JP2005000905A - プラスチック基材の塗膜形成方法 - Google Patents

プラスチック基材の塗膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラスチック基材に、水性白色プライマー塗料塗装後、透明着色塗料及びクリヤ塗料を静電塗装でき、明度が高い複層塗膜が得られる該基材の塗膜形成方法を提供すること。
【解決手段】(1)プラスチック基材に、明度(L*値)80以上の塗膜が得られる、水分含有量15〜48重量%の水性白色プライマー塗料(A)を塗装する工程、(2)この塗装塗膜を予備加熱して、塗膜の水分含有量を1〜10重量%に、且つ塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整する工程、(3)この調整塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)を静電塗装する工程、(4)該塗料(B)の未硬化塗膜上に、熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装する工程、次いで(5)これらの三層塗膜を同時に焼き付けて、明度(N値)8.5以上の複層塗膜を得る工程、を含むプラスチック基材の塗膜形成方法。
【選択図】なし。

Description

本発明は、プラスチック基材の塗膜形成方法に関する。
従来、プラスチック基材の塗装は、エアースプレー、エアレススプレーなどの吹き付け塗装によって行われていたが、省エネルギーや有害物の環境への排出を少なくするため、塗着効率の優れた静電塗装が多く採用されるようになってきた。
プラスチック基材は一般に電気抵抗値が高いため(通常1012〜1016Ω/□程度)、静電塗装によってプラスチック表面に塗料を直接塗装することは極めて困難である。そのため、通常は、プラスチック基材自体又はその表面に導電性を付与した後、静電塗装が行われている。
例えば、プラスチック基材に塗料を静電塗装するにあたり、該基材に導電性を付与するべく、事前に導電性プライマー塗料が塗装される。この導電性プライマー塗料としては、通常、樹脂成分と導電性フィラーを含有する塗料が使用されている。
従来、上記導電性フィラーとしては、導電カーボン、金属、導電性金属酸化物などの粒子が利用されている。また、導電性フィラーの粒子形状としては、通常、粉末状、針状、繊維状又は球状のものが使用されている。
上記導電性フィラーとして、カーボン粉末又はカーボン繊維を使用する場合については、比重が低いため比較的少量で導電効果が得られる点は望ましいが、塗膜の白色度即ち明度が低下するためその上層塗膜の色調に影響を及ぼすことなどの問題がある。
また、金属粉末や金属繊維は導電性は高いものの、塗膜中で粒子同士が導電経路を形成するためには粒子同士が接触する必要があることから、充填量が大きなものとなり、塗膜の白色度や塗料の安定性を損なったりする。
また、良好な導電性付与の為には、針状又は繊維状の導電性フィラーが有利であるが、塗料作成時や塗装されたプラスチック基材のリサイクルを図った時に空気中に飛散し、環境や人体に与える影響が大きい。
また、球状の導電性フィラーを用いる場合には、やはり使用量が多くなり、塗料の安定性が低下したり、コストが高くなるという問題があった。
一方、従来、プラスチック基材表面に、揮発性導電性物質を含む下塗塗料を塗装し、該揮発性導電性物質が残存している未乾燥状態の下塗塗膜に、上塗塗料を静電塗装したのち、両塗膜を加熱乾燥する塗装方法により、塗装工程の短縮とコスト低下を実現することが可能となった(特許文献1参照)。しかしながら、揮発性導電性物質を含む下塗塗料は、近年の低VOC化の進展の観点から、問題をかかえていた。
また、プラスチック部材に静電塗装適性を付与することができ、多層塗膜を形成する際に上層の色相への影響がない特定のスルホニウム塩化合物を含有する導電性塗料組成物が提案されているが(特許文献2参照)、スルホニウム塩化合物が塗膜の焼付け時や塗装されたプラスチック製品のリサイクル時に環境へ悪影響を与えたり、塗膜の白色度が十分とは言えなかった。
また、プラスチック面に、チタン白顔料及び金属酸化物で被覆された微小鱗片状雲母を含有する着色塗料、パール調塗料及びクリヤ塗料を塗装後、これらの三層塗膜を同時に焼き付ける塗膜形成方法が公知であるが(特許文献3参照)、上記着色塗料によっては静電塗装が可能な表面電気抵抗値109Ω/□未満の着色塗膜は得られなかった。また、得られる複層塗膜の明度が十分とは言えなかった。
更に、プラスチック素材表面に、水性プライマー塗料を塗って塗膜を形成し、このプライマー塗膜上に着色塗料を塗り重ねて着色塗膜を形成し、この着色塗膜上にクリヤ塗料を塗り重ねてクリヤ塗膜を形成し、次いで前記プライマー塗膜、着色塗膜およびクリヤ塗膜を同時に焼き付けてなるプラスチック素材の塗装方法が公知である(特許文献4参照)。しかし、この方法では、プライマー塗料の水分含有量が通常50重量%以上と多いために塗膜中に水分が残留して耐水性が低下する場合があり、又得られる複層塗膜の明度も高いとは言えなかった。
特開昭58−64164号公報 特開2001−311047号公報 特開2001−29873号公報 特開平10−296171号公報
本発明の目的は、プラスチック基材に、水性白色プライマー塗料を塗装後、透明着色塗料及びクリヤ塗料を静電塗装によって好適に塗装でき、しかも明度が高く明るい色調の複層塗膜が得られる、プラスチック基材の塗膜形成方法を提供することにある。
本発明者は、前記従来技術の現状に鑑み、上記目的を達成し得る、プラスチック基材の塗膜形成方法を開発すべく鋭意研究した。
その結果、プラスチック基材に、塗膜の明度(L*値)で80以上という高い白色度の塗膜を形成できる、特定範囲の水分含有量の水性白色プライマー塗料を塗装後、予備加熱して、該プライマー塗料塗膜の水分含有量及び表面電気抵抗値を特定範囲内に調整することにより、その上に透明着色塗料及びクリヤ塗料を静電塗装によって塗装できること、これにより得られる複層塗膜がマンセル表色系に基づく明度(N値)で8.5以上という明るい色調となること、該複層塗膜は付着性、耐水性等の塗膜性能に優れること等を見出した。
本発明者は、かかる新規な知見に基づいて更に種々検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のブラスチック基材の塗膜形成方法に係るものである。
1.(1)プラスチック基材に、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づく明度(L*値)として80以上の塗膜が得られる、水分含有量15〜48重量%の水性白色プライマー塗料(A)を塗装する工程、
(2)該プライマー塗料(A)の上記塗装塗膜を、予備加熱して、塗膜中の水分含有量を1〜10重量%の範囲内に、且つ、塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整する工程、
(3)該プライマー塗料(A)の上記調整塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)を静電塗装する工程、
(4)該着色塗料(B)の未硬化塗膜上に、熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装する工程、次いで
(5)上記の塗料(A)、(B)及び(C)からなる三層塗膜を同時に焼き付けて、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上を有する複層塗膜を得る工程、を含むことを特徴とするプラスチック基材の塗膜形成方法。
2.工程(3)における熱硬化性透明着色塗料(B)塗装後の水性白色プライマー塗料(A)の塗膜の表面電気抵抗値が、109Ω/□未満である上記項1に記載の塗膜形成方法。
3.工程(1)において、プラスチック基材をあらかじめ35〜60℃に加熱しておく上記項1に記載の塗膜形成方法。
4.水性プライマー白色塗料(A)が、塩素化ポリオレフィン、白色顔料及び水を含有する塗料である上記項1に記載の塗膜形成方法。
5.水性白色プライマー塗料(A)が、更に、改質樹脂を含有する塗料である上記項4に記載の塗膜形成方法。
6.上記項1〜5のいずれかに記載の塗膜形成方法によって得られた塗装プラスチック物品。
本発明の塗膜形成方法によれば、次のような顕著な効果が得られる。
(1)プラスチック基材に、水性白色プライマー塗料を塗装後、熱硬化性透明着色塗料及び熱硬化性クリヤ塗料を静電塗装によって好適に塗装でき、プライマー塗膜の白色度が高いことに基づいて、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上という明るい色調の複層塗膜を、好適に形成できる。例えば、ホワイトパール系の明るい色調を、プラスチック基材に容易に形成できる。また、得られた複層塗膜は、付着性、耐水性等の塗膜性能にも優れている。
(2)水性白色プライマー塗料(A)の塗装塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)及び熱硬化性クリヤ塗料(C)を、いずれも静電塗装により、塗装できるので、塗装効率が良く、省エネルギーであり、環境に有害物を排出することがない。また、3コート1ベーク方式により、1回の焼き付けで複層塗膜を形成できることによっても、省エネルギーが達成できる。
(3)水性白色プライマー塗料(A)の塗膜中の水分含有量を調整していることにより、該プライマー塗料の塗装時においてタレなどの発生もなく、仕上がり性に優れる。また、該白色プライマー塗料は、水性タイプであるので、VOC低減などの観点から好適である。
(4)水性白色プライマー塗料(A)に人体に有害な針状導電性フィラーや環境に悪影響を与えるスルホニウム塩化合物等を添加する必要がないので、塗装されたプラスチック製品のリサイクル性にも優れる。
以下、本発明の塗膜形成方法について詳細に説明する。
プラスチック基材
本発明方法におけるプラスチック基材としては、特に限定されないが、例えば、バンパー、スポイラー、グリル、フェンダーなどの自動車外板部や、家庭電化製品の外板部などに使用される各種プラスチック部材などが挙げられる。
プラスチック基材の材質としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキセンなどの炭素数2〜10のオレフィンの少なくとも1種を重合せしめてなるポリオレフィンが特に好適であるが、これらに限られるものではなく、ポリカーボネート、ABS樹脂、ウレタン樹脂、ナイロンなどの材質であってもよい。また、これらのプラスチック基材は、予め、それ自体既知の方法で、脱脂処理、水洗処理などを適宜行っておくことができる。
水性白色プライマー塗料(A)
水性白色プライマー塗料(A)は、プラスチック基材に、直接塗装される塗料であり、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づく明度(L*値)として80以上という白色度が高い塗膜を形成できる塗料である。
また、該塗料(A)は、水分含有量が15〜48重量%の範囲内にあることが必要である。水分含有量がこの範囲内であることにより、予備加熱により、その塗膜中の水分含有量を1〜10重量%の範囲に容易に調整することができ、この予備加熱後の水分含有量等に基づいて、塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整することができるので、その塗膜上に熱硬化性透明着色塗料(B)及び熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装によって好適に塗装できる。該塗料(A)は、水分含有量が25〜45重量%の範囲内にあることが好ましい。
水性白色プライマー塗料(A)としては、塩素化ポリオレフィン、白色顔料及び水を、必須成分として含有する塗料を、好適に使用することができる。
塩素化ポリオレフィンは、ポリオレフィンの塩素化物であって、基体となるポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルブテン、イソプレン等から選ばれる少なくとも1種のオレフィン類のラジカル単独重合体又は共重合体、及び該オレフィン類と酢酸ビニル、ブタジエン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどとのラジカル共重合体が挙げられる。塩素化ポリオレフィンは、一般に、30,000〜200,000程度、好ましくは50,000〜150,000程度の範囲内の重量平均分子量を有することができ、また、塩素化率は50重量%以下程度、好ましくは10〜45重量%程度、より好ましくは10〜35重量%程度の範囲内である。
塩素化ポリオレフィンとしては、特に、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体などが好適である。また、塩素化ポリオレフィンに重合性モノマーをグラフト重合させたものも使用することができる。
上記グラフト重合させる重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートとモノカルボン酸との付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
また、塩素化ポリオレフィンに水分散性を付与するために、塩素化ポリオレフィンに、重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物のような親水性モノマーの少なくとも1種を既知の方法によりグラフト重合させることもできる。重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物は、1分子中に1個の重合性不飽和結合と2個以上のカルボキシル基、又はその無水基を有する化合物であり、例えば、マレイン酸及びその無水物、イタコン酸及びその無水物、シトラコン酸及びその無水物などが挙げられる。これらの親水性モノマーの使用量は、塩素化ポリオレフィンとの合計量に基づいて90〜10重量%程度、特に80〜30重量%程度の範囲内が好適である。
塩素化ポリオレフィンへの上記モノマーのグラフト重合は、それ自体既知の方法により行うことができる。重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物の使用量は、得られる変性された塩素化ポリオレフィンのケン化価が10〜60mgKOH/g程度、特に20〜50mgKOH/g程度の範囲内となるような量が好ましい。
上記の如くして重合性不飽和ジカルボン酸又はその無水物がグラフト重合された塩素化ポリオレフィンは、水溶化又は水分散化のために、その分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部をアミン化合物で中和することが好ましい。
アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン;ジメチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミンなどの2級アミン;モノエタノールアミンなどの1級アミンなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いる。水溶化又は水分散化のために、これらのアミン化合物と共に界面活性剤を併用することも可能である。
水性白色プライマー塗料(A)の樹脂成分としては、塗膜の付着性の向上の観点から、塩素化ポリオレフィンを用いることが必要であるが、塩素化ポリオレフィンに、塗膜の柔軟性や剛直性を調整したり、造膜性を改良したりするための改質樹脂を併用することもできる。かかる改質樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を使用することができる。改質樹脂を併用する場合の使用割合は、通常、塩素化ポリオレフィン100重量部に対して、10〜50重量部程度とするのが適当である。
上記改質樹脂であるアクリル樹脂としては、水酸基含有アクリル樹脂を好適に使用することができる。また、水への溶解性乃至分散性、架橋性等のために、カルボキシル基を有することが好ましい。
水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体及び必要に応じてその他の単量体を、既知の重合方法、例えば溶液重合法等により、重合することにより得ることができる。
水酸基含有単量体は、水酸基及び重合性不飽和基を有する化合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜10のアルキレングリコールとのモノエステル化物等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のモノアルコールとのモノエステル化物等を挙げることができる。
その他の単量体としては、水酸基含有単量体及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体以外の、重合性不飽和結合を有する化合物であり、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等を挙げることができる。
水酸基含有アクリル樹脂は、通常、水酸基価が10〜100mgKOH/g程度、好ましくは50〜90mgKOH/g程度であり、酸価が10〜100mgKOH/g程度、好ましくは30〜60mgKOH/g程度であり、又数平均分子量が2,000〜100,000程度、好ましくは3,000〜50,000程度であるのが適当である。
改質樹脂であるポリエステル樹脂は、通常、多塩基酸と多価アルコールとのエステル化反応によって得ることができる。多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物(無水物を含む)であり、また、多価アルコールは1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であって、それぞれこの分野で通常使用されるものを使用することができる。さらに、一塩基酸、高級脂肪酸、油成分などで変性することもできる。
ポリエステル樹脂は水酸基を有することができ、その導入は、2価アルコールと共に3価以上のアルコールを併用することによって行うことができる。また、ポリエステル樹脂には、水酸基と共にカルボキシル基を併有していてもよく、一般に、1,000〜100,000程度、好ましくは1,500〜70,000程度の範囲内の重量平均分子量を有していることが好ましい。
改質樹脂であるポリウレタン樹脂としては、特に、水に溶解又は分散しうる親水性ポリウレタン樹脂を好適に使用することができる。かかる親水性のポリウレタン樹脂は、例えば、脂肪族及び/又は脂環式ジイソシアネート、数平均分子量が500〜5,000程度のジオール、低分子量ポリヒドロキシル化合物及びジメチロールアルカン酸をワンショット又は多段法により反応させて得られるウレタンプレポリマーを中和後又は中和しながら伸長、乳化することにより得ることができ、特に、製造工程で使用される有機溶剤の一部又は全部を留去してなる平均粒子径が0.001〜1μm程度の自己乳化型ポリウレタン樹脂の水分散体が好ましい。
ポリウレタン樹脂の市販品として、例えば、「タケラックW610」(武田薬品工業(株)製、商品名)、「ネオレッツR960」(ゼネカレジン(株)製、商品名)、「サンプレンUX−5100A」(三洋化成工業(株)製、商品名)などを使用することもできる。
高い白色度を呈するために添加する白色顔料としては、例えば、酸化チタン(ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタンなど)、鉛白、亜鉛華、硫化亜鉛、リトポンなどを挙げることができる。これらの内、耐薬品性、高白色度を得やすい点から酸化チタンが好ましい。該白色顔料としては、平均粒子径が、約0.05〜2.0μm、特に0.1〜1.0μm程度であるルチル型の酸化チタンが最も好適である。
白色顔料の配合量としては、塩素化ポリオレフィン及び必要に応じて改質樹脂を含む樹脂成分の固形分100重量部に対して、50〜200重量部程度、好ましくは70〜180重量部程度の割合で使用することが好ましい。
水性白色プライマー塗料は、耐水性などの塗膜性能を向上させるために、架橋剤を配合して、熱硬化性塗料として使用することが好ましい。かかる架橋剤としては、未反応のイソシアネート基を有する親水性のポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、カルボジイミド樹脂、オキサゾリン化合物等を挙げることができる。
未反応のイソシアネート基を有する親水性のポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、メタキシリレンジイソシアネート(MXDI)などの芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などの脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添MDIなどの脂環式ジイソシアネート;これらのジイソシアネート化合物を不揮発性化し、毒性を低くした形態の化合物;これらのジイソシアネート化合物のビューレット体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体又はアダクト体;比較的低分子のウレタンプレポリマー;などのポリイソシアネート化合物を、親水性化したものを挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物の親水性化は、例えば、当該化合物にカルボキシル基、スルホン酸基、第三級アミノ基などの親水性基を導入し、中和剤、例えば、ジメチロールプロピオン酸等のヒドロキシカルボン酸、アンモニア、第三アミンなどで中和することによって、行うことができる。また、例えば、ポリイソシアネート化合物に、界面活性剤を混合乳化させて、いわゆる自己乳化型のポリイソシアネート化合物として使用することもできる。
親水性のポリイソシアネート化合物としては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、「バイヒジュール3100」(商品名、住化バイエルウレタン(株)製、親水性ヘキサメチレンジイソシアヌレート)などが挙げられる。
ブロック化ポリイソシアネート化合物は、上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基にブロック剤を付加してブロック化して得られるものである。
このようなブロック剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合物;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾールなどのフェノール系化合物;n−ブタノール、2−エチルヘキサノールなどの脂肪族アルコール類;フェニルカルビノール、メチルフェニルカルビノールなどの芳香族アルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系化合物等を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物のブロック化は、該化合物をブロック剤でブロックした後、一般に疎水性であることから、例えば、適当な乳化剤及び/又は保護コロイド化剤を用いて水分散することにより行うことができる。
メラミン樹脂としては、具体的には、メラミンにホルムアルデヒドを反応してなるメチロール化メラミン樹脂;メチロール化メラミン樹脂に炭素数1〜10のモノアルコールを反応させて得られる部分又はフルエーテル化メラミン樹脂などが使用できる。これらのメラミン樹脂はイミノ基が併存しているものも使用できる。これらは疎水性及び親水性のいずれでも差し支えない。特に、メタノールでエーテル化した縮合度の小さい、数平均分子量3,000以下程度、特に100〜1,500程度の親水性メラミン樹脂が適している。かかる親水性メラミン樹脂の市販品として、「サイメル303」及び「サイメル325」(いずれも、サイテック(株)製、商品名)などがあげられる。
エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であり、カルボキシル基を有する、塩素化ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を架橋硬化させるのに有効である。
エポキシ樹脂としては、具体的には、エポキシ基含有重合性単量体とビニル重合性単量体との共重合体があげられる。エポキシ基含有重合性単量体としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレートなどがあげられる。ビニル系重合性単量体としては、エポキシ基含有重合性単量体以外であって、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニルなどがあげられる。これらの単量体による共重合反応は既知の方法で行なうことができ、得られる重合体のエポキシ当量は20〜2,800程度、特に30〜700程度、数平均分子量は3,000〜100,000程度 、特に4,000〜50,000程度の範囲内が好ましい。
さらに、ビスフェノールのグリシジルエーテル化エポキシ樹脂、その水素添加物、脂肪族多価アルコールのグリシジルエーテル化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂なども架橋剤として使用できる。これらのエポキシ樹脂の分子量は250〜20,000程度、特に300〜5,000程度の範囲内が好ましい。
架橋剤のカルボジイミド樹脂としては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」(いずれも、日清紡(株)製、商品名)などを用いることができる。
オキサゾリン化合物は、カルボキシル基を有する、塩素化ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を架橋硬化させるのに有効な親水性化合物である。かかる親水性のオキサゾリン化合物としては、市販品の「エポクロスWS−500」(商品名、日本触媒(株)製)等を用いることができる。
これらの架橋剤の配合量は、通常、塩素化ポリオレフィンを含有する樹脂成分の合計固形分100重量部あたり、0〜50重量部程度、特に5〜40重量部程度の範囲内が好適である。
水性白色プライマー塗料(A)は、塗装塗膜の水分含有量を、特定範囲内に調整することにより、その上に塗装する塗料の静電塗装に必要な導電性を確保するものであるので、通常、塗膜の白色度を低下させる導電性フィラーを配合する必要はないが、必要に応じて、補助的に少量の導電性フィラーを添加してもよい。かかる導電性フィラーとしては、例えば、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、リンドープ酸化錫、アンチモン酸亜鉛、インジウムドープ酸化亜鉛、酸化ルテニウム、酸化レニウム、酸化銀、酸化ニッケル、酸化銅などの導電性金属酸化物粒子等を挙げることができる。
水性白色プライマー塗料(A)は、以上に述べた各成分を、それ自体既知の方法で、水又は水と有機溶剤の混合物である水性媒体中に、溶解又は分散させて、該塗料(A)中の水分含有量を、15〜48重量%とすることにより、調製することができる。水性媒体としては、各成分製造時に用いたものを、そのまま用いてもよい。水性媒体において、有機溶媒の使用量は、VOCを低減するため、できるだけ少なくするのが好ましい。
水と併用する有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶媒;イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒;n−ヘプタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;N−メチル−ピロリドン等のその他の溶媒等を使用することができる。
水性白色プライマー塗料(A)の固形分含量は、通常、10〜80重量%程度とするのがよい。該白色プライマー塗料は、水性タイプであるので、低VOCなどの観点から好適である。
水性白色プライマー塗料(A)は、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づく明度(L*値)として80以上という白色度が高い塗膜を形成できる塗料であるが、この明度は次のようにして測定した値である。即ち、該塗料(A)を、プラスチック基材に、乾燥膜厚が30〜40μm程度となるようにスプレー塗装し、次いで80〜120℃程度の温度で20〜40分間程度加熱乾燥して得られた塗膜の明度(L*値)を、色彩計、例えばスガ試験機社製「カラーコンピュータSM−7」を用いて測定した値である。
水性白色プライマー塗料(A)の塗膜の明度(L*値)は、好ましくは85以上である。
熱硬化性透明着色塗料(B)
熱硬化性透明着色塗料(B)としては、上塗りベースコート用の着色塗料としてそれ自体公知の塗料をいずれも使用でき、例えば、カルボキシル基、水酸基などの架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの基体樹脂;ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂などの架橋剤;及び着色顔料を、水及び/又は有機溶剤に溶解ないし分散させて塗料化したものを、好適に使用できる。
該透明着色塗料(B)は、その塗膜を通じて下層の水性白色プライマー塗料(A)の塗膜を観察できる透明性を有するものであるが、かかる透明性を阻害しない限りにおいて、必要に応じて、着色顔料以外の顔料成分、染料等の添加剤を配合できる。
着色顔料以外の顔料成分としては、メタリック顔料、マイカ顔料、体質顔料などが使用可能である。顔料成分の少なくとも一部としてメタリック顔料を用いれば、緻密感を有するメタリック調の透明感のある塗膜を形成でき、又マイカ顔料を用いれば、シルキーなパール調の透明感のある塗膜を形成することができる。
熱硬化性クリヤ塗料(C)
熱硬化性クリヤ塗料(C)としては、上塗りクリヤコート用の塗料としてそれ自体公知の塗料をいずれも使用でき、例えば、カルボキシル基、水酸基などの架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの基体樹脂と、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂などの架橋剤とを、水及び/又は有機溶剤に溶解ないし分散させて塗料化したものを、好適に使用できる。
該クリヤ塗料(C)は、その塗膜を通じて下層の透明着色塗料(B)の塗膜、更には水性白色プライマー塗料(A)の塗膜を観察できる透明性を有するものであるが、必要に応じて、透明性を阻害しない程度に着色顔料、メタリック顔料、体質顔料、染料、紫外線吸収剤などを適宜含有することができる。
塗膜形成方法における各工程
本発明の塗膜形成方法は、下記工程(1)〜(5)を含んでいる。
(1)プラスチック基材に、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づく明度(L*値)として80以上の塗膜が得られる、水分含有量15〜48重量%の水性白色プライマー塗料(A)を塗装する工程、
(2)該プライマー塗料(A)の上記塗装塗膜を、予備加熱して、塗膜中の水分含有量を1〜10重量%の範囲内に、且つ、塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整する工程、
(3)該プライマー塗料(A)の上記調整塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)を静電塗装する工程、
(4)該着色塗料(B)の未硬化塗膜上に、熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装する工程、次いで
(5)上記の塗料(A)、(B)及び(C)からなる三層塗膜を同時に焼き付けて、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上を有する複層塗膜を得る工程。
工程(1)は、プラスチック基材に、上記特定の水性白色プライマー塗料(A)を、公知の塗装方法により、塗装することにより、行うことができる。塗装方法としては、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装、カーテンコート塗装等を挙げることができる。塗装膜厚は、通常、乾燥膜厚として、5〜45μm程度、好ましくは20〜40μm程度の範囲である。
工程(2)は、工程(1)で得られた該プライマー塗料(A)の上記塗装塗膜を、予備加熱して、塗膜中の水分含有量を1〜10重量%の範囲内に、且つ、塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整する工程である。また、予備加熱をする前に、適宜、セッティングを施しても良い。
例えば、室温でセッティングを10秒間〜120分間程度施した後、40〜100℃程度の予備加熱を1分間〜120分間程度施すことにより、塗膜の総重量に対し塗膜中の水分含有量を1〜10重量%、好ましくは1〜8重量%、より好ましくは3〜5重量%の範囲とする。このことによって塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満、好ましくは107〜108Ω/□の範囲として塗膜に導電性を付与し、該塗膜上に塗料(B)及び(C)を静電塗装することを可能とする。このときの塗膜中の水分含有量は、カールフィッシャー法(JIS K 0068)により、水の量の測定を行ったものである。
水性白色プライマー塗料(A)の塗装後の塗膜の水分量を調整する予備加熱の手段としては、従来から既知の乾燥手段を用いることができ、例えば、エアブロー、(遠)赤外線加熱、誘導加熱、誘電加熱等を使用することができる。また、工程(1)において、あらかじめ基材を35〜60℃程度に加熱しておくことにより、水分の蒸発を早める等の手段を併用することができる。
ここで、予備加熱後の塗膜中の水分含有量が1重量%未満であると、表面電気抵抗値を109Ω/□未満とすることができず、該塗膜上に静電塗装を施すことが困難になる。また、水分含有量が10重量%を越えると、基材の垂直部位に塗装した場合にワキ、タレなどの仕上がり性低下や耐水性などの塗膜性能の低下が生じる。
工程(3)は、該プライマー塗料(A)の上記調整塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)を静電塗装する工程である。塗装膜厚は、通常、硬化膜厚として、5〜30μm程度、好ましくは10〜20μm程度の範囲内とすることができる。塗装後、適宜、セッティングを施しても良い。該着色塗料(B)塗装後の水性白色プライマー塗料(A)の塗膜の表面電気抵抗値も、109Ω/□未満であることが、次工程のクリヤ塗料(C)の静電塗装を容易にする点から、好ましい。
工程(4)は、該着色塗料(B)の未硬化塗膜上に、熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装する工程である。該クリヤ塗料(C)の塗装は、熱硬化性透明着色塗料(B)の塗装後、必要に応じて、予備加熱を行った後、静電塗装により行われる。塗装膜厚は、通常、硬化膜厚として、10〜40μm程度、好ましくは20〜35μm程度の範囲内とすることができる。塗装後、適宜、セッティングを施しても良い。
工程(5)は、上記の塗料(A)、(B)及び(C)からなる三層塗膜を同時に焼き付けて、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上を有する硬化した複層塗膜を得る工程である。この三層塗膜の焼き付け条件としては、通常、80〜130℃程度で、5〜60分間程度であるのが好ましい。
かくして、上記マンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上、更には9.0以上という明るい色調を有する複層塗膜を、3コート1ベイク方式により、好適に形成することができる。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより一層具体的に説明する。各例における「部」及び「%」は、いずれも重量基準による。
製造例1 水性塗料用塩素化ポリオレフィンの製造
塩素化ポリプロピレン(塩素含有率15%、マレイン酸変性量2.0%、ケン化価30mgKOH/g、重量平均分子量80,000)500部、n−ヘプタン150部、N−メチル−ピロリドン50部からなる混合物(50℃)に、ジメチルエタノールアミン12部、及びノニオン系界面活性剤(商品名「ノイゲンEA−140」、第一工業製薬(株)製)5部を仕込み、同温度で1時間攪拌した後、脱イオン水2,000部を徐々に仕込み、さらに1時間攪拌を行った。次に、70℃の温度で減圧して、n−ヘプタン及び脱イオン水の合計600部を留去して、固形分24%のポリオレフィンエマルションNo.1を得た。
製造例2 水性塗料用塩素化ポリオレフィンの製造
塩素化ポリプロピレン(塩素含有率35%、マレイン酸変性量1.9%、ケン化価28mgKOH/g、重量平均分子量60,000)を用いて、製造例1と同様にして、固形分24%のポリオレフィンエマルションNo.2を得た。
製造例3 水性塗料用アクリル樹脂溶液の製造
撹拌機、温度計、還流冷却器等の備わった反応槽に、エチレングリコールモノブチルエーテル40部、イソブチルアルコール30部を仕込み、加熱撹拌し、100℃に達してから下記の単量体等の混合物を3時間かけて滴下した。
スチレン 10部
メチルメタクリレート 38部
n−ブチルアクリレート 25部
2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト 20部
アクリル酸 7部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1部
イソブチルアルコール 5部。
滴下終了後、更に30分間100℃に保持した後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部とエチレングリコールモノブチルエーテル10部との混合物である追加触媒溶液を1時間要して滴下した。さらに100℃で1時間撹拌を続けた後、冷却し、イソブチルアルコール15部を加え、75℃になったところでN,N−ジメチルアミノエタノール4部を加え、30分間撹拌して固形分含量50%の水溶性の水酸基及びカルボキシル基含有アクリル樹脂溶液を得た。このアクリル樹脂の水酸基価は86mgKOH/g、酸価は54.5mgKOH/g、数平均分子量は20,000であった。
製造例4 水性白色プライマー塗料の製造
製造例1で得られたポリオレフィンエマルションNo.1を40部(固形分)、製造例3で得られた水溶性アクリル樹脂15部(固形分)、ウレタンエマルション(商品名「サンプレンUX−5100A」、三洋化成工業(株)製)30部(固形分)、親水性ヘキサメチレンジイソシアヌレート(商品名「バイヒジュール3100」、住化バイエルウレタン(株)製)15部(固形分)、ルチル型酸化チタン(商品名「JR−903」、テイカ社製)130部を混合し、ミキサーで十分に攪拌し、水性白色プライマー塗料No.1を得た。この塗料の水分含有量は45%であり、固形分含量は52%であった。
製造例5〜8 水性白色プライマー塗料の製造
製造例4と同様の操作にて、表1の配合内容に従って、水性白色プライマー塗料No.2〜No.5を得た。
表1に、製造例4〜8で得た各プライマー塗料の配合成分、水分含有量及び固形分含量を示す。
Figure 2005000905
表1における配合割合は、全て固形分の重量部を示す。また、各プライマー塗料の水分含有量及び固形分含量以外の残部は、実質的に有機溶媒である。
表1において、「サンプレンUX−5100A」、「バイヒジュール3100」、「JR−903」、「ケッチェンブラックEC600J」、及び「デントールWK500」は、それぞれ下記のものを示す。
「サンプレンUX−5100A」:商品名、三洋化成工業(株)製、ウレタンエマルション、
「バイヒジュール3100」:商品名、住化バイエルウレタン(株)製、親水性ヘキサメチレンジイソシアヌレート、
「JR−903」:商品名、テイカ社製、ルチル型酸化チタン、
「ケッチェンブラックEC600J」:商品名 、ライオン(株)製、導電性カーボン、
「デントールWK500」:商品名、大塚化学(株)製、酸化スズ/アンチモンで表面被覆された針状酸化チタン。
実施例1
工程1:プラスチック基材として、黒色のポリプロピレンをバンパー形状に成型加工したのち、脱脂処理したものを用い、これに水性白色プライマー塗料No.1を、乾燥膜厚で25μmになるようにエアスプレー塗装した。基材の温度は25℃であった。
工程2:工程1の塗装塗膜を、室温で1分間放置してセッティングしてから、80℃、3分間の予備加熱を施した。その塗膜の水分含有量は3%、表面電気抵抗値は1×108Ω/□であった。
工程3:工程2で得られた水分含有量3%の塗膜に、水性の熱硬化性透明着色塗料(商品名「WBC−710マイカベース」、関西ペイント(株)製)を硬化膜厚が15μmになるように静電塗装し、室温で3分間放置してセッティングした。
工程4:工程3の未硬化透明着色塗膜上に、有機溶剤型のアクリル樹脂・ウレタン樹脂系熱硬化性クリヤ塗料(商品名「ソフレックス#520クリヤ」、関西ペイント(株)製)を硬化膜厚が25μmになるように静電塗装し、室温で5分間放置してセッティングした。
工程5:工程4で得られた三層塗膜を、120℃で30分間加熱して焼き付け、複層塗膜No.1を形成した。
実施例2〜6
実施例1と比べて、下記表2の内容を変更する以外は、同じ工程によって複層塗膜No.2〜No.6を形成した。
Figure 2005000905
実施例1〜6において、水性白色プライマー塗膜の予備加熱後の水分含有量、表面電気抵抗値I、透明着色塗料塗装後の該プライマー塗膜の表面電気抵抗値II及びJIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値について、下記試験方法により、調べた。
水分含有量:水性白色プライマー塗料を塗装し、予備加熱後の塗膜中の水分量(%)を、カールフィッシャー法(JIS K 0068)により測定した。
表面電気抵抗値I:水性白色プライマー塗料を塗装し、予備加熱後の塗膜の表面電気抵抗値を、電気抵抗測定機(TREK社製、商品名「MODEL150」)で測定した。測定値が109Ω/□未満であれば、透明着色塗料の静電塗装が可能である。
表面電気抵抗値II:水性白色プライマー塗料を塗装し、予備加熱後、透明着色塗料を塗装し、1分後の該プライマー塗膜の表面電気抵抗値を、電気抵抗測定機(TREK社製、商品名「MODEL150」)で測定した。該電気抵抗値が109Ω/□未満であれば、クリヤ塗料の静電塗装が可能である。
JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値:水性白色プライマー塗料の塗膜を、120℃で20分間乾燥したのち、色彩測定機(スガ試験機社製、商品名「カラーコンピュータSM−7」)を用いてL*値を測定した。
実施例1〜6の水性白色プライマー塗膜の試験結果を、表3に示す。
Figure 2005000905
比較例1
工程1:プラスチック基材として、黒色のポリプロピレンをバンパー形状に成型加工したのち、脱脂処理したものを用い、これに水性白色プライマー塗料No.1を、乾燥膜厚で25μmになるようにエアスプレー塗装した。基材の温度は25℃であった。
工程2:工程1の塗装塗膜を、室温で10秒間放置してセッティングした。その塗膜の水分含有量は22%、表面電気抵抗値は1×106Ω/□であった。
工程3:工程2で得られた水分含有量22%の塗膜に、水性の熱硬化性透明着色塗料(商品名「WBC−710マイカベース」、関西ペイント(株)製)を硬化膜厚が15μmになるように静電塗装し、室温で3分間放置してセッティングした。
工程4:工程3の未硬化透明着色塗膜上に、有機溶剤型のアクリル樹脂・ウレタン樹脂系熱硬化性クリヤ塗料(商品名「ソフレックス#520クリヤ」、関西ペイント(株)製)を硬化膜厚が25μmになるように静電塗装し、室温で5分間放置してセッティングした。
工程5:工程4で得られた三層塗膜を、120℃で30分間加熱して焼き付け、複層塗膜No.7を形成した。
比較例2〜6
比較例1と比べて、下記表4の内容を変更する以外は、同じ工程によって複層塗膜を形成した。
Figure 2005000905
比較例1〜6において、水性白色プライマー塗膜の予備加熱後の水分含有量、表面電気抵抗値I、透明着色塗料塗装後の該プライマー塗膜の表面電気抵抗値II及びJIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値について、前記実施例の場合と同様にして、調べた。
尚、比較例3においては、表面電気抵抗値Iが1×1010Ω/□と抵抗値が高すぎて、工程3の熱硬化性透明着色塗料の静電塗装を行うことができず、従って複層塗膜を形成することができなかった。
比較例1〜6の水性白色プライマー塗膜の試験結果を、表5に示す。
Figure 2005000905
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた複層塗膜No.1〜No.8、並びに比較例4〜6で得られた複層塗膜No.9〜No.11について、塗膜外観、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づくN値、付着性及び耐水性の塗膜性能を、下記試験方法により調べた。
塗膜外観:基材の垂直部において、塗膜のタレ、戻り、フクレなどの異常発生の有無を目視にて、下記基準により評価した。
◎は上記異常が全く認められないことを、○は上記異常が殆ど認められないことを、△はタレ、戻り及びフクレの少なくとも一つの異常が認められたことを、×はタレ、戻り、フクレなどの異常発生が著しいことを、それぞれ示す。
JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づくN値:水性白色プライマー塗膜、透明着色塗膜、クリヤ塗膜の3層からなる複層塗膜において、マンセルチャートのN値を求めた。0が黒であり、10が純白である。
付着性:水性白色プライマー塗膜、透明着色塗膜、クリヤ塗膜の3層からなる複層塗膜において、素地に達するようにカッターで切り込みを入れて2mm幅のゴバン目を100個作り、その表面に粘着テープを粘着し、20℃において急激に剥離した後のゴバン目塗膜100個中の残存数を調べ、下記基準により、評価した。
○はゴバン目が全て残存し付着性良好を、△はゴバン目の残存数が90〜99個であり付着性やや不良を、×はゴバン目の残存数が90個未満であり付着性不良を、それぞれ示す。
耐水性:水性白色プライマー塗膜、透明着色塗膜、クリヤ塗膜の3層からなる複層塗膜において、40℃温水に240時間浸漬したあと、素地に達するようにカッターで切り込みを入れて2mm幅のゴバン目を100個作り、その表面に粘着テープを粘着し、20℃において急激に剥離した後のゴバン目塗膜100個中の残存数を調べ、下記基準により、評価した。
◎はゴバン目が全て残存し耐水性が優れることを、○はゴバン目が99個又は99.5個(1個がフチカケ(部分的剥がれ)の状態)残存し耐水性がほぼ良好であることを、△はゴバン目の残存数が90〜98個であり耐水性がやや不良であることを、×はゴバン目の残存数が90個未満であり耐水性が不良であることを、それぞれ示す。
複層塗膜の性能試験の結果を、表6に示す。
Figure 2005000905

Claims (6)

  1. (1)プラスチック基材に、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づく明度(L*値)として80以上の塗膜が得られる、水分含有量15〜48重量%の水性白色プライマー塗料(A)を塗装する工程、
    (2)該プライマー塗料(A)の上記塗装塗膜を、予備加熱して、塗膜中の水分含有量を1〜10重量%の範囲内に、且つ、塗膜の表面電気抵抗値を109Ω/□未満に調整する工程、
    (3)該プライマー塗料(A)の上記調整塗膜上に、熱硬化性透明着色塗料(B)を静電塗装する工程、
    (4)該着色塗料(B)の未硬化塗膜上に、熱硬化性クリヤ塗料(C)を静電塗装する工程、次いで
    (5)上記の塗料(A)、(B)及び(C)からなる三層塗膜を同時に焼き付けて、JIS Z 8721に規定されるマンセル表色系に基づく明度(N値)が8.5以上を有する複層塗膜を得る工程、を含むことを特徴とするプラスチック基材の塗膜形成方法。
  2. 工程(3)における熱硬化性透明着色塗料(B)塗装後の水性白色プライマー塗料(A)の塗膜の表面電気抵抗値が、109Ω/□未満である請求項1に記載の塗膜形成方法。
  3. 工程(1)において、プラスチック基材をあらかじめ35〜60℃程度に加熱しておく請求項1に記載の塗膜形成方法。
  4. 水性白色プライマー塗料(A)が、塩素化ポリオレフィン、白色顔料及び水を含有する塗料である請求項1に記載の塗膜形成方法。
  5. 水性白色プライマー塗料(A)が、更に、改質樹脂を含有する塗料である請求項4に記載の塗膜形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の塗膜形成方法によって得られた塗装プラスチック物品。

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