WO2023027070A1 - カバー及び記録装置 - Google Patents

Abstract

記録装置のガスケットに両立の困難な性質が要求される場合に対応すること が可能なカバーを提供する。　記録装置１のベース９に取り付けられ、ベース９を閉止するカバー１１であって、カバー本体１９に設けられたループ状のガスケット２１を備え、ガスケット２１は、ループ状の内外で相互に隣接して配置された内ガスケット部２５及び外ガスケット部２３を備え、外ガスケット部２３は、異なる性質である第１性質及び第２性質を有し、第１性質が内ガスケット部２５よりも優れ、内ガスケット部２５は、第１性質及び第２性質を有し第２性質が外ガスケット部２３よりも優れている。

Description

カバー及び記録装置

　本発明は、ハードディスクドライブ等の記録装置に用いられるカバー及びこのカバーを備えた記録装置に関する。

　記録装置としてのハードディスクドライブは、記録媒体であるディスクを収容する空間部に塵埃や湿気が侵入しないように密閉性が要求される。

　かかる密閉性の確保のためには、例えば特許文献１のように、空間部を区画するベースプレート（ベース）とカバープレート（カバー）との間にガスケットが設けられる。

　一方、近年のハードディスクドライブでは、空間部に空気より抵抗の少ないヘリウムガス等を封入することがある。この場合、ヘリウムガス等が空間部から外部へ放出されることを抑制する必要がある。

　このため、ハードディスクドライブのガスケットには、湿気の侵入を抑制する水蒸気バリア性に加え、気体の放出を抑制するガスバリア性も要求される場合がある。なお、ここでのガスバリア性は、ハードディスクドライブに封入されるガスの透過し難さをいい、水蒸気バリア性は、水蒸気を含む水分の透過し難さをいう。

　しかし、ガスケットにおいて、ハードディスクドライブに要求される水蒸気バリア性とガスバリア性を両立させることは困難であった。

　こうした両立の問題は、水蒸気バリア性とガスバリア性だけでなく、硬さ、剥離強さ、粘着性、耐熱性、耐圧性等のガスケットに要求される他の性質においても生じることがある。

特許第５１７９１２０号

　解決しようとする問題点は、記録装置のガスケットに両立の困難な性質が要求される場合に対応できなかった点である。

　本発明は、記録装置のベースに取り付けられ前記ベースを閉止するカバーであって、カバー本体と、前記カバー本体に設けられたループ状のガスケットとを備え、前記ガスケットは、前記ループ状の内外で相互に隣接して配置された内ガスケット部及び外ガスケット部を備え、前記外ガスケット部は、異なる性質である第１性質及び第２性質を有し前記第１性質が前記内ガスケット部よりも優れ、前記内ガスケット部は、前記第１性質及び前記第２性質を有し前記第２性質が前記外ガスケット部よりも優れている、カバーを提供する。

　また、本発明は、上記カバーを備えた記録装置であって、前記カバーが取り付けられて閉止されるベースと、前記ベースに設けられ前記カバー本体との間で前記ガスケットを挟持するガスケット受け部とを備えた、記録装置を提供する。

　本発明によれば、記録装置のガスケットに両立の困難な性質が要求される場合に対応することができる。

図１は、本発明の実施例１に係るディスク装置の概略断面図である。 図２は、図１のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。 図３は、図２に対応した部分のカバー取付け前の状態を示す概略断面図である。 図４は、図１のディスク装置に用いられるカバーの底面図である。 図５は、本発明の実施例２に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。 図６は、本発明の実施例３に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。 図７は、図６に対応した部分のカバー取付け前の状態を示す概略断面図である。 図８は、本発明の実施例４に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。

　記録装置のガスケットに両立の困難な性質が要求される場合に対応するという目的を、ループ状のガスケットが内外で相互に隣接して配置された第１性質に優れた外ガスケット部及び第２性質に優れた内ガスケット部を備えることによって実現した。

　すなわち、カバー（１１）は、記録装置（１）のベース（９）に取り付けられ、ベース（９）を閉止するカバーであって、カバー本体（１９）と、カバー本体（１９）に設けられたループ状のガスケット（２１）とを備える。ガスケット（２１）は、ループ状の内外で相互に隣接して配置された外ガスケット部（２３）及び内ガスケット部（２５）を備えている。外ガスケット部（２３）は、異なる性質である第１性質及び第２性質を有し、第１性質が内ガスケット部（２５）よりも優れ、内ガスケット部（２５）は、第１性質及び第２性質を有し、第２性質が外ガスケット部（２３）よりも優れている。

　第１性質は、記録装置（１）内に封入されるガスの透過し難さであるガスバリア性及び水分の透過し難さである水蒸気バリア性の一方であり、第２性質は、ガスバリア性及び水蒸気バリア性の他方であってもよい。

　外ガスケット部（２３）は、自由状態で内ガスケット部（２５）よりもカバー本体（１９）からの高さが高い構成としてもよい。

　また、外ガスケット部（２３）及び内ガスケット部（２５）は、相互に劣っている第１性質及び第２性質を補う範囲で設けられる構成としてもよい。

　かかるカバー（１１）を備えた記録装置（１）は、カバー（１１）を取り付けられて閉止されるベース（９）と、ベース（９）に設けられ、カバー本体（１９）との間でガスケット（２１）を挟持するガスケット受け部（１７）とを備える。

　ガスケット（２１）は、外ガスケット部（２３）及び内ガスケット部（２５）の双方がカバー本体（１９）とガスケット受け部（１７）との間で狭持されてもよい。

　これに代えて、外ガスケット部（２３）のみが、カバー本体（１９）とガスケット受け部（１７）との間に狭持されてもよい。

　何れの場合でも、外ガスケット部（２３）及び内ガスケット部（２５）の双方が、カバー本体（１９）とガスケット受け部（１７）との間の範囲内に位置する構成としてもよい。

　図１は、本発明の実施例１に係る記録装置としてのディスク装置の概略断面図、図２は、図１のディスク装置１の要部を拡大して示す概略断面図、図３は、図２に対応した部分のカバー取付け前の状態を示す概略断面図である。

　本実施例の記録装置としてのディスク装置１は、磁気ディスク装置としてのハードディスクドライブであり、ハウジング３内の空間部１３に記録媒体としてのディスク５を収容している。

　なお、ディスク装置１としては、磁気ディスク装置に限られず、光ディスク装置等の他のディスク装置であってもよい。また、記録装置としては、ディスク装置１以外の磁気テープを用いた記録装置等であってもよい。

　ディスク装置１内では、複数のディスク５が、ディスク装置１の厚み方向（以下、単に「厚み方向」と称する。）に積層され、スピンドルモーター７により回転可能に支持された構成となっている。これらディスク５は、図示しないヘッドを通じて情報の読み書きが行われるようになっている。

　ハウジング３は、ベース９と、カバー１１とで構成されている。

　ベース９は、アルミニウム等の金属からなり、厚み方向の一方が開口した箱状に構成されている。このベース９は、ディスク５を収容可能な箱状であればよく、その限りにおいて適宜の形状を採用可能である。本実施例のベース９は、例えば平面視で略矩形形状となっている。なお、平面視とは、厚み方向から見た状態を意味し、平面及び底面を区別する意味ではない。

　このベース９は、厚み方向の一方の開口にカバー１１が取り付けられて閉止される。これによってディスク５を収容するハウジング３内の空間部１３が密閉される。この密閉状の空間部１３（ディスク装置１内）には、ヘリウム等の空気よりも抵抗の少ないガスが封入される。

　ベース９の開口縁部には、カバー受け部１５と、ガスケット受け部１７とが設けられている。

　カバー受け部１５は、ベース９の厚み方向に突出し、ベース９の外周に沿ってループ状に設けられている。なお、カバー受け部１５は、カバー１１を受けられればループ状である必要はない。

　このカバー受け部１５は、厚み方向の先端１５ａにより、カバー１１を厚み方向で載置させて受ける。本実施例では、カバー受け部１５の先端１５ａが厚み方向に交差する交差方向に沿った平面により構成されている。

　なお、カバー受け部１５の先端１５ａは、カバー１１を厚み方向で受けられればよいので、平面である必要はない。また、交差方向は、厚み方向に対して直交した方向及び直行した方向に対して僅かに傾斜した方向の双方を含む。カバー受け部１５は省略してもよい。

　ガスケット受け部１７は、カバー１１のガスケット２１を受ける。このガスケット受け部１７とカバー１１のカバー本体１９との間でガスケット２１を挟持する。本実施例のガスケット受け部１７は、ベース９の外周に沿ってループ状に設けられている。

　このガスケット受け部１７は、厚み方向でカバー１１側に臨む受け面１７ａを有する。受け面１７ａは、厚み方向に交差する交差方向、本実施例では直交方向に沿って平坦に構成されている。この受け面１７ａにより、ガスケット２１が受けられる。なお、受け面１７ａは、平坦でなくてもよく、ガスケット２１を受けられれば凹凸等を有してもよい。また、交差方向は、受け面１７ａがガスケット２１を受けられれば、直交方向である必要はない。

　図４は、カバー１１の底面図である。

　カバー１１は、図１～図４のように、カバー本体１９と、ガスケット２１とを備えている。

　カバー本体１９は、アルミニウム等の金属からなり、ベース９の開口を覆う板状に形成されている。本実施例のカバー本体１９は、平面視において略矩形形状となっている。ただし、カバー本体１９の形状は、ベース９の開口を覆うものであれば、特に限定されるものではない。

　このカバー本体１９は、ベース９の開口を覆った状態で、外周縁部がベース９のカバー受け部１５に厚み方向で受けられている。この状態で、カバー本体１９は、ボルト等の締結具１６によってベース９に固定されている。

　ガスケット２１は、カバー１１とベース９との間の隙間を閉塞するものである。本実施例において、ガスケット２１は、カバー本体１９とベース９のガスケット受け部１７との間で狭持される。これにより、ガスケット２１は、カバー本体１９とガスケット受け部１７との間の隙間を閉塞している。ガスケット２１の平面視における形状（平面形状）は、カバー１１とベース９との間の隙間に応じたものとなっている。本実施例において、ガスケット２１の平面形状は、カバー本体１９に全体としてループ状に設けられている。かかるガスケット２１は、外ガスケット部２３と内ガスケット部２５とで構成されている。

　外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、液状ガスケット、例えばウレタンアクリルレート系液状ガスケットやポリオレフィン系エラストマーからなる。これら外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、カバー本体１９に液状ガスケットが射出成形等によって塗布され硬化により形成される。硬化状態の外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５であるガスケット２１全体は、自由状態で角の丸い略矩形状の断面を有している。

　なお、液状ガスケットは、シリコーン系等の他の液状ガスケットとすることも可能である。また、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、成形ガスケットとしてもよい。成形ガスケットは、カバー本体１９に接着すればよい。さらに、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の一方を液状ガスケットとし、他方を成形ガスケットとしてもよい。

　かかる外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、ループ状の内外（厚み方向に対する交差方向の内外）で相互に隣接して配置されている。

　本実施例において、外ガスケット部２３と内ガスケット部２５とは、相互に密接して隣接している。これにより、外ガスケット部２３の内側を内ガスケット部２５が全体として覆う。ここでの覆うとは、ディスク空間部１３に露出しないようにすることをいう。

　外ガスケット部２３と内ガスケット部２５は、それぞれ厚み方向に対する交差方向でのガスケット２１の外側半分及び内側半分を占める。外ガスケット部２３と内ガスケット部２５との間の境界には、厚み方向に沿った境界面２７が形成されている。ただし、液状ガスケットである外ガスケット部２３と内ガスケット部２５との間は、境界面２７がなく、相互に混ざり合った状態としてもよい。また、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、密接せずに、相互間に隙間を介在させて隣接してもよい。

　外ガスケット部２３は、異なる性質である第１性質及び第２性質を有し、第１性質が内ガスケット部２５よりも優れている。内ガスケット部２５は、第１性質及び第２性質を有し、第２性質が外ガスケット部２３よりも優れている。

　第１性質及び第２性質は、ディスク装置１に要求されるレベルでの両立が困難でありながら、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の双方に備えられるものをいう。本実施例において、第１性質は、ガスバリア性、第２性質は、水蒸気バリア性である。ガスバリア性は、ディスク装置１内に封入されるガスの透過し難さであり、水蒸気バリア性は、水分の透過し難さをいう。ここでの水分には、気体（水蒸気）及び液体の水分の双方を含む。

　なお、ディスク装置１内に封入されるガスが２種以上の場合は、少なくとも１種のガスに対するガスバリア性を第１性質としてもよい。少なくとも１種のガスに対するガスバリア性は、ディスク装置１に要求される特性等に応じたものとすればよい。第１性質を水蒸気バリア性とし、第２性質をガスバリア性としてもよい。また、第１性質及び第２性質は、ガスバリア性、水蒸気バリア性に限らず、硬さ、剥離強さ、粘着性、耐熱性、耐圧性等の各種の性質とすることが可能であり、ディスク装置１に要求されるレベルでの両立が困難でありながら、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の双方に備えられるものであればよい。

　かかるガスケット２１では、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５が相互に劣る性質である水蒸気バリア性及びガスバリア性を補足し合う。これにより、ディスク装置１に要求されるレベルでの両立が困難なそれら性質を両立させることができる。つまり、ディスク装置１のガスケット２１に両立の困難な性質が要求される場合に対応することができる。

　しかも、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、何れもガスバリア性及び水蒸気バリア性を有するため、劣る性質を補足し合うことができればよい。従って、ガスケット２１全体としての大型化を抑制できる。

　つまり、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、相互に劣っている性質を補う範囲で設けることにより、それぞれを小さくしながらガスケット２１全体としてのガスバリア性及び水蒸気バリア性の両立を可能とする。相互に劣っている性質を補う範囲は、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の厚み方向の寸法、交差方向の寸法、カバー本体１９及びガスケット受け部１７に対する接触面積等により設定される。

　また、本実施例のガスケット２１は、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の双方が、それぞれカバー本体１９とガスケット受け部１７との間で狭持されている。従って、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５を、それぞれカバー本体１９とガスケット受け部１７に密着させて、ガスケット２１全体としてガスバリア性及び水蒸気バリア性を確実に両立できる。

　図５は、本発明の実施例２に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。なお、実施例２では、実施例１と基本構成が共通するため、対応する構成に同符号を付して、重複した説明を省略する。

　本実施例では、外ガスケット部２３と内ガスケット部２５との間の境界面２７を湾曲形状としたものである。

　外ガスケット部２３は、略楕円状の断面を有し、内ガスケット部２５は、ガスケット２１全体として略楕円状の断面となるように、外ガスケット部２３の内側を覆っている。これにより、境界面２７は、湾曲形状としての弧状の断面を有する。なお、外ガスケット部２３の断面と内ガスケット部２５の断面は逆にしてもよい。

　かかる実施例では、内ガスケット２１の厚み方向に対する交差方向の外端が外ガスケット部２３の内端とカバー本体１９との間並びに外ガスケット部２３の内端とガスケット受け部１７との間で狭持される。一方、外ガスケット２１の交差方向の内端は、内ガスケット２１の交差方向の外端により保持される。

　この結果、外ガスケット２１及び内ガスケット２１間の密接状態を保持することができる。その他は、実施例１と同一である。

　図６は、本発明の実施例３に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図、図７は、図６に対応した部分のカバー取付け前の状態を示す概略断面図である。なお、実施例３では、実施例２と基本構成が共通するため、対応する構成に同符号を付して、重複した説明を省略する。

　本実施例では、ベース９のガスケット受け部１７が厚み方向に対する交差方向に短く形成されている。これに応じ、内ガスケット部２５が部分的にガスケット受け部１７から交差方向において空間部１３側へ突出している。すなわち、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の一部が、カバー１１のカバー本体１９とベース９のガスケット受け部１７との間に狭持されている。

　このため、本実施例では、ガスバリア性と水蒸気バリア性のより重要な性質を、ガスケット受け部１７との接触面積が大きい外ガスケット部２３の優れている第１特性とする。なお、ディスク装置１の特性や使用地域等によっては、水蒸気バリア性がより重要な性質となることもある。

　外ガスケット部２３は、自由状態で内ガスケット部２５よりもカバー本体１９からの高さが高く設定されている。これによって、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、カバー１１のカバー本体１９とベース９のガスケット受け部１７との間での挟持状態において同一高さとなる。なお、ガスケット２１の高さは、ディスク装置１の厚み方向の高さである。

　挟持状態での外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の高さは、カバー本体１９とガスケット受け部１７との厚み方向での寸法と同一である。このため、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５の双方が、カバー本体１９とガスケット受け部１７との間の範囲内に位置する。

　従って、内ガスケット部２５がカバー本体１９とガスケット受け部１７との間で狭持されていない部分を有していても、内ガスケット部２５を含むガスケット２１全体が厚み方向でディスク５側に膨出することが抑制される。その他は、実施例２と同一である。

　なお、実施例３の構造は、実施例１の外ガスケット部２３と内ガスケット部２５との境界面２７が厚み方向に沿った形態や外ガスケット部２３と内ガスケット部２５とが境界で混ざり合って境界面のない形態にも適用可能である。

　図８は、本発明の実施例４に係るディスク装置のガスケット周辺を拡大して示す概略断面図である。なお、実施例４では、実施例３と基本構成が共通するため、対応する構成に同符号を付して、重複した説明を省略する。

　本実施例では、実施例３と比較してベース９のガスケット受け部１７が厚み方向に対する交差方向にさらに短く形成されたものである。これに応じ、内ガスケット部２５全体がガスケット受け部１７から交差方向において空間部１３内へ突出している。このため、本実施例では、外ガスケット部２３のみが、ガスケット受け部１７とカバー本体１９との間に狭持されている。

　外ガスケット部２３の内側は、外ガスケット部２３が相対的に劣っている第２性質を補う範囲で、内ガスケット部２５により覆われる。ここでの覆うとは、実施例１と同様、空間部１３に露出しないようにすることをいう。本実施例において、外ガスケット部２３の内側の一部が内ガスケット部２５に覆われず、内ガスケット部２５と共にハウジング３の空間部１３に露出している。

　なお、内ガスケット部２５は、外ガスケット部２３の内側全域を覆い、外ガスケット部２３がハウジング３の空間部１３に露出しないように構成してもよい。

　また、外ガスケット部２３及び内ガスケット部２５は、カバー１１のカバー本体１９とベース９のガスケット受け部１７との間での挟持状態において内ガスケット部２５の高さを外ガスケット部２３の高さよりも低くすることが可能である。ただし、内ガスケット部２５の高さは、外ガスケット部２３の空間部１３への露出量を増減させるため、外ガスケット部２３の第２性質を補うことが可能な範囲とする。

　その他は、実施例３と同一である。なお、実施例４の構造は、実施例１の外ガスケット部２３と内ガスケット部２５との境界面２７が厚み方向に沿った形態や外ガスケット部２３と内ガスケット部２５とが境界で混ざり合って境界面のない形態にも適用可能である。

１　ディスク装置
９　ベース
１１　カバー      
１７　ガスケット受け部
１９　カバー本体
２１　ガスケット
２３　外ガスケット部
２５　内ガスケット部
 
 

Claims (9)

1. 　記録装置のベースに取り付けられ前記ベースを閉止するカバーであって、
   　カバー本体と、
   　前記カバー本体に設けられたループ状のガスケットとを備え、
   　前記ガスケットは、前記ループ状の内外で相互に隣接して配置された内ガスケット部及び外ガスケット部を備え、
   　前記外ガスケット部は、異なる性質である第１性質及び第２性質を有し前記第１性質が前記内ガスケット部よりも優れ、
   　前記内ガスケット部は、前記第１性質及び前記第２性質を有し前記第２性質が前記外ガスケット部よりも優れている、
   　カバー。
2. 　請求項１のカバーであって、
   　前記第１性質は、前記記録装置内に封入されるガスの透過し難さであるガスバリア性及び水分の透過し難さである水蒸気バリア性の一方であり、
   　前記第２性質は、前記ガスバリア性及び前記水蒸気バリア性の他方である、
   　カバー。
3. 　請求項１のカバーであって、
   　前記第１性質は、前記ガスバリア性であり、
   　前記第２性質は、前記水蒸気バリア性である、
   　カバー。
4. 　請求項１～３の何れか一項のカバーであって、
   　前記外ガスケット部は、自由状態で前記内ガスケット部よりも前記カバー本体からの高さが高い、
   　カバー。
5. 　請求項１～３の何れか一項のカバーであって、
   　前記外ガスケット部及び前記内ガスケット部は、相互に劣っている前記第１性質及び前記第２性質を補う範囲で設けられる、
   　カバー。
6. 　請求項１のカバーを有する記録装置であって、
   　前記カバーを取り付けられて閉止されるベースと、
   　前記ベースに設けられ前記カバー本体との間で前記ガスケットを挟持するガスケット受け部とを備えた、
   　記録装置。
7. 　請求項６記載の記録装置であって、
   　前記ガスケットは、前記外ガスケット部及び前記内ガスケット部の双方が前記カバー本体と前記ガスケット受け部との間で狭持された、
   　記録装置。
8. 　請求項６記載の記録装置であって、
   　前記外ガスケット部のみが、前記カバー本体と前記ガスケット受け部との間に狭持された、
   　記録装置。
9. 　請求項６～８の何れか一項の記録装置であって、
   　前記外ガスケット部及び前記内ガスケット部の双方が、前記カバー本体と前記ガスケット受け部との間の範囲内に位置する、
   　記録装置。
    
    

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