JP2004529172A - セフェム化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式[I]:
【化1】
Figure 2004529172

(式中、
Aは、低級アルキレン又は低級アルケニレン;
は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、保護されたヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくは保護されたアミノ(低級)アルキル、及び
は、水素もしくはアミノ保護基、又は
とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
とRは、独立して、アミノ又は保護されたアミノ;及び
は、カルボキシ又は保護されたカルボキシである)
の化合物又は医薬として許容されるその塩、式[I]の化合物の製造方法、及び医薬として許容される担体と共に式[I]の化合物を含有する医薬組成物に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、新規セフェム化合物及び医薬として許容されるその塩に関する。より詳細には、抗菌活性を有する新規セフェム化合物及び医薬として許容されるその塩、その製造方法、それを含有する医薬組成物、並びにヒトと動物における感染症の治療方法に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
発明の開示
本発明の1つの目的は、多数の病原菌に対し非常に活性のある新規セフェム化合物及び医薬として許容されるその塩を提供することである。
本発明の別の目的は、該セフェム化合物及びその塩の製造方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、活性成分として、該セフェム化合物又は医薬として許容されるその塩を含有する医薬組成物を提供することである。
本発明のまた更なる目的は、病原菌によって引き起こされる感染症の治療方法であって、感染したヒトもしくは動物に該セフェム化合物を投与することを含む方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の目的セフェム化合物は新規であり、以下の式[I]:
【0004】
【化1】
Figure 2004529172
【0005】
(式中、
Aは、低級アルキレン又は低級アルケニレン;
は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、保護されたヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくは保護されたアミノ(低級)アルキル、及び
は、水素もしくはアミノ保護基、又は
とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
とRは、独立して、アミノ又は保護されたアミノ;及び
は、カルボキシ又は保護されたカルボキシである)によって表されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
目的化合物[I]に関し、以下の点に注意すべきである。
即ち、目的化合物[I]は、シン異性体(Z体)、アンチ異性体(E体)、及びそれらの混合物を含む。シン異性体(Z体)は、以下の式:
【0007】
【化2】
Figure 2004529172
【0008】
(式中、RとRは各々、上記の通りである)によって表される部分構造を有する1つの幾何異性体を意味し、アンチ異性体(E体)は、以下の式:
【0009】
【化3】
Figure 2004529172
【0010】
(式中、RとRは各々、上記の通りである)によって表される部分構造を有する他方の幾何異性体を意味し、このような幾何異性体及びそれらの混合物の全ては、本発明の範囲内に包含される。
【0011】
本明細書及び請求の範囲において、これらの幾何異性体及びそれらの混合物の部分構造は、便宜上、以下の式:
【0012】
【化4】
Figure 2004529172
【0013】
(式中、RとRは各々、上記の通りである)によって表される。
【0014】
注意すべき別の点は、化合物[I]のピラゾリオ部分は互変異性の形で存在することもでき、このような互変異性平衡は、以下の式
【0015】
【化5】
Figure 2004529172
【0016】
(式中、A、R、R及びRは各々、上記の通りである)によって表されることができる。
上記互変異性体の両方が、本発明の範囲内に包含されるが、本明細書と請求の範囲では、便宜上、式(A)のピラゾリオ基の1つの表現によって表される。
【0017】
本発明のセフェム化合物[I]は、以下に示されるように、以下の製造法によって製造することができる。
製造法1
【0018】
【化6】
Figure 2004529172
【0019】
製造法2
【0020】
【化7】
Figure 2004529172
【0021】
製造法3
【0022】
【化8】
Figure 2004529172
【0023】
製造法4
【0024】
【化9】
Figure 2004529172
【0025】
(式中、A、R、R、R、R及びRは各々、上記の通りであり、
aは、保護されたアミノ、
は、保護されたカルボキシ、
Yは、脱離基、
【0026】
【化10】
Figure 2004529172
【0027】
は、アニオン、
aは、保護されたヒドロキシ(低級)アルキル又は保護されたアミノ(低級)アルキル、
bは、ヒドロキシ(低級)アルキル又はアミノ(低級)アルキルである)
【0028】
出発化合物[II]と[VI]は、以下の製造法によって製造することができる。
製造法A
【0029】
【化11】
Figure 2004529172
【0030】
製造法B
【0031】
【化12】
Figure 2004529172
【0032】
(式中、A、R、R、R、R、R、R、Y及び
【0033】
【化13】
Figure 2004529172
【0034】
は各々、上記の通りであり、
は、保護されたアミノ、
は、保護されたカルボキシ、及び
10は、アミノ保護基である)
【0035】
出発化合物[VII]と[XI]又はそれらの塩は、後記の製造例1−7、9−14、16−18、21−23、25−45、47−52、54、55、57−61、62−66、68−76で開示される方法又はそれと類似した方法によって製造することができる。
【0036】
本明細書の上記及び下記において、種々の定義の適切な例は、以下のように詳細に説明される。
用語「低級」は、特に断りのない限り、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する基を意味するように用いられる。
適切な「低級アルキル」並びに「ヒドロキシ(低級)アルキル」、「保護されたヒドロキシ(低級)アルキル」、「アミノ(低級)アルキル」及び「保護されたアミノ(低級)アルキル」の適切な「低級アルキル」部分としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、tert-ペンチル及びヘキシルなどの1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖のアルキルが挙げられ、より好適なものは、C−Cアルキルである。
【0037】
適切な「ヒドロキシ(低級)アルキル」として、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシペンチル及び6−ヒドロキシヘキシルなどのヒドロキシ(C−C)アルキルが挙げられ、より好適なものは、ヒドロキシ(C−C)アルキルである。
適切な「アミノ(低級)アルキル」として、アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、1−アミノプロピル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル及び6−アミノヘキシルなどのアミノ(C−C)アルキルが挙げられ、より好適なものは、アミノ(C−C)アルキルである。
【0038】
Aにおける適切な「低級アルキレン」として、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン及びプロピレンなどの1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキレンが挙げられ、より好適なものは、1〜3個の炭素原子を有する直鎖アルキレンである。
Aにおける適切な「低級アルケニレン」として、ビニレン、プロペニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、1−ヘキセニレン、2−ヘキセニレン、3−ヘキセニレンなどの2〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルケニレンが挙げられ、より好適なものは、2又は3個の炭素原子を有する直鎖アルケニレンである。
【0039】
とRによって形成される適切な「低級アルキレン」として、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンなどの2〜4個の炭素原子を有する直鎖アルキレンが挙げられ、より好適なものは、2又は3個の炭素原子を有する直鎖アルキレンである。
【0040】
「保護されたアミノ」と「保護されたアミノ(低級)アルキル」の適切な「アミノ保護基」として、下記のアシル基、置換された、もしくは非置換のアリール(低級)アルキリデン[例えば、ベンジリデン、ヒドロキシベンジリデンなど]、モノ−、ジ−、もしくはトリフェニル(低級)アルキルなどのアリール(低級)アルキル[例えば、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチルなど]などが挙げられる。
【0041】
適切な「アシル」として、低級アルカノイル[例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ヘキサノイル、ピバロイルなど]、モノ(又はジ又はトリ)ハロ(低級)アルカノイル[例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチルなど]、低級アルコキシカルボニル[例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、tert-ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなど]、カルバモイル、アロイル[例えば、ベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなど]、アリール(低級)アルカノイル[例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルなど]、アリールオキシカルボニル[例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなど]、アリールオキシ(低級)アルカノイル[例えば、フェノキシアセチル、フェノキシプロピオニルなど]、アリールグリオキシロイル[例えば、フェニルグリオキシロイル、ナフチルグリオキシロイルなど]、適切な置換基で置換されていてもよいアリール(低級)アルコキシカルボニル[例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニルなど]などが挙げられる。
【0042】
「保護されたヒドロキシ(低級)アルキル」の適切な「保護されたヒドロキシ」として、アシルオキシ基、アリール(低級)アルキルオキシ基などが挙げられる。「アシルオキシ」の適切な「アシル」部分として、低級アルカノイル[例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ヘキサノイル、ピバロイルなど]、モノ(又はジ又はトリ)ハロ(低級)アルカノイル[例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチルなど]、低級アルコキシカルボニル[例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、tert-ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなど]、カルバモイルなどが挙げられる。「アリール(低級)アルキルオキシ」の適切な「アリール(低級)アルキル」部分として、モノ−、ジ−、もしくはトリフェニル(低級)アルキル[例えば、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチルなど]などが挙げられる。
【0043】
適切な「保護されたカルボキシ」として、エステル化されたカルボキシ基などが挙げられ、当該エステル化されたカルボキシ基のエステル部分の具体例として、適切な置換基を有していてもよい低級アルキルエステル[例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、tert-ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、1−シクロプロピルエチルエステルなど]、例えば、低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステル[例えば、アセトキシメチルエステル、プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレリルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、1−アセトキシエチルエステル、1−プロピオニルオキシエチルエステル、2−プロピオニルオキシエチルエステル、ヘキサノイルオキシメチルエステルなど]、低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエステル[例えば、2−メシルエチルエステルなど]、又はモノ(又はジ又はトリ)ハロ(低級)アルキルエステル[例えば、2−ヨードエチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステルなど];低級アルケニルエステル[例えば、ビニルエステル、アリルエステルなど];低級アルキニルエステル[例えば、エチニルエステル、プロピニルエステルなど];適切な置換基を有していてもよいアリール(低級)アルキルエステル[例えば、ベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキシフェニル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert-ブチルベンジルエステルなど];適切な置換基を有していてもよいアリールエステル[例えば、フェニルエステル、4−クロロフェニルエステル、トリルエステル、4−tert-ブチルフェニルエステル、キシリルエステル、メシチルエステル、クメニルエステルなど]などのエステル部分が挙げられる。
【0044】
適切な「脱離基」として、ハロゲン[例えば、塩素、臭素、ヨウ素など]、又は、アリールスルホニルオキシ[例えば、ベンゼンスルホニルオキシ、トシルオキシなど]、低級アルキルスルホニルオキシ[例えば、メシルオキシなど]、低級アルカノイルオキシ[例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシなど]などのアシルオキシなどが挙げられる。
【0045】
適切な「アニオン」として、ギ酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、マレイン酸イオン、酒石酸イオン、メタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオンなどが挙げられる。
【0046】
目的化合物[I]の適切な医薬として許容できる塩は、通常の非毒性塩であり、例えば、無機塩基との塩、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩;有機塩基との塩、例えば、有機アミン塩(例えば、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩など);無機酸付加塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩など);有機カルボン酸付加塩又は有機スルホン酸付加塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩など);塩基性又は酸性アミノ酸(例えば、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩のような塩基との塩又は酸付加塩が挙げられる。
【0047】
一般式[I]によって表される本発明のアミド化合物の好適な実施態様は以下の通りである。
(1) Rは、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アリール(低級)アルキルオキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくはアシルアミノ(低級)アルキル、及び
は、水素、アリール(低級)アルキルもしくはアシル、又は
とRは一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
とRは独立して、アミノ又はアシルアミノ;及び
は、カルボキシ又はエステル化されたカルボキシ
である式[I]の化合物又は医薬として許容されるその塩。
(2) Rは、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アリール(低級)アルキルオキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキル、(低級)アルカノイルアミノ(低級)アルキルもしくは(低級)アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルキル、及び
は、水素、アリール(低級)アルキル、低級アルカノイルもしくは低級アルコキシカルボニル、又は
とRは一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
とRは独立して、アミノ、低級アルカノイルアミノ又は低級アルコキシカルボニルアミノ;及び
は、カルボキシ又は低級アルコキシカルボニル
である上記(1)の化合物又は医薬として許容されるその塩。
(3) Rは、(C−C)アルキル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、モノ−、ジ−もしくはトリフェニル(C−C)アルキルオキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキル、(C−C)アルカノイルアミノ(C−C)アルキル又は(C−C)アルコキシカルボニルアミノ(C−C)アルキル、及び
は、水素、モノ−、ジ−もしくはトリフェニル(C−C)アルキルオキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルカノイル又は(C−C)アルコキシカルボニル、或いは
とRは一緒に結合して(C−C)アルキレンを形成する;
とRは独立して、アミノ、(C−C)アルカノイルアミノ又は(C−C)アルコキシカルボニルアミノ;及び
は、カルボキシ又は(C−C)アルコキシカルボニル
である上記(2)の化合物又は医薬として許容されるその塩。
(4) Rは、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキルもしくはアミノ低級アルキル、及び
は、水素、又は
とRは一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
とRは、アミノ;及び
は、カルボキシ;
である上記(2)の化合物又は医薬として許容されるその塩。
(5) Rは、(C−C)アルキル、ヒドロキシ(C−C)アルキルもしくはアミノ(C−C)アルキル、及び
は、水素、又は
とRは一緒に結合して(C−C)アルキレンを形成する;
とRは、アミノ;及び
は、カルボキシ;
である上記(4)の化合物又は医薬として許容されるその塩。
【0048】
本発明の目的化合物の製造法を以下に詳細に説明する。
製造法(1)
化合物[I]又はその塩は、化合物[II]もしくはアミノ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩を、化合物[III]もしくはカルボキシ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩と反応させることにより製造することができる。
【0049】
化合物[II]のアミノ基における適切な反応性誘導体としては、化合物[II]と、アルデヒド、ケトンなどのカルボニル化合物との反応によって形成されるシッフ塩基型イミノ又はその互変異性のエナミン型異性体;化合物[II]と、ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミド[例えば、N−(トリメチルシリル)アセトアミド]、ビス(トリメチルシリル)ウレアなどのシリル化合物との反応によって形成されるシリル誘導体;化合物[II]と、三塩化リン又はホスゲンとの反応によって形成される誘導体が挙げられる。
【0050】
化合物[II]及びその反応性誘導体の適切な塩は、化合物[I]の適切な塩として例示したものを挙げることができる。
【0051】
化合物[III]のカルボキシ基における適切な反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水物、活性化アミド及び活性化エステルが挙げられる。反応性誘導体の適切な例は、酸塩化物;酸アジド;置換されているリン酸(例えば、ジアルキルリン酸、フェニルリン酸、ジフェニルリン酸、ジベンジルリン酸、ハロゲン化リン酸など)、ジアルキル亜リン酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸など)、脂肪族カルボン酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル酪酸、トリクロロ酢酸など)、及び芳香族カルボン酸(例えば、安息香酸など)などの酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾール、4−置換イミダゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾール又はテトラゾールとの活性化アミド;活性化エステル(例えば、シアノメチルエステル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミノメチル[(CH3)=CH−]エステル、ビニルエステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチオエステル、p−クレシルチオエステル、カルボキシメチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステルなど);又は、N−ヒドロキシ化合物(例えば、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールなど)とのエステルであってよい。これらの反応性誘導体は、使用する化合物[III]の種類により、上記のものから随意に選択できる。
化合物[III]及びその反応性誘導体の適切な塩は、化合物[I]の適切な塩として例示したものを挙げることができる。
【0052】
反応は通常、水、アルコール[例えば、メタノール、エタノールなど]、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、もしくは反応に有害な影響を与えない任意の他の有機溶媒などの通常の溶媒中で行う。これらの通常の溶媒は、水との混合物中でも使用できる。
【0053】
この反応で、化合物[III]を遊離酸形態又はその塩形態で使用する場合、反応は好ましくは、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−ジエチルカルボジイミド;N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド;N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;N,N’−カルボニル−ビス−(2−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−アルコキシ−1−クロロエチレン;トリアルキルホスファイト;ポリリン酸エチル;ポリリン酸イソプロピル;オキシ塩化リン(塩化ホスホリル);三塩化リン;塩化チオニル;塩化オキサリル;ハロギ酸低級アルキル[例えば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピルなど]、トリフェニルホスフィン;2−エチル−7−ヒドロキシベンゾイソオキサゾリウム塩;2−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウム ヒドロキシド分子内塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;N,N−ジメチルホルムアミドと、塩化チオニル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩化リンなどとの反応によって調製されるいわゆるビルスマイヤー試薬などの通常の縮合剤の存在下で行う。
【0054】
反応はまた、アルカリ金属重炭酸塩、トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)アルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミンなどの無機又は有機の塩基の存在下でも行うことができる。
反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却下乃至加温下で行う。
【0055】
製造法2
化合物[Ib]又はその塩は、化合物[Ia]又はその塩を、アミノ保護基の脱離反応に付すことにより製造することができる。
脱離反応は、加水分解などの通常の方法により行う。
加水分解は好ましくは、塩基、又はルイス酸を含む酸の存在下で行う。
適切な塩基として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウムなど)、それらの水酸化物又は炭酸塩又は炭酸水素塩、トリアルキルアミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの無機塩基及び有機塩基が挙げられる。
適切な酸として、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)、及び無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素など)が挙げられる。
トリハロ酢酸(例えば、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)などのルイス酸を用いる脱離は好ましくは、カチオン補捉剤(例えば、アニソール、フェノールなど)の存在下で行う。
【0056】
反応は通常、水、アルコール[例えば、メタノール、エタノールなど]、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、それらの混合物、又は反応に有害な影響を与えない任意の他の有機溶媒などの溶媒中で行う。液体の塩基又は酸はまた、溶媒として使用できる。
反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却下乃至加温下で行う。
【0057】
製造法3−(i)
化合物[VIII]又はその塩は、化合物[VI]又はその塩を、化合物[VII]又はその塩と反応させることにより製造することができる。
化合物[VI]と[VIII]の適切な塩は、化合物[I]の適切な塩として例示したものを挙げることができる。
本反応は、水、リン酸緩衝液、アセトン、クロロホルム、アセトニトリル、ニトロベンゼン、塩化メチレン、塩化エチレン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、又は反応に有害な影響を与えない任意の他の有機溶媒などの溶媒中で、好ましくは強い極性を有する溶媒中で行い得る。溶媒のうち、親水性溶媒は、水との混合物中で使用できる。化合物[VII]が液体であるとき、それはまた、溶媒として使用できる。
【0058】
反応は好ましくは、塩基の存在下、例えば、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩などの無機塩基、トリアルキルアミンなどの有機塩基などの存在下で行う。
反応温度は特に限定されず、反応は通常、室温、加温下又は加熱下で行う。本反応は好ましくは、ハロゲン化アルカリ金属(例えば、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなど)、アルカリ金属チオシアン酸塩(例えば、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムなど)などの存在下で行う。
アニオン
【0059】
【化14】
Figure 2004529172
【0060】
は、脱離基Y由来のものであってよく、それは、通常の方法によって他のアニオンに変換することができる。
【0061】
製造法3−(ii)
化合物[I]又はその塩は、化合物[VIII]又はその塩を、カルボキシ保護基の脱離反応に付すことにより製造することができる。
脱離反応は、上記製造法2の反応と同様に行われ、従って、使用する試薬及び反応条件(例えば、溶媒、反応温度など)は、製造法2のものを参照することができる。
【0062】
製造法4
化合物[Id]又はその塩は、化合物[Ic]又はその塩を、ヒドロキシ保護基又はアミノ保護基の脱離反応に付すことにより製造することができる。
この脱離反応の適切な方法として、加水分解、還元などの通常のものが挙げられる。
(i)加水分解の場合:
加水分解は好ましくは、塩基、又はルイス酸を含む酸の存在下で行う。
適切な塩基として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウムなど)、それらの水酸化物又は炭酸塩又は炭酸水素塩、トリアルキルアミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの無機塩基及び有機塩基が挙げられる。
適切な酸として、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)、及び無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素など)が挙げられる。
トリハロ酢酸(例えば、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)などのルイス酸を用いる脱離は好ましくは、カチオン補捉剤(例えば、アニソール、フェノールなど)の存在下で行う。
【0063】
反応は通常、水、アルコール[例えば、メタノール、エタノールなど]、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、それらの混合物、又は反応に有害な影響を与えない任意の他の有機溶媒などの溶媒中で行う。液体の塩基又は酸はまた、溶媒として使用できる。
反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却下乃至加温下で行う。
【0064】
(ii)還元の場合:
還元は、化学的還元及び接触還元を含む通常の方法で行う。
化学的還元で使用する適切な還元試薬は、金属(例えば、スズ、亜鉛、鉄など)もしくは金属化合物(例えば、塩化クロム、酢酸クロムなど)と、有機酸もしくは無機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など)との組み合わせである。
接触還元で使用する適切な触媒は、白金触媒(例えば、白金板、白金海綿、白金黒、白金コロイド、酸化白金、白金線など)、パラジウム触媒(例えば、パラジウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウム、炭素上パラジウム、パラジウムコロイド、硫酸バリウム上パラジウム、炭酸バリウム上パラジウムなど)、ニッケル触媒(例えば、還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど)、コバルト触媒(例えば、還元コバルト、ラネーコバルトなど)、鉄触媒(例えば、還元鉄、ラネー鉄など)、銅触媒(例えば、還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など)などの通常の触媒である。
【0065】
還元は通常、水、メタノール、エタノール、プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、又はそれらの混合物などの反応に有害な影響を及ぼさない通常の溶媒中で行う。
更に、化学的還元で使用する上記酸が液体である場合、酸はまた、溶媒として使用できる。
更に、接触還元で使用する適切な溶媒は、上記溶媒、及びジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの他の通常の溶媒、又はそれらの混合物であってよい。
この還元の反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却下乃至加温下で行う。
【0066】
が保護されたアミノであるとき、Rのアミノ保護基は、加水分解などの通常の方法によって除去できる。
【0067】
出発化合物の製造法A及びBを以下に詳細に説明する。
製造法A−(i)
化合物[XII]又はその塩は、化合物[X]又はその塩を、化合物[XI]又はその塩と反応させることにより製造することができる。
この反応は、上記製造法3−(i)の反応と同様に行うことができ、従って、使用する試薬及び反応条件(例えば、溶媒、反応温度など)は、製造法3−(i)のものを参照することができる。
【0068】
製造法A−(ii)
化合物[II]又はその塩は、化合物[XII]又はその塩を、RとR10のアミノ保護基及びRのカルボキシ保護基の脱離反応に付すことにより製造することができる。
この反応は、上記製造法2の反応と同様に行うことができ、従って、使用する試薬及び反応条件(例えば、溶媒、反応温度など)は、製造法2のものを参照することができる。
【0069】
製造法B
化合物[VI]又はその塩は、化合物[XIII]もしくはアミノ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩を、化合物[XIV]もしくはカルボキシ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩と反応させることにより製造することができる。
この反応は、上記製造法1の反応と同様に行うことができ、従って、使用する試薬と反応条件(例えば、溶媒、反応温度など)は、製造法1のものを参照することができる。
【0070】
上記製造法によって得られる化合物は、粉砕、再結晶、カラムクロマトグラフィ、再沈殿などの通常の方法によって単離精製できる。
化合物[I]及びその他の化合物は、不斉炭素原子、二重結合に基づく光学異性体、幾何異性体などの立体異性体を1個以上含み得ることに注意すべきである。このような異性体の全てとそれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。
目的化合物[I]及び医薬として許容されるその塩は、溶媒和化合物[例えば、包接化合物(例えば、水和物など)]を含む。
【0071】
目的化合物[I]及び医薬として許容されるその塩は、新規であり、高い抗菌活性を示し、グラム陽性菌とグラム陰性菌を含む種々の病原菌の増殖を阻害し、抗菌薬として有用である。
目的化合物[I]の有用性を示すために、本発明の代表的化合物のMIC(最小発育阻止濃度)に関する試験データを以下に示す。
【0072】
試験方法:
インビトロ抗菌活性を、下記のように2倍寒天プレート希釈法によって測定した。
各試験菌株をトリプチケース−ソイブロス中で一晩培養して、その1白金耳(生菌数10個/ml)を、各濃度段階の代表的試験化合物を含有するハートインフュージョン寒天(HI−寒天)に接種し、37℃で20時間インキュベーションした後、最小発育阻止濃度(MIC)をμg/mlで表した。
【0073】
試験化合物
化合物(a):7β−[(Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−(1−カルボキシ−1−メチルエトキシイミノ)アセトアミド]−3−[3−アミノ−4−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1−ピラゾリオ]メチル−3−セフェム−4−カルボキシラート
化合物(b):7β−[(Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−(1−カルボキシ−1−メチルエトキシイミノ)アセトアミド]−3−[3−アミノ−4−(2−アミノエチル)−2−メチル−1−ピラゾリオ]メチル−3−セフェム−4−カルボキシラート
試験結果:
【0074】
【表1】
Figure 2004529172
【0075】
治療投与のために、本発明の目的化合物[I]及び医薬として許容されるその塩は、経口、非経口又は外用投与に適した有機もしくは無機の固体もしくは液体の賦形剤などの医薬として許容される担体と混合して、活性成分として該化合物を含有する通常の医薬製剤の形態で使用される。医薬製剤は、錠剤、顆粒、粉末、カプセルなどの固体形態、又は溶液、懸濁液、シロップ、エマルション、レモネードなどの液体形態などであってよい。
【0076】
必要に応じて、上記製剤に、補助物質、安定化剤、湿潤剤、並びに、ラクトース、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、白土、ショ糖、コーンスターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、ピーナッツ油、オリーブ油、カカオバター、エチレングリコールなどの他の通常使用される添加剤を含めてもよい。
【0077】
化合物[I]の投与量は、患者の年齢、状態、疾患の種類、適用される化合物[I]の種類などによって変化し、また、それらに依存しうる。一般的に、1日につき1 mgと4,000 mgの間の量、又はそれ以上の量を患者に投与してもよい。本発明の目的化合物[I]の平均1回投与量約50 mg、100 mg、250 mg、500 mg、1000 mg又は2000 mgを、病原菌による感染症の治療に使用しうる。
【実施例】
【0078】
以下の製造例と実施例を、本発明をより詳細に説明するために記載する。
製造例 1
ジクロロメタン(500 ml)中の5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-カルバルデヒド(25 g, 200 mmol)とトリエチルアミン(22.2 g, 220 mmol)の懸濁液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(61.3 g, 220 mmol)を加えた。混合物を、室温で70時間撹拌した。反応混合物を、10%クエン酸水溶液、ブライン及び10%炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-カルバルデヒド(67.6 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.84 (3H, s), 7.26-7.34 (15H, m), 7.60 (1H, s), 8.95 (1H, brs), 9.58 (1H, s)
【0079】
製造例 2
テトラヒドロフラン(200 ml)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散,4.8 g, 120 mmol)の懸濁液に、氷冷下、トリエチル ホスホノアセタート(26.9 g, 120 mmol)を滴下した。混合物を、氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-カルバルデヒド(36.7 g, 100 mmol)を室温で加え、混合物を室温で17時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をクロロホルムに溶解した。溶液を、10%クエン酸水溶液、ブライン及び10%炭酸ナトリウム水溶液で順次洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、エチル (E)-3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)アクリラート(33.0 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.22 (3H, t, J=7.3Hz), 3.07 (3H, s), 4.10 (2H, q, J=7.3Hz), 5.78 (1H, d, J=16.0Hz), 6.97 (1H, d, J=16.0Hz), 7.19-7.33 (15H, m), 7.48 (1H, s)
【0080】
製造例 3
テトラヒドロフラン(200 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(5.7 g, 150 mmol)の懸濁液に、エチル (E)-3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)アクリラート(21.9 g, 50 mmol)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。氷浴で冷却後、フッ化カリウム (34 g)と水(10 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、残渣をクロロホルムに溶解した。溶液を10%クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。油状残渣を、クロロホルムで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロパノール(14.8 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.37-1.42 (2H, m), 1.87-1.90 (2H, m), 2.83 (3H, s), 3.38-3.42 (2H, m), 4.26 (1H, br), 7.12 (1H, s), 7.17-7.26 (15H, m)
【0081】
製造例 4
テトラヒドロフラン(20 ml)中の3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロパノール(4.0 g, 10 mmol)、フタルイミド(1.5 g, 10 mmol)及びトリフェニルホスフィン(4.0 g, 15 mmol)の溶液に、ジイソプロピル アゾジカルボキシラート(3.0 g, 15 mmol)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に、ジオキサン中の4 mol/l塩化水素溶液(10 ml)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、水層を10%炭酸ナトリウム水溶液でpH 9に調整した。溶液をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、5-アミノ-1-メチル-4-(3-フタルイミドプロピル)ピラゾール(2.2 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.91-1.97 (2H, m), 2.34-2.37 (2H, m), 3.45 (2H, br), 3.63 (3H, s), 3.71-3.77 (2H, m), 7.16 (1H, s), 7.70-7.73 (2H, m), 7.82-7.85 (2H, m)
【0082】
製造例 5
5-アミノ-1-メチル-4-(3-フタルイミドプロピル)ピラゾール(1.42 g, 5 mmol)を濃塩酸(10 ml)に室温で加え、混合物を23時間、還流下撹拌した。反応混合物に水(50 ml)を加え、不溶物の大部分を濾過で除去した。濾液を酢酸エチルで洗浄し、水層を真空濃縮した。残渣を2-プロパノールで摩砕し、真空乾燥し、3-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)プロピルアミン 二塩酸塩(700 mg)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.74-1.80 (2H, m), 2.44-2.47 (2H, m), 2.74-2.78 (2H, m), 3.73 (3H, s), 7.89 (1H, s), 8.25 (2H, br)
【0083】
製造例 6
メタノール(80 ml)中の3-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)プロピルアミン 二塩酸塩(9.3 g, 40 mmol)の溶液に、メタノール中の28%ナトリウムメトキシド溶液(15.9 g)を加えた。混合物をセライトで濾過し、濾液を真空濃縮した。ギ酸エチル(60 g)中の油状残渣の溶液を、20時間還流下撹拌した。冷却後、反応混合物にクロロホルムを加えた。混合物をセライトで濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、N-[3-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)プロピル]ホルムアミド(6.7 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.74-1.80 (2H, m), 2.44-2.47 (2H, m), 2.74-2.78 (2H, m), 3.73 (3H, s), 7.89 (1H, s), 8.25 (2H, br)
【0084】
製造例 7
塩化メチレン(50 ml)中のN-[3-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)プロピル]ホルムアミド(3.64 g, 20 mmol)とトリエチルアミン(2.23 g, 22 mmol)の溶液に、トリフェニルメチル クロリド(6.13 g, 22 mmol)を加えた。混合物を室温で90分撹拌した。反応混合物を、10%クエン酸水溶液、ブライン及び10%炭酸ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、N-[3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピル]ホルムアミド(6.8 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.13-1.18 (2H, m), 1.79-1.82 (2H, m), 2.76 (3H, s), 2.79-2.83 (2H, m), 5.68 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.15-7.27 (15H, m), 7.81 (1H, br), 7.96 (1H, s)
【0085】
製造例 8
N,N-ジメチルホルムアミド(2.5 ml)中のベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1.03 g, 2.00 mmol)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(300 mg, 2.00 mmol)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に、N-[3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピル]ホルムアミド(2.55 g, 6.00 mmol)と塩化メチレン(5 ml)を加えた。全混合物を室温で18時間撹拌し、酢酸エチルと水の混合物に注いだ。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空下約20 mlに濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(300 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(7.5 ml)中の溶液に、氷冷下アニソール(2.5 ml)とトリフルオロ酢酸(5.0 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(300 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、粗7β-アミノ-3-[3-アミノ-4-(3-ホルムアミドプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(1.67 g)を得た。この生成物を、更に精製せずに次工程で用いた。
【0086】
実施例 1
N,N-ジメチルホルムアミド(16 ml)とテトラヒドロフラン(16 ml)の混合溶媒中の粗7β-アミノ-3-[3-アミノ-4-(3-ホルムアミドプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(1.65 g)とN-トリメチルシリルアセトアミド(2.94 g, 22.4 mmol)の溶液に、氷冷下(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチル クロリド 塩酸塩(863 mg, 2.24 mmol)を加えた。溶液を氷冷下2.5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(400 ml)に注ぎ、混合物を30分撹拌した。生じた沈殿物を濾取し、酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで順次洗浄し、真空乾燥し、固体(1.07 g)を得た。
生じた固体の塩化メチレン(3.0 ml)中の懸濁液に、氷冷下アニソール(1.0 ml)とトリフルオロ酢酸(2.0 ml)を加えた。生じた溶液を室温で2.5時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(150 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、粗生成物を得、それを、ODSカラムを用いる分取高速液体クロマトグラフィ(HPLC)で精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空下約30mlに濃縮した。濃縮物を、濃塩酸で約pH 3に調整し、30% 2-プロパノール水溶液で溶出する微孔性非イオン吸着樹脂ダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空下約30 mlに濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-ホルムアミドプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(118 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.52 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.80 (2H, quintet, J=7.0Hz), 2.43 (2H, t, J=7.0Hz), 3.13 and 3.30 (2H, ABq, J=17.5Hz), 3.25 (2H, t, J=7.0Hz), 3.67 (3H, s), 4.96 and 5.22 (2H, ABq, J=15.8Hz), 5.22 (1H, d, J=4.8Hz), 5.85 (1H, d, J=4.8Hz), 7.77 (1H, s), 8.04 (1H, s)
【0087】
実施例 2
メタノール(1.1 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-ホルムアミドプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(112 mg, 0.172 mmol)の溶液に、室温で濃塩酸(0.11 ml)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整し、真空濃縮し、メタノールを除去した。生じた残渣を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空下約30 mlに濃縮した。濃縮物を、濃塩酸で約pH 3に調整し、30% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を、真空下約30 mlに濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(20 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.93 (2H, quintet, J=7.5Hz), 2.49 (2H, t, J=7.5Hz), 3.02 (2H, t, J=7.5Hz), 3.16 and 3.38 (2H, ABq, J=17.3Hz), 3.69(3H, s), 4.93 and 5.16 (2H, ABq, J=15.3Hz), 5.24 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.78 (1H, s)
【0088】
製造例 9
エタノール(700 ml)中のエチル (E)-3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)アクリラート(60 g, 137 mmol)の溶液を、水素雰囲気下、室温で3時間、10%パラジウム炭素(6.0 g)で処理した。触媒を濾別した後、濾液を真空濃縮した。残渣をヘキサンで摩砕し、真空乾燥し、エチル 3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピオナート(63 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.21 (3H, t, J=7.3Hz), 2.09-2.16 (4H, m), 2.81 (3H, s), 4.07 (2H, q, J=7.3Hz), 4.61 (1H, s), 7.11 (1H, s), 7.19-7.28 (15H, m)
【0089】
製造例 10
メタノール(60 ml)中のエチル 3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピオナート(22 g, 50 mmol)の溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液(60 ml)を加え、混合物を2時間還流下撹拌した。反応混合物を10%クエン酸水溶液で酸性化し、混合物を、クロロホルムとメタノールの混合溶媒で抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を、ジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピオン酸(16 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.88 (2H, t, J=7.8Hz), 2.08 (2H, t, J=7.8Hz), 2.75 (3H, s), 5.75 (1H, s), 6.99 (1H, s), 7.15-7.26 (15H, m), 11.85 (1H, br)
【0090】
製造例 11
テトラヒドロフラン(150 ml)中の3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)プロピオン酸(14.4 g, 35 mmol)とトリエチルアミン(4.9 ml, 35 mmol)の溶液に、クロロギ酸エチル(3.4 ml, 35 mmol)を加え、次いで、氷冷下20分撹拌した。反応混合物に、氷冷下、水(30 ml)中のアジ化ナトリウム(2.3 g, 35 mmol)の溶液を加えた。混合物を氷冷下20分撹拌し、次いで室温で20分撹拌した。反応混合物に氷冷水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液にメタノールを加え、混合溶液を真空濃縮した。残渣にメタノール(150 ml)を加え、混合物を1.5時間還流下撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、メチル N-[2-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)エチル]カルバマート(15.6 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.00 (2H, t, J=7.3Hz), 2.85 (3H, s), 2.87 (2H, t, J=7.3Hz), 3.64 (3H, s), 4.16 (1H, br), 4.36 (1H, br), 7.15-7.29 (16H, m)
【0091】
製造例 12
メチル N-[2-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)エチル]カルバマート(15.3 g, 34.7 mmol)と濃塩酸(80 ml)の混合物を、13時間還流下撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで洗浄した。有機層を分離し、水層を真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、2-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)エチルアミン 二塩酸塩(6.1 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 2.68-2.71 (2H, m), 2.91-2.95 (2H, m), 3.69 (3H, s), 7.82 (1H, s), 8.14 (2H, br)
【0092】
製造例 13
メタノール(50 ml)中の2-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)エチルアミン 二塩酸塩(2.98 g, 14 mmol)の溶液に、メタノール中の28%ナトリウムメトキシド溶液(5.4 ml, 28 mmol)を加えた。混合物をセライトで濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣とギ酸エチル(80 ml)の混合物を16時間還流下撹拌した。反応混合物にクロロホルムを加え、混合物をセライトで濾過した。濾液を真空濃縮し、N-[2-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)エチル]ホルムアミド(2.7 g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.57 (2H, t, J=6.9Hz), 3.40-3.44 (2H, m), 3.67(3H, s), 5.77 (1H, br), 7.15 (1H, s), 8.16 (1H, s)
【0093】
製造例 14
塩化メチレン(50 ml)中のN-[2-(5-アミノ-1-メチルピラゾール-4-イル)エチル]ホルムアミド(2.7 g, 16 mmol)とトリエチルアミン(2.5 ml, 17.6 mmol)の溶液に、トリフェニルメチル クロリド(5.2 g, 17.6 mmol)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を10%クエン酸水溶液とブラインで順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、N-[2-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)エチル]ホルムアミド(4.7 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.04 (2H, t, J=6.9Hz), 2.87 (3H, s), 3.01-3.06 (2H, m), 4.19 (1H, br), 5.17 (1H, br), 7.14-7.31 (16H, m), 8.02 (1H, s)
【0094】
製造例 15
7β-アミノ-3-[3-アミノ-4-(2-ホルムアミドエチル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩
標記化合物を、製造例8と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートとN-[2-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)エチル]ホルムアミドから得た。
【0095】
実施例 3
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(2-ホルムアミドエチル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例1と同様の方法で、7β-アミノ-3-[3-アミノ-4-(2-ホルムアミドエチル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩と(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチル クロリド 塩酸塩から得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.60 (3H, s), 1.62 (3H, s), 2.63 (2H, t, J=6.5Hz), 3.12-3.30 (2H, ABq, J=17.5Hz), 3.41 (1H, dt, J=13.3, 6.5Hz), 3.45 (1H, dt, J=13.3, 6.5Hz), 3.67 (3H, s), 4.96 and 5.22 (2H, ABq, J=16.0Hz), 5.23 (1H, d, J=5.0Hz), 5.86 (1H, d, J=5.0Hz), 7.78 (1H, s), 8.02 (1H, s)
【0096】
実施例 4
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(2-アミノエチル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例2と同様の方法で、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(2-ホルムアミドエチル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラートから得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.81 (2H, t, J=7.5Hz), 3.20 and 3.47 (2H, ABq, J=18.0Hz), 3.21 (2H, t, J=7.5Hz), 3.70 (3H, s), 4.95 and 5.15 (2H, ABq, J=15.5Hz), 5.25 (1H, d, J=5.0Hz), 5.84 (1H, d, J=5.0Hz), 7.82 (1H, s)
【0097】
製造例 16
5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)ピラゾール-4-カルボニトリル(10 g, 65.7 mmol)とピリジン(100 ml)の懸濁液に、トリフェニルメチル クロリド(22.3 g, 78.9 mmol)を室温で加えた。60℃で6時間の撹拌後、反応混合物を真空濃縮した。残渣にテトラヒドロフランとブラインを加え、分離した有機層をブラインで洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、5-アミノ-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]ピラゾール-4-カルボニトリル(25.4 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.14 (2H, t, J=4.9Hz), 4.16 (2H, t, J=4.9Hz), 6.71 (2H, s), 7.21-7.38 (15H, m), 7.61 (1H, s)
【0098】
製造例 17
テトラヒドロフラン(318 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(4.89 g, 129 mmol)の懸濁液に、5-アミノ-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]ピラゾール-4-カルボニトリル(25.4 g, 64.4 mmol)を室温で加えた。混合物を12時間還流下撹拌した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(25.4 g)、テトラヒドロフラン(100 ml)、ジクロロメタン(200 ml)及び水(10 ml)を、反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、{5-アミノ-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]ピラゾール-4-イル}メチルアミン(19.8 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.16 (2H, t, J=5.5Hz), 3.45 (2H, s), 4.10 (2H, t, J=5.5Hz), 5.04 (2H, s), 7.04 (1H, s), 7.08-7.32 (15H, m)
【0099】
製造例 18
ギ酸エチル(500 ml)中の{5-アミノ-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]ピラゾール-4-イル}メチルアミン(19.7 g, 49.4 mmol)の懸濁液を50℃で3時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、N-{5-アミノ-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]ピラゾール-4-イル}メチルホルムアミド(7.99 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.14 (2H, t, J=5.5Hz), 3.99 (2H, d, J=5.8Hz), 4.09 (2H, t, J=5.5Hz), 5.21 (2H, s), 7.05 (1H, s), 7.18-7.32 (15H, m), 8.01 (1H, d, J=1.7Hz), 8.25 (1H, m)
【0100】
製造例 19
テトラヒドロフラン(80 ml)とN,N-ジメチルホルムアミド(20 ml)の混合物中の(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)[(2-tert-ブトキシ-1,1-ジメチル-2-オキソエトキシ)イミノ]エタン酸(5 g)の溶液に、テトラヒドロフラン(12 ml)中のナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(8.33 g)の溶液を加え、混合物を15分撹拌した。反応混合物に、テトラヒドロフラン(20 ml)中のジ-tert-ブチル ジカルボナート(3.3 g)の溶液を氷冷下加え、混合物を氷冷下3時間撹拌した。反応混合物に、酢酸エチルを加え、混合物を、10%硫酸水素カリウム水溶液で洗浄し、次いでリン酸緩衝液 (pH 6.86)で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、(Z)-2-{5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1,2,4-チアジアゾール-3-イル}[(2-tert-ブトキシ-1,1-ジメチル-2-オキソエトキシ)イミノ]エタン酸(3.10 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.37 (9H, s), 1.45 (6H, s), 1.50 (9H, s), 12.7 (1H, s)
IR(KBr): 3191.6, 2981.4, 1714.4, 1550.5, 1153.2, 1000.9 cm-1
ESI-MASS: m/z=429(M-H)
【0101】
製造例 20
N,N-ジメチルホルムアミド(0.648 ml)とホスホリル クロリド(0.781 ml)の混合物を、室温で30分撹拌した。混合物にテトラヒドロフラン(4 ml)と(Z)-2-{5-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1,2,4-チアジアゾール-3-イル}[(2-tert-ブトキシ-1,1-ジメチル-2-オキソエトキシ)イミノ]エタン酸(3 g)を4℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。一方、テトラヒドロフラン(15 ml)中のベンズヒドリル 7β-アミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 塩酸塩(3 g)とN-トリメチルシリルアセトアミド(8.72 g)の混合物を加温し、清澄溶液とした。次いで、溶液を-20℃に冷却し、上記で得られた活性化酸溶液に加えた。反応混合物を-10℃〜0℃の温度で1時間撹拌し、酢酸エチルと水の混合物に注いだ。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、ヘキサン/酢酸エチル(3:2)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、ベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(4.79 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.39 (6H, s), 1.48 (3H, s), 1.50 (6H, s), 3.58 (1H, d, J=18.3Hz), 3.76 (1H, d, J=18.3Hz), 4.44 (2H, s), 5.29 (1H, d, J=5.0Hz), 6.01 (1H, dd, J=8.6, 5.0Hz), 6.97 (1H, s), 7.2-7.6 (10H, m), 9.65 (1H, d, J=5.0Hz), 12.7 (1H, s)
IR(KBr): 2981.4, 1793.5, 1720.2, 1524.8, 1371.1, 1247.7, 1151.3 cm-1
ESI-MASS: m/z=849(M+Na)
【0102】
実施例 5
ジクロロメタン(10 ml)中の5-アミノ-4-ホルムアミドメチル-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)ピラゾール(2.06 g)の溶液に、氷冷下、トリメチルシリル ヨージド(1.38 ml)とジイソプロピルエチルアミン(1.68 ml)を加え、混合物を氷冷下2時間撹拌した。反応混合物に、氷冷下0.5時間撹拌していたN,N-ジメチルホルムアミド(4 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(2 g)とヨウ化ナトリウム(364 mg)の混合物を加えた。反応混合物を室温で22時間撹拌し、酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約20 mlまで真空濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(150 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(9 ml)中の溶液に、アニソール(3 ml)とトリフルオロ酢酸(6 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(300 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-ホルムアミドメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(103 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.54 (3H, s), 1.55 (3H, s), 3.07 (1H, d, J=17.7Hz), 3.36 (1H, d, J=17.7Hz), 3.84 (2H, t, J=4.8Hz), 4.23 (2H, s), 4.33 (2H, s), 4.33 (2H, t, J=4.8Hz), 5.04 (1H, d, J=12.3Hz), 5.16 (1H, d, J=12.3Hz), 5.22 (1H, d, J=4.9Hz), 5.85 (1H, d, J=4.9Hz), 7.94 (1H, s), 8.11 (1H, s)
IR(KBr): 3318.9, 1772.3, 1666.2, 1652.7, 1396.2 cm-1
ESI-MASS: m/z=651(M-H)+
【0103】
実施例 6
メタノール(1 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-ホルムアミドメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(97 mg)の溶液に、室温で濃塩酸(0.1 ml)を加えた。混合物を室温で4.5時間撹拌し、酢酸エチルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末を、リン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を、濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(17.5 mg)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 3.17 (1H, d, J=17.7Hz), 3.53 (1H, d, J=17.7Hz), 3.89 (2H, t, J=4.7Hz), 4.10 (2H, s), 4.41 (2H, t, J=4.7Hz), 5.04 (1H, d, J=17.6Hz), 5.15 (1H, d, J=17.6Hz), 5.28 (1H, d, J=4.9Hz), 5.86 (1H, d, J=4.9Hz), 8.10 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=623(M-H)+
【0104】
製造例 21
テトラヒドロフラン(1000 ml)中の水素化ナトリウム(鉱物油中55%分散,26.2 g, 600 mmol)の懸濁液に、氷冷下、ジエチル (シアノメチル)ホスホナート(106.3 g, 600 mmol)を加えた。混合物を氷冷下20分撹拌した。混合物に、1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-カルバルデヒド(197 g, 530 mmol)を加え、混合物を2時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジエチルエーテルで摩砕し、3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)アクリロニトリル(E,Z 混合物, 126 g)を固体として得た。
E体
1H-NMR(CDCl3) δ 3.14 (3H, s), 4.45 (1H, br), 5.09 (1H, d, J=16.5Hz), 6.43 (1H, d, J=16.5Hz), 7.17-7.32 (15H, m), 7.42 (1H, s)
Z体
1H-NMR(CDCl3) δ 3.09 (3H, s), 4.37 (1H, br), 4.58 (1H, d, J=11.9Hz), 6.22 (1H, d, J=11.9Hz), 7.17-7.32 (15H, m), 8.14 (1H, s)
【0105】
製造例 22
塩化メチレン(250 ml)中の3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)アクリロニトリル(E,Z 混合物, 26 g, 66.6 mmol)の溶液に、氷冷下、トルエン中の水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(1.0 mol/l, 200 ml, 200 mmol)を滴下した。混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物にメタノール(100 ml)を滴下した。混合物に、フッ化ナトリウム(5 g)とメタノール(300 ml)を加えた。不溶物を濾過で除去した。溶媒の真空蒸発後、油状残渣を塩化メチレンに溶解した。溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25 ml)とジ-tert-ブチル ジカルボナート(20 g)を加えた。混合物を室温で17時間撹拌した。水層を分離し、有機層を水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮し、残渣をジエチルエーテルから再結晶し、tert-ブチル N-[3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)-2-プロペニル]カルバマート(E,Z 混合物, 1.8 g)を無色結晶として得た。
E体
1H-NMR(CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 2.90 (3H, s), 3.49-3.52 (2H, m), 4.17 (1H, s), 4.18 (1H, br), 5.55-5.63 (2H, m), 7.18-7.30 (15H, m), 7.38 (1H, s)
Z体
1H-NMR(CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.95 (3H, s), 3.76-3.80 (2H, m), 4.35 (1H, br), 4.38 (1H, br), 5.05-5.09 (1H, m), 5.56 (1H, d, J=11.5Hz), 7.18-7.29 (16H, m)
【0106】
実施例 7
N,N-ジメチルホルムアミド(2.1 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1.02 g, 1.20 mmol)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(203 mg, 1.35 mmol)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。生じた反応混合物に、tert-ブチル N-[3-(1-メチル-5-トリフェニルメチルアミノピラゾール-4-イル)-2-プロペニル]カルバマート(E,Z 混合物, 1.40 g, 2.80 mmol)と塩化メチレン(4.2 ml)を加えた。全混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(100 ml)と水(50 ml)を加えた。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を約5 mlに真空濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(160 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(4.29 ml)中の溶液に、氷冷下アニソール(1.43 ml)とトリフルオロ酢酸(2.86 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(120 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、固体(1.32 g)を得た。固体を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する第1溶出液を約30 mlに真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 3に調整し、30% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を約30 mlに真空濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-((E)-3-アミノ-1-プロペニル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(35 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.52 (6H, s), 3.18 and 3.44 (2H, ABq, J=17.8Hz), 3.71 (3H, s), 3.73 (2H, d, J=7.0Hz), 4.99 and 5.17 (2H, ABq, J=15.3Hz), 5.25 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 6.08 (1H, dt, J=16.0, 7.0Hz), 6.49 (1H, d, J=16.0Hz), 8.05 (1H, s)
【0107】
第2溶出液を上記と同様に処理して、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-((Z)-3-アミノ-1-プロペニル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(14 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.52 (6H, s), 3.21 and 3.47 (2H, ABq, J=18.0Hz), 3.72 (3H, s), 3.79 (1H, ddd, J=14.7, 6.7, 1.6Hz), 3.82 (1H, ddd, J=14.7Hz, 6.7Hz, 1.6Hz), 4.98 and 5.18 (2H, ABq, J=15.3Hz), 5.25 (1H, d, J=5.0Hz), 5.83 (1H, dt, J=11.5, 6.7Hz), 5.84 (1H, d, J=5.0Hz), 6.35 (1H, d, J=11.5Hz), 7.91 (1H, s)
【0108】
製造例 23
メタノール(100 ml)中の5-アミノ-4-アミノメチル-1-メチルピラゾール 二塩酸塩(10 g)の溶液に、メタノール中の28%ナトリウムメトキシド溶液(19.4 ml)を加えた。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。別に、無水酢酸(14.2 ml)をギ酸(11.5 ml)に加え、混合物を室温で30分撹拌した。生じた混合物を、上記で得られた油状残渣(5-アミノ-4-アミノメチル-1-メチルピラゾール)に加え、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、水を残渣に加えた。混合物をダイヤイオン(登録商標)SA10A(OH-)(三菱化学株式会社)でpH 9.5に調整した。混合物を濾過し、真空濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(3:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、5-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-1-メチルピラゾール(3.97 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.59 (3H, s), 3.98 (2H, d, J=5.8Hz), 7.30 (1H, s), 8.01 (1H, t, J=5.8Hz), 8.15 (1H, s), 8.39 (1H, s), 9.95 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=205(M+H)
【0109】
製造例 24
N,N-ジメチルホルムアミド(4.5 ml)中のベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(3.5 g)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(1.02 g)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に5-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-1-メチルピラゾール(3.71 g)を加えた。全混合物を室温で29時間撹拌し、酢酸エチルと水の混合物に注いだ。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を約20 mlに真空濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(300 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(10.5 ml)中の溶液に、アニソール(3.5 ml)とトリフルオロ酢酸(7 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、粗7β-アミノ-3-(3-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-2-メチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(3.07 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0110】
実施例 8
N,N-ジメチルホルムアミド(15 ml)とテトラヒドロフラン(15 ml)の混合溶媒中の粗7β-アミノ-3-(3-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-2-メチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(3.07 g)とN-トリメチルシリルアセトアミド(6.47 g)の溶液に、氷冷下、(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチル クロリド 塩酸塩(1.9 g)を加えた。溶液を氷冷下2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(300 ml)に注ぎ、混合物を30分撹拌した。生じた沈殿物を濾取し、酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで順次洗浄し、真空乾燥し、固体(3.28 g)を得た。
生じた固体の塩化メチレン(9 ml)中の懸濁液に、氷冷下、アニソール(3 ml)とトリフルオロ酢酸(6 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-2-メチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラートの粗生成物(3.44 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0111】
実施例 9
メタノール(25 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-ホルムアミド-4-ホルムアミドメチル-2-メチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(2.5 g)の溶液に、室温で濃塩酸(2.5 ml)を加えた。混合物を室温で17時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 7に調整し、真空濃縮し、メタノールを除去した。生じた残渣を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を約30 mlに真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 1に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノ-4-アミノメチル-2-メチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(50 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 3.20 (1H, d, J=17.8Hz), 3.48 (1H, d, J=17.8Hz), 3.73 (3H, s), 4.08 (2H, s), 4.99 (1H, d, J=15.4Hz), 5.19 (1H, d, J=15.4Hz), 5.26 (1H, d, J=4.9Hz), 5.86 (1H, d, J=4.9Hz), 8.04 (1H, s)
IR(KBr): 3345.9, 3183.9, 1770.3, 1594.8, 1398.1 cm-1
ESI-MASS: m/z=595(M+H)
【0112】
製造例 25
テトラヒドロフラン(150 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(3.01 g)の懸濁液に室温で1-エチル-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(7.5 g)を加えた。混合物を55時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(13.3 g)と水(6 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を蒸発させ、4-アミノメチル-1-エチル-5-トリチルアミノピラゾール(3.4 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.89 (3H, t, J=7.2Hz), 2.87 (2H, s), 3.18 (2H, q, J=7.2Hz), 5.71 (1H, s), 6.76 (1H, s), 7.0-7.4 (15H, m)
ESI-MASS: m/z=383(M+H)
【0113】
製造例 26
テトラヒドロフラン(30 ml)中の4-アミノメチル-1-エチル-5-トリチルアミノピラゾール(3 g)の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(2.05 g)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水に加えた。水層を分離し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、酢酸エチル/ヘキサン(2:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮し、4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-エチル-5-トリチルアミノピラゾール(2.55 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.88 (3H, t, J=7.2Hz), 1.36 (9H, s), 3.17 (2H, q, J=7.2Hz), 3.22 (2H, d, J=5.7Hz), 5.78 (1H, s), 6.35 (1H, t, J=5.7Hz), 7.05 (1H, s), 7.1-7.4 (15H, m)
APC-MASS: m/z=482
【0114】
実施例 10
N,N-ジメチルホルムアミド(3 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1 g)とヨウ化ナトリウム(199 mg)の混合物の懸濁液に、4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-エチル-5-トリチルアミノピラゾール(1.17 g)を加え、混合物を室温で47時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(30 ml)と水(20 ml)の混合物に加えた。有機層を分離し、ブライン(15 ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約5 mlに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(150 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(4.5 ml)中の溶液に、アニソール(1.5 ml)とトリフルオロ酢酸(3 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノ-4-アミノメチル-2-エチル-1-ピラゾリオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(155 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.30 (3H, t, J=7.2Hz), 1.52 (3H, s), 1.53 (3H, s), 3.17 (1H, d, J=17.8Hz), 3.48 (1H, d, J=17.8Hz), 4.06 (2H, s), 4.24 (2H, q, J=7.2Hz), 5.04 (1H, d, J=15.5Hz), 5.16 (1H, d, J=15.5Hz), 5.25 (1H, d, J=4.9Hz), 5.84 (1H, d, J=4.9Hz), 8.04 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=609(M+H)
【0115】
製造例 27
ピリジン(200 ml)中の5-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(10.4 g)の溶液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(23.2 g)を加えた。混合物を60℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、1-イソプロピル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(19.1 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.18 (6H, d, J=6.5Hz), 4.61 (1H, qq, J=6.5Hz), 6.71 (1H, s), 7.1-7.4 (15H, m), 7.51 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=415(M+Na)
【0116】
製造例 28
テトラヒドロフラン(160 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(3.09 g)の懸濁液に、室温で1-イソプロピル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(8 g)を加えた。混合物を72時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(13.7 g)と水(6 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去し、濾液を真空蒸発させた。テトラヒドロフラン(80 ml)中の残渣の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(6.68 g)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を真空蒸発させ、残渣を酢酸エチル/ヘキサン(1:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮し、4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-イソプロピル-5-トリチルアミノピラゾール(3.12 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.80 (6H, d, J=6.6Hz), 1.36 (9H, s), 3.24 (2H, d, J=5.7Hz), 4.08 (1H, qq, J=6.6Hz), 5.73 (1H, s), 6.34 (1H, t, J=5.7Hz), 7.07 (1H, s), 7.1-7.3 (15H, m)
APC-MASS: m/z=496
【0117】
実施例 11
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノ-4-アミノメチル-2-イソプロピル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例10と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートと4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-イソプロピル-5-トリチルアミノピラゾールから得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.4-1.7 (12H, m), 3.10 (1H, d, J=17.6Hz), 3.44 (1H, d, J=17.6Hz), 4.07 (2H, s), 4.6-5.0 (1H, m), 5.10 (1H, d, J=15.6Hz), 5.22 (1H, d, J=15.6Hz), 5.27 (1H, d, J=4.7Hz), 5.84 (1H, d, J=4.7Hz), 8.05 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=623(M+H)
【0118】
製造例 29
ピリジン(160 ml)中の5-アミノ-1-プロピル-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(16.32 g)の懸濁液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(36.35 g)を加えた。60℃で5時間撹拌後、反応混合物を真空蒸発させた。残渣を、テトラヒドロフランとブラインの混合物に加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、1-プロピル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(37.21 g)を無色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.80 (3H, t, J=7.4Hz), 1.60-1.78 (2H, m), 3.85 (2H, t, J=5.6Hz), 6.76 (1H, s), 7.22-7.31 (15H, m), 7.48 (1H, s)
【0119】
製造例 30
テトラヒドロフラン(600 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(8.94 g)の懸濁液に、室温で1-プロピル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(37 g)を加えた。混合物を7日間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(40 g)と水(17 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液にギ酸エチルを加え、混合物を24時間還流した。溶媒の真空蒸発後、残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、4-アミノメチル-1-プロピル-5-トリチルアミノピラゾール(30.3 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.65 (3H, t, J=7.4Hz), 1.38 (2H, qt, J=7.4Hz), 2.89 (2H, s), 3.06 (2H, t, J=7.4Hz), 5.72 (1H, s), 7.1-7.5 (16H, m)
【0120】
製造例 31
酢酸エチル(150 ml)とメタノール(30 ml)の混合物中の4-アミノメチル-1-プロピル-5-トリチルアミノピラゾール(9.6 g)の溶液に、酢酸エチル中の4N塩酸(24.2 ml)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、4-アミノメチル-1-プロピル-5-アミノピラゾール 二塩酸塩(3.3 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.81 (3H, t, J=7.4Hz), 1.64 (2H, qt, J=7.4Hz), 3.83 (2H, t, J=7.4Hz), 3.94 (2H, s), 7.52 (1H, s)
【0121】
製造例 32
テトラヒドロフラン(35 ml)と水(35 ml)の混合物中の4-アミノメチル-1-プロピル-5-アミノピラゾール 二塩酸塩(3.6 g)の溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液でpH 9に調整し、次いで、溶液に、テトラヒドロフラン(15 ml)中のジ-tert-ブチル ジカルボナート(6.92 g)の溶液を加えた。飽和炭酸ナトリウム水溶液で溶液のpHをpH 9に維持しながら、混合物を1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水に加えた。水層を分離し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-プロピル-5-アミノピラゾール(2.21 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.82 (3H, t, J=7.4Hz), 1.37 (9H, s), 1.63 (2H, qt, J=7.4Hz), 3.75 (2H, t, J=7.4Hz), 3.76 (2H, d, J=5.8Hz), 5.02 (2H, s), 6.94 (1H, s), 6.99 (1H, t, J=5.8Hz)
ESI-MASS: m/z=255(M+H)
【0122】
製造例 33
4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-プロピル-5-トリチルアミノピラゾール
標記化合物を、製造例27と同様の方法で、4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-プロピル-5-アミノピラゾールから得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 0.64 (3H, t, J=7.4Hz), 1.3-1.5 (11H, m), 3.05 (2H, t, J=7.4Hz), 3.23 (2H, d, J=5.7Hz), 5.79 (1H, s), 6.36 (1H, t, J=5.7Hz), 7.05 (1H, s), 7.1-7.5 (15H, m)
ESI-MASS: m/z=497(M+H)
【0123】
実施例 12
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノ-4-アミノメチル-2-プロピル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例10と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートと4-tert-ブトキシカルボニルアミノメチル-1-プロピル-5-トリチルアミノピラゾールから得た。
1H-NMR(D2O) δ 0.91 (3H, t, J=7.4Hz), 1.52 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.69 (2H, qt, J=7.4Hz), 3.15 (1H, d, J=17.8Hz), 3.45 (1H, d, J=17.8Hz), 4.07 (2H, s), 4.16 (2H, t, J=7.4Hz), 5.05 (1H, d, J=15.1Hz), 5.16 (1H, d, J=15.1Hz), 5.24 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 8.06 (1H, s)
IR(KBr): 3342.0, 1772.3, 1652.7, 1592.9, 1398.1, 1361.5 cm-1
【0124】
製造例 34
メタノール(300 ml)中の5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(15 g)の溶液に、氷冷下、塩酸(1.8 ml)を加えた。生じた溶液を15分撹拌した。混合物を、水素雰囲気下、室温で3時間、10%パラジウム炭素(7.5 g)で処理した。触媒を濾別した後、濾液を真空濃縮し、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(13.3 g)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 3.82-4.00 (2H, m), 4.06-4.20 (2H, m), 7.99 (1H, s), 9.51 (1H, s)
【0125】
製造例 35
ピリジン(400 ml)中の5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(40.2 g)の溶液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(86.7 g)を加えた。混合物を60℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(3:2)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、5-アミノ-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(62.8 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.17 (2H, t, J=4.9Hz), 4.18 (2H, t, J=4.9Hz), 6.92 (2H, s), 7.0-7.4 (15H, m), 7.75 (1H, s), 9.57 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=420(M+Na)
【0126】
製造例 36
ニトロメタン(300 ml)中の5-アミノ-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(15 g)と酢酸アンモニウム(4.07 g)の溶液を、6.5時間還流した。反応混合物を減圧下蒸発させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させ、5-アミノ-4-[(E)-2-ニトロエテニル]-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(4.46 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.15 (2H, t, J=4.9Hz), 4.16 (2H, t, J=4.9Hz), 6.96 (2H, s), 7.1-7.3 (15H, m), 7.75 (1H, d, J=12.9Hz), 7.83 (1H, s), 8.27 (1H, d, J=12.9Hz)
IR(KBr): 3421.1, 1660.4, 1600.6, 1546.6, 1319.1, 1294.0, 1265.1, 1216.9, 746.3, 703.9 cm-1
ESI-MASS: m/z=463(M+Na)
【0127】
製造例 37
テトラヒドロフラン(100 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(3.22 g)の懸濁液に、氷冷下5-アミノ-4-[(E)-2-ニトロエテニル]-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(4.4 g)を加えた。混合物を5時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(14.3 g)と水(6.12 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、5-アミノ-4-(2-アミノエチル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(3.63 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0128】
製造例 38
テトラヒドロフラン(36 ml)中の5-アミノ-4-(2-アミノエチル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(3.6 g)の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(2.02 g)を加えた。混合物を室温で19時間撹拌し、真空蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮し、5-アミノ-4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノエチル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(1.79 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.36 (9H, s), 2.38 (2H, t, J=7.1Hz), 3.02 (2H, td, J=7.1Hz), 3.13 (2H, t, J=5.4Hz), 4.09 (2H, t, J=5.4Hz), 4.94 (2H, s), 6.74 (1H, t, J=7.1Hz), 7.00 (1H, s), 7.2-7.4 (15H, m)
ESI-MASS: m/z=535(M+Na)
【0129】
実施例 13
ジクロロメタン(5 ml)中の5-アミノ-4-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノエチル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-1H-ピラゾール(1.24 g)の溶液に、氷冷下、トリメチルシリル ヨージド(0.688 ml)とジイソプロピルエチルアミン(0.842 ml)を加え、混合物を氷冷下2時間撹拌した。反応混合物に、氷冷下で30分、そして室温で18時間予め撹拌していたN,N-ジメチルホルムアミド(2 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1 g)とヨウ化ナトリウム(182 mg)の混合物を加えた。反応混合物を酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約20 mlに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(150 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(3 ml)中の溶液に、アニソール(1 ml)とトリフルオロ酢酸(2 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末を、リン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(2-アミノエチル)-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(66.4 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (6H, s), 2.82 (2H, t, J=7.4Hz), 3.15 (1H, d, J=17.5Hz), 3.22 (2H, t, J=7.4Hz), 3.49 (1H, d, J=17.5Hz), 3.87 (2H, t, J=4.7Hz), 4.37 (2H, t, J=4.7Hz), 4.99 (1H, d ,J=15.2Hz), 5.10 (1H, d, J=15.2Hz), 5.26 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.88 (1H, s)
IR(KBr): 3336.2, 1770.3, 1648.8, 1596.8, 1400.1 cm-1
ESI-MASS: m/z=637(M-H)
【0130】
製造例 39
テトラヒドロフラン(250 ml)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散,3.46 g)の懸濁液に、氷冷下、ジエチル (シアノメチル)ホスホナート(23.3 ml)を滴下した。混合物を氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に、テトラヒドロフラン(250 ml)中の1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-5-アミノピラゾール-4-カルバルデヒド(47.76 g)の溶液を室温で加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を炭酸水素ナトリウム水溶液、水及びブラインで洗浄した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、4-[(E)-2-シアノエテニル]-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]-5-アミノピラゾール(59.38 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.13 (2H, t, J=4.9Hz), 4.15 (2H, t, J=4.9Hz), 5.59 (1H, d, J=16.3Hz), 6.35 (2H, s), 7.0-7.4 (15H, m), 7.47 (1H, d, J=16.3Hz), 7.63 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=443(M+Na)
【0131】
製造例 40
テトラヒドロフラン(200 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(5.41 g)の懸濁液に、氷冷下、テトラヒドロフラン(100 ml)中の4-[(E)-2-シアノエテニル]-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]-5-アミノピラゾール(15 g)の溶液を加えた。混合物を3.5時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(24 g)と水(10.3 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、4-(3-アミノプロピル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-5-アミノピラゾール(13.7 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0132】
製造例 41
テトラヒドロフラン(140 ml)中の4-(3-アミノプロピル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-5-アミノピラゾール(13.7 g)の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(7.72 g)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、真空蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮し、4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-5-tert-ブトキシカルボニルアミノピラゾール(2.45 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.37 (18H, s), 1.56 (2H, tt, J=6.9Hz), 2.22 (2H, t, J=6.9Hz), 2.89 (2H, td, J=6.9Hz), 3.22 (2H, t, J=6.3Hz), 4.05 (2H, t, J=6.3Hz), 6.79 (1H, t, J=6.9Hz), 7.1-7.4 (16H, m), 8.75 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=649(M+Na)
【0133】
実施例 14
N,N-ジメチルホルムアミド (2 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1 g)とヨウ化ナトリウム(182 mg)の混合物の懸濁液に、4-(3-tert-ブトキシカルボニルアミノプロピル)-1-(2-トリフェニルメチルオキシエチル)-5-tert-ブトキシカルボニルアミノピラゾール(1.52 g)を加え、混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約20 mlに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(150 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(3 ml)中の溶液に、アニソール(1 ml)とトリフルオロ酢酸(2 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(61 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (6H, s), 1.94 (2H, quint., J=7.8Hz), 2.50 (2H, t, J=7.8Hz), 3.03 (2H, t, J=7.8Hz), 3.10 (1H, d, J=17.7Hz), 3.42 (1H, d, J=17.7Hz), 3.86 (2H, t, J=4.8Hz), 4.34 (2H, t, J=4.8Hz), 4.96 (1H, d, J=14.4Hz), 5.10 (1H, d, J=14.4Hz), 5.25 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.83 (1H, s)
IR(KBr): 3349.7, 1770.3, 1648.8, 1596.8, 1402.0, 1157.1 cm-1
ESI-MASS: m/z=653(M+H)
【0134】
製造例 42
1,4-ジオキサン(2000 ml)中の5-アミノピラゾール-4-カルボニトリル(102 g)とトリエチルアミン(316 ml)の溶液に、1,3-ジブロモプロパン(115 ml)を加え、混合物を95℃で5日間撹拌した。不溶物を濾過で除去し、濾液を真空濃縮した。残渣に10%クエン酸水溶液を加え、混合物をクロロホルムで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を2-プロパノールで摩砕し、真空乾燥し、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル(8.0 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.96-2.00 (2H, m), 3.21-3.23 (2H, m), 3.97 (2H, t, J=6.0Hz), 7.35 (1H, br), 7.54 (1H, s)
【0135】
製造例 43
ピリジン(70 ml)中の4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル(6.9 g)の溶液に、トリフェニルメチル クロリド(15.6 g)を加え、混合物を65℃で4時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をクロロホルムに溶解し、溶液を10%クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を一緒にし、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を、ジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、4-トリフェニルメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル(16.2 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.15-2.19 (2H, m), 3.40-3.43 (2H, m), 4.09 (2H, t, J=6.0Hz), 7.16-7.46 (16H, m)
【0136】
製造例 44
テトラヒドロフラン(150 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(2.7 g)の懸濁液に、氷冷下、4-トリフェニルメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル(8.5 g)を加えた。混合物を65℃で16時間撹拌した。氷浴で冷却後、フッ化カリウム(16.5 g)と水(5 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、1-(4-トリフェニルメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチルアミン(8.4 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.19-2.24 (2H, m), 3.39 (2H, t, J=5.5Hz), 3.74 (2H, s), 4.17 (2H, t, J=6.0Hz), 7.22 (1H, s), 7.34-7.42 (15H, m)
【0137】
製造例 45
ギ酸エチル(30 ml)中の1-(4-トリフェニルメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチルアミン(8.4 g)の懸濁液を、50℃で16時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、N-[(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル]ホルムアミド(3.0 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.94-1.98 (2H, m), 3.16-3.18 (2H, m), 3.92-3.94 (4H, m), 5.81 (1H, br), 7.00 (1H, s), 7.98 (1H, s), 8.45 (1H, br)
【0138】
製造例 46
塩化メチレン中のシリル化N-[(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル]ホルムアミドの溶液を、塩化メチレン(10 ml)中のN-[(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル]ホルムアミド(1.05 g)、トリメチルシリル ヨージド(0.83 ml)、及びジイソプロピルエチルアミン(1.02 ml)の混合物を室温で2.5時間撹拌することによって調製した。N,N-ジメチルホルムアミド(1 ml)中のベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(1.0 g)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(291 mg)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。生じた溶液に、上記で調製したシリル化N-[(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル]ホルムアミドの溶液を加え、反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと2 mol/l硫酸水素カリウム水溶液の混合物に注いだ。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を約20mlに真空濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(300 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(3.0 ml)中の懸濁液に、氷冷下、アニソール(1.0 ml)とトリフルオロ酢酸(2.0 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(300 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、粗7β-アミノ-3-[3-(ホルムアミドメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(810 mg)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0139】
実施例 15
N,N-ジメチルホルムアミド (16 ml)とテトラヒドロフラン(16 ml)の混合溶媒中の粗7β-アミノ-3-[3-(ホルムアミドメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(800 mg)の溶液に、室温で、N-トリメチルシリルアセトアミド(2.94 g)を加えた。混合物を室温で15分撹拌した。反応混合物に、氷冷下、(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチル クロリド 塩酸塩(420 mg)を加えた。混合物を氷冷下2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(250 ml)に注ぎ、混合物を30分撹拌した。生じた沈殿物を濾取し、酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで順次洗浄し、真空乾燥し、固体(610 mg)を得た。
生じた固体の塩化メチレン(1.8 ml)中の懸濁液に、氷冷下、アニソール(0.6 ml)とトリフルオロ酢酸(1.2 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテル(150 ml)に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、粗生成物を得、それを、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を約30 mlに真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 3に調整し、30% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を約30 mlに真空濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(ホルムアミドメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(130 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.60 (3H, s), 1.60 (3H, s), 2.05-2.25 (2H, m), 3.18 and 3.35 (2H, ABq, J=17.5Hz), 3.3-3.5 (2H, m), 4.0-4.25 (2H, m), 4.19 (2H, s), 4.91 and 5.21 (2H, ABq, J=16.0Hz), 5.23 (1H, d, J=4.5Hz), 5.87 (1H, d, J=4.5Hz), 7.83 (1H, s), 8.11 (1H, s)
【0140】
実施例 16
10%塩酸水溶液(4.36 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(ホルムアミドメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(130 mg)の溶液を、室温で6時間撹拌した。反応混合物を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を約30 mlに真空濃縮した。濃縮物を、濃塩酸で約pH 3に調整し、30% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を、約30 mlに真空濃縮し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノメチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ)メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(48 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.54 (3H, s), 1.55 (3H, s), 2.05-2.3 (2H, m), 3.23 and 3.48 (2H, ABq, J=17.8Hz), 3.35-3.5 (2H, m), 4.03 (2H, s), 4.1-4.2 (2H, m), 4.88 and 5.19 (2H, ABq, J=15.5Hz), 5.25 (1H, d, J=4.8Hz), 5.87 (1H, d, J=4.8Hz), 7.98 (1H, s)
【0141】
製造例 47
N,N-ジメチルホルムアミド(307 ml)に、オキシ塩化リン(123 ml)を氷冷下滴下した。混合物に、N,N-ジメチルホルムアミド(200 ml)中の4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-4-カルバルデヒド(100 g)の溶液を氷冷下加えた。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。冷却後、水を反応混合物に加え、混合物を炭酸ナトリウムで中和した。混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をヘキサンで摩砕し、真空乾燥し、4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルバルデヒド(65 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.16-2.21 (2H, m), 3.43-3.45 (2H, m), 4.07-4.09 (2H, m), 6.30 (1H, br), 7.57 (1H, s), 9.56 (1H, s)
【0142】
製造例 48
テトラヒドロフラン(300 ml)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散,14.4 g)の懸濁液に、氷冷下トリエチル ホスホノアセタート(81.0 g)を滴下した。混合物を氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルバルデヒド(45.5 g)を加え、混合物を室温で17時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をクロロホルムに溶解し、溶液を水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジエチルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、エチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)アクリラート(49.2 g)を固体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.30 (3H, t, J=7.3Hz), 2.15-2.19 (2H, m), 3.41-3.43 (2H, m), 4.08-4.12 (2H, m), 4.21 (2H, q, J=7.3Hz), 4.47 (1H, br), 5.78 (1H, d, J=16.0Hz), 7.44 (1H, s), 7.47 (1H, d, J=16.0Hz)
【0143】
製造例 49
エタノール(800 ml)とテトラヒドロフラン(400 ml)の混合物中のエチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)アクリラート(45 g)の溶液を、水素雰囲気下室温で22時間、10%パラジウム炭素(2.2 g)で処理した。触媒を濾別した後、濾液を真空濃縮し、エチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオナート(50 g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.23 (3H, t, J=7.0Hz), 2.08-2.13 (2H, m), 2.49-2.57 (4H, m), 3.28-3.31 (2H, m), 4.07-4.12 (4H, m), 4.45 (1H, br), 7.11 (1H, s)
【0144】
製造例 50
エチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオナート(20 g)と1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液(100 ml)の混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濃塩酸で中和し、混合物を真空濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、不溶の塩化ナトリウムを濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、粗3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオン酸を油状物として得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
ギ酸(50 ml)に、無水酢酸(60 ml)を加え、混合物を40℃で2時間撹拌した。生じた混合物を、上記の油状生成物[3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオン酸]に加え、混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣に水を加えた。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、真空濃縮した。残渣をメタノールに溶解し、不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、3-(4-ホルミル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオン酸(23 g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 2.02-2.07 (2H, m), 2.49-2.52 (2H, m), 2.62-2.67 (2H, m), 3.75-3.78 (2H, m), 4.08-4.12 (2H, m), 7.30 (1H, s), 8.61 (1H, s)
【0145】
製造例 51
3-(4-ホルミル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオン酸(18.0 g)、トリエチルアミン (9.8 g)とテトラヒドロフラン(300 ml)の混合物に、氷冷下クロロギ酸エチル(9.6 g)を滴下した。混合物を氷冷下30分撹拌した。反応混合物に水(100 ml)中のアジ化ナトリウム(6.68 g)の溶液を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に塩化メチレンを加え、水層を分離した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。油状残渣にメタノール(100 ml)を加え、混合物を1.5時間還流下撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、粗メチル N-[2-(4-ホルミル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチル]カルバマートを油状物として得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0146】
粗生成物[メチル N-[2-(4-ホルミル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチル]カルバマート]と濃塩酸(60 ml)の混合物を16時間還流下撹拌した。反応混合物に水を加え、混合物を水酸化ナトリウム水溶液でpH 5に調整した。溶液を塩化メチレンで洗浄し、水層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH 8に調整した。溶液にジ-tert-ブチル ジカルボナート(10.0 g)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。油状残渣に、メタノール (50 ml)とジオキサン中の4 mol/l塩化水素溶液(50 ml)を加え、混合物を30分還流下撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣を2-プロパノールで摩砕し、真空乾燥し、2-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチルアミン 二塩酸塩(5.5 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 2.03-2.05 (2H, m), 2.70-2.73 (2H, m), 2.93-2.97 (2H, m), 3.27-3.30 (2H, m), 4.11-4.14 (2H, m), 7.89 (1H, s)
【0147】
製造例 52
メタノール(20 ml)中の2-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチルアミン 二塩酸塩(2.36 g)とギ酸エチル(40 g)の溶液に、メタノール中の28%ナトリウムメトキシド溶液(4.0 g)を加え、混合物を16時間還流下撹拌した。不溶物をセライトで濾別し、濾液を真空濃縮した。残渣をアセトニトリルで摩砕し、真空乾燥し、N-[2-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチル]ホルムアミド(1.2 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.92-1.97 (2H, m), 2.32-2.50 (2H, m), 3.10-3.17 (4H, m), 3.91-3.93 (2H, m), 5.69 (1H, br), 6.95 (1H, s), 7.98 (1H, s)
【0148】
製造例 53
7β-アミノ-3-[3-(2-ホルムアミドエチル)-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩
標記化合物を、製造例46と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートとN-[2-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)エチル]ホルムアミドから得た。
【0149】
実施例 17
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(2-ホルムアミドエチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例15と同様の方法で、7β-アミノ-3-[3-(2-ホルムアミドエチル)-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩から得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.56 (3H, s), 1.57 (3H, s), 2.0-2.25 (2H, m), 2.59 (2H, t, J=6.5Hz), 3.15 and 3.31 (2H, ABq, J=17.8Hz), 3.3-3.5 (4H, m), 4.0-4.2 (2H, m), 4.88 and 5.18 (2H, ABq, J=16.0Hz), 5.23 (1H, d, J=4.5Hz), 5.86 (1H, d, J=4.5Hz), 7.71 (1H, s), 8.02 (1H, s)
【0150】
実施例 18
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(2-アミノエチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例16と同様の方法で、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(2-ホルムアミドエチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラートから得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.54 (3H, s), 1.55 (3H, s), 2.05-2.25 (2H, m), 2.76 (2H, t, J=7.5Hz), 3.18 (2H, t, J=7.5Hz), 3.22 and 3.47 (3H, ABq, J=18.0Hz), 3.25-3.5 (2H, m), 4.05-4.2 (2H, m), 4.87 and 5.12 (2H, ABq, J=15.5Hz), 5.25 (1H, d, J=4.8Hz), 5.85 (1H, d, J=4.8Hz), 7.76 (1H, s)
【0151】
製造例 54
飽和メタノール性アンモニア溶液(700 ml)中のエチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオナート(30 g)の溶液を、オートクレーブ中、110℃で5日間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、塩化メチレンを残渣に加えた。生じた固体を濾取し、メタノールに溶解した。溶液に活性炭を加え、混合物を濾過した。濾液を真空濃縮した。残渣をアセトニトリルで摩砕し、真空乾燥し、3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオンアミド(11.3 g)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.92-1.96 (2H, m), 2.18-2.21 (2H, m), 2.38-2.41 (2H, m), 3.12-3.14 (2H, m), 3.90-3.92 (2H, m), 5.69 (1H, br), 6.73 (1H, br), 6.91 (1H, s)
【0152】
製造例 55
テトラヒドロフラン(300 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(7.6 g)の懸濁液に、室温で3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピオンアミド(10 g)を加えた。混合物を2日間還流下撹拌した。氷浴で冷却後、フッ化カリウム(34 g)と水(10 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液に、10%炭酸ナトリウム水溶液(100 ml)とジ-tert-ブチル ジカルボナート(20.0 g)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をクロロホルムに溶解した。溶液を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。油状残渣に、メタノール(100 ml)と、ジオキサン中の4 mol/l塩化水素溶液(50 ml)を加え、混合物を30分還流下撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、粗3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピルアミン(7.0 g)を油状物として得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0153】
メタノール(60 ml)中の粗生成物[3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピルアミン](7.0 g)の溶液に、メタノール中の28%ナトリウムメトキシド溶液(12 g)を加え、次いでギ酸エチル(120 g)を添加した。混合物を20時間還流下撹拌した。混合物をセライトで濾過し、濾液を真空濃縮した。油状残渣を、クロロホルム/メタノールで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、N-[3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピル]ホルムアミド(3.1 g)を油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ 1.70-1.76 (2H, m), 2.10-2.15 (2H, m), 2.29-2.31 (2H, m), 3.29-3.33 (4H, m), 4.09-4.12 (2H, m), 4.20 (1H, br), 5.82 (1H, br), 7.11 (1H, s), 8.17 (1H, s)
【0154】
製造例 56
7β-アミノ-3-[3-(3-ホルムアミドプロピル)-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩
標記化合物を、製造例46と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートとN-[3-(4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)プロピル]ホルムアミドから得た。
【0155】
実施例 19
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(3-ホルムアミドプロピル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例15と同様の方法で、7β-アミノ-3-[3-(3-ホルムアミドプロピル)-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩から得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.60 (3H, s), 1.61 (3H, s), 1.77 (2H, quintet, J=7.0Hz), 2.2-2.25 (2H, m), 2.38 (2H, t, J=7.0Hz), 3.13 and 3.33 (2H, ABq, J=17.5Hz), 3.23 (2H, t, J=7.0Hz), 3.25-3.45 (2H, m), 4.0-4.2 (2H, m), 4.87 and 5.19 (2H, ABq, J=16.0Hz), 5.23 (1H, d, J=5.0Hz), 5.86 (1H, d, J=5.0Hz), 7.68 (1H, s), 8.04 (1H, s)
【0156】
実施例 20
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(3-アミノプロピル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例16と同様の方法で、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-(3-ホルムアミドプロピル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラートから得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.90 (2H, quintet, J=7.5Hz), 2.0-2.2 (2H, m), 2.42 (2H, t, J=7.5Hz), 3.01 (2H, t, J=7.5Hz), 3.19 and 3.38 (2H, ABq, J=18.0Hz), 3.25-3.45 (2H, m), 4.0-4.2 (2H, m), 4.84 and 5.13 (2H, ABq, J=15.5 Hz), 5.23 (1H, d, J=4.8Hz), 5.85 (1H, d, J=4.8Hz), 7.69 (1H, s)
【0157】
製造例 57
ホスホリック トリクロリド(136 ml)に、氷冷下N,N-ジメチルホルムアミド(339 ml)を加え、混合物を氷冷下30分撹拌した。混合物に、N,N-ジメチルホルムアミド(200 ml)中の2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1-カルバルデヒド(100 g)の溶液を加え、混合物を80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を、氷冷下酢酸エチルと水の混合物に注意深く加え、混合物をpH 6に調整した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1,7-ジカルバルデヒド(102 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 4.39 (4H, m), 7.82 (1H, s), 9.52 (1H, s), 9.67 (1H, s)
IR(KBr): 1672, 1558.2, 1527.3, 844.7 cm-1
【0158】
製造例 58
ニトロメタン(20 ml)中の2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1,7-ジカルバルデヒド(1 g)と酢酸アンモニウム(653 mg)の溶液を4時間還流した。反応混合物を減圧下蒸発させ、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、7-[(E)-2-ニトロエテニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1-カルバルデヒド(1.00 g)を得た。
IR(KBr): 1689.3, 1608.3, 1517.7, 1483.0, 1328.7, 1311.4 cm-1
ESI-MASS: m/z=231(M+Na)
【0159】
製造例 59
テトラヒドロフラン(10 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(465 mg)の懸濁液に、氷冷下7-[(E)-2-ニトロエテニル]-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1-カルバルデヒド(300 mg)を加えた。混合物を1.5時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(2.06 g)と水(0.882 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、2-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルアミン(165 mg)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
APC-MASS: m/z=153(M+H)
【0160】
製造例 60
ギ酸エチル(3 ml)中の2-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルアミン(155 mg)の懸濁液を4.5時間還流した。溶媒の真空蒸発後、残渣を酢酸エチルで摩砕し、真空乾燥し、2-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルホルムアミド(165 mg)を固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 2.36 (2H, t, J=7.2Hz), 3.18 (2H, td, J=7.2Hz), 3.7-3.9 (2H, m), 3.9-4.1 (2H, m), 5.48 (1H, s), 7.05 (1H, s), 7.9-8.1 (1H, m)
IR(KBr): 1668.1, 1658.5, 1523.5 cm-1
APC-MASS: m/z=181(M+H)
【0161】
製造例 61
ピリジン(15 ml)中の2-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルホルムアミド(1.67 g)の溶液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(3.1 g)を加えた。混合物を60℃で5.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を、酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、2-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルホルムアミド(610 mg)を得た。
【0162】
実施例 21
N,N-ジメチルホルムアミド(1 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(0.5 g)とヨウ化ナトリウム(99.6 mg)の混合物の懸濁液に、2-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)エチルホルムアミド(587 mg)を加え、混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約20 mlに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(80 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(3 ml)中の溶液に、アニソール(1 ml)とトリフルオロ酢酸(2 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(2-ホルムアミドエチル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(154 mg)を無定形固体として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.58 (6H, s), 2.59 (2H, t, J=6.5Hz), 3.21 (1H, d, J= 17.7Hz), 3.40 (2H, t, J=6.5Hz), 3.44 (1H, d, J=17.7Hz), 4.0-4.4 (4H, m), 4.88 (1H, d, J=15.4Hz), 5.06 (1H, d, J=15.4Hz), 5.24 (1H, d, J=4.8Hz), 5.85 (1H, d, J=4.8Hz), 7.86 (1H, s), 8.01 (1H, s)
IR(KBr): 3392.2, 3280.3, 1772.3, 1670.1, 1612.2 cm-1
ESI-MASS: m/z=647(M-1)
【0163】
実施例 22
メタノール(1.5 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(2-ホルムアミドエチル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(147 mg)の溶液に、室温で濃塩酸(0.15 ml)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、酢酸エチルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(2-アミノエチル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(32.4 mg)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.53 (3H, s), 1.54 (3H, s), 2.79 (2H, t, J=7.4Hz), 3.19 (2H, t, J=7.4Hz), 3.28 (1H, d, J=17.7Hz), 3.56 (1H, d, J=17.7Hz), 4.0-4.5 (4H, m), 4.9-5.1 (2H, m), 5.26 (1H, d, J=4.8Hz), 5.85 (1H, d, J=4.8Hz), 7.93 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=619(M-H)
【0164】
製造例 62
テトラヒドロフラン(600 ml)中の水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散,16 g)の懸濁液に、氷冷下トリエチル ホスホノアセタート(80 ml)を滴下した。混合物を氷冷下1時間撹拌した。反応混合物に室温で2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-1,7-ジカルバルデヒド(60 g)を加え、混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、エチル (2E)-3-(1-ホルミル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)-2-プロペノアート(63.5 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0165】
製造例 63
エタノール(200 ml)とテトラヒドロフラン(500 ml)の混合物中のエチル (2E)-3-(1-ホルミル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)-2-プロペノアート(40 g)の溶液を、水素雰囲気下室温で4.5時間、10%パラジウム炭素 (10 g)で処理した。触媒を濾別した後、濾液を真空濃縮し、エチル 3-(1-ホルミル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパノアート(40.1 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0166】
製造例 64
メタノール(50 ml)と28%アンモニア水溶液(104 ml)の混合物中のエチル 3-(1-ホルミル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパノアート(10 g)の溶液を、室温で41時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をジイソプロピルアルコールで摩砕し、真空乾燥し、3-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパンアミド(6.44 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 2.1-2.5 (4H, m), 3.5-4.0 (4H, m), 6.72 (1H, s), 7.00 (1H, s), 7.25 (1H, s), 8.42 (1H, s)
APC-MASS: m/z=181(M+H)
【0167】
製造例 65
ピリジン(60 ml)中の3-(2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパンアミド(6 g)の溶液に、室温でトリフェニルメチル クロリド(11.1 g)を加えた。混合物を60℃で17時間撹拌した。反応混合物を減圧下蒸発させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、3-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパンアミド(11.2 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.40 (2H, t, J=7.1Hz), 1.83 (2H, t, J=7.1Hz), 3.44 (2H, t, J=7.5Hz), 3.80 (2H, t, J=7.5Hz), 6.58 (1H, s), 6.97 (1H, s), 7.01 (1H, s), 7.1-7.5 (15H, m)
ESI-MASS: m/z=445(M+Na)
【0168】
製造例 66
テトラヒドロフラン(200 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(1.8 g)の懸濁液に、室温で3-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロパンアミド(10 g)を加えた。混合物を、室温で2.5時間撹拌した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(7.95 g)と水(3.4 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液にギ酸エチルを加え、混合物を24時間還流した。溶媒の真空蒸発後、残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、3-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロピルホルムアミド(6.62 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.0-1.2 (4H, m), 2.69 (2H, td, J=5.7Hz), 3.42 (2H, t, J=7.4Hz), 3.82 (2H, t, J=7.4Hz), 6.97 (1H, s), 7.2-7.5 (15H, m), 7.80 (1H, t, J=5.7Hz), 7.92 (1H, s)
ESI-MASS: m/z=459(M+Na)
【0169】
製造例 67
N,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)と塩化メチレン(8 ml)の混合物中のベンズヒドリル 7β-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(2.5 g)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(728 mg)を加え、混合物を室温で30分撹拌した。反応混合物に、3-(1-トリチル-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾール-7-イル)プロピルホルムアミド(6.36 g)を加えた。全混合物を室温で26時間撹拌し、酢酸エチルと水の混合物に注いだ。水層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を約10 mlに真空濃縮した。濃縮物をジイソプロピルエーテル(300 ml)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。生じた固体の塩化メチレン(21 ml)中の溶液にアニソール(7 ml)とトリフルオロ酢酸(14 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥し、7β-アミノ-3-[2,3-ジヒドロ-7-(3-ホルムアミドプロピル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(4.17 g)を得た。この生成物は、更に精製せずに次工程で用いた。
【0170】
実施例 23
N,N-ジメチルホルムアミド(20 ml)とテトラヒドロフラン(20 ml)の混合溶媒中の粗7β-アミノ-3-[2,3-ジヒドロ-7-(3-ホルムアミドプロピル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 二トリフルオロ酢酸塩(4.17 g)とN-トリメチルシリルアセトアミド(8.63 g)の溶液に、氷冷下(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチル クロリド 塩酸塩(2.53 g)を加えた。混合物を、氷冷下2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、混合物を30分撹拌した。生じた沈殿物を濾取し、酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで順次洗浄し、真空乾燥し、固体(2.2 g)を得た。
【0171】
生じた固体の塩化メチレン(9 ml)中の懸濁液に、氷冷下アニソール(3 ml)とトリフルオロ酢酸(6 ml)を加えた。生じた溶液を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(3-ホルムアミドプロピル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(391.2 mg)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.55 (6H, s), 1.76 (2H, quint., J=7.0Hz), 2.40 (2H, t, J=7.0Hz), 3.22 (2H, t, J=7.0Hz), 3.23 (1H, d, J=17.7Hz), 3.46 (1H, d, J=17.7Hz), 4.0-4.4 (4H, m), 4.87 (1H, d, J=15.4 Hz), 5.05 (1H, d, J=15.4Hz), 5.23 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.83 (1H, s), 8.02 (1H, s)
IR(KBr): 1776.1, 1668.1, 1656.6, 1608.3 cm-1
ESI-MASS: m/z=661(M-H)
【0172】
実施例 24
メタノール(3.9 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(3-ホルムアミドプロピル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(386 mg)の溶液に、室温で濃塩酸(0.386 ml)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(300 ml)とアセトン(100 ml)の混合物に注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末を、リン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[2,3-ジヒドロ-7-(3-アミノプロピル)-5-(1H-イミダゾ[1,2-b]ピラゾリオ)]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(84 mg)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.52 (3H, s), 1.53 (3H, s), 1.89 (2H, quint., J=7.5Hz), 2.46 (2H, t, J=7.5Hz), 3.00 (2H, t, J=7.5Hz), 3.25 (1H, d, J=17.7Hz), 3.50 (1H, d, J=17.7Hz), 4.0-4.4 (4H, m), 4.87 (1H, d, J=15.4Hz), 5.05 (1H, d, J=15.4Hz), 5.25 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.88 (1H, s)
IR(KBr): 1772.3, 1648.8, 1585.2, 1537.0, 1400.1 cm-1
ESI-MASS: m/z=635(M+H)
【0173】
製造例 68
2-(5-アミノ-4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)アセトアミド
標記化合物を、製造例64と同様の方法で、エチル 2-(5-アミノ-4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)アセタートから得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 4.53 (2H, s), 6.56 (2H, s), 7.24 (1H, s), 7.42 (1H, s), 7.52 (1H, s)
APC-MASS: m/z=166(M+H)
【0174】
製造例 69
2-[4-シアノ-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-1-イル]アセトアミド
標記化合物を、製造例27と同様の方法で、2-(5-アミノ-4-シアノ-1H-ピラゾール-1-イル)アセトアミドから得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 4.80 (2H, s), 7.1-7.4 (15H, m), 7.42 (1H, s), 7.54 (1H, s), 7.75 (1H, s), 7.91 (1H, s)
APC-MASS: m/z=406
【0175】
製造例 70
テトラヒドロフラン(100 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(3.73 g)の懸濁液に、室温で2-[4-シアノ-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-1-イル]アセトアミド(5 g)を加えた。混合物を23時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(16.5 g)と水(7.1 ml)を反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空蒸発させ、ジイソプロピルエーテルで摩砕し、1-(2-アミノエチル)-4-(アミノメチル)-5-トリチルアミノピラゾール(2.17 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 2.55 (2H, t, J=6.4Hz), 2.84 (2H, s), 3.17 (2H, t, J=6.4Hz), 6.04 (1H, s), 7.1-7.4 (16H, m)
IR(KBr): 3342.0, 1562.1, 1473.3, 756.0, 703.9 cm-1
ESI-MASS: m/z=420(M+Na)
【0176】
製造例 71
テトラヒドロフラン(35 ml)中の1-(2-アミノエチル)-4-(アミノメチル)-5-トリチルアミノピラゾール(1 g)の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(1.65 g)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の混合物に加えた。水層を分離し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、ヘキサンで摩砕し、1-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノエチル)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-5-トリチルアミノピラゾール(1.27 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.36 (9H, s), 1.39 (9H, s), 2.8-3.2 (4H, m), 3.27 (2H, d, J=5.7Hz), 5.81 (1H, s), 6.35 (1H, t, J=5.7Hz), 6.69 (1H, t, J=5.7Hz), 6.98 (1H, s), 7.0-7.4 (15H, m)
IR(KBr): 3351.7, 3230.2, 2979.5, 1687.4, 1521.6, 1170.6, 703.9 cm-1
APC-MASS: m/z=597
【0177】
実施例 25
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-アミノエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート
標記化合物を、実施例10と同様の方法で、ベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラートと1-(2-tert-ブトキシカルボニルアミノエチル)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-5-トリチルアミノピラゾールから得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.54 (6H, s), 3.06 (1H, d, J=17.9Hz), 3.37 (2H, t, J=7.4Hz), 3.57 (1H, d, J=17.9Hz), 4.09 (2H, s), 4.5-4.9 (2H, m), 5.04 (1H, d, J=16.1Hz), 5.27 (1H, d, J=16.1Hz), 5.30 (1H, d, J=4.8Hz), 5.82 (1H, d, J=4.8Hz), 8.17 (1H, s)
IR(KBr): 3363.2, 3180.0, 1770.3, 1648.8, 1592.9, 1396.2 cm-1
【0178】
製造例 72
窒素雰囲気下、10%活性炭上パラジウム(125 g)とメタノール(3.75 L)を、5.0 Lの3首フラスコに入れた。混合物に、5-アミノ-4-シアノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール(250 g)を加えた。混合物を、室温で1時間、水素雰囲気下で撹拌した。反応混合物に、メタノール中の4N塩化水素溶液(1.65 L)を加え、混合物を、室温で1.5時間、水素雰囲気下で撹拌した。反応混合物に水(1.2 L)を加えた。触媒を濾別し、50%メタノール水溶液で洗浄し、濾液を真空蒸発させた。残渣を、イソプロパノール/酢酸エチル(1:1)で摩砕した。沈殿物をガラスフィルターで濾取し、酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥し、5-アミノ-4-アミノメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール 二塩酸塩(358 g)を白色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 3.71 (2H, t, J=5.1Hz), 3.86 (2H, d, J=5.4Hz), 4.22 (2H, t, J=5.1Hz), 7.99 (1H, s), 8.20-8.60 (2H, br)
IR(KBr): 1647, 1595, 1489, 1061, 878 cm-1
APC-MASS: m/z=157.3(M+H+)
【0179】
製造例 73
5-アミノ-4-アミノメチル-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール 二塩酸塩(105 g)を、テトラヒドロフラン(1700 ml)と水(170 ml)の混合物に溶解し、溶液のpHを、3N水酸化ナトリウム水溶液で9に調整した。溶液に、テトラヒドロフラン(860 ml)中のジ-tert-ブチル ジカルボナート(173 g)の溶液を滴下し、その間、反応混合物のpHを8.5-9.0に維持するために、3N水酸化ナトリウム水溶液を加えた。撹拌を更に1時間続けた。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕した。沈殿物を、ガラスフィルターで濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、真空乾燥し、5-アミノ-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール(118 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.58 -3.66 (2H, m), 3.78 (2H, d, J=6.0Hz), 3.88 (2H, t, J=6.1Hz), 4.88 (1H, t, J=5.1Hz), 4.97 (2H, br s), 6.96 (1H, s), 6.95-7.10 (1H, m)
IR(KBr): 1672, 1631, 1527, 1434, 1277, 1165, 866, 789 cm-1
APC-MASS: m/z=257.13(M+H+)
【0180】
製造例 74
N,N-ジメチルホルムアミド(1.82 L)中の5-アミノ-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール(243 g)の溶液に、トリフェニルメチル クロリド(581 g)、トリエチルアミン(452 ml)及びN,N-ジメチルアミノピリジン(9.91 g)を順次加えた。反応混合物を70℃で一晩撹拌した。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水(2回)とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-5-(トリチルアミノ)-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]-1H-ピラゾールを得、それをジイソプロピルエーテル/ヘキサン (1:2)から結晶化した。生じた結晶をガラスフィルターで濾取し、ジイソプロピルエーテル/ヘキサン(1:2)で洗浄し、真空乾燥し、目的化合物(480 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.30 (9H, s), 2.91 (2H, t, J=5.5Hz), 3.29 (4H, m), 5.88 (1H, s), 6.53 (1H, t-like), 7.06 (1H, s), 7.10-7.40 (15H, m)
IR(KBr): 1693, 1495, 1446, 1165, 758, 702 cm-1
APC-MASS: m/z=763.3(M+Na+)
【0181】
実施例 26
N,N-ジメチルホルムアミド(12 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(5.82 g)の溶液に、ヨウ化ナトリウム(1.44 g)を加えた。室温で1時間撹拌後、4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)-5-(トリチルアミノ)-1-[2-(トリチルオキシ)エチル]-1H-ピラゾール(14.8 g)を混合物に加えた。35℃で24時間、撹拌を続けた。生じた混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空蒸発させた。残渣を酢酸エチル(50 ml)に溶解し、ジイソプロピルエーテル(500 ml)に滴下した。生じた沈殿を濾取した。フィルターケーキをジイソプロピルエーテルで洗浄し、五酸化リンで真空乾燥した。固体(15.6 g)をジクロロメタン(47 ml)に溶解し、溶液にアニソール(16 ml)とトリフルオロ酢酸(32 ml)を順次加えた。室温で3時間撹拌後、反応混合物をジイソプロピルエーテル(500 ml)に注いだ。沈殿物を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、五酸化リンで真空乾燥した。粗生成物をリン酸緩衝液(pH 7.0)に溶解し、分取HPLC(溶離剤:pH 7.0 リン酸緩衝液とアセトニトリル)で精製した。溶出液を、ダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のカラムクロマトグラフィに付し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(940 mg)を得た。
【0182】
実施例 27
7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(5.0 g)を水(100 ml)に溶解し、2.0 M硫酸(4.0 ml)を溶液に加えた。混合物を凍結乾燥し、粗7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 硫酸水素塩(5.18 g)を無定形固体として得た。無定形固体(1.0 g)を水(1.0 ml)に溶解した。溶液に、アセトニトリル(5.0 ml)を滴下した。室温で2時間撹拌後、白色結晶が沈殿した。沈殿結晶を、ガラスフィルターで濾取し、少量の水/アセトニトリル(1:5)で洗浄し、減圧下乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-アミノメチル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 硫酸水素塩(880 mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.61(6H, s), 3.20 and 3.53 (2H, ABq, J=18.0Hz), 3.87 (2H, t, J=4.6Hz), 4.09 (2H, s), 4.38 (2H, t, J=4.6Hz), 5.16 (2H, s), 5.28 (1H, d, J=4.8Hz), 5.88 (1H, d, J=4.8Hz), 8.10 (1H, s)
IR(KBr): 1782, 1708, 1649, 1161, 1113 cm-1
ESI-MASS: m/z=625.2(M+H+)
【0183】
製造例 75
テトラヒドロフラン(1.3 L)中の水素化アルミニウムリチウム(32.6 g)の混合物に、氷冷下(2E)-3-[1-メチル-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-4-イル]-2-プロペノニトリル(101.6 g)を加えた。混合物を4時間還流した。氷浴で冷却後、フッ化ナトリウム(100 g)と水(100 ml)を、反応混合物に加えた。不溶物を濾過で除去した。濾液を真空濃縮し、4-(3-アミノプロピル)-1-メチル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール(88.9 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.00-1.22 (2H, m), 1.70-1.90 (2H, m), 2.15-2.35 (2H, m), 2,74 (3H, s), 5.70 (1H, s), 6.97 (1H, s), 7.10-7.38 (15H, m)
ESI-MASS: m/z=397.4(M+H+)
【0184】
製造例 76
テトラヒドロフラン(700 ml)中の4-(3-アミノプロピル)-1-メチル-5-トリチルアミノ-1H-ピラゾール(75 g)の溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート(49.5 g)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒の真空蒸発後、残渣をジイソプロピルエーテルで摩砕し、真空乾燥し、tert-ブチル 3-[1-メチル-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-4-イル]プロピルカルバマート(71.7 g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6) δ 1.10-1.25 (2H, m), 1.39 (9H, s), 1.65-1.85 (2H, m), 2.60-2.80 (2H, m), 2.75 (3H, s), 5.66 (1H, s), 6.50-6.70 (1H, m), 6.99 (1H, s), 7.05-7.35 (15H, m)
【0185】
実施例 28
N,N-ジメチルホルムアミド(120 ml)と塩化メチレン(80 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-tert-ブトキシカルボニルアミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(40 g)とヨウ化ナトリウム(8 g)の混合物の懸濁液に、tert-ブチル 3-[1-メチル-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-4-イル]プロピルカルバマート(60 g)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約20 mlに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(150 ml)に注ぎ、生じた沈殿を濾取し、真空乾燥した。沈殿物を、テトラヒドロフランで溶出するダイヤイオン(登録商標)PA306(三菱化学株式会社)TFA型(400 ml)上のカラムクロマトグラフィで精製した。溶出液を真空濃縮した。残渣を塩化メチレン(200 ml)に溶解し、溶液にアニソール(70 ml)とトリフルオロ酢酸(140 ml)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 1に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発させ、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(6.1 g)を得た。
1H-NMR(D2O) δ 1.52 (6H, s), 1.78-2.00 (2H, m), 2.48 (2H, t, J=7.5Hz), 3.04 (2H, t, J=8.1Hz), 3.15 and 3.38 (2H, ABq, J=17.6Hz), 3.68 (3H, s), 4.90 and 5.22 (2H, ABq, J=15.3Hz), 5.24 (1H, d, J=4.8Hz), 5.84 (1H, d, J=4.8Hz), 7.78 (1H, s)
【0186】
実施例 29
N,N-ジメチルホルムアミド(660 ml)中のベンズヒドリル 7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-tert-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-クロロメチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(330 g)とヨウ化ナトリウム(74.8 g)の混合物の懸濁液に、tert-ブチル 3-[1-メチル-5-(トリチルアミノ)-1H-ピラゾール-4-イル]プロピルカルバマート(282 g)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の混合物に加えた。有機層を、水、ブライン及び10%トリフルオロ酢酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を約3.3 kgに減圧下蒸発させた。濃縮物をジイソプロピルエーテル(33 L)に注ぎ、生じた沈殿物を濾取し真空乾燥した。
【0187】
生じた固体の塩化メチレン(1600 ml)中の溶液に、アニソール(530 ml)とトリフルオロ酢酸(1600 ml)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、ジイソプロピルエーテルに注いだ。生じた沈殿物を濾取し、真空乾燥した。得られた粉末をリン酸緩衝液(pH 7)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で約pH 6に調整した。目的化合物を含有する溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を真空濃縮した。濃縮物を、濃塩酸で約pH 2に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)上のクロマトグラフィを行った。溶出液を真空蒸発し、凍結乾燥し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(78.4 g)を得た。
【0188】
実施例 30
水(180 ml)中の7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート(22.5 g)の溶液を、ODSカラムを用いる分取HPLCで精製した。所望の生成物を含有する溶出液を、約1.5 Lに真空濃縮した。濃縮物を濃塩酸で約pH 1に調整し、20% 2-プロパノール水溶液で溶出するダイヤイオン(登録商標)HP-20(三菱化学株式会社)(1.5 L)でクロマトグラフィを行った。溶出液を約400 mlに真空濃縮した。溶液に2 mol/l硫酸(16 ml)を加え、次いで混合物を凍結乾燥し、無定形粉末の硫酸塩(16 g)を得た。室温で撹拌下、粉末を水(70 ml)と2-プロパノール(80 ml)に溶解した。室温で4時間撹拌を続けた。沈殿結晶を濾取し、7β-[(Z)-2-(5-アミノ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-[3-アミノ-4-(3-アミノプロピル)-2-メチル-1-ピラゾリオ]メチル-3-セフェム-4-カルボキシラート 硫酸水素塩(13 g)を得た。
1H-NMR (D2O) δ 1.61 (6H, s), 1.95 (2H, quintet, J=7.5Hz), 2.48 (2H, t, J=7.5Hz), 3.05 (2H, t, J=7.5Hz), 3.18 and 3.39 (2H, ABq, J=17.9Hz), 3.67 (3H, s), 4.90 and 5.22 (2H, ABq, J=15.3Hz), 5.24 (1H, d, J=4.8Hz), 5.86 (1H, d, J=4.8Hz), 7.78 (1H, s)
IR(KBr): 1781, 1728, 1680, 1635, 1599, 1406, 1315, 1132, 1101, 995 cm-1
ESI-MASS: m/z=623.2(M+H+)
X線粉末回折分析(フィリップスMPD 1880 X線粉末回折システムによる)
2θ 強度
8.5 180
14 160
14.5 500
15.3 400
15.5 300
16.5 420
17.3 600
19 410
19.4 260
20 240
24.5 240
25 430
26 400
28 250
X線:単色CnKα照射
電圧: 40 KV/ 電流: 30 mA
【0189】
本出願は、2001年5月1日にオーストラリアに出願した出願番号PR4690、及び2001年6月20日にオーストラリアに出願した出願番号PR5834に基づくものであり、それらの内容は、引用により本明細書に含まれるものである。

Claims (9)

  1. 式:
    Figure 2004529172
    (式中、
    Aは、低級アルキレン又は低級アルケニレン;
    は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、保護されたヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくは保護されたアミノ(低級)アルキル、及び
    は、水素もしくはアミノ保護基、又は
    とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
    とRは、独立して、アミノ又は保護されたアミノ;及び
    は、カルボキシ又は保護されたカルボキシである)
    の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  2. は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アリール(低級)アルキルオキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくはアシルアミノ(低級)アルキル、及び
    は、水素、アリール(低級)アルキルもしくはアシル、又は
    とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
    とRは、独立して、アミノ又はアシルアミノ;及び
    は、カルボキシ又はエステル化されたカルボキシである請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  3. は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アリール(低級)アルキルオキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキル、(低級)アルカノイルアミノ(低級)アルキルもしくは(低級)アルコキシカルボニルアミノ(低級)アルキル、及び
    は、水素、アリール(低級)アルキル、低級アルカノイルもしくは低級アルコキシカルボニル、又は
    とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
    とRは、独立して、アミノ、低級アルカノイルアミノ又は低級アルコキシカルボニルアミノ;及び
    は、カルボキシ又は低級アルコキシカルボニルである請求項2に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  4. は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキルもしくはアミノ(低級)アルキル、及び
    は、水素、又は
    とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
    とRは、アミノ;及び
    は、カルボキシである請求項3に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  5. 式[I]:
    Figure 2004529172
    (式中、
    Aは、低級アルキレン又は低級アルケニレン;
    は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、保護されたヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ(低級)アルキルもしくは保護されたアミノ(低級)アルキル、及び
    は、水素もしくはアミノ保護基、又は
    とRは、一緒に結合して低級アルキレンを形成する;
    とRは、独立して、アミノ又は保護されたアミノ;及び
    は、カルボキシ又は保護されたカルボキシである)
    の化合物又はその塩の製造方法であって、
    (1)式[II]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物もしくはアミノ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩を、式[III]:
    Figure 2004529172
    (式中、RとRは各々、上記の通りである)の化合物もしくはカルボキシ基におけるその反応性誘導体又はそれらの塩と反応させて、式[I]
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物又はその塩を得る、又は、
    (2)式[Ia]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、R、Rは各々、上記の通りであり、Raは、保護されたアミノである)の化合物又はその塩を、アミノ保護基の脱離反応に付して、式[Ib]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物又はその塩を得る、又は、
    (3)式[VI]
    Figure 2004529172
    (式中、RとRは各々、上記の通りであり、Rは、保護されたカルボキシ、Yは、脱離基である)の化合物又はその塩を、式[VII]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物又はその塩と反応させて、式[VIII]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、R、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物又はその塩を得て、
    式[VIII]の化合物又はその塩を、カルボキシ保護基の脱離反応に付して、式[I]:
    Figure 2004529172
    (式中、A、R、R、R、R、Rは各々、上記の通りである)の化合物又はその塩を得ることを含む方法。
  6. 医薬として許容される担体と共に、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩を含有する医薬組成物。
  7. 医薬として使用される、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  8. 抗菌薬として使用される、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩。
  9. 感染症の治療用医薬の製造のための、請求項1に記載の化合物又は医薬として許容されるその塩の使用。
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