JP2005007601A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マスタ種類記憶手段と、マスタ種類毎に1版当たりの料金データを記憶する記憶手段と、用紙の枚数をカウントするカウント手段と、任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの料金データを基に印刷料金を演算する演算手段と、マスタの料金データと演算された印刷料金データを別々に又は、加算して1つに表示する表示手段82、課金装置80を有することとした。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像データをマスタに製版し、用紙に印刷する印刷装置に関して、印刷料金を自動演算し課金料金を表示する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、コンビニエンスストア、プリントショップなどで、コピーサービスやプリントサービスなどが行われている。これらのサービスで使用されている画像形成装置は、その殆どがPPC(plain paper copy)であり、印刷装置はないのが現状である。
【0003】
PPCで画像を形成する際に、掛かる費用は、電気代や消耗部品もあるが、主に、トナー代と用紙代である。そのため、カウントされた印刷枚数のみで演算する簡単な演算装置や、カウントを記録するキーカウンタなどで値を計算することで済まされてきた(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
これらの演算装置やキーカウンタなどを印刷装置で使用すると、印刷装置特有のマスタに画像情報を書き込んだ「版(或いはマスタともいう。以下同じ)」に対する課金がないので、きめ細かい料金設定が面倒であり、課金システム普及の足かせとなっている。
【0005】
また、印刷装置では、用紙を除く印刷コスト(マスタ代+インキ代)が、印刷枚数が多くなればなる程、用紙1枚当たりに換算すると低コストになっていくという特徴があるにも拘わらず、現状の簡便な課金システムにおける演算装置ではかかるきめ細かい制御が行われていない。
【0006】
印刷装置において、マスタの使用量を表示する技術も紹介されている(例えば、特許文献3参照)、他のコスト要因と組み合わせてトータルとしての印刷料金データとして表示するシステムにはなっていない。
【特許文献1】
特開平7−104622号公報
【特許文献2】
特開平10−105011号公報
【特許文献3】
特開2002−86687号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、印刷装置特有の「版」を含めた印刷料金をきめ細かく演算・表示・課金するもので、画像を形成する前または後に設定された条件での料金を演算・表示・課金できるようにした印刷装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
(1). 取得した画像データをマスタに書き込む書き込み手段と、前記マスタを版胴に巻き付けて印刷する印刷手段と、用紙を印刷部へ送り込む給紙手段と、印刷を行った用紙を排出する排紙手段とを有する印刷装置において、マスタ1版当たりの料金データを記憶する記憶手段と、用紙の枚数をカウントするカウント手段と、任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの料金データを基に印刷料金を演算する演算手段と、マスタの料金データと演算された印刷料金データを別々に又は、加算して1つに表示する表示手段を有することとした(請求項1)。
(2). 前記(1)記載の印刷装置において、マスタ種類を検知するマスタ種類検知手段と、このマスタ種類検知手段からの情報に基づきマスタ種類毎に1版当たりの料金データを演算して前記マスタ料金データとすることとした(請求項2)。マスタ種類検知手段によりマスタ種類を検知することで、マスタ種類毎に自動的に細かくマスタ料金を演算、表示、課金できる。
(3). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、前記版胴に対応して定まる設定信号により、マスタサイズを検知し、マスタの料金データとすることとした(請求項3)。版胴からの信号により、使用するマスタサイズを検知することで、マスタ1版当たりの料金を自動的に細かく演算、表示することができる。
(4). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、原稿サイズ検知手段を有する原稿読み取り手段と、原稿サイズ検知手段が検知した原稿サイズデータに基づきマスタ長さを設定することができるマスタ長さ可変手段とを有し、前記原稿サイズ検知手段からの原稿サイズデータによりマスタ長さが設定された場合に、この設定されたマスタ長さに基づいてマスタ料金データを定めることとした(請求項4)。原稿サイズ検知手段からのデータにより予め記憶されたデータに基づき原稿サイズに合わせたマスタマスタ長さに可変としたときに、可変対象たるマスタ長さ毎に自動的に細かくマスタ料金を演算・表示することができる。
(5). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、マスタ種類を検知するマスタ種類検知手段、及びマスタの種類毎に1版当たりの料金データを記憶する記憶手段、からのデータに基づきマスタ料金データを定めることとした(請求項5)。マスタ種類検知手段により、マスタ種類を検知することで、予め記憶されたデータに基づきマスタ種類毎に自動的に細かくマスタ料金を演算・表示できるのである。
(6). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズデータに基づいて、マスタ長さを設定するマスタ長さ可変手段を有し、用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズデータに基づいてマスタ長さを設定する場合に、この設定されたマスタ長さに基づきマスタ料金データを定めることとした(請求項6)。用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズにより、予め記憶されたデータに基づき用紙サイズに合わせたマスタ長さに変える場合に、この長さを変えられたマスタの長さ毎に自動的に細かくマスタ料金を演算・表示することができるのである。
(7). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、インキの種類を検知するインキの種類検知手段と、インキ種類毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの印刷料金データを基に印刷料金を演算する演算手段とを有することとした(請求項7)。マスタの料金を演算・表示すると共に、インキ種類検知手段により、インキの種類を検知することで、予め記憶しているインキ種類毎の任意枚数当たりの印刷料金データに基づき、きめ細かく印刷料金を演算・表示できるのである。
(8). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、印刷画像濃度を変えることができる印刷画像濃度可変手段と、印刷画像濃度毎に任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、入力手段からの印刷画像濃度入力データに基づき、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と前記印刷画像濃度による任意枚数当たりの印刷料金データにより印刷料金を演算する演算手段とを有することとした(請求項8)。マスタの料金を演算・表示すると共に、印刷画像濃度可変制御手段により、印刷画像濃度を変える場合に、印刷濃度毎の任意枚数当たりの印刷料金データに基づき、きめ細かく印刷料金を演算・表示できるのである。
(9). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、予め画像データを取得する画像取得手段と、取得した画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記憶した画像データに応じて用紙の任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する印刷料金データ記憶手段と、前記任意枚数当たりの印刷料金データを基に前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数により印刷料金を演算する演算手段を有することとした(請求項9)。マスタ料金を演算・表示すると共に、画像データ量毎の任意枚数当たりの印刷料金データに基づき、きめ細かく印刷料金を演算・表示できるのである。
(10). 前記(1)又は(2)記載の印刷装置において、用紙のサイズ検知手段と、用紙サイズ毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの印刷料金データを基に印刷料金を演算する演算手段とを有することとした(請求項10)。マスタの料金を演算・表示すると共に、印刷にかかる費用は用紙サイズ毎に任意枚数当たりの印刷料金データに基づき、きめ細かく印刷料金を演算・表示できるのである。
(11). 前記(1)乃至(10)の何れかに記載の印刷装置において、前記料金データは、入力手段からの入力により変更可能とした(請求項11)。製版・印刷にかかる料金データ入力手段により入力できることで、よりきめ細かく料金を演算・表示することができるのである。
(12). 前記(1)記載の印刷装置において、前記(2)乃至(11)のうち、2以上の各項に記載された構成を具備することとした(請求項12)。更にきめ細かく料金を演算・表示できるのである。
(13). 前記(1)乃至(12)の何れかに記載の印刷装置において、課金装置を有することとした(請求項13)。
(14). 前記(1)乃至(13)の何れかに記載の印刷装置において、前記演算手段、前記課金装置のうち何れか1つ以上を別体とした(請求項14)。既存の印刷装置への設置や、部品の共通化が図れ、コストダウンにつながるのである。
(15). 前記(1)乃至(14)の何れかに記載の印刷装置において、前記演算手段で計算された製版に必要な料金に対して、前記課金装置に入金された金額が、必要な料金未満の場合には製版できず、その旨を通知することとした(請求項15)。製版にかかる費用が入金されていない場合に、製版不可とし、その旨の通知することにより使用者に知らせることができる。
【0009】
以上の構成であれば、マスタにかかる料金と印刷にかかる料金の両方をきめ細かく演算・表示または、課金できる。さらに、印刷装置に対して追加する機能の部分を別体とすることで、既存の画像形成装置にも反映でき、コストダウンにもなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図12に本発明の基本的な考え方を示す。印刷にかかる費用の合計(データD3)をここでは単純に考えて、製版にかかる費用(データD1)と印刷にかかる費用(データD2)との合計額とする。製版にかかる費用を、マスタの価格とする。マスタの価格は、用途、グレード等に応じてその値が異なる。ここでは例として3種類の価格があるものとし、マスタAの単価は45円、マスタBの単価は50円、マスタCの単価は55円とする。
【0011】
一方、印刷にかかる費用は、同じマスタを使用して行なうことから、印刷枚数、つまり、カウント数が多くなればなる程、用紙1当たりの単価は低くなる傾向になる。
【0012】
例えば、マスタBを用いて20枚印刷した場合と、1000枚印刷した場合を想定すると、製版にかかる費用はどちらも50円、印刷のみ1枚あたりにかかる費用を5円とすると、20枚印刷では100円、1000枚印刷では5000円となる。よって、製版、印刷にかかる合計金額は、20枚印刷では、150円、1000枚印刷では5050円となる。これを1枚あたりにすると、20枚印刷では7.5円/枚、1000枚印刷では5.05円/枚となる。このように印刷枚数が多くなるほど、1枚あたりの単価は安くなる。
【0013】
図12に示した例では、データD2に示すように、カウント数1〜20枚までは1枚当たり単価は5円、同21〜50枚までは同4円、同51〜100枚までは同3円、同101〜500枚までは同1円というように、カウント数、つまり印刷枚数が増すほど、用紙1枚当たり単価は低くなる料金設定としている。
【0014】
ここで、例えば、マスタBを用いて100枚の印刷を行なう場合を想定すると、データD1により製版にかかる費用は50円、データD2により印刷にかかる費用は300円であるので、データD3に示すように合計の印刷料金は310円となる。
【0015】
また、別の考え方による料金設定として、印刷にかかる費用データとしてカウント数の大小にかかわらず、用紙1枚当たりの単価を一定にすることもできる。図13はその例であり、用紙1枚当たりの単価はカウント数の大小にかかわらず5円である。このケースで、マスタBを用いて100枚の印刷を行う場合、データD10により製版にかかる費用は50円、データD20により印刷にかかる費用は500円であるので、データD30に示すとおり合計の印刷料金は550円となる。
【0016】
本発明では、上記したように、印刷料金算出の元になる印刷枚数、マスタ種類、などの情報を、オペレーターが入力手段で入力したり、印刷機に設けた検知手段で検知したりして、記憶手段などに予め記憶させたデータ(例えば、データD1、D10、D2、D20)と照合し、CPUなどの演算手段で演算して算出し、表示手段に表示させたり、料金を徴収するようにしようとするものである。
【0017】
[1]本発明が適用される印刷装置の例
本発明が適用される印刷装置は図1に示すように印刷装置本体部としての孔版印刷装置40と、課金手段からなる。課金手段としては課金装置80が用いられている。課金装置80には箱形をしたケースに収められたハードウエアと該ハードウエアを制御して課金を行なう制御手段からなる。この課金を行なう制御手段は、CPU及び電気回路を含む制御部と、制御プログラムからなる。
【0018】
本例では、課金を行なうための制御部は、孔版印刷装置40を駆動ための制御部と共用になっていて、図1に符号100で示すように、孔版印刷装置40の外装フレームの下部スペース内に設けられている。
【0019】
このように、制御部100は、孔版印刷装置40を制御して通常の印刷動作を実行すると共に課金装置80をも駆動制御して印刷代金を受け取る。なお、別の構成としては、孔版印刷装置40に設けた制御部100については、孔版印刷装置40を専用に制御させ、課金装置80を専用に制御する制御部を例えば課金装置80に内蔵させて、これら2つの制御部を電気的に連結した構成、或いは、これら制御部を別体として設けた構成とすることもできる。
【0020】
図1において孔版印刷装置40は、用紙を収納したり、その他の備品を収納するスペースを有するテーブル200上に載置されている。テーブル200には車輪がついていて、移動可能になっている。課金装置80は、孔版印刷装置40やテーブル200とは別体の箱形に構成されていて、これも、車輪が付いていて移動可能である。以下、これらの構成及び動作について説明する。
【0021】
1.1 印刷装置の概略構成
本発明の前提となす印刷装置の一例として図2により孔版印刷装置40の構成を説明する。孔版印刷装置40は、以下に述べるように、主として、外装フレームに組み立てられた、操作パネル、製版書き込み装置、自動原稿読取装置、版胴、給紙トレイ、用紙搬送系、印刷部及びその周辺、排紙装置、諸検知手段、印刷濃度可変手段などから構成されている。
【0022】
1.1a 操作パネル
図2に示した孔版印刷装置40の外装フレームの上面部には、図3に示すような操作パネル50が設けられている。操作パネル50には、液晶などからなる情報を表示する表示画面などの表示部51と、製版スタートを行う製版キー52、印刷スタートを行う印刷キー53、画像位置の確認等の仕上がり具合を確認するために行なう試し印刷キー54、印刷枚数などを入力するテンキー群55、各種設定や変更の際に使用するファンクションキー群56、表示部51上のカーソルを移動するカーソルキー57、モードクリアキー75、クリア/ストップキー76などがある。表示部51上には各種情報が表示される。
【0023】
例えば、テンキー群55により印刷枚数、ファンクションキー群56により画像濃度、用紙サイズ、印刷速度、画像の位置、種類、部分的な濃度等を設定することができる。操作パネル50は、制御部100と情報の授受が行なわれるようになっている。
【0024】
1.1b 製版書き込み装置
図2に示した孔版印刷装置40の右上方には製版書き込み装置22が位置している。この製版書き込み装置22において、マスタ1はロール状に巻かれてマスタロール1aを構成している。マスタロール1aのロール芯1bの両端部はフランジに固定されており、製版書き込み装置22を組み込む側板に設けられたU字溝で位置を決められ、フランジ中心を軸に回転自在になっている。マスタ1はマスタロール1aから引き出されて製版書き込み装置22の図示しないケース側板に回転白在に支持されたプラテンローラ2により、無数の発熱素子を有するサーマルヘッド3上に押圧されている。
【0025】
サーマルヘッド3は孔版印刷装置40の図示しない側板に取り付けられており、マスタロール1aより引き出されたマスタ1を溶融穿孔して、製版済みマスタを作成する。プラテンローラ2は、上記のとおり、製版書き込み装置22の図示しないケース側板に回転自在に支持されており、図示しないステッピングモータの回転駆動により回転駆動され、マスタ1をサーマルヘッド3に押圧しつつ下流側へと搬送する。
【0026】
プラテンローラ2のマスタ搬送方向下流側位置には、切断手段であるカッタ4が位置し、該カッタ4よりも更にマスタ搬送方向下流側には、搬送ローラ5、ガイド板23、送り出しローラ6が順に配置されている。これら搬送ローラ5、送り出しローラ6は製版書き込み装置22の図示しないケース側板に回転自在に支持されている。
【0027】
搬送ローラ5は搬送駆動ローラと搬送従動ローラの対からなり、送り出しローラ6は送り出し駆動ローラと送り出し従動ローラの対からなる。これら各駆動ローラは図示しない駆動手段により回転駆動され、また、各従動ローラはそれぞれ対をなす駆動ローラにより連れ回りされる。マスタガイド板7は製版書き込み装置22の図示しないケース側板に取り付けられていて、カッタ4により切断された製版済みマスタ1を挟持手段としてのクランパ9へ案内する働きを有している。
【0028】
1.1c 自動原稿読取装置
図2において、孔版印刷装置40の上下左右の各方向上での略中央部に版胴8が位置している。そして、この版胴8の左斜め上方位置には、積層された原稿を一枚ずつ分離して搬送するADF(Auto document feeder:自動原稿給送装置)と、原稿の画像情報を読み取る読取装置を一体化した自動原稿読取装置10が設けられている。自動原稿読取装置10は原稿を順次自動的に搬送しながら原稿の画像情報を読み取る機能を有している。原稿セット部には一対のサイドフェンス21a、bがあり、連動して間隔を狭めたり、広げたりして原稿の幅方向両端部に添うことができ、原稿の整列の乱れを防止すると共に、後述するように原稿のサイズを検知する手段を付帯する。
【0029】
サイドフェンス21a、bの下流側には原稿搬送ローラ34と、原稿搬送コロ35とが対をなしている。これら原稿搬送ローラ及び原稿搬送コロは原稿を一枚ずつ分離して搬送する。
【0030】
これら原稿搬送ローラ、コロなどの下流には、原稿先端検知センサ47Sが設けられている。この原稿先端検知センサ47Sは、搬送される原稿の先端を検知してその検知情報により、製版書き込み装置22との連携動作を行なう。
原稿先端検知検知センサ47Sの下流側には、原稿を読み取るための原稿読取手段(CIS(contact image sensor)又はCCD(charge coupled device)センサ)48が設けられていて、読み取られた原稿は、一対の搬送ローラ49により原稿排紙台11に排出されるようになっている。
【0031】
1.1d 版胴
図2において、版胴8は、その筒状体からなる多孔性支持円筒体の大部分が開孔部からなり、残部が非開孔部として構成されている。開孔部はその外周を覆う図示しない樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンとが複数層巻装された構成である。
【0032】
版胴8を構成する多孔性支持円筒体の内周部にはインキ供給手段の一部を構成するインキローラ(図10に符号69で示す)が接しており、適量のインキを供給しつつ該版胴8の回転により回転駆動されるようになっている。
【0033】
クランパ9はマスタを挟んで保持する挟持手段であり、図示しない開閉装置により開閉されるようになっていて、閉じ状態でマスタの先端部を版胴8上に把持し、開き状態で解放する。
【0034】
版胴8の左横方向の位置には排版装置30が配設されている。排版装置30は、上部排版ローラ31、下部排版ローラ32、排版ボックス33等から主に構成されている。
【0035】
上部排版ローラ31は、図示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラ31aと従動ローラ31b、及びこれら各ローラ間に掛け渡されたゴムベルト31c等から構成されている。
【0036】
下部排版ローラ32は、駆動ローラ31aと図示しないギヤによって連結されて回転駆動される駆動ローラ32aと従動ローラ32b、及び駆動ローラ32a、従動ローラ32b間に掛け渡されたゴムベルト32c等から構成されている。
【0037】
また、下部排版ローラ32は、版胴8からの使用済みマスタ1を受け取る際に該版胴8に接近するために、駆動ローラ32aの中心軸を中心に左右方向に移動自在となっており、図示しない移動手段により移動される。下部排版ローラ32の移動により駆動ローラ32aは駆動ローラ31aの外周面と接離自在となっている。
【0038】
版胴8からの使用済みマスタは上部排版ローラ31、下部排版ローラ32により左方に送られて排版ボックス33に送り込まれる。排版ボックス33内には使用済みのマスタが溜まる。溜まった使用済みマスタを廃棄しやすいように、排版ボックス33は排版装置30に対して着脱可能な構成になっている。
【0039】
版胴8の右斜め下側には用紙13を収納し、また、必要に応じて版胴8側に送り出す給紙装置24が設けられている。給紙装置24は給紙トレイ14と、用紙搬送方向下流側に向けて順に配置された給紙ローラ15、分離ローラ16、レジストローラ17等の各ローラや、用紙をガイドするガイド板25等からなる。
【0040】
給紙ローラ15と分離ローラ16とは、最上位の用紙13と当接するように設けられており、給紙ローラ15は分離ローラ16と同期して図示しない駆動手段(モータ等)により時計回りの向きに印刷速度に合った回転速度で駆動されるようになっている。
【0041】
1.1e 給紙トレイ
図2において、用紙13は給紙トレイ14上に載置されており、給紙ローラ15、分離ローラ16などの働きで1枚分離されて送り出される。給紙トレイ14は上下動自在に支持されていて、用紙13の送出により減少するのに応じて上昇し、また用紙を補充するときには下降するように構成されている。
【0042】
給紙トレイ14には図2には図示されていないが、図8、9に示すように紙面を貫く方向に対向して一対のサイドフェンス55a、55bが設けられていて連動して対向間隔が調節されて、用紙の幅に合わせることができるようになっている。このサイドフェンスの動きに連動して用紙の幅サイズを検知できる用紙サイズ検知手段がある。この用紙サイズ検知手段については、図8、図9により後述する。
【0043】
給紙トレイ14において、その版胴8に面した側、つまり、左側の部位は用紙の送り出し側に相当し、給紙ローラ15、分離ローラ16及びこれに付帯する分離手段により分離給紙手段が構成されている。この分離給紙手段は、給紙トレイ14上に積載された用紙13を一枚づつ分離給送する。
【0044】
1.1f 用紙搬送系
図2において、用紙搬送系路上、版胴8寄りの部位に設けられた一対のレジストローラ17は、用紙トレイ部で分離給送されて搬送される用紙13の先端部をくわえ込み、タイミングをとって該用紙13をプレスローラ12と版胴8と間に搬送する機能を有している。本例では、プレスローラ12は版胴8の中心を通る下方位置に版胴に接離できるよう上下動可能に設けられている。
【0045】
1.1g 印刷部及びその周辺
プレスローラ12は、給紙装置24から搬送された用紙13を版胴1の外周面に押圧する。本例では、プレスローラ12により用紙13を介して押圧される版胴8の周面部において該用紙13にインキが転移されて印刷が行なわれるのでこのあたりを印刷部と称する。ガイド板25は孔版印刷装置40の13側板に固着されており、レジストローラ17の前後で用紙13を案内する。
【0046】
印刷時における版胴8の回転方向(時計回りの向きの回転方向)上であって、プレスローラ12よりも下流側の位置には、版胴8の外周面より印刷済みの用紙を剥離する剥離爪18が配設されている。
【0047】
プレスローラ12は、孔版印刷装置40の側板に揺動自在に支持された図示しない支軸に固着されており、図示しない揺動手段により揺動されて、版胴8に接して回転する態様と、離間する態様をとり得る。プレスローラ12は印刷時(通紙時)以外は図示しない機構により、版胴8より離間した実線で示す位置で保持されている。
【0048】
剥離爪18も、孔版印刷装置40の側板に揺動自在に支持された図示しない支軸に固着されており、所定のタイミングで図示しない揺動手段により揺動されて、印刷を終えた用紙13を版胴8表面より剥離する。
【0049】
1.1h 排紙装置
図2において、版胴8の左下方には排紙装置26が配置されている。排紙装置26の右端部に従動ローラ27が位置している。排紙装置26は従動ローラ27のほかに、左方に位置する駆動ローラ28、これらローラ間に掛け回されたベルト29、ベルト29の下方に設けられた用紙吸引用のファン30F、駆動ローラ28に隣接して設けられた排紙トレイ20等から主に構成されている。
【0050】
従動ローラ27と駆動ローラ28とは、これらローラを一体化する図示しない構造体からなる排紙装置本体の側板に回転自在に支持されており、これらローラ間に掛け回されたベルト29の表面には複数の通気開孔が形成されている。
【0051】
駆動ローラ28は図示しない駆動手段で回転駆動され、この回動力はベルト29を介して従動ローラ27に伝達される。ファン30Fは、その回転により図において下向きの空気流を発生させる。こうして、ベルト29に形成された前記通気開孔から吸引される空気により、該ベルトの表面に印刷済みの用紙13を吸引し、ベルトと共に該用紙を排紙トレイ20に向けて搬送する。
【0052】
1.1i 検知手段
本発明では、自動的に課金を行なうため、課金のもとになる各種情報を演算手段に認識させるための手段として各種の検知手段を用いる。
【0053】
▲1▼ 原稿サイズ検知手段
原稿サイズは、そのサイズに応じてマスタサイズや、用紙のサイズを設定するので、印刷実行時における課金額を定める要素となる。原稿サイズ検知手段を代表して図11に符号601で示す。
【0054】
原稿サイズの検知手段を、図2の自動原稿読取装置10の原稿セット部について拡大した図4、図5を参照しつつ説明する。原稿セット部には一対のサイドフェンス21a、bがある。サイドフェンス21a、bはブックエンドような形状をしていて、原稿幅方向に対向しており、図示しないガイドにより原稿幅方向に拘束されて移動可能である。
【0055】
各サイドフェンス21a、bはそれぞれラック41a、41bと一体的であり、ピニオン42を共通に噛み合っている。これにより、サイドフェンス21a、bは連動して原稿幅方向に移動する。載置される原稿の幅に接するまでこれらサイドフェンス21a、bを移動することで原稿を所謂センター基準で揃えることができる。
【0056】
さらに、図5にも拡大して示すように、サイドフェンス21a及びラック41aと一体的にスリット板43が設けられている。このスリット板43には該スリット板と垂直にかつ、原稿幅方向に長手方向を合わせて、長さの異なる複数のプレートが設けられている。これらのプレートの一つを符号44で例示する。プレート44は、サイドフェンス21aと一体のスリット板43と共に原稿幅方向に移動する。
【0057】
プレート44の移動範囲内には、発光素子と受光素子を組み合わせた位置検知センサ45Sが配置されている。プレート44が位置検知センサ45Sの発光素子と受光素子の間に位置するときと、位置しないときとで位置検知センサ45Sはプレート44の位置を検知できる。
【0058】
プレート44と同様の機能をもつ他のプレートを、その長さと、原稿幅方向での位置を異ならせて多数設け、また、これらプレートを対応させて位置検知センサを設けることで、各位置検知センサからの信号を得ることができ、これらの信号の組み合わせにより、サイドフェンス21a、b間の間隔、つまり、原稿の幅サイズを検知することができる。これらは、サイドフェンスのスライド動作に連動して原稿サイズを検知する原稿サイズ検知手段である。
【0059】
▲2▼ 画像データ、画像サイズの検知
原稿が存在する場合には、自動原稿読取装置10を用いて原稿を読み取るが、原稿に相当する情報がパソコンやスキャナなどの外部機器に記録された情報である場合には、画像データをPCコントローラ300を介して制御部100に入力することになる(図11参照)。PCコントローラ300は画像データを取得する画像取得手段であり、画像データに含まれる情報としては、画像サイズ、画像濃度、その他が含まれる。画像取得手段からの画像データにより画像量を測定してインキ量を算定して印刷料金を演算する材料を提供する。
【0060】
画像データにより画像サイズ、画像濃度、画像量を検知でき、これらに応じてマスタサイズや、用紙のサイズ、インキ量が定まる。これらは印刷実行時における課金額を定める要素となる。また、印刷される画像濃度も設定することができる。パソコンやスキャナなどの外部機器から送られてきた画像データはPCコントローラ300を介して制御部100を構成する電気回路上のCPUに取り込まれ、画像のサイズを検知するほか、画像濃度など、印刷料金に反映される情報を得る。
【0061】
▲3▼ マスタの種類、サイズ検知手段
マスタは印刷の都度、取り替えて用いられるものであり、印刷実行時における課金額を定める要素となる。マスタの種類、サイズ検知手段を図11に代表して符号602で示す。
【0062】
i. 版胴の種類に対応するマスタサイズの検知
孔版印刷装置40において、版胴8(ドラム)は装着できるマスタのサイズに応じて各種のものと交換可能になっている。図6(a)において、版胴8は、その軸方向両端部を図示しないフランジにより固定されており、該フランジの中心部にある図示しないドラム軸を中心に回転自在になっている。この図示しないドラム軸は、側板60に保持されている。
【0063】
この側板60の外側はねじ止めされたカバー61で被われている。カバー61を外すと側板60に設けられている基板62が露出する。この基板62上の一部を拡大して示した図6(b)において、符号63、64,65は3個のディップスイッチを示す。
【0064】
ディップスイッチはよく知られるように、手動でオン、オフを指定することができるようになっており、これら複数のディップスイッチにおけるオン、オフ情報の組み合わせによって、版胴の種類、サイズやインキの種類を設定可能となっている。
【0065】
版胴を交換したときには、その版胴のサイズに応じたマスタサイズを、ディップスイッチ63、64、65におけるオン、オフ信号の組み合わせにより設定することで、課金のため制御部100にマスタサイズの情報が入力される。
【0066】
版胴部に基板がない場合には、孔版印刷装置40の制御部100に設けられた基板上にあるディップスイッチの設定や前記図3により説明した操作パネル50から入力したデータをRAMに保存する等により検知できる。
【0067】
ii. マスタロールからのマスタサイズの検知
製版書き込み装置22にあるマスタロール1aからマスタサイズ・種類を検知することができる。図7(a)、(b)に示すようにマスタロール1aの外形について、その主走査方向(ロールの軸方向)の長さを例えば、位置を異ならせて配置した3つの反射型センサ65S、66S、67Sなどで検知する方法と、特開2000−52633号公報、特開2001−1427号公報に開示されるように、マスタやマスタロール端面や紙巻内面にある信号、例えば、バーコードや白黒パターンや切り欠きなどを読み取る方法がある。この場合は、マスタの種類(図17で後述するタイプαのマスタ、タイプβのマスタの区別など)も読み取ることができる。
【0068】
▲4▼ 用紙サイズ検知手段
用紙は印刷の都度、消費されるものであり、印刷実行時における課金額を定める要素となる。
図2に示した給紙トレイ14に設けられた用紙サイズ検知手段について、図8、図9により説明する。図8(a)及び図9において、一対のサイドフェンス55a、55bは、基本的には、前記図4で説明したサイドフェンス21a、21bと同じ構成をしていて、ラックとピニオンの機構により、センター基準で用紙の幅に合わせることができる。
【0069】
また、用紙の幅サイズも図5で説明したような検知手段を用いて検知することができるが、ここでは、図8(b)に拡大して示すように、サイドフェンス55bと一体的に、用紙幅方向について長さの異なる複数の摺動子560を設けている。
【0070】
これらの摺動子560は電気的導体からできており、給紙トレイ14側にこれらの摺動子560とそれぞれ対応して、かつ、用紙幅方向上の位置を異ならせて固定された接点とで組を構成している。接点と摺動子とが接触するとオン、離れているとオフの電気信号が得られる。
【0071】
かかる構成により、上記各接点について、オン、オフ信号が課金のため制御装置100に入力され、かかる信号の組み合わせにより、サイドフェンス55bの幅方向の位置、つまり、用紙の幅サイズを検知することができる。
【0072】
さらに、給紙トレイ14上であって給紙トレイ14上に用紙が載置される位置に対応させて用紙無し検知センサ570Sを設け、かつ、用紙の後端側を検知するための複数の用紙長さセンサ58S1、58S2、58S3を設け、用紙の幅だけでなく、用紙の長さを自動検知することもできる。これらの情報は、必要に応じて図3の表示部51に表示させることができる。
【0073】
用紙サイズ検知手段としては、給紙トレイ14に設けられたサイドフェンス21a、21bの動きに連動して検知する既知の用紙サイズ検知手段や、給紙トレイの用紙積載部に配設された複数の反射型センサによる既知の検知手段がある。
用紙サイズ検知手段を代表して図11に符号603で示す。
【0074】
▲5▼ インキ種類検知手段
インキは印刷の都度、消費されるものであり、種類によりコストが異なることから、インキ種類は印刷実行時における課金額を定める要素となる。
インキ種類の検知手段としては、図10(a)に示すように版胴8の内側に設けられたインキ供給手段67に設けた検知手段による。インキ供給手段67は、版胴8の中心軸上に設けられたインキ供給パイプ68と、このインキ供給パイプ68の下方に設けられたインキローラ69、ドクターローラ70などからなる。
【0075】
インキ供給パイプ68には、その下側にインキ供給穴68a、68bが形成されていて、インキが落下するようになっている。インキ供給穴68a、68bは、インキローラ69とドクターローラ70とのニップ部上側により構成されるインキ溜まり73に対向しており、ここから落下するインキが該インキ溜まり73に溜まるようにしてある。
【0076】
インキ供給パイプ68、インキローラ69、ドクターローラ70などを共通に支持する不動部材としてのフレーム71には2本のインキ検知針72の基端部が固定されており、該インキ針72の先端部はインキ溜まり73のインキ内に位置するようにしてある。インキ検知針72を用いて、インキ溜り73のインキの静電容量を測定することにより、インキの種類を検知することができる。
【0077】
インキの種類検知の他の方法としては、版胴部に図6で説明したディップスイッチの設定によることもできる。孔版印刷装置40の管理者が予め、ディップスイッチのオン、オフの組み合わせから、使用するインキ種類を設定しておき、該ディップスイッチの出力信号を課金のため、制御装置100に入力するようにしている。
【0078】
また、版胴部に基板がない場合には、印刷装置制御部の基板上にあるディップスイッチの設定や操作パネルから入力したデータを課金のため制御装置100に保存するなどにより検知できる。インキ種類検知手段を代表して図11に符号604で示す。
【0079】
1.1j 印刷濃度可変手段
印刷濃度はインキの消費量と関係しており、濃度が濃ければインキは多く消費されるし、薄ければ、少ない消費となるので、印刷濃度によりコストが異なることから、印刷濃度は印刷実行時における課金額を定める要素となる。
印刷濃度可変手段は既知のものを用いる。例えば、製版書き込み装置22における製版時電流を大にすれば、溶融穿孔の孔径を大きくすれば、濃度が上がり、インキ消費量は増す。逆にすれば、濃度は下がりインキ消費量は減る。或いは、カムのリフト量を変えることで印刷時におけるプレスローラ12の版胴に対する圧力を変えることによっても印刷濃度を変えることができる。圧力を高くすれば、インキの転移量が増すので画像が濃くなり、低くすれば、インキの転移量が減るので画像は薄くなる。
【0080】
これら、製版時電流の調整や、カムのリフト量の調整は、手動または、操作パネルからのキー入力により変えることができるようになっており、使用者は印刷濃度を希望に応じて設定するので、その際に任意枚数毎の印刷代データとして使用できる。操作パネル50などの入力手段は印刷濃度可変手段である。ここでは、印刷濃度可変手段を代表して図11に符号605で示す。
【0081】
1.2 課金手段の概略構成
図1において、課金手段は、課金装置80と制御部100からなる。制御部100には、孔版印刷装置40を駆動する制御プログラム及び、課金を実行する制御プログラムなどが入力されている。
【0082】
課金装置80は、箱形をしたその上部にコイン投入口81及び表示部82を有し、下部にコイン返却口84を有している。なお、図1では、コイン投入口81及び表示部82は課金装置を構成する箱体の側面に設けた例を示したが、オペレーターの目線よりも低い位置の場合には、見づらいので箱体の上面にこれらコイン投入口81及び表示部82を設けるとよい。
【0083】
1.3 電気回路の構成
図11に制御部100及びその周辺部の電気回路構成を示す。制御部100は、演算を行うCPU500と、制御プログラムが記憶されたROM101と、各種データ記憶するRAM102を主な構成とする。制御部100のCPU500は孔版印刷装置40における印刷動作を制御するが、本発明との関係では、マスタの料金と印刷にかかる料金それぞれのデータとその演算を行う。
【0084】
制御部100は、図示しないコントローラを介して孔版印刷装置40からの各種キーやパソコンなどから送信されたデータを受け取る。図11では一例として、表示部や各種キーのある操作パネル50、パソコン400などから送信されたデータを受け取るPCコントローラー300、各種検知手段(原稿サイズ検知手段601、マスタの種類、サイズ検知手段602、用紙サイズ検知手段603、インキ種類検知手段604など)、印刷濃度可変手段605、課金装置80などとの情報の授受が行なわれる構成を示している。煩雑を避けるため、孔版印刷装置40の通常の印刷に必要な情報の授受関係については、図示を省略してある。
【0085】
[2]印刷動作の概要
プロセス1
原稿を製版印刷する際には、使用者(オペレーター)は、図2において原稿を自動原稿読取装置10の原稿セット部に載せ、サイドフェンス21a、21bで位置を合わせながら、原稿先端を原稿搬送ローラ34と原稿搬送コロ35のニップ部に突き当てることで原稿のセットが終了する。
【0086】
プロセス2
入力手段としての操作パネル50のテンキー群55(或いはスイッチ)により、通常画像モードかハーフトーン画像を再現する写真モードかの区別である画像種類、印刷速度、用紙種類などの情報が制御部100の記憶部に記憶される。そのほか、印刷枚数、用紙サイズ、画像の位置や種類、などの各種設定を行う。このとき、マスタの種類やサイズの情報を取得したり、原稿や用紙のサイズなどの情報を取得したり、インキの種類や印刷画像濃度等の情報を取得する。
【0087】
但し、外部機器としての例えば、パソコン400からの画像データサイズによるマスタ長さの設定や、画像データ量による印刷料金の設定の場合には、操作パネル50の指示に従って、パソコン400からのデータを転送したり、自動原稿読取装置10でプレスキャンなどを予め行い、料金設定のための情報を取得する。
【0088】
また、マスタの種類、サイズ検知手段602によりマスタ長さを変える場合には、製版書き込み装置22でマスタの製版領域、マスタ長さ、を可変制御すると共に、マスタ長さに応じて設定される用紙13の長さに合わせて版胴8へのプレスローラ12による押圧長さも変えるのが望ましい。そのための手段については、周知の技術が適用できる。例えば、特開平9−169154号に開示されるように、プレスローラ12など押圧手段による版胴への押圧区間を、該押圧区間長を制御する複数のカムの切り換えにより行う。
【0089】
プロセス3
各種設定が終了すると、課金額を演算する制御装置100には孔版印刷装置40からの各種設定データが転送され、課金装置80の表示部82には製版、印刷料金が表示される。使用者は、この表示された金額をコイン投入口81より現金またはそれに代わる磁気カードなどを投入する。
【0090】
このとき、表示されている製版に必要な料金(マスタ代)よりも投入金額が少ない場合には、例えば、製版スタートの製版キー52を押下しても製版不可とし、投入料金が少ないことを表示部82(或いは表示部51)や音声などを使用して通知する。
【0091】
プロセス4
少なくとも、製版に必要な料金以上が入金された場合に、使用者が製版キー52を押すと、制御部100にスタート信号が出されることにより、先ず、自動原稿読取装置10の駆動源である図示しないステッピングモータが回転駆動されて、少なくとも原稿搬送ローラ34を回転駆動させ、原稿の搬送を開始する。
【0092】
原稿先端部が搬送により移動して、原稿の先端を検知する原稿検知センサ47Sに到達し、該センサがオンにされると、制御部100にて予めプログラムされたROM101からの制御信号により、原稿が所定量搬送され、原稿先端部が所定の位置(例えば、原稿読取手段48としてのCISによる読取直前位置)まで搬送されると、原稿搬送が停止する。
【0093】
プロセス5
原稿搬送が停止された後、排版動作が行われる。すなわち、版胴8が反時計回りの向きに回転して、排版装置30により未だ版胴8に巻着されたままになっている使用済みのマスタが版胴8表面より剥離されて排版装置30に廃棄される。排版を終えた版胴8はクランパ9が右真横位置になるまで時計回りの向きに回転して停止する。
【0094】
プロセス6
版胴8が停止すると製版書き込み装置22にて製版動作が開始される。先ず、ステッピングモータによりプラテンローラ2が回転され、マスタロール1aから繰り出された新しいマスタ1をサーマルヘッド3に対応する製版位置まで搬送する。
【0095】
製版位置までマスタ1が搬送完了されると同時に、停止していた自動原稿読取装置10のステッピングモータが回転駆動することで、少なくとも原稿搬送ローラ34が回転駆動開始して原稿の搬送が再開され、原稿読取手段48としてのCISにて読み取られる。読み取られた情報は、制御部100を介して画像情報として、サーマルヘッド3に伝達される。こうして伝達された情報をもとに、サーマルヘッド3にてマスタフィルム面が溶融穿孔され製版が行なわれる。
【0096】
プロセス7
こうして画像情報が書き込まれた製版済みマスタ1は、搬送ローラ5、送り出しローラ6、マスタガイド板7を経て該マスタ1の先端部がクランパ9に案内される。上記ステッピングモータのステップ数より製版が完了し所定の切断時期に達したと判断されるとカッタ4が作動してマスタ1が切断されると共に、プラテンローラ2及び搬送ローラ5、6等の駆動が停止する。停止するとマスタ1が切断される。
【0097】
マスタ1の搬送駆動源である図示しないステッピングモータのステップ数が制御部100においてカウントされることで、該制御部100においてマスタ1の先端部がクランパ9に屈いたと判断されると、該クランパ9が閉じ状態となり、マスタ1の先端部を挟持すると共に、版胴8がマスタ搬送速度とほぼ同じ速度で回転を再開し、製版されたマスタ1の版胴8への巻着が行われる。先端側を版胴8のクランパ9に保持されたマスタ1の後端側は、版胴8の回転により引き出されて版胴8への巻着が完了する。
【0098】
プロセス8
版胴8へのマスタ1の巻着が完了すると用紙13が給紙ローラ15と分離ローラ16により送り出されながら、分離ローラ16及び分離手段に付帯して設けられた摩擦パッドなどの分離手段により一枚ずつ分離されて給送される。
【0099】
所定タイミングで接離するレジストローラ17が当接を開始する頃に用紙13の先端がレジストローラ17のニップ部に挿入され、ニップ部に突き当てられて停止する。レジストローラ17は、版胴8の周速と同じ速度で移動するマスタ8の画像と印刷部(版胴8の下部に接離するプレスローラ12とのニップ部)で用紙13が合致するようにタイミングを取られてが回転を開始する。
【0100】
プロセス9
図示しない用紙センサにより印刷部近傍位置への用紙13の進入が検知されるとプレスローラ12が上昇して、版胴8に用紙13を押圧し、マスタ8にインキを充填する版付けが行われる。これにより、用紙13は印刷部にて画像を形成される。
【0101】
プロセス10
版胴8とプレスローラ12間を通紙される際に印刷された用紙13は、剥離爪18により版胴8より剥離され、ベルト29により搬送されて排紙トレイ20に排出される。その後、設定された枚数の印刷が同じ動作で行なわれる。
【0102】
プロセス11
印刷を終えた用紙13は排紙トレイ20に送り出されて積載される。但し、このとき、操作パネル50のテンキー群55などから入力された印刷枚数に対して、コイン投入口81より投入された料金が少ない場合には、その旨を表示部82(或いは表示部51)や音声などを使用して通知する。それでも入金しないで印刷キー53を押下する場合には、投入された料金分までの印刷を行う。
【0103】
以上述べたような各種検知手段を使用して製版にかかる料金、印刷にかかる料金を細かく設定、演算、課金することができる。
【0104】
[3]入力データ及び表示の具体例
図12に示した例は、前記したように印刷にかかる費用データ(データD2)として、印刷枚数が増加することにより1枚当たり単価が安くなる傾向となる価格設定としたケースである。
【0105】
また、図13に示した例は、前記したように、印刷にかかる費用データ(データD20)として、印刷枚数の大小にかかわらず1枚当たり単価を一定とした価格設定をしたケースである。
【0106】
これら図12、図13において、データD1、D2や、データD10、D20は、図11におけるROM101に蓄えて入力時など必要に応じてテンキー群55の操作により表示部55に表示させる。また、演算結果のデータであるデータD3やデータD30は、図1の表示部82或いは図3の表示部51などに表示させる。
【0107】
3.1 インキ単価の登録例
印刷装置の管理者は、図11で説明した制御装置100のRAM102に予めインキ単価を登録する。
【0108】
登録の手順は、図14のフローチャートのステップP1において、図3における操作パネル50のファンクションキー56を操作して、インキ単価設定モードにしてから、ステップP2において値数入力を行なう。
【0109】
値数の具体例を図15に示す。ファンクションキー56の操作により、表示部51に入力用の画面が表示されるので、テンキー群55の操作により、所定の値数入力を行なう。入力結果はRAM102に記憶される。登録内容の一例を図14に示す。図14において、黒、赤、青、緑、茶、グレー、黄、紫、ゴールドの各色種に対応して、印刷1枚当たりの単価が示されているが、これらの単価がステップP2で入力された値である。このように値数入力ができるので、単価の変動に対処することができる。
【0110】
かかる登録結果は、印刷に際して条件を指定する際にこの画面を呼び出して条件を指定する。指定すると、該当部分の数値が枠で囲まれた表示になり(本例では緑、0.13円)、指定数値を確認できる。
【0111】
3.2 マスタ単価の登録例
印刷装置の管理者は、図11で説明した制御装置100のRAM102に予めマスタ単価を登録する。
【0112】
登録の手順は、図16のフローチャートのステップP3において、図3における操作パネル50のファンクションキー56を操作して、マスタ単価設定モードにしてから、ステップP4において値数入力を行なう。
【0113】
値数の具体例を図17に示す。ファンクションキー56の操作により、表示部51に入力用の画面が表示されるので、テンキー群55の操作により、所定の値数入力を行なう。入力結果はRAM102に記憶される。登録内容の一例を図17に示す。
【0114】
図17において、マスタの種類としてグレードの低いαタイプと、グレードの高いβタイプとについて、A3、B4、A4の各サイズに対応して、1版当たりの単価が示されているが、これらの単価がステップP4で入力された値である。このように、値数の入力ができるので、単価の変動に対処することができる。
【0115】
かかる登録結果は、印刷に際して条件を指定する際にこの画面を呼び出して条件を指定する。指定すると、該当部分の数値が枠で囲まれた表示になり(本例ではβタイプ、A3サイズの60円)、指定数値を確認できる。
【0116】
3.3 印刷料金の明細表示例
オペレーター(当該印刷装置の利用者)が図3に示した操作パネル50のキーを操作して、これから行なおうとする印刷の料金を算出するに必要な条件を入力すると、その結果が図18に示すように表示される。
【0117】
図18に示す例では、オペレーターによる入力結果として、印刷枚数200枚、印刷に用いるインキとして「黒」、用紙サイズ「A3」、画像濃度「やや薄く」、印刷速度「3速」(3段階の速度区分の最も速い速度)の各印刷条件が指定されたことが確認情報として表示した例を示している。
【0118】
上記各印刷条件が指定された結果、印刷料金が算出され、製版料金30円、印刷料金180円の各金額がそれぞれ表示されている。製版料金と印刷料金の両方を合わせた合計金額は210円である。
【0119】
オペレーターは、この表示を見て、コイン投入口81よりコインで250円を投入し、これが制御装置100により認識されると、印刷可能な条件が整っていることから、表示部82には、「製版・印刷できます」の表示がなされる。
【0120】
[4]請求項に対応する例
図1に示した孔版印刷装置40及び課金装置80を具備した印刷装置は、以下のような構成により印刷料金を算出、表示、徴収することができる。
【0121】
1.請求項1、3
図1、図2により説明した孔版印刷装置40は、▲1▼取得した画像データをマスタ1に書き込む書き込み手段として、製版書き込み装置22、▲2▼マスタ1を巻き付けて印刷する印刷手段として、版胴8やステッピングモータ、版胴8に設けたクランパ9やプレスローラ12、▲3▼用紙13を印刷部へ送り込む給紙手段として給紙ローラ15、分離ローラ16、レジストローラ17、▲4▼印刷を行った用紙を排出する排紙手段として排紙装置26、排紙トレイ20などを有している。
【0122】
版胴は交換可能であり、マスタの種類、サイズに対応した版胴に取り替えることができる。マスタを交換したときには、そのマスタに対応するマスタの種類やサイズを図6(b)におけるディップスイッチ63、64,65に予め指示することができる。或いは、図7で説明したように、マスタロール1aの大きさを検知する反射型65S〜67Sからの検知信号により、マスタのサイズ(幅)を検知することもできる。マスタの長さは、原稿サイズ検知手段による原稿サイズや、用紙サイズ検知手段による用紙サイズ検知情報に基づいて定まる。
【0123】
かかる版胴8の設定信号によりマスタの種類、サイズが、制御装置100で認識される。こうしてマスタの種類、サイズに応じた価格データがROM 101及びRAM 102に備えられている。これらのデータに基づき、マスタ1版当たりの価格が演算され、RAM102等の記憶手段に1版当たりの料金データが記憶される。RAM102はマスタ種類、サイズの記憶手段の一例であり、上記ディップスイッチからの情報がROM101に予め蓄えられた情報と照合されて、マスタ種類毎に1版当たりの料金データが演算され、その結果がRAM102に記憶される。RAM102は、マスタ1版当たりの料金データを記憶する記憶手段の一例である。
【0124】
用紙の枚数をカウントするカウント手段としては、これから印刷しようとする用紙の枚数としてオペレーターテンキー群55を用いて入力された情報を認識する制御装置100内のカウンタが該当する。或いは、レジストローラ17を含む給紙経路上で印刷のために送られる用紙を検知したセンサからの情報を受け取る制御装置100内のカウンタ、また、排紙装置26を含む排紙経路上で、印刷済みの用紙の通過を検知するセンサ及び該センサの情報を受け取り、枚数をカウントする制御装置100内のカウンタ等が該当する。
【0125】
制御装置100のCPU500は、前記カウント手段によりカウントされたカウント値に基づき印刷枚数を演算し、印刷が行なわれた印刷枚数と任意枚数当たりの料金データ、例えば、前記1枚当たりの料金データを基に印刷料金を演算する。
【0126】
こうして演算された印刷料金データを版毎に、又は、加算した合計は表示手段としての表示部51に表示される。
【0127】
このように、取得したデータをマスタに書き込み、マスタに書き込んだ画像データを用紙に印刷する印刷装置において、CPU500は予めROM101などに記憶されたマスタサイズと価格との関係を記録したデータに基づき、1版当たりの料金を算出する。
【0128】
また、印刷する用紙は、印刷に際してカウント手段によりカウントされた印刷枚数の値数により、予め記憶している任意枚数当たりの印刷料金データを基に印刷料金の演算を行うことで、マスタに掛かる料金データと演算された印刷に掛かる料金データを別々または、加算して1つに表示する。表示は表示部51で行なう。或いは表示部82で行なうこともできる。
【0129】
2.請求項4
孔版印刷装置40は、原稿読取手段としての自動原稿読取装置10においてサイドフェンスのスライド動作に連動して原稿サイズを検知する位置検知センサ45Sなどの原稿サイズ検知手段を有している。そして、この原稿サイズ検知手段が検知した原稿サイズデータに基づき、マスタ1の送り量及びカッタ4による切断のための停止位置を定めてマスタ長さを設定することができる。
【0130】
プラテンローラ2の回転量(マスタの送り量)を決定するステッピングモータおよび、マスタを切断するカッタ4は、マスタ長さ可変手段を構成し、原稿サイズ検知手段の情報に基づき原稿長さが定まる。こうして、原稿サイズ検知手段からの原稿サイズデータによりマスタ長さが設定された場合に、この設定されたマスタ長さに基づいてマスタ料金データが定まる。
【0131】
3.請求項5
孔版印刷装置40では、印刷する元データを原稿読取手段により読み取って得る方法もあるが、そのほかに、外部機器、例えば、パソコンに記憶された画像データに基づいて印刷することもできる。この場合には、画像データを取得する画像データ取得手段が取得した画像データに基づきマスタ長さ可変手段によりマスタの長さを設定する。
【0132】
前記画像データ取得手段は、図11に示したPCコントローラ300がその一例であり、パソコン400と接続することにより、パソコン400に収納されている画像データをPCコントローラ300を介して制御装置100に取り込み、この画像データに基づいて、マスタ長さを設定し、さらに、このマスタ長さに基づき、マスタ料金データを定める。
【0133】
4.請求項2
マスタ種類を検知するマスタ種類検知手段としては、図6(b)におけるディップスイッチ63、64、65を用いることができるし、また、マスタに印字されたバーコードをセンサにより読み取るようにした場合には、該センサが該当する。マスタの種類とは、マスタを構成するベースとフィルムの各材質の違いであり、印刷用途や、使用するインキ、印刷する用紙などとの関係でこれらマスタの種類が設定される。マスタの種類が変わると、1版当たりの料金データも変わるので、印刷料金が変わる。本例では、マスタ種類検知手段からの情報に基づきマスタの種類毎に1版当たりの料金データをROM101から引出し、記憶手段たるRAMに記憶して、かかるデータに基づきマスタ料金データを定める。
【0134】
5.請求項6
原稿サイズに基づいてマスタサイズが設定される場合もあるが、原稿に支配されるのではなく、用紙に基づいて該用紙のサイズを基準にしてマスタのサイズを設定することもできる。
【0135】
用紙サイズ検知手段は、既に説明した用紙サイズ検知手段であり、図8、図9などで説明したサイドフェンス55a、55bの動作を利用してサイズ検知を行なうことができ、検知された用紙サイズデータに基づいて、上記マスタ長さ可変手段によりマスタ長さを設定する。
【0136】
用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズデータに基づいてマスタ長さを設定する場合に、この設定されたマスタ長さに基づきマスタ料金データを定める。
【0137】
6.請求項7
印刷に際して消費されるインキはその種類、消費量が印刷料金に反映される。インキの種類は、既に説明したインキ種類検知手段によりインキ溜り73におけるインキの静電量を計測することで検知する。インキ種類毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データは、予め、RAM102などの記憶手段に記憶しておく。
【0138】
該記憶手段は、マスタの種類、サイズに応じて定まる製版費用に加えて、インキ種類の情報も合わせて、前記したカウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数(例えば、印刷1枚)当たりの印刷料金データを基にCPU500にて、印刷料金を演算し、表示部51或いは表示部82に表示する。
【0139】
7.請求項8
印刷画像濃度を変えることによりインキの消費量が変わるので、印刷料金に反映させる必要がある。既に説明した印刷濃度可変手段が本発明における印刷画像濃度可変手段に相当する。
【0140】
印刷濃度可変手段により設定された印刷画像濃度毎に任意枚数当たりの印刷料金データをROM101に記憶された情報から演算してその結果を記憶手段としての102RAMに記憶する。例えば、印刷濃度可変手段としての入力手段(操作パネル50)或いは印刷濃度可変手段80からの印刷画像濃度入力データに基づき、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と前記印刷画像濃度による任意枚数当たりの印刷料金データにより印刷料金をCPU500で演算し、結果を表示部51或いは表示部82に表示する。
【0141】
8.請求項9
パソコン400と制御装置100とをつなぐPCコントローラ300など、予め画像データを取得する画像取得手段と、取得した画像データを記憶する画像データ記憶手段としてのRAM102と、記憶した画像データに応じて用紙の任意枚数当たりの印刷料金データを演算するCPU500と、該演算結果を記憶する印刷料金データ記憶手段としてのRAM102と、前記任意枚数当たりの印刷料金データを基に前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数により印刷料金を演算する演算手段(CPU500)を有する。
【0142】
9.請求項10
用紙のサイズ検知手段(用紙サイズ検知手段)と、用紙サイズ毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段たるRAM102と、前記したカウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの印刷料金データを基に演算手段であるCPU500が印刷料金を演算する。
【0143】
10.請求項11
演算手段であるCPU500により演算され表示部51、81などに表示される前記料金データは、条件を変更したときには当然変わるので、操作パネル50の入力手段からの入力により変更可能とする。
【0144】
11.請求項12
請求項2乃至11のうち、2以上の各請求項に記載された構成を具備した印刷装置とする。
【0145】
12.請求項13
課金装置80を有することとする。課金装置80は印刷料金などを表示する表示部82や印刷料金を支払う際に用いるコイン投入口81を有するので、印刷装置利用者が金額を確認して利用料金を収めることができる。また、コイン返却口84からつり銭を受け取ることができる。
【0146】
13.請求項14
本例では、孔版印刷装置40にCPU500を含む制御装置100を内蔵し、課金装置80は別体構成としたが、この例に限らず、CPU500を含む制御装置100を孔版印刷装置40とは別体として設けたり、或いは、課金装置80を孔版印刷装置に内蔵することもできるし、さらに、少なくともCPUを含む演算手段、具体的には制御装置100、課金装置80の何れか又は全部を印刷装置(本例における孔版印刷装置40)とは別体とすることもできる。
【0147】
14.請求項15
演算手段(制御装置100)で計算された製版に必要な料金に対して、課金装置80に入金された金額が、必要な料金未満の場合には製版できず、その旨を通知することとする。表示部51或いは表示部82に、「料金が足りないので製版できません」などの表示をし、機械の動作を停止する。
【0148】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、画像形成する際に、予め記憶されたデータを基に、製版にかかる費用と印刷にかかる費用の両方を、演算し、表示できる。
【0149】
請求項2記載の発明では、マスタ種類検知手段により検知したマスタ種類からマスタの料金データを選択し、製版にかかる費用とすることで、きめ細かい料金を表示できる。
【0150】
請求項3記載の発明では、版胴から設定信号を基にマスタサイズを検知し、マスタの料金データとし、製版にかかる費用とすることで、きめ細かい料金を表示できる。
【0151】
請求項4記載の発明では、原稿サイズを検知し、そのデータを基にマスタ長を可変する場合に、前記データからマスタの料金データを選択し、製版にかかる費用とすることで、きめ細かい料金表示ができる。
【0152】
請求項5記載の発明では、取り込んだ画像データのサイズによりマスタ長さを可変する場合に、前記データからマスタの料金データを選択し、製版にかかる費用とすることで、きめ細かい料金を表示できる。
【0153】
請求項6記載の発明では、用紙サイズ検知手段により検知した用紙サイズによりマスタ長さを可変とする場合に、前記データからマスタの料金データを選択し、製版にかかる費用とすることで、きめ細かい料金を表示できる。
【0154】
請求項7記載の発明では、製版にかかる費用を演算・表示すると共に、印刷にかかる費用に関してはインキ種類検知手段からのデータにより印刷にかかる費用のデータを選択することで、きめ細かい料金を表示できる。
【0155】
請求項8記載の発明では、製版にかかる費用を演算・表示すると共に、印刷にかかる費用に関しては画像濃度可変手段からのデータにより印刷にかかる費用のデータを選択することで、きめ細かい料金を表示できる。
【0156】
請求項9記載の発明では、製版にかかる費用を演算・表示すると共に、印刷にかかる費用に関しては画像取得手段からのデータにより画像量を測定し、その結果により印刷にかかる費用のデータを選択することで、きめ細かい料金を表示できる。
【0157】
請求項10記載の発明では、製版にかかる費用を演算・表示すると共に、印刷にかかる費用に関しては、特に用紙サイズ検知手段からのデータにより、印刷にかかる費用のデータを選択することで、きめ細かい料金を表示できる。
【0158】
請求項11記載の発明では、料金データは入力手段からの入力により設定、変更を行えることで、更にきめ細かい料金を表示できる。
【0159】
請求項12記載の発明では、2つ以上の構成を組み合わせることで、製版にかかる費用、印刷にかかる費用についてそれぞれきめ細かい料金を表示できる。
【0160】
請求項13記載の発明では、課金手段を設けることで、不特定多数が自由に画像を形成するサービスを提供できる。
【0161】
請求項14記載の発明では、演算手段、課金装置のうち、何れか一つを別体とすることで、既に使用している画像形成装置にも大きな改造を必要としないで、本発明の機能を安く簡易に付加することができる。
【0162】
請求項15記載の発明では、演算、課金手段で計算された製版に必要な料金に対して、入金された金額が、必要な料金未満の場合には製版できず、その旨を通知することで、使用者に状況を知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】孔版印刷装置の全体システムの概略構成を説明した図である。
【図2】孔版印刷装置の本体部分の概略構成を説明した図である。
【図3】操作パネルの正面図である。
【図4】自動原稿読取装置の原稿セット部を説明した斜視図である。
【図5】原稿セット部の原稿サイズ検知部を説明した図である。
【図6】図6(a)は版胴の軸方向端部の分解斜視図、図6(b)はディップスイッチの拡大図である。
【図7】図7(a)はマスタロールまわりに設けられたマスタサイズなどの検知センサの配置を説明したマスタロールまわりの正面図、図7(b)はマスタロールまわりの側面図である。
【図8】図8(a)は給紙トレイ部の斜視図、図8(b)はサイドフェンスと連動して移動する摺動子の拡大図である。
【図9】給紙トレイの斜視図である。
【図10】図10(a)は版胴内部に設けられたインキ供給手段67の外観斜視図、図10(b)はインキ溜りにその先端部が浸されているインキ検知針を説明した図である。
【図11】印刷装置の制御系を説明したブロック図である。
【図12】本発明の課金プロセスを説明したブロック図である。
【図13】本発明の課金プロセスを説明したブロック図である。
【図14】フローチャートである。
【図15】表示部における表示例を示した図である。
【図16】フローチャートである。
【図17】表示部における表示例を示した図である。
【図18】表示部における表示例を示した図である。
【符号の説明】
51、81 (表示手段としての)表示部
102 (記憶手段としての)RAM
500 (演算手段としての)CPU
Claims (15)
- 取得した画像データをマスタに書き込む書き込み手段と、前記マスタを版胴に巻き付けて印刷する印刷手段と、用紙を印刷部へ送り込む給紙手段と、印刷を行った用紙を排出する排紙手段とを有する印刷装置において、
マスタ1版当たりの料金データを記憶する記憶手段と、用紙の枚数をカウントするカウント手段と、任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの料金データを基に印刷料金を演算する演算手段と、マスタの料金データと演算された印刷料金データを別々に又は、加算して1つに表示する表示手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置において、
マスタ種類を検知するマスタ種類検知手段と、このマスタ種類検知手段からの情報に基づきマスタ種類毎に1版当たりの料金データを演算して前記マスタ料金データとすることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
前記版胴に対応して定まる設定信号により、マスタサイズを検知し、マスタの料金データとすることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
原稿サイズ検知手段を有する原稿読み取り手段と、原稿サイズ検知手段が検知した原稿サイズデータに基づきマスタ長さを設定することができるマスタ長さ可変手段とを有し、
前記原稿サイズ検知手段からの原稿サイズデータによりマスタ長さが設定された場合に、この設定されたマスタ長さに基づいてマスタ料金データを定めることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
外部機器からの画像データを取得する画像データ取得手段が取得した画像データに基づきマスタ長さを設定するマスタ長さ可変手段を有し、
前記画像データ取得手段からの画像データにより、マスタ長さを設定する場合に、設定されたマスタ長さに基づき、マスタ料金データを定めることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズデータに基づいて、マスタ長さを設定するマスタ長さ可変手段を有し、
用紙サイズ検知手段により検知された用紙サイズデータに基づいてマスタ長さを設定する場合に、この設定されたマスタ長さに基づきマスタ料金データを定めることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
インキの種類を検知するインキの種類検知手段と、インキ種類毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの印刷料金データを基に印刷料金を演算する演算手段とを有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
印刷画像濃度を変えることができる印刷画像濃度可変手段と、印刷画像濃度毎に任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、入力手段からの印刷画像濃度入力データに基づき、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と前記印刷画像濃度による任意枚数当たりの印刷料金データにより印刷料金を演算する演算手段とを有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
予め画像データを取得する画像取得手段と、取得した画像データを記憶する画像データ記憶手段と、記憶した画像データに応じて用紙の任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する印刷料金データ記憶手段と、前記任意枚数当たりの印刷料金データを基に前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数により印刷料金を演算する演算手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2記載の印刷装置において、
用紙のサイズ検知手段と、用紙サイズ毎の用紙任意枚数当たりの印刷料金データを記憶する記憶手段と、前記カウント手段によりカウントされた印刷枚数と任意枚数当たりの印刷料金データを基に印刷料金を演算する演算手段とを有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1乃至10の何れかに記載の印刷装置において、
前記料金データは、入力手段からの入力により変更可能であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1記載の印刷装置において、
請求項2乃至11のうち、2以上の各請求項に記載された構成を具備した印刷装置。 - 請求項1乃至12の何れかに記載の印刷装置において、
課金装置を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1乃至13の何れかに記載の印刷装置において、
前記演算手段、前記課金装置のうち何れか1つ以上を前記印刷装置とは別体としたことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1乃至14の何れかに記載の印刷装置において、
前記演算手段で計算された製版に必要な料金に対して、前記課金装置に入金された金額が、必要な料金未満の場合には製版できず、その旨を通知することを特徴とする印刷装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007301747A (ja) * | 2006-05-09 | 2007-11-22 | Tohoku Ricoh Co Ltd | 課金機能付画像形成装置 |
JP2008126445A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Riso Kagaku Corp | 孔版印刷装置 |
JP2009043255A (ja) * | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Xerox Corp | 計画、スケジュール作成及びシミュレーションの使用によるプリントショップのジョブ価格の最適化 |
JP2014160938A (ja) * | 2013-02-20 | 2014-09-04 | Sharp Corp | 処理装置および画像形成システム |
-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003171126A patent/JP2005007601A/ja active Pending
Cited By (5)
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US9076110B2 (en) | 2007-08-07 | 2015-07-07 | Xerox Corporation | Print-shop job price optimization via the use of planning, scheduling and simulation |
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