JP2005202257A - 光偏向装置 - Google Patents

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Seiichi Kato
静一 加藤
Takeshi Nanjo
健 南條
Koichi Otaka
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Abstract

【課題】 本発明は、剛性を利用しないため、偏向角が剛性部材の弾性限界や破壊限界に依存せず、自由に設定でき、更に少ない電源数で駆動が可能である光偏向装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の光偏向装置は、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極とを有している。そして、複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられている。また、支点部材は頂部を有し、基板の上面に設けられている。更に、板状部材は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、基板と支点部材とストッパの間の空間内で可動的に配置される。また、複数の電極は板状部材の導電体層とほぼ対向して基板上にそれぞれ設けられている。更に、本発明の光偏向装置では、板状部材の導電体層が少なくとも一つの電極と電気的に接触する。
【選択図】 図1

Description

本発明は光偏向装置に関し、詳細には入射光に対する出射光の方向を変える光偏向装置に関する。
静電力を利用した光偏向装置では、片持ち梁を静電力で撓ませて光の反射方向を変えて偏向するデバイス及びそれを用いた光偏向システムが、1977年、非特許文献1に発表されている。また、回折格子を静電力で駆動して光偏向する素子が非特許文献2に発表されている。更に、これらの従来の技術が特許文献1、特許文献2及び特許文献3にも記載されている。更に、DMDの素子構造として、非特許文献3に、ねじり梁型やカンチレバー梁型のDMDが開示されている。この非特許文献3で発表されたねじり梁型やカンチレバー型のDMDにおいては、ミラー部が傾斜されて用いられるが、ミラー部は少なくとも一箇所以上の固定端を有している構造となっている。また、特許文献4には、両端固定型の梁を円筒状に撓み変形させて、高速に光偏向を行う素子が開示されている。
特許第2,941,952号明細書 特許第3,016,871号明細書 特表平10−510374号公報 特開2000−2842号公報 Applied PhySics Letters, Vol.31, No.8, pp521〜pp523 Optics Letters, Vol.7,No.9, pp688〜pp690 Proc. SPIE Vol.1150, pp86〜pp102(1989)
しかしながら、非特許文献1の片持ち梁を利用した光偏向装置や非特許文献3のカンチレバー梁型のDMDは、梁の安定性の確保が難しく、かつ応答速度も速くできない欠点を有している。また、非特許文献3のねじり梁型のDMDは、ねじり梁のヒンジ部の機械的強度が長期使用時に劣化する欠点を有している。更に、非特許文献2、特許文献1〜3に示される光偏向素子は、入射光の波長が制限されるという欠点がある。また、特許文献4に開示されている素子すなわち、平行な空隙を電極間に有しその静電引力により両端固定梁を円筒状に撓ませる素子は、高速に変形することが可能で応答速度を速くできる利点を有しているが、両端が固定されているため、片持ち梁型やカンチレバー梁型やねじり梁型のデバイスに比べ、駆動電圧が低くできない欠点を有している。一方、捻り梁型、カンチレバー型あるいは両端固定梁型の従来の光偏向装置は、全て2〜3個の電極を具備し、平面で対向する電極間に異なる電位を印加して静電引力を作用させ、ミラー面を変位させ光偏向動作を行うデバイスであるが、それ以外の従来の光偏向装置として、複数の電極(代表的には4個の電極)が同一平面上に形成され、それと対向して電気的に浮いている導電体層を有する板状部材が構成されており、隣接する電極間に異なる電位を印加することにより、電気的に浮いている板状部材が任意の電位となり、板状部材に静電引力が作用し、ミラー面を有する板状部材が支点部材を中心に傾斜変位し光偏向動作を行うデバイスがある。この従来の光偏向装置においては、駆動電圧で板状部材が定められた範囲で移動し光の反射方向を偏向し、電圧を戻すと板状部材が元の位置に剛性により復元する動作であることが多い。このため板状部材が外れないように移動位置を限定するため、固定端に剛性を持つ部材で固定している。このような剛性を利用しているため、駆動速度を向上する場合は剛性を大きく設定するため、駆動電圧も増加しまう問題があった。また、剛性部材には弾性限界、破壊限界があり、移動範囲に制限がある問題もある。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、剛性を利用しないため、偏向角が剛性部材の弾性限界や破壊限界に依存せず、自由に設定でき、更に少ない電源数で駆動が可能である光偏向装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の光偏向装置は、基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極とを有している。そして、複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、基板の複数の端部にそれぞれ設けられている。また、支点部材は頂部を有し、基板の上面に設けられている。更に、板状部材は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、基板と支点部材とストッパの間の空間内で可動的に配置される。また、複数の電極は板状部材の導電体層とほぼ対向して基板上にそれぞれ設けられている。このような構成を有する本発明の光偏向装置は、板状部材が支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行う。更に、本発明の光偏向装置では、板状部材の導電体層が少なくとも一つの電極と電気的に接触する。よって、板状部材に電荷を保持でき、少ない電源で2つの電極の電位を変化することで板状部材を駆動することができる。
また、少なくとも一つの電極が露出し、残りの電極が絶縁膜で覆われていることが好ましい。
更に、支点部材を境にして、一方の側が絶縁膜で覆われた電極を、他方の側には絶縁膜で覆われた電極と露出した電極をそれぞれ設けたことにより、露出した電極と板状部材が接することで電荷を与え、かつ離れたときに板状部材に電荷を保持できると共に、絶縁膜で覆われた電極に板状部材が当接した場合は電荷を保持したままにすることができ、2つの電極の電位を変化することで板状部材を駆動することができる。
また、支点部材を境にして、一方の側が絶縁膜で覆われた電極を設け、他方の側に設けられた、絶縁膜で覆われた電極と露出した電極の面積が同じであることが好ましく、もっとも大きな静電力を得られる。
更に、2つの電極が露出し、残りの電極が絶縁膜で覆われていることにより、板状部材がどちらに向きに傾斜しても板状部材が電極に接することができるので絶縁膜で覆われた電極の電位を変化することで板状部材を駆動できる。
また、支点部材を境にした両側にそれぞれ露出した電極が設けられていることにより、板状部材がどちらに向きに傾斜しても板状部材が電極に接することができるので絶縁膜で覆われた電極の電位を変化することで板状部材を駆動できる。
更に、絶縁膜で覆われた各電極の面積が同じであることが好ましく、板状部材を両側にバランスよく駆動できる。
また、露出した電極の面積が絶縁膜に覆われた電極より小さいことが好ましい。
更に、少なくとも一つの電極に固定の電位を印加することにより、固定電位電極には駆動素子が不要となり、駆動素子の数を減らすことができる。
また、支点部材を境にした両側に設けられた露出した電極に固定した同じ電位を印加することにより、固定電位電極には駆動素子が不要となり、駆動素子の数を減らすことができる。
更に、露出した電極は0Vに設定することにより、それら電極に対する電源が不要になる。
本発明の光偏向装置によれば、板状部材の導電体層が少なくとも一つの電極と電気的に接触することにより、自由に設定でき、更に少ない電源数で駆動が可能である。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る光偏向装置の構成を示す斜視図であり、図1の(a)は導電性板状部材を配置していない斜視図、図1の(b)は導電性板状部材を配置した斜視図である。また、図2は図1の(b)のA−A’線断面図である。両図に示すように、シリコン基板101上には、支点部材105が形成され、酸化膜102で絶縁されている。また、複数の電極、例えば3つの電極103a,103b,103cを設け、酸化膜などの絶縁膜104で覆う。光反射領域を持つ導電性板状部材106は、支点部材105が支点となりシーソーのように回転移動できる位置に配置される。シリコン基板101上の電極群、例えば電極103a,103b,103cにそれぞれ電圧を加えると、導体である導電性板状部材106に静電誘導により電荷が現れ、電極側に静電力により引き付けられる。導電性板状部材106の移動を規制する規制部材107を形成し、導電性板状部材106が飛び出さないように移動範囲を制限する構造になっている。このような構成を有する本実施例の光偏向装置は、露出した電極103a,103b,103cを設け、導電性板状部材106が傾き、この電極に電気的に接触して離れることで電荷が導電性板状部材106に保持されるようにし、他の電極の電位を変えることで静電力を制御し導電性板状部材106を駆動する構造と以下に説明する駆動方法を有している。
次に、図3〜図7は第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。ここで、電極103aの電位は電極103bに加える最大電位の1/2に設定する。電極103cには0Vを印加する。電極間の電位差が重要であり、電極103aを0Vにする場合は、電極103bに+E(V)か−E(V)、電極103cに−E(V)とすることもできる。図3に示すように、初期状態として電極103a側に導電性板状部材106が傾いているとする。駆動例としては、特に電極103bと電極103cに電位差を与え、その中間電位を電極103aに印加すると電極103bと電極103cにより導電性板状部材106に静電力で吸引力が発生する。例えば電位は電極103aに+10V、電極103bに+20V、露出した電極103cには0Vとする。このようにして、導電性板状部材106が傾き、入射光が偏向される。このとき電極103bと電極103cの導電性板状部材106に対向する面積が同じであると、導電性板状部材106の電位は両電極の電位の中間になり、静電力が最大になる。このため、絶縁膜に覆われた電極とそれに隣り合う露出した電極の面積が同じな場合にもっとも効率がよい。次に、図4に示すように、電極103b,103c側に傾くと、導電性板状部材106は露出している電極103cに接し、電極103cの電位になる。この場合は0Vになる。そして、図5に示すように、電極103bの電位を+20Vから電極103cと同じ0Vにすると、電極103aと導電性板状部材106間の静電力で導電性板状部材106は電極103a側に傾き始める。次に、図6に示すように、電極103cと導電性板状部材106が離れても、電荷が導電性板状部材106に蓄積しているため、導電性板状部材106は電極103a側に吸引され傾く。図7に示すように、電極103aを0Vにし、電極103bの電位を+20Vにすると、導電性板状部材106は電極103b,103c側に静電力により吸引され、電極103b,103c側に傾く。このようにして、導電性板状部材106を傾けることで光を偏向することができる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程について説明する。
図8〜図16は本発明の第1の実施形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。なお、各図に示す光偏向装置では、導電性板状部材のサイズが20μm角、導電性板状部材の傾斜角が10゜の場合を例にした。各図において図1及び図2と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。
先ず、図8に示すように、Siウェハを基板101とする場合、有機レジストを用い階調をもつフォトマスクでフォトリソグラフィによりマスクを形成し、SF6とOの混合ガスによるRIE(Reactive Ion Etching)によりSiを2.0μmエッチングして、支点部材105を形成する。熱酸化を500nm行い、絶縁膜102を形成する。
そして、図9の(b)のB−B’線断面図である図9の(a)に示すように、電極103a,103b,103cとなるTiN膜をスパッタ法で150nm成膜し、有機レジストを用いフォトリソグラフィでパターンニングする。ClガスによるRIEにてエッチングし、電極を形成する。SiHとNOの混合ガスによるプラズマCDV法により、保護用の絶縁膜104を250nm成膜する。露出する電極103c上の絶縁膜104はCFとHの混合ガスのRIEによりエッチングして開口する。なお、図9の(c)は図9の(b)のC−C’線断面図である。
次に、図10に示すように、SiHの熱CVD法で犠牲層108となるpoly-Siを4.0μm成膜する。CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、平坦化する。
そして、図11の(b)のD−D’線断面図である図11の(a)に示すように、導電性板状部材106となる金属膜、例えばAlやAl-Ti合金やCrなどを100nm成膜する。フォトリソグラフィとClのRIEでエッチングしパターンニングする。よって、導電性板状部材106の平面形状を形成する。
更に、図12の(b)のE−E’線断面図である図12の(a)に示すように、アモルファスSi膜109をSiHとHの混合ガスのプラズマCVD法で200nm成膜する。なお、図12の(c)は図12の(b)のF−F’線断面図である。
また、図13の(b)のG−G’線断面図である図13の(a)に示すように、poly-Siの犠牲層108とアモルファスSi膜109をフォトリソグラフィとSF6とOの混合ガスのRIEでパターンニングする。なお、図13の(c)は図13の(b)のH−H’線断図である。
そして、図14の(b)のI−I’線断面図である図13の(a)に示すように、規制部材107となる部材、例えば酸化膜SiOをSiHとNOの混合ガスの熱CVD法やプラズマCVD法で500nm成膜する。このとき、酸化膜は導電性板状部材106とアモルファスSi膜109が積層された段差をステップして覆う状態になる。フォトリソグラフィとCFとHの混合ガスのRIEでエッチングする。その結果、規制部材107のパターンが形成される。配線をボンディングするパッド用のAlを成膜する。なお、図14の(c)は図14の(b)のJ−J’線断図である。
次に、図15の(b)のK−K’線断面図である図15の(a)に示すように、犠牲層108であるpoly-SiとアモルファスSi層109をTMAH(トリメチル・アンモニューム・ハイドレイド)でエッチングする。その結果導電性板状部材106は、規制部材107により位置が制限され飛び出さない状態で形成される。なお、図15の(c)は図15の(b)のL−L’線断図である。
最後に、図16に示すように、導電性板状部材106が自由になり支点部材105にシーソー状に横たわるようになる。
図17は本発明の第2の実施の形態に係る光偏向装置の構成を示す斜視図であり、図17の(a)は導電性板状部材を配置していない斜視図、図17の(b)は導電性板状部材を配置した斜視図である。また、図18は図17の(b)のM−M’線断面図である。各図において図1及び図2と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。両図に示すように、シリコン基板101上に支点部材105を形成し、酸化膜102で絶縁し、複数の電極、例えば4つの電極203a,203b,203c,203dを設け、酸化膜104など絶縁膜で覆う。光反射領域を持つ導電性板状部材106は支点部材105を支点としてシーソーのように回転移動できる位置に配置される。基板101上の電極群、例えば電極203a,203b,203c,203dにそれぞれ電圧を印加すると、導体膜である導電性板状部材106に電荷が現れ、電極側に静電力により引き付けられる。導電性板状部材106の移動を規制する規制部材107を形成し、導電性板状部材106が飛び出さないように移動範囲を制限する構造になっている。このような構成を有する本実施例の光偏向装置は、露出した電極203a,203b,203c,203dを設け、導電性板状部材106が傾き、この電極に電気的に接触して離れることで電荷が導電性板状部材106に保持されるようにし、他の電極の電位を変えることで静電力を制御し導電性板状部材106を駆動する構造と後述する駆動方法を有している。特に、この構造では次のようになっている。基板101上に絶縁膜を介し電極203a,203b,203c,203dがある。電極203aと電極203dは露出し、面積は電極203b,電極203dより小さい。反射部材と導体層からなる導電性板状部材106は基板101上の突起である支点部材105を支点にして傾斜している。導電性板状部材106は電極203aまたは電極203bに接することができ、電気的に接触する。これら電極は導電性板状部材106に接触し、電荷をやりとりするのが目的で、それが可能な大きさであれば、小さくても十分である。一方、電極203bと電極203dは導電性板状部材106を駆動する電極で導電性板状部材106に対向する面積が大きい方が好ましい。また、支点に対し両側に導電性板状部材106が駆動されるため、静電力を生じさせる電極203bと電極203dは同じ面積が好ましい。
次に、図19は第2の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。図20は電極の平面略図である。
図19の(a)に示すように、電極203aと電極203dに0Vを加え、電極203bと電極203cに、交互に0VまたはE(V)を印加する。電位差が同じであれば、電極203a電極203dにE(V)を印加し、電極203bと電極203cに、交互にE(V)また0Vを印加する方法も可能である。仮に、導電性板状部材106が電極203a側に傾き電気的に接しているとする。例えば、駆動電位は次のように設定する。電極203a,203dに固定電位として0V、駆動電圧として電極203bが0V、電極203cが10Vとする。この時、導電性板状部材106と電極203cの間に静電力が働き、導電性板状部材106は電極203c側に傾こうとする。その後、図19の(b)に示すように、導電性板状部材106は電極203aから離れ、電荷が導電性板状部材106に蓄積されている状態になる。この電荷と電極203cが引き合うため、導電性板状部材106は電極203c側に傾斜して行く。そして、図19の(c)に示すように、電極203dに接する。導電性板状部材106の電位は再び0Vになる。次に、図19の(d)に示すように、今度は電極203cを0Vにし、電極203bに10Vを印加する。導電性板状部材106の電位は0Vであるので、電極203bと導電性板状部材106間に静電力が働き、導電性板状部材106は電極203b側に傾いて行く。そして、図19の(e)に示すように、電極203dと導電性板状部材106が離れて、電荷は導電性板状部材106に蓄積した状態となる。次に、導電性板状部材106の電荷と電極203bに静電力が働き続けるので、導電性板状部材106は電極203b側に傾斜し、電極203aに接する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程について説明する。
図21〜図29は本発明の第2の実施形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。なお、各図に示す光偏向装置では、導電性板状部材のサイズが20μm角、導電性板状部材の傾斜角が10゜の場合を例にした。各図において図1及び図2と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。
先ず、図21に示すように、Siウェハを基板101とする場合、Siウェハを基板101とする場合、有機レジストを用い、階調をもつフォトマスクでフォトリソグラフィによりマスクを形成し、SF6とOの混合ガスによるRIE(Reactive Ion Etching)によりSiを2.0μmエッチングして、支点部材105を形成する。熱酸化を500nm行い、絶縁膜102を形成する。
次に、図22に示すように、電極203a,203b,203c,203dとなるTiN膜をスパッタ法で150nm成膜し、有機レジストを用いフォトリソグラフィでパターンニングする。ClガスによるRIEにてエッチングし、電極を形成する。SiHとNOの混合ガスによるプラズマCDV法により、保護用の絶縁膜104を250nm成膜する。露出する電極203a,203dの絶縁膜104はCFとHの混合ガスのRIEによりエッチングして開口する。
そして、図23に示すように、SiHの熱CVD法で犠牲層108となるpoly-Siを4.0μm成膜する。CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、平坦化する。
次に、図24の(b)のN−N’線断面図である図24の(a)に示すように、導電性板状部材106となる金属膜、例えばAlやAl-Ti合金やCrなどを100nm成膜する。フォトリソグラフィとClのRIEでエッチングしパターンニングする。よって、導電性板状部材106の平面形状を形成する。
また、図25の(b)のO−O’線断面図である図25の(a)に示すように、アモルファスSi膜109をSiHとHの混合ガスのプラズマCVD法で200nm成膜する。なお、図25の(c)は図25の(b)のP−P’線断面図である。
更に、図26の(b)のQ−Q’線断面図である図26の(a)に示すように、犠牲層108であるpoly-SiとアモルファスSi膜109をフォトリソグラフィとSF6とOの混合ガスのRIEでパターンニングする。なお、図26の(c)は図26の(b)のR−R’線断面図である。
そして、図27の(b)のS−S’線断面図である図27の(a)に示すように、規制部材107、例えば酸化膜SiOをSiHとNOの混合ガスの熱CVD法やプラズマCVD法で500nm成膜する。このとき、酸化膜は導電性板状部材106とアモルファスSi膜109が積層された段差をステップして覆う状態になる。フォトリソグラフィとCFとHの混合ガスのRIEでエッチングする。その結果規制部材107のパターンが形成される。配線をボンディングするパッド用のAlを成膜する。なお、図27の(c)は図27の(b)のT−T’線断面図である。
次に、図28の(b)のU−U’線断面図である図28の(a)に示すように、犠牲層108であるpoly-SiとアモルファスSi膜109をTMAH(トリメチル・アンモニューム・ハイドレイド)でエッチングする。その結果導電性板状部材106は、規制部材107により位置が制限され飛び出さない状態で形成される。なお、図28の(c)は図28の(b)のV−V’線断面図である。
最後に、図29に示すように、導電性板状部材106が自由になり支点部材105にシーソー状に横たわるようになる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係る光偏向装置の構成を示す斜視図である。 図1の(b)のA−A’線断面図である。 第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 第1の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第1の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光偏向装置の構成を示す斜視図である。 図17の(b)のM−M’線断面図である。 第2の実施の形態の光偏向装置の駆動原理を示す構成図である。 電極の平面略図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。 第2の実施の形態に係る光偏向装置の製造工程を示す工程断面図である。
符号の説明
101;シリコン基板、102,104;酸化膜、
103a〜103d,203a〜203d;電極、
105;支点部材、106;導電性板状部材、107;規制部材、
108;犠牲層、109;アモルファスSi膜。

Claims (11)

  1. 基板と、複数の規制部材と、支点部材と、板状部材と、複数の電極とを有し、前記複数の規制部材はそれぞれ上部にストッパを有し、前記基板の複数の端部にそれぞれ設けられ、前記支点部材は頂部を有し、前記基板の上面に設けられ、前記板状部材は固定端を持たず、上面に光反射領域を有し、少なくとも一部に導電性を有する部材からなる導電体層を有し、前記基板と前記支点部材と前記ストッパの間の空間内で可動的に配置され、前記複数の電極は前記板状部材の導電体層とほぼ対向して基板上にそれぞれ設けられ、前記板状部材が前記支点部材を中心として静電引力により傾斜変位することにより、前記光反射領域に入射する光束が反射方向を変えて光偏向を行う光偏向装置において、
    前記板状部材の導電体層が少なくとも一つの電極と電気的に接触することを特徴とする光偏向装置。
  2. 少なくとも一つの電極が露出し、残りの電極が絶縁膜で覆われている請求項1記載の光偏向装置。
  3. 前記支点部材を境にして、一方の側が絶縁膜で覆われた電極を、他方の側には絶縁膜で覆われた電極と露出した電極をそれぞれ設けた請求項1又は2に記載の光偏向装置。
  4. 前記支点部材を境にして、一方の側が絶縁膜で覆われた電極を設け、他方の側に設けられた、絶縁膜で覆われた電極と露出した電極の面積が、同じである請求項3記載の光偏向装置。
  5. 2つの電極が露出し、残りの電極が絶縁膜で覆われている請求項1又は2に記載の光偏向装置。
  6. 前記支点部材を境にした両側にそれぞれ露出した電極が設けられている請求項1又は2に記載の光偏向装置。
  7. 絶縁膜で覆われた各電極の面積が同じである請求項6記載の光偏向装置。
  8. 露出した電極の面積が絶縁膜に覆われた電極より小さい請求項1〜3、5〜7のいずれかに記載の光偏向装置。
  9. 少なくとも一つの電極に固定の電位を印加する請求項1〜8のいずれかに記載の光偏向装置。
  10. 前記支点部材を境にした両側に設けられた露出した電極に固定した同じ電位を印加する請求項6記載の光偏向装置。
  11. 露出した電極は0Vに設定する請求項1〜10のいずれかに記載の光偏向装置。

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