JP2004535929A5 - - Google Patents

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Ni(0)含有触媒組成物
本発明は、a)Ni(0)、
b)上記a)成分のNi(0)1モル当たり4〜10モルの式(I)
P(X11)(X22)(X33) (I)
(式中、X1、X2およびX3はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表し、
1、R2およびR3は、互いに独立に、同一のまたは異なる有機基を表す。)、
で表される化合物、および、
c)上記a)成分のNi(0)1モル当たり1〜4モルの式(II)
Figure 2004535929
(式中、X11、X12、X13、X21、X22およびX23はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表し、
11およびR12は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
21およびR22は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
Yは、架橋基を表す。)、
で表される化合物、
を含む触媒として好適な組成物、および、この組成物の製造方法に関する。
ブタジエンへのシアン化水素付加によってペンテンニトリル異性体混合物を製造するための触媒として好適な、およびペンテンニトリルへのシアン化水素付加によってアジポニトリルを製造するための触媒として好適な、Ni(0)と上記化合物(II)とを含む組成物およびその製造方法自体は公知であり、例えばUS3,903,120号、US5,523,453号、US5,981,772号、US6,127,567号、US5,693,843号、US5,847,191号、WO01/14392号、WO99/13983号、およびWO99/64155号に開示されている。
米国特許第3,903,120号明細書 米国特許第5,523,453号明細書 米国特許第5,981,772号明細書 米国特許第6,127,567号明細書 米国特許第5,693,843号明細書 米国特許第5,847,191号明細書 国際公開第01/14392号のパンフレット 国際公開第99/13983号のパンフレット 国際公開第99/64155号のパンフレット
このような触媒組成物の製造方法は、技術的に複雑であり、高価になる。このような触媒組成物が使用中に徐々に分解し、従って取り出して新しい触媒と交換しなければならないため、特に高価になる。
Ni(0)源としての金属ニッケルと化合物(II)とを液状希釈剤または触媒としてのハロゲン化水素の存在下または非存在下で直接反応させると、化合物(II)がかなりの量分解してしまう。
Ni(0)を含有する出発化合物としてビス−1,4−シクロオクタジエンNiを使用すると、Ni(0)と化合物(II)とを含有する組成物を製造することはできるが、この方法はビス−1,4−シクロオクタジエンNiを複雑かつ高価な方法で製造しなければならないという問題点を有している。
同様のことが、Ni(0)を含有する出発化合物としてNi(p(O−o−C64CH332(C24)を使用する場合にも当てはまる。
Ni(0)源としての塩化ニッケルと亜鉛から出発してNi(0)と化合物(II)を含有する組成物を製造する方法も公知である。この方法の問題点は、上述の特別な触媒組成物と塩化亜鉛が同時に形成されることである。
純粋な触媒組成物の使用が想定される場合には、塩化亜鉛をまず使用前に除去しなければならないが、この処理には費用がかかる。
純粋な触媒組成物の代わりに触媒組成物と塩化亜鉛の混合物が使用される場合には、使い尽くした触媒組成物と塩化亜鉛の混合物の後処理に大きな問題が生じる。
Ni(0)と化合物(II)とを含有する触媒組成物の別の問題点として、化合物(II)が技術的に複雑で高価な合成によってしか得ることができないということが挙げられる。
従って、本発明の目的は、技術的に簡単で安価な方法によって合成することができる触媒組成物であって、特に共役オレフィン性二重結合を有する化合物、例えばブタジエン、および1個のオレフィン性二重結合と他の不飽和基とを有する化合物、例えば2−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−ペンテン酸エステル、3−ペンテン酸エステル、4−ペンテン酸エステル、へのシアン化水素付加に関して、Ni(0)と化合物(II)とを含有する触媒組成物に匹敵する選択性と活性を示す触媒組成物を提供することである。
発明者らは、上記目的は、冒頭に示した組成物およびその製造方法によって達成されることを発見した。
本発明では、Ni(0)は上記a)成分の化合物として使用される。
Ni(0)として金属ニッケルを使用するのが好ましく、この場合に他の元素を金属ニッケルと合金化することができる。好ましい形態では、純粋な金属ニッケルを使用することができる。ただし、本発明に関する限り、純粋な金属ニッケルは市販の製品において一般的である不純物を含んでいてもよい。
金属ニッケルの幾何学的形状自体は重要ではない。しかしながら、本発明の方法のa)工程における反応速度を大きくするために、単位重量あたりの表面積が大きい金属ニッケルを使用するのが好ましいことがわかっている。ニッケルの好適な形状は、例えば、ニッケルスポンジまたは好ましくは微細ニッケル粉末である。このような大きな表面積を有する金属ニッケル自体は公知であり、市販されている。
本発明では、化合物(I)は以下の式で表される。
P(X11)(X22)(X33) (I)
本発明では、化合物(I)は単独の化合物であってもよく、上記式で表される様々な化合物の混合物であってもよい。
本発明において、X1、X2およびX3はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表す。
基X1、X2およびX3の全てが単結合を表す場合には、化合物(I)は式P(R123)で表されるホスフィンである。但しR1、R2およびR3は本明細書に示す意味を表す。
基X1、X2およびX3のうちの2つが単結合を表し、1つが酸素を表す場合には、化合物(I)は式P(OR1)(R2)(R3)またはP(R1)(OR2)(R3)またはP(R1)(R2)(OR3)で表されるホスフィニトである。但しR1、R2およびR3は本明細書に示す意味を表す。
基X1、X2およびX3のうちの1つが単結合を表し、2つが酸素を表す場合には、化合物(I)は式P(OR1)(OR2)(R3)またはP(R1)(OR2)(OR3)またはP(OR1)(R2)(OR3)で表されるホスホニトである。但しR1、R2およびR3は本明細書に示す意味を表す。
好ましい形態において、基X1、X2およびX3の全てが酸素である。すなわち化合物(I)は式P(OR1)(OR2)(OR3)で表されるホスフィットである。但しR1、R2およびR3は本明細書に示す意味を表す。
本発明において、R1、R2およびR3は、互いに独立に、同一のまたは異なる有機基を表す。
好適な基R1、R2およびR3は、互いに独立に、アルキル基、好ましくは1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、アリール基、例えばフェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、1−ナフチル、2−ナフチル、またはヒドロカルビル基、好ましくは1〜20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、例えば1,1´−ビフェノール、1,1´−ビナフトールである。
基R1、R2およびR3は、互いに直接結合していてもよい。すなわち、中心のリン原子に対して個別の基でなくてもよい。しかし、基R1、R2およびR3が互いに直接結合していないのが好ましい。
好ましい形態では、基R1、R2およびR3はフェニル基、o−トリル基、m−トリル基またはp−トリル基からなる群から選択された基である。
特に好ましい形態では、基R1、R2およびR3のうちの2つ以下がフェニル基である。
他の好ましい形態では、基R1、R2およびR3のうちの2つ以下がo−トリル基である。
特に好ましい化合物(I)は、式
(o−トリル−O−)w(m−トリル−O−)x(p−トリル−O−)y(フェニル−O−)z
(式中、w、x、yおよびzはそれぞれ自然数を表し、w+x+y+z=3であり、wとzはそれぞれ2以下である。)、
で表される化合物である。
化合物(I)としては、例えば、(p−トリル−O−)(フェニル)2P、(m−トリル−O−)(フェニル)2P、(o−トリル−O−)(フェニル)2P、(p−トリル−O−)2(フェニル)P、(m−トリル−O−)2(フェニル)P、(o−トリル−O−)2(フェニル)P、(m−トリル−O−)(p−トリル−O−)(フェニル)P、(o−トリル−O−)(p−トリル−O−)(フェニル)P、(o−トリル−O−)(m−トリル−O−)(フェニル)P、(p−トリル−O−)3P、(m−トリル−O−)(p−トリル−O−)2P、(o−トリル−O−)(p−トリル−O−)2P、(m−トリル−O−)2(p−トリル−O−)P、(o−トリル−O−)2(p−トリル−O−)P、(o−トリル−O−)(m−トリル−O−)(p−トリル−O−)P、(m−トリル−O−)3P、(o−トリル−O−)(m−トリル−O−)2P、(o−トリル−O−)2(m−トリル−O−)P、またはこれらの化合物の混合物が挙げられる。
例えば、(m−トリル−O−)3P、(m−トリル−O−)2(p−トリル−O−)P、(m−トリル−O−)(p−トリル−O−)2P、および(p−トリル−O−)3Pを含む混合物は、石油の精製において蒸留によって得られるm−クレゾールおよびp−クレゾールを特に2:1のモル比で含む混合物を三塩化リンのような三ハロゲン化リンと反応させることにより得ることができる。
このような化合物(I)およびその製造方法自体は公知である。
本発明の組成物では、Ni(0)に対する化合物(I)のモル比は4:1〜10:1の範囲であり、好ましくは4:1〜8:1の範囲であり、特に好ましくは4:1〜6:1の範囲である。
本発明では、化合物(II)は、以下の式
Figure 2004535929
(式中、X11、X12、X13、X21、X22およびX23はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表し、
11およびR12は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
21およびR22は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
Yは、架橋基を表す。)、
で表される化合物である。
本発明において、化合物(II)は単独の化合物でもよく、上式で表される様々な化合物の混合物であってもよい。
好ましい形態において、X11、X12、X13、X21、X22およびX23はそれぞれ酸素であることができる。このような場合には、架橋基Yはホスフィット基と結合している。
他の好ましい形態では、X11およびX12がそれぞれ酸素でありかつX13が単結合であるか、またはX11およびX13がそれぞれ酸素でありかつX12が単結合である。すなわち、基X11、X12およびX13によって囲まれているリン原子は、ホスホニトの中心原子である。このような場合に、X21、X22およびX23はそれぞれ酸素であることができ、またはX21およびX22がそれぞれ酸素でありかつX23が単結合であることができ、またはX21およびX23がそれぞれ酸素でありかつX22が単結合であることができ、またはX23が酸素でありかつX21およびX22がそれぞれ単結合であることができ、またはX21が酸素でありかつX22およびX23がそれぞれ単結合であることができ、またはX21、X22およびX23がそれぞれ単結合であることができる。すなわち、基X21、X22およびX23によって囲まれているリン原子は、ホスフィット、ホスホニト、ホスフィニトまたはホスフィン、好ましくはホスホニトの中心原子である。
他の好ましい形態では、X13が酸素でありかつX11およびX12がそれぞれ単結合であるか、またはX11が酸素でありかつX12およびX13がそれぞれ単結合である。すなわち、基X11、X12およびX13によって囲まれているリン原子は、ホスフィニトの中心原子である。このような場合に、X21、X22およびX23はそれぞれ酸素であることができ、またはX23が酸素でありかつX21およびX22がそれぞれ単結合であることができ、またはX21が酸素でありかつX22およびX23がそれぞれ単結合であることができ、またはX21、X22およびX23がそれぞれ単結合であることができる。すなわち、基X21、X22およびX23によって囲まれているリン原子は、ホスフィット、ホスフィニトまたはホスフィン、好ましくはホスフィニトの中心原子である。
他の好ましい形態では、X11、X12およびX13がそれぞれ単結合である。すなわち、基X11、X12およびX13によって囲まれているリン原子は、ホスフィンの中心原子である。このような場合に、X21、X22およびX23はそれぞれ酸素であることができ、またはX21、X22およびX23がそれぞれ単結合であることができる。すなわち、基X21、X22およびX23によって囲まれているリン原子は、ホスフィットまたはホスフィン、好ましくはホスフィンの中心原子である。
好適な架橋基Yは、例えばC1−C4−アルキル、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲン、トリフルオロメチルのようなハロゲン化アルキル、フェニルのようなアリールで置換されたアリール基または非置換のアリール基、好ましくは芳香系に6〜20個の炭素原子を有しているアリール基であるのが好ましく、特にピロカテコール、ビス(フェノール)またはビス(ナフトール)である。
基R11およびR12は、同一のまたは異なる有機基を表すことができる。好適な基R11およびR12は、アリール基、好ましくは6〜10個の炭素原子を有するアリール基であり、このアリール基は置換されていなくてもよく、1個以上の置換基、特にC1−C4−アルキル、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲン、トリフルオロメチルのようなハロゲン化アルキル、フェニルのようなアリール、または非置換のアリール基、で置換されていてもよい。
基R21およびR22は、同一のまたは異なる有機基を表すことができる。好適な基R21およびR22は、アリール基、好ましくは6〜10個の炭素原子を有するアリール基であり、このアリール基は置換されていなくてもよく、1個以上の置換基、特にC1−C4−アルキル、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲン、トリフルオロメチルのようなハロゲン化アルキル、フェニルのようなアリール、または非置換のアリール基、で置換されていてもよい。
基R11およびR12は、個別の基であっても架橋された基であってもよい。
基R21およびR22は、個別の基であっても架橋された基であってもよい。
基R11、R12、R21およびR22は、上述したように、全てが個別の基であってもよく、2つが架橋されておりかつ他の2つが個別の基であってもよく、4つ全てが架橋されていてもよい。
特に好ましい形態において、US5,723,641号に式I、II、III、IVおよびVで示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,512,696号に式I、II、III、IV、V、VIおよびVIIで示されている化合物、特に例1〜31において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,821,378号に式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIVおよびXVで示されている化合物、特に例1〜73において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,512,695号に式I、II、III、IV、VおよびVIで示されている化合物、特に例1〜6において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,981,772号に式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIIIおよびXIVで示されている化合物、特に例1〜66において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US6,127,567号に示されている化合物および例1〜29において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US6,020,516号に式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IXおよびXで示されている化合物、特に例1〜33において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,959,135号に示されている化合物および例1〜13において使用されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,847,191号に式I、IIおよびIIIで示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、US5,523,453号に示されている化合物、特に式1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20および21によって表される化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、WO01/14392号に示されている化合物、好ましくは式V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XXI、XXII、XXIIIによって表される化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、WO98/27054号に示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、WO99/13983号に示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、WO99/64155号に示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、2000年8月2日に出願されたドイツ特許出願DE10038037.9号に示されている化合物を使用することができる。
また、特に好ましい形態において、2000年9月18日に出願されたドイツ特許出願DE10046025.9号に示されている化合物を使用することができる。
このような化合物(II)およびその製造方法自体は公知である。
本発明の組成物において、Ni(0)に対する化合物(II)のモル比は1:1〜4:1の範囲であり、好ましくは1:1〜3:1の範囲である。特に好ましい形態では、特に製造するのが困難であるかまたは高価である化合物(II)の場合には、Ni(0)に対する化合物(II)のモル比が1:1〜2:1の範囲で使用することができる。
化合物(I)と化合物(II)は、Ni(0)と錯体を形成可能なものであるのが好ましい。一般的には、化合物(I)はNi(0)に結合可能な配位位置を1箇所のみ有しており、化合物(II)は一般的には幾何学的形状、結合強度、およびNi(0)に配位可能な他の化合物、例えば化合物(I)、の存在に依存して、Ni(0)に結合可能な配位位置を1箇所または2箇所有している。
好ましい形態では、本発明の組成物は、式
Ni(0)(化合物(I))x(化合物(II))
(但し、xは1または2を表す。)、
で表されるNi(0)錯体を含む。
本発明の組成物は、
a)Ni(0)を液状希釈剤の存在下で化合物(I)と反応させてNi(0)と化合物(I)とを含む第1の組成物を製造する工程、および、
b)上記第1の組成物を液状希釈剤の存在下で化合物(II)と反応させて本発明の組成物を製造する工程、
によって製造することができる。
本発明では、上記a)工程において、Ni(0)1モル当たり4〜10モル、好ましくは4〜8モル、特に好ましくは4〜6モルの化合物(I)が使用される。
好適な形態では、上記a)工程において使用される液状希釈剤は、式(I)で表される化合物、オレフィン性不飽和ニトリル、好ましくはシス−2−ペンテンニトリル、トランス−2−ペンテンニトリル、シス−3−ペンテンニトリル、トランス−3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、シス−2−メチル−2−ブテンニトリル、トランス−2−メチル−2−ブテンニトリルのようなペンテンニトリル、アジポニトリル、メチルグルタルニトリルのようなジニトリル、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンのような芳香族炭化水素、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素、またはこれらの混合物である。
上記a)工程における第1の組成物の製造は、均一触媒または不均一触媒、好ましくは均一触媒の存在下で好ましく行なうことができる。
均一触媒としては、プロトン酸またはプロトン酸の混合物、例えば塩酸を使用するのが好ましい。
好適な均一触媒は、式
(R11)(R22)PClまたは(R11)PCl2
(式中、X1、X2、R1およびR2は上述した意味を表す。)、
で表される化合物またはこのような化合物の混合物である。
上記a)工程において使用される触媒は、a)工程からb)工程へと持ち越すことができるが、a)工程で使用した触媒はa)工程とb)工程の間に除去するのが好適であることがわかっている。
好適な形態では、Ni(0)1モルあたり1〜4モル、好ましくは1〜3モルの化合物(II)を使用する。特に好ましい形態では、特に製造するのが困難であるかまたは高価である化合物(II)の場合には、Ni(0)に対する化合物(II)のモル比が1:1〜2:1の範囲で使用することができる。
好適な形態では、上記b)工程で使用される液状希釈剤は、式(I)で表される化合物、オレフィン性不飽和ニトリル、好ましくはシス−2−ペンテンニトリル、トランス−2−ペンテンニトリル、シス−3−ペンテンニトリル、トランス−3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、シス−2−メチル−2−ブテンニトリル、トランス−2−メチル−2−ブテンニトリルのようなペンテンニトリル、アジポニトリル、メチルグルタルニトリルのようなジニトリル、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンのような芳香族炭化水素、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素、またはこれらの混合物である。
特に好ましい形態では、上記a)工程とb)工程において同一の液状希釈剤が使用される。
本発明はさらに、上述の本発明の組成物の少なくとも1種を含む触媒の存在下で、1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物へのシアン化水素付加によって非共役のC=C結合とC=N結合とを有するモノオレフィン性C5−モノニトリルの混合物を製造する方法を提供する。
本発明の方法によるモノオレフィン性C5−モノニトリルの製造は、好ましくは1,3−ブタジエン含有量が少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも25体積%、特に好ましくは少なくとも40体積%である炭化水素混合物を使用して好ましく行なわれる。
例えばアジポニトリルを製造する後続工程のための中間体として好適な3−ペンテンニトリルおよび2−メチル−3−ブテンニトリルを含むモノオレフィン性C5−モノニトリルの混合物を製造するためには、純粋なブタジエンまたは1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物を使用することができる。
1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物は、工業スケールで入手可能である。例えば、ナフサの水蒸気クラッキングによる石油の精製によりC4留分として知られる炭化水素混合物が得られるが、この混合物はオレフィンの総含有量が高く、そのうちの約40%が1,3−ブタジエンであり、残りがアルカン、モノオレフィンおよび多種類の不飽和炭化水素で構成されている。これらの留分は常に、少量の、一般的には5%までのアルキン、1,2−ジエン、およびビニルアセチレンを含む。
純粋な1,3−ブタジエンは、工業的に入手可能な炭化水素混合物から例えば抽出蒸留によって分離することができる。
4留分は、適切な場合には、アルキン、例えばプロピンまたはブチン、1,2−ジエン、例えばプロパジエン、およびアルケニン、例えばビニルアセチレン、を実質的に含まない。そうでない場合には、C=C二重結合とC=N結合とが共役している生成物が得られる場合がある。“Applied Homogeneous Catalysis with Organometalic Compounds、vol.1、VCH Weinheim p.479”により、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルの異性化において形成される共役2−ペンテンニトリルは、アジポニトリルを形成するための2回目のシアン化水素付加に対して反応阻害剤として作用することが知られている。未処理のC4留分へのシアン化水素付加により得られる上述の共役ニトリルもまた、アジピン酸の製造の第1反応段階、すなわちシアン化水素のモノ付加において触媒毒として作用することがわかっている。
この理由のため、このような触媒によるシアン化水素付加において触媒毒として作用する成分、特にアルキン、1,2−ジエンおよびその混合物を炭化水素混合物から完全にまたは部分的に除去するのが好ましい。これらの成分を除去するために、シアン化水素の付加の前にC4留分を接触部分水素化する。この部分水素化は、アルキンおよび1,2−ジエンを他のジエンおよびモノオレフィンの存在下で選択的に水素化することができる水素化触媒の存在下で行なう。
好適な不均一触媒組成物は、一般的に不活性担体に担持された遷移金属化合物を含む。好適な無機担体は、この目的のために慣用的な酸化物、特にケイ素およびアルミニウムの酸化物、アルミノ珪酸塩、ゼオライト、炭化物、窒化物など、およびこれらの混合物である。好ましい担体は、Al23、SiO2およびこれらの混合物である。特に好ましく使用される不均一触媒は、US−A−4,587,369、US−A−4,704,492、US−A−4,493,906に記載されている触媒であり、これらの文献の全体が参考として本明細書に組入れられる。Cuを基礎とした別の好適な触媒組成物は、Dow Chemical社からKLP触媒として市販されている。
1,3−ブタジエンまたは1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物、例えば前処理された部分水素化されたC4留分、に対するシアン化水素の付加反応は、連続法によっても半連続法によっても回分法によっても行なうことができる。
本発明の方法における有用な変形形態において、シアン化水素の付加反応は連続法によって行なわれる。連続反応のために好適な反応器は当業者に公知であり、例えば“Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie、第1巻、第3編、(1951年)”の743頁以降に記載されている。本発明の方法における連続法による変形形態は、連続した撹拌式容器または管状反応器を使用して好適に行なわれる。
本発明の方法における好ましい変形形態では、1,3−ブタジエンまたは1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物に対するシアン化水素の付加反応は半連続法によって行なわれる。
半連続法は、
a)反応器内に、炭化水素混合物、所望によりシアン化水素の一部、および本発明のシアン化水素付加触媒、所望によりin situで製造された触媒、および、所望により溶媒、を導入する段階、
b)高温および高圧下で、シアン化水素を消費された量を補うような速度で供給しながら、混合物を反応させる段階、
c)反応後に所定時間を経過させて反応を完了させ、続いて混合物を精製する段階、
を含む。
好適な高圧用の反応器は当業者に公知であり、例えば“Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie、第1巻、第3編、(1951年)”の769頁以降に記載されている。一般的に、本発明の方法は、所望により撹拌機および内張りを備えていてもよいオートクレーブを用いて行なわれる。上述の各段階において、以下に示す手順/条件が好ましい。
a)段階
反応開始前に、高圧用の反応器に、部分的に水素化したC4留分、シアン化水素、シアン化水素付加触媒、および所望により溶媒を導入する。好適な溶媒は、本発明の触媒の製造に関して上述した溶媒、好ましくはトルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素またはテトラヒドロフランである。
b)段階
混合物の反応は、一般的に高温および高圧で行なう。反応温度は、一般的には約0〜200℃、好ましくは約50〜150℃の範囲である。圧力は、一般的には約1〜200bar、好ましくは約1〜100bar、特に好ましくは約1〜50bar、極めて好ましくは1〜20barの範囲である。反応の間に、消費される量に対応する速度でシアン化水素を供給し、オートクレーブ内の圧力を本質的に一定に保つ。反応時間は、約30分〜5時間である。
c)段階
転化を完全にするために、上記反応時間の後にさらに、オートクレーブにシアン化水素をもはや供給せずに、0分〜約5時間、好ましくは約1〜3.5時間の時間を経験させることができる。この時間の温度は、本質的に前の段階で設定した反応温度と同程度の一定温度に保つ。精製は慣用法により行なう。精製は、未反応の1,3−ブタジエンおよび未反応のシアン化水素を例えば洗浄または抽出によって分離する工程と、残った反応混合物を蒸留によって精製して目的の生成物を分離しかつ活性の残っている触媒を回収する工程とを含む。
本発明の方法における他の有用な変形形態では、1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物に対するシアン化水素の付加反応は回分法によって行なわれる。この場合に使用される反応条件は、本質的に半連続法に関して上述した条件と同じであるが、b)段階においてシアン化水素をさらに供給することを行なわず、反応に対して必要なシアン化水素の全てを最初に導入する。
一般的に、ブタジエン含有混合物から2モル当量のシアン化水素を付加してアジポニトリルを製造する方法は、以下の3段階に分割することができる。
1.ニトリル基を有するC5−モノオレフィン混合物を製造する段階。
2.これらの混合物中に存在する2−メチル−3−ブテンニトリルを異性化して3−ペンテンニトリルを得、さらに、このようにして形成された3−ペンテンニトリルおよび上記第1段階で得られた混合物中に既に存在していた3−ペンテンニトリルを異性化して様々なn−ペンテンニトリルを製造する段階。この場合には、極めて高い割合の3−ペンテンニトリルまたは4−ペンテンニトリルと、極めて低い割合の触媒毒として作用する可能性のある共役2−ペンテンニトリルおよび2−メチル−2−ブテンニトリルが形成される。
3.上記第2段階で形成されかつ事前にin situで4−ペンテンニトリルに異性化された3−ペンテンニトリルにシアン化水素を付加してアジポニトリルを製造する段階。副生成物として、例えば4−ペンテンニトリルへのシアン化水素のマルコウニコフ付加反応または3−ペンテンニトリルへのシアン化水素の逆マルコウニコフ付加反応によって形成される2−メチルグルタルニトリル、および3−ペンテンニトリルへのシアン化水素のマルコウニコフ付加反応によって形成されるエチルスクシノニトリルが形成される。
有利にも、ホスホニト配位子を基礎とした本発明の触媒は、構造異性化および上記第2段階における二重結合の異性化および/または上記第三段階におけるシアン化水素の2回目の付加に対しても好適である。
本発明の方法の有用な形態では、1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物にシアン化水素がモノ付加する反応によって得られる3−ペンテンニトリルと2−メチル−3−ブテンニトリルとの割合は、2−メチル−3−ブテンニトリルに対して3−ペンテンニトリルが少なくとも1.9:1であり、好ましくは少なくとも2.1:1である。
好適には、本発明において使用される触媒は、1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物へのシアン化水素付加によって得られるモノ付加生成物に対して高選択性を示すだけでなく、シアン化水素付加反応で過剰のシアン化水素と混合しても不活性なニッケル(II)化合物、例えばシアン化Ni(II)、が明らかな量で沈殿することがない。公知の錯化していないホスフィンとホスフィット配位子とに基づくシアン化水素付加触媒と対照的に、式Iで表される触媒は、従って、反応混合物に含まれる過剰のシアン化水素を一般的には効果的に回避することができる連続法によるシアン化水素付加反応に対してばかりでなく、大過剰のシアン化水素が一般的に存在する半連続法および回分法に対しても好適である。従って、本発明において使用される触媒およびこの触媒に基づくシアン化水素付加方法は、公知の方法と比較すると、触媒をより多く再利用することが可能であり、また触媒の寿命を長期化することが可能である。この点は、改善された経済性および環境の両方の点において有効である。というのは、活性触媒からシアン化水素との反応によって形成されるシアン化ニッケルは毒性が強く、多くの費用をかけて精製するかまたは廃棄しなければならないからである。
1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物へのシアン化水素付加の他に、本発明の組成物は、慣用的なシアン化水素付加方法に対して一般的に好適である。特に、非活性化オレフィン、例えばスチレンおよび3−ペンテンニトリル、へのシアン化水素付加に好適である。
シアン化水素付加および異性化の他の好適な形態は、US6,981,772号から見出だすことができ、この特許の内容は、この特許に示されている触媒の代わりに本発明の触媒組成物または該組成物の混合物を使用するという条件のもとで、本明細書において参考として組入れられる。
シアン化水素付加および異性化の他の好適な形態は、US6,127,567号から見出だすことができ、この特許の内容は、この特許に示されている触媒の代わりに本発明の触媒組成物または該組成物の混合物を使用するという条件のもとで、本明細書において参考として組入れられる。
シアン化水素付加および異性化の他の好適な形態は、US5,693,843号から見出だすことができ、この特許の内容は、この特許に示されている触媒の代わりに本発明の触媒組成物または該組成物の混合物を使用するという条件のもとで、本明細書において参考として組入れられる。
シアン化水素付加および異性化の他の好適な形態は、US5,523,453号から見出だすことができ、この特許の内容は、この特許に示されている触媒の代わりに本発明の触媒組成物または該組成物の混合物を使用するという条件のもとで、本明細書において参考として組入れられる。
本発明を以下に実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例の範囲に限定されない。

収率は、ガスクロマトグラフィー(カラム:30m Stabil−Wachs、温度プログラム:5分間50℃に保った後に5℃/分の速度で240℃まで昇温加熱、ガスクロマトグラフィー装置:Hewlett Packard社製 HP5890)によって測定した。
以下の例の全てを、アルゴン雰囲気で保護して実施した。
尚、Ni(0)−(m/p−トリル ホスフィット)という省略した記載は、2.35質量%のNi(0)と、19質量%の3−ペンテンニトリルと、78.65質量%のm/p−トリル ホスフィット(m:p=2:1)を含む混合物を意味する。
使用されたキレート配位子を以下に示す。
Figure 2004535929
Ni(COD)2とは、ビス(1,4−シクロオクタジエン)Ni(0)を意味する。
以下の表において、2M3BNは2−メチル−3−ブテンニトリルを意味し、t2M2BNとはトランス−2−メチル−2−ブテンニトリルを意味し、c2M2BNとはシス−2−メチル−2−ブテンニトリルを意味し、t2PNとはトランス−3−ペンテンニトリルを意味し、4PNとは4−ペンテンニトリルを意味し、t3PNとはトランス−3−ペンテンニトリルを意味し、c3PNとはシス−3−ペンテンニトリルを意味し、MGNとはメチルグルタルニトリルを意味し、ADNとはアジポニトリルを意味する。
例1−18:化合物(II)として配位子1を使用
例1−3:2−メチル−3−ブテンニトリルから3−ペンテンニトリルへの異性化
例1(比較例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.5ミリモル)を465モル当量の2−メチル−3−ブテンニトリルと混合し、混合物を115℃に加熱した。90分後および180分後に反応混合物からサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例2(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.58ミリモル)を3モル当量の配位子1と465モル当量の2−メチル−3−ブテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、115℃に加熱した。90分後および180分後に反応混合物からサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例3(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.4ミリモル)を1モル当量の配位子1と465モル当量の2−メチル−3−ブテンニトリルと混合し、混合物を25℃で12時間撹拌した後、115℃に加熱した。90分後および180分後に反応混合物からサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例4−15:3−ペンテンニトリルからアジポニトリルへのシアン化水素付加
例4(比較例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.6ミリモル)を365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対してHCN94モル当量のHCNを通過させた。30分後、60分後および150分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例5(比較例)
例4の手順を、1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)の代わりに1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.27ミリモル)および1モル当量の配位子1を使用して繰り返した。
30分後、60分後および150分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例6(比較例)
例5の手順を、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN94モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN38モル当量しか使用せずに繰り返した(Ni(0):0.64ミリモル使用)。
30分後、60分後および150分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例7(実施例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.61ミリモル)を1モル当量の配位子1、4モル当量のm/p−トリル ホスフィット(m:p=2:1)、および365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して133モル当量のHCNを混合物に通過させた。
30分後、60分後および150分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例8(実施例)
例7の手順を、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN133モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN28モル当量使用して繰り返した(Ni(0):0.53ミリモル使用)。
30分後、60分後および150分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例9(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.6ミリモル)を1.2モル当量の配位子1と365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で12時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して131モル当量のHCNを混合物に通過させた。
30分後、60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例10(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.49ミリモル)を3モル当量の配位子1および365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して43モル当量のHCNを混合物に通過させた。
60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例11(比較例)
例10の手順を、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN43モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN95モル当量使用して繰り返した(Ni(0):0.58ミリモル使用)。
30分後、60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例12(比較例)
例10の手順を、触媒混合物を25℃で1時間撹拌する代わりに12時間撹拌し、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN43モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN122モル当量使用して繰り返した(Ni(0):0.58ミリモル使用)。
30分後、60分後および180分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例13(比較例)
例12の手順を、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN43モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN150モル当量使用して繰り返した(Ni(0):0.4ミリモル使用)。
30分後、60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例14(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.6ミリモル)を3モル当量の配位子1と365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で12時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して111モル当量のHCNを混合物に通過させた。
30分後、60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例15(実施例)
例14の手順を、1時間あたりNi1モル当量に対してHCN111モル当量使用する代わりに1時間あたりNi1モル当量に対してHCN109モル当量使用して繰り返した(Ni(0):0.6ミリモル使用)。
30分後、60分後および120分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例16−18:1,3−ブタジエンから3−ペンテンニトリルへのシアン化水素付加
例16(比較例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で500モル当量の1,3−ブタジエンおよび420モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929

180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は9.8%であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は1:3.4であった。
例17(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.32ミリモル)をTHF中で3モル当量の配位子1と混合して20分間撹拌した。この溶液をTHF中で696モル当量の1,3−ブタジエンおよび580モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929

180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は94.4%であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は1:1.3であった。
例18(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で1.2モル当量の配位子1と混合し、12時間撹拌した。この溶液をTHF中で480モル当量の1,3−ブタジエンおよび400モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929

180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は99%以上であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は1:1.5であった。
例19−25:化合物(II)として配位子2を使用
例19−20:2−メチル−3−ブテンニトリルから3−ペンテンニトリルへの異性化
例19(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.58ミリモル)を3モル当量の配位子2と465モル当量の2−メチル−3−ブテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、115℃に加熱した。
90分後および180分後に反応混合物からサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例20(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.4ミリモル)を1モル当量の配位子2と465モル当量の2−メチル−3−ブテンニトリルと混合し、混合物を25℃で12時間撹拌した後、115℃に加熱した。
90分後および180分後に反応混合物からサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例21−23:3−ペンテンニトリルのアジポニトリルへのシアン化水素付加
例21(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.55ミリモル)を3モル当量の配位子2および365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して142モル当量のHCNを混合物に通過させた。
30分後および60分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例22(実施例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):0.49ミリモル)を1.2モル当量の配位子2、4モル当量のm/p−トリル ホスフィット(m:p=2:1)、および365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で1時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して125モル当量のHCNを混合物に通過させた。
45分後および60分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例23(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):0.6ミリモル)を1モル当量の配位子2と365モル当量の3−ペンテンニトリルと混合し、混合物を25℃で12時間撹拌した後、70℃に加熱した。1モル当量のZnCl2をこの混合物に添加した後、さらに5分間撹拌した。アルゴンキャリアーガス中で1時間あたりNi1モル当量に対して120モル当量のHCNを混合物に通過させた。
30分後および60分後にサンプルを採取したところ、次の収率(単位%)が得られた。

Figure 2004535929
例24−25:1,3−ブタジエンの3−ペンテンニトリルへのシアン化水素付加
例24(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で3モル当量の配位子2と混合して20分間撹拌した。この溶液をTHF中で557モル当量の1,3−ブタジエンおよび433モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929

180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は97.5%であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は1.5:1であった。
例25(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で1.2モル当量の配位子2と混合し、12時間撹拌した。この溶液をTHF中で480モル当量の1,3−ブタジエンおよび400モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929
180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は99%以上であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は1.35:1であった。
例26−28:化合物(II)として配位子3を使用
例26(比較例)
1モル当量のNi(COD)2(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で1.2モル当量の配位子3と混合して20分間撹拌した。この溶液をTHF中で480モル当量の1,3−ブタジエンおよび400モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929
180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は88.0%であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は3:1であった。
例27(実施例)
1モル当量のNi(0)−(m/p−トリル ホスフィット)(Ni(0):1ミリモル)をTHF中で1.2モル当量の配位子3と混合し、12時間撹拌した。この溶液をTHF中で462モル当量の1,3−ブタジエンおよび390モル当量のHCNと混合し、混合物を25℃でガラス製のオートクレーブ中に移し、80℃で加熱した。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929
180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は99%以上であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は2.5:1であった。
例28(実施例)
例27の手順を、462モル当量の1,3−ブタジエンおよび390モル当量のHCNを使用する代わりに720モル当量の1,3−ブタジエンおよび600モル当量のHCNを使用して繰り返した(Ni(0):1ミリモル使用)。
反応の間中、内部の温度計を使用して時間の関数として温度を測定したところ、以下の結果が得られた(わずかな発熱反応)。

Figure 2004535929
180分後、2−メチル−3−ブテンニトリルおよび3−ペンテンニトリルへのHCN転化率は96.6%であった。3−ペンテンニトリルに対する2−メチル−3−ブテンニトリルのモル比は2.8:1であった。

Claims (24)

  1. a)Ni(0)、
    b)前記a)成分のNi(0)1モル当たり4〜10モルの式(I)
    P(X11)(X22)(X33) (I)
    (式中、X1、X2およびX3はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表し、
    1、R2およびR3は、互いに独立に、同一のまたは異なる有機基を表す。)、
    で表される化合物、および、
    c)前記a)成分のNi(0)1モル当たり1〜4モルの式(II)
    Figure 2004535929
    (式中、X11、X12、X13、X21、X22およびX23はそれぞれ、互いに独立に、酸素または単結合を表し、
    11およびR12は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
    21およびR22は、同一のまたは異なる、個別の有機基または架橋された有機基を表し、
    Yは、架橋基を表す。)、
    で表される化合物、
    を含む触媒として好適な組成物。
  2. 1、X2およびX3がそれぞれ酸素を表すことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 1、R2およびR3がそれぞれ、互いに独立に、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基またはp−トリル基を表すことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 1、R2およびR3がそれぞれ、互いに独立に、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基またはp−トリル基を表し、かつ、化合物(I)におけるフェニル基の数が2個以下であり、化合物(I)におけるo−トリル基の数が2個以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 使用される化合物(I)が、式
    (o−トリル−O−)w(m−トリル−O−)x(p−トリル−O−)y(フェニル−O−)z
    (式中、w、x、yおよびzはそれぞれ自然数を表し、w+x+y+z=3であり、wとzはそれぞれ2以下である。)、
    で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  6. 11、X12、X13、X21、X22およびX23がそれぞれ酸素を表すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. Yが置換または非置換のピロカテコール、ビス(フェノール)またはビス(ナフトール)を表すことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。

  8. Ni(0)(化合物(I))x(化合物(II))
    (式中、xは1または2を表す。)、
    で表されるNi(0)錯体を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、
    a)Ni(0)を液状希釈剤の存在下で化合物(I)と反応させてNi(0)と化合物(I)とを含む第1の組成物を製造する工程、および、
    b)前記第1の組成物を液状希釈剤の存在下で化合物(II)と反応させて請求項1〜8のいずれかに記載の組成物を製造する工程、
    含むことを特徴とする製造方法。
  10. 前記a)工程においてNi(0)として金属ニッケルを使用することを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記a)工程においてNi(0)1モル当たり4〜10モルの化合物(I)を使用することを特徴とする、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記a)工程において使用される液状希釈剤が、式(I)で表される化合物、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、アジポニトリル、メチルグルタルニトリル、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記a)工程における第1の組成物の製造を触媒の存在下に行なうことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記a)工程における第1の組成物の製造を均一触媒の存在下に行なうことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  15. 前記a)工程における第1の組成物の製造を均一触媒としてのプロトン酸の存在下に行なうことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記a)工程における第1の組成物の製造を均一触媒としての塩化水素の存在下に行なうことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記a)工程における第1の組成物の製造を均一触媒としての式
    (R11)(R22)PClまたは(R11)PCl2
    (式中、X1、X2、R1およびR2は請求項1〜8のいずれかに示した意味を表す。)で表される化合物の存在下に行なうことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  18. 触媒を前記a)工程とb)工程の間に除去することを特徴とする、請求項9〜17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 前記b)工程においてNi(0)1モル当たり1〜4モルの化合物(II)を使用することを特徴とする、請求項9〜18のいずれかに記載の製造方法。
  20. 前記b)工程において使用される液状希釈剤が、式(I)で表される化合物、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、アジポニトリル、メチルグルタルニトリル、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項9〜19のいずれかに記載の製造方法。
  21. 前記a)工程とb)工程において同一の液状希釈剤を使用することを特徴とする、請求項9〜20のいずれかに記載の製造方法。
  22. 請求項1〜8のいずれかに記載の組成物の少なくとも1種を含む触媒の存在下で、1,3−ブタジエンを含有する炭化水素混合物へのシアン化水素付加によって非共役のC=C結合とC=N結合とを有するモノオレフィン性C5−モノニトリルの混合物を製造する方法。
  23. 請求項1〜8のいずれかに記載の組成物の少なくとも1種を含む触媒の存在下で、非共役のC=C結合とC=N結合とを有するモノオレフィン性C5−モノニトリル混合物へのシアン化水素付加によってジニトリルを製造する方法。
  24. 請求項1〜8のいずれかに記載の組成物の少なくとも1種を含む触媒の存在下で、非共役のC=C結合とC=N結合とを有するモノオレフィン性C5−モノニトリル混合物へのシアン化水素付加によってアジポニトリルを製造する方法。
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