JP2005004077A - 光変調装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】梁の安定性を確保し、応答速度を速くする。
【解決手段】光透過性の電極113に高電位、電極103に低電位を印加し、電極108である可動梁に高電位を加えると、電極103と電極108間に静電力が働き、電極108である可動梁が電極103側に突き当たる。これにより、可動梁のミラーにより光は入射角で決まる方向に反射される。電極108の電位を低電位にすると、電極113と電極108間に静電力が働き、可動梁は電極113側に当たる。
【選択図】 図1
【解決手段】光透過性の電極113に高電位、電極103に低電位を印加し、電極108である可動梁に高電位を加えると、電極103と電極108間に静電力が働き、電極108である可動梁が電極103側に突き当たる。これにより、可動梁のミラーにより光は入射角で決まる方向に反射される。電極108の電位を低電位にすると、電極113と電極108間に静電力が働き、可動梁は電極113側に当たる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置に関し、特に光スイッチデバイスの構成及び製法に関し、例えば電子写真プロセスにおける光書き込みデバイスやプロジェクタの光スイッチに好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
静電力を利用した光スイッチデバイスとして、片持ち梁を静電力で撓ませて光の反射方向を変えてスイッチするデバイス、及びそれを用いた光変調システムが、K.E.Petersenにより1977年に発表されている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
また、D.M.Bloomは、回折格子を静電力で駆動して光スイッチする素子を発表している(例えば、非特許文献2、特許文献1〜3を参照)。
【0004】
さらに、ヒュイバースらによる光変調器(例えば、特許文献4を参照)やミラーデバイスの構造に関わる発明もある(例えば、特許文献5を参照)。
【0005】
【非特許文献1】
Applied Physics Letters,Vol.31,No.8,pp521〜pp523,1977
【非特許文献2】
Optics Letters,Vol.7,No.9,pp688〜pp690
【特許文献1】
特表平10−510373号公報
【特許文献2】
特表平10−510374号公報
【特許文献3】
特表平10−510375号公報
【特許文献4】
特表2002−525676号公報
【特許文献5】
特開平7−218845号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した片持ち梁を利用した光スイッチは梁の安定性の確保が難しく、応答速度も速くできない。また、特許文献1〜3に示される光スイッチ素子は入射光の波長が制限され、特許文献4では傾斜した場合の位置決めがモーションストップと呼ばれるバーを接することで行うため、安定性にかけ高速駆動には適さず、特許文献5による構造では復元時に振動が残留するため安定性に問題がある。
【0007】
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、梁の安定性を確保し、応答速度の速い光変調装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来技術のような片持ち梁を利用した静電型光スイッチは偏向する角度が大きくとれかつ、低い電圧での駆動が可能となるが、復元時の安定性を高めることが難しい。そこで、本発明の光変調装置では、第一の安定状態として、基板平面に平行な光透過性の両端固定梁に片持ち梁を押し当てることで安定化させ、第二の安定状態では、傾斜した基板平面とは非平行な斜面に押し当てることで梁の位置の安定化を図っている。この片持ち梁は剛性を利用し、復元するのではなく、静電力で駆動し安定状態を推移するため、梁に剛性は必ずしも必要でない。そのため、チャタリングも起きにくく高速に駆動できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
【0010】
片持ち梁は固定が一辺であり、変形する角度に自由度があり、剛性が低くでき駆動電圧を低くできる長所があり、静電型アクチュエータに応用されている。しかし、一般的に、片持ち梁は静電力が解放されて梁の撓みが回復するときに振動する。これは梁の一端のみが固定されていることによる梁の自由振動が発生するためである。また、梁を薄膜で形成する場合には、残留応力が発生する。片持ち梁の場合、残留応力により梁が変形する。しかも残留応力は時間を経て緩和されるために、片持ち梁の変形状態が経時変化する。以上の理由で片持ち梁は安定性が悪い。
【0011】
片持ち梁で復元時間を短くするため、剛性を高めるようとすると膜厚が厚くなり質量が大きくなる。すると、慣性により駆動時間が長くなり、高速駆動に不利である。
【0012】
本発明の光変調装置では、ミラー梁を基板に平行な基準面および傾斜した基準面に押し当て位置決めするため、梁自体のみで安定状態での形状を維持する必要が無く、質量を低減でき駆動速度を向上することができる。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る光変調装置を示す。図1(a)はその断面図であり、(b)はその平面図である。本発明の光変調装置は、基板102と、基板平面に対し非平行な絶縁膜104で覆われた第一電極103と、空隙105を介し可動する片持ち梁(支持部材を兼ねる)101と、第二電極である光反射層108と、空隙110を介し光透過性の両端固定梁112と、光透過性の第三電極113からなる。第一電極103の絶縁膜104には凹凸106が設けられ、貼りつきを防止する。また、透明な両端固定梁112の第二電極108に向かう面には凹凸111が設けられ、貼りつきを防止する。梁と絶縁膜が当接した場合、毛管力やファンデルワールス力により貼りつき状態が持続する場合があり、梁の動作を妨げる。前記の凹凸106、111は接する面積を減少し、この現象を抑制することができる。
【0013】
図2は、本発明の実施例1の光変調装置の動作を説明する図である。実施例1の光変調装置には二つの安定状態があり、光の反射方向を2方向に設定できる。図2のように、高い電位をVH、低い電位をVLとし、例えば光透過性の第三の電極113にVH、第一電極103にVLを印加しておき、第二電極108である可動梁にVHを加えると(図2(b))、第一電極103と第二電極108間に静電力が働き、第二電極108と第三電極113は同電位であり静電力が働かないので、第二電極108である可動梁は固定端側から当接を開始し、第一電極103側に突き当たり、位置が決まる。これにより可動梁のミラーにより光は入射角で決まる方向に反射される。また、第二電極108の電位をVLにすると(図2(a))、第三電極113と第二電極108間に静電力が働き、第一電極103と第二電極108は同電位で静電力が働かないので、可動梁は第三電極113側に固定端側から当接していく。
【0014】
Si基板に、梁長30μm、梁幅10μm、片持ち梁有機レジストを支持部材SiNx厚さ0.05μm,Alミラー厚さ0.05μmの可動梁を形成した。第三電極に0.1μmITO膜を用い、両端固定梁の長さを33μmとした。第一電極の傾斜を10°とした。第三電極に10V,第二電極に0Vを印加し、駆動することが出来た。5×1011回の耐久テストで、梁が電極側に貼りつかなかった。
【0015】
図3〜図5を参照して、実施例1の製造工程を説明する。
(a)半導体プロセス用SiウエハのようなSi基板102に有機フォトレジストで空隙となる溝をパターン形成する。SF6ガスのRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)でドライエッチングして、溝を掘る。溝に傾斜を形成する場合、フォトマスクに階調を設け、フォトリソグラフィを行うことで有機レジストパターンの厚さ方向に傾斜を形成する。RIEを行うと、フォトマスクの階調にしたがった構造がSi基板の溝に転写される。溝が深い場合はRIEの際に基板温度を−40℃程度以下の低温にすることで側面への広がりを抑制できる。
【0016】
次に、基板と個別電極を絶縁するため酸化し、溝を1μm程度の熱酸化膜201で覆う。
(b)例えば、TiNなどの導体薄膜をスパッタ法で成膜する。第一電極パターンを有機レジストのフォトリソグラフィでパターンニングし、Cl2ガスでRIEによりエッチングして第一電極103を形成する。絶縁膜104となる0.3μmのSiO2をSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVD法で形成する。フォトリソグラフィでのパターンを形成し、CF4とH2の混合ガスによるRIEで0.1μmエッチングし、凹凸106を形成する。
(c)犠牲層202となるポリシリコンをSiH4ガス(635℃)の熱CVD法で成膜する。
(d)CMP(ケミカル・メカニカル・ポリシング)技術を用い研磨して平坦化する。
(e)SiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で片持ち梁101となるSiNx膜203を0.05μm成膜する。また、第一梁をSiO2で構成する場合はSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVDにより成膜した。
【0017】
光反射部材となる金属薄膜、例えばAlをスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、Cl2ガスのRIEでエッチングし光反射部材108を形成する。さらにCF4とH2の混合ガスのRIEでSiO2膜をエッチングし、片持ち梁支持部材101をパターンニングする。
(f)アモルファスSiをSiH4とH2の混合ガスによるプラズマCVDで0.2μm成膜する。有機レジストをフォトリソグラフィでパターンニングし、SF6とO2の混合ガスによるRIEによりエッチングし、犠牲層となるアモルファスSi層204を形成する。
(g)フォトリソグラフィによりパターンニングし、RIEでエッチングし、さらにフォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、RIEで0.1μmエッチングして、光透過性梁の突起に対応した溝205を形成する。
(h)光透過性梁112となるSiNx膜206をSiH4,NH3,Heの混合ガスのプラズマCVDにより0.3μm成膜する。透明導電膜となる酸化インジュームまたは酸化スズあるいはその混合物であるITO膜をスパッタリング法で成膜する。膜厚は本実施例中では例えば0.2μmとした。フォトリソグラフィでパターンニングし、塩化第二鉄水溶液で透明導電膜をエッチングした。このようにして透明導電膜による第二梁である電極113が形成される。第二梁電極を不透明な導体や金属例えばAlにする場合はスパッタ法や蒸着法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストパターンを形成して、Cl2ガスのRIEでパターンニングを行う。
(i)フォトリソグラフィで電極パッドのパターンを有機レジストで形成し、CHF3のRIEでSINやSiO2をエッチングし、スリット207及び電極パッド109を開口する。この時、スリット207から犠牲層ポリシリコンが露出する。
(j)TMAH(テトリメチル・アンモニウム・ハイドレイド)により犠牲層をエッチングし除去する。
【0018】
スリット207を介しエッチング除去し犠牲層を除去する。梁は犠牲層がなくなったので第一梁101と第二梁112が空間に浮きスリット107で分離され、第一空隙105、第二空隙110が完成される。
【0019】
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2に係る光変調装置を示す。図6(a)はその断面図であり、(b)はその平面図である。本実施例は、光変調装置を二列対称に配置した実施例である。
【0020】
Si基板に、梁長25μm梁幅15μm、保持材SiO2厚さ0.05μm,Alミラー厚さ0.05μmの可動梁を形成した。第三電極にSnO2を用い、両端固定梁の長さを53μmとした。第一電極の傾斜を10°とした。第三電極に12V、第二電極に0Vを印加し、駆動することができた。5×1011回の振動試験で梁が電極側に貼りつくことは無かった。
【0021】
図7〜図10を参照して、実施例2の製造工程を説明する。
(a)半導体プロセス用SiウエハのようなSi基板102に有機フォトレジストで空隙となる溝をパターン形成する。SF6ガスのRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)でドライエッチングして、溝を掘る。溝に傾斜を形成する場合、フォトマスクに階調を設け、フォトリソグラフィを行うことで有機レジストパターンの厚さ方向に傾斜を形成する。RIEを行うと、フォトマスクの階調にしたがった構造がSi基板の溝に転写される。溝が深い場合はRIEの際に基板温度を−40℃程度以下の低温にすることで側面への広がりを抑制できる。
【0022】
次に、基板と個別電極を絶縁するため酸化し、溝を1μm程度の熱酸化膜201で覆う。
(b)例えばTiNなどの導体薄膜をスパッタ法で成膜する。個別電極パターンを有機レジストのフォトリソグラフィでパターンニングし、Cl2ガスでRIEによりエッチングして個別電極103を形成する。絶縁膜104となる0.3μmのSiNxをSiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で形成する。
(c)犠牲層202となるポリシリコンをSiH4ガスの熱CVDを635℃で行い成膜する。
(d)CMP(ケミカル・メカニカル・ポリシング)技術を用い研磨して平坦化する。
(e)SiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で第一梁101となるSiNx膜203を0.05μm成膜する。また、可動片持ち梁をSiO2で構成する場合はSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVDにより成膜した。
(f)鏡材となる金属薄膜、例えばAlをスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、Cl2ガスのRIEでエッチングし光反射部材108を形成する。さらにフォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングしCF4とH2の混合ガスのRIEでエッチングし支持部材101をパターンニングする。
(g)アモルファスSiをSiH4とH2の混合ガスによるプラズマCVDで0.2μm成膜する。フォトリソグラフィでパターンニングし、SF6とO2の混合ガスによるRIEによりエッチングし、犠牲層となるアモルファスSi層204を形成する。また、フォトリソグラフィによりパターンニングしRIEで0.1μmエッチングし、第二梁の突起に対応した溝205を形成する。
(h)光透過性梁となるSiO2膜206をSiH4,NH3,Heの混合ガスのプラズマCVDにより0.3μm成膜する。透明導電膜となる酸化インジュームまたは酸化スズあるいはその混合物であるITO膜をスパッタリング法で成膜する。膜厚は本実施例中では例えば0.1μmとした。フォトリソグラフィでパターンニングし、塩化第二鉄水溶液で透明導電膜をエッチングした。このようにして透明導電膜による第二梁である電極113が形成される。第二梁電極を不透明な導体や金属例えばAlにする場合はスパッタ法や蒸着法で成膜しフォトリソグラフィでパターンを形成して、Cl2ガスのRIEでパターンニングを行う。
(i)フォトリソグラフィで電極パッドのパターンを有機レジストで形成し、CHF3のRIEでSINやSiO2をエッチングし、スリット207及び電極パッド109を開口する。この時、スリット207から犠牲層ポリシリコンが露出する。
(j)TMAH(テトリメチル・アンモニウム・ハイドレイド)により犠牲層をエッチング除去する。スリット207を介しエッチング除去し犠牲層を除去する。梁は犠牲層がなくなったので可動片持ち梁101、反射部材108と光透過性梁112光透過性電極113が空間に浮きスリット107で分離され、第一空隙105、第二空隙110が完成される。
【0023】
図11は、本発明の実施例2(二列対称に配置した光変調装置)の動作を説明する図である。例として、第一電極に電位VLを加え、第三電極に電位VHを加えておく。二列の第二電極である可動梁はA側とB側に対称に配置されている。さらに光変調装置に遮光部材を配置しておく。図11(a)では、A側とB側の第二電極電位をVLとしている。反射光は遮光されずに出力される。
【0024】
図11(b)では、A側の第二電極電位をVHに、B側の第二電極電位をVLにしたので、A側の可動梁が傾斜し、A側での反射光は偏向されるので遮光され、B側の反射光のみ出力される。出力光量は図11(a)の半分になる。
【0025】
図11(c)では、A側、B側の第二電極電位をVHにするため、両方の可動梁が傾斜する。反射光は偏向され、遮光される。このため、出力光はなくなり暗状態になる。このようにして、3つの安定な光量の状態を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、導電性でかつ光を反射する部材からなる片持ち梁が光透過性梁上の光透過性電極と該光透過性電極に対し非平行な電極基板上電極からなる空隙内に配置することにより、片持ち梁偏向角が大きくできることを生かしながら、復元時の不安定を防止し、高速で、低電圧駆動可能な光変調装置構造を得ることができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、光透過性梁と非平行な電極の傾斜を一定の角度にすることで、偏向する光を同一方向に向けることができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、光透過性の梁を両端固定梁とすることで、剛性が非常に向上し、可動する片持ち梁を安定して押し当てることができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、可動する片持ち梁が第一電極の絶縁膜に持続的に貼りつくことを防止できる。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、可動する片持ち梁が光透過性梁に持続的に貼りつくことを防止できる。
【0031】
請求項6、7記載の発明によれば、成膜が容易で安定して強固な透明部材である。
【0032】
請求項8、9記載の発明によれば、光透過性梁に安定で容易に成膜できる光透過性の導電性材料である。
【0033】
請求項10記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置することで、光出力のONとOFFに加え中間値を得ることができる。
【0034】
請求項11記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置し、第一電極と第三光透過性電極を共通にすることで専用の配線が不要になる。
【0035】
請求項12記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置し、一組の片持ち梁を別々に駆動することで光出力のONとOFFに加え中間値を得ることができる。
【0036】
請求項13記載の発明によれば、第一電極に印加する電位と光透過性の第三電極に印加する電位のいずれかを可動する第二電極に加えることで、電源電圧を1種類にすることができ、離れる方の電極と梁の第二電極は同電位で静電力が働かず、当接する側の電極にのみ引かれるようにでき、静電力を効率良く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る光変調装置を示す。
【図2】本発明の実施例1の光変調装置の動作を説明する図である。
【図3】実施例1の製造工程を説明する図である。
【図4】図3の続きの図である。
【図5】図3の続きの図である。
【図6】本発明の実施例2に係る光変調装置を示す。
【図7】実施例2の製造工程を説明する図である。
【図8】図7の続きの図である。
【図9】図7の続きの図である。
【図10】図7の続きの図である。
【図11】本発明の実施例2の動作を説明する図である。
【符号の説明】
101 片持ち梁
102 基板
103 第一電極
104 絶縁膜
105、110 空隙
106、111 凹凸
107 スリット
108 第二電極
109 電極パッド
112 両端固定梁
113 第三電極113
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置に関し、特に光スイッチデバイスの構成及び製法に関し、例えば電子写真プロセスにおける光書き込みデバイスやプロジェクタの光スイッチに好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
静電力を利用した光スイッチデバイスとして、片持ち梁を静電力で撓ませて光の反射方向を変えてスイッチするデバイス、及びそれを用いた光変調システムが、K.E.Petersenにより1977年に発表されている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
また、D.M.Bloomは、回折格子を静電力で駆動して光スイッチする素子を発表している(例えば、非特許文献2、特許文献1〜3を参照)。
【0004】
さらに、ヒュイバースらによる光変調器(例えば、特許文献4を参照)やミラーデバイスの構造に関わる発明もある(例えば、特許文献5を参照)。
【0005】
【非特許文献1】
Applied Physics Letters,Vol.31,No.8,pp521〜pp523,1977
【非特許文献2】
Optics Letters,Vol.7,No.9,pp688〜pp690
【特許文献1】
特表平10−510373号公報
【特許文献2】
特表平10−510374号公報
【特許文献3】
特表平10−510375号公報
【特許文献4】
特表2002−525676号公報
【特許文献5】
特開平7−218845号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した片持ち梁を利用した光スイッチは梁の安定性の確保が難しく、応答速度も速くできない。また、特許文献1〜3に示される光スイッチ素子は入射光の波長が制限され、特許文献4では傾斜した場合の位置決めがモーションストップと呼ばれるバーを接することで行うため、安定性にかけ高速駆動には適さず、特許文献5による構造では復元時に振動が残留するため安定性に問題がある。
【0007】
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、梁の安定性を確保し、応答速度の速い光変調装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来技術のような片持ち梁を利用した静電型光スイッチは偏向する角度が大きくとれかつ、低い電圧での駆動が可能となるが、復元時の安定性を高めることが難しい。そこで、本発明の光変調装置では、第一の安定状態として、基板平面に平行な光透過性の両端固定梁に片持ち梁を押し当てることで安定化させ、第二の安定状態では、傾斜した基板平面とは非平行な斜面に押し当てることで梁の位置の安定化を図っている。この片持ち梁は剛性を利用し、復元するのではなく、静電力で駆動し安定状態を推移するため、梁に剛性は必ずしも必要でない。そのため、チャタリングも起きにくく高速に駆動できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
【0010】
片持ち梁は固定が一辺であり、変形する角度に自由度があり、剛性が低くでき駆動電圧を低くできる長所があり、静電型アクチュエータに応用されている。しかし、一般的に、片持ち梁は静電力が解放されて梁の撓みが回復するときに振動する。これは梁の一端のみが固定されていることによる梁の自由振動が発生するためである。また、梁を薄膜で形成する場合には、残留応力が発生する。片持ち梁の場合、残留応力により梁が変形する。しかも残留応力は時間を経て緩和されるために、片持ち梁の変形状態が経時変化する。以上の理由で片持ち梁は安定性が悪い。
【0011】
片持ち梁で復元時間を短くするため、剛性を高めるようとすると膜厚が厚くなり質量が大きくなる。すると、慣性により駆動時間が長くなり、高速駆動に不利である。
【0012】
本発明の光変調装置では、ミラー梁を基板に平行な基準面および傾斜した基準面に押し当て位置決めするため、梁自体のみで安定状態での形状を維持する必要が無く、質量を低減でき駆動速度を向上することができる。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る光変調装置を示す。図1(a)はその断面図であり、(b)はその平面図である。本発明の光変調装置は、基板102と、基板平面に対し非平行な絶縁膜104で覆われた第一電極103と、空隙105を介し可動する片持ち梁(支持部材を兼ねる)101と、第二電極である光反射層108と、空隙110を介し光透過性の両端固定梁112と、光透過性の第三電極113からなる。第一電極103の絶縁膜104には凹凸106が設けられ、貼りつきを防止する。また、透明な両端固定梁112の第二電極108に向かう面には凹凸111が設けられ、貼りつきを防止する。梁と絶縁膜が当接した場合、毛管力やファンデルワールス力により貼りつき状態が持続する場合があり、梁の動作を妨げる。前記の凹凸106、111は接する面積を減少し、この現象を抑制することができる。
【0013】
図2は、本発明の実施例1の光変調装置の動作を説明する図である。実施例1の光変調装置には二つの安定状態があり、光の反射方向を2方向に設定できる。図2のように、高い電位をVH、低い電位をVLとし、例えば光透過性の第三の電極113にVH、第一電極103にVLを印加しておき、第二電極108である可動梁にVHを加えると(図2(b))、第一電極103と第二電極108間に静電力が働き、第二電極108と第三電極113は同電位であり静電力が働かないので、第二電極108である可動梁は固定端側から当接を開始し、第一電極103側に突き当たり、位置が決まる。これにより可動梁のミラーにより光は入射角で決まる方向に反射される。また、第二電極108の電位をVLにすると(図2(a))、第三電極113と第二電極108間に静電力が働き、第一電極103と第二電極108は同電位で静電力が働かないので、可動梁は第三電極113側に固定端側から当接していく。
【0014】
Si基板に、梁長30μm、梁幅10μm、片持ち梁有機レジストを支持部材SiNx厚さ0.05μm,Alミラー厚さ0.05μmの可動梁を形成した。第三電極に0.1μmITO膜を用い、両端固定梁の長さを33μmとした。第一電極の傾斜を10°とした。第三電極に10V,第二電極に0Vを印加し、駆動することが出来た。5×1011回の耐久テストで、梁が電極側に貼りつかなかった。
【0015】
図3〜図5を参照して、実施例1の製造工程を説明する。
(a)半導体プロセス用SiウエハのようなSi基板102に有機フォトレジストで空隙となる溝をパターン形成する。SF6ガスのRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)でドライエッチングして、溝を掘る。溝に傾斜を形成する場合、フォトマスクに階調を設け、フォトリソグラフィを行うことで有機レジストパターンの厚さ方向に傾斜を形成する。RIEを行うと、フォトマスクの階調にしたがった構造がSi基板の溝に転写される。溝が深い場合はRIEの際に基板温度を−40℃程度以下の低温にすることで側面への広がりを抑制できる。
【0016】
次に、基板と個別電極を絶縁するため酸化し、溝を1μm程度の熱酸化膜201で覆う。
(b)例えば、TiNなどの導体薄膜をスパッタ法で成膜する。第一電極パターンを有機レジストのフォトリソグラフィでパターンニングし、Cl2ガスでRIEによりエッチングして第一電極103を形成する。絶縁膜104となる0.3μmのSiO2をSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVD法で形成する。フォトリソグラフィでのパターンを形成し、CF4とH2の混合ガスによるRIEで0.1μmエッチングし、凹凸106を形成する。
(c)犠牲層202となるポリシリコンをSiH4ガス(635℃)の熱CVD法で成膜する。
(d)CMP(ケミカル・メカニカル・ポリシング)技術を用い研磨して平坦化する。
(e)SiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で片持ち梁101となるSiNx膜203を0.05μm成膜する。また、第一梁をSiO2で構成する場合はSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVDにより成膜した。
【0017】
光反射部材となる金属薄膜、例えばAlをスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、Cl2ガスのRIEでエッチングし光反射部材108を形成する。さらにCF4とH2の混合ガスのRIEでSiO2膜をエッチングし、片持ち梁支持部材101をパターンニングする。
(f)アモルファスSiをSiH4とH2の混合ガスによるプラズマCVDで0.2μm成膜する。有機レジストをフォトリソグラフィでパターンニングし、SF6とO2の混合ガスによるRIEによりエッチングし、犠牲層となるアモルファスSi層204を形成する。
(g)フォトリソグラフィによりパターンニングし、RIEでエッチングし、さらにフォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、RIEで0.1μmエッチングして、光透過性梁の突起に対応した溝205を形成する。
(h)光透過性梁112となるSiNx膜206をSiH4,NH3,Heの混合ガスのプラズマCVDにより0.3μm成膜する。透明導電膜となる酸化インジュームまたは酸化スズあるいはその混合物であるITO膜をスパッタリング法で成膜する。膜厚は本実施例中では例えば0.2μmとした。フォトリソグラフィでパターンニングし、塩化第二鉄水溶液で透明導電膜をエッチングした。このようにして透明導電膜による第二梁である電極113が形成される。第二梁電極を不透明な導体や金属例えばAlにする場合はスパッタ法や蒸着法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストパターンを形成して、Cl2ガスのRIEでパターンニングを行う。
(i)フォトリソグラフィで電極パッドのパターンを有機レジストで形成し、CHF3のRIEでSINやSiO2をエッチングし、スリット207及び電極パッド109を開口する。この時、スリット207から犠牲層ポリシリコンが露出する。
(j)TMAH(テトリメチル・アンモニウム・ハイドレイド)により犠牲層をエッチングし除去する。
【0018】
スリット207を介しエッチング除去し犠牲層を除去する。梁は犠牲層がなくなったので第一梁101と第二梁112が空間に浮きスリット107で分離され、第一空隙105、第二空隙110が完成される。
【0019】
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2に係る光変調装置を示す。図6(a)はその断面図であり、(b)はその平面図である。本実施例は、光変調装置を二列対称に配置した実施例である。
【0020】
Si基板に、梁長25μm梁幅15μm、保持材SiO2厚さ0.05μm,Alミラー厚さ0.05μmの可動梁を形成した。第三電極にSnO2を用い、両端固定梁の長さを53μmとした。第一電極の傾斜を10°とした。第三電極に12V、第二電極に0Vを印加し、駆動することができた。5×1011回の振動試験で梁が電極側に貼りつくことは無かった。
【0021】
図7〜図10を参照して、実施例2の製造工程を説明する。
(a)半導体プロセス用SiウエハのようなSi基板102に有機フォトレジストで空隙となる溝をパターン形成する。SF6ガスのRIE(リアクティブ・イオン・エッチング)でドライエッチングして、溝を掘る。溝に傾斜を形成する場合、フォトマスクに階調を設け、フォトリソグラフィを行うことで有機レジストパターンの厚さ方向に傾斜を形成する。RIEを行うと、フォトマスクの階調にしたがった構造がSi基板の溝に転写される。溝が深い場合はRIEの際に基板温度を−40℃程度以下の低温にすることで側面への広がりを抑制できる。
【0022】
次に、基板と個別電極を絶縁するため酸化し、溝を1μm程度の熱酸化膜201で覆う。
(b)例えばTiNなどの導体薄膜をスパッタ法で成膜する。個別電極パターンを有機レジストのフォトリソグラフィでパターンニングし、Cl2ガスでRIEによりエッチングして個別電極103を形成する。絶縁膜104となる0.3μmのSiNxをSiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で形成する。
(c)犠牲層202となるポリシリコンをSiH4ガスの熱CVDを635℃で行い成膜する。
(d)CMP(ケミカル・メカニカル・ポリシング)技術を用い研磨して平坦化する。
(e)SiH4とNH3の混合ガスの熱CVD法で第一梁101となるSiNx膜203を0.05μm成膜する。また、可動片持ち梁をSiO2で構成する場合はSiH4とN2Oの混合ガスの熱CVDにより成膜した。
(f)鏡材となる金属薄膜、例えばAlをスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングし、Cl2ガスのRIEでエッチングし光反射部材108を形成する。さらにフォトリソグラフィで有機レジストをパターンニングしCF4とH2の混合ガスのRIEでエッチングし支持部材101をパターンニングする。
(g)アモルファスSiをSiH4とH2の混合ガスによるプラズマCVDで0.2μm成膜する。フォトリソグラフィでパターンニングし、SF6とO2の混合ガスによるRIEによりエッチングし、犠牲層となるアモルファスSi層204を形成する。また、フォトリソグラフィによりパターンニングしRIEで0.1μmエッチングし、第二梁の突起に対応した溝205を形成する。
(h)光透過性梁となるSiO2膜206をSiH4,NH3,Heの混合ガスのプラズマCVDにより0.3μm成膜する。透明導電膜となる酸化インジュームまたは酸化スズあるいはその混合物であるITO膜をスパッタリング法で成膜する。膜厚は本実施例中では例えば0.1μmとした。フォトリソグラフィでパターンニングし、塩化第二鉄水溶液で透明導電膜をエッチングした。このようにして透明導電膜による第二梁である電極113が形成される。第二梁電極を不透明な導体や金属例えばAlにする場合はスパッタ法や蒸着法で成膜しフォトリソグラフィでパターンを形成して、Cl2ガスのRIEでパターンニングを行う。
(i)フォトリソグラフィで電極パッドのパターンを有機レジストで形成し、CHF3のRIEでSINやSiO2をエッチングし、スリット207及び電極パッド109を開口する。この時、スリット207から犠牲層ポリシリコンが露出する。
(j)TMAH(テトリメチル・アンモニウム・ハイドレイド)により犠牲層をエッチング除去する。スリット207を介しエッチング除去し犠牲層を除去する。梁は犠牲層がなくなったので可動片持ち梁101、反射部材108と光透過性梁112光透過性電極113が空間に浮きスリット107で分離され、第一空隙105、第二空隙110が完成される。
【0023】
図11は、本発明の実施例2(二列対称に配置した光変調装置)の動作を説明する図である。例として、第一電極に電位VLを加え、第三電極に電位VHを加えておく。二列の第二電極である可動梁はA側とB側に対称に配置されている。さらに光変調装置に遮光部材を配置しておく。図11(a)では、A側とB側の第二電極電位をVLとしている。反射光は遮光されずに出力される。
【0024】
図11(b)では、A側の第二電極電位をVHに、B側の第二電極電位をVLにしたので、A側の可動梁が傾斜し、A側での反射光は偏向されるので遮光され、B側の反射光のみ出力される。出力光量は図11(a)の半分になる。
【0025】
図11(c)では、A側、B側の第二電極電位をVHにするため、両方の可動梁が傾斜する。反射光は偏向され、遮光される。このため、出力光はなくなり暗状態になる。このようにして、3つの安定な光量の状態を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、導電性でかつ光を反射する部材からなる片持ち梁が光透過性梁上の光透過性電極と該光透過性電極に対し非平行な電極基板上電極からなる空隙内に配置することにより、片持ち梁偏向角が大きくできることを生かしながら、復元時の不安定を防止し、高速で、低電圧駆動可能な光変調装置構造を得ることができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、光透過性梁と非平行な電極の傾斜を一定の角度にすることで、偏向する光を同一方向に向けることができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、光透過性の梁を両端固定梁とすることで、剛性が非常に向上し、可動する片持ち梁を安定して押し当てることができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、可動する片持ち梁が第一電極の絶縁膜に持続的に貼りつくことを防止できる。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、可動する片持ち梁が光透過性梁に持続的に貼りつくことを防止できる。
【0031】
請求項6、7記載の発明によれば、成膜が容易で安定して強固な透明部材である。
【0032】
請求項8、9記載の発明によれば、光透過性梁に安定で容易に成膜できる光透過性の導電性材料である。
【0033】
請求項10記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置することで、光出力のONとOFFに加え中間値を得ることができる。
【0034】
請求項11記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置し、第一電極と第三光透過性電極を共通にすることで専用の配線が不要になる。
【0035】
請求項12記載の発明によれば、光変調装置を二列対称に配置し、一組の片持ち梁を別々に駆動することで光出力のONとOFFに加え中間値を得ることができる。
【0036】
請求項13記載の発明によれば、第一電極に印加する電位と光透過性の第三電極に印加する電位のいずれかを可動する第二電極に加えることで、電源電圧を1種類にすることができ、離れる方の電極と梁の第二電極は同電位で静電力が働かず、当接する側の電極にのみ引かれるようにでき、静電力を効率良く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る光変調装置を示す。
【図2】本発明の実施例1の光変調装置の動作を説明する図である。
【図3】実施例1の製造工程を説明する図である。
【図4】図3の続きの図である。
【図5】図3の続きの図である。
【図6】本発明の実施例2に係る光変調装置を示す。
【図7】実施例2の製造工程を説明する図である。
【図8】図7の続きの図である。
【図9】図7の続きの図である。
【図10】図7の続きの図である。
【図11】本発明の実施例2の動作を説明する図である。
【符号の説明】
101 片持ち梁
102 基板
103 第一電極
104 絶縁膜
105、110 空隙
106、111 凹凸
107 スリット
108 第二電極
109 電極パッド
112 両端固定梁
113 第三電極113
Claims (13)
- 光透過性梁上の光透過性電極と、該光透過性電極に対し非平行な基板上電極からなる空隙内に、導電性でかつ光を反射する部材からなる片持ち梁を配置したことを特徴とする光変調装置。
- 前記基板上電極は、前記光透過性梁に対し一定の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
- 前記光透過電極に積層される光透過性梁は、両端固定梁であることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
- 前記基板上電極の絶縁膜に突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
- 前記光透過性梁部材の面の内、光反射部材に接する面に突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
- 前記光透過性梁の透明部材は、シリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1、2、3または5記載の光変調装置。
- 前記光透過性梁の透明部材は、シリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1、2、3または5記載の光変調装置。
- 前記光透過電極は、酸化インジュームを含むことを特徴とする請求項1または3記載の光変調装置。
- 前記光透過電極は、酸化スズを含むことを特徴とする請求項1または3記載の光変調装置。
- 請求項1乃至9のいずれか一つに記載の光変調装置を二列対称に配置したことを特徴とする光変調装置。
- 光透過性電極と基板上電極を二列で共通にすることを特徴とする請求項10記載の光変調装置。
- 請求項10記載の光変調装置の駆動方法であって、二列の光透過性梁を別々に駆動することで中間の反射光量を得ることを特徴とする光変調装置の駆動方法。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の光変調装置の駆動方法であって、光を反射する片持ち梁電極の電位を光透過性電極または基板上電極の電位にすることを特徴とする光変調装置の駆動方法。
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