JP2005008707A - 透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液、その製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法 - Google Patents

透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液、その製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなり、さらに製造過程で用いたアンモニウムイオンの含有量に影響されることなく透明性及び安定性に優れた、光触媒被膜形成水液、その製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法の提供。
【解決手段】4価チタンの塩溶液とアンモニア水溶液とを反応させて、チタンの水酸化物を形成し、この水酸化物を酸化剤でペルオキソ化し、これにより超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型に転移させる等のアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液形成過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することにより光触媒被膜形成水液を製造する。これを基材表面に塗膜し被膜を形成することにより光触媒被膜を表面に有する構造体を製造する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液、該水液の製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法に関する。より詳しくは、アナターゼ型チタン酸化物微細粒子を含有し、さらに製造過程で用いたアンモニウムイオンの含有量に影響されることなく透明性及び安定性に優れている光触媒被膜形成水液、該水液の製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
チタン含有物質を、板ガラス、板状セラミックあるいはタイルなどの各種建材等の各種材料表面に塗布して酸化チタン(チタニア)からなる光触媒被膜を形成し、その光触媒性能により発現する防汚、抗菌、ガス分解、有害有機物分解等の各種機能を発現させることが従前から行なわれている。その酸化チタン被膜の形成方法については、酸化チタンの微粒子を含有した分散液あるいはチタン化合物溶液を基体表面に塗布し、塗布した後に乾燥あるいは更に必要に応じ低温焼成する等の方法が知られている。
【0003】
特に光触媒性能を発現させるために使用するチタン酸化物としては、アナターゼ型あるいはルチル型酸化チタン等の二酸化チタンのみでなく、ペルオキソ基を有する酸化チタン、すなわち過酸化チタンも利用できることが知られている。その過酸化チタンについてはアナターゼ型のもののみが触媒性能を有するのであり、そのことも知られている(特開平10−67516号公報)。
【0004】
そのアナターゼ型過酸化チタンは、前記したとおり光触媒性能を有することから各種構造体の基体表面に被膜を形成し光触媒膜として利用することも前記公報に記載されている。なお、アモルファス型のものについては、光触媒性能はないが結合性能が優れており、光触媒被膜を形成する際の光触媒粒子のバインダーとして利用することが提案されている(特開平9−262481号公報)。
【0005】
そして、そのアナターゼ型チタン酸化物微細粒子の分散液からなる光触媒被膜形成水液は、典型的には、4価チタンの塩溶液とアンモニア等の塩基性溶液とを反応させて、チタンの水酸化物を形成し、この水酸化物を水洗した後酸化剤でペルオキソ化し、これにより超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型に転移させることにより製造されるものである(特開平10−67516号公報、特開平9−71418号公報)。
【0006】
この光触媒被膜形成水液製造過程で使用される塩基性溶液に由来するアンモニウムイオン等の陽イオンの存在が製造された水溶液の安定性及び透明性を損ねるため、それを分離除去することが必要であり、そのために塩基性溶液を混合して水酸化物を生成した後に、前記したとおり洗浄を行うことが必要とされていた。その分離除去を効率的に行う方法として、その後陽イオン交換樹脂を用いる方法も提案されている(特許第3122658号公報)。
【0007】
これらのアナターゼ型チタン酸化物微細粒子を含有する光触媒被膜形成水液に関する技術は、いずれも一ノ瀬弘道氏によるものであり、同氏はその後該形成水液を安定性及び透明性に優れたものとするには、可及的にアンモニウムイオン量を低減させるだけでなく、同イオンは所定量以上存在することが必要であるともしている。それによれば、同イオンが500ppm程度存在する場合にのみ、安定性に優れた懸濁した淡黄色の被膜形成水液ができるとしているが、従来のアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液の製造方法では、安定性及び透明性が充分なものはなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、このような洗浄もしくはイオン交換等によるアンモニウムイオンの除去分離、又は同イオンを所定量にするための調節等の複雑かつ手間のかかる操作を不要とし、かつ安定性及び透明性がより優れたするアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなる光触媒被膜形成水液を開発すべく鋭意研究し、その結果開発に成功したのが本発明である。
【0009】
したがって、本発明は、アンモニウムイオンの除去処理及び同イオンの濃度を所定濃度するための調節処理を必要とすることなく透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液及びその製造方法を提供することを発明の解決すべき課題とするものである。また、本発明はそれを用いて基体に被膜を形成することをも発明の解決すべき課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液、その製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法を提供するものであり、そのうちの透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液は、単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなることを特徴とするものである。なお、その透明性及び安定性は、製造過程で用いたアンモニウムイオンの含有量に影響されることなく発現するものであり、優れた特性である。
【0011】
また、その形成水液の製造方法には、3通りの方法があり、そのうちの第1の製造方法は、4価チタンの塩溶液とアンモニア水溶液とを反応させて、チタンの水酸化物を形成し、この水酸化物を酸化剤でペルオキソ化し、これにより超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とするものである。
【0012】
第2の製造方法は、4価チタンの塩溶液を酸化剤でペルオキソ化し、これとアンモニア水溶液とを反応させて水酸化物を形成して超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とするものである。
【0013】
第3の製造方法は、4金属チタン粉末又はチタン酸化物粉末と、過酸化水素と、アンモニア水溶液とを反応させて、チタンの水酸化物形成と、ペルオキソ化とを同時に行って超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とするものである。
【0014】
さらに、光触媒被膜を表面に有する構造体の製造方法は、単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなる透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を基材表面に塗膜し被膜を形成することを特徴とするものである。
【0015】
そして、本発明では、光触媒被膜形成水液中に、単糖類又は二糖類が存在しており、この存在により製造過程で中和のために使用したアンモニアに由来するアンモニウムイオンの残留を配慮することなく透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を製造できる。すなわち、この残留したアンモニウムイオンに関し、不純物除去処理及び所定量残留させるための同イオンの濃度調節処理を行うことなく、透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を製造できる。
【0016】
その結果、本発明では、アンモニウムイオンを分離除去するための洗浄あるいは陽イオン交換樹脂によるイオン交換を行う必要がない。また、光触媒被膜形成水液中の残留アンモニウムイオンを500ppm程度にするためのアンモニウムイオン量の調節を行う必要もない。以上のとおりであり、本発明では、残留するアンモニウムイオンに関し、そのための分離除去又は濃度調整等の複雑な操作を行うことなく、透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を製造できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、前述したとおり透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液、その製造方法及びそれを用いた構造体の製造方法を提供するものである。それらに関し以下において詳述するが、本発明は特許請求の範囲の記載によって特定されるものであり、勿論それらによって何ら限定されるものではない。
【0018】
本発明の透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液は、前記したとおり単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなるものであり、その単糖類又は二糖類の存在により不純物であるアンモニウムイオンの含有量に関わりなく、透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を形成することができ、その結果長期間保存した場合にも沈澱生成あるいは変色等の劣化もなく安定して保存できるのである。
【0019】
本発明のチタン酸化物含有被膜形成液製造には、前記したとおり3つの製造方法があるが、工程の簡素化の点で、第1の製造方法が好ましい。その第1及び第2の製造方法で使用する4価チタンの塩溶液としては、アンモニア水と反応させた際にオルトチタン酸(HTiO)とも呼称される水酸化チタンのゲルを形成できるものであれば各種のチタン塩の溶液が使用できる。
【0020】
そのチタン塩には、例えば4塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チタンあるいはリン酸チタン等のチタンの水溶性無機酸塩がある。それ以外にも蓚酸チタン等の水溶性有機酸塩も例示できる。なお、これらの各種チタン化合物の中では、製造された被膜形成液中にチタン化合物中のチタン以外の成分が残留しない点で4塩化チタンが好ましい。
【0021】
4価チタンの塩溶液及びアンモニア水溶液の濃度については、反応時に水酸化チタンのゲルが形成できる範囲であれば特に制限されるものではないものの比較的希薄な溶液がよい。具体的には、4価チタン塩溶液は5〜0.01wt%がよく、好ましくは0.9〜0.3wt%がよい。また、アンモニア水溶液は10〜0.5wt%がよく、好ましくは4.0〜 2.0wt%がよい。なお、アンモニア水溶液の濃度に関しては第3の製造方法では前記に比べて2〜4倍の濃度液を使用する。
【0022】
また、第3の製造方法では、チタン原料として金属チタン粉末又はチタン酸化物粉末を使用するものであり、それらとしては、過酸化水素及びアンモニア水の存在下でペルオキソチタン錯体あるいはペルオキソチタン水和物が形成できるものであれば、特に制限されることなく使用可能であるが、金属チタン粉末としては、純度99〜99.9%、粒径45〜250μmがよく、チタン酸化物粉末としては、酸化チタン粉末のみでなく、含水酸化チタン粉末でもよい。
【0023】
それら第1ないし第3の製造方法で使用する単糖類又は二糖類は、特に制限されることはなく、それには、グルコース、フラクトース、ソルビトールあるいはケトヘキソース、二糖類には、蔗糖、マルトースあるいはラクトース等が例示できるが、光触媒性能の点でソルビトールが好ましい。本発明の光触媒被膜形成水液は、単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液であり、該分散液中には、ペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子と単糖類又は二糖類とが共存するから、最終的にこの両者が該形成水液に含有されていればよい。
【0024】
前記のとおりであるから、第1ないし第3のいずれの製造方法においても、単糖類又は二糖類は、アナターゼ型過酸化チタン含有分散液を製造する過程のいずれかにおいて、該形成水液中でアナターゼ型過酸化チタンと混在するように混合されればよく、その混合時期は特に制限されるものではない。その被膜形成水液中の過酸化チタン濃度(ドープされた過酸化チタンの場合には共存する化合物を含む合計量)は、0.05〜15wt%がよく、好ましくは0.1〜5wt%がよい。また、被膜形成水液中においてアナターゼ型過酸化チタンと共存する単糖類又は二糖類については、その濃度は0.01〜20wt%がよく、好ましくは0.05〜10wt%がよい。
【0025】
本発明の光触媒被膜形成水液を製造する方法は、第1の製造方法が好ましいことは前記したとおりであるが、その第1の製造方法においても同様の手順となる、ペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子を含有する分散液の製造方法に関しまず述べる。
その含有分散液の製造においては、4価のチタン塩とアンモニア水とを混合しチタンの水酸化物をまず生成させる。その際の反応液の濃度及び温度については、特に限定されるわけではないが、それぞれ希薄溶液及び常温で実施するのが好ましい。この反応は中和反応であり、酸性から中性、すなわちpH7に調整することが望ましい。
【0026】
その反応後は形成された水酸化チタンゲルを重力沈降あるいは遠心分離等により固液分離する。この分離に続いて得られた水酸化物を、その中に共存する陰イオンを分離除去ために純水で洗浄するのが望ましい。なお、この洗浄は陰イオンを分離除去するためのものであるから、陽イオンであるアンモニウムイオンを除去分離するための陽イオン交換樹脂による処理等の特殊な分離操作あるいは特殊な洗浄は必要ない。
【0027】
その後、過酸化水素で水酸化チタンをペルオキソ化することにより、アモルファス型のペルオキソ基を持つチタン酸化物微細粒子を含有する水液、すなわち、アモルファス型の過酸化チタン含有分散液を製造することになるが、その前に冷却するのが好ましい。その際の冷却は水酸化チタンが1〜5℃になるように行うのがよい。
【0028】
このペルオキソ化に使用する過酸化水素の濃度については、特に制限されることはないが、30〜40%のものがよい。前記のように水酸化チタンと過酸化水素とを混合することによりペルオキソ化反応が次第に進行し、アモルファス型過酸化チタンが形成される。その際には、粒径が小さく、透明性の優れた分散液を得るのがよく、そのためには前記反応は短時間で低温で行うのがよい。このようにすることにより、黄色、透明のアモルファス型過酸化チタン含有水液が得られる。
【0029】
次いで、このアモルファス型の過酸化チタン含有分散液を加熱することによりアナターゼ型に転換することになるが、その際の加熱温度は80〜200℃でよく、好ましくは90〜120℃がよい。また、その加熱は、電気あるいは燃焼熱によるだけでも可能ではあるが、これらに電磁波による加熱を併用し、目的に合わせて可能な限り加熱時間を短縮するのがよい。
【0030】
本発明の第1の製造方法で製造される光触媒被膜形成水液は、前記したアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液を製造する過程のいずれかで、単糖類又は二糖類を混合することにより製造できるものであり、その混合時期については、図1にも図示されており、具体的には、前記過程におけるチタン化合物水溶液、水酸化チタン、アモルファス型の過酸化チタン含有分散液、アナターゼ型の過酸化チタン含有分散液に単糖類又は二糖類を混合することにより作製できるが、濃度調整の点でアモルファス型酸化チタン含有分散液が好ましい。
【0031】
その被膜形成水液の製造における両者の混合は、典型的には過酸化チタン含有分散液と、糖類水溶液とを混合することにより行うものである。また、これ以外の手法でも両者を含有せしめることができるものであれば、何ら除外されるものではなく、それには、例えば過酸化チタン含有分散液に粉末の糖類を添加し、溶解することによっても製造できる。
【0032】
さらに、この被膜形成水液については、導電性向上物質をドーピングしたものも使用でき、かかる向上物質としては、アルミニウム、錫、クロム、ニッケル、アンチモン、鉄、銀、セシウム、インジウム、セリウム、セレン、銅、マンガン、白金、タングステン、ジルコニウム、亜鉛等の金属塩があり、一部の金属あるいは非金属については水酸化物あるいは酸化物等もある。
【0033】
それらについてより具体的に物質名で示すと、塩化アルミニウム、塩化第1及び第2錫、塩化クロム、塩化ニッケル、塩化第1及び第2アンチモン、塩化第1及び第2鉄、硝酸銀、塩化セシウム、三塩化インジウム、塩化第1セリウム、四塩化セレン、塩化第2銅、塩化マンガン、塩化第2白金、四塩化タングステン、オキシ二塩化タングステン、タングステン酸カリウム、塩化第2金、オキシ塩化ジルコニウム、塩化亜鉛等の各種の金属塩が例示できる。また、金属塩以外では、水酸化インジウム、ケイタングステン酸等の化合物も例示できる。
【0034】
本発明の被膜形成水液は、基材表面に直接被膜を形成するために使用できることは勿論、それを形成するための塗装材等の各種素材組成物に含有せしめて利用することも可能である。直接被膜を形成する対象物としては、光触媒能を必要としているものあるいは酸化チタンのアナターゼ型を必要としているものであれば、特に制限されることなく使用可能であり、それには、板ガラス、金属板、強化ガラス、タイル等の無機基材、あるいはポリカーボネート、アクリル板等の有機高分子シートがある。また、各種素材素材組成物としては、ペイント等の塗装材、有機高分子含有左官材等がある。
【0035】
それらを含めてより具体的には、各種金属板(ステンレス板、アルミ板等)、建材用ガラス、自動車用ガラス、各種鏡(浴室、洗面室、道路、反射鏡)、機器防護用ガラス(信号、センサー)、ガラス食器、冷蔵・冷凍ショーケースガラス、展示用ガラス、医療・歯科用ミラー、内視鏡等医療用カメラ、熱交換用金属フィン、各種ペイント、又は有機材料含有左官材等が例示でき、特に化粧性や透明性を有する基材に形成するのが有効である。ただし、有機物基材に造膜する場合には、光触媒ブロック層としてのプライマーが必要である。
【0036】
本発明の被膜形成水液中のペルオキソ基を持つチタン酸化物微細粒子はアナターゼ型であることから、塗膜後は自然乾燥するだけでよく加熱乾燥する必要はなく、簡便に基材表面に光触媒被膜を作製できる。なお、加熱乾燥してもよいが、前記のとおりであるから高温では加熱する必要がなく、エネルギーロスになるだけである。被膜の厚さは、乾燥固着後の厚さで、0.01〜2.0μmがよく、望ましくは0.1〜1.0μmがよい。その被膜を形成するための造膜手段は、前記厚さの被膜が形成できるものであれば、特に制限されることはなく、例えばスプレー工法、スピン工法、ロール工法あるいはシルク印刷工法等が例示できる。
【0037】
【実施例】
以下において、本発明の触媒被膜形成水液を製造する実施例及びそれと比較対照する水液を製造する比較例を記載する。また、これら実施例及び比較例により製造した被膜形成水液の透明性及び安定性に関する試験も行ったので、その結果も合わせて記載する。なお、本発明はこれらの実施例及び試験結果によって何等限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって特定されるものであることはいうまでもない。
【0038】
[実施例1]
純水1000mlに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gを添加し純水を加え2000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化チタンを沈殿させた。
【0039】
この沈殿物をデカンテーションにて4倍量の純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.738mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.73wt%濃度の水酸化物の含有液が860g作製された。この含有液中のアンモニウムイオン濃度はインドフェノール法で測定したところ120ppmであった。
【0040】
次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業(株)製)を25g添加し16時間攪拌すると淡黄褐色で透明な0.86wt%固形分濃度のアモルファス型過酸化チタンの分散液900gが得られた。この分散液100gを計量し、これに単糖類であるD−ソルビトール(製品名ネオソルブ)0.05%を添加し、攪拌しながら100℃で5時間加熱した。その結果アナターゼ型過酸化チタン分散液が1.52wt%の濃度で55g得られた。
【0041】
[実施例2]
純水1000mlに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gを添加し純水を加え2000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化チタンを沈殿させた。
【0042】
この沈殿物をデカンテーションにて4倍量の純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.738mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.73wt%濃度の水酸化物の含有液が860g作製された。この含有液中のアンモニウムイオン濃度はインドフェノール法で測定したところ120ppmであった。
【0043】
次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業(株)製)を25g添加し16時間攪拌すると淡黄褐色で透明な0.86wt%固形分濃度のアモルファス型過酸化チタンの分散液900gが得られた。この分散液に単糖類であるD−ソルビトール(製品名ネオソルブ)を0.5%添加し、攪拌した後200gづつを3つ採取し、それぞれの分散液に25%アンモニア水を10倍希釈したアンモニア水を添加し、各分散液のアンモニウムイオン濃度が300ppm、500ppm及び1000ppmになるように調整する。
【0044】
その後各分散液を100℃で5時間加熱した。その結果、アンモニウムイオン濃度300ppmの分散液の場合には、アナターゼ型過酸化チタンが濃度2.28%で73g、同濃度500ppmの分散液の場合には微粘性のアナターゼ型過酸化チタンが濃度1.79%で93g、同濃度1000ppmの分散液の場合には微粘性のアナターゼ型過酸化チタンが濃度1.65%で101g得られた。
【0045】
[実施例3]
前記実施例1のアナターゼ型過酸化チタン分散液の製造過程で作成される淡黄褐色で透明な固形分濃度0.86wt%のアモルファス型過酸化チタンの分散液100gを計量し、これにブドウ糖0.05%を添加し、攪拌しながら100℃で5時間加熱した。その結果アナターゼ型過酸化チタン分散液が1.66wt%の濃度で59g得られた。
【0046】
[実施例4]
前記実施例1のアナターゼ型過酸化チタン分散液の製造過程で作成される淡黄褐色で透明な固形分濃度0.86wt%のアモルファス型過酸化チタンの分散液100gを計量し、これにショ糖0.05%を添加し、攪拌しながら100℃で5時間加熱した。その結果アナターゼ型過酸化チタン分散液が1.58wt%の濃度で62g得られた。
【0047】
[比較例]
純水1000mlに50%四塩化チタン溶液(住友シチックス(株)製)20gを添加し純水を加え2000mlにした溶液を準備する。これに25%アンモニア水(高杉製薬(株)製)を10倍希釈したアンモニア水を滴下してpH7.0に調整して水酸化チタンを沈殿させた。
【0048】
この沈殿物をデカンテーションにて4倍量の純水で上澄み液中の導電率が0.8mS/m以下になるよう洗浄を継続し、導電率が0.756mS/mになったところで洗浄を終了すると、0.79wt%濃度の水酸化物の含有液が795g作製された。この含有液のアンモニウムイオン濃度はインドフェノール法で測定したところ135ppmであった。
【0049】
次いで、この含有液を1〜5℃に冷却しながら35%過酸化水素(タイキ薬品工業(株)製)を25g添加し16時間攪拌すると淡黄褐色で透明な0.91wt%固形分濃度のアモルファス型過酸化チタンの分散液829gが得られた。この分散液を100g計量し、攪拌しながら100℃で5時間加熱した。その結果アナターゼ型過酸化チタン分散液が1.68wt%の濃度で53g得られた。
【0050】
[透明性試験及び安定性試験]
実施例及び比較例で製造したアナターゼ型過酸化チタン分散液について、透明性試験及び安定性試験を以下のとおり行った。すなわち、透明性試験は、実施例及び比較例で製造したアナターゼ型過酸化チタン分散液の色及び透明度を目視にて観察した。また、安定性試験は6ケ月経過後の変化を目視にて観察した。その結果は以下のとおりである。
【0051】
▲1▼実施例1、3及び4では、淡黄色で透明なアナターゼ型過酸化チタン分散液が得られ、これを6ヶ月屋外曝露したが、性状に変化はなかった。
▲2▼実施例2では、アンモニウムイオン濃度300ppmの分散液の場合には、淡黄色透明、同濃度500及び1000ppmの分散液の場合には、淡黄色透明で微粘性のアナターゼ型過酸化チタンが得られ、それらは、いずれも容器に入れ屋外で6ケ月曝露したが性状に変化はなかった。
▲3▼比較例では、淡黄色で、実施例で製造された分散液より透明性において劣る懸濁したアナターゼ型過酸化チタン分散液が得られ、これを常温で6ケ月保存したところ懸濁淡白色に変化していた。
【0052】
以上のとおりであるから、本発明の光触媒被膜形成水液は、ソルビトール等の単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなることを特徴とするものであり、本発明では、該分散液がソルビトール等の単糖類又は二糖類を含有することにより、透明性及び経時安定性に優れた光触媒被膜形成水液を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明における光触媒被膜形成水液は、アナターゼ型過酸化チタン分散液がソルビトールなどの単糖類又は二糖類を含有するものであり、その含有により、該形成水液は、透明性に優れ、かつ経時安定性に優れたものとなる。その結果、透明性に優れたガラス等に塗膜した場合においても基材の持つ透明性という特性を損なうことなく、光触媒膜を形成することができる。
【0054】
また、経時安定性に優れるものであるから、保管時の取扱いに関し神経質になることもなく、かつ長期間保管した場合においても変色、変質等がないので、利用性に優れたものである。さらに、この光触媒被膜形成水液中の過酸化チタンは、アナターゼ型であるから、施工時には塗膜形成後に高温加熱を必要とすることなく、常温にて光触媒被膜を形成でき、この点では施工性にも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒被膜形成水液を製造する方法の一態様である第1の製造方法を示す。

Claims (7)

  1. 単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなることを特徴とする透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液。
  2. 単糖類又は二糖類が、グルコース、フラクトース、ソルビトール、ケトヘキソース、蔗糖、マルトース、ラクトースである請求項1に記載の光触媒被膜形成水液。
  3. 単糖類又は二糖類が、0.05〜10wt%含有されている請求項1又は2に記載の光触媒被膜形成水液。
  4. 4価チタンの塩溶液とアンモニア水溶液とを反応させて、チタンの水酸化物を形成し、この水酸化物を酸化剤でペルオキソ化し、これにより超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とする透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液の製造方法。
  5. 4価チタンの塩溶液を酸化剤でペルオキソ化し、これとアンモニア水溶液とを反応させて水酸化物を形成して超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とする透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液の製造方法。
  6. 金属チタン粉末又はチタン酸化物粉末と、過酸化水素と、アンモニア水溶液とを反応させて、チタンの水酸化物形成と、ペルオキソ化とを同時に行って超微小粒子のアモルファス型過酸化チタンを形成し、更に加熱処理することによりアナターゼ型過酸化チタンに転移させ、この過程のいずれかにおいて単糖類又は二糖類を混合することを特徴とする透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液の製造方法。
  7. 単糖類又は二糖類を含有するペルオキソ基を持つアナターゼ型チタン酸化物微細粒子分散液からなる透明性及び安定性に優れた光触媒被膜形成水液を基材表面に塗膜し被膜を形成することを特徴とする光触媒被膜を表面に有する構造体の製造方法。
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