JP2005001830A - 搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストの低減および構成の簡素化を図りながら、物品搬送車を走行レールから抜き取る。
【解決手段】天井側に設置されている走行レール2を走行する物品搬送車3が設けられ、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、取り外し可能に構成され、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所に対して着脱自在でかつ装着状態において物品搬送車3の乗り移り可能な乗り移り用レール32を備えた床面走行型の移動体33が設けられ、その移動体33が、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えている。
【選択図】 図12
【解決手段】天井側に設置されている走行レール2を走行する物品搬送車3が設けられ、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、取り外し可能に構成され、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所に対して着脱自在でかつ装着状態において物品搬送車3の乗り移り可能な乗り移り用レール32を備えた床面走行型の移動体33が設けられ、その移動体33が、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えている。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井側に設置されている走行レールを走行する物品搬送車が設けられている搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような搬送装置は、複数の物品処理箇所を経由する状態で走行レールが設けられ、複数の物品処理箇所にわたる走行レールを複数の物品搬送車が走行して、複数の物品搬送車にて物品を複数の物品処理箇所に搬送するものである。
【0003】
このような搬送装置では、複数の物品処理箇所を経由する状態で設けられている走行レールを複数の物品搬送車が走行するので、物品搬送車がなんらかの理由によって走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車が他の物品搬送車の走行を邪魔することになるので、物品の搬送を継続できない状態に陥る虞がある。
【0004】
そこで、従来では、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取ることにより、他の物品搬送車にて物品の搬送を継続するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の搬送装置では、物品搬送車を走行レールから抜き取るために、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、装着位置と離脱位置とに水平移動自在に設けられ、離脱位置に移動した走行レール部分から物品搬送車の乗り移り可能な乗り移り用レールが設けられ、その乗り移り用レールが、昇降移動自在に設けられている。
そして、走行レール部分、走行レールを水平移動させる水平移動手段、乗り移り用レール、および、乗り移り用レールを昇降移動させる昇降移動手段などから、ひとつの物品搬送車抜き取り用の装置が構成され、この物品搬送車抜き取り用の装置を物品搬送車抜き取り箇所に配設するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−278575号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の搬送装置では、物品搬送車抜き取り用の装置が、走行レール部分、水平移動手段、乗り移り用レール、および、昇降移動手段などの多数の部材から構成されているので、コストアップや装置の大型化を招く虞があった。
【0007】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、コストの低減および構成の簡素化を図りながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができる搬送装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の搬送装置の第1特徴構成は、天井側に設置されている走行レールを走行する物品搬送車が設けられている搬送装置において、
前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、取り外し可能に構成され、前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して着脱自在でかつ装着状態において前記物品搬送車の乗り移り可能な乗り移り用レールを備えた床面走行型の移動体が設けられ、その移動体が、前記乗り移り用レールを昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えている点にある。
【0009】
すなわち、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外し、移動体を床面走行させて物品搬送車抜き取り箇所まで移動させ、乗り移り用レールを上昇移動および水平移動させることにより、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して乗り移り用レールの位置を調整して、乗り移り用レールを走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に装着することができることになる。
そして、乗り移り用レールを走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に装着すると、例えば、人為的に物品搬送車を押すことにより、物品搬送車を乗り移り用レールに乗り移させることができ、物品搬送車が乗り移った乗り移り用レールを下降移動および水平移動させて、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
また、物品搬送車を走行レールから抜き取ると、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を元の位置に装着することにより、物品搬送車が物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を走行できることになる。
【0010】
したがって、物品搬送車がなんらかの理由によって走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車を物品搬送車抜き取り箇所の近くまで移動させた状態で、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外し、移動体を床面走行させたのち、乗り移り用レールを昇降移動および水平移動させることによって、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
そして、物品搬送車を走行レールから抜き取ると、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を元の位置に装着することにより、走行できなくなった物品搬送車以外の物品搬送車にて物品の搬送を継続することができることになる。
【0011】
また、移動体は、乗り移り用レールを昇降移動操作自在に備えるだけでなく、乗り移り用レールを水平移動操作自在にも備えているので、移動体の位置が水平方向において物品搬送車抜き取り箇所に対して多少ずれていても、乗り移り用レールの水平移動により、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して乗り移り用レールの位置を調整することができることになる。
したがって、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対する乗り移り用レールの装着を容易に行うことができることになり、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業自体の簡素化を図ることができることになる。
【0012】
以上のことから、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を、取り外し可能に構成し、乗り移り用レールを昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えた床面走行型の移動体を設けるだけで、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることとなって、コストの低減および構成の簡素化を図るとともに、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業自体の簡素化を図りながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができる搬送装置を提供できるに至った。
【0013】
本発明の搬送装置の第2特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールを走行するための走行車輪を左右両側に備え、かつ、分岐合流箇所の分岐合流用の案内体にて案内される分岐合流用の被案内体を上部に備えて構成され、前記乗り移り用レールは、前記物品搬送車の左右の走行車輪のうちの一方が乗り移り可能でかつ前記被案内体を係止する係止体を備えて構成されている点にある。
【0014】
すなわち、乗り移り用レールは、物品搬送車の左右の走行車輪のうちの一方を乗り移らせるとともに、上部の被案内体を係止体にて係止することにより、物品搬送車が落下しないように支持した状態で物品搬送車を乗り移らせることができることになる。
そして、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分の左右のうち、一方側のみを取り外し可能に構成し、その取り外される走行レール部分に乗り移り用レールを装着することにより、物品搬送車を乗り移り用レールに乗り移らせることができることになる。
したがって、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分のうち、取り外し可能に構成するのは、左右のうち、一方側のみだけでよく、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分の全体を取り外し可能と構成するものと比べて、構成の簡素化を図ることができることになる。
【0015】
本発明の搬送装置の第3特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールを走行する走行部と、その走行部に吊り下げ支持されて、物品を吊り下げ状態で把持する昇降駆動自在な把持部とを備えて構成され、前記移動体は、前記物品搬送車が前記乗り移り用レールに乗り移った状態において、前記把持部の底面部を受け止め支持する落下防止体を備えて構成されている点にある。
【0016】
すなわち、移動体は、物品搬送車が乗り移り用レールに乗り移った状態において、落下防止体にて把持部の底面部を受け止め支持することができるので、物品搬送車が乗り移った乗り移り用レールを下降移動および水平移動させる際に、物品搬送車の揺れや落下を防止することができることになる。
したがって、物品搬送車の揺れや落下による損傷を防止しながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
【0017】
本発明の搬送装置の第4特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールに装備される給電線から無接触状態で給電される無接触給電式の物品搬送車であり、前記給電線が、前記物品搬送車抜き取り箇所において前記走行レール部分を迂回する状態で前記走行レールに装備されている点にある。
【0018】
すなわち、物品搬送車に給電するための給電線が、物品搬送車抜き取り箇所において走行レール部分を迂回する状態で走行レールに装備されているので、給電線について断線や接続などの作業をとくに施さなくても、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外すだけで、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
したがって、給電線について断線や接続などの作業をとくに施さなくても、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができるので、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業の簡素化を図ることができることになる。
【0019】
本発明の搬送装置の第5特徴構成は、前記物品搬送車抜き取り箇所が、前記物品搬送車の走行経路中の複数箇所に定められている点にある。
【0020】
すなわち、物品搬送車の走行経路中の複数箇所に定められている物品搬送車抜き取り箇所のうち、走行できなくなった物品搬送車が存在する位置に一番近い物品搬送車抜き取り箇所において、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
したがって、走行できなくなった物品搬送車から物品搬送車抜き取り箇所まで移動させる距離を極力短くすることができるので、とくに、物品搬送車を人為的に押すことにより物品搬送車抜き取り箇所まで移動させる場合に、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業の簡素化を図ることができることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる搬送装置を図面に基づいて説明を加える。
この搬送装置は、図1および図2に示すように、走行レール2が複数の物品処理部1を経由して環状の走行経路を組み合わせるように設けられ、その走行レール2を走行する物品搬送車3が設けられている。
そして、物品搬送車3が、半導体基板を収納した容器4を物品として、物品搬入箇所から物品処理部1に、物品処理部1から他の物品処理部1に、および、物品処理部1から物品搬出箇所に搬送するように構成され、物品処理部1において、半導体基板の製造途中での半製品などに対して所定の処理を行うように構成されている。
ちなみに、図1は、物品搬送車3の走行経路の概略を示す平面図であり、図2は、走行レール2および物品搬送車3を示す斜視図である。
【0022】
前記物品搬送車3は、図3および図4に示すように、走行レール2を走行する走行部5と、その走行部4に吊り下げ支持されて、容器4を吊り下げ状態で把持する昇降駆動自在な把持部6とを備えて構成されている。
ちなみに、図3は、物品搬送車3の縦断側面図であり、図4は、物品搬送車3の縦断正面図である。
【0023】
そして、物品搬送車3は、停止した状態において、ワイヤ7を巻き取りまたは巻き出すことにより把持部6を昇降させて、物品処理部1の載置台1aから容器2を掬い取ったり、物品処理部1の載置台1aに容器4を載置させる動作を行う。
また、物品搬送車3は、把持部6にて容器4を吊り下げ状態に把持した状態で、走行レール2に沿って走行して、物品処理部1の載置台1aから他の物品処理部1の載置台1aに容器4を搬送するようにしている。
【0024】
前記走行レール2は、図4に示すように、断面がL字状のレールを左右一対配置して構成され、ブラケット8により天井部に固定取付けする状態で配備されて天井側に設置されている。
そして、走行レール2には、走行部5を上方側から覆うカバー体Bが設けられて、物品搬送車3に備えた走行車輪11に対する走行案内面12と、物品搬送車3に備えた振止輪13に対する振止案内面14とが形成されている。
【0025】
また、物品搬送車3に給電するための給電線15が、左右一対のレールの夫々に装備される状態で走行レール2に装備され、受電コイル16が給電線15に対応するように物品搬送車3に装備されている。
そして、交流電流の通電により給電線15に磁界を発生させ、この磁界により物品搬送車3側での必要電力を受電コイル16に発生させて、無接触状態で給電を行い、物品搬送車3が無接触給電式の物品搬送車にて構成されている。
【0026】
前記物品搬送車3は、走行レール2を走行するための左右両側の走行車輪11を一体的に回転するように備え、図3に示すように、その左右両側の走行車輪11が前後に一対設けられている。
そして、後方側の走行車輪11を駆動する走行駆動モータ17が設けられ、前方側の走行車輪11を従動輪とし、前方側の走行車輪11よりも大径の後方側の走行車輪11を駆動輪として、駆動モータ17にて後方側の走行車輪11を回転させて、走行レール2に沿って走行するように構成されている。
【0027】
また、物品搬送車3の把持部6は、図3および図4に示すように、走行部5に対し前後の連結扞9、10により連結された枠体18に吊り下げ支持されて、容器4のフランジ4aを把持して吊り下げ状態で容器2を昇降操作しながら搬送する昇降操作部19を備えて構成されている。
【0028】
前記昇降操作部19は、容器2のフランジ4aを把持する作用状態と、把持を解除する解除状態とに切り換え自在な把持作用部20を備えて構成され、この把持作用部20が走行部5に対して昇降操作自在な昇降体21に設けられている。
前記昇降体21は、枠体18に備えられた昇降操作機構22によって上下方向に昇降操作自在に支持されている。
そして、昇降操作機構22は、ドラム駆動用モータM1によって上下方向の軸芯周りで回転する回転ドラム23により、4本のワイヤ7を同時に巻き取りおよび巻き出しを行えるようにして、回転ドラム23を正逆転させることで、この4本のワイヤ7にて吊り下げ支持された昇降体21が略水平姿勢を維持しながら昇降操作されるように構成されている。
【0029】
前記把持作用部20は、容器2のフランジ4aを把持する一対の把持具24が設けられ、これら一対の把持具24が把持動作用モータM2によりリンク機構25を介して互いに近づく方向に揺動してフランジ4aを把持する把持姿勢と、一対の把持具24が互いに離れる方向に揺動して把持を解除する解除姿勢とに切り換え自在に構成されている。
そして、この把持作用部20は、縦軸芯周りで回転自在に昇降体21に取り付けられ、旋回用モータM3により縦軸芯周りで旋回操作可能に構成されている。
【0030】
また、図1中円形状の点線で示すように、物品搬送車3の走行経路のうち、分岐合流箇所Aには、図5に示すように、分岐合流用の案内体26が設けられて、この案内体26による案内作用により物品搬送車3が分岐走行または合流走行するように構成されている。
説明を加えると、物品搬送車3は、図3および図4に示すように、分岐合流箇所Aのレール状の案内体26にて案内される分岐合流用の被案内体27を上部に備えて構成され、被案内体27は、走行車輪11の配設箇所に対応する部分に物品搬送車3の前後に一対設けられている。
そして、被案内体27は、先端部を移動させるように上下軸芯周りに揺動自在に枢支されている揺動部材29と、その揺動部材29の先端部に上下軸芯周りに回動自在に取り付けているガイドローラ30とから構成されている。
また、揺動部材29を上下軸芯周りに揺動駆動させる揺動駆動部28が設けられ、その揺動駆動部29にて揺動部材29を上下軸芯周りに揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を左右に切り換えるように構成されている。
【0031】
前記分岐合流箇所Aにおいて、揺動駆動部28による揺動部材29の揺動により、ガイドローラ30の位置を切り換えることにより、ガイドローラ30を案内体26にて案内させて、走行経路を選択するように構成されている。
分岐箇所において説明を加えると、図5に示すように、物品搬送車3を直進走行させるときには、揺動駆動部28にて揺動部材29を揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を直進走行用の案内体26aにて案内させる側に切り換えて、直進走行するように構成されている。
また、物品搬送車3を分岐走行させるときには、揺動駆動部28にて揺動部材29を揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を分岐走行用の案内体26bにて案内させる側に切り換えて、分岐走行するように構成されている。
【0032】
このような搬送装置において、なんらかの理由によって走行できなくなった物品搬送車3を走行レール2から抜き取るための構成が備えられているので、以下、その構成について説明を加える。
【0033】
図1に示すように、物品搬送車3の走行経路のうち、直線状の走行経路中に物品搬送車抜き取り箇所31が定められ、かつ、その物品搬送車抜き取り箇所31は、物品搬送車3の走行経路中の複数の箇所に定められている。
前記物品搬送車3が、なんらかの理由で走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車3が存在する位置に一番近い物品搬送車抜き取り箇所31まで物品搬送車3を押していくことによって、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取るように構成されている。
【0034】
そして、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aが、図6および図8に示すように、取り外し可能に構成され、給電線15が、物品搬送車抜き取り箇所31において取り外し可能な走行レール部分2aを迂回する状態で走行レール2に装備されている。
ちなみに、図6の(イ)は、縦断正面図であり、図6の(ロ)は、平面図である。
【0035】
また、図7に示すように、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対して着脱自在でかつ装着状態において物品搬送車3の乗り移り可能な乗り移り用レール32を備えた床面走行型の移動体33が設けられている。
そして、移動体33が、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えて構成されている。
【0036】
前記物品搬送車抜き取り箇所31における走行レール部分2aおよび給電線15の構成について説明を加えるが、複数の物品搬送車抜き取り箇所31の夫々において同様の構成であるので、そのひとつについて説明する。
【0037】
前記物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールのうち、一方が取り外し可能に構成されている。
すなわち、左右一対のレールの一方側が、図8に示すように、物品搬送車抜き取り箇所31に隣接する箇所に対応する走行レール部分2bにわたるレール用連結部材34をボルトにて締結することにより、物品搬送車抜き取り箇所31に隣接する箇所に対応する走行レール部分2bに連結されている。
そして、左右一対のレールの一方側が、レール用連結部材34を取り外すことにより、取り外し可能に構成されている。
また、カバー体Bも、左右一対のうち、一方側のみが取り外し可能に構成されている。
【0038】
前記給電線15は、左右一対のうち、取り外し可能なレール側に配置されるものが、物品搬送車抜き取り箇所31において、走行レール部分2aを上方側に迂回するように固定のカバー体Bに装備されている。
ちなみに、物品搬送車抜き取り箇所31は、走行経路の直線部分であるので、左右一対の給電線15の一方側のみから給電するだけでも、物品搬送車3を走行させることができるように構成されている。
【0039】
前記移動体33は、図7に示すように、床面を走行する車輪35を備えた走行体36、その走行体36に対して昇降移動する昇降移動体37、その昇降体37と一体的に昇降移動して昇降体37に対して水平移動する水平移動体38を備えて構成されている。
そして、乗り移り用レール32は、水平移動体38に取り付けられて、昇降移動自在でかつ水平移動自在に走行体36に備えられている。
【0040】
前記乗り移り用レール32は、物品搬送車3の左右の走行車輪11のうちの一方が乗り移り可能でかつ被案内体27を係止する係止体60を備えて構成されている。
また、移動体33は、物品搬送車3が乗り移り用レール32に乗り移った状態において、把持部6の底面部を受け止め支持する板状の落下防止体61を昇降移動操作自在に備えて構成されている。
【0041】
前記走行体36は、人為操作式の床面走行型に構成され、人為操作式の昇降用ハンドル39を回転させることにより、昇降移動体37を昇降移動させ、人為操作式の水平用ハンドル40を回転させることにより、水平移動体38を水平移動させ、落下防止体用ハンドル62を回転させることにより、落下防止体61を昇降移動させるように構成されている。
【0042】
前記昇降移動体37を昇降移動させるための昇降機構について説明を加える。
前記昇降移動体37は、図9に示すように、走行体36に対して昇降移動する基端用昇降移動体37aと、その基端用昇降移動体37aの昇降移動に伴って基端用昇降移動体37aに対して昇降移動する先端用昇降移動体37bとから構成されている。
前記走行体36には、上下一対の基端昇降用スプロケット41に掛け渡された基端昇降用紐状体42が設けられ、その基端昇降用紐状体42には、基端昇降用連結体44が設けられ、その基端昇降用連結体44が、図示はしないが、上下方向に沿う基端昇降用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
また、昇降用ハンドル39の回転により基端昇降用スプロケット41を回転させるために、連動用紐状体47が、昇降用ハンドル39の回転に伴って回転する連動回転体45と、基端昇降用スプロケット41と一体的に回転するスプロケット用回転体46とにわたって掛け渡されている。
そして、基端用昇降移動体37aが基端昇降用連結体44と一体的に移動するように連結され、昇降用ハンドル39の回転に伴って基端昇降用スプロケット41を回転させ、基端昇降用連結体44を昇降移動させて、基端用昇降移動体37aを走行体36に対して昇降移動させるように構成されている。
【0043】
前記基端用昇降移動体37aには、上下一対の先端昇降用スプロケット48に掛け渡された先端昇降用紐状体49が設けられ、その先端昇降用紐状体49には、先端昇降用連結体51が設けられ、その先端昇降用連結体51が、図示はしないが、上下方向に沿う先端昇降用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
また、基端用昇降移動体37aの昇降移動により先端昇降用スプロケット48を回転させるために、走行体36に上下方向に沿うラック52が設けられ、基端用昇降移動体37aに先端昇降用スプロケット48と一体的に回転するピニオン53が設けられている。
そして、先端用昇降移動体37bが先端昇降用連結体51と一体的に移動するように連結され、基端用昇降移動体37aの昇降移動に伴って先端昇降用スプロケット48を回転させ、先端昇降用連結体51を昇降させて、先端用昇降移動体37bを基端用昇降移動体37aに対して昇降移動させるように構成されている。
【0044】
また、図示はしないが、連動回転体45の回転を許容する状態と阻止する状態とに人為操作により切換可能なロック体が設けられ、このロック体を連動回転体45の回転を阻止する状態に切り換えることにより、昇降移動体37の上下方向での位置を保持するように構成されている。
【0045】
前記水平移動体38を水平移動させるための水平移動機構について説明を加える。
前記水平移動体38は、図10に示すように、基端側水平用ハンドル40aの回転操作により昇降移動体37に設けられている基台68に対して移動体33の走行方向に沿って水平移動する基端用水平移動体38aと、移動体33の走行方向に沿って基端用水平移動体38aと一体的に水平移動しかつ先端側水平用ハンドル40bの回転操作により基端用水平移動体38aに対して移動体33の走行方向に直交する方向に沿って水平移動する先端用水平移動体38bとから構成されている。
【0046】
前記基台68には、図10の(イ)に示すように、移動体33の走行方向に沿う基端水平用ガイド溝54に沿って移動する基端用被ガイド体55が備えられ、その基端用被ガイド体55が、基端側水平移動体38aに一体的に連結され、移動体33の走行方向に沿って延びる基端用ボールネジ56に取り付けられている。
そして、基端側水平用ハンドル40aの回転操作により基端用ボールネジ56を回転させて、基端用水平移動体38aを基台68に対して移動体33の走行方向に沿って水平移動させるように構成されている。
【0047】
前記基端用水平移動体38aには、図10の(ロ)に示すように、移動体33の走行方向に直交する方向に沿う先端水平用ガイド溝57に沿って移動する先端用被ガイド体58が備えられ、その先端用被ガイド体58が、先端側水平移動体38bに一体的に連結され、移動体33の走行方向に直交する方向に沿って延びる先端用ボールネジ59に取り付けられている。
そして、先端側水平用ハンドル40bの回転操作により先端用ボールネジ59を回転させて、先端用水平移動体38bを基端用水平移動体38aに対して移動体33の走行方向に直交する方向に沿って水平移動させるように構成されている。
【0048】
前記落下防止体61を昇降移動させるための昇降機構について説明を加える。
前記先端用昇降移動体37bには、図9に示すように、上下一対の落下防止体用スプロケット64に掛け渡された落下防止体用紐状体65が設けられ、その落下防止用紐状体65には、落下防止体用連結体67が設けられ、その落下防止体用連結体67は、図示はしないが、上下方向に沿う落下防止体用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
そして、落下防止体61が落下防止用連結体67と一体的に移動するように連結され、落下防止体用ハンドル62の回転操作により落下防止体用スプロケット64を回転させ、落下防止体用連結体67を昇降移動させて、落下防止体61を先端用昇降移動体37bに対して昇降移動させるように構成されている。
【0049】
以下、走行できなくなった物品搬送車3を走行レール2から抜き取る作業について説明を加える。
まず、走行できなくなった物品搬送車3をその存在箇所から一番近い箇所に定められている物品搬送車抜き取り箇所31まで押していき、図11に示すように、その物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aを取り外し、カバー体Bも取り外す。
そして、移動体33を物品搬送車抜き取り箇所31まで移動させて、昇降用ハンドル39の回転操作により乗り移り用レール32を上昇移動させる。
その後、昇降ハンドル39や水平用ハンドル40の回転操作によって、乗り移り用レール32の位置の微調整を行い、乗り移り用レール32が取り外された走行レール2aの元の装着位置に乗り移り用レール32を装着する。
【0050】
このようにして、乗り移り用レール32を走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対して装着した状態で、図12に示すように、物品搬送車3を押すことにより、物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させるとともに、係止体60にて被案内体27を係止したのち、落下防止体61にて把持部6の底面部を受け止め支持する。
ちなみに、被案内体27については、物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させる前に、人為操作によってガイドローラ30を左右のレールのうち取り外される側に切り換えておく。
【0051】
前記物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させた状態で、昇降用ハンドル39の回転操作によって、図13に示すように、乗り移り用レール32を床面の近くまで下降移動させて、乗り移り用レール32から物品搬送車3を抜き取る。
【0052】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールのうち一方を取り外し可能に構成し、乗り移り用レール32が、物品搬送車3の左右の走行車輪11のうちの一方を乗り移り可能でかつ被案内体27を係止する係止体60を備えて構成されているが、例えば、物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールの両側を取り外し可能に構成し、乗り移り用レール32を、物品搬送車3の左右の走行車輪11の両側を乗り移り可能に構成して実施することも可能である。
【0053】
(2)上記実施形態では、移動体33に、落下防止体61を備えるようにしているが、落下防止体61を備えずに実施することも可能である。
【0054】
(3)上記実施形態では、給電線15が、物品搬送車抜き取り箇所31において走行レール2を迂回する状態で走行レール2に装備されているが、物品搬送車抜き取り箇所31においても、給電線15を走行レール2に装備させて、物品搬送車3を走行レール2から抜き取る際に、給電線15を断線や接続するなどの作業を行うようにしてもよい。
【0055】
(4)上記実施形態では、物品搬送車抜き取り箇所31を、物品搬送車3の走行経路中の複数の箇所に定めているが、物品搬送車抜き取り箇所31の数については適宜変更が可能である。
【0056】
(5)上記実施形態において、前記昇降移動体37を昇降移動させるための昇降機構、および、水平移動体38を水平移動させるための水平移動機構については、適宜変更が可能であり、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在であればよい。
また、落下防止体61を昇降移動させるための昇降機構についても、適宜変更が可能であり、落下防止体61を昇降移動操作自在であればよい。
【0057】
(6)上記実施形態では、移動体33を人為操作により走行するようにしたが、車輪を電動モータなどにより駆動して、電動操作により走行するようにしてもよい。
また、乗り移り用レール32についても、人為操作により、昇降移動および水平移動するように構成しているが、電動操作により、昇降移動および水平移動するように構成して実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】物品搬送車の走行経路を示す概略図
【図2】物品搬送車および物品処理部を示す斜視図
【図3】物品搬送車の縦断側面図
【図4】物品搬送車の縦断正面図
【図5】分岐箇所における平面図
【図6】物品搬送車抜き取り箇所を示す図
【図7】移動体を示す図
【図8】物品搬送車抜き取り箇所における走行レールを示す斜視図
【図9】移動体における昇降移動機構を示す図
【図10】移動体における水平移動機構を示す図
【図11】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【図12】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【図13】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【符号の説明】
2 走行レール
3 物品搬送車
5 走行部
6 把持部
11 走行車輪
15 給電線
26 案内体
27 被案内体
31 物品搬送車抜き取り箇所
32 乗り移り用レール
33 移動体
60 係止体
61 落下防止体
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井側に設置されている走行レールを走行する物品搬送車が設けられている搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような搬送装置は、複数の物品処理箇所を経由する状態で走行レールが設けられ、複数の物品処理箇所にわたる走行レールを複数の物品搬送車が走行して、複数の物品搬送車にて物品を複数の物品処理箇所に搬送するものである。
【0003】
このような搬送装置では、複数の物品処理箇所を経由する状態で設けられている走行レールを複数の物品搬送車が走行するので、物品搬送車がなんらかの理由によって走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車が他の物品搬送車の走行を邪魔することになるので、物品の搬送を継続できない状態に陥る虞がある。
【0004】
そこで、従来では、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取ることにより、他の物品搬送車にて物品の搬送を継続するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の搬送装置では、物品搬送車を走行レールから抜き取るために、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、装着位置と離脱位置とに水平移動自在に設けられ、離脱位置に移動した走行レール部分から物品搬送車の乗り移り可能な乗り移り用レールが設けられ、その乗り移り用レールが、昇降移動自在に設けられている。
そして、走行レール部分、走行レールを水平移動させる水平移動手段、乗り移り用レール、および、乗り移り用レールを昇降移動させる昇降移動手段などから、ひとつの物品搬送車抜き取り用の装置が構成され、この物品搬送車抜き取り用の装置を物品搬送車抜き取り箇所に配設するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−278575号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の搬送装置では、物品搬送車抜き取り用の装置が、走行レール部分、水平移動手段、乗り移り用レール、および、昇降移動手段などの多数の部材から構成されているので、コストアップや装置の大型化を招く虞があった。
【0007】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、コストの低減および構成の簡素化を図りながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができる搬送装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の搬送装置の第1特徴構成は、天井側に設置されている走行レールを走行する物品搬送車が設けられている搬送装置において、
前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、取り外し可能に構成され、前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して着脱自在でかつ装着状態において前記物品搬送車の乗り移り可能な乗り移り用レールを備えた床面走行型の移動体が設けられ、その移動体が、前記乗り移り用レールを昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えている点にある。
【0009】
すなわち、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外し、移動体を床面走行させて物品搬送車抜き取り箇所まで移動させ、乗り移り用レールを上昇移動および水平移動させることにより、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して乗り移り用レールの位置を調整して、乗り移り用レールを走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に装着することができることになる。
そして、乗り移り用レールを走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に装着すると、例えば、人為的に物品搬送車を押すことにより、物品搬送車を乗り移り用レールに乗り移させることができ、物品搬送車が乗り移った乗り移り用レールを下降移動および水平移動させて、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
また、物品搬送車を走行レールから抜き取ると、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を元の位置に装着することにより、物品搬送車が物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を走行できることになる。
【0010】
したがって、物品搬送車がなんらかの理由によって走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車を物品搬送車抜き取り箇所の近くまで移動させた状態で、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外し、移動体を床面走行させたのち、乗り移り用レールを昇降移動および水平移動させることによって、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
そして、物品搬送車を走行レールから抜き取ると、物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を元の位置に装着することにより、走行できなくなった物品搬送車以外の物品搬送車にて物品の搬送を継続することができることになる。
【0011】
また、移動体は、乗り移り用レールを昇降移動操作自在に備えるだけでなく、乗り移り用レールを水平移動操作自在にも備えているので、移動体の位置が水平方向において物品搬送車抜き取り箇所に対して多少ずれていても、乗り移り用レールの水平移動により、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して乗り移り用レールの位置を調整することができることになる。
したがって、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対する乗り移り用レールの装着を容易に行うことができることになり、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業自体の簡素化を図ることができることになる。
【0012】
以上のことから、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を、取り外し可能に構成し、乗り移り用レールを昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えた床面走行型の移動体を設けるだけで、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることとなって、コストの低減および構成の簡素化を図るとともに、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業自体の簡素化を図りながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができる搬送装置を提供できるに至った。
【0013】
本発明の搬送装置の第2特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールを走行するための走行車輪を左右両側に備え、かつ、分岐合流箇所の分岐合流用の案内体にて案内される分岐合流用の被案内体を上部に備えて構成され、前記乗り移り用レールは、前記物品搬送車の左右の走行車輪のうちの一方が乗り移り可能でかつ前記被案内体を係止する係止体を備えて構成されている点にある。
【0014】
すなわち、乗り移り用レールは、物品搬送車の左右の走行車輪のうちの一方を乗り移らせるとともに、上部の被案内体を係止体にて係止することにより、物品搬送車が落下しないように支持した状態で物品搬送車を乗り移らせることができることになる。
そして、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分の左右のうち、一方側のみを取り外し可能に構成し、その取り外される走行レール部分に乗り移り用レールを装着することにより、物品搬送車を乗り移り用レールに乗り移らせることができることになる。
したがって、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分のうち、取り外し可能に構成するのは、左右のうち、一方側のみだけでよく、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分の全体を取り外し可能と構成するものと比べて、構成の簡素化を図ることができることになる。
【0015】
本発明の搬送装置の第3特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールを走行する走行部と、その走行部に吊り下げ支持されて、物品を吊り下げ状態で把持する昇降駆動自在な把持部とを備えて構成され、前記移動体は、前記物品搬送車が前記乗り移り用レールに乗り移った状態において、前記把持部の底面部を受け止め支持する落下防止体を備えて構成されている点にある。
【0016】
すなわち、移動体は、物品搬送車が乗り移り用レールに乗り移った状態において、落下防止体にて把持部の底面部を受け止め支持することができるので、物品搬送車が乗り移った乗り移り用レールを下降移動および水平移動させる際に、物品搬送車の揺れや落下を防止することができることになる。
したがって、物品搬送車の揺れや落下による損傷を防止しながら、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
【0017】
本発明の搬送装置の第4特徴構成は、前記物品搬送車は、前記走行レールに装備される給電線から無接触状態で給電される無接触給電式の物品搬送車であり、前記給電線が、前記物品搬送車抜き取り箇所において前記走行レール部分を迂回する状態で前記走行レールに装備されている点にある。
【0018】
すなわち、物品搬送車に給電するための給電線が、物品搬送車抜き取り箇所において走行レール部分を迂回する状態で走行レールに装備されているので、給電線について断線や接続などの作業をとくに施さなくても、走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分を取り外すだけで、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
したがって、給電線について断線や接続などの作業をとくに施さなくても、物品搬送車を走行レールから抜き取ることができるので、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業の簡素化を図ることができることになる。
【0019】
本発明の搬送装置の第5特徴構成は、前記物品搬送車抜き取り箇所が、前記物品搬送車の走行経路中の複数箇所に定められている点にある。
【0020】
すなわち、物品搬送車の走行経路中の複数箇所に定められている物品搬送車抜き取り箇所のうち、走行できなくなった物品搬送車が存在する位置に一番近い物品搬送車抜き取り箇所において、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取ることができることになる。
したがって、走行できなくなった物品搬送車から物品搬送車抜き取り箇所まで移動させる距離を極力短くすることができるので、とくに、物品搬送車を人為的に押すことにより物品搬送車抜き取り箇所まで移動させる場合に、物品搬送車を走行レールから抜き取る作業の簡素化を図ることができることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる搬送装置を図面に基づいて説明を加える。
この搬送装置は、図1および図2に示すように、走行レール2が複数の物品処理部1を経由して環状の走行経路を組み合わせるように設けられ、その走行レール2を走行する物品搬送車3が設けられている。
そして、物品搬送車3が、半導体基板を収納した容器4を物品として、物品搬入箇所から物品処理部1に、物品処理部1から他の物品処理部1に、および、物品処理部1から物品搬出箇所に搬送するように構成され、物品処理部1において、半導体基板の製造途中での半製品などに対して所定の処理を行うように構成されている。
ちなみに、図1は、物品搬送車3の走行経路の概略を示す平面図であり、図2は、走行レール2および物品搬送車3を示す斜視図である。
【0022】
前記物品搬送車3は、図3および図4に示すように、走行レール2を走行する走行部5と、その走行部4に吊り下げ支持されて、容器4を吊り下げ状態で把持する昇降駆動自在な把持部6とを備えて構成されている。
ちなみに、図3は、物品搬送車3の縦断側面図であり、図4は、物品搬送車3の縦断正面図である。
【0023】
そして、物品搬送車3は、停止した状態において、ワイヤ7を巻き取りまたは巻き出すことにより把持部6を昇降させて、物品処理部1の載置台1aから容器2を掬い取ったり、物品処理部1の載置台1aに容器4を載置させる動作を行う。
また、物品搬送車3は、把持部6にて容器4を吊り下げ状態に把持した状態で、走行レール2に沿って走行して、物品処理部1の載置台1aから他の物品処理部1の載置台1aに容器4を搬送するようにしている。
【0024】
前記走行レール2は、図4に示すように、断面がL字状のレールを左右一対配置して構成され、ブラケット8により天井部に固定取付けする状態で配備されて天井側に設置されている。
そして、走行レール2には、走行部5を上方側から覆うカバー体Bが設けられて、物品搬送車3に備えた走行車輪11に対する走行案内面12と、物品搬送車3に備えた振止輪13に対する振止案内面14とが形成されている。
【0025】
また、物品搬送車3に給電するための給電線15が、左右一対のレールの夫々に装備される状態で走行レール2に装備され、受電コイル16が給電線15に対応するように物品搬送車3に装備されている。
そして、交流電流の通電により給電線15に磁界を発生させ、この磁界により物品搬送車3側での必要電力を受電コイル16に発生させて、無接触状態で給電を行い、物品搬送車3が無接触給電式の物品搬送車にて構成されている。
【0026】
前記物品搬送車3は、走行レール2を走行するための左右両側の走行車輪11を一体的に回転するように備え、図3に示すように、その左右両側の走行車輪11が前後に一対設けられている。
そして、後方側の走行車輪11を駆動する走行駆動モータ17が設けられ、前方側の走行車輪11を従動輪とし、前方側の走行車輪11よりも大径の後方側の走行車輪11を駆動輪として、駆動モータ17にて後方側の走行車輪11を回転させて、走行レール2に沿って走行するように構成されている。
【0027】
また、物品搬送車3の把持部6は、図3および図4に示すように、走行部5に対し前後の連結扞9、10により連結された枠体18に吊り下げ支持されて、容器4のフランジ4aを把持して吊り下げ状態で容器2を昇降操作しながら搬送する昇降操作部19を備えて構成されている。
【0028】
前記昇降操作部19は、容器2のフランジ4aを把持する作用状態と、把持を解除する解除状態とに切り換え自在な把持作用部20を備えて構成され、この把持作用部20が走行部5に対して昇降操作自在な昇降体21に設けられている。
前記昇降体21は、枠体18に備えられた昇降操作機構22によって上下方向に昇降操作自在に支持されている。
そして、昇降操作機構22は、ドラム駆動用モータM1によって上下方向の軸芯周りで回転する回転ドラム23により、4本のワイヤ7を同時に巻き取りおよび巻き出しを行えるようにして、回転ドラム23を正逆転させることで、この4本のワイヤ7にて吊り下げ支持された昇降体21が略水平姿勢を維持しながら昇降操作されるように構成されている。
【0029】
前記把持作用部20は、容器2のフランジ4aを把持する一対の把持具24が設けられ、これら一対の把持具24が把持動作用モータM2によりリンク機構25を介して互いに近づく方向に揺動してフランジ4aを把持する把持姿勢と、一対の把持具24が互いに離れる方向に揺動して把持を解除する解除姿勢とに切り換え自在に構成されている。
そして、この把持作用部20は、縦軸芯周りで回転自在に昇降体21に取り付けられ、旋回用モータM3により縦軸芯周りで旋回操作可能に構成されている。
【0030】
また、図1中円形状の点線で示すように、物品搬送車3の走行経路のうち、分岐合流箇所Aには、図5に示すように、分岐合流用の案内体26が設けられて、この案内体26による案内作用により物品搬送車3が分岐走行または合流走行するように構成されている。
説明を加えると、物品搬送車3は、図3および図4に示すように、分岐合流箇所Aのレール状の案内体26にて案内される分岐合流用の被案内体27を上部に備えて構成され、被案内体27は、走行車輪11の配設箇所に対応する部分に物品搬送車3の前後に一対設けられている。
そして、被案内体27は、先端部を移動させるように上下軸芯周りに揺動自在に枢支されている揺動部材29と、その揺動部材29の先端部に上下軸芯周りに回動自在に取り付けているガイドローラ30とから構成されている。
また、揺動部材29を上下軸芯周りに揺動駆動させる揺動駆動部28が設けられ、その揺動駆動部29にて揺動部材29を上下軸芯周りに揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を左右に切り換えるように構成されている。
【0031】
前記分岐合流箇所Aにおいて、揺動駆動部28による揺動部材29の揺動により、ガイドローラ30の位置を切り換えることにより、ガイドローラ30を案内体26にて案内させて、走行経路を選択するように構成されている。
分岐箇所において説明を加えると、図5に示すように、物品搬送車3を直進走行させるときには、揺動駆動部28にて揺動部材29を揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を直進走行用の案内体26aにて案内させる側に切り換えて、直進走行するように構成されている。
また、物品搬送車3を分岐走行させるときには、揺動駆動部28にて揺動部材29を揺動させることにより、ガイドローラ30の位置を分岐走行用の案内体26bにて案内させる側に切り換えて、分岐走行するように構成されている。
【0032】
このような搬送装置において、なんらかの理由によって走行できなくなった物品搬送車3を走行レール2から抜き取るための構成が備えられているので、以下、その構成について説明を加える。
【0033】
図1に示すように、物品搬送車3の走行経路のうち、直線状の走行経路中に物品搬送車抜き取り箇所31が定められ、かつ、その物品搬送車抜き取り箇所31は、物品搬送車3の走行経路中の複数の箇所に定められている。
前記物品搬送車3が、なんらかの理由で走行できなくなると、その走行できなくなった物品搬送車3が存在する位置に一番近い物品搬送車抜き取り箇所31まで物品搬送車3を押していくことによって、走行できなくなった物品搬送車を走行レールから抜き取るように構成されている。
【0034】
そして、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aが、図6および図8に示すように、取り外し可能に構成され、給電線15が、物品搬送車抜き取り箇所31において取り外し可能な走行レール部分2aを迂回する状態で走行レール2に装備されている。
ちなみに、図6の(イ)は、縦断正面図であり、図6の(ロ)は、平面図である。
【0035】
また、図7に示すように、走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対して着脱自在でかつ装着状態において物品搬送車3の乗り移り可能な乗り移り用レール32を備えた床面走行型の移動体33が設けられている。
そして、移動体33が、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えて構成されている。
【0036】
前記物品搬送車抜き取り箇所31における走行レール部分2aおよび給電線15の構成について説明を加えるが、複数の物品搬送車抜き取り箇所31の夫々において同様の構成であるので、そのひとつについて説明する。
【0037】
前記物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールのうち、一方が取り外し可能に構成されている。
すなわち、左右一対のレールの一方側が、図8に示すように、物品搬送車抜き取り箇所31に隣接する箇所に対応する走行レール部分2bにわたるレール用連結部材34をボルトにて締結することにより、物品搬送車抜き取り箇所31に隣接する箇所に対応する走行レール部分2bに連結されている。
そして、左右一対のレールの一方側が、レール用連結部材34を取り外すことにより、取り外し可能に構成されている。
また、カバー体Bも、左右一対のうち、一方側のみが取り外し可能に構成されている。
【0038】
前記給電線15は、左右一対のうち、取り外し可能なレール側に配置されるものが、物品搬送車抜き取り箇所31において、走行レール部分2aを上方側に迂回するように固定のカバー体Bに装備されている。
ちなみに、物品搬送車抜き取り箇所31は、走行経路の直線部分であるので、左右一対の給電線15の一方側のみから給電するだけでも、物品搬送車3を走行させることができるように構成されている。
【0039】
前記移動体33は、図7に示すように、床面を走行する車輪35を備えた走行体36、その走行体36に対して昇降移動する昇降移動体37、その昇降体37と一体的に昇降移動して昇降体37に対して水平移動する水平移動体38を備えて構成されている。
そして、乗り移り用レール32は、水平移動体38に取り付けられて、昇降移動自在でかつ水平移動自在に走行体36に備えられている。
【0040】
前記乗り移り用レール32は、物品搬送車3の左右の走行車輪11のうちの一方が乗り移り可能でかつ被案内体27を係止する係止体60を備えて構成されている。
また、移動体33は、物品搬送車3が乗り移り用レール32に乗り移った状態において、把持部6の底面部を受け止め支持する板状の落下防止体61を昇降移動操作自在に備えて構成されている。
【0041】
前記走行体36は、人為操作式の床面走行型に構成され、人為操作式の昇降用ハンドル39を回転させることにより、昇降移動体37を昇降移動させ、人為操作式の水平用ハンドル40を回転させることにより、水平移動体38を水平移動させ、落下防止体用ハンドル62を回転させることにより、落下防止体61を昇降移動させるように構成されている。
【0042】
前記昇降移動体37を昇降移動させるための昇降機構について説明を加える。
前記昇降移動体37は、図9に示すように、走行体36に対して昇降移動する基端用昇降移動体37aと、その基端用昇降移動体37aの昇降移動に伴って基端用昇降移動体37aに対して昇降移動する先端用昇降移動体37bとから構成されている。
前記走行体36には、上下一対の基端昇降用スプロケット41に掛け渡された基端昇降用紐状体42が設けられ、その基端昇降用紐状体42には、基端昇降用連結体44が設けられ、その基端昇降用連結体44が、図示はしないが、上下方向に沿う基端昇降用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
また、昇降用ハンドル39の回転により基端昇降用スプロケット41を回転させるために、連動用紐状体47が、昇降用ハンドル39の回転に伴って回転する連動回転体45と、基端昇降用スプロケット41と一体的に回転するスプロケット用回転体46とにわたって掛け渡されている。
そして、基端用昇降移動体37aが基端昇降用連結体44と一体的に移動するように連結され、昇降用ハンドル39の回転に伴って基端昇降用スプロケット41を回転させ、基端昇降用連結体44を昇降移動させて、基端用昇降移動体37aを走行体36に対して昇降移動させるように構成されている。
【0043】
前記基端用昇降移動体37aには、上下一対の先端昇降用スプロケット48に掛け渡された先端昇降用紐状体49が設けられ、その先端昇降用紐状体49には、先端昇降用連結体51が設けられ、その先端昇降用連結体51が、図示はしないが、上下方向に沿う先端昇降用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
また、基端用昇降移動体37aの昇降移動により先端昇降用スプロケット48を回転させるために、走行体36に上下方向に沿うラック52が設けられ、基端用昇降移動体37aに先端昇降用スプロケット48と一体的に回転するピニオン53が設けられている。
そして、先端用昇降移動体37bが先端昇降用連結体51と一体的に移動するように連結され、基端用昇降移動体37aの昇降移動に伴って先端昇降用スプロケット48を回転させ、先端昇降用連結体51を昇降させて、先端用昇降移動体37bを基端用昇降移動体37aに対して昇降移動させるように構成されている。
【0044】
また、図示はしないが、連動回転体45の回転を許容する状態と阻止する状態とに人為操作により切換可能なロック体が設けられ、このロック体を連動回転体45の回転を阻止する状態に切り換えることにより、昇降移動体37の上下方向での位置を保持するように構成されている。
【0045】
前記水平移動体38を水平移動させるための水平移動機構について説明を加える。
前記水平移動体38は、図10に示すように、基端側水平用ハンドル40aの回転操作により昇降移動体37に設けられている基台68に対して移動体33の走行方向に沿って水平移動する基端用水平移動体38aと、移動体33の走行方向に沿って基端用水平移動体38aと一体的に水平移動しかつ先端側水平用ハンドル40bの回転操作により基端用水平移動体38aに対して移動体33の走行方向に直交する方向に沿って水平移動する先端用水平移動体38bとから構成されている。
【0046】
前記基台68には、図10の(イ)に示すように、移動体33の走行方向に沿う基端水平用ガイド溝54に沿って移動する基端用被ガイド体55が備えられ、その基端用被ガイド体55が、基端側水平移動体38aに一体的に連結され、移動体33の走行方向に沿って延びる基端用ボールネジ56に取り付けられている。
そして、基端側水平用ハンドル40aの回転操作により基端用ボールネジ56を回転させて、基端用水平移動体38aを基台68に対して移動体33の走行方向に沿って水平移動させるように構成されている。
【0047】
前記基端用水平移動体38aには、図10の(ロ)に示すように、移動体33の走行方向に直交する方向に沿う先端水平用ガイド溝57に沿って移動する先端用被ガイド体58が備えられ、その先端用被ガイド体58が、先端側水平移動体38bに一体的に連結され、移動体33の走行方向に直交する方向に沿って延びる先端用ボールネジ59に取り付けられている。
そして、先端側水平用ハンドル40bの回転操作により先端用ボールネジ59を回転させて、先端用水平移動体38bを基端用水平移動体38aに対して移動体33の走行方向に直交する方向に沿って水平移動させるように構成されている。
【0048】
前記落下防止体61を昇降移動させるための昇降機構について説明を加える。
前記先端用昇降移動体37bには、図9に示すように、上下一対の落下防止体用スプロケット64に掛け渡された落下防止体用紐状体65が設けられ、その落下防止用紐状体65には、落下防止体用連結体67が設けられ、その落下防止体用連結体67は、図示はしないが、上下方向に沿う落下防止体用ガイド溝に沿って昇降移動するように構成されている。
そして、落下防止体61が落下防止用連結体67と一体的に移動するように連結され、落下防止体用ハンドル62の回転操作により落下防止体用スプロケット64を回転させ、落下防止体用連結体67を昇降移動させて、落下防止体61を先端用昇降移動体37bに対して昇降移動させるように構成されている。
【0049】
以下、走行できなくなった物品搬送車3を走行レール2から抜き取る作業について説明を加える。
まず、走行できなくなった物品搬送車3をその存在箇所から一番近い箇所に定められている物品搬送車抜き取り箇所31まで押していき、図11に示すように、その物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aを取り外し、カバー体Bも取り外す。
そして、移動体33を物品搬送車抜き取り箇所31まで移動させて、昇降用ハンドル39の回転操作により乗り移り用レール32を上昇移動させる。
その後、昇降ハンドル39や水平用ハンドル40の回転操作によって、乗り移り用レール32の位置の微調整を行い、乗り移り用レール32が取り外された走行レール2aの元の装着位置に乗り移り用レール32を装着する。
【0050】
このようにして、乗り移り用レール32を走行レール2における物品搬送車抜き取り箇所31に対して装着した状態で、図12に示すように、物品搬送車3を押すことにより、物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させるとともに、係止体60にて被案内体27を係止したのち、落下防止体61にて把持部6の底面部を受け止め支持する。
ちなみに、被案内体27については、物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させる前に、人為操作によってガイドローラ30を左右のレールのうち取り外される側に切り換えておく。
【0051】
前記物品搬送車3を乗り移り用レール32に乗り移させた状態で、昇降用ハンドル39の回転操作によって、図13に示すように、乗り移り用レール32を床面の近くまで下降移動させて、乗り移り用レール32から物品搬送車3を抜き取る。
【0052】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールのうち一方を取り外し可能に構成し、乗り移り用レール32が、物品搬送車3の左右の走行車輪11のうちの一方を乗り移り可能でかつ被案内体27を係止する係止体60を備えて構成されているが、例えば、物品搬送車抜き取り箇所31に対応する走行レール部分2aにおいて、左右一対のレールの両側を取り外し可能に構成し、乗り移り用レール32を、物品搬送車3の左右の走行車輪11の両側を乗り移り可能に構成して実施することも可能である。
【0053】
(2)上記実施形態では、移動体33に、落下防止体61を備えるようにしているが、落下防止体61を備えずに実施することも可能である。
【0054】
(3)上記実施形態では、給電線15が、物品搬送車抜き取り箇所31において走行レール2を迂回する状態で走行レール2に装備されているが、物品搬送車抜き取り箇所31においても、給電線15を走行レール2に装備させて、物品搬送車3を走行レール2から抜き取る際に、給電線15を断線や接続するなどの作業を行うようにしてもよい。
【0055】
(4)上記実施形態では、物品搬送車抜き取り箇所31を、物品搬送車3の走行経路中の複数の箇所に定めているが、物品搬送車抜き取り箇所31の数については適宜変更が可能である。
【0056】
(5)上記実施形態において、前記昇降移動体37を昇降移動させるための昇降機構、および、水平移動体38を水平移動させるための水平移動機構については、適宜変更が可能であり、乗り移り用レール32を昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在であればよい。
また、落下防止体61を昇降移動させるための昇降機構についても、適宜変更が可能であり、落下防止体61を昇降移動操作自在であればよい。
【0057】
(6)上記実施形態では、移動体33を人為操作により走行するようにしたが、車輪を電動モータなどにより駆動して、電動操作により走行するようにしてもよい。
また、乗り移り用レール32についても、人為操作により、昇降移動および水平移動するように構成しているが、電動操作により、昇降移動および水平移動するように構成して実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】物品搬送車の走行経路を示す概略図
【図2】物品搬送車および物品処理部を示す斜視図
【図3】物品搬送車の縦断側面図
【図4】物品搬送車の縦断正面図
【図5】分岐箇所における平面図
【図6】物品搬送車抜き取り箇所を示す図
【図7】移動体を示す図
【図8】物品搬送車抜き取り箇所における走行レールを示す斜視図
【図9】移動体における昇降移動機構を示す図
【図10】移動体における水平移動機構を示す図
【図11】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【図12】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【図13】物品搬送車を走行レールから抜き取る際の説明図
【符号の説明】
2 走行レール
3 物品搬送車
5 走行部
6 把持部
11 走行車輪
15 給電線
26 案内体
27 被案内体
31 物品搬送車抜き取り箇所
32 乗り移り用レール
33 移動体
60 係止体
61 落下防止体
Claims (5)
- 天井側に設置されている走行レールを走行する物品搬送車が設けられている搬送装置であって、
前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対応する走行レール部分が、取り外し可能に構成され、
前記走行レールにおける物品搬送車抜き取り箇所に対して着脱自在でかつ装着状態において前記物品搬送車の乗り移り可能な乗り移り用レールを備えた床面走行型の移動体が設けられ、
その移動体が、前記乗り移り用レールを昇降移動操作自在でかつ水平移動操作自在に備えている搬送装置。 - 前記物品搬送車は、前記走行レールを走行するための走行車輪を左右両側に備え、かつ、分岐合流箇所の分岐合流用の案内体にて案内される分岐合流用の被案内体を上部に備えて構成され、
前記乗り移り用レールは、前記物品搬送車の左右の走行車輪のうちの一方が乗り移り可能でかつ前記被案内体を係止する係止体を備えて構成されている請求項1に記載の搬送装置。 - 前記物品搬送車は、前記走行レールを走行する走行部と、その走行部に吊り下げ支持されて、物品を吊り下げ状態で把持する昇降駆動自在な把持部とを備えて構成され、
前記移動体は、前記物品搬送車が前記乗り移り用レールに乗り移った状態において、前記把持部の底面部を受け止め支持する落下防止体を備えて構成されている請求項1または2に記載の搬送装置。 - 前記物品搬送車は、前記走行レールに装備される給電線から無接触状態で給電される無接触給電式の物品搬送車であり、
前記給電線が、前記物品搬送車抜き取り箇所において前記走行レール部分を迂回する状態で前記走行レールに装備されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送装置。 - 前記物品搬送車抜き取り箇所が、前記物品搬送車の走行経路中の複数箇所に定められている請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送装置。
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2003
- 2003-06-12 JP JP2003167779A patent/JP2005001830A/ja active Pending
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