JP2005003110A - シール部材の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒ガスのOリングからの界面漏れを防止できるシール部材の接合構造を提供すること。
【解決手段】内管部材2と外管部材3との接合部において、内管部材2には、第1のOリング11と第2のOリング12を装着するシール溝21を形成する。第1のOリング11は耐ブリスタ性に優れた材料で形成して冷媒通路1側に配置し、第2のOリングは耐ガスバリヤ性に優れるとともに塑性変形しやすい材料で形成して大気側に配置する。内管部材2には、シール溝21付近に凸部堰22を形成するとともに、大気側付近に凹部堰23を形成する。高圧の冷媒によって、塑性変形した第2のOリング12は粘状の塑性変形部12aを凸部堰22又は凹部堰23側に吹出して、凹部堰23で堰止めする。これによって、塑性変形部12aが隙間H、H2を埋めて冷媒ガスの外部流出を防止する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、次世代冷媒(特に炭酸ガスやそれに類するもの)が高圧で使用される配管継手におけるシール部材の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フロン規制により、エアコンディショナーや冷蔵庫等の冷凍機の代替冷媒として、フロンに替わる次世代冷媒、例えば、炭酸ガスやそれに類するガスが注目されるようになってきた。これらの次世代冷媒における冷凍サイクルでは、高圧部の圧力が冷媒の臨界圧力を超えて運転される冷凍サイクルとなっていることから、流体の漏洩防止のために装着されるシール材・構造体も耐圧を有して構成される必要が生じるとともに、透過性が高いという特徴を有する次世代冷媒に対して、冷媒の大気への放出を防止する対策が検討されてきた。
【0003】
従来におけるこの対策のひとつには、特許文献1に示されるように、一つのジョイント溝内に2つのOリング(又はガスケット)を用いて構成したものが提供されている。
【0004】
この公報によれば、図5に示すように、溝31内に配置される2つのOリングのうち、冷媒側に配置されるOリング32は、耐ブリスタ性に優れかつ耐ガスバリヤ性に劣るものを使用し、大気側に配置されるOリング33は、耐ガスバリヤ性に優れかつ耐ブリスタ性に劣るものを使用していた。これによって、冷凍機器のシール部30における耐ガス透過性を向上できることから、冷凍機器のシール部30と2つのOリング32・33との界面からの冷媒の大気への流出を防止できることとなっていた。
【0005】
又、別の対策のひとつは、円筒シール構造にかかわるものであって、特許文献2に示されている。これによると、図6に示すように、一方の部材36のシール溝36aにOリング35を装着して、他方の部材37との間に形成される直径隙間38間に樹脂材39を塗布して冷媒の大気への放出を防止している。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−4251公報(第3−5頁、図3)
【特許文献2】
特開2001−349432公報(第3−4頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のシール構造のうち、前者の場合、大気側に配置される耐ガスバリヤ性に優れたOリング33は、Oリング33自体を透過する冷媒ガスを防止することはできるものの、Oリング33が巻装される溝の面粗度には限界があることから、Oリング33との接触面、つまり冷媒ガスの界面漏れが発生して、冷媒ガスが大気に放出されることとなっていた。
【0008】
後者の場合では、メンテナンス時における再分解が不能であったり、樹脂材39がシール面に付着して残ったりして、Oリング35の交換に当たってシール性能を低下させる原因となっていた。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、冷媒の界面漏れによる大気側への流出を極小にして冷媒漏洩防止を図るとともに、シール部材の交換にあたって再分解してもシール性能を低下することのないシール部材の接合構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシール部材の接合構造は、上記の課題を解決するために、以下のように構成するものである。すなわち、
請求項1記載の発明では、二部材の接合部において、冷媒側に配置する第1シール部材と大気側に配置する第2シール部材とを備えて冷媒の漏洩を防止するシール部材の接合構造であって、
前記第1シール部材は、耐ブリスタ性に優れた材料で形成され、前記第2シール部材は、冷媒の圧力によって塑性変形を起こしやすい材料で形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
二部材の接合部においては、高圧の冷媒ガスが、管内を通ることによって第1シール部材・第2シール部材に圧力を掛けることとなる。接合部が第1シール部材・第2シール部材によってシールされていることから、第1シール部材・第2シール部材の冷媒側において透過されずに滞留されることとなる。内圧が掛けられた第1シール部材は耐ブリスタ性を有して形成されていることから、第1シール部材に発生する気泡や亀裂を防止することができる。
【0012】
一方、冷媒ガスの内圧によって、第2シール部材は塑性変形を起こすことになり、塑性変形を起こした第2シール部材の一部は二部材間に形成される直径隙間に吹出すように流れ出て隙間を埋めることになる。この第2シール部材の塑性変形による吹出しによって二部材間の隙間を埋めることが、冷媒ガスの界面漏れによる大気への放出を防止することになる。
【0013】
従って、この発明では、高圧の冷媒ガスが流れていても、第1シール部材の気泡や亀裂の発生を防止するとともに、冷媒ガスの界面漏れによる大気への微小漏れを防止できることとなる。
【0014】
又、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明による構成であって、前記接合部の大気側には、塑性変形された前記第2シール部材が前記二部材間の隙間内に吹出して吹出し部を形成するための吹出し部形成手段、及び塑性変形された前記第2シール部材の外部へのはみ出しを防止するはみ出し防止手段が設けられている。
【0015】
請求項1の発明の構成によって、塑性変形を起こした第2シール部材の直径隙間への吹出しは、ニ部材間の大気側に通じる隙間内に配置された吹出し形成手段によって、吹出された第2シール部材の塑性変形部を貯留することとなって隙間を埋めることとなりシール性を向上するとともに、シール部材にかかる内圧の程度によって吹出し形成手段からはみ出す塑性変形部の量を制御することができる。
【0016】
また、接合部の大気側に形成されたはみ出し防止手段によって大気側に流れようとする第2シール部材の変形延設部を隙間内に貯留することとなって、接合部の外部へのはみ出しを防止でき、外部にはみ出さないことによって外観の見栄えを低下させないこととなる。
【0017】
また、請求項3記載の発明では、前記第2シール部材が、ショアーA型30〜90の剛性を有する粘弾性体であって、素材のtan−δが0.15以上に構成することから、冷媒通路内の内圧によって、容易に積極的に塑性変形を起こすことができる。そのために第2シール部材は、二部材間の接合部において直径隙間内を埋めることができ、冷媒ガスの大気への微小漏れを防止できるとともに、適度な硬さを有することによって、過剰な塑性変形や塑性変形不足にならず、シール部材を交換する際に、埋め込まれた第2シール部材のはみ出し部の除去を容易に行えることとなって、メンテナンスを容易に行なえるとともにシール性の低下を防止できる。
【0018】
さらに、請求項4記載の発明では、前記第2シール部材を形成する可塑性エラストマーのソフトセグメントが、完全架橋又は部分架橋タイプで構成されていることから、完全架橋又は部分架橋タイプに構成された熱可塑性エラストマーが冷媒通路内の内圧により容易に流動性を発揮できることとなって、請求項3記載の発明と同様の効果を達成することができる。
【0019】
また、請求項5記載の発明では、前記第2シール部材が、ソフトセグメントにIIR系を含む熱可塑性エラストマーであることから、IIR系ソフトセグメントを有する熱可塑性エラストマーが、イソブチレン成分の持つ流動性特性により、圧力発生時の塑性変形を容易に期待でき、やはり、請求項3記載の発明と同様の効果を達成することができる。
【0020】
また、請求項6記載の発明では、前記第1シール部材が、非極性系の加硫ゴム又は溶解度を極小に抑える処方を施すことによって、炭酸ガスを透過しにくいという特性を備えることにより、耐ブリスタ性を有することとなって、冷媒通路を通る高圧の冷媒ガスによって、第1シール部材に気泡を発生させたり、亀裂を発生させたりすることがない。
【0021】
また、請求項7記載の発明では、前記吹出し部形成手段が、二部材の接合部における大気側の隙間に形成される突起部であることから、直径隙間に吹出した第2シール部材の塑性変形部が、突起部でその流れを止めることになって、吹出し部に第2シール部材の塑性変形部を貯留することができる。これによって吹出し部では二部材間の隙間を埋めることになって、冷媒の界面漏れを防止することができる。また、シール部材にかかる内圧の程度によって突起部からはみ出す塑性変形部の量を制御することができる。
【0022】
さらに、請求項8記載の発明では、前記はみ出し防止手段が、二部材の接合部における大気側の隙間に形成される凹部であることから、例え、第2シール部材の塑性変形部が請求項7記載の発明による突起部を越えて二部材間の隙間内に流れ込んでも、二部材間の隙間内に変形して延設された第2シール部材の塑性変形部を隙間内で溜めることができ、溜めることによって、第2シール部材の外部へのはみ出しを防止するとともに、第2シール部材の塑性変形で二部材間の隙間を埋めることができることから、冷媒の大気への漏れを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
実施形態のシール部材の接合構造は、例えば、自動車の冷凍サイクルを構成する配管継手に使用される。図1に示すように、この配管継手では、冷媒通路1を有する内管部材2と、内管部材2のシール溝21に挿入する2種のシール部材(二重Oリング構成)11・12を介して嵌合する外管部材3とを有して構成されている。2種のシール部材11・12は、冷媒側に配置する第1のOリング(図1中、上部)11と、大気側に配置する第2のOリング12(図1中、下部)とが並設するように、内管部材2のシール溝21に挿入されている。
【0025】
第1のOリング11は、特に耐ブリスタ性に優れた材料で形成されている。耐ブリスタ性に優れた材料は、高圧の冷媒ガスが流通する際に、Oリングに亀裂を生じさせたり、気泡を生じさせたりすることに対して耐え得る材料であり、強度を有したゴム製の材料が使用される。耐ブリスタ性を有するものとしては、非極性系の加硫ゴム、例えば、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム等の熱硬化性ゴム組成物で形成されるか、又は溶解度を極小に抑える処方を施した極性を有する加硫ゴム、例えば、フッ素ゴム、ニトリルゴム(水素添加ニトリルゴム)、クロロピレンゴム、クロロスルホン化ゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴム弾性を有する熱硬化性ゴム組成物、又は熱可塑性ゴム組成物、あるいはそれらをブレンドした組成物で形成され、特に好ましくは、炭酸ガスを透過しにくいブチルゴムやエチレンプロピレンゴム等の非極性の加硫ゴムを使用することが優れた特性を有することからよい効果が得られる。
【0026】
又、第1のOリング11は、冷媒ガスが第1のOリングを透過して外部に漏れないようにするためには、耐ガスバリヤ性も有していることが望ましい。
【0027】
第2のOリング12は、耐ガスバリヤ性に優れるとともに、冷媒ガスの圧力によって塑性変形を起こしやすい材料、例えば、ソフトセグメントが完全架橋タイプ又は部分架橋タイプの熱可塑性エラストマー、例えば、オレフィン系エラストマー、ブチル系エラストマー、スチレン系エラストマー、又は、IIR系ソフトセグメントを有する熱可塑性エラストマー、例えば、サントプレーン(商品名)、トレフシン(エーイーエスジャパン製)、住友TPE(住友化学製)あるいは、半加硫ゴム(加硫度が60%以下の状態)などが使用され、しかも、後述の表に示すように、ショアーA型30〜90の剛性を有する粘弾性体であって、素材のtan−δが0.15以上(望ましくは0.3以上)であればよい。
【0028】
粘弾性は、硬さと粘っこさとを含んだものであり、ゴム材料を含んだ高分子材料は両性質を共存しており、適度な硬さと適度な粘っこさを必要とする。硬さは硬度(ショアーA型)で示され、適度な硬さがないとブリスタ性に優れず、冷媒の圧力により亀裂や気泡の発生を起こすこととなり、又、粘性は、tan−δで示され、粘っこさが少ないと塑性変形を起こしにくくなる。このtan−δは、複素弾性率の弾性体の大きさE′と粘性的大きさE″との比E″/E′で表され与えられた力の一部が熱に変わって失われることとなる。
【0029】
硬度(ショアーA)と粘性(tan−δ)との関係による第2のOリング12の塑性変形度(吹出し)や冷媒ガスの漏れ量は、各種の材料で実験したところ下記の表1に示す通りである。
【0030】
なお、粘性(tan−δ)の測定方法としては、2枚の金属板の間に対象となる材料で形成されたゴム柱(Φ29、12.7L)に挿入し、一対の金属板で圧縮した後、下方の金属板に強制振動を付与して上方の金属板から加速度の振動非を出力することによって測定する。この測定条件としては、常温23℃で強制振動の周波数は10Hzで行うものとする。
【0031】
これによると、硬さ(ショアーA)が50〜70、粘性(tan−δ)が0.5以上のIIRエラストマーでは、吹出しや漏れ量は良好であることを示しており、第2のOリング12に好適に使用することができる。
【0032】
なお、「吹出し」とはOリングが塑性変形してシール溝21から隙間H内に流れ込むことを言う。
【0033】
【表1】
Figure 2005003110
一方、内管部材2と外管部材3との対向する面には僅かな隙間Hが形成され、内管部材2には、図2に示すようにシール溝21から大気側に配置する部位に円周方向に沿って僅かな隙間H内に突出する突起部(以下、凸部堰という)22が形成されている。この凸部堰22は、第2のOリング12が冷媒ガスの圧力で圧力変形した場合の、塑性変形部12aの大気側に流れる量を制御するとともに、第2のOリング12が変形して隙間H内に吹出して延設された塑性変形部12aを貯留して吹出し部H0を形成することによって、冷媒ガスの界面漏れを防止するものである。
【0034】
外管部材3の角部には面取り部3aが形成され、内管部材2との間に比較的大きな隙間H1が形成され、さらに、内管部材2と外管部材3との半径方向における接合部においては僅かな隙間H2が形成され、内管部材2側には円周方向に沿って凹状部(以下、凹部堰という)23が形成されている。この凹部堰23は、凸部堰22で制御された第2のOリングの塑性変形部12aを貯留して隙間H2を埋めることによって、塑性変形部12aの外部への流出及び冷媒ガスの外部への漏れを防止するようにしている。
【0035】
上記のように、第2のOリング12を塑性変形しやすい材料で形成して、高圧の冷媒で塑性変形部12aを形成し、塑性変形部12aを内管部材2と外管部材3との隙間(H又はH2)内に吹出すようにして隙間(H又はH2)内を埋めることによって、表2で示すように冷媒ガスの外部漏れを少なくする効果を得ることになる。
【0036】
【表2】
Figure 2005003110
なお、「制御あり」とは、ゴムの吹出し部を形成するための凸部堰22あるいはゴムの外部へのはみ出しを防止する凹部堰23を形成している場合を言い、「○」は外観上はみ出しによる外部への漏れ量が、1weekで0.03g以下である場合である。
【0037】
次に、上記のように構成されたシール部材の接合構造における作用を図1〜3に基づいて説明する。
【0038】
冷媒通路1に高圧の冷媒ガスが流れると、一部の冷媒ガスは内管部材2と外管部材3との間の隙間Hから大気側に流出しようとする。しかし、内管部材2のシール溝21には、2種類のOリング11・12が装着されていて大気側への流出は防止される。
【0039】
この際、冷媒圧力に押圧されて第1のOリング11及び第2のOリング12が変形し、冷媒ガスは、第1のOリング11とシール溝21との接合面、あるいは第1のOリング11と外管部材3との接合面における界面から第2のOリング12側に流れることになる。
【0040】
一方、第2のOリング12は、粘性の比重が高く塑性変形しやすい材料で形成されていることから、冷媒ガスの圧力によって塑性変形を起こすことになる。塑性変形部12aは、図2に示すように、シール溝部21から内管部材2と外管部材3との間に形成された隙間H内に流れ、凸部堰22により隙間H内で吹出し部H0を形成して塑性変形部12aを貯留するとともに、その量を制御しながら大気側に流れる。冷媒ガスの圧力がそれほど大きくない場合には、塑性変形部12aは凸部席22で堰き止められて隙間Hを埋めることになる。第2のOリング12は耐ガスバリヤ性に優れていることもあって、冷媒ガスの大気側への流出を防止することとなる。
【0041】
冷媒ガスの圧力が大きいと、図3に示すように、第2のOリング12の塑性変形部12aは、粘状となって凸部堰22を通り越してさらに大気側に流れる。そして隙間H1で溜まるとともにさらに流れて凹部堰23で隙間H2を埋めることとなる。塑性変形部12aが凹部堰23内に溜まることによって、その流れは停止することとなり、冷媒ガスの大気側への流出はほぼ防止することとなる。
【0042】
なお、シール溝21から隙間Hの吹出し部H0に吹出した第2のOリング12の塑性変形部12aは、塑性変形により吹出しているだけであるから、内管部材2及び外管部材3の接触する壁部には固着することはなく、例えば、第2のOリング12を交換する場合に、容易に除去交換することが可能である。
【0043】
上記のように、実施形態のシール部材の接合構造では、高圧の冷媒ガスが、管内を通ることによって第1のOリング11・第2のOリング12に圧力を掛けることになるが、第1のOリング11が、非極性系の加硫ゴム、例えば、ブチルゴムやエチレンプロピレンゴムの熱硬化性ゴム組成物で形成されるように炭酸ガスを透過しにくい耐ブリスタ性に優れたものを使用していることから、亀裂や気泡を発生させることはなく、冷媒ガスは第1のOリング11に接合するシール溝21の壁や外管部材3の接合壁との間から界面漏れによって第2のOリング12側に流入する。
【0044】
一方、第2のOリング12は、高圧の冷媒ガスによって塑性変形することから、第2のOリング12の塑性変形部12aがシール溝21から隙間H側に吹出していくことになる。この吹出した塑性変形部12aは、凸部堰22によって噴出し量が制御されて凹部堰23で堰き止められる。凹部堰3で堰き止められた塑性変形部12aが隙間H2を埋めることとなって界面漏れによる大気への流出を防止することができるとともに、第2のOリング12が、オレフィン系エラストマー、ブチル系エラストマー、スチレン系エラストマー等の耐ガスバリヤ性で形成されていることから、第2のOリング自体での透過を防止することになり、冷媒ガスの外部(大気側)への流出を防止することができる。
【0045】
なお、このシール部材の接合構造では、上記に示す形態だけでなく、例えば、図4に示すように、内管部材2に形成されるシール溝21内に、第1のOリング11と第2のOリング12とを仕切る仕切り壁24を形成してもよい。内管部材2には、前述の形態と同様、凸部堰22、凹部堰23が形成されている。
【0046】
シール溝21に仕切り壁24が設けられていても、第2のOリング12は高圧の冷媒ガスによって塑性変形することから、シール溝21から凸部堰22あるいは凹部堰23側に向かって吹出すこととなる。
【0047】
また、凸部堰あるいは凹部堰は、内管部材2でなく外管部材3に形成するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態によるシール部材の接合構造を示す断面図である。
【図2】図1における第2のOリングの塑性変形を示す作用図である。
【図3】図1における第2のOリングの塑性変形を示す作用図である。
【図4】別の形態によるシール部材の接合構造を示す一部断面部である。
【図5】従来のシール部材の接合構造を示す一部断面図である。
【図6】従来の別のシール部材の接合構造を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 冷媒通路
2 内管部材
3 外管部材
11 第1のOリング
12 第2のOリング
21 シール溝
22 凸部堰
23 凹部堰
H、H1、H2 隙間
H0 吹出し部

Claims (8)

  1. 二部材の接合部において、冷媒側に配置する第1シール部材と大気側に配置する第2シール部材とを備えて冷媒の漏洩を防止するシール部材の接合構造であって、
    前記第1シール部材は、耐ブリスタ性に優れた材料で形成され、前記第2シール部材は、冷媒の圧力によって塑性変形を起こしやすい材料で形成されることを特徴とするシール部材の接合構造。
  2. 前記接合部の大気側には、塑性変形された前記第2シール部材が前記二部材間の隙間内に吹出して吹出し部を形成するための吹出し部形成手段及び塑性変形された前記第2シール部材の外部へのはみ出しを防止するはみ出し防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のシール部材の接合構造。
  3. 前記第2シール部材が、ショアーA型30〜90の剛性を有する粘弾性体であって、素材のtan−δが0.15以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のシール部材の接合構造。
  4. 前記第2シール部材が熱可塑性エラストマーであって、エラストマーのソフトセグメントが、完全架橋又は部分架橋タイプで形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のシール部材の接合構造。
  5. 前記第2シール部材が、ソフトセグメントにIIR系を含む熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項4記載のシール部材の接合構造。
  6. 前記第1シール部材が、非極性系の加硫ゴム又は溶解度を極小に抑える処方を施した極性を有する加硫ゴムを用いて構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載のシール部材の接合構造。
  7. 前記吹出し形成手段が、二部材の接合部における大気側の隙間に形成される突起部であることを特徴とする請求項2記載のシール部材の接合構造。
  8. 前記はみ出し防止手段が、二部材の接合部における大気側の隙間に形成される凹部であることを特徴とする請求項2記載のシール部材の接合構造。
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