JP2005001409A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部への冷媒の漏出量を好適に低減可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置は、冷媒が圧縮機16により循環される循環流路と、前記循環流路に介挿され、前記圧縮機16が停止若しくは停止条件が満たされたとき、少なくとも前記冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して前記循環流路を複数の区画域に区画する弁手段30,32とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】車両用空調装置は、冷媒が圧縮機16により循環される循環流路と、前記循環流路に介挿され、前記圧縮機16が停止若しくは停止条件が満たされたとき、少なくとも前記冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して前記循環流路を複数の区画域に区画する弁手段30,32とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、より詳しくは、可燃性冷媒を用いるのに好適した車両用空調装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
近年、地球環境への配慮から、代替フロンR134aに代えて、R152aに代表される新代替フロンガス、又は、プロパンガスやイソブタンガスに代表されるHCガスを冷媒として用いた車両用空調装置の開発が進められている。開発にあたり、これら冷媒は、ガソリンに比べて引火性は低いものの可燃性であることから、冷媒が万一漏洩したとしても、その漏れ量を可能な限り低減し、車両の安全性を確保すべく種々の手段が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1が開示する車両用空調装置は、冷媒循環流路とエンジンから延びる排気管との間を電磁弁を介して接続する導入管と、車体の加速度を検出する加速度センサとをそなえている。電磁弁は、加速度センサが所定加速度よりも大きな車体加速度を検出したときに開弁するよう構成されている。それ故、車両衝突時、電磁弁が開弁して冷媒循環流路内の冷媒が導入管を通じて排気管内に流入され、この排気管内にて燃焼されることから、外部への冷媒の漏れ量を低減可能であると考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−71755号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の車両用空調装置においては、車両衝突時に冷媒が排気管内に流入したとしても、このとき、エンジンが同時に停止してしまうと、冷媒が排気管内で燃焼せずにそのまま外部に放出される可能性を排除することができない。
【0006】
一方、この車両用空調装置においては、加速度センサが所定加速度よりも大きな加速度を検出したときには必ず電磁弁が開弁されるので、冷媒循環流路から冷媒が漏れ出しておらず、本来冷媒を放出する必要のない場合であっても、冷媒が排気管内に放出されてしまい、その後の冷媒の補充に費用がかかることになる。また、この車両用空調装置においては、部材等の経年劣化により循環流路に漏洩箇所が生じた場合、循環流路内の冷媒が全て外部に漏洩してしまう。
【0007】
R152aは、R134aに比べれば約1/10と小さいものの依然として地球温暖化係数が大きいことから、これらの冷媒の不必要な放出又は漏洩は望ましくない。
本願発明は、上記した問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、外部への冷媒の漏出量を好適に低減可能な車両用空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明では、冷媒が圧縮機により循環される循環流路と、前記循環流路に介挿され、前記圧縮機が停止若しくは停止条件が満たされたとき、少なくとも前記冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して前記循環流路を複数の区画域に区画する弁手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
上記した構成によれば、圧縮機が停止若しくは停止条件が満たされたときに、少なくとも冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して弁手段が循環流路を複数の区画域に区画するので、循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、冷媒の漏れ量を低減可能である。
具体的な態様として、前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、凝縮器、レシーバ及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されており、前記弁手段は、前記圧縮機と前記凝縮器との間に介挿された第1の弁と、前記凝縮器と前記レシーバとの間に介挿された第2の弁と、前記膨脹弁と前記蒸発器との間に介挿された第3の弁と、前記蒸発器と前記圧縮機との間に介挿された第4の弁とを含む(請求項2)。あるいは、前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、受液器一体組込型凝縮器及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されている(請求項7)。
【0010】
請求項3の発明では、前記第1、第2及び第4の弁のそれぞれは前記冷媒の循環方向のみの流れを許容する逆止弁であるとともに、前記第3の弁は電磁開閉弁であり、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第3の弁の閉弁から所定時間経過した後に停止されることを特徴としている。
【0011】
上記した構成によれば、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第3の弁の閉弁から所定時間経過した後に停止され、冷房停止中に、蒸発器及び凝縮器の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバに貯留される。従って、蒸発器や圧縮器を含む区画域に漏洩箇所が生じたとしても、冷媒の漏れ量を一層低減可能であるとともに、冷媒が車室内に直接に流入することも防止可能である。
【0012】
具体的な態様として、前記第1〜第4の弁はそれぞれ電磁開閉弁であり(請求項4)、好ましくは、前記第1及び第2の弁は第1の電磁弁ユニットとしてユニット化され、前記3及び記第4の弁は第2の電磁弁ユニットとしてユニット化されている(請求項5)。前記第1の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記循環流路を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、前記第2の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記膨脹弁と前記蒸発器との間を閉じる一方、前記蒸発器と前記圧縮機との間を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットが閉位置に切換えられてから所定時間経過後に停止されるか、若しくは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットの閉位置への切換えと同時に一旦停止された後、所定時間だけ再作動される(請求項6)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、第1実施例の車両用空調装置10の概略構成を示している。空調装置10は、車両のエンジンルーム12から車室14に亘って延びる循環流路を備え、この循環流路内を流れる冷媒により車室14内の温度を所望の設定温度に調整可能である。
【0014】
循環流路には、冷媒の流れる方向でみて、圧縮機16、凝縮器18、レシーバ20、膨張弁22及び蒸発器24が順次介挿されている。
圧縮機16は、エンジンルーム12内の循環流路に介挿され、電磁クラッチ(図示せず)を介してエンジン26の駆動力によって作動される。電磁クラッチには、車室14内に取付けられた制御回路28が電気的に接続されており、乗員が操作パネル(図示せず)を介して制御回路28に所望の設定温度を入力すると、制御回路28は、入力された設定温度を目標値として電磁クラッチを開閉し、圧縮機16を断続的に作動させる。圧縮機16は、作動している間、気相状態の冷媒を吸入ポートから吸入して内部で圧縮し、そして、高温高圧ガス状態にして吐出ポートから循環流路の下流側に吐出する。つまり、圧縮機16は、冷媒を圧縮しながら冷媒の流動を生成する。
【0015】
圧縮機16の下流側の凝縮器18は、送風ファン(図示せず)の送風を受けて、その内部を流れる冷媒を空冷して凝縮させ、レシーバ20は、凝縮器18から流入した低温高圧の冷媒の気液を分離し、余剰な冷媒をその内部に貯留しながら液相の冷媒のみを下流側に流出させる。
レシーバ20の下流側には、膨張弁22及び蒸発器24がこの順序で介挿され、蒸発器24は車室14内、具体的にはインストルメントパネル内に配置されている。レシーバ20からの低温高圧液相状態の冷媒は、膨張弁22を通じて蒸発器24に供給され、蒸発器24内にて気化して低温低圧の気相状態となる。冷媒の気化時、その気化熱が蒸発器24を通過して流れる空気から奪れ、空気が冷却される。この冷却された空気は、蒸発器24の近傍に設けられたファン(図示せず)によって車室14内に送風され、これにより、車室14内が冷房される。
【0016】
蒸発器24の下流側は、圧縮機16の吸入ポートに接続されており、気化した低温低圧ガス状態の冷媒は圧縮機16に吸引される。なお、膨張弁22は、その弁開度が蒸発器24の下流側における冷媒温度に応じて自動的に可変されて、蒸発器24内に噴出される冷媒量を制御し、蒸発器24の下流側における冷媒の温度を所望温度に調整する。
【0017】
更に、上記した冷媒循環流路には、凝縮器18の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第1の電磁弁ユニット30が介挿され、また、蒸発器24の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第2の電磁弁ユニット32が介挿されている。
これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は、いずれも圧縮機16が作動している間は制御回路28によって開弁され、これにより、第1の電磁弁ユニット30を介して、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ連通するとともに、第2の電磁弁ユニット32を介して、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間がそれぞれ連通する。一方、圧縮機16が停止している間は、これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は制御回路28によって閉弁され、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ第1の電磁弁ユニット30により遮断されるとともに、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間がそれぞれ第2の電磁弁ユニット32により遮断される。
【0018】
つまり、第1の電磁弁ユニット30は、圧縮機16と凝縮器18との間に介挿される第1電磁開閉弁と、凝縮器18とレシーバ20との間に介挿される第2電磁開閉弁とをソレノイドアクチュエータを共用して一体的に構成したものであり、また、第2の電磁弁ユニット32は、膨張弁22と蒸発器24との間に介挿される第3電磁開閉弁と、蒸発器24と圧縮機16との間に介挿される第4電磁開閉弁とをソレノイドアクチュエータを共用して一体的に構成したものである。
【0019】
これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は、本実施例では、図2に示した構造を有する常閉の弁ユニットである。第1の電磁弁ユニット30の場合を例に詳しく説明すると、第1の電磁弁ユニット30の弁ハウジング34内には、ソレノイド36の励磁により駆動可能な可動鉄心38、可動鉄心38に同軸的且つ一体に形成された弁スプール40及び弁スプール40を押圧付勢する弁ばね42が収容されている。弁スプール40にはその軸線方向に離間して2つの環状溝、すなわち、弁路44,46が形成されている。
【0020】
そして、弁ハウジング34には、弁路44,46にそれぞれに合致可能な2つずつのポート48a,48b,50a,50bが形成されている。ポート48aは、圧縮機16の下流側に接続され、ポート48bは凝縮器18の上流側に接続されている。一方、ポート50aは、凝縮器18の下流側に接続され、ポート50bはレシーバ20の上流側に接続されている。従って、ソレノイド36が非励磁のときには、図2(a)に示されるようにポート48a,48b間は弁路44を介して接続されておらず、また、ポート50a,50b間もまた弁路46を介して接続されていない。すなわち、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間は遮断された状態になる。これに対し、給電によりソレノイド36が励磁されたときには、図2(b)に示されるように弁スプール40が図2でみて上方に変位し、ポート48a,48b間及びポート50a,50b間が弁路44,46を介して接続され、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ連通される。
【0021】
上記した構成の車両用空調装置10は、エンジンが駆動され、そして、その作動スイッチがオン状態にあって、車室14内の温度が乗員により設定された温度よりも高い場合、冷房動作を開始する。すなわち、制御回路28は、電磁クラッチを接続して停止状態にあった圧縮機16を作動させるとともに、常閉の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも開弁する。これにより、冷媒が循環流路内を循環して車室14内が冷房される。
【0022】
そして、車両用空調装置10は、車室14内の温度が設定温度よりも低くなったときに冷房動作を停止する。すなわち、制御回路28は、電磁クラッチを断ち、圧縮機16の作動を停止させるとともに、開弁状態の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも閉弁する。従って、循環流路内の冷媒は流動を停止し、冷媒は、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32によって区画された循環流路内に分配されて保持される。
【0023】
従って、上記した車両用空調装置10においては、部材の劣化等により循環流路のいずれかの損壊箇所から冷媒が漏洩したとしても、圧縮機16の停止中には第1及び第2の電磁弁ユニット30,32がいずれも閉弁されているから、損壊個所を含む区画内のみの冷媒のみが循環流路から漏洩するだけであり、損壊箇所を含まない区画に貯留されている冷媒が外部に漏れることはない。
【0024】
そして、一般に、車両用空調装置10、つまり、その冷凍回路の運転期間は主として夏期のみであり、しかも、駐車時も含めて考えれば、1年を通じ、圧縮機16の停止時間はその作動時間よりも圧倒的に長い。それ故、循環流路の損壊個所から冷媒が徐々に漏洩しているような場合でも、冷媒の漏れはその損壊個所を含む区画内の冷媒のみに限られ、冷媒の漏れ量を好適に低減することができる。
【0025】
また、万一、車両事故が発生したとしても、事故発生時に圧縮機16が停止状態にあれば、損傷を免れた区画内の冷媒が外部に漏れることはなく、冷媒の漏れ量を好適に低減することができる。
更に、空調装置10の制御回路28は、圧縮機16の作動中に車両事故が発生した時、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32を閉弁させることもできる。このように構成すれば、第1の電磁弁ユニット30は、車両の前面衝突時に損傷を受け易い凝縮器18の上流側及び下流側を遮断するので、冷媒の漏れを凝縮器18内の冷媒のみに制限することができる。
【0026】
この点に関して詳述すると、圧縮機16の停止時即ち第1及び第2の電磁弁ユニット30,32の閉弁時、前述の説明から既に明らかなように循環流路は、凝縮器18、レシーバ20、蒸発器24及び圧縮機16をそれぞれ含む区画に仕切られる。表1は、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32の閉弁時、各区画内に貯留される冷媒の重量比を百分率で示しており、レシーバ20を含む区画内には全体の約50%に相当する冷媒が常時貯留されている。従って、例えば、損傷を受けた凝縮器18から徐々に又は事故により一気に冷媒が漏洩したとしても、循環流路が上述した如く区画されていれば、漏洩量を冷媒全体の約20%に抑制することができる。
【0027】
【表1】
【0028】
かくして、空調装置10によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時においても冷媒の漏れ量を低減可能なので、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を十分に確保することができる。
更に、車両に冷媒を検知するガスセンサを配置し、ガスセンサが冷媒を検知したときには、たとえ冷房動作中であっても、電磁クラッチを断ち、圧縮機16の作動を停止させるとともに、開弁状態の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも閉弁して冷房動作を停止するよう制御回路28を構成すれば、乗員の安全性をより一層確保することができる。
【0029】
本発明は、上述の第1実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、第2実施例の車両用空調装置は、図1の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32が図3及び図4にそれぞれ示される第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’に置換されている。ただし、図3及び4は、ソレノイド36が励磁されたときの第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を示している。
【0030】
圧縮機16が作動している間、第1及び第2の電磁弁30’,32’が制御回路28によって開弁されることは第1及び第2の電磁弁30,32の場合と同様である。一方、圧縮機16が停止している間は、これら第1及び第2の電磁弁30’,32’は、制御回路28によって切換え作動され、膨張弁22と蒸発器24との間においてのみ遮断し、圧縮機16と凝縮器18との間では、凝縮器18とレシーバ20との間及び蒸発器24と圧縮機16との間においては圧縮機16作動時での冷媒循環方向の方向でのみ冷媒の流れを許容する逆止弁として機能する。
【0031】
具体的には、第1及び第2の電磁弁30’には、逆止弁路62,64が弁路44,46と平行にして弁スプール40に形成され、ソレノイド36が励磁したときに、各逆止弁路62,64は組をなすポート48a,48b間及び50a,50b間を接続する。各逆止弁路62,64には、その内部には球状弁体66が縮径部により形成された弁座と止め68との間に配置されており、球状弁体66は、圧縮機16作動時における冷媒の循環方向にのみ冷媒の流れを許容する。
【0032】
つまり、第1の電磁弁ユニット30’は、ソレノイド36が励磁されているとき、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間をそれぞれ連通させるが、しかしながら、ソレノイド36が非励磁のときにも冷媒の逆流を阻止する逆止弁として機能する。
第2の電磁弁ユニット32’は弁路46に対してのみ、逆止弁路64を有しており、この逆止弁路64内に冷媒の前記循環方向の流れのみを許容する球状弁体66が配置されている。従って、第2の電磁弁ユニット32’は、ソレノイド36が励磁されたとき、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間をそれぞれ連通させる一方、ソレノイド36が非励磁のとき、膨脹弁22と蒸発器24との間を遮断する一方、蒸発器24と圧縮機16との間での冷媒の逆流を阻止する。
【0033】
そして、第2実施例の車両用空調装置の制御回路28は、乗員によって空調装置の電源がオフ状態にされたとき、或いは、電源がオン状態のときであっても、車室14内の温度が目標温度を十分に下回ったとき等、制御回路28が圧縮機16すなわち冷房動作を停止する条件が整ったときには、以下の停止手順(以下、単に停止手順Sともいう)で冷房動作を停止するよう構成されている。
【0034】
まず、制御回路28は、冷房動作の停止条件が整ってから圧縮機16を停止するとともに第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動する。
次に、制御回路28は、第1及び第2の電磁弁30,32をそのままの状態に維持しながら、再び圧縮機16及び送風ファンを短時間、例えば30〜60秒間だけ作動させた後、圧縮機16及び送風ファンを停止して、冷房動作を停止する。
【0035】
なお、圧縮機16を作動させたまま第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動しても、循環流路、特に圧縮機16の圧力が異常に上昇することがなければ、以下の停止手順(以下、単に停止手順Sともいう)で冷房動作を停止してもよい。すなわち、圧縮機16を停止することなく第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動してから、圧縮機16及び送風ファンを短時間、例えば30〜60秒間だけ作動させた後、圧縮機16及び送風ファンを停止して、冷房動作を停止する。
【0036】
上記した停止手順Sによれば、車両用空調装置が冷房動作を停止する際、膨張弁22と蒸発器24との間のみが完全に遮断されても、圧縮機16からレシーバ20に至る経路では、圧縮機16作動時の冷媒循環方向に冷媒の流れが許容されているので、この状態下にて、圧縮機16及び送風ファンが短時間作動させると、蒸発器24を含む区間の冷媒が圧縮機16により吸引・圧縮された後、凝縮器18にて凝縮され、そして、レシーバ20に流入して貯留される。
【0037】
従って、第2実施例における空調装置が冷房動作停止手順が完全に完了した後、蒸発器24及び凝縮器18の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバ20に貯留される。従って、第2実施例の車両用空調装置によれば、車室14内に配置された蒸発器24から冷媒が車室14内に直接に流入することを防止することができる。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いても、乗員の安全性を一層向上することができる。
【0038】
更に、車両に冷媒を検知するガスセンサを配置し、ガスセンサが冷媒を検知したときには、たとえ冷房動作中であっても上記した停止手順Sにて冷房動作を停止するよう制御回路28を構成すれば、乗員の安全性をより一層確保することができる。
また、第2実施例の車両用空調装置によれば、操作手順Sによらずに冷房動作を停止したとしても、蒸発器24と圧縮機16との間は逆止弁によって区画されているのみなので、真夏の炎天下に駐車した場合でも、蒸発器24内に残存する液冷媒が蒸発して内圧が異常に上昇し、蒸発器24が損傷するのを防止することができる。
【0039】
次に、第3実施例の車両用空調装置80について説明する。
図5に示したように、車両用空調装置80の循環流路には、凝縮器18に代えて、受液器一体組込型凝縮器(以下、単に組込型凝縮器といい、符号82を付す)が介挿され、レシーバ20は組込型凝縮器82に内蔵されたレシーバ部86により置換されている。
【0040】
より詳しくは、組込型凝縮器82は、冷媒の循環方向でみて、本体部84、レシーバ部86及び過冷却部88を順次有する。本体部84は、圧縮機16により圧縮された冷媒を冷却して凝縮し、レシーバ部86は本体部84により凝縮された冷媒の気液を分離して液相冷媒を流出させる。過冷却部88は、レシーバ部86から液相冷媒を受け取って更に冷却し、フラッシュガスを含まない過冷却状態にして膨張弁22へ向かって流出させる(図6参照)。
【0041】
そして、組込型凝縮器82は、レシーバ部86の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第3の電磁弁ユニット90を内蔵し、第3の電磁弁ユニット90は、空調装置10の第1の電磁弁ユニット30と同じ構造を有する。つまり、第3の電磁弁ユニット90は、圧縮機16の作動時には制御回路28によって開弁して本体部84とレシーバ部86との間及びレシーバ部86と過冷却部88との間をそれぞれ連通し、圧縮機16の停止時には制御回路28によって閉弁して本体部84とレシーバ部86との間及びレシーバ部86と過冷却部88との間を遮断する。
【0042】
この空調装置80の場合も、圧縮機16の停止中、第1、第2及び第3の電磁弁ユニット30,32,90によって区画された循環流路内に分配されて冷媒は保持される。従って、車両用空調装置80によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時にも冷媒の漏れ量を低減可能である。
【0043】
なお、第3の電磁弁ユニット90を設けなくとも、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32によって循環流路の区画は可能であり、これにより、冷媒の漏れ量を低減可能である。
更に、車両用空調装置80においても、第2実施例の車両用空調装置と同様に図3及び図4の第1及び第2の電磁弁30’,32’を使用し、更に、第3の電磁弁ユニット90についても図4に示した電磁弁ユニット32’を使用して、冷房動作停止時に停止手順Sを行うよう制御回路28を構成すれば、蒸発器24内の冷媒を吸引して車室14内への冷媒の流入を防止することができ、また、組込型凝縮器82の本体部84内の冷媒をレシーバ部86に貯留して車両衝突時でも冷媒の漏れ量を低減することができる。
【0044】
また、前述した停止手順Sを採用する場合、圧縮機16が液相冷媒の吸引に起因して故障するのを防止するために、循環流路における圧縮機16と第2の電磁弁ユニット32’との間に、図5に2点鎖線で示したように、液相冷媒を貯留するアキュムレータ92を更に配置してもよい。
更に、電磁弁ユニット30,30’,32,32’は個々の電磁開閉弁に分割されていてもよいし、前述した第3電磁開閉弁以外の電磁開閉弁は逆止弁であってもよい。また、電磁弁ユニット30,30’を個々の電磁開閉弁に分割した場合、空調装置80においては、余剰の冷媒を貯留するレシーバ20がレシーバ部86により置換され、且つ、第3の電磁弁ユニット90によりレシーバ部86と過冷却部88との間を遮断可能であることから、第1の電磁弁ユニット30,30’を第1電磁開閉弁のみで構成してもよい(図7参照)。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調装置によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時においても冷媒の漏れ量を低減可能である。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を確保することができる。
【0046】
また、本発明の車両用空調装置によれば、冷房動作停止中に、蒸発器及び凝縮器の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバに貯留される。従って、万一車両衝突事故が発生したとしても、冷媒の漏れ量を低減可能であるとともに、冷媒が車室内に直接に流入することも防止可能である。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2実施例の車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】図1の第1実施例の空調装置に組み付けられた第1の電磁弁ユニットの構造及び動作を説明する断面図である。
【図3】図1の第2実施例の空調装置に組み付けられた第1の電磁弁ユニットの断面図である。
【図4】図1の第2実施例の空調装置に組み付けられた第2の電磁弁ユニットの断面図である。
【図5】本発明の第3実施例の車両用空調装置の概略構成図である。
【図6】図5の空調装置に組み付けられた組込型膨張器の正面図である。
【図7】図5の空調装置の変形例の概略構成図である。
【符号の説明】
12 エンジンルーム
14 車室
16 圧縮機
18 凝縮器
20 レシーバ
22 膨張弁
24 蒸発器
28 制御回路
30 第1の電磁弁ユニット(弁手段)
32 第2の電磁弁ユニット(弁手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、より詳しくは、可燃性冷媒を用いるのに好適した車両用空調装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
近年、地球環境への配慮から、代替フロンR134aに代えて、R152aに代表される新代替フロンガス、又は、プロパンガスやイソブタンガスに代表されるHCガスを冷媒として用いた車両用空調装置の開発が進められている。開発にあたり、これら冷媒は、ガソリンに比べて引火性は低いものの可燃性であることから、冷媒が万一漏洩したとしても、その漏れ量を可能な限り低減し、車両の安全性を確保すべく種々の手段が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1が開示する車両用空調装置は、冷媒循環流路とエンジンから延びる排気管との間を電磁弁を介して接続する導入管と、車体の加速度を検出する加速度センサとをそなえている。電磁弁は、加速度センサが所定加速度よりも大きな車体加速度を検出したときに開弁するよう構成されている。それ故、車両衝突時、電磁弁が開弁して冷媒循環流路内の冷媒が導入管を通じて排気管内に流入され、この排気管内にて燃焼されることから、外部への冷媒の漏れ量を低減可能であると考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−71755号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の車両用空調装置においては、車両衝突時に冷媒が排気管内に流入したとしても、このとき、エンジンが同時に停止してしまうと、冷媒が排気管内で燃焼せずにそのまま外部に放出される可能性を排除することができない。
【0006】
一方、この車両用空調装置においては、加速度センサが所定加速度よりも大きな加速度を検出したときには必ず電磁弁が開弁されるので、冷媒循環流路から冷媒が漏れ出しておらず、本来冷媒を放出する必要のない場合であっても、冷媒が排気管内に放出されてしまい、その後の冷媒の補充に費用がかかることになる。また、この車両用空調装置においては、部材等の経年劣化により循環流路に漏洩箇所が生じた場合、循環流路内の冷媒が全て外部に漏洩してしまう。
【0007】
R152aは、R134aに比べれば約1/10と小さいものの依然として地球温暖化係数が大きいことから、これらの冷媒の不必要な放出又は漏洩は望ましくない。
本願発明は、上記した問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、外部への冷媒の漏出量を好適に低減可能な車両用空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明では、冷媒が圧縮機により循環される循環流路と、前記循環流路に介挿され、前記圧縮機が停止若しくは停止条件が満たされたとき、少なくとも前記冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して前記循環流路を複数の区画域に区画する弁手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】
上記した構成によれば、圧縮機が停止若しくは停止条件が満たされたときに、少なくとも冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して弁手段が循環流路を複数の区画域に区画するので、循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、冷媒の漏れ量を低減可能である。
具体的な態様として、前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、凝縮器、レシーバ及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されており、前記弁手段は、前記圧縮機と前記凝縮器との間に介挿された第1の弁と、前記凝縮器と前記レシーバとの間に介挿された第2の弁と、前記膨脹弁と前記蒸発器との間に介挿された第3の弁と、前記蒸発器と前記圧縮機との間に介挿された第4の弁とを含む(請求項2)。あるいは、前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、受液器一体組込型凝縮器及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されている(請求項7)。
【0010】
請求項3の発明では、前記第1、第2及び第4の弁のそれぞれは前記冷媒の循環方向のみの流れを許容する逆止弁であるとともに、前記第3の弁は電磁開閉弁であり、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第3の弁の閉弁から所定時間経過した後に停止されることを特徴としている。
【0011】
上記した構成によれば、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第3の弁の閉弁から所定時間経過した後に停止され、冷房停止中に、蒸発器及び凝縮器の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバに貯留される。従って、蒸発器や圧縮器を含む区画域に漏洩箇所が生じたとしても、冷媒の漏れ量を一層低減可能であるとともに、冷媒が車室内に直接に流入することも防止可能である。
【0012】
具体的な態様として、前記第1〜第4の弁はそれぞれ電磁開閉弁であり(請求項4)、好ましくは、前記第1及び第2の弁は第1の電磁弁ユニットとしてユニット化され、前記3及び記第4の弁は第2の電磁弁ユニットとしてユニット化されている(請求項5)。前記第1の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記循環流路を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、前記第2の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記膨脹弁と前記蒸発器との間を閉じる一方、前記蒸発器と前記圧縮機との間を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットが閉位置に切換えられてから所定時間経過後に停止されるか、若しくは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットの閉位置への切換えと同時に一旦停止された後、所定時間だけ再作動される(請求項6)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、第1実施例の車両用空調装置10の概略構成を示している。空調装置10は、車両のエンジンルーム12から車室14に亘って延びる循環流路を備え、この循環流路内を流れる冷媒により車室14内の温度を所望の設定温度に調整可能である。
【0014】
循環流路には、冷媒の流れる方向でみて、圧縮機16、凝縮器18、レシーバ20、膨張弁22及び蒸発器24が順次介挿されている。
圧縮機16は、エンジンルーム12内の循環流路に介挿され、電磁クラッチ(図示せず)を介してエンジン26の駆動力によって作動される。電磁クラッチには、車室14内に取付けられた制御回路28が電気的に接続されており、乗員が操作パネル(図示せず)を介して制御回路28に所望の設定温度を入力すると、制御回路28は、入力された設定温度を目標値として電磁クラッチを開閉し、圧縮機16を断続的に作動させる。圧縮機16は、作動している間、気相状態の冷媒を吸入ポートから吸入して内部で圧縮し、そして、高温高圧ガス状態にして吐出ポートから循環流路の下流側に吐出する。つまり、圧縮機16は、冷媒を圧縮しながら冷媒の流動を生成する。
【0015】
圧縮機16の下流側の凝縮器18は、送風ファン(図示せず)の送風を受けて、その内部を流れる冷媒を空冷して凝縮させ、レシーバ20は、凝縮器18から流入した低温高圧の冷媒の気液を分離し、余剰な冷媒をその内部に貯留しながら液相の冷媒のみを下流側に流出させる。
レシーバ20の下流側には、膨張弁22及び蒸発器24がこの順序で介挿され、蒸発器24は車室14内、具体的にはインストルメントパネル内に配置されている。レシーバ20からの低温高圧液相状態の冷媒は、膨張弁22を通じて蒸発器24に供給され、蒸発器24内にて気化して低温低圧の気相状態となる。冷媒の気化時、その気化熱が蒸発器24を通過して流れる空気から奪れ、空気が冷却される。この冷却された空気は、蒸発器24の近傍に設けられたファン(図示せず)によって車室14内に送風され、これにより、車室14内が冷房される。
【0016】
蒸発器24の下流側は、圧縮機16の吸入ポートに接続されており、気化した低温低圧ガス状態の冷媒は圧縮機16に吸引される。なお、膨張弁22は、その弁開度が蒸発器24の下流側における冷媒温度に応じて自動的に可変されて、蒸発器24内に噴出される冷媒量を制御し、蒸発器24の下流側における冷媒の温度を所望温度に調整する。
【0017】
更に、上記した冷媒循環流路には、凝縮器18の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第1の電磁弁ユニット30が介挿され、また、蒸発器24の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第2の電磁弁ユニット32が介挿されている。
これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は、いずれも圧縮機16が作動している間は制御回路28によって開弁され、これにより、第1の電磁弁ユニット30を介して、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ連通するとともに、第2の電磁弁ユニット32を介して、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間がそれぞれ連通する。一方、圧縮機16が停止している間は、これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は制御回路28によって閉弁され、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ第1の電磁弁ユニット30により遮断されるとともに、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間がそれぞれ第2の電磁弁ユニット32により遮断される。
【0018】
つまり、第1の電磁弁ユニット30は、圧縮機16と凝縮器18との間に介挿される第1電磁開閉弁と、凝縮器18とレシーバ20との間に介挿される第2電磁開閉弁とをソレノイドアクチュエータを共用して一体的に構成したものであり、また、第2の電磁弁ユニット32は、膨張弁22と蒸発器24との間に介挿される第3電磁開閉弁と、蒸発器24と圧縮機16との間に介挿される第4電磁開閉弁とをソレノイドアクチュエータを共用して一体的に構成したものである。
【0019】
これら第1及び第2の電磁弁ユニット30,32は、本実施例では、図2に示した構造を有する常閉の弁ユニットである。第1の電磁弁ユニット30の場合を例に詳しく説明すると、第1の電磁弁ユニット30の弁ハウジング34内には、ソレノイド36の励磁により駆動可能な可動鉄心38、可動鉄心38に同軸的且つ一体に形成された弁スプール40及び弁スプール40を押圧付勢する弁ばね42が収容されている。弁スプール40にはその軸線方向に離間して2つの環状溝、すなわち、弁路44,46が形成されている。
【0020】
そして、弁ハウジング34には、弁路44,46にそれぞれに合致可能な2つずつのポート48a,48b,50a,50bが形成されている。ポート48aは、圧縮機16の下流側に接続され、ポート48bは凝縮器18の上流側に接続されている。一方、ポート50aは、凝縮器18の下流側に接続され、ポート50bはレシーバ20の上流側に接続されている。従って、ソレノイド36が非励磁のときには、図2(a)に示されるようにポート48a,48b間は弁路44を介して接続されておらず、また、ポート50a,50b間もまた弁路46を介して接続されていない。すなわち、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間は遮断された状態になる。これに対し、給電によりソレノイド36が励磁されたときには、図2(b)に示されるように弁スプール40が図2でみて上方に変位し、ポート48a,48b間及びポート50a,50b間が弁路44,46を介して接続され、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間がそれぞれ連通される。
【0021】
上記した構成の車両用空調装置10は、エンジンが駆動され、そして、その作動スイッチがオン状態にあって、車室14内の温度が乗員により設定された温度よりも高い場合、冷房動作を開始する。すなわち、制御回路28は、電磁クラッチを接続して停止状態にあった圧縮機16を作動させるとともに、常閉の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも開弁する。これにより、冷媒が循環流路内を循環して車室14内が冷房される。
【0022】
そして、車両用空調装置10は、車室14内の温度が設定温度よりも低くなったときに冷房動作を停止する。すなわち、制御回路28は、電磁クラッチを断ち、圧縮機16の作動を停止させるとともに、開弁状態の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも閉弁する。従って、循環流路内の冷媒は流動を停止し、冷媒は、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32によって区画された循環流路内に分配されて保持される。
【0023】
従って、上記した車両用空調装置10においては、部材の劣化等により循環流路のいずれかの損壊箇所から冷媒が漏洩したとしても、圧縮機16の停止中には第1及び第2の電磁弁ユニット30,32がいずれも閉弁されているから、損壊個所を含む区画内のみの冷媒のみが循環流路から漏洩するだけであり、損壊箇所を含まない区画に貯留されている冷媒が外部に漏れることはない。
【0024】
そして、一般に、車両用空調装置10、つまり、その冷凍回路の運転期間は主として夏期のみであり、しかも、駐車時も含めて考えれば、1年を通じ、圧縮機16の停止時間はその作動時間よりも圧倒的に長い。それ故、循環流路の損壊個所から冷媒が徐々に漏洩しているような場合でも、冷媒の漏れはその損壊個所を含む区画内の冷媒のみに限られ、冷媒の漏れ量を好適に低減することができる。
【0025】
また、万一、車両事故が発生したとしても、事故発生時に圧縮機16が停止状態にあれば、損傷を免れた区画内の冷媒が外部に漏れることはなく、冷媒の漏れ量を好適に低減することができる。
更に、空調装置10の制御回路28は、圧縮機16の作動中に車両事故が発生した時、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32を閉弁させることもできる。このように構成すれば、第1の電磁弁ユニット30は、車両の前面衝突時に損傷を受け易い凝縮器18の上流側及び下流側を遮断するので、冷媒の漏れを凝縮器18内の冷媒のみに制限することができる。
【0026】
この点に関して詳述すると、圧縮機16の停止時即ち第1及び第2の電磁弁ユニット30,32の閉弁時、前述の説明から既に明らかなように循環流路は、凝縮器18、レシーバ20、蒸発器24及び圧縮機16をそれぞれ含む区画に仕切られる。表1は、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32の閉弁時、各区画内に貯留される冷媒の重量比を百分率で示しており、レシーバ20を含む区画内には全体の約50%に相当する冷媒が常時貯留されている。従って、例えば、損傷を受けた凝縮器18から徐々に又は事故により一気に冷媒が漏洩したとしても、循環流路が上述した如く区画されていれば、漏洩量を冷媒全体の約20%に抑制することができる。
【0027】
【表1】
【0028】
かくして、空調装置10によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時においても冷媒の漏れ量を低減可能なので、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を十分に確保することができる。
更に、車両に冷媒を検知するガスセンサを配置し、ガスセンサが冷媒を検知したときには、たとえ冷房動作中であっても、電磁クラッチを断ち、圧縮機16の作動を停止させるとともに、開弁状態の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32をいずれも閉弁して冷房動作を停止するよう制御回路28を構成すれば、乗員の安全性をより一層確保することができる。
【0029】
本発明は、上述の第1実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、第2実施例の車両用空調装置は、図1の第1及び第2の電磁弁ユニット30,32が図3及び図4にそれぞれ示される第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’に置換されている。ただし、図3及び4は、ソレノイド36が励磁されたときの第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を示している。
【0030】
圧縮機16が作動している間、第1及び第2の電磁弁30’,32’が制御回路28によって開弁されることは第1及び第2の電磁弁30,32の場合と同様である。一方、圧縮機16が停止している間は、これら第1及び第2の電磁弁30’,32’は、制御回路28によって切換え作動され、膨張弁22と蒸発器24との間においてのみ遮断し、圧縮機16と凝縮器18との間では、凝縮器18とレシーバ20との間及び蒸発器24と圧縮機16との間においては圧縮機16作動時での冷媒循環方向の方向でのみ冷媒の流れを許容する逆止弁として機能する。
【0031】
具体的には、第1及び第2の電磁弁30’には、逆止弁路62,64が弁路44,46と平行にして弁スプール40に形成され、ソレノイド36が励磁したときに、各逆止弁路62,64は組をなすポート48a,48b間及び50a,50b間を接続する。各逆止弁路62,64には、その内部には球状弁体66が縮径部により形成された弁座と止め68との間に配置されており、球状弁体66は、圧縮機16作動時における冷媒の循環方向にのみ冷媒の流れを許容する。
【0032】
つまり、第1の電磁弁ユニット30’は、ソレノイド36が励磁されているとき、圧縮機16と凝縮器18との間及び凝縮器18とレシーバ20との間をそれぞれ連通させるが、しかしながら、ソレノイド36が非励磁のときにも冷媒の逆流を阻止する逆止弁として機能する。
第2の電磁弁ユニット32’は弁路46に対してのみ、逆止弁路64を有しており、この逆止弁路64内に冷媒の前記循環方向の流れのみを許容する球状弁体66が配置されている。従って、第2の電磁弁ユニット32’は、ソレノイド36が励磁されたとき、膨張弁22と蒸発器24との間及び蒸発器24と圧縮機16との間をそれぞれ連通させる一方、ソレノイド36が非励磁のとき、膨脹弁22と蒸発器24との間を遮断する一方、蒸発器24と圧縮機16との間での冷媒の逆流を阻止する。
【0033】
そして、第2実施例の車両用空調装置の制御回路28は、乗員によって空調装置の電源がオフ状態にされたとき、或いは、電源がオン状態のときであっても、車室14内の温度が目標温度を十分に下回ったとき等、制御回路28が圧縮機16すなわち冷房動作を停止する条件が整ったときには、以下の停止手順(以下、単に停止手順Sともいう)で冷房動作を停止するよう構成されている。
【0034】
まず、制御回路28は、冷房動作の停止条件が整ってから圧縮機16を停止するとともに第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動する。
次に、制御回路28は、第1及び第2の電磁弁30,32をそのままの状態に維持しながら、再び圧縮機16及び送風ファンを短時間、例えば30〜60秒間だけ作動させた後、圧縮機16及び送風ファンを停止して、冷房動作を停止する。
【0035】
なお、圧縮機16を作動させたまま第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動しても、循環流路、特に圧縮機16の圧力が異常に上昇することがなければ、以下の停止手順(以下、単に停止手順Sともいう)で冷房動作を停止してもよい。すなわち、圧縮機16を停止することなく第1及び第2の電磁弁ユニット30’,32’を切換え作動してから、圧縮機16及び送風ファンを短時間、例えば30〜60秒間だけ作動させた後、圧縮機16及び送風ファンを停止して、冷房動作を停止する。
【0036】
上記した停止手順Sによれば、車両用空調装置が冷房動作を停止する際、膨張弁22と蒸発器24との間のみが完全に遮断されても、圧縮機16からレシーバ20に至る経路では、圧縮機16作動時の冷媒循環方向に冷媒の流れが許容されているので、この状態下にて、圧縮機16及び送風ファンが短時間作動させると、蒸発器24を含む区間の冷媒が圧縮機16により吸引・圧縮された後、凝縮器18にて凝縮され、そして、レシーバ20に流入して貯留される。
【0037】
従って、第2実施例における空調装置が冷房動作停止手順が完全に完了した後、蒸発器24及び凝縮器18の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバ20に貯留される。従って、第2実施例の車両用空調装置によれば、車室14内に配置された蒸発器24から冷媒が車室14内に直接に流入することを防止することができる。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いても、乗員の安全性を一層向上することができる。
【0038】
更に、車両に冷媒を検知するガスセンサを配置し、ガスセンサが冷媒を検知したときには、たとえ冷房動作中であっても上記した停止手順Sにて冷房動作を停止するよう制御回路28を構成すれば、乗員の安全性をより一層確保することができる。
また、第2実施例の車両用空調装置によれば、操作手順Sによらずに冷房動作を停止したとしても、蒸発器24と圧縮機16との間は逆止弁によって区画されているのみなので、真夏の炎天下に駐車した場合でも、蒸発器24内に残存する液冷媒が蒸発して内圧が異常に上昇し、蒸発器24が損傷するのを防止することができる。
【0039】
次に、第3実施例の車両用空調装置80について説明する。
図5に示したように、車両用空調装置80の循環流路には、凝縮器18に代えて、受液器一体組込型凝縮器(以下、単に組込型凝縮器といい、符号82を付す)が介挿され、レシーバ20は組込型凝縮器82に内蔵されたレシーバ部86により置換されている。
【0040】
より詳しくは、組込型凝縮器82は、冷媒の循環方向でみて、本体部84、レシーバ部86及び過冷却部88を順次有する。本体部84は、圧縮機16により圧縮された冷媒を冷却して凝縮し、レシーバ部86は本体部84により凝縮された冷媒の気液を分離して液相冷媒を流出させる。過冷却部88は、レシーバ部86から液相冷媒を受け取って更に冷却し、フラッシュガスを含まない過冷却状態にして膨張弁22へ向かって流出させる(図6参照)。
【0041】
そして、組込型凝縮器82は、レシーバ部86の上流側と下流側とをそれぞれ開閉する第3の電磁弁ユニット90を内蔵し、第3の電磁弁ユニット90は、空調装置10の第1の電磁弁ユニット30と同じ構造を有する。つまり、第3の電磁弁ユニット90は、圧縮機16の作動時には制御回路28によって開弁して本体部84とレシーバ部86との間及びレシーバ部86と過冷却部88との間をそれぞれ連通し、圧縮機16の停止時には制御回路28によって閉弁して本体部84とレシーバ部86との間及びレシーバ部86と過冷却部88との間を遮断する。
【0042】
この空調装置80の場合も、圧縮機16の停止中、第1、第2及び第3の電磁弁ユニット30,32,90によって区画された循環流路内に分配されて冷媒は保持される。従って、車両用空調装置80によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時にも冷媒の漏れ量を低減可能である。
【0043】
なお、第3の電磁弁ユニット90を設けなくとも、第1及び第2の電磁弁ユニット30,32によって循環流路の区画は可能であり、これにより、冷媒の漏れ量を低減可能である。
更に、車両用空調装置80においても、第2実施例の車両用空調装置と同様に図3及び図4の第1及び第2の電磁弁30’,32’を使用し、更に、第3の電磁弁ユニット90についても図4に示した電磁弁ユニット32’を使用して、冷房動作停止時に停止手順Sを行うよう制御回路28を構成すれば、蒸発器24内の冷媒を吸引して車室14内への冷媒の流入を防止することができ、また、組込型凝縮器82の本体部84内の冷媒をレシーバ部86に貯留して車両衝突時でも冷媒の漏れ量を低減することができる。
【0044】
また、前述した停止手順Sを採用する場合、圧縮機16が液相冷媒の吸引に起因して故障するのを防止するために、循環流路における圧縮機16と第2の電磁弁ユニット32’との間に、図5に2点鎖線で示したように、液相冷媒を貯留するアキュムレータ92を更に配置してもよい。
更に、電磁弁ユニット30,30’,32,32’は個々の電磁開閉弁に分割されていてもよいし、前述した第3電磁開閉弁以外の電磁開閉弁は逆止弁であってもよい。また、電磁弁ユニット30,30’を個々の電磁開閉弁に分割した場合、空調装置80においては、余剰の冷媒を貯留するレシーバ20がレシーバ部86により置換され、且つ、第3の電磁弁ユニット90によりレシーバ部86と過冷却部88との間を遮断可能であることから、第1の電磁弁ユニット30,30’を第1電磁開閉弁のみで構成してもよい(図7参照)。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調装置によれば、部材の経年劣化等により循環流路に漏洩箇所が生じた場合でも、或いは車両衝突時においても冷媒の漏れ量を低減可能である。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を確保することができる。
【0046】
また、本発明の車両用空調装置によれば、冷房動作停止中に、蒸発器及び凝縮器の内部には冷媒がほとんど存在せず、冷媒の大半がレシーバに貯留される。従って、万一車両衝突事故が発生したとしても、冷媒の漏れ量を低減可能であるとともに、冷媒が車室内に直接に流入することも防止可能である。その故、冷媒として可燃性冷媒を用いたときにも、乗員の安全性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2実施例の車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】図1の第1実施例の空調装置に組み付けられた第1の電磁弁ユニットの構造及び動作を説明する断面図である。
【図3】図1の第2実施例の空調装置に組み付けられた第1の電磁弁ユニットの断面図である。
【図4】図1の第2実施例の空調装置に組み付けられた第2の電磁弁ユニットの断面図である。
【図5】本発明の第3実施例の車両用空調装置の概略構成図である。
【図6】図5の空調装置に組み付けられた組込型膨張器の正面図である。
【図7】図5の空調装置の変形例の概略構成図である。
【符号の説明】
12 エンジンルーム
14 車室
16 圧縮機
18 凝縮器
20 レシーバ
22 膨張弁
24 蒸発器
28 制御回路
30 第1の電磁弁ユニット(弁手段)
32 第2の電磁弁ユニット(弁手段)
Claims (7)
- 冷媒が圧縮機により循環される循環流路と、
前記循環流路に介挿され、前記圧縮機が停止若しくは停止条件が満たされたとき、少なくとも前記冷媒の循環方向とは逆向きの流れに関して前記循環流路を複数の区画域に区画する弁手段と
を備えたことを特徴とする車両用空調装置。 - 前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、凝縮器、レシーバ及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されており、
前記弁手段は、
前記圧縮機と前記凝縮器との間に介挿された第1の弁と、
前記凝縮器と前記レシーバとの間に介挿された第2の弁と、
前記膨脹弁と前記蒸発器との間に介挿された第3の弁と、
前記蒸発器と前記圧縮機との間に介挿された第4の弁と
を含むことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記第1、第2及び第4の弁のそれぞれは前記冷媒の循環方向のみの流れを許容する逆止弁であるとともに、前記第3の弁は電磁開閉弁であり、
前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第3の弁の閉弁から所定時間経過した後に停止されることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。 - 前記第1〜第4の弁はそれぞれ電磁開閉弁であることを特徴とする請求項2又は3記載の車両用空調装置。
- 前記第1及び第2の弁は第1の電磁弁ユニットとしてユニット化され、前記3及び記第4の弁は第2の電磁弁ユニットとしてユニット化されていることを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
- 前記第1の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記循環流路を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、
前記第2の電磁弁ユニットは、前記循環流路を開く開位置と、前記膨脹弁と前記蒸発器との間を閉じる一方、前記蒸発器と前記圧縮機との間を前記循環方向のみに開く閉位置とを有し、
前記圧縮機の停止条件が満たされたとき、前記圧縮機及び前記凝縮器を冷却する送風ファンは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットが閉位置に切換えられてから所定時間経過後に停止されるか、若しくは、前記第1及び第2の電磁弁ユニットの閉位置への切換えと同時に一旦停止された後、所定時間だけ再作動されることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。 - 前記循環流路には、前記エンジンルーム内の部位に前記圧縮機、受液器一体組込型凝縮器及び膨張弁が前記冷媒の循環方向でみて順次介挿されているとともに前記車室内に蒸発器が介挿されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
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