JPS6340474B2 - - Google Patents
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- JPS6340474B2 JPS6340474B2 JP14110583A JP14110583A JPS6340474B2 JP S6340474 B2 JPS6340474 B2 JP S6340474B2 JP 14110583 A JP14110583 A JP 14110583A JP 14110583 A JP14110583 A JP 14110583A JP S6340474 B2 JPS6340474 B2 JP S6340474B2
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Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、植物性液状油からロウ分を除去する
装置に関するものである。 植物性液状油の代表的な例として、大豆油、ヒ
マワリ油などがあり、それらを食用油として精製
する工程に、不純物であるロウ分を除去する工程
がある。本発明は、この脱ロウプロセスに使用さ
れる改良された装置を提供することを目的とする
ものである。 植物性液状油からワツクス類を除去する方法と
して、現在、一般的に使われている方法は、過
助剤を用いて、フイルタープレスで過する方法
である。 この方法を、さらに詳しく述べると、植物性
液状油を急冷もしくは徐冷してワツクス類(ロウ
分)を析出させる工程、あらかじめ過助剤を
プリコートしたフイルタープレスで過する工程
からなるのであるが、この方法は、次のような欠
点を有している。 (1) プリコート層でのワツクスの目詰りが起り易
く、プリコート層の“張り替え”を頻繁にやら
なければならない。 (2) “張り替え”のため過作業を中断しなけれ
ばならず、設備の稼動率が低い。 (3) “張り替え”のさいに廃棄されるプリコート
剤に、上記液状油が多量に含まれており、製品
ロスとなるため収率が低い。 (4) 上記(3)の作業で出る産業廃棄物の処理がやつ
かいである。 (5) 1回かぎりの使い捨てとなるプリコート剤の
コストが結構かかる。 (6) “張り替え”作業の手間がかかる。 そこで、本発明者らは、これらの現行プロセス
および装置の欠点を改善すべく鋭意研究を重ねた
結果、装置について、従来のものとは全く異なる
新しい装置を完成するに至つた。 ミクロフイルターとして平板膜形状のものは古
くより知られている。本発明者らは、この平板膜
形状のミクロフイルターを内蔵した分離ユニツト
を用いて、植物性液状油を過する実験を行な
い。ワツクス分が除去できることを確認したが、
この分離ユニツトは、ミクロフイルターの目詰り
が激しく、すぐに液が出なくなつてしまい、実
用的には使用に耐えるものではなかつた。 さらに検討を加えた結果、このミクロフイルタ
ーの表面に目詰りしたワツクス類は、圧縮気体で
裏側より圧力をかけ、膜を介して気体の流れを起
させると、はがされて、流れ落すことができるこ
とを見出した。しかも、ワツクス類が流れ落され
た後の膜は、使用前とほゞ同じ、ないし90%程度
の過能力の回復がみられた。この効果は、膜を
重力方向に平行に対置させたときにのみ得られ、
水平に対置させた場合には、ほとんどその効果の
ないこともわかつた。 しかし、平板膜は裏側より圧縮気体を通じる
と、破れ易く、とても実用的に使用できるもので
はなかつた。 そこで、本発明者らは、分離ユニツトに中空糸
型のミクロフイルターを利用することとした。中
空糸型のミクロフイルターで水系の液体を過す
ること、また、中空糸型のミクロフイルターにお
いて、圧縮気体により逆洗を行うことは、すでに
知られていた。しかし、中空糸型のミクロフイル
ターで油系の液体を過することは知られていな
かつたし、ましてや、植物性液状油に含まれるワ
ツクス類を除去するために使われることは、勿論
知られていなかつたのである。 本発明の第1のポイントは、植物性液状油をミ
クロフイルターで過すれば、植物性液状油中の
ワツクス類が分別できることを見出したことであ
る。 第2のポイントは、この過を中空糸型のミク
ロフイルターで行なうと、実用化に一歩近づくこ
とに着想した点である。 第3のポイントは、圧縮気体で逆圧をかけ気体
を逆流させると、過能力がほとんど100%回復
することを見出した点である。 第4のポイントは、この圧縮気体による逆流を
間欠的に行なうと、膜の能力低下がきわめてゆる
やかになることを見出したことである。 第5のポイントは、上記のゆるやかな能力低下
により、能力の劣化した膜を加熱した脱ロウ油で
洗うと、ほとんど新品の能力まで回復することを
見出した点である。 第6のポイントは、上記第1から第5の発明の
ポイントを有機的に組み合わせ、システムとして
その機能を発揮させるため、それぞれの機能を持
つた装置、それをつなぎ合わせる配管、流れを制
御するバルブ、シーケンス制御のためのタイマ
ー、コンピユーターを含む回路などを一つの装置
に組立てた点である。 本発明の装置は、下記の構成からなる。 被処理液の植物性液状原油を冷却、熟成する
ための装置 分離ユニツト(モジユール)へ植物性液状原
油を供給するための機構 多孔性中空糸膜によつて仕切られた過液室
と被処理液室を有する分離ユニツト 圧縮気体を分離ユニツトへ供給する手段を備
えた、膜を逆洗する機構 分離ユニツトからワツクス類を排出する機構 分離ユニツトから植物性液状原油および過
液を払出す機構 分離ユニツトの過液室へ洗浄液を供給する
手段と、洗浄液を加熱するための装置 上記機構、装置、手段を制御する機構 次に、上記の構成について詳述する。 植物性液体原油に含まれるワツクス分は、通
常、冷却または冷却状態において熟成すること
によつて、その結晶が成長してくる。したがつ
て、ワツクス類を除去するために、この冷却装
置を欠かすことはできない。単に冷却するだけ
でワツクスの結晶が成長する場合は、冷却装置
だけで充分であり、熟成装置を必要としない。 植物性液状原液を供給するための機構とは、
分離ユニツトに原油を送り込むための配管、ポ
ンプの類などをいう。 分離ユニツトは、例えば、中空糸束を両端に
おいて容器内へ液密に固定し、膜によつて被処
理液室と過液室をへだてた構造を有するモジ
ユールであつて、最も好ましいものは、中空糸
状の膜で、内径0.5〜2.0mm、外径0.8〜2.5mm、
篩目の大きさは0.1〜10μのミクロフイルターを
使用したものである。この範囲を超えるもの
も、原油、条件などによつては使用できる。膜
の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフイン、ポリフツ化ビニリデンなど
の弗素系樹脂、ポリスルホン、ポリフエニレン
オキサイドなど、耐油性、耐熱性のものであれ
ば何でも使用できる。 圧縮気体による逆洗機構は、膜の過面の裏
側より、圧縮気体の流れを分離ユニツトへ導入
するもので、過による目詰り物質を膜表面よ
り取り去る作用を有する。油中に含まれるワツ
クス類の過においては、この逆洗機構はきわ
めて有効であり、水系の過では経験できなか
つたほどの膜の回復率ほゞ100%を示した。 ワツクス類の排出機構とは、原油より分離さ
れたワツクス類を排出する配管、それを貯蔵す
るタンク類を意味する。 被過液である植物性液状原油および過液
の払出し機構とは、分離ユニツトの被処理液室
および過液室に残つている液状油を払出す機
能を持つた部分をいい、その払出しは、圧縮気
体または重力を利用して行われる。 分離ユニツトの過液室へ洗浄液を供給する
手段とは、洗浄液タンク、ポンプ、送液のため
の配管などをいい、加熱装置とは、通常用いら
れるヒーターなどをいう。加熱した洗浄液(加
熱油)による膜洗浄は、圧縮気体による逆洗だ
けでは分離ユニツトの分離機能回復が不十分な
場合に使われるよう設置された部分をいう。 制御する機構とは、シーケンスシステム(
過―圧縮気体逆洗のサイクルの間隔と時間の設
定)を制御するタイマー部分、液の流れを制御
する電磁バルブ、自動モーターバルブなどを制
御する部分などをいう。 以下に、本発明の実施態様の一例を示す。図面
はヒマワリ油の脱ロウを行うための本発明の装置
を示す模式図である。該図面において、Aはフツ
素系多孔質中空糸膜を内蔵した分離ユニツトであ
る。中空糸膜は、内径1.0mm、外径2.0mm、篩目の
大きさ約0.3μのミクロフイルターが用いられた。
Bは被処理液タンク、P1は被処理液圧入ポンプ、
Cは送液パイプで、これらにより分離ユニツトA
の中空糸膜の外表面側(被処理液室)に被処理液
が供給される。Dは被処理液の冷却器である。E
は分離ユニツトAから過液を排出する出口、F
は分離ユニツトから被処理液やワツクスを排出す
る出口であり、被処理液排出口Fは被処理液タン
クBへと接続され、被処理液をタンクBへもどす
ようになつている。Gは圧縮気体供給パイプであ
り、分離ユニツトの被処理液室および過液室の
両方へ圧縮気体を供給できる。Hは洗浄液を分離
ユニツトへ供給するパイプであり、P2は洗浄液
圧入ポンプ、Iは洗浄液タンク、Jは洗浄液を加
熱するためのヒーターである。洗浄液タンクIは
分離ユニツトAの過液(脱ロウ油)排出口Eと
接続されており、過液が洗浄液として用いられ
るように設計されている。1〜8はすべて電磁バ
ルブであり、図示されていないタイマーにより、
自動的に制御され、他の機構とともに連続的に
過と逆洗を繰り返すシステムを形成している。 上記の装置の使用態様例を以下に示す。 タンクBに入れられたヒマワリの原油を冷却器
Dにより10℃以下に急冷する。バルブ1と4を開
とし、ポンプP1で分離ユニツト中の空気を追出
したのち、バルブ1と2を開とし、他のバルブす
べてを閉として原油をポンプP1で圧力0.5〜3.0
Kg/cm2で分離ユニツトの被処理液室へ供給する。
ロウ分が中空糸膜の外表面に堆積し、過速度が
初期の50%以下に低下した時点で、バルブ1と2
を閉じ、ポンプP1を停止し、バルブ4と8を開
けて、パイプGより圧縮気体を分離ユニツトの被
処理液室に供給し、ユニツト内にたまつた原油を
ブローし、排出口Fより排出し、被処理液タンク
Bへ原油をもどす。次に、バルブ4と8を閉じ、
バルブ3と5を開けて、圧縮気体をパイプGによ
り分離ユニツトの中空糸内表面側(過液室)へ
送り込み、膜の外表面に堆積したロウ分を圧力2
〜3Kg/cm2の圧縮気体(N2でも空気でも可)で
剥離させる。剥離したロウ分は、排出口Fよりバ
ルブ3を経由してロウ分タンクに回収される。つ
いで、被処理液室へ残つたロウ分を、バルブ8を
経由して圧縮気体を送り込むことにより10〜30秒
間ブローする。ロウ分のブロー終了後、過を再
開する。これら一連の過―逆洗操作は、すべて
シーケンス制御により自動運転される。これらの
シーケンスプログラムを表1に示す。 圧縮気体による逆洗だけでは分離能力の回復が
不充分の場合は、洗浄液(加熱過液)による逆
洗が行われる。まず、バルブ6と7を開き、他の
バルブを閉とする。ヒーターJにより加熱された
洗浄液タンクI中の過液を、ポンプP2により
分離ユニツトAの過液室へ送り込み、1〜5分
間循環させる。ついで、バルブ5および7を開と
し、他のバルブを閉として、パイプGを通して圧
縮気体を分離ユニツトAの過液室へ送り込み、
残留洗浄液をブローする。つぎにバルブ3と8を
開とし、他のバルブを閉じて、被処理室側をブロ
ーする。 以上の使用態様のほかに、本発明装置は、内圧
過―外圧逆洗にも使用できる。また、本発明装
置に適用できる植物性液状油は、ヒマワリ油のほ
かに、サフラワー油、軽度水添サフラワー油、菜
種油、メンジツ油、コーン油、ゴマ油、パーム
油、ヤシ油、ピーナツ油およびコメ油などがあ
る。 【表】
装置に関するものである。 植物性液状油の代表的な例として、大豆油、ヒ
マワリ油などがあり、それらを食用油として精製
する工程に、不純物であるロウ分を除去する工程
がある。本発明は、この脱ロウプロセスに使用さ
れる改良された装置を提供することを目的とする
ものである。 植物性液状油からワツクス類を除去する方法と
して、現在、一般的に使われている方法は、過
助剤を用いて、フイルタープレスで過する方法
である。 この方法を、さらに詳しく述べると、植物性
液状油を急冷もしくは徐冷してワツクス類(ロウ
分)を析出させる工程、あらかじめ過助剤を
プリコートしたフイルタープレスで過する工程
からなるのであるが、この方法は、次のような欠
点を有している。 (1) プリコート層でのワツクスの目詰りが起り易
く、プリコート層の“張り替え”を頻繁にやら
なければならない。 (2) “張り替え”のため過作業を中断しなけれ
ばならず、設備の稼動率が低い。 (3) “張り替え”のさいに廃棄されるプリコート
剤に、上記液状油が多量に含まれており、製品
ロスとなるため収率が低い。 (4) 上記(3)の作業で出る産業廃棄物の処理がやつ
かいである。 (5) 1回かぎりの使い捨てとなるプリコート剤の
コストが結構かかる。 (6) “張り替え”作業の手間がかかる。 そこで、本発明者らは、これらの現行プロセス
および装置の欠点を改善すべく鋭意研究を重ねた
結果、装置について、従来のものとは全く異なる
新しい装置を完成するに至つた。 ミクロフイルターとして平板膜形状のものは古
くより知られている。本発明者らは、この平板膜
形状のミクロフイルターを内蔵した分離ユニツト
を用いて、植物性液状油を過する実験を行な
い。ワツクス分が除去できることを確認したが、
この分離ユニツトは、ミクロフイルターの目詰り
が激しく、すぐに液が出なくなつてしまい、実
用的には使用に耐えるものではなかつた。 さらに検討を加えた結果、このミクロフイルタ
ーの表面に目詰りしたワツクス類は、圧縮気体で
裏側より圧力をかけ、膜を介して気体の流れを起
させると、はがされて、流れ落すことができるこ
とを見出した。しかも、ワツクス類が流れ落され
た後の膜は、使用前とほゞ同じ、ないし90%程度
の過能力の回復がみられた。この効果は、膜を
重力方向に平行に対置させたときにのみ得られ、
水平に対置させた場合には、ほとんどその効果の
ないこともわかつた。 しかし、平板膜は裏側より圧縮気体を通じる
と、破れ易く、とても実用的に使用できるもので
はなかつた。 そこで、本発明者らは、分離ユニツトに中空糸
型のミクロフイルターを利用することとした。中
空糸型のミクロフイルターで水系の液体を過す
ること、また、中空糸型のミクロフイルターにお
いて、圧縮気体により逆洗を行うことは、すでに
知られていた。しかし、中空糸型のミクロフイル
ターで油系の液体を過することは知られていな
かつたし、ましてや、植物性液状油に含まれるワ
ツクス類を除去するために使われることは、勿論
知られていなかつたのである。 本発明の第1のポイントは、植物性液状油をミ
クロフイルターで過すれば、植物性液状油中の
ワツクス類が分別できることを見出したことであ
る。 第2のポイントは、この過を中空糸型のミク
ロフイルターで行なうと、実用化に一歩近づくこ
とに着想した点である。 第3のポイントは、圧縮気体で逆圧をかけ気体
を逆流させると、過能力がほとんど100%回復
することを見出した点である。 第4のポイントは、この圧縮気体による逆流を
間欠的に行なうと、膜の能力低下がきわめてゆる
やかになることを見出したことである。 第5のポイントは、上記のゆるやかな能力低下
により、能力の劣化した膜を加熱した脱ロウ油で
洗うと、ほとんど新品の能力まで回復することを
見出した点である。 第6のポイントは、上記第1から第5の発明の
ポイントを有機的に組み合わせ、システムとして
その機能を発揮させるため、それぞれの機能を持
つた装置、それをつなぎ合わせる配管、流れを制
御するバルブ、シーケンス制御のためのタイマ
ー、コンピユーターを含む回路などを一つの装置
に組立てた点である。 本発明の装置は、下記の構成からなる。 被処理液の植物性液状原油を冷却、熟成する
ための装置 分離ユニツト(モジユール)へ植物性液状原
油を供給するための機構 多孔性中空糸膜によつて仕切られた過液室
と被処理液室を有する分離ユニツト 圧縮気体を分離ユニツトへ供給する手段を備
えた、膜を逆洗する機構 分離ユニツトからワツクス類を排出する機構 分離ユニツトから植物性液状原油および過
液を払出す機構 分離ユニツトの過液室へ洗浄液を供給する
手段と、洗浄液を加熱するための装置 上記機構、装置、手段を制御する機構 次に、上記の構成について詳述する。 植物性液体原油に含まれるワツクス分は、通
常、冷却または冷却状態において熟成すること
によつて、その結晶が成長してくる。したがつ
て、ワツクス類を除去するために、この冷却装
置を欠かすことはできない。単に冷却するだけ
でワツクスの結晶が成長する場合は、冷却装置
だけで充分であり、熟成装置を必要としない。 植物性液状原液を供給するための機構とは、
分離ユニツトに原油を送り込むための配管、ポ
ンプの類などをいう。 分離ユニツトは、例えば、中空糸束を両端に
おいて容器内へ液密に固定し、膜によつて被処
理液室と過液室をへだてた構造を有するモジ
ユールであつて、最も好ましいものは、中空糸
状の膜で、内径0.5〜2.0mm、外径0.8〜2.5mm、
篩目の大きさは0.1〜10μのミクロフイルターを
使用したものである。この範囲を超えるもの
も、原油、条件などによつては使用できる。膜
の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフイン、ポリフツ化ビニリデンなど
の弗素系樹脂、ポリスルホン、ポリフエニレン
オキサイドなど、耐油性、耐熱性のものであれ
ば何でも使用できる。 圧縮気体による逆洗機構は、膜の過面の裏
側より、圧縮気体の流れを分離ユニツトへ導入
するもので、過による目詰り物質を膜表面よ
り取り去る作用を有する。油中に含まれるワツ
クス類の過においては、この逆洗機構はきわ
めて有効であり、水系の過では経験できなか
つたほどの膜の回復率ほゞ100%を示した。 ワツクス類の排出機構とは、原油より分離さ
れたワツクス類を排出する配管、それを貯蔵す
るタンク類を意味する。 被過液である植物性液状原油および過液
の払出し機構とは、分離ユニツトの被処理液室
および過液室に残つている液状油を払出す機
能を持つた部分をいい、その払出しは、圧縮気
体または重力を利用して行われる。 分離ユニツトの過液室へ洗浄液を供給する
手段とは、洗浄液タンク、ポンプ、送液のため
の配管などをいい、加熱装置とは、通常用いら
れるヒーターなどをいう。加熱した洗浄液(加
熱油)による膜洗浄は、圧縮気体による逆洗だ
けでは分離ユニツトの分離機能回復が不十分な
場合に使われるよう設置された部分をいう。 制御する機構とは、シーケンスシステム(
過―圧縮気体逆洗のサイクルの間隔と時間の設
定)を制御するタイマー部分、液の流れを制御
する電磁バルブ、自動モーターバルブなどを制
御する部分などをいう。 以下に、本発明の実施態様の一例を示す。図面
はヒマワリ油の脱ロウを行うための本発明の装置
を示す模式図である。該図面において、Aはフツ
素系多孔質中空糸膜を内蔵した分離ユニツトであ
る。中空糸膜は、内径1.0mm、外径2.0mm、篩目の
大きさ約0.3μのミクロフイルターが用いられた。
Bは被処理液タンク、P1は被処理液圧入ポンプ、
Cは送液パイプで、これらにより分離ユニツトA
の中空糸膜の外表面側(被処理液室)に被処理液
が供給される。Dは被処理液の冷却器である。E
は分離ユニツトAから過液を排出する出口、F
は分離ユニツトから被処理液やワツクスを排出す
る出口であり、被処理液排出口Fは被処理液タン
クBへと接続され、被処理液をタンクBへもどす
ようになつている。Gは圧縮気体供給パイプであ
り、分離ユニツトの被処理液室および過液室の
両方へ圧縮気体を供給できる。Hは洗浄液を分離
ユニツトへ供給するパイプであり、P2は洗浄液
圧入ポンプ、Iは洗浄液タンク、Jは洗浄液を加
熱するためのヒーターである。洗浄液タンクIは
分離ユニツトAの過液(脱ロウ油)排出口Eと
接続されており、過液が洗浄液として用いられ
るように設計されている。1〜8はすべて電磁バ
ルブであり、図示されていないタイマーにより、
自動的に制御され、他の機構とともに連続的に
過と逆洗を繰り返すシステムを形成している。 上記の装置の使用態様例を以下に示す。 タンクBに入れられたヒマワリの原油を冷却器
Dにより10℃以下に急冷する。バルブ1と4を開
とし、ポンプP1で分離ユニツト中の空気を追出
したのち、バルブ1と2を開とし、他のバルブす
べてを閉として原油をポンプP1で圧力0.5〜3.0
Kg/cm2で分離ユニツトの被処理液室へ供給する。
ロウ分が中空糸膜の外表面に堆積し、過速度が
初期の50%以下に低下した時点で、バルブ1と2
を閉じ、ポンプP1を停止し、バルブ4と8を開
けて、パイプGより圧縮気体を分離ユニツトの被
処理液室に供給し、ユニツト内にたまつた原油を
ブローし、排出口Fより排出し、被処理液タンク
Bへ原油をもどす。次に、バルブ4と8を閉じ、
バルブ3と5を開けて、圧縮気体をパイプGによ
り分離ユニツトの中空糸内表面側(過液室)へ
送り込み、膜の外表面に堆積したロウ分を圧力2
〜3Kg/cm2の圧縮気体(N2でも空気でも可)で
剥離させる。剥離したロウ分は、排出口Fよりバ
ルブ3を経由してロウ分タンクに回収される。つ
いで、被処理液室へ残つたロウ分を、バルブ8を
経由して圧縮気体を送り込むことにより10〜30秒
間ブローする。ロウ分のブロー終了後、過を再
開する。これら一連の過―逆洗操作は、すべて
シーケンス制御により自動運転される。これらの
シーケンスプログラムを表1に示す。 圧縮気体による逆洗だけでは分離能力の回復が
不充分の場合は、洗浄液(加熱過液)による逆
洗が行われる。まず、バルブ6と7を開き、他の
バルブを閉とする。ヒーターJにより加熱された
洗浄液タンクI中の過液を、ポンプP2により
分離ユニツトAの過液室へ送り込み、1〜5分
間循環させる。ついで、バルブ5および7を開と
し、他のバルブを閉として、パイプGを通して圧
縮気体を分離ユニツトAの過液室へ送り込み、
残留洗浄液をブローする。つぎにバルブ3と8を
開とし、他のバルブを閉じて、被処理室側をブロ
ーする。 以上の使用態様のほかに、本発明装置は、内圧
過―外圧逆洗にも使用できる。また、本発明装
置に適用できる植物性液状油は、ヒマワリ油のほ
かに、サフラワー油、軽度水添サフラワー油、菜
種油、メンジツ油、コーン油、ゴマ油、パーム
油、ヤシ油、ピーナツ油およびコメ油などがあ
る。 【表】
図面は本発明装置の一例を示す模式図である。
A……分離ユニツト、B……被処理液タンク、
C……送液パイプ、D……冷却器、E,F……排
出口、G……圧縮気体供給パイプ、H……洗浄液
の供給パイプ、I……洗浄液タンク、J……ヒー
ター、1〜8……バルブ。
C……送液パイプ、D……冷却器、E,F……排
出口、G……圧縮気体供給パイプ、H……洗浄液
の供給パイプ、I……洗浄液タンク、J……ヒー
ター、1〜8……バルブ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 多孔性中空糸膜を内蔵した分離ユニツトと、
上記ユニツトに被処理液を供給する機構と、上記
供給機構に設けられた被処理液冷却装置と、上記
ユニツトから過液および被処理液をそれぞれ排
出する機構と、上記ユニツトへ圧縮気体を供給す
る手段を備えた膜洗浄機構と、これらの機構を制
御する機構を有する脱ロウ装置。 2 多孔性中空糸膜がミクロフイルターである特
許請求の範囲第1項記載の脱ロウ装置。 3 膜洗浄機構が分離ユニツトの過液室へ洗浄
液を供給する手段を備えた特許請求の範囲第1項
記載の脱ロウ装置。 4 分離ユニツトの過液室へ洗浄液を供給する
手段が洗浄液加熱装置を有する特許請求の範囲第
3項記載の脱ロウ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14110583A JPS6032897A (ja) | 1983-08-03 | 1983-08-03 | 脱ロウ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14110583A JPS6032897A (ja) | 1983-08-03 | 1983-08-03 | 脱ロウ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6032897A JPS6032897A (ja) | 1985-02-20 |
JPS6340474B2 true JPS6340474B2 (ja) | 1988-08-11 |
Family
ID=15284292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14110583A Granted JPS6032897A (ja) | 1983-08-03 | 1983-08-03 | 脱ロウ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6032897A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE81796T1 (de) * | 1985-03-05 | 1992-11-15 | Memtec Ltd | Konzentrierung von feststoffen in einer suspension. |
WO1986005997A1 (en) * | 1985-04-10 | 1986-10-23 | Memtec Limited | Variable volume filter or concentrator |
GB8909804D0 (en) * | 1989-04-28 | 1989-06-14 | Unilever Plc | Dewaxing of dried oil |
GB8914603D0 (en) * | 1989-06-26 | 1989-08-16 | Unilever Plc | Method for refining virgin olive oil |
US5395531A (en) * | 1992-09-28 | 1995-03-07 | Pall Corporation | Method for fractionating a fat composition |
WO2000034292A1 (en) * | 1998-12-07 | 2000-06-15 | Archer-Daniels-Midland Company | Process for producing deoiled phosphatides |
JP5249973B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2013-07-31 | 圭祐 松崎 | 腹水処理システムおよびその洗浄方法 |
-
1983
- 1983-08-03 JP JP14110583A patent/JPS6032897A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6032897A (ja) | 1985-02-20 |
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