JP2007192274A - 管継手 - Google Patents

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Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
Shinji Kakehashi
伸治 梯
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文昭 中村
Kinji Ochiai
金次 落合
Takeshi Hishikawa
武 菱川
Manabu Suzuki
学 鈴木
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Abstract

【課題】冷媒の漏出を低く抑えることができる配管用の管継手を提供する。
【解決手段】オス側管継手100とメス側管継手200との間に、比較的軟らかなアルミシール部材(50)を挟んで、ボルト80で締結する。オス側管継手100の配管30の鍔部31に環状凹部33が設けられ、メス側管継手200の配管40の先端に環状凸部42が設けられているので、オス・メスを嵌合して締結すると、環状凸部42は、シール部材50に食い込み、環状凹部33には、シール部材50がはみだすことによって、高性能なシールが行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス、液体等の流体を輸送する配管の管継手に関し、特に空調装置に用いる冷凍サイクルに使用される配管の管継手に関する。
現在、冷凍サイクル用の管継手のシールに、ゴム製Oリングが一般的に用いられているが、ゴムの中を冷媒が透過してしまうため、ある一定量まではシールできるものの、漏れをゼロにすることはできない。また近年、地球温暖化防止に向け、温室効果ガスであるR134a等のフロン冷媒の漏れ量を現状よりもさらに低減することが求められているが、ゴム製Oリングのゴム材質の改良だけでは、その低減効果は頭打ちとなっている。
さらに、フロンに替わる冷媒として、温暖化係数がR134aの1300分の1である自然冷媒COを用いた冷凍サイクルの開発が進められているが、COを用いた冷凍サイクルは高温高圧で作動すること、及び、CO2自体が分子量が小さく、ゴム材への透過係数が高いために、より一層ゴム材でのシールは困難なものとなっている。
このため、従来では管継手からの冷媒の漏出を防止するため、ゴム製Oリングに代えて金属ワッシャでシールする構造が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1のものは、オス・メスのブロック双方に同心円状に設けられた凸リブによって、シール部材に食い込ませてシールするものであるが、オス・メスのブロックを嵌合する際に、シール部材が変形しにくく、シール性の向上を図ることが困難であった。
特開2004−205041号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、管継手からの冷媒の漏出を低く抑えることができる管継手を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の管継手を提供する。
請求項1に記載の管継手は、オス側管継手(100,110)とメス側管継手(200,210)との間に介装され、前記オス側管継手(100,110)と前記メス側管継手(200,210)よりも柔らかなシール部材(50)とを備え、前記シール部材(50)に接する前記オス側管継手(100,110)の面、及び前記シール部材(50)に接する前記メス側管継手(200,210)の面の一方には、少なくとも1つの環状凸部(42,21c)が設けられ、他方の面には、少なくとも1つの環状凹部(33,19)が設けられている。これにより、シール部材が変形しやすくなるので、少ない軸力でシール面圧を高くでき、シール性能を向上させることができる。
請求項2に記載の管継手においては、前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)は、前記シール部材(50)を挟んで略同一円周上となるように設けられる。これにより、さらにシール部材が変形しやすくなり、シール性能を向上させることができる。
請求項3に記載の管継手においては、前記シール部材(50)は爪(53)を有して、前記オス側管継手(100,110)又は前記メス側管継手(200,210)に着脱自在に固定される。したがって、シール部材のほかにシール部材の脱落を防止するためのキャップなどの必要がない。
請求項4に記載の管継手は、前記オス側管継手(100)は、前記オス側配管(30)を有し、メス側管継手(200)は、メス側配管(40)を有し、前記環状凸部(42)及び前記環状凹部前記環状凹部(33)の一方は、前記オス側配管(30)に設けられ、他方は前記メス側配管(40)に設けられる。これにより、配管をプレス加工し、ブロックとの結合をかしめで行う際に、環状凸部及び環状凹部を形成することができ、従来のような切削加工が不要となる。また、配管加工によって凹凸部を設けるので、プレス加工により加工硬化が生じ、例えば耐食性の良いアルミの3000番台の配管を用いても、加工硬化でアルミの6000番台程度の硬度が得られる。さらに、配管のロウ付けも必要ではないので、製造コストを低くできる。
請求項5に記載の管継手は、前記オス側管継手(110)は、オス側ブロック(10B)を有し、前記メス側管継手(210)は、メス側ブロック(20B)を有し、前記環状凸部(21c)及び前記環状凹部(19)の一方は、前記オス側ブロック(10B)に設けられ、他方は前記メス側ブロック(10B)に設けられる。このようにしても、シール部材の変形が容易な、シール性能の向上する管継手が得られる。
請求項6に記載の管継手においては、前記シール部材(50)は、軸方向に円筒状に延在するスカート部(51)と径方向に環状に延在するフランジ部(52)とを有し、前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)はそれぞれ前記フランジ部(52)に接する。このようなシール部材を用いると、オス側管継手とメス側管継手とが傾いたとしても、スカート部が、オス側管継手とメス側管継手に当接し、シール部材が浮くのを防止できる。
請求項7に記載の管継手は、前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)のそれぞれの頂角は、60°〜120°の範囲にある。頂角が60°よりも角度が小さいと食い込み部が長くなり、強度が十分に得られず食い込み部が塑性変形してしまう。また、頂角が120°より大きいと、十分なシール面圧が得られない。
請求項8に記載の管継手は、前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)は、それぞれ1列の環状凸部及び環状凹部である。このように、環状凸部及び環状凹部が単列のみとすると、最大のシール面圧を得ることができる。
請求項9に記載の管継手は、一方には、環状凸部(45)及び環状凹部(46)が設けられ、他方には、前記環状凸部(45)に対応する環状凹部(35)及び前記環状凹部(46)に対応する環状凸部(36)が設けられる。このように、環状凸部及び環状凹部が単列ではなく複数列の場合は、万が一1つのシール部が損傷しても、他方の凹凸でシールできる。ただし、シール面圧を確保するために、複数列では凹凸を互い違いにして配列している。
請求項10に記載の管継手においては、前記シール部材(50)の外周に同心円状のパッキン(60)を設ける。これにより、水浸入による腐食を防止でき、浸入水の凍結によるシール不良等も防止できる。
請求項11に記載の管継手においては、前記パッキン(60)は、金属材料よりも高弾性材料からなる。これにより、パッキンのシール効果を高めることおができる。
請求項12に記載の管継手においては、前記パッキン(60)は、エチレン・プロピレンゴムからなる。これにより、パッキンを低コストで形成することができる。
請求項13に記載の管継手においては、前記パッキン(60)は、断面矩形状の角リングパッキンである。このようにすると、Oリングよりも径方向に要するスペースを小さくでき、管継手全体が小型化できる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の管継手の断面図であり、図2は、その分解図である。管継手は、基本的に金属製のオス側管継手100とメス側管継手200とを有する。第1の実施形態では、オス側管継手100は、オス側配管30と、オス側配管30が固着されたオス側ブロック10Aとからなり、メス側管継手200は、メス側配管40と、メス側配管40が固着されたメス側ブロック20Aとからなる。オス側管継手100とメス側管継手200とは、凹凸嵌合され、ボルト80によって締結される。
オス側配管30は、径方向に膨出した環状の鍔部31と、鍔部31より先端側に位置する突出部32とを有している。鍔部31のメス側配管40を向いている面には、断面略V字状をした環状凹部33が刻設されている。また、鍔部31には、後述するシール部材50の爪53が係止する係止部を有している。さらに、突出部32の先端内面には、面取り34が施こされており、また突出部32の外周面は、末広がりにテーパが形成されたテーパ面35となっている。テーパ角度θは、例えば3度が好適である。
一方、オス側ブロック10Aには、オス側配管30を挿入して接続するための貫通孔11と、ピン70を植設するピン穴14及びボルト80を挿通するボルト穴15とが穿設されている。貫通孔11の過半部分は、オス側配管30の外径と実質的に同じ内径の孔であり、また貫通孔11のメス側ブロック20A側には、パッキン60が着座する大きな内径の第1凹部12と、オス側配管30の鍔部31が着座する第1凹部12よりもやや小さな内径の第2凹部13とが拡径状に形成されている。
オス側配管30は、貫通孔11内に挿通され、オス側ブロック10Aに圧着されて、オス側ブロック10Aに固着される。この場合、オス側配管30の突出部32は、オス側ブロック10Aのメス側ブロック20Aと向き合う面より突出して、オス側管継手100のプラグ部となっている。
メス側配管40は、その端部に、オス側配管30の突出部32及び後述するシール部材50を嵌入するための拡径部41が形成されると共に、この拡径部41の先端面には、断面くさび形状の環状凸部42が形成されている。本実施形態では、環状凸部42は、オス側配管30に刻設された断面V字状の環状凹部33と同一径であり、それぞれの凸部と凹部が、シール部材50を挟んで対向している。また、拡径部41の内周面は、先広がりにテーパが形成されたテーパ面43となっている。テーパ角度θとしては、例えば3度が好適である。このように、プラグ部及びソケット部にテーパが施こされているので、オス・メスあるいはシール部材50の装着及び脱着の際の作業性を改善できる。
一方、メス側ブロック20Aには、オス側ブロック10Aと同様に、メス側配管40を挿入して接続するための貫通孔22と、ピン70を挿入するピン穴24及びボルト80を螺入するネジ穴25とが穿設されている。貫通孔22の略半分の長さ部分は、メス側配管40の外径と実質的に同じ内径の孔であり、残りの長さ部分は、メス側配管40の拡径部41を着座させるために、大きな内径の円形凹部21が形成されている。
メス側配管40は、メス側ブロック20Aの貫通孔22に挿通されて、メス側ブロック20Aに圧着され、メス側ブロック20Aに固着される。メス側配管40の拡径部41は、オス側管継手100のプラグ部である突出部32が嵌入する、メス側管継手200のソケット部として機能する。
オス側ブロック10Aとメス側ブロック20Aのブロック材としては、例えば、7000番台のアルミ材が使用され、オス側配管30とメス側配管40の配管材としては、例えば、3000番台のアルミ材が使用される。この場合、番数が小さくなる程アルミ材の材質は軟質となり、逆に番数が高くなる程アルミ材の材質は硬質になる。オス側配管30の鍔部31と突出部32及びメス側配管40の拡径部41は、直管状の配管をプレス加工することによって形成されており、このプレス加工される過程において、オス側ブロック10Aとオス側配管30及びメス側ブロック20Aとメス側配管40は、それぞれ圧着によって固着される。したがって、ろう付け等の他の固着手段を用いて固着する必要がない。
図3に、図2に断面図が示されているシール部材50の斜視図を示す。シール部材50は、軸方向に延在する円筒状のスカート部51と、径方向に延在するリング状のフランジ部52と、フランジ部52の先端下面から下方に延在するリング状の爪部53とを有している。スカート部51には、やや先細状にテーパ角度が3度となるようにテーパが付けられているが、まっすぐな円筒状であってもよい。シール部材50は、例えば1000番台の軟質なアルミ材で形成されており、装着前にシール部材50のスカート部51がまっすぐな円筒状であっても、装着中ではオス側配管30の突出部32のテーパ面35とメス側配管40の拡径部41のテーパ面43とによって挟圧されて、テーパ状に変形されるからである。また、後述するように、シール部材50は、配管30、40より軟質のアルミ材で形成されているので、配管30、40に設けられた環状凹部及び環状凸部に押圧されて容易に変形可能である。
本実施形態では、シール部材50にスカート部を有している。したがって、ブロック10A,20Aが傾いてもスカート部51が、ブロック10A,20Aと一体化した配管30,40に当たり、シール部材50が浮くのを防止できるという効果を奏する。また、シール部材50が、ブロック10A,20Aや配管30,40よりも軟質であるため、各部の公差をつめて、ブロック及び配管とシール部材50の隙間を詰めても、両ブロックを嵌合することが可能である。
さらに、シール部材50には、シール部材50を配管に固定する爪53が付いているので、シール部材を固定するための他の部材を必要としない。なお、爪部53は必ずしもリング状にする必要はなく、周方向に間隔をあけて複数の爪を例えば2〜6個設けるようにしてもよい。このようにすると、シール部材50を脱着するのが容易となる。
シール部材50の外周に配置されるパッキン60は、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)等のゴム、樹脂、エラストマ等の高弾性材から作られていて、断面四角形状のリング状に形成されている。高弾性のパッキンを配置することにより、シール効果を高め、水の浸入を防止して、侵入水の凍結によるシール不良の発生を防止することができる。また、パッキン形状をOリングではなく、角リングとすることにより、径方向に要するスペースを小さくでき、管継手全体の小型化を図ることができる。
ピン70は、例えばステンレス鋼(SUS)が形成されていて、オス側ブロック10Aのピン穴14に、その一部分がオス側ブロック10Aから突出するように植設され、かしめによって固定されている。したがって、ピン70がオス側ブロック10Aの位置決め用凸部として機能し、メス側ブロック20Aのピン穴24が位置決め用凹部として機能している。ピン70の径は、例えば1〜5mm程度であれば強度を確保できる。この場合、オス側ブロック10Aのプラグ部である突出部32のオス側ブロック10Aの平坦面からの突起高さhは、位置決め用凸部であるピン70のオス側ブロック10Aの平坦面からの突起高さHよりも低くなる(h<H)ように、各突起高さが決められている。また、位置決め用のピン70及びピン穴24は、配管30,40に対してボルト80と対称の位置となるように、各ブロック10A,10Bに形成されることが好ましい。しかしながら、これに限定されることなく、ピン70及びピン穴24をブロック中心よりずれた位置に配置することもできる。これによると、配管をブロックから横出しに配置することも可能となる。さらに、ピン70は、オス側ブロック10Aと一体に形成するようにしてもよい。
ピン70を備えていることで、凹凸嵌合時の両ブロックの位置決めが容易であると共に、冷媒圧力によるブロックの浮き防止の一助ともなっている。さらに、ピン70の突起高さHをプラグ部の突起高さhよりも高くすることにより、凹凸嵌合時にプラグ部がソケット部のシール面に当たる前に、位置決め用凸部で位置決めできるので、ソケット部側のシール部の傷付きを防止することもできる。
上記のように構成された各構成部品を有する管継手は、以下のように組み付けられる。 先ず、ブロック10Aに対してオス側配管30を拡管して圧着させることにより、オス側管継手100を形成し、さらにブロック20Aに対してメス側配管40を拡開して圧着させ、メス側管継手200を形成する。この配管とブロックの圧着加工に際して、オス側配管30の鍔部31のシール部材が装着される面には、断面V字状の環状凹部が、プレス加工によって刻設される。また、メス側配管40の先端部のシール部材に対向する面には、断面がくさび形状の環状凸部が、プレス加工によって形成される。
次いで、図4に示すように、オス側ブロック10Aのプラグ部であるオス側配管30の突出部32に、シール部材50を挿着する。このとき、シール部材50の爪部53が、オス側配管30の鍔部31を把持する。また、オス側ブロック10Aのピン穴14にピン60を植設する。さらに、オス側ブロック10Aの第1凹部12にパッキン60を装着する。
次いで、図5に示すように、オス側ブロック10Aのピン60をメス側ブロック20Aのピン穴24に挿入しながら、オス側ブロック10Aのシール部材50が装着された突出部32と、メス側ブロック20Aの拡径部41とを、凹凸嵌合する。この後、オス側ブロック10Aのボルト穴15とメス側ブロック20Aのネジ穴25に対して、ボルト80を挿通してネジ止めすることにより、オス側管継手100とメス側管継手200とをしっかりと締結する。
このようにして、図1に示す管継手が組み付けられる。ここで、シール部材50は、メス側配管40の先端のくさび形形状の環状凸部42と、オス側配管30の鍔部31の断面略V字状の環状凹部33とに対して、押し付けられて変形し、シール性能を高める。
図6、7は、本実施形態によるシール作用を説明する図である。図6は、オス側管継手100とメス側管継手200とを締結する前の、環状凹部33を有するオス側配管30(の鍔部32)と、環状凸部を有するメス側配管40(の先端部)と、シール部材50(のフランジ部52)と、の関係を示す図であり、図8は、ボルト80によって、オス側管継手100とメス側管継手200とを締結した後のそれらの関係を示す図である。
前述のように、シール部材50は、1000番台のアルミ材で作られ、オス側配管30及びメス側配管40は、3000番台のアルミ材で作られている。すなわち、シール部材50は、オス側配管30及びメス側配管40よりも軟かい材質で作られている。したがって、管継手がボルト80によって締結されると、メス側配管40の先端のくさび形状の環状凸部42がシール部材50のフランジ部52の表面に食い込むとともに、シール部材50のフランジ部52の裏面が部分的に変形してオス側配管30の鍔部31の断面略V字状の環状凹部33内に突入する。
シール部材50は、一方の面は環状凸部42によって、他方の面は環状凹部33によって変形されるので、シール部材50が変形しやすく、小さな軸力でシール面圧を高くでき、シール性能を向上させることができる。
比較のために、図12を参照して、従来の管継手のシール部材の作用を説明する。従来の管継手は、シール部材93を挟むオス側ブロック91とメス側ブロック92を備え、オス側ブロック91には、環状凸部911、912が形成され、メス側ブロック92には、環状凸部921、922が形成されている。
図12(a)は、オス側ブロック91とメス側ブロック92とが締結される前の状態を示し、(b)は、オス側ブロック91とメス側ブロック92とがシール部材93を挟んで締結された後の状態を示す。このように、シール部材93を挟むブロック91、92の双方に環状凸部が備えられていると、両側の凸部に押し付けられるシール部材の変形は容易ではなく、シール性能を向上させることが困難である。これに対して、本実施形態では、環状凸部42と環状凹部33の組み合わせによって、シール部材の変形を容易にして、シール性能を向上させている。
また、本実施形態では、単一の環状凸部42と単一の環状凹部33の組み合わせを採用している。これにより、シール部50において、最大のシール面圧を確保できる。
さらに、本実施形態では、環状凸部42及び環状凹部33は、それぞれ配管に形成されている。したがって、配管をプレス加工し、ブロックとの接合をかしめで行う際に、環状凸部42及び環状凹部33も同時に形成することができる。したがって、シール部に食い込ませる突起を形成するためのブロックに対する精密な切削加工が不要となる。
さらに、配管30、40に、環状凹部33及び環状凸部42を設ける本実施形態では、ブロックが締結される際に、配管30、40はシール部材50に対してプレスされ、配管30、40の加工硬化が生じる。したがって、耐食性の良いアルミの3000番台の配管を用いても、加工硬化で6000番台程度の硬度が得られる。従来のものにあっては、シール部材に食い込む凸部が変形しないよう、凸部を形成する部材は高強度材、例えばアルミの場合は6000番台や7000番台等が必要であった。しかしながら、一般に高強度材となるほど耐食性が劣り、例えばエンジンルームに配置されると、エンジンルームに侵入する雨水により腐食され、凸部あるいは凹部の先端が丸くなり、シール性能を低下させるおそれがあった。本実施形態では、従来のような耐食性が劣る高硬度のアルミ材料を用いる必要がない。
なお、環状凸部42及び環状凹部33の凹凸の頂角は60°〜120°に設定するのがよい。60°よりも角度が小さいと食い込み部が長くなり、凹部あるいは凸部の強度が十分に得られず塑性変形してしまう。また、120°より角度が大きいと、凹凸部に十分なシール面圧が与えられず、シール性が劣る。
図8は、メス側配管40の断面くさび形状の環状凸部42と、オス側配管30の断面V字状の環状凹部33との位置をずらせた変形例を示す。図8では、環状凸部42と環状凹部33は同心円状に形成されているが、環状凸部42の半径は、環状凹部33の半径より小さくなっている。このようにしても、従来のものと比較してシール性能を向上させることができる。なお、環状凸部42の半径を、環状凹部33の半径より大きくしてもよい。
図9は、メス側配管40の先端部に環状凸部45と環状凹部46と設け、これに対応して、オス側配管30には環状凹部35と環状凸部36を設けた変形例を示す。メス側配管40に一列の環状凸部を設け、オス側配管30に一列の環状凹部を設けるもの(図7)に比較すると、それぞれのシール面圧は低下するが、シール個所が複数できるので、1個所が損傷しても、他の個所でシールすることが可能である。ただし、シール面圧を確保するために、一方の配管の複数列では、凹部と凸部を互い違いに配置し、他方の配管には、一方の配管の凹部と凸部にそれぞれ対応した凸部と凹部を配置するのがよい。図9では、環状凸部45と環状凹部46は鋸歯状に連続して形成しているが、環状凸部45と環状凹部46との間に平面を介在させてもよい。
図10(a)に、本発明による第2の実施形態の管継手を示す。第2の実施形態では、シール部材500としてリング形状のシール部材を採用する。なお、シール部材の材料はシール部材と同じである。図10(b)に示すようにシール部材500には、爪510が設けられ、オス側配管30に係合する。第2の実施形態は、図1に示す第1の実施形態と、リング形状のシール部材500を採用した点でのみ相違する。その他の構成は第1の実施形態と同一であるので、説明を省略する。シール部材500に対しても、図6〜9に説明した、配管上の環状凸部及び環状凹部の配置は有効であり、その作用効果も同じである。第2の実施形態によると、シール部材500の構造がさらに簡素となり、より低コストの管継手を提供することができる。
図11には、本発明による第3の実施形態の管継手を示す。第1及び第2の実施形態では、オス側管継手100のプラグ部(突出部32)及びメス側管継手200のソケット部(拡径部41)とを、オス側配管30及びメス側配管40でそれぞれ形成しているが、第3の実施形態では、これらプラグ部及びソケット部をそれぞれオス側ブロック10B及びメス側ブロック20Bと一体に形成したものである。そのため、流路となる配管90は、各ブロック10B,20Bの対向する面とは反対側に、ろう付け等により結合される。
オス側管継手110を構成するオス側ブロック10Bの略中央部には、やや截頭円錐状に突出する突出部16が形成されており、この突出部16の中央を通ってオス側ブロック10Bを貫通する、冷媒通路となる貫通孔11が穿設されている。貫通孔11の径は、配管90の内径に一致している。さらに、オス側ブロック10Bには、貫通孔11を挟んで一方の側にボルト80が挿通されるボルト穴15が他方の側にピン70が植設されるピン穴14が形成されている。突出部16の円周面は、テーパ角度θのテーパ面となっている。
また、オス側ブロック10Bのメス側ブロック20Bと対向する面には、パッキン60が装着されるU字状溝18が突出部16の周囲を囲むように環状に形成されている。さらに環状のU字状溝18の内側には、断面V字状の環状凹部19が形成されている。この環状凹部19は、第1及び第2の実施形態におけるオス側配管30の鍔部31に設けられた環状凹部33に相当し、シール部材50を変形させシール個所を作る役目を果たす。このように、第3の実施形態では、突出部16がオス側管継手110のプラグ部に相当する。
一方、メス側管継手210を構成するメス側ブロック20Bの略中央部にも、オス側ブロック10Bの貫通孔11に位置及び径を一致させた貫通孔22が形成されている。貫通孔22のオス側ブロック10B側の部分には、スカート部51とフランジ部52とを有するシール部材50を装着した突出部16を受け入れるための段付き凹部21が形成されている。なお、シール部材50には、爪が設けられ、オス側ブロック10Bに係合可能となっている。
この段付き凹部21は、スカート部51が着座する逆円錐台形部分21aとフランジ部52が着座する棚部分21bとからなり、この棚部分21bに断面くさび形状の環状凸部21cが形成されている。環状凸部21cは、第1及び第2の実施形態におけるメス側配管40の先端部に設けられた環状凸部42に相当し、シール部材50を挟んで環状凹部19に対向している。逆錐台形部分21aの内周面は、テーパ角度θのテーパ面となっている。
さらに、メス側ブロック20Bには、貫通孔22を挟んで一方の側にボルト80が螺合されるネジ穴25と、他方の側にピン70が挿入されるピン穴(位置決め用凹部)24とが形成されている。したがって、第3の実施形態では、凹部21がメス側管継手210のソケット部に相当する。
シール部材50、パッキン60及びピン70等の形状及び材質は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
上記のように構成されたオス側ブロック10Bとメス側ブロック20Bとは、シール部材50及びパッキン60を間に介在させて、上述したのと同様の方法でプラグ部(突出部16)とソケット部(凹部21)とが凹凸嵌合され、同時にピン70とピン穴24も凹凸嵌合され、ボルト80によって両ブロック10B,20Bは締結される。
このようにして、オス側管継手110とメス側管継手210とが締結されると、シール部材50は、両ブロック10B、20Bより軟かい材質で作られているので、メス側ブロック20Bの環状凸部21cがシール部材50のフランジ部52の表面に食い込むとともに、シール部材50のフランジ部52の裏面が部分的に変形して、オス側ブロックの環状凹部33内に突入する。本実施形態においても、シール部材を挟んで対向する凸部と凹部とでシール部材を変形するようにしているので、シール部材は容易に変形して、シール性能を高めることができる。
本発明による管継手は、二酸化炭素(CO2)の冷媒を用いる車両用空調装置の冷凍サイクルのように、配管内部の圧力が、例えば約15MPaになる高圧系の配管の管継手構造に好適ではあるが、R134a等の他の冷媒を用いた冷凍サイクルのように、内圧が約2MPa程度の低圧系の配管の管継手としても有効である。また、冷凍サイクルのみならず、ガス管、油管など全ての配管系にも有効である。
本発明の第1実施形態の管継手の断面を示す図である。 第1実施形態の管継手を分解して示す図である。 第1実施形態のシール部材を示す図である。 第1実施形態の管継手の組み付けを説明するための図(その1)である。 第1実施形態の管継手の組み付けを説明するための図(その2)である。 第1実施形態のシールド部材によるシール作用を説明するための図(その1)である。 第1実施形態のシールド部材によるシール作用を説明するたの図(その2)である。 第1実施形態のシールド部材の変形例を示す説明図である。 第1実施形態のシールド部材の他の変形例を示す説明図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の管継手の断面を示す図であり、(b)は、第2実施形態のシール部材を示す図である。 本発明の第3実施形態の管継手の断面を示す図である。 (a)(b)は、従来の管継手のシール部材によるシール作用を説明する図である。
符号の説明
100,110 オス側管継手
10A,10B オス側ブロック
11 貫通孔
12 第1凹部
13 第2凹部
16 突出部(プラグ部)
17 位置決め用凸部
19 環状凹部
200,210 メス側管継手
20A,20B メス側ブロック
21 段付き凹部(ソケット部)
21a 逆円錐台形部分
21b 棚部分
21c 環状凸部
30 オス側配管
31 鍔部
33 環状凹部
32 突出部(プラグ部)
40 メス側配管
41 拡径部(ソケット部)
42 環状凸部
50 シール部材
51 スカート部
52 フランジ部
53 爪部
60 パッキン
70 ピン
80 ボルト

Claims (13)

  1. オス側管継手(100,110)と、
    メス側管継手(200,210)と、
    前記オス側管継手(100,110)と前記メス側管継手(200,210)との間に介装され、前記オス側管継手(100,110)と前記メス側管継手(200,210)よりも柔らかなシール部材(50)とを備え、
    前記シール部材(50)に接する前記オス側管継手(100,110)の面、及び前記シール部材(50)に接する前記メス側管継手(200,210)の面の一方には、少なくとも1つの環状凸部(42,21c)が設けられ、他方の面には、少なくとも1つの環状凹部(33,19)が設けられる管継手。
  2. 前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)は、前記シール部材(50)を挟んで略同一円周上となるように設けられる請求項1に記載の管継手。
  3. 前記シール部材(50)は爪(53)を有して、前記オス側管継手(100,110)又は前記メス側管継手(200,210)に着脱自在に固定される請求項1又は2に記載の管継手。
  4. 前記オス側管継手(100)は、オス側配管(30)を有し、
    前記メス側管継手(200)は、メス側配管(40)を有し、
    前記環状凸部(42)及び前記環状凹部前記環状凹部(33)の一方は、前記オス側配管(30)に設けられ、他方は前記メス側配管(40)に設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の管継手。
  5. 前記オス側管継手(110)は、オス側ブロック(10B)を有し、
    前記メス側管継手(210)は、メス側ブロック(20B)を有し、
    前記環状凸部(21c)及び前記環状凹部(19)の一方は、前記オス側ブロック(10B)に設けられ、他方は前記メス側ブロック(10B)に設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の管継手。
  6. 前記オス側管継手(100,110)はプラグ部(32,16)を有し、
    前記メス側管継手(200,210)はソケット部(41,21)を有し、
    前記シール部材(50)は、軸方向に円筒状に延在するスカート部(51)と径方向に環状に延在するフランジ部(52)とを有し、
    前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部環状凹部(33,19)の一方は、前記プラグ部(32,16)に設けられ、他方は前記ソケット部(41,21)に設けられ、前記シール部材(50)は、前記プラグ部(32,16)と前記ソケット部(41,21)の間に介装され、前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)はそれぞれ前記フランジ部(52)に接する請求項1〜5のいずれか1項に記載の管継手。
  7. 前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)のそれぞれの頂角は、60°〜120°の範囲にある請求項1〜6のいずれか1項に記載の管継手。
  8. 前記環状凸部(42,21c)及び前記環状凹部(33,19)は、それぞれ1列の環状凸部及び環状凹部である請求項1〜7のいずれか1項に記載の管継手。
  9. 前記オス側管継手(100,110)の前記シール部材(50)に接する面及び前記メス側管継手(200,210)の前記シール部材(50)に接する面の一方には、環状凸部(45)及び環状凹部(46)が設けられ、他方の面には、前記環状凸部(45)に対応する環状凹部(35)及び前記環状凹部(46)に対応する環状凸部(36)が設けられる請求項1〜8のいずれか1項に記載の管継手。
  10. 前記シール部材(50)の外周に同心円状のパッキン(60)を設ける請求項1〜9のいずれか1項に記載の管継手。
  11. 前記パッキン(60)は、金属材料よりも高弾性材料からなる請求項10に記載の管継手。
  12. 前記パッキン(60)は、エチレン・プロピレンゴムからなる請求項11に記載の管継手。
  13. 前記パッキン(60)は、断面矩形状の角リングパッキンである請求項11又は12に記載の管継手。
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