JP2004535539A - 玉形弁 - Google Patents

Abstract

軸方向に調節可能なバルブスピンドル（４）により作動可能なプラグ（６）によって遮断することができる流れ線（８）を有するバルブチャンバ１を持ち、遮断位置にあるプラグ（６）は流れの方向に対して斜めに向いた弁座（９）に接してシールを形成して置かれる玉形弁であって、バルブチャンバ（１）の公称幅と面間寸法は挟装設計のバルブ及び付属器具類のための規格に規定された寸法に適合することを特徴とする玉形弁。
【選択図】図１

Description

【０００１】
本発明は、請求項１の前文に係る玉形弁に関する。
【０００２】
このタイプの玉形弁は多くの分野で応用例がみられる。これらは、特に耐漏えい性、制御性、寿命の点で、例えば、バタフライ弁よりも相当な優位性を有する。
【０００３】
頻繁な使用に応じて、例えば、バタフライ弁を何度も遮断すると、プラグと弁座間のシーリング表面が磨耗して機能性の低下をきたし、設計によっては、シーリング素子を交換することでしか修理することができなくなる場合がある。
【０００４】
これと対照的に、弁座やプラグの耐漏えい性を損なう恐れのある、玉形弁におけるいかなる磨耗現象も、バルブスピンドルによってプラグに加えられる圧力が増加し、結果的に弁座上によりよい接触圧力が得られるという事実によって相当程度補償される。
【０００５】
玉形弁の制御性は、特にプラグの形状のゆえにバタフライ弁よりも優れている。これは主に、バタフライ弁のあおりディスクが縦軸の周りを旋回し、これによって、小さな旋回の量に応じて大きな流れ断面を与えるという事実に因る。その結果、圧力衝撃（ウォータハンマー）も配管システムの中で発生する場合がある。
【０００６】
しかしながら、バタフライ弁は、スライド弁や同様の弁と付属器具類と同様に、小さな面間寸法によって特徴付けられる。これは、多くの応用分野にとって望ましい特徴である。
【０００７】
本発明の目的は、その有用性が高められるように、種類に応じて玉形弁を設計することである。
【０００８】
この目的は、請求項１に記載の特徴的特性を有する玉形弁によって達成される。
【０００９】
この玉形弁の設計により、従来、バタフライ弁、スライド弁または玉弁しか使用できなかった領域でも玉形弁が採用できるようになる。これにより、当然、以前よりも相当広い応用範囲を玉形弁に持たせることができる。
【００１０】
更に、既に据付てあるバタフライ弁は、本発明に係る設計の玉形弁により簡単に取り替えることができる。
【００１１】
特に、公称直径と比較して小さな面間寸法は、本玉形弁の最適な利用を可能にする。
【００１２】
ここでは、弁座と、それと遮断位置で接するプラグとの形状が重要である。ここでとりわけ重要なのは、弁座、すなわち、通常弾力性のある密閉手段によって覆われるプラグがその周辺部で接する座面、の斜めの方向である。
【００１３】
本発明の有利な変形例においては、弁座を画成している、それぞれ真正面から対向している母線の交点がひとつの面を囲むように、弁座の座面の周辺部は傾斜している。
【００１４】
驚くべきことには、この設計は一方で耐漏えい性を他方で流体抵抗を最適化することによって、請求項１に記載の特徴的特性を実施するのにとりわけよく適していることが実証されている。
【００１５】
更に、この設計の玉形弁は、組み立てがとりわけ安価にでき、したがって、安価なバタフライ弁に対比してなんら不都合な点はない。その結果、この新しい玉形弁は、広い応用範囲において、直ちにバタフライ弁と同等の代替品とみなされるであろう。
【００１６】
更に、弁座の傾きの方向に応じてスピンドルを偏心して傾けさせるように供給可能である。新しいバルブの最適化に寄与する特徴の一つである。
【００１７】
本発明の更なる実施例は従属クレームで確認される。
【００１８】
以下、添付の図面に基づいて本発明の一実施例について説明する。
【００１９】
唯一の図は、本発明に係る玉形弁の断面図である。
【００２０】
図は、バルブチャンバ１を有し、バルブチャンバにはチャンバネック２が接続され、チャンバネックにはスピンドルナット３が回転可能ではあるが軸方向に固定されている、玉形弁を示している。
【００２１】
はずみ車５がスピンドルナット３によって取り付けられ、このはずみ車によってスピンドルナットが可動となっている。
【００２２】
軸方向に調節可能なバルブスピンドル４がスピンドルナット３を貫通し、バルブスピンドルの外側のネジ山がスピンドルナット３の内側のネジ山と噛み合わさり、これによりはずみ車５が回されるとバルブスピンドル４の軸方向の動作がもたらされる。
【００２３】
バルブチャンバ１は、図示されてはいないが、パイプラインの２個の端部間に取り付け可能な互いに平行に走っている２個の対向する端面１１を有しており、端面１１はパイプラインの端部のフランジと接触している。パイプライン端部のフランジは、ネジによって接続される。これらのネジは、バルブチャンバ１のチャンバ側のフランジ１０に設けられた穴１２を貫通する。このフランジ１０は、バルブチャンバ１の面間寸法に対してほぼ中心に位置する。
【００２４】
玉形弁は、中心に位置して、上記のごとく穴１２を貫通するネジによってチューブ端部の間に取り付けられる。
【００２５】
貫通穴である穴１２の代わりに、パイプラインのフランジの貫通穴を貫通するネジが挿入できるネジ穴が設けられてもよく、これにより、玉形弁はパイプラインにしっかりと接続される。
【００２６】
更に、バルブチャンバ１は、前記パイプを流れる媒体が流れる流れ線８を有してもよい。
【００２７】
斜めに向けられた弁座９がバルブチャンバ１の中に設けられ、流れを遮断している。弁座は包囲面を有しており、その上にプラグ６がシールを形成するよう載せてある。プラグ６は弾性のある密閉手段７で覆われている。
【００２８】
はずみ車５、従ってスピンドルナット３が回された際に、バルブスピンドル４が軸方向に動き、同様にプラグ６も同じ方向に動くように、バルブスピンドル４は回転しない止め方でプラグ６に接続される。
【００２９】
本発明によれば、バルブチャンバ１の公称幅は、面間寸法の流入及び流出側の流れ線８の直径と一致する。すなわち、挟装設計のバルブ及び付属器具類、特にバタフライ弁または玉弁の規格によって定義される寸法である２個の平行端面１１間の距離と一致する。一例として、欧州規格ＥＮ５５８−１、ベースシリーズ１６を参照すると、面間寸法６４ｍｍのものは公称直径ＤＮ＝１００ｍｍと表示される。同じ公称直径は、同規格のベースシリーズ２０における面間寸法では５２ｍｍと表示される。ここで明らかなように、面間直径はいずれの場合も公称直径よりも著しく短い。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明に係る玉形弁の断面図である。
【符号の説明】
１：バルブチャンバ、２：チャンバネック、３：スピンドルナット、４：バルブスピンドル、５：はずみ車、６：プラグ、７：密閉手段、８：流れ線、９：弁座、１０：フランジ、１１：端面、１２：穴

Claims (6)

1. 軸方向に調節可能なバルブスピンドル（４）により作動可能なプラグ（６）によって遮断可能な流れ線（８）を有するバルブチャンバ１を持ち、遮断位置にあるプラグ（６）が流れの方向に対して斜めに向いた弁座（９）に対してシールを形成して位置している、玉形弁であって、バルブチャンバ（１）の公称幅および面間寸法は、挟装設計のバルブ及び付属器具類の規格によって規定された寸法に適合することを特徴とする、玉形弁。
2. バルブチャンバの公称幅および面間寸法は、挟装設計のバタフライ弁、スライド弁又は玉弁の規格によって規定された寸法に適合することを特徴とする、請求項１に記載の玉形弁。
3. バルブチャンバはフランジ（１０）を有し、フランジ（１０）はパイプラインのフランジを通してネジを挿入できるネジ穴を備えていることを特徴とする、請求項１に記載の玉形弁。
4. バルブチャンバはパイプラインのフランジを相互接続できるネジを挿入可能なフランジ（１０）を有し、フランジ（１０）は面間寸法に対して中心に位置することを特徴とする、請求項１に記載の玉形弁。
5. 弁座（９）の座面は、それぞれ真正面から対向している母線の交点がひとつの面を包含するように、周辺部を傾斜させていることを特徴とする、請求項１に記載の玉形弁。
6. バルブスピンドル（４）は弁座（９）の斜めの傾きに応じてプラグに対して偏心して傾いていることを特徴とする、請求項１に記載のバルブ。