JP2005008620A - オキセタニル基とカルボキシル基を有する新規モノマーとそれから誘導されるポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、自己重付加反応による新規なポリエステル製造方法を提供することを目的とする。更に、当該製造方法に用いられる同一分子内に異なる反応性基を2つ有する化合物の提供である。
【解決手段】
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物が、特定の触媒および特定の反応条件を適用することにより、オキセタニル基とカルボキシル基との自己重付加反応が進行することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の提供であり、そして当該化合物を自己重付加反応させることを特徴とするポリエステルの製造方法である。
【選択図】 なし
本発明は、自己重付加反応による新規なポリエステル製造方法を提供することを目的とする。更に、当該製造方法に用いられる同一分子内に異なる反応性基を2つ有する化合物の提供である。
【解決手段】
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物が、特定の触媒および特定の反応条件を適用することにより、オキセタニル基とカルボキシル基との自己重付加反応が進行することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の提供であり、そして当該化合物を自己重付加反応させることを特徴とするポリエステルの製造方法である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基を有する化合物を用いる、ポリエステルの新規な製造方法に関するものである。
ポリエステルは、繊維、フィルム材、機械部品、および電気絶縁材料等として様々な分野で使用されている。最近、竹内らはルイス酸を用いたオキセタン化合物と環状カルボン酸無水物との共重合について報告しているが、ポリマー中の一部に交互共重合体の繰り返し単位が報告されているに過ぎない(例えば、非特許文献1参照。)。また、反復構造単位の側鎖に1個のオキセタン環を有する重合体と分子中に2個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸との付加反応について報告されている(例えば、特許文献1参照。)。さらに、オキセタン化合物と環状カルボン酸無水物との開環交互共重合が報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、これらいずれの公知文献にも同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基を有する化合物を用いた自己重付加反応によるポリエステルの製造方法についての記載がなく、また示唆もない。
本発明は、自己重付加反応による新規なポリエステル製造方法を提供することを目的とする。更に、当該製造方法に用いられる同一分子内に異なる反応性基を2つ有する化合物の提供である。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物が、特定の触媒および特定の反応条件を適用することにより、オキセタニル基とカルボキシル基との自己重付加反応が進行することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の提供であり、そして当該化合物を自己重付加反応させることを特徴とするポリエステルの製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
○同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物は、有機二塩基酸無水物と式(1)とから合成することができる。
○同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物は、有機二塩基酸無水物と式(1)とから合成することができる。
式(1)のRは水素原子または炭素数1〜6の分岐を有してもよいアルキル基を示す。
式(1)のRとしては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましい。
式(1)のRとしては、水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましい。
本発明の化合物を合成するために使用する有機二塩基酸の無水物としては、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸などが例示できる。
○式(2)について
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物としては、式(2)で表されるものが例示でいき。この式(2)は、式(1)で表わされる化合物と下記式(4)で表わされる化合物とを塩基化合物の存在下反応させることにより得られる。
同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物としては、式(2)で表されるものが例示でいき。この式(2)は、式(1)で表わされる化合物と下記式(4)で表わされる化合物とを塩基化合物の存在下反応させることにより得られる。
式(2)中のR1は式(3)内の基で表わされるものであり、Rは水素原子または炭素数1〜6の分岐を有してもよいアルキル基を示す。
式(4)のR1は式(3)内の基で表わされるものである。
式(4)で表される化合物としては、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水ジフェン酸およびヘキサヒドロ無水フタル酸などが例示できる。
本発明において、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の合成に用いられる塩基化合物としては、アルカリ金属、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属水素化物、および有機アンモニウムなどが例示できる。この用いられる塩基化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム、トリエチルアミン、またはジイソプロピルエチルアミン等である。これらの中でも、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
前記塩基化合物の使用量は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物に対して1〜4モル用いることが好ましく、更に好ましくは1〜2モルである。
本発明において、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の合成に用いられる溶媒としては、原料および反応生成物に対して不活性な化合物を用いることができる。好適な反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジクロロエタン、およびテトラクロロエチレンなどがあげられる。この反応溶媒の量としては、反応器内における原料および反応生成物の合計1質量部に対して0.1〜100質量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜20質量部である。100質量部を越えると、単位容積あたりの収量が低下し、反応溶媒の回収にかかるエネルギーの増大などの面で経済的と言えない。また、0.1質量部未満では反応器内において撹拌がうまくいかないことがある。本発明において用いる溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、またはジエチルエーテル等が好適に用いられる。
前記塩基化合物の使用量は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物に対して1〜4モル用いることが好ましく、更に好ましくは1〜2モルである。
本発明において、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物の合成に用いられる溶媒としては、原料および反応生成物に対して不活性な化合物を用いることができる。好適な反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジクロロエタン、およびテトラクロロエチレンなどがあげられる。この反応溶媒の量としては、反応器内における原料および反応生成物の合計1質量部に対して0.1〜100質量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜20質量部である。100質量部を越えると、単位容積あたりの収量が低下し、反応溶媒の回収にかかるエネルギーの増大などの面で経済的と言えない。また、0.1質量部未満では反応器内において撹拌がうまくいかないことがある。本発明において用いる溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、またはジエチルエーテル等が好適に用いられる。
○ポリエステルの製造方法
本発明のポリエステルの製造方法は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物を自己重付加反応させることである。この製造方法によりポリマー中の繰返し構造が式(5)で代表されるポリエステルが得られる。また、得られたポリエステルを再度重合させて高分子量化を行うこともできる。
本発明のポリエステルの製造方法は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物を自己重付加反応させることである。この製造方法によりポリマー中の繰返し構造が式(5)で代表されるポリエステルが得られる。また、得られたポリエステルを再度重合させて高分子量化を行うこともできる。
式(5)のR1は、有機二塩基酸由来のものまたは式(3)内の基で表わされるものであり、nは2〜10000である。式(5)のnは、2〜1000が好ましく、更に2〜300が好ましく、特に2〜100が好ましい。
この反応には、第四オニウム塩、クラウンエーテル錯体または第三アミンなどを触媒として用い、これらの存在下に共重合反応させることが好ましい。これらの触媒の中でも、オキセタン化合物と環状カルボン酸無水物との反応性の面から、第四オニウム塩またはクラウンエーテル錯体の使用が好ましい。
第四オニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルクロライド、テトラエチルアイオダイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウムクロライド、および5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネウムテトラフルオロボレート等の第四アンモニウム塩類が例示でき、並びにアンモニウムテトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチリベンジルホウホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、およびテトラオクチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェートなどの第四ホスホニウム塩類が例示できる。これらの中でも第四ホスホニウム塩類を用いることが好ましく、テトラブチルホスホニウムブロミドが特に好ましい。
第四オニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルクロライド、テトラエチルアイオダイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、セチルピリジウムサルフェート、テトラエチルアンモニウムアセテート、トリメチルベンジルアンモニウムベンゾエート、トリメチルベンジルアンモニウムボレート、5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウムクロライド、および5−ベンジル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネウムテトラフルオロボレート等の第四アンモニウム塩類が例示でき、並びにアンモニウムテトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、トリフェニルメトキシメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエトキシカルボニルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチリベンジルホウホニウムクロライド、トリオクチルメチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムアセテート、およびテトラオクチルホスホニウムクロライド、トリオクチルエチルホスホニウムジメチルホスフェートなどの第四ホスホニウム塩類が例示できる。これらの中でも第四ホスホニウム塩類を用いることが好ましく、テトラブチルホスホニウムブロミドが特に好ましい。
また、クラウンエーテル錯体としては、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、21−クラウン−7、および24−クラウン−8などが挙げられる。これらは、KF、KCl、KBr、CsF、CsCl、CsBr、チオシアン酸カリウム、ナトリウムフェノキサイド、カリウムフェノキサイド、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、酢酸ナトリウム、または酢酸カリウムなどの無機塩類あるいは有機塩類との錯体として用いられる。これらの中でもジベンゾ−18−クラウン−6が好ましい。
さらに、第三アミンとしては、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミンおよびトリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどが挙げられる。
さらに、第三アミンとしては、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルジメチルアミンおよびトリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどが挙げられる。
本発明のポリエステルの製造方法における反応条件は、反応に用いるオキセタニル基とカルボキシル基とを同一分子内に有する化合物の種類により、決定すればよい。具体的には、以下の各条件で行なうことが好ましい。また、反応は連続式および回分式のいずれでも行なうことができる。
○触媒濃度
ポリエステルの製造における重合は触媒の存在下に行なうことが好ましい。このときの触媒の使用量は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物に対して、1〜20モル%であることが好ましく、さらに好ましくは2〜10モル%である。触媒量が1モル%未満であると、反応が遅く、一方、20モル%を超えた割合で使用しても、格別の効果は認められない。
ポリエステルの製造における重合は触媒の存在下に行なうことが好ましい。このときの触媒の使用量は、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物に対して、1〜20モル%であることが好ましく、さらに好ましくは2〜10モル%である。触媒量が1モル%未満であると、反応が遅く、一方、20モル%を超えた割合で使用しても、格別の効果は認められない。
○反応温度と反応時間
ポリエステルの製造における反応温度は100〜200℃の範囲で行なうことが好ましい。触媒に第四オニウム塩を使用した場合には100〜170℃の温度範囲であることが好ましく、特に好ましくは120〜130℃である。また、触媒にクラウンエーテル錯体を使用した場合には、150〜190℃の温度範囲が好ましく、特に好ましくは160〜180℃である。一方、反応時間については特に限定はないが、反応温度との兼ね合いで、10〜200時間の反応時間が適当である。
ポリエステルの製造における反応温度は100〜200℃の範囲で行なうことが好ましい。触媒に第四オニウム塩を使用した場合には100〜170℃の温度範囲であることが好ましく、特に好ましくは120〜130℃である。また、触媒にクラウンエーテル錯体を使用した場合には、150〜190℃の温度範囲が好ましく、特に好ましくは160〜180℃である。一方、反応時間については特に限定はないが、反応温度との兼ね合いで、10〜200時間の反応時間が適当である。
○反応溶媒
上記反応には、反応溶媒を用いることができ、例えば、反応溶媒としてはトルエン、アニソール、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、クロロベンゼンおよびジメチルスルホキシドなど挙げられるが、これらに限定されない。また、反応は無溶媒で行なうことも可能である。
上記反応には、反応溶媒を用いることができ、例えば、反応溶媒としてはトルエン、アニソール、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、クロロベンゼンおよびジメチルスルホキシドなど挙げられるが、これらに限定されない。また、反応は無溶媒で行なうことも可能である。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基を有する化合物が自己重付加反応したものであり、その結果、機械的性質(引っ張り強度など)、電気的特性(電気絶縁性など)、耐熱性、耐薬品性、接着性などに優れた樹脂であり、各種用途で利用することができる。
この場合、本発明のポリエステルの効果を損なわない範囲内であれば他の樹脂と配合して用いても良い。また、公知の各種添加剤、例えば、無機充填剤、強化材、着色剤、安定剤(熱安定剤または耐候性改良剤など)、増量剤、粘度調節剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、変色防止剤、抗菌剤、防黴剤、老化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、発泡剤、および/または離型剤などを添加・混合することができる。上記着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、および金属錯塩染料などの染料、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、およびマイカなどの無機顔料、並びにカップリングアゾ系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、チオインジゴ系、ジオキサゾン系、およびフタロシアニン系などの有機顔料などが挙げられる。また、上記安定剤としては、ヒンダードフェノール系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、およびオキザリックアシッドアニリド系などの化合物が挙げられる。さらに、上記無機充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化珪素繊維、塩基性硫酸マグネシウム繊維、ホウ素繊維、およびステンレス鋼繊維などの無機質および金属繊維、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、鉛、ステンレス鋼、アルミニウム、金、および銀などの金属粉末、木粉、マグネシア、カルシアなどの酸化物、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、石英粉末、タルク、クレイ、各種金属の水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ホウ珪酸塩、アルミノ珪酸塩、チタン酸塩、塩基性硫酸塩、塩基性炭酸塩およびその他の塩基性塩、ガラス中空球、ガラスフレークなどのガラス材料、炭化珪素、窒化アルミ、ムライト、コージェライトなどのセラミック、フライアッシュ、およびミクロシリカなどが挙げられる。
この場合、本発明のポリエステルの効果を損なわない範囲内であれば他の樹脂と配合して用いても良い。また、公知の各種添加剤、例えば、無機充填剤、強化材、着色剤、安定剤(熱安定剤または耐候性改良剤など)、増量剤、粘度調節剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、変色防止剤、抗菌剤、防黴剤、老化防止剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、発泡剤、および/または離型剤などを添加・混合することができる。上記着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、および金属錯塩染料などの染料、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、およびマイカなどの無機顔料、並びにカップリングアゾ系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、チオインジゴ系、ジオキサゾン系、およびフタロシアニン系などの有機顔料などが挙げられる。また、上記安定剤としては、ヒンダードフェノール系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、およびオキザリックアシッドアニリド系などの化合物が挙げられる。さらに、上記無機充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化珪素繊維、塩基性硫酸マグネシウム繊維、ホウ素繊維、およびステンレス鋼繊維などの無機質および金属繊維、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、鉛、ステンレス鋼、アルミニウム、金、および銀などの金属粉末、木粉、マグネシア、カルシアなどの酸化物、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、石英粉末、タルク、クレイ、各種金属の水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ホウ珪酸塩、アルミノ珪酸塩、チタン酸塩、塩基性硫酸塩、塩基性炭酸塩およびその他の塩基性塩、ガラス中空球、ガラスフレークなどのガラス材料、炭化珪素、窒化アルミ、ムライト、コージェライトなどのセラミック、フライアッシュ、およびミクロシリカなどが挙げられる。
<実施例>
以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、Mnは数平均分子量、Mw/Mnは分子量分布である。
以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、Mnは数平均分子量、Mw/Mnは分子量分布である。
○o−3−エチル−3−オキセタニルメチル−モノ−フタレート(以下、EOMMP)の合成
無水フタル酸(以下、PAn)1.48g(10mmol)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(以下、EMO)1.16g(10mmol)、トリエチルアミン(以下、NEt3)1.01g(10mmol)、およびTHF10mLを50mL二口ナスフラスコに入れ、50℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル100mLに溶解させ、1M塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。酢酸エチルエステル層を無水硫酸マグネシウムで一晩乾燥した後、乾燥剤をろ別し溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチルエステル)を用いて原料であるPAnとEMOを取り除いた後、展開溶媒をエタノールに変え生成物を回収した。溶媒を減圧留去しn−ヘキサンに入れ固体を析出させた。この固体をジエチルエーテル:n−ヘキサン=1:3の混合溶媒を用い再結晶精製を行い、透明の板状結晶を得た。この機器データを下記に示す。このことから下記式(6)で示すEOMMPと決定した。
・収量:1.93g(収率:73%)
・融点:78.2〜78.7℃
・IR(neat、cm-1):2965,2882、1729、1598,1488、970。
・1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)
δ(ppm):0.86(t,J=7.5Hz,3H,−CH3)、1.68(q,J=7.5Hz,2H,−CH 2−CH3)、4.37(s,2H,−CH 2−OCO−)、4.29&4.38(ABq,J=6.5Hz,4H,−CH 2−oxetane ring)、7.60〜7.68(m,3H,aromatic)、7.73〜7.7(m,1H,aromatic)。
・13C−NMR(125MHz,CDCl3,TMS)
δ(ppm):8.09(CH3)、26.81(−CH2−)、42.54(−C−)、67.51(−OCH2−)、78.07(−CH2−oxetane ring)、128.86(aromatic)、129.50(aromatic)、130.83(aromatic)、131.02(aromatic)、131.72(aromatic)、132.52(aromatic)、168.16(C=O)、170.60(C=O)。
・元素分析:C14H16O5
計算値(%)C:63.63,H:6.10
実測値(%)C:63.27,H:6.03
無水フタル酸(以下、PAn)1.48g(10mmol)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(以下、EMO)1.16g(10mmol)、トリエチルアミン(以下、NEt3)1.01g(10mmol)、およびTHF10mLを50mL二口ナスフラスコに入れ、50℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル100mLに溶解させ、1M塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。酢酸エチルエステル層を無水硫酸マグネシウムで一晩乾燥した後、乾燥剤をろ別し溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチルエステル)を用いて原料であるPAnとEMOを取り除いた後、展開溶媒をエタノールに変え生成物を回収した。溶媒を減圧留去しn−ヘキサンに入れ固体を析出させた。この固体をジエチルエーテル:n−ヘキサン=1:3の混合溶媒を用い再結晶精製を行い、透明の板状結晶を得た。この機器データを下記に示す。このことから下記式(6)で示すEOMMPと決定した。
・収量:1.93g(収率:73%)
・融点:78.2〜78.7℃
・IR(neat、cm-1):2965,2882、1729、1598,1488、970。
・1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)
δ(ppm):0.86(t,J=7.5Hz,3H,−CH3)、1.68(q,J=7.5Hz,2H,−CH 2−CH3)、4.37(s,2H,−CH 2−OCO−)、4.29&4.38(ABq,J=6.5Hz,4H,−CH 2−oxetane ring)、7.60〜7.68(m,3H,aromatic)、7.73〜7.7(m,1H,aromatic)。
・13C−NMR(125MHz,CDCl3,TMS)
δ(ppm):8.09(CH3)、26.81(−CH2−)、42.54(−C−)、67.51(−OCH2−)、78.07(−CH2−oxetane ring)、128.86(aromatic)、129.50(aromatic)、130.83(aromatic)、131.02(aromatic)、131.72(aromatic)、132.52(aromatic)、168.16(C=O)、170.60(C=O)。
・元素分析:C14H16O5
計算値(%)C:63.63,H:6.10
実測値(%)C:63.27,H:6.03
○o−3−エチル−3−オキセタニルメチル−モノ−フタレート(EOMMP)の自己重付加反応によるポリエステルの合成
ドライバッグ中で回転子を入れたアンプル管にテトラフェニルホスホニウムブロミド(TPPB)0.042g(10mol%)、EOMMP0.264g(1mmol)、およびo−ジクロロベンゼン0.5mLを入れた。このアンプル管に二方コックを接続し、密閉状態でドライバッグから取り出し、乾燥高純度窒素で置換した。次に、凍結させ減圧状態でアンプル管を封管した。試料が解凍したのを確認し、160℃のオイルバスで24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を少量のクロロホルムで希釈し、蒸留水で三回洗浄した。クロロホルム層を回収し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、クロロホルムを減圧留去した。残った液体をn−ヘキサン中に注ぎ、析出した固体をろ別回収し、クロロホルムとジエチルエーテルとを用いて沈殿精製を行った。その後、減圧乾燥を行い、白色粉末の固体を得た。この機器データを下記に示す。なお、分子量の測定は、ゲルクロマトグラフィーにて行った(TSKgel Super AW3000+2500×3)。
・収量:0.251g(収率:95%)
・Mn:10800、Mw/Mn=3.74
・IR(neat、cm-1):3439、2965、1725、1580,1462。
・1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)
δ(ppm):0.78(br,3H,−CH3)、1.28〜1.37(br,2H,−CH 2−CH3)、3.37(br,2H,−CH 2−OH)、4.07〜4.42(m,4H,−O−CH2−)、7.57(br,2H,aromatic)、7.66(br,2H,aromatic)。
得られた白色粉末のIRスペクトルより、オキセタニル基に由来する974cm-1およびカルボキシル基に由来する2400〜3400cm-1の吸収が消失し、ヒドロキシル基に由来する3439cm-1の吸収が新たに現れたこと、1H−NMRスペクトルより、オキセタニル基に由来する4.3ppmのピークが消失し、オキセタニル基が開環したこにより生じるメチレンプロトンが3.37ppmに観測されたことより、ポリエステル構造を確認した。
ドライバッグ中で回転子を入れたアンプル管にテトラフェニルホスホニウムブロミド(TPPB)0.042g(10mol%)、EOMMP0.264g(1mmol)、およびo−ジクロロベンゼン0.5mLを入れた。このアンプル管に二方コックを接続し、密閉状態でドライバッグから取り出し、乾燥高純度窒素で置換した。次に、凍結させ減圧状態でアンプル管を封管した。試料が解凍したのを確認し、160℃のオイルバスで24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を少量のクロロホルムで希釈し、蒸留水で三回洗浄した。クロロホルム層を回収し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、クロロホルムを減圧留去した。残った液体をn−ヘキサン中に注ぎ、析出した固体をろ別回収し、クロロホルムとジエチルエーテルとを用いて沈殿精製を行った。その後、減圧乾燥を行い、白色粉末の固体を得た。この機器データを下記に示す。なお、分子量の測定は、ゲルクロマトグラフィーにて行った(TSKgel Super AW3000+2500×3)。
・収量:0.251g(収率:95%)
・Mn:10800、Mw/Mn=3.74
・IR(neat、cm-1):3439、2965、1725、1580,1462。
・1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)
δ(ppm):0.78(br,3H,−CH3)、1.28〜1.37(br,2H,−CH 2−CH3)、3.37(br,2H,−CH 2−OH)、4.07〜4.42(m,4H,−O−CH2−)、7.57(br,2H,aromatic)、7.66(br,2H,aromatic)。
得られた白色粉末のIRスペクトルより、オキセタニル基に由来する974cm-1およびカルボキシル基に由来する2400〜3400cm-1の吸収が消失し、ヒドロキシル基に由来する3439cm-1の吸収が新たに現れたこと、1H−NMRスペクトルより、オキセタニル基に由来する4.3ppmのピークが消失し、オキセタニル基が開環したこにより生じるメチレンプロトンが3.37ppmに観測されたことより、ポリエステル構造を確認した。
○EOMMPの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolと0.25mLのo−ジクロロベンゼンとを入れた。次に、このアンプル管に二方コックを接続し、密閉状態でドライバッグから取り出し、凍結−脱気−窒素置換の操作を2回行なった。そして凍結させて減圧状態でアンプル管を封管した。その後、170℃のオイルバスで168時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を少量のクロロホルムで希釈し、蒸留水で三回洗浄した。このクロロホルム層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ液からクロロホルムを減圧留去した。ここで得られた液体をn−ヘキサン中に入れ、析出した固体をろ別回収し、良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてジエチルエーテルを用い2回再沈殿精製を行った。その後、減圧乾燥を行い白色粉末の固体を得た。
収量0.50g(95%)。
Mn:6700(1st peak:14000,2nd peak:2600)。
Mw/Mn:3.33。
IR(KRS,cm-1):3423,1726,1598,1463,1275。
1H NMR(500MHz,DMS〇−d6,TMS)δ(ppm):0.77−0.81(m,3H),1.27−1.35(m,2H),4.02−4.25(m,6H),7.72−7.97(m,4H)。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolと0.25mLのo−ジクロロベンゼンとを入れた。次に、このアンプル管に二方コックを接続し、密閉状態でドライバッグから取り出し、凍結−脱気−窒素置換の操作を2回行なった。そして凍結させて減圧状態でアンプル管を封管した。その後、170℃のオイルバスで168時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を少量のクロロホルムで希釈し、蒸留水で三回洗浄した。このクロロホルム層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ液からクロロホルムを減圧留去した。ここで得られた液体をn−ヘキサン中に入れ、析出した固体をろ別回収し、良溶媒としてクロロホルム、貧溶媒としてジエチルエーテルを用い2回再沈殿精製を行った。その後、減圧乾燥を行い白色粉末の固体を得た。
収量0.50g(95%)。
Mn:6700(1st peak:14000,2nd peak:2600)。
Mw/Mn:3.33。
IR(KRS,cm-1):3423,1726,1598,1463,1275。
1H NMR(500MHz,DMS〇−d6,TMS)δ(ppm):0.77−0.81(m,3H),1.27−1.35(m,2H),4.02−4.25(m,6H),7.72−7.97(m,4H)。
○EOMMPの自己重付加反応:モノマー濃度による自己重付加反応物の性質
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを(10mol%)と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。その後ドライバック中で、アンプル管にEOMMPを2mmol入れ、o−ジクロロベンゼンをモノマー濃度が4mol/L、6mol/L、8mol/L、10mol/L、または15mol/Lになるように加えた。その後、これらのアンプルを封管し、160℃で24時間反応を行なった。その後は、実施例3と同様の操作を行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表1に記す。なお、10mol/Lおよび15mol/Lのモノマー濃度で反応させたときは、不溶部を生じた。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを(10mol%)と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。その後ドライバック中で、アンプル管にEOMMPを2mmol入れ、o−ジクロロベンゼンをモノマー濃度が4mol/L、6mol/L、8mol/L、10mol/L、または15mol/Lになるように加えた。その後、これらのアンプルを封管し、160℃で24時間反応を行なった。その後は、実施例3と同様の操作を行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表1に記す。なお、10mol/Lおよび15mol/Lのモノマー濃度で反応させたときは、不溶部を生じた。
○EOMMPの自己重付加反応:触媒濃度による自己重付加反応物の性質
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol/L、10mol/Lまたは15mol/Lとなるように回転子と共に入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolとo−ジクロロベンゼンを0.25mL入れた。その後は、実施例3と同様に行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表2に記す。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol/L、10mol/Lまたは15mol/Lとなるように回転子と共に入れ、60℃で5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolとo−ジクロロベンゼンを0.25mL入れた。その後は、実施例3と同様に行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表2に記す。
○EOMMPの自己重付加反応:反応温度による自己重付加反応物の性質
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolとo−ジクロロベンゼンを0.25mL入れた。その後、凍結−脱気−窒素置換の操作を2回行なった。そして凍結させて減圧状態でアンプル管を封管した。その後、150℃、160℃、または170℃の温度で24時間反応を行った。その後の操作は、実施例3と同様に行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表3に記す。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にEOMMPを2mmolとo−ジクロロベンゼンを0.25mL入れた。その後、凍結−脱気−窒素置換の操作を2回行なった。そして凍結させて減圧状態でアンプル管を封管した。その後、150℃、160℃、または170℃の温度で24時間反応を行った。その後の操作は、実施例3と同様に行い、自己重付加反応物を得た。この結果を表3に記す。
○EOMMPの自己重付加反応:反応時間による自己重付加反応物の性質
反応時間を24時間、48時間、168時間とした以外は実施例3と同様に操作した。この結果を表4に記す。
反応時間を24時間、48時間、168時間とした以外は実施例3と同様に操作した。この結果を表4に記す。
○EOMMPの自己重付加反応物の後重合
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にモノマー換算で2mmolのEOMMPの自己重付加反応物[Mn=1200,Mw/Mn=1.22]と0.25mLのo−ジクロロベンゼンとを入れた。その後、実施例3と同様に操作した(但し、反応時間は24時間)。
収量0.48g(90%)。
Mn:3900(1st peak:8200,2nd peak:2500)。
Mw/Mn:1.66。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥した。その後ドライバッグ中で、このアンプル管にモノマー換算で2mmolのEOMMPの自己重付加反応物[Mn=1200,Mw/Mn=1.22]と0.25mLのo−ジクロロベンゼンとを入れた。その後、実施例3と同様に操作した(但し、反応時間は24時間)。
収量0.48g(90%)。
Mn:3900(1st peak:8200,2nd peak:2500)。
Mw/Mn:1.66。
○EOMMPの自己重付加反応物のone−pot重合(2 step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後、ドライバック中で、アンプル管にPAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、60℃で24時間加熱した。その後、更に170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量 0.43g(80%)。
Mn:2700(1st peak:7300,2nd peak:1200)。
Mw/Mn:2.73。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後、ドライバック中で、アンプル管にPAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、60℃で24時間加熱した。その後、更に170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量 0.43g(80%)。
Mn:2700(1st peak:7300,2nd peak:1200)。
Mw/Mn:2.73。
○EOMMPの自己重付加反応物のone−pot重合(1 step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後、ドライバック中で、アンプル管にPAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.47g(89%)
Mn:4600(1st peak:11800,2nd peak:2000)
Mw/Mn:3.51
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後、ドライバック中で、アンプル管にPAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.47g(89%)
Mn:4600(1st peak:11800,2nd peak:2000)
Mw/Mn:3.51
○ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸−2’−[(3−エチル−オキセタン−3−イルメチル)エステル](DEOM)の合成
50mLのナス型フラスコにDPn(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ固体を析出させた。得られた固体を、ジエチルエーテル:n−ヘキサン=1:3の混合溶媒を用いて再結晶精製を行い白色粉末の固体を得た。
収量 1.40g(82%)。
融点 89.0〜89.8℃。
IR(KBS,cm-1):3433,1727,1721,1595,1473,1277,950。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.70(t,J=7.5Hz,3H),1.28(q,J=7.5Hz,2H),4.05(s,2H),4.11−4.12(m,4H),7.16−7.18(m,2H),7.44−7.58(m,4H),7.88−7.93(m,2H)。
元素分析 C20H20O5 計算値(%)C:70.57,H:5.92
実測値(%)C:70.27,H:5.71。
50mLのナス型フラスコにDPn(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ固体を析出させた。得られた固体を、ジエチルエーテル:n−ヘキサン=1:3の混合溶媒を用いて再結晶精製を行い白色粉末の固体を得た。
収量 1.40g(82%)。
融点 89.0〜89.8℃。
IR(KBS,cm-1):3433,1727,1721,1595,1473,1277,950。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.70(t,J=7.5Hz,3H),1.28(q,J=7.5Hz,2H),4.05(s,2H),4.11−4.12(m,4H),7.16−7.18(m,2H),7.44−7.58(m,4H),7.88−7.93(m,2H)。
元素分析 C20H20O5 計算値(%)C:70.57,H:5.92
実測値(%)C:70.27,H:5.71。
○DEOMの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にDEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、白色粉末固体を得た。
収量 0.42g(94%)。
Mn:8900(1st peak:14000,2nd peak:2500)。
Mw/Mn:3.76。
IR(KRS,cm-1):3382,1725,1596,1472,1276。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm)=0.48−0.95(m,5H)、2.91−3.15(m,2H),3.36−3.83(m,4H)、7.06−7.16(m,2H),7.36−7.45(m,4H)、7.73−7.97(m,2H)。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にDEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、白色粉末固体を得た。
収量 0.42g(94%)。
Mn:8900(1st peak:14000,2nd peak:2500)。
Mw/Mn:3.76。
IR(KRS,cm-1):3382,1725,1596,1472,1276。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm)=0.48−0.95(m,5H)、2.91−3.15(m,2H),3.36−3.83(m,4H)、7.06−7.16(m,2H),7.36−7.45(m,4H)、7.73−7.97(m,2H)。
○DEOMの自己重付加反応物のone−pot重合(1step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にDAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.63g(89%)。
Mn:7000(1st peak:10900,2nd peak:2400)。
Mw/Mn:2.54。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にDAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.63g(89%)。
Mn:7000(1st peak:10900,2nd peak:2400)。
Mw/Mn:2.54。
○シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸モノ[(3−エチル−オキセタン−3−イルメチル)エステル](CEOM)の合成
50mLのナス型フラスコにシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物(以下,CHAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 1.07g(79%)。
IR(KRS,CM-1):1733,1704,1245,982。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.34−1.42(m,4H),1.67(q,J=7.5Hz,2H),1.75−1.87(m,4H),2.76−2.81(m,2H)、4.15(s,2H),4.24−4.32(m,4H)。
50mLのナス型フラスコにシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物(以下,CHAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 1.07g(79%)。
IR(KRS,CM-1):1733,1704,1245,982。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.34−1.42(m,4H),1.67(q,J=7.5Hz,2H),1.75−1.87(m,4H),2.76−2.81(m,2H)、4.15(s,2H),4.24−4.32(m,4H)。
○CEOMの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にCEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量 0.51g(95%)。
Mn:5100(1st peak:15300,2nd peak:2400)。
Mw/Mn:3.32。
IR(KRS,cm-1):3450,1732,1252。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.78−0.87(m,3H),1.27−1.36(m,6H),1.69−1.94(m,4H),3.26−3.32(m,2H)、3.80−4,10(m,6H)。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にCEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量 0.51g(95%)。
Mn:5100(1st peak:15300,2nd peak:2400)。
Mw/Mn:3.32。
IR(KRS,cm-1):3450,1732,1252。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.78−0.87(m,3H),1.27−1.36(m,6H),1.69−1.94(m,4H),3.26−3.32(m,2H)、3.80−4,10(m,6H)。
○CEOMの自己重付加反応物のone−pot重合(1step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にCAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.38g(71%)。
Mn:2200(1st peak:8500,2nd peak:2200)。
Mw/Mn:2.58。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にCAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.38g(71%)。
Mn:2200(1st peak:8500,2nd peak:2200)。
Mw/Mn:2.58。
○グルタル酸モノ[(3−エチル−オキセタン−3−イルメチル)エステル](GEOM)の合成
50mLのナス型フラスコにグルタル酸無水物(以下、GAn)(5mmo1)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.85g(75%)。
IR(KBS,cm-1):1736,1244,980。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.62−1.78(m,4H),2.23−2.39(m,4H),4.17(s,2H),4.26−4.34(m,4H)。
50mLのナス型フラスコにグルタル酸無水物(以下、GAn)(5mmo1)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.85g(75%)。
IR(KBS,cm-1):1736,1244,980。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.84(t,J=7.5Hz,3H),1.62−1.78(m,4H),2.23−2.39(m,4H),4.17(s,2H),4.26−4.34(m,4H)。
○GEOMの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にGEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、黄淡色液体を得た。
収量 0.41g(89%)。
Mn:2800(1st peak:11900,2nd peak:2300)。
Mw/Mn:2.00。
IR(KRS,cm-1):3282,1736,1151。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.81−0.85(m,3H),1.37−1.44(m,2H),1.67−1.79(m,2H),2.21−2.25(m,2H),2.32−2.36(m,2H),3.90−3.97(m,6H)。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にGEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、黄淡色液体を得た。
収量 0.41g(89%)。
Mn:2800(1st peak:11900,2nd peak:2300)。
Mw/Mn:2.00。
IR(KRS,cm-1):3282,1736,1151。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.81−0.85(m,3H),1.37−1.44(m,2H),1.67−1.79(m,2H),2.21−2.25(m,2H),2.32−2.36(m,2H),3.90−3.97(m,6H)。
○GEOMの自己重付加反応物のone−pot重合(1step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にGAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.40g(86%)。
Mn:3700(1st peak:7700,2nd peak:1800)。
Mw/Mn:2.23。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にGAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.40g(86%)。
Mn:3700(1st peak:7700,2nd peak:1800)。
Mw/Mn:2.23。
○コハク酸モノ[(3−エチル−オキセタン−3−イルメチル)エステル](SEOM)の合成
50mLのナス型フラスコにコハク酸無水物(以下,SAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.89g(83%)。
IR(KRS,cm-1):1737,1287,978。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.69(q,J=7.5Hz,2H),2.47−2.55(m,4H),4.21(s,2H),4.26−4.33(m,4H)。
50mLのナス型フラスコにコハク酸無水物(以下,SAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.89g(83%)。
IR(KRS,cm-1):1737,1287,978。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.69(q,J=7.5Hz,2H),2.47−2.55(m,4H),4.21(s,2H),4.26−4.33(m,4H)。
○SEOMの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にSEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量 0.42g(97%)。
Mn:36000(1st peak:669000,2nd peak:21000)。
Mw/Mn:41.7。
IR(KRS,cm-1):3389,1735,1261。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.72−0.86(m,3H),1.18−1.40(m,2H),2.56−2.59(m,4H),3.82−3.96(m,6H)。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にSEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量 0.42g(97%)。
Mn:36000(1st peak:669000,2nd peak:21000)。
Mw/Mn:41.7。
IR(KRS,cm-1):3389,1735,1261。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.72−0.86(m,3H),1.18−1.40(m,2H),2.56−2.59(m,4H),3.82−3.96(m,6H)。
○SEOMの自己重付加反応物のone−pot重合(1step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にSAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.36g(83%)。
Mn:3900(1st peak:17800,2nd peak:3900)。
Mw/Mn:3.79。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にSAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.36g(83%)。
Mn:3900(1st peak:17800,2nd peak:3900)。
Mw/Mn:3.79。
○マレイン酸モノ[(3−エチル−オキセタン−3−イルメチル)エステル](MEOM)の合成
50mLのナス型フラスコにマレイン酸無水物(以下,MAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.81g(76%)。
IR(KRS,cm-1):1731,1642,1262,982。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.83(t,J=7.5Hz,3H),1.67(q,J=7.5Hz,2H),4.20(s,2H),4.27−4.28(m,4H),6.39−6.40(m,2H)。
50mLのナス型フラスコにマレイン酸無水物(以下,MAn)(5mmol)、EMO(5mmol)、NEt3(5mmol)、THF5mLを量り取り、60℃で24時間撹拌した。反応終了後、THFを減圧留去し、得られた液体を酢酸エチルエステル50mLに溶解させ、1N塩酸で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、n−ヘキサン中に入れ、沈澱した液体を減圧乾燥して茶褐色粘性液体を得た。
収量 0.81g(76%)。
IR(KRS,cm-1):1731,1642,1262,982。
1H NMR(500MHz,DMSO−d6,TMS)δ(ppm):0.83(t,J=7.5Hz,3H),1.67(q,J=7.5Hz,2H),4.20(s,2H),4.27−4.28(m,4H),6.39−6.40(m,2H)。
○MEOMの自己重付加反応
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にMEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量0.51g(92%)。
IR(KRS,cm-1):3645,1714,1644,1244。
ドライバッグ中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mol%と回転子を入れ、60℃、5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にMEOMを2mmol、o−ジクロロベンゼンを0.25mL量り取った。このアンプル管を脱気封管し、170℃で24時間反応を行った。反応終了後の単離操作は、実施例3と同様に行い、茶褐色粉末固体を得た。
収量0.51g(92%)。
IR(KRS,cm-1):3645,1714,1644,1244。
○MEOMの自己重付加反応物のone−pot重合(1step)
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にMAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.34g(80%)。
ドライバック中(湿度<10%)でアンプル管にTPPBを5mo1%と回転子を入れ、60℃で5時間減圧乾燥をした。その後ドライバック中で、アンプル管にMAnを2mmo1、EMOを2mmol、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを0.25mL加え、アンプル管を脱気封管し、170℃で48時間反応を行った。反応終了後の単離操作は実施例3と同様に行なった。
収量0.34g(80%)。
本発明の製造方法で得られるポリエステルは、その機械的強度、電気的特性に優れたものであり、各種工業用途への使用が期待される。
Claims (5)
- 同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物。
- 請求項1〜3に記載の同一分子内にオキセタニル基とカルボキシル基とを有する化合物を自己重付加反応させることを特徴とするポリエステルの製造方法。
- 第4オニウム塩、クラウンエーテル錯体類、または第3アミンの存在下に自己重付加反応を行うことを特徴とする請求項4記載のポリエステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004127720A JP2005008620A (ja) | 2003-05-27 | 2004-04-23 | オキセタニル基とカルボキシル基を有する新規モノマーとそれから誘導されるポリエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003149876 | 2003-05-27 | ||
JP2004127720A JP2005008620A (ja) | 2003-05-27 | 2004-04-23 | オキセタニル基とカルボキシル基を有する新規モノマーとそれから誘導されるポリエステルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005008620A true JP2005008620A (ja) | 2005-01-13 |
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JP2004127720A Pending JP2005008620A (ja) | 2003-05-27 | 2004-04-23 | オキセタニル基とカルボキシル基を有する新規モノマーとそれから誘導されるポリエステルの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262303A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 低誘電率プリント回路用積層板及びその材料 |
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JPH0820641A (ja) * | 1991-11-27 | 1996-01-23 | Yusuke Kawakami | 高分子液晶および液晶素子 |
WO1999043763A1 (en) * | 1998-02-26 | 1999-09-02 | The Secretary Of State For Defence | Liquid crystal polymer devices and materials |
WO2002028985A1 (en) * | 2000-10-04 | 2002-04-11 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Polymerizable liquid crystalline dioxetanes, their preparation and use |
JP2003096066A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Nippon Oil Corp | 液晶性オキセタン化合物、重合性液晶性組成物、液晶フィルムの製造方法、光学フィルムおよび液晶表示装置 |
-
2004
- 2004-04-23 JP JP2004127720A patent/JP2005008620A/ja active Pending
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