JP2004534645A - 濾過目的で補助濾過剤を用いる方法 - Google Patents

濾過目的で補助濾過剤を用いる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、液体、特に生物学的液体を濾過するための方法に関する。フィルター(1)に、前堆積段階の間に、補助濾過剤が堆積される。その後の濾過段階において、補助濾過剤を加えることによって濾液を濾過する。補助濾過剤は、前堆積段階及び濾過段階の間に、濾過ケークを形成する。補助濾過剤は、前堆積段階の間に堆積され、再生補助濾過剤の割合は、30%、特に0%である。濾過段階の間に、主として、特にほとんど完全に再生補助濾過剤から成る補助濾過剤を加える。再生補助濾過剤は、全pH値スペクトルにわたって、媒体で処理される。

Description

【0001】
説明
本発明は、請求項1の一般的部分で示されているタイプの液体を濾過する方法に関する。
【0002】
液体を濾過する場合にフィルター助剤として珪藻土、真珠岩及び/又はセルロースを使用することは公知である。生物学的液体、特にビールを濾過するために、フィルター助剤として再生珪藻土が用いられる方法は、定期刊行物"Brauwelt [Brewing World]," No. 17, 1988, pp. 666 ffに記載されており公知である。珪藻土は、温度80℃において、4 〜 5%水酸化ナトリウムを用いて再生される。別の濾過で再生珪藻土を用いるために、使用されなかった珪藻土10 〜 20%と混合する。この方法によって再生珪藻土を繰返し使用すると、単位時間あたりの圧力差の変化が制御不可能に増大することが認められる。
【0003】
本発明は、一般的な性質の液体を濾過する方法を創り出すという課題に基づいており、本発明により、再生フィルター助剤の使用が可能になる。
この課題は、請求項1記載の特徴を有する方法によって解決される。
【0004】
再生フィルター助剤は、プロセスが制御可能な場合にのみ、商業的規模で使用可能である。そのために、圧力差(フィルター前後の圧力差である)の増加を制御できることは重要である。本発明者が立証したように、単位時間あたりの圧力差の増加は、濾過開始時の圧力差に大きく依存する。再生されていないフィルター助剤から主として構成されているフィルター助剤をプレコーティング段階で用いる場合、濾過開始時の圧力差は低く、圧力差の増加は制御可能である。再生フィルター助剤は圧力差の増加に関する効果はわずかであるので、再生フィルター助剤は、濾過段階で用いることができる。プレコート段階において0%再生フィルター助剤及び濾過段階において100%再生フィルター助剤を使用することは、プロセスの最適な設計であると認められる。再生フィルター助剤は、全pHスペクトルにわたって薬剤で処理される。
【0005】
珪藻土はフィルター助剤として都合良く用いられる。しかしながら、珪藻土を有する又は有していないセルロース及び/又は真珠岩もフィルター助剤として用いることもできる。方法は再生段階を含み、その再生段階では、フィルター助剤が再生され、また再生は、特に、フィルター中で行なわれることが予想される。都合よくは、再生段階は、アルカリ溶液でフィルター助剤を処理することを含む。好ましくは、アルカリ溶液としては、0.1 〜 2%、特に0.5%の濃度が予想される。フィルター助剤から除去される物質は、0.1%未満の濃度の水酸化ナトリウム溶液中に溶解される。2%を超えるアルカリ溶液濃度では、珪藻土の構造は攻撃され、それ故に、珪藻土は、プレコート層中の液体に関してより小さな隙間を形成し、それにより、プレコートの圧力差は著しく増加する。
【0006】
都合よくは、再生は、約60℃ 〜 約90℃の温度でアルカリ溶液を用いて行なう。更に、アルカリ溶液で処理する前に、濾過ケークを、熱水で、特に約40℃ 〜 約90℃の温度の熱水で洗浄することが予想される。好ましくは、アルカリ溶液による処理の後に、アルカリ溶液を熱水及び冷水で置換する。アルカリ溶液を中和させるために、フィルター助剤を、酸で、特に硝酸で処理し、また、このプロセス工程は、都合よくは、アルカリ溶液を熱水及び冷水で置換した後で行なわれることが予想される。その後の工程のために、酸は、冷水で置換し、次に、その液体をフィルターから排出させることが予想される。都合よくは、フィルター助剤は再生段階の終わりに再懸濁させる。
【0007】
本発明の態様実施例を、添付の図面によって更に詳細に説明する。
図1は、プレコートのためのブロックプラントに関する平面図であり、遠心水平フィルターとして設計されているフィルター1が概略示してある。フィルター1は、互いに積重ねられているディスク形状のフィルターセル2と中心チャンネル3とから成っていて、その中に配置されているフィルター要素を有するハウジング17から成る。中心チャンネル3は、フィルター要素パケットから下流へと存在し、而して濾液側を形成し、一方、フィルターセル2とフィルター1のハウジング17との間の空間は、供給側を形成する。供給物を送達するために、フィルター1は、中心チャンネル3と同軸に配置されていて、且つ前記チャンネルを取り囲んでいて、且つ供給物を送達するための中間空間を形成している中空シャフト18を有する。中空シャフト18は、オリフィス19を有し、そこを通って供給物は、フィルターセル2の供給側へと流れることができる。フィルター要素の代わりに、フィルター1は、フィルター表面としてカートリッジフィルターを含むこともできる。フィルター1は、 空気逃げ口6を有する。供給側から、排出管7は、フィルター助剤として再生珪藻土を含むタンク4へと導く。もう一つのタンク5は、「neugur」、すなわち再生されなかった珪藻土を含む。フィルター助剤としてセルロース及び/又は真珠岩を珪藻土に加えることもできる。また、セルロース及び/又は真珠岩のみから成るフィルター助剤を用いることもできる。シリカゲルを加えることもできるが、シリカゲルは再生させることができないので、再生フィルター助剤に対して再添加しなければならない。
【0008】
濾過の開始前に、再補充管15を経由してタンク5から、再生されなかったフィルター助剤で、例えば珪藻土で、フィルター1をコートする。その場合、珪藻土は水と共に堆積する。プレコーティングは、フィルター材料に依存しており、例えばフィルター面積1mあたり総量でフィルター助剤600gに達することがある。コーティングのために、珪藻土を、ポンプ9及び供給導管14を経由して、フィルター1のフィルターセル2の供給側へと移送する。プレコーティング中に、珪藻土を、タンク4からの再生珪藻土30%以下と混合できる。
【0009】
プレコーティング後に、供給物を、ポンプ11によって、供給ライン14を通して中空シャフト18中に、そしてオリフィス19を通すことによって、供給ライン8を経由させてフィルター1の供給側へと移送する。タンク4からの再生珪藻土を、ポンプ9を介して供給物に加え、タンク5からの再生されていない珪藻土の一部を加えることもできる。濾過後に、濾液は、フィルター出口12を経由してフィルター1を出る。フィルター1における圧力差が所定の値に達した場合、又は加えられたフィルター助剤によって形成される濾過ケークが所定の大きさに達した場合、濾過は中断される。
【0010】
濾過を停止した後、フィルター1中にあるフィルター助剤又は珪藻土を再生させる。そのために、依然としてフィルター1にある濾液を(特に、濾過を中断した後に、もはや濾液の品質が保証できないと考えられる場合には)供給物へと送り返す。供給物は迂回させる。次に、フィルター1を、約40℃の温度を有することができる熱水で充填し、濾過ケークを、約90℃まで上昇している温度においてフラッシュする。洗浄運転後に、水酸化ナトリウムを加えて、約0.5%の水酸化ナトリウム溶液にする。しかしながら、水酸化カリウムを用いることもできる。アルカリ溶液温度は約60℃ 〜 約90℃である。水酸化ナトリウム溶液は珪藻土中を循環させる。水酸化ナトリウム溶液による珪藻土の処理は、例えば約30分掛かることがある。次に、熱水及び冷水でアルカリ溶液を置換する。それにより、珪藻土は約20℃まで冷却される。この方法の次の工程では、硝酸を加え、珪藻土を、例えば5分間、硝酸で洗浄する。次に、硝酸を冷水で置換し、フィルター1から残留している液体を排出させる。
【0011】
濾過ケークを再懸濁させるために、フィルター要素パケットを回転させ、濾過ケークを取り出す。フィルター1の下部でトラップされる再生フィルター助剤スラリーを、ガスによって、排出管7を介してタンク4へと押し戻す。フィルターの清掃中、フィルター要素2を、フィルターハウジング17中に配置されたスプレーストリップ(spray strip)20によってスプレーオフすることができる。スプレーストリップ20は供給管10から供給される。
【0012】
図2は、濾過終了時における圧力差aと、濾過開始時における圧力差に対する単位時間あたりの圧力差の変化bとの関係を示している。濾過開始時における圧力差aを軸21にプロットし、濾過終了時における圧力差の変化bを軸22にプロットし、また、濾過開始時における圧力差を軸23にプロットしてある。濾過終了時における圧力差a及び単位時間あたりの圧力差bは、濾過開始時における圧力差に著しく依存することは図から明らかである。濾過開始時において圧力差が小さいと、濾過開始時における圧力差a及び単位時間あたりの圧力差の変化bは低くなる。再生されていないフィルター助剤によるプレコーティングの場合は、濾過開始時における圧力差は低く、それにより、濾過終了時における圧力差は低く、また単位時間あたりの圧力差bの増加も小さい。
【0013】
液体を濾過する方法は、特に生物学的液体で用いることができる。濾過して除去される物質がアルカリ溶液中に可溶性であることは、アルカリ溶液を用いてフィルター助剤を再生させるためには重要である。
【0014】
本発明方法は、今日のプレコートフィルターで用いることができる。水平フィルターのようなタンクフィルター又はカートリッジフィルターは、本発明方法の使用にとって好適であるが、本発明方法は、基本的にフレームフィルター(frame filter)で用いることもできる。本発明方法は、タンニン含有液体又はタンパク質含有液体を安定化させる方法と組合せて、例えば、PVPPと組合せて、又は調製された濾過ケークが用いられる方法と組合せて用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明方法を行なうためのブロックプラントに関する平面図である。
【図2】濾過開始時における圧力差と濾過終了時における圧力差との依存関係を示している図である。

Claims (19)

  1. フィルター(1)がプレコーティング段階でフィルター助剤でプレコートされていて、その後の濾過段階で、供給物がフィルター助剤を加えながら濾過され、その場合、該フィルター助剤がプレコーティング段階及び濾過段階において該フィルター(1)上で濾過ケークを形成し、且つ
    該プレコーティング段階において、フィルター助剤が堆積され、その場合、再生フィルター助剤の量は、<30%、特に0%であり、また、主として再生フィルター助剤から成るフィルター助剤は、濾過段階において加えられ、その場合、該再生フィルター助剤は、全pHスペクトルの範囲にわたって薬剤で処理されたという事実によって特徴付けられる、液体を特に生物学的液体を濾過する方法。
  2. 該濾過段階において、再生フィルター助剤からほとんど完全に成るフィルター助剤が、加えられるという事実によって特徴付けられる請求項1記載の方法。
  3. 珪藻土が、フィルター助剤として用いられるという事実によって特徴付けられる請求項1又は2記載の方法。
  4. 珪藻土を有する又は有していないセルロース及び/又は真珠岩が、フィルター助剤として用いられるという事実によって特徴付けられる請求項1又は2記載の方法。
  5. シリカゲル及び/又はPVPPが、該フィルター助剤に対して加えられる請求項1 〜 4の一つに記載の方法。
  6. 該方法が、該フィルター助剤が再生される再生段階を含む請求項1 〜 5の一つに記載の方法。
  7. 該再生が、フィルター(1)で行なわれるという事実によって特徴付けられる請求項6記載の方法。
  8. 該再生段階が、アルカリ溶液で該フィルター助剤を処理することを含むという事実によって特徴付けられる請求項6又は7記載の方法。
  9. 該アルカリ溶液が、濃度0.1 〜 2%の水酸化ナトリウム溶液であるという事実によって特徴付けられる請求項8記載の方法。
  10. アルカリ溶液による該再生が、60℃ 〜 90℃の温度で行なわれるという事実によって特徴付けられる請求項8又は9記載の方法。
  11. 該濾過ケークが、アルカリ溶液で処理される前に、熱水で洗浄されるという事実によって特徴付けられる請求項8 〜 10の一つに記載の方法。
  12. 該熱水が、40℃ 〜 90℃の温度を有するという事実によって特徴付けられる請求項11記載の方法。
  13. アルカリ溶液による処理の後に、該アルカリ溶液が、熱水及び冷水で置換されるという事実によって特徴付けられる請求項8 〜 12の一つに記載の方法。
  14. 該フィルター助剤が、酸で処理されるという事実によって特徴付けられる請求項6 〜 13の一つに記載の方法。
  15. 該フィルター助剤が、硝酸で処理されるという事実によって特徴付けられる請求項14記載の方法。
  16. 酸による該処理が、熱水及び冷水で該アルカリ溶液を置換した後に行なわれる請求項14又は15記載の方法。
  17. 該酸が冷水で置換され、次に、該フィルター助剤が該フィルター(1)から排出されるという事実によって特徴付けられる請求項14 〜 16の一つに記載の方法。
  18. 該フィルター助剤が、該再生段階の終了時に再懸濁されるという事実によって特徴付けられる請求項6 〜 17の一つに記載の方法。
  19. 該方法が、タンニン含有液体を安定化させる方法と一緒に、特にPVPPと一緒に行なわれるという事実によって特徴付けられる請求項1 〜 18の一つに記載の方法。
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