JP2005004523A - 遠隔操作装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体ケース(1)の裏面(1b)に、本体ケース(1)を片手で支持するための支持手段が設けられ、前記支持手段は、本体ケース(1)の裏面(1b)の両端近傍に突設されている一対の隆起部(11)(12)と、隆起部(11)(12)の頂面相互間に架設されている連結板(13)とからなり、隆起部(11)(12)の突出高さは、本体ケース(1)の裏面(1b)と連結板(13)との間に親指が挿入可能な程度に設定されていると共に、隆起部(11)(12)の相互に対向する内側面(11a)(12a)の所定位置に安全スイッチ(21)(22)がそれぞれ設けられていること。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔操作装置、特に、各種機械器具を遠隔操作するためのアイコンキーが表示された液晶画面を有する形式の遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、樹脂成形品取出機等の機械器具を遠隔操作するための遠隔操作装置として、図3に示すようなものがある。このものは、表面に液晶画面(30)が表示された扁平箱型の本体ケース(33)からなり、前記液晶画面(30)には、機械器具の運転のための各種操作が多数のアイコンキー(3)として表示されている。
【0003】
前記本体ケース(33)の裏面(33a)の上部中央には、図4に示すように、凹部(31)が設けられており、前記凹部(31)の両側に位置する一対の凸部(34)の対向する各内側面に、デッドマンスイッチと呼ばれる安全スイッチ(32)が設けられている。この安全スイッチ(32)を押しながら、前記アイコンキー(3)に触れることにより、機械器具の運転が遠隔操作できるように設定されている。
【0004】
この種遠隔操作装置は、オペレータが直接手に持って操作できるように設定されているから、機械器具に対して最も好ましい位置で運転動作の制御操作を行うことができる。例えば、機械器具に近寄ってその運転動作を間近で確認しながら操作することもできるから、使い勝手が良い。
【0005】
【特許文献1】
意匠登録第1055328号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種遠隔操作装置では、片手でアイコンキー(3)のタッチ操作を行わなければならないため、本体ケース(33)は、前記図3に示すように、もう片方の手だけで支持し続けなければならない上に前記本体ケース(33)の裏面に設けられている安全スイッチ(32)のON・OFF操作もしなければならない。しかしながら、上記従来のものでは、本体ケース(33)には、片手で支持するための工夫が何ら施されていない上に、本体ケース(33)は比較的大きく且つ重量があるため、片手では支持しにくい。前記凹部(31)の両側に凸部(34)が突設しているものの、それは本体ケース(33)を支持するために設けられているものではなく、その突出度合いも、つかんで支持するには十分な高さではないから、本体ケース(33)を支持するための支持部として機能させることはできない。よって、従来の、この種遠隔操作装置は、不安定な状態で本体ケース(33)を片手で支持しながらその支持している手で前記安全スイッチ(32)を押す作業をも行わなければならないが、支持態様が不安定な分、余計な力を入れて支持してしまうため疲れ易く、その重量も相俟って長時間支持し続けるのは困難であるといった問題がある。
【0007】
本発明は、『各種機械器具の運転を遠隔操作するための遠隔操作装置であって、扁平な本体ケースからなり、前記本体ケースの表面には、前記機械器具の運転を遠隔操作するためのアイコンキーが表示された液晶画面が設けられており、裏面には、前記遠隔操作時に前記アイコンキーと共に押される安全スイッチが設けられている遠隔操作装置』において、前記本体ケースを片手で長時間安定した状態で支持できるようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記本体ケースの裏面に、前記本体ケースを片手で支持するための支持手段が設けられ、
前記支持手段は、前記本体ケースの裏面の両端近傍に突設されている一対の隆起部と、前記隆起部の頂面相互間に架設されている連結板とからなり、
前記隆起部の突出高さは、前記本体ケースの裏面と前記連結板との間に親指が挿入可能な程度に設定されていると共に、
前記隆起部の相互に対向する内側面の所定位置に前記安全スイッチがそれぞれ設けられている』ことである。
上記技術的手段は次のように作用する。
一対の隆起部のうち、どちらか一方の隆起部をどちらか一方の手で把持する。このとき、前記隆起部の内側面に親指が位置し、他の4本の指が隆起部の外側面に接する態様で、前記隆起部全体を手で包み込むように把持する。具体的には、本体ケースを左手で支持するのならば、前記本体ケースを裏返した状態において向かって左側の隆起部を右下方から把持し、右手で支持するのならば、向かって右側の隆起部を左下方から把持する。前記隆起部の突出高さは、前記本体ケースの裏面と前記連結板との間に親指が挿入可能な程度に設定されてあるから、前記連結板と前記裏面との間に、親指を挿入させながら前記隆起部全体を掌握することができると共に、連結板に前記親指を引っ掛けることができる。この状態にて、液晶画面が設けられている表面側を上面にして、本体ケースを支持すると、親指が前記内側面に位置するように片手で前記隆起部を掌握した状態で且つ前記親指で前記連結板を引っ掛けながら、本体ケースの対角線上を手とそれに続く腕で本体ケースを支えて持つことができる。
【0009】
前記安全スイッチは前記隆起部の前記内側面に形成されているから、この支持状態で、安全スイッチを親指でON・OFF操作することができる。尚、前記安全スイッチは、前記親指で前記連結板を引っ掛けた状態で、親指が届く範囲に設けられていることが望ましい。
【0010】
尚、ここでの親指は、オペレータの親指を指しており、オペレータとして成人男性を想定した場合、前記隆起部の高さは、30mmから40mm程度に設定されていれば良い。
【0011】
*2項
上記1項において、『前記隆起部各々の外側面には、外方へ凸の出張り部がそれぞれ形成されていると共に、前記出張り部の表面には滑り止め加工が施されている』ものでは、隆起部の内側面に親指が位置するように隆起部をつかむと、他の4本の指先は、隆起部の外側面に設けた出張り部に必然的に引っ掛かることとなる。前記出張り部の表面には滑り止め加工が施されているから、前記出張り部に触れた指先が滑ることもない。
【0012】
*3項
さらに、3項のように、『前記連結板の下辺中央域に、下方へ向かって張り出す係止凸部が設けられている』ものでは、本体ケースを支持しない状態においては、前記係止凸部は、機械本体や壁等の被係止部に引っ掛けておくためのフックとして利用することができる。又、本体ケースの支持状態においては、前記連結板に親指の内側を引っ掛けた状態にて、さらに、親指の外側を前記係止凸部に引っ掛けて支持することができる。尚、アイコンキーの表示態様によって本体ケースの上下は決定される。よって、上記連結板の下辺とは本体ケースの下辺側に位置する辺を指し、下方とは本体ケースの下方を示している。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
本体ケースの裏面に、本体ケースを片手で支持するための支持手段を設けたから、前記本体ケースは支持し易いものとなり、使い勝手の良いものとなる。特に、隆起部を手で掌握できると同時に、連結板を親指に引っ掛けて持つことができるから、前記本体ケースは二重に支持される態様となり、前記隆起部を、力を入れて握らなくても、手を軽く添える程度で、本体ケースを片手で安定的に支持することができる。よって、片手でも安定した状態で楽に本体ケースを支持することができる上に、長時間の作業でも疲れることはない。又、隆起部を掌握した状態にて、親指が位置する内側面に安全スイッチが設けられているから、上記した要領で本体ケースを支持しながら、安全スイッチのON・OFF操作を容易に行うことができる。
【0014】
2項のものでは、上記効果に加えて、隆起部の外側面に対する指の引っ掛かりを良くしたから、隆起部はさらに掌握し易いものとなり、本体ケースを一層安定的に且つ楽に保持することができるようになるといった効果がある。
【0015】
3項のものでは、上記支持状態において、親指の内側部分は前記連結板の下辺に引っ掛かり、外側部分は係止凸部に引っ掛かり、さらに、上記2項のものにおいては、他の4本の指は隆起部の外側面に引っ掛かる態様で、本体ケースを保持することができるから、さらに,安定的に保持できるとともに不用意に落下させる危険性も軽減されるといった効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1に示すものは、本発明の実施の形態に関する遠隔操作装置を構成している本体ケース(1)の表面(1a)側の斜視図であり、図2はその裏面(1b)側の斜視図である。
【0017】
本発明実施の形態の遠隔装置は、樹脂製品の成形品を取り出す成形品取出し機(図示せず)を遠隔操作するためのものであり、扁平な横長の矩形箱体である本体ケース(1)から構成されている。
【0018】
前記本体ケース(1)の表面(1a)には、図1に示すように、取出し機の運転に必要な操作が多数のアイコンキー(図示せず)として表示された液晶画面(10)や、緊急停止用スイッチ(2)等の各種操作ボタンが設けられている。
【0019】
前記本体ケース(1)の裏面(1b)の上辺寄りの左右両端近傍域には、図2に示すように、一対の第1、第2隆起部(11)(12)が突設されている。前記第1、第2隆起部(11)(12)の相互に対向する内側面(11a)(12a)の上端寄りには、それぞれ、デッドマンスイッチとしての安全スイッチ(21)(22)が配設されている。この安全スイッチ(21)(22)のどちらか一方を押しながら、前記本体ケース(1)の表面側のアイコンキーにタッチすることにより、前記取出し機を前記アイコンキーに表示されたとおりに制御することができる。
【0020】
前記第1、第2隆起部(11)(12)の頂面部相互間には、連結板(13)が架設されている。尚、前記連結板(13)と本体ケース(1)の裏面(1b)との間にオペレータが親指を挿入できるように、前記第1、第2隆起部(11)(12)の高さは、約35mm程度に設定されているものとする。
【0021】
又、連結板(13)の下辺中央部には、下方へ略台形状に突出延長された係止凸部(14)が形成されている。
又、第1、第2隆起部(11)(12)の各外側面(11b)(12b)には、外方に突出させた出張り部(23)(24)がそれぞれ設けられており、前記出張り部(23)(24)の表面には、滑り止め加工として、シボ加工が施されている。
【0022】
この実施の形態の遠隔操作装置は、不使用時或いは非携帯時においては、前記係止凸部(14)を係止フックとして利用して、本体ケース(1)を、取出し機本体又は壁面等に設けられている被係止部(図示せず)に係止させておくことができる。
【0023】
そして、本体ケース(1)を支持しながら、取出し機の運転を操作する使用時には、利き手でない方の手で、本体ケース(1)の裏面(1b)に設けられている、第1隆起部(11)或いは第2隆起部(12)のどちらか一方を掌握する。
【0024】
具体的には、右利きの人ならば、右手で液晶画面(10)のアイコンキーのタッチ操作や各スイッチの操作を行う必要があるため、本体ケース(1)は左手で支持される。このため、図2の二点鎖線で示すように、左手で、本体ケース(1)の裏面(1b)側から見て向かって左側に位置する第1隆起部(11)を、本体ケース(1)の右下方から手を伸ばす要領で軽く掴む。これにより、本体ケース(1)は、前記左手とそれに続く左腕によって、ほぼその対角線に沿って支持される態様となる。このとき、左手の親指は、第1隆起部(11)の内側面(11a)側に位置すると共に、係止凸部(14)よりも第1隆起部(11)寄りの連結板(13)と裏面(1b)との間に挿入された状態となる。この状態で前記親指が安全スイッチ(21)に届くように、前記安全スイッチ(21)の配設位置は設定されているものとする。
【0025】
このとき、親指以外の4本の指は、第1隆起部(11)の外側面(11b)の出張り部(23)に滑り止め状態に係止される。
同様に、左利きの人ならば、右手で本体ケース(1)を支持することとなり、上記左利きの人の場合と逆に、右手で、本体ケース(1)の裏面(1b)側から見て向かって右側に位置する第2隆起部(12)を、本体ケース(1)の左下方から手を伸ばす要領で軽く掌握すればよい。これにより、本体ケース(1)は、前記右手とそれに続く右腕によって対角線上に支持される態様となり、右手の親指は、第2隆起部(12)の内側面(12a)に接し、係止凸部(14)よりも第2隆起部(12)寄りの連結板(13)と裏面(1b)との間に挿入される。その状態で、前記右手の親指で安全スイッチ(22)のON・OFF操作が行われる。
【0026】
ここでは、左手で、本体ケース(1)を支持する場合についてさらに説明する。上記した要領で、左手で、第1隆起部(11)を掌握した状態で、図1に示すように、表面(1a)が上面となるように、本体ケース(1)を支持する。この状態において、左手の親指は、第1隆起部(11)の内側面(11a)側に位置するとともに、図2に示すように、前記親指の人差し指側の側面(4)が、係止凸部(14)よりも第1隆起部(11)寄りの連結板(13)の下辺(15)に引っ掛かる。これと同時に、親指以外の他の4本の指先は、前記出張り部(23)に滑り止め状態に引っ掛かる。さらに、親指の、前記側面(4)と反対側の外側面(40)は、図1に示すように、係止凸部(14)に引っ掛かる態様となる。
【0027】
このように、本体ケース(1)は、第1隆起部(11)の内側面(11a)は左手の親指によって保持されると共に、外側面(11b)に設けられた出張り部(23)が他の4本の指によって滑り止め状態に係止され、さらに、前記親指の前記人差し指側の側面(4)は連結板(13)の下辺(15)に引っ掛けられると共に、反対側の外側面(40)は係止凸部(14)に引っ掛けて支持することができるから、第1隆起部(11)を軽く掌握する程度で確実に前記本体ケース(1)を支持することができる。又、支持した状態で、親指での安全スイッチ(21)の操作も容易となる。
【0028】
又、上記したように、本体ケース(1)は、腕を含めて対角線に沿って支持される態様となるから、片手でも安定した状態で保持されることとなり、上記したように、第1隆起部(11)を力を入れて握る必要がないから、長時間に渡る操作でも、疲れることなく、本体ケース(1)を支持し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の遠隔操作装置を構成している本体ケースの表面側の斜視図。
【図2】本発明の実施の形態の遠隔操作装置を構成している本体ケースの裏面側の斜視図。
【図3】従来の遠隔操作装置の使用状態を示す正面図。
【図4】従来の遠隔操作装置の内部構造を省略した縦断面図。
【符号の説明】
(1)・・・・・・本体ケース
(1a)・・・・・・表面
(1b)・・・・・・裏面
(10)・・・・・・液晶画面
(21)(22)・・・・安全スイッチ
(11)(12)・・・・隆起部(支持手段)
(13)・・・・・・連結板(支持手段)
(11a)(12a)・・・内側面
Claims (3)
- 各種機械器具の運転を遠隔操作するための遠隔操作装置であって、扁平な本体ケースからなり、前記本体ケースの表面には、前記機械器具の運転を遠隔操作するためのアイコンキーが表示された液晶画面が設けられており、裏面には、前記遠隔操作時に前記アイコンキーと共に押される安全スイッチが設けられている遠隔操作装置において、
前記本体ケースの裏面に、前記本体ケースを片手で支持するための支持手段が設けられ、
前記支持手段は、前記本体ケースの裏面の両端近傍に突設されている一対の隆起部と、前記隆起部の頂面相互間に架設されている連結板とからなり、
前記隆起部の突出高さは、前記本体ケースの裏面と前記連結板との間に親指が挿入可能な程度に設定されていると共に、
前記隆起部の相互に対向する内側面の所定位置に前記安全スイッチがそれぞれ設けられていることを特徴とする遠隔操作装置。 - 請求項1に記載の遠隔操作装置において、前記隆起部各々の外側面には、外方へ凸の出張り部がそれぞれ形成されていると共に、前記出張り部の表面には滑り止め加工が施されている遠隔操作装置。
- 請求項1又は2に記載の遠隔操作装置において、前記連結板の下辺中央域に、下方へ向かって張り出す係止凸部が設けられている遠隔操作装置。
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JP2012138708A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Kyocera Corp | 携帯電子機器 |
JP2012216199A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-11-08 | Panasonic Corp | 把持装置、およびそれを備えた電子機器 |
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2003
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