JP2004524595A - 物品取扱い装置において物品識別を含むための方法および装置 - Google Patents

Abstract

【解決手段】前述の目的は、保管領域から物品を取り出すための制御可能に位置決めされた吸引ホースディスペンサを含む、例えば、自動販売機として具現化される物品分配装置の図示された実施の形態において実現される。一つの実施の形態において、物品ディスペンサは、積重体において少なくとも一つの縦軸に沿って物品を保管するための保管領域と、取出し領域への経路に沿って保管領域内の物品の積重体から末端の物品を移動させるための物品分配装置と、物品取出し装置内に取り付けられた物品識別装置と、を備える。物品分配装置は、移動されている物品を識別するように、物品識別装置を通過させて所定パターンで物品を移動させる。

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、物品識別装置と関連して用いられる物品取扱い装置の設計および動作の改善に関し、自動販売機として用いられる物品取扱い装置の環境において特に有用である。
【０００２】
【従来の技術】
ほとんどの従来技術の物品取扱い機構、すなわち、ポイント・オブ・セールス（ｐｏｉｎｔ−ｏｆ−ｓａｌｅｓ）（ＰＯＳ）物品ディスペンサの環境におけるものとして本発明の記載中で言及されるものは、取扱い機構の様々な部分を動かし、包装品などの物品自体を取り扱うために、複数のモータ、スイッチおよびソレノイドに依存している。そのような機構のほとんど、取り扱われる、またはそこから分配される物品または包装体の各行、列またはタイプ専用に、一つのモータ、スイッチおよび／またはソレノイドを必要とする。そのような機械は、概して、当業者に公知のように、機械的故障による低い信頼性などの多数の不利な点を有する。
【０００３】
米国特許第５，２４０，１３９号は、物品取扱い装置における顕著な改善を述べている。前記特許は、販売機の冷蔵保管領域に配置される物品貯蔵容器の開口上部から入ることによって取り出される物品への堅固な接触を行うために、部分的な真空によって生じた吸引、すなわち、低減された、またはいわゆる「負の」気圧を用いる、負気圧リフタ（すなわち、物品ピックアップまたは取扱い機構）の使用を記載している。ロボット式、特に、吸引型持上げ機構は、空間の制限が概してゆるい工場設置において一般に用いられるが、物品販売機などの狭い領域での使用は、幅広く受け入れられてはいない。選択された物品を把持し移動させるために吸引技術を用いるタイプの自動販売機は、より高い信頼性と汎用性を有するために、そのような機械の操作および制御ならびに他のより一般化された物品取扱い機構のための新しい技術および方法を開発することが望ましい。
【０００４】
三洋電機株式会社に譲渡された、米国特許第５，２７２，３２１号（「バーコード読取り器およびバーコード化されたカラムおよびスイッチを有する自動販売機」）は、あらかじめ印刷されたバーコードが付けられている物品を取り扱うための販売機を記載している。機械のサービスモード動作の間（例えば、再充填の間）、ハンドヘルドバーコード読取り器は、自動販売機の前面扉の内側に配置されているバーコードのあらかじめ印刷されたシートをスキャンするために用いられる。シートは、機械に保管された物品の識別、これらの物品が装填されている保管列の識別、および使用者選択スイッチが所与の列から所与の物品の分配を活性化するために指定される識別で機械のＣＰＵをプログラムするためのバーコードを含む。この特許に開示されている技術によって物品供給の間に自動販売機の迅速かつ正確なプログラミングが可能になるが、機械への製品の誤装填による、例えば、不注意、または意図的に不適当な製品を不適当な保管列に装填することによる、不適当な製品の分配を防止することはできない。
【０００５】
三洋電機株式会社に譲渡された、特開平４−１２３１９２号（「自動販売機の商品誤投入防止装置」）は、自動販売機内で各物品保管列の上部投入端でのバーコード読取り器の使用を開示している。機械への物品の再充填の間、各物品保管列の上部のバーコード読取り器が、その列に保管されるようあらかじめプログラムされていない製品コードを読み取った場合、販売機制御器は、その物品が物品保管列へさらに進入するのを防止するゲートを動作させる。このようにして、物品保管列の誤再充填は防止される。しかし、例えば、各保管列の投入端のバーコードスキャナを使用不可能にすること、または、不良品や品質の劣る別の物品をその列に再装填している間、読取り器の前に偽バーコードを保持することによって、このタイプの自動販売機を比較的容易に「だます」または不正をすることは可能である。
【０００６】
同じく三洋電気株式会社に譲渡された、特開平４−１２３１９４号（「自動販売機の誤販売防止装置」）は、セットアップモード間に自動販売機の制御器をプログラムするハンドヘルドバーコードスキャナおよびバーコードのプログラミングシート（米国特許第５，２７２，３２１号において前述したものと同様の技術）、ならびに分配の間に製品識別バーコードを読み取る、自動販売機の物品出口投下装置の真上に配置された固定位置バーコードスキャナを含む。所与の保管列から分配された物品の識別が、その保管列から分配されるべきであった製品のための自動販売機制御器に格納されているバーコードと一致しない場合、自動販売機は、その保管列からの製品の分配を中断するように動作する。ディスペンサの製品出口投下装置にバーコード読取り器を含むことによって、不良品で質の劣る可能性のある製品を機械へ意図的に再ストックして、機械を「だます」または不正を行うことはかなり困難になる。アッズ，インコーポレイテッド（Ａｄｄｓ， Ｉｎｃ）に譲渡された、米国特許第６，０６８，１５６号（「薬品分配システムの制御方法」）も、物品ディスペンサの出口投下装置に位置決めされたバーコードスキャナの使用を記載している。この場合、物品ディスペンサは薬物用瓶を分配する。しかし、この特許および前述の特開平４−１２３１９４号において、バーコードが出口投下装置のバーコードスキャナを通過して無計画に巻かれたり、乱れたりすると、固定位置バーコードスキャナが物品上のバーコードを読み取り、識別できないことも珍しくない。
【０００７】
マーフィ（Ｍｕｒｐｈｅｙ）による、米国特許第５，３９０，７１１号（「スノーコーンを作成するための方法および装置」）は、物品保管列に物品を保管するタイプの自動販売機を開示している。一つの実施形態において、列は垂直方向であり、紙コップが味付きクラッシュアイスで充填される顧客取出し領域に、上部にあらかじめ印刷されたバーコードの唯一のシーケンスを含む紙コップを分配する。代替的な実施形態において、物品保管列は実質的に水平であり、分配装置は螺旋状配線（すなわち、従来の「螺旋状」自動販売機）を実質的に含む。両方の実施の形態において、分配されようとする物品を識別するために、固定位置バーコード読取り器が、各物品保管列の分配端部に配置されている。分配されようとする物品のバーコードが適正でない、または読み取れない場合、分配動作は自動的に中断され、機械に挿入されたいずれの金銭も返却され、顧客に機械が現在操作不可能であるか、売り切れであることが知らされる。バーコード読取り器またはその活性化を改ざんすることによって、自動販売機の操作者が機械を「だます」または不正を試みる場合、電圧の過剰な変動が自動販売機の制御回路に提供され、これによって制御回路を有効に破壊し、機械を操作不可能にする。前述の特開平４−１２３１９４号と幾分か似た方法で、特に、包装体が９０度、１８０度または２７０度回転してずれるなど、物品が保管列内に不適切に配置される場合、固定位置バーコード読取り器は物品バーコードの読み取りが困難になる可能性がある。
【０００８】
カフリン（Ｃｏｕｇｈｌｉｎ）による米国特許第５，７１３，４８７号（「自動分配システムにおける薬物確認」）は、保管領域の不適正な装填による、誤った製品（薬物用瓶またはビデオカセットなど）の分配を防止するように指示する特許分類を代表する。これらの特許は、物品を保管領域から取り出すために用いられるコンピュータ制御のマニピュレータアーム上に取り付けられたバーコード読取り器の使用を示す。各保管された物品またはそれの包装物は、あらかじめ印刷された識別バーコードを含む。機械制御器が保管された製品を取り出すようにマニピュレータアームを移動させると、バーコード読取り器は物品上のバーコードをスキャンするように操作され、バーコードが（機械制御器のプリプログラミングに従って）その保管位置にあると予期される物品のバーコードと一致しない場合、分配動作は中断され、機械の使用者は問題があることを知らされる。しかし、バーコードが適正である場合、物品は分配される。機械が物品を販売していないときに、制御器はマニピュレータアームを「チェック」モードで動作させることができ、このモードでは、保管領域内の各位置に保管された物品のバーコードがスキャンされ、次いで、制御器のメモリに保管される物品識別コードを用いてチェック（比較）されることも公知である。従って、不適正に保管された物品はあらかじめ識別され、分配されない。これらのタイプのシステムにおける一つの欠点として、バーコード読取り器がマニピュレータアームに取り付けられているので、マニピュレータアーム移動における多数のサイクルによりバーコード読取り器および電気的接続に応力を受けることにある。さらに、バーコード読取り器のこの種類の位置決めによって、バーコード読取り装置の信頼性が低下する可能性があり、移動可能なバーコード読取り器への電気的接続が必要になるため、その構成に機械的および電子的複雑さをも導入される。またさらに、マニピュレータアームにバーコード読取り器を位置決めすることによって、マニピュレータアームが取り出される物品に向かって進む時に読取り器に与えられる「視野」に制限が課され、物品バーコードが正しく読み取られない可能性が増大する。
【０００９】
完全を期すために、イメージング・テクノロジーズ・リミテッド（Ｉｍａｇｉｎｇ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ Ｌｔｄ．）に譲渡された、米国特許第６，０２９，８５１号（「物品を保管および分配するための装置」）が挙げられる。この特許は、再利用のための使用済みトナーカートリッジを受け入れるための投入ポートを含むプリンタまたはトナーカートリッジ用のディスペンサを記載している。機械の再利用保管領域に向かい投入ポートに沿って固定位置に取り付けられたカメラは、戻されたトナーカートリッジを識別するために「形状ならびにパターン認識」を用いる。この物品識別技術は、前述の特許と同一の問題、すなわち、物品が、その形状ならびにパターンを識別または認識することのできない位置で物品識別装置を通り過ぎてしまうという問題を有する。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の相対的な目的の一つは、物品取扱い機構の設計、操作および制御のための新規な技術および方法を提供することである。
【００１１】
本発明のさらなる一般的な目的は、保管領域から分配領域へなどのように、ある領域から別の領域へと選択される物品を把持し移動させるための、図示される実施形態においては、ロボットによって位置決めされる吸引型つかみ具である、コンピュータ制御電気機械技術を利用するタイプの物品取扱い機構のための技術および方法を提供することである。
【００１２】
本発明のさらなる一般的な目的は、物品へのいかなる損害も防止するように分配される物品を慎重に取り扱いつつ、物品取扱い操作の速度および精度を改善する、そのような機構のための新規技術および方法を提供することである。
【００１３】
本発明のより詳細な目的は、構成および操作が相対的に単純、正確および信頼性があるのみだけではなく、分配される物品の識別および／または認識を確実にするための幾分かのフレキシビリティをも有する、物品取扱い装置における物品識別のための方法および装置を提供することである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
（発明の要旨）
上述の目的は、保管領域から物品を取り出すための制御可能に位置決めされた吸引ホースディスペンサを含む、例えば、自動販売機として具現化される物品分配装置の図示された実施の形態において達成される。一つの実施の形態において、物品ディスペンサは、積重体において少なくとも一つの縦軸に沿って物品を保管するための保管領域と、取出し領域への経路に沿って保管領域内の物品の積重体から末端の物品を移動させるための物品分配装置と、物品取出し装置内に取り付けられた物品識別装置と、を備える。物品分配装置は、移動している物品の識別を提供するように、物品識別装置を通り越えて所定パターンで物品を移動させる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
図１は、ポイント・オブ・セールス（ｐｏｉｎｔ−ｏｆ−ｓａｌｅｓ）（ＰＯＳ）ディスペンサなどの物品ディスペンサの形をとる、本明細書中に記載される発明のための環境を図示している。以下の記載を通じて、自動販売機環境における本発明の実施について言及されるが、「自動販売機」（“ｖｅｎｄｉｎｇ ｍａｃｈｉｎｅ”）なる用語、ならびに実際には本発明についての環境は、より多目的の物品取扱い、取出しおよび／または分配装置ならびにＰＯＳ機器を含むことが意図される。携帯装置として具現化される場合には、このような機器は、旧来の自動販売機から成り、かつそれとほぼ同じサイズであるか、あるいはトラクター牽引トレーラと同じ程度の大きさであり、非携帯装置として具現化される場合には、建物（地上または地下、および内壁または囲いとなるキャビネット付きまたは無し）内などの、常置構造内に配置される自動分配室または領域を含み、かつこれらとして具現化される。さらに、本明細書中に記載される本発明の実施例の少なくともいくつかに含まれる用語「物品」（“ａｒｔｉｃｌｅ”）または「製品」（“ｐｒｏｄｕｃｔ”）は、品物だけではなく、永久的な形または一時的な形のいずれかをとる、サービスおよび／または情報でもあることが意図される。
【００１６】
図１は、本発明に従って構成され、動作する装置のための一つの実施形態である自動販売機１０の斜視図を示す。自動販売機１０は、主キャビネット１２と、商品提供（物品の補充、保守整備など）を目的とした自動販売機内部へのアクセスを提供するための、ヒンジ１６上に取り付けられた前面扉１４とを備える。さらなる自動販売機の実施形態においては、サービス用扉またはポートは、キャビネット１２上のいずれの場所にも、あるいはキャビネット１２の一部としても配置可能なことに留意されたい。図１において、前面扉１４は閉位置で示されており、主キャビネット１２と共に囲いを形成し、以下でさらに詳細に説明されるように、囲いの中には自動販売機１０の様々な構成要素が収納される。
【００１７】
前面扉１４は、平板部２０に隣接した凸状部１８を含むが、これらの特別な形状は、本発明に必要なものではない。凸状部１８は、半透明のプラスチック表示パネル１８を備え、これは、代表的にはその上に表示される銘柄名および／またはロゴ図形を有し、自動販売機１０によって販売可能な個々の物品を図示した図形、ならびに物品の値段および／または物品の選択情報までも含むことができる。パネル１８は、図示しないが、代表的には、蛍光電球を用いたバックライトである。
【００１８】
自動販売機内部に保管されている物品が自動販売機１０の使用者に対して放出されるように、顧客取出し領域２２が扉１４上のパネル１８内に形成される。
【００１９】
様々な使用者インターフェース部品が、扉１４の平板部２０上に取り付けられる。顧客ディスプレイ２４は、機械１０の使用者に、選択を行った使用者へのフィードバック、管理されている量、および製品が売切れまたは販売中であるか否かなどの情報の様々な項目を表示するための、従来の蛍光またはＬＥＤ表示パネルであり得る。支払い受領のために、紙幣受入れ口２６が物品購入または両替のための紙幣を受けて、（使用者インターフェース部を平板部２０内の整列された開口部を介して伸びさせるように、機械１０の内部に取り付けられた）従来の紙幣受入れ機構に入れる。硬貨投入口２８は、物品購入または両替のための硬貨を受けて、（使用者インターフェース部を平板部２０内の整列された開口部を介して伸びさせるように、機械１０の内部に同様に取り付けられた）従来の硬貨両替機に入れる。硬貨返却アクチュエータ３０は、作動されると、現在の使用者によって投入された硬貨を硬貨返却窪み部３２に返却する、硬貨両替機機構の硬貨返却部を活性化させるための従来の押しボタン機構を備える。硬貨両替機機構の硬貨返却部は、物品の購入に応答してか、あるいは紙幣または高額の硬貨を両替するためのいずれかで、硬貨返却窪み部３２へ両替を提供する。クレジットカードまたはデビットカード挿入口３４は、購入に対する支払いを使用者がクレジットカードまたはデビットカードで行えるよう、（平板部２０内の整列された開口部を介してその使用者インターフェース部が伸びることを可能にするように、機械１０内に同様に取り付けられている）従来のカード読取り機機構に挿入されるプラスチックのクレジットカードまたはデビットカードを受け入れる。扉ロック機構３６は、キーがなければ開かないように、前面扉１４の固定を可能にする。使用者が選択できるように、表示パネル１８は、上述のように、機械によって販売可能な様々な物品、ならびに各々の価格と選択番号を示す図形を含む。あるいは、平板部２０は、図形物品表示のグループおよびそれらの価格を含む。使用者が販売機１０から所望の物品を選択できるように、従来のキーパッド押しボタン機構３８が設けられる。あるいは、押しボタン機構４０が、各物品選択を目的とした個々の押しボタンと価格表示とを含み、またさらには、押しボタン機構４０およびディスプレイ２４の代わりに使用者操作タッチスクリーンが用いられる。図１に図示しないが、機械１０は、クレジットカードによる購入を認証するため、ならびに、以下にさらに詳細に記載されるように、機械制御に関する他の使用および遠隔位置に機械１０の目録および動作状態を報告するために用いられる従来の遠隔通信構成要素も含むことができる。自動販売機１０は、上記した使用者インターフェース構成要素を含むように図示されるが、本発明のさらに最小限の実施形態において、これらの使用者インターフェース構成要素の全てはなくとも、大半が削除され、ディスペンサは、実際には、局所支払システムを有するまたは有さない、遠隔位置からの制御が可能である。
【００２０】
図２は、内部の主要な機械的および電気的構成要素を図示するために前面扉が開いた状態の、図１の自動販売機の正面透視図である。図３は、自動販売機１０の物品取扱い機構部の主要構成要素をある程度理想化したものであり、その総体的動作の理解に有用である。内部構成要素をより良く図示するために、これらの図面において自動販売機のいくつかの部分は切断されて示されていることに留意されたい。
【００２１】
まず、図２を参照すると、キャビネット１２の前面の右側部が、使用者インターフェース構成要素の大部分を取り付けるために用いられる垂直方向に取り付けられた支持パネル２０２を含むことがわかる。すなわち、選択ボタンキーパッド４０、硬貨投入口３０、紙幣受入れ口２８、硬貨返却部３２、および顧客ディスプレイ２４などの使用者インターフェース構成要素が、扉１４の前面側から使用者に全てアクセス可能になるように、ヒンジ付取付けブラケット２０４がパネル２０２上に取り付けられ、扉１４の開口部と整列される。前面扉１４の内側には二つの蛍光電球光源が取り付けられ、パネル１８をバックライトするために発光する。蛍光電球光源は安全（破壊阻止）のために保護カバー２０６の背後にあるが、これは扉１４の構造上、蛍光電球挿入のために開口部を設けた結果として望ましいものである。正面扉１４内部には、蛍光電球のための安定器２０８および製品送達投下装置２１０も設けられる。製品送達投下装置２１０は、非常に高さがあり、従って、アームや他の把持機構を機械の外側から顧客取出し領域２２に挿入することによって機械内への不正なアクセスを防止するための安全手段となる点において、従来とは異なることに留意されたい。代表的な従来の自動販売機においては、通常、投下装置２１０の上部に自在安全扉があり、顧客が製品取出し領域８への入口で自在扉を押すと、揺れ動いて破壊阻止位置になる。自動販売機１０のさらなる実施形態において、かかる揺動する安全扉は、特に、投下装置２１０が図２に図示されるものほど高くない場合、また、製品取出し領域２２が機械１０のより高い場所に位置する場合に、製品送達投下装置２１０と関連付けられて用いられる。紙幣受入れ口２８に挿入された紙幣を自動販売機１０内に引き込ませるための従来の紙幣受入れ機構が、ヒンジ付取付けブラケット２０４の後方に取り付けられており、従来の硬貨両替機はパネルの後方に配置されて硬貨返却口３４に硬貨を供給し、硬貨ガイドは挿入された硬貨を硬貨両替機に案内し、従来の紙幣確認機は、紙幣の紙幣受入れ口２８への適切な挿入を確かめる。
【００２２】
制御板２１２は、回路が上部に形成され、かつ、集積回路チップが取り付けられているプリント回路板を備える。制御板２１２は、図４に関連して後により詳細に記載されるように、自動販売機１０の動作を制御するために、様々なセンサ、モータ、前述の使用者インターフェース要素および自動販売機１０内の他の装置に電気的に接続されたマイクロプロセッサを含む。本記載において、制御板２１２による指定された機能の性能が言及されるとき、これらの機能はマイクロプロセッサおよび制御板２１２上に形成された関連する回路によって制御されることが理解されるべきである。電源２１４がパネル２０２上に取り付けられ、自動販売機１０の電気的構成要素に電力を供給する。
【００２３】
次に図３も参照すると、キャビネット１２内部の容積は、物品保管領域２１５として利用可能であることが明らかである。図示される実施形態において、複数の垂直方向に整列された製品保管容器２１６は、機械１０によって販売される物品２２３を保管するためにキャビネット１２の内部床２１７上に配置されている。本発明の冷蔵環境では、容器を、冷蔵システムの上方に位置決めされる棚の上に位置するように配置することが可能である。上部が開口した容器２１９は、内部の複数の物品保管容器２１６を保持するように寸法が決められ、物品保管領域２１５から複数の容器２１６の同時取扱い（すなわち、取外しおよび設置）を容易にするために用いられる。
【００２４】
上部開口容器２１９は、内部の複数の物品保管容器２１６を保持するように寸法が決められ、かつ、例えば、複数の容器２１６の物品保管領域２１５への出し入れの同時取扱い（すなわち、取外し、設置および輸送）を容易にするために用いられる。コンテナ２１９もまた、複数ある物品保管容器の物品取扱い装置が保管領域内へ迅速かつ正確に位置決めすることを容易にする。キャリッジ２１８（さらに一般的には、Ｘ−Ｙまたは平面位置決め機構と称される）は、キャビネット１２の内部上側に連結され、機械１０の制御板部２１２によって、物品保管容器２１６の選択された一つの開口上端の上で（それと整列するように）中心決めされた位置に制御可能に配置されるようになっている。
【００２５】
物品保管容器２１６の垂直方向（Ｚ軸）整列が図示されるが、非垂直方向、すなわち、傾斜した、またさらには水平方向（ＸまたはＹ軸）整列（「螺旋配線」（“ｓｐｉｒａｌ ｗｉｒｅ”）型の分配機を用いるタイプの公知のガラス前面自動販売機において見出されるような）もまた可能である。保管容器が実質的に水平方向に整列される場合、平面位置決め機構は、Ｘ／ＺまたはＹ／Ｚ平面内での移動のためにキャリッジ２１８を位置決めするように適切に変更される。実際に、円筒などの曲線平面も、本発明の範囲内に入ると考えられる。実質的に水平方向に整列された製品の積重物と、製品の積重物の分配端部に隣接する垂直平面内で移動するロボット制御物品輸送機構が、例えば、２００１年５月１５日発行の米国特許第６，２３０，９３０号（「製品を販売する方法および装置」）および２００１年５月３日に公開された米国特許公報ＵＳ２００１／００００６０９号において公知である。物品輸送のために曲線状平面を用いることは、例えば、ビデオカセット販売技術において公知であり、この技術において、ビデオカセットは中央保管円形コンベヤ内に外側に対向するように積み重ねられ、ロボット式つかみ具は円形コンベヤの周りを回る。さらに、物品保管容器２１６は周囲環境となるように示されるが、実際には、上述の米国特許第５，２４０，１３９号において図示および記載されるように、容器２１６は、保管領域２１７の底面に配置されている冷凍庫などの冷蔵環境内に配置することができ、物品輸送機構は、冷凍庫の上部開口から容器を入れる。あるいは、冷蔵環境が保管容器の実質的に水平方向の整列を含むタイプである場合、水平方向向きである開口部が、物品保管容器の分配端部へのアクセスを提供するために用いることができる。
【００２６】
本発明の環境において、エアホース２２０は、ホース保管領域２２２から出口の前の地点から、直交して配置されるローラ２１３にわたってその自由端２２１まで連続している。自由端２２１は、ベローズ延長先端部２２７と組み合わされた荷重部２２５を含む。分配される物品の物理的特性に依存して、物品ピックアップヘッド２２４は、荷重部２２５のみ、あるいはベローズ先端２２７または荷重のない対応先端（ｃｏｍｐｌｉａｎｔ ｔｉｐ）などの、分配される包装体のタイプにとりわけ適合した嵌込み部と組み合わせられたこの荷重部を備える。ホース２２０は、負の気圧源、すなわち、吸引源に連結された一端および物品ピックアップヘッド２２４に連結された自由端を有し、その吸引源は、好ましい実施形態において、送風機モータ２２６を備える。本発明において、連続的（ｃｏｎｔｉｎｕｏｕｓ）という語は、ホースに要求される機能を達成するために、一ユニットのまたは単一のホースとして、その終端の間で接続され作用するホースを意味することが意図される。エアホース部２３５は、送風機モータ２２６から空気接続箱２２９の一つのポートに吸引を提供し、連続的なホース２２０は、空気接続箱２２９の第二のポートに連結される。ホース保管領域２２２の上部に含まれる空気接続箱２２９は、空気流センサおよび真空破壊器アセンブリを含む。空気流センサは、自動販売機の制御器に印加され、エアホース２２０を通る空気流を表す信号を生じさせるために用いられる。真空破壊アセンブリは、ホース２２０内の気圧を迅速に大気圧にするために用いられ、それによって、物品ピックアップヘッドによって輸送される物品の分配投下装置２１０への「迅速な解放」が容易になる。製品の迅速な解放は、分配投下装置２１０の上部で生じる必要はなく、物品が振動または落下から生じる力を受けることを回避することが望ましい場合、物品ピックアップヘッドは、物品の迅速な解放を行う前に、分配投下装置２１０の底部に移ることができる。一つの実施形態において、空気流センサ構成は二部スイッチを備え、第一の部分は、箱２２９の上部に取り付けられたリードスイッチを含み、第二の部分は、箱２２９の内部に取り付けられた揺りアームの自由端に取り付けられた磁石を含む。空気流の変化によってアームが箱２２９内で揺り動かされると、スイッチは「トグル」され、それによって空気流の変化が示される。この空気流信号の使用は、以下でさらに詳細に記載される。
【００２７】
本発明の環境で、図３において概略的に示されるように、新規なホース位置決め構成が、キャリッジ２１８を容器２１６のうちの選択された一つと整列するために設けられる。この整列は、キャリッジ２１８がスライド２２８を用いて梁に沿って制御可能に位置決められるように、「Ｌ」字型前後方梁２３０に取り付けられた前後方直線スライド２２８（切断図で示される）を用いて前後（Ｙ）方向に達成される。梁２３０の底面端部は棚部２３２を含み、キャリッジ２１８は、棚部２３２と係合するギア（図示せず）を駆動する電気モータ２３３を含む。正方向および逆方向モータ制御信号を制御板２１２からモータ２３３に印加することによって、キャリッジ２１８が前後方向に駆動される。キャリッジ２１８の左右（Ｘ）方向への整列は、前後方梁２３０の上側を、間隔を空けた左右側梁２３６ａおよび２３６ｂの各々の下面に摺動可能に連結する左右側直線スライド２３４を用いて、同様に達成される。梁２３６ａおよび２３６ｂは、キャビネット１２の内側上部に堅固に取り付けられる。同様にキャビネットの上側内部に梁２３６と平行に堅固に取り付けられた棚２３８は、梁２３０の内角の近くに取り付けられた可逆モータ２４３によって駆動されるギア２４０によって係合される。正方向および逆方向モータ制御信号の制御板２１２からモータ２４３への印加によって、ギア２４０の回転および梁２３０の対応する移動が生じ、キャリッジ２１８は左右（Ｘ）方向に移動する。代替的な実施形態において、梁２３６ａおよび２３６ｂを備える位置決め機構部は、対向するフランジ付縁部を有する支持ブラケットとして具現化されることが可能であり、直線スライド２３４は、梁２３０に固定され、かつ、各々一つのフランジ付縁部２３９ａまたは２３９ｂの直交側面と係合するように直交配置されたローラを含むブラケットを各々が備えることができる。
【００２８】
キャリッジアセンブリ２１８は単一の平面内のみで移動するが、Ｘ、ＹおよびＺの各方向へのピックアップヘッド２２４の正確な位置決めをもたらす。すなわち、図５および図６に図示されるように、キャリッジ２１８は、実質的に水平な方向から機械１０の上方内部に沿って（すなわち、Ｘ、Ｙ方向に）それに垂直な方向（すなわち、Ｚ方向）にホース２２０の移動を再び導くように、ホース２２０がキャリッジ２１８に入る地点に三つの直交して配置されたローラ５０４を備えるローラ構成５０２を含む。キャリッジ２１８の移動は、ホース２２０の自由端２２１を、それが容器２１６の選択された一つと軸方向に整列されるように移動させるだけではなく、ホース保管領域２２２からホース２２０を自動的に引き出す。その後、内部に保管された物品を取り出すために選択された容器２１６へおよびこの容器からピックアップヘッド２２４を駆動するために、従来の方法で操作される「ピンチローラ」５０６一セットから成るホース駆動機構が、ギアセット５１０を介して可逆モータ５０８によって駆動される。図示される実施形態において、ホース駆動機構は、キャリッジ２１８内に取り付けられるが、さらなる実施形態において、モータ５０８およびローラ５０６（または関節式アームなどの他の駆動機構を、ホース２２０の長さに沿っていずれか他の場所で作用するように）を取り付けることができる。
【００２９】
キャリッジ２１８が移動するのと同一のＸ、Ｙ平面内でホース２２０が移動するこの構成によって、本発明のための小型ホース位置決めおよび駆動機構の実施形態が容易になる。さらに、キャリッジの移動が、保管領域２２２からホース２２０を引き戻すために必要となる力の大半の供給をもたらすため、物品取出しのために容器２１６へおよびこの容器から自由端を移動させるのにホースを駆動するため、Ｚ駆動モータのみが必要となる。ピンチローラ５０６は、ホース２２０への良好な摩擦接触を提供するように軟質ゴム材料から成るべきであり、ホース２２０に皺がある場合、ローラ５０６は対応するまたは一致する皺を有することが分かる。図示される実施形態において、二つの駆動ローラは必要ではなく、従って、ピンチローラの一つのみがモータ５０８によって駆動され、駆動されたローラに向かって他方のローラを押し出すためにばね（図示せず）が用いられて、それらの間のホース２２０が挟持され駆動される。
【００３０】
キャビネット１２の対向する内側壁に間隔をおいて固定される一対の矩形のブラケットを備える、図２に示される容器ホルダ２６０は、それらの間に位置する容器を、自動販売機キャビネットの内部に対して所定の位置に維持するために用いられる。これは、容器２１６の選択された一つから選択された物品を取り出すためにロボット式構造を制御する制御板２１２のプリプログラミングの観点から必要とされる。
【００３１】
同じく図５および６に、さらには図７により詳細に示されるのは、ピッカーヘッド２２４がキャリッジ２１８内の駆動機構によって保管領域内に下降する時、容器２１６の所望の一つに確実に落下させるためのテレスコープ案内機構５５０である。例えば、ホース２２０を構成する材料に依存して、ホース２２０が再位置決めされない長い期間の間に、キャリッジ２１８内で生じるホース方向の９０度の回転が、ホース２２０に相当な「ねじれ」を形成する可能性がある。その後、ホース２２０が選択された容器２１６内に下降し、ホースのねじれが駆動ローラ５０６を通り越えて移動する時、ねじれはピッカーヘッド２２４を揺り動かす可能性がある。そのようなピッカーヘッド２２４の望ましくない揺れまたは移動を防止するために、案内機構５５０が設けられ、二つの摺動支持バー５５４の端部に取り付けられた案内板５５４を備える。図７においてさらに明確に示されるように、支持バー５５４は、キャリッジ２１８の壁部に固定されたプラスチック（ＰＶＣ、すなわち、ポリ塩化ビニル）のブロック５５６の孔を介して摺動する。板５５２は、ピッカーヘッド２２４の本体の直径よりもわずかに大きいが、その肩部の直径よりも小さいように寸法が決められる孔が中心になるように構成される。従って、操作時に、ピッカーヘッド２２４が所望の容器内に降下すると、支持ロッド５５４は、ピッカーヘッド２２４がキャリッジ２１８から離れて降下するのと同じ速度で、重力により支持板５５２を落下させる。容器２１６上部の上方の高さで、また支持ロッド５５４の長さによって決定されるように、板５５２はキャリッジ２１８からもはや離れて移動せず、その中心の孔は、選択された容器２１６へピッカーヘッド２２４の残りを降下させる案内をただ提供するのみである。ホース２２０内で生じた吸引力によってそこに包装体を固定した後、ピッカーヘッド２２４が容器から縮退すると、ピッカーヘッド２２４は最終的に案内板５５２と接触し、次いで、その残りの上方移動のために、ホース２２０の縮退は案内板５５２をも縮退させる。
【００３２】
同じく図５および６に示されるように、キャリッジ２１８の移動は、スライド２２８を従わせている支持梁２３０の上部の下面に位置決めされたブラケット５１２と、支持梁２３０の下方側部から突出する「Ｕ」字型のリップ部６０２との連動した働きによって幾分安定される。リップ６０２の上方に向いた部分は、キャリッジ２１８に取り付けられた下向きのスロット摺動機構６０４によって係合される（実際には、「閉じ込め」られる）。「Ｌ」字型の支持梁２３０の二つの脚部に固定された、ブラケット５１８とスライド２２８およびリップ６０２とスライド６０４の組合せによる対角線上に対向した支持体の連動した働きは、梁２３０に沿った移動の間にキャリッジ２１８のより優れた安定性を提供すると考えられる。
【００３３】
上述のように、ホース２２０は、一端での吸引源への接続から他端でのピックアップヘッド２２４への接続まで連続する材料で形成されているので、物品分配動作の間に適切なように、Ｘ、ＹおよびＺ方向へのピックアップヘッド２２４の移動の間にホース保管および／または縮退を提供するための手段が必要である。
【００３４】
従って図３に示されるように、キャビネット１２の外壁２４８に平行かつ隣接する内壁２４６の配置は、それらの間にホース保管領域２２２を形成するために用いられる。ホース保管領域２２２は、内部に形成されるホースループの断面積よりもわずかに大きい断面積を有する。壁２４６および２４８は、ホース２２０内に形成される重力送り自己縮退ループ引っ張り器または縮退機構２５０を図示するために、一部が切断されて示されている。ループ引っ張り器２５０は、ホース保管領域２２２内での移動が制約されており、ホース保管領域２２２内の重量の一定の中心決めを提供するために、かつ、一定の「ループ形成」張力をホース２２０に与えるために、その周辺に沿って溝２５３を有する回転式おもり２５２を含むことによって幾分自己縮退させられる。さらに、ホース保管領域２２２内での溝を有する回転式おもり２５２の中心決めによってホース２２０の中心決めが生じ、それによって、ピックアップヘッド２２４のＸ、ＹおよびＺ再位置決めの間に、ホース２２０がホース保管領域２２２の壁面と摩擦するのを防止する。ホース２２０の折曲げを防止するために、回転式おもり２５２は、ホース２２０の寸法よりもわずかに大きくなるように寸法が決められ、ホース保管領域２２２の幅寸法は、回転式おもり２５２の幅寸法よりもわずかにだけ大きくなるように寸法が決められる。回転式おもり２５２に用いられるおもりの重さは、設計選択事項であり、移動される物品の重さ、ホースをＺ方向に駆動するために用いられるモータの強度などの様々な要因に依存する。さらなる実施形態において、ループ引っ張り器２５０にさらに張力を付加するために、ばねを用いておもり２５２をキャビネット１２の下部に連結することが望ましい。
【００３５】
この重力に基づいた縮退またはホース保管技術は、キャリッジ２１８のＸおよびＹ移動の両方（左右および前後）、ならびにピックアップヘッド２２４のＺ移動に必要とされる保管要件を満たすことも分かる。この重力に基づいた縮退またはホース保管技術は、ロボット式ホース位置決め機構が回転型装置（Ｒ、θ）、関節式アーム、テレスコープまたはシザーシステム、または他の技術を用いた実施形態においても同等に良好に作用する。さらに、図示された重力に基づいた縮退またはホース保管技術は、本発明には必要なく、実際に、全体または一部が電動式の縮退技術も用いられる。さらに、他の実施形態においては、キャビネット１２の上部または後部に平行であるなどの、別の位置にホース保管領域を配置することも望ましい。キャビネット１２の上部の場合は、上述の負の重力に基づいた縮退は適切でなく、その代わりに、電動式レトラクタを有するものなどのアクティブシステムが必要とされる。
【００３６】
本発明の原理に基づいて、図２および図３により明確に示すように、物品２２３が、保管容器２１６から投下装置２１０への筋道に沿ってピックアップヘッド２２４によって移動させられると、キャビネット１２内に取り付けられている物品識別（ＩＤ）装置２５４を超えて位置決めされる。特殊なタイプの物品ＩＤ装置は本発明に必要ではなく、システム制約に依存して、このような装置は、例えば、キャビネット１２内に取り付けられる、バーコードスキャナあるいは他の光学的画像またはパターン認識システム、さらには、無線周波識別（ＲＦＩＤ）などの非光学的システム、またあるいは磁気ベースのシステムを、分配されている物品が実際に選択された物品であるかを一意的に識別および確認するために備える。このような物品識別装置の構成動作は当業者に公知であるので、この点に関するさらなる記載は必要ではない。
【００３７】
本発明の発明的観点に基づき、物品ＩＤ装置２５４は、キャビネット内１２の相対的に固定された位置に取り付けられ、この取付けは、輸送されている物品が良好な「視界」および識別されている輸送された物品の高い信頼度を確実にする助けとなるべく、物品ＩＤ装置２５４の向きにおいて制御された移動の一部が容易となるようになされる。ＩＤ装置２５４にそのような制御された移動を提供するための一つの方法は、圧電基板上にこの装置を取り付けることであり、制御板２１２は、ＩＤ装置２５４の「視界」をシフトさせるように基板に電圧の供給が可能である。適切に位置決めされた物品ＩＤ装置２５４を用いることによって、必要となる物品ＩＤ装置２５４は一つのみであることが分かる。ロボット式装置は、物品ＩＤ装置２５４の近傍の物品を制御可能に位置決めし、また必要である場合は再位置決めし、それによって物品の信頼性のあるＩＤを確実にする助けとなるために、これはロボット型ディスペンサにとって特に有用である。
【００３８】
さらに、図３において、製品ＩＤ装置２５４はキャビネット１２の内壁に取り付けられているが、図６は製品ＩＤ装置２５４を取り付けるためのさらなる好ましい位置、すなわち、ヒンジ付けされたブラケット２０４の内縁および容器２１６の上部の真上を示すことが分かる。
【００３９】
前述のロボット式機構の代替的な実施の形態が、本発明の範囲に入ると考えられる。例えば、製品ＩＤ装置２５４は、回転型装置（Ｒ、θ）、関節式アーム、テレスコープまたはシザーシステムなど、および曲線状などの非平面方向に移動するものような他のタイプのロボット式位置決め装置を用いる分配装置において有用である。
【００４０】
またさらに、図示される実施形態には単一の保管領域２１５、ホース２２０およびキャリッジ２１８のみが示されているが、本明細書に記載される本発明は、各々が異なる保管領域に対して働く、二つのロボット式機構（両方が垂直、水平、または一方が垂直で、他方が水平にと混合して配置された）などの複数の保管領域および／またはロボット式物品取扱い機構を持つタイプの分配装置または物品取扱い器においても用いることができる。さらに、複数の物品取扱い機構が設けられる場合、各々を特定の操作のために製造することができる。例えば、一方は相対的に大きい寸法のピックアップヘッドを持ち、高速空気流および適度な吸引の真空供給装置の使用が可能であり、他方は相対的に小さい寸法のピックアップヘッドを持ち、低速空気流および高吸引の真空供給の使用が可能になる。
【００４１】
本明細書において図示される実施形態において、送風器モータ２２６は、相対的に大きい容積の空気流ではあるが相対的に小さい負の気圧を提供する。設計選択事項として、送風器モータ２２６は、かなり大きい程度の負の気圧を提供するように真空ポンプを備えることができるが、サイズと経費の制限のために、空気流の量は比較的少なくなる。後者の場合、エアホース２２０の直径は、図２および図３に図示される直径よりも短くなり、これは、本発明のいくつかの用途においては特に重要である。図示される実施形態は、物品の包装への連結における一時的または持続する漏れによって、概して、包装の落下を生じないと同時に、様々な重さおよびサイズの幅広い形状の物体をつまみ上げる能力があるために、非常な多用性を提供するので、可撓性の包装をつまみ上げるために特に有用である。送風器モータ２２６が真空ポンプを備える場合、これは単独で、あるいはさらに大きい容積の空気流を提供するために、バルブおよびエアホースを介して吸引ホースに連結された保管タンクと組み合わせて用いられる。あるいは、真空を生じさせるために、コンプレッサがベンチュリ装置と組み合わせて用いられる。
【００４２】
上述のロボット式ホース位置決め機構の代替的な実施形態は、本発明の範囲内にあると考えられる。例えば、左右側スライド２３４と支持梁２３６ａおよび２３６ｂとの組み合わせを用いる代わりに、ローラとガイドレールとの組み合わせが用いられる。支持梁２３６ａおよび２３６ｂは、二つの外向きに面する、すなわち、対向するＬ字型レールを有する支持板をその縁に沿って備えることができる。スライド２３４の機能は、梁２３０の対向する端部に一対のブラケットを固定することによって達成され、各ブラケットは、支持板上で対向するレールと係合し、それらに追従する、一対の間隔をあけて内向きに面するローラを含む。さらに、間隔をあけた内向きに面するローラは、Ｌ字型レールの二つの直交する表面に係合するか、あるいはそれらに追従するように、互いに対して９０度の角度で位置決めされるローラの組を各々が備える。このような構成によって、適切な動作のために必要となる調整が少ない、キャリッジ２１８の梁２３０への連結が生じる。さらに、上述のように、保管容器を実質的に水平方向に整列させる場合、ロボット式ホース位置決め機構は、実質的に平らな垂直方向平面内（すなわち、Ｘ／ＺまたはＹ／Ｚ平面内）、または実際には垂直方向曲線平面内での移動のために、キャリッジ２１８を位置決めることができる。さらに、上述のように、本発明のいくつかの局面において、「θ」移動を確立するために軸回転するつかみ具またはピックアップヘッドの「Ｒ」移動を確立するために、ロボット式ホース位置決め機構が、固定長のＩ梁（またはテレスコピック部）を含むタイプの回転装置（Ｒ、θ）を含むことが望ましい。あるいは、本発明の他の環境において、ロボット式ホース位置決め機構は、関節式アームまたはシザーシステム、あるいは他の技術を含んでいてもよい。
【００４３】
図４は、例えば、自動販売機１０を備えるタイプの物品ディスペンサに具現化されるような、本明細書中に記載される本発明の様々な局面の概略的な動作の機能ブロック図を示す。マイクロプロセッサ４０２と、関連付けられたメモリ回路４０４とを有する制御システム４００が、制御板２１２上に構成される。制御システム４００は、適切なように、自動販売機１０の他の部分の電子部品も含むことができる。メモリ回路４０４は、実行プログラム（公知のように、本明細書中に記載される自動販売機１０の制御を達成するための組み込まれたソフトウエア）の格納のためのＲＯＭ、およびシステム動作の間に操作データの一時的な格納のためのＲＡＭキャッシュ、ならびに必要とされるような他のデータを含む。制御システム４００は、使用者によって所望される物品を分配するように、自動販売機１０の使用者インタフェースおよび物品取扱い装置を操作するための使用者支払いおよび選択システム４０６（図１の硬貨および紙幣機構２８および３０ならびに選択ボタン４０を含む）の使用者操作に応答する。すなわち、使用者が支払いおよび選択システム４０６を用いて行った選択に対して適切な支払いが行われると、制御システム４００は、使用者によって選択された物品を保持する容器２１６と整列させてピックアップヘッド２２４を位置決めするように、Ｘ／Ｙ（左右および前後）駆動モータ２３３および２４３を動作させる。次いで、制御システム４００は、キャリッジ２１８内に取り付けられ、キャリッジによって運搬されるホース駆動モータ５０８（Ｚモータ）に係合し、その結果、ホース２２０が整列された容器中の上部の物品に向かう方向に駆動される。ヘッド２２４が取り出される物品と接触する前の適切な時点（キャビネット１２が冷気を含まない本発明の一つの実施形態において、適切な時点は、ヘッド２２４が容器２１６内に入る直前であるが、空気が冷却されている場合は、冷気が逃げるのを最小限にするために、所望の物品との接触の直前が予期される）で、制御システム４００は、ピックアップヘッド２２４で持上げ吸引を提供するように送風器モータ２２６を作動させる。ピックアップヘッド２２４が所望の物品と接触し、それに固定されたことを位置センサ４１２が決定すると、整列された容器２１６からホース２２０を縮退させ、それによって選択された物品を持ち上げて容器２１６から出すように、制御システム４００はホース駆動モータ４１０の方向を逆行させる。次いで、キャリッジ２１８は、物品送達投下装置２１０と整列する位置に駆動される。
【００４４】
キャリッジ２１８が投下装置２１０と整列されたことをセンサ４１２が感知すると（この場合、センサ４１２はキャビネットの前面壁上に取り付けられたリードスイッチと、キャリッジ２１８の前縁に取り付けられた磁石とを備える）、制御システム４００は送風器モータ２２６をオフにし、それによって真空が失われることによって、選択された物品が顧客取出し領域２２に落下する。上述のように、物品が壊れやすく落下またはその衝撃を与えるべきではない場合、ホース２２０は、物品が解放される前に落下装置２１０の底面へ駆動される。
【００４５】
位置センサ４１２は接続箱２２９の空気流センサを含んでもよく、あるいは、さらなる実施形態において、機械的に操作されるプランジャ型位置センサをピックアップヘッド２２４と連係して備え得ることが分かる。またさらに、位置センサ４１２は、キャビネットの前面壁上に取り付けられたリードスイッチおよびキャリッジ２１８の前縁に取り付けられた磁石を有してもよい。
【００４６】
本発明のさらなる局面によると、制御システムは、ホース２２０およびキャリッジ２１８の移動を追跡し続けるので（例えば、駆動モータ各々の上の軸符号化器または他の距離測定装置からのパルスを感知することによって）、キャリッジ２１８が仮想ホームに到達した時点で空気流センサによって生成された信号は、制御システム４００がモータ駆動パルスを正確にカウントすることを確実にするためのチェックとしても用いられ、必要な場合は、仮想ホームに基いて位置決めシステムの再較正が可能である。
【００４７】
正確な制御が送風器モータ２２６によって変位されている冷却された空気の量を減少させるので、送風器モータ２２６への電圧印加の正確な制御は、キャビネットの内部またはその一部が冷却されている場合に特に有利である。好ましい実施の形態においては、制御システム４００が各容器２１６内の物品の積重体の高さについて更新された情報を維持するので、ピックアップヘッド２２４が所望の物品に接近すると、所望の物品にすぐ近接した時のみ（それより早くなく）、マイクロプロセッサ４０２は送風器モータ２２６に電圧を印加する。高さは、操作者による自動販売機１０の物品の再充填の時に、あらかじめ定義されたレベルであると想定される。制御システム４００は、保管領域が再充填された後最初の取出しの試みの時に、容器２１６の上部の物品に向かって減速した速度でピックアップヘッド２２４を移動させることによって、想定された高さを確認し、次いで、想定された高さを実際の高さと比較することができる。メモリ４０４は、特定の物品高さであらかじめ再プログラムすることができるか、各容器内の前の販売高さとの比較によって制御システム４００は高さを知ることができる。最上部にある物品の高さが一旦分かると、制御システム４００は、その容器内の次の「最上部にある」物品の高さを常に知ることができる。次いで、制御システム４００はより高速でその保管領域内の物品にピックアップヘッド２２４を接近させ、その容器内の次の「最上部にある」物品にすぐ近接した時のみ減速することができる。次の物品にピックアップヘッド２２４が接近する時に減速する技術は、保管された物品をピックアップヘッド２２４が破損しないよう確実に補助もする。
【００４８】
別の実施の形態において、特定の物品の高さを知らずに送風器モータ２２６の操作およびピックアップヘッド２２４の接近を制御するより単純な方法は、前の販売で得た積重体の高さ直前で送風器モータ２２６をオンにするか、ピックアップヘッド２２４を減速することである。
【００４９】
「リセット」スイッチ（図示せず）が機械操作者によって作動されると、操作者が各容器内の製品装填レベルと、結果的に、物品高さを変更した可能性があると想定されるため、制御システム４００は前述の高さ検出技術の使用を自動的にデフォルトする。
【００５０】
本明細書に記載される実施形態について、送風機モータまたは他の吸引生成装置（またはバルブ制御の真空源などの、代替物）の電圧印加は、ピックアップヘッド２２４において迅速な包装体固定力、すなわち、吸引の発生と等しいことを指すと想定される。
【００５１】
通信システム４１４は、遠隔位置に物品在庫目録および自動販売機操作情報を提供するように、かつ、遠隔位置からの自動販売機の操作制御を可能にするように、制御システム４００に接続される。この点において、通信システム４１４は、ワイヤラインおよび／または無線トランシーバインターフェースを形成するための手段への接続を含み、このインタフェースによって、遠隔コンピュータとの通信リンクが確立される。さらに、通信システム４１４は、同一の一般的領域内にある複数で他と同様に接続された自動販売機と通信し、ワイヤーラインインターフェースまたは無線通信を用いてそれらの通信が可能である。またさらに、通信システム４１４は、ＬＡＮ（ローカルエリアネットワーク）、ＬＡＷＮ（ローカルエリア無線ネットワーク）またはＷＡＮ（広域ネットワーク）に沿って、局所部位において複数の自動販売機および／またはローカルサーバあるいは制御器との通信を提供できる。遠隔コンピュータは、一つまたはそれ以上の自動販売機からの操作データの受取りおよび／または蓄積を行うデータベースを備え、次いで、このデータは、適切な暗号化を用いて、路線運転手、機械操作者、機械所有者、製品供給者などの他の人々にアクセス可能になる（例えば、有線または無線接続を用いたインターネットを介して）。さらに、遠隔部位は連続した操作などを制御可能にし、認証情報などの自動販売機へのフィードバックが可能である。
【００５２】
本明細書に記載される本発明の利点の多くは、吸引ホースの把持端部で吸引を感知および／または維持するための上述の方法及び装置と組み合わされた、様々な扉を表面に含む大型冷凍庫（米国特許第５，２４０，１３９号におけるアイスクリームディスペンサについて記載されるものなど）などの冷蔵室を持つタイプの物品分配装置において特に有用である。
【００５３】
本発明を特に示し、好ましい実施形態を参照しつつ記載したが、添付の請求項に定義される本発明の精神および範囲から逸脱せずに、形態および詳細における様々な変更が行われうることを当業者は理解するであろう。実際に、そのような変更の多くは、本記載において既に言及されている。当業者は、常套の試みを用いるだけで、本明細書において特に記載した特定の実施形態の同等物を多く認識し、または確認することができる。例えば、吸引を提供するエアホース２２０が記載された好ましい実施形態において開示されているが、実際に、機械的に操作される爪（または電磁装置、あるいはさらには自蔵式吸引生成器）などの、自由端につかみ具を有する固体要素も用いられる。このような等価物は、添付の請求項の範囲に包含されることが意図される。
【００５４】
螺旋状または容器機械について製品を調査するカメラは、物品が取出し領域に落下した後に物品を調査し、物品保管領域の一つまたはそれ以上からの分配ができないよう制御器に警告することができる。
【００５５】
保管された物品および／または適正な操作ならびに物品の分配を確認するためのバーコードあるいは他の画像または可視識別システム。
【００５６】
・保管された物品を物品ＩＤシステムに運ぶためのロボット式機構。ロボット式機構は、物品識別の信頼性を向上させるように選択的な制御されることが可能である。すなわち、ＩＤシステムを通過する物品の移動を遅くすることができ、可撓性袋の物品については、物品は袋の屈曲を変えるように「揺さぶられる」ことが可能であり、それによって、バーコードのスキャニングおよび画像のさらに良好な光学的認識が改善される。
【００５７】
・物品ＩＤのスキャニングは、確認および操作のためにいつでも、すなわち、販売サイクルの間またはその一部としてだけではなく、サイクル間においても行うことができる。
【００５８】
・物品の適切な操作および分配は、所定の規則を厳守すること、報告および施行のための制御システムとの相互作用、および施行目的を促進させるための自動販売機のさらなる制御を可能にする。許可されないものと識別された物品は、容器内に戻されるか分配される可能性があり、次いで、その保管領域からのさらなる物品分配が不可能になる可能がある。
【００５９】
・物品ＩＤ装置は、在庫目録管理のために機械操作者が手動で用いることも可能である。
【００６０】
・例えば、物品が落下しながら（または飲料コンテナなどの場合には回転しながら）分配される前に、または既に顧客取出し領域へ到達している時、物品包装体タイプなどを識別するための、螺旋または重力送り機のための光学ＩＤシステムの使用。
【００６１】
・物品ＩＤの決定は、分配が開始された後であり、そのサイクルが非可逆である分配動作の間に行われる。
【００６２】
・在庫目録管理、ペイ・アズ・ユー・ベンド（Ｐａｙ Ａｓ Ｙｏｕ Ｖｅｎｄ） （ＰＡＹＶ）機器資金調達、または適正な動作および／または規則の厳守に基づいて奨励金を計算するための物品ＩＤ。
【００６３】
在庫目録管理および操作制御のため自動販売機の遠隔接続を可能にする回路の付加。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明の原理に従って構成され、作動する自動販売機の正面透視図である。
【図２】
内部の主要な機械的および電気的構成要素を図示するため、前面扉が開いた状態の図１の自動販売機の正面透視図である。
【図３】
内部の主要な機械的および電気的構成要素を図示するため、前面扉が開いた状態の図１の自動販売機の正面透視図である。
【図４】
図１の自動販売機内の主要な機械的および電気的構成要素の協動を図示する機能ブロック図である。

Claims (14)

1. 複数の縦軸に沿って物品を保管するための保管領域と、
   保管容積から物品を選択的に抜き取るための自由端を含む物品抜取り装置と、
   前記物品抜取り装置と連結され、かつ、前記縦軸の選択された一つと整列して前記装置の前記自由端を配置するための制御信号に応答する位置決め機構と、
   前記保管領域内で前記縦軸と整列された方向に前記自由端を移動させるための、前記物品抜取り装置に連結された駆動機構と、
   前記分配装置の使用者が物品分配動作を開始し、かつ、選択された物品が前記物品保管領域から抜き取られて、前記分配装置の分配領域への共通経路に沿って移動するように、前記物品抜取り装置および前記位置決め機構の制御された移動を生じさせることのできる使用者インターフェースおよび制御装置と、
   前記分配装置内に取り付けられ、かつ、物品が前記共通経路に沿って移動する前、その間または後に、前記物品の識別を提供するように操作される物品識別装置と、
   を備えた、物品分配装置。
2. 前記物品識別が、前記装置の全てまたは一部を動作不能にするために前記使用者インターフェースおよび制御装置によって用いられる、請求項１に記載の装置およびビジネス方法。
3. 前記装置の一部が動作不能であることにより、前記縦保管軸の少なくとも一つから物品の分配が防止される、請求項２に記載のビジネス方法。
4. 前記装置の動作不能性が、前記装置の操作者または所有者による所定規則の厳守を促すための施行機構として用いられる、請求項１または２に記載のビジネス方法。
5. 前記装置の動作不能性が、中央当局への売上げおよび在庫目録データの報告を促すための施行機構として用いられる、請求項１または４に記載のビジネス方法。
6. 前記装置の動作不能性が、プラン・オ・グラム（ｐｌａｎ−ｏ−ｇｒａｍｓ）（前記装置に物品をストックする人物、すなわち、路線運転手による適正な物品配置）の厳守を促すための施行機構として用いられる、請求項１または４に記載のビジネス方法。
7. 奨励金または特別賞与が、前記プラン・オ・グラムの遵守のため前記路線運転手に与えられる、請求項６に記載のビジネス方法。
8. 前記路線運転手が特別賞与または奨励金プログラムをモニタできるように、選択的な内部ディスプレイを含む、請求項７に記載のビジネス方法。
9. ａ）少なくとも一つの物品取出し機構と、
   ｂ）少なくとも一つの物品識別装置および／または入力装置（バーコードスキャナまたはカメラおよび可視または光学的識別システムなど）を含む少なくとも一つの物品識別システムと、
   ｃ）物品が整列して保管される複数の物品保管領域を有する前期物品分配装置と、
   ｄ）前記分配システムおよび前記物品識別システムを制御するための、前記物品取出し機構に連結された少なくとも一つの制御システムと、
   を備え、
   ｅ）整列した物品保管領域の数が、物品ＩＤ入力装置の数よりも大きく、および／または、
   ｆ）前記保管領域に保管された物品が、人間の介入とは無関係に（すなわち、機械で路線操作者によって用いられるようなハンドヘルドスキャナを用いず）、自動的に識別することができる、物品保管および取出しシステムまたは装置および／または分配装置またはシステム。
10. ａ）少なくとも一つの物品取出し機構と、
    ｂ）少なくとも一つの物品識別装置および／または入力装置（バーコードスキャナまたはカメラおよび可視または光学的識別システムなど）を含む少なくとも一つの電気的物品識別システムと、
    ｃ）物品が整列して保管される複数の物品保管領域を有する前期物品分配装置と、
    ｄ）前記分配システムおよび前記物品識別システムを制御するための、前記物品取出し機構に連結された少なくとも一つの制御システムと、
    を備え、
    ｅ）物品識別が、単一の入力装置（一つのカメラ、一つのスキャナ、一つの磁気コード読取り器など）を用いて達成され、および／または
    ｆ）前記物品ＩＤシステムが、不正が検出されると、前記装置の少なくとも一部の操作を不可能にする信号を出力する不正検出機構を含み、
    ｇ）前記物品ＩＤシステムが、常に実質的に静止しており、
    ｈ）前記物品ＩＤシステムおよび／または入力装置が、識別工程を補助するように指定されたパターンで移動し、
    ｉ）前記物品ＩＤシステムが、物品が重力分配機構によって「落下」している間に前記物品を識別する一つまたはそれ以上のカメラを含み、そのような落下は螺旋またはソーダディスペンサにおいて典型的であり、
    ｊ）前記物品ＩＤシステムが、単数または複数の保管領域に物品が依然としてある間に前記物品を識別するように配置された、一つまたはそれ以上のカメラまたはビデオシステムあるいは入力装置を含み、および／または
    ｋ）一旦物品が分配システムの取出し領域にあると、物品が単数または複数のカメラによって識別され、および／または、
    ｌ）物品ディスペンサが、クレーンタイプ、関節式アームタイプまたは多軸位置決めタイプガントリあるいは多軸物品位置決めシステムなどの少なくとも二軸分配機構を含み、および／または、
    ｍ）とりわけ、制御が単数または複数の前記物品保管領域に保管される様々な可能な物品についての識別情報を含むディジタル化された情報を保持するための内部または外部メモリケーパビリティを含み、および／または、
    ｎ）前記多軸物品取出し機構が、
    １）制御されて、および／または
    ２）前記物品を識別するために前記ＩＤシステムを越えた通過の組織化されたパターンで、
    ａ）前記制御システムの前記物品の識別が成功するまで、および／または
    ｂ）識別手順またはサーチを放棄する前に所定量の時間が経過するまで、
    前記ＩＤシステムに隣接した前記物品を運び、および／または
    ｎ）特定の物品の識別が成功しない場合、以前に識別され、かつ、前記識別されない物品として保管され、同一の整列された保管領域から取り出された他の物品の成功した識別に基づいて、コンピュータシステムが所定の物品の物品ＩＤを内挿または想定することができる、物品保管および取出しシステムまたは装置および／または分配装置またはシステム。
11. 積重体において少なくとも一つの縦軸に沿って物品を保管するための保管領域と、
    取出し領域への経路に沿って、前記保管領域内の物品の前記積重体から末端の物品を移動させるための物品分配装置と、
    前記物品取出し装置内に取り付けられた物品識別装置であって、前記物品分配装置が、移動されている前記物品を識別するように、前記物品識別装置を通って所定パターンで前記物品を移動させる、物品識別装置と、
    を備えた、物品取出し装置。
12. 前記物品識別装置によって提供される物品識別が、
    ａ）前記縦軸の一つまたはそれ以上と整列された物品のさらなる分配をシャットダウンまたは不可能にするために、
    前記使用者インターフェースおよび制御装置によって用いられる、請求項１１に記載の装置。
13. 符号化された許可信号の前記使用者インターフェースおよび制御装置の制御部への入力に応答して、前記分配の不可能を克服する、または再び可能にする、請求項１２に記載の装置。
14. 時間経過に応答して、前記分配の不可能を克服する、または再び可能にする、請求項１２に記載の装置。

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