JP2005012422A - インターホンシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】訪問者に加え不審者の検出を行うことが出来、不審者がいた場合、屋内のどこにいても直ちに確認できるインターホンシステムを提供する。
【解決手段】屋外に設置されるドアホン100と、移動可能な主として屋内で利用される端末200とで構成されるインターホンシステムであり、ドアホン100のカメラ部102で撮像される画像の動きを動き検出部107で検出し、これを呼び出しスイッチ103の押下の有無と組合わせることによって、訪問者に加え不審者の検出を行い、端末200にメモリ部207を設けることにより訪問者のみでなく不審者の行動を記録し、さらにドアホン100と端末200との通信を無線で行う。
【選択図】 図1
【解決手段】屋外に設置されるドアホン100と、移動可能な主として屋内で利用される端末200とで構成されるインターホンシステムであり、ドアホン100のカメラ部102で撮像される画像の動きを動き検出部107で検出し、これを呼び出しスイッチ103の押下の有無と組合わせることによって、訪問者に加え不審者の検出を行い、端末200にメモリ部207を設けることにより訪問者のみでなく不審者の行動を記録し、さらにドアホン100と端末200との通信を無線で行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターホンシステムに係り、特に、玄関先の不審者に対して適切な対処ができるようにしたインターホンシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なインターホンシステムとしては、図7に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
同図に示すように、インターホンシステムは、ドアホン子機10とドアホン親機20より構成される。
ドアホン子機10は、家屋の玄関傍の外壁等に設置されるものであり、ドアホン親機20は屋内の壁面に設置されるものである。
【0003】
ドアホン子機10は、呼び出しスイッチ11、音声入力部12、カメラ部13及び音声出力部14より構成されている。
ドアホン親機20は、呼び出し音発生部21、スイッチ25、音声出力部22、モニタ部23及び音声入力部24より構成されている。
ドアホン子機10とドアホン親機20とは有線により接続されている。
【0004】
このインターホンシステムの動作は次のとおりである。訪問者がドアホン子機10の呼び出しスイッチ11を押すと、ドアホン親機20の呼び出し音発生部21によりブザー音が発生すると共に、スイッチ25がオンとなる。これにより、カメラ部13により撮像された訪問者がモニタ部(モニタテレビ)23に映し出され、訪問者がドアホン子機10の音声入力部12に向って話す言葉が、ドアホン親機20の音声出力部22から発音され、家人(利用者)がドアホン親機20の音声入力部24に向って話せば、その言葉がドアホン子機10の音声出力部14から発音される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−51762号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、昨今、ピッキングによる不在家屋への侵入被害が増加しており、セキュリティに関する要望や関心が高まっている。ピッキングの場合は、玄関の鍵を破壊し中へ侵入する為、玄関に備え付けのインターホンシステムにより、不審者を確認することが出来れば防犯に役立つ。しかしながら、従来のインターホンシステムでは、訪問者の確認はできるものの、不審者を検出することが出来ないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、訪問者に加え不審者の検出を行うことが出来、不審者がいた場合、屋内のどこにいても直ちに確認できるインターホンシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、屋外に設置されるドアホン100と、屋内で利用される屋内端末(屋内端末)200とで構成されるインターホンシステムにおいて、
前記ドアホン100を、
所定領域を撮影するカメラ部102と、
前記カメラ部102で得た画像信号を圧縮符号化して画像符号化データを生成すると共に、圧縮符号化の際の符号化情報を基に所定期間毎に動き情報の有無の検出を行う画像符号化動き検出手段(画像符号化部106、動き検出部107)と、
呼び出しスイッチ103と、
前記呼び出しスイッチ103の押下の有無と前記動き情報の有無とを基に検出情報を生成し出力する制御部108と、
前記画像符号化データと前記検出情報とを多重化して、無線変調信号に変換して無線送信する無線変調送信手段(MUX110、無線変調部111、アンテナ114)とから構成し、
前記端末(屋内端末)200を、
前記無線変調信号を受信して復調すると共に、前記画像符号化データと前記検出信号とに分離して出力する無線受信復調手段(アンテナ201、無線復調部204、DEMUX206)と、
前記画像符号化データを復号化して映像信号に変換し出力する画像復号化部210と、
前記映像信号を表示するモニタ部213と、
前記検出情報が前記呼び出しスイッチ103の押下が有りの場合には、呼び出し音を出力し、前記検出情報が前記呼び出しスイッチ103の押下が無しで、前記動き情報が有りの場合には、警告音を出力する音声出力制御部(制御部208、呼び出し音/警告音出力部214)とから構成したことを特徴とするインターホンシステムである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
<実施例>
図1は、本発明のインターホンシステムの実施例におけるドアホンを示すブロック構成図であり、図2は、本実施例における第1の屋内端末を示すブロック構成図である。
本実施例のインターホンシステムは、図1に示す屋外(家屋の壁)に設置するドアホン100と、図2に示す屋内で使用する第1の屋内端末200とより構成される。
【0010】
まず、ドアホン100の構成とその動作について説明する。
図1に示すように、ドアホン100は、音声入力部101、カメラ部102、呼び出しスイッチ103、音声出力部104、音声符号化部105、画像符号化部106、動き検出部107、制御部108、音声復号化部109、マルチプレクサ(MUX)110、無線変調部111、無線復調部112、切換えスイッチ113及びアンテナより構成される。
【0011】
音声入力部101は常時外界の音を検出し、これを音声信号に変換して、音声符号化部105に出力する。
カメラ部102は常時撮像をおこなっており、撮像した画像を画像信号に変換して画像符号化部106に出力する。
【0012】
画像信号符号化部106は、その画像信号をデジタル圧縮符号化した符号化情報(画像符号化データである)に変換し、これを動き検出部107に出力する。動き検出部107は、符号化情報を解析して、画像内に動きがあるかどうか検出し、その結果を動き検出信号の有無として制御部108に出力している。
なお、動き検出部107の動作については、後に詳述する。
【0013】
一方、呼び出しスイッチ103は訪問者が訪問を知らせる為に利用するものであり、押されると、所定の出力を制御部108に出力する。
制御部108は、呼び出しスイッチ103が訪問者により押されたことを検出するか、及び/又は動き検出部107から動きがあることを検出すると、制御情報を音声符号化部105、画像符号化部106及び切換えスイッチ113に出力する。同時に、検出情報をマルチプレクサ110に出力する。ここで、検出情報は、呼び出しスイッチ103が押されたのか、動き検出されたかの両方の状態を示すものである。
【0014】
音声符号化部105は、制御部108からの制御信号を受けて、音声信号をデジタル圧縮符号化して、音声符号化データとしてマルチプレクサ110に出力する。画像符号化部106は、同様に、制御信号を受けて、画像信号をデジタル圧縮符号化して、画像符号化データとしてマルチプレクサ110に出力する。
マルチプレクサ(MUXともいう)110は、音声符号化部105、画像符号化部106及び制御部108からそれぞれ出力される、音声符号化データ、画像符号化データ及び検出情報を多重化し、多重化信号を無線変調部111へ出力する。
【0015】
無線変調部111は、入力する多重化信号に無線で送信する為の変調を行い、無線変調信号を出力する。
切換えスイッチ113の開接点NOは無線変調部111の出力端子に、共通端子Cはアンテナ114にそれぞれ接続されている。切換えスイッチ113は、制御部108からの制御信号を受けると、開接点NOと共通接点が導通する。これにより、無線変調部111から出力された無線変調信号はアンテナ114を介して放射・送信される。
【0016】
切換えスイッチ113においては、無線変調信号が送信されない状態(制御信号を受けない状態)では、共通端子Cと閉接点NCが接続状態となっている。
後述の屋内端末200より送信される無線変調信号は、アンテナ114により受信され、切換えスイッチ113を介して、無線復調部112に供給される。
【0017】
無線復調部112では、無線変調信号を復調し、音声符号化データを音声復号化部109に出力する。
音声復号化部109は、音声符号化データを復号化し、音声信号を音声出力部104に出力する。
音声出力部104は、音声信号を音声として訪問者に対し出力する。
【0018】
次に、第1の屋内端末200の構成とその動作を説明する。
図2に示すように、屋内端末200は、アンテナ201、切換えスイッチ202、無線復調部204、デマルチプレクサ(DEMUX)206、メモリ部207、音声復号化部209、音声出力部212、画像復号化部210、モニタ部213、制御部208、呼び出し音/警告音出力部214、音声入力部211、音声符号化部205、制御部228及び無線変調部203より構成される。
【0019】
屋内端末200において、アンテナ201はドアホン100より送信される無線変調信号を受信する。
アンテナ201は、切換えスイッチの202の共通端子Cに接続されている。受信された無線変調信号は、共通端子Cと接続する閉接点NCより無線復調部204に出力される。
【0020】
無線復調部204は、無線変調信号を多重化データ信号に復調し、デマルチプレクサ206へ出力する。
デマルチプレクサ206は、多重化データ信号を、音声符号化データ、画像符号化データ、検出情報に分離して、音声符号化データと画像符号化データをメモリ部207へ、検出情報を制御部208へそれぞれ出力する。この検出情報は、ドアホン100を構成する制御部108から出力されるものと、内容は同様のものである。
【0021】
メモリ部207は、音声符号化データ及び画像符号化データを記録する。また、メモリ部207は、制御部208からの制御信号を受けて、記録されている特定の情報を出力する。この特定の情報の内、メモリ部207は、音声符号化データを音声復号化部209へ、画像符号化データを画像復号化部210へそれぞれ出力する。
制御部208はデマルチプレクサ(DEMUX)206より出力される検出情報を基に制御情報をメモリ部207及び呼び出し音/警告音出力部214に出力する。
【0022】
呼び出し音/警告音出力部214は、検出情報がドアホン100の呼び出しスイッチ103から得られたことを示す制御情報を受けたときは、訪問者があるという呼び出し音(例えば、ブー、ブー)を出力する。また、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されておらず、しかし動き検出部107で動き検出されたことを示す制御情報を受けたときは、不審者がカメラに捕らえられていることを示す警告音(例えば、ジリジリジリジリ)を出力する。
【0023】
音声復号化部209は、メモリ部207より出力される音声符号化データを復号化して音声信号を得て、これを音声出力部212に出力する。
画像復号化部210は、メモリ部207より出力される画像符号化データを復号化して画像信号を得て、これをモニタ部213に出力する。
音声出力部212は音声信号を変換して音声を出力する。
モニタ部213は画像信号を変換して画像を出力・表示する。
【0024】
音声入力部211は、屋内の住人の音声を入力するものであり、音声符号化部205に接続されている。
音声符号化部205は、音声入力部211より入力される音声信号のデジタル圧縮符号化を行い、音声符号化データを制御部228へ出力する。
制御部228は、音声符号化データを無線変調部203に出力すると共に、音声符号化データを出力している期間の間、スイッチ信号を切換えスイッチ202に出力する。
【0025】
無線変調部203は、音声符号化データを無線で送信する為の変調を行い、音声変調信号として、切換えスイッチ202の閉接点NOに出力する。
切換えスイッチ202においては、制御部228からのスイッチ信号を受けると、開接点NOと共通接点Cとが接続する。これにより、無線変調部203から出力された音声変調信号は、共通接点Cに接続するアンテナ201より送信される。
【0026】
次に、ドアホン100と第1の屋内端末200の具体的な動作について説明する。
訪問者がドアホン100の呼び出しスイッチ103を押すか、又は呼び出しスイッチ103が押されてないが動き検出部107が所定の動きを検出したときは、制御部108はそれを受けて、音声符号化部105に、音声入力部101からの音声信号の符号化とその出力を要求し、画像符号化部106には、カメラ部102から入力され符号化されている画像信号の出力を要求する。
【0027】
出力された音声符号化データ及び画像符号化データはマルチプレクサ110に入力される。また、呼び出しスイッチ103が押された、及び/又は動きが検出されたという検出情報も制御部108からマルチプレクサ110に入力される。これらは、マルチプレクサ110で多重化され、無線変調部111で、無線変調信号に変調されて、制御部108からの制御信号により切換えられた切換えスイッチ113及びアンテナを介して、屋内端末200に向け無線送信される。
【0028】
屋内端末200側では、その無線をアンテナ201で受信する。受信された信号は、通常接続状態となっている切換えスイッチ202を介して無線復調部204に入力され、ここで復調されてデマルチプレクサ206に出力される。デマルチプレクサ206において、復調されたそれぞれの符号化データと検出情報とは分離されて、音声及び画像符号化データはメモリ部207に出力・記録され、検出情報は制御部208に出力される。
【0029】
ここで、検出情報により、訪問者か不審者かが判断される。
(訪問者の場合)
制御部208は、検出情報を基に、訪問者により呼び出しスイッチ103が押された場合には、訪問者がいるのであるから、呼び出し音/警告音出力部214を制御して、訪問者を知らせる呼び出し音を鳴らさせる。このとき、メモリ部207に記録されている音声及び画像符号化データはそれぞれ出力され、復号化されて、音声出力部212及びモニタ部213から、その訪問者の音声、画像情報として出力される。
【0030】
屋内にいる者は、呼び出し音によって訪問者があることを知り、同時に、訪問者の話及び映像を確認し、屋内端末200側に設けたスイッチ(図示しない)を押すことなどにより、屋内端末200側からドアホン100側へ音声を出力できる対話状態に入る。屋内にいる者(家人)の音声メッセージは、音声入力部211より入力され、音声符号化部205で音声符号化コードに変換され、無線変調部203で変調され、無線でドアホン100へ送信される。ドアホン100側では、それを受信し、受信された信号は、無線復調化部112で復調され、音声復号化部109で、音声信号に復号化され、音声出力部104より、音声として出力され、訪問者は屋内の人の音声メッセージを聞くことが出来る。
【0031】
(不審者がいる場合)
制御部208は、検出情報を基に、呼び出しスイッチ103が押されていないが動き検出部107が所定の動きを検出した場合には、不審者がいると判断し、呼び出し音/警告音出力部214を制御して、不審な動きがあることを知らせる上述のような警告音を鳴らさせる。同時に、このとき、メモリ部207に記録されている音声及び画像符号化データをはそれぞれ出力させ、これらは復号化されて、音声、画像情報として、それぞれ音声出力部212及びモニタ部213出力される。
【0032】
屋内にいる者(家人)は、警告音により、ドアホン100の設置された近辺の屋外に不審者がいることを知ることができ、その様子を音声及び映像で確認できる。
屋内にいるものは、必要に応じて、上述したように屋内端末200のスイッチ(図示しない)を押すことなどにより、屋内端末200側からドアホン100側へ音声を出力できる対話状態に入る。必要に応じて、上述のように訪問者の場合と同様にして、但し警告に代えた音声メッセージをドアホン100の音声出力部104より出す。
【0033】
ここで、屋内端末200のメモリ207は、ドアホン100から送信される画像符号化データ及び音声符号化データを蓄積するものである。このメモリ207は、ドアホン100から送られてくる全ての情報を記録しても良いし、検出情報を参照して、例えば動き検出部107により訪問者及び不審者が検出された時(動き検出部107が所定の動きを検出したとき)のみ記録するように、制御部208が制御情報をメモリ部207に出力するように構成しても良い。
メモリ部207がいっぱいになれば、古い記録から順次書き換える。
【0034】
また、制御部208の制御情報により、メモリ部207は、記録されている特定の画像符号化データ、音声符号化データを出力するのであるが、制御部208に接続する外部の入力端末(図示しない)より、家人がメモリ部207に記録された内容を参照できるように構成しておけば、例えば、家人が外出している間にメモリ部207に記録蓄積された訪問者(不審者も含む)の情報を、帰宅後に確認する時に有効である。
【0035】
なお、このメモリ部207については、高密度小型のHDDを使用しても良いし、高密度化されPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)のアダプタが用意されている、SDメモリや、スマートメディアを使用することができる。
【0036】
次に、上述のドアホン100の動き検出部107による動き検出方法について詳細に説明する。
図3は、動き検出のための符号化情報を説明するための図であり、図1のA部の詳細図である。。
同図に示すように、画像符号化部106における画像信号の圧縮符号化方法としてMPEGを採用することで、符号化処理中に発生する様々な符号化情報の内、動き検出に利用できる有効な情報を得ることが出来る。
【0037】
具体的に、画像符号化部106から動き検出部107へ出力される符号化情報としては、符号化データ量、Predictive−Picture(以下、単にPピクチャともいう)もしくはBidirctionally predictive−Picture(以下、単にBピクチャともいう)内に発生したイントラブロックの数、動きベクトルがあり、これらの3つを利用することで、動き検出を行う。
【0038】
上述したように、画像符号化部106は、常にカメラ部102から入力される画像信号に対しMPEGによる符号化処理を行っており、上記3つの符号化情報を常時動き検出部107に出力している。
ここで、ドアホン100の前(玄関前:カメラ部が撮像する範囲)に動く人(或いはもの)がいないときは、撮影される画像には殆ど動きがないため、符号化データ量は少なく一定しており、Pピクチャ、Bピクチャ内のブロックはイントラブロック以外のブロックで符号化されており、Motion Compensation(以下、単にMCともいう)の動きベクトル値も小さいか、値そのものが存在していない。
【0039】
一方、ドアホン100の前に人(或いはもの)が現れると、Pピクチャ、Bピクチャ内のブロックはMCでは補償できなくなり、Pピクチャ、Bピクチャ内に多くのイントラブロックが発生する。また、ドアホン100前でその人(或いはそのもの)が動けば、多くのブロックで動きベクトルの値は大きく変化する。その結果、符号化データ量そのものが増加することになる。
【0040】
動き検出部107は、これらの情報の変化を監視しており、それぞれについて予め動きのある場合について閾値を定めておき、その所定の閾値より大きい値が得られるときには、誰か人(或いはもの)が現れたこと、すなわち訪問者か不審者がいるを検知して、動きありの信号(動き検出信号)を制御部108に出力する。
制御部108では、動き検出信号を受けた後、所定時間内にドアホンの呼び出しスイッチが押されない場合には、屋内端末に対して、警告音を出すように信号を送るようにする。
【0041】
なお、動き検出を行うには、符号化情報のうち、符号化データ量、Pピクチャ及びBピクチャ内のイントラブロック数、及び動きベクトルの全てを用いても良いし、どれか1つ、もしくは2つを組み合わせて用いても良い。
また、画面全体について符号化情報に変化を検出して動き検出しても良いし、画面の特定範囲について、動き検出を行っても良い。特に、ドアのキーを含む範囲について、動き検出を行えば、不審者の検出を容易にできる。
以上、ドアホン100と第1の屋内端末200とについて説明した。
【0042】
次に、本実施例において、第1の屋内端末200に代えて、第2の屋内端末200Aとする場合につき、その第2の屋内端末の構成と動作を説明する。
図4は、第2の屋内端末を示すブロック構成図である。
なお、同図を含め以下において、説明の簡略のため、参照符号については、上述した構成要素と同一の構成要素については、その基本動作も同一であるので、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0043】
同図に示す第2の屋内端末200Aは、第1の屋内端末200の構成に、さらに、スイッチ215、216、217、音声復号化部219、電子メール作成/送信部220、マルチプレクサ(MUX)221、モデム222及びADSL/CATVモデム223を追加して構成されている。
以下、これらについて説明する。
【0044】
モデム222は公衆電話網224に、ADSL/CATVモデム223はインターネット225にそれぞれ接続されている。
スイッチ215には、モデム222と音声入力部211とから出力される各音声信号が入力されるが、制御部208からの制御信号によって選択されて、いずれか一方の音声信号が音声符号化部205へ出力される。
【0045】
また、スイッチ216には、メモリ部207より音声符号化データが入力されるが、制御部208からの制御信号により出力先を選択されて、音声復号化部219、電子メール作成/送信部220、又は音声復号化部209のいずれかに又は複数に出力される。
また、スイッチ217には、メモリ部207より画像符号化データが入力されるが、制御部208からの制御信号により出力先を選択されて、マルチプレクサ(MUX)221、電子メール作成/送信部220、又は画像復号化部210のいずれかに又は複数に出力される。
【0046】
音声復号化部219は入力される音声符号化データを復号して音声信号とし、これをマルチプレクサ221に出力する。
マルチプレクサ221は、入力される画像符号化データと音声信号を多重化し出力する。出力された多重化データは、モデム222と公衆網226を介して、特定の電話機又は携帯電話機より、家人(利用者)に送られる。
また、モデム222は、公衆網224を介して入力された、特定の電話機又は携帯電話からの音声をスイッチ215へ出力する。
【0047】
電子メール作成/送信部220は、入力される音声復号化部219から入力される音声符号化データ及び画像符号化データの内容を含む電子メールを作成し、送信する。送信されたメールはADSL/CATVモデム223を介して接続されたインターネット225により指定したアドレスへ送られる。
【0048】
制御部208は、検出情報及び家人が在宅か否かの情報に基き、制御情報を出力する。
すなわち、メモリ部207には検出情報ありの時には、記録された特定の情報を出力することを要求する制御情報を出力する。
また、スイッチ215には、家人が在宅の場合は音声入力部211からの、不在の場合はモデム222からの音声信号をそれぞれ選択して出力することを要求する制御情報を出力する。
【0049】
また、スイッチ216には、入力される音声符号化データを、(1)家人が不在宅において、ドアホン100の呼び出しスイッチ103が押されないが、動き検出部107で動きが検出された場合には、音声符号化部219へ出力し、(2)家人不在宅において、呼び出しスイッチ103が押された場合には、電子メール作成/送信部220へ出力し、(3)家人が在宅において、検出情報がある場合には、音声復号化部209へ出力することを要求する制御情報を出力する。
【0050】
また、スイッチ217には、入力される画像符号化データを、上述の(1)の場合には、マルチプレクサ221へ出力し、同(2)の場合には、電子メール作成/送信部220へ出力し、同(3)の場合には、画像復号化部210へ出力することを要求する制御情報を出力する。
さらに、制御部208は、呼び出し音/警告音出力部214に対し、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されたことを示す場合には、上述の呼び出し音を出力し、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されず、しかし動き検出したことを示す場合には、上述の警告音を出力することを要求する制御情報を出力する。
【0051】
次に、第2の屋内端末200Aを用いるインターホンシステムの具体的な動作について説明する。
第2の屋内端末200Aは、第1の屋内端末200の機能に加え、家人が外出している時でも、対応できるように拡張したものである。
家人(住人)が屋内に居るか外出しているかは、予めスイッチ(図示しない)などを用いて屋内端末200Aに情報を与えておくものとする。
【0052】
家人が屋内にいる時は、制御部208は、メモリ部に制御情報を送り、音声符号化データ及び画像符号化データを出力させる。制御部208はスイッチ216、217にも制御情報を送り、音声符号化データは音声符号化部209へ、また、画像符号化データは画像符号化部210へ出力させる。家人は、端末の音声出力部212及びモニタ部213により、ドアホン100の音声入力部101で入力された音声とカメラ部102で撮影した映像を確認できる。
【0053】
この時、制御部208は、検出情報を基に、制御情報を呼び出し音/警告音発生部214に送り、ドアホン100において呼び出しスイッチ103が押されたものであれば、呼び出し音を鳴らさせ、呼び出しスイッチ103が押されていないが、動き検出部107により動き検出されたものであれば、警告音を鳴らさせる。家人は、これにより、上述した屋内端末200におけると同様の対応を行う。
【0054】
家人が不在のときは、制御部208は、入力される検出情報を基に、制御情報をメモリ部207に送リ、音声符号化データ及び画像符号化データを出力させる。
制御部208は、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されたものであれば、スイッチ216、217にも制御情報を送り、音声符号化データを電子メール作成/送信部220へ、また、画像符号化データを電子メール作成/送信部220へ出力させる。
【0055】
電子メール作成/送信部220では、予め指定しておいたメールアドレスに対し、電子メールを作成し、音声符号化データと画像符号化データを送信する。送信されたメールは、ADSL/CATVモデム222を介してインターネット225へ接続されている、指定されたメールアドレスを持つパソコンもしくは携帯電話機に送信される。外出先の家人は、それにより訪問者をを確認することが出来る。以上が、家人不在で訪問者がある場合の対応である。
【0056】
また、制御部208は、検出情報が、呼び出しスイッチ103が押されていないが、動き検出部107により動き検出されたものであれば、不審者がいるとして、スイッチ216、217に制御情報を送り、音声符号化データを音声復号化部209へ、画像符号化データをマルチプレクサ(MUX)221へ出力させる。
そして、音声復号化部219において、音声符号化データが復号されて得られた音声信号と、画像符号化データとはマルチプレクサ22で多重化され、モデム222を介して、公衆電話網224に伝送され、予め指定しておいた電話機又は、携帯電話機に接続される。外出中の家人は、その電話又は電話機により、即座に、その画像及び音声を確認でき、不審者の様子を知ることができる。
【0057】
この時、スイッチ215は、制御部208の制御により、モデム222を介して入力される音声を、音声符号化部205へ出力できるように切換えられており、家人は、携帯電話機から警告の音声を、公衆網224を通じて、ドアホン100の音声出力部104から発することが出来る。以上が、家人不在で、不審者がある場合の対応である。
【0058】
このように、不審者がいる場合は、指定先へ電話をかけることにより、即座にその様子を確認でき、さらに音声をドアホン100から発すことにより、家人の不在を悟られることなく、不審者の相手に対して警告でき、防犯に効果があり、ピッキング等の防止/抑制をすることができる。
【0059】
通常の訪問者の場合は、ドアホンで検出した情報を電子メールで送ることにより、職場や外出先で訪問者の確認を行うことが出来る。不審者に比べ急を要しない為、即時性に欠けるメールを用いても十分有用である。この場合、昨今には、家庭内にADSLやCATVによるインターネットへの常時接続の環境が浸透してきている為、電話のような通話毎の通信料が発生せず、運用コストについても優れる。
【0060】
なお、通常の訪問者の場合でも、指定先へ電話をかけることで即座に応対できるように構成しても良いし、または、通常の訪問者の場合、メールでの送信も行わずに、メモリ部207に蓄積しておき、帰宅後、訪問者を確認できるように構成しても良い。
【0061】
次に、図5により、インターホンシステムの配置について説明する。
同図に示すように、ドアホン100と屋内端末200、200Aとの通信は無線を利用する。例えば無線方式に、IEEE802.11bを採用すると、無線使用のライセンスを必要とせず、屋内と屋外どちらでも使用でき、2.4GHzの比較的低い周波数である為、送信距離が長く、低コストで構築することが出来る。また、屋内端末200、200Aは家屋231内で自由に移動することが可能となるだけでなく、電波が届く範囲(無線到達範囲234)であれば、庭などの屋外でも利用できる。
【0062】
ドアホン100と屋内端末200、200Aは無線による通信を行う為、屋外にドアホン100の設置を行う際、宅内配線等の制約を受けず、比較的自由な場所に取り付けを行うことが可能である。そこで、車や人通りの少ない方向へドアホン100の向きを設置することが容易であり、人影などの検出を高い精度で行うことが出来る。また、ドアホン100は、玄関232のドア面に対して垂直な壁233位置に取り付けることで、玄関ドアの様子を撮影できる。
【0063】
次に、図6により、屋内端末の配置について説明する。
同図に示すように、屋内端末200、200Aはドアホン100間との通信を無線で行う為、屋内端末200、200Aの電源をバッテリーで供給することで、家人が屋内にいる時は、屋内端末200、200Aを可般することが可能であり、例えば、2階に居ても携帯していれば、その場で応対することが出来る。
【0064】
そして、外出する時は、クレードル240に外出対応の第2の屋内端末200Aをセットする。クレードル240にはインターネット225へ接続する為の機能と、公衆電話網へ接続するための機能が入っており、外出時にはクレードル240のそれらの機能を介して対応できる。なお、図6には、モデム内蔵のクレードル240を示してある。ここでは、ADSL/CATVモデム223は外付けである。
【0065】
以上説明したように、本実施例のインターホンシステムでは、ドアホンに動き検出部を設け、屋内端末にメモリ部を設けることにより、玄関前に現れた人物がドアホンの呼び出しスイッチを押さない場合、その人物を不審者として検出し、家人は屋内端末から不審者に対し警告を発することが出来、また、その不審者の行動を記録できる。メモリ部には音声、画像の記録がなされているので、家人が外出していたとしても帰宅時にそれらを確認することがきる。これは、不審者のみでなく訪問者を帰宅後に確認する時にも有効である。
【0066】
また、第2の屋内端末に示すように、家人が外出して不在時に、訪問者があった場合はメールを指定アドレスへ送信することにより訪問者を確認でき、この運用コストも優れたものである。また、不審者がいる場合は指定先へ電話し、家人により即座に状況を確認でき、さらに家人が音声でドアホンから対応できるので、不在を悟られることなく、防犯上有効である。
【0067】
また、ドアホンと屋内端末との間の通信を無線にする事により、屋内で主に使用する屋内端末を移動することが出来、利便性が向上するだけでなく、不審者がいた場合に即座に確認が出来る。さらに、ドアホンの設置場所も宅内配線等による制限から開放される為、動き検出を効果的に動作させるような場所に設置可能であり、容易に不審者を検出でき、防犯効果がある。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係るインターホンシステムは、請求項1記載によれば、ドアホンを、所定領域を撮影するカメラ部と、前記カメラ部で得た画像信号を圧縮符号化して画像符号化データを生成すると共に、圧縮符号化の際の符号化情報を基に所定期間毎に動き情報の有無の検出を行う画像符号化動き検出手段と、呼び出しスイッチと、前記呼び出しスイッチの押下の有無と前記動き情報の有無とを基に検出情報を生成し出力する制御部と、前記画像符号化データと前記検出情報とを多重化して、無線変調信号に変換して無線送信する無線変調送信手段とから構成し、端末を、前記無線変調信号を受信して復調すると共に、前記画像符号化データと前記検出信号とに分離して出力する無線受信復調手段と、前記画像符号化データを復号化して映像信号に変換し出力する画像復号化部と、前記映像信号を表示するモニタ部と、前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が有りの場合には、呼び出し音を出力し、前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が無しで、前記動き情報が有りの場合には、警告音を出力する音声出力制御部とから構成したことにより、訪問者に加え不審者の検出を行うことが出来、不審者がいた場合、屋内のどこにいても直ちに確認できるインターホンシステムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインターホンシステムの実施例におけるドアホンを示すブロック構成図である。
【図2】本発明のインターホンシステムの実施例における第1の屋内端末を示すブロック構成図である。
【図3】動き検出のための符号化情報を説明するための図である。
【図4】本発明のインターホンシステムの実施例における第2の屋内端末を示すブロック構成図である。
【図5】本発明のインターホンシステムの実施例の配置を示す図である。
【図6】本発明のインターホンシステムの実施例における屋内端末の配置を示す図である。
【図7】従来例のインターホンシステムを示すブロック構成図である。
【符号の説明】
10…ドアホン子機、11…呼び出しスイッチ、12…音声入力部、13…カメラ部、14…音声出力部、20…ドアホン親機、21…呼び出し音出力部、22…音声出力部、23…モニタ部、24…音声入力部、25…スイッチ、100…ドアホン、101…音声入力部、102…カメラ部、103…呼び出しスイッチ、104…音声出力部、105…音声符号化部、106…画像符号化部、107…動き検出部、108…制御部、109…音声復号化部、110…マルチプレクサ、111…無線変調部、112…無線復調部、113…切換えスイッチ、114…アンテナ、200…屋内端末、200A…屋内端末、201…アンテナ、202…切換えスイッチ、203…無線変調部、204…無線復調部、205…音声符号化部、206…デマルチプレクサ、207…メモリ部、208…制御部、209…音声復号化部、210…画像復号化部、211…音声入力部、212…音声出力部、213…モニタ部、214…呼び出し音/警告音出力部、215…スイッチ、216…スイッチ、217…スイッチ、218…スイッチ、219…音声復号化部、220…電子メール作成/送信部、221…マルチプレクサ、222…モデム、223…ADSL/CATVモデム、224…公衆電話網、225…インターネット、228…制御部、231…家屋、232…玄関、233…角部、234…無線到達範囲、240…クレードル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターホンシステムに係り、特に、玄関先の不審者に対して適切な対処ができるようにしたインターホンシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なインターホンシステムとしては、図7に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
同図に示すように、インターホンシステムは、ドアホン子機10とドアホン親機20より構成される。
ドアホン子機10は、家屋の玄関傍の外壁等に設置されるものであり、ドアホン親機20は屋内の壁面に設置されるものである。
【0003】
ドアホン子機10は、呼び出しスイッチ11、音声入力部12、カメラ部13及び音声出力部14より構成されている。
ドアホン親機20は、呼び出し音発生部21、スイッチ25、音声出力部22、モニタ部23及び音声入力部24より構成されている。
ドアホン子機10とドアホン親機20とは有線により接続されている。
【0004】
このインターホンシステムの動作は次のとおりである。訪問者がドアホン子機10の呼び出しスイッチ11を押すと、ドアホン親機20の呼び出し音発生部21によりブザー音が発生すると共に、スイッチ25がオンとなる。これにより、カメラ部13により撮像された訪問者がモニタ部(モニタテレビ)23に映し出され、訪問者がドアホン子機10の音声入力部12に向って話す言葉が、ドアホン親機20の音声出力部22から発音され、家人(利用者)がドアホン親機20の音声入力部24に向って話せば、その言葉がドアホン子機10の音声出力部14から発音される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−51762号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、昨今、ピッキングによる不在家屋への侵入被害が増加しており、セキュリティに関する要望や関心が高まっている。ピッキングの場合は、玄関の鍵を破壊し中へ侵入する為、玄関に備え付けのインターホンシステムにより、不審者を確認することが出来れば防犯に役立つ。しかしながら、従来のインターホンシステムでは、訪問者の確認はできるものの、不審者を検出することが出来ないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、訪問者に加え不審者の検出を行うことが出来、不審者がいた場合、屋内のどこにいても直ちに確認できるインターホンシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、屋外に設置されるドアホン100と、屋内で利用される屋内端末(屋内端末)200とで構成されるインターホンシステムにおいて、
前記ドアホン100を、
所定領域を撮影するカメラ部102と、
前記カメラ部102で得た画像信号を圧縮符号化して画像符号化データを生成すると共に、圧縮符号化の際の符号化情報を基に所定期間毎に動き情報の有無の検出を行う画像符号化動き検出手段(画像符号化部106、動き検出部107)と、
呼び出しスイッチ103と、
前記呼び出しスイッチ103の押下の有無と前記動き情報の有無とを基に検出情報を生成し出力する制御部108と、
前記画像符号化データと前記検出情報とを多重化して、無線変調信号に変換して無線送信する無線変調送信手段(MUX110、無線変調部111、アンテナ114)とから構成し、
前記端末(屋内端末)200を、
前記無線変調信号を受信して復調すると共に、前記画像符号化データと前記検出信号とに分離して出力する無線受信復調手段(アンテナ201、無線復調部204、DEMUX206)と、
前記画像符号化データを復号化して映像信号に変換し出力する画像復号化部210と、
前記映像信号を表示するモニタ部213と、
前記検出情報が前記呼び出しスイッチ103の押下が有りの場合には、呼び出し音を出力し、前記検出情報が前記呼び出しスイッチ103の押下が無しで、前記動き情報が有りの場合には、警告音を出力する音声出力制御部(制御部208、呼び出し音/警告音出力部214)とから構成したことを特徴とするインターホンシステムである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
<実施例>
図1は、本発明のインターホンシステムの実施例におけるドアホンを示すブロック構成図であり、図2は、本実施例における第1の屋内端末を示すブロック構成図である。
本実施例のインターホンシステムは、図1に示す屋外(家屋の壁)に設置するドアホン100と、図2に示す屋内で使用する第1の屋内端末200とより構成される。
【0010】
まず、ドアホン100の構成とその動作について説明する。
図1に示すように、ドアホン100は、音声入力部101、カメラ部102、呼び出しスイッチ103、音声出力部104、音声符号化部105、画像符号化部106、動き検出部107、制御部108、音声復号化部109、マルチプレクサ(MUX)110、無線変調部111、無線復調部112、切換えスイッチ113及びアンテナより構成される。
【0011】
音声入力部101は常時外界の音を検出し、これを音声信号に変換して、音声符号化部105に出力する。
カメラ部102は常時撮像をおこなっており、撮像した画像を画像信号に変換して画像符号化部106に出力する。
【0012】
画像信号符号化部106は、その画像信号をデジタル圧縮符号化した符号化情報(画像符号化データである)に変換し、これを動き検出部107に出力する。動き検出部107は、符号化情報を解析して、画像内に動きがあるかどうか検出し、その結果を動き検出信号の有無として制御部108に出力している。
なお、動き検出部107の動作については、後に詳述する。
【0013】
一方、呼び出しスイッチ103は訪問者が訪問を知らせる為に利用するものであり、押されると、所定の出力を制御部108に出力する。
制御部108は、呼び出しスイッチ103が訪問者により押されたことを検出するか、及び/又は動き検出部107から動きがあることを検出すると、制御情報を音声符号化部105、画像符号化部106及び切換えスイッチ113に出力する。同時に、検出情報をマルチプレクサ110に出力する。ここで、検出情報は、呼び出しスイッチ103が押されたのか、動き検出されたかの両方の状態を示すものである。
【0014】
音声符号化部105は、制御部108からの制御信号を受けて、音声信号をデジタル圧縮符号化して、音声符号化データとしてマルチプレクサ110に出力する。画像符号化部106は、同様に、制御信号を受けて、画像信号をデジタル圧縮符号化して、画像符号化データとしてマルチプレクサ110に出力する。
マルチプレクサ(MUXともいう)110は、音声符号化部105、画像符号化部106及び制御部108からそれぞれ出力される、音声符号化データ、画像符号化データ及び検出情報を多重化し、多重化信号を無線変調部111へ出力する。
【0015】
無線変調部111は、入力する多重化信号に無線で送信する為の変調を行い、無線変調信号を出力する。
切換えスイッチ113の開接点NOは無線変調部111の出力端子に、共通端子Cはアンテナ114にそれぞれ接続されている。切換えスイッチ113は、制御部108からの制御信号を受けると、開接点NOと共通接点が導通する。これにより、無線変調部111から出力された無線変調信号はアンテナ114を介して放射・送信される。
【0016】
切換えスイッチ113においては、無線変調信号が送信されない状態(制御信号を受けない状態)では、共通端子Cと閉接点NCが接続状態となっている。
後述の屋内端末200より送信される無線変調信号は、アンテナ114により受信され、切換えスイッチ113を介して、無線復調部112に供給される。
【0017】
無線復調部112では、無線変調信号を復調し、音声符号化データを音声復号化部109に出力する。
音声復号化部109は、音声符号化データを復号化し、音声信号を音声出力部104に出力する。
音声出力部104は、音声信号を音声として訪問者に対し出力する。
【0018】
次に、第1の屋内端末200の構成とその動作を説明する。
図2に示すように、屋内端末200は、アンテナ201、切換えスイッチ202、無線復調部204、デマルチプレクサ(DEMUX)206、メモリ部207、音声復号化部209、音声出力部212、画像復号化部210、モニタ部213、制御部208、呼び出し音/警告音出力部214、音声入力部211、音声符号化部205、制御部228及び無線変調部203より構成される。
【0019】
屋内端末200において、アンテナ201はドアホン100より送信される無線変調信号を受信する。
アンテナ201は、切換えスイッチの202の共通端子Cに接続されている。受信された無線変調信号は、共通端子Cと接続する閉接点NCより無線復調部204に出力される。
【0020】
無線復調部204は、無線変調信号を多重化データ信号に復調し、デマルチプレクサ206へ出力する。
デマルチプレクサ206は、多重化データ信号を、音声符号化データ、画像符号化データ、検出情報に分離して、音声符号化データと画像符号化データをメモリ部207へ、検出情報を制御部208へそれぞれ出力する。この検出情報は、ドアホン100を構成する制御部108から出力されるものと、内容は同様のものである。
【0021】
メモリ部207は、音声符号化データ及び画像符号化データを記録する。また、メモリ部207は、制御部208からの制御信号を受けて、記録されている特定の情報を出力する。この特定の情報の内、メモリ部207は、音声符号化データを音声復号化部209へ、画像符号化データを画像復号化部210へそれぞれ出力する。
制御部208はデマルチプレクサ(DEMUX)206より出力される検出情報を基に制御情報をメモリ部207及び呼び出し音/警告音出力部214に出力する。
【0022】
呼び出し音/警告音出力部214は、検出情報がドアホン100の呼び出しスイッチ103から得られたことを示す制御情報を受けたときは、訪問者があるという呼び出し音(例えば、ブー、ブー)を出力する。また、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されておらず、しかし動き検出部107で動き検出されたことを示す制御情報を受けたときは、不審者がカメラに捕らえられていることを示す警告音(例えば、ジリジリジリジリ)を出力する。
【0023】
音声復号化部209は、メモリ部207より出力される音声符号化データを復号化して音声信号を得て、これを音声出力部212に出力する。
画像復号化部210は、メモリ部207より出力される画像符号化データを復号化して画像信号を得て、これをモニタ部213に出力する。
音声出力部212は音声信号を変換して音声を出力する。
モニタ部213は画像信号を変換して画像を出力・表示する。
【0024】
音声入力部211は、屋内の住人の音声を入力するものであり、音声符号化部205に接続されている。
音声符号化部205は、音声入力部211より入力される音声信号のデジタル圧縮符号化を行い、音声符号化データを制御部228へ出力する。
制御部228は、音声符号化データを無線変調部203に出力すると共に、音声符号化データを出力している期間の間、スイッチ信号を切換えスイッチ202に出力する。
【0025】
無線変調部203は、音声符号化データを無線で送信する為の変調を行い、音声変調信号として、切換えスイッチ202の閉接点NOに出力する。
切換えスイッチ202においては、制御部228からのスイッチ信号を受けると、開接点NOと共通接点Cとが接続する。これにより、無線変調部203から出力された音声変調信号は、共通接点Cに接続するアンテナ201より送信される。
【0026】
次に、ドアホン100と第1の屋内端末200の具体的な動作について説明する。
訪問者がドアホン100の呼び出しスイッチ103を押すか、又は呼び出しスイッチ103が押されてないが動き検出部107が所定の動きを検出したときは、制御部108はそれを受けて、音声符号化部105に、音声入力部101からの音声信号の符号化とその出力を要求し、画像符号化部106には、カメラ部102から入力され符号化されている画像信号の出力を要求する。
【0027】
出力された音声符号化データ及び画像符号化データはマルチプレクサ110に入力される。また、呼び出しスイッチ103が押された、及び/又は動きが検出されたという検出情報も制御部108からマルチプレクサ110に入力される。これらは、マルチプレクサ110で多重化され、無線変調部111で、無線変調信号に変調されて、制御部108からの制御信号により切換えられた切換えスイッチ113及びアンテナを介して、屋内端末200に向け無線送信される。
【0028】
屋内端末200側では、その無線をアンテナ201で受信する。受信された信号は、通常接続状態となっている切換えスイッチ202を介して無線復調部204に入力され、ここで復調されてデマルチプレクサ206に出力される。デマルチプレクサ206において、復調されたそれぞれの符号化データと検出情報とは分離されて、音声及び画像符号化データはメモリ部207に出力・記録され、検出情報は制御部208に出力される。
【0029】
ここで、検出情報により、訪問者か不審者かが判断される。
(訪問者の場合)
制御部208は、検出情報を基に、訪問者により呼び出しスイッチ103が押された場合には、訪問者がいるのであるから、呼び出し音/警告音出力部214を制御して、訪問者を知らせる呼び出し音を鳴らさせる。このとき、メモリ部207に記録されている音声及び画像符号化データはそれぞれ出力され、復号化されて、音声出力部212及びモニタ部213から、その訪問者の音声、画像情報として出力される。
【0030】
屋内にいる者は、呼び出し音によって訪問者があることを知り、同時に、訪問者の話及び映像を確認し、屋内端末200側に設けたスイッチ(図示しない)を押すことなどにより、屋内端末200側からドアホン100側へ音声を出力できる対話状態に入る。屋内にいる者(家人)の音声メッセージは、音声入力部211より入力され、音声符号化部205で音声符号化コードに変換され、無線変調部203で変調され、無線でドアホン100へ送信される。ドアホン100側では、それを受信し、受信された信号は、無線復調化部112で復調され、音声復号化部109で、音声信号に復号化され、音声出力部104より、音声として出力され、訪問者は屋内の人の音声メッセージを聞くことが出来る。
【0031】
(不審者がいる場合)
制御部208は、検出情報を基に、呼び出しスイッチ103が押されていないが動き検出部107が所定の動きを検出した場合には、不審者がいると判断し、呼び出し音/警告音出力部214を制御して、不審な動きがあることを知らせる上述のような警告音を鳴らさせる。同時に、このとき、メモリ部207に記録されている音声及び画像符号化データをはそれぞれ出力させ、これらは復号化されて、音声、画像情報として、それぞれ音声出力部212及びモニタ部213出力される。
【0032】
屋内にいる者(家人)は、警告音により、ドアホン100の設置された近辺の屋外に不審者がいることを知ることができ、その様子を音声及び映像で確認できる。
屋内にいるものは、必要に応じて、上述したように屋内端末200のスイッチ(図示しない)を押すことなどにより、屋内端末200側からドアホン100側へ音声を出力できる対話状態に入る。必要に応じて、上述のように訪問者の場合と同様にして、但し警告に代えた音声メッセージをドアホン100の音声出力部104より出す。
【0033】
ここで、屋内端末200のメモリ207は、ドアホン100から送信される画像符号化データ及び音声符号化データを蓄積するものである。このメモリ207は、ドアホン100から送られてくる全ての情報を記録しても良いし、検出情報を参照して、例えば動き検出部107により訪問者及び不審者が検出された時(動き検出部107が所定の動きを検出したとき)のみ記録するように、制御部208が制御情報をメモリ部207に出力するように構成しても良い。
メモリ部207がいっぱいになれば、古い記録から順次書き換える。
【0034】
また、制御部208の制御情報により、メモリ部207は、記録されている特定の画像符号化データ、音声符号化データを出力するのであるが、制御部208に接続する外部の入力端末(図示しない)より、家人がメモリ部207に記録された内容を参照できるように構成しておけば、例えば、家人が外出している間にメモリ部207に記録蓄積された訪問者(不審者も含む)の情報を、帰宅後に確認する時に有効である。
【0035】
なお、このメモリ部207については、高密度小型のHDDを使用しても良いし、高密度化されPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)のアダプタが用意されている、SDメモリや、スマートメディアを使用することができる。
【0036】
次に、上述のドアホン100の動き検出部107による動き検出方法について詳細に説明する。
図3は、動き検出のための符号化情報を説明するための図であり、図1のA部の詳細図である。。
同図に示すように、画像符号化部106における画像信号の圧縮符号化方法としてMPEGを採用することで、符号化処理中に発生する様々な符号化情報の内、動き検出に利用できる有効な情報を得ることが出来る。
【0037】
具体的に、画像符号化部106から動き検出部107へ出力される符号化情報としては、符号化データ量、Predictive−Picture(以下、単にPピクチャともいう)もしくはBidirctionally predictive−Picture(以下、単にBピクチャともいう)内に発生したイントラブロックの数、動きベクトルがあり、これらの3つを利用することで、動き検出を行う。
【0038】
上述したように、画像符号化部106は、常にカメラ部102から入力される画像信号に対しMPEGによる符号化処理を行っており、上記3つの符号化情報を常時動き検出部107に出力している。
ここで、ドアホン100の前(玄関前:カメラ部が撮像する範囲)に動く人(或いはもの)がいないときは、撮影される画像には殆ど動きがないため、符号化データ量は少なく一定しており、Pピクチャ、Bピクチャ内のブロックはイントラブロック以外のブロックで符号化されており、Motion Compensation(以下、単にMCともいう)の動きベクトル値も小さいか、値そのものが存在していない。
【0039】
一方、ドアホン100の前に人(或いはもの)が現れると、Pピクチャ、Bピクチャ内のブロックはMCでは補償できなくなり、Pピクチャ、Bピクチャ内に多くのイントラブロックが発生する。また、ドアホン100前でその人(或いはそのもの)が動けば、多くのブロックで動きベクトルの値は大きく変化する。その結果、符号化データ量そのものが増加することになる。
【0040】
動き検出部107は、これらの情報の変化を監視しており、それぞれについて予め動きのある場合について閾値を定めておき、その所定の閾値より大きい値が得られるときには、誰か人(或いはもの)が現れたこと、すなわち訪問者か不審者がいるを検知して、動きありの信号(動き検出信号)を制御部108に出力する。
制御部108では、動き検出信号を受けた後、所定時間内にドアホンの呼び出しスイッチが押されない場合には、屋内端末に対して、警告音を出すように信号を送るようにする。
【0041】
なお、動き検出を行うには、符号化情報のうち、符号化データ量、Pピクチャ及びBピクチャ内のイントラブロック数、及び動きベクトルの全てを用いても良いし、どれか1つ、もしくは2つを組み合わせて用いても良い。
また、画面全体について符号化情報に変化を検出して動き検出しても良いし、画面の特定範囲について、動き検出を行っても良い。特に、ドアのキーを含む範囲について、動き検出を行えば、不審者の検出を容易にできる。
以上、ドアホン100と第1の屋内端末200とについて説明した。
【0042】
次に、本実施例において、第1の屋内端末200に代えて、第2の屋内端末200Aとする場合につき、その第2の屋内端末の構成と動作を説明する。
図4は、第2の屋内端末を示すブロック構成図である。
なお、同図を含め以下において、説明の簡略のため、参照符号については、上述した構成要素と同一の構成要素については、その基本動作も同一であるので、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0043】
同図に示す第2の屋内端末200Aは、第1の屋内端末200の構成に、さらに、スイッチ215、216、217、音声復号化部219、電子メール作成/送信部220、マルチプレクサ(MUX)221、モデム222及びADSL/CATVモデム223を追加して構成されている。
以下、これらについて説明する。
【0044】
モデム222は公衆電話網224に、ADSL/CATVモデム223はインターネット225にそれぞれ接続されている。
スイッチ215には、モデム222と音声入力部211とから出力される各音声信号が入力されるが、制御部208からの制御信号によって選択されて、いずれか一方の音声信号が音声符号化部205へ出力される。
【0045】
また、スイッチ216には、メモリ部207より音声符号化データが入力されるが、制御部208からの制御信号により出力先を選択されて、音声復号化部219、電子メール作成/送信部220、又は音声復号化部209のいずれかに又は複数に出力される。
また、スイッチ217には、メモリ部207より画像符号化データが入力されるが、制御部208からの制御信号により出力先を選択されて、マルチプレクサ(MUX)221、電子メール作成/送信部220、又は画像復号化部210のいずれかに又は複数に出力される。
【0046】
音声復号化部219は入力される音声符号化データを復号して音声信号とし、これをマルチプレクサ221に出力する。
マルチプレクサ221は、入力される画像符号化データと音声信号を多重化し出力する。出力された多重化データは、モデム222と公衆網226を介して、特定の電話機又は携帯電話機より、家人(利用者)に送られる。
また、モデム222は、公衆網224を介して入力された、特定の電話機又は携帯電話からの音声をスイッチ215へ出力する。
【0047】
電子メール作成/送信部220は、入力される音声復号化部219から入力される音声符号化データ及び画像符号化データの内容を含む電子メールを作成し、送信する。送信されたメールはADSL/CATVモデム223を介して接続されたインターネット225により指定したアドレスへ送られる。
【0048】
制御部208は、検出情報及び家人が在宅か否かの情報に基き、制御情報を出力する。
すなわち、メモリ部207には検出情報ありの時には、記録された特定の情報を出力することを要求する制御情報を出力する。
また、スイッチ215には、家人が在宅の場合は音声入力部211からの、不在の場合はモデム222からの音声信号をそれぞれ選択して出力することを要求する制御情報を出力する。
【0049】
また、スイッチ216には、入力される音声符号化データを、(1)家人が不在宅において、ドアホン100の呼び出しスイッチ103が押されないが、動き検出部107で動きが検出された場合には、音声符号化部219へ出力し、(2)家人不在宅において、呼び出しスイッチ103が押された場合には、電子メール作成/送信部220へ出力し、(3)家人が在宅において、検出情報がある場合には、音声復号化部209へ出力することを要求する制御情報を出力する。
【0050】
また、スイッチ217には、入力される画像符号化データを、上述の(1)の場合には、マルチプレクサ221へ出力し、同(2)の場合には、電子メール作成/送信部220へ出力し、同(3)の場合には、画像復号化部210へ出力することを要求する制御情報を出力する。
さらに、制御部208は、呼び出し音/警告音出力部214に対し、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されたことを示す場合には、上述の呼び出し音を出力し、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されず、しかし動き検出したことを示す場合には、上述の警告音を出力することを要求する制御情報を出力する。
【0051】
次に、第2の屋内端末200Aを用いるインターホンシステムの具体的な動作について説明する。
第2の屋内端末200Aは、第1の屋内端末200の機能に加え、家人が外出している時でも、対応できるように拡張したものである。
家人(住人)が屋内に居るか外出しているかは、予めスイッチ(図示しない)などを用いて屋内端末200Aに情報を与えておくものとする。
【0052】
家人が屋内にいる時は、制御部208は、メモリ部に制御情報を送り、音声符号化データ及び画像符号化データを出力させる。制御部208はスイッチ216、217にも制御情報を送り、音声符号化データは音声符号化部209へ、また、画像符号化データは画像符号化部210へ出力させる。家人は、端末の音声出力部212及びモニタ部213により、ドアホン100の音声入力部101で入力された音声とカメラ部102で撮影した映像を確認できる。
【0053】
この時、制御部208は、検出情報を基に、制御情報を呼び出し音/警告音発生部214に送り、ドアホン100において呼び出しスイッチ103が押されたものであれば、呼び出し音を鳴らさせ、呼び出しスイッチ103が押されていないが、動き検出部107により動き検出されたものであれば、警告音を鳴らさせる。家人は、これにより、上述した屋内端末200におけると同様の対応を行う。
【0054】
家人が不在のときは、制御部208は、入力される検出情報を基に、制御情報をメモリ部207に送リ、音声符号化データ及び画像符号化データを出力させる。
制御部208は、検出情報が呼び出しスイッチ103が押されたものであれば、スイッチ216、217にも制御情報を送り、音声符号化データを電子メール作成/送信部220へ、また、画像符号化データを電子メール作成/送信部220へ出力させる。
【0055】
電子メール作成/送信部220では、予め指定しておいたメールアドレスに対し、電子メールを作成し、音声符号化データと画像符号化データを送信する。送信されたメールは、ADSL/CATVモデム222を介してインターネット225へ接続されている、指定されたメールアドレスを持つパソコンもしくは携帯電話機に送信される。外出先の家人は、それにより訪問者をを確認することが出来る。以上が、家人不在で訪問者がある場合の対応である。
【0056】
また、制御部208は、検出情報が、呼び出しスイッチ103が押されていないが、動き検出部107により動き検出されたものであれば、不審者がいるとして、スイッチ216、217に制御情報を送り、音声符号化データを音声復号化部209へ、画像符号化データをマルチプレクサ(MUX)221へ出力させる。
そして、音声復号化部219において、音声符号化データが復号されて得られた音声信号と、画像符号化データとはマルチプレクサ22で多重化され、モデム222を介して、公衆電話網224に伝送され、予め指定しておいた電話機又は、携帯電話機に接続される。外出中の家人は、その電話又は電話機により、即座に、その画像及び音声を確認でき、不審者の様子を知ることができる。
【0057】
この時、スイッチ215は、制御部208の制御により、モデム222を介して入力される音声を、音声符号化部205へ出力できるように切換えられており、家人は、携帯電話機から警告の音声を、公衆網224を通じて、ドアホン100の音声出力部104から発することが出来る。以上が、家人不在で、不審者がある場合の対応である。
【0058】
このように、不審者がいる場合は、指定先へ電話をかけることにより、即座にその様子を確認でき、さらに音声をドアホン100から発すことにより、家人の不在を悟られることなく、不審者の相手に対して警告でき、防犯に効果があり、ピッキング等の防止/抑制をすることができる。
【0059】
通常の訪問者の場合は、ドアホンで検出した情報を電子メールで送ることにより、職場や外出先で訪問者の確認を行うことが出来る。不審者に比べ急を要しない為、即時性に欠けるメールを用いても十分有用である。この場合、昨今には、家庭内にADSLやCATVによるインターネットへの常時接続の環境が浸透してきている為、電話のような通話毎の通信料が発生せず、運用コストについても優れる。
【0060】
なお、通常の訪問者の場合でも、指定先へ電話をかけることで即座に応対できるように構成しても良いし、または、通常の訪問者の場合、メールでの送信も行わずに、メモリ部207に蓄積しておき、帰宅後、訪問者を確認できるように構成しても良い。
【0061】
次に、図5により、インターホンシステムの配置について説明する。
同図に示すように、ドアホン100と屋内端末200、200Aとの通信は無線を利用する。例えば無線方式に、IEEE802.11bを採用すると、無線使用のライセンスを必要とせず、屋内と屋外どちらでも使用でき、2.4GHzの比較的低い周波数である為、送信距離が長く、低コストで構築することが出来る。また、屋内端末200、200Aは家屋231内で自由に移動することが可能となるだけでなく、電波が届く範囲(無線到達範囲234)であれば、庭などの屋外でも利用できる。
【0062】
ドアホン100と屋内端末200、200Aは無線による通信を行う為、屋外にドアホン100の設置を行う際、宅内配線等の制約を受けず、比較的自由な場所に取り付けを行うことが可能である。そこで、車や人通りの少ない方向へドアホン100の向きを設置することが容易であり、人影などの検出を高い精度で行うことが出来る。また、ドアホン100は、玄関232のドア面に対して垂直な壁233位置に取り付けることで、玄関ドアの様子を撮影できる。
【0063】
次に、図6により、屋内端末の配置について説明する。
同図に示すように、屋内端末200、200Aはドアホン100間との通信を無線で行う為、屋内端末200、200Aの電源をバッテリーで供給することで、家人が屋内にいる時は、屋内端末200、200Aを可般することが可能であり、例えば、2階に居ても携帯していれば、その場で応対することが出来る。
【0064】
そして、外出する時は、クレードル240に外出対応の第2の屋内端末200Aをセットする。クレードル240にはインターネット225へ接続する為の機能と、公衆電話網へ接続するための機能が入っており、外出時にはクレードル240のそれらの機能を介して対応できる。なお、図6には、モデム内蔵のクレードル240を示してある。ここでは、ADSL/CATVモデム223は外付けである。
【0065】
以上説明したように、本実施例のインターホンシステムでは、ドアホンに動き検出部を設け、屋内端末にメモリ部を設けることにより、玄関前に現れた人物がドアホンの呼び出しスイッチを押さない場合、その人物を不審者として検出し、家人は屋内端末から不審者に対し警告を発することが出来、また、その不審者の行動を記録できる。メモリ部には音声、画像の記録がなされているので、家人が外出していたとしても帰宅時にそれらを確認することがきる。これは、不審者のみでなく訪問者を帰宅後に確認する時にも有効である。
【0066】
また、第2の屋内端末に示すように、家人が外出して不在時に、訪問者があった場合はメールを指定アドレスへ送信することにより訪問者を確認でき、この運用コストも優れたものである。また、不審者がいる場合は指定先へ電話し、家人により即座に状況を確認でき、さらに家人が音声でドアホンから対応できるので、不在を悟られることなく、防犯上有効である。
【0067】
また、ドアホンと屋内端末との間の通信を無線にする事により、屋内で主に使用する屋内端末を移動することが出来、利便性が向上するだけでなく、不審者がいた場合に即座に確認が出来る。さらに、ドアホンの設置場所も宅内配線等による制限から開放される為、動き検出を効果的に動作させるような場所に設置可能であり、容易に不審者を検出でき、防犯効果がある。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係るインターホンシステムは、請求項1記載によれば、ドアホンを、所定領域を撮影するカメラ部と、前記カメラ部で得た画像信号を圧縮符号化して画像符号化データを生成すると共に、圧縮符号化の際の符号化情報を基に所定期間毎に動き情報の有無の検出を行う画像符号化動き検出手段と、呼び出しスイッチと、前記呼び出しスイッチの押下の有無と前記動き情報の有無とを基に検出情報を生成し出力する制御部と、前記画像符号化データと前記検出情報とを多重化して、無線変調信号に変換して無線送信する無線変調送信手段とから構成し、端末を、前記無線変調信号を受信して復調すると共に、前記画像符号化データと前記検出信号とに分離して出力する無線受信復調手段と、前記画像符号化データを復号化して映像信号に変換し出力する画像復号化部と、前記映像信号を表示するモニタ部と、前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が有りの場合には、呼び出し音を出力し、前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が無しで、前記動き情報が有りの場合には、警告音を出力する音声出力制御部とから構成したことにより、訪問者に加え不審者の検出を行うことが出来、不審者がいた場合、屋内のどこにいても直ちに確認できるインターホンシステムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインターホンシステムの実施例におけるドアホンを示すブロック構成図である。
【図2】本発明のインターホンシステムの実施例における第1の屋内端末を示すブロック構成図である。
【図3】動き検出のための符号化情報を説明するための図である。
【図4】本発明のインターホンシステムの実施例における第2の屋内端末を示すブロック構成図である。
【図5】本発明のインターホンシステムの実施例の配置を示す図である。
【図6】本発明のインターホンシステムの実施例における屋内端末の配置を示す図である。
【図7】従来例のインターホンシステムを示すブロック構成図である。
【符号の説明】
10…ドアホン子機、11…呼び出しスイッチ、12…音声入力部、13…カメラ部、14…音声出力部、20…ドアホン親機、21…呼び出し音出力部、22…音声出力部、23…モニタ部、24…音声入力部、25…スイッチ、100…ドアホン、101…音声入力部、102…カメラ部、103…呼び出しスイッチ、104…音声出力部、105…音声符号化部、106…画像符号化部、107…動き検出部、108…制御部、109…音声復号化部、110…マルチプレクサ、111…無線変調部、112…無線復調部、113…切換えスイッチ、114…アンテナ、200…屋内端末、200A…屋内端末、201…アンテナ、202…切換えスイッチ、203…無線変調部、204…無線復調部、205…音声符号化部、206…デマルチプレクサ、207…メモリ部、208…制御部、209…音声復号化部、210…画像復号化部、211…音声入力部、212…音声出力部、213…モニタ部、214…呼び出し音/警告音出力部、215…スイッチ、216…スイッチ、217…スイッチ、218…スイッチ、219…音声復号化部、220…電子メール作成/送信部、221…マルチプレクサ、222…モデム、223…ADSL/CATVモデム、224…公衆電話網、225…インターネット、228…制御部、231…家屋、232…玄関、233…角部、234…無線到達範囲、240…クレードル。
Claims (1)
- 屋外に設置されるドアホンと、屋内で利用される端末とで構成されるインターホンシステムにおいて、
前記ドアホンを、
所定領域を撮影するカメラ部と、
前記カメラ部で得た画像信号を圧縮符号化して画像符号化データを生成すると共に、圧縮符号化の際の符号化情報を基に所定期間毎に動き情報の有無の検出を行う画像符号化動き検出手段と、
呼び出しスイッチと、
前記呼び出しスイッチの押下の有無と前記動き情報の有無とを基に検出情報を生成し出力する制御部と、
前記画像符号化データと前記検出情報とを多重化して、無線変調信号に変換して無線送信する無線変調送信手段とから構成し、
前記端末を、
前記無線変調信号を受信して復調すると共に、前記画像符号化データと前記検出信号とに分離して出力する無線受信復調手段と、
前記画像符号化データを復号化して映像信号に変換し出力する画像復号化部と、
前記映像信号を表示するモニタ部と、
前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が有りの場合には、呼び出し音を出力し、前記検出情報が前記呼び出しスイッチの押下が無しで、前記動き情報が有りの場合には、警告音を出力する音声出力制御部とから構成したことを特徴とするインターホンシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003173305A JP2005012422A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | インターホンシステム |
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JP2003173305A JP2005012422A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | インターホンシステム |
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Cited By (3)
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JP2008083933A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Sogo Keibi Hosho Co Ltd | 不審者判定装置、不審者判定方法および不審者判定プログラム |
JP2010166489A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-29 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 画像圧縮伸張装置 |
WO2014007487A1 (ko) * | 2012-07-03 | 2014-01-09 | 주식회사 에스씨씨에스 | 건물 보호를 위한 통신 신호 중계 시스템 |
-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003173305A patent/JP2005012422A/ja active Pending
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KR101403978B1 (ko) * | 2012-07-03 | 2014-06-17 | 주식회사 에스씨씨에스 | 건물 보호를 위한 통신 신호 중계 장치 |
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