JP2005008083A - トランスミッションのクラッチ制御装置 - Google Patents

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Keiichi Omoto
啓一 大本
Masashi Kamoto
政司 嘉本
Akihiro Kishi
明広 岸
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Abstract

【課題】機体緩旋回時に旋回側の走行装置への動力が切断されないようにして滑らかな旋回を可能とする。
【解決手段】緩旋回走行系の終段側の中間軸50の回転数と、直進走行系の終段側の中間軸50の回転数と、が略々同一になるようにギヤ比を設定する。そして、例えば左への緩旋回時には、マルチステアリングレバー21の傾動操作により緩旋回クラッチ62a及び旋回側の選択クラッチ64Lを接続すると共に、該緩旋回クラッチ62a及び旋回側の選択クラッチ64Lを接続した後に旋回側のサイドクラッチ65Lを切断する。このサイドクラッチ65Lを切断した状態で、マルチステアリングレバー21の旋回操作量の増加に伴い、旋回側の選択クラッチ64Lが滑り制御されて緩旋回走行系の終段側の中間軸50が減速正転される。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランスミッションのクラッチ制御装置に関し、詳しくは、緩旋回走行系と直進走行系の終段側の中間軸の回転数を略々同一に設定し、機体旋回時には緩旋回クラッチ及び選択クラッチを接続した後に旋回内側のサイドクラッチを切断するトランスミッションのクラッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインやハーベスタ等の自走走行する移動農機では、圃場等で実行する作業の種類や形態に応じて機体の走行方向を様々に変化させる必要上、搭載エンジンからの回転駆動力を左右の各クローラ走行装置に伝達する駆動力伝達機構を備えたトランスミッションに対して旋回機能を含む各種の走行制御機能が付与されている。
【0003】
例えば、圃場での穀稈列条の刈取作業を対象にするとき、該穀稈列条間を複数列ごとに交互に往復走行して複数列の穀稈を同時に刈取る際には、該穀稈列が必ずしも直線状態にあるとは限らないことから、常に穀稈列条に機体を沿わせて進行させるための進行方向制御機能(クラッチ旋回に相当する「条合せ機能」)や、穀稈列条の終端部で機体を一旦反転させて次の穀稈列条に向かわせるための4モードターン制御機能(ブレーキ旋回、緩旋回、急旋回に相当)等がある。
【0004】
しかして、前記駆動力伝達機構の走行制御手段、例えば、前記4モードターン制御による駆動力伝達機構の走行制御の構成例としては、運転席側にあって操縦機能の主部となる主変速レバーとマルチステアリングレバー、及び該マルチステアリングレバーの上面に配置された各クラッチ旋回スイッチ、並びに別に設けられる緩旋回スイッチ、更に副変速レバー等を配備したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この4モードターン制御機能による従来のトランスミッションのクラッチ制御装置においては、走行制御操作を次のように行う。
【0006】
[クラッチ旋回]
マルチステアリングレバーの上面に配置されたクラッチ旋回スイッチをON操作することにより、旋回側の出力軸のサイドクラッチを切って進行方向の微調整をする。
【0007】
[ブレーキ旋回]
マルチステアリングレバーを旋回側に傾動操作することにより、旋回側の出力軸にブレーキをかけて停止させて旋回する。
【0008】
[急旋回]
副変速レバーを急旋回側に入れ、マルチステアリングレバーを旋回側に傾動操作することにより、非旋回側の出力軸を正転のまま、旋回側の出力軸を逆転させて、可及的に小さい旋回半径で旋回させる。
【0009】
[緩旋回]
副変速レバーを緩旋回側に入れ、かつ緩旋回クラッチをON操作した上で、マルチステアリングレバーを旋回側に傾動操作することにより、旋回側の出力軸を減速して旋回させる。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−291934号公報(第4頁−第5頁、図2−図3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した特許文献1によると、特に、緩旋回においては、マルチステアリングレバーの操作に伴う緩旋回クラッチから左右の走行装置の選択クラッチを経由してサイドクラッチに伝達される緩旋回駆動力は、直進駆動力に対して始めから減速していたので、サイドクラッチの切断から緩旋回に移行するときの振動が大きく乗り心地が悪いという課題があった。
【0012】
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、機体緩旋回時に旋回側の走行装置への動力が切断されないようにして滑らかな旋回を可能とするトランスミッションのクラッチ制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ミッションケース(32)内に軸装され、エンジン(16)の回転駆動力を入力する入力軸(42)と、該入力軸(42)の回転駆動力を駆動力伝達機構(41)を介して左右の各走行装置(13L,13R)に出力する左右一対の出力軸(51L,51R)と、を有し、前記駆動力伝達機構(41)は、走行操作具(21)の操作に基づき断接操作される緩旋回クラッチ(62a)及びブレーキ装置(62b)と、該緩旋回クラッチ(62a)及びブレーキ装置(62b)の伝動下手側に配置された左右一対の選択クラッチ(64L,64R)と、該左右一対の選択クラッチ(64L,64R)の伝動下手側に配置された左右一対のサイドクラッチ(65L,65R)と、を有し、
前記走行操作具(21)による直進走行操作に基づき、前記緩旋回クラッチ(62a)及び前記選択クラッチ(64L,64R)を切断した状態で、前記入力軸(42)の回転駆動力を前記駆動力伝達機構(41)を介して前記左右一対のサイドクラッチ(65L,65R)が配置された終段側の中間軸(50)に伝達し、該終段側の中間軸(50)から前記左右一対のサイドクラッチ(65L,65R)を介して前記出力軸(51L,51R)に出力する直進走行系と、
前記走行操作具(21)による旋回操作に基づき、旋回側の前記サイドクラッチ(65L又は65R)を切断し、前記緩旋回クラッチ(62a)と旋回側の前記選択クラッチ(64L又は64R)を接続して前記入力軸(42)の回転駆動力を前記終段側の中間軸(50)に伝達し、該終段側の中間軸(50)から旋回側の前記出力軸(51L又は51R)に出力する緩旋回走行系と、を構成するトランスミッション(31)において、
前記緩旋回走行系の前記終段側の中間軸(50)の回転数と、前記直進走行系の前記終段側の中間軸(50)の回転数と、を略々同一に設定し、
機体緩旋回時には、前記走行操作具(21)の旋回操作に基づき、前記緩旋回クラッチ(62a)及び旋回側の前記選択クラッチ(64L又は64R)を接続すると共に、旋回側の前記サイドクラッチ(65L又は65R)を切断した状態で、前記走行操作具(21)の旋回操作量の増加に応じて、旋回側の前記選択クラッチ(64L又は64R)を滑り制御して前記緩旋回走行系の前記終段側の中間軸(50)を減速正転させる制御手段(66)を備えている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のトランスミッションのクラッチ制御装置において、前記走行操作具(21)の操作位置を、緩旋回操作領域を越えて操作すると、前記緩旋回クラッチ(62a)が切断されかつ前記ブレーキ装置(62b)が接続されると共に、旋回側の前記選択クラッチ(64L又は64R)が接続される、ことを特徴とする。
【0015】
[作用]
本発明によれば、緩旋回走行系の終段側の中間軸(50)の回転数と、直進走行系の終段側の中間軸(50)の回転数とを略々同一に設定して、機体緩旋回時には、緩旋回クラッチ(62a)及び旋回側の選択クラッチ(64L又は64R)を接続すると共に、旋回側のサイドクラッチ(65L又は65R)を切断した状態で、走行操作具(21)の旋回操作量の増加に応じて、旋回側の前記選択クラッチ(64L又は64R)を滑り制御するようにしたので、緩旋回走行系の前記終段側の中間軸(50)が減速正転されて、滑らかな小旋回が可能となる。
【0016】
なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明が適用されたコンバインの外観を示す斜視図であり、図2は、運転操作部における操作機器類の配置を示す説明図である。
【0019】
図1及び図2において、コンバイン11は、左右一対のクローラ走行装置13L,13R(図では、進行方向右側のクローラ走行装置13Rのみを示し、左側のクローラ走行装置13Lについては、説明の便宜上、対応する符号を付す)を走行方向に沿わせて配置した機体12を有している。機体12の上部に位置する運転席14の操作パネル部15には、主変速レバー20、マルチステアリングレバー(走行操作具)21、緩旋回スイッチ23、及び副変速レバー24等が配置されている。主変速レバー20は、前後進(F,N,R)の切換えと、無段変速の0発進から最高速まで1本のレバーで操作することができ、また、マルチステアリングレバー21は、油圧コントロールによりサイドクラッチ操作と後述する前処理部17の上下を行う。機体12は、搭載エンジン16からの出力で各クローラ走行装置13L,13Rを駆動させて自走走行する。
【0020】
一方、機体12の前方には、穀稈を刈取るための昇降自在な前処理部17が設けられ、穀稈の刈取作業中は、前記主変速レバー20と旋回時のマルチステアリングレバー21の左右傾動操作の下で、機体12を穀稈条列に沿って走行させ、所要の刈取り作業を行えるようになっている。
【0021】
ここで、図3に基づき、搭載エンジン16からクローラ走行装置13L,13Rへの駆動力伝達系となるトランスミッション31の構成について説明する。
【0022】
トランスミッション31は、外殻部を構成するミッションケース32を有し、該ミッションケース32の内部には、クラッチ旋回、ブレーキ旋回、急旋回状態、及び緩旋回状態の4モードターン仕様の駆動力伝達機構41が配備されている。
【0023】
前記ミッションケース32内には、駆動力伝達機構41として、図示しない主クラッチを介して搭載エンジン16の回転駆動力を入力する入力軸42と、該入力軸42によって直接的に駆動されるHST(静油圧伝動装置)43とが設けられ、更に、該HST43によって得られる回転駆動力は複数段の各中間軸に伝達される。該複数段の各中間軸は、初段の第1の中間軸44、第2乃至第6の中間軸45〜49、及び終段の第7の中間軸50を有すると共に、該第7の中間軸50の回転駆動力を各別に各クローラ走行装置13L,13Rに出力する左右一対の各出力軸51L,51Rを有し、これらの入力軸42,各中間軸44〜50、及び各出力軸51L,51Rがミッションケース32に軸装されている。
【0024】
また、駆動力伝達機構41は、前記第1乃至第7の各中間軸44〜50の相互間、及び第7の中間軸50と各出力軸51L,51Rとの相互間に配置され、かつギヤ相互の噛合いによる回転数の増速、減速、及び回転方向の正転、逆転のための駆動力伝達系を有している。
【0025】
そして、前記第3の中間軸46上には、副変速レバー24のシフト操作により、第4の中間軸47との間のギヤ相互の噛合いの組合せを選択して回転駆動力を変速するギヤシフト手段(図示せず)が配置され、また、第5の中間軸48上には、緩旋回スイッチ23及びマルチステアリングレバー21の操作に伴う油圧作動により、第5の中間軸48を変速かつ制動する緩旋回クラッチ62a及びブレーキ装置62bが配置されている。
【0026】
前記第6の中間軸49上には、副変速レバー24のシフト操作により、第7の中間軸50との間のギヤ相互の噛合いの組合せを選択して回転駆動力を変速する緩・スピンクラッチ63、及び左右の選択クラッチ64L,64Rを設け、前記第7の中間軸50上には、マルチステアリングレバー21の旋回操作に伴う油圧作動により、各出力軸51L,51Rの回転駆動力を各クローラ走行装置13L,13Rに選択的に出力するサイドクラッチ65L,65Rが設けられている。
【0027】
上記構成に基づき、例えば、主変速レバー20を前進走行に操作すると共に、マルチステアリングレバー21による直進走行操作(中立位置での操作状態)に基づき、緩旋回クラッチ62a及び選択クラッチ64を切断した状態で、入力軸42の回転駆動力を駆動力伝達機構41を介して終段側の中間軸50に伝達すると共に、左右一対のサイドクラッチ65L,65Rを介して各出力軸51L,51Rに振り分けて出力する直進走行系が構成される。
【0028】
例えば、直進走行時のエンジンから出力軸51への動力の伝達は、第1の中間軸44からギヤ16Tとギヤ31Tの噛合いにより第2の中間軸45に伝達され、次いでギヤ30Tとギヤ36Tの噛合いにより第3の中間軸46に伝達され、この第3の中間軸46に伝達された動力は、ギヤ16Tとギヤ25Tの噛合いにより第4の中間軸47に伝達され、更にこの動力はギヤ15Tとギヤ48Tの噛合いにより第7の中間軸50に伝達される。そして、該第7の中間軸50に伝達された動力は、左右一対のサイドクラッチ65L,65Rを介して各出力軸51L,51Rに振り分けて出力される。
【0029】
また、緩旋回スイッチ23をONとすると共に、副変速レバー24を緩旋回側に入れ、かつマルチステアリングレバー21による旋回操作(左右側への傾動操作状態)に基づき、旋回側のサイドクラッチ65L又は65Rを切断し、緩旋回クラッチ62aと旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを接続して入力軸42の回転駆動力を、終段側の中間軸50に伝達すると共に、該終段側の中間軸50から旋回側の出力軸51に出力する緩旋回走行系が構成される。
【0030】
例えば、エンジンから旋回側の出力軸51への動力の伝達は、第4の中間軸47のギヤ25Tとギヤ35Tの噛合いにより第5の中間軸48に伝達され、このとき緩旋回クラッチ62aは接続され、更に動力は第5の中間軸48のギヤ35Tとギヤ30Tの噛合い、及び緩・スピンクラッチ63が緩旋回側(図3の図示状態)に接続されて第6の中間軸49に伝達され、更に接続された旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを介して第6の中間軸49のギヤ18Tとギヤ48Tの噛合いにより第7の中間軸50に伝達され、更に、第7の中間軸50のギヤ16Tとギヤ41Tの噛合いにより旋回側の出力軸51L又は51Rに動力が伝達される。
【0031】
本実施形態では、前記緩旋回走行系の終段側の中間軸50の回転数と、前記直進走行系の終段側の中間軸50の回転数とを略々同一に設定している。すなわち、前記直進走行系における第4の中間軸47から第7の中間軸50に至る該第7の中間軸50の回転数と、前記緩旋回走行系における第4の中間軸47から緩旋回クラッチ62a及び旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを介して第7の中間軸50に至る該第7の中間軸50の回転数とを略々同一になるようにギヤ比を設定している。
【0032】
そして、機体緩旋回時には、マルチステアリングレバー21による旋回操作に基づき、緩旋回クラッチ62a及び旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを接続すると共に、該緩旋回クラッチ62a及び旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを接続した後に、旋回側のサイドクラッチ65L又は65Rを切断するような制御を行う制御部(制御手段)66を備えている。
【0033】
図4は、本実施形態の制御ブロック図を示している。
【0034】
同図において、制御部66には、マルチステアリングレバー21の左右への傾動操作角を検出する操向ポテンショメータ70、主変速レバー20の操作位置を検出するポテンショメータ71、トランスミッション31の所定中間軸の回転数を検出する回転センサ72、及びスピンドライブターンスイッチ73からの信号が入力されている。また、制御部66からの指令信号が、左選択クラッチ64Lを制御するソレノイド弁74L(ソレノイド74L’)、右選択クラッチ64Rを制御するソレノイド弁74R(ソレノイド74R’)、緩旋回クラッチ62aを制御するソレノイド弁75(ソレノイド75’)に入力されている。前記各ソレノイド弁74L,74Rは、パイロット圧により排出油量を調節する形式の比例制御弁が用いられている。
【0035】
図5は、油圧回路を示す図である。
【0036】
同図において、オイルタンク76の作動油系は、フィルタ77と油圧ポンプ78等を通り、右選択クラッチ64Rのソレノイド弁74Rと左選択クラッチ64Lのソレノイド弁74Lを介して、夫々右選択クラッチシリンダ164Rと左選択クラッチシリンダ164Lに接続されていると共に、サイドクラッチソレノイド弁79を介して左右のサイドクラッチシリンダ165R,165Lに接続されている。また、同様に、作動油系は、緩旋回クラッチ62aを制御するソレノイド弁75を介して緩旋回クラッチシリンダ162a&ブレーキシリンダ162bに接続されている。更に、前記作動油系は、前処理リフトソレノイド弁80,81を介して前処理用リフトシリンダ82に接続され、また、オーガ昇降ソレノイド弁83を介してオーガ昇降シリンダ84に接続され、更に、左右の車高制御ソレノイド弁85L,85Rを介して車高制御シリンダ86L,86Rにも接続されている。
【0037】
図6は、マルチステアリングレバー21の傾動操作角と、前述した各比例制御弁の制御電圧等との関係を示すタイミングチャートである。
【0038】
同図において、機体緩旋回時、マルチステアリングレバー21を左右に傾動操作すると、その操作角が操向ポテンショメータ70(図4参照)で検出されると共に、レバー角度3で旋回が開始されて緩旋回クラッチ62a(及び旋回側の選択クラッチ64L又は64R)が接続されかつブレーキ装置62bがOFFになると共に、更なるレバー操作により、レバー角度5で旋回側のサイドクラッチ65L又は65Rが切断される。このとき、緩旋回クラッチ62aを制御するソレノイド弁(比例制御弁)75の制御電圧は、A〜Fのような変化曲線で表され、緩旋回クラッチ62a(及び旋回側の選択クラッチ64L又は64R)が接続された後、曲線AからB(レバー角度5〜7)は直進制御から緩旋回制御に至る過渡期であり、ここで緩旋回クラッチ62a(及び旋回側の選択クラッチ64L又は64R)を接続した状態から制御電圧は降下する。
【0039】
次いで、曲線BからCに至る緩旋回領域(レバー角度7〜15)では、旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを滑り制御し、旋回側の動力伝達系に摩擦を付与して旋回側の出力軸51L又は51Rを減速正転させる制御を行っている。また、曲線CからD(レバー角度15)は緩旋回制御からブレーキ旋回制御に移行する切換え部分である。次いで、曲線DからF(レバー角度15〜17)に至る間(レバー角度16)で旋回側の選択クラッチ64L又は64Rが滑り状態から確実な接続状態へと移行する。
【0040】
一方、レバー角度16では、緩旋回クラッチ62aが切断されかつブレーキ装置62bが作動してブレーキ旋回制御に移行し、旋回側の出力軸51L又は51Rにブレーキ力が作用して、旋回制御が終了する。なお、図のサイドクラッチ65L,65Rへの制御タイミング信号は、信号OFFでクラッチ入であり、また信号ONでクラッチ切を表している。
【0041】
本実施形態によれば、マルチステアリングレバー21の操作量の増加に応じて旋回側の選択クラッチ64L又は64Rを滑り制御するようにしたので、例えば旋回用の無段変速装置を設けることなく、無段階に旋回側の出力軸51L又は51Rを減速駆動することができ、よって、製造コストを増大させることなく、機体を所望の小旋回半径で旋回することができる。
【0042】
また、マルチステアリングレバー21の操作位置を、緩旋回操作領域(例えば、レバー角度7〜15)を越えてレバー角度16以上に操作すると、緩旋回クラッチ62aが切断されかつブレーキ装置62bが接続されると共に、旋回側の選択クラッチ64L又は64Rが接続されるので、緩旋回動作の後半はブレーキ旋回にて、緩旋回よりも小旋回半径で旋回することができる。
【0043】
以上で、緩旋回制御の説明を終了するが、次に、急旋回制御について簡単に説明する。
【0044】
緩旋回スイッチ23をOFFとすると共に、副変速レバー24をスピンターン側に入れ、かつマルチステアリングレバー21を旋回側に操作することにより、旋回側の出力軸51が逆回転して旋回する。
【0045】
具体的には、エンジン16から非旋回側の出力軸51L又は51Rへの動力の伝達は、第1の中間軸44からギヤ16Tとギヤ31Tの噛合いにより第2の中間軸45に伝達され、次いでギヤ30Tとギヤ36Tの噛合いにより第3の中間軸46に伝達され、次にギヤ16Tとギヤ25Tの噛合いにより第4の中間軸47に伝達され、更にギヤ15Tとギヤ48Tの噛合いにより第7の中間軸50に伝達される。
【0046】
一方、エンジン16から急旋回側の出力軸51L又は51Rへの動力の伝達は、第4の中間軸47のギヤ20Tとギヤ40Tの噛合いにより第6の中間軸49に伝達され、更に緩・スピンクラッチ63がスピン側に接続されて該第6の中間軸49のギヤ18Tとギヤ48Tの噛合いにより動力が第7の中間軸50に伝達される。そして、このとき旋回側の第7の中間軸50には、非旋回側とは逆方向の回転が伝達されると共に、この第7の中間軸50から、ギヤ16Tとギヤ41Tの噛合いにより急旋回側の出力軸51L又は51Rに逆転の動力が伝達される。こうして、急旋回側の出力軸51L又は51Rが逆転して、機体は小旋回半径にて旋回が行われる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、走行操作具の旋回操作量の増加に応じて旋回側の選択クラッチを滑り制御するようにしたので、旋回用の無段変速装置を設けることなく、無段階に旋回側の出力軸を減速駆動できるので、製造コストを増大することなく所望の小旋回半径で旋回することができる。
【0048】
請求項2に係る発明によれば、走行操作具の操作位置を、緩旋回操作領域を越えて操作すると、緩旋回クラッチが切断されかつブレーキ装置が接続されると共に、旋回側の選択クラッチが接続されるので、緩旋回動作の後半はブレーキ旋回にて、緩旋回よりも小旋回半径で旋回することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたコンバインの外観の斜視図である。
【図2】同上の運転操作部における操作機器類の配置関係を示す図である。
【図3】トランスミッションの駆動力伝達系を模式的に示す図である。
【図4】本実施形態における制御ブロック図である。
【図5】本実施形態における油圧回路を示す図である。
【図6】マルチステアリングレバーの傾動操作角と各比例制御弁の制御電圧等との関係を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
11 コンバイン
12 機体
13L,13R クローラ走行装置
16 エンジン
21 マルチステアリングレバー(走行操作具)
23 緩旋回スイッチ
31 トランスミッション
32 ミッションケース
41 駆動力伝達機構
42 入力軸
44〜49 第1乃至第6の中間軸
50 第7の中間軸(終段側の中間軸)
51L,51R 出力軸
62a 緩旋回クラッチ
62b ブレーキ装置
64L,64R 選択クラッチ
65L,65R サイドクラッチ
66 制御部

Claims (2)

  1. ミッションケース内に軸装され、エンジンの回転駆動力を入力する入力軸と、前記入力軸の回転駆動力を駆動力伝達機構を介して左右の各走行装置に出力する左右一対の出力軸と、を有し、前記駆動力伝達機構は、走行操作具の操作に基づき断接操作される緩旋回クラッチ及びブレーキ装置と、該緩旋回クラッチ及びブレーキ装置の伝動下手側に配置された左右一対の選択クラッチと、該左右一対の選択クラッチの伝動下手側に配置された左右一対のサイドクラッチと、を有し、
    前記走行操作具による直進走行操作に基づき、前記緩旋回クラッチ及び前記選択クラッチを切断した状態で、前記入力軸の回転駆動力を前記駆動力伝達機構を介して前記左右一対のサイドクラッチが配置された終段側の中間軸に伝達し、該終段側の中間軸から前記左右一対のサイドクラッチを介して前記出力軸に出力する直進走行系と、
    前記走行操作具による旋回操作に基づき、旋回側の前記サイドクラッチを切断し、前記緩旋回クラッチと旋回側の前記選択クラッチを接続して前記入力軸の回転駆動力を前記終段側の中間軸に伝達し、該終段側の中間軸から旋回側の前記出力軸に出力する緩旋回走行系と、を構成するトランスミッションにおいて、
    前記緩旋回走行系の前記終段側の中間軸の回転数と、前記直進走行系の前記終段側の中間軸の回転数と、を略々同一に設定し、
    機体緩旋回時には、前記走行操作具の旋回操作に基づき、前記緩旋回クラッチ及び旋回側の前記選択クラッチを接続すると共に、旋回側の前記サイドクラッチを切断した状態で、前記走行操作具の旋回操作量の増加に応じて、旋回側の前記選択クラッチを滑り制御して前記緩旋回走行系の前記終段側の中間軸を減速正転させる制御手段を備えている、
    ことを特徴とするトランスミッションのクラッチ制御装置。
  2. 前記走行操作具の操作位置を、緩旋回操作領域を越えて操作すると、前記緩旋回クラッチが切断されかつ前記ブレーキ装置が接続されると共に、旋回側の前記選択クラッチが接続される、
    ことを特徴とする請求項1記載のトランスミッションのクラッチ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8938341B2 (en) 2011-11-16 2015-01-20 Hyundai Motor Company Method for controlling clutch of automatic transmission for improvement of fuel efficiency

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