JP2002235043A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JP2002235043A
JP2002235043A JP2001035207A JP2001035207A JP2002235043A JP 2002235043 A JP2002235043 A JP 2002235043A JP 2001035207 A JP2001035207 A JP 2001035207A JP 2001035207 A JP2001035207 A JP 2001035207A JP 2002235043 A JP2002235043 A JP 2002235043A
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Japan
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water
acid
resin
coating
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JP2001035207A
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English (en)
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Yasuhiro Tomizaki
靖洋 富崎
Akira Kasari
章 加佐利
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高湿度雰囲気で塗装しても塗膜がタレず、厚膜
塗装が可能で、しかもメタリック顔料の配向性がすぐれ
た塗膜を形成する水性塗料及び水性メタリック塗料に関
する。 【構成】1分子中に複数のアミノを有するポリアミン化
合物の一部のアミノ基を酸性化合物でブロックしてなる
部分ブロックアミノ化合物でカルボキシル基含有樹脂を
中和してなる親水性樹脂を含有することを特徴とする水
性塗料組成物、及びこの水性塗料にメタリック顔料を含
有することを特徴とする水性メタリック塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高湿度雰囲気で塗
装しても塗膜がタレず、厚膜塗装が可能で、しかもメタ
リック顔料の配向性がすぐれた塗膜を形成する新規な水
性塗料及び水性メタリック塗料に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】カルボキシル基含有樹脂をモ
ノアミンで中和し、それを水に溶解又は分散してなる水
性塗料はすでに公知であり、環境衛生及び省資源型塗料
として広く使用されている。しかしながら、かかる水性
塗料は、例えば湿度が70%以上の高湿度雰囲気で塗装
すると塗膜がタレやすいために厚膜塗装が困難であり、
しかもメタリック顔料が含まれているとその配向性が劣
り、仕上がり外観が十分でないという欠陥を有してい
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性塗料にお
ける上記した欠陥を解消するものであり、鋭意研究の結
果、カルボキシル基含有樹脂の中和剤として、1分子中
に複数のアミノを有するポリアミン化合物の一部のアミ
ノ基を酸性化合物でブロックしてなる部分ブロックアミ
ノ化合物を使用することにより、これらの欠陥が解消で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち、本発明によれば、1分子中に複
数のアミノ基を有するポリアミン化合物の一部のアミノ
基を酸性化合物でブロックしてなる部分ブロックアミノ
化合物を用いてカルボキシル基含有樹脂を中和してなる
親水性樹脂を含有することを特徴とする水性塗料組成
物、及びこの親水性樹脂及びメタリック顔料を含有する
ことを特徴とする水性メタリック塗料組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の態様】以下に、本発明の水性塗料組成物
(以下、「本塗料1」という)及び水性メタリック塗料
組成物(以下、「本塗料2」という)について詳細に説
明する。
【0006】本塗料1は、1分子中に複数のアミノを有
するポリアミン化合物の一部のアミノ基を酸性化合物で
ブロックしてなる部分ブロックアミノ化合物を用いてカ
ルボキシル基含有樹脂を中和してなる親水性樹脂を含有
することを特徴とする水性塗料組成物である。
【0007】カルボキシル基含有樹脂は、1分子中に2
個以上のカルボキシル基を有する樹脂であり、さらに水
酸基などの架橋性官能基を併存するものも含まれ、具体
的には、これらの官能基を有するビニル樹脂及びポリエ
ステル樹脂などが好適に使用できる。
【0008】カルボキシル基、必要に応じて水酸基など
を併存するビニル樹脂は、カルボキシル基含有単量体、
必要に応じて水酸基含有単量体、その他の単量体を重合
せしめることにより得られる。
【0009】カルボキシル基含有単量体は、1分子中に
カルボキシル基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以
上有する化合物であり、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸などがあげられる。
【0010】水酸基含有単量体は、1分子中に水酸基及
び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物で
あり、例えば、ヒドロキシエチルアクリレ−ト、ヒドロ
キシエチルメタクリレ−ト、ヒドロキシプロピルアクリ
レ−ト、ヒドロキシプロピルメタクリレ−トなどの炭素
数が2個以上、好ましくは2〜10個のグリコ−ル類と
アクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物。さ
らに、これらの単量体の水酸基にε−カプロラクトンの
ような環状エステルを開環付加反応させてその末端に水
酸基を有せしめたものも水酸基含有単量体として包含さ
れる。
【0011】その他の単量体は、上記のカルボキシル基
含有単量体及び水酸基含有単量体を除く、1分子中に1
個以上の重合性不飽和結合を有する化合物であり、例え
ば、メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アク
リレ−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メ
タ)アクリレ−ト、ヘキシル(メタ)アクリレ−ト、オ
クチル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリ
レ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−トなど
のアクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜22の1価
アルコ−ルとのモノエステル化物;エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−ルなどの
炭素数2〜10のグリコ−ルとアクリル酸又はメタクリ
ル酸とのジエステル化物;(メタ)アクリル酸メトキシ
ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)
アクリル酸エトキシブチルなどのアクリル酸又はメタク
リル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステ
ル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどがあげ
られる。
【0012】カルボキシル基含有ビニル樹脂を調製する
ためのこれらの単量体による(共)重合反応は既知の方
法で行うことができ、その数平均分子量は2000〜5
0000、特に3000〜20000、酸価は200〜
5mgKOH/g、特に100〜20mgKOH/g、
水酸基価は150mgKOH/g以下、特に20〜10
0mgKOH/gが適している。
【0013】カルボキシル基含有ポリエステル樹脂は、
多塩基酸と多価アルコ−ルとをカルボキシル基過剰の比
率でエステル化反応させることにより得られる。
【0014】多塩基酸は、1分子中に2個以上のカルボ
キシル基を有する化合物であり、例えば、マレイン酸、
フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コ
ハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘット酸、
トリメリット酸及びこれらの無水物などがあげられる。
多価アルコ−ルは、1分子中に2個以上の水酸基を有す
る化合物であり、例えば、エチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキサンジオ−
ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、
ネオペンチルグリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、グ
リセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロ
パン、ペンタエリスリト−ルなどがあげられる。多塩基
酸と多価アルコ−ルとのエステル化反応は通常の方法に
より行うことができる。
【0015】また、水酸基過剰の比率で反応させてか
ら、その水酸基の一部又は全部に多塩基酸を半エステル
化反応してカルボキシル基を導入することも可能であ
る。
【0016】これらのカルボキシル基含有ポリエステル
樹脂は、数平均分子量が3000〜20000、特に5
000〜13000、酸価が30〜150mgKOH/
g、特に65〜120mgKOH/g、水酸価は120
mgKOH/g以下、特に70mgKOH/g以下が好
ましい。
【0017】本塗料1における親水性樹脂を調製するた
めに使用される「部分ブロックアミノ化合物」は、1分
子中に複数のアミノを有するポリアミン化合物のアミノ
基の一部を酸性化合物でブロックしてなる化合物であ
る。
【0018】ポリアミン化合物は、1分子中に2個以上
のアミノ基を有する化合物であり、例えば、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ペンタンジアミン、ジエ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ポリアルキレンジアミン、ヒドロキシエチ
ルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、ジ
メチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、アミノエチルピペラジン、フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ベンジルジメチルアミンなどがあげられる。こ
れらのポリアミン化合物は、本塗料1の塗膜の加熱硬化
温度(例えば、120〜160℃)で塗膜から揮散す
る、沸点が120〜160℃の範囲内に含まれるものが
好ましい。
【0019】酸性化合物としては、例えば、ぎ酸、酢
酸、乳酸などの沸点が50〜160℃の範囲内に含まれ
る有機酸が好ましい。
【0020】「部分ブロックアミノ化合物」は、上記の
ポリアミン化合物のアミノ基の一部を酸性化合物でブロ
ックしてなる化合物である。具体的には、ポリアミン化
合物が有している2個以上のアミノ基のうち、少なくと
も1個、好ましくは1個のアミノ基を残し、それ以外の
アミノ基を酸性化合物で反応せしめることにより得られ
る。ポリアミン化合物のアミノ基と酸性化合物のカルボ
キシル基との反応は既知の方法で行なうことができる。
【0021】本塗料1における親水性樹脂は、カルボキ
シル基含有樹脂のカルボキシル基の一部又は全部を、
「部分ブロックアミノ化合物」で中和することによって
得られる。この中和反応はカルボキシル基とアミノ基と
の反応であって、既知の方法で行なうことができる。
【0022】本塗料1は、このようにして得られる親水
性樹脂を水に溶解又は分散せしめてなるものであり、さ
らに必要に応じて架橋剤、ソリッドカラー顔料、有機溶
剤、体質顔料などを配合することは可能である。
【0023】架橋剤としては、親水性樹脂中に含有せし
めた水酸基などの架橋性官能基と反応して三次元に架橋
硬化せしめるためのものであって、メラミン樹脂及びブ
ロックポリイソシアネ−ト化合物などが適用できる。
【0024】メラミン樹脂として、メチロ−ル化メラミ
ンのメチロ−ル基の一部又は全部を炭素数1〜8の1価
アルコ−ルでエ−テル化したエ−テル化メラミン樹脂が
使用できる。トリアジン核は1〜5核体で、数平均分子
量が300〜2000のものが好ましい。エ−テル化を
部分的に行い、メチロ−ル基及び/又はイミノ基が併存
しているものも使用できる。これらは親水性又は疎水性
のいずれでもよい。
【0025】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、ポ
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック
剤で封鎖したものである。ポリイソシアネ−ト化合物
は、1分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有する化
合物であり、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、ジフ
ェニルメタンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシア
ネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイ
ソシアネ−ト;テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキ
サメチレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ
−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシア
ネ−ト;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−
ト)、イソホロンジイソシアネ−ト、メチルシクロヘキ
サンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−
ト及びシクロペンタンジイソシアネ−トなどの脂環族ジ
イソシアネ−トなどがあげられる。また、ブロック剤と
して、例えば、フェノ−ル類、オキシム類、ラクタム
類、活性メチレン系、アルコ−ル類、酸アミド系、イミ
ド系、アミン系、イミダゾ−ル系、尿素系、カルバミン
酸系、イミン系、メルカプタン類などがあげられる。
【0026】親水性樹脂と架橋剤との比率は、この両成
分の合計固形分重量を基準に、親水性樹脂は50〜90
%、65〜85%、架橋剤は50〜10%、35〜15
%の範囲内が適している。
【0027】ソリッドカラー顔料として、例えば、酸化
チタン、亜鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッ
ド、モリブデンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プ
ルシアンブル−、コバルトブル−、アゾ顔料、フタロシ
アニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、
スレン系顔料、ペリレン顔料などが例示されるが、これ
らのみに限定されることはない。
【0028】本塗料1は、中塗り塗料及び上塗り塗料と
して使用することができ、特に、自動車車体や家庭電気
製品などの外板部の上塗り塗料として特に有用である。
例えば、金属製又はプラスチック製のこれらの被塗物に
直接、又は下塗り塗料、中塗り塗料(これは省略するこ
ともありうる)を塗装してから、上塗り塗料として本塗
料1を塗装することが好ましい。具体的には、本塗料1
の粘度を20〜40秒/フォ−ドカップ#4/20℃に
なるように水を加えて調整し、静電塗装、エアレススプ
レ−、エアスプレ−などにより塗装することができる。
その塗装膜厚は硬化塗膜で10〜60μm、特に15〜
40μmの範囲内が好ましい。この塗膜は、約120〜
約160℃の温度で、約10〜約40分加熱することに
より硬化させることができる。本塗料1は、ソリッドカ
ラ−塗料、クリヤ塗料として使用することができる。
【0029】本塗料1は、高湿度雰囲気で塗装しても塗
膜がタレず、厚膜塗装が可能である。その理由は十分に
解明されていないが、次のような理由であると推測して
いる。本塗料1が噴霧されると、その塗料粒子が被塗面
に塗着するまでに酸性化合物が揮散し、アミノ基が再生
し、親水性樹脂に残存しているカルボキシル基と反応し
て高分子化して、塗着直後の塗膜粘度が上昇することに
よって、塗膜のタレが防止でき、厚膜塗装が可能になっ
とものと思われる。そして、塗膜を硬化させるために約
120〜約160℃の温度に加熱すると、ポリアミン化
合物が塗膜外部に揮散するので、硬化障害を起こすこと
なく、十分に架橋硬化した塗膜を形成することが可能に
なる。
【0030】本塗料2は、上記の本塗料1にメタリック
顔料を含有せしめた水性メタリック塗料組成物であり、
高湿度雰囲気で塗装しても塗膜がタレず、厚膜塗装が可
能で、しかもメタリック顔料の配向性がすぐれた塗膜を
形成することができる。
【0031】本塗料2は、上記した親水性樹脂、さらに
必要に応じて架橋剤、ソリッドカラー顔料、有機溶剤
、体質顔料などを配合してなる本塗料1に、メタリッ
ク顔料を含有せしめた水性メタリック塗料組成物であ
り、親水性樹脂、架橋剤、ソリッドカラー顔料などは上
記したものが好適に使用できる。
【0032】メタリック顔料は、塗膜にキラキラとした
光輝感又は光干渉模様を示すことが可能なりん片状顔料
であって、例えば、アルミニウム粉末、蒸着アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、雲母粉末、酸化チタンで被覆し
た雲母粉末などがあげられ、これらのメタリック顔料の
比率は、親水性樹脂、さらに必要に応じて使用する架橋
剤との合計固形分100重量部あたり、1〜250重量
部、特に1〜150重量部が適している。
【0033】本塗料2は、上塗り塗料として使用するこ
とができ、特に、自動車車体や家庭電気製品などの外板
部の上塗り塗料として特に有用である。例えば、金属製
又はプラスチック製のこれらの被塗物に直接、又は下塗
り塗料、中塗り塗料(これは省略することもありうる)
を塗装してから、上塗り塗料として本塗料2を塗装する
ことが好ましい。具体的には、本塗料2の粘度を20〜
40秒/フォ−ドカップ#4/20℃になるように水を
加えて調整し、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプ
レ−などにより塗装することができる。その塗装膜厚は
硬化塗膜で10〜60μm、特に15〜40μmの範囲
内が好ましい。この塗膜は、約120〜約160℃の温
度で、約10〜約40分加熱することにより硬化させる
ことができる。本塗料2の塗面には、無色透明又は有色
透明のそれ自体既知のクリヤ塗料を塗装することが好ま
しい。
【0034】特に、メタリック顔料としてアルミニウム
粉末、蒸着アルミニウム、酸化アルミニウムなどのアル
ミニウム系顔料を使用すると、これらは水反応すること
があるので、その表面は「りん酸基含有樹脂」で被覆さ
れていることが好ましい。
【0035】りん酸基含有樹脂として、りん酸基含有単
量体、さらに必要に応じて水酸基含有単量体、その他の
単量体からなる単量体成分を共重合体してなる樹脂が使
用できる。
【0036】りん酸基含有単量体は、1分子中に、重合
性不飽和結合及び下記式(1)で示されるりん酸基をそ
れぞれ少なくとも1個有する化合物である。
【0037】 式(1) …… −OPO(OH)(R) (式中、Rは水酸基、フェニル基または炭素数1〜2
0のアルキル基である)かかるりん酸基含有単量体とし
て、例えば、(2−アクリロイルオキシエチル)アシッ
ドホスフェ−ト、(2−メタクリロイルオキシエチル)
アシッドホスフェ−ト、(2−アクリロイルオキシプロ
ピル)アシッドホスフェ−ト、(2−メタクリロイルオ
キシプロピル)アシッドホスフェ−ト、10−アクリロ
イルオキシデシルアシッドホスフェ−ト、10−メタク
リロイルオキシデシルアシッドホスフェ−トなどの(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜20)ア
シッドホスフェ−トなどがあげられる。さらに、グリシ
ジル(メタ)アクリレ−トとモノアルキル(炭素数1〜
20)リン酸との等モル付加物も、りん酸基含有不飽和
単量体として使用できる。
【0038】水酸基含有単量体及びその他の単量体はと
しては、上記の本塗料1のカルボキシル基含有樹脂の説
明でカルボキシル基含有ビニル樹脂で例示したものが好
適に使用できる。
【0039】りん酸基含有樹脂は、りん酸基含有単量
体、さらに必要に応じて水酸基含有単量体、その他の単
量体からなる単量体成分を共重合せしめることにより得
られ、これらの単量体の比率は、これらの合計重量に基
いて、りん酸基含有単量体は1〜100重量%、特に1
5〜45重量%、水酸基含有単量体は60重量%以下、
特に15〜45重量%及びその他の単量体は90重量%
以下、特に70〜10重量%の範囲内が適している。
【0040】りん酸基含有樹脂のりん酸基に基づく酸価
は10〜150、特に20〜130mmKOH/g、数
平均分子量は1000〜100000、特に3000〜
50000で、そして水酸基価は5〜150、特に10
〜100mmKOH/gが適している。
【0041】本塗料2において、りん酸基含有樹脂の配
合比率は、固形分比で、アルミニウム系顔料100重量
部あたり、0.1〜50重量部、特に1〜20重量部が
適している。アルミニウム系顔料の表面をりん酸基含有
樹脂で被覆してから、親水性樹脂などと混合することが
好ましい。
【0042】本塗料2は、自動車車体や家庭電気製品な
どの外板部の上塗りメタリック塗料として特に有用であ
る。例えば、金属製又はプラスチック製のこれらの被塗
物に直接、又は下塗り塗料、中塗り塗料(これは省略す
ることもありうる)を塗装してから、上塗り塗料として
本塗料を塗装することが好ましい。
【0043】具体的には、本塗料の粘度を20〜40秒
/フォ−ドカップ#4/20℃になるように水を加えて
調整し、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−な
どにより塗装することができる。その塗装膜厚は硬化塗
膜で10〜60μm、特に15〜40μmの範囲内が好
ましい。この塗膜は、約60〜約180℃の温度で、約
10〜約40分加熱することにより硬化させることがで
きる。
【0044】本塗料2は、高湿度雰囲気で塗装しても塗
膜がタレず、厚膜塗装が可能で、しかもメタリック顔料
の配向性がすぐれた塗膜を形成することが可能な水性メ
タリック塗料である。
【0045】
【実施例】以下に、本発明に関する実施例及び比較例に
ついて説明する。部及び%はいずれも重量を基準にして
おり、塗膜の膜厚は硬化塗膜についてである。
【0046】実施例 1 スチレン15部、メチルメタクリレ−ト20部、エチル
アクリレ−ト25部、ブチルアクリレ−ト20部、ヒド
ロキシエチルアクリレ−ト15部及びアクリル酸5部を
重合開始剤α,α´−アゾビスイソブチロニトリルを用
いてブチルセロソルブ中で重合させ、樹脂固形分70%
のアクリル樹脂溶液を得た。
【0047】一方、ポリエチルエーテルジアミン(数平
均分子量400)の1モルあたりぎ酸0.5モルの比率
で部分中和反応して部分ブロックアミノ化合物を調製し
た。
【0048】ついで、上記のアクリル樹脂中のカルボキ
シル基をこの部分ブロックアミノ化合物で中和た後、水
を加えて水酸基含有アクリル樹脂の水溶液(固形分含有
率55%)を得た。
【0049】この水酸基含有アクリル樹脂の水溶液12
7部、80%「サイメル325」(三井化学社製、商品
名、メラミン樹脂)37部、チタン白顔料100部、イ
ソプロピルアルコ−ル30部を混合し、さらに水を加え
て粘度16秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整し、
本塗料1を得た。
【0050】実施例 2 スチレン15部、メチルメタクリレ−ト20部、エチル
アクリレ−ト25部、ブチルアクリレ−ト20部、ヒド
ロキシエチルアクリレ−ト15部及びアクリル酸5部を
重合開始剤α,α´−アゾビスイソブチロニトリルを用
いてブチルセロソルブ中で重合させ、樹脂固形分70%
のアクリル樹脂溶液を得た。 ついで、このアクリル樹
脂中のカルボキシル基を実施例1に記載の部分ブロック
アミノ化合物を用いて中和た後、水を加えて水酸基含有
アクリル樹脂の水溶液(固形分含有率55%)を得た。
【0051】この水酸基含有アクリル樹脂の水溶液12
7部、80%「サイメル325」37部、りん酸基含有
ル樹脂(注1)10部(固形分)、「アルミペ−スト#
4919」(東洋アルミニウム社製、商品名)10部、
「アルミペ−スト#55−519」(東洋アルミニウム
社製、商品名)20部、イソプロピルアルコ−ル30部
を混合し、さらに水を加えて粘度16秒/フォ−ドカッ
プ#4/20℃に調整し、本塗料2を得た。
【0052】(注1)りん酸基含有樹脂:アシッドホス
ホキシエチルメタクリレ−ト25部、2−ヒドロキシエ
チルアクリレ−ト25部、メチルメタクリレ−ト50部
からなる単量体成分の共重合体。数平均分子量1300
0、水酸基価120mgKOH/g、酸価104mgK
OH/g。
【0053】比較例 1 スチレン15部、メチルメタクリレ−ト20部、エチル
アクリレ−ト25部、ブチルアクリレ−ト20部、ヒド
ロキシエチルアクリレ−ト15部及びアクリル酸5部を
重合開始剤α,α´−アゾビスイソブチロニトリルを用
いてブチルセロソルブ中で重合させ、樹脂固形分70%
のアクリル樹脂溶液を得た。このアクリル樹脂溶液にブ
チルモノアミンを中和た後、水を加えて水酸基含有アク
リル樹脂の水溶液(固形分含有率55%)を得た。
【0054】この水酸基含有アクリル樹脂の水溶液12
7部、80%「サイメル325」37部、チタン白顔料
100部、イソプロピルアルコ−ル30部を混合し、さ
らに水を加えて粘度16秒/フォ−ドカップ#4/20
℃に調整し、本塗料1を得た。
【0055】比較例 2 スチレン15部、メチルメタクリレ−ト20部、エチル
アクリレ−ト25部、ブチルアクリレ−ト20部、ヒド
ロキシエチルアクリレ−ト15部及びアクリル酸5部を
重合開始剤α,α´−アゾビスイソブチロニトリルを用
いてブチルセロソルブ中で重合させ、樹脂固形分70%
のアクリル樹脂溶液を得た。このアクリル樹脂溶液にブ
チルモノアミンを加えて中和した後、さらに水を加えて
水酸基含有アクリル樹脂の水溶液(固形分含有率55
%)を得た。
【0056】この水酸基含有アクリル樹脂の水溶液12
7部、80%「サイメル325」37部、りん酸基含有
ル樹脂(注1)10部(固形分)、「アルミペ−スト#
4919」10部、「アルミペ−スト#55−519」
20部、イソプロピルアルコ−ル30部を混合し、水で
粘度16秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整し、本
塗料2を得た。
【0057】性能試験結果 りん酸亜鉛処理鋼板に「エレクロン#9400」(関西
ペイント(株)製、商品名、ポリアミド変性エポキシ樹
脂・ブロックポリイソシアネ−ト系カチオン電着塗料)
を膜厚20μmになるように電着塗装し、170℃で2
0分加熱して硬化させてから、中塗塗料(「ルーガベー
ク中塗り」関西ペイント(株)製、商品名、ポリエステ
ル樹脂・アミノ樹脂系、有機溶剤型)を膜厚40μmに
なるように塗装し140℃で30分加熱して硬化させて
なる被塗物に、上記の実施例1及び比較例1で得た水性
塗料組成物をエアスプレ−で膜厚15μmになるように
塗装し、室温で3分間放置してから、「マジクロンクリ
ヤ」(関西ペイント(株)製、商品名、アクリル樹脂・
アミノ樹脂系、有機溶剤型クリヤ塗料)をエアスプレ−
で膜厚35μmになるように塗装し、140℃で30分
加熱して両塗膜を同時に硬化させた。得られた塗り板に
ついて塗膜性能試験を行った。その結果を表1に示し
た。
【0058】性能試験方法は次のとおりである。
【0059】仕上り外観:塗膜の光沢感、肉持感、平滑
性などについて目視評価を行なった。○はこれらの性能
がすべて良好、△はこれらの性能が少し劣る、×はこれ
らの性能が非常に劣ることを示す。
【0060】タレ限界膜厚:湿度85%雰囲気下で垂直
板にスプレー塗装を行ない、タレが発生しない最大膜厚
(硬化塗膜として、μm)を観察した。数値が大きくな
るほど良好。
【0061】メタリック感:「アルコープLMR10
0」(富士工業社製、商品名)を用いて測定したIV値
である。入射角45°で照射されたレーザーの反射光の
うち、塗面で反射する鏡面反射領域の光を除いて最大光
強度が得られる受光角での信号出力を示す。この数値が
大きいほど金属光沢感が高いことを示す。
【0062】
【表1】表1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CD041 CF021 CG141 CG161 CH031 CH041 CH111 CH131 CJ131 DA162 DG302 GA03 GA06 GA08 HA066 HA546 KA03 KA08 KA20 MA08 MA10 NA01 NA06 NA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に複数のアミノを有するポリアミ
    ン化合物の一部のアミノ基を酸性化合物でブロックして
    なる部分ブロックアミノ化合物を用いてカルボキシル基
    含有樹脂を中和してなる親水性樹脂を含有することを特
    徴とする水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の親水性樹脂及びメタリック
    顔料を含有することを特徴とする水性メタリック塗料組
    成物。
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