JP2005001301A - 着色ガラス用着色シート及び着色ガラス - Google Patents

着色ガラス用着色シート及び着色ガラス Download PDF

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琢郎 森本
Hidetoshi Isobe
秀俊 磯部
Takayuki Hagimoto
貴之 萩本
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Hamamatsu Kk F
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Abstract

【課題】長期にわたり着色持続性、耐候性、紫外線カット性、ガラスの飛散防止能などの特性に優れるとともに内・外装建材用の意匠性、審美性に優れた採光着色ガラスを効率的かつ経済的に提供する。
【解決手段】基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して製造した可視光透過性の着色ガラスにおいて、前記着色されたシートが、
(1). その着色された感圧接着剤層の厚みが10〜100μmであり、
(2). その着色された感圧接着剤層が、0.1〜10重量%の有彩色着色顔料または1〜50重量%の球状の無彩色着色顔料を含み、かつ、
(3).基材フィルムの可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%である、
ことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス板の片面に新規な着色持続性に優れた着色シート層を設けてなる着色ガラス(ガラス板自体を着色していない擬似性着色ガラス)に関するものである。
更に詳しくは、本発明は、着色持続性、耐候性、紫外線カット性、ガラスの飛散防止性に優れるとともに可視光透過性であるため内・外装建材用の意匠性に優れた採光着色ガラス(ガラス板自体を着色していない擬似性着色ガラス)とその製造方法、ならびに前記着色ガラスを製造するために使用される着色シートとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より建築物の窓ガラス、間仕切り用や扉の明かり取りなどに用いられるガラスは、地震時のガラス飛散防止、衝撃による破損時のガラスの飛散防止などを目的として、ガラス板表面に飛散防止用フィルムを貼り合わせることが行なわれている。
また、建造物においては、室内に入る外光の眩しさや、外部からの内部のプライバシーの保護、室内にあっても間仕切り、食器棚などの内部の隠蔽等が望まれ、すりガラス調の板ガラスが用いられている。
【0003】
前記した飛散防止フィルムとしては、例えば特開平10−114006、同10−128899はフィルム表面に微細な凹凸を多数付与した光拡散層を設け、光の透過を抑制したり、あるいは前記光拡散層を着色することで意匠性を高めた飛散防止フィルムを提案している。しかしながら、この提案においては、フィルム表面の凹凸構造は平滑面より汚れが沈着しやすく、引っ掻きや磨耗に対して大きな耐性が必要なためフィルムの設計に熟練が必要である。
また、この提案は、フィルムを紫外線硬化型樹脂組成物中に微粒子を分散させたものから製造するため、紫外線による硬化を阻害しないように染料系着色剤の使用を提案している。一般に染料系着色剤は耐候性が劣り、紫外線により褪色しやすいので特に外部用としては不向きである。又、染料により着色された塗剤は、塗工時の厚みムラや見る角度で色合いが変化する、などの欠点がある。
【0004】
特に、近年、意匠性、審美性を高めた飛散防止処理が施された着色ガラスのニーズが高まっているが、ガラスへの着色は生産性が悪く高価となり、塗装による着色ガラスの製造も連続生産に不向きである。
【0005】
その他、新しい車の輸送時、自動車の外装塗膜の保護用粘着フィルムとして、特開2002−146309は、紫外線領域190〜370nmの光透過率量が1〜5%以下でマルセル系N7以上の酸化チタンを用いた白色顔料などを基材フィルムに添加して、粘着層や自動車塗膜の劣化抑制を提案しているが、これらは粘着糊自体の劣化による糊残り(剥離性の低下)の抑制が主目的である。
また、特開2002−69399は、着色性とともに隠蔽性が重視される広告用ステッカー類、表示用ステッカー類に用いられる粘着フィルム(マーキングフィルム)に関するものであり、該粘着フィルムの構成として着色樹脂層、樹脂基材層、及び粘着剤層から成るものを提案している。なお、前記提案において、粘着剤層への紫外線吸収剤、着色剤の添加の可能性が説明されているものの具体性に欠け、実質的には基材フィルム層とその表面に配置する着色樹脂層が主たる構成要素である。
【0006】
前記したように、従来技術は、基材フィルム層のそれ自体の着色であり、少量の調色(着色)フィルムの生産には不向きであり、紫外線吸収剤も基材フィルム層に加えて粘着剤層の保護を行なっている。
即ち、従来技術においては、太陽光等の紫外線が基材フィルム層側から照射された時、基材フィルム層及び粘着剤層を保護する目的で紫外線吸着剤が基材フィルム層に添加されているものである。
また、前記した特開2002−146309では光透過率が1〜5%に設定されており、更に前記した特開2002−69399でも酸化チタンなどによる隠蔽性を重視したものであり、これらに光透過性の配慮が認められない。詳しくは後述するが、これらの点は本発明と著しく相違する点である。
一般的な概念として、感圧接着剤に着色顔料などの粉末を加えると接着力が落ちるものであり、また、感圧性接着剤の溶液は洩糸性、粘度が高く、通常のロールやボールミル等での分散を困難にしている。従って、感圧接着剤の着色には染料を用いる場合が多く、染料による着色では前記したように耐候性が不十分である。
【0007】
次に、着色ガラスの生産技術について見てみる。
前記したように、従来技術においては、生産性が非常に悪く、所望の色のフィルムを生産するのを困難にしている。
この点、本発明者等は、特開昭52−133339で粘着剤中に多量の充填剤を加えた潜在粘着性を有する粘着剤、特開平11−49516で紫外線の吸収特性に優れ、且つ可視光透過性、分散性に優れた球状酸化亜鉛、更に、特開2000−301654で金属箔に連続して接着剤を塗工するとともに基材と貼り合せて建材を連続生産するにあたり、接着剤の性能を低下させることなく(むしろ凝集力を向上させて)充填剤を添加する技術及び接着剤を均質に塗布する技術、などについて先に提案している。詳しくは後述するが、本発明はこれら本発明者等の先の提案による技術を着色ガラスの製造に応用し、従来技術の限界を克服しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した着色ガラスに関する従来技術の限界を克服するために創案されたものである。
本発明者は、従来技術の限界を克服するために鋭意検討した。その結果、着色ガラスを製造するために使用されるガラス板に接着する着色シートにおいて、特に該着色シートの基材フィルムの片面に形成される着色された感圧接着剤層(着色された粘着剤層)として、染料ではなく特定量の着色顔料により着色するとともに特定の可視光透過率を持つように構成したとき、優れた特性の着色ガラスが得られることを見い出した。
【0009】
即ち、本発明者は、特定の可視光透過率をもつ基材フィルムの片面に着色剤として有彩色着色顔料または球状の無彩色着色顔料を含む着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートを使用することにより、有彩色着色顔料の場合は高度に着色性などが優れた着色ガラスが得られること、また球状の無彩色着色顔料の場合はこの種の着色ガラスの重要な利用分野である高度にすりガラス調などに優れた着色ガラスが得られること、を見い出した。
【0010】
本発明は、前記知見をベースにして完成されたものである。
本発明は、ガラス板に接着して着色ガラスとするために使用される着色シートにおいて、該着色シートを構成する基材フィルムの着色性や紫外線の吸収特性を利用せずに、着色シートを構成する感圧接着層(粘着層)にこれら特性を持たせるとともに特定の可視透過率を持たせるという技術的構成を採用することにより、基材フィルムを紫外線から保護するとともに意匠性、審美性、ガラスの飛散防止能に優れた着色ガラスとすることができる着色シート、前記着色シートを利用した着色ガラス、及び前記着色シートならびに着色ガラスの経済的、効率的な製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すれば、本発明は、第1にガラス板に接着して可視光透過性で着色性に優れた着色ガラスとするために使用される着色シートに関するものであり、特に、基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、0.1〜10重量%の有彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シートに関するものである。
【0012】
また、本発明は、第2にガラス板に接着して可視光透過性ですりガラス調の色調再現に優れた着色ガラス(すりガラス調)とするために使用される着色シートにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、1〜50重量%の球状の無彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シートに関するものである。
【0013】
本発明の前記第1〜第2の特徴を有する着色シートにおいて、詳しくは後述するが、基材フィルムとしてその可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%のもので好ましく、また、球状の無彩色着色顔料としてその屈折率が2以下、粒径が着色された感圧接着剤層の乾燥厚みの1/2以下のものが好ましい。更に着色シートの着色された感圧接着剤層が波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
【0014】
更に、本発明を概説すれば、本発明は、第3に前記した第1の特徴を有する着色性に優れた着色シートを利用してなる着色ガラスに関し、基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して製造した可視光透過性の着色ガラスにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、0.1〜10重量%の有彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラスに関するものである。
【0015】
また、本発明は、第4に前記した第2の特徴を有するすりガラス調の色調再現に優れた着色シートを利用してなる着色ガラス(すりガラス調)に関し、基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して製造した可視光透過性の着色ガラスにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、1〜50重量%の球状の無彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラスに関するものである。
【0016】
本発明の前記第3〜第4の特徴を有する着色ガラスにおいて、詳しくは後述するが、着色シートの基材フィルムとしてその可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%のものが好ましく、また、球状の無彩色着色顔料としてその屈折率が2以下、粒径が着色された感圧接着剤層の乾燥厚みの1/2以下のものが好ましい。更に、着色シートの着色された感圧接着剤層が、波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むことが望ましい。
【0017】
更にまた、本発明を概説すれば、本発明は、第5に前記第1〜第2の特徴を有する着色シートの製造方法に関し、ガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスとするために使用される着色シートの製造方法において、前記着色シートが、
(1). 所望の樹脂溶液に有彩色着色顔料または球状の無彩色着色顔料から成る着色顔料を分散後、乾燥、粉砕して着色成分を得る工程、
(2). 前記着色成分を感圧接着剤の原料樹脂の溶液に添加して着色顔料を分散した接着剤溶液を得る工程、
(3). 前記接着剤溶液に波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を添加する工程、
(4). 前記(3)工程で得られたものを可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%の基材フィルムに塗布、乾燥する工程、
により製造されることを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シートの製造方法に関するものである。
【0018】
また、本発明は、第6に前記第3〜第4の特徴を有する着色ガラスの製造方法に関し、基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスを製造する方法において、
(1).前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、有彩色着色顔料または球状の無彩色着色顔料から成る着色顔料を含み、かつ、波長290mm〜370mmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むもので構成され、更に前記着色シートの基材フィルムの可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%のもので構成されたものであり、
(2).前記着色シートは、その感圧接着剤層の面が剥離フィルムで保護されるとともに連続したロール状で供給され、かつ、
(3).前記着色シートの剥離フィルムを剥離しつつ、感圧接着剤層の面を別途に供給されるガラス板の表面に重ねながらプレスし、ガラス板面に着色シートを連続的に接着する、
ことを特徴とする可視光透過性の着色ガラスの製造方法に関するものである。
【0019】
本発明において、前記第5〜第6の特徴を有する着色シートの製造方法及び着色ガラスの製造方法において、詳しくは後述するが、着色シートの基材フィルムとしてその可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%のものが好ましく、また、球状の無彩色着色顔料としてその屈折率が2以下、粒径が着色された感圧接着剤層の乾燥厚みの1/2以下のものが好ましい。更に、着色シートの着色された感圧接着剤が、波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むことが望ましい。
更にまた、着色シートの着色された感圧接着剤層において、その原料樹脂が熱硬化型のものであり、かつ、硬化剤を含むことが好ましい。
【0020】
以下、本発明の技術的構成及び実施態様について詳しく説明する。
【0021】
本発明は、特に前記したように基材フィルムの片面に着色顔料により着色された感圧接着剤層を有する着色シートであって、該着色された感圧接着剤層を介して基材フィルムをガラス板の内側に貼り合わせ、ガラス側から入る紫外線を該着色された感圧接着剤層で吸収して内側の基材フィルムの劣化を長期間抑制しJISA5759、第2種(内張り用飛散防止フィルム)対応の着色ガラスに関するものである。
【0022】
本発明において着色シートの基材フィルムとしては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、アセテート樹脂、ポリスチレン、塩化ビニル(PVC)などのプラスチックのフィルムなどが挙げられる。これらのうち、ポリエステルフィルムが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましい。
【0023】
本発明において、基材フィルムは、通常は1層のみで構成されるが多層構造のものであってもよく、またその表面はハードコート剤による硬度の改善や、艶消し剤でマッド加工されたものであってもよい。
本発明において、基材フィルムは、未延伸でもよいし、縦または横などの一軸方向または二軸方向に延伸されていてもよいが、飛散防止のための破断強度は一般に延伸フィルムが好ましい。
本発明において、基材フィルムの厚みは、特に制限はないが、例えば10〜100μmの厚さのものを使用すればよい。
本発明において、基材フィルムは、無色透明のもの、またはシリカ質等の艶消し剤を練り込んだ半透明のものであってもよく、従って、基材フィルムは光線透過率の高いもの、または光線透過率の低いものを用いることができる。
本発明の着色シートの基材フィルムの光学特性は、着色ガラスという用途との関連で可視光透過率、ヘイズ(haze、曇り度)、表面反射率などの観点から規定することができる。
一般に鮮明な着色ガラスを得るという観点からは可視光透過率が高い方が望ましい。しかしながら着色ガラスの重要な要求特性としては、室内等の内部の見えにくさということから光遮光性、即ちヘイズ(haze、曇り度)として所望の値を持つことも重要である。
前記ヘイズ(haze、曇り度)は、透明な試験片の内部または表面から散乱された光により試験片がぼんやりと曇って見える状態、別言すればすりガラスのような曇った性質をいい、その測定方法はJISK7105(プラスチックの光学特性試験方法)として標準化されている。
【0024】
本発明において、前記ヘイズ値は着色ガラスのガラス裏面側の映像の鮮明度合いを表わすのに重要である。
本発明において、前記した着色ガラスとしての要求特性から、可視光透過率とヘイズの相関性は小さいが、一般に基材フィルムの可視光透過率は90〜50%が好ましく、また、ヘイズは100〜50%、好ましくは90〜30%が好ましい。なお、いうまでもないことであるが、ヘイズが30%以下の場合、光遮光性(遮蔽効果)はほとんど認められない。
【0025】
本発明の着色シートの基材フィルムを規定する特性として、前記した可視光透過率、ヘイズのほかに表面反射率がある。即ち、前記した着色ガラスの要求特性との関連から、前記した拡散透過光に関連するヘイズのほかに、表面反射率も重要である。
例えば、蛍光灯などの明かりの透過状態において、ヘイズが70%以上でもJISK5400規定の60度光沢度(表面反射率)が大きいと、照明の点灯状態(発光管)をはっきり認めることができる。
前記したことから、基材フィルムは光学特性として、例えば60度光沢が60以下、好ましくは40以下、可視光透過率が90%、ヘイズ60%の値を持つことが好ましい。なお、60度光沢度が40以下のとき、前記発光管を確認することができず、全てが散乱光となるため本発明において好ましい。
【0026】
本発明において、基材フィルムとして、所謂、マッドフィルムと称される艶消し処理された基材フィルムを用いることができる。
前記したように着色ガラスの製造にあたり基材フィルムの可視光透過率の調整は付加価値の高い着色ガラスを提供する上で重要な点である。
前記した可視光透過率の調整は、後述する着色シートの着色された感圧接着剤層の構成において、該感圧接着剤層への着色顔料の添加によっても行なうことができるが、基材フィルムの艶消し加工(所謂ヘイズ)の調整によっても行なうことができる。
【0027】
艶消し基材フィルムとしては、基材フィルムに艶消し剤を練り込んだ練込みマッドフィルム、基材フィルム表面に艶消し剤を塗工した塗工マッドフィルム、あるいは基材フィルム表面をハードコート処理と艶消し加工を同時に行なった塗工マッドフィルムなどを利用することができる。
【0028】
前記した可視光透過性や光沢の調整を行なう艶消し剤は、一般に体質顔料と呼ばれているものから選択することができる。
その代表例として、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、珪藻土、ホワイトカーボン(含水微粉珪酸)、硫酸バリウム、炭酸バリウム、石英粉、ウオラストナイト等がある。
前記した体質顔料を艶消し剤として用いるとき、これらは分散性が悪いので、後述する感圧接着剤層の調整における有彩色または球状の無彩色着色顔料と同様に加工顔料(カラーマスターバッチ)を用いるのが好ましい。
【0029】
次に、本発明の中核となる着色ガラス用着色シートの着色された感圧接着剤層の構成について説明する。
なお、本発明において、着色された感圧接着剤層の着色されたという用語は、後述するように有彩色着色顔料はもとより酸化チタンなどの不定形の無彩色着色顔料や同じく球状の無彩色着色顔料により着色されたものである、と広義に解釈されるべきである。
【0030】
本発明の着色シートの着色された感圧接着剤層は高度に着色性に優れたものとするために有彩色着色顔料を添加したものと、高度にすりガラス調を再現するために球状の無彩色着色顔料を添加したもの、に二分することができる。
【0031】
前記した有彩色着色顔料としては、例えばアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、縮合多環系顔料などがある。より具体的には、アゾ系顔料としてはウッチングレッド、カーミン6C等の溶性顔料、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、レッド、パーマネントレッド等の不溶性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料としては銅フタロシアニン顔料、無金属フタロシアニン顔料として青、緑系顔料、縮合多環系顔料としてはジオキサジンバイオレット、キナクリドンバイオレット等が例示されるがこれらに限定されない。
また、無機系の着色顔料もあり、例えば酸化鉄は、黄色、赤、黒各種の色相を有し、特に低隠蔽性の微細酸化鉄は有用なものである。酸化チタンも本来、白色の無彩色顔料であるがチタン−イエローとして黄色の顔料がある。このものは、従来のカドミイエローや黄鉛などの毒性の強い黄色顔料に代わるものとして有力なものである。
本発明において、色彩光学上、黒色、白色も独立した色相であることから、無彩色顔料である酸化チタン、カーボンブラックなどを有彩色着色顔料と同様に用いることができる。
【0032】
前記した有彩色また無彩色着色顔料は、一般に市販されているものをそのまま用いても良いが、市販品は粒子径がまちまちである。本発明においては光透過性が重要な因子であるため粒子径が大きすぎると光透過性が悪く、また細かすぎると接着剤中への分散が困難となるため1次粒径は0.1〜10μm好ましくは1〜5μmである。この粒径は前記した艶消し剤(体質顔料)についてもいえることである。
前記有彩色または無彩色着色顔料の使用濃度は、本来、体積分率で考察され、粉末材料(着色顔料)と樹脂母剤(接着剤)から成る複合材(マトリックス)においては、着色顔料がマトリックスに及ぼす臨界点(臨界顔料濃度、CPVC)において諸物性が急変する。CPVCは顔料の粒径、比重、形状で相違するが、本発明では20%前後であり、顔料濃度が20%以上では、接着力が著しく低下、逆に隠蔽性が増し、可視光透過率が悪くなる。
前記した点を総合判断して、本発明では、前記着色剤成分の使用量は0.1〜10重量%の範囲とすることが好ましい。
【0033】
次に、前記した高度にすりガラス調の着色ガラスを製造する上で重要な球状の無彩色着色顔料について説明する。
この種の球状の無彩色着色顔料としてはシコーン樹脂球状体、アクリル樹脂球状体、エポキシ樹脂球状体等の樹脂球状体、更には、ポリカーボネート、ワックス等の樹脂分散液、シリカビーズ、ガラスビーズ等の無機球状体を利用することができ、可視光透過率の観点から屈折率2以下のものが好ましく、屈折率が高くなると、ヘイズにより白色顔料の性質を示す。なお、本発明において、前記球状体は中空体のものであってもよい。
また、本発明においては、屈折率2以下の微細短繊維(ウィスカー)や板状体を併用することが可能であり、このような材料としてウォラストナイトやガラスフレークなどがある。
【0034】
本発明の前記球状の無彩色着色顔料は、前記した不定形粉末顔料の有彩色または無彩色着色顔料とは異なったマトリックス特性を示し、前記したCPVPの概念をそのまま適用することができない。その1例をあげると、球状粒子の表面に接着材層が薄く存在しても接着力が補強されるのと、球状粒子では粒子間に隙間ができるので見かけより粒子が多く入る(CPVPが高くなる)。球状粒子でも粒径が小さくなれば不定形の粉末と類似性質になるが粒径が大きくなると粒子間の隙間に接着剤が完全に詰まらず、単に粒子のみが最密充填状態となり、粒子同士を結合するのに必要な強度の接着剤層があれば実用に供し得る。また、かかる球状粒子は分散が容易なので加工顔料(カラーマスターバッチ)としなくても直接接着剤溶液に投入、攪拌、混合するのみで分散させることができる。
球状粒子はその形状が真球に近ければ近いほど、前記した特性を示すことになり、真球粒子の接着剤への適用は極めて有用である。
球状粒子の粒径は、接着剤層の厚みの1/2好ましくは1/3以下であり、これより粒径が大きくなると着色剤粒子が2層以上の最密充填時に接着剤層表面に着色粒子が突出して接着層表面の平滑性及び接着力が劣る。球状粒子の真球度、粒子径、比重で異なる体積分率で着色粒子の最密充填時の割合は20%〜70%程度に相当する。
本発明では、好ましい接着剤層の厚みが10〜100μmであるので、球状の無彩色着色顔料の粒子径1〜50μm、好ましくは2〜30μmであり、その使用量は1〜50%重量%、好ましくは5〜30%である。
なお、本発明では、CPVC以下の範囲内で、前記した有彩色着色顔料、無彩色着色顔料を1種又は2種以上の混合物として使用することができる。
【0035】
本発明においては、球状の無彩色着色顔料の使用により高度のすりガラス調を再現するためには、該着色顔料を配合した系において所望の光散乱性(ヘイズ)が求められる。
このため、一般に隠蔽中の小さいものが好ましく、感圧接着剤層を構成する樹脂成分の屈折率が1.5前後であり、樹脂成分により着色顔料の屈折率が大きいほど隠蔽性が増すため、酸化チタン(屈折率2.5)のように屈折率の高いものは白さが現れるため好ましくない。
このため、前記球状の無彩色着色顔料の屈折率は、艶消し剤として代表的なものとされているケイ酸塩(同1.5〜1.7)、酸化ケイ素(同1.5)と同程度の屈折率を有し、亜鉛率(同2.0)が限度である。
なお、粒径が小さくなると隠蔽性が低減することは最近の化粧品への煙霧質酸化チタンの利用例が示しているように、屈折率が2以上でも効果があれば任意の材料を選ぶことができる。
本発明において、前記したシリコーンビーズやポリマービーズなどの樹脂ビーズは、基材フィルムと同じ高分子材料のため均一性、光学特性の再現性などから有効な球状の無彩色着色顔料である。
【0036】
本発明の着色ガラス用着色シートは、前記したように基材フィルムの片面に有彩色または球状の無彩色着色顔料により着色された感圧接着剤層(以下、着色感圧接着剤層ということがある。)を有するもので構成される。
本発明の着色シートにおける着色感圧接着剤層において、そのガラスに対する接着力は、ガラスの飛散を防止するために接着力が4N/25mm以上であることが好ましく、上限は特に限定しないが10N/25mm程度が好ましい。従って、前記接着力が実現できるように着色感圧接着剤層を構成する各種の接着性樹脂成分を選択すればよい。接着力として、4N/25mm以下では飛散防止効果に乏しく、また着色感圧接着剤層を厚くしすぎると、色ムラが生じ易く、かつ、材料、塗工経費が嵩み経済性が劣る。
【0037】
本発明において、着色感圧接着剤層の厚みは、一般に5〜200μm、好ましくは10〜100μmに設定すればよい。
一般に、感圧接着剤層の剥離強度は膜厚が大きいほどよく、剪断力は薄いほうが良い。本発明は剥離力を重視することと、着色顔料が含まれるため剥離強度(接着強度)が顔料を含まないものより低下する傾向にあるため、膜厚を厚くするのが好ましい。また、本発明においては、有彩色着色顔料の場合、その使用量が一般のインキ、塗料の樹脂固形分に対して5〜60%に対して、0.1〜5%と少ないので、膜厚が小さすぎると着色性が劣る。但し、膜厚が大きすぎると経済性の点で劣る。更に、本発明では感圧接着剤溶液を基材フィルムに塗工、乾燥して感圧接着剤層を作成するが、感圧接着剤の塗布時の樹脂濃度は60%以下で提供されることが多いので、膜厚を大きくするには、塗工時の厚みを厚くする必要があり、樹脂濃度が大きいと塗工された感圧接着剤の表面が乾燥(上乾き、皮張り)したり、レべリング性(平滑な表面乾燥)が劣り、色むらが発生しやすい。逆に薄すぎると、着色顔料の添加を多くする必要があり、更に、接着力の低下につながる。
前記したことから、感圧接着剤層の厚みを所望に設計すればよく、一般的には10〜100μmの膜厚である。
【0038】
本発明において、着色感圧接着剤層の樹脂成分としては、種々のものを使用することができるが、熱硬化性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂では、耐熱性が乏しいのと凝集力が不十分になりやすい。更に、ガラスへの貼り合わせ工程において、気泡、汚染粒子等の不具合が発生した時、剥離を行なって、ガラスを再利用する時、熱可塑性樹脂ではガラス面に薄い接着層が残りやすく、ガラス面が汚染されるので洗浄しないとガラスを再利用することが出来ない等の不便がある。
【0039】
前記した着色感圧接着剤層の接着剤成分としては、常用されている架橋型の感圧接着樹脂、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、
アクリル−ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、天然及び合成ゴム等の一種又は2種以上の混合物をそのまま若しくはこれらに、架橋剤成分、触媒成分などを追加、添加し、初期粘着性(タック)を抑制するとともに、粘着時の圧力調整により感圧接着性を高めたものを使用すればよい。
本発明者等は、特開昭52−13339において、粘着前の粘着性を調整、貼付時の圧力により、強固に接着する技術を開示しているが、これを利用することができることはいうまでもないことである。
特に、本発明では、着色剤や艶消し剤(充填剤)、紫外線吸収剤などの添加成分が配合されるため、従来の粘着剤組成の構成では、初期粘着性が落ちるので、接着層の厚み、反応性の調整が必要である。
【0040】
本発明において前記した着色感圧接着剤層の樹脂成分としては、耐候性の観点からアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。また、建築部材などにおいては長期間、初期性能の維持が必要であるため、従来の感圧接着剤より安定した接着力が必要であり、特に、板ガラスの表面がアルカリ性を示すため、これに耐えうる接着力を発揮させる上で前記した樹脂成分が好ましい。
【0041】
次に、着色シートの着色された着色感圧接着剤層の製法について説明する。
前記した着色感圧接着剤層に添加される着色顔料は、一般にアクリル樹脂、セルローズ樹脂、塩化ビニル樹脂、マレイン酸樹脂などの各種の樹脂溶液中において、あるいは必要によりフタル酸エステルなどの可塑剤を加えた樹脂溶液中で高濃度に混錬分散され、溶剤成分を除去、小片状または、粒状にしたチップ状の分散顔料で通常カラーチップと呼ばれる加工顔料(カラー・マスターバッチ)にされる。このような分散顔料を用いると、これを感圧接着剤溶液に溶解するだけで着色することができる。特に、本発明では、これらのカラーチップを感圧接着剤溶液に樹脂固形分に対し5〜10%の顔料濃度になるよう溶解、分散させたマスターカラーを作成、基材フィルムへの塗工前に必要に応じて調色し、これを感圧接着剤溶液に樹脂固形分に対し顔料濃度として0.1〜5%好ましくは1%前後になるように添加すればよい。なお、添加量が少なすぎると着色力が劣り、また多すぎると光透過性が無くなり、色ガラスの風合いが無くなる。
【0042】
本発明の着色シートの着色感圧接着剤層は、その中に紫外線吸収剤が添加されていてもよいものである。前記紫外線吸収剤の添加量は、着色感圧接着剤層の厚みや紫外線吸収剤の種類によって相違するが、波長290nm〜370nmの光透過量が実質0%(実質的に認められず)、380nmの波長から光透過が認められる量とすることが好ましい。なお、紫外線の添加量と感圧接着剤の厚みの関係は後述の経験式から求めることができる。
【0043】
本発明において、前記した紫外線吸収剤としては、夜間などの紫外線照射が無くなったりあるいは弱くなったりすると規定状態に戻る可逆性の紫外線吸収剤、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤(以下、UVAと略記する。)が好ましい。より具体的には、
(1).ベンゾフェノン系UVAとしては、2,4ジヒドロキシ−ベンゾフェノン(スミソープ100,住友化学)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシー4−オクトキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾフェニル)メタンなど、
(2).ベンゾトリアゾール系UVAとしては、2−(5メチル2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビンP、チバガイギー)、チヌビン234、チヌビン320、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、2{4{2ヒドロキシ3ドデシルオキシプロピル}オキシ}−2−ヒドロキシフェニル4,6、ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアゾン(チヌビン400)、2−{2ヒドロキシ−3,5ジ(1,1−ジメチルベンジル)フェニル}2Hベンゾトリアゾール(チヌビン900)、2{2−ヒドロキシ−3ジメチルベンジル−5(1,1,3,3テトラメチルブチル)2Hベンゾトリアゾール(チヌビン928)、チヌビン1130など、
(3).ヒンダードアミン系UVAとしては、チヌビン111FD(高分子量タイプHALS)、チヌビン144、チヌビン123等のHALSなどを例示することができる。
【0044】
本発明において、前記紫外線吸収剤(UVA)として、その他p−tertブチルフェニルサリシエート、pオクチルフェニルサリシエートなどのフェニルサリシエート系UVAなどを使用することができる。
本発明において、前記したUVAは1種又は2種以上の混合物として使用することができる。なお、紫外線吸収剤の使用量は、後述する経験則により決めればよい。
【0045】
本発明の着色シートは、例えば着色顔料、紫外線吸収剤、艶消し剤等を感圧接着性の樹脂溶液に分散させたのち、更には架橋剤(硬化剤)、触媒などを添加して着色された感圧接着剤溶液を調整し、これを基材フィルムに塗布、加熱乾燥、剥離フィルムに貼り合わせて製造し、これを巻き取って保管すればよい。
本発明において、着色シートの製造方法として、前記塗布工程において、剥離フィルムの側に着色された感圧接着剤を塗布したものを調整し、これを以下同工程で基材フィルムに貼り合わせて着色シートを製造しても良いことはいうまでもないことである。
【0046】
本発明はガラス板自体を着色するのではなく擬似的に着色ガラスとするものであるが、本発明の着色ガラスは、前記のようにして調製した着色シートをガラス板の片面に着色された感圧接着剤層を介して接着することによって製造される。
【0047】
本発明の着色ガラスは、本発明の前記着色シートから剥離フィルムを除去しながらガラス板に張り合わせることで簡単に可視透過性、耐候性、ガラスの飛散防止性能など優れた着色ガラスが得られる。
また、本発明の着色シートは、通常の板ガラス(フロートガラス)にそのまま適用することができるが、ガラス板として強化ガラスを用いると更に破壊強度が改善された着色ガラスを得ることができる。
【0048】
特に、本発明において、例えば1m幅、長さ2mの板ガラスに着色シートを連続して効率的に張り合わせることができるため着色ガラスを高い生産性とともに経済的に生産することが出来る。
本発明の着色ガラスの連続生産方法は、特開2000−301654のベルトプレス法を採用しても良いが、ベルトの長さをガラスの長さより短くしないとガラスに負荷がかかりガラスが割れ易いという点に留意すべきである。
プレス圧及び加圧時間は特に定めないが、0.1〜5kgf/cm 圧力下、1分以下で充分である。
また、本発明において、ガラス板への着色シートの貼り合せ工程はベルトプレスに限定されず、2本のロール間を通すだけでの手動、自動任意の方法でも行うことができ、これにより着色ガラスを高い生産性のもとに経済的に製造することができる。
【0049】
以下、本発明による着色ガラスの効率的、経済的な連続生産システムを、図1を参照して説明する。
図1において、(参照)符号1は本発明の着色シート(剥離性フィルムの貼り合せタイプ)、2は本発明の着色シート(1)の巻出し装置を示している。
図中、矢印Aは着色シート(1)の搬送方向、Bは図示しないでガラス板搬出装置からのガラス板の搬送方向を示している。
【0050】
図示されるように、着色シート(1)は着色シート(3)と剥離PETフィルム(4)に分離され、剥離PETフィルム(4)は剥離フィルム巻取りロール(11)に回収され、着色シート(3)はベルトプレス装置(5)に投入される。
ベルトプレス装置(5)は上下一対のスチール製ベルト(6)を備えており、該スチール製ベルト(6)によって着色シート(3)と図示しないガラス板搬入装置により図中矢印B方向に導入されるガラス板(8)とを挟圧し、これによって着色シート(3)とガラス板基板材(8)とが貼り合わされる。上下、スチール製ベルト(6)はそれぞれ一対のニップロール(7)により張力を負荷された状態で循環駆動されるようになっている。また、着色シート(3)とガラス板(8)との挟圧を行なう位置にはプレス圧を付与するためのプレス負荷ロール(9)が配列されている。
ベルトプレス装置(5)の下流側に配置された切断機(10)により着色ガラス板(12)間の余分な着色シートを切断、図示しない製品集荷棚に移送される。
なお、図1において、ガラス板(8)の長さより上側のベルトプレス(6)及びプレス負荷ロール(9)の配列長さが長いと貼付時にガラス板(8)が割れ易くなることに留意すべきである。
前記製造システムにおいて、ガラス板(8)として厚さ4mm、幅1000mm、長さ2mの板ガラスを用いた実験により、上下のスチールベルト(6)の間隔をプレス負荷ロール(9)を上下させることで調整できるようにし、かつ、各ロールを独立して調整できるようにし、更に、上部のプレス負荷ロール(9)の出口側の間隔を大きくできるようにすることにより、ガラス板(8)の長さに対応出来るとともに破壊、破損のない着色ガラス(12)を得ることができる。
【0051】
【実施例】
次に、実験例、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例のものに限定されるものではない。以下、「重量部」は単に「部」と示す。
【0052】
<実験例1>紫外線吸収剤量の決定
紫外線吸収剤としてチヌビン900(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)をトルエンに溶解、0.006〜0.01%の濃度で、1cm石英セルを用い、常法により紫外線吸収特性を測定した(島津自記分光光度計 UV−260)。測定結果を図2に示す。
測定結果から濃度0.006%では360nmまで吸収する。370nm以上の透過を無くすためには0.008%、好ましくは0.01%の濃度が必要である。
【0053】
1cmのセル幅で濃度0.01%に対応する接着剤層の厚みと濃度を求めるために、次の経験則としての関係を利用した。
C1×T1=C2×T2 …………(式1)
C1:トルエン希釈液の濃度、T1:測定セル幅=1cm=10000μm
C2:接着剤層の濃度、T2:接着剤層の乾燥厚み(μm)
ここで、C1=0.006%、T1=1cm=10000μm、C2=3%とすると、T2=(C1×T1)/C2=0.006×10000/3=20(μm)となる。
これは、360nmの透過限界、濃度0.006%に対応するためには、紫外線吸収剤を接着剤の乾燥厚みに対し3%用いた時、接着剤の厚みが20μm必要であることを意味する。
【0054】
従って、前記したように370nm以上の紫外線を遮断するには、接着剤層の厚みと紫外線吸収剤の関係はC2×T2>0.01×10000=100を満たすように紫外線吸収剤の濃度と接着剤の厚みを調整することが重要である。
実際には、本発明では、ガラスの内側に接着剤を張り合わせるので、ガラスにより紫外線の吸収が減衰されるため360nmで透過が認められない量で充分対応出来るという前提に立って接着剤を設計した。
今、360nmで透過が認められない限界濃度をC1min、360nmまで吸収する濃度をC1maxとすると、本発明では、C1min×10000<C2×T2<C1max×10000(式1)を満足するよう設計すれば良く、紫外線吸収剤の吸収特性から容易に接着剤の設計ができる。
【0055】
<実験例2>紫外線吸収量の確認(1)
実験例1で用いたチヌビン900は、式1から0.006×10000<C2×T2<0.01×10000、60<C2×T2<100、一般に、紫外線吸収剤(以下、UVAということがある。)の樹脂液に対する溶解度、及び樹脂中にUVAが多く存在すると樹脂物性が変化するので、使用限度があり、一般に樹脂固形分に対し3〜5%が限度である。
そこで、C2=3%とすると、60<3×T2<100より、20μm<T2<50μmが得られる。
アクリル樹脂系感圧接着剤、SKダイン906(綜研化学(株)社製、不揮発分、55%)100部にチヌビン900の15%(トルエン/酢酸エチル=2/1)溶液11部を加え、樹脂固形分に対してUVA3%の添加溶液を得た。次いでこのアクリル樹脂系感圧接着剤を50μmのPETフィルムにドクターブレードで乾燥膜厚が10、20、30、40、50、60μmになるよう調整、塗布し、これを厚み1mm、幅10mm、長さ35mmの石英板に加圧下で接着、実験例1と同法で紫外線吸収特性を測定した。その結果、360nmを遮断するのに20μm必要であり、50μm以上で370μmまでの紫外線が全て吸収された。
【0056】
<実験例3>紫外線吸収量の確認(2)
紫外線吸収剤チヌビン327(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)のトルエン溶液を用い実験例1と同法で紫外線の吸収特性を測定した結果、C1min=0.005%、C1max=0.020%であった。
従って、式1により、0.005×10000<C2×T2<0.02×10000、50<C2×T2<200より、17<T2<66が得られる。
ゴム系感圧接着剤、ボンドKH15、(コニシ(株)社製、不揮発分40%)100部にチヌビン327の30%トルエン溶液を4部添加、ゴム系感圧接着剤の固形分に対してUVA3%の添加液を得た。次いで、このゴム系感圧接着剤が乾燥厚みで10〜80μmになるよう50μmのPPフィルムのコロナ処理面に塗布、実験例2と同法で紫外線吸収特性を測定した。その結果、塗布厚20μmで360nmを遮断、370nmまでの紫外線を全て遮断するのには70μmの塗布厚が必要であった。
【0057】
<実験例4>耐候性の確認
JISA5759(建築用窓ガラスフィルム)、第2種(ガラス飛散防止フィルム)、内張り用(記号2−1)に準拠して3mmの板ガラスに、実験例2,3で作成した感圧接着剤シートを貼付、デューサイクル促進耐候試験で1000時間暴露した結果、UVAの効果で感圧接着層の劣化は認められず、前記JIS規定の80時間では、何れのフィルムにも目立った変化も認められなかった。しかし、200時間経過時から、PET,PPフィルムとも、感圧接着剤層の厚みが20μm以下では、色差(△E)1となりJIS規定の3以下ではあるが劣化が始まる。また、1000時間では感圧接着剤層の厚みが、実験例2では50μm、実験例3では70μm以下では、△Eが1〜2の範囲でJIS規定内ではあったが基材フィルムの劣化が認められ、長期の耐候性の確認として、式1の有効性が認められた。
【0058】
本発明の着色ガラスは、建築の採光かつ着色用を目的としているため、耐候性についてもJIS規定以上の性能を目標とした設計値を設定した。
特に、本発明のUVAでベンゾトリアゾール系、ヒンダーアドミン系(チヌビン)を用いると、これらのUVAは、夜など紫外線の照射が無くなると安定(基底)状態に回復することが知られており、長期の耐候性を付与する効果が認められた。
なお、耐候性の確認試験は、以下の条件で行なった。
(i).(試験条件)
サンシャインカーボン促進耐候試験機:スガ試験機株式会社、デューサイクルサンシャインロングライフウォザオメーターを使用した。
(ii).(着色シートの保存)
着色シートはA4版の基材フィルムに所定の乾燥厚みになるよう着色感圧接着剤をドクターブレードで塗布、80℃で5分間加熱乾燥後、38μmの片面シリコーン離型処理したPET(以下セパレーター)に貼付、20℃、湿度65%の標準状態で保存した。
【0059】
<実施例1及び比較例1>
SKダイン906(前出)50部に、大成化工(株)社製の着色顔料(NR440−A9DA、セイカファーストイエロー2720、4.0%)5部、酢酸エチル45部をTKホモディスパー(特殊機化工業)を用いて黄色の接着剤マスター(MY−1)を得た。
前記MY−1(10部)をSKダイン906(90部)に加えると簡単に分散、淡黄色で透明性の高い黄色の感圧接着剤(Y−1)が得られる。この感圧接着剤(Y−1)に実験例2で調整したのと同じチヌビン900の15%液を種々の割合で加え、50μmのPETフィルムにドクターブレードで塗布、乾燥膜厚が50μmになるよう塗布して着色シートを得た。
前記着色シートを3mm厚の板ガラスにJISA5759に準拠して貼付し、性能評価を行なった。
また、比較例として、染料であるSolvent Yellow82(保土谷化学(株)社製)の5%酢酸エチル/トルエン溶液(10部)をSKダイン906(90部)に溶解した黄色の感圧接着剤(比Y−1)を得た。この(比Y−1)に、前記実施例1と同法でチヌビン900を加え、50μmのPETに50μmのPETに50μmの乾燥膜厚になるよう塗布して着色シートを作成、3mm厚のガラスに貼付し、同様に性能評価を行なった。下記の表1にJISA5759に準拠した耐候性の試験結果を示す。
【0060】
【表1】
Figure 2005001301
【0061】
表1に示されるように、試料No.1の着色シートは、UVAが入っていないので、その基材フィルムであるPETは80時間で褪色、△Eも3以上であった。ただし、着色剤の色の変化、褪色はみとめられなかった。UVAを使用した試料No.2〜3は、優れた着色ガラスが得られることを示している。
比Y−1において、飼料No.4はPETフィルムはもとより感圧接着剤層の両者が褪色してしまい、有用な着色ガラスが得られない。
【0062】
<実施例2>
SKダイン906(前出)100部に実施例1で用いたチヌビン900の15%液5部を添加、混合して感圧接着剤(U−1.5:紫外線吸収剤 1.5%含有)を作成、実施例1で用いた黄色の着色顔料系の接着剤マスター(MY−1)及び染料系の10%Solvent Yellow82(前出)を種々の割合で加えハードコートPET(UVCー11H、京都中井商事(株)社製、厚み50μm、鉛筆硬度5H)に調整して塗布して着色シートを作成、3mm厚のガラス板に貼付した。
前記感圧接着剤U−1.5(100部)に対し、着色接着剤マスター(MY−1)を50部(接着剤固形分に対し5%)以上加えると、接着力が4N/25mm以下になった。
但し、染料系の10%Solvent Yellow82溶液の場合、マスターを50部(接着剤固形分に対し10%)添加しても接着力は10N/25mmと良好な結果を示した。この結果、本発明において、有彩色着色顔料の好ましい添加量は5%前後であることがわかった。
【0063】
【実施例3】
実施例1の試料No.2において、PETフィルムをヘイズの異なるハードコートPET(京都中井商事(株)、前出)に代えて、着色感圧接着剤層の乾燥厚みが50μmになるように塗布して着色シートを作成し、これを3mm厚の板ガラスに貼付し、光遮光性について調べた。
結果を下記の表2に示す。表2に示されるように、本発明においてヘイズが30%以上であることの重要性が判る。
なお、光遮光性は室内での食器棚内部の様子の確認の有無により調べ、遮光性なしは内部の食器が食器棚の外から判別できる状態をいう。
【0064】
【表2】
Figure 2005001301
【0065】
【実施例4及び比較例2】
実施例1の着色顔料(NR440、黄色)を同社のPBT5182(シアニンブルー40%、青)及びNS240(パーマネントカーミンFBB、40%赤)に変更し、以下試料No.3と同法で着色感圧接着剤を作成、乾燥膜厚50μmに塗布して感圧接着剤シートを作成、厚5mmのフロート板ガラス(JISA3202)に貼付、JISA5759に準拠した試験した。結果を下記の表3に示す。
また、比較のため、着色剤を用いず、SKダイン906(100部)に15%チヌビン900(11部)を加えた透明無色の感圧接着剤(比較例2)を用いて作成した感圧接着剤シートをガラス板に貼付したものについて、実施例1/比較例1と同様に耐候性試験1000時間を実施した。
表3に示されるように、着色顔料系の着色シート(試料No.7〜9)を用いた試料は、性能低下が認められず、優れた紫外線遮断効果を示した。なお、試料No.7〜9の粘着力は、十分に使用に耐えるものである。
【0066】
【表3】
Figure 2005001301
【0067】
【実施例5】
実施例4の50μm透明PETを、テイジン社製PET(テトロン)の練りこみマッド品(PET−M1)及び表面マッドコート品(PET−M2)に代えた以外は同法と同じく試験した。結果を下記の表4に示す。但し、着色剤はPBT5182青で行なった。表中、感圧接着剤の比較例1は前記比Y−1を意味する。
表4に示されるように、耐スチールウール性(荷重200g、200回)については、PET−M1系は全て、光にかざすと傷が目立った。これは、基材フィルムの産業利用面において、ハードコート処理PET−M2が練込みPET−M1より傷がつき難いことを示しており、基材フィルムの選択に1つの指針を与えるものである。
PET−M1系は市販のすりガラスより白く、20W蛍光灯の点灯時の光を透過しない。また、PET−M2系は表面硬度を満足したが、光遮断性が不足気味であった。
【0068】
【表4】
Figure 2005001301
【0069】
【実施例6】
SKダイン906(前出)50部、太平化学製品(株)社製、白色顔料CR−90、80%(酸化チタン80%含有)5部、酢酸エチル45部により実施例1と同法で白色の接着剤マスター(MW−1)を得た。以下、実施例1と同法でSKダイン906(90部)に15%チヌビン900を10%添加後、白色の接着剤マスター(MW−1)の添加量を代えた白色感圧接着剤を作成、実施例5のマッドコード処理PET(PET−M2)に乾燥厚み25μmになるよう調整して塗布、乾燥、38μmの剥離PETで保護、JISA5759に準拠して、実施例5同様のガラス板に貼付、性能を調査した。結果を下記の表5に示す。
表5に示されるように、MW−1(白色の接着剤マスター)を5%添加した試料(試料No.19)は、背景遮断性がすりガラスに近い性能であり、5%以上では接着力が不足気味となる。また、5%以下では透明度が高くなり、従って背景遮断性が不足気味となる。この結果からも、感圧接着剤層への白色顔料(無彩色顔料)の配合量は5%前後が好ましいことが判る。
【0070】
【表5】
Figure 2005001301
【0071】
【実施例7】
この実施例は、球形の無彩色着色顔料を使用したものである。
実施例1と同じSKダイン906を用い、球形の無彩色着色顔料(艶消し剤)としてトスパール145(以下、TSP45、GE東芝シリコーン(株)社製、シリコーン樹脂粉末、真球状、粒径5μm)を実施例1と同じTKホモディスパーで分散させた。即ち、SKダイン906(100部)に対し15%チヌビン900を11%添加した接着剤100部に、種々の割合でTSP145を分散、実施例6と同法でPET−M2を用い、乾燥塗布厚みを全て50μmとした。ガラス板に貼付した試料を作成、JISA5759に準拠した試験を行なった。結果を下記の表6に示す。
表6に示されるように真球状のシリコーンビーズを用いると可視光透過率、粘着力の低下が少なく、明るい高品質のすりガラス状の着色ガラスが得られる。また、前記実施例6(表5)の酸化チタンと比較したとき、可視光透過率、ヘイズは本実施例と同様の数値になるが、すりガラス調を出すためには本実施例の球状体が極めて有効であることがわかった。
【0072】
【表6】
Figure 2005001301
【0073】
【実施例8】
この実施例は、無彩色着色顔料の形状特性について試験したものである。
実施例7の球状の無彩色着色顔料(艶消し剤)トスパール145を、下記の表7に示される各種の無彩色着色原料に変更した以外は、実施例7と同法で試験した。結果を表8に示す。なお、表7に示されるように、K−08のウィスカー(微細繊維)以外は、全て球状体である。
表8から次のことが判る。
No.30の球状樹脂分散物は、ヘイズが小さい(明るい)わりにはすりガラス調に近いものであった。
No.31のシラスバルーン(中空真球体)は光遮断性に優れていたが、天然品であるため少し着色した。
No.32のウィスカー(微細繊維)は、球状体より光遮断性は劣る。
No.33は感圧接着剤の樹脂成分と同類のアクリル樹脂であり、No.30と同程度の効果が認められた。
以上のことから、無彩色着色顔料が球状体であれば、中空シラスバルーン(SFB08)、樹脂分散物(FG12)、アクリルビーズ(MR7HG)が示すように高品質のすりガラス調のものが得られるが、ウィスカーや実施例6の不定形の酸化チタンでは光遮断性が不十分であり、すりガラス調のものが得られない、ということが判る。
【0074】
【表7】
Figure 2005001301
【0075】
【表8】
Figure 2005001301
【0076】
【実施例9】
実施例8の(No.31)で用いたシラスバルーン(SFB08)の粒径を、10μm(SFB10)、20μm(SFB20)、30μm(SFB30)に変更し、着色感圧接着剤層の乾燥膜厚を同じ50μmとしたものについて試験した。その結果、粒径20μmのSFB20では接着面がざらつき、貼付時、平滑な表面が得られなかった。
このことは、本発明で使用する着色顔料(有彩色及び無彩色着色顔料)の粒径が、着色感圧接着剤層の乾燥膜厚(本実施例の場合50μm)に対して、およそ1/2であること(本実施例の場合限界値に近い20μm)を示している。
【0077】
【実施例10】
50μmの透明PETフィルムに実施例4(No.10、比較例2)(表3参照)と同法で無色の感圧接着剤を塗布、無色のガラスに貼付後、実施例8のNo.30に用いた艶消し剤(9F12)(表8参照)をアクリル−シリコーンクリア塗料(アルコSP、ナトコペイント(株)社製)に種々の割合で添加した塗液をPET面に塗布、乾燥した試験片についてJIS‐K5400に準拠して60度の光沢及び実施例8と同様に可視光透過率、ヘイズを測定した。結果を下記の表9に示す。
この試験結果から、すりガラス感は、可視光透過率、ヘイズ以外の要素があり、感圧接着剤層のすりガラス感を艶消し剤で調整するには熟練が必要となるので、本発明のすりガラス調の着色ガラスを得るには、基材フィルムの光透過率、ヘイズ及び光沢度を前もって調整することが好ましく、実施例5に用いた艶消しマッドフィルム(M1,M2)程度で容易に本発明の着色ガラスが得られる。本発明で使用するマッドフィルムは、使用目的の関連で特定することは出来ないが可視光透過率90〜70%、ヘイズ30〜80%、60度光沢40以下のものが好ましい。
【0078】
【表9】
Figure 2005001301
【0079】
【実施例11】
実施例4のNo.7〜10及び実施例7のNo.23〜29の接着剤100部に対し、非黄変性ポリイソシアネート(スミジュールN−100、住友バイエルウレタン(株))を架橋剤として樹脂固形分に対し5%添加、以下同法で行ない、標準状態で5日養生後、板ガラスに貼付、20分後、該着色シートを剥離した。その結果、実施例4及び7のNo.7〜10、実施例7の23〜29の架橋剤を使用しないケースではガラス面に糊残りが発生したが、架橋剤を使用したものには糊残りが認められなかった。なお、その他の物性には全く相違が認められなかった。
前記した糊残り現象は、実際の生産工程においてはガラス板に貼付後、ホコリ、色むら等の不具合が発見された時、該着色シートを剥離しなければならず、その時にみられる現象である。この場合、糊残りがなければガラス板はそのまま再利用することが出来るが、糊残りがあるとガラス板の洗浄が必要で再利用性に劣る。以上の点から糊残りの回避は重要な点であり、この意味において熱硬化性の感圧接着剤が好ましいことが判る。
【0080】
【実施例12】
次に、実験例1で測定、式1で求めた紫外線吸収能(C1min=0.006、C1max=0.01)にほぼ同じであるが、室温で液状の分散が容易な紫外線吸収剤としてチヌビン384.2(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)社製)を用いて試験した。
【0081】
SKダイン1811(綜研化学(株)社製、濃度2.3%)100部に加工顔料(カラーチップ)弁柄LLXLO75%(太平洋化学製品(株)社製、低隠蔽製黄色酸化鉄、75%)10部、酢酸エチル90部を溶解、分散させた黄色の接着剤マスター(MY−3)を作成、次いでSKダイン1811(95部)に前記MY−3を5部加えて着色感圧接着剤(Y−3)を得た。この黄色の着色感圧接着剤(Y−3)100部にチヌビン384−2を0.7部(SKダイン1811の樹脂固形分に対し3%)、及びスミジュールN−100(前出)を1.2部添加、均質に分散、混合した。なお、この着色感圧接着剤溶液は室温で4時間以上安定であった。
次に、前記着色感圧接着剤溶液を裏面コロナ処理したハードコートPET(幅1100mm、厚み50μm、テイジンテトロンフィルム、テイジン(株)社製)のコロナ面にライン速度25m/分で乾燥厚み40μmに調整して、リップコーターで塗布、80℃で3分乾燥ラインを通過させた後、38μmの片面シリコーン離型処理した剥離PET(以下剥離PET)のシリコーン面と重ね合わせ、圧着ロールを通過、常法により巻き取りして黄色の着色シートを得た。前記着色シートを標準状態で5日養生させた後、着色感圧シートの幅が1000mmになるよう両端をトリミングした。
【0082】
次に、前記着色シートを用いて図1に示される着色ガラス製造装置により着色ガラスを製造した。即ち、前記着色シート(幅1000mm、長さ1000mm)を図1に示される着色ガラス製造装置により硬化ガラス(日本板硝子(株)社製、幅1000mm、厚み4mm、長さ2m)に貼付、着色ガラスを得た。
このように製造された着色ガラスを標準状態で4日以上養生後、JISA5759に準拠して試験した。即ち、前記着色シートを実際の着色ガラスの製造装置を想定した着色ガラス製造装置に供給して着色ガラスを製造するとともに、製造された着色ガラスの性能を試験した。
その結果を下記の表10に示す。但し、耐候性試験は1000時間行なった。
表10に示されるように、前記着色ガラスの製造法により満足のいく着色ガラスが効率的、経済的に製造されることが判った。
【0083】
【表10】
Figure 2005001301
【0084】
【実施例13】
実施例7と同法でSKダイン906(100部)に対し、15%チヌビン900を11部及び無黄変性ポリイソシアネート(スミジュールN75、住友バイエルウレタン(株)5部を加えた感圧接着剤溶液にTSP145を8部加え、攪拌、分離させた。次いで、これを実施例5で用いた表面マッドコートPET(PET−M2)の裏面に実施例12と同法のリップコーターで乾燥厚み50μmに塗布乾燥させた着色シート(幅1000mm、長さ1000mm)を得た。以下、実施例12と同法で幅1000mm、長さ2mの硬化ガラス(日本板硝子(株)社製、厚み4mm)に貼付、着色ガラスを得た。
実施例12と同法で、JISA5759に準拠して試験した。結果を下記の表11に示す。表11に示されるように、本実施例により実施例12と同様に、満足のいく着色ガラスが効率的、経済的に製造されることが判った。
【0085】
【表11】
Figure 2005001301
【0086】
【実施例14】
実施例12のPETフィルムを実施例13のものに代えた以外は、同法で、着色シート及び着色ガラスを得た。
JISA5759の試験結果を下記の表12に示す。表12に示されるように、本実施例により実施例12と同様に、満足のいく着色ガラスが効率的、経済的に製造されることが判った。
【0087】
【表12】
Figure 2005001301
【0088】
【実施例14】
実施例12〜14の着色ガラスを幅1m、高さ180cmの窓枠にはめ込み、ハンマーでたたいたところ、ガラスにひびが入ったが飛散せず、かつ窓枠から脱落しなかった。
また、同じ大きさの窓枠に厚さ4mmの硬化ガラスをはめ込んだ後、実施例12〜14で得られた着色シートを窓枠内に後張り後ハンマーでたたくと、ガラスの飛散は無かったがガラスが窓枠から脱落した。
前記したことから判るように、本発明の着色ガラス用着色シート(飛散防止シート)は、窓枠にはめ込まれたガラスに事後的に貼付する態様でも一定の効果があるが、予めガラスに前もって着色シート(飛散防止シート)を貼付した方が、窓枠内に着色シート(飛散防止シート)が固定されるため、破損時にも安全である。
【0089】
【発明の効果】
本発明は、ガラス板の片面に特定の着色シートを貼り合わせ、接着させて着色ガラスとするものであり、その最大の特徴点とする点は、前記着色シートの感圧接着剤層の構成にある。
本発明は、従来技術と違って感圧接着剤層を着色顔料により着色するとともに特定の可視光透過率を保持させる構成を採用することにより、更には感圧接着剤層に紫外線吸収剤や充填剤や硬化剤などを配合する構成を採用することにより、従来技術にない高付加価値の着色ガラスを提供することができる。
【0090】
本発明の着色ガラスにおいて、前記着色シートは基材フィルムとその片面に形成された着色顔料により着色された感圧接着剤層とから構成されるものであるが、前記着色された感圧接着剤層は、カラーチップを用いることにより簡便に透明性と発色持続性に優れたものとすることができ、また、真球状で屈折率の小さい艶消し剤(充填剤)を用いることにより容易に光の透過度(艶消しと光散乱)を調整することができ、更にまたあわせて紫外線吸収剤を配合することにより基材フィルムの耐候性を増長させることができ、かつ基材フィルムと協同して長期にわたりガラスの飛散防止能を発揮させることができるなど、優れた効果を発揮することができる。
【0091】
本発明の前記した着色シートを利用した着色ガラスは、着色ガラスの製造(プロセス)という観点からみても、その製造方法が簡便、簡単であり、かつ少ロットの着色ガラスを効率的に色替えしながら連続生産することが可能である。
【0092】
本発明により、着色持続性、耐候性、紫外線カット性、ガラスの飛散防止能などの特性に優れるとともに可視透過性であるため内・外装建材用の意匠性、審美性に優れた採光用着色ガラスが効率的かつ経済的に提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着色ガラスの製造装置を説明する図である。
【図2】<実験例1>の紫外線吸収剤の吸収特性図である。
【符号の説明】
1 ………… 着色シート(剥離フィルム付き)
2 ………… 着色シート巻出し装置
3 ………… 着色シート
4 ………… 剥離PETフィルム
5 ………… ベルトプレス
6 ………… スチールベルト
7 ………… ニップロール
8 ………… ガラス板
9 ………… プレス負荷ロール
10 ………… 切断機
11 ………… 剥離PETフィルム巻取りロール
12 ………… 着色ガラス
A ………… 着色シートの搬送方向
B ………… ガラス板の搬送方向

Claims (14)

  1. ガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスとするために使用される基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、0.1〜50重量%の有彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シート。
  2. ガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスとするために使用される基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートにおいて、前記着色された感圧接着剤層が、1〜50重量%の球状の無彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シート。
  3. 基材フィルムの可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%である請求項1または2記載の可視光透過性の着色ガラス用着色シート。
  4. 球状の無彩色着色顔料が、屈折率2以下、粒径が着色された感圧接着剤層の乾燥厚みの1/2以下のものである請求項2記載の可視光透過性の着色ガラス用着色シート。
  5. 着色された感圧接着剤層が、波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むものである請求項1または2記載の可視光透過性の着色ガラス用着色シート。
  6. 基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して製造した可視光透過性の着色ガラスにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、0.1〜10重量%の有彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス。
  7. 基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して製造した可視光透過性の着色ガラスにおいて、前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、1〜50重量%の球状の無彩色着色顔料を含むことを特徴とする可視光透過性の着色ガラス。
  8. 基材フィルムの可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%である請求項6または7記載の可視光透過性の着色ガラス。
  9. 球状の無彩色着色顔料が、屈折率2以下、粒径が着色された感圧接着剤層の乾燥厚みの1/2以下のものである請求項7記載の可視光透過性の着色ガラス。
  10. 着色された感圧接着剤層が、波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むのものである請求項6または7記載の可視光透過性の着色ガラス。
  11. ガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスとするために使用される着色シートの製造方法において、前記着色シートが、
    (1). 所望の樹脂溶液に有彩色着色顔料または球状の無彩色着色顔料から成る着色顔料を分散後、乾燥、粉砕して着色成分を得る工程、
    (2). 前記着色成分を感圧接着剤の原料樹脂の溶液に添加して着色顔料を分散した接着剤溶液を得る工程、
    (3). 前記接着剤溶液に波長290nm〜370nmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を添加する工程、
    (4). 前記(3)工程で得られたものを可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%の基材フィルムに塗布、乾燥する工程、
    により製造されることを特徴とする可視光透過性の着色ガラス用着色シートの製造方法。
  12. 感圧接着剤の原料樹脂が熱硬化型のものであり、かつ接着剤溶液に硬化剤を添加するものである請求項11記載の可視光透過性の着色ガラス用着色シートの製造方法。
  13. 基材フィルムの片面に着色された感圧接着剤層を形成してなる着色シートをガラス板に接着して可視光透過性の着色ガラスを製造する方法において、
    (1).前記着色シートの着色された感圧接着剤層が、有彩色着色顔料または球状の無彩色着色顔料から成る着色顔料を含み、かつ、波長290mm〜370mmの光透過量が実質的に認められず、波長380nmから光透過が認められる量の紫外線吸収剤を含むもので構成され、更に前記着色シートの基材フィルムの可視光透過率が90〜50%、ヘイズが90〜30%のもので構成されたものであり、
    (2).前記着色シートは、その感圧接着剤層の面が剥離フィルムで保護されるとともに連続したロール状で供給され、かつ、
    (3).前記着色シートの剥離フィルムを剥離しつつ、感圧接着剤層の面を別途に供給されるガラス板の表面に重ねながらプレスし、ガラス板面に着色シートを連続的に接着する、
    ことを特徴とする可視光透過性の着色ガラスの製造方法。
  14. 着色シートの着色された感圧接着剤層が、その原料樹脂が熱硬化型のものであり、かつ硬化剤を含むものである請求項13記載の可視光透過性の着色ガラスの製造方法。
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