JP6586939B2 - 天井搬送車用ハンドリフタ - Google Patents
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前記リフタレールを前記設定位置に位置させた状態で前記対象レールの端部に吸着する第一磁石ユニットが、前記リフタレールの端部に備えられている点にある。
天井搬送車用ハンドリフタを物品搬送設備に採用した実施形態について図面に基づいて説明する。
図1及び2に示すように、物品搬送設備には、保持用台車1と、経路投入用リフタ2と、天井搬送車用ハンドリフタ3(以下、ハンドリフタ3と略称する)と、天井Cに吊り下げ支持された天井レール4と、天井レール4に沿って走行する天井搬送車5と、を備えている。
図1に仮想線で示すように、天井搬送車5は、保持用台車1に支持された状態で天井搬送車5を製造する工場から出荷され、その状態で物品搬送設備に搬入される。物品搬送設備では、保持用台車1に支持されている天井搬送車5を、ハンドリフタ3と経路投入用リフタ2とを用いて、天井レール4に支持させる作業(投入作業)を行う。
尚、本実施形態では、物品搬送設備は、半導体製造設備であり、天井レール4は保管装置や処理装置(図示せず)を経由するように設置されている。天井搬送車5は、走行経路に沿って走行して、FOUP等の容器の保管装置や処理装置への搬送を行う。
図1及び図3に示すように、天井搬送車5は、走行輪11A(車輪に相当)及び案内輪11Bを備えた走行部11と、走行部11に吊下げ支持される支持部12と、を備えている。支持部12は、昇降移動自在な把持体12Aを備えている。天井搬送車5は、把持体12Aに容器を把持した状態で天井レール4に沿って走行して容器を搬送する。説明を加えると、天井レール4は、一対の天井レール部4Aを備えている。一対の天井レール部4Aは、レール幅方向Zに互いに間隔を空けて並ぶ状態で設置されている。走行部11には、一対の天井レール部4A上を転動するように左右一対の走行輪11Aが備えられており、当該左右一対の走行輪11Aは天井搬送車5の前後方向に並ぶ状態で2組備えられている。また、走行部11には、一対の天井レール部4Aの間に位置するように左右一対の案内輪11Bが備えられており、当該左右一対の案内輪11Bは天井搬送車5の前後方向に並ぶ状態で複数組備えられている。そして、天井搬送車5は、走行輪11Aが回転することで、当該走行輪11Aが天井レール部4Aの上面によって形成される移動面上を転動し、案内輪11Bが走行レール部4Aの側面によって形成される案内面に接触することで、天井レール4に案内されながら天井レール4に沿って走行する。
図2に示すように、経路投入用リフタ2は、床面上に立設された基枠16と、基枠16に固定された乗継レール17と、基枠16により上下方向Xに沿って案内される昇降レール18と、昇降レール18を上下方向Xに移動させる昇降装置19と、を備えている。乗継レール17は、一対の乗継レール部17Aを備えている。一対の乗継レール部17Aは、レール幅方向Zに互いに間隔を空けて並ぶ状態で備えられている。これら一対の乗継レール部17Aの夫々の上面によって走行輪11Aが転動する移動面が形成され、一対の乗継レール部17Aにおける互いに対向する側面によって案内輪11Bが接触する案内面が形成されている。そして、乗継レール17(一対の乗継レール部17A)により支持された天井搬送車5は、走行輪11Aが乗継レール部17Aによって下方から支持されており、乗継レール17上を長手方向Yに沿って移動可能となっている。尚、乗継レール17が、床面Fに対して設置された対象レールに相当する。
昇降装置19は、電動モータ19Aの駆動により昇降レール18を上昇高さ(図2に実線で示す高さ)と下降高さ(図2に仮想線で示す高さ)とに移動させる。上昇高さは、天井レール4が設置されている高さ(例えば、床面Fから3〜4m程度の高さ)であり、昇降レール18を上昇高さに上昇させることで、昇降レール18が天井レール4に連続する。下降高さは、乗継レール17が設置されている高さ(例えば、床面Fから1m〜1.5m程度の高さ)であり、昇降レール18を下降高さに下降させることにで、昇降レール18が乗継レール17に連続する。
図1に示すように、保持用台車1は、床面F上を転動する台車車輪21Aを備えた台車枠21と、台車枠21に固定された支持レール22と、着脱自在なストッパー板23と、を備えている。保持用台車1は、作業者が押引操作することで床面F上を移動可能に構成されている。
支持レール22は、一対の支持レール部22Aを備えている。一対の支持レール部22Aは、レール幅方向Zに互いに間隔を空けて並ぶ状態で設置されている。これら一対の支持レール部22Aには、一対の昇降レール部18Aと同様に走行面と移動面とが形成されている。ストッパー板23は、支持レール22に支持された天井搬送車5に対して長手方向Yの両側に位置するように、支持レール22に着脱自在に備えられている。天井搬送車5を保持用台車1に支持した状態で製造工場から出荷する場合には、天井搬送車5に対して長手方向Yの両側にストッパー板23が取り付けられており、当該ストッパー板23は、天井搬送車5を保持用台車1からハンドリフタ3に移動させる場合には取り外すことになる。
図1〜3に示すように、ハンドリフタ3は、床面F上を転動するリフタ車輪31Aを備えたリフタ枠31と、リフタ枠31により上下方向Xに沿って案内されるリフタレール32と、手動操作によってリフタレール32を上下方向Xに沿って移動させる昇降機構33と、を備えている。リフタレール32は、一対のリフタレール部32Aを備えている。一対の昇降レール部18Aは、レール幅方向Zに互いに間隔を空けて並ぶ状態で備えられている。これら一対のリフタレール部32Aには、一対の昇降レール部18Aと同様に走行面と移動面とが形成されている。リフタレール32は、天井搬送車5の走行輪11Aを下方から支持している。尚、走行輪11Aが、天井搬送車5の車輪に相当し、リフタ枠31は、リフタレール32及び昇降機構33を支持して床面Fに沿って移動自在な移動部に相当する。
また、リフタ枠31は、上述の如く、床面F上を移動するリフタ車輪31Aを複数備えており、当該リフタ車輪31Aは、キャスター輪によって構成されている。そのため、リフタ枠31は、作業者の押引操作によって床面Fに沿って移動自在に構成されており、このようにリフタ枠31を移動させることで、リフタ枠31と一体的にリフタレール32を床面Fに沿う方向(長手方向Y及びレール幅方向Z)に移動させることができる。
物品搬送設備において投入作業を行う場合は、次のように保持用台車1やハンドリフタ3等を操作する。
まず、図1に示すように、ハンドリフタ3において昇降機構33を操作してリフタレール32を第二高さに昇降させるとともに、ハンドリフタ3と保持用台車1との一方又は双方を移動させて、支持レール22とリフタレール32とを連続させる。このように、支持レール22とリフタレール32とを連続させた状態で、天井搬送車5を保持用台車1からハンドリフタ3に移動させる。
次に、図2に示すように、ハンドリフタ3において昇降機構33を操作してリフタレール32を第一高さに昇降させるとともにハンドリフタ3を移動させて、リフタレール32と乗継レール17とを連続させる。また、経路投入用リフタ2において昇降装置19を操作して昇降レール18を下降高さに昇降させて、昇降レール18と乗継レール17とを連続させる。このように、リフタレール32と乗継レール17と昇降レール18とを連続させた状態で、天井搬送車5をハンドリフタ3から経路投入用リフタ2に移動させる。
最後に、経路投入用リフタ2において昇降装置19を操作して昇降レール18を上昇高さに昇降させて、昇降レール18と天井レール4とを連続させる。このように、昇降レール18と天井レール4とを連続させた状態で、天井搬送車5をハンドリフタ3から天井レール4上に移動させる。
ハンドリフタ3のリフタレール32を、経路投入用リフタ2の乗継レール17に連続する位置である設定位置(図5参照)に移動させ易くするために、リフタレール32に第一磁石ユニット36が備えられているとともに、乗継レール17に第二磁石ユニット37が備えられている。次に、これら第一磁石ユニット36、第二磁石ユニット37、及びこれらの磁石ユニットに関連する構成について説明する。
ハンドリフタ3は、一対のリフタレール部32Aを連結する連結部34と、リフタ枠31によって上下方向Xに案内される被案内部35と、を備えている。被案内部35は、リフタレール部32Aにおける第一方向Y1の端部に連結されている。そのため、リフタレール32は、昇降機構33や案内体31Cから第二方向Y2(第一方向Y1の反対方向)側に突出する状態で片持ち状にハンドリフタ3に備えられている。
そして、図6に示すように、ハンドリフタ3には、電磁石に電力を供給する状態と供給しない状態とに切り換える切換装置38と、電磁石に電力を供給するためのバッテリ39と、が備えられている。切換装置38は、オン操作することで、バッテリ39からの電力が2つの第一磁石36A及び2つの第二磁石36Bに供給され、オフ操作することで、バッテリ39から2つの第一磁石36A及び2つの第二磁石36Bへの電力の供給が断たれる。
また、本実施形態では、第一磁石ユニット36による吸着力は、リフタレール32が設定位置に位置して第一磁石ユニット36と第二磁石ユニット37とが互いに吸着している状態では、作業者の手動操作(昇降機構33の操作やリフタ枠31の押引操作)では設定位置から移動不可能な吸着力に設定されている。そのため、第一磁石ユニット36は、リフタレール32を設定位置に固定する固定装置としての機能を兼ね備えている。
次に、天井搬送車用ハンドリフタのその他の実施形態について説明する。
また、上下方向X及びレール幅方向Zの双方に互いに隣接するように第一磁石36Aと第二磁石36Bとを配置する場合に、円環形状の第一磁石36Aの中心に円形状又は円環形状の第二磁石36Bを配置するようにしてもよい。
また、同様に、第二磁石ユニット37に備える第三磁石37Aと第四磁石37Bの個数や配置を適宜変更してもよい。つまり、例えば、上述の如く、第一磁石ユニット36において円環形状の第一磁石36Aの中心に円形状の第二磁石36Bを配置した場合に、第二磁石ユニット37において、円環形状の第三磁石37Aの中心に円形状の第四磁石37Bを配置するようにしてもよい。尚、第一磁石ユニット36と第二磁石ユニット37とで、磁石の数や配置を異ならせてもよい。
以下、上記において説明した天井搬送車用ハンドリフタの概要について説明する。
前記リフタレールを前記設定位置に位置させた状態で前記対象レールの端部に吸着する第一磁石ユニットが、前記リフタレールの端部に備えられている。
また、移動部は床面上を自由に移動できるため、移動部を移動させてリフタレールを設定位置の近くまで移動させた場合に、第一磁石ユニットの吸引力によってリフタレールを移動体とともに床面に沿って移動させて、リフタレールを自動的に設定位置に移動させることができる。
5:天井搬送車
11A:走行輪(車輪)
17:乗継レール(対象レール)
31:リフタ枠(移動部)
31A:リフタ車輪(キャスター輪)
31C:案内体
32:リフタレール
33:昇降機構
33A:索条体
33B:巻回体
33C:ハンドル
36:第一磁石ユニット
36A:第一磁石
36B:第二磁石
37:第二磁石ユニット
37A:第三磁石
37B:第四磁石
38:切換装置
C:天井
F:床面
X:上下方向
Y:長手方向
Z:レール幅方向
Claims (6)
- 天井搬送車の車輪を下方から支持するリフタレールと、
手動操作によって前記リフタレールを上下方向に沿って移動させる昇降機構と、
前記リフタレール及び前記昇降機構を支持して床面に沿って移動自在な移動部と、を備えて、
床面又は天井に対して設置された対象レールに連続する位置である設定位置に前記リフタレールを位置させた状態で、前記リフタレールと前記対象レールとの間で前記天井搬送車を移動させる天井搬送車用ハンドリフタであって、
前記リフタレールを前記設定位置に位置させた状態で前記対象レールの端部に吸着する第一磁石ユニットが、前記リフタレールの端部に備えられている天井搬送車用ハンドリフタ。 - 前記対象レールの端部に、前記第一磁石ユニットと吸着する第二磁石ユニットを備え、
S極とN極とのうちの一方を第一極、他方を第二極として、
前記第一磁石ユニットは、上下方向及びレール幅方向の少なくとも一方に互いに隣接するように配置された前記第一極の第一磁石と前記第二極の第二磁石とを備え、
前記第二磁石ユニットは、前記リフタレールが前記設定位置にある状態で前記第一磁石と対向するように配置された前記第二極の第三磁石と、前記リフタレールが前記設定位置にある状態で前記第二磁石と対向するように配置された前記第一極の第四磁石と、を備える請求項1に記載の天井搬送車用ハンドリフタ。 - 前記昇降機構は、前記第一磁石ユニットの吸引力による前記リフタレールの移動を、少なくとも上方への移動について許容する構造である請求項1又は2に記載の天井搬送車用ハンドリフタ。
- 前記リフタレールが、前記移動部に備えられた案内体に沿って上下方向に案内され、
前記昇降機構は、前記リフタレールを吊り下げ支持する索条体と、前記索条体を巻き取り及び繰り出す巻回体と、前記巻回体を回転させるための手動操作用のハンドルと、を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の天井搬送車用ハンドリフタ。 - 前記第一磁石ユニットが電磁石によって構成されており、
前記電磁石に電力を供給する状態と供給しない状態とに切り換える切換装置を更に備えている請求項1から4のいずれか一項に記載の天井搬送車用ハンドリフタ。 - 前記移動部は、床面上を転動するキャスター輪を複数備えて作業者の押引操作によって床面に沿って移動する請求項1から5のいずれか一項に記載の天井搬送車用ハンドリフタ。
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