JP2004534780A - 抗菌剤として用いるための二環式窒素原子含有複素環誘導体 - Google Patents

抗菌剤として用いるための二環式窒素原子含有複素環誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳類、特にヒトの細菌感染症の治療法方において有用なピペリジン誘導体およびその医薬上許容される誘導体に関する。

Description

【0001】
本発明は新規化合物、それを含んでなる組成物および抗菌剤としてのその使用に関する。
【0002】
WO099/37635、WO00/21948、WO0021952、WO00/43383、WO0078748、WO01/07433、WO01/07432、WO02/08224、WO02/24684およびWO01/25227は、抗菌活性を有するピペリジンおよびぴぺら人誘導体を記載している。
【0003】
本発明は、式(I):
【化1】
Figure 2004534780
[式中:
、Z、Z、ZおよびZの1個はNであり、1個はCR1aであり、残りはCHであるか、またはZ、Z、Z、ZおよびZの1個はCR1aであり、残りはCHであり;
およびR1aは、独立して、水素;ヒドロキシ;(C1−6)アルコキシ、アミノ、ピペリジル、グアニジノもしくはアミジノ(これらはすべて、1または2個の(C1−6)アルキル、アシルまたは(C1−6)アルキルスルホニル基によりN−置換されていてもよい)、CONH、ヒドロキシ、(C1−6)アルキルチオ、ヘテロサイクリルチオ、ヘテロサイクリルオキシ、アリールチオ、アリールオキシ、アシルチオ、アシルオキシまたは(C1−6)アルキルスルホニルオキシにより置換されていてもよい(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルコキシ−置換(C1−6)アルキル;ハロゲン;(C1−6)アルキル;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;ニトロ;アジド;アシル;アシルオキシ;アシルチオ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C1−6)アルキルスルホキシド;アリールスルホニル;アリールスルホキシドまたは、1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によりN−置換されていてもよい、アミノ、ピペリジル、グアニジノもしくはアミジノ基から選択されるか、
あるいは、ZがCR1aである場合、RおよびR1aが一緒になって(C1−2)アルキレンジオキシを意味してもよい:ただし、Z、Z、Z、ZおよびZがCR1aまたはCHである場合、Rは水素以外である;
【0004】
は水素であるか;または
は、2−または3−位に存在し:
カルボキシ;(C1−6)アルコキシカルボニル;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、ヒドロキシ、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);シアノ;テトラゾリル;R10により置換されていてもよい2−オキソ−オキサゾリジニル;3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−1、2−ジオン−4−イル;2、4−チアゾリジンジオン−5−イル;テトラゾール−5−イルアミノカルボニル;R10により置換されていてもよい1、2、4−トリアゾール−5−イル;または5−オキソ−1、2、4−オキサジアゾール−3−イルであるか;または
について上記したいずれかの基および/または:
ハロゲン;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;(C2−6)アルケニルカルボニル;(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ;(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノ;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);オキソ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;または(C1−6)アミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい);
から独立して選択される0〜2個のR12基により置換されていてもよい(C1−4)アルキルまたはエテニルであるか;または
【0005】
が3−位にある場合、それは、代わりに、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ、および、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノから選択されてもよく;
加えて、Rがヒドロキシまたは置換基を含有するアミノおよび置換基を含有するカルボキシにより二置換されている場合、それらは一緒になって、それぞれ環状エステルまたはアミド結合を形成してもよく;
10は、(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニルおよびアリール(ここに、それらのすべては、上記と同意義のR12基により置換されていてもよい);カルボキシ;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、ヒドロキシ、(C1−6)アルキル、(C −6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);(C1−6)アルキルスルホニル;トリフルオロメチルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;および(C2−6)アルケニルカルボニルから選択され;
【0006】
は−U−V−R基であり、ここに、Rは、置換されていてもよいビサイクリックカルボサイクリックまたは各々の環に4個までのヘテロ原子を含有するヘテロサイクリック環系(A):
【化2】
Figure 2004534780
(式中、環(a)および(b)の少なくとも1個は芳香族であり;
は、芳香環の一部である場合、CまたはNであり、または、非芳香環の一部である場合、CR14またはNであり;
は、芳香環または非芳香環の一部である場合、N、NR13、O、S(O)、COまたはCR14であり、または、さらに、非芳香環の一部である場合、CR1415であってもよく;
およびXは、独立して、NまたはCであり;
は0〜4個の原子のリンカー基であり、この各々の原子は、芳香環または非芳香環である場合、独立して、N、NR13、O、S(O)、COおよびCR14から選択され、または、さらに、非芳香環である場合、CR1415であってもよく、
は2〜6個のリンカー基であり、Yの各々の原子は、芳香環または非芳香環である場合、独立して、N、NR13、O、S(O)、COおよびCR14から選択され、または、さらに、非芳香環の一部である場合、CR1415であってもよく、;
14およびR15は、各々独立して、H;(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ;カルボキシ;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよい);アリール;アリール(C1−4)アルキル;アリール(C1−4)アルコキシから選択され;
13は、各々独立して、水素、トリフルオロメチル;ヒドロキシ、カルボキシ、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキルチオ、ハロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;アリールカルボニル;ヘテロアリールカルボニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;ホルミル;(C1−6)アルキルスルホニル;またはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよく、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによりさらに置換されていてもよい)であり;
各々のxは、独立して、0、1または2である)
であり;
【0007】
Uは、CO、SOまたはCHであり、VはCR1718であるか、またはUはCHであり、VはCO、SOまたはCR1718であり;
17およびR18は、独立して、水素;(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ;および(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノから選択され;
【0008】
nは0または1であり、ABはNR11CO、CONR11、CO−CR、CR7−CO、O−CR、CR7−O、NHR11−CR、CR7−NHR11、NR11SO、CR−SOまたはCR7−CRであるか;
または、nは0または1であり、ABはNH−CO−NHまたはNH−CO−Oであるか;
または、nは0であり、ABはCRSONR11、CRCONR11またはCRCHNR11である:
ただし、RおよびRならびにRおよびRの両方が置換されていてもよいヒドロキシまたはアミノであることはなく;
【0009】
ここに:
、R、RおよびRは、各々独立して、H;(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルキルチオ;ハロ;トリフルオロメチル;アジド;(C1−6)アルキル;(C2−6)アルケニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;(C2−6)アルケニルカルボニル;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいヒドロキシ、アミノまたはアミノカルボニル;(C1−6)アルキルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;または(C1−6)アミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)から選択されるか;
または、RおよびRは、一緒になって結合を意味し、RおよびRは上記と同意義であり;
11は、各々独立して、H;トリフルオロメチル;(C1−6)アルキル;(C2−6)アルケニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;またはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい)であるか;
または、RおよびR、R、RまたはRの1個は、カルボキシ基を含有し、他はヒドロキシまたはアミノ基を含有し、それらは一緒になって、環状エステルまたはアミド結合を形成してもよい]
で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
【0010】
また、本発明は、哺乳類における、細菌感染症の治療において用いるための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
また、本発明は、特に哺乳類における細菌感染症の治療において用いるための、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体および医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、哺乳類、特にヒトにおける細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳類に、有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含む方法を提供する。
【0011】
一の態様において、(a)および(b)が両方とも芳香族である場合、−U−V−は−CH−CO−または−(CH−以外である。他の態様において、−U−V−が−CH−CO−または−(CH−である場合、Rはインドリル、キノリニルまたはベンゾチエニル以外である。
さらなる態様において、nは0であり、RおよびR1aは、一緒になって(C1−2)アルキレンジオキシを意味するものではなく、R13は、カルボキシまたは(C1−6)アルコキシカルボニル以外である。
好ましくは、ZはCHまたはNであり、ZはCHまたはCFであり、Z、ZおよびZは、各々CHであるか、またはZはNであり、ZはCHまたはCFであり、Z、ZおよびZは、各々CHである。
【0012】
またはR1aが置換アルコキシである場合、好ましくは、N−置換されていてもよいアミノ、グアニジノまたはアミジノにより置換されている(C2−6)アルコキシ、またはピペリジルにより置換されている(C1−6)アルコキシである。Rアルコキシの適当な例としては、メトキシ、トリフルオロメトキシ、n−プロピルオキシ、i−ブチルオキシ、アミノエチルオキシ、アミノプロピルオキシ、アミノブチルオキシ、アミノペンチルオキシ、グアニジノプロピルオキシ、ピペリジン−4−イルメチルオキシ、フタルイミドペンチルオキシまたは2−アミノカルボニルプロプ−2−オキシが挙げられる。好ましくは、Rは、メトキシ、アミノ(C3−5)アルキルオキシ、グアニジノ(C3−5)アルキルオキシ、ピペリジル(C3−5)アルキルオキシ、ニトロまたはフルオロである。
【0013】
好ましくは、RおよびR1aは、独立して、メトキシ、アミノ(C3−5)アルキルオキシ、グアニジノ(C3−5)アルキルオキシ、ピペリジル(C3−5)アルキルオキシ、ニトロまたはフルオロであり;より好ましくはメトキシ、アミノ(C3−5)アルキルオキシまたはグアニジノ(C3−5)アルキルオキシである。好ましくは、R1aはHまたはFである。最も好ましくは、Rはメトキシであり、R1aはHであるか、またはZはCR1aである場合、それはC−Fである。
はCR1aである場合、好ましくは、R1aは水素、シアノ、ヒドロキシメチルまたはカルボキシであり、最も好ましくは水素である。
好ましくは、nは0である。
【0014】
の好ましい例としては、水素;置換されていてもよいヒドロキシ;(C1−4)アルキル;エテニル;置換されていてもよい1−ヒドロキシ−(C1−4)アルキル;置換されていてもよいアミノカルボニル;カルボキシ(C1−4)アルキル;置換されていてもよいアミノカルボニル(C1−4)アルキル;シアノ(C1−4)アルキル;置換されていてもよい2−オキソ−オキサゾリジニルおよび置換されていてもよい2−オキソ−オキサゾリジニル(C1−4アルキル)が挙げられる。最も好ましいR基は、水素;CONH;1−ヒドロキシアルキル、例えばCHOH、CH(OH)CHCN;CHCOH;CHCONH;−CONHCHCONH;1,2−ジヒドロキシアルキル、例えばCH(OH)CHOH;CHCN;2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルおよび2−オキソ−オキサゾリジン−5−イル(C1−4アルキル)である。最も好ましいRは水素またはヒドロキシである。
【0015】
およびR、R、RまたはRが一緒になって、環状エステルまたはアミド結合を形成する場合、得られる環が5〜7員であることが好ましい。エステルまたはアミドを形成しないAまたはB基がCHであることがさらに好ましい。
AがCH(OH)である場合、R−立体配置が好ましい。
好ましくは、Aは、NH、NCH、CH、CHOH、CH(NH)、C(Me)(OH)またはCH(Me)である。
好ましくは、BはCHまたはCOである。
好ましくは、nは0である。
【0016】
最も好ましくは:
nは0であり、AはCHOHまたはCHのいずれかであり、BはCHであるか、またはAはNHであり、BはCOである。
好ましくは、R11は水素または(C1−4)アルキル、例えばメチルであり、より好ましくは水素である。
化合物の好ましいサブグループは、AB(CHがNHCOであり、ZがNであるものである。
−U−V−基は、好ましくは、−(CH−、CHCH(OH)またはCHCOである。
好ましくは、Rは、少なくとも1個がNまたはNR13である2〜4個のヘテロ原子を含有する8〜11個の環原子を有するヘテロサイクリック環(A)である。
好ましくは、ヘテロサイクリック環(A)が、置換されていてもよいベンゾおよびピリドから選択される芳香環(a)、およびYが、好ましくは、O、SまたはNR13から選択されるXに結合したヘテロ原子を含む3〜5個の原子を有する非芳香環(b)を有し、ここに、R13は、水素、およびNを介してXに結合したNHCOまたはXに結合したO以外であり;あるいは、環(a)は芳香族であり、(b)は、好ましくは、Yが、1個のNがXに結合した、1個がSであり、1〜2個がNである、2〜3個のヘテロ原子を含有する芳香族である。
環(A)の例としては、置換されていてもよい:
【0017】
(a)および(b)が芳香族である場合
1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル、1H−ピロロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル、3H−イミダゾ[4,5−b]−ピリド−2−イル、3H−キナゾリン−4−オン−2−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンゾ[1,2,3]−チアジアゾール−5−イル、ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル、ベンゾ[1,2,5]−オキサジアゾール−5−イル、ベンゾフル−2−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、ベンゾ[b]チオフェン−2−イル、ベンゾキサゾール−2−イル、クロメン−4−オン−3−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、イミダゾ−[1,2−a]−ピリミジン−2−イル、インドール−2−イル、インドール−6−イル、イソキノリン−3−イル、[1,8]−ナフチリジン−3−イル、オキサゾロ[4,5−b]−ピリジン−2−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノキサリン−2−イル、インダン−2−イル、ナフタレン−2−イル、1,3−ジオキソ−イソインドール−2yl、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンゾチオフェン−2−イル、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル、1H−インドール−5−イル、3H−ベンゾオキサゾール−2−オン−6−イル、3H−ベンゾオキサゾール−2−チオン−6−イル、3H−ベンゾチアゾール−2−オン−5−イル、3H−キナゾリン−4−オン−2−イル、3H−キナゾリン−4−オン−6−イル、4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−3−イル、ベンゾ[1,2,3]チアジアゾール−6−イル、ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル、ベンゾ[1,4]オキサジン−2−オン−3−イル、ベンゾチアゾール−5−イル、ベンゾチアゾール−6−イル、シノリン−3−イル、イミダゾ[1,2−a]ピリダジン−2−イル、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−6−イル、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル、ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン−2−イル、ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン−3−イル、キナゾリン−2−イル、キノキサリン−6−イル、チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン−7−イル、チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル、チエノ[3,2−b]ピリジン−6−イル、3H−ベンゾキサゾール−2−オン−5−イル、4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−イル、1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル、チアゾロ[4,5−b]ピリジン−5−イル、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4−b]ピリジン−6−イルおよび2H−イソキノリン−1−オン−3−イル;
【0018】
(a)が非芳香族である場合
(2S)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−イル、(2S)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−2−イル、3−(R,S)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−イル、3−(R)−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−3−イル、3−(S)−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−3−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキサン−2−イル、3−置換−3H−キナゾリン−4−オン−2−イル、1−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[c]アゼピン−2−イル;
【0019】
(b)が非芳香族である場合
1,1,3−トリオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ll−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾキサゾール−6−イル、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)、4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)、4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−7−イル、4−オキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b][1,4]チアゼピン−7−イル、5−オキソ−2,3−ジヒドロ−5H−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−6−イル、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]チアジン−7−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b]チアジン−7−イル、ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−7−イル、[1,2,3]チアジアゾロ[5,4−b]ピリジン−6−イル、6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]オキサジン−7−イル、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル、6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−8−チア−1,2,5−トリアザ−ナフタレン−3−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−置換−3H−ベンゾオキサゾール−2−オン−6−イル、3−置換−3H−ベンゾオキサゾール−2−チオン−6−イル、3−置換−3H−ベンゾチアゾール−2−オン−6−イル、2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン−7−イル、3,4−ジヒドロ−1H−キノキサリン−2−オン−7−イル、6,7−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−オン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,8]ナフチリジン−2−イル、2−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−[1,8]ナフチリジン−6−イル;
が挙げられる。
【0020】
13は、環(a)である場合、好ましくはHであり、または環(b)である場合、加えて(C1−4)アルキル、例えばメチルまたはイソプロピルである。より好ましくは、環(b)におけるR13は、NR13がXに結合している場合Hであり、NR13がXに結合している場合、(C1−4)アルキルである。
14およびR15は、好ましくは、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アリール(C1−4)アルコキシおよび(C1−4)アルキルスルホニルから選択される。
より好ましくは、R15は水素である。
より好ましくは、R14は、各々、水素、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシ、ニトロ、シアノおよびメチルスルホニルから選択される。最も好ましくは、R14は水素、ヒドロキシ、フッ素またはニトロから選択される。好ましくは、0〜3個のR14基は水素以外である。
最も好ましくは、R14およびR15は両方ともHである。
【0021】
最も好ましいRは:
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル(4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル
4−フルオロベンズイミダゾール−2−イル
ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル
3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−6−イル
3H−ベンゾキサゾール−2−オン−5−イル
キノキサリン−2−イル
[1,2,3]チアジアゾロ[5,4−b]ピリジン−6−イル
2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−7−イル
2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル
2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル(4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン−6−イル)
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イル
6−ニトロ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル
7−フルオロ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル
ベンゾ[1,2,3]チアジアゾール−5−イル
4,6−ジフルオロ−インドール−2−イル,
1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−2−イル,
1H−ピロロ[3,2−b]−ピリジン−2−イル,
8−ヒドロキシ−キノリン−2−イル,
5−フルオロベンズイミダゾール−2−イル,
ベンゾチオフェン−2−イル,
4,6−ジフルオロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル,
2,2−ジフルオロ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル,
6−クロロ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル,
2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル
4−オキソ−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−イル
8−ヒドロキシ−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル
ベンゾチアゾール−5−イル
チアゾロ−[5,4−b]ピリジン−6−イル
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル
7−クロロ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル
7−フルオロ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル
2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]チアジン−7−イル
【0022】
特に:
4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル
2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル
4−フルオロベンズイミダゾール−2−イル
ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル
キノキサリン−2−イル
2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル
2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル;
を含む。
【0023】
本明細書で用いられる場合、「アルキル」なる用語は、直鎖および分枝鎖を有する基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。「アルケニル」なる用語は、これに従って解釈されるべきである。
ハロまたはハロゲンはフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨウドを含む。
ハロアルキル基は、1−3ハロゲン原子を含む。
【0024】
特記しない限り、本明細書で用いられる「ヘテロサイクリック」なる用語は、適当には、各々の環中に酸素、窒素および硫黄から選択される4個までのヘテロ原子を含有する、芳香族および非芳香族の、単環および縮合環を含み、該環は、非置換であっても、または例えば、(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ;カルボキシ;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよい);置換されていてもよいアリール、アリール(C1−4)アルキルまたはアリール(C1−4)アルコキシおよびオキソ基から選択される3個までの基により、C−置換されていてもよい。適当には、各々のヘテロサイクリック環は、4〜7個、好ましくは5または6個の環原子を有する。縮合ヘテロサイクリック環系は、カルボサイクリック環を含んでいてもよく、1個だけのヘテロサイクリック環を含む必要がある。ヘテロサイクリル基を含有する本発明の化合物は、ヘテロサイクリル基の性質に応じて2個またはそれ以上の互変異性体で存在してもよく、かかる互変異性体はすべて本発明の範囲内に含まれる。
【0025】
アミノ基が、上記したような単環または縮合環、非芳香族ヘテロサイクリック環の一部を形成する場合、かかる置換アミノ基中の適当な任意の置換基は、H;トリフルオロメチル;ヒドロキシ、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキルチオ、ハロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;ホルミル;(C1−6)アルキルスルホニル;またはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよく、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによりさらに置換されていてもよい)を含む。
【0026】
本明細書で用いられる場合、「アリール」なる用語は、フェニルおよびナフチルを含む、各々、5個まで、好ましくは3個までの、(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ、カルボキシ;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよい);フェニル、フェニル(C1−4)アルキルまたはフェニル(C1−4)アルコキシから選択される基により置換されていてもよい。
「アシル」なる用語は、(C1−6)アルコキシカルボニル、ホルミルまたは(C1−6)アルキルカルボニル基を含む。
【0027】
本発明の化合物のいくつかは、水溶液および有機溶媒から結晶化または再結晶することができる。この場合、溶媒和物を形成してもよい。本発明は、水和物ならびに凍結乾燥のようなプロセスにより得られる種々の量の水を含有する化合物を含む化学量論的溶媒和物を範囲内に含む。
【0028】
式(I)で示される化合物は、医薬組成物において用いることを目的とするので、これらは各々、実質的に純粋な形態、例えば少なくとも60%の純度、より適当には少なくとも75%の純度、好ましくは少なくとも85%の純度、特に少なくとも98%の純度(%は重量パーセント)で与えられることは容易に理解できるだろう。化合物の純粋でない調製物は、医薬組成物において用いるためのより純粋な形態を調製するために用いることができ;化合物の純度に劣る調製物は、少なくとも1%、より適当に少なくとも5%、好ましくは10〜59%の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を含有すべきである。
【0029】
上記した式(I)で示される化合物の医薬上許容される誘導体は、遊離塩基形態、または鉱酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸もしくはリン酸または有機酸、例えば酢酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸もしくは酒石酸との塩のような、酸付加塩または4級アンモニウム塩を含む。また、式(I)で示される化合物は、N−オキシドとしても調製することができる。また、遊離カルボキシ基を有する式(I)で示される化合物は、インビボで加水分解可能なエステルとして調製することができる。本発明はかかるすべての誘導体を範囲内に含む。
【0030】
適当な医薬上許容されるインビボで加水分解可能なエステル形成基の例としては、ヒトの体内で容易に分解して、親酸またはその塩を放出するエステルを形成するものである。この型の適当な群は、部分式(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v):
【化3】
Figure 2004534780
【0031】
[式中、Rは、水素、(C1−6)アルキル、(C3−7)シクロアルキル、メチルまたはフェニルであり、Rは、(C1−6)アルキル、(C1−6)アルコキシ、フェニル、ベンジル、(C3−7)シクロアルキル、(C3−7)シクロアルキルオキシ、(C1−6)アルキル(C3−7)シクロアルキル、1−アミノ(C1−6)アルキルまたは1(C1−6アルキル)アミノ(C1−6)アルキルであるか;または、RおよびRは、一緒になって1または2個のメトキシ基により置換されていてもよい1,2−フェニレン基を形成し;Rは、メチルまたはエチル基により置換されていてもよい(C1−6)アルキレンであり;RおよびRは、独立して、(C1−6)アルキルであり;Rは(C1−6)アルキルであり;Rは、水素またはハロゲン、(C1−6)アルキルもしくは(C1−6)アルコキシから選択される3個までの基により置換されていてもよいフェニルであり;Qは酸素またはNHであり;Rは水素または(C1−6)アルキルであり;Rは水素、ハロゲン、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、アリールもしくはヘテロアリールにより置換されていてもよい(C1−6)アルキルであるか;または、RおよびRは、一緒になって、(C1−6)アルキレンを形成し;Rは水素、(C1−6)アルキルまたは(C1−6)アルコキシカルボニルであり;Rは、(C1−8)アルキル、(C1−8)アルコキシ、(C1−6)アルコキシ(C1−6)アルコキシまたはアリールである]
で示されるものを含む。
【0032】
適当なインビボで加水分解可能なエステル基の例としては、例えば、アシルオキシ(C1−6)アルキル基、例えばアセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、α−アセトキシエチル、α−ピバロイルオキシエチル、1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)プロプ−1−イルおよび(1−アミノエチル)カルボニルオキシメチル;(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(C1−6)アルキル基、例えばエトキシカルボニルオキシメチル、α−エトキシカルボニルオキシエチルおよびプロポキシカルボニルオキシエチル;ジ(C1−6)アルキルアミノ(C1−6)アルキル、特に(C1−4)アルキルアミノ(C1−4)アルキル基、例えばジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノメチルまたはジエチルアミノエチル;2−((C1−6)アルコキシカルボニル)−2−(C2−6)アルケニル基、例えば2−(イソブトキシカルボニル)ペント−2−エニルおよび2−(エトキシカルボニル)ブト−2−エニル;ラクトン基、例えばフタリジルおよびジメトキシフタリジルが挙げられる。
【0033】
さらに適当な医薬上許容されるインビボで加水分解可能なエステル形成基は、式:
【化4】
Figure 2004534780
[式中、Rは水素、C1−6アルキルまたはフェニルである]
で示されるものである。
好ましくは、Rは水素である。
【0034】
ある種の上記した式(I)で示される化合物は、光学異性体、例えばジアステレオマーおよびすべての比の異性体の混合物、例えばラセミ混合物で存在することができる。本発明はかかるすべての形態、特に純粋な異性体を含む。例えば、本発明は、A−B基CH(OH)−CHがいずれかの異性体構造である化合物を含み、R−異性体形態が好ましい。異なる異性体形態は、慣用的な方法により他から1つの形態を分離するか、または分割することができるか、またはいずれの所定の異性体を、慣用的な合成方法または立体特異的合成もしくは不斉合成により得ることができる。
【0035】
本発明のさらなる態様において、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体の製造法であって、式(IV)で示される化合物を式(V):
【化5】
Figure 2004534780
[式中
nは式(I)の記載と同意義であり;Z1’、Z2’、Z3’、Z4’、Z5’、R1’、R3’およびR4’は、式(I)の記載と同意義であるZ、Z、Z、Z、Z、R、RおよびRであるか、またはそれに変換可能な基であり;
XおよびYは、以下の組み合わせ:
(i) XおよびYの一方がCOであり、他方がCHCOである;
(ii) XがCHRであり、YがC(=O)Rである;
(iii) XがCR=PR であり、YがC(=O)Rである;
(iv) XがC(=O)Rであり、YがCR=PR である;
(v) YおよびXの一方がCOWであり、他方がNHR11’、NCOまたはNR11’COWである;
(vi) XがNHR11’であり、YがC(=O)Rであるか、またはXがC(=O)Rであり、YがNHR11’である;
(vii) XがNHR11’であり、YがCRWである;
(viii) XがWまたはOHであり、YがCHOHである;
(ix) XがNHR11’であり、YがSOWである;
(x) XおよびYの一方は、(CH−Wであり、他方は(CHNHR11’、(CHOH、(CHSHまたは(CHSCORであり、ここにp+qは1である;
(xi) XおよびYの一方は、OHであり、他方は−CH=Nである;
(xii) XがNCOであり、YがOHまたはNHである;
(xiii) XがCRSOW、A’COW、CR=CHまたはオキシランであり、YがNHR11’である;
(xiv) XがWであり、YがCONHR11またはOCONHである;
であってもよく、ここに、Wは脱離基、例えばハロ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシまたはイミダゾリルであり;RおよびRは(C1−6)アルキルであり;Rはアリールまたは(C1−6)アルキルであり;A’およびNR11’は、式(I)の記載と同意義であるAおよびNR11であるか、またはそれに変換可能な基であり;およびオキシランは:
【化6】
Figure 2004534780
(式中、R、RおよびRは式(I)の記載と同意義である)
である]
で示される化合物と反応させ、ついで、任意に、または要すれば、A’、Z1’、Z2’、Z3’、Z4’、Z5’、R1’、R3’、R4’およびNR11’をA、Z、Z、Z、Z、Z、R、R、RおよびNR11’に変換すること;A−Bを他のA−Bに変換すること、R、Rおよび/またはRを相互変換すること、および/またはその医薬上許容される誘導体を形成することを含む方法を提供する。
【0036】
変法(i)は、最初に、A−BがCO−CHまたはCH−COである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(ii)は、最初に、A−BがCR−CROHである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(iii)および(iv)は、最初に、A−BがCR=CRである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(v)は、最初に、A−BがCO−NR11またはNR11−COである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(vi)は、最初に、A−BがNR11−CHRまたはCHR−NHR11である式(I)で示される化合物を生成する。
変法(vii)は、最初に、A−BがNR11’−CRである式(I)で示される化合物を生成する。
【0037】
変法(viii)は、最初に、A−BがO−CHである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(ix)は、最初に、ABがNR11SOである化合物を生成する。
変法(x)は、最初に、AおよびBの一方がCHであり、他方がNHR11、OまたはSである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(xi)は、最初に、A−BがOCHまたはCHOである式(I)で示される化合物を生成する。
変法(xii)は、最初に、ABがNH−CO−NHまたはNH−CO−Oである化合物を生成する。
変法(xiii)は、最初に、nが0であり、ABがCRSONR11、A’−CONR11またはCRCRNR11である化合物を生成する。
変法(xiv)は、ABがNR11COまたはNH−CO−Oである化合物生成する。
【0038】
変法(v)および(xiii)(第2の変法)において、反応は、標準的なアミドまたは尿素形成反応であり、例えば:
1.カルボン酸を活性化(例えば、酸クロライド、混合無水物、活性エステル、O−アシル−イソ尿素または別の種に)し、アミンで処理(Ogliaruso, M.A.; Wolfe, J.F. in The Chemistry of Functional Groups (Ed. Patai, S.) Suppl. B: The Chemistry of Acid Derivatives, Pt. 1 (John WileyおよびSons, 1979), pp 442-8; Beckwith, A.L.J. in The Chemistry of Functional Groups (Ed. Patai, S.) Suppl. B: The Chemistry of amides (Ed. Zabricky, J.) (John WileyおよびSons, 1970), p 73 ff)すること。酸およびアミンは、好ましくは、活性化剤、例えば1−(ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホルフェート(HATU)の存在下で反応させる;または
【0039】
2.以下の特定の方法:
a.その系で、修飾クルチウス反応法により酸をアミド成分に変換すること(Shioiri, T., Murata, M., Hamada, Y., Chem. Pharm. Bull. 1987, 35, 2698)、
b.その系で、中性条件下で酸成分を酸クロライドに変換すること(Villeneuve, G. B.; Chan, T. H., Tetrahedron. Lett. 1997, 38, 6489);
を含む。
【0040】
A’は、例えば、保護ヒドロキシメチレンであってもよい。
変法(xiii)(第3の変法)は、当業者によく知られた方法を用いる標準的な付加反応である。好ましくは、このプロセスは、極性有機溶媒、例えばアセトン中、有機塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で行われる。
【0041】
変法(xiii)(第4の変法)において、カップリングは、アセトニトリル中、室温で、触媒としての1等量の過塩素酸リチウムの存在下(J.E. Chateauneufら、J. Org. Chem., 56, 5939-5942, 1991の一般的方法)、またはより好ましくはジクロロメタン中のイッテルビウムトリフラートと一緒に行うことができる。いくらかの場合、高温、例えば40〜70℃が有益でありうる。別法として、式(V)で示される化合物を、塩基、例えば1等量のブチルリチウムで処理し、得られた塩を、不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、好ましくは高温、例えば80℃でオキシランと反応させることができる。キラルエポキシドの使用により、単独のジアステレオマーが得られるだろう。別法として、ジアステレオマーの混合物は、分取HPLCにより、またはキラル酸から形成された塩の結晶化による慣用的な分割法により分離することができる。
【0042】
変法(xii)は、イソシアネートとアミンまたはアルコールとの反応からの標準的な尿素またはカルバメート形成反応であり、当業者によく知られた方法(例えば、March, J; Advanced Organic Chemistry, Edition 3 (John WileyおよびSons, 1985), p802-3を参照)により行われる。プロセスは、好ましくは、極性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中で行われる。
【0043】
変法(i)において、このプロセスは、第1に、塩基、好ましくは水素化ナトリウムまたはナトリウムアルコキシド、ナトリウムアミド、アルキルリチウムまたはリチウムジアルキルアミドを用いて、好ましくは非プロトン性溶媒、例えばエーテル、THFまたはベンゼン中で縮合させること;第2に、水性有機溶媒中の無機酸、好ましくはHClを用いて、0〜100℃で加水分解する二段階の方法である。類似した経路は、DE330945、EP31753、EP53964およびH. Sargent, J. Am. Chem. Soc. 68, 2688-2692 (1946)に記載されている。同様のClaisen方法は、Soszkoら、Pr.Kom.Mat. Przyr.Poznan.Tow.Przyj.Nauk., (1962), 10, 15に記載されている。
【0044】
変法(ii)において、反応は、塩基、好ましくは有機金属または水素化金属、例えばNaH、リチウムジイソプロピルアミドまたはNaOEtの存在下、好ましくは非プロトン性溶媒、好ましくはTHF、エーテルまたはベンゼン中で、−78〜25℃で行う(Gutswillerら、(1978) J. Am. Chem. Soc. 100, 576に類似の方法)。
【0045】
変法(iii)および(iv)において、塩基を用いる場合、それは、好ましくは、NaH、KH、アルキルリチウム、例えばBuLi、金属アルコキシド、例えばNaOEt、ナトリウムアミドまたはリチウムジアルキルアミド、例えばジ−イソプロピルアミドである。類似の方法が、米国特許第3989691号およびM.Gatesら、(1970) J. Amer.Chem.Soc., 92, 205ならびに、Taylorら、(1972) JACS 94, 6218に記載されている。
変法(vi)において、反応は、例えば、ボロヒドリドナトリウムまたはトリアセトキシボロヒドリドナトリウムを用いる標準的な還元アルキル化反応である(Gribble, G. W. in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis (Ed. Paquette, L. A.) (John WileyおよびSons, 1995), p 4649)。
【0046】
変法(vii)は、当業者によく知られた標準的なアルキル化反応であり、例えば、アルコールまたはアミンを、塩基の存在下ハロゲン化アルキルで処理する(例えば、March, J; Advanced Organic Chemistry, Edition 3 (John WileyおよびSons, 1985), p364-366およびp342-343を参照のこと)。好ましくは、プロセスは、N,N−ジメチルホルムアミドのような極性溶媒中で行われる。
変法(xiii)(第1の変形型)において、反応は、当業者によく知られた標準的なスルホンアミド形成反応である。これは、例えば、ハロゲン化スルホニルとアミンとの反応である。
【0047】
XがW、例えばハロゲン、メタンスルホニルオキシまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシである変法(viii)において、好ましくは、Y中のヒドロキシ基は、アルコールを塩基で処理することにより、Mがアルカリ金属であるOM基に変換される。好ましくは、塩基は、無機塩基、例えばNaH、リチウムジイソプロピルアミドまたはナトリウムである。XがOHである場合、Y中のヒドロキシ基は、ミツノブ条件下で活性化される(Fletcherら、J Chem Soc. (1995), 623)。別法として、X=OおよびY=CHOH基は、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)で活性化することにより直接反応させることができる(Chem. Berichte 1962, 95, 2997またはAngewante Chemie 1963 75, 377)。
【0048】
変法(ix)において、反応は、有機塩基、例えばトリエチルアミンまたはピリジンの存在下、例えばFuhrmanら、J. Amer. Chem. Soc.; 67, 1245, 1945に記載のように行われる。X=NR11’SOWまたはY=SOW中間体は、必要とするアミンから、例えばFuhrmanら、J. Amer. Chem. Soc.; 67, 1245, 1945に記載された方法と類似の方法でSOClと反応させることにより形成することができる。
【0049】
XおよびYの一方がNHR11を含む変法(x)において、脱離基Wはハロゲンであり、反応は、Malpass, J. R., in Comprehensive Organic Chemistry, Vol. 2 (Ed. Sutherland, I. O.), p 4 ff.に記載されているような直接アルキル化のような、標準的なアミン形成反応であるか、または芳香族求核置換反応である(Comprehensive Organic Chemistry, Vol. 6, p 946-947中に示される(反応のインデックス)引用文献を参照;Smith, D. M. in Comprehensive Organic Chemistry, Vol. 4 (Ed. Sammes, P. G.) p 20 ff.)。これは、GB1177849に記載の方法と類似の方法である。
【0050】
XおよびYの一方がOHまたはSHを含有する変法(x)において、これは、好ましくは、アルコール、チオールまたはチオアセテートを塩基で処理することにより、Mがアルカリ金属であるOMまたはSM基に変換される。好ましくは、塩基は、無機塩基、例えばNaH、リチウムジイソプロピルアミドまたはナトリウムであるか、またはSHである場合、金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシドである。チオアセテートSCORを含有するX/Y基は、アルコールまたはハロゲン化アルキルを、チオ酢酸またはその塩で、ミツノブ条件下で処理することにより調製する。脱離基Vはハロゲンである。反応は、Chapmanら、J. Chem Soc., (1956),1563、Gilliganら、J. Med. Chem., (1992), 35, 4344、Aloupら、Med. Chem. (1987), 30, 24、Gilmanら、J.A.C.S. (1949), 71, 3667およびClintonら、J.A.C.S. (1948), 70, 491、Barluengaら、J. Org. Chem. (1987) 52, 5190に記載のように行うことができる。別法として、XがOHであり、YがCHVである場合、Vは、ミツノブ条件下で活性化されたヒドロキシ基である(Fletcherら、J Chem Soc. (1995), 623)。
【0051】
変法(xi)において、反応は、den Hertzogら、recl.Trav. Chim. Pays-Bas, (1950),69, 700に記載のものである。
変法(xiv)において、脱離基Wは、好ましくは、クロロ、ブロモまたはトリフルオロメチルスルホニルであり、反応は、「Buchwald」反応(J. YinおよびS. L. Buchwald, Org.Lett., 2000, 2, 1101)として知られているパラジウム触媒法である。
【0052】
カルボニル基AまたはBのCHOHへの還元は、当業者によく知られた還元剤、例えば水性エタノール中のボロヒドリドナトリウム、エーテル性溶液中の水素化リチウムアルミニウムを用いて容易に行うことができる。これは、EP53964、米国特許第384556号およびJ. Gutzwillerら、J. Amer. Chem. Soc., 1978, 100, 576に記載の方法と類似のものである。
【0053】
カルボニル基AまたはBは、還元剤、例えばエチレングリコール中のヒドラジンで、例えば130〜160℃で、水酸化カリウムの存在下で処理することによりCHに還元することができる。
カルボニル基AまたはBと有機金属試薬との反応により、RまたはRがOHであり、RまたはRがアルキルである基が得られる。
【0054】
AまたはBのヒドロキシ基は、当業者によく知られた酸化剤、例えば二酸化マンガン、塩化クロム酸ピリジニウム、ジクロム酸ピリジニウムによりカルボニルに酸化することができる。
ヒドロキシアルキルA−B基CHRCROHまたはCR(OH)CHRを、酸無水物、例えば酢酸無水物で処理することにより脱水素化し、CR=CR基を得ることができる。
【0055】
CHRCHRに還元することによるCR=CRの変換方法は、当業者によく知られており、例えば触媒としての炭素担持パラジウムでの水素化を用いる。CR=CRを変換してA−B基CR(OH)CHRまたはCHRCROHを得る方法は、当業者によく知られており、例えばエポキシド化、続いて水素化金属による還元、水和、ヒドロホウ素化またはオキシ水銀化による方法である。
【0056】
アミドカルボニル基は、還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムを用いて対応するアミンに還元することができる。
AまたはBのヒドロキシ基は、活性化および置換により、例えばミツノブ条件下でアジ化水素酸を用いるか、またはジフェニルホスホリルアジドおよび塩基で処理することによりアジドに変換することができ、ついで、アジド基は、水素化によりアミノに還元することができる。
【0057】
1’、Z2’、Z3’、Z4’、Z5’基の例は、R1a’がR1aに変換可能な基であるCR1a’である。Z1’、Z2’、Z3’、Z4’およびZ5’は、好ましくは、Z、Z、Z、ZおよびZである。
1a’およびR1’は、好ましくは、R1aおよびRである。R1’は、好ましくは、メトキシである。R3’はRであり、より好ましくは、水素、ビニル、アルコキシカルボニルまたはカルボキシである。R4’はRであり、より好ましくは、Hまたはt−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルもしくは9−フルオレンイルメチルオキシカルボニルのようなN−保護基である。
【0058】
1a’、R1’、R2’、R3’およびR4’の変換、ならびにR1a、R、R、RおよびRの相互変換は、慣用的なものである。置換されていてもよいヒドロキシ基を含有する化合物において、分子の残りの部分を分裂されることなしに除去することができる適当な慣用的なヒドロキシ保護基は、アシルおよびアルキルシリル基である。N保護基を慣用的な方法により除去することができる。
【0059】
例えば、R1’メトキシは、リチウムおよびジフェニルホスフィン(Irelandら、(1973) J.Amer.Chem.Soc.,7829に記載の一般的方法)またはHBrで処理することにより、Rヒドロキシに変換される。アルキル基を、脱離基、例えばハライドおよび保護アミノ、ピペリジル、アミジノまたはグアニジノ基またはそれに変換可能な基を有する適当なアルキル誘導体でアルキル化し、ついで、変換/脱保護して、N−置換アミノ、ピペリジル、グアニジノまたはアミジノにより置換されていてもよいRアルコキシを得る。
【0060】
アルケニルは、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンのような適当な試薬を用いるヒドロホウ素化、エポキシド化および還元またはオキシ水銀化により、ヒドロキシアルキルに変換される。
1,2−ジヒドロキシは、R3’アルケニルから、四酸化オスミウムまたは当業者によく知られた他の試薬を用いるか(Advanced Organic Chemistry (Ed. March, J.) (John WileyおよびSons, 1985), p 732-737およびそこに記載されている引用文献を参照)、またはエポキシド化、ついで、加水分解することにより(Advanced Organic Chemistry (Ed. March, J.) (John WileyおよびSons, 1985), p 332,333およびそこに記載されている引用文献を参照)調製することができる
ビニルは、例えば、ヒドロキシエチルに変換し、ついで、アルデヒドに酸化し、ついで、Wittig反応に付すことによる標準的なホモログ化により、鎖を伸長させることができる。
【0061】
エポキシドR3’基をシアニドアニオンで開環して、CH(OH)−CHCN基を得る。
3’基を含有するエポキシドをアジドアニオンで開環して、アミンに還元することができるアジド誘導体を得る。アミンをカルバメートに変換し、ついで、塩基で閉環して、R基を含有する2−オキソ−オキサゾリジニルを得る。
【0062】
アルキルまたはアルケニル上の置換基は、慣用的な方法により相互変換することができ、例えば、ヒドロキシは、エステル化、アシル化またはエーテル化により誘導体化することができる。ヒドロキシ基は、脱離基に変換し、必要とする基により置換し、必要に応じて加水分解もしくは酸化するか、または活性酸、イソシアネートまたはアルコキシイソシアネートと反応させることにより、ハロゲン、チオール、アルキルチオ、アジド、アルキルカルボニル、アミノ、アミノカルボニル、オキソ、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニルまたはアミノスルホニルに変換することができる。一級および二級ヒドロキシ基は、それぞれアルデヒドまたはケトンに酸化することができ、必要に応じて、適当な薬剤、例えば有機金属試薬でアルキル化して二級または三級アルコールを得ることができる。カルボキシレート基は、この酸のエステルを適当な還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムで還元するこによりヒドロキシメチル基に変換することができる。
【0063】
基を含有する置換された2−オキソ−オキサゾリジニルは、グリシンアニオン等価物と慣用的に反応させ、ついで、得られたアミノアルコールを環化することにより、対応するアルデヒドから調製することができる(M Grauertら、Ann Chem (1985) 1817、Rozenbergら、Angew Chem Int Ed Engl (1994) 33(1) 91)。得られた2−オキソ−オキサゾリジニル基は、標準的な方法により別のR10基に変換することができるカルボキシ基を含有する。
【0064】
基中のカルボキシ基は、対応するアルコールCHOHを、水/メタノール中のクロム酸および硫酸を用いて、ジョーンズ酸化することにより調製することができる(E.R.H. Jonesら、J.C.S. 1946,39)。他の酸化剤、例えば三塩化ルテニウム(G.F.Tutwilerら、J.Med.Chem., 1987, 30(6), 1094)、三酸化クロム−ピリジン(G. Justら、Synth. Commun. 1979, 9(7), 613)、過マンガン酸カリウム(D.E.Reedichら、J. Org. Chem.,1985,50(19),3535)および塩化クロム酸ピリジニウム(D. Askinら、Tetrahedron Letters, 1988, 29(3), 277)により触媒される過ヨウ素酸ナトリウムを、この変換に用いることができる。
【0065】
別法として、カルボキシ基は2段階のプロセスで形成することができる。最初に、アルコールを、例えば塩化オキサリル(N.Cohenら、J. Am. Chem. Soc., 1983, 105, 3661)もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド(R.M.Wengler, Angew. Chim. Int. Ed. Eng., 1985, 24(2), 77)で活性化されたジメチルスルホキシドを用いて対応するアルデヒドに酸化するか、またはルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムで酸化する(Leyら、J. Chem.Soc. Chem Commun.,1987, 1625)。ついで、アルデヒドを、別個に、酸化剤、例えば酸化銀(II)(R.Griggら、J. Chem. Soc. Perkin1,1983, 1929)、過マンガン酸カリウム(A.Zurcher, Helv. Chim. Acta., 1987, 70 (7), 1937)、三塩化ルテニウムにより触媒される過ヨウ素酸ナトリウム(T.Sakataら、 Bull. Chem. Soc. Jpn., 1988, 61(6), 2025)、塩化クロム酸ピリジニウム(R.S.Reddyら、Synth. Commun., 1988, 18(51), 545)または三酸化クロム(R.M.Coatesら、J. Am. Chem. Soc.,1982, 104, 2198)を用いて、対応する酸に酸化することができる。
【0066】
また、RCOH基は、アセトニトリル−四塩化炭素−水溶媒系で三塩化ルテニウムにより触媒される過ヨウ素酸ナトリウムを用いて、対応するジオール、CH(OH)CHOHの酸化的開裂から調製することができる(V.S.Martinら、Tetrahedron Letters, 1988, 29(22), 2701)。
【0067】
また、シアノまたはカルボキシ基を含有するR基は、アルコールを、パラ−トルエンスルホニルクロライド(M.R.Bell, J. Med. Chem.,1970, 13, 389)またはヨウ化物と、トリフェニルホスフィン、ヨウ素およびイミダゾールを用いて反応させることにより、適当な脱離基、例えば対応するトシレートに変換することにより調製することができる(G. Lange, Synth. Commun., 1990, 20, 1473)。第2の段階は、脱離基を、シアニドアニオンにより置換することである(LA.Paquetteら、J. Org. Chem.,1979, 44 (25), 4603;P.A.Griecoら、J. Org. Chem.,1988, 53 (16), 3658)。最終的に、ニトリル基を酸加水分解して、所望の酸を得る(H.Rosemeyerら、Heterocycles, 1985, 23 (10), 2669)。また、加水分解は、塩基、例えば水酸化カリウム(H.Rapoport, J. Org. Chem.,1958, 23, 248)で行うか、または酵素的に行うことができる(T. Beardら、Tetrahedron Asymmetry, 1993, 4 (6), 1085)。
【0068】
中の他の官能基は、カルボキシまたはシアノ基の慣用的な変換により得ることができる。
テトラゾールは、慣用的には、アジ化ナトリウムをシアノ基と反応させるか(例えば、F. Thomasら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1996, 6 (6), 631;K.Kuboら、J. Med. Chem., 1993, 36,2182)、またはアジドトリ−n−ブチルスタンナンをシアノ基と反応させ、ついで、酸加水分解に付すことにより調製することができる(P.L.Ornstein, J. Org. Chem., 1994, 59, 7682およびJ. Med. Chem, 1996, 39 (11), 2219)。
【0069】
3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン−4−イル基(例えば、R.M.Soll, Bioorg. Med. Chem. Lett., 1993, 3 (4), 757およびW. A. Kinney, J. Med. Chem., 1992, 35 (25), 4720)は、以下の手順により調製することができる:(1)Rが(CHCHO(n=0、1、2)である化合物を、トリエチルアミン、四臭化炭素/トリフェニルホスフィンで処理して、最初に(CHCH=CBrを得る;(2)この中間体を、脱臭化水素して、対応するブロモエチン誘導体(CHC≡CBrを得る(例えば、この2段階の手順は、D. Grandjeanら、Tetrahedron Letters, 1994, 35 (21), 3529を参照のこと);(3)ブロモエチンを、4−(1−メチルエトキシ)−3−(トリ−n−ブチルスタンニル)シクロブト−3−エン−1,2−ジオンでパラジウム触媒カップリングする(Liebeskindら、J. Org. Chem., 1990, 55, 5359);(4)エチン基を、水素および炭素担持パラジウム触媒の標準的な条件下で−CHCH−に還元する(Howardら、Tetrahedron, 1980, 36, 171を参照);および最後に、(4)メチルエトキシエステルを酸加水分解して、対応する3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン基を生成する(R.M.Soll, Bioorg. Med. Chem. Lett., 1993, 3 (4), 757)。
【0070】
テトラゾール−5−イルアミノカルボニル基は、対応するカルボン酸および2−アミノテトラゾールから、標準的なペプチドカップリング剤、例えば1,1’−カルボニルジイミダゾールで脱水素化することにより調製することができる(P. L. Ornsteinら、J. Med Chem, 1996, 39 (11), 2232)。
アルキル−およびアルケニル−スルホニルカルボキサミドは、同様に、対応するカルボン酸およびアルキル−またはアルケニル−スルホンアミドから、標準的なペプチドカップリング剤、例えば1,1’−カルボニルジイミダゾールで脱水素化することにより調製される(P. L. Ornsteinら、J.Med.Chem., 1996, 39 (11), 2232)。
【0071】
ヒドロキサム酸基は、標準的なアミドカップリング反応、例えばN. R. Patelら、Tetrahedron, 1987, 43 (22), 5375により、対応する酸から調製する。
2,4−チアゾリジンジオン基は、アルデヒドから、2,4−チアゾリジンジオンと縮合させ、ついで、オレフィン二重結合を水素化して除去することにより、調製することができる。
【0072】
ニトリルからの5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾールの調製は、Y.Koharaら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1995, 5(17), 1903に記載されている。
1,2,4−トリアゾール−5−イル基は、対応する二トリルから、酸性条件下でアルコールと反応させ、ついで、ヒドラジン、ついで、R10−置換活性化カルボン酸と反応させることにより、調製することができる(JB Polyaの「Comprehensive Heterocyclic Chemistry」 Edition 1 p762、Ed AR KatritzkyおよびCW Rees, Pergamon Press, Oxford 1984およびJ.J. Aresら、J. Heterocyclic Chem., 1991, 28(5), 1197参照)。
【0073】
NHは、慣用的な方法、例えば、UがCOまたはSOである化合物に関しては、アシル誘導体RV’COWまたはRV’SOWでアミドでスルホンアミド形成することにより、またはUがCHである化合物に関しては、ハロゲン化アルキルR−V’−CH−ハライドまたはアルキル誘導体R−V’−CH−Wで、塩基の存在下、アルキル化することにより、V’がVまたはそれに変換可能な基、例えばメチルアセタールまたは1、3−ジチアンであるアルデヒドR−V’−CHOでアシル化/還元または還元アルキル化することによりNRに変換される。
【0074】
およびR、R、RまたはRの1個がカルボキシ基を含有し、他がヒドロキシまたはアミノ基を含有する場合、これらは一緒になって、環状エステルまたはアミド結合を合成してもよい。結合は、式(IV)で示される化合物およびピペリジン基のカップリングの間、または標準的なペプチドカップリング剤の存在下で自然に形成されうる。
【0075】
ある種の環境下で相互変換が妨げられうることは明らかであろう。例えば、AまたはB中のヒドロキシ基およびピペリジンNHは、例えば、ヒドロキシに関しては、カルボキシ−またはシリル−エステル基として、ピペリジン窒素原子に関しては、アシル誘導体として、R1a’、R1’、R2’、R3’もしくはR4’の変換の間、または式(IV)および(V)で示される化合物のカップリングの間、保護する必要性があるだろう。
【0076】
式(I)で示される化合物の別の経路は、WO99/37636、WO00/21948およびWO00/43383に記載されている経路により調製される、式(VI):
【化7】
Figure 2004534780
で示される中間体を介する経路を含む。
【0077】
式(IV)および(V)で示される化合物は公知の化合物(例えば、Smithら、J. Amer. Chem. Soc., 1946, 68, 1301を参照)であり、例えば上記した引用文献を参照して、同様の方法で調製する。
【0078】
XがCRSOWである式(IV)で示される化合物は、Ahmed El Hadriら、J. Heterocyclic Chem., 1993, 30(3), 631の方法と類似の経路により調製することができる。かくして、XがCHSOOHである式(IV)で示される化合物は、対応する4−メチル化合物をN−ブロモスクシニミドと反応させ、ついで、亜硫酸ナトリウムで処理することにより調製することができる。脱離基Wは、別の脱離基W、例えばハロゲンに、慣用的な方法により変換することができる。
【0079】
式(IV)で示されるイソシアネートは、慣用的に、4−アミノ誘導体、例えば4−アミノ−キノリンおよびホスゲンまたはホスゲン等価物(例えば、トリホスゲン)から調製することができるか、またはより慣用的に、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)を用いて「ワンポット(one-pot)」クルチウス反応により4−カルボン酸から調製することができる[T. Shioriら、Chem. Pharm. Bull. 35, 2698-2704 (1987)を参照]。
【0080】
4−アミノ誘導体は市販されているか、または慣用的な方法により、対応する4−クロロ誘導体から、アンモニア(O.G. Backebergら、J. Chem Soc., 381, 1942)またはプロピルアミン塩酸塩(R. Radinovら、Synthesis, 886, 1986)で処理することにより調製することができる。
式(IV)で示される4−アルケニル化合物は、慣用的な方法により、対応するハロゲノ−誘導体から、例えばOrganic Reactions, 1982, 27, 345に記載のHeck合成により調製することができる。
【0081】
式(IV)で示される4−ハロゲノ誘導体は市販されているか、または当業者に公知の方法により調製することができる。4−クロロキノリンは、対応するキノリン−4−オンから、オキシ塩化リン(POCl)または五塩化リン、PClと反応させることにより調製される。4−ブロモ−置換基は、キノリン−またはナフチリジン−4−オンから、DMF中の三臭化リンと反応させることにより調製することができる。4−クロロキナゾリンは、対応するキナゾリン−4−オンから、オキシ塩化リン(POCl)または五塩化リン、PClと反応させることにより調製される。キナゾリノンおよびキナゾリンは、T.A. WilliamsonのHeterocyclic Compounds, 6, 324 (1957) Ed. R.C. Elderfieldに記載されている標準的な経路により調製することができる。
【0082】
式(IV)で示される活性化カルボキシ誘導体X=A’COWは、X=A’COH誘導体から調製することができ、次に、COH誘導体からホモログ化のような慣用的な方法により調製される。
式(IV)で示される4−カルボキシ誘導体は市販されているか、または当業者によく知られたカルボキシヘテロ芳香族を調製するための慣用的な方法により調製することができる。例えば、キナゾリンは、T.A. WilliamsonのHeterocyclic Compounds, 6, 324 (1957) Ed. R.C. Elderfieldに記載されている経路により調製することができる。これらの4−カルボキシ誘導体は、慣用的な方法、例えばハロゲン化アシルまたは無水物に変換することにより活性化することができる。
【0083】
エステルのような4−カルボキシ誘導体は、例えば水素化リチウムアルミニウムを用いて、ヒドロキシメチル誘導体に還元することができる。塩化メシルおよびトリエチルアミンとの反応により、メシラート誘導体を得る。アジド化合物(Xは−CH=Nである)は、4−カルボキシアルデヒドから、トシルヒドラゾンを介して調製することができる。4−カルボキシアルデヒドは、同様のヒドロキシメチル誘導体から、標準的な酸化剤、例えば二酸化マンガン(II)で酸化することにより調製することができる。
【0084】
式(IV)で示される4−オキシラン誘導体は、4−カルボン酸から、最初に塩化オキサリルに変換し、ついで、トリメチルシリルジアゾメタンと反応させて、ジアゾケトン誘導体を得ることにより調製することができる。ついで、5Mの塩酸と反応させて、クロロメチルケトンを得る。水性メタノール中の水素化ホウ素ナトリウムとの反応により、クロロヒドリンを得、これを閉環反応に付して、塩基、例えばエタノール−テトラヒドロフラン中の水酸化カリウムで処理して、エポキシドを得る。
【0085】
別法として、好ましくは、4−オキシラン誘導体は、4−ヒドロキシ化合物から当業者によく知られた別の経路により得ることができる、ブロモメチルケトンから調製することができる。例えば、ヒドロキシ化合物は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物と、標準的な条件下(K. Ritter, Synthesis, 1993, 735を参照)で反応させることにより、対応する4−トリフルオロメタンスルホネートに変換することができる。対応するブチルオキシビニルエーテルへの変換は、W. Cabriら、J. Org. Chem, 1992, 57 (5), 1481に従って、パラジウム触媒下で、ブチルビニルエーテルとHeck反応させることにより、活性化させることができる。別法として、等価物中間体は、トリフルオロメタンスルホネートまたは類似のクロロ誘導体を(1−エトキシビニル)トリブチルスズとStilleカップリングさせることにより得ることができる(T. R. Kelly, J. Org. Chem., 1996, 61, 4623)。ついで、アルキルオキシビニルエーテルを、J. F. W. Keana, J. Org. Chem., 1983, 48, 3621およびT. R. Kelly, J. Org. Chem., 1996, 61, 4623の方法と類似の方法で、テトラヒドロフラン中でN−ブロモスクシニミドで処理することにより、対応するブロモメチルケトンに変換する。
【0086】
4−ヒドロキシ誘導体は、N. E. Heindelら、J. Het. Chem., 1969, 6, 77に記載の方法と類似の方法で、芳香族アミノから、プロピオン酸メチルと反応させ、ついで、結晶化することにより調製することができる。例えば、5−アミノ−2−メトキシピリジンは、4−ヒドロキシ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジンにこの方法を用いて調製することができる。
【0087】
(+)または(−)−B−クロロジイソピノカンフェニルボラン[DIP−クロライド]のようなキラル還元剤を、水素化ホウ素ナトリウムの変わりに用いる場合、プロキラルクロロメチルケトンは、一般的にee値85〜95%で、キラルクロロヒドリンに変換される[C. Bolmら、Chem. Ber. 125, 1169-1190, (1992) 参照]。キラルエポキシドを再結晶することにより、高い光学純度(典型的にはee95%)で母液中に物質が得られる。
(R)−エポキシドは、アミン誘導体と反応する場合、ベンジル位で(R)−立体化学を有する単独のジアスレテオマーとしてエタノールアミン化合物を与える。
【0088】
別法として、エポキシドは、4−カルボキシアルデヒドから、トリメチルスルホニウムヨウダイドを用いるWittig法によるか[G.A. EplingおよびK-Y Lin, J. Het. Chem., 1987, 24, 853-857を参照]、または4−ビニル誘導体のエポキシド化により調製することができる。
ピリダジンは、Comprehensive Heterocyclic Chemistry, Volume 3, Ed A.J. BoultonおよびA. McKillopに記載の方法と類似の経路により調製することができ、ナフチリジンは、Comprehensive Heterocyclic Chemistry, Volume 2, Ed A.J. BoultonおよびA. McKillopに記載の方法と類似の経路により調製することができる。
【0089】
4−ヒドロキシ−1,5−ナフチリジンは、3−アミノピリジン誘導体から、ジエチルエトキシメチレンマロネートと反応させて、4−ヒドロキシ−3−カルボン酸エステル誘導体を生成し、ついで、酸に加水分解し、ついで、キノリン中で熱脱カルボキシル化(例えば、4−ヒドロキシ−[1,5]ナフチリジン−3−カルボン酸に関する、J. T. Adamsら、J.Amer.Chem.Soc., 1946, 68, 1317に記載のように)して調製することができる。4−ヒドロキシ−[1,5]ナフチリジンは、オキシ塩化リン中で加熱することにより4−クロロ誘導体に、またはそれぞれ、メタンスルホニルクロライドまたはトリフルオロメタンスルホン酸無水物と、有機塩基の存在下で反応させることにより4−メタンスルホニルオキシまたは4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ誘導体に変換することができる。4−アミノ1,5−ナフチリジンは、4−クロロ,4−メタンスルホニルオキシまたは4−トリフルオロメタンスルホニルオキシ誘導体から、ピリジン中でn−プロピルアミンと反応させることにより得ることができる。
【0090】
同様に、6−メトキシ−1,5−ナフチリジン誘導体は、3−アミノ−6−メトキシピリジンから調製することができる。
1,5−ナフチリジンは、当業者によく知られた別の方法により調製することができる(例えば、P.A. Lowe in "Comprehensive Heterocyclic Chemistry" Volume 2, p581-627, Ed A.R. KatritzkyおよびC.W. Rees, Pergamon Press, Oxford, 1984を参照)。
【0091】
4−ヒドロキシおよび4−アミノ−シノリンは当業者によく知られた方法により調製することができる[A.R. OsbornおよびK. Schofield, J. Chem. Soc. 2100 (1955)を参照]。例えば、2−アミノアセトフェノンを、硝酸ナトリウムおよび酸でジアゾ化して、4−ヒドロキシシノリンを得、これを1,5−ナフチリジンの記載のようにクロロおよびアミノ誘導体に変換する。
式(V)で示される化合物は、市販されているか、または慣用的な方法により調製することができる。
【0092】
YがNHR11’である式(V)で示される化合物に関して、適当なアミンは、対応する4−置換ピペリジン酸またはアルコールから調製することができる。第1の例において、置換基を有する酸を含有するN−保護シクロヘキシル−またはシクロヘキセニルアミンをクルチウス転位に付し、中間体イソシアネートを、アルコールと反応させることによりカルバメートに変換することができる。アミンへの変換は、アミノ保護基を除去するために用いられる当業者によく知られた標準的な方法により達成される。例えば、酸置換N−保護ピペリジンを、クルチウス転位に付し、例えば、ジフェニルホスホニルアジドで処理して、加熱し、中間体イソシアネートを、2−トリメチルシリルエタノールの存在下で反応させて、トリメチルシリルエチルカルバメートを得る(T.L. Capson & C.D. Poulter, Tetrahedron Lett., 1984, 25, 3515)。これを、テトラメチルアンモニウムフルオライドで処理して開裂させて、4−アミン置換N−保護ピペリジンを得る。別法として、酸基(CHn−1COHを、活性剤、例えばイソブチルクロロホルメートと反応させることにより(CHNHR11に変換し、ついで、アミンR11’NHおよび得られたアミドを、還元剤、例えばLiAlHで還元する。
【0093】
第2の例において、置換基を有するアルコールを含有するN−保護ピペリジンを、例えば、ジエチルアゾジカルボキシレートおよびトリフェニルホスフィンの存在下で、スクシニミドとのミツノブ反応に付し(例えば、MitsunobuのSynthesis, (1981), 1を参照)、フタルイミドエチルピペリジンを得る。例えばメチルヒドラジンで処理することによるフタロイル基を除去することにより、式(V)で示されるアミンを得る。
【0094】
nが1である式(V)で示される化合物は、nが0である化合物から、例えばYがCOHである式(V)で示される化合物から開始してホモログ化することにより調製することができる。
−CONHR11基を有する式(V)で示される化合物は、対応するニトリルから、濃鉱酸、例えば濃塩酸(M. Brownら、J. Med. Chem., 1999, 42, (9), 1537)または濃硫酸(F. Maciasら、Tetrahedron, 2000, 56, (21), 3409)で、外界温度で部分加水分解することにより調製することができる。
【0095】
−OCONH基を有する式(V)で示される化合物は、対応するアルコールから、ホスゲン、ついで、アンモニアと反応させることにより調製することができる。
2−または3−位に置換基を有する式(V)で示されるピペリジンは、一般的に、対応する2−または3−置換4−アミノまたは4−ニトロ−ピリジンから、パラジウムのような触媒で、通常高温および高圧下で水素化することにより調製することができる。
【0096】
3−ヒドロキシル基を有する式(V)で示される化合物は、市販されている出発物質、例えば1−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−カルボン酸エチルエーテルから調製することができる。これを、標準的な試薬、例えばクロロギ酸1−クロロエチルで脱メチル化し、適当なカルバメート、例えばtert−ブチルオキシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルとして保護することができる。オレフィンは、標準的な試薬、例えば基本的な触媒の存在下過酸化水素、またはメタ−クロロペル安息香酸で、対応するエポキシドに変換することができる。アルファ−エポキシエステルを、二ヨウ化サマリウム(II)のような試薬で還元し(例えば、P.G.ら、Tetrahedron Asymmetry, 1995, 6 (7),1539を参照)、3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−カルボン酸誘導体を得ることができる。ついで、アルコールを、例えばトリエチルシリルまたはテトラヒドロピラン−2−イル基で保護して、R3−ヒドロキシル基を有する式(V)で示される化合物に変換するための適当に保護された中間体を得ることができる。R3−ヒドロキシルを誘導するか、または慣用的な方法によりアミノに変換することができる。
【0097】
−V’−CH−ハライドおよびR−V’−CH−W誘導体、アシル誘導体RCHCOWおよびRCHSOWまたはアルデヒドR−V’−CHOは、市販されているか、または慣用的に調製される。アルデヒドは、R−V’−エステルを水素化リチウムアルミニウムまたは水素化ジ−イソブチルアルミニウムで部分還元することにより、またはより好ましくは、水素化リチウムアルミニウムまたは水素化ホウ素ナトリウムでアルコールに還元し(Reductions by the Alumino-およびBorohydrides in Organic Synthesis, 2nd ed., Wiley, N.Y., 1997; JOC, 3197, 1984; Org. Synth. Coll., 102, 1990; 136, 1998; JOC, 4260, 1990; TL, 995, 1988; JOC, 1721, 1999; Liebigs Ann./Recl., 2385, 1997; JOC, 5486, 1987を参照)、ついで、二酸化マンガン(II)でアルデヒドに還元することにより、「Swern」法(オキサリルクロライド/DMSO)により、または二クロム酸カリウム(PDC)を用いることにより調製することができる。また、アルデヒドは、カルボン酸から、2段階で、混合無水物に変換することにより、例えばクロロギ酸イソブチルと反応させ、ついで、水素化ホウ素ナトリウムで還元して(R. J. Alabasterら、Synthesis, 598, 1989)、アルコールを得、ついで、二クロム酸ピリジニウムのような標準的な酸化剤で酸化することにより、またはRCHO中間体をホモログ化することにより調製することができる。アシル誘導体RCHCOWは、R−CH−エステルの活性化により調製することができる。R−V’−CH−ハライド、例えば臭化物は、アルコールR−V’−CHOHから、DCM/トリエチルアミン中の三臭化リンと反応させることにより調製することができる。R−V’−CH−W誘導体、例えばメタンスルホニル誘導体は、アルコールR−V’−CHOHから、メタンスルホニルクロライドと反応させることにより調製することができる。RCHSOW誘導体は、Ahmed El Hadriら、J. Heterocyclic Chem., 1993, 30(3), 631と同様の経路により調製することができる。かくして、式RCHSOOHで示される化合物は、対応するRCH化合物を、N−ブロモスクシニミドと反応させ、ついで、硫酸ナトリウムで処理することにより調製することができる。脱離基Wは、他の脱離基W、例えばハロゲン基に、慣用的な方法により変換することができる。R−V’−U−誘導体は、種々の慣用的な方法により調製することができる。例えば、相同的なアルデヒドR−CHOを、塩基条件下でトリメチルスルホニウムメチルスルフェートで処理して、エポキシド中間体を得(Synth. Commun., 749, 1985を参照)、ついで、これをルイス酸、例えば三フッ化ホウ素エーテルまたはジエチルエーテルで処理して、所望のアルデヒドを得る(JOC, 1720, 1999参照)。また、アルデヒドR−CHOは、適当なリン酸塩、例えば(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロライドで、ウィティヒ反応法で処理することができる。得られたエノールエーテルは、容易に、相同的なアルデヒドで加水分解することができる(Chem. Ber., 2514, 1962)。R−COW誘導体は、多段階でアルデヒドR−V’−CHOに変換することができる(JACS, 1325, 1986を参照)。RCOCH−ハライド誘導体は、RCOH誘導体から標準的な方法により、例えば、酸クロライド形成により調製することができ、ジアゾメタンでアルファ−ジアゾケトンに変換し、ハロゲン酸と反応させてハロメチルケトンを得ることができる。
【0098】
が置換されていてもいベンゾイミダゾール−2−イル基である場合、R4’がRである式(V)で示される化合物は、N保護ピペリジンを、アクリロニロリルと反応させて得ることができ、得られたR4’2−シアノエチル基を、部分的に加水分解して、2−エトキシカルボンイミドイルエチル基に変換し、ついで、これを適当に置換されている1,2−ジアミノベンゼンと縮合させて、必要なベンゾイミダゾール−2−イル基を得ることができる。
−Hヘテロサイクルは、市販されているか、または慣用的な方法により調製することができる。
【0099】
例えば、ベンズオキサジノンを必要とする場合、ニトロフェノールは、例えばブロモ酢酸エチルでアルキル化し、得られたニトロエステルを酢酸中のFe(別法として、Zn/AcOH/HClまたはH/Pd/CまたはH/ラネーNi)で還元することができる。得られたアミンは、必要とするベンズオキサジノンに自然に環化することができるか、または環化を、酢酸中で加熱することにより誘発することができる。別法として、ニトロフェノールをアミノフェノールに還元し、これをクロロアセチルクロライド[X. HuangおよびC. Chan, Synthesis 851 (1994)の方法]またはDMSO中のブロモ酢酸エチル[Z. Moussaviら、Eur. J. Med. Chim. Ther. 24, 55-60 (1989)の方法]と反応させる。同様の一般的方法を、ベンゾチアジノン[例えば、F. EidenおよびF. Meinel, Arch. Pharm. 312, 302-312 (1979)、H. FennerおよびR Grauert Liebigs. Ann. Chem. 193-313 (1978)]を調製するために用いることができる。種々の経路は、主要なアルデヒドを介してベンゾチアジノンのアザ類似物を調製するために用いることができる。例えば、2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[3,4−b][1,4]チアジン−7−カルボアルデヒドは、5−フルオロ−2−ピコリン(E. J. Blanz, F. A. French, J. R. DoAmaralおよびD. A. French, J. Med. Chem. 1970, 13, 1124-1130)から、ピリジル環上にチアジノン環を構築し、ついで、実施例に記載のように、メチル置換基を官能化することにより得ることができる。このアザ置換パターンのジオキシン類似物、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルボアルデヒドは、コジック酸から、ピロンをピリドンにアミノ分解し、ついで、再び続く実験データに記載のように、ジオキシン環をアニーリングすることにより得ることができる。また、ピリドチアジン−3−オン、ピリドオキサジン−3−オンおよびピリドジオキシン環系を有する他のアザ置換パターンは、実施例に記載のように得ることができる。オルト−アミノチオフェノールは、慣用的な方法で調製し、これらの亜鉛複合体として反応させる[例えば、V. Tanejaら、Chem. Ind. 187 (1984)を参照]。ベンゾキサゾロンは、対応するアミノフェノールから、カルボニルジイミダゾール、ホスゲンまたはトリホスゲンとの反応により調製することができる。ベンゾキサゾロンを五硫化二リンと反応させて、対応する2−チオンを得る。チアジンおよびオキサジンは、対応するチアジノンまたはオキサジノンを、水素化リチウムアルミニウムのような還元剤で還元することにより調製することができる。
【0100】
1a’、R1’、R2’、R3’およびR4’の変換は、これらの反応後の変換に関して上記したものと同じ方法で、式(I)で示される化合物を生成する反応の前に、式(IV)および(V)の中間体において行うことができる。
【0101】
本発明の医薬組成物は、経口、局所または非経口での使用に適した形態のものを含み、ヒトを含む哺乳類の細菌感染症の治療に用いることができる。
本発明の抗菌化合物は、他の抗菌剤と同様に、ヒトまたは獣医学において用いるためのいずれの慣用的な方法での投与用に処方することができる。
【0102】
組成物は、いずれの経路、例えば経口、局所または非経口による投与用に処方することができる。組成物は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、クリームまたは液体製剤、例えば経口または滅菌非経口溶液もしくは懸濁液の形態であってもよい。
本発明の局所処方は、例えば、軟膏、クリームもしくはローション、点眼剤および眼もしくは耳滴剤、含浸包帯およびエアロゾルとして提供することができ、適当な慣用的添加剤、例えば保存剤、薬剤浸透補助溶媒および軟膏およびクリーム中の皮膚軟化剤を含有していてもよい。
【0103】
また、処方は、互換性のある慣用的な担体、例えばクリームまたは軟膏基剤および、ローション用に関してエタノールまたはオレイルアルコールを含有していてもよい。かかる担体は、処方の約1%〜約98%で存在することができる。より通常には、処方の約80%までであるだろう。
【0104】
経口投与用の錠剤およびカプセルは、単位投与量形態であってもよく、慣用的な賦形剤、例えば結合剤、例えばシロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントまたはポリビニルピロリドン;充填剤、例えばラクトース、糖、とうもろこしでんぷん、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;打錠滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えばぽてとでんぷん;または許容される湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムを含有していてもよい。錠剤は、通常の医薬手法でよくしられた方法によりコートされていてもよい。経口液体製剤は、例えば、水性もしくは油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態であってもよく、使用前に水または他の適当なビヒクルで復元する乾燥粉末として提供されてもよい。かかる液体製剤は、慣用的な添加剤、例えば懸濁化剤、例えばソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは硬化食用油、乳濁剤、例えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタンまたはアカシア;非水性ビヒクル(食用油を含んでいてもよい)、例えばアーモンド油、油性エステル、例えばグリセリン、プロピレングリコールまたはエチルアルコール;保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸、および要すれば、慣用的なフレーバーまたは着色剤を含有していてもよい。
坐剤は、慣用的な坐剤基剤、例えばココアバターまたは他のグリセライドを含有するだろう。
【0105】
経口投与に関して、液体単位剤形は、化合物および滅菌ビヒクル、好ましくは水を利用して製造される。使用するビヒクルおよび濃度に応じて、化合物は、ビヒクル中に懸濁することも、または溶解することもできる。調製した溶液において、化合物を注射用の水中に溶解し、滅菌濾過し、ついで、適当なバイアルまたはアンプルに充填し、密封することができる。
【0106】
有利には、局部麻酔剤、保存剤および緩衝剤のような薬剤をビヒクル中に溶解することができる。安定性を増強させるために、組成物をバイアルに充填した後、凍結させ、水を減圧下で除去することができる。ついで、凍結乾燥粉末をバイアル中に密封し、使用前に付属の注射用水を加え、液体に復元することができる。局所投与用懸濁液は、実質的には、化合物を溶解させる代わりにビヒクル中に懸濁させ、濾過により滅菌を行えないこと以外は、同様の方法で調製される。化合物は、滅菌ビヒクルに懸濁させる前に、酸化エチレンに暴露することにより滅菌することができる。有利には、界面活性剤または湿潤剤を、化合物の均一な分散を促進させるために、組成物中に含ませる。
【0107】
組成物は、投与方法に応じて、0.1重量%、好ましくは10〜60重量%の活性成分を含有していてもよい。組成物が投与量単位からなる場合、各々の単位は、好ましくは、50〜500mgの活性成分を含有するだろう。成人のヒトの治療に用いる場合、投与量は、好ましくは、投与の経路および回数に応じて、1日あたり100〜3000mg、例えば1日あたり1500mgの範囲だろう。かかる投与量は、1日あたり1.5〜50mg/kgに相当する。適当には、投与量は1日あたり5〜20mg/kgである。
【0108】
式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくはそのインビボで加水分解可能なエステルを上記した投与量範囲で投与する場合、毒性効果は示されない。
式(I)で示される化合物は、本発明の組成物中で単独の治療剤であってもよく、または他の抗菌剤もしくはβ−ラクタマーゼ阻害剤と組み合わせて用いてもよい。
式(I)で示される化合物は、グラム陰性菌およびグラム陽性菌を含む広範囲の生物に対して活性である。
【0109】
以下の実施例で、式(I)で示されるある種の化合物の製造法、および、式(I)で示されるある種の化合物の種々の細菌性生物に対する活性を説明する。
【0110】
実施例
実施例1 1−[2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドオキサレート
【化8】
Figure 2004534780
(a)6−メトキシ−1H−[1,5]ナフチリジン−4−オン
エタノール(300ml)中の5−アミノ−2−メトキシピリジン(50g、0.4mol)の溶液を、2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4,6−ジオン(Meldrum酸)(68g)およびオルトギ酸トリエチル(66ml)で処理した。混合物を2時間加熱還流し、ついで、冷却した。濾過し、中間体5−[(6−メトキシ−ピリジン−3−イルアミノ)−メチレン]−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4,6−ジオンを白色固体として(101.2g)得た。この物質の一部(50g)を、沸騰したダウサム(Dowtherm)A(300ml)中に、アルゴン流雰囲気下で3分間にわたって滴下した。混合物をさらに5分間にわたって還流し、ついで、冷却し、ついでエーテルに加えた。濾過し、乾燥して、6−メトキシ−1H−[1,5]ナフチリジン−4−オンを白色固体として得た(24.7g、70%)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z177(MH+)。
【0111】
(b)1,1,1−トリフルオロ−メタンスルホン酸6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルエステル
2,6−ルチジン(9.94ml、86mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.07g、5.7mol)を含有するジクロロメタン(200ml)中のナフチリジン(a)(10g、0.057mol)の懸濁液を氷中で冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(10.5ml、63mmol)で処理した。2.5時間撹拌した後、混合物を飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、乾燥し、蒸発させて、ジクロロメタンで溶出するシリカゲルで精製して、トリフラートを油として得た(13.4g、76%)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z309(MH+)。
【0112】
(c)6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルアミン
ピリジン(300ml)中のトリフラート(b)(25g、81.2mmol)およびプロピルアミン塩酸塩(47g、487mmol)の混合物を一晩加熱還流した。混合物を蒸発させて乾燥し、0.5Mの塩酸(400ml)中に溶解し、ジクロロメタンで3回抽出した。ついで、水相を40%の水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、ジクロロメタンで2回抽出した。乾燥し、蒸発させて、淡黄色固体(13.0g、90%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z176(MH+)。
【0113】
(d)ピペリジン−1,4−ジカルボン酸ベンジルエステル
0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液(160ml、80mmol)およびジオキサン(50ml)中のピペリジン−4−カルボン酸(4.7g、36mmol)の溶液を、クロロギ酸ベンジル(4.3ml、5.13g、30mmol)で処理した。1時間後、混合物を5Mの塩酸で酸性化し、酢酸エチルで2回抽出した。合した有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、ついで、乾燥し、蒸発させて、油(7.9g、100%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z264(MH+)。
【0114】
(e)4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中の酸(d)(7.9g、30mmol)およびトリエチルアミン(4.2ml、3.03g、30mmol)の溶液を、[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート](HATU)(9.5g、25mmol)で処理した。0.25時間後、アミン(c)(3.5g、20mmol)を加え、混合物を一晩50℃で加熱した。蒸発させて油を得、これを酢酸エチルと希ブライン間で分配した。乾燥し、蒸発させて油(10g)を得、これを0〜5%の酢酸中のメタノールエチル勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、油(6.0g、80%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z421(MH+)。
【0115】
(f)ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
エタノール/酢酸エチル(150ml/150ml)中の(e)(6.0g、14.3mmol)の溶液を、10%のPd/炭素(5g)で1.5時間水素化した。濾過し、エタノール(400ml)で洗浄し、濾液を蒸発させて、白色固体(2.4g、59%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z287(MH+)。
【0116】
(g)[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−ニトロ−フェニルスルファニル]−酢酸
2−(4−フルオロ−3−ニトロ−フェニル)−エタノール[RN20274−69−5](1.1g、6mmol)、メルカプト酢酸(0.61g、6.6mmol)、炭酸カリウム(2.8g、20mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(12ml)の混合物を4時間70℃で加熱した。混合物を水(200ml)に注ぎ、水相を酢酸エチルで洗浄した。ついで、水相を1Mの塩酸で酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。抽出物を乾燥し、蒸発させて油(0.92g、60%)を得た。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 8.07 (1H, d), 7.60 (1H, dd), 7.50 (1H, d), 3.92 (2H, s), 3.63 (2H, t), 3.50 (2H, br), 2.79 (2H, t)。
【0117】
(h)6−(2−ヒドロキシ−エチル)−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
50%の水性エタノール(25ml)中の鉄粉(1.24g、22mmol)および塩化ナトリウム(1.24g、21mmol)の混合物を、15分間加熱還流した。ついで、エタノール(5ml)中の粗(g)(0.92g、3.6mmol)の溶液をすぐに加え、反応混合物を2時間加熱還流した。混合物をキーゼルゲル(keiselguhr)を通して濾過し、溶液を蒸発させて乾燥した。残渣を水中に溶解し、1Mの塩酸でpH5に酸性化した。沈殿を濾過により回収し、水で洗浄し、ついで乾燥して、白色固体(0.35g、46%)を得た。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 10.48 (1H, br), 7.20 (1H, d), 6.92-6.87 (2H, m), 4.65 (1H, t), 3.56 (2H, q), 3.42 (2H, s), 2.64 (2H,t)。
【0118】
(i)メタンスルホン酸2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチルエーテル
ジクロロメタン(5ml)中の(h)(0.34g、1.7mmol)およびトリエチルアミン(0.25ml、0.19g、1.8mmol)の溶液を、−15℃に冷却し、メタンスルホニルクロライド(0.14ml、1.75mmol)を滴下して処理した。氷浴を除去し、混合物を室温で15時間撹拌した。有機相を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を酢酸エチル/ヘプタン(2/1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して白色固体(0.36g、75%)を得た。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 10.55 (1H, br), 7.27 (1H, d), 6.92 (1H, dd), 6.87 (1H, d), 4.37 (2H, t), 3.45 (2H, s), 3.13( 3H, s), 2.93 (2H, t)。
【0119】
(j)標題化合物
N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中のアミン(f)(0.15g、0.52mmol)、メシラート(i)(0.158g、0.55mmol)および炭酸カリウム(0.076g、0.55mmol)の混合物を40℃で8時間撹拌した。混合物を水および酢酸エチルで希釈した。不溶性の残渣を濾過により回収し、水および酢酸エチルで洗浄し、ついで、乾燥して、標題化合物の遊離塩基を白色固体として得た(0.15g、25%)。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 10.62 (1H, br), 9.91 (1H, br), 8.70 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.28 (1H, d), 7.42-7.24 (2H, m), 7.00-6.78 (2H, m), 4.15 (3H, s), 3.60 (2H, m), 3.44 (2H, s), 3.22 (2H, m), 3.13-2.81 (5H, m), 2.30-1.85 (4H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z478(MH+)。
アセトン中の上記の固体(55mg、0.12mmol)の懸濁液を、アセトン中のシュウ酸(22mg)の溶液で処理し、混合物を2時間撹拌した。沈殿を濾過により回収して標題化合物を白色結晶として得た(58mg)。
【0120】
実施例2 1−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化9】
Figure 2004534780
(a)2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エタノール
テトラヒドロフラン(15ml)中のベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−酢酸(2.5g、13.9mmol)の溶液を、アルゴン雰囲気下−10℃で、ボラン−ジメチルスルフィド複合体(1.45ml、15.3mmol)を滴下して処理した。混合物を外界温度で1.5時間撹拌した(注−発熱反応)。橙色溶液を約5℃(氷浴)に冷却し、メタノール(1.4ml)を加えた。室温で0.5時間後、混合物を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて、黄色油(1.95g、84%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z167(MH+)。
【0121】
(b)メタンスルホン酸2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチルエーテル
ジクロロメタン(25ml)中のアルコール(a)(1.90g、11mmol)の溶液を、0℃でトリエチルアミン(1.9ml、13.7mmol)およびメタンスルホニルクロライド(1.1ml、13.7mmol)で処理した。室温で0.5時間後、混合物をジクロロメタンと水間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて、黄色油(2.7g、96%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z245(MH+)。
【0122】
(c)標題化合物
これをN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中のアミン(1f)(0.15g)、メシラート(b)(0.134g)および炭酸カリウム(0.076g)から、50℃で6時間、実施例(1j)と類似の方法で調製した。溶媒を減圧下で蒸発させて、残渣を酢酸エチル中に溶解し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。残渣を酢酸エチル/メタノール(95/5)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を油として得た(70mg、31%)。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 9.91 (1H, br), 8.70 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.28 (1H, d), 7.33 (1H, d), 6.94-6.85 (2H, m), 6.76 (1H, dd), 6.00 (2H, s), 4.16 (3H, s), 3.58 (2H, m), 3.23 (2H, m), 3.17-2.83 (5H, m), 2.29-1.88 (4H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z435(MH+)。
これを、実施例1の方法に従って、アセトン中のシュウ酸で処理して標題化合物(61mg)に変換した。
【0123】
実施例3 1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化10】
Figure 2004534780
(a)6−オキシラニル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン
1,4−ベンゾジオキサンカルボキシアルデヒド[RN29668−44−8](1.5g、9.14mmol)、トリメチルスルホニウムメチルスルフェート(2.24g、11.9mmol)、ジクロロメタン(35ml)および50%の水酸化ナトリウム水溶液(5ml)の混合物を、70時間激しく撹拌した。混合物を水とジエチルエーテル間で分配し、層を分離した。水相をジエチルエーテルで抽出した。合した有機相を水、ブラインで洗浄し、ついで硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、粗6−オキシラニル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン(1.64g、100%)を得た。
δH (CDCl3, 200MHz): 6.88-6.72 (3H, m), 4.25 (4H, s), 3.76 (1H, dd), 3.10 (1H, dd), 2.77 (1H,dd)。
【0124】
(b)(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−アセトアルデヒド
ジエチルエーテル(20ml)中の粗6−オキシラニル−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン(200mg、1.12mmol)の溶液を−10℃に冷却した。ついで、ジエチルエーテル(0.16ml)中の10%のボロントリフルオロジエチルエーテルを加え、混合物を−10℃で10分間撹拌した。反応をこの温度で重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(10ml)を添加することによりクエンチした。混合物をジエチルエーテルで2回抽出した。合した有機相を水、ブラインで洗浄し、ついで、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、粗(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−アセトアルデヒド(191mg、95%)を得た。
δH (CDCl3, 200MHz): 9.70 (1H, t), 6.95-6.62 (3H, m), 4.26 (4H, s), 3.56 (2H, d)。
【0125】
(c)標題化合物
メタノール(20ml)中のアミン(1f)(238mg、0.83mmol)および粗アルデヒド(3b)(191mg、1.07mmol)の溶液を、5滴の酢酸でpH5に酸性化し、ついで、水素化シアノホウ素ナトリウム(42mg、0.67mmol)を加え、混合物を20時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(10ml)および0.1Mの水酸化ナトリウム水溶液(10ml)でトリチュレートした。混合物を濾過し、濾液の層を分離した。水相をさらに酢酸エチルで抽出した。合した有機抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、固体(0.2g)を得た。この固体をヘプタン−酢酸エチル(2−1)でトリチュレートして、標題化合物の遊離塩基(85mg、23%)を得た。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 9.79 (1H, br), 8.67 (1H,d), 8.41 (1H, d), 8.27 (1H, d), 7.32 (1H, d), 6.81-6.60 (3H, m), 4.20 (4H, s), 4.13 (3H, s), 2.99 (2H,m), 2.82-2.48 (5H, m), 2.15-1.85 (4H, m), 1.84-1.58 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z449(MH+)。
これを実施例1の方法に従って、アセトン中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(112mg)に変換した。
【0126】
実施例4 1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化11】
Figure 2004534780
(a)1−(2−シアノ−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエーテル
イソプロピルアルコール(30ml)中のピペリジン−4−カルボン酸エチルエーテル(エチルイソニピコテート)(4.7g、30mmol)、アクリロニトリル(1.7g、31mmol)の溶液を室温で15時間撹拌し、ついで、蒸発させて乾燥して、1−(2−シアノ−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエーテルを油として得た(6.4g、100%)。
δH (CDCl3, 200MHz): 4.13(2H, q), 2.94-2.78 (2H, m), 2.75-2.62 (2H, m), 2.55-2.43 (2H, m), 2.27 (1H,m), 2.14 (2H, m), 1.99-1.62 (4H, m), 1.25 (3H, t)。
【0127】
(b)1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエーテル
クロロホルム(60ml)中の(a)(6.4g、30mmol)およびエタノール(2.1ml、40mmol)の溶液に、気体の塩化水素を、0℃で0.5時間飽和させた。混合物を4℃で20時間静置し、ついで、減圧下で濃縮して、白色泡沫体を得た。これをクロロホルム(60ml)中に懸濁させ、3−フルオロフェニレンジアミン(3.8g、30mmol)で処理し、1時間加熱還流した。混合物を水に注いだ。ついで、水相を重炭酸ナトリウムで塩基性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。得られた残渣を酢酸エチル、ついで、ジエチルエーテルでトリチュレートして、白色固体(5.2g、55%)を得た。
δH (CDCl3, 200MHz): 7.29 (1H, d), 7.21-7.05 (1H, m), 7.00-6.82 (1H, m), 4.17 (2H, q), 3.12-2.95 (4H, m), 2.88 (1H, br), 2.80 (2H,t), 2.42 (1H,m), 2.31-1.73( 6H, m), 1.29 (3H, t)。
【0128】
(c)1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸
エタノール(40ml)中の(b)(2.0g、6.3mmol)、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(1.2ml、1.2mmol)の溶液を、室温で3時間撹拌した。濃縮した後、残渣を水で希釈し、飽和硫酸水素カリウムでpH5に酸性化した。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して、泡沫体(1.0g、54%)を得た。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 7.28(1H, d), 7.21-7.02(1H, m), 7.00-6.81(1H, m), 3.41(2H, br), 3.10-2.62(6H, m), 2.33-1.95(3H, m), 1.94-1.68(2H, m), 1.65-1.40(2H,m)。
【0129】
(d)標題化合物
テトラヒドロフラン/ジクロロメタン(15ml/12ml)中の(c)(291mg、1mmol)、[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート](HATU)(570mg、1.5mmol)、アミン(1c)(0.176g、1mmol)およびトリエチルアミン(0.21ml、1.5mmol)の混合物を室温で16時間撹拌した。濃縮した後、残渣をジメチルスルホキシド(8ml)中で4時間加熱し、ついで、水中に注ぎ、1Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。生成物を酢酸エチル−メタノール(9:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物の遊離塩基を白色固体として得た(90mg、20%)。
δH (d-6 DMSO, 200MHz): 12.5 (1H, br), 9.78 (1H, s), 8.67 (1H, d), 8.41 (1H, d), 8.26 (1H, d), 7.38-7.23 (2H, m), 7.10 (1H, m), 6.92 (1H, dd), 4.13 (3H, s), 3.10-2.91 (4H, m), 2.90-2.62 (3H, m), 2.22-2.03 (2H, m), 2.01-1.87 (2H, m), 1.86-1.55 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z449(MH+)。
これを実施例1と類似の方法に従って、アセトン中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(60mg)に変換した。
【0130】
実施例5 1−(2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化12】
Figure 2004534780
(a)ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−アセトニトリル
5−ブロモメチル−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール[RN65858−50−6](7.0g,30mmol)、エタノール(50ml)および水(25ml)中のシアン化カリウム(2.3g、36mmol)の水溶液の混合物を、50℃で15時間撹拌した。アルコール性溶媒を濃縮し、残渣を水中に懸濁させた。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して、ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−アセトニトリル(2.8g、47%)を得た。
【0131】
(b)ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−酢酸
6Nの塩酸(70ml)中のベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−アセトニトリル(a)(2.8g、14mmol)懸濁液を4時間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、さらに水で希釈した。沈殿を濾過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して、粗ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−酢酸(2.8g、100%)を得た。
δH(DMSO-d6, 200MHz): 12.58 (1H, br), 8.03 (1H, d), 7.97 (1H, d), 7.65 (1H, dd), 3.86 (2H, s)。
【0132】
(c)2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エタノール
ボランメチルスルフィド(1.6ml)を、テトラヒドロフラン(20ml)中の粗ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−酢酸(b)(2.8g、14mmol)の冷溶液(8〜10℃)に滴下した。1.25時間、30℃以下に維持して撹拌を続けた。混合物を10℃に冷却し、ついで、メタノール(1.4ml)を加え、混合物を冷凍室に15時間静置した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水、ついで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、再び水で洗浄した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をペンタンでトリチュレートし、濾過により回収し、乾燥して、粗2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エタノール(1.8g、71%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 7.94 (1H, d), 7.84 (1H, d), 7.50 (1H, dd), 3.99 (2H, t), 3.06 (2H, t), 1.58 (1H, br)。
【0133】
(d)メタンスルホン酸2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エチルエーテル
メタンスルホニルクロライド(0.45ml、5.8mmol)を、ジクロロメタン(20ml)中の2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エタノール(c)(1.0g、5.5mmol)およびトリエチルアミン(0.85ml、6mmol)の氷冷溶液に滴下した。反応混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。有機溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。油性残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートした。固体を濾過により回収し、乾燥して、メタンスルホン酸2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エチルエーテル(1.2g、78%)を得、これをさらに精製することなしに次の工程に用いた。
【0134】
(e)標題化合物
ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド(1f)(0.2g、0.7mmol)、メシラート(d)(0.2g、0.77mmol)、トリエチルアミン(0.11ml)およびアセトニトリル(12ml)の混合物を16時間加熱還流した。室温に冷却した後、混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて乾燥した。粗生成物を、塩化メチレン−メタノール(95−5)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付した。生成物を酢酸エチル中でトリチュレートし、濾過して、標題化合物の遊離塩基を固体として得た(0.16g、41%)。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 9.78 (1H, s), 8.67 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.26 (1H, d), 8.01 (1H, d), 7.93 (1H, d), 7.66 (1H, dd), 7.31 (1H, d), 4.13 ( 3H, s), 3.15-2.90 (4H, m), 2.86-2.08 (3H, m), 2.11 (2H, m), 1.95 (2H, m), 1.72 (2H,m)。
これを実施例1の方法に従って、アセトン中のシュウ酸で処理することにより、標題化合物(130mg)に変換した:融点228〜230℃。
【0135】
実施例6 1−[2−(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化13】
Figure 2004534780
(a)6−(2−ヒドロキシ−エチル)−3−メチル−3H−ベンゾオキサゾール−2−オン
ボランジメチルスルフィド複合体(10M;1.1ml、11mmol)を、無水テトラヒドロフラン(20ml)中の(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾキサゾール−6−イル)−酢酸[RN245095−56−1](2.1g、10mmol)の冷懸濁液(10℃)に滴下した。反応温度を、徐々に28〜29℃に上昇させた。1時間後、温度を下げた。さらに0.5時間撹拌を続け、ついで、混合物を10℃に冷却し、メタノール(1ml)を滴下して処理した。さらに0.5時間室温で撹拌を続けた。反応混合物を濃縮し、残渣を水中に懸濁させ、水相を0.1Nの塩酸で酸性化した。固体(未反応の出発酸)を濾過により除去した。水相をジクロロメタンで3回抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗残渣をジクロロメタン−メタノール(95−5)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して生成物(0.78g、反応した酸に基づいて80%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 7.10 (1H, d), 7.07 (1H, dd), 6.89 (1H, d), 3.86 (2H, t), 3.39 (3H, s), 2.90 (2H, t)。
【0136】
(b)メタンスルホン酸2−(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−エチルエーテル
メタンスルホニルクロライド(0.14ml、1.75mmol)を、ジクロロメタン(5ml)中の(6a)(325mg、1.7mmol)およびトリエチルアミン(0.25ml、1.8mmol)の冷溶液に滴下した。反応混合物を室温に加温し、15時間撹拌した。有機溶液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、および蒸発させて乾燥した。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートした。固体を濾過により回収し、乾燥して生成物(410mg、89%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 7.14-7.02 (2H, m), 6.91 (1H, d), 4.40 (2H, t), 3.40 (3H, s), 3.09 (2H, t), 2.93 (3H, s)。
【0137】
(c)標題化合物
アミン(1f)(0.2g、0.7mmol)、メシラート(b)(0.19g、0.7mmol)、トリエチルアミン(0.11ml)およびアセトニトリル(12ml)の混合物を、20時間加熱還流した。冷却した後、混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、および蒸発させて乾燥した。粗生成物を、塩化メチレン−メタノール(95−5)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基(0.115g、35%)を固体として得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 9.78 (1H, s), 8.67 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.26( 1H, d), 7.31 (1H, d), 7.24 (1H, d), 7.20-7.02 (2H, m), 4.13 (3H, s), 3.29 (3H, s), 3.00 (2H, m), 2.87-2.63 (3H, m), 2.53 (2H, m), 2.20-1.54 (6H, m)。
これを実施例1の方法に従ってアセトン中のシュウ酸で処理することにより、標題化合物(131mg)に変換した;融点226〜228℃。
【0138】
実施例7 1−[2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化14】
Figure 2004534780
(a)6−(2−ヒドロキシ−エチル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン
水素化リチウムアルミニウム(0.7g、14.6mmol)を、テトラヒドロフラン(100ml)中の(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−酢酸tert−ブトキシカルボニルメチルエステル[RN134997−90−3](4.5g、14mmol)氷冷溶液に滴下した。混合物を室温に加温し、1時間撹拌を続けた。過剰の水素化物を、飽和塩化アンモニウム(10ml)水溶液を注意深く添加することにより加水分解した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートして、生成物(2.15g、80%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 10.63 (1H, s), 6.85-6.70 (3H, m), 4.62 (1H, t), 4.51 (2H, s), 3.53 (2H, t), 2.62 (2H, t)。
【0139】
(b)メタンスルホン酸2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチルエーテル
テトラヒドロフラン(30ml)中のアルコール(a)(0.65g、3.38mmol)およびトリエチルアミン(0.52ml、3.72mmol)の溶液を、−10℃に冷却し、メタンスルホニルクロライド(0.26ml、3.6mmol)を滴下して処理した。氷浴を除去し、混合物を室温で20時間撹拌した。さらにトリエチルアミン(0.6ml)およびメタンスルホニルクロライド(0.3ml)を0℃で加え、混合物をさらに2時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。粗生成物を、塩化メチレン−メタノール(98−2)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して生成物(0.85g、92%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 8.63 (1H, s), 6.91 (1H, s), 6.87 (1H, d), 6.72 (1H,d), 4.61 ( 2H, s), 4.41 (2H, t), 3.01 (2H, t), 2.94 ( 3H, s)。
【0140】
(c)標題化合物
アミン(1f)(0.58g、2mmol)、メシラート(b)(0.6g、2.2mmol)、炭酸カリウム(0.3g、2.2mmol)およびアセトニトリル(40ml)の混合物を、6時間加熱還流し、室温で48時間撹拌した。混合物を水中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、および蒸発させて乾燥した。粗生成物を、ジクロロメタン−メタノール(98−2)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物(0.25g、27%)の遊離塩基を得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 10.65 (1H, br), 9.79 (1H, s), 8.68 (1H, d), 8.41 (1H, d), 8.27 (1H, d), 7.31 (1H, d), 6.93-6.70 (3H, m), 4.52 (2H, s), 4.14 (3H, s), 3.01 (2H, m), 2.82-2.58 (3H, m), 2.50 (2H, m), 2.20-1.75 (6H, m)。
これを実施例1の方法に従ってアセトン中のシュウ酸で処理することにより、標題化合物(290mg)に変換した;融点230℃。
【0141】
実施例8 1−[2−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド,二シュウ酸塩
【化15】
Figure 2004534780
(a)(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾキサゾール−5−イル)−酢酸エチルエーテル
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−フェニル)−酢酸エチルエーテル[RN86818−19−1](1.0g、5.12mmol)、尿素(1.53g、25.5mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(16ml)の混合物を4時間加熱還流した。溶媒を一部蒸発させ、混合物を氷水に注ぎ、1Nの塩酸で酸性化した。沈殿を濾過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥して生成物(1.0g、75%)を得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 11.35 (1H, br), 7.21 ( 1H, d), 7.01 (1H, s), 6.96 (1H, d), 4.08 (2H, q), 3.68 (2H, s), 1.18 (3H, t)。
【0142】
(b)5−(2−ヒドロキシ−エチル)−3H−ベンゾキサゾール−2−オン
エステル(a)(0.95g、4.29mmol)を、テトラヒドロフラン(20ml)中の水素化リチウムアルミニウム(0.206g、4.7mmol)の冷溶液(0℃)に滴下した。ついで、混合物を室温で1.5時間撹拌し、再び冷却した。過剰の水素化物を、水(0.2ml)、5Nの水酸化ナトリウム水溶液(0.2ml)、最終的に水(0.6ml)を注意深く添加することにより加水分解した。硫酸マグネシウムを加え、混合物を濾過した。濾液を濃縮して乾燥して、生成物(0.5g、65%)を得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 6.91 (1H, d), 6.78 (1H, s), 6.65 (1H, d), 6.56 (1H, s), 3.56 (2H, t), 2.66 (2H, t)。
【0143】
(c)メタンスルホン酸2−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−エチルエーテル
メタンスルホニルクロライド(0.23ml、2.93mmol)を、テトラヒドロフラン(20ml)中のアルコール(b)(0.5g、2.79mmol)およびトリエチルアミン(0.41ml、3mmol)の溶液に、室温で滴下し、混合物を3時間撹拌した。さらにメタンスルホニルクロライド(0.1ml)およびトリエチルアミン(0.1ml)を加え、一晩撹拌を続けた。同じ量の試薬を再び加え、2時間撹拌を続けた。ついで、溶媒を濃縮して、残渣を水中に懸濁し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。固体残渣を、ヘプタン−酢酸エチル(1−1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して生成物(0.2g、28%)を得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 7.22 (1H, d), 7.04 (1H, s), 7.00 (1H, d), 4.40 (2H, t), 3.12 (3H, s), 3.01 (2H, t)。
【0144】
(d)標題化合物
アミン(1f)(0.234g、0.82mmol)、メシラート(c)(0.21g、0.82mmol)、炭酸カリウム(0.124g、0.9mmol)およびアセトニトリル(15ml)の混合物を5時間加熱還流した。溶媒を濃縮し、残渣を水中に懸濁させ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。固体残渣をジクロロメタン−メタノール(95−5)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基(29mg、8%)を得た。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 9.75 (1H, br), 8.66 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.25 (1H, d), 7.29 (1H, d), 7.16 (1H, dd), 7.00-6.82 (2H, m), 4.12 (3H, s), 3.50 (1H, br), 3.00 (2H, m), 2.85-2.62 (3H, m), 2.50 (2H, m), 2.20-1.87 (4H, m), 1.74 (2H, m)。
これを実施例1の方法に従ってアセトン中のシュウ酸で処理することにより、標題化合物(32mg)に変換した;融点180℃。
【0145】
実施例9 1−(2−キノキサリン−2−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
【化16】
Figure 2004534780
(a)ジエチル−(2−キノキサリン−2−イル−エチル)−アミン.
エタノール(1.75ml)および水(1.75ml)中のジエチルアミン塩酸塩(3.82g、35mmol)およびトリエチルアミン(0.23ml)を、2−メチル−キノキサリン(5.0g、35mmol)、ホルムアルデヒド(2.81gの37%溶液、35mmol)、トリエチルアミン(0.17ml)およびエタノール(4.6ml)の混合物に60℃で滴下した。pHを、希塩酸により7〜7.5に調節した。60℃で16時間維持した。溶媒を濃縮し、残渣を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出して、未反応のキノキサリンを除去した。水相を20%の水酸化ナトリウム水溶液(10ml)で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジクロロメタン−メタノール(最初に、95−5、ついで、90−10および最終的に、90−10+0.1%のアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、ジエチル−(2−キノキサリン−2−イル−エチル)−アミン(2.67g、37%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 8.78 (1H, s), 8.05 (2H, m), 7.72 (2H, m), 3.17 (2H, m), 3.00 (2H, m), 2.64 (4H, q), 1.05 (6H, t)。
【0146】
(b)2−ビニル−キノキサリン
ジメチルスルフェート(1.07ml、11.3mmol)を、混合物の温度を40℃以下に保持して、エタノール(3ml)中のアミン(a)(2.6g11.3mmol)の溶液に滴下した。粘性混合物を水(15ml)で希釈し、ついで、トリエチルアミン(1.13ml)を加え、混合物を水浴で2時間加熱した。冷却した後、混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して乾燥し、残渣を、ヘプタン−酢酸エチル(3−1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して生成物(1.16g、66%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.00 (1H, s), 8.07 (2H, m), 7.75 (2H, m), 7.05 (1H, dd), 6.48 (1H, dd), 5.80 (1H, dd)。
【0147】
(c)標題化合物
アミン(1f)(0.403g、1.4mmol)、2−ビニル−キノキサリン(b)、(0.22g、1.4mmol)、酢酸(0.1ml)およびエタノール(5.2ml)の混合物を6時間加熱還流した。ついで、混合物を水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をジクロロメタン−メタノール(99−1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付した。蒸発させた後、残渣を少量の酢酸エチルでトリチュレートし、結晶化させた。固体を濾過により回収し、乾燥して、標題化合物(80mg)を得た;融点170℃。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.57 (1H, br), 8.79 (1H, s), 8.70 (1H, d), 8.51 (1H, d), 8.21 (1H, d), 8.15-7.98 (2H, m), 7.83-7.67 (2H, m), 7.15 (1H, d), 4.08 (3H, s), 3.35-3.06 (4H, m), 2.94 (2H, m), 2.48 (1H, tt), 2.48-1.80 (6H, m)。
【0148】
実施例10 1−[2−(1−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化17】
Figure 2004534780
(a)2−アリル−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾ(c)アゼピン−1−オン
N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中の2,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾ(c)アゼピン−1−オン(Grunewaldら、J. Het. Chem., 1994, 31, 1612により記載されているように、1−テトラロンを環拡大させることにより調製した)(6.8g、42mmol)の溶液を、N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中の60%の水素化ナトリウム(2.02g、51mmol)の撹拌溶液中に、アルゴン雰囲気下0℃で滴下した。1時間撹拌した後、N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の臭化アリル(3.9ml、46mmol)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。ついで、粗反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、蒸発させて標題化合物(10g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z202(MH+)。
【0149】
(b)(1−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾ(c)アゼピン−2−イル)−アセトアルデヒド
ジクロロメタン(500ml)中のオレフィン(a)(8g、40mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、オゾンを溶液に、溶液が青色/灰色に変わるまで通気した。過剰のオゾンをアルゴンをパージすることにより除去し、トリエチルアミン(10ml)を滴下し、ついで、溶液を室温に加温した。希塩酸、ついで、水およびブラインで希釈し、ついで、乾燥し、蒸発させて粗生成物を得た。20%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して油(2.8g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z204(MH+)。
【0150】
(c)標題化合物
クロロホルム/メタノール(2.3ml/0.3ml)中のアミン(1f)(115mg、0.4mmol)、アルデヒド(b)(90mg、0.44mmol)の溶液を、新たに活性化した3Åのモレキュラーシーブで処理し、8時間加熱還流した。冷却した溶液を水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(130mg、0.6mmol)で処理し、室温で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて、褐色油を得た。メタノール/酢酸エチル勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を油として得た(60mg、32%)。
δH (CDCl3, 250MHz), 9.60 (1H, bs), 8.70 (1H, d), 8.50 (1H, d), 8.20 (1H, d), 7.65 (1H, dd), 7.40-7.30 (2H, m), 7.20-7.10 (2H, m), 4.05 (3H, s), 3.75 (2H, t), 3.25 (2H, t), 3.10 (2H, m), 2.85 (2H, t), 2.70 (2H, t), 2.50 (1H, m), 2.30-1.90 (8H, m)
MS(+veイオン電子スプレー)m/z474(MH+)。
これをクロロホルム(4ml)中に油を溶解し、エーテル(6ml)中の1等量のシュウ酸を添加することによりシュウ酸塩(45mg)に変換した。得られた固体を遠心分離により単離して、減圧下で乾燥した。
【0151】
実施例11 1−[2−オキソ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化18】
Figure 2004534780
(a)6−(2−クロロ−エタノイル)−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
これをPessonおよびTecher(FR1560628、1969)の修飾方法により調製した。
1,2−ジクロロエタン(10ml)中の3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン(3g、18mmol)およびクロロアセチルクロライド(1.6ml)の溶液を、三塩化アルミニウム(5.3g、39.9mmol)を加えて処理し、その間、外部から冷却して内部温度を10℃以下に保持した。添加が完了した後、混合物を1時間加熱還流し、ついで、室温に再び冷却し、氷および濃塩酸(50g/20ml)を混合物に加えた。得られた沈殿を濾過し、乾燥し、沸騰エタノールから再結晶して、黄色の結晶性固体(1.87g、42%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z243(MH+)。
【0152】
(b)標題化合物
N,N−ジメチルホルムアミド(13ml)中のピペリジン(1f)(0.39g)および炭酸カリウム(0.2g)の混合物を(a)(0.33g)で処理した。7時間後、混合物を蒸発させて、残渣を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて褐色油を得た。メタノール/酢酸エチル勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を油として得た(0.19g)。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.55 (1H, br), 8.72 (1H, d), 8.52 (1H, d), 8.20 (1H, d), 8.05 (1H, br), 7.70 (1H, d), 7.55 (1H, s), 7.40 (1H, d), 7.15 (1H, d), 4.10 (3H, s), 3.75 (2H, s), 3.45 (2H, s), 3.05 (2H, m), 2.40 (3H, m), 2.10 (4H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z492(MH+)。
この物質の一部(20mg)を、実施例10と同様の方法に従って、エーテル中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(20mg)に変換した。
【0153】
実施例12 R,S−1−[2−ヒドロキシ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化19】
Figure 2004534780
実施例11(0.15g、0.3mmol)およびクロロホルム/メタノール/水(10ml/50ml/10ml)の混合物を水素化ホウ素ナトリウム(18mg)で処理し、一晩激しく撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて褐色油を得た。メタノール/ジクロロメタン勾配で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を固体として得た(0.025g)。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.55 (1H, br), 8.70 (2H, m), 8.55 (1H, m), 8.25 (1H, d), 7.25 (1H, m), 7.15 (1H, d), 6.95 (2H, m), 4.72 (1H, dd), 4.10 (3H, s), 3.42 (2H, s), 2.95 (1H, m), 2.50 (4H, m), 2.20-1.90 (4H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z494(MH+)。
この物質(22mg)を、実施例10と類似の方法に従って、エーテル中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(26mg)に変換した。
【0154】
実施例13 1−[2−オキソ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化20】
Figure 2004534780
ピペリジン(1f)および6−(2−クロロ−エタノイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンから、実施例11(b)と同様の方法により、収率76%で標題化合物(61mg)の遊離塩基を調製した。
δH(d6-DMSO, 200MHz): 9.30 (1H, br), 8.70 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.25 (1H, d), 7.70 (1H, dd), 7.60 (1H, d), 7.35(1H, d), 7.05 (1H, d), 4.70 (2H, m), 4.12 (3H, s), 3.75 (2H, s), 3.00 (2H, m), 2.80 (1H, m), 2.25 (2H, m), 1.95 (2H, m), 1.80 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z476(MH+)。
この物質を、実施例10と類似の方法に従って、エーテル中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(65mg)に変換した。
【0155】
実施例14 1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−オキソ−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化21】
Figure 2004534780
ピペリジン(1f)および2−ブロモ−1−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エタノンから、実施例11(b)の方法に従って、収率43%で標題化合物(0.21g)の遊離塩基を調製した。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.58 (1H, br), 8.70 (1H, d), 8.50 (1H, d), 8.20 (1H, d), 7.60 (2H, m), 7.15 (1H, d), 6.90 (1H, d), 4.35-4.25 (4H, m), 4.10 (3H, s), 3.75 (2H, s), 3.10 (2H, m), 2.50 (1H, m), 2.35(2H, m), 2.15-1.80 (6H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z463(MH+)。
この物質の一部(20mg)を、実施例10と類似の方法に従って、エーテル中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(25mg)に変換した。
【0156】
実施例15 RおよびS−1−[2−ヒドロキシ−2−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド塩酸塩
【化22】
Figure 2004534780
(a)6−メトキシカルボニルメチルスルファニル−5−ニトロ−ニコチン酸メチルエステル
トリエチルアミン(0.76ml)を含有するジクロロメタン(10ml)中の6−クロロ−5−ニトロ−ニコチン酸メチルエステル(1.0g)[A.H. Berrieら、J. Chem. Soc. 2590 −2594 (1951)に記載のように調製した]の溶液を、メルカプト−酢酸メチルエステル(0.44ml)で処理し、溶液を室温で1時間撹拌し、蒸発させて乾燥した。重炭酸ナトリウム溶液を加え、混合物をジクロロメタンで抽出し、乾燥(無水硫酸ナトリウム)し、蒸発させて固体(1.0g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z287(MH+)。
【0157】
(b)2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−カルボン酸メチルエステル
酢酸(50ml)中のエステル(a)(1.0g)を鉄粉(10g)で処理し、混合物を撹拌し、1時間60℃に加熱し、冷却し、濾過した。濾液を蒸発させ、重炭酸ナトリウム溶液で処理し、暖クロロホルムで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて、白色固体(0.85g)として得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z225(MH+)。
【0158】
(c)2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−カルボン酸
テトラヒドロフラン(50ml)中のエステル(b)(2.8g)の溶液を、1Mの水酸化ナトリウム(30ml)で処理した。2時間後、混合物を濃縮し、ほとんど乾燥させ、2Mの塩酸で酸性化した。濾過し、水で洗浄して固体(2.5g)を得た。
MS(−veイオン電子スプレー)m/z209(M−H)。
【0159】
(d)7−(2−クロロ−エタノイル)−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−2−オン
テトラヒドロフラン(60ml)中の酸(c)(1g)の溶液を、トリエチルアミン(0.7ml)で処理し、ついで、0℃でクロロギ酸イソブチル(0.7ml)で処理した。0.5時間後、混合物を濾過し、再び0℃に冷却した。エーテル中の過剰のジアゾメタンの溶液を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン(20ml)を加え、混合物を5Mの塩酸(10ml)で処理した。混合物を2時間撹拌し、ついで、クロロホルムと飽和重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて油を得た。酢酸エチル/ジクロロメタン勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、所望の生成物と2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−カルボン酸メチルの3:2混合物を含む固体(0.3g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z243(所望の生成物のMH+)
【0160】
(e)標題化合物
N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中のアミン(1f)(123mg)の溶液を、0℃で、炭酸カリウム(60mg)および生成物の混合物(d)(0.2g)で処理した。3時間後、水を加え、得られた沈殿を濾過により単離した。この物質をメタノール(70ml)中に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(30mg)で処理した。2時間後、混合物を2Mの塩酸で酸性化し、蒸発させて乾燥した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液とクロロホルム間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させた。2〜10%のジクロロメタン中のメタノール勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を固体として得た(0.14g)。
δH(CDCl3, 200MHz): 9.55 (1H, br), 8.75 (1H, d), 8.55 (1H, d), 8.25 (1H, d) 8.15 (1H, d), 8.10 (1H, br), 7.25 (1H, d), 7.18 (1H, d), 4.80 (1H, dd), 4.15 (3H, s), 3.60 (2H, s), 3.25 (1H, m), 2.95 (1H, m), 2.60-2.40 (4H, m), 2.30-1.90 (5H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z495(MH+)。
【0161】
このラセミ体の物質の一部(80mg)を、v/v/vで50/50/0.1の比のヘキサン/エタノール/50%の水性ヒドロキシルアミンで溶出するChiralcell ODカラム(10ミクロン粒度)の分取hplcに付した。試料を20×4mgで分離した。早く溶出された立体異性体は13.8分の保持時間を有し、遅く溶出されたものは22.6分の保持時間を有していた。約30mgの各々の立体異性体が実質的に単離されて、各々の異性体は、92%を超えるエナンチオマー過剰率を有していた。
各々の試料をメタノール/クロロホルム(3ml/3ml)中に溶解し、エーテル(2ml)中の1Mの塩酸溶液で処理し、ついで、エーテル(5ml)で希釈した。得られた沈殿を遠心分離に付して単離し、減圧下で乾燥して標題化合物(各々、約30mg)を得た。
【0162】
実施例16 1−[2−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド塩酸塩
【化23】
Figure 2004534780
(a)5−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−1H−ピリジン−4−オン
5−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシメチル−4−ピロン(コジック酸から、D. Erol, J. Med. Chem., 1994, 29, 893の方法により調製した)(9.7g、40mmol)、濃(880)アンモニア水溶液(100ml)およびエタノール(20ml)の混合物を一晩加熱還流した。混合物を室温に冷却し、ついで、濾過した。得られた固体をエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥した(5.9g)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z232(MH+)。
【0163】
(b)(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル)−メタノール
水酸化ナトリウム(17mmol)を含有する水(220ml)中の(a)(2g、8.7mmol)の溶液を、10%の炭素担持パラジウム(1g)で、4時間水素化した。混合物を濾過し、蒸発させて白色固体を得た。混合物を濾過し、蒸発させて白色固体を得た。この固体をN,N−ジメチルホルムアミド(8ml)中に溶解し、ついで、炭酸カリウム(2.9g)および1,2−ジブロモエタン(0.6ml、7mmol)で処理した。混合物を85℃で一晩加熱した。冷却した混合物をシリカ上で蒸発させて、10〜30%の酢酸中のメタノールエチルで溶出するクロマトグラフィーに付して白色固体(250mg、21%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z232(MH+)。
【0164】
(c)2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルボキシアルデヒド
ジクロロメタン(5ml)中の(b)(250mg、1.5mmol)の溶液を、二酸化マンガン(650mg、7.5mmol)で処理した。3日後、混合物を濾過し、蒸発させて白色固体(150mg、61%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z166(MH+)。
【0165】
(d)1−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル)−2−トリメチルシラニル−エタノール
テトラヒドロフラン(20ml)中のアルデヒド(c)(1.2g)の溶液を、アルゴン雰囲気下0℃で、エーテル中のトリメチルシリルメチルマグネシウムクロライド(1M;8ml、8mmol)で処理した。2時間後、混合物をエーテル−半飽和塩化アンモニウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて油(1.6g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z254(MH+)。
【0166】
(e)7−ビニル−2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン
テトラヒドロフラン(20ml)中の(d)(1.6g)の溶液を、アルゴン雰囲気下0℃で、テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシド(1M;7.6ml、7.6mmol)の溶液で処理した。2時間後、混合物を酢酸エチル−半飽和塩化アンモニウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて油(1.5g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z164(MH+)。
【0167】
(f)標題化合物
酢酸(25mg)を含有するエタノール(1ml)中のオレフィン(e)(65mg)およびアミン(1f)(115mg)の混合物を、3日間加熱還流した。混合物を酢酸エチルと1Mの水酸化ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて油(0.2g)を得た。0〜20%の酢酸中のメタノールエチル勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、標題化合物の遊離塩基を固体として得た(36mg)。
δH(CD3OD, 200MHz): 8.62 (1H, d), 8.50 (1H, d), 8.20 (1H, d) 8.00 (1H, s), 7.25 (1H, d), 6.88 (1H, s), 4.36 (2H, m), 4.30 (2H, m), 4.15 (3H, s), 2.82 (1H, m), 2.55 (2H, m), 2.20-2.00 (4H, m), 1.45-1.25 (4H, m), 1.90 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z450(MH+)。
これを実施例15の方法により塩酸塩(42mg)に変換した。
【0168】
実施例17 R,S−6−{1−ヒドロキシ−2−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルオキシメチル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン塩酸塩
【化24】
Figure 2004534780
(a)4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルオキシメチル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(610mg)を、N,N−ジメチルホルムアミド(6ml)中の水素化ナトリウム(120mgの60%の油中分散液)の撹拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下0℃で加えた。1時間後、トリフラート(1b)(924mg)を加え、混合物を一晩95℃で加熱した。混合物を酢酸エチルと水間で分配した。有機抽出物をブラインで洗浄し、ついで、乾燥し、蒸発させて油(1g)を得た。ジクロロメタン中の0〜100%の酢酸エチルで溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、油(0.54g、48%)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z374(MH+)。
【0169】
(b)2−メトキシ−8−(ピペリジン−4−イルメトキシ)−[1,5]ナフチリジン
ジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(20ml/20ml)中のカルバメート(a)(0.95g)の溶液を、1時間撹拌し、ついで、蒸発させて乾燥し、トルエンおよびクロロホルムと共沸させた。残渣を水中に溶解し、酢酸エチルで抽出した。水性抽出物を固体炭酸カリウムで塩基性化し、蒸発させた。残渣を10%のクロロホルム中のメタノールと撹拌した。濾過し、蒸発させて油(0.7g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z274(MH+)。
【0170】
(c)6−{2−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルオキシメチル)−ピペリジン−1−イル]−エタノイル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中のアミン(b)(0.4g)の溶液を、炭酸カリウム(0.3g)、ついで、クロロメチルケトン(11a)(0.36g)で処理した。混合物を一晩撹拌し、ついで、濾過し、濃縮して、約2mlのN,N−ジメチルホルムアミドを得た。水(約5ml)を滴下し、得られた黄色の固体を濾過により単離し、減圧下で乾燥(0.5g、73%)した。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z479(MH+)。
【0171】
(d)標題化合物
メタノール/クロロホルム(180ml/22ml)中のケトン(c)(0.5g)の溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(0.15g)で処理した。1時間後、混合物を5Mの塩酸で酸性化し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化した。混合物を濃縮し、ついで、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、ついで、乾燥し、蒸発させて油を得た。0〜5%の酢酸中のメタノールエチル勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、白色固体(0.3g、63%)を得た。
δH(CDCl3, 200MHz):9.85 (1H, br), 8.60 (1H, d), 8.18 (1H, d), 7.28 (1H, m), 7.12(1H, d), 7.02-6.95 (2H, m), 6.90 (1H, d), 4.70 (1H, dd), 4.10 (5H, m), 3.40 (2H, s), 3.25 (1H, m), 2.90 (1H, m), 2.50 (1H, m), 2.40 (2H, m), 2.20-2.00 (4H, m), 1.60 (2H, m)
MS(+veイオン電子スプレー)m/z481(MH+)。
この物質を実施例15の方法により塩酸塩に変換した。
【0172】
実施例18 R,S−1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−ヒドロキシ−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化25】
Figure 2004534780
これを、実施例14から、実施例(17d)の方法により水素化ホウ素ナトリウムと反応させて調製した。
δH(CDCl3, 200MHz):9.60 (1H, br), 8.70 (1H, d), 8.52 (1H, d), 8.25 (1H, d), 7.20(1H, d), 6.90-6.80 (3H, m), 4.70 (1H, dd), 4.25 (4H, s), 4.10 (3H, s), 3.30 (1H, m), 3.00 (1H, m), 2.60-2.40 (5H, m), 2.30-1.90 (4H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z481(MH+)。
これを、実施例15の方法によりシュウ酸塩(10mg)に変換した。
【0173】
実施例19 R,S−1−[2−ヒドロキシ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミドシュウ酸塩
【化26】
Figure 2004534780
実施例13から、反応を1時間行い、共溶媒としてのクロロホルムを用いないこと以外は、実施例(17d)の方法により、水素化ホウ素ナトリウムと反応させて、標題化合物の遊離塩基を調製した。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 9.77 (1H, br), 8.68 (1H, d), 8.40 (1H, d), 8.30 (1H, d), 7.30 (1H, d), 6.95-6.88 (3H, m), 5.00 (1H, br), 4.66 (1H, m), 4.55 (2H, s), 4.15 (3H, s), 3.00 (2H, m), 2.70 (1H, m), 2.50-2.35 (2H, m), 2.20-2.10 (2H, m), 2.00-1.90 (2H, m), 1.85-1.65 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z478(MH+)。
これを、実施例10と同様の方法に従ってエーテル中のシュウ酸で処理することにより標題化合物(44mg)に変換した。
【0174】
実施例20 1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸[6−(3−アミノ−プロポキシ)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−アミドビス−トリフルオロ酢酸塩
【化27】
Figure 2004534780
(a)8−アミノ1−H−[1,5]ナフチリジン−2−オン塩酸塩
濃塩酸(35ml)中のアミン(1c)(4.20g、24mmol)の懸濁液を、2時間120℃に加熱した。混合物を2時間冷凍庫に置き、ついで、濾過し、少量の冷水、ついで、ジエチルエーテルで洗浄した。減圧下で乾燥して生成物を白色固体として得た(6.1g、100%)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z162(MH+)。
【0175】
(b)[3−(8−アミノ−[1,5]ナフチリジン−2−イルオキシ)−プロピル]−カルボン酸tert−ブチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の塩酸塩(a)(1.2g、5mmol)の懸濁液を、40℃で、炭酸カリウム(2.1g、15mmol)、ついで、0.25時間後、N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の(3−ブロモ−プロピル)−カルボン酸tert−ブチルエステル(2g、7.4mmol)溶液で処理した。混合物を40℃で4時間加熱し、ついで、蒸発させて乾燥した。残渣を酢酸エチルと希塩化ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて褐色油(2.2g)を得た。これを、メタノール/酢酸エチル勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して生成物を透明な油(1.0g)として得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z319(MH+)。
【0176】
(c)(3−{8−[(1−{1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イル}−メタノイル)−アミノ]−[1,5]ナフチリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−カルボン酸tert−ブチルエステル
アミン(b)および酸(4c)から、実施例(4d)の方法に従って、収率42%で調製して油(0.31g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z592(MH+)。
【0177】
(d)標題化合物
カルバメート(c)(0.20g)を、トリフルオロ酢酸(20ml)で処理した。2時間後、混合物を蒸発させ、残渣をクロロホルムでトリチュレートし、標題化合物を白色固体として得た(0.13g)。
δH(d-6 DMSO, 200MHz): 10.00 (1H, br), 8.80 (1H, d), 8.50 (1H, d), 8.35 (1H, d), 7.80 (3H, br), 7.15 (1H, m), 7.00 (1H, m), 4.70 (2H, t), 3.90-2.90 (11H, m), 2.20-1.80 (6H, m)
MS(+veイオン電子スプレー)m/z492(MH+)。
【0178】
実施例21 8−{1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イルメトキシ}−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン塩酸塩
【化28】
Figure 2004534780
【0179】
(a)6−(2−クロロ−エチル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン
トリフルオロ酢酸/トリエチルシラン(4ml/1.3ml)中の2−クロロ−1−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エタノン(0.5g)の溶液を一晩撹拌し、ついで、ジクロロメタンと希重炭酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて褐色油(0.42g)を得た。これを、ジクロロメタン/石油エーテル勾配で溶出するシリカのクロマトグラフィーに付して、生成物を透明油として得た(0.23g)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z199(MH+)。
【0180】
(b)6−(2−ヨウド−エチル)−2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン
アセトン(10ml)中の(a)(0.22g)の溶液を、ヨウ化ナトリウム(0.6g)で処理し、一晩加熱還流した。混合物を濾過し、蒸発させた。残渣をジクロロメタンと希硫酸ナトリウム水溶液間で分配した。有機抽出物を乾燥し、蒸発させて褐色油(0.25g)を得た。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z291(MH+)。
【0181】
(c)標題化合物
実施例(17b)(0.17g)および実施例(21b)(0.2g)から、実施例(1j)の方法に従って調製し、クロマトグラフィーに付した後、標題化合物の遊離塩基を油として得た(0.12g)。
δH(CD3OD, 200MHz): 8.50 (1H, d), 8.10 (1H, d), 7.20 (1H, d), 7.15 (1H, d), 6.75-6.60 (3H, m), 4.20 (4H, s), 4.15 (1H, d), 4.07 (3H, s), 3.10 (2H, m), 2.70 (2H, m), 2.55 (2H, m), 2.15 (2H, m), 2.00 (2H, m), 1.45 (2H, m)。
MS(+veイオン電子スプレー)m/z436(MH+)。
これを、実施例15の方法により塩酸塩(0.13g)に変換した。
以下の化合物を本明細書に記載の方法と類似の方法により調製した:
【0182】
【表1】
Figure 2004534780
【0183】
生物学的活性
試験化合物の種々の生物:エス・アウレウス Oxford、エス・アウレウス WCUH29、エス・ニューモニエ 1629、エス・ニューモニエ N1387、エス・ニューモニエ ERY2、イー・フェカーリス I、イー・フェカーリス 7、エイチ・インフルエンザ Q1、エイチ・インフルエンザ NEMC1、エム・カタラーリス 1502に対するMIC(μg/ml)を測定した。
実施例1〜4、12、13、15、16、18は、すべての生物に対して、≦4μg/mlのMIC値を有していた。
実施例7、14、17、19、22は、すべての生物に対して、≦16μg/mlのMIC値を有していた。
実施例5、6、9、11、21、22は、すべての生物に対して、≦64μg/mlのMIC値を有していた。
他の実施例は、少なくとも1つの生物に対して、64μg/ml未満のMIC値を有していた。

Claims (13)

  1. 式(I):
    Figure 2004534780
    [式中:
    、Z、Z、ZおよびZの1個はNであり、1個はCR1aであり、残りはCHであるか、またはZ、Z、Z、ZおよびZの1個はCR1aであり、残りはCHであり;
    およびR1aは、独立して、水素;ヒドロキシ;(C1−6)アルコキシ、アミノ、ピペリジル、グアニジノもしくはアミジノ(これらはすべて、1または2個の(C1−6)アルキル、アシルまたは(C1−6)アルキルスルホニル基によりN−置換されていてもよい)、CONH、ヒドロキシ、(C1−6)アルキルチオ、ヘテロサイクリルチオ、ヘテロサイクリルオキシ、アリールチオ、アリールオキシ、アシルチオ、アシルオキシまたは(C1−6)アルキルスルホニルオキシにより置換されていてもよい(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルコキシ−置換(C1−6)アルキル;ハロゲン;(C1−6)アルキル;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;ニトロ;アジド;アシル;アシルオキシ;アシルチオ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C1−6)アルキルスルホキシド;アリールスルホニル;アリールスルホキシドまたは、1または2個の(C1−6)アルキル、アシルもしくは(C1−6)アルキルスルホニル基によりN−置換されていてもよい、アミノ、ピペリジル、グアニジノもしくはアミジノ基から選択されるか、
    あるいは、ZがCR1aである場合、RおよびR1aが一緒になって(C1−2)アルキレンジオキシを意味してもよい:ただし、Z、Z、Z、ZおよびZがCR1aまたはCHである場合、Rは水素以外である;
    は水素であるか;または
    は、2−または3−位に存在し:
    カルボキシ;(C1−6)アルコキシカルボニル;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、ヒドロキシ、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);シアノ;テトラゾリル;R10により置換されていてもよい2−オキソ−オキサゾリジニル;3−ヒドロキシ−3−シクロブテン−1、2−ジオン−4−イル;2、4−チアゾリジンジオン−5−イル;テトラゾール−5−イルアミノカルボニル;R10により置換されていてもよい1、2、4−トリアゾール−5−イル;または5−オキソ−1、2、4−オキサジアゾール−3−イルであるか;または
    について上記したいずれかの基および/または:
    ハロゲン;(C1−6)アルキルチオ;トリフルオロメチル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;(C2−6)アルケニルカルボニル;(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1− )アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ;(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノ;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキル、ヒドロキシ(C1−6)アルキル、アミノカルボニル(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);オキソ;(C1−6)アルキルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;または(C1−6)アミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい);
    から独立して選択される0〜2個のR12基により置換されていてもよい(C1−4)アルキルまたはエテニルであるか;または
    が3−位にある場合、それは、代わりに、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ、および、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノから選択されてもよく;
    加えて、Rがヒドロキシまたは置換基を含有するアミノおよび置換基を含有するカルボキシにより二置換されている場合、それらは一緒になって、それぞれ環状エステルまたはアミド結合を形成してもよく;
    10は、(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニルおよびアリール(ここに、それらのすべては、上記と同意義のR12基により置換されていてもよい);カルボキシ;アミノカルボニル(ここに、アミノ基は、ヒドロキシ、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい);(C1−6)アルキルスルホニル;トリフルオロメチルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;および(C2−6)アルケニルカルボニルから選択され;
    は−U−V−R基であり、ここに、Rは、置換されていてもよいビサイクリックカルボサイクリックまたは各々の環に4個までのヘテロ原子を含有するヘテロサイクリック環系(A):
    Figure 2004534780
    (式中、環(a)および(b)の少なくとも1個は芳香族であり;
    は、芳香環の一部である場合、CまたはNであり、または、非芳香環の一部である場合、CR14またはNであり;
    は、芳香環または非芳香環の一部である場合、N、NR13、O、S(O)、COまたはCR14であり、または、さらに、非芳香環の一部である場合、CR1415であってもよく;
    およびXは、独立して、NまたはCであり;
    は0〜4個の原子のリンカー基であり、この各々の原子は、芳香環または非芳香環である場合、独立して、N、NR13、O、S(O)、COおよびCR14から選択され、または、さらに、非芳香環である場合、CR1415であってもよく、
    は2〜6個のリンカー基であり、Yの各々の原子は、芳香環または非芳香環である場合、独立して、N、NR13、O、S(O)、COおよびCR14から選択され、または、さらに、非芳香環の一部である場合、CR1415であってもよく、;
    14およびR15は、各々独立して、H;(C1−4)アルキルチオ;ハロ;カルボキシ(C1−4)アルキル;ハロ(C1−4)アルコキシ;ハロ(C1−4)アルキル;(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;ホルミル;(C1−4)アルキルカルボニル;(C2−4)アルケニルオキシカルボニル;(C2−4)アルケニルカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニルオキシ;(C1−4)アルコキシカルボニル(C1−4)アルキル;ヒドロキシ;ヒドロキシ(C1−4)アルキル;メルカプト(C1−4)アルキル;(C1−4)アルコキシ;ニトロ;シアノ;カルボキシ;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいアミノまたはアミノカルボニル;(C1−4)アルキルスルホニル;(C2−4)アルケニルスルホニル;またはアミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよい);アリール;アリール(C1−4)アルキル;アリール(C1−4)アルコキシから選択され;
    13は、各々独立して、水素、トリフルオロメチル;ヒドロキシ、カルボキシ、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)アルキルチオ、ハロまたはトリフルオロメチルにより置換されていてもよい(C1−4)アルキル;(C2−4)アルケニル;アリール;アリール(C1−4)アルキル;アリールカルボニル;ヘテロアリールカルボニル;(C1−4)アルコキシカルボニル;(C1−4)アルキルカルボニル;ホルミル;(C1−6)アルキルスルホニル;またはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−4)アルコキシカルボニル、(C1−4)アルキルカルボニル、(C2−4)アルケニルオキシカルボニル、(C2−4)アルケニルカルボニル、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルにより置換されていてもよく、(C1−4)アルキルまたは(C2−4)アルケニルによりさらに置換されていてもよい)であり;
    各々のxは、独立して、0、1または2である)
    であり;
    Uは、CO、SOまたはCHであり、VはCR1718であるか、またはUはCHであり、VはCO、SOまたはCR1718であり;
    17およびR18は、独立して、水素;(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C −6)アルキルカルボニルまたは(C2−6)アルケニルカルボニルにより置換されていてもよい)により置換されていてもよいヒドロキシ;および(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキル、(C2−6)アルケニル、(C1−6)アルキルスルホニル、(C2−6)アルケニルスルホニルまたはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)により一または二置換されていてもよいアミノから選択され;
    nは0または1であり、ABはNR11CO、CONR11、CO−CR、CR7−CO、O−CR、CR7−O、NHR11−CR、CR7−NHR11、NR11SO、CR−SOまたはCR7−CRであるか;
    または、nは0または1であり、ABはNH−CO−NHまたはNH−CO−Oであるか;
    または、nは0であり、ABはCRSONR11、CRCONR11またはCRCHNR11である:
    ただし、RおよびRならびにRおよびRの両方が置換されていてもよいヒドロキシまたはアミノであることはなく;
    ここに:
    、R、RおよびRは、各々独立して、H;(C1−6)アルコキシ;(C1−6)アルキルチオ;ハロ;トリフルオロメチル;アジド;(C1−6)アルキル;(C2−6)アルケニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;(C2−6)アルケニルオキシカルボニル;(C2−6)アルケニルカルボニル;Rの対応する置換基のように置換されていてもよいヒドロキシ、アミノまたはアミノカルボニル;(C1−6)アルキルスルホニル;(C2−6)アルケニルスルホニル;または(C1−6)アミノスルホニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよい)から選択されるか;
    または、RおよびRは、一緒になって結合を意味し、RおよびRは上記と同意義であり;
    11は、各々独立して、H;トリフルオロメチル;(C1−6)アルキル;(C2−6)アルケニル;(C1−6)アルコキシカルボニル;(C1−6)アルキルカルボニル;またはアミノカルボニル(ここに、アミノ基は、(C1−6)アルコキシカルボニル、(C1−6)アルキルカルボニル、(C2−6)アルケニルオキシカルボニル、(C2−6)アルケニルカルボニル、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルにより置換されていてもよく、(C1−6)アルキルまたは(C2−6)アルケニルによりさらに置換されていてもよい)であるか;
    または、RおよびR、R、RまたはRの1個は、カルボキシ基を含有し、他はヒドロキシまたはアミノ基を含有し、それらは一緒になって、環状エステルまたはアミド結合を形成してもよい]
    で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  2. がCHまたはNであり、ZがCHまたはCFであり、Z、ZおよびZが、各々CHであるか、またはZがNであり、ZがCHまたはCFであり、Z、ZおよびZが、各々CHである、請求項1記載の化合物。
  3. がメトキシであり、R1aがHであるか、またはZがCR1aである場合、それはC−Fであってもよい、前記請求項いずれか1項記載の化合物。
  4. が水素またはヒドロキシである前記請求項いずれか1項記載の化合物。
  5. nが0であり、AがCHOHまたはCHのいずれかであり、BがCHであるか、あるいは、AがNHであり、BがCOである、前記請求項いずれか1項記載の化合物。
  6. −U−V−が−(CH−、CHCH(OH)またはCHCOである前記請求項いずれか1項記載の化合物。
  7. ヘテロサイクリック環(A)が、置換されていてもよいベンゾおよびピリドから選択される芳香環(a)、およびYが、好ましくは、NR13を含む3〜5個の原子を有する非芳香環(b)を有し、ここに、R13は、水素、Xに結合したOまたはSおよびNを介してXに結合したNHCOまたはXに結合したO以外であり;あるいは、環(a)が芳香族であり、(b)が、好ましくは、Yが、1個のNがXに結合した、1個がSであり、1〜2個がNである、2〜3個のヘテロ原子を含有する芳香族である、前記請求項いずれか1項記載の化合物。
  8. が;
    4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル
    2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル
    4−フルオロベンズイミダゾール−2−イル
    ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル
    キノキサリン−2−イル
    2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル
    2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル、
    から選択される請求項1〜6いずれか1項記載の化合物。
  9. 1−[2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−(2−ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ベンゾオキサゾール−5−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−(2−キノキサリン−2−イル−エチル)−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(1−オキソ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[c]アゼピン−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−オキソ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    R,S−1−[2−ヒドロキシ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−オキソ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−オキソ−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    RおよびS−1−[2−ヒドロキシ−2−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]チアジン−7−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    R,S−6−{1−ヒドロキシ−2−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルオキシメチル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
    R,S−1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−2−ヒドロキシ−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    R,S−1−[2−ヒドロキシ−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アミド
    1−[2−(4−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸[6−(3−アミノ−プロポキシ)−[1,5]ナフチリジン−4−イル]−アミド
    8−{1−[2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル)−エチル]−ピペリジン−4−イルメトキシ}−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン
    6−{2−[4−(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルオキシメチル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン
    [(3R,4S)−4−[(6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イルカルバモイル)−メチル]−1−(3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−酢酸;
    から選択される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  10. 哺乳類、特にヒトの細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳類に、有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む方法。
  11. 哺乳類の細菌感染症の治療において用いるための医薬の製造における請求項1記載の化合物の使用。
  12. 請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物。
  13. 請求項1に記載の化合物の製造法であって、式(IV)で示される化合物を式(V):
    Figure 2004534780
    [式中
    nは式(I)の記載と同意義であり;Z1’、Z2’、Z3’、Z4’、Z5’、R1’、R3’およびR4’は、式(I)の記載と同意義であるZ、Z、Z、Z、Z、R、RおよびRであるか、またはそれに変換可能な基であり;
    XおよびYは、以下の組み合わせ:
    (i) XおよびYの一方がCOであり、他方がCHCOである;
    (ii) XがCHRであり、YがC(=O)Rである;
    (iii) XがCR=PR であり、YがC(=O)Rである;
    (iv) XがC(=O)Rであり、YがCR=PR である;
    (v) YおよびXの一方がCOWであり、他方がNHR11’、NCOまたはNR11’COWである;
    (vi) XがNHR11’であり、YがC(=O)Rであるか、またはXがC(=O)Rであり、YがNHR11’である;
    (vii) XがNHR11’であり、YがCRWである;
    (viii) XがWまたはOHであり、YがCHOHである;
    (ix) XがNHR11’であり、YがSOWである;
    (x) XおよびYの一方は、(CH−Wであり、他方は(CHNHR11’、(CHOH、(CHSHまたは(CHSCORであり、ここにp+qは1である;
    (xi) XおよびYの一方は、OHであり、他方は−CH=Nである;
    (xii) XがNCOであり、YがOHまたはNHである;
    (xiii) XがCRSOW、A’COW、CR=CHまたはオキシランであり、YがNHR11’である;
    (xiv) XがWであり、YがCONHR11またはOCONHである;
    であってもよく、ここに、Wは脱離基、例えばハロ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシまたはイミダゾリルであり;RおよびRは(C1−6)アルキルであり;Rはアリールまたは(C1−6)アルキルであり;A’およびNR11’は、式(I)の記載と同意義であるAおよびNR11であるか、またはそれに変換可能な基であり;およびオキシランは:
    Figure 2004534780
    (式中、R、RおよびRは式(I)の記載と同意義である)
    である]
    で示される化合物と反応させ、ついで、任意に、または要すれば、A’、Z1’、Z2’、Z3’、Z4’、Z5’、R1’、R3’、R4’およびNR11’をA、Z、Z、Z、Z、Z、R、R、RおよびNR11’に変換すること;A−Bを他のA−Bに変換すること、R、Rおよび/またはRを相互変換すること、および/またはその医薬上許容される誘導体を形成することを含む方法。
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