JP2005001475A - 船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法 - Google Patents
船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】交換可能な形態でラダーブッシュを樹脂で取り付ける。
【解決手段】ラダーブッシュ10の筒状本体部11の一部に接合領域Xを定義し、ここにマスキングテープを貼り付ける。筒状本体部11の外面全体にグリスを塗った後、マスキングテープを剥がし、これを船尾ボス部20に挿入する。封止用リング30,35で封止を行った後、樹脂注入孔31から樹脂を注入して硬化させ、硬化樹脂層40を形成させる。硬化樹脂層40と船尾ボス部20とは全面に渡って接着されるが、硬化樹脂層40とラダーブッシュ10とは、グリス層の存在により接合領域Xにおいてのみ接着されるので、交換時には、外力を加えることによりラダーブッシュ10を引き抜くことができる。交換用ラダーブッシュは冷却して嵌め込む。
【選択図】 図4
【解決手段】ラダーブッシュ10の筒状本体部11の一部に接合領域Xを定義し、ここにマスキングテープを貼り付ける。筒状本体部11の外面全体にグリスを塗った後、マスキングテープを剥がし、これを船尾ボス部20に挿入する。封止用リング30,35で封止を行った後、樹脂注入孔31から樹脂を注入して硬化させ、硬化樹脂層40を形成させる。硬化樹脂層40と船尾ボス部20とは全面に渡って接着されるが、硬化樹脂層40とラダーブッシュ10とは、グリス層の存在により接合領域Xにおいてのみ接着されるので、交換時には、外力を加えることによりラダーブッシュ10を引き抜くことができる。交換用ラダーブッシュは冷却して嵌め込む。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法に関し、特に、樹脂を用いてラダーブッシュを船尾ボス部に取り付け、必要に応じてこれを交換する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
造船工程では、船体の船尾部分に、ラダーブッシュを取り付ける作業を行う必要がある。ラダーブッシュ(ピントルブッシュとも呼ばれる)は、舵針を回転自在に収容した管であるため、その軸芯を正確な位置に合わせて取り付ける必要がある。従来は、このラダーブッシュの外径よりもやや小さな内径をもった筒状構造体からなる船尾ボス部を正確に位置合わせして船尾に固定し、ラダーブッシュをこの船尾ボス部の内側に圧入する方法が採られていた。しかしながら、この圧入法を行うには、ラダーブッシュに非常に大きな圧力をかけて、船尾ボス部の内側に押し込む必要があるため、かなり大掛かりな設備が必要になる。
【0003】
このような圧入法の問題点を解決するため、最近では、ラダーブッシュと船尾ボス部との間に樹脂を充填して硬化させる樹脂充填法が利用されるようになってきている。この方法では、ラダーブッシュの外径よりもやや大きな内径をもった筒状構造体からなる船尾ボス部を用意しておき、この船尾ボス部の内側にラダーブッシュを挿通させる。船尾ボス部の内径の方がラダーブッシュの外径よりも大きいため、圧入法のように圧力をかけて挿入する必要はない。このように、船尾ボス部とラダーブッシュとの間には、ある程度の空間が確保されるので、ラダーブッシュを挿通させた後に、自由に位置調節を行うことができる。こうして、軸芯を正確に合わせた後、船尾ボス部とラダーブッシュとの間の空間に樹脂を充填し、これを固化させれば、この樹脂を接着剤として用いることにより、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
船舶が就航した後、ラダーブッシュは、舵針を回転自在に支持する重要な役割を担う。そのため、長年の使用により、摩耗や破損の対象となり、やがて交換の必要が生じることになる。上述した圧入法によってラダーブッシュを船尾ボス部内に圧入させた場合、圧入時とほぼ同じ外力を加えることによりラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜くことが可能である。古いラダーブッシュを引き抜いた後、新しいラダーブッシュを船尾ボス部に圧入すれば、ラダーブッシュの交換を行うことができる。ところが、上述した樹脂充填法によってラダーブッシュを船尾ボス部内に取り付けた場合、ラダーブッシュと船尾ボス部とは樹脂によって接着された状態となるため、ラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜くことが非常に困難になる。もちろん、極めて大きな外力を加えれば、樹脂による接着部分を破壊することにより、ラダーブッシュを強制的に引き抜くことは可能であるが、船尾ボス部の内側部分に破壊された樹脂が残存した状態になるため、新しいラダーブッシュの軸芯を正確に合わせて固定することはできなくなる。
【0005】
そこで本発明は、必要な場合には、所望の外力を加えることにより容易に引き抜くことができるように、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができるラダーブッシュの取付方法を提供することを目的とし、また、この取付方法を利用したラダーブッシュの交換方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、船体の船尾ボス部に、舵針を収容するラダーブッシュを取り付けるための船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
所定の外径をもった筒状本体部を有し、内部に舵針を収容することができるラダーブッシュを用意し、
この筒状本体部の外径よりも大きな内径をもち、船体の船尾部分に固定された筒状の船尾ボス部を用意し、
筒状本体部の外周面の一部分を構成する1箇所もしくは複数箇所に接合領域を定義し、この接合領域にマスキング層を形成した後、筒状本体部の外周面に粘性材料を塗布し、
マスキング層を剥離除去した後、ラダーブッシュを船尾ボス部内に挿入して芯合わせを行い、船尾ボス部の両端におけるラダーブッシュとの間の空隙部を、樹脂注入孔および空気排出孔が形成された封止部材によって封止し、
空気排出孔から空気を排出しつつ、樹脂注入孔から樹脂を注入し、ラダーブッシュの外面と船尾ボス部の内面との間に樹脂を充填し、これを硬化させることにより、接合領域においてラダーブッシュと硬化樹脂とが接合されるようにして、船尾ボス部にラダーブッシュを固定するようにしたものである。
【0007】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
接合領域にマスキングテープを貼り付け、このマスキングテープをマスキング層として利用するようにしたものである。
【0008】
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
樹脂に対する接着力を弱める機能をもった剥離剤を接合領域に塗布した後、マスキングテープを貼り付けるようにしたものである。
【0009】
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法によって取り付けられたラダーブッシュを交換する方法において、
ラダーブッシュと樹脂との接合力を上回る外力を、ラダーブッシュに対して加えることにより、ラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜き、
この引き抜いたラダーブッシュと同一形態の新たなラダーブッシュを用意し、この新たなラダーブッシュを冷却した状態で船尾ボス部に挿入し、常温に戻すことにより船尾ボス部に固定するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態では、まず、図1の側面図に示すようなラダーブッシュ10を用意する。このラダーブッシュ10は、内部に舵針を収容し、回転自在に支持する機能をもった円筒状の金属または樹脂構造体であり、図示の例の場合、所定の外径をもった筒状本体部11によって構成されており、その内部には、舵針を収容するための円柱状空間12が形成されている。図1では、筒状本体部11の下側の一部分を断面図で示してある。
【0011】
続いて、この筒状本体部11の外周面の一部分を構成する1箇所もしくは複数箇所に接合領域を定義する。図1の例では、1箇所に接合領域X(図に破線で示すように、筒状本体部11の円周に沿った帯状の領域)を定義している。この接合領域Xは、後述するように、樹脂を介して船尾ボス部に接合される領域であり、面積の広い接合領域を定義すればするほど、船尾ボス部に対する接合力がより大きくなる。図示の例では、1箇所に接合領域Xが定義されているが、接合領域は2箇所以上に定義してもかまわない。
【0012】
次に、この接合領域Xにマスキング層Mを形成する。図2は、ラダーブッシュ10の外周面の接合領域X上に、マスキング層Mを形成した状態を示す側面図である。ここでは、接合領域X上にマスキングテープを貼り付け、このマスキングテープをマスキング層Mとして利用している。続いて、筒状本体部11の外周面に粘性材料を塗布する。ここで粘性材料を塗布する目的は、後に樹脂を流し込む工程において、粘性材料層が形成された部分については、樹脂との接着が阻止されるようにするためである。ここに示す実施形態では、粘性材料として、温度200°C程度まで粘性率を保持する特殊なグリス(日本石油株式会社製の「PANWB」なるグリス)を用いている。高温まで粘性率が保持されるグリスを用いるのは、後述する樹脂がその硬化プロセスにおいて高温を発するため、この樹脂の硬化時にも十分な粘性率を保持し、樹脂との接着を阻止する保護層として機能しうるようにするためである。もっとも、樹脂との接着を阻止する保護層として機能しうる粘性材料であれば、必ずしもグリスを用いる必要はない。
【0013】
続いて、この筒状本体部11の表面に形成してあったマスキング層Mを剥離除去する。この例の場合、貼り付けてあったマスキングテープを剥がす作業を行えばよい。このようにマスキング層Mを剥離除去すると、筒状本体部11の外周面の接合領域Xが露出した状態になる。このとき、露出した接合領域Xには、粘性材料が塗布されていないことになる。
【0014】
次に、図3に側断面図を示すような船尾ボス部20を用意し、その中にラダーブッシュ10を挿入する。船尾ボス部20は、筒状本体部11の外径よりも大きな内径をもち、船体の船尾部分に固定された円筒状の金属構造体である。船尾ボス部20の内径は、筒状本体部11の外径よりも大きいので、図示のように、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20の内部に十分な余裕をもって挿入することができる。こうしてラダーブッシュ10を船尾ボス部20内に挿入したら、位置合わせを行う。筒状本体部11の外面と船尾ボス部20の内面との間には、所定の空隙部Hが形成されているため、ラダーブッシュ10の位置調節を自由に行うことができる。
【0015】
こうして、位置合わせが完了したら、樹脂を流し込むための準備を行う。この図3に示す実施形態の場合、上部封止用リング30および下部封止用リング35を上下それぞれに取り付けた状態が示されている。これら封止用リング30,35は、船尾ボス部20および筒状本体部11にボルトや溶接などで固着し、必要に応じて、グリス、シリコンシーラント、Oリングなどを用いて空隙部Hが完全に封止されるようにする。これら封止用リング30,35は、ラダーブッシュ10に作用する回転力を制する機能も果たす。なお、上部封止用リング30には、図示のとおり複数の孔部31が形成されている。これら孔部31は、空隙部Hに対する空気排出孔および樹脂注入孔として機能する。実際には、多数の孔部31を設けるのが好ましいが、ここでは、説明の便宜上、図示のとおり2箇所にのみ孔部31が設けられているものとする。
【0016】
図3に示すように、必要な封止作業が完了したら、空気排出孔(図3に示す2箇所の孔部31のいずれか一方)から空気を排出しつつ、樹脂注入孔(図3に示す2箇所の孔部31のもう一方)から樹脂を注入し、ラダーブッシュ10の外周面と船尾ボス部20の内周面との間に樹脂を流し込んで充填する。図4は、このようにして樹脂を充填した状態を示す図である。この実施形態では、充填する樹脂として、米国フィラデルフィア・レジンズ・コーポレーション社製の「チョックファースト(Chockfast )」を用いている。この樹脂は、硬化剤を添加することにより、発熱しながら硬化する性質を有している。流し込んだ樹脂が硬化すると、図示のとおり硬化樹脂層40が形成されることになる。
【0017】
ここで、この硬化樹脂層40と各部との接合状態を考えると、硬化樹脂層40の外周面はほぼ全面に渡って船尾ボス部20の内周面に接合している。しかしながら、硬化樹脂層40の内周面と筒状本体部11の外周面との接合は、接合領域Xにおいてのみ行われていることになる。これは、接合領域X以外の領域にはグリスが塗布されており、樹脂による接着が阻止されているためである。結局、ラダーブッシュ10は、接合領域Xの部分においてのみ、硬化樹脂層40を介して船尾ボス部20に接合されていることになる。
【0018】
以上で、船尾ボス部20に対するラダーブッシュ10の取付作業は完了である。この取付方法の特徴は、上述したように、ラダーブッシュ10が、接合領域Xの部分においてのみ、硬化樹脂層40を介して船尾ボス部20に接合されている点にある。別言すれば、ラダーブッシュ10と船尾ボス部20との接合力は、接合領域の面積に応じて定まることになり、両者の接合力を任意に設定することが可能になる。上述の実施形態で利用した「チョックファースト」なる樹脂は、1cm2あたり90kgの接着力が得られる。そこで、たとえば、外径50cmの筒状本体部11に幅1cmのマスキングテープを巻くことにより接合領域Xを形成したとすると、この接合領域Xの面積は157cm2となるので、約14tの接合力が得られることになる。一般に、船舶を設計する際には、航海中にラダーブッシュ10に加わるであろうと予測される外力を考慮して、ラダーブッシュ10を所定の接合力で固定することが要求される。このような事情によって、たとえば、ラダーブッシュ10を40tの接合力で固定することが要求されていたとすれば、マスキングテープの幅を3cm程度に設定すればよい(上述の計算では、約42tの接合力が得られる)。
【0019】
もちろん、接合領域の面積や数を増やすことにより接合力を高めることもできるし、逆に減らすことにより接合力を低めることもできる。このように、接合力を任意の値に設定することができる点が、本発明の大きな特徴である。この特徴は、後にラダーブッシュ10を交換する必要が生じたときに、大きな恩恵を与えてくれる。すなわち、図4に示すようにラダーブッシュ10を取り付けた後、その中に舵針を挿通し、この船舶は就航することになるが、長年の使用により、ラダーブッシュ10が摩耗したり、破損したりした場合には、これを交換する必要が生じる。従来の樹脂充填法では、樹脂によってラダーブッシュ10が完全に固定されてしまうため、ラダーブッシュ10を引き抜いて交換することは極めて困難である。本発明に係る取付方法を採れば、上述したように、ラダーブッシュ10の船尾ボス部20に対する接合力を、従来の圧入法による接合力と同程度に設定することが可能であり、従来の圧入法と同様に、所定の外力を加えることにより、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20から引き抜くことが可能になる。
【0020】
すなわち、図4に示されているラダーブッシュ10を交換する必要が生じた場合には、予め上部封止用リング30および下部封止用リング35を外した上で、ラダーブッシュ10と硬化樹脂層40との接合力を上回る外力を、ラダーブッシュ10に対して加えることにより、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20から引き抜くことができる。図5は、このような方法で引き抜きを行った後の状態を示す側断面図である。このように、外力を加えた引き抜き作業を行っても、筒状本体部11と硬化樹脂層40との間は、接合領域Xの部分においてのみ接着されていたので、硬化樹脂層40が大きく破損することはない。したがって、引き抜いたラダーブッシュ10と同一形態の新たなラダーブッシュを用意し、この新たなラダーブッシュを冷却した状態で船尾ボス部20に挿入し、常温に戻すことにより船尾ボス部20に固定すれば、ラダーブッシュの交換が可能になる。冷却された新たなラダーブッシュは、金属または樹脂の収縮により直径が若干縮むことになり、硬化樹脂層40の内側に容易に挿入することが可能であるが、室温に戻すことにより膨張し、硬化樹脂層40の内側に圧力を加えた状態で固定されることになる。
【0021】
なお、接合力を弱めるための手法としては、接合領域Xの面積を減じる方法だけでなく、この接合領域Xに、樹脂に対する接着力を弱める機能をもった剥離剤を塗布しておく方法を採ることも可能である。たとえば、スプレー式の離型剤を予め接合領域Xに塗布した後、その上からマスキングテープを貼り付けるようにしておけば、マスキングテープを剥離除去したときに露出する接合領域Xには、この離型剤が塗布された状態となっているため、硬化樹脂層40との間の接着力を弱めることができる。もちろん、グリスを塗布した領域のように樹脂と全く接着しないわけではないが、離型剤を塗布することにより接着力が弱まるため、全体的な接合力を弱める機能を果たすことができる。
【0022】
具体的には、信越化学株式会社製のスプレー式シリコンオイル「KF96SP」を用いて、シリコンオイルを離型剤として塗布することにより、上述の実施形態で利用した「チョックファースト」なる樹脂の接着力を、1cm2あたり45kg程度にまで弱めることができた。
【0023】
【発明の効果】
以上のとおり本発明に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法によれば、必要な場合には、所望の外力を加えることにより容易に引き抜くことができるように、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができ、ラダーブッシュの交換を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるラダーブッシュ10の一例を示す側面図(一部分は断面図)である。
【図2】図1のラダーブッシュ10にマスキング層Mを形成した状態を示す側面図である。
【図3】図2に示すラダーブッシュ10からマスキング層Mを剥離除去した後、これを船尾ボス部20内に挿入して封止した状態を示す側断面図である。
【図4】図3に示す状態において、樹脂の充填を行い、硬化樹脂層40を形成した状態を示す側断面図である。
【図5】図4に示す状態において、交換するためにラダーブッシュ10を引き抜いた状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
10…ラダーブッシュ
11…筒状本体部
12…円柱状空間
20…船尾ボス部
30…上部封止用リング
31…孔部(樹脂注入孔もしくは空気排出孔)
35…下部封止用リング
40…硬化樹脂層
H…空隙部
M…マスキング層
X…接合領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法に関し、特に、樹脂を用いてラダーブッシュを船尾ボス部に取り付け、必要に応じてこれを交換する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
造船工程では、船体の船尾部分に、ラダーブッシュを取り付ける作業を行う必要がある。ラダーブッシュ(ピントルブッシュとも呼ばれる)は、舵針を回転自在に収容した管であるため、その軸芯を正確な位置に合わせて取り付ける必要がある。従来は、このラダーブッシュの外径よりもやや小さな内径をもった筒状構造体からなる船尾ボス部を正確に位置合わせして船尾に固定し、ラダーブッシュをこの船尾ボス部の内側に圧入する方法が採られていた。しかしながら、この圧入法を行うには、ラダーブッシュに非常に大きな圧力をかけて、船尾ボス部の内側に押し込む必要があるため、かなり大掛かりな設備が必要になる。
【0003】
このような圧入法の問題点を解決するため、最近では、ラダーブッシュと船尾ボス部との間に樹脂を充填して硬化させる樹脂充填法が利用されるようになってきている。この方法では、ラダーブッシュの外径よりもやや大きな内径をもった筒状構造体からなる船尾ボス部を用意しておき、この船尾ボス部の内側にラダーブッシュを挿通させる。船尾ボス部の内径の方がラダーブッシュの外径よりも大きいため、圧入法のように圧力をかけて挿入する必要はない。このように、船尾ボス部とラダーブッシュとの間には、ある程度の空間が確保されるので、ラダーブッシュを挿通させた後に、自由に位置調節を行うことができる。こうして、軸芯を正確に合わせた後、船尾ボス部とラダーブッシュとの間の空間に樹脂を充填し、これを固化させれば、この樹脂を接着剤として用いることにより、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
船舶が就航した後、ラダーブッシュは、舵針を回転自在に支持する重要な役割を担う。そのため、長年の使用により、摩耗や破損の対象となり、やがて交換の必要が生じることになる。上述した圧入法によってラダーブッシュを船尾ボス部内に圧入させた場合、圧入時とほぼ同じ外力を加えることによりラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜くことが可能である。古いラダーブッシュを引き抜いた後、新しいラダーブッシュを船尾ボス部に圧入すれば、ラダーブッシュの交換を行うことができる。ところが、上述した樹脂充填法によってラダーブッシュを船尾ボス部内に取り付けた場合、ラダーブッシュと船尾ボス部とは樹脂によって接着された状態となるため、ラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜くことが非常に困難になる。もちろん、極めて大きな外力を加えれば、樹脂による接着部分を破壊することにより、ラダーブッシュを強制的に引き抜くことは可能であるが、船尾ボス部の内側部分に破壊された樹脂が残存した状態になるため、新しいラダーブッシュの軸芯を正確に合わせて固定することはできなくなる。
【0005】
そこで本発明は、必要な場合には、所望の外力を加えることにより容易に引き抜くことができるように、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができるラダーブッシュの取付方法を提供することを目的とし、また、この取付方法を利用したラダーブッシュの交換方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、船体の船尾ボス部に、舵針を収容するラダーブッシュを取り付けるための船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
所定の外径をもった筒状本体部を有し、内部に舵針を収容することができるラダーブッシュを用意し、
この筒状本体部の外径よりも大きな内径をもち、船体の船尾部分に固定された筒状の船尾ボス部を用意し、
筒状本体部の外周面の一部分を構成する1箇所もしくは複数箇所に接合領域を定義し、この接合領域にマスキング層を形成した後、筒状本体部の外周面に粘性材料を塗布し、
マスキング層を剥離除去した後、ラダーブッシュを船尾ボス部内に挿入して芯合わせを行い、船尾ボス部の両端におけるラダーブッシュとの間の空隙部を、樹脂注入孔および空気排出孔が形成された封止部材によって封止し、
空気排出孔から空気を排出しつつ、樹脂注入孔から樹脂を注入し、ラダーブッシュの外面と船尾ボス部の内面との間に樹脂を充填し、これを硬化させることにより、接合領域においてラダーブッシュと硬化樹脂とが接合されるようにして、船尾ボス部にラダーブッシュを固定するようにしたものである。
【0007】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
接合領域にマスキングテープを貼り付け、このマスキングテープをマスキング層として利用するようにしたものである。
【0008】
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法において、
樹脂に対する接着力を弱める機能をもった剥離剤を接合領域に塗布した後、マスキングテープを貼り付けるようにしたものである。
【0009】
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法によって取り付けられたラダーブッシュを交換する方法において、
ラダーブッシュと樹脂との接合力を上回る外力を、ラダーブッシュに対して加えることにより、ラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜き、
この引き抜いたラダーブッシュと同一形態の新たなラダーブッシュを用意し、この新たなラダーブッシュを冷却した状態で船尾ボス部に挿入し、常温に戻すことにより船尾ボス部に固定するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態では、まず、図1の側面図に示すようなラダーブッシュ10を用意する。このラダーブッシュ10は、内部に舵針を収容し、回転自在に支持する機能をもった円筒状の金属または樹脂構造体であり、図示の例の場合、所定の外径をもった筒状本体部11によって構成されており、その内部には、舵針を収容するための円柱状空間12が形成されている。図1では、筒状本体部11の下側の一部分を断面図で示してある。
【0011】
続いて、この筒状本体部11の外周面の一部分を構成する1箇所もしくは複数箇所に接合領域を定義する。図1の例では、1箇所に接合領域X(図に破線で示すように、筒状本体部11の円周に沿った帯状の領域)を定義している。この接合領域Xは、後述するように、樹脂を介して船尾ボス部に接合される領域であり、面積の広い接合領域を定義すればするほど、船尾ボス部に対する接合力がより大きくなる。図示の例では、1箇所に接合領域Xが定義されているが、接合領域は2箇所以上に定義してもかまわない。
【0012】
次に、この接合領域Xにマスキング層Mを形成する。図2は、ラダーブッシュ10の外周面の接合領域X上に、マスキング層Mを形成した状態を示す側面図である。ここでは、接合領域X上にマスキングテープを貼り付け、このマスキングテープをマスキング層Mとして利用している。続いて、筒状本体部11の外周面に粘性材料を塗布する。ここで粘性材料を塗布する目的は、後に樹脂を流し込む工程において、粘性材料層が形成された部分については、樹脂との接着が阻止されるようにするためである。ここに示す実施形態では、粘性材料として、温度200°C程度まで粘性率を保持する特殊なグリス(日本石油株式会社製の「PANWB」なるグリス)を用いている。高温まで粘性率が保持されるグリスを用いるのは、後述する樹脂がその硬化プロセスにおいて高温を発するため、この樹脂の硬化時にも十分な粘性率を保持し、樹脂との接着を阻止する保護層として機能しうるようにするためである。もっとも、樹脂との接着を阻止する保護層として機能しうる粘性材料であれば、必ずしもグリスを用いる必要はない。
【0013】
続いて、この筒状本体部11の表面に形成してあったマスキング層Mを剥離除去する。この例の場合、貼り付けてあったマスキングテープを剥がす作業を行えばよい。このようにマスキング層Mを剥離除去すると、筒状本体部11の外周面の接合領域Xが露出した状態になる。このとき、露出した接合領域Xには、粘性材料が塗布されていないことになる。
【0014】
次に、図3に側断面図を示すような船尾ボス部20を用意し、その中にラダーブッシュ10を挿入する。船尾ボス部20は、筒状本体部11の外径よりも大きな内径をもち、船体の船尾部分に固定された円筒状の金属構造体である。船尾ボス部20の内径は、筒状本体部11の外径よりも大きいので、図示のように、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20の内部に十分な余裕をもって挿入することができる。こうしてラダーブッシュ10を船尾ボス部20内に挿入したら、位置合わせを行う。筒状本体部11の外面と船尾ボス部20の内面との間には、所定の空隙部Hが形成されているため、ラダーブッシュ10の位置調節を自由に行うことができる。
【0015】
こうして、位置合わせが完了したら、樹脂を流し込むための準備を行う。この図3に示す実施形態の場合、上部封止用リング30および下部封止用リング35を上下それぞれに取り付けた状態が示されている。これら封止用リング30,35は、船尾ボス部20および筒状本体部11にボルトや溶接などで固着し、必要に応じて、グリス、シリコンシーラント、Oリングなどを用いて空隙部Hが完全に封止されるようにする。これら封止用リング30,35は、ラダーブッシュ10に作用する回転力を制する機能も果たす。なお、上部封止用リング30には、図示のとおり複数の孔部31が形成されている。これら孔部31は、空隙部Hに対する空気排出孔および樹脂注入孔として機能する。実際には、多数の孔部31を設けるのが好ましいが、ここでは、説明の便宜上、図示のとおり2箇所にのみ孔部31が設けられているものとする。
【0016】
図3に示すように、必要な封止作業が完了したら、空気排出孔(図3に示す2箇所の孔部31のいずれか一方)から空気を排出しつつ、樹脂注入孔(図3に示す2箇所の孔部31のもう一方)から樹脂を注入し、ラダーブッシュ10の外周面と船尾ボス部20の内周面との間に樹脂を流し込んで充填する。図4は、このようにして樹脂を充填した状態を示す図である。この実施形態では、充填する樹脂として、米国フィラデルフィア・レジンズ・コーポレーション社製の「チョックファースト(Chockfast )」を用いている。この樹脂は、硬化剤を添加することにより、発熱しながら硬化する性質を有している。流し込んだ樹脂が硬化すると、図示のとおり硬化樹脂層40が形成されることになる。
【0017】
ここで、この硬化樹脂層40と各部との接合状態を考えると、硬化樹脂層40の外周面はほぼ全面に渡って船尾ボス部20の内周面に接合している。しかしながら、硬化樹脂層40の内周面と筒状本体部11の外周面との接合は、接合領域Xにおいてのみ行われていることになる。これは、接合領域X以外の領域にはグリスが塗布されており、樹脂による接着が阻止されているためである。結局、ラダーブッシュ10は、接合領域Xの部分においてのみ、硬化樹脂層40を介して船尾ボス部20に接合されていることになる。
【0018】
以上で、船尾ボス部20に対するラダーブッシュ10の取付作業は完了である。この取付方法の特徴は、上述したように、ラダーブッシュ10が、接合領域Xの部分においてのみ、硬化樹脂層40を介して船尾ボス部20に接合されている点にある。別言すれば、ラダーブッシュ10と船尾ボス部20との接合力は、接合領域の面積に応じて定まることになり、両者の接合力を任意に設定することが可能になる。上述の実施形態で利用した「チョックファースト」なる樹脂は、1cm2あたり90kgの接着力が得られる。そこで、たとえば、外径50cmの筒状本体部11に幅1cmのマスキングテープを巻くことにより接合領域Xを形成したとすると、この接合領域Xの面積は157cm2となるので、約14tの接合力が得られることになる。一般に、船舶を設計する際には、航海中にラダーブッシュ10に加わるであろうと予測される外力を考慮して、ラダーブッシュ10を所定の接合力で固定することが要求される。このような事情によって、たとえば、ラダーブッシュ10を40tの接合力で固定することが要求されていたとすれば、マスキングテープの幅を3cm程度に設定すればよい(上述の計算では、約42tの接合力が得られる)。
【0019】
もちろん、接合領域の面積や数を増やすことにより接合力を高めることもできるし、逆に減らすことにより接合力を低めることもできる。このように、接合力を任意の値に設定することができる点が、本発明の大きな特徴である。この特徴は、後にラダーブッシュ10を交換する必要が生じたときに、大きな恩恵を与えてくれる。すなわち、図4に示すようにラダーブッシュ10を取り付けた後、その中に舵針を挿通し、この船舶は就航することになるが、長年の使用により、ラダーブッシュ10が摩耗したり、破損したりした場合には、これを交換する必要が生じる。従来の樹脂充填法では、樹脂によってラダーブッシュ10が完全に固定されてしまうため、ラダーブッシュ10を引き抜いて交換することは極めて困難である。本発明に係る取付方法を採れば、上述したように、ラダーブッシュ10の船尾ボス部20に対する接合力を、従来の圧入法による接合力と同程度に設定することが可能であり、従来の圧入法と同様に、所定の外力を加えることにより、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20から引き抜くことが可能になる。
【0020】
すなわち、図4に示されているラダーブッシュ10を交換する必要が生じた場合には、予め上部封止用リング30および下部封止用リング35を外した上で、ラダーブッシュ10と硬化樹脂層40との接合力を上回る外力を、ラダーブッシュ10に対して加えることにより、ラダーブッシュ10を船尾ボス部20から引き抜くことができる。図5は、このような方法で引き抜きを行った後の状態を示す側断面図である。このように、外力を加えた引き抜き作業を行っても、筒状本体部11と硬化樹脂層40との間は、接合領域Xの部分においてのみ接着されていたので、硬化樹脂層40が大きく破損することはない。したがって、引き抜いたラダーブッシュ10と同一形態の新たなラダーブッシュを用意し、この新たなラダーブッシュを冷却した状態で船尾ボス部20に挿入し、常温に戻すことにより船尾ボス部20に固定すれば、ラダーブッシュの交換が可能になる。冷却された新たなラダーブッシュは、金属または樹脂の収縮により直径が若干縮むことになり、硬化樹脂層40の内側に容易に挿入することが可能であるが、室温に戻すことにより膨張し、硬化樹脂層40の内側に圧力を加えた状態で固定されることになる。
【0021】
なお、接合力を弱めるための手法としては、接合領域Xの面積を減じる方法だけでなく、この接合領域Xに、樹脂に対する接着力を弱める機能をもった剥離剤を塗布しておく方法を採ることも可能である。たとえば、スプレー式の離型剤を予め接合領域Xに塗布した後、その上からマスキングテープを貼り付けるようにしておけば、マスキングテープを剥離除去したときに露出する接合領域Xには、この離型剤が塗布された状態となっているため、硬化樹脂層40との間の接着力を弱めることができる。もちろん、グリスを塗布した領域のように樹脂と全く接着しないわけではないが、離型剤を塗布することにより接着力が弱まるため、全体的な接合力を弱める機能を果たすことができる。
【0022】
具体的には、信越化学株式会社製のスプレー式シリコンオイル「KF96SP」を用いて、シリコンオイルを離型剤として塗布することにより、上述の実施形態で利用した「チョックファースト」なる樹脂の接着力を、1cm2あたり45kg程度にまで弱めることができた。
【0023】
【発明の効果】
以上のとおり本発明に係る船体におけるラダーブッシュの取付方法および交換方法によれば、必要な場合には、所望の外力を加えることにより容易に引き抜くことができるように、ラダーブッシュを船尾ボス部内に固定することができ、ラダーブッシュの交換を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるラダーブッシュ10の一例を示す側面図(一部分は断面図)である。
【図2】図1のラダーブッシュ10にマスキング層Mを形成した状態を示す側面図である。
【図3】図2に示すラダーブッシュ10からマスキング層Mを剥離除去した後、これを船尾ボス部20内に挿入して封止した状態を示す側断面図である。
【図4】図3に示す状態において、樹脂の充填を行い、硬化樹脂層40を形成した状態を示す側断面図である。
【図5】図4に示す状態において、交換するためにラダーブッシュ10を引き抜いた状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
10…ラダーブッシュ
11…筒状本体部
12…円柱状空間
20…船尾ボス部
30…上部封止用リング
31…孔部(樹脂注入孔もしくは空気排出孔)
35…下部封止用リング
40…硬化樹脂層
H…空隙部
M…マスキング層
X…接合領域
Claims (4)
- 船体の船尾ボス部に、舵針を収容するラダーブッシュを取り付けるための方法であって、
所定の外径をもった筒状本体部を有し、内部に舵針を収容することができるラダーブッシュを用意し、
前記筒状本体部の外径よりも大きな内径をもち、船体の船尾部分に固定された筒状の船尾ボス部を用意し、
前記筒状本体部の外周面の一部分を構成する1箇所もしくは複数箇所に接合領域を定義し、この接合領域にマスキング層を形成した後、前記筒状本体部の外周面に粘性材料を塗布し、
前記マスキング層を剥離除去した後、前記ラダーブッシュを前記船尾ボス部内に挿入して芯合わせを行い、前記船尾ボス部の両端における前記ラダーブッシュとの間の空隙部を、樹脂注入孔および空気排出孔が形成された封止部材によって封止し、
前記空気排出孔から空気を排出しつつ、前記樹脂注入孔から樹脂を注入し、前記ラダーブッシュの外面と前記船尾ボス部の内面との間に樹脂を充填し、これを硬化させることにより、前記接合領域において前記ラダーブッシュと硬化樹脂とが接合されるようにして、前記船尾ボス部に前記ラダーブッシュを固定することを特徴とする船体におけるラダーブッシュの取付方法。 - 請求項1に記載の取付方法において、
接合領域にマスキングテープを貼り付け、このマスキングテープをマスキング層として利用することを特徴とする船体におけるラダーブッシュの取付方法。 - 請求項2に記載の取付方法において、
樹脂に対する接着力を弱める機能をもった剥離剤を接合領域に塗布した後、マスキングテープを貼り付けることを特徴とする船体におけるラダーブッシュの取付方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の取付方法によって取り付けられたラダーブッシュを交換する方法であって、
ラダーブッシュと樹脂との接合力を上回る外力を、ラダーブッシュに対して加えることにより、ラダーブッシュを船尾ボス部から引き抜き、
この引き抜いたラダーブッシュと同一形態の新たなラダーブッシュを用意し、この新たなラダーブッシュを冷却した状態で前記船尾ボス部に挿入し、常温に戻すことにより前記船尾ボス部に固定することを特徴とする船体におけるラダーブッシュの交換方法。
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-
2003
- 2003-06-11 JP JP2003166073A patent/JP2005001475A/ja active Pending
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