JP2005001995A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】酵母抽出成分によるチロシナーゼ活性抑制その他のメラニン生成抑制作用があり、しかも活性酸素消去や細胞賦活性も有する総合的に優れた皮膚美白効果を有する化粧料とすることである。
【解決手段】シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などのシゾサッカロミセス属酵母の水性溶媒抽出物を有効成分として0.05〜10重量%含有する化粧料とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、化粧料に関し、詳しくは皮膚細胞賦活作用や美白作用のある酵母成分を含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、日焼け後やニキビ後に起こる色素沈着、更年期の女性に頻発する肝斑、老化とともに現れる老人性色素斑等の症状は、黒褐色の色素であるメラニンの生成により生じるものと考えられている。
【0003】
メラニンは、皮膚が紫外線などの外的刺激を受けると皮膚のメラニン細胞中に存在するチロシナーゼが活性化し、アミノ酸の一種であるチロシンが酸化されて生成する。このことからメラニン生成に関与するチロシナーゼの活性を抑制することにより、肌を白くする美白効果が期待され、チロシナーゼ活性抑制成分を化粧料に配合したものがある。
【0004】
しかしながら、化粧料にチロシナーゼ活性抑制成分を配合したものであってもB16メラノーマ培養細胞におけるメラニン生成抑制効果が充分でなかったり、実際に皮膚につけても沈着した色素の淡色化の効果が充分でない化粧料が多い。
【0005】
このように化粧料に美白効果を確実に発揮させるためには、上述のチロシナーゼ活性抑制効果やメラニン生成抑制効果のみでは不充分であって、さらに活性酸素を消去して色素沈着を抑制する作用や、表皮細胞の賦活によるメラニン排泄の促進作用などを発揮させる必要がある。
【0006】
酵母を配合した従来の化粧料としては、サッカロマイセス属酵母培養液から得られた発酵液を有効成分として配合した美白効果のある化粧料が知られている(特許文献1参照)。
【0007】
また皮膚表層内部で表皮細胞自身のセラミド合成を活性化させ、皮膚バリア機能を改善するセラミド合成促進剤が知られ(特許文献2参照)、ラズベリーケトン D グルコシド(β体)などの配糖体とイーストエキスまたはそれを含む菌培養物を配合した美白化粧料も知られている(特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−10734号公報
【特許文献2】
特開平8−217658号公報
【特許文献3】
特開2000−109408号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の美白化粧料は、イーストエキス(酵母抽出物)を単独で配合するか、またはイーストエキスと共に配糖体を配合しているが、前述のチロシナーゼ活性阻害作用やメラニン生成抑制作用の他、より総合的な作用による美白効果を確実に得るためには改良の余地がある。
【0010】
そこで、この発明の課題は、上記した従来技術の問題点を解決し、酵母抽出成分によるチロシナーゼ活性抑制その他のメラニン生成抑制作用があり、しかも活性酸素消去や細胞賦活性も有する総合的に優れた皮膚美白効果を有する化粧料とすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者らは、分裂により増殖する酵母を遺伝学的に解析した知見から、それらが出芽酵母に比べてヒトの細胞により近い増殖形態をとる分裂細胞であり、従来の酵母エキスにはない高い有効性を持つ成分が含まれる可能性が高いものと判断し、分裂酵母であるシゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属に属する酵母の細胞抽出液や胞子抽出液の皮膚に対する効果を他の酵母と比較して実際に調べたところ、この属に属するものだけが上述に示す諸効果を併せもつことを見出すことにより、この発明を完成させたものである。
【0012】
すなわち、前記の課題を解決するために、この発明においては、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属酵母の水性溶媒抽出物を有効成分として含有する化粧料としたのである。
【0013】
後述する試験結果からも明らかなように、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属酵母の水性溶媒抽出物には、繊維芽細胞の分裂を促進することで常に新しい細胞を生み出すという細胞賦活作用があると共に、メラニン生成抑制作用があり、これらが相乗的に作用する結果、優れた皮膚美白効果を有する化粧料となる。
【0014】
このように優れた作用を確実に奏する化粧料とするためには、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属酵母として、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)を採用した化粧料であることが好ましい。
【0015】
また、化粧料中の水性溶媒抽出物のより好ましい有効成分としての含有量は、0.05〜10重量%である。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明で用いる酵母は、子嚢菌類に属する単細胞真核微生物で、動物細胞のように均等に二分裂するシゾサッカロミセス属に属する酵母(以下、分裂酵母と称する。)であり、代表的なものとして、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)が挙げられる。因みにシゾは分裂を意味する。
【0017】
シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)は古くから食品分野においては利用され、1890年代に東アフリカのミレットビール(スワヒリ語でポンベ)から単離されてからは広く知られるようになり、分裂酵母は、グレープジュース、パームワイン、サトウキビ、シロップ、パン、ビール醸造などに広く利用されていて、市販品を容易に入手でき、公的に安全性も確認されているものである。
【0018】
分裂酵母は栄養源の豊富な時は体細胞分裂過程により増殖し、栄養源飢餓と性フェロモンの存在下では接合した後に胞子形成する有性生殖を行う。
【0019】
このような分裂酵母を培養する際に用いられる培地は、通常使用される酵母用培地でよいが、酵母の細胞または胞子をそれぞれ得る場合には、合成培地が望ましく、また胞子形成培地は窒素源を加えないものを用いる。培養条件、例えば温度や時間などについては、一般に行われている酵母培養の条件を適用できる。
【0020】
分裂酵母の細胞および胞子の具体的な抽出方法は、以下の通りである。
すなわち、培養後の菌体を回収し、精製水等を用いて充分に洗浄した後、培養液の1/10量の精製水で懸濁する。そして、細胞壁分解酵素を2.5mg/mlの濃度で加え、37℃で4日間反応させる。なお、培養時間(日数)については、例えば、培地の温度等を指標にして定常期となるまでを目安とすればよい。
【0021】
次いで酵素を失活させ、遠心分離などの操作を行った後に濾過する(酵母の自己消化を利用する場合は、洗浄後の湿菌体に対して10〜100倍量の精製水を加え、35〜45℃で、24〜72時間程度をかけて自己消化させた後、凍結乾燥または減圧濃縮する。)。これに水、エタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの水性溶媒の単独溶媒もしくはそれらの混合溶媒を湿菌体に対して10〜100倍量添加し、遠心分離などの操作を行った後に濾過する。
【0022】
酵素分解法を利用する場合は、洗浄後の湿菌体に対して10〜100倍量の精製水を加え、プロテアーゼを酵母菌体1kgに対して20〜50万ユニット程度を添加し、酵素活性温度で一昼夜反応させる。
【0023】
次いで酵素を失活させた後、水性溶媒を適量加えるか、または加えないで、遠心分離などの分離操作を行ってから濾過する。酸分解法を利用する場合は、洗浄後の湿菌体に対して10倍量の1〜5%塩酸を加え、40〜60℃にて3〜8時間、時々撹拌しながら加水分解する。その後、アルカリを用いて中和した後、同様に処理する。尚、中和後に透析処理などにより脱塩してもよい。
【0024】
この発明による分裂酵母抽出エキスの有効成分としての配合量は、化粧料の処方中に0.05〜10重量%(望ましくは2〜5重量%)配合することによってこの発明の所期した効果、すなわち、皮膚美白効果、活性酸素消去効果、細胞賦活効果が充分に奏されるようになる。
【0025】
また、この発明における分裂酵母の水性溶媒抽出物は、化粧品や浴用剤で常用される基剤、薬剤などと共に処方し、任意の形態の化粧品を製造することができる。
【0026】
例えば、分裂酵母の水性溶媒抽出物に配合することが適当な油分としては、動植物油、鉱物油が代表例であり、その他にエステル油、ワックス油、高級アルコール、脂肪酸類、シリコン油、リン脂質などの油または油脂が挙げられる。
【0027】
また、界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などが挙げられる。またp−アミノ安息香酸、アントラニル誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、イミダゾリン誘導体、ピリミジン誘導体、ジオキサン誘導体、カンファー誘導体、フラン誘導体、ピロン誘導体、核酸誘導体、アラントイン誘導体、ニコチン酸誘導体、シコニン、ビタミンB6誘導体などの紫外線吸収剤、アスコルビン酸およびその塩、ステアリン酸エステル、トコフェロール及びそのエステル誘導体、ノルジヒドログアセレテン酸、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、パラヒドロキシアニソール、没食子酸プロピルなどの抗酸化剤、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタクリレート、ポリアクリル酸塩、カルボキシビニルポリマー、カラギナン、ペクチン、アルギン酸およびその塩、カゼイン、ゼラチンなどの増粘剤、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸およびその塩、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸およびその塩、水溶性キチンあるいはキトサン誘導体、乳酸ナトリウムなどの保湿剤、低級アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、pH調製剤、キレート剤、防腐剤、防バイ剤、香料、着色料、清涼剤、安定化剤、動・植物を起源とした抽出物、動・植物性タンパク質およびその分解物、動・植物を起源とした抽出物、動・植物性多糖類およびその分解物、動・植物を起源とした抽出物、動・植物性糖タンパク質およびその分解物、血流促進剤、消炎・抗炎症剤、細胞賦活剤、ビタミン類、アミノ酸及びその塩、核質溶解剤、収斂剤、創傷治癒剤、増泡剤、消臭・脱臭剤などを必要に応じて併用し、前述のような各種化粧品とすることができる。
【0028】
この発明の化粧料は、化粧品、医薬部外品として色素沈着の予防および改善、また皮膚の細胞賦活を目的として適用されるものであり、その形態としては、例えばクリーム、軟膏、乳液、美容液、化粧水、パック、浴用剤、メークアップ化粧料等が挙げられ、その剤型は特に限定されないものである。
【0029】
【実施例および比較例】
(分裂酵母の培養例1)
下記組成の培地1、2をそれぞれ調製し、培地1に分裂酵母を1白金耳添加し、30℃で3日間培養した。この培養液を遠心分離して菌体を回収し、これを同量の培地2に全量懸濁し、5日間培養した。この培養液を遠心分離して菌体を回収し、精製水で充分洗浄した。
【0030】
<培地1> グルコース 30g
酵母エキス 5g
【0031】
<培地2> グルコース 10g
リン酸2水素カリウム 0.25g
硫酸マグネシウム 0.5g
塩化カルシウム 0.1g
ホウ酸 0.5mg
硫酸銅 40μg
ヨウ化カリウム 0.1mg
塩化鉄 0.2mg
硫酸マンガン 0.4mg
モリブデン酸 0.16mg
硫酸亜鉛 0.4mg
ビオチン 1μg
パントテン酸カルシウム 1mg
ニコチン酸 10mg
イノシトール 10mg
【0032】
(分裂酵母の培養例2)
前記同じ培地1を調製し、これに分裂酵母(1白金耳)を添加し、30℃で10日間培養した。この培養液を遠心分離して菌体を回収し、精製水で充分洗浄した。
【0033】
(分裂酵母エキスの抽出例1)
前記培養例1で得られた分裂酵母(0.1〜1.0kg)を、培養の1/10量の蒸留水で懸濁した。この懸濁液に2.5mg/mlの濃度となるよう酵素(LYSING ENZYMES, Lot No. 69H1557, SIGMA社製)を添加し30℃で4日間酵素処理を行った。酵素処理の後に、この懸濁液を超音波処理し、全量を100mlとした。この液を90℃で1時間加熱処理を行い酵素を失活させ、濾過助剤、ろ紙、メンブランフィルターを用いて濾過した。
【0034】
(分裂酵母エキスの抽出例2)
培養例2の方法で得られた分裂酵母(0.1〜1.0kg)を、培養の1/10量の蒸留水で懸濁した。この懸濁液に2.5mg/mlの濃度となるよう酵素(LYSING ENZYMES, Lot No. 69H1557, SIGMA社製)を添加し30℃で4日間酵素処理を行った。酵素処理の後、この懸濁液を超音波処理し、全量を100mlとした。この液を90℃で1時間加熱処理を行い酵素を失活させた後、遠心分離して沈殿を除き、さらに濾過助剤、ろ紙、メンブランフィルターを用いて濾過した。
【0035】
〔比較抽出例1、2〕(出芽酵母エキス)
出芽酵母であるサッカロミセス セルベシェ(Saccharomyces cerevisiae)を抽出原料に用いた市販の甲社製の酵母エキスを比較抽出例1とし、乙社製の酵母エキスを比較抽出例2とした。
【0036】
<メラニン合成抑制作用の比較試験>
前記抽出例1または抽出例2の分裂酵母抽出エキスおよび市販の出芽酵母抽出エキス比較抽出例1、2を試料として、メラノーマ細胞のメラニン合成抑制作用の比較試験を行なった。
【0037】
試験方法としては、B16マウスメラノーマ細胞を10% FBS含有MEM培地中で37℃、5%COの条件下で培養したものを使用した。詳細には、1T:×5個のB16メラノーマ細胞を、60mmプラスティックシャーレに植え込み、24時間前培養した。その後、新鮮な培地に交換し、試験試料をそれぞれ2%になるよう培地中に添加した。試料添加後3日後、細胞をトリプシン処理によって回収し、1N NaOH、10% DMSO溶液で加熱溶解して、475nmにおける吸光度を測定した。また、無処理の細胞のメラニン合成率を100%として試料添加時のメラニン合成率を算出した。メラニン合成阻害率は、無処理のメラニン合成率(100%)から試料添加時のメラニン合成率を差し引いたものとした。この結果をメラニン生成阻害率(%)として表1に示した。
【0038】
【表1】
Figure 2005001995
【0039】
表1の結果からも明らかなように、抽出例1または抽出例2で得られた分裂酵母抽出エキスにはメラニン生成抑制作用が認められ、シミ、ソバカス等の防止効果が期待でき、その効果は、市販の出芽酵母抽出エキスである比較抽出例1、2に比べて高いことを確認した。
【0040】
<細胞賦活作用(細胞増殖)の比較試験>
前記の抽出例1または抽出例2の分裂酵母抽出エキスおよび市販の出芽酵母抽出エキス比較抽出例1、2を試料として、細胞賦活作用(細胞増殖)の比較試験を行なった。
【0041】
賦活作用を調べる対象の細胞は、正常ヒト皮膚線維芽細胞NB1RGBを5%FBS含有MEM培地中で培養したものを使用した。なおこの培養は、全て37℃、5%COの条件下で行なった。詳細に説明すると、まず、0.5×10個の正常ヒト線維芽細胞を5%FBS含有MEM培地を用いて96穴マイクロプレートに播種し、24時間培養した。この培養液を試験試料を加えた0.5%FBS含有MEM培地に交換し、9日間培養した。培養液を50μg/mlのNR(ニュートラルレッド)を含む0.5%FBS含有MEM培地に交換して2時間培養し、この培養液を捨てた後1%CaCl、1%ホルマリン水溶液でプレートを一度洗浄した。ここに1%酢酸、50%エタノール水溶液を添加して、細胞の取り込んだNRを抽出し、この570nmにおける吸収波長をマイクロプレートリーダーで測定し、この結果を表2に示した。
【0042】
【表2】
Figure 2005001995
【0043】
表2の結果からも明らかなように、分裂酵母抽出エキスには、細胞増殖を促進する作用、すなわち細胞賦活作用が認められ、これにより皮膚の角化細胞、線維芽細胞の増殖を促し、皮膚の状態を改善する効果が期待できる。また、比較抽出例1、2の出芽酵母エキスに比べ、その効果が高いことが確認された。
【0044】
<化粧水の製造と官能評価>
表3に示す配合割合で、分裂酵母抽出エキス(抽出例1)を配合した実施例1の化粧水、比較例1、2として、比較抽出例1、2を配合した化粧水をそれぞれ製造した。なお、比較例3は、酵母抽出エキスを非含有のブランク品であり、各実施例および比較例には適量の防腐剤およびpH調整剤を配合した。
これらをパネラー(成人男女各10人)の皮膚(顔面部)に毎日朝晩2回、2ヶ月間使用させ、2ヶ月後に官能結果を調査した。調査項目は表4に示した5項目とし、それぞれ5段階で評価し、その平均値を表3中に示した。
【0045】
【表3】
Figure 2005001995
【0046】
【表4】
Figure 2005001995
【0047】
<化粧水を塗布した皮膚の美白作用確認試験>
表3に示した組成の実施例1の分裂酵母抽出エキス、比較例1、2、3を使用した化粧水を用いて、美白効果試験(皮膚メラニン量測定試験)を行なった。すなわち、パネラー(成人男女各10人)の皮膚(顔面部)に毎日朝晩2回、3ヶ月間塗布し、CK社製の美白効果試験機(MEXAMETER MX18)によりメラニン量を測定し、その結果を図1に示した。
【0048】
図1の結果からも明らかなように、実施例1の分裂酵母から得られた抽出物を配合した化粧水は、70日目を過ぎてから3ヶ月目にかけて、明かに従来品より優れたメラニン量の減少効果を示した。
【0049】
<化粧水を塗布した皮膚の角質水分量の変化>
表3に示した組成の実施例1の分裂酵母抽出エキス、比較例1、2、3を使用した化粧水を塗布した皮膚の角質水分量の経時変化(塗布後540分まで)をCK社製の水分量測定試験機(SKICOS301)により測定し、その結果を図2に示した。
【0050】
図2の結果からも明らかなように、実施例1の分裂酵母から得られた抽出物を配合した化粧水は、塗布後120分経過後から明かに従来品より優れた角質水分保持量を示した。
【0051】
【発明の効果】
この発明の分裂酵母エキスを用いた化粧料は、以上説明したように、シゾサッカロミセス属酵母の水性溶媒抽出物を有効成分として含有する化粧料としたので、優れたメラニン生成抑制作用、すなわち美白作用を有し、また顕著な細胞賦活作用を奏する。このような効果は、従来の出芽酵母やその抽出物を含有する化粧料の効果に比べて有利なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧水を塗布した皮膚メラニン量の経時変化を示す図表
【図2】化粧水を塗布した皮膚の角質水分量の経時変化を示す図表

Claims (3)

  1. シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属酵母の水性溶媒抽出物を有効成分として含有する化粧料。
  2. シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属酵母が、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)である請求項1に記載の化粧料。
  3. 有効成分としての含有量が、0.05〜10重量%である請求項1または2に記載の化粧料。
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