JP2004526760A - トルエンスルフォンアミド含有抗腫瘍組成物及びその製造方法 - Google Patents
トルエンスルフォンアミド含有抗腫瘍組成物及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004526760A JP2004526760A JP2002580921A JP2002580921A JP2004526760A JP 2004526760 A JP2004526760 A JP 2004526760A JP 2002580921 A JP2002580921 A JP 2002580921A JP 2002580921 A JP2002580921 A JP 2002580921A JP 2004526760 A JP2004526760 A JP 2004526760A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toluenesulfonamide
- pharmaceutical composition
- medicament
- weight
- patient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/16—Amides, e.g. hydroxamic acids
- A61K31/18—Sulfonamides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/08—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
- A61K47/10—Alcohols; Phenols; Salts thereof, e.g. glycerol; Polyethylene glycols [PEG]; Poloxamers; PEG/POE alkyl ethers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/08—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
- A61K47/12—Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/06—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
- A61K47/20—Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing sulfur, e.g. dimethyl sulfoxide [DMSO], docusate, sodium lauryl sulfate or aminosulfonic acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/46—Ingredients of undetermined constitution or reaction products thereof, e.g. skin, bone, milk, cotton fibre, eggshell, oxgall or plant extracts
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0012—Galenical forms characterised by the site of application
- A61K9/0019—Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/0087—Galenical forms not covered by A61K9/02 - A61K9/7023
- A61K9/0095—Drinks; Beverages; Syrups; Compositions for reconstitution thereof, e.g. powders or tablets to be dispersed in a glass of water; Veterinary drenches
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Public Health (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Botany (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
Description
【0001】
トルエンスルフォンアミドは抗菌剤として非常に効果のあるものとして知られており、植物及び動物(例えば人間)の菌に感染した組織の治療に有効である。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1にはパラ−トルエンスルフォンアミドが菌性の皮膚疾患の治療用局所治療薬として非常に効果的であることが開示されている。下記特許文献2には抗癌及び腫瘍を壊死させる作用を示すトルエン含有組成物が開示されている。当該特許は、この組成物中のトルエンスルフォンアミドの最小効果濃度は10重量パーセントであることが開示されている。
【特許文献1】
米国特許第3,340,148号
【特許文献2】
米国特許第5,981,454号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は今までにない抗癌作用に効果のある組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は抗腫瘍作用を呈する薬剤組成物に関する。該組成物は10重量%未満(9%未満、7%未満、3%未満又は1%未満)のトルエンスルフォンアミドと薬事的に使用可能な支持体とからなる。この支持体は、例えば、注射可能な支持体又は経口投与可能な支持体であってもよい。トルエンスルフォンアミドの詳細は、ここでは重要ではなく、スルフォンアミド部分はメタ、オルソ、又はパラの位置のいずれでもよく、窒素原子は2つの水酸化物基で置換されていてもよい。これら水酸化物基の1つまたは両方を炭素数1から6の直鎖、分岐又は環状の有機基に置き代えてもよい。好ましいトルエンスルフォンアミドの例としては、パラトルエンスルフォンアミド、オルソトルエンスルフォンアミド、メタトルエンスルフォンアミド、N−エチルオルソトルエンスルフォンアミド、N−エチルパラトルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラトルエンスルフォンアミドが挙げられる。本発明の組成物は、2つ以上のトルエンスルフォンアミドからなる。
【0005】
薬事的に使用可能な支持体は、1つ以上の追加成分を含む。好ましい成分は、0−90%(w/w)のポリエチレングリコール、0−90%(w/w)の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、0−90%(w/w)プロパンジオール、0−50%の(w/w)デカンジール酸、0−25%の(w/w)ジメチルスルフォキシド、0−50%(w/w)のエタノール、蜂蜜、界面活性剤、乳化剤などである。
【0006】
本発明はまた抗腫瘍作用を有する薬剤組成物の製造方法に関する。該方法は該組成物を形成するためにトルエンスルフォンアミドと薬事的に使用可能な支持体とを組み合わせることからなる。
【0007】
本発明はまた人体の腫瘍の成長を抑える方法に関する。該方法は、以下に詳述する薬剤組成物、即ち、10重量%未満のトルエンスルフォンアミドを患者に投与することからなる。該組成物は、患者に経口投与、血管に注入、腫瘍部分に注射又は腫瘍部分に局所的に塗布される。
【0008】
以下に詳述する薬剤組成物は腫瘍を有する患者の腫瘍を小さくする又は腫瘍を有していない又は腫瘍を有していると認められない患者の腫瘍形成を防ぐために使用される。
【0009】
上述の概要及び以下に説明する本発明の好ましい態様は添付の図面を参照することにより明確になる。本発明は図面に示した特定の構造及び装置に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の発明者の1人は、上記特許文献2にトルエンスルフォンアミドが少なくとも特別な組成において効果的な抗癌剤であることを開示している。しかしながら、10重量%が効果のある薬剤組成物を製するのに使用されるトルエンスルフォンアミドの最小含有量であった。本発明では、発明者達は10重量%未満のトルエンスルフォンアミドを含有する効果のある抗腫瘍組成物を発見した。
【0011】
抗腫瘍薬剤組成物
【0012】
本発明は腫瘍の成長を抑制する作用、腫瘍を収縮(壊死)させる作用、腫瘍の発生を防ぐ作用などの抗腫瘍作用を示す薬剤組成物を含む。この組成物は、その重量で10%未満のトルエンスルフォンアミドを含む。この組成物はまた薬事上許容されている支持体をも含む。特定の態様では、支持体は注射可能(点滴可能)な支持体又は経口投与(即ち、飲み込める、噛み砕ける又は食べられる)支持体であることが好ましい。本発明の薬剤組成物はここで説明する当業界で知られている他の成分を含んでもよい。
【0013】
トルエンスルフォンアミドの1つの利点は、それを多量又は比較的に高濃度で投与されても非癌性細胞又は組織に比較的無害であるということである。例えば、正常(非新生)細胞は、パラトルエンスルフォンアミドに晒された場合でも、組織病理学的変化はほとんど示さない。トルエンスルフォンアミドは新生細胞に非常に有毒であるが、抗癌を目的とするこれらの化合物の効果は、この有毒性によるものである。
【0014】
本発明のトルエンスルフォンアミドは次の一般式で表され、硫黄原子とトルエントルエン部分との間の結合を表す部分は、スルフォンアミド部分がメタ、オルソ及びパラの位置のいずれに存在してもよいことを示している
【化1】
ここで、R1及びR2はそれぞれ−H又は炭素数1−6の直鎖、分岐又は環状の基である。
【0015】
本発明のトルエンスルフォンアミドはオルソ又はパラの位置でスルフォンアミド基で置換されたトルエン分子である。スルフォンアミド基の窒素原子はそれに結合した低級アルコール又はシクロアルキル基(即ち、炭素数1−6の直鎖、分基または環状の基)を有する。トルエンスルフォンアミドの例としては、パラ−トルエンスルフォンアミド(即ち、スルフォンアミド基がパラの位置にあり、R1及びR2がそれぞれ−Hである)、オルソ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルオルソ−トルエンスルフォンアミド(即ち、R1がエチル基でR2が−Hである)、N−エチルパラトルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミド(即ち、R1がシクロヘキシル(C6H11)基、R2が−H)が挙げられる。他の有用なトルエンスルフォンアミドは、本明細書で説明する試験を用いてその効果を確認することによって簡単に特定することができる。
【0016】
本発明の薬剤組成物は1つ以上のトルエンスルフォンアミドを含むことができる。本発明の組成物が1つ以上のトルエンスルフォンアミドを含む場合、ここのトルエンスルフォンアミドの濃度の合計は、組成物の10重量%未満であることが好ましい。
【0017】
本発明の薬剤組成物中に存在するトルエンスルフォンアミドの正確な量は、その総量が組成物の10重量%未満であるということ以外、重要ではない。特定の態様では、トルエンスルフォンアミドの総量は、組成物の10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、5重量%未満、3重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満又は0.1重量%未満である。組成物のトルエンスルフォンアミド含有量は、経口投与薬剤組成物の味を保存するために必要な限り低くすることができる。それでも経口投与薬剤組成物中のトルエンスルフォンアミドの濃度は、組成物の味を保存する最高レベル(10重量%)に維持すべきであり、これにより組成物の効果が最大になる。多量(数グラム又は数10グラム)の組成物を容易に消費できると予想できる場合、当然のことながら、組成物中のトルエンスルフォンアミドの絶対濃度は患者に投与できる組成物の量によってより重要でなくなる。
【0018】
本発明の薬剤組成物の他の成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジール、プロパンジオール、デカンジオール酸、ジメチルスルフォキシド、エタノール、蜂蜜、界面活性剤(即ち、蜂蜜以外又は蜂蜜に加えて)及び乳化剤などである。好適な界面活性剤の例としては、蜂蜜、ヘキサデカノール、プロパンジオールアルギン酸、グリセロールモノステアリン酸及びキシリタンモノステアリン酸が挙げられる。好適な乳化剤の例としては、ヘキサデカノール、TWEEN界面活性剤(例えば、TWEEN20(商標名))、レシチン及び他の公知の乳化剤が挙げられる。
【0019】
本発明は活性成分として10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなる薬剤及び薬剤組成物の調合及び使用を包含する。このような薬剤組成物は投与に適した形態で活性成分のみから構成されてもよく、又は活性成分と1つ以上の薬事的に使用可能な支持体、1つ以上の追加成分又はこれらの組み合わせから構成されてもよい。これらの薬剤組成物のうちの1つの投与は、腫瘍の成長の抑制、腫瘍を収縮させる又は腫瘍の形成を妨げるのに有効である。活性成分は当業界でよく知られている薬事的に使用可能なカチオン又はアニオンとの組み合わせのような薬事的に使用可能なエステル又は塩の形態で組成物中に存在してもよい。
【0020】
ここで言う「薬事的に使用可能な支持体」なる用語は、活性成分と組み合わせることが可能な化学組成物を意味し、その組み合わせで患者に活性成分を投与するために使用することができる。
【0021】
ここで言う「薬事的に使用可能な」エステル又は塩とは、薬剤組成物の他の成分と融和性であり且つ該組成物が投与される患者に有害でない活性成分のエステル又は塩の形態を意味する。
【0022】
ここで説明する薬剤組成物の処方は、従来知られている方法又は薬理学の分野でこれから開発される方法で調合してもよい。通常、このような調合方法は、活性成分を支持体又は1つ以上の他の付属成分と会合させ、そして必要に応じてそれを所望の単独又は複数投与単位に成形し、梱包する。
【0023】
ここで提供される薬剤組成物は、主に医師の処方により人間に投与されるのに好適な薬剤組成物として説明されているが、このような組成物は通常あらゆる種類の動物の投与に適していると当業者であれば理解されるはずである。人間への投与に適した薬剤組成物を種々の動物への投与に適した組成物にすることはよく知られており、通常の熟練した薬剤師であれば単に通常の実験を行うだけで動物に適した組成物に変えることができる。
【0024】
本発明の方法で有用な薬剤組成物は、口、鼻、直腸、膣、腸管、局所、肺、鼻腔、口内、眼又は他の投与経路に適した処方で調合、パッケージ化又は販売してもよい。別の実施可能な処方としては、活性成分を含むナノ粒子を投射する、リポソームを調合、赤血球を開放する及び免疫学的処方などが挙げられる。
【0025】
本発明の薬剤組成物は、かたまりの状態、単独の単位投与として又は複数の単独単位投与として調合、パッケージ化又は販売してもよい。ここで言う「単位投与」とは、予め定められた量の活性成分からなる薬剤組成物の個々の量を意味する。活性成分の量は、通常、患者に投与される活性成分の投薬量又はこのような投薬量の半分又は3分の1などの好適な分割した量に等しい。
【0026】
本発明の薬剤組成物中の活性成分、薬事的に使用可能な支持体及び他の成分の相対量は、治療される患者の性質、体格及び状態、さらには組成物が投与される経路によって変化する。一例としては、この組成物は0.1%乃至100%(w/w)の活性成分を含んでもよい。本発明の薬剤組成物の単位投薬量は、通常、約100ミリグラム乃至約10グラムの活性成分からなる。
【0027】
本発明の薬剤組成物の持効性製剤処方は、従来技術を使用して行われる。
【0028】
経口投与に適した本発明の薬剤組成物の処方は、例えば、これらに限定されるものではないが、それぞれ予め定められた量の活性成分を含むタブレット、硬質又は軟質カプセル、カシェ剤、トローチ又は錠剤などの個々の固体状投与単位として調整、パッケージ化又は販売される。経口投与に好適な他の処方としては、粉末又は粒状処方、水性又は油性懸濁液、水性又は油性溶液又はエマルジョンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
ここで言う「油性」の液体は、炭素含有液体分子からなり、水より小さい極性を示すものである。
【0030】
活性成分からなるタブレットは、例えば、任意に1つ以上の追加成分と活性成分を圧縮又は成形することによって製せられる。圧縮されたタブレットは、好適な装置で、粉末又は粒状に調整された自由に流動する活性成分を任意に1つ以上のバインダー、滑剤、賦形剤、界面活性剤及び分散剤と共に圧縮することによって調整される。成形されたタブレットは、好適な装置で、活性成分と、薬事上許容できる支持体と少なくとも湿潤するのに十分な液体との混合物を成形することによって製せられる。タブレットの製造に使用する薬事上許容可能な賦形剤としては、不活性希釈剤、粒状崩壊剤(granulating and disintegrating agents)、結合剤及び滑剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。公知の分散剤としては、ジャガイモの澱粉及びグリコール酸澱粉ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。公知の界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。公知の希釈剤としては炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、微結晶セルロース、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム及び燐酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。公知の粒状崩壊剤としてはコーンスターチ及びアルギン酸が挙げられるが、これらに限定されない。公知の結合剤としては、ゼラチン、アカシア、予めゼラチン化されたメイズスターチ、ポリビニルピロリドン及びヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられるが、これらに限定されない。公知の滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカ及びタルクが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
タブレットはコートされてなくてもよく、又は患者の胃腸内での分解を遅らせるために公知の方法を用いてコートしてもよく、これにより活性成分の放出及び吸収を抑制することができる。一例として、グリセリルモノステアレート又はグリセリルジステアレートなどの材料をタブレットをコートするのに使用してもよい。さらに一例として、有効成分の放出を浸透性により制御されたタブレットを形成するために米国特許第4,256,108号、同第4,160,452号及び同第4,265,874号に記載されている方法を用いてタブレットをコートしてもよい。タブレットはさらに甘味料、着色料、保存料又はこれらを組み合わせたものを含んでもよく、これにより見栄えがよく、味のよいタブレットが得られる。
【0032】
活性成分からなる硬質カプセルは、ゼラチンなどの生理学上分解可能な組成物を使用して製せられる。このような硬質カプセルは、活性成分からなり、さらに例えば炭酸カルシウム、燐酸カルシウム又はカオリンなどの不活性固体希釈剤を含んでいてもよい。
【0033】
活性成分からなる軟質ゼラチンカプセルは、ゼラチンなどの生理学上分解可能な組成物を使用して製せられる。このような軟質カプセルは、水又はピーナッツオイル、液体パラフィン又はオリーブオイルなどの油媒体と混合される活性成分からなる。
【0034】
経口組成物は人間の患者の小腸、大腸、食道又は胃に経口投与された薬剤を放出する公知の技術を使用して製せられる。例えば、結腸を含む胃腸系への薬剤を送るための処方は、pH6以上でのみ可溶なポリ(メタクリル酸、メチルメタクレート)などのメタクリレートクリレート共重合体をベースにした腸溶性コートシステムを含み、これにより小腸に入った際にポリマーのみが溶解し始める。このようなポリマー処方が崩壊する場所は、腸を通過する速度及び存在するポリマーの量に依存する。例えば、比較的厚いコーティングは、体の中央に近い腸(proximal colon)まで放出されずに届くように使用される(ハーディー他著、「食物薬理学療法1(Aliment. Pharmacol. Therap. 1)」、273−280頁)。薬剤を特定の腸の箇所に送ることができるポリマーも使用することができ、その場合ポリマーは、ポリマーコートを酵素により分解し、薬を放出するために大腸内のバクテリアの叢(bacteria flora)に依存する。例えば、アゾポリマー(米国特許第4,663,308号)、グリコシド(フレンド他著、1984年発行「J. Med. Chem. 27」、261−268頁)及び種々の天然及び変性多糖類(PCT GB 89/00581号)をこのような処方に使用してもよい。
【0035】
米国特許第4,777,049号に記載されているような特定な周期で薬剤を放出させる技術も胃腸の経路内の特定の場所に活性薬剤を投与するのに使用してもよい。このようなシステムは、所定の時間に薬剤を送り、インヴィヴォで薬剤を放出するために水の存在以外に外部の条件に依存せずに薬剤の安定性及び腸への直接の摂取を促進するために局所的な微環境を変える他の添加剤と共に活性薬剤を送るために使用することができる。
【0036】
経口投与に適した本発明の薬剤組成物の液体処方は、液体として又は水又は他の好適な賦形剤(vehicle)と使用前に混ぜて液体に戻される乾燥した製品として調整、パッケージ化又は販売してもよい。
【0037】
懸濁液は水性、粘着性又は油性賦形剤中に活性成分を懸濁するために従来の方法で調整される。水性賦形剤としては、例えば、水及び等浸透圧の塩水などが挙げられる。油性賦形剤としては、例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコール、落花生油、オリーブ油、ごま油又はココナッツ油などの植物油、分別(fractionated)植物油及び液体パラフィンなどの鉱油などが挙げられる。懸濁液はさらに1つ以上の別の成分を含んでもよく、このような成分としては懸濁剤、分散又は湿潤剤、乳化剤、粘滑剤、保存料、緩衝剤、塩、風味料、着色剤及び甘味料が挙げられるが、これに限定されない。油性懸濁液は、さらに濃化剤を含んでもよい。公知の懸濁剤としては、ソルビトールシロップ、水素化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アラビアゴム及びカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられるが、これらに限定されない。公知の分散又は湿潤剤としては、レシチンなどの自然発生した燐脂質、脂肪酸と、長鎖脂肪族アルコールと、脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルと又は脂肪酸及びヘキシトール無水物とのアルキレンオキシドとの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレート)などが挙げられるが、これらに限定されない。公知の乳化剤としては、レシチン及びアカシアが挙げられるが、これに限定されない。公知の保存料としては、メチル、エチル又はn-プロピル−パラ−ヒドロキシベンゾエート、アスコルビン酸及びソルビン酸などが挙げられるが、これに限定されない。公知の甘味料としては、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、スクロース及びサッカリンなどが挙げられるが、これに限定されない。油性懸濁液用の濃化剤としては、蜜蝋、硬質(hard)パラフィン及びセチルアルコールなどが挙げられる。
【0038】
水性又は油性溶媒中の活性成分の溶液は、懸濁液と実施的に同じ方法で調整されるが、主な違いは活性成分が溶媒中に懸濁されるのではなく、溶解されるということである。本発明の薬剤組成物の溶液は、懸濁液で説明した成分からなるが、懸濁剤は溶媒中の活性成分の溶解を必ずしも補助しないことは理解されるはずである。水性溶媒としては、水及び等浸透圧の塩水などが挙げられる。油性溶媒としては、例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコール、落花生油、オリーブ油、ごま油又はココナッツ油などの植物油、分別(fractionated)植物油及び液体パラフィンなどの鉱油などが挙げられる。
【0039】
本発明の薬剤組成物の粉末及び粒状処方は、公知の方法を用いて調合される。このような処方は、患者に直接投与されるように例えばタブレットを形成する、カプセルを満たす又は水性又は油性懸濁液又は溶液をこれに水性又は油性賦形剤を加えることによって調整するのに使用され、これらの処方は、それぞれさらに1つ以上の分散又は湿潤剤、懸濁剤及び保存料を含んでもよい。充填剤などの賦形剤及び甘味料、風味料又は着色料をこれらの処方に加えてもよい。
【0040】
本発明の薬剤組成物は、水中油エマルジョン又は油中水エマルジョンの形で調合、パッケージ化又は販売してもよい。油相はオリーブ又はラッカセイ油などの植物油、液体パラフィンなどの鉱油又はこれらを組み合わせたものであってもよい。このような組成物はアラビアゴム又はトラガカントゴムなどの天然のゴム、大豆又はレシチン燐脂質などの天然燐脂質、エステル又は脂肪酸及びソルビタンモノオレートなどのヘキシトール無水物との組み合わせから得られる部分エステル及びこのような部分エステルとポリオキシエチレンソルビタンモノオレートなどのエチレンオキシドとの縮合物などの乳化剤をさらに1つ以上含んでもよい。これらのエマルジョンは、例えば甘味料又は風味料などの別の成分を含んでもよい。
【0041】
本発明の薬剤組成物は、直腸内投与に適した処方で調整、パッケージ化又は販売してもよい。このような組成物は、坐薬、浣腸剤及び直腸又は結腸洗浄液の形態であってもよい。
【0042】
坐薬処方は、活性成分を室温(約20℃)では固体で、患者の直腸温度(健康な人間で約37℃)で液体となる非刺激性の薬事上許容できる賦形剤と組み合わせて製せられる。この場合の好適な賦形剤としては、ココアバター、ポリエチレングリコール及び種々のグリセリドなどが挙げられるが、これらに限定されない。坐薬処方はさらに酸化防止剤及び保存料などの種々の追加成分を含んでもよい。
【0043】
浣腸用調合剤又は直腸又は結腸用洗浄用調合剤は、活性成分と薬事的に使用可能な液状の支持体と組み合わせて調整される。当業界でよく知られているように、浣腸用調合剤は患者の直腸形状に適合した移送手段を用いて投与される又はこの移送手段内にパッケージ化される。浣腸用調合剤はさらに種々のしかしこれらには限定されないが酸化防止剤及び保存料などの追加成分を含んでもよい。
【0044】
本発明の薬剤組成物は、膣内投与に適した処方に調合、パッケージ化又は販売されてもよい。このような組成物は、例えば、坐薬、タンポンなどの膣に挿入可能な材料に組成物を含浸又は組成物でコートしたもの、灌注用調合剤又は膣内洗浄液の形態であってもよい。
【0045】
化学組成物に又は化学組成物で材料を含浸又はコートする方法は、当業界で知られており、例えば表面に化学組成物を堆積又は結合させる方法、材料の合成中にその構造内に化学組成物を組み込む(生理学的に崩壊可能な材料で)方法及び水性又は油性溶液又は懸濁液を吸収性材料に吸収させる方法、この場合その後に乾燥の工程を含んでも含まなくてもよい、が例示できるが、これらに限定されない。
【0046】
灌注用調合剤又は膣内洗浄液は、活性成分を薬事的に使用可能な液状支持体と組み合わせることによって製せられる。当業界で知られているように、灌注用調合剤は患者の膣の形状に適合した移送手段を用いて投与される又はこの移送手段内にパッケージ化される。灌注用調合剤は、さらに種々のしかしこれらには限定されないが酸化防止剤、抗生物質、抗菌剤及び保存料などの追加成分を含んでもよい。
【0047】
ここで使用されているように薬剤組成物の「非経口投与」なる用語は、患者の組織を物理的に裂くことを特徴とする投与経路及び組織の裂け目を介して薬剤組成物を投与することを含む。従って、非経口投与は、薬剤組成物の注射による投与、外科的切開を介しての塗布、外科的に組織を傷つけずに組織に挿通して組成物を塗布する方法などが挙げられるが、これらに限定されない。特に非経口投与としては、皮下、腹膜内、静脈、動脈、筋肉又は胸腔内(intrasternal)注射及び静脈、胸腔又は腎臓透析点滴が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
非経口投与に適した薬剤組成物の処方は、殺菌水又は殺菌等浸透圧塩水などの薬事的に使用可能な支持体と化合した活性成分からなる。このような処方は、ボーラス(bolus)投与又は連続投与に適した形態で調整、パッケージ化又は販売してもよい。注射による投与の処方は、アンプル、保存料を含む複数投与用容器又は患者自身による自己注射又は医療従事者による注射用使い捨て容器中に入れられた単位投与量の形態で調合、パッケージ化又は販売してもよい。非経口用の処方としては、油性又は水性賦形剤の懸濁液、溶液、エマルジョン、ペースト及び移植可能な保持−放出又は生物分解性処方が挙げられるが、これらに限定されない。このような処方は、さらにしかしこれらには限定されないが懸濁剤、安定剤又は分散剤などの追加成分を1つ以上含んでもよい。非経口投与用の処方の一態様では、活性成分は乾燥状態(粉末又は粒状)で供され、投与前に好適な賦形剤(殺菌された発熱物質を含まない水)を加えて使用される。
【0049】
本発明の薬剤組成物は滅菌処理された注射可能な水性又は油性懸濁液又は溶液の形態で調合、パッケージ化又は販売してもよい。この懸濁液又は溶液は、従来技術に従って処方され、活性成分の他にここで説明した分散剤、湿潤剤又は懸濁剤などの追加成分を含んでもよい。このような滅菌された注射可能な処方は、水又は1,3−ブタンなどの非毒性非経口投与可能な希釈剤又は溶媒を用いて調合してもよい。他の許容される希釈剤及び溶液としては、リンガー溶液、等浸透圧の塩化ナトリウム溶液及び合成モノ−又はジ−グリセリドなどの固定油などが挙げられるが、これらに限定されない。他の利用可能な非経口投与可能な処方は、微晶質状、リポソーム調合剤中、又は生物分解性ポリマーシステムの成分として活性成分を含むものが挙げられる。持効性製剤用又は移植用組成物は、エマルジョン、イオン交換樹脂、僅かに可溶なポリマー又は僅かに可溶な塩などの薬事的に使用可能な重合性又は疎水性材料を含んでもよい。
【0050】
局所投与に適した処方は、リニメント剤などの液状又は半液状の調合剤、ローション、軟膏又はペーストなどの水中油又は油中水のエマルジョン及びスプレー可能な溶液又は懸濁液などが挙げられるが、これらに限定されない。局所投与可能な処方は、例えば、活性成分の濃度は溶媒に活性成分が溶ける限界まで濃くすることができるが、約1%乃至約10%(w/w)の活性成分を含む。局所投与用の処方は、ここで述べた追加成分を1つ以上含んでもよい。
【0051】
本発明の薬剤組成物は、口腔を介した肺内投与(pulmonary administration)に適した処方で調合、パッケージ化又は販売される。このような処方は、活性成分を含み且つ直径約0.5乃至7ナノメートル、好ましくは約1乃至6ナノメートルの乾燥粒状物からなる。このような組成物は、噴射剤(propellant)流が乾燥した粉末を分散させるために案内される乾燥粉末を溜めておく容器からなる装置を使用して又は密閉された容器中で低沸点噴射剤に溶解又は懸濁された活性成分を含む装置などの自走式溶媒/粉末分散容器を用いて投与される。好ましくは、このような粉末は粒子からなり、少なくとも重量で98%の粒子が0.5ナノメートル超の直径を有し、少なくとも数で95%の粒子が7ナノメートル未満の直径を有する。さらに好ましくは、少なくとも重量で95%の粒子が1ナノメートル超の直径を有し、少なくとも数で90%の粒子が6ナノメートル未満の直径を有する。乾燥粉末組成物は、砂糖などの固体微細粉末希釈剤を含み且つ単位投与形態で供されるのが好ましい。
【0052】
低沸点噴射剤としては、通常、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤が挙げられる。通常、噴射剤は50乃至99.9%(w/w)の組成物からなり、活性成分は組成物の0.1乃至10%(w/w)を構成する。噴射剤はさらに液状非イオン性又は固体アニオン界面活性剤又は固体希釈剤(好ましくは活性成分からなる粒子と同程度の粒径を有する)を含む。
【0053】
肺内吸収用に処方された本発明の薬剤組成物は、溶液又は懸濁液の小滴(例えば、吸引可能なミスト)の形態で活性成分を供してもよい。このような処方は、活性成分を含む任意に殺菌された水性又は希釈アルコール溶液又は懸濁液として調整、パッケージ化又は販売してもよく、ネブライザー又はアトマイザーを用いて投与するのが便利である。このような処方は、サッカリンナトリウムなどの風味剤、揮発油、緩衝剤、又はメチルヒドロキシベンゾエートなどの保存料などの1つ以上の追加成分を含んでもよい。この投与経路によって供される小滴は、約0.1乃至約200ナノメーターの範囲にある平均径を有する。
【0054】
ここで説明した肺内投与に有用な処方は、本発明の薬剤組成物の鼻腔内投与にも有用である。
【0055】
鼻腔内投与に適した他の処方は、活性成分を含み且つ約0.2乃至500マイクロメートルの平均粒径を有する粗い粉末である。このような処方は、鼻から吸入、即ち鼻腔に近づけて保持された粉末の入っている容器から鼻腔経路を介して素早く吸引することによって投与される。
【0056】
鼻腔内投与に適した処方は、例えば、活性成分を最少で0.1%(w/w)、最大で100%(w/w)含み、さらにここで説明した1つ以上の追加成分を含んでもよい。
【0057】
本発明の薬剤組成物は口内投与に適した処方で調合、パッケージ化又は販売してもよい。このような処方は、例えば、従来法で製せられるタブレット又はトローチ状であってもよく、0.1乃至10%(w/w)の活性成分を含み、残りは口内で溶解又は崩壊する組成物と任意にここで説明した1つ以上の追加成分を含んでもよい。これとは別に口内投与に適した処方は、活性成分を含む粉末又はエーロゾル化又は霧状の溶液又は懸濁液からなる。このような粉末化、エーロゾル化又は霧化された処方は、分散された際に、約0.1乃至約200ナノメーターの平均粒径又は小滴サイズを有するのが好ましく、さらにここで説明した1つ以上の追加成分を含んでもよい。
【0058】
本発明の薬剤組成物は、点眼投与に適した処方で調整、パッケージ化又は販売してもよい。このような処方は、例えば、水性又は油性液体支持体の活性成分の0.1乃至1.0%(w/w)溶液などの目薬の形態であってもよい。このような目薬は、さらに緩衝剤、塩、又はここで説明する1つ以上の追加成分を含んでもよい。他の有用な点眼投与可能な処方は、微結晶又はリポソーム調合された活性成分を含むものが挙げられる。
【0059】
ここで使用する「追加成分」としては、次の内の1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない、賦形剤、界面活性剤、分散剤、不活性希釈剤、粒化崩壊剤(granulating and disintegrating agents)、結合剤、滑剤、甘味料、風味料、着色料、保存料、ゼラチンなどの生理学的に崩壊可能な組成物、水性顔料及び溶媒、油性顔料及び溶媒、懸濁剤、分散又は湿潤剤、乳化剤、粘滑剤、緩衝剤、塩、濃化剤、充填剤、酸化防止剤、抗生物質、抗真菌薬、安定剤及び薬事上許容できる重合性又は疎水性組成物。本発明の薬剤組成物に含まれる他の「追加成分」は、当業界では知られており、例えば米国、ペンシルバニア州、イーストン所在のマックパブリッシング社(Mack Publishing Co.,)より1985年に発行されたゲネロ著、「レミングトン薬剤科学(Remington's Pharmaceutical Science)」に記載されている。
【0060】
通常の医師又は腫瘍学者であれば患者の腫瘍の成長を抑制する、腫瘍を収縮させる又は腫瘍形成を抑制又は防ぐために効果的な化合物の量を容易に定めることができ、処方することができることが理解されるはずである。その際、医師又は腫瘍学者は、例えば、最初は比較的少ない投与量で処方し、適当な反応が得られるまで投与量を増やしていく。特定の患者のための特定の投与量は、当然のことながら、採用される特定の化合物の活性、患者の年齢、体重、総合的な健康状態、性別及び食習慣、投与時間、投与経路、排泄頻度、他の薬との組み合わせ及び全ての既存の腫瘍の段階又は症状などの種々の要因に依存する。
【0061】
本発明はまた本発明の薬剤組成物からなるキット及び指導資料を提供する。ここで言う「指導資料」とは、刊行物、録音、ダイアグラム又は人間の患者の腫瘍の成長を抑制する、腫瘍を収縮させる又は腫瘍形成を抑制又は防ぐための10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなる薬剤組成物の有用性を伝えるために使用されるすべての表現媒体である。指導資料は、例えば、本発明の薬剤組成物の適した投与量を説明する。本発明のキットの指導資料は、本発明の薬剤組成物を含む容器に添付される又はこのような容器と共に出荷される。これとは別に指導資料は、受納者によって指導資料と薬剤組成物を協同して使用されることを意図して容器とは別に出荷してもよい。
【0062】
本発明には本発明の薬剤組成物と患者にこの組成物を摂取させるための投与装置とからなるキットをも含まれる。一例として、投与装置は、スクィーズタイプスプレーボトル、定量スプレーボトル、エーロゾルスプレー装置、アトマイザー、乾燥粉末投与装置、自己噴射式溶媒/粉末分散装置、注射器、針、タンポン又は投与量測定容器などが挙げられる。キットはさらにここで説明した指導資料を含んでもよい。
【0063】
1つの態様における薬剤組成物は表1に示す組成を有する。
【表1】
【0064】
別の態様では、薬剤組成物は比較的定量(例えば、製品の重量で9.9%、6%、3%、1%、0.5%又は0.1%以下)のトルエンスルフォンアミドからなる摂取可能な食品又は飲料に処方される。このような組成物は、腫瘍形成の恐れがある患者の腫瘍の形成を妨げるのに有用である。これらの製品は、今まで腫瘍を患ったことのない人及び以前に腫瘍を患ったことがある人(例えば、同じ腫瘍又は別の腫瘍の再発を防ぐ)の両者に利用される。ある態様では、製品はトルエンスルフォンアミドが加えられた通常の食品(例えば、紅茶又はビスケット)である。また別の態様では製品は通常の食品ではないが、腫瘍防止剤として使用するために処方された液体、固体又は半固体である。固形食品を飲み込むのが困難は人には半固体又は液体処方が好ましい。
【0065】
抗腫瘍法
【0066】
本発明は人体の腫瘍の成長の抑制、腫瘍の収縮及び腫瘍の形成を防止する方法を含む。これらの方法は、それぞれ既に腫瘍を患った又は腫瘍が形成される恐れがある人にここで説明したトルエンスルフォンアミド含有薬剤組成物を投与することからなる。この組成物の投与方法は、ここでは重要ではない。例えば、組成物は経口、直腸、局所、非経口投与、点滴又は肺を通じて投与することができる。特定の種類の腫瘍には、特別な投与経路が好ましい。例えば、体腔の内面組織に腫瘍(例えば、上皮から発生した肺、食道及び胃の腫瘍)を患った人間には粘性又は粘着性の組成物を体腔に投与するのが好ましく、体腔の内面に投与するのがさらに好ましい。この粘性組成物は体温で水より粘性があり、体腔の内面の組織に通常存在する体液より粘性であるのが好ましい。粘着性組成物は正常な体液によって体腔の内面組織から容易に流れ落ちない薬剤からなる。粘性又は粘着性組成物の投与の純効果は、トルエンスルフォンアミドが腫瘍又は腫瘍形成の可能性のある箇所に又はその近くに限局させることである。別の態様では、注射可能な形態のここで説明した薬剤組成物を腫瘍部位又はその近く又は腫瘍形成が疑われる胴体部位に又はその近くに注射される。
【0067】
本発明の薬剤組成物の抗腫瘍活性について生体内実験及び臨床試験によって検証した。これらの実験及び試験結果から10重量%未満のトルエンスルフォンアミドを含む薬剤組成物は顕著な抗腫瘍活性を示すことが明らかにされた。これらの実験及び試験は次の実施例で説明されている。これらの実施例はあくまで例示を目的としており、従って本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、むしろここでの教示の結果としての全ての変形例を包含する。
【実施例1】
【0068】
トルエンスルフォンアミドを含む薬剤組成物の調整
この実施例に述べる組成物を形成するために使用された全ての化学成分は、市販のものである。薬剤組成物の調整は、米国特許第5,891,454号の実施例1に記載されている組成物の製造から構成され、その後、組成物を蜂蜜で5倍に薄めた。薄められた組成物を完全に混合し、瓶詰めし、殺菌した。
【実施例2】
【0069】
生体内におけるパラ−トルエンスルフォンアミドを含む薬剤組成物の抗腫瘍活性
この実施例では、生体内における腫瘍細胞の成長を防止する薬剤組成物の能力を証明する実験について説明する。ここで使用した薬剤組成物は、種々の濃度のパラ−トルエンスルフォンアミドを含む。
【0070】
マウスに寄生した移植細胞を腫瘍の成長の生体内モデルとして使用した。肝癌誘発(hepatocarcinoma)細胞を第1群の選択されたマウスに移植した。肉腫S-180細胞を第2群の選択されたマウスに移植した。使用したマウスの平均体重は、20グラムであった。
【0071】
薬剤組成物を実施例1で説明したように調合し、生理的塩類溶液と5%のTWEEN20(登録商標)からなる溶液で希釈し、それぞれ重量で10.8%、5.8%及び4.1%の濃度のパラ−トルエンスルフォンアミド(PTS)を含んだ薬剤組成物を得た。連続10日間、毎日これら薬剤組成物の内の1つを0.2ml、胃管栄養法によって個々のマウスに投与した。対照として(下記表の「対照1」)、PTSを全く含まない生理的塩類溶液/TWEEN20(登録商標)溶液を選択されたマウスに連続10日間、胃管栄養法によって投与した。さらなる対照(下記表の「対照2」)として、選択したマウスにはPTSも生理的塩類溶液/TWEEN20溶液も胃管栄養法によって投与しなかった。10日間の治療を繰り返し、合計で20日間の治療を行った。
【0072】
選択された組成物の投与の開始から20日、マウスを人為的に殺し、腫瘍塊の重さを量り、最初に移植された腫瘍細胞の重量と比較した。腫瘍の成長の防止は、対照2のマウスの腫瘍の成長具合と比較して評価した。これらの実験で得られた結果を表2(移植された肝癌誘発細胞を用いた実験に対応する)及び表3(移植された肉腫S-180細胞を用いた実験に対応するに示す。P値は標準統計法によって算出した。
【表2】
【表3】
【0073】
これらの実験の結果は、10重量%未満のトルエンスルフォンアミドを含む薬剤組成物は腫瘍成長防止活性を示し、他の腫瘍収縮及び腫瘍予防活性を示すことが予測できることを証明している。
【実施例3】
【0074】
6%のパラ−トルエンスルフォンアミドを含む薬剤組成物の限定人体臨床試験
この実施例で呈示される人体臨床データは、6重量%のパラ−トルエンスルフォンアミド(PTS)を含む薬剤組成物の経口投与が、人間の食道癌を効果的に抑制することを証明している。
【0075】
希釈前の組成物中のPTSの濃度が30%である以外、実施例1で説明したように薬剤組成物を製し、6.0%(即ち蜂蜜で5倍に薄められた)濃度のシロップを患者に投与した。患者にはそのシロップをゆっくり飲み込み、30分間は何もその他の液体を飲まないように指示した。シロップの苦味のため組成物を10又は20ml注射器(針のない)に入れ、組成物を患者の喉に送り、シロップと患者の舌との接触を最小限にした。組成物を少なくとも2又は3週間、1日、2回投与し、何人かの患者には1日1回の投与を数年間、続けた。
【0076】
この治療は末期癌に罹った10人以上の患者を治療して試験し、治療効果は治療した患者の75%に認められた。食道癌患者にとって薬剤組成物を飲み込むのが難しい場合がある。この組成物で治療された多くの患者の場合、治療開始後2、3週間で飲み込む際の苦しさが緩和された。この治療は化学療法、放射線療法又はその両方の後又は間に施すことができ、これらの治療効果を高めることができる。このトルエンスルフォンアミド治療は、他で説明したように食道を横方向に広げさせる金属ステントの効力を長続きさせる。10重量%のトルエンスルフォンアミドを含む組成物の投与によって得られる治療効果の例として、以下の2つのケーススタディを行った。
【0077】
ケーススタディ1
【0078】
患者1は末期の食道癌に罹った62歳の女性であり、治療前の約1年間、嚥下障害を訴えていた。PTS投与が始まった頃、患者1は食べ物を飲み込むのに苦痛を感じており、半流動食を摂取しており、上頸部食道の扁平上皮細胞癌と診断されていた。バリウムを含む食事の摂取中の患者のX線像はこの患者の食道管腔が狭く、9センチメートルの長さに沿って不規則になっていることを示している(図1参照)。
【0079】
患者1は直射伸展放射(direct extension radiation)によって最初に治療され、約6,000ラドが腫瘍部位に投与された。強い刺激が生じ、患者1はさらなる治療を辞退した。その代わりに実施例1で説明したように調整され、組成物の重量で6.0%の濃度でPTSを含む薬剤組成物が患者に投与された。この患者にこの組成物を1日に2度、10ml(即ち、1日の大まかなPTSの投与量は1g)投与した。2週間後、局部症状が沈静し、患者は軟らかい食べ物をいくらか飲み込めることができた。この治療の約1年半後、投与量を1日、2回で5ml(即ち、1日の大まかなPTSの投与量は500mg)に減らした。同時に患者は半軟質の食事を飲み込むことができ、完全に健康になったと感じられると報告し、通常の家事を再開した。その2年後、患者は自然にものを飲み込むことができ、バリウムを含む食事の摂取中に撮られた患者の食道のX線像から、食道が滑らかになり、正常になったように見受けられた。同時に液体組成物の経口投与を中止し、軟質ゲル状のPTS含有組成物(1日のPTSの投与量は約500mg)の投与に代えた。約1年後、治療はこれ以上必要ないと考え、中止した。現在まで患者は5年以上生存しており、腫瘍の再発は認められていない。
【0080】
この治療摂生の効果は、末期食道癌患者の状態から考えると驚異的である。従来の化学療法及び放射線療法で治療された末期の食道癌患者では、5年生存者は約20%(米国癌学会(American Cancer Society)の情報によると)にしか過ぎない。患者1は従来の放射線治療には良好に反応しなかったが、ここで述べた薬剤組成物の投与後、再発もなく、ほぼ完全に癌が治癒したようである。
【0081】
ケーススタディ2
【0082】
患者2は72歳の男性で2年以上、嚥下障害を訴えており、困難を伴いながら流動食を摂ることができた。患者は胸部食道癌と診断され、腫瘍は食道の中央に位置し、その部分は約10cmの長さであった(図3参照)。
【0083】
患者は衰弱しており、外科的手術を行えなかった。患者はものを飲み込むことが全くできなかったので、飲み込んだものの経路を作るためにX線を通して食道を横方向に広げさせるためのステントを挿入した。ステントを据え付けたことにより患者は軟質の食事を飲み込むことができた(図4参照)。
【0084】
ステントの据え付け後すぐに実施例1に記載したように調整されたPTS含有組成物(6.0重量%のPTSを含む)を1日に3回、6mlずつ(即ち、1日の総投与量が約1.2g)投与を開始し、14ヶ月以上、投与を続けた。その間、患者は自宅で快適に生活し、継続的な改善を示した(図5参照)。患者の骨髄、肝臓、及び腎臓機能にはこの治療による悪影響は見られなかった。
【0085】
上述の態様を広い本発明の概念から逸脱せずに変更することが可能であるということは当業者であれば容易に理解されるはずである。従って、本発明はここに開示した特定の態様に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内の態様を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】図1Aと1Bとからなり、以下「患者1」とする患者の狭められた食道管腔の一組のX線像である。これらのX線像は患者1がバリウムを含む食事の消化中に撮られたものであり、患者の食道の上部がそこに観察されるカリフラワー状の塊によって8乃至9センチメートルに亘って狭まった状態を示している。図1A及び1Bに示す像は後述するトルエンスルフォンアミド含有組成物の投与を開始する前に撮られたものである。
【図2】パラトルエンスルフォンアミド含有組成物の投与開始から43ヶ月後の患者1の食道の上部のX線像である。このX線像はバリウムを含む食事を摂取した際に撮られたものであり、患者の以前観察された食道が滑らかに且つ通常の状態になったことを示している。
【図3】図3A、3B及び3Cとからなり、以下「患者2」とする患者の食道の上部のX線像を示している。これらの像は、バリウムを含む食事を摂取した際に撮られたものであり、患者の食道は約10センチメートルの長さに亘って狭まっている状態を示している。これらの像はトルエンスルフォンアミド含有組成物の投与を開始する前に撮られたものである。
【図4】患者2の食道に食道内腔用ステント(stent)を据え付けた後約2週間後の患者2の食道の上部のX線像である。トルエンスルフォンアミド含有組成物の投与は食道内腔ステントを据え付けた後すぐに開始された。この像はバリウムを含む食事を摂取した際に撮られたものであり、ステントが据え付けられた後に食道の内容物が自由に食道を通過する状態を示し、これは食物と後述する組成物が癌に圧迫された部分を含む食道に投与することができることを示している。
【図5】図5Aと5Bからなり、パラトルエンスルフォンアミド含有組成物の投与開始から約14ヶ月後の患者2の食道の上部のX線像である。これらの像は、バリウムを含む食事を摂取した際に撮られたものであり、ステントが挿入されている食道をバリウムを含む食事がスムースに且つ異常無く通過している状態を示している。この像は食道の通過が良好であり、食道癌の成長が抑制され、最早食道を塞がないことを示している。通常、後述するような治療(即ちパラトルエンスルフォンアミド含有組成物の投与による)をしないと、挿入されたステントは食道癌の成長により絞られ且つ狭められる、ステントの通過が著しく妨害される。この図に示す結果は、パラトルエンスルフォンアミド含有組成物が患者の癌の成長を抑えていることを示している。
Claims (39)
- 抗腫瘍活性を示す薬剤組成物であって、該組成物はその重量で10%未満のトルエンスルフォンアミドと注射可能な支持体及び経口投与可能な支持体からなる群から選択される薬事的に使用可能な支持体とからなる。
- 前記トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 少なくとも2つのトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 各トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項3記載の薬剤組成物。
- さらにポリエチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、プロパンジオール、デカン二酸、ジメチルスルフォキシド、エタノール、蜂蜜、界面活性剤、乳化剤からなる群から選択される追加成分を含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で90重量%のポリエチレングリコールを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で90重量%の2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で90重量%のプロパンジオールを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で50重量%のデカン二酸を含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で25重量%のジメチルスルフォキシドを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が最大で50重量%のエタノールを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物がパラ−トルエンスルフォンアミドを含むことを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 前記組成物がさらにポリエチレングリコールを含むことを特徴とする請求項12記載の薬剤組成物。
- 前記組成物が2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを含むことを特徴とする請求項13記載の薬剤組成物。
- パラ−トルエンスルフォンアミドとポリエチレングリコールと2−エチル−1,3−ヘキサンジオールとプロパンジオールとジメチルスルフォキシドとエタノールとからなる請求項1記載の薬剤組成物。
- さらに蜂蜜を含むことを特徴とする請求項15記載の薬剤組成物。
- 7重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 3重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 1重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする請求項1記載の薬剤組成物。
- 組成物を形成するためにトルエンスルフォンアミドと薬事的に使用可能な支持体とを組み合わせることからなる抗腫瘍活性を示す薬剤組成物の製造方法において、前記支持体が注射可能な支持体及び経口投与可能な支持体からなる群から選択され、前記組成物が10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする薬剤組成物の製造方法。
- 前記トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項20記載の方法。
- 人間の患者の腫瘍の成長を抑えるための薬剤の製造のためのトルエンスルフォンアミドの使用において前記薬剤が10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする使用。
- 前記薬剤が患者への経口投与用に処方されていることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 前記薬剤が患者の血管への点滴用に処方されていることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 前記薬剤が患者の腫瘍部位への注入用に処方されていることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 前記薬剤が腫瘍部位への局所塗布用に処方されていることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 前記トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 前記薬剤が吸引投与用に処方されていることを特徴とする請求項22記載の使用。
- 人間の患者の腫瘍を収縮させるための薬剤の製造のためのトルエンスルフォンアミドの使用において、前記薬剤が10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする使用。
- 前記薬剤が患者への経口投与用に処方されていることを特徴とする請求項29記載の使用。
- 前記薬剤が患者の血管への点滴用に処方されていることを特徴とする請求項29記載の使用。
- 前記薬剤が患者の腫瘍部位への注入用に処方されていることを特徴とする請求項29記載の使用。
- 前記薬剤が腫瘍部位への局所塗布用に処方されていることを特徴とする請求項29記載の使用。
- 前記トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項29記載の使用。
- 腫瘍発生の恐れのある患者への腫瘍防止用薬剤の製造のためのトルエンスルフォンアミドの使用において、前記薬剤が10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする使用。
- 前記薬剤が7重量%のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする請求項35記載の使用。
- 前記薬剤が患者への経口投与用に処方されていることを特徴とする請求項35記載の使用。
- 前記トルエンスルフォンアミドがパラ−トルエンスルフォンアミド、オルソ−トルエンスルフォンアミド、メタ−トルエンスルフォンアミド、N−エチルパラ−トルエンスルフォンアミド及びN−シクロヘキシルパラ−トルエンスルフォンアミドからなる群から選択されることを特徴とする請求項35記載の使用。
- 人間の患者の腫瘍を収縮させる薬剤の製造のためのトルエンスルフォンアミドの使用において、前記薬剤が10重量%未満のトルエンスルフォンアミドからなることを特徴とする使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/835,908 US6727287B2 (en) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | Toluene sulfonamide-containing anti-tumor composition and method of use thereof |
PCT/US2002/011786 WO2002083117A1 (en) | 2001-04-16 | 2002-04-16 | Toluene sulfonamide-containing anti-tumor composition and method of use thereof |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004526760A true JP2004526760A (ja) | 2004-09-02 |
JP2004526760A5 JP2004526760A5 (ja) | 2005-12-15 |
Family
ID=25270767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002580921A Withdrawn JP2004526760A (ja) | 2001-04-16 | 2002-04-16 | トルエンスルフォンアミド含有抗腫瘍組成物及びその製造方法 |
Country Status (17)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6727287B2 (ja) |
EP (1) | EP1389101B1 (ja) |
JP (1) | JP2004526760A (ja) |
CN (1) | CN100471491C (ja) |
AT (1) | ATE415960T1 (ja) |
AU (1) | AU2002303350B2 (ja) |
BR (1) | BR0208961A (ja) |
CA (1) | CA2444842A1 (ja) |
DE (1) | DE60230133D1 (ja) |
EA (1) | EA007685B1 (ja) |
ES (1) | ES2316565T3 (ja) |
HK (1) | HK1067545A1 (ja) |
IL (2) | IL158433A0 (ja) |
MX (1) | MXPA03009483A (ja) |
NZ (1) | NZ529513A (ja) |
WO (1) | WO2002083117A1 (ja) |
ZA (1) | ZA200308814B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021509404A (ja) * | 2017-12-29 | 2021-03-25 | 共信醫藥科技股分有限公司Gongwin Biopharm Co., Ltd. | ベンゼンスルホンアミド誘導体および脂質ラフトの調節方法 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102005005397B4 (de) * | 2005-02-05 | 2008-08-21 | Lts Lohmann Therapie-Systeme Ag | Isolierung von N-Butylbenzolsulfonamid, Synthese von Benzolsulfonamid-Derivaten sowie Verwendung von N-Butylbenzolsulfonamid und Benzolsulfonamid-Derivaten zur Behandlung der benignen Prostatahyperplasie und/oder des Prostatakarzinoms |
US7790928B1 (en) * | 2005-04-25 | 2010-09-07 | Albert Raymond Hechinger | Therapeutic dimethyl sulfoxide (aka DMSO) compositions and methods of use |
EP1976495A2 (en) * | 2006-01-06 | 2008-10-08 | Aarhus Universitet | Compounds acting on the serotonin transporter |
CN104473914B (zh) * | 2015-01-06 | 2017-01-11 | 天津红日药业股份有限公司 | 一种磺酰胺类药物组合物 |
US10465742B2 (en) | 2015-10-29 | 2019-11-05 | Inteva Products, Llc | Cable end fitting and cable abutment and method of securement |
US9782370B2 (en) | 2015-12-21 | 2017-10-10 | Gongwin Biopharm Holdings Co., Ltd. | Pharmaceutical compositions of benzenesulfonamide derivatives for treatment of adenoid cystic carcinoma |
US9668990B1 (en) * | 2016-06-10 | 2017-06-06 | Gongwin Biopharm Holdings Co., Ltd. | Benzenesulfonamides compositions for treatment of malignant pleural effusions |
US10182998B2 (en) * | 2016-06-10 | 2019-01-22 | Gongwin Biopharm Holdings Co., Ltd. | Benzenesulfonamide compositions for treatment of malignant pleural effusions |
US20180055796A1 (en) * | 2016-08-23 | 2018-03-01 | Gongwin Biopharm Holdings Co., Ltd. | Pharmaceutical composition exhibiting anti-tumor activity, method for treating patient suffering from cancer and method for inhibiting tumor growth |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3340148A (en) | 1961-03-22 | 1967-09-05 | Gillette Inhibitor Co | Treatment of fungus diseases of the skin |
US4256108A (en) | 1977-04-07 | 1981-03-17 | Alza Corporation | Microporous-semipermeable laminated osmotic system |
US4160452A (en) | 1977-04-07 | 1979-07-10 | Alza Corporation | Osmotic system having laminated wall comprising semipermeable lamina and microporous lamina |
US4265874A (en) | 1980-04-25 | 1981-05-05 | Alza Corporation | Method of delivering drug with aid of effervescent activity generated in environment of use |
US4777049A (en) | 1983-12-01 | 1988-10-11 | Alza Corporation | Constant release system with pulsed release |
US4663308A (en) | 1984-07-18 | 1987-05-05 | Medical College Of Ohio | Method of use of polymers containing cross-linked azo bonds for releasing therapeutic agents into the lower gastrointestinal tract |
US4764381A (en) | 1985-12-06 | 1988-08-16 | Key Pharmaceuticals, Inc. | Percutaneous penetration enhancer of oleic acid and 2-ethyl-1, 3-hexanediol |
US4983396A (en) | 1985-12-06 | 1991-01-08 | Key Pharmaceuticals, Inc. | Percutaneous penetration enhancer of oleic acid and 2-ethyl-1,3-hexanediol |
US5891454A (en) | 1997-03-28 | 1999-04-06 | Alexander Wu | Anti-cancer drug and special tumor necrotizing agent |
CN1073415C (zh) | 1997-07-03 | 2001-10-24 | 吴宜庄 | 磺酰胺类化合物在制备抗癌药物中的应用 |
-
2001
- 2001-04-16 US US09/835,908 patent/US6727287B2/en not_active Expired - Lifetime
-
2002
- 2002-04-16 NZ NZ529513A patent/NZ529513A/en not_active IP Right Cessation
- 2002-04-16 AT AT02731370T patent/ATE415960T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-04-16 ES ES02731370T patent/ES2316565T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-04-16 JP JP2002580921A patent/JP2004526760A/ja not_active Withdrawn
- 2002-04-16 IL IL15843302A patent/IL158433A0/xx unknown
- 2002-04-16 BR BR0208961-0A patent/BR0208961A/pt not_active Application Discontinuation
- 2002-04-16 CN CNB028106393A patent/CN100471491C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2002-04-16 AU AU2002303350A patent/AU2002303350B2/en not_active Ceased
- 2002-04-16 WO PCT/US2002/011786 patent/WO2002083117A1/en active IP Right Grant
- 2002-04-16 EA EA200301126A patent/EA007685B1/ru not_active IP Right Cessation
- 2002-04-16 DE DE60230133T patent/DE60230133D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2002-04-16 EP EP02731370A patent/EP1389101B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-04-16 CA CA002444842A patent/CA2444842A1/en not_active Abandoned
- 2002-04-16 MX MXPA03009483A patent/MXPA03009483A/es active IP Right Grant
-
2003
- 2003-10-15 IL IL158433A patent/IL158433A/en not_active IP Right Cessation
- 2003-11-12 ZA ZA200308814A patent/ZA200308814B/en unknown
-
2004
- 2004-12-30 HK HK04110325.1A patent/HK1067545A1/xx not_active IP Right Cessation
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021509404A (ja) * | 2017-12-29 | 2021-03-25 | 共信醫藥科技股分有限公司Gongwin Biopharm Co., Ltd. | ベンゼンスルホンアミド誘導体および脂質ラフトの調節方法 |
JP7164784B2 (ja) | 2017-12-29 | 2022-11-02 | 共信醫藥科技股分有限公司 | ベンゼンスルホンアミド誘導体および脂質ラフトの調節方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ZA200308814B (en) | 2004-11-23 |
HK1067545A1 (en) | 2005-04-15 |
EP1389101A4 (en) | 2005-05-04 |
AU2002303350B2 (en) | 2007-08-02 |
NZ529513A (en) | 2005-10-28 |
WO2002083117A1 (en) | 2002-10-24 |
EP1389101B1 (en) | 2008-12-03 |
ES2316565T3 (es) | 2009-04-16 |
CN100471491C (zh) | 2009-03-25 |
US6727287B2 (en) | 2004-04-27 |
EP1389101A1 (en) | 2004-02-18 |
EA007685B1 (ru) | 2006-12-29 |
CA2444842A1 (en) | 2002-10-24 |
BR0208961A (pt) | 2005-02-01 |
ATE415960T1 (de) | 2008-12-15 |
CN1511032A (zh) | 2004-07-07 |
DE60230133D1 (de) | 2009-01-15 |
MXPA03009483A (es) | 2004-12-06 |
IL158433A (en) | 2010-11-30 |
EA200301126A1 (ru) | 2004-06-24 |
US20030022843A1 (en) | 2003-01-30 |
IL158433A0 (en) | 2004-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9907787B2 (en) | Method of supplementing the diet and ameliorating oxidative stress | |
TWI386214B (zh) | 包含亞砷酸、其鈉鹽及其衍生物之用於泌尿生殖器癌及其轉移之治療的醫藥組合物 | |
ES2532595T3 (es) | Composición farmacéutica que contiene una nanopartícula de estatina encapsulada | |
US8426368B2 (en) | Method of ameliorating oxidative stress and supplementing the diet | |
ES2625340T3 (es) | Composiciones y métodos para la administración de fármacos escasamente solubles en agua y métodos de tratamiento | |
JP4708569B2 (ja) | 血管形成を伴う疾患の治療に対する併用 | |
MXPA01004980A (es) | Uso de paclitaxel estabilizado con albumina para preparar un medicamento para el tratamiento de tumores solidos y el medicamento obtenido de ese modo. | |
JP5850518B2 (ja) | 高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物の潰瘍性消化管の炎症の処置剤 | |
JP2004526760A (ja) | トルエンスルフォンアミド含有抗腫瘍組成物及びその製造方法 | |
AU2002303350A1 (en) | Toluene sulfonamide-containing anti-tumor composition and method of use thereof | |
WO2022068918A1 (zh) | 包含酸碱中和组合的药物组合物及其应用 | |
JP2008528640A (ja) | バイカレインとバイカリンとの抗腫瘍相乗医薬組成物 | |
CN112438942A (zh) | 包含碱化剂及其协同物的药物组合物及其应用 | |
JP2019517506A (ja) | 血管破壊剤を含む肝臓癌治療用の組成物 | |
JP7498475B2 (ja) | 多発性骨髄腫の治療剤 | |
Di Rocco et al. | L-CARNOSINE ZINC FORMULATIONS AND METHODS OF USE | |
JP5760098B2 (ja) | 前立腺がん治療薬 | |
WO2020053609A1 (en) | Mucoadhesive dispersion nanoparticle system and method for production the same | |
KR20060123329A (ko) | 월경 곤란증의 예방 및/또는 치료제 | |
JPS58152820A (ja) | 癌治療用組成物 | |
PT107739A (pt) | Formulação compósita para tratamento de infecções e respectivo método de produção | |
Gaddum | The administration of drugs | |
US20040254123A1 (en) | Malignant cell differentiation inducer compositions and utilization of the same | |
KR20060120204A (ko) | 삼출성 중이염의 예방 및/또는 치료제 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040519 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040416 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080226 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080526 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080701 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080930 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081022 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080930 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20081105 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20090109 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20110518 |