える。
【0057】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部77に送信する。
【0058】
支持部77の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じてアーム73を適正な位置に移動させる。この位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、基板3−2は、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、A方向に移動される。
【0059】
基板3−2がA方向に移動すると、溶剤噴出口85から溶剤が領域Sに噴出され、エア噴出口から噴出されたエアによって余分な塗布液が流され、除去される。洗い流された余分な塗布液等は受け皿81に溜まる。基板3−2の移動に伴い、塗布膜9において余分な塗布液が除去され、塗布膜9は均一の厚さになる。
【0060】
尚、基板の他方の領域S2においても除去機構71−1と同様の構成を有する除去機構71−2が同様の動作を行う。
このように、本実施の形態においても、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が除去され、均一な塗布膜が形成される。また、サックバック処理が必要でなくなるため処理時間も短くすることができる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した各実施の形態に限定されるものではなく、前述した各実施の形態を改変したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0062】
例えば、前述した各実施の形態では、ダイヘッド11がCD方向に移動して基板3上に塗布液を塗布するが、ダイヘッド11を固定し、載置台5をCD方向に移動させて基板3上に塗布液を塗布させるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば,基板などの被塗布基材上への安定した塗布処理を短い時間で行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置1の構成の概略を示す図である。
【図2】ダイヘッドの概略を示す断面図である。
【図3】塗布された基板3−2を示す図である。
【図4】塗布された基板3−2の断面図である。
【図5】塗布液除去装置100の概略構成図である。
【図6】塗布液除去装置100の正面図である。
【図7】塗布液除去装置200の概略構成図である。
【図8】塗布液除去装置200の正面図である。
【図9】塗布液除去装置300の概略構成図である。
【図10】塗布液除去装置300の正面図である。
【符号の説明】
1 塗布装置
3 基板
5 載置台
11 ダイヘッド
19 ローラ
20 ローラ(載置台)
21−1、21−2 除去機構
23 エッジ検知装置
100、200、300 塗布液除去装置
【発明の属する技術分野】
本発明は,塗布液吐出用ダイヘッドを用いて、基板などの被塗布基材上に塗布された塗布液のうち、余分な塗布液を除去する塗布液除去装置を備えた塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造工程において,矩形のガラス基板(以下,「基板」という。)の表面上にブラックマトリクスやR,G,Bの着色パターンなどを形成する際に,基板上に所定の塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布処理が行われている。
【0003】
上述の塗布処理は,通常塗布装置において行われ,塗布装置は,基板を載置する載置台と,載置台上の基板に塗布液を吐出する塗布液吐出用ダイヘッドを備えている。塗布液吐出用ダイヘッドは,本体が基板の一辺程度の細長形状を有し,その下面にスリット状の吐出口を備えている。塗布開始位置でダイヘッドの先端部(リップ)、液吐出口(スリット)より液を吐出させ、基板とリップの間に液滴(ビード)を形成する。
その後、ダイヘッドを基板に対して相対的に移動させることによって、ビードの進行後ろ側に塗膜が形成される。塗膜はビードより形成され、塗布中はビードのサイズを一定に保つ様に液供給を行ないつつ移動することによって,基板の表面に塗布液を塗布し,基板上に塗布膜を形成していた。(例えば,特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−153795号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上述したようなブラックマトリクスや着色パターンを基板上に形成するためには,基板上に5〜20μm程度の極めて薄い塗布膜を斑なく均一に形成する必要がある。
従来は、液の吐出量、塗布速度(塗布ヘッドと基板の相対速度)等を精密に制御することによって塗布開始端から塗布終端まで均一な膜厚を実現していた。しかしその条件は不安定であり、容易に最適条件が崩れ、塗布品質の低下を招いていた。
【0006】
塗布開始位置では、液吐出量が少なく塗布幅全体に渡りビード(基板とリップの間に形成する液滴)が形成されない状態で塗布開始すると塗布不良(塗り残し)が発生、逆に多いと端部が厚膜化してしまう。
特に、塗布終端では、ヘッドが離脱する際、表面張力等によって基板側に液が引っ張られる為、厚膜化する。この厚膜化を防止する為、従来サックバックと呼ばれる塗布ヘッド先端より液を吸い取る処理を行なう。吸い取り量が不足すると厚膜化するし、吸い過ぎると、空気を吸い込む事となり、次回の塗布時に安定したビードを形成できないなどといった悪影響を及ぼすといった問題があった。
また、場合によっては、サックバック処理後、吸い込んだ空気を吐き出す為に捨て塗りを行ない初期化することで、次回以降の塗布を安定させているが、処理時間を要し、また塗布液の無駄にもなってしまっている。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,安定した塗布作業を行い、処理時間を短くする塗布装置を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は,塗布液が塗布された基板を搬出する搬出機構と、搬出経路上で前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部を除去する除去機構と、を具備する塗布液除去装置を備えた塗布装置である。
【0009】
ここで、前記搬出機構は、塗布液が塗布された基板を搬出するものである。ここで、塗布液除去装置は、この搬出機構により塗布液が塗布された基板を搬出しつつ、その移動に伴い除去機構によって塗布液の一部、即ち余分な塗布液を除去することが特徴である。
【0010】
この塗布装置は、前記基板上を移動しつつ、前記塗布液を吐出するダイヘッドを備え、前記搬出機構は、前記ダイヘッドの移動方向と直交する方向に前記基板を搬出する。
【0011】
また、塗布装置は、前記塗布液を吐出するダイヘッドと、前記塗布液を塗布するために、前記基板を移動させる移動機構を備え、前記搬出機構は、前記基板の移動方向と直交する方向に前記基板を搬出するものでもよい。
即ち、塗布装置には、塗布液を吐出するダイヘッドを移動させる装置と、ダイヘッドを固定し、基板を移動させて塗布液を塗布する装置とがある。
【0012】
また、前記除去機構は、吸引ノズルと、堰を具備し、前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ノズルによって吸引して除去するものである。除去機構は、堰と吸引ノズルの位置を調整する調整機構を更に具備することが望ましい。
【0013】
また、前記除去機構は、吸水物質からなる吸引ローラと、堰を具備し、前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ローラによって吸引するものであってもよい。吸水物質とは、スポンジ等の吸水性に富んだ物質である。除去機構は、堰と吸引ローラの位置を調整する調整機構を更に具備することが望ましい。
【0014】
また、前記除去機構は、溶剤を噴出する機構と、エアを噴出する機構と、を具備し、前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部に前記溶剤を噴出し、前記エアで吹き流すものであってもよい。
【0015】
本発明によれば,塗布液吐出用ダイヘッドを用いて塗布された塗布膜において、余分な塗布液を除去でき、被塗布基材上により均一な塗布膜を形成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる塗布液除去装置100が設けられた塗布装置1の構成の概略を示す図であり,図2は,図1におけるB方向から見た塗布装置1の構成の概略を示す図である。
【0017】
図1に示すように、塗布装置1は、載置台5、ダイヘッド11、アーム13、アーム支持部15−1、15−2、レール17−1、17−2、ローラ19、ローラ20、除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23等から構成される。
【0018】
ローラ19−1、19−2、19−3は供給用ローラであり、回転することによって基板3−1を搬送し、載置台5上に載置する。載置台5は,基板3と同じかそれよりも大きい方形の盤である。載置台5の上面は,平坦化処理が施されており,載置台5には,基板3を水平かつ平坦に載置できる。載置台5は上下方向に昇降可能であり、その上面にはローラ20−1、20−2、20−3、20−4が設けられる。
【0019】
また、載置台5には吸引機構(図示せず)が備えられている。ローラ19−1、19−2、19−3及びローラ20−1、20−2、20−3、20−4の駆動により基板3−2は移動され、所定の位置に載置されると、吸引機構により基板3−2は載置台5に吸引されて、一時的に固定される。いま、載置台5には基板3−2が水平に載置されたとする。
尚、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4は昇降可能であり、基板3−2を移動するときには、その一部が載置台5の上面より突出しているが、載置台5の吸引機構により基板3−2を吸着させる場合には、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4は載置台5の内部に収納される。
【0020】
ダイヘッド11は、基板3−2に塗布する塗布液を吐出する吐出口10を有し、アーム13に設置される。アーム13は、レール17−1、17−2上をCD方向に移動可能なアーム支持部15−1、15−2に支持される。従って、アーム13即ちダイヘッド11は、CD方向に移動することが可能である。
【0021】
図2は、図1に示すB方向から見たダイヘッド11を示す図である。ダイヘッド11は、塗布液を吐出しながら、基板3−2の一端から他端に向けて(例えばC方向)に移動し、基板3−2に塗布膜9を形成する。
【0022】
塗布液除去装置100は塗布膜9の余分な塗布液を除去するものである。塗布液除去装置100は、ローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び搬送用ローラ19−4、19−5、19−6…等の搬出機構と除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23等からなる。塗布液除去装置100の動作については後に詳細に説明する。
【0023】
載置台5のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び搬送用ローラ19−4、19−5、19−6…は、回転しながら塗布膜9を形成された基板3−3を減圧乾燥機33に向けて搬送する。
【0024】
塗布液が塗布された基板3−3が載置台5から減圧乾燥機33側に搬送される際に、除去機構21−1、21−2は基板上の余分な塗布液を吸引し、塗布膜9を均一の厚さにする。エッジ検知装置23は基板3−3の端部、或いは塗布膜9の端部を検出するものである。
【0025】
除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23は制御装置31に接続される。制御装置31は、マイコンやパーソナルコンピュータであり、除去機構21−1、21−2、エッジ検知装置23の動作を制御するものである。
減圧乾燥機33は塗布膜9を塗布された基板3−3を乾燥させる。
【0026】
次に、塗布装置1を用いた塗布処理について説明する。
図1に示すように、基板3−2は、供給ローラ19−1、19−2、19−3によってA方向に搬送され、載置台5に搬送される。載置台5には吸引機構(図示せず)が設けられている。基板3−2は載置台5の吸引機構に吸引されることにより載置台5に一時的に固定される。基板3−2が載置台5に固定されると、ダイヘッド11は塗布基板端、即ち、塗布開始位置まで移動する。
【0027】
所定の塗布高さまでダイヘッド11の吐出口10を移動させ、ダイヘッド11に塗布液が供給される。塗布幅に渡って基板に接液した後、アーム13をC方向に移動させ、基板3−2上に塗布膜9を形成する。ダイヘッド11の吐出口10の高さは、任意に設定可能である。
【0028】
ダイヘッド11が塗布終了位置に達したら、ダイヘッド11を上昇させ、基板外に移動し、次の基板が載置台5に準備されるまで待避する。塗布膜9が形成された基板3−2は、載置台5の吸引機構による吸引が解かれ、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及び排出用ローラ19−4、19−5、19−6によって搬送される。
【0029】
その移動の際に除去機構21−1、21−2によって余分な塗布液を吸引され、減圧乾燥機33に搬送される。次の基板3−1が載置台5に搬送、固定されると、ダイヘッド11は塗布開始位置に移動し、今度はD方向に移動して以上説明した塗布処理を繰り返す。
【0030】
次に、塗布液除去装置100を用いた塗布液の除去について説明する。図3は、塗布膜9が塗布された基板3−2を示す図である。図4は、図3に示すP方向から見た領域S2の断面である。この塗布膜9において塗布開始位置近辺の領域S1(幅R1)、塗布終了近辺の領域S2(幅R2)は塗布液が他の部分に比べて多く、盛り上がっている領域である。
【0031】
図4に示す領域S2は塗布終了領域であり、ダイヘッド11の中の塗布液は塗布膜9から離れる際に、表面張力等によって塗布膜に引かれるため、図4に示すように塗布液が幅R2に渡って盛り上がる。
また塗布開始領域S1では、基板とダイヘッドの吐出口との間に十分な塗布液のビード(液滴)を形成する必要がある。
前述のように、ダイヘッド11はC方向に移動して1枚の基板上に塗布し、次の基板はD方向に移動しての塗布処理を行うため、塗布開始位置と塗布終了領域も基板ごとに交互に入れ替わることになる。
【0032】
塗布液が盛り上がる領域S1、S2の幅R1、R2は塗布液の種類、液圧、膜の大きさ等によって算出することが可能である。
以下、領域S1における塗布液の吸引について以下に説明する。
【0033】
図5、図6は、塗布液除去装置100を用いた塗布液の吸引動作を説明するための図である。図5は除去機構21−1周辺を上から見た図であり、図6は図5に示すM方向から見た図である。図5に示すように、除去機構21−1は、堰41、堰支持部43、ノズル45、支持部47等から構成される。
【0034】
エッジ検知装置23は、レーザー等を利用した光学センサであり、基盤3−2の端部を検出する装置である。いま、エッジ検知装置23は検出した基板3−2の端部の位置を制御装置31に送信する。
【0035】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部47に送信する。
【0036】
堰支持部43は端部に堰41を備える。支持部47は堰支持部43及びノズル45を移動させ、その位置を調整する調整機構(図示せず)を備える。
即ち、支持部47の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じて堰支持部43を動かして堰41の位置を調整し、さらにノズル45を移動させ、ノズル45の先端の位置を調整する。
【0037】
図6に示すように、堰41の先端は塗布液には接するが、基板3−2には非接触であり、基板3−2を傷つけることはない。この堰41の先端の基板面からの高さは基板面から所定の高さに設定される。こうして堰41の先端の位置や高さは堰支持部43によって調整される。
【0038】
また、ノズル45の位置は、堰41の位置と同様、幅R1と距離Qをもとに制御装置31によって算出される。
支持部47の調整機構は、制御装置31から算出された位置のデータを送られ、ノズル45の位置を調整する。例えば、支持部47は、ノズル45の先端を塗布膜の端部に合わせるように調整する。
【0039】
こうして、堰41及びノズル45が適正な位置に調整され、例えばノズル45の先端が基板3−2の塗布膜9の端部の位置にくるように調整される。
堰41及びノズル45の位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、基板3−2は、A方向に移動される。
【0040】
基板3−2の移動に伴い、堰41によって区切られた領域S1の塗布液が、ノズル45によって吸引される。
尚、反対側の領域S2についても同様に除去機構21−2によって余分な塗布液の吸引が行われる。
【0041】
このように本実施の形態によれば、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が吸引され、均一な塗布膜を形成しつつ、塗布膜が平坦化された基板はそのまま減圧乾燥機33に搬送される。
【0042】
尚、ここでは、堰41とノズル45が支持部47に設けられ、一体化されているが、別々に分かれていても良い。
また、除去機構21−1とエッジ検知装置23とは別々に設置されているが、一体化しても良い。
【0043】
また、塗布装置1ではダイヘッド11が移動することによって基板3−2上に塗布膜9が形成されたが、ダイヘッド11を所定の位置に固定して塗布液を吐出し、基板3−2を載置した載置台5を移動させて、基板3−2上に塗布膜9を形成させることも可能である。
【0044】
次に、塗布液除去装置の別の実施の形態について説明する。図7、図8は塗布液を除去する塗液除去装置200を示す図である。塗布液除去装置200は、ローラ64を用いた除去機構51−1を有する。除去機構51−1は除去機構21−1の代わりに用いることができる。
【0045】
図7は除去機構51−1周辺を上から見た図であり、図8は図7に示すN方向から見た図を示す。図7に示すように、除去機構51−1は、堰61、堰支持部63、ローラ64、アーム65、支持部67等から構成される。
【0046】
堰支持部63は端部に堰61を備える。支持部67は堰支持部63及びアーム65を移動させる調整機構(図示せず)を備える。
図8に示すように、堰61の先端は塗布液には接するが、基板3−2には非接触であり、基板3−2を傷つけることはない。この堰81の先端の基板面からの高さもオペレータ等により設定され、支持部67の調整機構によって調整される。
【0047】
支持部67にはアーム65が設置される。アーム65にはローラ64を支持する支持軸69が設けられる。ローラ64は支持軸69に対して回転可能に設置された、液体を吸い取り可能なスポンジ状の物質からなる。
【0048】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部67に送信する。
【0049】
支持部67の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じて堰支持部63を動かして堰61の位置を調整する。さらに、制御装置31は、ローラ64の位置を支持部67に送信し、支持部67の調整機構は、アーム65を図8に示すGH方向、IJ方向に動かすことによって、ローラ64が堰61内の塗布液に接液するような適正な位置にアーム65を移動させる。
【0050】
堰61及びローラ64の位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、基板3−2は、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、A方向に移動される。
【0051】
基板3−2がA方向に移動すると、その移動に伴い、堰61によって区切られた範囲の塗布液が、ローラ64によって吸着され、塗布膜9は均一の厚さとなる。
【0052】
尚、基板の他方の領域S2においても除去機構51−1と同様の構成を有する除去機構51−2が同様の動作を行う。
このように、本実施の形態においても、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が除去され、均一な塗布膜が形成される。
【0053】
尚、ここでは、堰61を支持する堰支持部63とローラ64を支持するアーム65が、支持部67に設けられ、一体化されているが、分かれていても良い。
また、除去機構51−1とエッジ検知装置23とは別々に設置されているが、一体化しても良い。
【0054】
次に、塗布液除去装置の別の実施の形態について説明する。図9、図10は塗布液を除去する塗布液除去装置300を示す図である。塗布液除去装置300は除去機構71−1を有する。
【0055】
図9は除去機構71−1周辺を上から見た図であり、図10は図9に示すP方向から見た図を示す。図9、図10に示すように、除去機構71−1は、アーム73、支持部77、受け皿81、エア噴出口83、溶剤噴出口85等から構成される。
【0056】
アーム73にはエア噴出口83と溶剤噴出口85が設けられる。エア噴出口83は外部から供給されるエアを噴出させる部材である。溶剤噴出口85は塗布液を溶かす溶剤を噴出する部材である。支持部77はアーム73を移動させる調整機構(図示せず)を備える。
【0057】
制御装置31は基盤3−2の端部から塗布膜開始位置までの距離Qと幅R1とから、余分な塗布液を吸引すべき範囲の基板3−2の端部からの距離(Q+R1)を算出して、支持部77に送信する。
【0058】
支持部77の調整機構は、前述した距離(Q+R1)に応じてアーム73を適正な位置に移動させる。この位置が調整された状態で、例えば、図1に示すように、基板3−2は、載置台5上のローラ20−1、20−2、20−3、20−4及びローラ19−4、19−5、19−6が駆動することから、A方向に移動される。
【0059】
基板3−2がA方向に移動すると、溶剤噴出口85から溶剤が領域Sに噴出され、エア噴出口から噴出されたエアによって余分な塗布液が流され、除去される。洗い流された余分な塗布液等は受け皿81に溜まる。基板3−2の移動に伴い、塗布膜9において余分な塗布液が除去され、塗布膜9は均一の厚さになる。
【0060】
尚、基板の他方の領域S2においても除去機構71−1と同様の構成を有する除去機構71−2が同様の動作を行う。
このように、本実施の形態においても、基板の移動とともに、基板上の余分な塗布液が除去され、均一な塗布膜が形成される。また、サックバック処理が必要でなくなるため処理時間も短くすることができる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した各実施の形態に限定されるものではなく、前述した各実施の形態を改変したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0062】
例えば、前述した各実施の形態では、ダイヘッド11がCD方向に移動して基板3上に塗布液を塗布するが、ダイヘッド11を固定し、載置台5をCD方向に移動させて基板3上に塗布液を塗布させるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば,基板などの被塗布基材上への安定した塗布処理を短い時間で行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置1の構成の概略を示す図である。
【図2】ダイヘッドの概略を示す断面図である。
【図3】塗布された基板3−2を示す図である。
【図4】塗布された基板3−2の断面図である。
【図5】塗布液除去装置100の概略構成図である。
【図6】塗布液除去装置100の正面図である。
【図7】塗布液除去装置200の概略構成図である。
【図8】塗布液除去装置200の正面図である。
【図9】塗布液除去装置300の概略構成図である。
【図10】塗布液除去装置300の正面図である。
【符号の説明】
1 塗布装置
3 基板
5 載置台
11 ダイヘッド
19 ローラ
20 ローラ(載置台)
21−1、21−2 除去機構
23 エッジ検知装置
100、200、300 塗布液除去装置
Claims (6)
- 塗布液が塗布された基板を搬出する搬出機構と、
搬出経路上で前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部を除去する除去機構と、
を具備する塗布液除去装置を備えた塗布装置。 - 前記基板上を移動しつつ、前記塗布液を吐出するダイヘッドを備え、
前記搬出機構は、前記ダイヘッドの移動方向と直交する方向に前記基板を搬出することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記塗布液を吐出するダイヘッドと、
前記塗布液を塗布するために、前記基板を移動させる移動機構を備え、
前記搬出機構は、前記基板の移動方向と直交する方向に前記基板を搬出することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記除去機構は、
吸引ノズルと、堰を具備し、
前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ノズルによって吸引して除去することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記除去機構は、
吸水物質からなる吸引ローラと、堰を具備し、
前記基板を移動させつつ、前記堰によって区切られた範囲の塗布液を、前記吸引ローラによって吸引することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記除去機構は、
溶剤を噴出する機構と、
エアを噴出する機構と、
を具備し、
前記搬出機構によって前記基板を移動させつつ、前記基板上の所定の範囲の塗布液の一部に前記溶剤を噴出し、前記エアで吹き流すことを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003177768A JP2005013772A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003177768A JP2005013772A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005013772A true JP2005013772A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34179593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003177768A Pending JP2005013772A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005013772A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258152A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Hoya Corp | マスクブランクの製造方法及びフォトマスクの製造方法 |
-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003177768A patent/JP2005013772A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258152A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Hoya Corp | マスクブランクの製造方法及びフォトマスクの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2013118550A1 (ja) | 拭き取りパッド及びこのパッドを用いたノズルメンテナンス装置並びに塗布処理装置 | |
TW475212B (en) | Coating film forming apparatus | |
JP4852257B2 (ja) | 溶液の塗布装置及び塗布方法 | |
JP2000168055A (ja) | 印刷用スクリーンの清掃装置及び清掃方法 | |
JP2002153795A (ja) | 枚葉基板の製造方法および塗布装置 | |
JP5144976B2 (ja) | 洗浄装置、洗浄方法、予備吐出装置、及び塗布装置 | |
US7910167B2 (en) | Method of forming a film on a substrate | |
JP5301120B2 (ja) | 洗浄装置、洗浄方法、予備吐出装置、及び塗布装置 | |
JP7259294B2 (ja) | 粘着剤塗布装置およびインクジェット画像形成装置 | |
KR101067143B1 (ko) | 도포막형성 장치 및 도포막형성 방법 | |
JP4324538B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
JP4190827B2 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP2012232269A (ja) | 基板浮上型搬送機構用スリットコート式塗布装置 | |
JP5144977B2 (ja) | 洗浄装置、洗浄方法、予備吐出装置、塗布装置及び予備吐出方法 | |
JPH08229497A (ja) | 枚葉塗工方法およびカラーフィルタの製造方法 | |
JP4190835B2 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP2005013772A (ja) | 塗布装置 | |
JP3189087B2 (ja) | 処理装置及び処理方法 | |
JP5329837B2 (ja) | 塗布装置および塗布方法 | |
JP3182815U (ja) | 塗布ノズル洗浄装置 | |
CN210411380U (zh) | 基板处理装置 | |
JP4163791B2 (ja) | 塗布装置 | |
JP4141805B2 (ja) | 枚葉塗工方法 | |
JP2006142621A (ja) | インクジェット塗布装置 | |
JPH11239755A (ja) | 流体塗布装置および流体塗布方法 |