JP2007285371A - 配管用継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】二酸化炭素冷媒の冷凍回路に適用しても冷媒の漏洩のおそれを解消でき、しかも組み付け作業性に優れた配管用継手を提供する。
【解決手段】流路径方向に潰されることで接続部をシールするゴム製Oリングを用いたシール部と、該シール部の流路径方向外側の位置に配されたメタルシール部とを併せ持つことを特徴とする配管用継手。
【選択図】図1
【解決手段】流路径方向に潰されることで接続部をシールするゴム製Oリングを用いたシール部と、該シール部の流路径方向外側の位置に配されたメタルシール部とを併せ持つことを特徴とする配管用継手。
【選択図】図1
Description
本発明は配管継手に関し、とくに二酸化炭素冷媒を用いた車両用空調装置の冷媒配管用継手に好適な配管継手に関する。
車両用空調装置の冷媒配管用継手においては、金属同士を接触させるメタルシール構造、たとえばフレアシール構造が知られている(たとえば、特許文献1)。しかし、フレアシール構造を形成するためには、たとえばナット部により配管のフレア部を継手本体のフレアシール面に強く押しつけて接続する必要があるため、組み付け作業性が低下するおそれがある。とくに、車両用空調装置の配管継手においては、作業スペース等が制限されるため組み付け作業性が低下し易い。このため、車両用空調装置の配管継手においては、ゴム製Oリングを用いたシール構造が主流となっている(たとえば、特許文献2)。
しかし、ゴム製Oリングを用いたシール構造においては、フロン、二酸化炭素等の冷媒がゴム製Oリングを透過し外部に漏れるおそれがある。冷媒が冷媒回路から漏れた場合には、冷媒量が不足し冷房能力が低下するおそれがある。また、フロンや二酸化炭素は外部(大気中)へ放出されると地球温暖化という悪影響を及ぼすおそれがあるため、外部への放出は極力抑制されることが好ましい。
一方、メタルシールにおいては冷媒の透過は起こらないが、フロン冷媒に比べて高温、高圧となる二酸化炭素冷媒を使用する冷媒回路において冷媒の漏れを防止するためには、ナット部、継手本体を高硬度の金属で形成し、両者をより強固に締結する必要がある。しかし、近年、継手用部材は軽量化、低コスト化の観点から、アルミニウムが主流となっている。また、車両用空調装置においては、回路内の圧力変動、走行に伴う振動、さらには腐食といった悪環境を考慮すると、ナット部と継手本体との締結が緩むおそれがあり、メタルシールだけで所望の冷媒シール性を期待することは困難である。
特開2003−232473号公報
特開平8−296778号公報
そこで本発明の課題は、二酸化炭素冷媒等を使用した冷媒回路に適用しても冷媒の漏洩のおそれを確実に除去でき、しかも組み付け作業性に優れた配管用継手を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る配管継手は、流路径方向に潰されることで接続部をシールするゴム製Oリングを用いたシール部と、該シール部の流路径方向外側の位置に配されたメタルシール部とを併せ持つことを特徴とするものからなる。このような構成においては、流路からの冷媒の漏れはゴム製Oリングを用いたシール部により防止される。また、二酸化炭素冷媒等がゴム製Oリングを用いたシール部を透過しても、ゴム製Oリングを用いたシール部の径方向の外側にはメタルシール部が設けられているので、二酸化炭素冷媒等の外部(大気中)への放出を確実に防止できる。
上記メタルシール部は、フレア部が流路軸方向にフレアシール面に押しつけられることによりシール部が形成されるフレアシール部とすることができる。このような構成においては、たとえば、ナット部を流路軸方向に継手本体に締結していくだけで、配管に形成されたフレア部が継手本体に形成されたフレアシール面に押しつけられていき、容易にフレアシール部が形成されるので、組み付け作業性を向上できる。
また、上記メタルシール部は、メタルガスケットが流路軸方向に押しつけられることによりシール部が形成されたメタルガスケットシール部とすることもできる。このような構成においては、たとえば、ナット部と継手本体とを締結し、ナット部側の端面で継手本体側に装着されたメタルガスケットを流路軸方向に押しつけることにより、容易にメタルガスケットシール部を形成できるので、組み付け作業性を向上できる。
本発明に係る配管用継手は、様々な産業分野において利用できるが、冷媒配管用継手、とくに高圧で使用され、より厳格なシール性が要求される二酸化炭素冷媒を使用する車両用空調装置の冷媒配管用継手に好適である。
このような本発明に係る配管用継手によれば、ゴム製Oリングを用いたシール部の流路径方向外側の位置にはメタルシール部が配されているので、ゴム製Oリングを用いたシール部により継手部の基本的なシール性を確保しつつ、メタルシール部により冷媒の外部への透過を確実に防止できる。また、上記メタルシール部は、フレア部が流路軸方向にフレアシール面に押しつけられることによりシール部が形成されるフレアシール部、または、メタルガスケットが流路軸方向に押しつけられることによりシール部が形成されたメタルガスケットシール部とすることができるので、容易に組み付け作業性を向上できる。
以下に、本発明の配管用継手の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の第1実施態様に係る配管用継手を示している。なお、以下の実施態様においては、本発明の配管用継手を二酸化炭素冷媒を使用する車両用空調装置の冷媒配管用継手に適用した場合を示しているが、これに限定されるものではない。図1において、1は配管用継手を示している。配管用継手1は、ナット部2と継手本体3とを有している。ナット部2には、配管4が挿入されている。該配管4に継手本体側の筒部7が挿入され、配管4と筒部7の孔7aにより二酸化炭素冷媒の流路13が形成されている。なお、継手本体3には、孔7aに連通する配管14が接続されている。また、ナット部2は、ボルト15を介して継手本体3に締結されている。
図1および図2は、本発明の第1実施態様に係る配管用継手を示している。なお、以下の実施態様においては、本発明の配管用継手を二酸化炭素冷媒を使用する車両用空調装置の冷媒配管用継手に適用した場合を示しているが、これに限定されるものではない。図1において、1は配管用継手を示している。配管用継手1は、ナット部2と継手本体3とを有している。ナット部2には、配管4が挿入されている。該配管4に継手本体側の筒部7が挿入され、配管4と筒部7の孔7aにより二酸化炭素冷媒の流路13が形成されている。なお、継手本体3には、孔7aに連通する配管14が接続されている。また、ナット部2は、ボルト15を介して継手本体3に締結されている。
配管4の端部には、拡径部5が設けられている。拡径部5の端部は、図1、図2に示すようにラッパ状に形成されており、さらに、配管の内側に折り返されている。該折り返し部の内面がフレア部6に形成されている。
継手本体3には、配管4の拡径部5に挿入される筒部7が突設されている。筒部7の外周には、周方向に延びる溝8が設けられている。溝8にはゴム製Oリング9が嵌入されている。また、筒部7の付け根の周囲には、フレアシール面11が設けられている。
配管用継手1は、図2に示すように、ナット部2を流路軸方向(図1、図2の上下方向)に継手本体3に締結することにより、継手本体3の筒部7がナット部2側の配管4に挿入される(図2(a))。この際、筒部7に設けられたゴム製Oリング9は配管4の拡径部5の内壁5aに押し付けられ流路径方向に潰されてゴム製Oリングを用いたシール部10が形成される。さらに、ナット部側の配管4のフレア部6が継手本体側のフレアシール面11に押しつけられフレアシール部12が形成される(図2(b))。フレアシール部12は、ゴム製Oリングを用いたシール部10の流路径方向外側の位置に配されるようになっている。
本実施態様においては、流路からの冷媒の漏れはゴム製Oリングを用いたシール部10により防止される。また、二酸化炭素冷媒等がゴム製Oリングを用いたシール部10を透過しても、該シール部10の流路径方向の外側にはフレアシール部12が設けられているので、二酸化炭素冷媒等の外部への放出を確実に防止できる。
また、フレアシール部12は、ナット部2を流路軸方向に継手本体3に締結させていくだけで、配管4のフレア部6がフレアシール面10に押しつけられ形成されるので、組み付け作業性を大幅に向上できる。
図3は、本発明の第2実施態様に係る配管用継手を示している。本実施態様においては、配管用継手16は、ナット部17と継手本体18とを有している。ナット部17には、継手本体側の筒部19が挿入され、筒部19の孔19aとともに、二酸化炭素冷媒の流路27を形成する孔20が設けられている。
孔20には、拡径部21が設けられている。拡径部21の端部は、ラッパ状に拡げられており、ワッシャ22が嵌合される座部21bに形成されているとともに、継手本体側のフレアシール面26に押しつけられるフレア部25に形成されている。
継手本体18には、孔20に挿入される筒部19が突設されている。筒部19の外周には、周方向に延びる溝23が設けられている。溝23にはゴム製Oリング24が嵌入されている。また、筒部19の付け根の周縁には、フレアシール面26が設けられている。
配管用継手16は、図3に示すように、ナット部17を流路軸方向(図3の上下方向)に継手本体18に締結させていくことにより、継手本体18の筒部19がナット部側の孔20に挿入され組みつけられる(図3(a))。この際、筒部19に設けられたゴム製Oリング24は孔20の拡径部21の内壁21aに押し付けられ流路径方向に潰されてゴム製Oリングを用いたシール部28が形成される。さらに、ワッシャ22の外面22aがフレア部25に押しつけられるとともに、ワッシャ22の内面22bが継手本体側のフレアシール面26に押しつけられフレアシール部29が形成される(図3(b))。フレアシール部29は、ゴム製Oリングを用いたシール部28の流路径方向外側の位置に配されるようになっている。
本実施態様においても、流路からの冷媒の漏れは、基本的にゴム製Oリングを用いたシール部28により防止される。また、二酸化炭素冷媒がゴム製Oリングを用いたシール部28を透過しても、該シール部28の流路径方向の外側にはフレアシール部29が設けられているので、二酸化炭素冷媒等の外部への放出を確実に防止できる。また、フレアシール部29は、ナット部17を流路軸方向に継手本体18に締結させるだけで簡単に形成できるので、組み付け作業性を向上できる。
図4は、本発明の第3実施態様に係る配管用継手を示している。本実施態様においては、配管用継手30は、ナット部31と継手本体32とを有している。ナット部31には、継手本体側の筒部33が挿入され、筒部33の孔33aとともに二酸化炭素冷媒の流路43を形成する孔34が設けられている。孔34には、拡径部35が設けられており該拡径部35に継手本体32の筒部33が挿入されるようになっている。
筒部33の外周には、周方向に延びる溝36が設けられている。溝36にはゴム製Oリング37が嵌入されている。
継手本体32の筒部33の周囲には、溝38が設けられている。溝38にはメタルガスケット39が嵌合されている。
配管用継手30は、図4に示すように、ナット部31を流路軸方向(図4の上下方向)に継手本体32に締結することにより、継手本体32の筒部33がナット部側の孔34に挿入され組みつけられる(図4(a))。この際、筒部33に設けられたゴム製Oリング37が孔34の拡径部35の内壁35aに押し付けられ流路径方向に潰されてゴム製Oリングを用いたシール部40が形成される。さらに、ナット部側の端面41が継手本体側のメタルガスケット39を流路径方向に潰すことによりメタルガスケットシール部42が形成される(図4(b))。メタルガスケットシール部42は、ゴム製Oリングを用いたシール部40の流路径方向外側の位置に配されるようになっている。
本実施態様においても、流路からの冷媒の漏れはゴム製Oリングを用いたシール部40により防止される。また、二酸化炭素冷媒等がゴム製Oリングを用いたシール部40を透過しても、該シール部40の径方向の外側にはメタルガスケットシール部42が設けられているので、二酸化炭素冷媒等の外部への放出を確実に防止できる。また、メタルガスケットシール部42は、ナット部31を流路軸方向に移動させ、ナット部31の端面41を継手本体側のメタルガスケット39に押しつけることにより簡単に形成できるので、組み付け作業性を向上できる。
本発明は、配管継手として広範な産業分野において利用可能であるが、とくに二酸化炭素冷媒を用いた車両用空調装置の冷媒配管用継手に好適である。
1、16、30 配管用継手
2、17、31 ナット部
3、18、32 継手本体
4 配管
5、21、35 拡径部
5a、21a 内壁
6、25 フレア部
7、19、33 筒部
7a、19a、33a 孔
8、23、36 溝
9、24、37 ゴム製Oリング
10、28、40 ゴム製Oリングを用いたシール部
11、26 フレアシール面
12、29 フレアシール部
13、27、43 冷媒の流路
14 配管
15 ボルト
20、34 孔
21b 座部
22 ワッシャ
22a 外面
22b 内面
38 溝
39 メタルガスケット
41 端面
42 メタルガスケットシール部
2、17、31 ナット部
3、18、32 継手本体
4 配管
5、21、35 拡径部
5a、21a 内壁
6、25 フレア部
7、19、33 筒部
7a、19a、33a 孔
8、23、36 溝
9、24、37 ゴム製Oリング
10、28、40 ゴム製Oリングを用いたシール部
11、26 フレアシール面
12、29 フレアシール部
13、27、43 冷媒の流路
14 配管
15 ボルト
20、34 孔
21b 座部
22 ワッシャ
22a 外面
22b 内面
38 溝
39 メタルガスケット
41 端面
42 メタルガスケットシール部
Claims (5)
- 流路径方向に潰されることで接続部をシールするゴム製Oリングを用いたシール部と、該シール部の流路径方向外側の位置に配されたメタルシール部とを併せ持つことを特徴とする配管継手。
- 前記メタルシール部が、フレア部が流路軸方向にフレアシール面に押しつけられることによりシール部が形成されたフレアシール部からなることを特徴とする、請求項1に記載の配管継手。
- 前記メタルシール部が、メタルガスケットが流路軸方向に押しつけられることによりシール部が形成されたメタルガスケットシール部からなることを特徴とする、請求項1に記載の配管継手。
- 前記配管継手が冷媒配管用継手からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の配管継手。
- 前記冷媒配管用継手が二酸化炭素冷媒用配管継手からなることを特徴とする、請求項4に記載の配管用継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006111933A JP2007285371A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 配管用継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006111933A JP2007285371A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 配管用継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007285371A true JP2007285371A (ja) | 2007-11-01 |
Family
ID=38757355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006111933A Pending JP2007285371A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 配管用継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007285371A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104565608A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-29 | 合肥安诺新型建材有限公司 | 一种水管连接件 |
CN104613534A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-05-13 | 合肥安诺新型建材有限公司 | 一种踢脚线型散热片的连接装置 |
-
2006
- 2006-04-14 JP JP2006111933A patent/JP2007285371A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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