JPH06218249A - セラミック製濾過膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法及びクロスフロー式濾過機 - Google Patents
セラミック製濾過膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法及びクロスフロー式濾過機Info
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- JPH06218249A JPH06218249A JP2963193A JP2963193A JPH06218249A JP H06218249 A JPH06218249 A JP H06218249A JP 2963193 A JP2963193 A JP 2963193A JP 2963193 A JP2963193 A JP 2963193A JP H06218249 A JPH06218249 A JP H06218249A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミック製濾過膜を内蔵する膜モジュール
と、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タンクと
膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備える
クロスフロー式濾過機の運転方法において、濾過膜の洗
浄が安いコストで且つ短時間で行える運転方法を提供す
る。 【構成】 セラミック製濾過膜を内蔵する膜モジュール
と、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タンクと
膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備える
クロスフロー式濾過機の運転方法において、対象ロット
の原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、次のロットの原
液を用いて行う。
と、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タンクと
膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備える
クロスフロー式濾過機の運転方法において、濾過膜の洗
浄が安いコストで且つ短時間で行える運転方法を提供す
る。 【構成】 セラミック製濾過膜を内蔵する膜モジュール
と、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タンクと
膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備える
クロスフロー式濾過機の運転方法において、対象ロット
の原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、次のロットの原
液を用いて行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、食品製造、医薬品開
発、醗酵等の分野で用いられる、セラミック製濾過膜を
内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タンク
と、原液を原液タンクと膜モジュールとの間で循環させ
る循環ポンプとを備えるクロスフロー式濾過機の運転方
法及び該運転方法を実施するためのクロスフロー式濾過
機に関するものである。
発、醗酵等の分野で用いられる、セラミック製濾過膜を
内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タンク
と、原液を原液タンクと膜モジュールとの間で循環させ
る循環ポンプとを備えるクロスフロー式濾過機の運転方
法及び該運転方法を実施するためのクロスフロー式濾過
機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図２に示すように、セラミック製濾過膜
を内蔵する膜モジュール１０１と、原液を貯蔵する原液
タンク１０２と、原液を原液タンクと膜モジュールとの
間で循環させる循環ポンプ１０３とを備え、原液を濾過
膜に平行に流しつつ、濾過膜に膜間差圧を与えて原液を
濾過するクロスフロー式濾過機が従来から知られてい
る。上記濾過機は従来以下の要領で運転されていた。 原液タンク１０２に１ロット分の原液を供給する。 循環ポンプ１０３を作動させ、原液を原液タンク１
０２と膜モジュール１０１との間で循環させつつ、膜モ
ジュール１０１を作動させて原液の濾過を行う。 原液が所定の濃度まで濃縮された時点で、循環ポン
プ１０３と膜モジュール１０１の作動を停止し、原液タ
ンク１０２内の濃縮された原液と膜モジュール１０１内
の濃縮された原液とを排出する。 膜モジュール１０１内に温水を供給し、循環ポンプ
１０３と膜モジュール１０１とを作動させ或いは膜モジ
ュールを作動させて濾過膜を洗浄した後洗浄水を排出す
る。これにより、膜の細孔に目詰まりした原液中の粒子
を除去して膜表面を洗浄し、膜の透過流束値の低下を防
止する。 膜モジュール１０１内に酸、アルカリ等の薬液を供
給し、循環ポンプ１０３と膜モジュール１０１とを作動
させ或いは膜モジュールを作動させて濾過膜を洗浄した
薬液を排出する。これにより、膜の細孔に目詰まりした
原液中の粒子の除去の完全を期し、膜の透過流束値の低
下防止の完全を期する。 乃至の動作を繰り返す。
を内蔵する膜モジュール１０１と、原液を貯蔵する原液
タンク１０２と、原液を原液タンクと膜モジュールとの
間で循環させる循環ポンプ１０３とを備え、原液を濾過
膜に平行に流しつつ、濾過膜に膜間差圧を与えて原液を
濾過するクロスフロー式濾過機が従来から知られてい
る。上記濾過機は従来以下の要領で運転されていた。 原液タンク１０２に１ロット分の原液を供給する。 循環ポンプ１０３を作動させ、原液を原液タンク１
０２と膜モジュール１０１との間で循環させつつ、膜モ
ジュール１０１を作動させて原液の濾過を行う。 原液が所定の濃度まで濃縮された時点で、循環ポン
プ１０３と膜モジュール１０１の作動を停止し、原液タ
ンク１０２内の濃縮された原液と膜モジュール１０１内
の濃縮された原液とを排出する。 膜モジュール１０１内に温水を供給し、循環ポンプ
１０３と膜モジュール１０１とを作動させ或いは膜モジ
ュールを作動させて濾過膜を洗浄した後洗浄水を排出す
る。これにより、膜の細孔に目詰まりした原液中の粒子
を除去して膜表面を洗浄し、膜の透過流束値の低下を防
止する。 膜モジュール１０１内に酸、アルカリ等の薬液を供
給し、循環ポンプ１０３と膜モジュール１０１とを作動
させ或いは膜モジュールを作動させて濾過膜を洗浄した
薬液を排出する。これにより、膜の細孔に目詰まりした
原液中の粒子の除去の完全を期し、膜の透過流束値の低
下防止の完全を期する。 乃至の動作を繰り返す。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】セラミック製濾過膜を
備えるクロスフロー式濾過機の従来の運転方法には、以
下の如き問題点があった。 薬液を用いて濾過膜の洗浄を行うので、薬液の購
入、洗浄廃液の処理にコストが発生し、濾過膜の洗浄コ
ストが高い。 洗浄のためのユーティリティ及びハードを必要とす
る。 温水洗浄と薬液洗浄とを行うので一回の洗浄に数時
間のオーダーの長い時間を要し、濾過機の稼働率が低下
する。 本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、セラ
ミック製濾過膜を内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵
する原液タンクと、原液を原液タンクと膜モジュールと
の間で循環させる循環ポンプとを備えるクロスフロー式
濾過機の運転方法において、濾過膜の洗浄が安いコスト
で且つ短時間で行える運転方法を提供することを目的と
し、また前記運転方法を実施するためのクロスフロー式
濾過機を提供することを目的とする。
備えるクロスフロー式濾過機の従来の運転方法には、以
下の如き問題点があった。 薬液を用いて濾過膜の洗浄を行うので、薬液の購
入、洗浄廃液の処理にコストが発生し、濾過膜の洗浄コ
ストが高い。 洗浄のためのユーティリティ及びハードを必要とす
る。 温水洗浄と薬液洗浄とを行うので一回の洗浄に数時
間のオーダーの長い時間を要し、濾過機の稼働率が低下
する。 本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、セラ
ミック製濾過膜を内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵
する原液タンクと、原液を原液タンクと膜モジュールと
の間で循環させる循環ポンプとを備えるクロスフロー式
濾過機の運転方法において、濾過膜の洗浄が安いコスト
で且つ短時間で行える運転方法を提供することを目的と
し、また前記運転方法を実施するためのクロスフロー式
濾過機を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、セラミック製濾過膜を内蔵する
膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を
原液タンクと膜モジュールとの間で循環させる循環ポン
プとを備えるクロスフロー式濾過機の運転方法におい
て、対象ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、
次のロットの原液を用いて行うことを特徴とする運転方
法を提供する。また本発明においては、セラミック製濾
過膜を内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タ
ンクと、原液を原液タンクと膜モジュールとの間で循環
させる循環ポンプとを備えるクロスフロー式濾過機にお
いて、複数ロット分の原液を予め貯蔵する受槽と、受槽
から原液タンクへ原液を供給する供給ポンプと、原液タ
ンク内の原液の液位を検出する液面計と、膜モジュール
内の原液を排出するための第１ドレン弁と、原液タンク
内の原液を排出するための第２ドレン弁と、原液タンク
内の原液の液位に基づいて、供給ポンプと、循環ポンプ
と、膜モジュールと、第１ドレン弁と、第２ドレン弁と
をシーケンス制御して原液の濾過と原液による濾過膜の
洗浄とを自動的に行うシーケンスコントローラとを備え
ることを特徴とするクロスフロー式濾過機を提供する。
に、本発明においては、セラミック製濾過膜を内蔵する
膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を
原液タンクと膜モジュールとの間で循環させる循環ポン
プとを備えるクロスフロー式濾過機の運転方法におい
て、対象ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、
次のロットの原液を用いて行うことを特徴とする運転方
法を提供する。また本発明においては、セラミック製濾
過膜を内蔵する膜モジュールと、原液を貯蔵する原液タ
ンクと、原液を原液タンクと膜モジュールとの間で循環
させる循環ポンプとを備えるクロスフロー式濾過機にお
いて、複数ロット分の原液を予め貯蔵する受槽と、受槽
から原液タンクへ原液を供給する供給ポンプと、原液タ
ンク内の原液の液位を検出する液面計と、膜モジュール
内の原液を排出するための第１ドレン弁と、原液タンク
内の原液を排出するための第２ドレン弁と、原液タンク
内の原液の液位に基づいて、供給ポンプと、循環ポンプ
と、膜モジュールと、第１ドレン弁と、第２ドレン弁と
をシーケンス制御して原液の濾過と原液による濾過膜の
洗浄とを自動的に行うシーケンスコントローラとを備え
ることを特徴とするクロスフロー式濾過機を提供する。
【０００５】
【作用】本発明の発明者は、鋭意研究の結果、セラミッ
ク膜にあっては、温水洗浄・薬液洗浄をするまでもな
く、新たな原液を用いて膜に付着した濃縮された原液の
残滓を希釈、除去することにより、十分に膜表面の洗浄
が可能であり、セラミック製濾過膜の透過流束値は、原
液を用いた膜の洗浄により、長時間に亘って、使用開始
時の値に近い値に維持できることを見い出した。本発明
は係る知見に基づいてなされたものである。本発明にお
いては、対象ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄
を、次のロットの原液を用いて行うので、濾過膜の洗浄
コストが安く且つ洗浄に要する時間が短い。
ク膜にあっては、温水洗浄・薬液洗浄をするまでもな
く、新たな原液を用いて膜に付着した濃縮された原液の
残滓を希釈、除去することにより、十分に膜表面の洗浄
が可能であり、セラミック製濾過膜の透過流束値は、原
液を用いた膜の洗浄により、長時間に亘って、使用開始
時の値に近い値に維持できることを見い出した。本発明
は係る知見に基づいてなされたものである。本発明にお
いては、対象ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄
を、次のロットの原液を用いて行うので、濾過膜の洗浄
コストが安く且つ洗浄に要する時間が短い。
【０００６】
（１）原液を用いた濾過膜の洗浄実験 外径×内径×板厚＝５００ｍｍ×２００ｍｍ×１４．５
ｍｍ、細孔径０．１μｍ、気孔率３８％、高純度アルミ
ナ製のセラミック膜を７段積層し、セラミック膜間に膜
から３ｍｍの隙間を隔ててパドル状の８枚の羽根を有す
る攪拌翼を配設した固定平膜モジュールを用い、攪拌翼
回転数５００ｒｐｍ、膜間差圧２ｋｇ／ｃｍ2 、循環流
量１０００リットル／時、の濾過条件で、濁度８９２ｐ
ｐｍ、粘度５．７ｃｐの醤油おり１０００リットルを濾
過した。１０００リットルの醤油おりが１００リットル
まで濃縮された時点で攪拌翼の回転を停止し濃縮された
醤油おりを膜モジュールから排出し、固定平膜モジュー
ルの透過液側バルブを閉じて膜間差圧を０ｋｇ／ｃｍ2
とした後３０リットルの未処理の醤油おりを固定平膜モ
ジュールに供給し、攪拌翼を５００ｒｐｍで１５分間回
転させて濾過膜に付着した濃縮された醤油おりの希釈と
濾過膜の洗浄とを行った後回転を停止し、醤油おりを膜
モジュールから排出した。以後上記と同様にして１００
０リットルの醤油おりの濾過と３０リットルの未処理の
醤油おりを用いた濾過膜の洗浄とを２回繰り返した。
ｍｍ、細孔径０．１μｍ、気孔率３８％、高純度アルミ
ナ製のセラミック膜を７段積層し、セラミック膜間に膜
から３ｍｍの隙間を隔ててパドル状の８枚の羽根を有す
る攪拌翼を配設した固定平膜モジュールを用い、攪拌翼
回転数５００ｒｐｍ、膜間差圧２ｋｇ／ｃｍ2 、循環流
量１０００リットル／時、の濾過条件で、濁度８９２ｐ
ｐｍ、粘度５．７ｃｐの醤油おり１０００リットルを濾
過した。１０００リットルの醤油おりが１００リットル
まで濃縮された時点で攪拌翼の回転を停止し濃縮された
醤油おりを膜モジュールから排出し、固定平膜モジュー
ルの透過液側バルブを閉じて膜間差圧を０ｋｇ／ｃｍ2
とした後３０リットルの未処理の醤油おりを固定平膜モ
ジュールに供給し、攪拌翼を５００ｒｐｍで１５分間回
転させて濾過膜に付着した濃縮された醤油おりの希釈と
濾過膜の洗浄とを行った後回転を停止し、醤油おりを膜
モジュールから排出した。以後上記と同様にして１００
０リットルの醤油おりの濾過と３０リットルの未処理の
醤油おりを用いた濾過膜の洗浄とを２回繰り返した。
【０００７】上記の実験において、セラミック膜の平均
透過流束は、第１回目の濾過時に２４．７５リットル／
ｍ2 ・時、第２回目の濾過時に２２．３０リットル／ｍ
2 ・時（第１回目の９０．１％）、第３回目の濾過時に
２２．３０リットル／ｍ2 ・時（第１回目の９０．１
％）であった。膜の洗浄に要した時間は、原液供給タン
クから膜モジュールへの洗浄用の醤油おりの供給、洗浄
後の醤油おりの膜モジュールからの排出を含めて１回の
洗浄に付き約３０分であった。上記洗浄実験から、セラ
ミック膜の透過流束値は、原液を用いた膜の洗浄によ
り、長時間に亘って、使用開始時の値に近い値に維持で
きることが分かる。また、原液を用いた膜の洗浄は極く
短時間で完了することが分かる。セラミック膜におい
て、原液を用いた膜の洗浄により透過流束値の低下を防
止できる理由として、細孔径が均一であり、且つ剛性が
大で液圧による細孔径の拡大を生じないので、目詰まり
を起こし難く、原液による洗浄でも十分に膜表面の洗浄
が可能である点が挙げられる。
透過流束は、第１回目の濾過時に２４．７５リットル／
ｍ2 ・時、第２回目の濾過時に２２．３０リットル／ｍ
2 ・時（第１回目の９０．１％）、第３回目の濾過時に
２２．３０リットル／ｍ2 ・時（第１回目の９０．１
％）であった。膜の洗浄に要した時間は、原液供給タン
クから膜モジュールへの洗浄用の醤油おりの供給、洗浄
後の醤油おりの膜モジュールからの排出を含めて１回の
洗浄に付き約３０分であった。上記洗浄実験から、セラ
ミック膜の透過流束値は、原液を用いた膜の洗浄によ
り、長時間に亘って、使用開始時の値に近い値に維持で
きることが分かる。また、原液を用いた膜の洗浄は極く
短時間で完了することが分かる。セラミック膜におい
て、原液を用いた膜の洗浄により透過流束値の低下を防
止できる理由として、細孔径が均一であり、且つ剛性が
大で液圧による細孔径の拡大を生じないので、目詰まり
を起こし難く、原液による洗浄でも十分に膜表面の洗浄
が可能である点が挙げられる。
【０００８】（２）セラミック製濾過膜を備えるクロス
フロー式濾過機の運転方法の例 図１に基づいて本発明の実施例に係るセラミック製濾過
膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法を説明す
る。本方法により運転される濾過機は、セラミック製固
定平膜と平膜に平行に延びる攪拌板とを内蔵し攪拌板を
回転させて濾過を行う固定平膜モジュール１と、原液を
貯蔵する原液タンク２と、原液を原液タンク２と膜モジ
ュール１との間で循環させる循環ポンプ３とを備えてい
る。固定平膜モジュール１の透過液出口を閉鎖する透過
液弁４と、固定平膜モジュール１内の原液を排出するた
めの第１ドレン弁５と、原液タンク２内の原液を排出す
るための第２ドレン弁６とが配設されている。上記弁と
して電磁弁が用いられている。複数ロット分の原液を予
め貯蔵する受槽７と、受槽から原液タンク２へ原液を供
給する供給ポンプ８と、原液タンク２内の原液の液位を
検出する液面計９とが配設されている。膜モジュール
１、循環ポンプ３、透過液弁４、第１ドレン弁５、第２
ドレン弁６、供給ポンプ８をシーケンス制御するための
シーケンスコントローラ１０が配設されている。液面計
９からの液位信号がシーケンスコントローラ１０に入力
され、シーケンスコントローラ１０からは膜モジュール
１、循環ポンプ３、透過液弁４、第１ドレン弁５、第２
ドレン弁６、供給ポンプ８に制御信号が出力される。
フロー式濾過機の運転方法の例 図１に基づいて本発明の実施例に係るセラミック製濾過
膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法を説明す
る。本方法により運転される濾過機は、セラミック製固
定平膜と平膜に平行に延びる攪拌板とを内蔵し攪拌板を
回転させて濾過を行う固定平膜モジュール１と、原液を
貯蔵する原液タンク２と、原液を原液タンク２と膜モジ
ュール１との間で循環させる循環ポンプ３とを備えてい
る。固定平膜モジュール１の透過液出口を閉鎖する透過
液弁４と、固定平膜モジュール１内の原液を排出するた
めの第１ドレン弁５と、原液タンク２内の原液を排出す
るための第２ドレン弁６とが配設されている。上記弁と
して電磁弁が用いられている。複数ロット分の原液を予
め貯蔵する受槽７と、受槽から原液タンク２へ原液を供
給する供給ポンプ８と、原液タンク２内の原液の液位を
検出する液面計９とが配設されている。膜モジュール
１、循環ポンプ３、透過液弁４、第１ドレン弁５、第２
ドレン弁６、供給ポンプ８をシーケンス制御するための
シーケンスコントローラ１０が配設されている。液面計
９からの液位信号がシーケンスコントローラ１０に入力
され、シーケンスコントローラ１０からは膜モジュール
１、循環ポンプ３、透過液弁４、第１ドレン弁５、第２
ドレン弁６、供給ポンプ８に制御信号が出力される。
【０００９】本濾過機は以下のごとくに運転される。 供給ポンプ８を作動させて原液を受槽７から原液タ
ンク２へ供給し、液面計９で原液タンク２内の液位を計
測し該液位が１ロット分の処理量に相当する値に達した
時点で供給ポンプ８の作動を停止する。 循環ポンプ３と固定平膜モジュール１とを作動させ
て原液を濾過し、液面計９で原液タンク２内の液位を計
測し所望の濃縮度に相当する値まで前記液位が低下した
時点で循環ポンプ３と固定平膜モジュール１の作動を停
止する。 第１ドレン弁５と第２ドレン弁６を開いて固定平膜
モジュール１内と原液タンク２内の原液を排出し、第１
ドレン弁５と第２ドレン弁６を閉じる。 供給ポンプ８を作動させて次のロットの原液を受槽
７から原液タンク２へ供給し、液面計９で原液タンク２
内の液位を計測し該液位が固定平膜の洗浄に十分な量、
すなわち固定平膜モジュール１内で固定平膜がひたる程
度の量、に相当する値に達した時点で供給ポンプ８の作
動を停止する。 循環ポンプ３を作動させて固定平膜モジュール１に
洗浄用の原液を供給し、循環ポンプ３を停止する。 透過液弁４を閉じ、固定平膜モジュール１を作動さ
せ、固定平膜に付着した濃縮された前のロットの原液の
残滓を次のロットの原液で希釈し、攪拌板の回転により
発生する固定平膜に平行な剪断流により希釈された前の
ロットの原液の残滓を固定平膜から除去して固定平膜を
洗浄する。透過液弁４は閉じられているので、洗浄時に
は膜間差圧は生じない。従って、洗浄時に固定膜が目詰
まりするおそれは無い。 固定平膜モジュール１の作動を停止し、第１ドレン
弁５を開いて固定平膜モジュール１内の原液を排出し、
第１ドレン弁５を閉じる。 以後乃至の動作を繰り返す。乃至の動作
は、シーケンスコントローラ１０による制御の下に完全
自動で行われる。
ンク２へ供給し、液面計９で原液タンク２内の液位を計
測し該液位が１ロット分の処理量に相当する値に達した
時点で供給ポンプ８の作動を停止する。 循環ポンプ３と固定平膜モジュール１とを作動させ
て原液を濾過し、液面計９で原液タンク２内の液位を計
測し所望の濃縮度に相当する値まで前記液位が低下した
時点で循環ポンプ３と固定平膜モジュール１の作動を停
止する。 第１ドレン弁５と第２ドレン弁６を開いて固定平膜
モジュール１内と原液タンク２内の原液を排出し、第１
ドレン弁５と第２ドレン弁６を閉じる。 供給ポンプ８を作動させて次のロットの原液を受槽
７から原液タンク２へ供給し、液面計９で原液タンク２
内の液位を計測し該液位が固定平膜の洗浄に十分な量、
すなわち固定平膜モジュール１内で固定平膜がひたる程
度の量、に相当する値に達した時点で供給ポンプ８の作
動を停止する。 循環ポンプ３を作動させて固定平膜モジュール１に
洗浄用の原液を供給し、循環ポンプ３を停止する。 透過液弁４を閉じ、固定平膜モジュール１を作動さ
せ、固定平膜に付着した濃縮された前のロットの原液の
残滓を次のロットの原液で希釈し、攪拌板の回転により
発生する固定平膜に平行な剪断流により希釈された前の
ロットの原液の残滓を固定平膜から除去して固定平膜を
洗浄する。透過液弁４は閉じられているので、洗浄時に
は膜間差圧は生じない。従って、洗浄時に固定膜が目詰
まりするおそれは無い。 固定平膜モジュール１の作動を停止し、第１ドレン
弁５を開いて固定平膜モジュール１内の原液を排出し、
第１ドレン弁５を閉じる。 以後乃至の動作を繰り返す。乃至の動作
は、シーケンスコントローラ１０による制御の下に完全
自動で行われる。
【００１０】以上の説明から分かるごとく、本運転方法
によれば、原液の濾過終了後の固定平膜の洗浄を、次の
ロットの原液を用いて行うので、固定平膜の洗浄コスト
が安い。また、洗浄に要する時間が短いので、濾過機の
稼働率が向上する。さらに、シーケンスコントローラの
制御下における完全自動化運転により人件費が削減され
る。
によれば、原液の濾過終了後の固定平膜の洗浄を、次の
ロットの原液を用いて行うので、固定平膜の洗浄コスト
が安い。また、洗浄に要する時間が短いので、濾過機の
稼働率が向上する。さらに、シーケンスコントローラの
制御下における完全自動化運転により人件費が削減され
る。
【００１１】以上、セラミック製固定平膜と平膜に平行
に延びる攪拌板とを内蔵し攪拌板を回転させて濾過を行
う固定平膜モジュールを備える固定平膜濾過機に本発明
を適用した実施例を説明したが、本発明を固定平膜濾過
機以外の濾過機に適用することも可能である。たとえ
ば、セラミック製平膜を回転させて濾過を行う回転平膜
モジュールを備える回転平膜濾過機に、上記実施例と全
く同様の態様で本発明を適用することが可能である。ま
た、セラミック製筒状膜を固定し膜に平行に原液を流し
て濾過を行う筒状膜モジュールを備える筒状膜濾過機
に、本発明を適用することも可能である。筒状膜濾過機
にあっては、濾過膜は回転しないので、循環ポンプを作
動させた状態で濾過膜の洗浄を行うことになる。
に延びる攪拌板とを内蔵し攪拌板を回転させて濾過を行
う固定平膜モジュールを備える固定平膜濾過機に本発明
を適用した実施例を説明したが、本発明を固定平膜濾過
機以外の濾過機に適用することも可能である。たとえ
ば、セラミック製平膜を回転させて濾過を行う回転平膜
モジュールを備える回転平膜濾過機に、上記実施例と全
く同様の態様で本発明を適用することが可能である。ま
た、セラミック製筒状膜を固定し膜に平行に原液を流し
て濾過を行う筒状膜モジュールを備える筒状膜濾過機
に、本発明を適用することも可能である。筒状膜濾過機
にあっては、濾過膜は回転しないので、循環ポンプを作
動させた状態で濾過膜の洗浄を行うことになる。
【００１２】
【効果】以上説明したごとく、本発明においては、対象
ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、次のロッ
トの原液を用いて行うので、濾過膜の洗浄コストが安
い。また、洗浄に要する時間が短いので濾過機の稼働率
が向上する。
ロットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、次のロッ
トの原液を用いて行うので、濾過膜の洗浄コストが安
い。また、洗浄に要する時間が短いので濾過機の稼働率
が向上する。
【図１】本発明の実施例に係る運転方法が適用される固
定平膜濾過機の全体構成図である。
定平膜濾過機の全体構成図である。
【図２】従来の運転方法が適用される膜濾過機の全体構
成図である。
成図である。
１ 固定平膜モジュール ２ 原液タンク ３ 循環ポンプ ４ 透過液弁 ５ 第１ドレン弁 ６ 第２ドレン弁 ７ 受槽 ８ 供給ポンプ ９ 液面計 １０ シーケンスコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板倉 郁夫 北九州市小倉北区中島２丁目１番１号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 北村 正樹 北九州市小倉北区中島２丁目１番１号 東 陶機器株式会社内
Claims (11)
- 【請求項１】 セラミック製濾過膜を内蔵する膜モジュ
ールと、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タン
クと膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備
えるクロスフロー式濾過機の運転方法において、対象ロ
ットの原液の濾過終了後の濾過膜の洗浄を、次のロット
の原液を用いて行うことを特徴とする運転方法。 - 【請求項２】 複数ロット分の原液を予め貯蔵する受槽
と、受槽から原液タンクへ原液を供給する供給ポンプ
と、原液タンク内の原液の液位を検出する液面計と、膜
モジュール内の原液を排出するための第１ドレン弁と、
原液タンク内の原液を排出するための第２ドレン弁と、
シーケンスコントローラとを設置し、原液タンク内の原
液の液位に基づいて、供給ポンプと、循環ポンプと、膜
モジュールと、第１ドレン弁と、第２ドレン弁とをシー
ケンス制御することにより原液の濾過と濾過膜の洗浄と
を自動的に行うことを特徴とする請求項１に記載のクロ
スフロー式濾過機の運転方法。 - 【請求項３】 膜モジュールは平膜を固定し攪拌板を回
転させて濾過を行う固定平膜モジュールであり、供給ポ
ンプを作動させて原液を受槽から原液タンクへ供給し、
液面計で原液タンク内の液位を計測し該液位が１ロット
分の処理量に相当する値に達した時点で供給ポンプの作
動を停止し、循環ポンプと膜モジュールとを作動させて
原液を濾過し、液面計で原液タンク内の液位を計測し所
望の濃縮度に相当する値まで前記液位が低下した時点で
循環ポンプと膜モジュールの作動を停止し、第１ドレン
弁と第２ドレン弁を開いて膜モジュール内と原液タンク
内の原液を排出し、第１ドレン弁と第２ドレン弁を閉
じ、供給ポンプを作動させて次のロットの原液を受槽か
ら原液タンクへ供給し、液面計で原液タンク内の液位を
計測し該液位が濾過膜の洗浄に十分な量に相当する値に
達した時点で供給ポンプの作動を停止し、循環ポンプを
作動させて膜モジュールに洗浄用の原液を供給し、循環
ポンプを停止し、膜モジュールを作動させて濾過膜に付
着した濃縮された前のロットの原液の残滓を次のロット
の原液で希釈して濾過膜を洗浄し、膜モジュールの作動
を停止し、第１ドレン弁を開いて膜モジュール内の原液
を排出し、第１ドレン弁を閉じ、以後上記動作を繰り返
すことを特徴とする請求項２に記載のクロスフロー式濾
過機の運転方法。 - 【請求項４】 膜モジュールは平膜を回転させて濾過を
行う回転平膜モジュールであり、供給ポンプを作動させ
て原液を受槽から原液タンクへ供給し、液面計で原液タ
ンク内の液位を計測し該液位が１ロット分の処理量に相
当する値に達した時点で供給ポンプの作動を停止し、循
環ポンプと膜モジュールとを作動させて原液を濾過し、
液面計で原液タンク内の液位を計測し所望の濃縮度に相
当する値まで前記液位が低下した時点で循環ポンプと膜
モジュールの作動を停止し、第１ドレン弁と第２ドレン
弁を開いて膜モジュール内と原液タンク内の原液を排出
し、第１ドレン弁と第２ドレン弁を閉じ、供給ポンプを
作動させて次のロットの原液を受槽から原液タンクへ供
給し、液面計で原液タンク内の液位を計測し該液位が濾
過膜の洗浄に十分な量に相当する値に達した時点で供給
ポンプの作動を停止し、循環ポンプを作動させて膜モジ
ュールに洗浄用の原液を供給し、循環ポンプを停止し、
膜モジュールを作動させて濾過膜に付着した濃縮された
前のロットの原液の残滓を次のロットの原液で希釈して
濾過膜を洗浄し、膜モジュールの作動を停止し、第１ド
レン弁を開いて膜モジュール内の原液を排出し、第１ド
レン弁を閉じ、以後上記動作を繰り返すことを特徴とす
る請求項２に記載のクロスフロー式濾過機の運転方法。 - 【請求項５】 膜モジュールは筒状膜を固定し膜に平行
に原液を流して濾過を行う筒状膜モジュールであり、供
給ポンプを作動させて原液を受槽から原液タンクへ供給
し、液面計で原液タンク内の液位を計測し該液位が１ロ
ット分の処理量に相当する値に達した時点で供給ポンプ
の作動を停止し、循環ポンプを作動させて原液を濾過
し、液面計で原液タンク内の液位を計測し所望の濃縮度
に相当する値まで前記液位が低下した時点で循環ポンプ
の作動を停止し、第１ドレン弁と第２ドレン弁を開いて
膜モジュール内と原液タンク内の原液を排出し、第１ド
レン弁と第２ドレン弁を閉じ、供給ポンプを作動させて
次のロットの原液を受槽から原液タンクへ供給し、液面
計で原液タンク内の液位を計測し該液位が濾過膜の洗浄
に十分な量に相当する値に達した時点で供給ポンプの作
動を停止し、循環ポンプを作動させて濾過膜に付着した
濃縮された前のロットの原液の残滓を次のロットの原液
で希釈して濾過膜を洗浄し、循環ポンプの作動を停止
し、第１ドレン弁と第２ドレン弁を開いて膜モジュール
内と原液タンク内の原液を排出し、第１ドレン弁と第２
ドレン弁を閉じ、以後上記動作を繰り返すことを特徴と
する請求項２に記載のクロスフロー式濾過機の運転方
法。 - 【請求項６】 膜モジュールの透過液出口を閉じた状態
で濾過膜を洗浄することを特徴とする請求項１乃至５の
何れか１項に記載のクロスフロー式濾過機の運転方法。 - 【請求項７】 セラミック製濾過膜を内蔵する膜モジュ
ールと、原液を貯蔵する原液タンクと、原液を原液タン
クと膜モジュールとの間で循環させる循環ポンプとを備
えるクロスフロー式濾過機において、複数ロット分の原
液を予め貯蔵する受槽と、受槽から原液タンクへ原液を
供給する供給ポンプと、原液タンク内の原液の液位を検
出する液面計と、膜モジュール内の原液を排出するため
の第１ドレン弁と、原液タンク内の原液を排出するため
の第２ドレン弁と、原液タンク内の原液の液位に基づい
て、供給ポンプと、循環ポンプと、膜モジュールと、第
１ドレン弁と、第２ドレン弁とをシーケンス制御して原
液の濾過と原液による濾過膜の洗浄とを自動的に行うシ
ーケンスコントローラとを備えることを特徴とするクロ
スフロー式濾過機。 - 【請求項８】 膜モジュールは平膜を固定し攪拌板を回
転させて濾過を行う固定平膜モジュールであることを特
徴とする請求項７に記載のクロスフロー式濾過機。 - 【請求項９】 膜モジュールは平膜を回転させて濾過を
行う回転平膜モジュールであることを特徴とする請求項
７に記載のクロスフロー式濾過機。 - 【請求項１０】 膜モジュールは筒状膜を固定し膜に平
行に原液を流して濾過を行う筒状膜モジュールであるこ
とを特徴とする請求項７に記載のクロスフロー式濾過
機。 - 【請求項１１】 シーケンスコントローラによって制御
され膜モジュールの透過液出口を閉じる弁を備えること
を特徴とする請求項７乃至１０の何れか１項に記載のク
ロスフロー式濾過機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2963193A JPH06218249A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | セラミック製濾過膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法及びクロスフロー式濾過機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2963193A JPH06218249A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | セラミック製濾過膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法及びクロスフロー式濾過機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06218249A true JPH06218249A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12281441
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2963193A Pending JPH06218249A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | セラミック製濾過膜を備えるクロスフロー式濾過機の運転方法及びクロスフロー式濾過機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06218249A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103349859A (zh) * | 2013-04-22 | 2013-10-16 | 天津滨瀚环保科技发展有限公司 | 一种分离碳酸钙溶液的陶瓷过滤器装置及工艺 |
| US20140341792A1 (en) * | 2012-02-03 | 2014-11-20 | Omya International Ag | Installation for the purification of minerals, pigments and/or fillers and/or the preparation of precipitated earth alkali carbonate |
-
1993
- 1993-01-27 JP JP2963193A patent/JPH06218249A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20140341792A1 (en) * | 2012-02-03 | 2014-11-20 | Omya International Ag | Installation for the purification of minerals, pigments and/or fillers and/or the preparation of precipitated earth alkali carbonate |
| US10053582B2 (en) * | 2012-02-03 | 2018-08-21 | Omya International Ag | Installation for the purification of minerals, pigments and/or fillers and/or the preparation of precipitated earth alkali carbonate |
| CN103349859A (zh) * | 2013-04-22 | 2013-10-16 | 天津滨瀚环保科技发展有限公司 | 一种分离碳酸钙溶液的陶瓷过滤器装置及工艺 |
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